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技術 マイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞の治療または予防剤

出願人 参天製薬株式会社
発明者 木戸一貴長野敬
出願日 2012年9月28日 (7年9ヶ月経過) 出願番号 2012-215348
公開日 2014年4月21日 (6年2ヶ月経過) 公開番号 2014-070027
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬
主要キーワード 細菌バイオフィルム マイボーム腺機能不全 上眼瞼 眼瞼縁 分泌管 型点眼剤 マイボーム腺 免疫調整作用
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この項目の情報は公開日時点(2014年4月21日)のものです。
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課題

クラリスロマイシンの新たな医薬用途を提供すること。

解決手段

本発明は、クラリスロマイシンを有効成分として含有するマイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞治療剤または予防剤である。剤型は、点眼剤または眼軟膏であることが好ましい。

概要

背景

ヒトの眼の上眼瞼には約25個のマイボーム腺があり、また、下眼瞼には約20個のマイボーム腺があり、マイボーム腺開口部から脂質が分泌される。マイボーム腺機能不全(meibomian gland dysfunction、MGD)は、さまざまな原因によってマイボーム腺の機能が瀰漫性に異常をきたした状態であり、慢性の眼不快感を伴うものである。また、マイボーム腺梗塞は、マイボーム腺の機能が低下し、その分泌管の中に白色透明な油状の固まりが生じ、マイボーム腺が詰まった状態をいう。

一方、クラリスロマイシンマクロライド系抗生物質のひとつであり、その抗菌作用に基づき咽頭炎扁桃炎肺炎皮膚感染症、慢性気管支炎急性増悪等の治療に用いられている。近年、クラリスロマイシンは抗菌作用以外に抗炎症作用免疫調整作用細菌バイオフィルムに対する作用等を有することが知られ、これらの新たな作用に基づき、子宮内膜症または子宮筋腫胃腸障害そう痒の治療をはじめ、慢性気管支炎の急性増悪、気管支喘息インフルエンザウイルス感染症アトピー性皮膚炎関節リウマチ等への適用が提案されている(特許文献1、2、3)。

概要

クラリスロマイシンの新たな医薬用途を提供すること。本発明は、クラリスロマイシンを有効成分として含有するマイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞の治療剤または予防剤である。剤型は、点眼剤または眼軟膏であることが好ましい。なし

目的

特開2006−241172号公報
特開平6−92850号公報
特開平11−147827号公報






そこで、クラリスロマイシンの新たな医薬用途を探索することは、非常に興味のある課題である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

請求項2

マイボーム腺機能不全の治療剤または予防剤である請求項1記載の治療剤または予防剤。

請求項3

マイボーム腺梗塞の治療剤または予防剤である請求項1記載の治療剤または予防剤。

請求項4

剤型が、点眼剤または眼軟膏である請求項1〜3いずれか記載の治療剤または予防剤。

技術分野

0001

本発明は、マイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞治療または予防剤に関する。

背景技術

0002

ヒトの眼の上眼瞼には約25個のマイボーム腺があり、また、下眼瞼には約20個のマイボーム腺があり、マイボーム腺開口部から脂質が分泌される。マイボーム腺機能不全(meibomian gland dysfunction、MGD)は、さまざまな原因によってマイボーム腺の機能が瀰漫性に異常をきたした状態であり、慢性の眼不快感を伴うものである。また、マイボーム腺梗塞は、マイボーム腺の機能が低下し、その分泌管の中に白色透明な油状の固まりが生じ、マイボーム腺が詰まった状態をいう。

0003

一方、クラリスロマイシンマクロライド系抗生物質のひとつであり、その抗菌作用に基づき咽頭炎扁桃炎肺炎皮膚感染症、慢性気管支炎急性増悪等の治療に用いられている。近年、クラリスロマイシンは抗菌作用以外に抗炎症作用免疫調整作用細菌バイオフィルムに対する作用等を有することが知られ、これらの新たな作用に基づき、子宮内膜症または子宮筋腫胃腸障害そう痒の治療をはじめ、慢性気管支炎の急性増悪、気管支喘息インフルエンザウイルス感染症アトピー性皮膚炎関節リウマチ等への適用が提案されている(特許文献1、2、3)。

先行技術

0004

特開2006−241172号公報
特開平6−92850号公報
特開平11−147827号公報

発明が解決しようとする課題

0005

そこで、クラリスロマイシンの新たな医薬用途を探索することは、非常に興味のある課題である。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、クラリスロマイシンの新たな医薬用途を探索すべく鋭意研究を行ったところ、(1)ラットを用いた完全フロイントアジュバント投与によるマイボーム腺周辺毛細血管拡張試験において、クラリスロマイシンが毛細血管拡張スコアを顕著に改善すること、および(2)ヘアレスマウスを用いたHR−AD飼料給餌によるマイボーム腺開口部の閉塞試験において、クラリスロマイシンがマイボーム腺開口部の閉塞数を顕著に減少させ、閉塞を改善することを見出し、本発明に至った。

0007

すなわち、本発明は、クラリスロマイシンを有効成分として含有するマイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞の治療剤または予防剤である。

発明の効果

0008

クラリスロマイシンを有効成分として含有する製剤は、マイボーム腺機能不全およびマイボーム腺梗塞の治療または予防に有効であることが期待される。

0009

以下、本発明の実施形態を説明する。

0010

本発明におけるクラリスロマイシンは、常法で容易に製造することができ、または市販品を入手することもできる。

0011

マイボーム腺機能不全(meibomian gland dysfunction、MGD)は、さまざまな原因によってマイボーム腺の機能が瀰漫性に異常をきたした状態であり、慢性の眼不快感を伴うものである。マイボーム腺機能不全は、マイボーム腺脂の分泌の状態から、分泌減少型と分泌増加型とに分けられ、臨床における頻度は分泌減少型のほうが分泌増加型よりも高い傾向にある。

0012

分泌減少型マイボーム腺機能不全は、マイボーム腺の導管内での過剰角化物の蓄積、または、さまざまな原因で引き起こされるマイボーム腺開口部の閉塞によってマイボーム腺脂の分泌が減少した状態である。分泌減少型MGDの特徴的な所見としては、マイボーム腺開口部閉塞所見やマイボーム腺開口部周囲異常所見(血管拡張粘膜皮膚移行部の移動、眼瞼縁不整等)が認められる。

0013

分泌増加型マイボーム腺機能不全は、マイボーム腺からの油脂分泌が過剰になっており、瞼板への圧迫に反応して大量のマイボーム腺脂質が眼瞼縁に圧出される特徴を有する疾患である。

0014

マイボーム腺梗塞は、マイボーム腺の導管内で角化物と油脂の混合物が固まっている状態であり、特徴的な所見として、マイボーム腺開口部の閉塞が認められる。

0015

マイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞を伴うことにより引き起こされる症状としては、眼不快感、灼熱感かゆみ等の多様な症状がある。

0016

本発明のマイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞の治療剤または予防剤は、経口でも、非経口でも投与することができる。剤型としては、点眼剤眼軟膏注射剤等の非経口用の剤型、錠剤カプセル剤顆粒剤散剤等の経口投与用の剤型が挙げられ、特に点眼剤が好ましい。

0017

これらへの製剤化は、汎用されている技術を用いて行うことができる。例えば、点眼剤の場合、塩化ナトリウム濃グリセリン等の等張化剤リン酸ナトリウム酢酸ナトリウム等の緩衝化剤ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートステアリン酸ポリオキシル40ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤クエン酸ナトリウムエデト酸ナトリウム等の安定化剤塩化ベンザルコニウムパラベン等の防腐剤等を必要に応じて用い、製剤化を行うことができる。pHは、眼科製剤において許容される範囲内にあればよく、4〜8の範囲であることが好ましい。

0018

眼軟膏の場合、白色ワセリン流動パラフィン等の汎用される基剤を用いて、製剤化を行うことができる。

0020

クラリスロマイシンの投与量は、症状、年令、剤型等に応じて適宜選択でき、点眼剤の場合、0.0001〜5%(w/v)、好ましくは0.01〜3%(w/v)の製剤を1日1〜6回程度点眼すればよい。経口剤の場合、通常、1日当たり0.1〜5000mg、好ましくは1〜1000mgのクラリスロマイシンを1回または数回に分けて投与すればよい。

0021

本発明は、以下の発明も包含するものである。
(1)マイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞の治療または予防に用いられるためのクラリスロマイシン。
(2)点眼剤または眼軟膏の剤型に製剤化される(1)記載のクラリスロマイシン。
(3) マイボーム腺機能不全またはマイボーム腺梗塞の治療または予防用医薬品の製造における、クラリスロマイシンの使用。
(4) 前記医薬品の剤型が、点眼剤または眼軟膏である(3)記載の使用。

0022

以下に、製剤例および薬理試験の結果を示すが、これらは本発明をより良く理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。

0023

製剤例1
100ml中
クラリスロマイシン1g
濃グリセリン2g
リン酸水素ナトリウム水和物0.1g
ステアリン酸ポリオキシル400.1g
希塩酸水酸化ナトリウム適量
滅菌精製水適量
pH 7.0

0024

クラリスロマイシンの添加量を変えることにより、濃度0.01%(w/v)、0.1%(w/v)、1.0%(w/v)の溶解型点眼剤を調製できる。

0025

製剤例2
100ml中
クラリスロマイシン1g
塩化ナトリウム0.75g
リン酸水素二ナトリウム0.06g
リン酸二水素ナトリウム0.6g
ポリソルベート800.005g
ヒプロメロース0.001g
エデト酸ナトリウム水和物 0.01g
希塩酸/水酸化ナトリウム適量
滅菌精製水適量
pH 7.0

0026

クラリスロマイシンの添加量を変えることにより、濃度0.1%(w/v)、0.5%(w/v)の懸濁型点眼剤を調製できる。

0027

製剤例3
100ml中
クラリスロマイシン2g
流動パラフィン30g
白色ワセリン適量

0028

クラリスロマイシンの添加量を変えることにより、濃度1%(w/w)、5%(w/w)の眼軟膏を調製できる。

0029

[薬理試験]
1.ラットを用いた完全フロイントアジュバントの投与によるマイボーム腺周辺毛細血管拡張試験
被験液調製方法
クラリスロマイシン(LKT laboratories, Inc.)、濃グリセリン、リン酸水素ナトリウム水和物およびステアリン酸ポリオキシル40を精製水に加えて溶解させ、クラリスロマイシン最終濃度1%(w/v)、pH7の被験液を調製した。

0030

実験方法
週齢雌性Lewisラットに完全フロイントアジュバント25μLを右上眼瞼に1箇所投与した。惹起7日目に、スリットランプを用いて右上眼瞼のマイボーム腺開口部周辺を観察し、毛細血管拡張スコア判定を行った。表1の基準に従って、上眼瞼の眼瞼縁を耳側、中央部、側の3分画に等分し、それぞれの分画についてマイボーム腺開口部周辺の毛細血管拡張スコアを判定し、3分画のスコアの和を1眼あたりのスコアとして算出した。なお、毛細血管拡張の有無は、血管径が拡大した結果、通常視認できない毛細血管が確認できる状態にあるか否かで判定した。

0031

0032

生理食塩液投与群と1%(w/v)クラリスロマイシン水溶液投与群とに群分けし、各スコアの平均値のばらつきが小さくなるように各群6眼で試験し、惹起後8日目より、生理食塩液(5μL/眼、1日6回)、1%クラリスロマイシン水溶液(5μL/眼、1日3回または6回)を21日間にわたり右眼に点眼した。惹起後28日目にスリットランプを用いて、右上眼瞼のマイボーム腺開口部周辺を観察し、スコア判定を行った。

0033

(結果)
結果(毛細血管拡張スコアの平均値)を表2に示す。

0034

0035

(考察)
惹起7日目(投与開始0日目)では、各群の毛細血管拡張スコアの平均値に差は認められなかったが、惹起後28日目(投与開始21日目)では、1%(w/v)クラリスロマイシン水溶液投与群(1日3回点眼または6回点眼)は生理食塩液投与群に比べ、マイボーム腺開口部付近の毛細血管拡張スコアを顕著に低下させた。

0036

2.ヘアレスマウスを用いたHR−AD飼料の給餌によるマイボーム腺開口部の閉塞試験
(被験液調製方法)
薬理試験1と同様の操作をして、1%(w/v)クラリスロマイシン被験液を調製した。

0037

(実験方法)
5週齢の雄性Hos:HR−1系ヘアレスマウスを、通常飼料給餌群6匹(CRF−1飼料、オリエンタ酵母工業株式会社製)、HR−AD飼料給餌群12匹(日本農産工業株式会社製)に群分けし、それぞれに通常飼料またはHR−AD飼料を給餌し、自発的に摂取させた。給餌開始後28日目に、スリットランプを用いて、マイボーム腺開口部を観察し、上眼瞼の中央8個のマイボーム腺開口部の中で、閉塞している開口部の数を計測した。なお、マイボーム腺開口部の閉塞の有無は、マイボーム腺開口部が白濁して盛り上がった状態にあるか否かで判定した。

0038

HR−AD飼料給餌群12匹を、生理食塩液投与群と1%クラリスロマイシン水溶液投与群とに群分して、計測したマイボーム腺開口部の閉塞数の平均値のばらつきが小さくなるように各群6匹で試験を行い、給餌開始後29日目より、生理食塩液(2μL/眼、1日3回)、1%(w/v)クラリスロマイシン水溶液(2μL/眼、1日3回)を14日間点眼した。給餌開始後42日目に、スリットランプを用いて、マイボーム腺開口部を観察し、上眼瞼の中央8個のマイボーム腺開口部の中で、閉塞している開口部の数を計測した。

0039

(結果)
結果(開口部閉塞数の平均値)を表3に示す。

0040

実施例

0041

(考察)
給餌開始28日目(投与開始0日目)では、生理食塩液投与群(HR−AD飼料給餌)と1%(w/v)クラリスロマイシン水溶液投与群(HR−AD飼料給餌)のマイボーム腺開口部の閉塞数の間に差がほとんどなかったが、給餌開始後42日目(投与開始14日目)では、1%(w/v)クラリスロマイシン水溶液投与群は、マイボーム腺開口部の閉塞数を顕著に減少させ、マイボーム腺梗塞を改善した。

0042

本発明により、クラリスロマイシンを有効成分として用いることで、マイボーム腺機能不全およびマイボーム腺梗塞の治療または予防が可能である。

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