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技術 熱回収装置及び熱回収方法

出願人 サントリーホールディングス株式会社
発明者 田中二郎割石卓也小池正広
出願日 2012年9月21日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2012-208631
公開日 2014年4月10日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2014-062693
状態 特許登録済
技術分野 蒸気発生用の給水の予熱と供給
主要キーワード 超音波式液面計 ドレン回収タンク 静電容量式液面計 ドレン回収路 開放タンク 放圧管 蒸気利用設備 蒸気ドレン
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

ボイラスケールが発生し易くなる問題を抑制しながら、フラッシュ蒸気の発生を効果的に抑制することの可能な熱回収装置及び熱回収方法を提供する。

解決手段

蒸気利用設備2で利用するための蒸気を生成する蒸気発生装置1と、蒸気発生装置1に供給するための水を貯留する給水タンク3と、蒸気発生装置1で発生した蒸気ドレンドレン回収タンク8に回収するドレン回収路14と、軟水化処理済みの補充水を給水タンク3に供給する第1給水路11と、ドレン回収タンク8の温水を給水タンク3に供給する第2給水路15とを有する熱回収装置において、第1給水路11の一部から分岐されてドレン回収タンク8に接続された分岐路16を設けた。

概要

背景

この種の熱回収装置に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された熱回収装置では、蒸気利用設備で生じた復水密閉式復水タンク蓄積し、復水タンクからの初期復水や再蒸発蒸気放圧管を介して開放タンクドレン回収タンクに相当)に供給し、開放タンク内の残留液体所定温度に達すると冷却流体補給管で開放タンクに冷却流体を導入することで、開放タンクでのフラッシュ蒸気の発生を抑制することができるとされている。

概要

ボイラスケールが発生し易くなる問題を抑制しながら、フラッシュ蒸気の発生を効果的に抑制することの可能な熱回収装置及び熱回収方法を提供する。蒸気利用設備2で利用するための蒸気を生成する蒸気発生装置1と、蒸気発生装置1に供給するための水を貯留する給水タンク3と、蒸気発生装置1で発生した蒸気ドレンをドレン回収タンク8に回収するドレン回収路14と、軟水化処理済みの補充水を給水タンク3に供給する第1給水路11と、ドレン回収タンク8の温水を給水タンク3に供給する第2給水路15とを有する熱回収装置において、第1給水路11の一部から分岐されてドレン回収タンク8に接続された分岐路16を設けた。

目的

本発明の目的は、上に例示した従来技術が与える課題に鑑み、ボイラにスケールが発生し易くなる問題を合理的に抑制しながらフラッシュ蒸気の発生を効果的に抑制することの可能な熱回収装置、及び、同装置を用いた熱回収方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

蒸気利用設備で利用するための蒸気を生成する蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置に供給するための水を貯留する給水タンクと、前記蒸気発生装置で発生した蒸気ドレンドレン回収タンク回収するドレン回収路と、軟水化処理済みの補充水を前記給水タンクに供給する第1給水路と、前記ドレン回収タンクの温水を前記給水タンクに供給する第2給水路と、を有する熱回収装置であって、前記第1給水路の一部から分岐されて前記ドレン回収タンクに接続された分岐路が設けられている熱回収装置。

請求項2

前記ドレン回収タンクの貯留水の温度を測定する温度測定手段を設け、この温度測定手段による貯留水の温度測定結果に基づいて、前記分岐路から前記ドレン回収タンクへの前記補充水の供給を制御する請求項1に記載の熱回収装置。

請求項3

前記ドレン回収タンクの液面高さを測定する液面測定手段が設けられており、この液面測定手段によって測定された前記液面高さに基づいて、前記分岐路から前記ドレン回収タンクへの前記補充水の供給及び前記ドレン回収タンクから前記給水タンクへの温水の供給を制御する請求項1または2に記載の熱回収装置。

請求項4

前記ドレン回収路の内部状態計測する計測装置として設けられた温度計圧力計流量計の少なくとも1つと、前記計測装置の計測値に基づいて蒸気ドレンの前記ドレン回収タンクへの進入時期または進入量を判定する判定部が設けられており、前記判定部による判定結果に基づいて前記分岐路から前記ドレン回収タンクへの前記補充水の供給を制御する請求項1から3のいずれか一項に記載の熱回収装置。

請求項5

前記ドレン回収路から前記ドレン回収タンク内に開口した回収ノズルと、前記分岐路から前記ドレン回収タンク内に開口した給水ノズルとが、前記ドレン回収タンクの液面下において互いに交差または対向するように配置されている請求項1から4のいずれか一項に記載の熱回収装置。

請求項6

蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置に供給するための水を貯留する給水タンクと、前記蒸気発生装置で発生した蒸気ドレンをドレン回収タンクに回収するドレン回収路と、軟水化処理済みの補充水を前記給水タンクに供給する第1給水路と、前記ドレン回収タンクの温水を前記給水タンクに供給する第2給水路とを有する設備において、前記ドレン回収タンクに回収される蒸気ドレンの熱を回収する熱回収方法であって、前記第1給水路の一部と前記ドレン回収タンクとを分岐路で接続し、前記ドレン回収タンクの貯留水の温度を測定する温度測定手段を設け、前記ドレン回収タンクの液面高さを測定する液面測定手段として、互いに液面検出高さの異なる2つの液面センサを設け、上方の前記液面センサによる液面の検知に基づいて前記第2給水路に介装された第1開閉バルブ開放し、下方の前記液面センサによる液面の検知に基づいて前記第1開閉バルブを閉鎖し、前記温度測定手段の指示値が所定の第1設定値になると前記分岐路に介装された第2開閉バルブを開放し、前記温度測定手段の指示値が前記第1設定値を下回る第2設定値になると前記第2開閉バルブを閉鎖する熱回収方法。

技術分野

0001

本発明は、蒸気利用設備で利用するための蒸気を生成する蒸気発生装置と、蒸気発生装置に供給するための水を貯留する給水タンクと、蒸気発生装置で発生した蒸気ドレンドレン回収タンク回収するドレン回収路と、軟水化処理済みの補充水を前記給水タンクに供給する第1給水路と、ドレン回収タンクの温水を前記給水タンクに供給する第2給水路とを有する熱回収装置、及び、同装置を用いた熱回収方法に関する。

背景技術

0002

この種の熱回収装置に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。この特許文献1に記された熱回収装置では、蒸気利用設備で生じた復水密閉式復水タンク蓄積し、復水タンクからの初期復水や再蒸発蒸気放圧管を介して開放タンク(ドレン回収タンクに相当)に供給し、開放タンク内の残留液体所定温度に達すると冷却流体補給管で開放タンクに冷却流体を導入することで、開放タンクでのフラッシュ蒸気の発生を抑制することができるとされている。

先行技術

0003

特開2004−232983号公報(0014〜0015段落、図1

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、特許文献1に記された熱回収装置では、冷却流体に導入する冷却流体としてどのようなものを用いるか特に考慮されていないために、例えば一般的な工業用水水道水が用いられた場合、工業用水や水道水に含まれるCaイオンやMgイオンなどの成分によってボイラスケールが発生し易くなる虞があった。

0005

そこで、本発明の目的は、上に例示した従来技術が与える課題に鑑み、ボイラにスケールが発生し易くなる問題を合理的に抑制しながらフラッシュ蒸気の発生を効果的に抑制することの可能な熱回収装置、及び、同装置を用いた熱回収方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明による熱回収装置の特徴構成は、
蒸気利用設備で利用するための蒸気を生成する蒸気発生装置と、
蒸気発生装置に供給するための水を貯留する給水タンクと、
前記蒸気発生装置で発生した蒸気ドレンを回収して蓄積するドレン回収タンクと、
軟水化処理済みの補充水を前記給水タンクに供給する第1給水路と、
前記ドレン回収タンクの温水を前記給水タンクに供給する第2給水路と、を有する熱回収装置であって、
前記第1給水路の一部から分岐されて前記ドレン回収タンクに接続された分岐路が設けられている点にある。

0007

上記の特徴構成を備えた熱回収装置では、ドレン回収タンクに供給される蒸気ドレンに基づくフラッシュ蒸気の発生を、新たに設けた分岐路から補充水をドレン回収タンクに導入することで抑制できるようになる。しかも、分岐路から導入される補充水は一般的に常温程度の冷たい水なので、ボイラ給水タンクで得られる温水をドレン回収タンクに導入する構成などに比べて、蒸気ドレンを迅速に100℃以下に温度制御でき、フラッシュ蒸気の発生を効果的に抑制できる。

0008

また、分岐路からドレン回収タンクに導入される水は、CaイオンやMgイオンの少ない軟水化処理済みの補充水なので、ボイラにスケールが発生し易くなるなどの問題が生じ難い。

0009

すなわち、上記の特徴構成を備えた熱回収装置では、既存の熱回収装置に対して、給水タンクに補充水を供給する第1給水路の一部をドレン回収タンクと接続する1本の分岐路を付加するという非常に簡単な構成を追加することで、ボイラにスケールが発生し易くなる問題を合理的に抑制しながら、フラッシュ蒸気の発生を効果的に抑制することができる。

0010

本発明の他の特徴構成は、前記ドレン回収タンクの貯留水の温度を測定する温度測定手段を設け、この温度測定手段による貯留水の温度測定結果に基づいて、前記分岐路から前記ドレン回収タンクへの前記補充水の供給を制御する点にある。

0011

本構成であれば、貯留水の温度測定結果に基づいて分岐路からドレン回収タンクへ補充水を供給するので、フラッシュ蒸気が発生するときだけ、フラッシュ蒸気の発生を抑制するための必要十分な量の補充水を導入できる。その結果、補充水を無駄に用いることが防止され、また、ドレン回収タンクの貯留水の温度を必要以上に低温化することがなくなった。

0012

本発明の他の特徴構成は、前記ドレン回収タンクの液面高さを測定する液面測定手段が設けられており、この液面測定手段によって測定された前記液面高さに基づいて、前記分岐路から前記ドレン回収タンクへの前記補充水の供給及び前記ドレン回収タンクから前記給水タンクへの温水の供給を制御する点にある。

0013

もしも、ドレン回収タンクに補充水を導入する分岐管出口がドレン回収タンクの液面よりも高くなると、補充水がドレン回収タンクの貯留水に空気や酸素連行することで、ボイラの損傷を早める虞やボイラの運転中の異音発生要因となる虞がある。しかし、本構成であれば、ドレン回収タンクに補充水を供給する分岐管の出口が常にドレン回収タンクの液面以下に維持されるように制御することができるので、ボイラの損傷を早める虞や異音発生の要因となる虞が少なくなる。

0014

本発明の他の特徴構成は、前記ドレン回収路の内部状態計測する計測装置として設けられた温度計圧力計流量計の少なくとも1つと、前記計測装置の計測値に基づいて蒸気ドレンの前記ドレン回収タンクへの進入時期または進入量を判定する判定部が設けられており、前記判定部による判定結果に基づいて前記分岐路から前記ドレン回収タンクへの前記補充水の供給を制御する点にある。

0015

本構成であれば、これから蒸気ドレンが進入するという判定部による判定結果に基づいて、実際に蒸気ドレンが進入するよりも前に分岐管から補充水を導入することができるので、ドレン回収タンクの液温測定結果に基づいて補充水を導入する構成に比べて、蒸気ドレンが実際にドレン回収タンクに進入してから分岐管の補充水が供給されるまでのタイムラグが無く、フラッシュ蒸気の発生をより厳密に抑制することができる。

0016

本発明の他の特徴構成は、前記ドレン回収路から前記ドレン回収タンク内に開口した回収ノズルと、前記分岐路から前記ドレン回収タンク内に開口した給水ノズルとが、前記ドレン回収タンクの液面下において互いに交差または対向するように配置されている点にある。

0017

本構成であれば、給水ノズルから導入される低温の補充水と、回収ノズルから送り込まれる高温水とが、貯留水の液面下にて衝突することで、互いに温度の異なる2種類の液の混合が迅速に効率的に行われ、ドレン回収タンクの貯留水の温度の均一化すなわち低温化が迅速に進められ、フラッシュ蒸気の発生が効果的に抑制される。

0018

本発明による熱回収方法の特徴構成は、
蒸気発生装置と、前記蒸気発生装置に供給するための水を貯留する給水タンクと、前記蒸気発生装置で発生した蒸気ドレンをドレン回収タンクに回収するドレン回収路と、軟水化処理済みの補充水を前記給水タンクに供給する第1給水路と、前記ドレン回収タンクの温水を前記給水タンクに供給する第2給水路とを有する設備において、前記ドレン回収タンクに回収される蒸気ドレンの熱を回収する熱回収方法であって、
前記第1給水路の一部と前記ドレン回収タンクとを分岐路で接続し、
前記ドレン回収タンクの貯留水の温度を測定する温度測定手段を設け、
前記ドレン回収タンクの液面高さを測定する液面測定手段として、互いに液面検出高さの異なる2つの液面センサを設け、
上方の前記液面センサによる液面の検知に基づいて前記第2給水路に介装された第1開閉バルブ開放し、下方の前記液面センサによる液面の検知に基づいて前記第1開閉バルブを閉鎖し、
前記温度測定手段の指示値が所定の第1設定値になると前記分岐路に介装された第2開閉バルブを開放し、前記温度測定手段の指示値が前記第1設定値を下回る第2設定値になると前記第2開閉バルブを閉鎖する点にある。

0019

本構成による熱回収方法であれば、高温の蒸気ドレンが回収ノズルを介してドレン回収タンクに流入することで、温度測定手段の指示値が第1設定値(例えば100℃)に達すると、第2開閉バルブが開放されるので、低温の補充水が分岐路を介してドレン回収タンクに進入し、フラッシュ蒸気の発生が効果的に抑制される。また、この補充水の給水に基づいて温度測定手段の指示値が第1設定値を下回る第2設定値まで下がると第2開閉バルブは閉鎖されるので、補充水が無駄に使用されることはない。

0020

さらに、本構成であれば、蒸気ドレンや補充水のドレン回収タンクへの進入によって、液面が上方の液面センサに達すると第1開閉バルブが開放されるので、ドレン回収タンクが満水になることが防止される。また、第1開閉バルブからの水の流出に基づいて、液面が下方の液面センサまで下がると、第1開閉バルブが閉鎖されるので、ドレン回収タンクの液面が温度測定手段や回収ノズルよりも下に下がることは防止される。

図面の簡単な説明

0021

熱回収装置を備えた熱処理設備を示す構成図である。
図1のドレン回収タンクを示す部分拡大図である。
別実施形態による熱処理設備を示す構成図である。
図3のドレン回収タンクを示す部分拡大図である。

実施例

0022

以下に本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。

0023

〔第1実施形態〕
図1は、本発明に係る熱回収装置を備えた熱処理設備の例を示す。この熱処理設備は、ボイラ1(蒸気発生装置の一例)と、ボイラ1で得られた高温高圧の蒸気を受け入れレトルト釜などの耐圧容器2(蒸気利用設備の一例)と、ボイラ1に供給するための水を貯留する給水タンク3とを有する。

0024

給水タンク3に供給する新水は、ボイラ1にとって有害なCaイオンやMgイオンを軟水化装置4によって除去した上で、ポンプP1によって導管11(第1給水路の一例)を介して給水タンク3に送られる。軟水化装置4から送り出される新水は一般に室温程度(例えば約20℃など)であるが、導管11の途中に介装された熱交換器5によって約60℃などに加熱された状態で給水タンク3に至る。

0025

熱処理設備などの一部にて得られる例えば約80℃の温水を貯留する温水タンク6が設けられており、熱交換器5ではこの温水タンク6からポンプP2によって送られる温水の熱が前記新水に移動することで、前記新水が加熱される。

0026

レトルト釜などの耐圧容器2では、例えば金属缶などの容器充填された飲料の加熱殺菌などの処理を行うことができる。
耐圧容器2で発生した蒸気ドレン(温度は例えば約120℃)はドレン回収路14を介してドレン回収タンク8に回収・蓄積される。ドレン回収路14の一部にはドレントラップ7が設けられている。

0027

ドレン回収タンク8に蓄積された高温水(温度は例えば約95℃)は適宜、導管15(第2給水路の一例)に介装されたポンプP4と電磁式などの第1開閉バルブV1によって給水タンク3に戻される。

0028

本発明に係る熱回収装置の特徴は、導管11の一部、特に熱交換器5よりも上流側の部位とドレン回収タンク8とを接続する分岐管16(分岐路の一例)が新たに設置されている点にある。

0029

導管11から低温の新水をポンプP5によってドレン回収タンク8に送り込むことで、ドレン回収路14を介してドレン回収タンク8に送られる高温水によってドレン回収タンク8でフラッシュ蒸気が発生することを効果的に抑制し、熱エネルギーがフラッシュ蒸気として外部に放出されることを防止できる。

0030

導管11から分岐管16を介してドレン回収タンク8に導入される水(補充水の一例)は、新水でありながら、軟水化装置4によって処理済みの軟水であるため、これがドレン回収タンク8及び給水タンク3を経て最終的にボイラ1に供給されても、ボイラ1でのスケール発生の要因となる虞はない。

0031

図2に例示するように、分岐管16の先端に設けられた給水ノズル16Nは、ドレン回収タンク8の側壁に形成された貫通孔からドレン回収タンク8の内部に挿通され、貯留水の液面下でドレン回収タンク8の径方向内側向きに概して水平に開口している。

0032

すなわち、分岐管16を介してドレン回収タンク8に導入される水は貯留水の水中に導入されるので、分岐管16の給水ノズル16Nが貯留水の液面よりも上方の位置で開口されている構成などに比べて、貯留水に対する空気中酸素の溶解が生じ難くなっている。

0033

また、分岐管16を介してドレン回収タンク8に導入される新水は、ドレン回収タンク8の径方向内側向きに概して水平に導入されるので、新水が上向きや下向きに導入される構成などに比べて、分岐管16を介して導入される低温の新水が迅速に分散され、ドレン回収タンク8の貯留水の温度制御も迅速に進められる。

0034

他方、図2に例示するように、ドレン回収路14の先端に設けられた回収ノズル14Nは、ドレン回収タンク8の内部に概して下向きに開口し、この回収ノズル14Nと、分岐管16からドレン回収タンク8内に開口した給水ノズル16Nとは、ドレン回収タンク8の液面下において互いに交差するように配置されている。

0035

したがって、給水ノズル16Nから概して水平向きに導入される低温の新水と、回収ノズル14Nから概して下向きに送り込まれる約120℃の高温水とが、貯留水の液面下にて各ノズル14N,16Nに近接した領域で衝突することで、互いに温度の異なる2種類の液の混合が迅速に効率的に行われ、ドレン回収タンク8の貯留水の温度の均一化すなわち低温化が迅速に進められる。

0036

図2の例では、ドレン回収タンク8の内寸は約2m×2m×2mとされており、給水ノズル16Nの軸芯と回収ノズル14Nの軸芯とが交差する地点Q(互いに温度の異なる2種類の液が最初に衝突する位置と略一致する)から各ノズル14N,16Nまでの距離は20〜30cmの範囲に設定されている。
尚、図2の例では、回収ノズル14Nと給水ノズル16Nとは、ドレン回収タンク8の概して鉛直な軸芯Xに沿った平面に沿って延びるように配置されているが、必ずしもこの形態に限る必要はない。

0037

ドレン回収タンク8には貯留水の温度を測定する水温計St(温度測定手段の一例)が設けられており、分岐管16には電磁式などの第2開閉バルブV2が介装されている。
熱回収装置の制御装置50は、水温計Stによる貯留水の温度測定結果に基づいて、分岐管16からドレン回収タンク8への水の供給を制御する。具体的には、例えば、水温計Stの測定値が100℃未満の可及的に高い温度(例えば95℃〜99℃)となるように開閉バルブV2を開閉操作する。

0038

また、ドレン回収タンク8には貯留水の液面レベルを検出する手段として上下一対液面計Sf1,Sf2(液面測定手段の一例)が設けられている。ドレン回収タンク8の底面から下方の液面計Sf1までの高さはドレン回収タンク8の槽深さの約30%とされており、上方の液面計Sf2までの高さはドレン回収タンク8の槽深さの約75%とされている。下方の液面計Sf1は回収ノズル14Nの下端よりも僅かに高く配置されており、水温計Stは下方の液面計Sf1の下方に配置されている。

0039

液面計Sf1,Sf2としては、互いに離間した2つの電極導電性液体としての水に同時に触れると、これらの電極間電流が流れ、2つの電極が水に触れていない状態では電極間に電流が流れない現象を利用し、この通電または遮断に基づいて液面を検出する電極式液面計を用いることができる。但し、これに限らず、液面計Sf1,Sf2として、静電容量式液面計或いは超音波式液面計などを用いてもよい。

0040

制御装置50は、水温計Stの指示値に基づいて第2開閉バルブV2を開閉制御し、液面計Sf1,Sf2の指示値に基づいて第1開閉バルブV1を開閉制御する。
具体的には、ドレン回収路14を介して蒸気ドレンがドレン回収タンク8に流入することで、水温計Stの指示値が100℃(第1設定値の一例)まで高まると、制御装置50は第2開閉バルブV2を開放するので、低温の補充水がドレン回収タンク8に供給されて、ドレン回収タンク8でのフラッシュ蒸気の発生が効果的に抑制される。かくして、給水ノズル16Nからの補充水の供給に基づいて、水温計Stの指示値が95℃(第2設定値の一例)まで下がると、第2開閉バルブV2を閉鎖するので、補充水が無駄に使用される虞が防止される。

0041

さらに、ドレン回収タンク8の液面が上方の液面計Sf2に達すると、制御装置50が第1開閉バルブV1を開放するので、ドレン回収タンク8の温水が給水タンク3に流れ出し、ドレン回収タンク8が満水になることが防止される。また、第1開閉バルブV1からの温水の流出によって、ドレン回収タンク8の液面が下方の液面計Sf1に達すると、制御装置50が第1開閉バルブV1を閉鎖するので、ドレン回収タンク8の液面が回収ノズル14Nの下端や水温計Stよりも下に下がることが防止される。

0042

液面計Sfは、液面レベルの測定を安定して実施できるように、具体的には、回収ノズル14Nから供給される蒸気ドレンや給水ノズル16Nから供給される補充水の影響で液面計Sf付近の液面が上下に変動しないように、ドレン回収タンク8の軸芯Xを挟んで、回収ノズル14N及び給水ノズル16Nと反対側に設けられている。

0043

水温計Stもまた、ドレン回収タンク8内の貯留水の平均温度を迅速に取得できるように、具体的には、回収ノズル14Nから供給される高温の蒸気ドレンや給水ノズル16Nから供給される低温の補充水の影響を直接受けないように、ドレン回収タンク8の軸芯Xを挟んで、回収ノズル14N及び給水ノズル16Nと反対側に設けられている。

0044

〔第2実施形態〕
図3に示すように、ドレン回収路14の一部に、ドレン回収路14の内部状態を計測する計測装置Sdを設けてもよい。計測装置Sdとしては、蒸気ドレンが耐圧容器2から排出されドレン回収タンク8に達することを事前に判定する手段として使用可能な装置、例えば、ドレン回収路14を通過する流体の温度を測定する温度計、ドレン回収路14の内部圧力を測定する圧力計、ドレン回収路14を通過する流体の流量を測定する流量計のいずれか1つで構成することができる。但し、これらの複数の計測装置を同時に設けてもよい。

0045

制御装置50は、計測装置Sdの計測値に基づいて、蒸気ドレンのドレン回収タンク8への進入を判定する判定部52を備えており、この判定部52による判定結果に基づいて、分岐管16の第2開閉バルブV2を開放操作するので、蒸気ドレンがドレン回収タンク8に進入してから分岐管16の補充水が供給されるまでのタイムラグが無く、フラッシュ蒸気の発生をより厳密に抑制することができる。

0046

例えば、判定部52によってドレン回収タンク8への蒸気ドレンの進入が判定されると、第2開閉バルブV2を介して一定量の補充水がドレン回収タンク8に導入され、その後の第2開閉バルブV2を介した追加的な補充水の導入の可否は、水温計Stの計測値に基づいて決定されるように構成することができる。

0047

液面計Sfや水温計Stが回収ノズル14Nから供給される蒸気ドレンや給水ノズル16Nから供給される補充水の影響を受け難いように、図4に示すように、ドレン回収タンク8の内部に、水温計St及び液面計Sfを回収ノズル14Nや給水ノズル16Nから分離する邪魔板20を設けてもよい。

0048

図4の例では、給水ノズル16Nから供給される補充水が貯留水の全体を混合する作用を阻害することがないように、邪魔板20は軸芯Xよりも十分に水温計St及び液面計Sf寄りに配置されることで、ドレン回収タンク8の一部と協働して水温計St及び液面計Sfを径方向に沿って包囲するように設けられている。

0049

〔別実施形態〕
〈1〉前述したように分岐管の給水ノズルが貯留水の液面下に開口されている形態に限らず、例えば、給水ノズルが液面に開口されている形態で実施してもよい。この場合、例えば、給水ノズルの下流側端部付近を可撓性のチューブで構成し、このチューブの先端に固定された給水ノズルを貯留水の水面に保持されるフロートに固定しておくことができる。

0050

〈2〉回収ノズル14Nと給水ノズル16Nとが互いに異なる角度で交差する構成に限らず、互いに対向するように配置された形態としても、2種類の液体の混合が迅速に効率的に行われる。

0051

〈3〉ドレン検知装置Sdは前述した実施形態よりも耐圧容器2に近い位置、例えばドレントラップ7の近傍に配置してもよい。

0052

〈4〉ドレン検知装置Sdの測定結果に基づいて、ドレン回収タンク8への蒸気ドレンの進入時期だけでなく、ドレン回収タンク8に進入する蒸気ドレンの量も判定可能とされた形態で実施してもよい。この形態では、第2実施形態とは異なり、判定部52によってドレン回収タンク8への蒸気ドレンの進入が判定されると、判定部によって判定された蒸気ドレンの進入量に対応した量の補充水が第2開閉バルブV2を介してドレン回収タンク8に導入されるように構成することができる。尚、ドレン回収タンク8に進入する蒸気ドレンの量をより精度良く判定するために、ドレン回収路14上の互いに所定距離だけ離間した2つの箇所の各々に計測装置Sdを設けてもよい。

0053

〈5〉上記の実施形態では、ドレン回収タンク8の高さを2mと記したが、タンクの液面が高いほど、液圧が高くなりドレン回収タンク8からの蒸気放出に対する抑制作用が働き易いので、ドレン回収タンク8の高さは例えば4〜5mなどとしても問題なく本発明の所期の効果が得られる。

0054

〈6〉熱交換器5や温水タンク6の構成は必須ではなく適宜省略することができる。

0055

蒸気利用設備で利用するための蒸気を生成する蒸気発生装置と、蒸気発生装置に供給するための水を貯留する給水タンクと、蒸気利用設備で発生した蒸気ドレンをドレン回収タンクに回収するドレン回収路と、軟水化処理済みの補充水を給水タンクに供給する第1給水路と、ドレン回収タンクの温水を給水タンクに供給する第2給水路とを有する熱回収装置及び、同装置を用いた熱回収方法に従来見られた課題を解決するための技術として利用可能な発明である。

0056

Sd計測装置
Sf1 下方の液面センサ(液面測定手段)
Sf2 上方の液面センサ(液面測定手段)
St水温計(温度測定手段)
V1 第1開閉バルブ
V2 第2開閉バルブ
1ボイラ(蒸気発生装置)
2耐圧容器(蒸気利用設備)
3給水タンク
4軟水化装置
6温水タンク
8ドレン回収タンク
11導管(第1給水路)
14ドレン回収路
14N回収ノズル
15 導管(第2給水路)
16分岐管(分岐路)
16N給水ノズル
20邪魔板
50制御装置
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