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技術 水性ブロックポリイソシアネート、繊維処理剤組成物、及び繊維

出願人 旭化成株式会社
発明者 朝比奈芳幸笹平理朗三輪祐一皆川みお
出願日 2012年9月26日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2012-212751
公開日 2014年4月17日 (6年8ヶ月経過) 公開番号 2014-065833
状態 特許登録済
技術分野 ポリウレタン,ポリ尿素 繊維製品への有機化合物の付着処理
主要キーワード 積算面積 ピーク立 初期ガラス フアイバー 振り子型 剛体振り子 アニオン系化合物 脂肪族ジイソシアネートモノマー
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年4月17日)のものです。
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課題

高度な洗濯耐久性を付与できる水性ブロックポリイソシアネート、これを含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供することを目的とする。

解決手段

ポリイソシアネートイソシアネート基の少なくとも一部が、アミン系化合物ブロックされたブロックイソシアネート基と、親水基が付加された水性イソシアネート基であり、初期ガラス転移点が0℃以上である、水性ブロックポリイソシアネート。

概要

背景

繊維に各種機能を付与するために繊維処理剤が用いられている。その機能とは水、油の付着を防ぐ撥水撥油、着心地を快適にする風合い、縫製品型崩れ防止等である。これら機能が付与された繊維を用いた縫製品等は、洗濯され、繰り返し使用される。多数回の洗濯により繊維に付与された機能が低下する場合があり、その機能維持が切望されていた。そのため、繊維処理剤にブロックポリイソシアネートを添加する技術が開示されている(例えば、特許文献1〜4参照)。

概要

高度な洗濯耐久性を付与できる水性ブロックポリイソシアネート、これを含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供することを目的とする。ポリイソシアネートイソシアネート基の少なくとも一部が、アミン系化合物ブロックされたブロックイソシアネート基と、親水基が付加された水性イソシアネート基であり、初期ガラス転移点が0℃以上である、 水性ブロックポリイソシアネート。なし

目的

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高度な洗濯耐久性を付与できる水性ブロックポリイソシアネート、これを含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

請求項2

前記ポリイソシアネートが、脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有するポリイソシアネートを含む、請求項1に記載の水性ブロックポリイソシアネート。

請求項3

前記ポリイソシアネートが、イソシアヌレート結合を有するポリイソシアネートを含む、請求項2に記載の水性ブロックポリイソシアネート。

請求項4

前記ポリイソシアネートが、前記イソシアヌレート結合を形成する脂環族ジイソシアネートモノマー単位を10質量%以上含む、請求項3に記載の水性ブロックポリイソシアネート。

請求項5

前記アミン系化合物が、ピラゾール類を含む、請求項1〜4いずれか1項に記載の水性ブロックポリイソシアネート。

請求項6

請求項1〜5いずれか1項に記載の水性ブロックポリイソシアネートを含む、繊維処理剤組成物

請求項7

請求項6に記載の繊維処理剤組成物で処理された、繊維。

技術分野

0001

本発明は、水性ブロックポリイソシアネート、これを含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維に関する。

背景技術

0002

繊維に各種機能を付与するために繊維処理剤が用いられている。その機能とは水、油の付着を防ぐ撥水撥油、着心地を快適にする風合い、縫製品型崩れ防止等である。これら機能が付与された繊維を用いた縫製品等は、洗濯され、繰り返し使用される。多数回の洗濯により繊維に付与された機能が低下する場合があり、その機能維持が切望されていた。そのため、繊維処理剤にブロックポリイソシアネートを添加する技術が開示されている(例えば、特許文献1〜4参照)。

先行技術

0003

特表2002−511507号公報
特表2006−508226号公報
国際公開番号WO00/58416号公報
国際公開番号WO2012/014850号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1〜4に記載の方法では、機能維持が十分でなく、洗濯耐久性限界がある。

0005

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高度な洗濯耐久性を付与できる水性ブロックポリイソシアネート、これを含む繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは上記課題を解消すべく鋭意検討した結果、驚くべきことに初期Tgと洗濯耐久性に関係があることを発見し、特定の物理的特性を有する、イソシアネート基アミン系化合物ブロックされた水性ブロックポリイソシアネートを含む繊維処理剤が上記課題を解決できること見出し、本発明を完成するに至った。

0007

以下、本発明について、その好ましい形態を中心に、詳細に述べる。
〔1〕
ポリイソシアネートのイソシアネート基の少なくとも一部が、アミン系化合物でブロックされたブロックイソシアネート基と、親水基が付加された水性イソシアネート基とであり、
初期ガラス転移点が0℃以上である、
水性ブロックポリイソシアネート。
〔2〕
前記ポリイソシアネートが、脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有するポリイソシアネートを含む、前項〔1〕に記載の水性ブロックポリイソシアネート。
〔3〕
前記ポリイソシアネートが、イソシアヌレート結合を有するポリイソシアネートを含む、前項〔2〕に記載の水性ブロックポリイソシアネート。
〔4〕
前記ポリイソシアネートが、前記イソシアヌレート結合を形成する脂環族ジイソシアネートモノマー単位を10質量%以上含む、前項〔3〕に記載の水性ブロックポリイソシアネート。
〔5〕
前記アミン系化合物が、ピラゾール類を含む、前項〔1〕〜〔4〕いずれか1項に記載の水性ブロックポリイソシアネート。
〔6〕
前項〔1〕〜〔5〕いずれか1項に記載の水性ブロックポリイソシアネートを含む、繊維処理剤組成物。
〔7〕
前項〔6〕に記載の繊維処理剤組成物で処理された、繊維。

発明の効果

0008

本発明によれば、高度な洗濯耐久性を付与する水性ブロックポリイソシアネート、これを配合した繊維処理剤組成物、及び該繊維処理剤組成物で処理された繊維を実現することができる。

0009

以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。

0010

〔水性ブロックポリイソシアネート〕
本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートは、
ポリイソシアネートのイソシアネート基の少なくとも一部が、アミン系化合物でブロックされたブロックイソシアネート基と、親水基が付加された水性イソシアネート基とであり、
初期ガラス転移点が0℃以上である。

0011

〔初期ガラス転移点〕
本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートの初期ガラス転移点(以下、「初期Tg」ともいう)は0℃以上であり、好ましくは10℃〜50℃であり、より好ましくは20〜50℃である。初期Tgが0℃未満の場合は処理剤で処理された繊維は洗濯後撥水性(以下、「洗濯耐久性」ともいう)が低下する場合がある。また、50℃以下であれば、処理された生地の風合いがより劣化しにくい傾向にある。「風合い」とは生地の手触り感のことをいう。ここで、「初期ガラス転移点」とは、剛体振り子で行うガラス転移点(以下、「Tg」という)測定において、低温側からのそのピーク立上がりからの積算面積の全体面積に対する割合が1%時点での温度をいう。初期ガラス転移点の測定は実施例に記載の方法により行なうことができる。

0012

〔アミン系化合物〕
本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートは、ポリイソシアネートのイソシアネート基の少なくとも一部がアミン系化合物でブロックされた、ブロックイソシアネート基を有する。ここでいうアミン系化合物とは、窒素元素直結した、イソシアネート基と反応できる水素を有する化合物をいう。このようなアミン系化合物としては、特に限定されないが、具体的には、アミン類、ピラゾール類、イミダゾール類トリアゾール類イミン類、酸アミド類、及び酸イミド類等が挙げられる。より具体的化合物名を下に示す。

0013

(1)アミン類としては、特に限定されないが、具体的には、ジフェニルアミンアニリンカルバゾール、ジーn−プロピルアミンジイソプロピルアミンイソプロピルエチルアミン等が挙げられる。
(2)ピラゾール類としては、特に限定されないが、具体的には、ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等が挙げられる。
(3)イミダゾール類としては、特に限定されないが、具体的には、イミダゾール、2−メチルイミダゾール等が挙げられる。
(4)トリアゾール類としては、特に限定されないが、具体的には、1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
(5)イミン類としては、特に限定されないが、具体的には、エチレンイミンポリエチレンイミン等が挙げられる。
(6)酸アミド類としては、特に限定されないが、具体的には、アセトアニリド酢酸アミド、ε一カプロラクタム、∂−バレロラクタム、7−ブチロラクタム等が挙げられる。
(7)酸イミド類としては、特に限定されないが、例えば、コハク酸イミドマレイン酸イミド等が挙げられる。

0014

このなかでも、アミン系化合物としては、アミン類、ピラゾール類を含むことが好ましく、ピラゾール類を含むことがより好ましく、3、5−ジメチルピラゾールを含むことがさらに好ましい。アミン系化合物がピラゾール類を含むことにより、より初期Tgが高くなる傾向にあり、これにより得られるブロックポリイソシアネートの硬化性はより優れる傾向にある。

0015

また、状況に応じて、他の1種以上のブロック剤を併用することができる。併用できるブロック剤としては特に限定されないが、例えば以下のものが挙げられる。
(1)アルコール類としては、特に限定されないが、具体的には、メタノールエタノール2−プロパノールn−ブタノール、sec−ブタノール2−エチル−1−ヘキサノール2−メトキシエタノール2−エトキシエタノール2−ブトキシエタノール等が挙げられる。
(2)アルキルフェノール類としては、特に限定されないが、例えば、炭素原子数4以上のアルキル基置換基として有するモノ及びジアルキルフェノール類であって、例えば、n−プロピルフェノールイソプロピルフェノールn−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類;ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等のジアルキルフェノール類等が挙げられる。
(3)フェノール類としては、特に限定せれないが、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノールスチレン化フェノールヒドロキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
(4)活性メチレン類としては、特に限定されないが、例えば、マロン酸ジメチルマロン酸ジエチルアセト酢酸メチルアセト酢酸エチルアセチルアセトン等が挙げられる。
(5)メルカプタン類としては、特に限定されないが、例えば、ブチルメルカプタンドデシルメルカプタン等が挙げられる。
(6)尿素類としては、特に限定されないが、例えば、尿素チオ尿素エチレン尿素等が挙げられる。
(7)オキシム類としては、特に限定されないが、例えば、ホルムアルオキシムアセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシムシクロヘキサノンオキシム等が挙げられる。

0016

アミン系化合物でブロックされたブロックイソシアネート基と併用するブロック剤でブロックされたブロックイソシアネート基の当量比率は、100:0〜40:60であり、100:0〜60:40が好ましく、100:0〜80:20がより好ましい。上記範囲にあることにより、硬化性が向上する傾向にある。

0017

イソシアネート基をアミン系化合物でブロックする反応は、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、特開2012−107091号公報、特開2011−208028号公報などに記載されている方法が挙げられる。これによりブロックイソシアネート基を有する水性ブロックポリイソシアネートを得ることができる。

0018

〔ポリイソシアネート〕
本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートは、ポリイソシアネートのイソシアネート基がアミン系化合物でブロックされた、ブロックイソシアネート基を有する。即ち、水性ブロックポリイソシアネートの前駆体は、ポリイソシアネートである。このポリイソシアネートは、イソシアネート基を2以上有する化合物であれば特に制限されないが、イソシアヌレート結合、ビウレット結合、又はウレトジオン結合を有するポリイソシアネートを含むこともでき、副原料ポリオールを用いたアダクト体ウレタン結合及びアロファネート結合等を有する)を含むこともできる。ポリイソシアネートは、1種単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。このようなポリイソシアネートは、ジイソシアネートモノマーを原料として製造することができる。

0019

原料となるジイソシアネートモノマーは、脂環族ジイソシアネートモノマーを含むことが好ましい。脂環族ジイソシアネートモノマーとしては、特に限定されないが、具体的には、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と言う)、ビス(4‐イソシアナトシクロヘキシルメタンノルボルネンジイソシアネート水添m−キシレンジイソシアネート等が挙げられる。中でもイソシアネート基濃度の高いIPDIが好ましい。脂環族ジイソシアネートモノマーは、1種単独で用いることも、2種以上併用することもできる。「イソシアネート基濃度」とは、ポリイソシアネート中に含まれるイソシアネート基(式量42)を質量%で表した濃度をいう。

0020

また、原料として、脂環族ジイソシアネートモノマー以外のジイソシアネートモノマーを併用することが好ましい。これらジイソシアネートモノマーとしては、特に限定されないが、具体的には、ジフェニルメタンジイソシアネートトルエンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートモノマーテトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」と言う)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネートモノマー等が挙げられる。この中でも耐黄変性と柔軟性のあるHDIが好ましい。IPDI等の脂環族ジイソシアネートモノマーと、HDI等の脂肪族ジイソシアネートモノマーとを併用する場合のそれぞれの原料仕込み質量比率は、2:8〜8:2であることが好ましく、4:6〜8:2であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、洗濯耐久性と風合いがともにより良好となる傾向にある。

0021

また、これら脂環族ジイソシアネートと他ジイソシアネートモノマーを併用して得られるポリイソシアネートにジイソシアネートモノマーとして脂環族のみから得られるポリイソシアネートを混合することもできる。

0022

これらジイソシアネートモノマーを原料とした本実施形態に用いるポリイソシアネートの製造方法の詳細を以下に述べる。まず、脂環族ジイソシアネートモノマー単位を必須として有するポリイソシアネート(以下、「PI−A」という)の製造方法について説明する。脂環族ジイソシアネートモノマー、又は脂環族ジイソシアネートモノマーと他のジイソシアネートモノマーを部分重合反応することにより、オリゴマーであるポリイソシアネートと未反応ジイソシアネートモノマーとの混合物を得ることができる。部分重合とはモノマーの重合反応未反応モノマーが存在する状態で停止する重合を言う。その後、未反応ジイソシアネートモノマーを除去し、水性ブロックポリイソシアネートの製造に使用できるポリイソシアネートを得ることができる。この部分重合化の具体的方法としては、イソシアヌレート化反応ビウレット化反応ウレトジオン化反応、副原料にポリオールを用いたアダクト化反応(この場合はウレタン結合、アロファネート結合を形成する)等が挙げられる。これらは2つ以上を併用することもできる。

0023

この中でもイソシアヌレート化反応が好ましい。イソシアヌレート化反応により形成されるイソシアヌレート結合を有するポリイソシアネートのTgはこれ以外の反応で形成される各結合を含むポリイソシアネートのTgと比較し、より高くなる傾向にある。

0024

イソシアヌレート化反応はイソシアヌレート化触媒を用いて行うことができる。イソシアヌレート化触媒としては、特に限定されないが、具体的には、塩基性物質が好ましい。塩基性物質としては、特に限定されないが、具体的には、トリメチルヒドロキシアンモニウムトリエチルヒドロキシアンモニウム、テトラメチルアンモニウムテトラエチルアンモニウム等の4級アンモニウムやそれらの有機弱酸塩酢酸カプロン酸等のアルキルカルボン酸の錫、亜鉛、鉛等のアルキル金属塩;ナトリウムカリウム等の金属アルコラートヘキサメチルジサラザン等のアミノシリル基含有化合物等が挙げられる。触媒濃度としては、特に限定されないが、通常、ジイソシアネートモノマーに対して10ppm〜5wt%の範囲から選択される。

0025

イソシアヌレート化反応は溶媒を用いて行うこともできる。溶媒を用いる場合は、イソシアネート基に対して不活性な溶媒を用いることが好ましい。反応温度は、特に限定されないが、通常20〜160℃であり、好ましくは40〜130℃である。反応終点は、後述するアルコールにより異なるが、収率は20%以上75%以下となる。反応が目的の収率に達したならば、例えば、スルホン酸リン酸リン酸エステル等の酸性物質の添加、及び/又は熱分解等により触媒失活させ、反応を停止する。その後、未反応ジイソシアネート及び溶媒を薄膜蒸発器、抽出等により除去し、イソシアヌレート結合を有するポリイソシアネートを得ることができる。

0026

得られたポリイソシアネート(PI−A)中の未反応ジイソシアネートモノマー濃度は1wt%以下であることが好ましく、0.5wt%であることがより好ましい。低いジイソシアネートモノマー濃度は環境衛生的に好ましいばかりでなく、硬化性の点でも好ましい。繊維に組成物を付着させて硬化させる際の硬化性が良好であると洗濯耐久性も向上する傾向にある。

0027

ポリイソシアネート(PI−A)は、イソシアヌレート結合を形成する脂環族ジイソシアネートモノマー単位を有することが好ましい。このイソシアヌレート結合を形成する脂環族ジイソシアネートモノマー単位の質量濃度は、ポリイソシアネートに対して、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上含むことがさらに好ましい。また、上限値としては90質量%以下含むことが好ましい。含有量が10質量%以上であれば、これを用いて処理された繊維の洗濯耐久性が向上する傾向にある。90質量%以下であれば、処理された生地の風合いが向上する傾向にある。

0028

ポリイソシアネート(PI−A)のイソシアネート基濃度は、10〜25質量%であることが好ましく、15〜23質量%であることがより好ましく、15〜20質量%であることがさらに好ましい。上記範囲とすることにより、洗濯耐久性により優れる傾向にある。なお、「イソシアネート基濃度」は実施例に記載の方法により求めることができる。

0029

また、本実施形態に用いるポリイソシアネート(PI−A)1分子が有する統計的イソシアネート基平均数は2.5〜6であることが好ましく、3〜6であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、洗濯耐久性により優れる傾向にある。なお、「イソシアネート基平均数」は実施例に記載の方法により求めることができる。

0030

本実施形態に用いるポリイソシアネートは、脂環族ジイソシアネートモノマー単位を含まない、脂肪族ジイソシアネートモノマー単位を有するポリイソシアネート(以下、「PI−B」ともいう)を混合することができる。特に、ジイソシアネート単位として、脂環族ジイソシアネートのみの、イソシアヌレート結合を有するポリイソシアネート(PI−A)はPI−Bと混合することが好ましい。

0031

ここで言う脂肪族ジイソシアネートモノマーとしては、上記例示したものが挙げられる。その中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。脂肪族ジイソシアネートモノマー単位を有するポリイソシアネートの混合により、風合い調節がより容易になる傾向にある。これらジイソシアネートモノマーからポリイソシアネートを得る方法は、先述した脂環族ジイソシアネートモノマーからポリイソシアネート(PI−A)を得る方法を使用することができる。

0032

これらジイソシアネートモノマーに加えて、活性水素を有する化合物を原料としてアルコール等を併用できる。このアルコールとしては、特に限定されないが、具体的には、n−ブタノール、2−エチルヘキサノール等の1価アルコール;1,3−ブタンジオール等の2価アルコール;トリメチロールプロパン等の3価アルコール等が挙げられる。さらにこれらアルコールにイプシロンカプロラクトン付加重合したポリエステルポリオールポリカーボネートポリオール等を用いることができる。

0033

得られたポリイソシアネート(PI−B)中の未反応ジイソシアネートモノマー濃度は1wt%以下であり、好ましくは0.5wt%が好ましい。低いジイソシアネートモノマー濃度は環境衛生的に好ましいばかりでなく、硬化性の点でも好ましい。このポリイソシアネート(PI−B)のイソシアネート基濃度は10〜25質量%であり、ポリイソシアネート(PI−B)1分子が有する統計的イソシアネート基数は2.5〜9であり、好ましくは3〜6であり、さらに好ましくは4〜6である。

0034

ポリイソシアネートは、PI−Bは10質量%以上含むことが好ましく、20質量%以上含むことがより好ましい。また上限としては80質量%以下含むことが好ましい。上記好ましい範囲であることにより、より容易に初期Tgが0℃以上の水性ブロックポリイソシアネートを得ることができる傾向にある。

0035

また、状況に応じて、芳香族ジイソシアネート及びその誘導体を添加することができる。芳香族ポリイソシアネートの使用が少ないほど、処理した繊維の黄変が起こりにくい傾向にある。

0036

ポリイソシアネートとしては、PI−A及びPI−Bをジオール等で鎖延長したもの(アダクト体)を含むことができる。この場合のジオールとしては、特に限定されないが、具体的には、エチレングリコールジエチレングリコールトリエチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコールトリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等が挙げられる。

0037

水性
本実施形態のブロックポリイソシアネートは、イソシアネート基の少なくとも一部が、親水基が付加された水性イソシアネート基である水性のブロックポリイソシアネートである。前記ポリイソシアネートのイソシアネート基と、前記のアミン系化合物(以下、「ブロック剤」ともいう)とを反応させるブロックポリイソシアネート化及び水性化することにより、本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートを得ることができる。この水性化処方としては、前記ポリイソシアネートが有するイソシアネート基の一部に親水基を化学反応により付加する方法が挙げられる。「水性」とは、水を含む媒体にブロックポリイソシアネートが分散、溶解できることをいう。「水性」は、水を含む媒体と混合し、その後の溶液の状態を目視観察することにより検証することができる。水性であることにより、本実施形態のブロックポリイソシアネートは、併用する樹脂と均一に混合でき、基材表面に均一な被膜を形成できるという利点を有する。

0038

(親水基)
イソシアネート基に付加できる親水基としては、特に限定されないが、具体的には、ノニオン型親水基、カチオン型親水基等が挙げられる。ノニオン型親水基としては、特に限定されないが、具体的には、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、又はジエチレングリコール等のアルコールの水酸基に、エチレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。これら化合物はイソシアネート基と反応する活性水素を有し、これによりイソシアネート基に付加することができる。これらの中でも、少ない使用量で水分散できるモノアルコール類が好ましい。また、エチレンオキサイドの付加数としては、4〜30が好ましく、4〜20がより好ましい。付加数が4以上であれば、水分散性がより向上する傾向にある。また、付加数が30以下であれば、得られた水性ブロックポリイソシアネートの初期Tgがより向上する傾向にある。

0039

ノニオン型親水基の付加量は、特に限定されないが、ポリイソシアネートの質量に対して、5〜60質量%、好ましくは5〜50質量%である。

0040

カチオン型親水基の付加は、カチオン型親水基と、イソシアネート基と反応する活性水素と、を併せ持つ化合物を利用する方法;ポリイソシアネートに、例えば、グリシジル基等の官能基を予め導入し、その後、例えば、スルフィドホスフィン等の特定化合物をこの官能基と反応させる方法等があるが、前者の方法が容易である。

0041

イソシアネート基と反応する活性水素としては、特に限定されないが、具体的には、水酸基、チオール基等が挙げられる。カチオン型親水基と、イソシアネート基と反応する活性水素と、を併せ持つ化合物としては、特に限定されないが、具体的には、ジメチルエタノールアミンジエチルエタノールアミンジエタノールアミンメチルジエタノールアミン等が挙げられる。これにより導入された三級アミノ基は、硫酸ジメチル硫酸ジエチル等で四級化することもできる。

0042

カチオン型親水基の付加、アミン系化合物によるイソシアネート基のブロック化反応は、溶剤の存在下で行うことができる。この場合の溶剤は活性水素を含まないものが好ましい。

0043

ブロックイソシアネート基と、水性化イソシアネート基の当量比率は50:50〜95:5であることが好ましく、60:40〜90:10であることがより好ましい。上記好ましい範囲とすることにより、硬化性がより向上する傾向にあり、水分散性も向上する傾向にある。

0044

ノニオン型親水基とカチオン型親水基を併用することもできる。好ましい親水基はノニオン型親水基である。ノニオン型親水基であると、繊維処理剤組成物を高温長期貯蔵した場合に性能がより良好な状態で維持される傾向にある。

0045

イソシアネート基とブロック剤との反応、イソシアネート基と親水基が有する化合物の活性水素との反応はいずれを先に行なってもよいが、親水基との活性水素の反応を先に行なうことが好ましい。親水基との活性水素の反応を先に行なうことにより、未反応の親水基が処理液に残ることが回避され、撥水性がより向上する傾向にある。

0046

添加剤
必要に応じて水性化ための添加剤を添加することができる。この添加剤としては、特に限定されないが、具体的には、ノニオン系化合物カチオン系化合物両性化合物アニオン系化合物等が挙げられる。このなかでもノニオン系化合物、カチオン系化合物、及び両性化合物が好ましい。

0047

ノニオン系化合物としては、エーテル型エステル型アルカノールアミド型等が挙げられる。エーテル型としては、特に限定されないが、具体的には、炭素数10〜18の高級アルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物、アルキルフェノールにエチレンオキサイドを付加した化合物、ポリプロピレンアルコールにエチレンオキサイドを付加した化合物、多価アルコール脂肪酸エステルにエチレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。エステル型としては、特に限定されないが、具体的には、グリセリンソルビタン等の高級アルコールの脂肪酸エステル等が挙げられる。アルカノールアミド型としては、特に限定されないが、具体的には、脂肪酸とジエタノールアミンの反応物等が挙げられる。

0048

カチオン系化合物としては、特に限定されないが、具体的には、第4級アンモニウム塩型、アルキルアミン塩型等が挙げられる。

0049

両性化合物としては、特に限定されないが、具体的には、アルキルベタイン型、脂肪酸アミドプロピルベタイン型等が挙げられる。

0050

〔繊維処理剤組成物〕
本実施形態の繊維処理剤組成物は、前記水性ブロックポリイソシアネートを含む。繊維処理剤組成物の主成分は、特に限定されないが、撥水撥油機能を付与させるためには水性ブロックポリイソシアネート及びフッ素樹脂であることが好ましい。なお、「主成分」とは、機能を発現するための成分である。

0051

(フッ素樹脂)
このフッ素樹脂は、フッ素を含むアクリレートメタアクリレートを必須モノマーとして重合される。フッ素を含むアクリレート、メタアクリレートとしては、特に限定されないが、具体的には、パーフルオロアルキル基を含み、その炭素数は3〜6であるアクリレート、メタアクリレートが挙げられる。炭素数8のパーフルオロアルキル基は、環境や人体への蓄積性が懸念されるパーフルオロオクタン酸の生成が指摘されている。従って、低炭素数のパーフルオロアルキル基の使用を前提とした繊維処理剤の開発が行われている。パーフルオロアルキル基の炭素数が6以下の場合は、その炭素数が8と比較し性能が低下する場合があり、これを補強するためにブロックポリイソシアネートの添加が検討されている。本実施形態の水性ブロックポリイソシアネートはこの炭素数6のモノマーを使用したフッ素樹脂の機能を補強することができる。

0052

前記フッ素モノマーに加えて、他のモノマーを併用することができる。併用できるモノマーとして以下がある。パーフルオロアルキル基を有するアクリレート及び、又はメタクリレートと共重合可能な他の単量体としては、特に限定されないが、具体的には、アクリル酸又はメタクリル酸エステル類アクリルアミド又はメタクリルアミド類、マレイン酸アルキルエステル類、オレフィン類カルボン酸ビニル類、スチレン類ビニルエーテル類などが挙げられる。

0053

アクリル酸又はメタクリル酸エステル類としては、特に限定されないが、具体的には、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレートステアリルアクリレートステアリルメタクリレートベンジルアクリレートベンジルメタクリレートグリシジルアクリレー卜、グリシジルメタクリレートアジジエルアクリレート、アジリジエルメタクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレートヒドロキシアルキルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレートアルキレンジオールアクリレート等が挙げられる。

0054

アクリルアミド又はメタクリルアミド類としては、特に限定されないが、具体的には、アルキレンジオールジメタクリレート等のアクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドジアセトンメタクリルアミド、メチロール化ジアセトンアクリルアミド等が挙げられる。

0055

マレイン酸アルキルエステル類としては、特に限定されないが、具体的には、マレイン酸ジブチル等が挙げられる。

0056

オレフィン類としては、特に限定されないが、具体的には、エチレンプロピレンブタジエンイソプレン塩化ビニル、フッ化ビニル塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンクロロプレン等が挙げられる。

0057

カルボン酸ビニル類としては、特に限定されないが、具体的には、酢酸ビニル等が挙げられる。

0058

スチレン類としては、特に限定されないが、具体的には、スチレンα−メチルスチレン、β−メチルスチレン等が挙げられる。

0059

ビニルエーテル類としては、特に限定されないが、具体的には、エチルビニルエーテルシクロヘキシルビニルエーテルハロゲン化アルキルビニルエーテル等が挙げられる。

0060

パーフルオロアルキル基を有するアクリレート及び/又はメタクリレートと、これらと共重合可能な他の単量体との質量比は、共重合に用いる全単量体の中で、パーフルオロアルキル基を有するアクリレート及び、又はメタクリレートの合計が40質量%以上であることが好ましく、50〜80質量%であることがより好ましい。

0061

これら共重合体は、公知の重合方法である、溶液重合乳化重合懸濁重合等で製造できるが、乳化重合により製造することが好ましい。

0062

前記のフッ素樹脂と水性ブロックポリイソシアネートの樹脂質量割合は50:50〜95〜5であることが好ましく、70:30〜95:5であることがより好ましく、80:20〜95:5であることがさらに好ましい。上記好ましい範囲であることにより、洗濯耐久性がより良好となる傾向にある。

0063

(その他の添加剤)
本実施形態の繊維処理剤組成物には、難燃剤染料安定剤、防撤剤、抗菌剤抗かび剤防虫剤防汚剤帯電防止剤アミノプラスト樹脂アクリルポリマーグリオキザール樹脂メラミン樹脂天然ワックスシリコーン樹脂増粘剤高分子化合物水溶性のアルコール類及びエーテル類等の有機溶剤等を配合することができる。

0064

このように配合された本実施形態の繊維処理組成物は必要に応じて水で希釈され、使用される。希釈後の樹脂濃度は通常、0.5〜5質量%が好ましく、0.5〜3質量%がより好ましい。上記好ましい範囲であることにより、風合いがより良好となる傾向にある。

0065

〔繊維〕
本実施形態の繊維は、繊維処理剤組成物で処理されたものである。上記のように配合された本実施形態の繊維処理剤組成物を用いた繊維の処理は、繊維への樹脂の付着、その後の加熱により行うことができる。

0066

(樹脂の付着方法
樹脂の付着方法としては、特に限定されないが、具体的には、パッド法浸漬法スプレー法コーティング法プリント法等で行うことができる。

0067

その後、マングル等を用いて所定のピックアップ量樹脂付着量)に調整したのち、100℃以上の温度で加熱する。好ましくは140〜180℃程度の温度で10秒〜10分間、より好ましくは30秒〜3分間程度加熱する。

0069

以下、本発明について、実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。

0070

(数平均分子量の測定)
数平均分子量は下記の装置を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフ(以下GPCという)測定によるポリスチレン基準の数平均分子量である。
装置:東ソー(株)HLC−802A
カラム:東ソー(株)G1000HXL×1本
G2000HXL×1本
G3000HXL×1本
キャリアーテトラヒドロフラン
検出方法:示差屈折計

0071

(ポリイソシアネートのイソシアネート基濃度)
三角フラスコにポリイソシアネート1〜3gを精し(Wg)、その後トルエン20mlを添加し、ポリイソシアネートを溶解する。その後、2規定のジ−n−ブチルアミントルエン溶液10mlを添加し、混合後、15分間室温放置する。イソプロピルアルコール70mlを加え、混合する。この液を1規定塩酸溶液(ファクターF)で、指示薬滴定する。この滴定値V2mlとし、同様の操作をポリイソシアネートなしで行い、この滴定値をV1mlとし、次式からポリイソシアネートのイソシアネート基濃度を算出する。
イソシアネート基濃度%=(V1−V2)×F×42/(W×1000)×100

0072

(ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数)
ポリイソシアネートのイソシアネート基平均数は、ポリイソシアネートのイソシアネート基濃度と数平均分子量から下記式で求めることができる。
イソシアネート基平均数=数平均分子量×イソシアネート基濃度/100/42

0073

(未反応ジイソシアネートモノマー濃度の測定)
前記GPC測定で得られる未反応ジイソシアネート相当の分子量(例えばHDIであれば168)のピークの面積%を未反応ジイソシアネートモノマーの濃度とした。

0074

(イソシアヌレート結合を形成している脂環族ジイソシアネートモノマー濃度)
核磁気共鳴測定装置日本電子社の商品名JNM−LA400)を用いて13Cを下記条件で測定した。IPDIであれば、145〜155ppmの範囲のピークを積算して、イソシアヌレート結合を形成している脂環族ジイソシアネートモノマー濃度(脂環族NCO濃度)を求めた。
周波数:100MHz、溶剤:重水素化クロロホルムサンプル濃度:20質量%。

0075

(水性ブロックポリイソシアネートの初期Tgの測定)
鋼鈑に水性ブロックポリイソシアネートの樹脂膜厚30μmになるようにアプリケーター塗装後、60℃、2Hr保持した。これをエーアンドディ社の商品名レイバイブロンで振り子型式RPT−3000W、エッジナイフエッジRBE−160、昇温スピード10℃/min.で測定した。測定したピークの低温側からの積算面積が1%となった時点の温度を初期Tgとした。

0076

(水性ブロックポリイソシアネートの洗濯耐久性)
JIS−L−0217に準じて洗濯を行った。洗剤は花王株式会社の商品名「アタック」を使用した。洗濯回数10回で撥水性を評価した。撥水性の評価方法は以下の通りである。
(評価方法)
イソプロピルアルコール/水(質量比1/1)20μリットル試験布滴下し、液滴状態を観察し、評価した。評価基準は以下の通り。点数が大きいほど良好な撥水性となる。
(評価基準)
5:液滴が球状を形成し、染み込み跡が残らない。
4:液滴が球状を形成し、染み込み跡が少し残る。
3:液滴が球状を形成し、染み込み跡がはっきりと残る。
2:液滴が粒状を形成しないが、試験布に染み込まない。
1:液滴が試験布に染み込む。

0077

〔製造例1:ポリイソシアネートの製造〕
撹拌機温度計還流冷却管窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 600部を仕込み、撹拌反応器内温度を70℃に保持した。イソシアヌレート化触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、収率が40%になった時点で燐酸を添加し反応を停止させた。反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去した。得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は2,700mPa・s、イソシアネート基濃度は21.7%、数平均分子量は660、イソシアネート基平均数は3.4、未反応HDI濃度は0.2質量%であった。

0078

〔製造例2:ポリイソシアネートの製造〕
製造例1と同様の装置を用いて、4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 600部、3価アルコールであるポリカプロラクトンポリエステルトリオールプラクセル303」(ダイセル化学の商品名分子量300)30部を仕込み、撹拌下反応器内温度を90℃とし1時間保持した。その後反応器内温度を80℃に保持し、イソシアヌレート化反応触媒である、テトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、収率が54%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDIを除去した。得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は9,500mPa・s、イソシアネート基濃度は19.2質量%、数平均分子量は1,100、イソシアネート基平均数は5.1、未反応HDI濃度は0.2質量%であった。

0079

〔製造例3:ポリイソシアネートの製造、2種のモノマー使用〕
製造例1と同様の装置を用いて、4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、HDI 600部、IPDI400部、3価アルコールであるポリカプロラクトン系ポリエステルポリオール「プラクセル303」(ダイセル化学の商品名分子量300)75部を仕込み、撹拌下反応器内温度を90℃1時間保持しウレタン化反応を行った。その後反応器内温度を80℃に保持し、イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、収率が33%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸発缶を用いて未反応のHDI、IPDIを除去した。得られたポリイソシアネートの25℃における粘度は140,000mPa・s、イソシアネート基濃度は17.5質量%、未反応ジイソシアネートモノマー濃度は0.3質量%、数平均分子量は1,300、イソシアネート基平均数は5.4、HDI成分/IPDI成分の質量比は70/30であり、イソシアヌレート結合を形成したIPDIモノマー濃度は26質量%であった。

0080

〔実施例1:ノニオン系水性ピラゾールブロックポリイソシアネートの合成〕
製造例1と同様の装置を用いて、窒素雰囲気下、製造例1で得られたポリイソシアネート50部、IPDIモノマーのイソシアヌレート型ポリイソシアネートデグサ社の商品名ベスタネートT1890、イソシアネート基平均数3.3) 50部、酢酸n−ブチル50部を仕込み、50℃で均一溶液になるまで混合した。その後、80℃に昇温し、メトキシポリエチレングリコール(分子量680、樹脂分水酸基価82mgKOH/g)を41.7部添加後、2Hr保持した。

0081

その後、3,5−ジメチルピラゾールを39.6部添加した。1Hr後、この反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収のないことを確認した。さらに水を添加し、実施例1の水性ブロックポリイソシアネートを得た。この溶液の樹脂分濃度は20質量%であった。初期Tgを測定した結果、10〜20℃であった。結果を表1に示す。なお、表1中「部数」とは質量部を示す。

0082

〔実施例2〜5〕
表1に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様に操作を行い、実施例2〜5の水性ブロックポリイソシアネートを得た。結果を表1に示す。

0083

〔実施例6:カチオン系ピラゾールブロックの合成〕
製造例1と同様の装置を用いて、窒素雰囲気下、製造例1で得られたポリイソシアネート20部、IPDIモノマーのイソシアヌレート型ポリイソシアネート(デグサ社の商品名、ベスタネートT1890) 80部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA) 50部を仕込み、50℃で均一溶液になるまで混合した。60℃に保持した後、カチオン性基1個と水酸基1個を有する、2−(ジメチルアミノ)エタノール7.6部を添加した。30分後、3,5−ジメチルピラゾール34.6部を添加した。反応液の赤外線吸収スペクトルの測定を行い、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認した。さらに酢酸を6.1g(アミンに対して1.2倍当量)添加し、混合した。その後、イオン交換水を添加し、樹脂分濃度20質量%の実施例6の水性ブロックポリイソシアネートを得た。表1に結果を示す。

0084

〔実施例7〕
表1に示す組成に変更したこと以外は、実施例6と同様に操作を行い、実施例7の水性ブロックポリイソシアネートを得た。結果を表1に示す。

0085

〔比較例1〕
製造例1と同様の装置を用いて、窒素雰囲気下、製造例1で得られたポリイソシアネート100部、酢酸n−ブチル50部を仕込み、50℃で均一溶液になるまで混合した。その後、メトキシポリエチレングリコール(数平均分子量680、樹脂分水酸基価82mgKOH/g)を52.7部添加後、120℃に昇温し、2Hr保持した。その後、反応液を70℃とした後、3,5−ジメチルピラゾール44.3部を添加した。1Hr後、この反応液の赤外スペクトルの測定によりイソシアネート基の吸収のないことを確認して、比較例1の水性ブロックポリイソシアネートを得た。

0086

〔比較例2〕
表1に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様に操作を行い、比較例2の水性ブロックポリイソシアネートを得た。結果を表1に示す。

0087

略語説明:
1.脂環族NCO濃度:前駆体ポリイソシアネート中のイソシアヌレート結合を形成している脂環族ジイソシアネートモノマー単位の質量濃度
2.ノニオン:メトキシポリエチレングリコール
3.ピラゾール:3,5-ジメチルピラゾール
4.オキシム:メチルエチルケトオキシム
5.カチオン:2−(ジメチルアミノ)エタノール
6.IPDI−N:IPDIモノマー単位のみからなるイソシアヌレート型ポリイソシアネート(デグサ社の商品名ベスタネートT1890)

0088

〔実施例8〕
フッ素系繊維処理剤(撥水撥油剤)である、アサガードAG−E061(旭硝子株式会社製、固形分20%)90部と実施例1の水性ブロックポリイソシアネート組成物10部を混合し(フッ素樹脂/ブロックポリイソシアネート=9/1(樹脂分質量比))、水を追加し、樹脂分濃度が1.0質量%まで希釈し、処理液とした。この処理液にナイロン布(日本規格協会のコード番号670108)を浸漬後、ウエットピックアップ50%になるようにローラーで絞った。これを120℃、60秒間乾燥後、さらに170℃、60秒間乾燥し、試験布とした。洗濯耐久性を評価した。評価結果を表2に示す。

0089

〔実施例9〜14、比較例3,4〕
表2に示す水性ブロックポリイソシアネートを用いたこと以外は、実施例8と同様の操作を行って試験布を得た。結果を表2に示す。

実施例

0090

0091

本発明の水性ブロックポリイソシアネートを含む繊維処理剤組成物で処理された繊維は高度な洗濯耐久性を達成した。

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