図面 (/)

技術 プロジェクター、および、プロジェクターの制御方法

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 佐藤峻
出願日 2012年9月21日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2012-207897
公開日 2014年4月10日 (6年8ヶ月経過) 公開番号 2014-063014
状態 特許登録済
技術分野 投影装置 放電ランプ高周波または変換器直流点灯回路
主要キーワード 高温電極 駆動電流情報 ブーストモード 通常点灯モード 高電力モード 回復モード 電極変形 駆動電圧情報
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年4月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

放電灯点灯を制御することによって、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能なプロジェクター、および、プロジェクターの制御方法を提供する。

解決手段

プロジェクター500は、放電灯90と、放電灯90を駆動する駆動電流を放電灯90に供給する放電灯点灯装置10と、放電灯90の点灯時間をカウントするタイマー部581と、放電灯点灯装置10を制御して、放電灯90に出力する駆動電流Iが異なる複数の動作モードのいずれかを選択して実行させる制御部580と、を備え、制御部580は、タイマー部581によりカウントされる点灯時間に基づいて動作モードを選択する。

概要

背景

従来、プロジェクター光源に、高圧水銀ランプ等の放電灯を用いたものが知られている。この種のプロジェクターの中には、放電灯への供給電力電流波形交流電流周波数等を規定する動作モードを変更して、放電灯に供給する電流を変化させることにより、放電灯を様々な条件で点灯させることが可能なものがある(例えば、特許文献1、2参照)。例えば、特許文献1記載のプロジェクターは、フリッカーを抑制するために、ランプに供給する矩形波電流周波数や電流を変化させる。

概要

放電灯の点灯を制御することによって、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能なプロジェクター、および、プロジェクターの制御方法を提供する。プロジェクター500は、放電灯90と、放電灯90を駆動する駆動電流を放電灯90に供給する放電灯点灯装置10と、放電灯90の点灯時間をカウントするタイマー部581と、放電灯点灯装置10を制御して、放電灯90に出力する駆動電流Iが異なる複数の動作モードのいずれかを選択して実行させる制御部580と、を備え、制御部580は、タイマー部581によりカウントされる点灯時間に基づいて動作モードを選択する。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、放電灯の点灯を制御することによって、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能なプロジェクター、および、プロジェクターの制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

放電灯と、前記放電灯を駆動する駆動電流を前記放電灯に供給する放電灯駆動部と、前記放電灯の点灯時間をカウントするタイマー部と、前記放電灯駆動部を制御して、前記放電灯に出力する駆動電流が異なる複数の動作モードのいずれかを選択して実行させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記タイマー部によりカウントされる点灯時間に基づいて動作モードを選択することを特徴とするプロジェクター

請求項2

請求項1に記載のプロジェクターであって、前記制御部は、前記放電灯駆動部によって高輝度モードおよび電極再生モードを含む複数の動作モードを実行させることが可能であり、前記高輝度モードおよび前記電極再生モードは前記放電灯に交流電流を出力する動作モードであり、前記高輝度モードおよび前記電極再生モードの実効電力は等しく、かつ、前記電極再生モードは前記高輝度モードに比べ前記駆動電流の周波数が低いことを特徴とするプロジェクター。

請求項3

請求項1または2に記載のプロジェクターであって、前記タイマー部は、前記放電灯駆動部が実行する動作モード毎に、前記放電灯の点灯時間をカウントすることを特徴とするプロジェクター。

請求項4

請求項3に記載のプロジェクターであって、前記制御部は前記タイマー部によりカウントされた各動作モードにおける点灯時間を用いて得られる変数に基づいて、前記放電灯駆動部に実行させる動作モードを選択することを特徴とするプロジェクター。

請求項5

請求項1から4のいずれかに記載のプロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに実効電力の異なる動作モードを含むことを特徴とするプロジェクター。

請求項6

請求項1から5のいずれかに記載のプロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに、実効電力を随時変更する動作モードを含むことを特徴とするプロジェクター。

請求項7

請求項1から6のいずれかに記載のプロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに、前記放電灯に出力される駆動電流の実効電力を保ったまま瞬時電力を変化させる動作モードを含むことを特徴とするプロジェクター。

請求項8

請求項1から6のいずれかに記載のプロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに、前記放電灯に出力される矩形波の周波数が異なる動作モードを含むことを特徴とするプロジェクター。

請求項9

放電灯を備えたプロジェクターの制御方法であって、前記放電灯の点灯時間をカウントし、カウントされる前記放電灯の点灯時間を用いて得られる変数に基づいて、複数の動作モードのいずれかを選択して実行し、動作モードに応じた駆動電流を前記放電灯に供給すること、を特徴とするプロジェクターの制御方法。

技術分野

0001

本発明は、プロジェクター、および、プロジェクターの制御方法に関する。

背景技術

0002

従来、プロジェクターの光源に、高圧水銀ランプ等の放電灯を用いたものが知られている。この種のプロジェクターの中には、放電灯への供給電力電流波形交流電流周波数等を規定する動作モードを変更して、放電灯に供給する電流を変化させることにより、放電灯を様々な条件で点灯させることが可能なものがある(例えば、特許文献1、2参照)。例えば、特許文献1記載のプロジェクターは、フリッカーを抑制するために、ランプに供給する矩形波電流周波数や電流を変化させる。

先行技術

0003

特許第3794415号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1記載のプロジェクターは、ランプ電流を増加させる高電力モードを実行して電極の温度を上昇させることで、フリッカーの発生を抑制しようとするものである。このような動作モードで放電灯を点灯させると、光量が増大するなど光源としての性能の向上が期待できる一方で、電極ギャップ電極形状に影響が生じるため耐久性の面で不利である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、放電灯の点灯を制御することによって、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能なプロジェクター、および、プロジェクターの制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するために、本発明は、放電灯と、前記放電灯を駆動する駆動電流を前記放電灯に供給する放電灯駆動部と、前記放電灯の点灯時間をカウントするタイマー部と、前記放電灯駆動部を制御して、前記放電灯に出力する駆動電流が異なる複数の動作モードのいずれかを選択して実行させる制御部と、を備え、前記制御部は、前記タイマー部によりカウントされる点灯時間に基づいて動作モードを選択することを特徴とする。
本発明によれば、放電灯を点灯させる複数の動作モードを、放電灯の点灯時間に基づいて制御するので、例えば放電灯の光量を増大させる動作モードを実行する頻度や時間等を適切に調整したり、放電灯の電極ギャップまたは電極形状を回復させる動作モードと適切に組み合わせたりすることで、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能となる。

0006

本発明は、上記プロジェクターであって、前記制御部は、前記放電灯駆動部によって高輝度モードおよび電極再生モードを含む複数の動作モードを実行させることが可能であり、前記高輝度モードおよび前記電極再生モードは前記放電灯に交流電流を出力する動作モードであり、前記高輝度モードおよび前記電極再生モードの実効電力は等しく、かつ、前記電極再生モードは前記高輝度モードに比べ前記駆動電流の周波数が低いことを特徴とする。
本発明によれば、放電灯に出力される駆動電流の周波数が異なる2つの動作モードを、放電灯の点灯時間に基づいて組み合わせて実行することにより、放電灯の輝度を高めて点灯させる状態と、放電灯の電極ギャップまたは電極形状を回復させる状態とを適切に選択し、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることができる。

0007

本発明は、上記プロジェクターであって、前記タイマー部は、前記放電灯駆動部が実行する動作モード毎に、前記放電灯の点灯時間をカウントすることを特徴とする。
本発明によれば、動作モード毎に放電灯の点灯時間をカウントするので、放電灯の耐久性に対する影響をより詳細に反映して、放電灯に出力させる電流を制御できる。

0008

本発明は、上記プロジェクターであって、前記制御部は前記タイマー部によりカウントされた各動作モードにおける点灯時間を用いて得られる変数に基づいて、前記放電灯駆動部に実行させる動作モードを選択することを特徴とする。
本発明によれば、動作モード毎にカウントされる放電灯の点灯時間に基づいて動作モードを選択するので、放電灯の耐久性に対する影響をより詳細に反映して動作モードを選択し、切り替えることができ、きめ細かい制御によって光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることができる。

0009

本発明は、上記プロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに実効電力の異なる動作モードを含むことを特徴とする。
本発明によれば、実効電力の異なる動作モードを含む複数の動作モードを選択して実行するので、光源としての性能を優先して光量を高める動作モードを実行することが可能であり、この動作モードと他の動作モードを切り替えることにより耐久性を確保できる。

0010

本発明は、上記プロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに、実効電力を随時変更する動作モードを含むことを特徴とする。
本発明によれば、実効電力を随時変更する動作モードを含む複数の動作モードを選択して実行するので、光源としての性能と耐久性への影響のバランスを細かく制御できる。

0011

本発明は、上記プロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに、前記放電灯に出力される駆動電流の実効電力を保ったまま瞬時電力を変化させる動作モードを含むことを特徴とする。
本発明によれば、放電灯に出力される駆動電流の実効電力を保ったまま瞬時電力を変化させる動作モードを実行して、放電灯の耐久性への影響を抑えて光量を増大させることができる。

0012

本発明は、上記プロジェクターであって、前記制御部が前記放電灯駆動部に実行させる複数の動作モードに、前記放電灯に出力される矩形波の周波数が異なる動作モードを含むことを特徴とする。
本発明によれば、放電灯に出力される駆動電流の矩形波の周波数を変えることで、光源としての性能と耐久性への影響のバランスを細かく制御できる。

0013

また、上記目的を達成するために、本発明は、放電灯を備えたプロジェクターの制御方法であって、前記放電灯の点灯時間をカウントし、カウントされる前記放電灯の点灯時間に基づいて、前記放電灯に出力する駆動電流が異なる複数の動作モードのいずれかを選択して実行し、動作モードに応じた駆動電流を前記放電灯に供給すること、を特徴とする。
本発明によれば、放電灯を点灯させる複数の動作モードを、放電灯の点灯時間に基づいて制御するので、例えば放電灯の光量を増大させる動作モードを実行する頻度や時間等を適切に調整したり、放電灯の電極ギャップまたは電極形状を回復させる動作モードと適切に組み合わせたりすることで、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能となる。

発明の効果

0014

本発明によれば、放電灯を点灯させる複数の動作モードを、放電灯の点灯時間に基づいて制御するので、動作モードの実行状態を適切に制御し、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能となる。

図面の簡単な説明

0015

実施形態に係るプロジェクターの光学系の構成を示す図である。
光源装置の構成を示す図である。
実施形態に係るプロジェクターの構成を示すブロック図である。
放電灯に供給される駆動電流の例を示す図である。
放電灯点灯装置の動作モード毎の実行時間の関係の例を示す図表である。
プロジェクターの動作を示すフローチャートである。

実施例

0016

以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
1.プロジェクターの光学系の構成
図1は、本実施形態に係るプロジェクター500の光学系を示す説明図である。プロジェクター500は、光源装置200と、平行化レンズ305と、照明光学系310と、色分離光学系320と、3つの液晶ライトバルブ330R、330G、330Bと、クロスダイクロイックプリズム340と、投写光学系350とを有している。

0017

光源装置200は、放電灯90を備える光源ユニット210と、放電灯90に電力を供給して放電灯90を点灯させる放電灯点灯装置10(放電灯駆動部)とを有している。また、光源ユニット210は、放電灯90の放射光反射する主反射鏡112および副反射鏡50(図2)を有し、主反射鏡112によって放電灯90から放出された光を照射方向Dに向けて反射する。照射方向Dは、光軸AXと平行である。光源ユニット210からの光は、平行化レンズ305を通過して照明光学系310に入射する。この平行化レンズ305は、光源ユニット210からの光を、平行化する。

0018

照明光学系310は、光源装置200からの光の照度を均一化するとともに、光源装置200からの光の偏光方向を一方向に揃える。照明光学系310により照度分布と偏光方向とが調整された光は、色分離光学系320に入射する。色分離光学系320は、入射光を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つの色光に分離する。3つの色光は、各色に対応付けられた液晶ライトバルブ330R、330G、330Bによって、それぞれ変調される。液晶ライトバルブ330R、330G、330Bは、液晶パネル560R、560G、560B(図3)と、液晶パネル560R、560G、560Bのそれぞれの光入射側及び出射側に配置される偏光板(不図示)とを備える。変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム340によって合成される。合成光は、投写光学系350に入射する。投写光学系350は、入射光をスクリーン700(図3)に投写する。これにより、スクリーン700上には画像が表示される。なお、平行化レンズ305、照明光学系310、色分離光学系320、クロスダイクロイックプリズム340、および投写光学系350の各構成としては、周知の種々の構成を採用可能である。

0019

図2は、光源装置200の構成を示す図である。この図2には、光源ユニット210の断面図とともに、放電灯点灯装置10を図示する。
図2に示す例では、放電灯90の形状は、第1端部90e1から第2端部90e2まで、照射方向Dに沿って延びる棒形状であって、例えば、石英ガラス等の透光性材料で構成される。放電灯90の中央部は球状に膨らんでおり、その内部に放電空間91が形成されている。放電空間91内には、水銀、希ガス金属ハロゲン化合物等を含む放電媒体であるガス封入されている。

0020

放電灯90は、例えば、タングステン等の金属で構成される第1電極92及び第2電極93を有する。第1電極92及び第2電極93は、放電空間91内に突き出すように設けられ、第1電極92は放電空間91の第1端部90e1側に配置され、第2電極93は放電空間91の第2端部90e2側に配置されている。これらの第1電極92及び第2電極93の形状は、光軸AXに沿って延びる棒形状である。放電空間91内では、第1電極92及び第2電極93の電極先端部(「放電端」とも呼ぶ)が、所定距離だけ離れて対向している。

0021

放電灯90の第1端部90e1には、第1端子536が設けられている。第1端子536と第1電極92とは、放電灯90の内部を通る導電性部材534によって電気的に接続されている。同様に、放電灯90の第2端部90e2には、第2端子546が設けられている。第2端子546と第2電極93とは、放電灯90の内部を通る導電性部材544によって電気的に接続されている。第1端子536及び第2端子546の材料は、例えば、タングステン等の金属である。導電性部材534、544には、例えばモリブデン箔が利用される。

0022

第1端子536及び第2端子546は、放電灯点灯装置10に接続されている。放電灯点灯装置10は、第1端子536及び第2端子546に、放電灯90を駆動する駆動電流を供給する。この駆動電流により、第1電極92及び第2電極93の間でアーク放電が起き、アーク放電により発生した光(放電光)は、図中破線矢印で示すように放電位置から全方向に向かって放射される。

0023

放電灯90の第1端部90e1には、固定部材114によって、放電光を照射方向Dに向かって反射する主反射鏡112が固定されている。主反射鏡112の反射面(放電灯90側の面)の形状は、回転楕円形状である。なお、主反射鏡112の反射面の形状としては、回転楕円形状に限らず、放電光を照射方向Dに向かって反射するような種々の形状を採用可能であり、例えば回転放物線形状を採用してもよい。この場合は、主反射鏡112は、放電光を、光軸AXにほぼ平行な光に変換することができ、平行化レンズ305を省略できる。
放電灯90の第2端部90e2側には、固定部材522によって、副反射鏡50が固定されている。副反射鏡50の反射面(放電灯90側の面)の形状は、放電空間91の第2端部90e2側を囲む球面形状である。副反射鏡50は、放電光を、主反射鏡112に向かって反射する。

0024

2.プロジェクターの構成
図3は、本実施形態に係るプロジェクターの構成の一例を示すブロック図である。プロジェクター500は、図1および図2に示した光学系の他に、画像信号変換部510、直流電源装置80、画像処理装置570、および制御部580を含んでいてもよい。プロジェクター500は、アクティブシャッター方式の眼鏡型の立体視装置410と組み合わされて、プロジェクターシステム400として構成することも可能である。

0025

画像信号変換部510は、外部から入力された入力画像信号502に基づいて、画像信号512R、512G、512Bを生成し、画像処理装置570に供給する。入力画像信号502は、アナログ画像信号であってもよいし、デジタル画像データであってもよい。画像信号変換部510は、入力画像信号502がアナログ画像信号である場合に、これをデジタル画像データに変換するA/D変換機能を備えていてもよい。
また、画像信号変換部510は、入力画像信号502として、所与切替タイミングで第1映像と第2映像とが交互に切り替わる立体映像信号が入力された場合には、第1映像と第2映像との切替タイミングに基づいて、同期信号514を制御部580に供給する。ここで、画像信号変換部510は、入力画像信号502としてサイドバイサイド形式トップアンドボトム形式の立体映像信号が入力された場合に、この立体映像信号の各フレームから第1映像のフレームと第2映像のフレームとを切り出して解像度変換を行い、第1映像の映像信号と第2映像の映像信号とを順次出力してもよい。

0026

画像処理装置570は、3つの画像信号512R、512G、512Bに対してそれぞれ画像処理を行い、液晶パネル560R、560G、560Bをそれぞれ駆動するための駆動信号572R、572G、572Bを液晶パネル560R、560G、560Bに供給する。液晶パネル560R、560G、560Bは、それぞれ駆動信号572R、572G、572Bに基づいて、上述のように色分離光学系320により分離された色光を変調する。

0027

制御部580は、図示しないCPU、ROM、RAM等を備え、ROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより、プロジェクター500の各部を制御して、点灯開始から消灯に至るまでの動作を行う。例えば、制御部580は、放電灯点灯装置10に対して通信信号582を出力することにより、放電灯90の点灯および消灯を制御する。さらに、制御部580は、放電灯点灯装置10から通信信号584を受信して、放電灯90の点灯状態や放電灯90に供給される駆動電流Iの状態を検出する。
また、制御部580は、後述するように放電灯点灯装置10の動作モードを切り替えて実行させ、放電灯90に供給される駆動電流Iを制御する。
さらに、制御部580は、同期信号514に基づいて、入力画像信号502に同期して立体視装置410を制御するための制御信号586を、有線又は無線通信手段を介して立体視装置410に出力する。
立体視装置410は、ユーザー右目側の視野を遮る右シャッター412と、左目側の視野を遮る左シャッター414とを備え、これら右シャッター412及び左シャッター414は、制御信号586に基づいて開閉制御される。これら右シャッター412及び左シャッター414の開閉のタイミングを、プロジェクター500が投射するフレームの切り替わりタイミングに同期させることにより、立体視装置410を装着したユーザーは立体映像を見ることができる。

0028

直流電源装置80は、外部の交流電源600から供給される交流電圧を一定の直流電圧に変換し、画像信号変換部510、画像処理装置570及び放電灯点灯装置10に直流電圧を供給する。
放電灯点灯装置10は、プロジェクター500の投射開始時に放電灯90の第1電極92−第2電極93間に高電圧を発生して絶縁破壊させて放電路を形成し、以後放電灯90が放電を維持するための駆動電流Iを供給する。

0029

放電灯点灯装置10は、図3に示すように、点灯制御部40、電力制御回路20、極性反転回路30、およびイグナイター回路70を備えている。
電力制御回路20は、直流電源装置80から入力される直流電圧をもとに、放電灯90に供給する駆動電流を生成する。電力制御回路20は、例えば、点灯制御部40から入力されるパルスに従ってオンオフされるスイッチ素子(図示略)を含むダウンチョッパー回路で構成され、パルスのオン期間の割合に応じた直流電流Idを生成して出力する。

0030

極性反転回路30は、電力制御回路20から出力される直流電流Idを、所与のタイミングで極性反転することにより、制御された時間だけ継続する直流電流または任意の周波数の交流電流である駆動電流Iを生成して出力する。極性反転回路30は、例えば、複数のスイッチ素子(図示略)を含むインバーターブリッジ回路(フルブリッジ回路)で構成される。極性反転回路30が備える各スイッチ素子は点灯制御部40の制御によりそれぞれオン/オフされる。これら各スイッチ素子のオン/オフ状態によって、極性反転回路30は、電力制御回路20が出力する直流電流Idの極性をそのままに出力し、または、直流電流Idの極性を反転させて出力する。従って、極性反転回路30が出力する駆動電流Iは、点灯制御部40の制御により、直流電流とすることも、任意の周波数の交流電流とすることも可能である。

0031

放電灯90の点灯時には、第1電極92の先端と第2電極93の先端との間でアーク放電が起きる。駆動電流Iを直流電流とした場合、第1電極92および第2電極93の一方が陽極、他方が陰極となり、陰極から陽極へ電子が移動する。ここで、陽極の先端では、電子が衝突することにより熱が生じ、温度が上昇する。このため、陽極は陰極に比べて高温になりやすい。一方の電極の温度が他方の電極と比べて高い状態が長時間継続すると、例えば、高温電極の先端が過剰に溶けて意図しない電極変形が生じ、アーク長が適正値からずれてしまったり、より低温になる陰極においては先端の溶融が不十分になって、先端に生じた微少凹凸が溶けずに残り、いわゆるアークジャンプが生じたりするなど懸念が生じる。
そこで、放電灯90において各電極の極性を繰り返し交替させる交流駆動が利用される。すなわち、極性反転回路30が駆動電流Iの極性を周期的に反転させ、駆動電流Iを交流電流とすることで、放電灯90が備える一対の電極間で陽極と陰極を交代させ、上記の懸念の解消を図ることができる。

0032

点灯制御部40は、電力制御回路20及び極性反転回路30を制御することにより放電灯90に出力される駆動電流Iが同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの電流値、周波数等を制御する。詳細には、点灯制御部40は、極性反転回路30における極性の反転状態を制御することで、駆動電流Iが同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの周波数等を制御する極性反転制御を行う。また、点灯制御部40は、電力制御回路20に出力するパルスを調整することにより、電力制御回路20が生成する直流電流Idの電流値を制御する電流制御を行う。
点灯制御部40は、その一部又は全てをハードウェア回路で構成してもよいし、図示しないCPUによって所定のプログラムを実行することにより、点灯制御部40の機能を実現してもよい。また、点灯制御部40は、記憶部(図示略)を備え、この記憶部に、例えば駆動電流Iが同一極性で継続する保持時間、駆動電流Iの電流値、周波数、波形変調パターン等の駆動変数に関する情報を記憶してもよい。この場合、点灯制御部40は、記憶部に記憶した情報に基づいて電力制御回路20および極性反転回路30を制御することにより、適切に駆動電流Iを制御できる。

0033

イグナイター回路70は、放電灯90の点灯開始時に動作し、放電灯90の点灯開始時に放電灯90の電極間(第1電極92と第2電極93との間)を絶縁破壊して放電路を形成するために必要な高電圧(放電灯90の通常点灯時よりも高い電圧)を放電灯90の電極間に供給する。イグナイター回路70は、例えば放電灯90と並列に接続される。

0034

また、放電灯点灯装置10は、放電灯90の駆動電圧を検出して駆動電圧情報を出力する電圧検出機能、駆動電流Iの電流値を検出して駆動電流情報を出力する電流検出機能等を有する検出部を備えた構成としてもよい。

0035

図4は、放電灯90に供給される駆動電流Iの例を示す図であり、(A)は第1モードにおける駆動電流Iの波形を示し、(B)は第2モードにおける駆動電流Iの波形を示す。放電灯点灯装置10は、点灯制御部40の制御により、少なくとも第1モードおよび第2モードの2つの動作モードを実行する。放電灯点灯装置10の動作モードとは、放電灯90に出力する駆動電流Iの状態が異なる動作状態を指し、少なくとも、各動作モードでは駆動電流Iの周波数および電流値のいずれか1以上が異なっている。
図4(A)および(B)の横軸は時間、縦軸は電流値であり、縦軸の中央が0ボルト、縦軸の上半分と下半分では極性が逆となっている。また、縦軸の電流値は、放電灯90の定格電流値を100%とした場合の比率で示している。
なお、図4(A)、(B)の波形は、放電灯90の点灯開始時に供給される高電圧の駆動電流Iには該当しない。

0036

放電灯点灯装置10が第1モードで動作する場合、駆動電流Iは、図4(A)に示すように、1周期においてピーク電力が+120%、−120%、+80%、−80%となり、1周期が0.01秒(周波数100Hz)の交流電流となる。この第1モードでは、放電灯90に対して瞬間的に定格を超える電力が供給されるため、放電灯90の輝度が一時的に増大する。すなわちプロジェクター500がスクリーン700に投射する光量が増大する。また、第1モードでは1周期において駆動電流Iの電力を定格より低くする期間があるため、実効電力は適正範囲内に収まっており、放電灯90の使用状態として適切である。
この第1モードは、短時間に大きな光量を要するような投射を行う場合に適しており、例えば、入力画像信号502として立体映像信号が入力され、左目用のフレームと右目用のフレームとを交互にスクリーン700に投射する場合に有効である。このように立体映像を投射する場合は、いわゆるクロストークを避けるため、左目用のフレームと右目用のフレームとの切り替わり時に立体視装置410の右シャッター412および左シャッター414が閉じられる。このタイミングではスクリーン700に投射する光量が低下してもユーザーへの影響がないので、駆動電流Iの電力を定格以下としても問題がない。
この第1モードは、立体映像の投射に適しているため3Dブーストモードと呼ぶことができ、放電灯90を特に高輝度発光させるので高輝度モードと呼ぶこともできる。

0037

放電灯点灯装置10が第2モードで動作する場合、駆動電流Iは、図4(B)に示すように、1周期においてピーク電力が+100%、−100%となり、1周期が0.01秒以上(周波数100Hz以下)の交流電流となる。この第2モードでは、駆動電流Iの電力は定格を超えない。この第2モードでは、プロジェクター500がスクリーン700に投射する投射光の明るさが一定に保たれるので、投射する映像が立体映像であっても平面映像であっても問題なく利用できる。この第2モードは、通常点灯モードと呼ぶことができる。
この例に示す第1モードと第2モードでは、瞬時電力および周波数が異なるものの、実効電力は等しい。つまり、放電灯点灯装置10は、実効電力を変化させることなく、瞬時電力を変化させることで、第1モードと第2モードを実行できる。

0038

第1モードでは駆動電流Iの瞬時電力が大きいため、長期間、第1モードを継続することによって、第1電極92および第2電極93の先端の形状や電極ギャップに長期的な影響を与え、放電灯90の寿命に影響する可能性がある。一方、第2モードはこのような影響を考慮しなくて良い上に、仮に第1モードの動作によって第1電極92または第2電極93の先端の変形や電極ギャップの変動が発生しても、その影響を回復させる効果がある。これは、第2モードで放電灯90を点灯することにより、第1電極92および第2電極93の先端が好適な条件で溶融して、先端の形状が好ましい形状に復元され、電極ギャップも適正な大きさに復元されるためである。このように、第2モードは第1電極92および第2電極93を回復させるので、電極再生モードと呼ぶことができる。
従って、仮に第1モードを実行することによって第1電極92および第2電極93の先端の変形や電極ギャップの変化が生じても、第2モードで放電灯90を点灯させることで第1電極92および第2電極93の回復を図ることができ、放電灯90の寿命が短くなることを抑制することができる。

0039

制御部580は、通信信号582によって放電灯点灯装置10を制御し、放電灯点灯装置10の動作モードを第1モードと第2モードを含む複数の動作モードから選択して、放電灯点灯装置10に実行させる。つまり、放電灯点灯装置10は、制御部580の制御に従って動作モードを切り替えて実行する。これにより、放電灯90に供給する駆動電流Iを、制御部580の制御に従って変化させることができる。

0040

制御部580は、タイマー部581を備えている。タイマー部581は、例えば、CPUが所定のプログラムを実行することにより実現され、CPUのクロックに基づいて計時を行う。タイマー部581は、放電灯点灯装置10の動作モード毎に、放電灯点灯装置10が駆動電流Iを供給した時間をカウントする。この時間は、放電灯点灯装置10の動作時間、または放電灯90の点灯時間ということもできる。本実施形態では、タイマー部581は、放電灯点灯装置10が第1モードを実行する時間と、第2モードを実行する時間とを、それぞれカウントする。放電灯点灯装置10が第1、第2モード以外の動作モードを実行可能な場合には、タイマー部581は、それらの動作モードについても動作モード毎に放電灯点灯装置10の動作時間をカウントしても良い。
タイマー部581は、プロジェクター500の電源投入時や電源オフ時にもカウント値リセットしないよう構成される。例えば、制御部580を構成するCPUがプロジェクター500の電源オフ時にタイマー部581のカウント値を不揮発性メモリー(図示略)に記憶する。このため、タイマー部581のカウント値は、プロジェクター500の製造後に使用開始された後(工場におけるテストのための動作を含んでもよい)の累積のカウント値となっている。また、プロジェクター500の修理や放電灯90の交換が行われた際に、所定の操作によりタイマー部581のカウント値をリセット可能な構成としてもよい。

0041

3.駆動電流の制御
制御部580は、放電灯点灯装置10を動作させて駆動電流Iを供給させる間、所定時間毎にタイマー部581のカウント値を参照し、このカウント値、または、カウント値から得られる変数に基づいて、放電灯点灯装置10の動作モードを選択して、選択した動作モードで放電灯点灯装置10を動作させる。
具体的な動作例を挙げる。
第1の動作例としては、制御部580が、タイマー部581の動作モード毎のカウント値の総和を算出し、算出した総和が予め設定された時間に達している場合に、その時間に対応づけて設定された第1モード実行時間の比率に適合するように、第1モードの実行を制限する。

0042

図5は、この第1の動作例における第1モードと第2モードの実行時間の関係を示した一例の図表である。図中、横軸は全ての動作モードの実行時間の和(総点灯時間)であり、縦軸は動作モード毎の実行時間であり、(1)は第1モードの実行時間を示し、(2)は第2モードの実行時間を示す。
図5に示す例では、全ての動作モードの実行時間の和が3000時間に達した後は第1モードの実行時間(1)と第2モードの実行時間(2)の比率が1:1となるよう規定されている。
制御部580は、例えば、全ての動作モードの実行時間の和が所定時間(例えば1000時間)に達するまでの間は、立体映像を投射する場合は第1モードで放電灯点灯装置10を動作させ、平面映像を投射する場合は第2モードで放電灯点灯装置10を動作させる。
そして、実行時間の和が上記所定時間(例えば、1000時間)に達した後は、第1モードの実行時間の第2モードの実行時間に対する比が所定の比率(例えば1:1)未満となるように、第1モードの実行を制限する。図5の例では、総点灯時間が1000時間の時点では第1モードの実行時間(1)の比率は1:1よりも多い。このため、制御部580は、総点灯時間1000時間以後は第1モードの実行を制限して、第1モードの実行時間を所定の比率(例えば1:1)未満とすることで、累積の第1モードの実行時間(1)の比率を低下させ、所定の比率(例えば1:1)に近づける。より具体的には、制御部580は、立体映像を投射する際に、第1モードと第2モードの実行時間の比率(割合)を算出し、第1モードの実行時間の比率が増加した場合には、放電灯点灯装置10の動作モードとして第2モードを選択し、第1モードの実行時間の比率の変化が、維持あるいは減少となっている場合には、第1モードの実行時間が第2モードの実行時間に対して所定の比率未満となるようにする。つまり、第1モードの実行時間が所定の比率以上である場合には、放電灯点灯装置10の動作モードとして第2モードを選択し、第1モードの実行時間が所定の比率未満である場合には、放電灯点灯装置10の動作モードとして第1モードを選択する。
これにより、図5に示したように、総点灯時間が3000時間に達した後は、第1モードの実行時間(1)と第2モードの実行時間(2)の実行時間との比率は1:1に保たれ、放電灯90の光源としての性能の向上、及び、放電灯90の寿命の確保のいずれの観点でも好ましい制御を行うことができる。

0043

第1モードの実行時間と第2モードの実行時間の比(所定の比率)は、1:1に限らず、任意である。この比率を例えば1:1〜1:2の範囲内にすれば、放電灯90の寿命の短縮をより確実に抑制することができ、好ましい。また、実行時間の和の基準となる上記所定時間は、上記に例示した1000時間に限定されず、任意である。この所定時間を、例えば500時間〜3000時間の範囲内で設定すれば、放電灯90の寿命の短縮をより確実に抑制することができ、好ましい。
この第1の動作例では、制御部580は、タイマー部581のカウント値から得られる「全ての動作モードの実行時間の和」が所定時間に達してからは、第1モードと第2モードの実行時間の比率という変数に基づいて、放電灯点灯装置10の動作モードを選択する。

0044

第2の動作例としては、制御部580は、タイマー部581の第1モードのカウント値自体が予め設定された値に達する毎に、第1モードの実行を制限する。例えば、第1モードのカウント値に対応づけて、立体映像の投射時に第1モードを選択する頻度が予め設定されていて、この頻度に従って制御部580が放電灯点灯装置10の動作モードを選択する。制御部580は、例えば、第1モードの実行時間が0〜1000時間の場合は、立体映像を投射する際に常に第1モードを選択し、第1モードの実行時間が1000〜2000時間の場合は立体映像を投射する際に第1モードを選択する頻度を3/4とし、2000時間以上の場合は立体映像を投射する際に第1モードを選択する頻度を1/2とする。
この第2の動作例では、制御部580は、タイマー部581のカウント値自体に基づいて、放電灯点灯装置10の動作モードを選択する。

0045

図6は、プロジェクター500の動作を示すフローチャートであり、特に、立体映像を投射する際に制御部580が放電灯点灯装置10の動作モードを選択する動作を示す。
制御部580は、放電灯点灯装置10の動作開始時、または動作開始後の所定時間毎に、動作モードを選択する動作を開始する(ステップS11)。制御部580は、プロジェクター500が投射する映像が立体映像であるか否かを判別し(ステップS12)、立体映像を投射する場合には(ステップS12;Yes)、タイマー部581の動作モード毎のカウント値を取得する(ステップS13)。ここで、制御部580は、取得した各動作モードのカウント値またはカウント値から得られる変数(カウント値の総和など)に対応して、予め設定された設定値を取得する(ステップS14)。この設定値は、例えば、制御部580を構成するROMやフラッシュメモリーに記憶されている。

0046

制御部580は、ステップS14で取得した設定値と、ステップS13で取得したカウント値またはこのカウント値から得られる変数とを比較し、第1モードの実行を制限するか否かを判定する(ステップS15)。上述した第1の動作例では、放電灯点灯装置10の動作モード毎の実行時間の和、すなわち放電灯90の点灯時間の総和が1000時間に達していない場合は、第1モードの実行を制限しない。また、例えば、放電灯90の点灯時間の総和が1000時間に達していても、第1モードの実行時間の比率が所定の比率未満の場合には第1モードの実行を制限しない。このような場合(ステップS15;No)、制御部580は、放電灯点灯装置10の動作モードとして第1モードを選択し(ステップS16)、通信信号582として第1モードを指定する制御信号を出力し(ステップS17)、動作モードを選択する処理を終了する。放電灯点灯装置10は、通信信号582により指定された動作モードに応じた周波数、波形、電流値を満たす駆動電流Iを放電灯90に供給する。

0047

また、制御部580は、第1モードの実行を制限すると判定した場合(ステップS15;Yes)、今回の処理で第1モードの実行を制限し、第2モードを選択するか否かを判定する(ステップS15)。上述した第1の動作例では、第1モードの実行時間の比率が所定の比率未満となるように第1モードの実行を制限する。つまり、制御部580は、設定された比率に適合するように、第1モードと第2モードとを選択すればよいので、第1モードを全く実行しない(毎回第2モードを選択する)とは限らない。このため、制御部580は、ステップS18を実行する時点で第2モードを選択すべきか否かを判定する。

0048

第1モードの実行を制限しない場合(ステップS18;No)、制御部580はステップS16に移行して第1モードを選択する。また、第1モードの実行を今回の処理で制限する場合(ステップS18;Yes)、制御部580は、放電灯点灯装置10の動作モードとして第2モードを選択し(ステップS19)、通信信号582として第2モードを指定する制御信号を出力し(ステップS20)、動作モードを選択する処理を終了する。
また、プロジェクター500が立体映像を投射していない場合(ステップS12;No)、制御部580はステップS19に移行して第2モードを選択する。なお、プロジェクター500が立体映像を投射していない場合に、放電灯点灯装置10に通信信号582を出力しないで本処理を終了してもよい。

0049

以上説明したように、本発明を適用した実施形態に係るプロジェクター500は、放電灯90と、放電灯90を駆動する駆動電流Iを放電灯90に供給する放電灯点灯装置10と、放電灯90の点灯時間をカウントするタイマー部581と、放電灯点灯装置10を制御して、放電灯90に出力する駆動電流が異なる複数の動作モードのいずれかを選択して実行させる制御部580と、を備え、制御部580は、タイマー部581によりカウントされる点灯時間に基づいて動作モードを選択するので、例えば放電灯90の光量を増大させる高輝度モードを実行する頻度や時間等を適切に調整したり、放電灯90の電極ギャップまたは電極形状を回復させる電極回復モードと適切に組み合わせたりすることで、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることが可能となる。
制御部580は、例えば、放電灯の寿命に影響する一部の動作モードの実行時間の比率が予め設定された所定の比率未満となるように、一部の動作モードの実行を抑制することで、放電灯90の寿命の短縮を抑制できる。この例のように、動作モード毎の実行時間の比率を変数とし、この変数が予め設定された値に近づくように動作モードを選択することで、より適切に、放電灯90の動作状態を調整できる。
また、この制御において、各動作モードの実行時間の和が予め設定された所定時間に達するまでは各動作モードの実行を制限しないため、放電灯90の寿命への影響が小さい状態では高輝度モードを長時間実行することもでき、光源としての性能を優先して表示を行うことができる。
また、放電灯点灯装置10は、実効電力が等しい高輝度モードと電極回復モードとを実行可能であり、電極回復モードでは周波数がより低いので、これらの動作モードを放電灯90の点灯時間に基づいて組み合わせて実行することにより、放電灯90の輝度を高めて点灯させる状態と、放電灯90の電極ギャップまたは電極形状を回復させる状態とを適切に選択し、光源としての性能の向上と耐久性の向上とを両立させることができる。
タイマー部581は、動作モード毎に放電灯90の点灯時間をカウントするので、放電灯90の寿命(耐久性)に対する影響をより詳細に反映して、放電灯90に出力させる駆動電流Iを制御できる。

0050

なお、上述した実施形態は本発明を適用した具体的態様の例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、上記実施形態とは異なる態様として本発明を適用することも可能である。例えば、上記実施形態では、制御部580の制御に従って放電灯点灯装置10が実効電力の等しい第1モードと第2モードとを実行する構成を例に挙げて説明したが、放電灯点灯装置10が、実効電力が異なる複数の動作モードを実行可能とすることも可能であるし、実効電力を随時変化させて駆動電流Iを出力する動作モードを実行可能な構成とすることも可能である。

0051

また、例えば、上記実施形態では、光変調装置として、RGBの各色に対応した3枚の透過型または反射型の液晶ライトバルブを用いた構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、1枚の液晶ライトバルブとカラーホイールを組み合わせた方式、RGB各色の色光を変調する3枚のデジタルミラーデバイスDMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせた方式等により構成してもよい。ここで、表示部として1枚のみの液晶パネルまたはDMDを用いる場合には、クロスダイクロイックプリズム等の合成光学系に相当する部材は不要である。また、液晶パネル及びDMD以外にも、光源が発した光を変調可能な構成であれば問題なく採用でき、その他のプロジェクターの細部構成についても任意に変更可能である。
さらに、本発明は、スクリーンに対して投写画像を観察する側から投写するフロント投写型プロジェクターに適用する場合にも、投写画像を観察する側とは反対の側から投写するリア投写型プロジェクターに適用する場合にも可能であり、その他、本発明の適用対象は上記実施形態に限定されない。

0052

10…放電灯点灯装置(放電灯駆動部)、20…電力制御回路、30…極性反転回路、40…点灯制御部、80…直流電源装置、90…放電灯、90e1…第1端部、90e2…第2端部、92…第1電極、93…第2電極、200…光源装置、210…光源ユニット、350…投写光学系、400…プロジェクターシステム、410…立体視装置、500…プロジェクター、502…入力画像信号、570…画像処理装置、580…制御部、581…タイマー部、582、584…通信信号、700…スクリーン、AX…光軸、D…照射方向、I…駆動電流。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 東芝ライテック株式会社の「 紫外線照射装置」が 公開されました。( 2020/07/09)

    【課題】様々な仕様に柔軟に対応することができる紫外線照射装置を提供すること。【解決手段】実施形態に係る紫外線照射装置は、放電灯を点灯させる点灯装置を具備する。点灯装置は、配線を介して放電灯に接続される... 詳細

  • 東芝ライテック株式会社の「 点灯装置」が 公開されました。( 2020/07/09)

    【課題】広範囲な入出力特性を実現できる点灯装置を提供すること。【解決手段】実施形態に係る点灯装置は、ランプに電力を印加する。点灯装置は、コンバータ回路と、インバータ回路と、リーケージトランスと、制御回... 詳細

  • 東芝ライテック株式会社の「 放電ランプ点灯装置」が 公開されました。( 2020/03/26)

    【課題】突入電流を緩和し、スイッチング素子の破損を抑制すること。【解決手段】実施形態に係る放電ランプ点灯装置は、検知部と、生成部とを具備する。検知部は、ランプ負荷への起動を指示する起動信号を検知する。... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ