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技術 インクジェット記録装置

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 古川源太郎上村寛
出願日 2012年9月10日 (7年3ヶ月経過) 出願番号 2012-198431
公開日 2014年3月20日 (5年8ヶ月経過) 公開番号 2014-051067
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他)
主要キーワード 接触防止板 濃度計測器 接合ポイント 当接範囲 フォトセルアレイ ミストフィルタ 供給範囲 傾斜搬送経路
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年3月20日)のものです。
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図面 (20)

課題

簡単に処理液の濃度異常を検出することができるインクジェット記録装置を提供する。

解決手段

動作モードが処理液濃度検出モードに設定されると、用紙Pの第1領域に第1塗布量で処理液が塗布され、第2領域に第1塗布量と異なる第2塗布量で処理液が塗布される。そして、各領域に所定のテストパターンが記録される。各領域に記録されたテストパターンの画像の光学濃度が検出され、その濃度差に基づいて処理液の濃度異常が判定される。

概要

背景

インクジェット専用紙ではない汎用印刷用紙(オフセット印刷などで用いられている塗工紙などのセルロース主体とした用紙)にインクジェット方式で画像を記録すると、フェザリングブリーディング等が発生し、高品位印刷を行うことができないという問題がある。このため、汎用の印刷用紙にインクジェット方式で画像を記録するシステムでは、事前インク凝集させる機能を有する処理液を用紙に塗布してから画像を記録することが行われる。

特許文献1には、ドラム搬送方式インクジェット記録装置において、ドラム搬送される用紙に処理液を塗布ローラローラ塗布することが記載されている。このインクジェット記録装置では、塗布皿貯留された処理液を計量ローラで汲み上げて塗布ローラに供給し、塗布ローラを用紙の表面に当接させることにより、用紙の表面に処理液を塗布する。

また、特許文献2には、用紙に最適な量の処理液を供給するために、用紙の第1の領域に単位面積当たり第1の量の処理液を供給し、用紙の第2の領域に単位面積当たり第1の量とは異なる第2の量の処理液を供給し、処理液が供給された第1の領域及び第2の領域に記録部より単位面積当たり同一量のインクをそれぞれ供給し、インクを供給した第1の領域及び第2の領域の用紙及びインクの状態を検出し、検出した用紙及びインクの状態に基づいて用紙に供給する処理液の供給量を調整する技術が記載されている。

また、特許文献3には、処理液の塗布異常を検出するために、処理液を塗布した用紙に所定の細線からなるテストパターンを記録し、記録されたテストパターンの画像を読み取り、読み取ったテストパターンの画像から各細線の幅を求め、求めた各線分の幅の基準値に対する変化量又は変化率を求めて、処理液の塗布異常の有無を判定する技術が記載されている。

概要

簡単に処理液の濃度異常を検出することができるインクジェット記録装置を提供する。動作モードが処理液濃度検出モードに設定されると、用紙Pの第1領域に第1塗布量で処理液が塗布され、第2領域に第1塗布量と異なる第2塗布量で処理液が塗布される。そして、各領域に所定のテストパターンが記録される。各領域に記録されたテストパターンの画像の光学濃度が検出され、その濃度差に基づいて処理液の濃度異常が判定される。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単に処理液の濃度異常を検出することができるインクジェット記録装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

浸透性を有する記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体にインク凝集させる機能を有する処理液を塗布する塗布手段と、前記塗布手段を制御して、前記記録媒体への前記処理液の塗布を制御する塗布制御手段と、前記処理液が塗布された前記記録媒体にインクジェット方式で画像を記録する画像記録手段と、前記画像記録手段を制御して、前記記録媒体への画像の記録を制御する画像記録制御手段と、前記記録媒体に記録された画像を読み取る読取手段と、前記読取手段で読み取られた画像に基づいて前記処理液の濃度異常を検出する検出手段と、を備え、前記塗布制御手段は、前記塗布手段に対して、前記記録媒体の複数領域に前記処理液を塗布させるとともに、前記領域ごとに塗布量を変えて前記処理液を塗布させ、前記画像記録制御手段は、前記画像記録手段に対して、前記記録媒体の前記各領域にテストパターンを記録させ、前記検出手段は、前記記録媒体の前記各領域に記録された前記テストパターンに基づいて前記処理液の濃度異常を検出するインクジェット記録装置

請求項2

前記検出手段は、前記記録媒体の前記各領域に記録された前記テストパターンの濃度に基づいて前記処理液の濃度異常を検出する請求項1に記載のインクジェット記録装置。

請求項3

前記検出手段は、前記記録媒体の前記各領域に記録された前記テストパターンの濃度差に基づいて前記処理液の濃度異常を検出する請求項2に記載のインクジェット記録装置。

請求項4

前記塗布制御手段は、前記塗布手段に対して、前記記録媒体の第1領域に通常塗布量で前記処理液を塗布させるとともに、前記記録媒体の第2領域に前記通常塗布量よりも少ない塗布量で前記処理液を塗布させ、前記検出手段は、前記第1領域に記録された前記テストパターンの濃度と前記第2領域に記録された前記テストパターンの濃度との差を検出し、該濃度の差が閾値以上の場合に前記処理液の濃度異常と判定する請求項1に記載のインクジェット記録装置。

請求項5

前記画像記録制御手段は、前記画像記録手段に対して、前記記録媒体の前記各領域にベタパターンからなる前記テストパターンを記録させる請求項4に記載のインクジェット記録装置。

請求項6

前記テストパターンが2色以上のインクからなる請求項5に記載のインクジェット記録装置。

請求項7

前記搬送手段は、移動する搬送面上に前記記録媒体を保持して、前記記録媒体を搬送し、前記塗布手段は、前記搬送手段の前記搬送面に塗布点で当接され、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体上を転動して、前記記録媒体に前記処理液を塗布する塗布ローラと、周面に前記処理液が供給され、前記塗布ローラに当接されて、前記塗布ローラに前記処理液を供給する供給ローラと、前記供給ローラを前記塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段と、を備え、前記塗布制御手段は、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、前記第1領域及び前記第2領域に前記処理液を塗布する請求項4から6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。

請求項8

前記塗布ローラ上に設定される供給開始点で前記供給ローラを前記塗布ローラに当接させ、前記塗布ローラ上に設定される供給終了点で前記供給ローラを前記塗布ローラから離間させる場合において、前記供給開始点から前記供給終了点までの距離が前記塗布ローラの周長以下に設定され、前記塗布制御手段は、前記記録媒体上で前記塗布ローラが転動を開始した後に前記供給開始点が前記塗布点に到達するように、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの当接タイミングを制御し、前記供給終了点が前記塗布点に到達した後に前記記録媒体上で前記塗布ローラが少なくとも1回転動するように、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの離間タイミングを制御する請求項7に記載のインクジェット記録装置。

請求項9

前記塗布制御手段は、前記塗布手段に対して、前記記録媒体の第1領域に通常塗布量で前記処理液を塗布させるとともに、前記記録媒体の第2領域に前記通常塗布量よりも多い塗布量で前記処理液を塗布させ、前記検出手段は、前記第1領域に記録された前記テストパターンの濃度と前記第2領域に記録された前記テストパターンの濃度との差を検出し、該濃度の差が閾値以下の場合に前記処理液の濃度異常と判定する請求項1に記載のインクジェット記録装置。

請求項10

前記画像記録制御手段は、前記画像記録手段に対して、前記記録媒体の前記各領域に網点パターン又はハイライトからなる前記テストパターンを記録させる請求項9に記載のインクジェット記録装置。

請求項11

前記テストパターンが2色以上のインクからなる請求項10に記載のインクジェット記録装置。

請求項12

前記搬送手段は、移動する搬送面上に前記記録媒体を保持して、前記記録媒体を搬送し、前記塗布手段は、前記搬送手段の前記搬送面に塗布点で当接され、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体上を転動して、前記記録媒体に前記処理液を塗布する塗布ローラと、周面に前記処理液が供給され、前記塗布ローラに当接されて、前記塗布ローラに前記処理液を供給する供給ローラと、前記供給ローラを前記塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段と、を備え、前記塗布制御手段は、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、前記第1領域及び前記第2領域に前記処理液を塗布する請求項9から11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。

請求項13

前記塗布ローラ上に設定される供給開始点で前記供給ローラを前記塗布ローラに当接させ、前記塗布ローラ上に設定される供給終了点で前記供給ローラを前記塗布ローラから離間させる場合において、前記供給開始点から前記供給終了点までの距離が前記塗布ローラの周長よりも長く設定され、前記塗布ローラが前記搬送手段に塗布点で当接され、前記塗布制御手段は、前記塗布ローラの回転により前記供給開始点が前記塗布点に到達した後、前記塗布ローラが1回転する前に前記塗布ローラが前記記録媒体上で転動を開始するように、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの当接タイミングを制御し、前記供給終了点が前記塗布点を通過した後に前記記録媒体の後端が前記塗布点を通過するように、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの離間タイミングを制御する請求項12に記載のインクジェット記録装置。

請求項14

前記塗布制御手段は、前記塗布手段に対して、前記記録媒体の第1領域に通常塗布量で前記処理液を塗布させ、前記記録媒体の第2領域に前記通常塗布量よりも多い塗布量で前記処理液を塗布させ、かつ、前記記録媒体の第3領域に前記通常塗布量よりも少ない塗布量で前記処理液を塗布させ、前記検出手段は、前記第1領域に記録された前記テストパターンの濃度と前記第2領域に記録された前記テストパターンの濃度との差を第1濃度差として検出するとともに、前記第1領域に記録された前記テストパターンの濃度と前記第3領域に記録された前記テストパターンの濃度との差を第2濃度差として検出し、前記第1濃度差が第1閾値以下の場合、及び/又は、前記第2濃度差が第2閾値以上の場合に前記処理液の濃度異常と判定する請求項1に記載のインクジェット記録装置。

請求項15

前記画像記録制御手段は、前記画像記録手段に対して、前記記録媒体の前記第1領域と前記第3領域とにベタパターンからなる前記テストパターンを記録させるとともに、前記記録媒体の前記第1領域と前記第2領域とに網点パターン又はハイライトからなる前記テストパターンを記録させる請求項14に記載のインクジェット記録装置。

請求項16

前記テストパターンが2色以上のインクからなる請求項15に記載のインクジェット記録装置。

請求項17

前記搬送手段は、移動する搬送面上に前記記録媒体を保持して、前記記録媒体を搬送し、前記塗布手段は、前記搬送手段の前記搬送面に塗布点で当接され、前記搬送手段によって搬送される前記記録媒体上を転動して、前記記録媒体に前記処理液を塗布する塗布ローラと、周面に前記処理液が供給され、前記塗布ローラに当接されて、前記塗布ローラに前記処理液を供給する供給ローラと、前記供給ローラを前記塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段と、を備え、前記塗布制御手段は、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、前記第1領域、前記第2領域及び第3領域に前記処理液を塗布する請求項14から16のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。

請求項18

前記塗布ローラ上に設定される供給開始点で前記供給ローラを前記塗布ローラに当接させ、前記塗布ローラ上に設定される供給終了点で前記供給ローラを前記塗布ローラから離間させる場合において、前記供給開始点から前記供給終了点までの距離が前記塗布ローラの周長よりも長く設定され、前記塗布ローラが前記搬送手段に塗布点で当接され、前記塗布制御手段は、前記供給開始点が前記塗布点に到達した後、前記塗布ローラが1回転する前に前記塗布ローラが前記記録媒体上で転動を開始するように、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの当接タイミングを制御し、前記供給終了点が前記塗布点に到達した後に前記記録媒体上で前記塗布ローラが少なくとも1回転動するように、前記塗布ローラに対する前記供給ローラの離間タイミングを制御する請求項17に記載のインクジェット記録装置。

請求項19

前記塗布手段が塗布する前記処理液の濃度を調整する濃度調整手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記濃度調整手段を制御する濃度制御手段と、を更に備える請求項1から18のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。

技術分野

0001

本発明はインクジェット記録装置係り、特に汎用印刷用紙等の浸透性を有する記録媒体インク凝集させる機能を有する処理液を塗布したのち画像を記録するインクジェット記録装置に関する。

背景技術

0002

インクジェット専用紙ではない汎用の印刷用紙(オフセット印刷などで用いられている塗工紙などのセルロース主体とした用紙)にインクジェット方式で画像を記録すると、フェザリングブリーディング等が発生し、高品位印刷を行うことができないという問題がある。このため、汎用の印刷用紙にインクジェット方式で画像を記録するシステムでは、事前にインクを凝集させる機能を有する処理液を用紙に塗布してから画像を記録することが行われる。

0003

特許文献1には、ドラム搬送方式のインクジェット記録装置において、ドラム搬送される用紙に処理液を塗布ローラローラ塗布することが記載されている。このインクジェット記録装置では、塗布皿貯留された処理液を計量ローラで汲み上げて塗布ローラに供給し、塗布ローラを用紙の表面に当接させることにより、用紙の表面に処理液を塗布する。

0004

また、特許文献2には、用紙に最適な量の処理液を供給するために、用紙の第1の領域に単位面積当たり第1の量の処理液を供給し、用紙の第2の領域に単位面積当たり第1の量とは異なる第2の量の処理液を供給し、処理液が供給された第1の領域及び第2の領域に記録部より単位面積当たり同一量のインクをそれぞれ供給し、インクを供給した第1の領域及び第2の領域の用紙及びインクの状態を検出し、検出した用紙及びインクの状態に基づいて用紙に供給する処理液の供給量を調整する技術が記載されている。

0005

また、特許文献3には、処理液の塗布異常を検出するために、処理液を塗布した用紙に所定の細線からなるテストパターンを記録し、記録されたテストパターンの画像を読み取り、読み取ったテストパターンの画像から各細線の幅を求め、求めた各線分の幅の基準値に対する変化量又は変化率を求めて、処理液の塗布異常の有無を判定する技術が記載されている。

先行技術

0006

特開2011−67984号公報
特開2012−975号公報
特開2010−173304号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、特許文献1のように、塗布皿に貯留された処理液を計量ローラで汲み上げて塗布ローラに供給する方式の塗布装置では、構造上、塗布皿が密閉されないため、塗布皿に貯留された処理液が蒸発する。また、計量ローラに付着した処理液も蒸発した後に再び塗布皿内の処理液と混合される。このため、塗布皿内の処理液の濃度が変化し、インクの凝集状態が変化するという問題がある。

0008

特許文献2では、供給量の調整を行うことはできるが、濃度の調整は行うことができないという欠点がある。

0009

また、特許文献3では、塗布の異常検知を検知することができるが、その塗布の異常が処理液の濃度異常であるのか、塗布ローラの劣化等の他の異常によるものなのかの判別ができないという欠点がある。

0010

一方、濃度の異常は、濃度検出器を設置することにより検出することもできるが、濃度検出装置別途設置すると、部品点数増しコスト高になるという欠点がある。また、検出部を定期的に清掃し、公正する必要があるなどの問題もある。

0011

本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡単に処理液の濃度異常を検出することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

課題を解決するための手段は、次のとおりである。

0013

第1の態様は、浸透性を有する記録媒体を搬送する搬送手段と、記録媒体にインクを凝集させる機能を有する処理液を塗布する塗布手段と、塗布手段を制御して、記録媒体への処理液の塗布を制御する塗布制御手段と、処理液が塗布された記録媒体にインクジェット方式で画像を記録する画像記録手段と、画像記録手段を制御して、記録媒体への画像の記録を制御する画像記録制御手段と、記録媒体に記録された画像を読み取る読取手段と、読取手段で読み取られた画像に基づいて処理液の濃度異常を検出する検出手段と、を備え、塗布制御手段は、塗布手段に対して、記録媒体の複数領域に処理液を塗布させるとともに、領域ごとに塗布量を変えて処理液を塗布させ、画像記録制御手段は、画像記録手段に対して、記録媒体の各領域にテストパターンを記録させ、検出手段は、記録媒体の各領域に記録されたテストパターンに基づいて処理液の濃度異常を検出するインクジェット記録装置である。

0014

本態様によれば、異なる塗布量で記録媒体の複数領域に処理液が塗布される。たとえば、第1の領域と第2の領域に処理液を塗布する場合、第1の領域に第1の塗布量で処理液が塗布され、第2の領域に第2の塗布量(≠第1の塗布量)で処理液が塗布される。そして、処理液が塗布された各領域に所定のテストパターンが記録される。記録されたテストパターンは読取手段で読み取られ、読み取られた各テストパターンの画像に基づいて処理液の濃度異常が検出される。すなわち、各領域で記録されるテストパターンの画像は塗布量に応じて変わるので、各領域で記録されたテストパターンの画像の状態を検出することにより、処理液の濃度異常(濃度が正常値より高くなっている又は濃度が正常値より低くなっている)が生じているか否かを判定することができる。

0015

第2の態様は、上記第1の態様のインクジェット記録装置において、検出手段は、記録媒体の各領域に記録されたテストパターンの濃度に基づいて処理液の濃度異常を検出する態様である。

0016

本態様によれば、記録媒体の各領域に記録されたテストパターンの濃度に基づいて処理液の濃度異常が検出される。得られたテストパターンの画像の濃度(光学濃度)を検出することにより、簡単に濃度異常を検出することができる。

0017

第3の態様は、上記第2の態様のインクジェット記録装置において、検出手段は、記録媒体の各領域に記録されたテストパターンの濃度差に基づいて処理液の濃度異常を検出する態様である。

0018

本態様によれば、記録媒体の各領域に記録されたテストパターンの濃度差に基づいて処理液の濃度異常が検出される。たとえば、第1の領域に第1の塗布量で処理液を塗布し、第2の領域に第2の塗布量で処理液を塗布して、各領域にテストパターンを記録した場合、第1の領域に記録されたテストパターンの画像の濃度と、第2の領域に記録されたテストパターンの画像の濃度とが検出され、その差(濃度差)に基づいて濃度異常が検出される。

0019

第4の態様は、上記第1の態様のインクジェット記録装置において、塗布制御手段は、塗布手段に対して、記録媒体の第1領域に通常塗布量で処理液を塗布させるとともに、記録媒体の第2領域に通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液を塗布させ、検出手段は、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第2領域に記録されたテストパターンの濃度との差を検出し、その濃度の差が閾値以上の場合に処理液の濃度異常と判定する態様である。

0020

本態様によれば、記録媒体の第1領域に通常塗布量(通常の画像記録時における塗布量)で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が塗布される。そして、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第2領域に記録されたテストパターンの濃度とが検出され、その差(濃度差)が求められる。求めた濃度差と閾値とが比較され、比較の結果、検出された濃度差が閾値以上の場合、処理液の濃度が高くなっているとして、濃度異常と判定される。

0021

第5の態様は、上記第4の態様のインクジェット記録装置において、画像記録制御手段は、画像記録手段に対して、記録媒体の各領域にベタパターンからなるテストパターンを記録させる態様である。

0022

本態様によれば、テストパターンとしてベタパターン(いわゆるベタ画像)が記録される。テストパターンを濃いベタ画像とすることにより、濃度が高くなっていることの検出を容易に行うことができる。

0023

第6の態様は、上記第5の態様のインクジェット記録装置において、テストパターンが2色以上のインクからなる態様である。

0024

本態様によれば、テストパターンとして構成されるベタパターンが2色以上のインクで構成される。テストパターンを2色以上のインクで構成することにより、処理液の凝集効果相違が顕著に現れ、濃度異常の判定をより容易に行うことができる。

0025

第7の態様は、上記第4から6のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、搬送手段は、移動する搬送面上に記録媒体を保持して、記録媒体を搬送し、塗布手段は、搬送手段の搬送面に塗布点で当接され、搬送手段によって搬送される記録媒体上を転動して、記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、周面に処理液が供給され、塗布ローラに当接されて、塗布ローラに処理液を供給する供給ローラと、供給ローラを塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段と、を備え、塗布制御手段は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、第1領域及び第2領域に処理液を塗布する態様である。

0026

本態様によれば、搬送手段が、移動する搬送面上に記録媒体を保持して、記録媒体を搬送する。また、塗布手段が、記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、塗布ローラに処理液を供給する供給ローラと、供給ローラを塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段とを備えて構成される。塗布ローラは、周面に供給ローラが当接されることにより、周面に処理液が供給される。また、搬送手段の搬送面に塗布点で当接され、搬送手段によって搬送される記録媒体上を転動して、記録媒体に処理液を塗布する。塗布制御手段は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、第1領域及び第2領域に処理液を塗布する。塗布領域の選択と塗布量の選択は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御するだけなので、既存の装置構成のまま塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0027

第8の態様は、上記第7の態様のインクジェット記録装置において、塗布ローラ上に設定される供給開始点で供給ローラを塗布ローラに当接させ、塗布ローラ上に設定される供給終了点で供給ローラを塗布ローラから離間させる場合において、供給開始点から供給終了点までの距離が塗布ローラの周長以下に設定され、塗布制御手段は、記録媒体上で塗布ローラが転動を開始した後に供給開始点が塗布点に到達するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御し、供給終了点が塗布点に到達した後に記録媒体上で塗布ローラが少なくとも1回転動するように、塗布ローラに対する供給ローラの離間タイミングを制御する態様である。

0028

本態様によれば、供給ローラは、塗布ローラ上に設定される供給開始点で塗布ローラに当接され、供給終了点で塗布ローラから離間される。ここで、供給開始点から供給終了点までの距離は塗布ローラの周長以下に設定される。塗布制御手段は、塗布ローラが回転して供給開始点が塗布点に到達する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御する。供給終了点が塗布点に到達した後に記録媒体上で塗布ローラが少なくとも1回転動するように、塗布ローラに対する供給ローラの離間タイミングを制御する。これにより、塗布ローラの最初の1回転目で所定の塗布量(通常塗布量)で処理液が記録媒体に塗布され、2回転目は塗布ローラに残存する処理液が記録媒体に塗布される。すなわち、1回の処理液の供給で2回塗布動作が行われる。2回転目は塗布ローラに残存する処理液で塗布されるので、1回転目の塗布量(通常塗布量)よりも少ない量で処理液が塗布される。これにより、簡単に塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0029

第9の態様は、上記第1の態様のインクジェット記録装置において、塗布制御手段は、塗布手段に対して、記録媒体の第1領域に通常塗布量で処理液を塗布させるとともに、記録媒体の第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液を塗布させ、検出手段は、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第2領域に記録されたテストパターンの濃度との差を検出し、その濃度の差が閾値以下の場合に処理液の濃度異常と判定する態様である。

0030

本態様によれば、記録媒体の第1領域に通常塗布量(通常の画像記録時における塗布量)で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が塗布される。そして、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第2領域に記録されたテストパターンの濃度とが検出され、その差(濃度差)が求められる。求めた濃度差と閾値とが比較され、比較の結果、検出された濃度差が閾値以下の場合、処理液の濃度が低くなっているとして、濃度異常と判定される。

0031

第10の態様は、上記第9の態様のインクジェット記録装置において、画像記録制御手段は、画像記録手段に対して、記録媒体の各領域に網点パターン又はハイライトからなるテストパターンを記録させる態様である。

0032

本態様によれば、テストパターンとして網点パターン又はハイライトが記録される。テストパターンを薄い網点パターン又はハイライトとすることにより、濃度が低くなっていることの検出を容易に行うことができる。

0033

第11の態様は、上記第10の態様のインクジェット記録装置において、テストパターンが2色以上のインクからなる態様である。

0034

本態様によれば、テストパターンとして構成されるベタパターンが2色以上のインクで構成される。テストパターンを2色以上のインクで構成することにより、処理液の凝集効果の相違が顕著に現れ、濃度異常の判定をより容易に行うことができる。

0035

第12の態様は、上記第9から11の態様のインクジェット記録装置において、記搬送手段は、移動する搬送面上に記録媒体を保持して、記録媒体を搬送し、塗布手段は、搬送手段の搬送面に塗布点で当接され、搬送手段によって搬送される記録媒体上を転動して、記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、周面に処理液が供給され、塗布ローラに当接されて、塗布ローラに処理液を供給する供給ローラと、供給ローラを塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段と、を備え、塗布制御手段は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、第1領域及び第2領域に処理液を塗布する態様である。

0036

本態様によれば、搬送手段が、移動する搬送面上に記録媒体を保持して、記録媒体を搬送する。また、塗布手段が、記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、塗布ローラに処理液を供給する供給ローラと、供給ローラを塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段とを備えて構成される。塗布ローラは、周面に供給ローラが当接されることにより、周面に処理液が供給される。また、搬送手段の搬送面に塗布点で当接され、搬送手段によって搬送される記録媒体上を転動して、記録媒体に処理液を塗布する。塗布制御手段は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、第1領域及び第2領域に処理液を塗布する。塗布領域の選択と塗布量の選択は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御するだけなので、既存の装置構成のまま塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0037

第13の態様は、上記第12の態様のインクジェット記録装置において、塗布ローラ上に設定される供給開始点で供給ローラを塗布ローラに当接させ、塗布ローラ上に設定される供給終了点で供給ローラを塗布ローラから離間させる場合において、供給開始点から供給終了点までの距離が塗布ローラの周長よりも長く設定され、塗布ローラが搬送手段に塗布点で当接され、塗布制御手段は、塗布ローラの回転により供給開始点が塗布点に到達した後、塗布ローラが1回転する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御し、供給終了点が塗布点を通過した後に記録媒体の後端が塗布点を通過するように、塗布ローラに対する供給ローラの離間タイミングを制御する態様である。

0038

本態様によれば、供給ローラは、塗布ローラ上に設定される供給開始点で塗布ローラに当接され、供給終了点で塗布ローラから離間される。ここで、供給開始点から供給終了点までの距離は塗布ローラの周長よりも長く設定される。塗布制御手段は、供給開始点が塗布点に到達した後、塗布ローラが1回転する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御する。また、供給終了点が塗布点を通過した後に記録媒体の後端が塗布点を通過するように、塗布ローラに対する供給ローラの離間タイミングを制御する。供給開始点が塗布点に到達した後、塗布ローラが1回転する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御することにより、処理液の先端の一部が記録媒体に塗布されずに塗布ローラ上に残存する。一方、供給開始点から供給終了点までの距離(供給ローラによる処理液の供給範囲)は、塗布ローラの周長よりも長く設定されるので、塗布ローラに残存した処理液に重ねて処理液が供給される。この結果、重ねて供給された領域において、先に処理液が塗布された領域(第1領域)の塗布量(通常塗布量)よりも多くの塗布量で処理液が記録媒体に塗布される。これにより、簡単に塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0039

第14の態様は、上記第1の態様のインクジェット記録装置において、塗布制御手段は、塗布手段に対して、記録媒体の第1領域に通常塗布量で処理液を塗布させ、記録媒体の第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液を塗布させ、かつ、記録媒体の第3領域に通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液を塗布させ、検出手段は、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第2領域に記録されたテストパターンの濃度との差を第1濃度差として検出するとともに、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第3領域に記録されたテストパターンの濃度との差を第2濃度差として検出し、第1濃度差が第1閾値以下の場合、及び/又は、第2濃度差が第2閾値以上の場合に処理液の濃度異常と判定する態様である。

0040

本態様によれば、記録媒体の第1領域に通常塗布量(通常の画像記録時における塗布量)で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が塗布され、第3領域に通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が塗布される。そして、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と、第2領域に記録されたテストパターンの濃度と、第3領域に記録されたテストパターンの濃度とが検出され、各領域間の濃度差が求められる。すなわち、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第2領域に記録されたテストパターンの濃度との差が第1濃度差として検出されるとともに、第1領域に記録されたテストパターンの濃度と第3領域に記録されたテストパターンの濃度との差が第2濃度差として検出される。そして、検出された濃度差と閾値とが比較され、濃度異常が判定される。すなわち、第1濃度差と第1閾値とが比較され、第1濃度差が第1閾値以上の場合の場合、処理液の濃度が低くなっているとして、濃度異常と判定される。また、第2濃度差と第2閾値とが比較されて、第2濃度差が第2閾値以下の場合、処理液の濃度が高くなっているとして、処理液の濃度異常と判定される。

0041

第15の態様は、上記第14の態様のインクジェット記録装置において、画像記録制御手段は、画像記録手段に対して、記録媒体の第1領域と第3領域とにベタパターンからなるテストパターンを記録させるとともに、記録媒体の第1領域と第2領域とに網点パターン又はハイライトからなるテストパターンを記録させる態様である。

0042

本態様によれば、第1領域と第3領域とに記録されるテストパターンとしてベタパターン(いわゆるベタ画像)が用いられ、第1領域と第2領域に記録されるテストパターンとして網点パターン又はハイライトが用いられる。濃度が高くなっていることを検出するためのテストパターンとして濃いベタパターンを用いることにより、濃度が高くなっていることの検出を容易に行うことができる。また、濃度が低くなっていることを検出するテストパターンとして薄い網点パターン又はハイライトを用いることにより、濃度が低くなっていることの検出を容易に行うことができる。

0043

第16の態様は、上記第15の態様のインクジェット記録装置において、テストパターンが2色以上のインクからなる態様である。

0044

本態様によれば、テストパターンが2色以上のインクで構成される。テストパターンを2色以上のインクで構成することにより、処理液の凝集効果の相違が顕著に現れ、濃度異常の判定をより容易に行うことができる。

0045

第17の態様は、上記第14から16のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、搬送手段は、移動する搬送面上に記録媒体を保持して、記録媒体を搬送し、塗布手段は、搬送手段の搬送面に塗布点で当接され、搬送手段によって搬送される記録媒体上を転動して、記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、周面に処理液が供給され、塗布ローラに当接されて、塗布ローラに処理液を供給する供給ローラと、供給ローラを塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段と、を備え、塗布制御手段は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、第1領域、第2領域及び第3領域に処理液を塗布する態様である。

0046

本態様によれば、搬送手段が、移動する搬送面上に記録媒体を保持して、記録媒体を搬送する。また、塗布手段が、記録媒体に処理液を塗布する塗布ローラと、塗布ローラに処理液を供給する供給ローラと、供給ローラを塗布ローラに当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段とを備えて構成される。塗布ローラは、周面に供給ローラが当接されることにより、周面に処理液が供給される。また、搬送手段の搬送面に塗布点で当接され、搬送手段によって搬送される記録媒体上を転動して、記録媒体に処理液を塗布する。塗布制御手段は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御して、第1領域、第2領域及び第3領域に処理液を塗布する。塗布領域の選択及び塗布量の選択は、塗布ローラに対する供給ローラの当接/離間のタイミングを制御するだけなので、既存の装置構成のまま塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0047

第18の態様は、上記第17の態様のインクジェット記録装置において、塗布ローラ上に設定される供給開始点で供給ローラを塗布ローラに当接させ、塗布ローラ上に設定される供給終了点で供給ローラを塗布ローラから離間させる場合において、供給開始点から供給終了点までの距離が塗布ローラの周長よりも長く設定され、塗布ローラが搬送手段に塗布点で当接され、塗布制御手段は、供給開始点が塗布点に到達した後、塗布ローラが1回転する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御し、供給終了点が塗布点に到達した後に記録媒体上で塗布ローラが少なくとも1回転動するように、塗布ローラに対する供給ローラの離間タイミングを制御する態様である。

0048

本態様によれば、供給ローラは、塗布ローラ上に設定される供給開始点で塗布ローラに当接され、供給終了点で塗布ローラから離間される。ここで、供給開始点から供給終了点までの距離は塗布ローラの周長よりも長く設定される。塗布制御手段は、供給開始点が塗布点に到達した後、塗布ローラが1回転する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御する。供給開始点が塗布点に到達した後、塗布ローラが1回転する前に塗布ローラが記録媒体上で転動を開始するように、塗布ローラに対する供給ローラの当接タイミングを制御することにより、処理液の先端の一部が記録媒体に塗布されずに塗布ローラ上に残存する。一方、供給開始点から供給終了点までの距離(供給ローラによる処理液の供給範囲)は、塗布ローラの周長よりも長く設定されるので、塗布ローラに残存した処理液に重ねて処理液が供給される。この結果、重ねて処理液が供給される領域において、先に処理液が塗布された領域(第1領域)の塗布量(通常塗布量)よりも多くの塗布量で処理液が記録媒体に塗布される。また、供給終了点が塗布点に到達した後に記録媒体上で塗布ローラが少なくとも1回転動するように、塗布ローラに対する供給ローラの離間タイミングを制御することにより、供給終了点以降の領域(第2領域)は、塗布ローラに残存する処理液によって、処理液が記録媒体に塗布される。すなわち、より少ない量の処理液が塗布される。これにより、簡単に塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0049

第19の態様は、上記第1から18のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、塗布手段が塗布する処理液の濃度を調整する濃度調整手段と、検出手段の検出結果に基づいて濃度調整手段を制御する濃度制御手段と、を更に備える態様である。

0050

本態様によれば、塗布手段が塗布する処理液の濃度を調整する濃度調整手段が備えられ、検出手段の検出結果に基づいて濃度が自動的に調整される。たとえば、処理液の濃度が低くなっていることが検出された場合は、あらかじ設定された基準濃度以上の濃度の処理液が追加されて、塗布手段の処理液の濃度が調整される。また、処理液の濃度が高くなっていることが検出された場合は、あらかじめ設定された基準濃度以下の濃度の処理液が追加されて、塗布手段の処理液の濃度が調整される。

発明の効果

0051

本発明によれば、簡単に処理液の濃度異常を検出することができる。

図面の簡単な説明

0052

インクジェット記録装置の全体の概略構成を示す全体構成図
インラインセンサの概略構成を示す斜視図
インクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図
処理液塗布部の概略構成図
塗布ローラの当接/離間動作の説明図
供給ローラの当接/離間動作の説明図
処理液の濃度と記録画像の濃度との関係を示すグラフ
図7に示す2曲線の差分の変化を示すグラフ
処理液濃度検出時における用紙への処理液の塗布方法とテストパターンの記録方法の説明図
処理液の濃度と記録画像の濃度との関係を示すグラフ
図10に示す2曲線の差分の変化を示すグラフ
塗布量と濃度との関係を説明する説明図
第1の方法による処理液の塗布方法の説明図(塗布ローラの展開図)
第1の方法による処理液の塗布方法の説明図(塗布ローラの側面図)
第1の方法による用紙への処理液の塗布態様を示す説明図
第2の方法による処理液の塗布方法の説明図(塗布ローラの展開図)
第2の方法による処理液の塗布方法の説明図(塗布ローラの側面図)
第2の方法による用紙への処理液の塗布態様を示す説明図
第3方法による処理液の塗布方法の説明図(塗布ローラの展開図)
第3方法による処理液の塗布方法の説明図(塗布ローラの側面図)
第3の方法による用紙への処理液の塗布態様を示す説明図
処理液供給装置の他の形態の概略構成図

実施例

0053

以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について詳説する。

0054

《インクジェット記録装置の全体構成》
まず、インクジェット記録装置の全体構成について説明する。

0055

図1は、インクジェット記録装置の全体の概略構成を示す全体構成図である。

0056

このインクジェット記録装置10は、枚葉紙シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、クロ(K)の4色のインクを打滴してカラー画像を記録する。記録媒体としての枚葉紙には、汎用の印刷用紙が使用される。また、インクには紫外線硬化型水性インクが使用される。

0057

ここで、汎用の印刷用紙とは、いわゆるインクジェット専用紙ではなく、一般のオフセット印刷などに用いられる塗工紙などのセルロースを主体とした用紙をいう。

0058

また、水性インクとは、水及び水に可溶な溶媒染料顔料などの色材を溶解又は分散させたインクをいう。

0059

また、紫外線硬化型の水性インクとは、紫外線(UV)の照射により硬化するタイプの水性インクをいう。

0060

汎用の印刷用紙は浸透性を有し、このような記録媒体にそのまま水性インクを用いてインクジェット方式で画像を記録すると、フェザリングやブリーディング等が発生する。このため、本実施の形態のインクジェット記録装置では、インク中の成分を凝集させる機能を有する処理液を事前に塗布して画像の記録が行われる。

0061

図1に示すように、インクジェット記録装置10は、主として、記録媒体としての用紙Pを給紙する給紙部12と、給紙部12から給紙された用紙Pの表面(画像記録面)に処理液を塗布する処理液塗布部14と、処理液が塗布された用紙Pの乾燥処理を行う処理液乾燥処理部16と、乾燥処理された用紙Pの表面にインクジェット方式でインク滴を打滴してカラー画像を描画する画像記録部18と、画像が記録された用紙Pの乾燥処理を行うインク乾燥処理部20と、乾燥処理された用紙Pに紫外線を照射して画像を定着させる紫外線照射部22と、紫外線照射された用紙Pを排紙して回収する排紙部24とを備えて構成される。

0062

〈給紙部〉
給紙部12は、給紙台30に積載された用紙Pを1枚ずつ処理液塗布部14に給紙する。給紙部12は、主として、給紙台30と、サッカー装置32と、給紙ローラ対34と、フィーダボード36と、前当て38と、給紙ドラム40とを備えて構成される。

0063

用紙Pは、多数枚が積層された束の状態で給紙台30に載置される。給紙台30は、図示しない給紙台昇降装置によって昇降可能に設けられる。給紙台昇降装置は、給紙台30に積載された用紙Pの増減連動して、駆動が制御され、束の最上位に位置する用紙Pが常に一定の高さに位置するように、給紙台30を昇降させる。

0064

上記のように、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、記録媒体としての用紙Pに汎用の印刷用紙が使用される。

0065

サッカー装置32は、給紙台30に積載されている用紙Pを上から順に1枚ずつ取り上げて、給紙ローラ対34に給紙する。サッカー装置32は、昇降自在かつ揺動自在に設けられたサクションフット32Aを備え、このサクションフット32Aによって用紙Pの上面を吸着保持して、用紙Pを給紙台30から給紙ローラ対34に移送する。この際、サクションフット32Aは、束の最上位に位置する用紙Pの先端側の上面を吸着保持して、用紙Pを引き上げ、引き上げた用紙Pの先端を給紙ローラ対34を構成する一対のローラ34A、34Bの間に挿入する。

0066

給紙ローラ対34は、互いに押圧当接された上下一対のローラ34A、34Bで構成される。上下一対のローラ34A、34Bは、一方が駆動ローラ(ローラ34A)、他方が従動ローラ(ローラ34B)とされ、駆動ローラ(ローラ34A)は、図示しないモータに駆動されて回転する。モータは、用紙Pの給紙に連動して駆動され、サッカー装置32から用紙Pが給紙されると、そのタイミングに合わせて駆動ローラ(ローラ34A)を回転させる。上下一対のローラ34A、34Bの間に挿入された用紙Pは、このローラ34A、34Bにニップされて、ローラ34A、34Bの回転方向(フィーダボード36の設置方向)に送り出される。

0067

フィーダボード36は、用紙幅に対応して形成され、給紙ローラ対34から送り出された用紙Pを受けて、前当て38までガイドする。このフィーダボード36は、先端側が下方に向けて傾斜して設置され、その搬送面の上に載置された用紙Pを搬送面に沿って滑らせて前当て38までガイドする。

0068

フィーダボード36には、用紙Pを搬送するためのテープフィーダ36Aが幅方向に間隔をおいて複数設置される。テープフィーダ36Aは、無端状に形成され、図示しないモータに駆動されて回転する。フィーダボード36の搬送面に載置された用紙Pは、このテープフィーダ36Aによって送りが与えられて、フィーダボード36の上を搬送される。

0069

また、フィーダボード36の上には、リテーナ36Bとコロ36Cとが設置される。

0070

リテーナ36Bは、用紙Pの搬送面に沿って前後に縦列して複数配置される(本例では2つ)。このリテーナ36Bは、用紙幅に対応した幅を有する板バネで構成され、搬送面に押圧当接されて設置される。テープフィーダ36Aによってフィーダボード36の上を搬送される用紙Pは、このリテーナ36Bを通過することにより、凹凸矯正される。なお、リテーナ36Bは、フィーダボード36との間に用紙Pを導入しやすくするため、後端部がカールして形成される。

0071

コロ36Cは、前後のリテーナ36Bの間に配設される。このコロ36Cは、用紙Pの搬送面に押圧当接されて設置される。前後のリテーナ36Bの間を搬送される用紙Pは、このコロ36Cによって上面が抑えられながら搬送される。

0072

前当て38は、用紙Pの姿勢を矯正する。この前当て38は、板状に形成され、用紙Pの搬送方向と直交して配置される。また、図示しないモータに駆動されて、揺動可能に設けられる。フィーダボード36の上を搬送された用紙Pは、その先端が前当て38に当接されて、姿勢が矯正される(いわゆる、スキュー防止)。前当て38は、給紙ドラム40への用紙の給紙に連動して揺動し、姿勢を矯正した用紙Pを給紙ドラム40に受け渡す。

0073

給紙ドラム40は、前当て38を介してフィーダボード36から給紙される用紙Pを受け取り、処理液塗布部14へと搬送する。給紙ドラム40は、円筒状に形成され、図示しないモータに駆動されて回転する。給紙ドラム40の外周面上には、グリッパ40Aが備えられ、このグリッパ40Aによって用紙Pの先端が把持される。給紙ドラム40は、グリッパ40Aによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けながら、処理液塗布部14へと用紙Pを搬送する。

0074

給紙部12は、以上のように構成される。給紙台30の上に積載された用紙Pは、サッカー装置32によって上から順に1枚ずつ引き上げられて、給紙ローラ対34に給紙される。給紙ローラ対34に給紙された用紙Pは、その給紙ローラ対34を構成する上下一対のローラ34A、34Bによって前方に送り出され、フィーダボード36の上に載置される。フィーダボード36の上に載置された用紙Pは、フィーダボード36の搬送面に設けられたテープフィーダ36Aによって搬送される。そして、その搬送過程でリテーナ36Bによってフィーダボード36の搬送面に押し付けられ、凹凸が矯正される。フィーダボード36によって搬送された用紙Pは、先端が前当て38に当接されることにより、傾きが矯正され、その後、給紙ドラム40に受け渡される。そして、その給紙ドラム40によって処理液塗布部14へと搬送される。

0075

〈処理液塗布部〉
処理液塗布部14は、用紙Pの表面(画像記録面)にインクを凝集させる機能を有する処理液を塗布する。この処理液塗布部14は、主として、用紙Pを搬送する処理液塗布ドラム42と、処理液塗布ドラム42によって搬送される用紙Pの表面(画像記録面)に処理液を塗布する処理液塗布装置200とを備えて構成される。

0076

処理液塗布ドラム42は、記録媒体としての用紙Pの保持手段(保持手段)として機能するとともに、記録媒体としての用紙Pの搬送手段(搬送手段)として機能し、給紙部12の給紙ドラム40から用紙Pを受け取り、移動する搬送面である外周面上に保持して回転することにより、用紙Pを処理液乾燥処理部16へと搬送する。

0077

処理液塗布ドラム42は、円筒状に形成され、図示しないモータに駆動されて回転する。処理液塗布ドラム42の外周面上には、グリッパ42Aが備えられ、このグリッパ42Aによって用紙Pの先端が把持される。処理液塗布ドラム42は、このグリッパ42Aによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けながら、処理液乾燥処理部16へと用紙Pを搬送する(1回転で1枚の用紙Pを搬送する。)。処理液塗布ドラム42と給紙ドラム40は、互いの用紙Pの受け取りと受け渡しのタイミングが合うように、回転が制御される。すなわち、同じ周速度となるように駆動されるとともに、互いのグリッパの位置が合うように駆動される。

0078

処理液塗布装置200は、処理液の塗布手段として機能し、処理液塗布ドラム42によって搬送される用紙Pの表面に処理液を塗布する。処理液塗布装置200は、ローラ塗布装置で構成され、周面に処理液が付与された塗布ローラを用紙Pの表面に当接させて、用紙Pの表面に処理液を塗布する。この処理液塗布装置200の構成については、のちに更に詳述する。

0079

処理液塗布部14は、以上のように構成される。給紙部12の給紙ドラム40から受け渡された用紙Pは、処理液塗布ドラム42で受け取られる。処理液塗布ドラム42は、用紙Pの先端をグリッパ42Aで把持して、回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けて搬送する。この搬送過程で塗布ローラが用紙Pの表面に押圧当接され、用紙上を塗布ローラが転動して、用紙Pの表面に処理液が塗布される。

0080

なお、この処理液塗布部14で塗布する処理液は、インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む液体で構成される。

0081

凝集剤としては、インク組成物のpHを変化させることができる化合物であっても、多価金属塩であっても、ポリアリルアミン類であってもよい。

0082

pHを低下させ得る化合物としては、水溶性の高い酸性物質リン酸シュウ酸マロン酸クエン酸、若しくは、これらの化合物の誘導体、又は、これらの塩等)が好適に挙げられる。酸性物質は、1種単独で用いてもよく、また、2種以上を併用してもよい。これにより、凝集性を高め、インク全体を固定化することができる。

0083

また、インク組成物のpH(25℃)は、8.0以上であって、処理液のpH(25℃)は、0.5〜4の範囲が好ましい。これにより、画像濃度解像度及びインクジェット記録高速化を図ることができる。

0084

また、処理液には、添加剤を含有することができる。たとえば、乾燥防止剤湿潤剤)、褪色防止剤乳化安定剤浸透促進剤紫外線吸収剤防腐剤防黴剤pH調整剤表面張力調整剤消泡剤粘度調整剤分散剤、分散安定剤、防錆剤キレート剤等の公知の添加剤を含有することができる。

0085

このような処理液を用紙Pの表面(画像記録面)に塗布して画像を記録することにより、フェザリングやブリーディング等の発生を防止でき、浸透性を有する汎用の印刷用紙を使用しても、高品質な印刷を行うことが可能になる。

0086

〈処理液乾燥処理部〉
処理液乾燥処理部16は、表面に処理液が付与された用紙Pを乾燥処理する。この処理液乾燥処理部16は、主として、用紙Pを搬送する処理液乾燥処理ドラム46と、用紙搬送ガイド48と、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される用紙Pの画像記録面に熱風を吹き当てて乾燥させる処理液乾燥処理ユニット50とを備えて構成される。

0087

処理液乾燥処理ドラム46は、処理液塗布部14の処理液塗布ドラム42から用紙Pを受け取り、画像記録部18へと用紙Pを搬送する。処理液乾燥処理ドラム46は、円筒状に組んだ枠体で構成され、図示しないモータに駆動されて回転する。処理液乾燥処理ドラム46の外周面上には、グリッパ46Aが備えられ、このグリッパ46Aによって用紙Pの先端が把持される。処理液乾燥処理ドラム46は、このグリッパ46Aによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、画像記録部18と用紙Pを搬送する。なお、本例の処理液乾燥処理ドラム46は、外周面上の2カ所にグリッパ42Aが配設され、1回の回転で2枚の用紙Pが搬送できるように構成されている。処理液乾燥処理ドラム46と処理液塗布ドラム42は、互いの用紙Pの受け取りと受け渡しのタイミングが合うように、回転が制御される。すなわち、同じ周速度となるように駆動されるとともに、互いのグリッパの位置が合うように駆動される。

0088

用紙搬送ガイド48は、処理液乾燥処理ドラム46による用紙Pの搬送経路に沿って配設され、用紙Pの搬送をガイドする。

0089

処理液乾燥処理ユニット50は、処理液乾燥処理ドラム46の内側に設置され、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される用紙Pの表面に向けて熱風を吹き当てて乾燥処理する。本例では、2台の処理液乾燥処理ユニット50が、処理液乾燥処理ドラム内に配設され、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される用紙Pの表面に向けて熱風を吹き当てる構成とされている。

0090

処理液乾燥処理部16は、以上のように構成される。処理液塗布部14の処理液塗布ドラム42から受け渡された用紙Pは、処理液乾燥処理ドラム46で受け取られる。処理液乾燥処理ドラム46は、用紙Pの先端をグリッパ46Aで把持して、回転することにより、用紙Pを搬送する。この際、処理液乾燥処理ドラム46は、用紙Pの表面(処理液が塗布された面)を内側に向けて搬送する。用紙Pは、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される過程で処理液乾燥処理ドラム46の内側に設置された処理液乾燥処理ユニット50から熱風が表面に吹き当てられて、乾燥処理される。すなわち、処理液中の溶媒成分が除去される。これにより、用紙Pの表面にインク凝集層が形成される。

0091

〈画像記録部〉
画像記録部18は、用紙Pの画像記録面にC、M、Y、Kの各色のインクを打滴して、用紙Pの画像記録面にカラー画像を描画する。この画像記録部18は、主として、用紙Pを搬送する画像記録ドラム44と、画像記録ドラム44によって搬送される用紙Pを押圧して、用紙Pを画像記録ドラム44の周面に密着させる用紙押さえローラ54と、用紙PにC、M、Y、Kの各色のインク滴を吐出して画像を記録する画像記録手段としてのインクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kと、用紙Pに記録された画像を読み取る画像読取手段としてのインラインセンサ58と、インクミスト捕捉するミストフィルタ60と、画像記録ドラム44を冷却するドラム冷却ユニット62とを備えて構成される。

0092

画像記録ドラム44は、記録媒体としての用紙Pの保持手段(記録媒体保持手段)として機能するとともに、記録媒体としての用紙Pの搬送手段(記録媒体搬送手段)として機能する。

0093

画像記録ドラム44は、処理液乾燥処理部16の処理液乾燥処理ドラム46から用紙Pを受け取り、インク乾燥処理部20へと用紙Pを搬送する。画像記録ドラム44は、円筒状に形成され、図示しないモータに駆動されて回転する。画像記録ドラム44の外周面上には、グリッパが備えられ、このグリッパによって用紙Pの先端が把持される。画像記録ドラム44は、このグリッパによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き掛けながら、用紙Pをインク乾燥処理部20へと搬送する。また、画像記録ドラム44は、その周面に多数の吸着穴(図示せず)が所定のパターンで形成される。画像記録ドラム44の周面に巻き掛けられた用紙Pは、この吸着穴から吸引されることにより、画像記録ドラム44の周面に吸着保持されながら搬送される。これにより、高い平坦性をもって用紙Pを搬送することができる。

0094

なお、この画像記録ドラム44の構成については、後に更に詳述する。

0095

用紙押さえローラ54は、画像記録ドラム44の用紙受取位置(処理液乾燥処理ドラム46から用紙Pを受け取る位置)の近傍に配設される。この用紙押さえローラ54は、ゴムローラで構成され、画像記録ドラム44の周面に押圧当接させて設置される。処理液乾燥処理ドラム46から画像記録ドラム44受け渡された用紙Pは、この用紙押さえローラ54を通過することによりニップされ、画像記録ドラム44の周面に密着させられる。

0096

インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kは、用紙Pに対して画像を記録する画像記録手段として機能する。各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kは、画像記録ドラム44による用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔をもって配置される。

0097

各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kは、ラインヘッドで構成され、最大の用紙幅に対応する長さで形成される。各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kは、ノズル面(ノズルが配列される面)が画像記録ドラム44の周面に対向するように配置される。各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kは、ノズル面に形成されたノズルから、画像記録ドラム44に向けてインクの液滴を吐出することにより、画像記録ドラム44によって搬送される用紙Pに画像を記録する。

0098

なお、上記のように、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、インクとして紫外線硬化型の水性インクが使用される。

0099

インラインセンサ58は、用紙Pに記録された画像を読み取る画像読取手段として機能する。インラインセンサ58は、画像記録ドラム44による用紙Pの搬送方向に対して、最後尾のインクジェットヘッド56Kの下流側に設置され、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kで記録された画像を読み取る。このインラインセンサ58は、たとえば、ラインスキャナで構成され、画像記録ドラム44によって搬送される用紙Pからインクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kによって記録された画像を読み取る。

0100

図2は、インラインセンサの概略構成を示す斜視図である。

0101

インラインセンサ58は、並列して配置された一対の読取センサ部310を備えている。各読取センサ部310は、ラインCCD312と、そのラインCCD312の受光面に画像を結像させるレンズ314と、光路を折り曲げミラー316とを一体として構成されており、図示しないフレームに取り付けられている。

0102

ラインCCD312は、RGB3色のカラーフィルタを備えた色別フォトセル画素アレイを有し、RGBの色分解によりカラー画像の読み取りが可能に構成されている。たとえば、RGB3ラインそれぞれのフォトセルアレイの隣には、1ライン中の偶数画素奇数画素電荷を別々に転送するCCDアナログシフトレジスタを備える。このようなラインCCDとして、画素ピッチ9.325μm、7600画素×RGB、素子長(フォトセルの配列方向センサ幅)70.87mmのNECエレクトロニクス株式会社製のラインCCD「μPD8827A」(商品名)を用いることができる。本例のインラインセンサ58は、このラインCCDを用いて構成されている。

0103

レンズ314は、画像記録ドラム44上に吸着保持された用紙上の画像を所定の縮小率で結像させる縮小光学系のレンズである。たとえば、0.19倍に画像を縮小するレンズを採用した場合、用紙上の373mm幅がラインCCD上に結像される。このとき、用紙上の読み取り解像度は、518dpiとなる。

0104

なお、各読取センサ部310は、図示しないフレームに対して画像記録ドラム44の軸と平行な方向に移動可能に取り付けられている。一対の読取センサ部310は、読み取る画像が僅かに重なるように位置調整されて、フレームに固定される。

0105

また、読取センサ部310は、ラインCCD312のフォトセルの配列方向と画像記録ドラム44の軸とが平行になるようにして取り付けられる。

0106

また、図2には示されていないが、照明ランプ(たとえば、キセノン蛍光ランプ)が、ブラケット318の裏面、記録媒体側に配置されている。また、定期的に白色基準板が画像と照明の間に挿入され、白基準が測定されるとともに、その状態でランプ消灯されて、黒基準が測定される。

0107

インラインセンサ58は、以上のように構成される。画像記録ドラム44によって回転搬送される用紙Pは、このインラインセンサ58によって表面に形成された画像(テストパターンを含む)が読み取られる。そして、このインラインセンサ58で読み取られた画像に基づいて、インクの吐出異常や処理液の塗布異常、処理液の濃度異常等がチェックされる。

0108

なお、インラインセンサ58の下流側には、インラインセンサ58に近接して接触防止板59が設置される。この接触防止板59は、搬送の不具合等によって用紙Pに浮きが生じた場合に、用紙Pがインラインセンサ58に接触するのを防止する。

0109

ミストフィルタ60は、最後尾のインクジェットヘッド56Kとインラインセンサ58との間に配設され、画像記録ドラム44の周辺の空気を吸引してインクミストを捕捉する。このように、画像記録ドラム44の周辺の空気を吸引してインクミストを捕捉することにより、インラインセンサ58へのインクミストの進入を防止でき、読み取り不良等の発生を防止できる。

0110

ドラム冷却ユニット62は、画像記録ドラム44に冷風を吹き当てて、画像記録ドラム44を冷却する。このドラム冷却ユニット62は、主として、エアコン(図示せず)と、そのエアコンから供給される冷気を画像記録ドラム44の周面に吹き当てるダクト62Aとで構成される。ダクト62Aは、画像記録ドラム44に対して、用紙Pの搬送領域以外の領域に冷気を吹き当てて、画像記録ドラム44を冷却する。本例では、画像記録ドラム44のほぼ上側半分の円弧面に沿って用紙Pが搬送されるので、ダクト62Aは、画像記録ドラム44のほぼ下側半分の領域に冷気を吹き当てて、画像記録ドラム44を冷却する構成とされている。具体的には、ダクト62Aの吹出口が、画像記録ドラム44のほぼ下側半分を覆うように円弧状に形成され、画像記録ドラム44のほぼ下側半分の領域に冷気が吹き当てられる構成とされている。

0111

ここで、画像記録ドラム44を冷却する温度は、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kの温度(特にノズル面の温度)との関係で定まり、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kの温度よりも低い温度となるように冷却される。これにより、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kに結露が生じるのを防止することができる。すなわち、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kよりも画像記録ドラム44の温度を低くすることにより、画像記録ドラム側に結露を誘発することができ、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kに生じる結露(特にノズル面に生じる結露)を防止することができる。

0112

画像記録部18は、以上のように構成される。処理液乾燥処理部16の処理液乾燥処理ドラム46から受け渡された用紙Pは、画像記録ドラム44で受け取られる。画像記録ドラム44は、用紙Pの先端をグリッパで把持して、回転することにより、用紙Pを搬送する。画像記録ドラム44に受け渡された用紙Pは、まず、用紙押さえローラ54を通過することにより、画像記録ドラム44の周面に密着される。これと同時に画像記録ドラム44の吸着穴から吸引されて、画像記録ドラム44の外周面上に吸着保持される。用紙Pは、この状態で搬送されて、各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kを通過する。そして、その通過時に各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56KからC、M、Y、Kの各色のインクの液滴が表面に打滴されて、表面にカラー画像が描画される。用紙Pの表面にはインク凝集層が形成されているので、フェザリングやブリーディング等を起こすことなく、高品位な画像を記録することができる。

0113

インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kによって画像が記録された用紙Pは、次いで、インラインセンサ58を通過する。そして、そのインラインセンサ58の通過時に表面に記録された画像が読み取られる。この記録画像の読み取りは必要に応じて行われ、読み取られた画像から吐出不良等の検査が行われる。読み取りを行う際は、画像記録ドラム44に吸着保持された状態で読み取りが行われるので、高精度に読み取りを行うことができる。また、画像記録直後に読み取りが行われるので、たとえば、吐出不良等の異常を直ちに検出することができ、その対応を迅速に行うことができる。これにより、無駄な記録を防止できるとともに、損紙の発生を最小限に抑えることができる。

0114

この後、用紙Pは、吸着解除された後、インク乾燥処理部20へと受け渡される。

0115

〈インク乾燥処理部〉
インク乾燥処理部20は、画像記録後の用紙Pを乾燥処理し、用紙Pの表面に残存する液体成分を除去する。インク乾燥処理部20は、画像が記録された用紙Pを搬送するチェーングリッパ64と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pにバックテンションを付与するバックテンション付与機構66と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pを乾燥処理するインク乾燥処理ユニット68とを備えて構成される。

0116

チェーングリッパ64は、インク乾燥処理部20、紫外線照射部22、排紙部24において共通して使用される用紙搬送機構であり、画像記録部18から受け渡された用紙Pを受け取って、排紙部24まで搬送する。

0117

このチェーングリッパ64は、主として、画像記録ドラム44に近接して設置される第1スプロケット64Aと、排紙部24に設置される第2スプロケット64Bと、第1スプロケット64Aと第2スプロケット64Bとに巻き掛けられる無端状のチェーン64Cと、チェーン64Cの走行をガイドする複数のチェーンガイド(図示せず)と、チェーン64Cに一定の間隔をもって取り付けられる複数のグリッパ64Dとで構成される。第1スプロケット64Aと、第2スプロケット64Bと、チェーン64Cと、チェーンガイドとは、それぞれ一対で構成され、用紙Pの幅方向の両側に配設される。グリッパ64Dは、一対で設けられるチェーン64Cに掛け渡されて設置される。

0118

第1スプロケット64Aは、画像記録ドラム44から受け渡される用紙Pをグリッパ64Dで受け取ることができるように、画像記録ドラム44に近接して設置される。この第1スプロケット64Aは、図示しない軸受軸支されて、回転自在に設けられるとともに、図示しないモータが連結される。第1スプロケット64A及び第2スプロケット64Bに巻き掛けられるチェーン64Cは、このモータを駆動することにより走行する。

0119

第2スプロケット64Bは、画像記録ドラム44から受け取った用紙Pを排紙部24で回収できるように、排紙部24に設置される。すなわち、この第2スプロケット64Bの設置位置が、チェーングリッパ64による用紙Pの搬送経路の終端とされる。この第2スプロケット64Bは、図示しない軸受に軸支されて、回転自在に設けられる。

0120

チェーン64Cは、無端状に形成され、第1スプロケット64Aと第2スプロケット64Bとに巻き掛けられる。

0121

チェーンガイドは、所定位置に配置されて、チェーン64Cが所定の経路を走行するようにガイドする(=用紙Pが所定の搬送経路を走行して搬送されるようにガイドする。)。本例のインクジェット記録装置10では、第2スプロケット64Bが第1スプロケット64Aよりも高い位置に配設される。このため、チェーン64Cが、途中で傾斜するような走行経路が形成される。具体的には、第1水平搬送経路70Aと、傾斜搬送経路70Bと、第2水平搬送経路70Cとで構成される。

0122

第1水平搬送経路70Aは、第1スプロケット64Aと同じ高さに設定され、第1スプロケット64Aに巻き掛けられたチェーン64Cが、水平に走行するように設定される。

0123

第2水平搬送経路70Cは、第2スプロケット64Bと同じ高さに設定され、第2スプロケット64Bに巻き掛けられたチェーン64Cが、水平に走行するように設定される。

0124

傾斜搬送経路70Bは、第1水平搬送経路70Aと第2水平搬送経路70Cとの間に設定され、第1水平搬送経路70Aと第2水平搬送経路70Cとの間を結ぶように設定される。

0125

チェーンガイドは、この第1水平搬送経路70Aと、傾斜搬送経路70Bと、第2水平搬送経路70Cとを形成するように配設される。具体的には、少なくとも第1水平搬送経路70Aと傾斜搬送経路70Bとの接合ポイント、及び、傾斜搬送経路70Bと第2水平搬送経路70Cとの接合ポイントに配設される。

0126

グリッパ64Dは、チェーン64Cに一定の間隔をもって複数取り付けられる。このグリッパ64Dの取り付け間隔は、画像記録ドラム44からの用紙Pの受け取り間隔に合わせて設定される。すなわち、画像記録ドラム44から順次受け渡される用紙Pをタイミングを合わせて画像記録ドラム44から受け取ることができるように、画像記録ドラム44からの用紙Pの受け取り間隔に合わせて設定される。

0127

チェーングリッパ64は、以上のように構成される。上記のように、第1スプロケット64Aに接続されたモータ(図示せず)を駆動すると、チェーン64Cが走行する。チェーン64Cは、画像記録ドラム44の周速度と同じ速度で走行する。また、画像記録ドラム44から受け渡される用紙Pが、各グリッパ64Dで受け取れるようにタイミングが合わせられる。

0128

バックテンション付与機構66は、チェーングリッパ64によって先端を把持されながら搬送される用紙Pにバックテンションを付与する。このバックテンション付与機構66は、主として、ガイドプレート72と、そのガイドプレート72に形成される吸着穴(図示せず)から空気を吸引する吸引機構(図示せず)とで構成される。

0129

ガイドプレート72は、用紙幅に対応した幅を有する中空状のボックスプレートで構成される。このガイドプレート72は、チェーングリッパ64による用紙Pの搬送経路(=チェーンの走行経路)に沿って配設される。具体的には、第1水平搬送経路70Aと傾斜搬送経路70Bとを走行するチェーン64Cに沿って配設され、チェーン64Cから所定距離離間して配設される。チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pは、その裏面(画像が記録されていない側の面)が、このガイドプレート72の上面(チェーン64Cと対向する面:摺接面)の上を摺接しながら搬送される。

0130

ガイドプレート72の摺接面(上面)には、多数の吸着穴(図示せず)が所定のパターンで多数形成される。上記のように、ガイドプレート72は、中空のボックスプレートで形成される。吸引機構(図示せず)は、このガイドプレート72の中空部(内部)を吸引する。これにより、摺接面に形成された吸着穴から空気が吸引される。

0131

ガイドプレート72の吸着穴から空気が吸引されることにより、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pの裏面が吸着穴に吸引される。これにより、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pにバックテンションが付与される。

0132

上記のように、ガイドプレート72は、第1水平搬送経路70Aと傾斜搬送経路70Bとを走行するチェーン64Cに沿って配設されるので、第1水平搬送経路70Aと傾斜搬送経路70Bとを搬送されている間、バックテンションが付与される。

0133

インク乾燥処理ユニット68は、チェーングリッパ64の内部(特に第1水平搬送経路70Aを構成する部位)に設置され、第1水平搬送経路70Aを搬送される用紙Pに対して乾燥処理を施す。このインク乾燥処理ユニット68は、第1水平搬送経路70Aを搬送される用紙Pの表面に熱風を吹き当てて乾燥処理する。インク乾燥処理ユニット68は、第1水平搬送経路70Aに沿って複数台配置される。この設置数は、インク乾燥処理ユニット68の処理能力や用紙Pの搬送速度(=印刷速度)等に応じて設定される。すなわち、画像記録部18から受け取った用紙Pが第1水平搬送経路70Aを搬送されている間に乾燥させることができるように設定される。したがって、第1水平搬送経路70Aの長さも、このインク乾燥処理ユニット68の能力を考慮して設定される。

0134

なお、乾燥処理を行うことにより、インク乾燥処理部20の湿度が上がる。湿度が上がると、効率よく乾燥処理することができなくなるので、インク乾燥処理部20には、インク乾燥処理ユニット68と共に排気手段を設置し、乾燥処理によって発生する湿り空気強制的に排気することが好ましい。排気手段は、たとえば、排気ダクトをインク乾燥処理部20に設置し、この排気ダクトによってインク乾燥処理部20の空気を排気する構成とすることができる。

0135

インク乾燥処理部20は、以上のように構成される。画像記録部18の画像記録ドラム44から受け渡された用紙Pは、チェーングリッパ64で受け取られる。チェーングリッパ64は、用紙Pの先端をグリッパ64Dで把持して、平面状のガイドプレート72に沿わせて用紙Pを搬送する。チェーングリッパ64に受け渡された用紙Pは、まず、第1水平搬送経路70Aを搬送される。この第1水平搬送経路70Aを搬送される過程で用紙Pは、チェーングリッパ64の内部に設置されたインク乾燥処理ユニット68によって乾燥処理が施される。すなわち、表面(画像記録面)に熱風が吹き当てられて、乾燥処理が施される。この際、用紙Pは、バックテンション付与機構66によってバックテンションが付与されながら乾燥処理が施される。これにより、用紙Pの変形を抑えながら乾燥処理することができる。

0136

〈紫外線照射部〉
紫外線照射部22は、紫外線硬化型の水性インクを用いて記録された画像に紫外線(UV)を照射して、画像を定着させる。この紫外線照射部22は、主として、乾燥処理された用紙Pを搬送するチェーングリッパ64と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pにバックテンションを付与するバックテンション付与機構66と、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pに紫外線を照射する紫外線照射ユニット74とで構成される。

0137

上記のように、チェーングリッパ64とバックテンション付与機構66は、インク乾燥処理部20及び排紙部24と共に共通して使用される。

0138

紫外線照射ユニット74は、チェーングリッパ64の内部(特に傾斜搬送経路70Bを構成する部位)に設置され、傾斜搬送経路70Bを搬送される用紙Pの表面に紫外線を照射する。この紫外線照射ユニット74は、紫外線ランプUVランプ)を備え、傾斜搬送経路70Bに沿って複数配設される。そして、傾斜搬送経路70Bを搬送される用紙Pの表面に向けて紫外線を照射する。この紫外線照射ユニット74の設置数は、用紙Pの搬送速度(=印刷速度)等に応じて設定される。すなわち、用紙Pが傾斜搬送経路70Bを搬送されている間に照射した紫外線によって画像を定着させることができるように設定される。したがって、傾斜搬送経路70Bの長さも、この用紙Pの搬送速度等を考慮して設定される。

0139

紫外線照射部22は、以上のように構成される。チェーングリッパ64に搬送されてインク乾燥処理部20で乾燥処理が施された用紙Pは、次いで、傾斜搬送経路70Bを搬送される。この傾斜搬送経路70Bを搬送される過程で用紙Pは、チェーングリッパ64の内部に設置された紫外線照射ユニット74により紫外線照射が施される。すなわち、紫外線照射ユニット74から表面に向けて紫外線が照射される。この際、用紙Pは、バックテンション付与機構66によってバックテンションが付与されながら紫外線照射が施される。これにより、用紙Pの変形を抑えながら紫外線照射を施すことができる。また、紫外線照射部22は、傾斜搬送経路70Bに設置されており、傾斜搬送経路70Bには傾斜したガイドプレート72が設置されているため、たとえ、用紙Pが搬送途中でグリッパ64Dから落下した場合であっても、ガイドプレート72上を滑らせて排出させることができる。

0140

〈排紙部〉
排紙部24は、一連画像記録処理が行われた用紙Pを排紙し、回収する。この排紙部24は、主として、紫外線照射された用紙Pを搬送するチェーングリッパ64と、用紙Pを積み重ねて回収する排紙台76とを備えて構成される。

0141

上記のように、チェーングリッパ64は、インク乾燥処理部20及び紫外線照射部22と共に共通して使用される。チェーングリッパ64は、排紙台76の上で用紙Pを開放し、排紙台76の上に用紙Pをスタックさせる。

0142

排紙台76は、チェーングリッパ64から開放された用紙Pを積み重ねて回収する。この排紙台76には、用紙Pが整然と積み重ねられるように、用紙当て(前用紙当て、後用紙当て、横用紙当て等)が備えられる(図示せず)。

0143

また、排紙台76は、図示しない排紙台昇降装置によって昇降可能に設けられる。排紙台昇降装置は、排紙台76にスタックされる用紙Pの増減に連動して、その駆動が制御され、最上位に位置する用紙Pが常に一定の高さに位置するように、排紙台76を昇降させる。

0144

《制御系》
図3は、本実施の形態のインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。

0145

同図に示すように、インクジェット記録装置10は、システムコントローラ100、通信部102、画像メモリ104、搬送制御部110、給紙制御部112、処理液付与制御部114、処理液乾燥制御部116、画像記録制御部118、インク乾燥制御部120、紫外線照射制御部122、排紙制御部124、操作部130、表示部132等が備えられる。

0146

システムコントローラ100は、インクジェット記録装置10の各部を統括制御する制御手段として機能するとともに、各種演算処理を行う演算手段として機能する。このシステムコントローラ100は、CPU、ROM、RAM等を備えており、所定の制御プログラムに従って動作する。ROMには、このシステムコントローラ100が、実行する制御プログラム、及び、制御に必要な各種データが格納される。

0147

通信部102は、所要通信インターフェースを備え、その通信インターフェースと接続されたホストコンピュータとの間でデータの送受信を行う。

0148

画像メモリ104は、画像データを含む各種データの一時記憶手段として機能し、システムコントローラ100を通じてデータの読み書きが行われる。通信部102を介してホストコンピュータから取り込まれた画像データは、この画像メモリ104に格納される。

0149

搬送制御部110は、インクジェット記録装置10における用紙Pの搬送系を制御する。すなわち、給紙部12におけるテープフィーダ36A、前当て38、給紙ドラム40の駆動を制御するとともに、処理液塗布部14における処理液塗布ドラム42、処理液乾燥処理部16における処理液乾燥処理ドラム46、画像記録部18における画像記録ドラム44の駆動を制御する。また、インク乾燥処理部20、紫外線照射部22及び排紙部24で共通して用いられるチェーングリッパ64及びバックテンション付与機構66の駆動を制御する。

0150

搬送制御部110は、システムコントローラ100からの指令に応じて、搬送系を制御し、給紙部12から排紙部24まで滞りなく用紙Pが搬送されるように制御する。

0151

給紙制御部112は、システムコントローラ100からの指令に応じて給紙部12を制御する。具体的には、サッカー装置32及び給紙台昇降機構等の駆動を制御して、給紙台30に積載された用紙Pが、重なることなく1枚ずつ順に給紙されるように制御する。

0152

処理液付与制御部114は、システムコントローラ100からの指令に応じて処理液塗布部14を制御する。具体的には、処理液塗布ドラム42によって搬送される用紙Pに処理液が塗布されるように、処理液塗布装置200の駆動を制御する。また、後述するように、処理液の濃度検出時には、用紙Pの所定領域に所定の塗布量で処理液が塗布されるように、処理液塗布装置200の駆動を制御する。

0153

処理液乾燥制御部116は、システムコントローラ100からの指令に応じて処理液乾燥処理部16を制御する。具体的には、処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される用紙Pが乾燥処理されるように、処理液乾燥処理ユニット50の駆動を制御する。

0154

画像記録制御部118は、システムコントローラ100からの指令に応じて画像記録部18を制御する。具体的には、画像記録ドラム44によって搬送される用紙Pに所定の画像が記録されるように、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kの駆動を制御する。また、記録された画像が読み取られるように、インラインセンサ58の動作を制御する。

0155

インク乾燥制御部120は、システムコントローラ100からの指令に応じてインク乾燥処理部20を制御する。具体的には、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pに熱風が送風されるようにインク乾燥処理ユニット68の駆動を制御する。

0156

紫外線照射制御部122は、システムコントローラ100からの指令に応じて紫外線照射部22を制御する。具体的には、チェーングリッパ64によって搬送される用紙Pに紫外線が照射されるように紫外線照射ユニット74の駆動を制御する。

0157

排紙制御部124は、システムコントローラ100からの指令に応じて排紙部24を制御する。具体的には、排紙台昇降機構等の駆動を制御して、排紙台76に用紙Pがスタックされるように制御する。

0158

操作部130は、所要の操作手段(たとえば、操作ボタンキーボードタッチパネル等)を備え、その操作手段から入力された操作情報をシステムコントローラ100に出力する。システムコントローラ100は、この操作部130から入力された操作情報に応じて各種処理を実行する。

0159

表示部132は、所要の表示装置(たとえば、LCDパネル等)を備え、システムコントローラ100からの指令に応じて所要の情報を表示装置に表示させる。

0160

上記のように、用紙に記録する画像データは、ホストコンピュータから通信部102を介してインクジェット記録装置10に取り込まれる。取り込まれた画像データは、画像メモリ104に格納される。

0161

システムコントローラ100は、この画像メモリ104に格納された画像データに所要の信号処理を施してドットデータを生成する。そして、生成したドットデータに従って画像記録部18の各インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kの駆動を制御し、その画像データが表す画像を用紙に記録する。

0162

ドットデータは、一般に画像データに対して色変換処理ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(たとえば、RGB8ビットの画像データ)をインクジェット記録装置10で使用するインクの各色のインク量データに変換する処理である(本例では、C、M、Y、Kの各色のインク量データに変換する。)。ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色のインク量データに対して誤差拡散等の処理で各色のドットデータに変換する処理である。

0163

システムコントローラ100は、画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って各色のドットデータを生成する。そして、生成した各色のドットデータに従って、対応するインクジェットヘッドの駆動を制御することにより、画像データが表す画像を用紙に記録する。

0164

《インクジェット記録装置による記録動作
次に、以上のように構成される本実施の形態のインクジェット記録装置10による画像記録動作について説明する。

0165

操作部130を介してシステムコントローラ100に印刷ジョブの開始が指示されると、サイクルアップの処理が行われる。すなわち、安定した動作を行うことができるように、各部で準備動作が行われる。

0166

サイクルアップが完了すると、印刷処理が開始される。すなわち、給紙部12から用紙Pが順次給紙される。

0167

給紙部12では、給紙台30に積載された用紙Pを上から順に1枚ずつサッカー装置32で給紙する。サッカー装置32から給紙された用紙Pは、給紙ローラ対34を介して1枚ずつフィーダボード36の上に載置される。

0168

フィーダボード36の上に載置された用紙Pは、フィーダボード36に備えられたテープフィーダ36Aによって送りが与えられて、フィーダボード36の上を滑りながら給紙ドラム40へと搬送される。この際、順次給紙される用紙Pは、互いに重なることなく1枚ずつフィーダボード36の上を滑りながら給紙ドラム40へと搬送される。また、その搬送過程でリテーナ36Bによって上面がフィーダボード36に向けて押し付けられる。これにより、凹凸が矯正される。

0169

フィーダボード36の終端まで搬送された用紙Pは、先端が前当て38に当接された後、給紙ドラム40に受け渡される。これにより、傾きを発生させることなく、一定の姿勢で用紙Pを給紙ドラム40に給紙することができる。

0170

給紙ドラム40は、回転しながら用紙Pの先端をグリッパ40Aで把持することにより用紙Pを受け取り、用紙Pを処理液塗布部14に向けて搬送する。

0171

処理液塗布部14に搬送された用紙Pは、給紙ドラム40から処理液塗布ドラム42へと受け渡される。

0172

処理液塗布ドラム42は、回転しながら用紙Pの先端をグリッパ40Aで把持して受け取り、用紙Pを処理液乾燥処理部16に向けて搬送する。用紙Pは、この処理液塗布ドラム42によって搬送される過程で処理液塗布装置200によって表面に処理液が塗布される。

0173

表面に処理液が塗布された用紙Pは、処理液塗布ドラム42から処理液乾燥処理ドラム46に受け渡される。

0174

処理液乾燥処理ドラム46は、回転しながら用紙Pの先端を把持して受け取り、用紙Pを画像記録部18に向けて搬送する。用紙Pは、この処理液乾燥処理ドラム46によって搬送される過程で処理液乾燥処理ユニット50から送風される熱風が表面に吹き当てられて、乾燥処理される。これにより、処理液中の溶媒成分が除去され、用紙Pの表面(画像記録面)にインク凝集層が形成される。

0175

処理液の乾燥処理が施された用紙Pは、処理液乾燥処理ドラム46から画像記録ドラム44に受け渡される。

0176

画像記録ドラム44は、回転しながら用紙Pの先端を把持して受け取り、用紙Pをインク乾燥処理部20に向けて搬送する。用紙Pは、この画像記録ドラム44によって搬送される過程でインクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kによって表面にC、M、Y、Kの各色のインクの液滴が打滴され、画像が記録される。また、その搬送過程で記録された画像が、インラインセンサ58によって読み取られる。この際、用紙Pは、画像記録ドラム44の周面に吸着保持されながら搬送される。そして、この吸着保持された状態で画像の記録、及び、記録された画像の読み取りが行われる。これにより、高精度に画像を記録することができるとともに、高精度に画像の読み取りを行うことができる。

0177

画像が記録された用紙Pは、画像記録ドラム44からチェーングリッパ64に受け渡される。

0178

チェーングリッパ64は、走行するチェーン64Cに備えられたグリッパ64Dで用紙Pの先端を把持して、用紙Pを受け取り、排紙部24に向けて搬送する。

0179

用紙Pは、このチェーングリッパ64による搬送過程で、まず、インクの乾燥処理が施される。すなわち、第1水平搬送経路70Aに設置されたインク乾燥処理ユニット68から表面に向けて熱風が吹き当てられる。これにより、乾燥処理が施される。この際、用紙Pは、ガイドプレート72によって裏面を吸着保持されながら搬送され、バックテンションが付与される。これにより、用紙Pの変形を抑えながら、乾燥処理することができる。

0180

乾燥処理が終了した用紙P(インク乾燥処理部20を通過した用紙P)は、次いで、紫外線照射が施される。すなわち、傾斜搬送経路70Bに設置された紫外線照射ユニット74から表面に向けて紫外線が照射される。これにより、画像を構成するインクが硬化し、画像が用紙Pに定着する。この際、用紙Pは、ガイドプレート72によって裏面を吸着保持されながら搬送され、バックテンションが付与される。これにより、用紙Pの変形を抑えながら、定着処理することができる。

0181

紫外線照射が終了した用紙P(紫外線照射部22を通過した用紙P)は、排紙部24に向けて搬送され、排紙部24においてグリッパ64Dから開放されて、排紙台76の上にスタックされる。

0182

以上一連の動作により画像の記録処理が完了する。上記のように、給紙部12から用紙Pが連続的に給紙されるので、各部では、この連続的に給紙される用紙Pを連続的に処理して、画像の記録処理が行われる。

0183

以上説明したように、本実施の形態のインクジェット記録装置10によれば、画像が記録された用紙Pを画像記録部18からチェーングリッパ64で受け取り、そのチェーングリッパ64による搬送過程でインクの乾燥処理、紫外線照射が行われる。チェーングリッパ64は、用紙の搬送経路の設定に自由度があり、インク乾燥処理ユニット68及び紫外線照射ユニット74を高密度に配置することができる。これにより、画像が記録された後の用紙Pを短時間で効率よく乾燥処理でき、インクが用紙Pに浸透する前に乾燥させることができる。これにより、用紙Pの変形を抑えることができる。同様に、紫外線照射時も短時間で効率よく処理することができる。

0184

また、画像記録用の搬送手段(本例では画像記録ドラム44)とは別の搬送手段(本例ではチェーングリッパ64)で乾燥処理、紫外線照射を行うので、乾燥処理時や紫外線照射時に発生する熱で画像記録用の搬送手段の温度が上昇するのを抑えることができる。これにより、インクジェットヘッドに結露が生じたり、ノズルの乾燥が促進されたりするのを有効に防止することができる。

0185

また、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、乾燥処理及び紫外線照射を行うに際して、用紙Pにバックテンションを付与しながら行う構成としているので、用紙Pの変形を抑えて乾燥処理及び紫外線照射することができる。

0186

更に、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、画像記録部18にインラインセンサ58を設置し、画像記録直後に記録画像の読み取りを行う構成としているので、画像の記録結果に基づく吐出不良等の検出を迅速に行うことができる。これにより、吐出不良等が検出された場合の対応を迅速に行うことができ、損紙の発生を効果的に抑制することができる。

0187

また、画像記録ドラム44に保持された状態(画像記録時と同じ状態)で画像を読み取る構成としているので、高精度に画像の読み取りを行うことができる。すなわち、画像記録ドラム44から用紙Pを取り外した後に画像の読み取りを行うと、用紙の状態が変化し、高精度に画像の読み取りを行うことができなくなるおそれがあるが、画像記録ドラム44に保持した状態で画像の読み取りを行うことにより、用紙Pの状態を変化させずに、画像を読み取ることができ、高精度に画像の読み取りを行うことができる。特に、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、用紙Pを画像記録ドラム44の周面に吸着保持して搬送するので、高精度に画像の読み取りを行うことができる。

0188

《処理液塗布装置の説明》
上記のように、本実施の形態のインクジェット記録装置10では、汎用の印刷用紙に水性インクを用いて画像を記録する。記録媒体としての汎用の印刷用紙は浸透性を有し、このような記録媒体にそのまま水性インクを用いてインクジェット方式で画像を記録すると、フェザリングやブリーディング等が発生し、高品位な印刷を行うことができない。このため、本実施の形態のインクジェット記録装置では、インク中の成分を凝集させる機能を有する処理液を事前に塗布して画像の記録が行われる。

0189

処理液の塗布は処理液塗布部14で行われ、処理液塗布装置200を用紙Pの表面に処理液が塗布される。

0190

ここで、処理液は所定の濃度のものが使用され、用紙Pの表面に一定の厚さで塗布される。しかし、処理液は使用を重ねているうちに蒸発等によって濃度が変化する。処理液の濃度が変化すると、インクの凝集性能が変化し、画像品質を低下させる要因となる。このため、処理液塗布装置200で塗布する処理液は一定濃度に保つ必要がある。

0191

本実施の形態のインクジェット記録装置10では、所定のタイミングで処理液塗布装置200で塗布する処理液の濃度が検出され、必要に応じて濃度が調整される。

0192

以下、処理液塗布装置200で塗布する処理液濃度の検出方法、及び、処理液の濃度の調整方法について説明する。

0193

〈処理液塗布装置の構成〉
まず、処理液塗布装置200を含む処理液付与全体の構成について説明する。

0194

図4は、処理液塗布部の概略構成図である。

0195

同図に示すように、処理液塗布部14は、主として、処理液塗布ドラム42と処理液塗布装置200とを備えて構成される。

0196

処理液塗布ドラム42は、記録媒体としての用紙Pの保持手段として機能するとともに、記録媒体としての用紙Pの搬送手段として機能する。処理液塗布ドラム42は、給紙部12の給紙ドラム40から用紙Pを受け取り、外周面上に保持して回転することにより、用紙Pを搬送する。

0197

処理液塗布装置200は、記録媒体としての用紙Pの表面に処理液を塗布する塗布手段として機能し、処理液塗布ドラム42によって搬送される用紙Pの表面に処理液を塗布する。

0198

処理液塗布装置200は、所定の回転速度で回転しながら用紙Pに押圧当接されて用紙Pに処理液を塗布する塗布ローラ210と、処理液が貯留される塗布皿212と、所定の回転速度で回転することにより塗布皿212から処理液を汲み上げて塗布ローラ210に供給する供給ローラ214と、供給ローラ214から余分な処理液を掻き落とすブレード216と、供給ローラ214を塗布ローラ210に当接/離間させる供給ローラ当接/離間手段(不図示)と、塗布皿212に処理液を供給する処理液供給装置220とを備えて構成される。

0199

塗布ローラ210は、処理液塗布ドラム42とほぼ同じ幅を有するゴムローラ(少なくとも外周部が、EPDMエチレンプロピレンジエンゴム)やシリコンゴムなどのゴムで構成されるローラ)で構成される。塗布ローラ210は、処理液塗布ドラム42による用紙Pの搬送径路上に配置され、処理液塗布ドラム42の周面に押圧当接されて配置される。本実施の形態では、処理液塗布ドラム42の最高位置よりも搬送方向上流側の位置(給紙ドラム40側の位置)に塗布ローラ210が配置されている。

0200

塗布ローラ210には、図示しない回転駆動手段(塗布ローラ回転駆動手段、たとえば、モータ)が接続される。塗布ローラ210は、この回転駆動手段から回転駆動力を得て回転する。なお、塗布ローラ210の回転方向は、処理液塗布ドラム42の回転方向と逆方向である。

0201

塗布皿212は、上部が開口した矩形の皿状に形成され、供給ローラ214の下部を収容可能に形成される。塗布皿212は、塗布ローラ210の近傍に配置され、水平に設置される。塗布皿212には、処理液供給装置220から供給される処理液が貯留される。

0202

供給ローラ214は、塗布ローラ210とほぼ同じ幅を有するアニロックスローラで構成される。供給ローラ214は、塗布ローラ210と平行に配置され、下部が塗布皿212に貯留された処理液に浸漬されて配置される。

0203

供給ローラ214には、図示しない回転駆動手段(供給ローラ回転駆動手段、たとえば、モータ)が接続される。供給ローラ214は、この回転駆動手段から回転駆動力を得て回転する。なお、供給ローラ214の回転方向は、塗布ローラ210の回転方向と逆方向である。供給ローラ214は、回転することにより、その周面が順次処理液に浸漬される。これにより、塗布皿212に貯留された処理液が汲み上げられる。

0204

供給ローラ214は、図示しない供給ローラ当接/離間手段に駆動されて、図6破線で示す「供給ローラ当接位置」と、同図に実線で示す「供給ローラ離間位置」との間を進退移動する。供給ローラ214は、供給ローラ当接位置に位置することにより、塗布ローラ210の周面に押圧当接される。一方、供給ローラ離間位置に位置することにより、塗布ローラ210の周面から離間(退避)する。供給ローラ214を塗布ローラ210の周面に押圧当接させることにより、供給ローラ214が塗布ローラ210の外周面上を転動する。これにより、供給ローラ214の周面に付着した処理液が塗布ローラ210の周面に転写され、塗布ローラ210の周面に処理液が供給される。

0205

供給ローラ当接/離間手段は、たとえば、供給ローラ214を塗布ローラ210に向けて進退移動自在に支持する支持手段と、供給ローラ214を塗布ローラ210に向けて付勢する付勢手段と、付勢手段の付勢力に抗して塗布ローラ210を塗布ローラ210から押し離す離間手段とを備えて構成される。供給ローラ214は、離間手段による押圧力を開放することにより、付勢手段による付勢力で処理液塗布ドラム42の外周面に押圧当接される。

0206

ブレード216は、供給ローラ214の周面から余分な処理液を掻き落とすための部材であり、供給ローラ214とほぼ同じ幅を有する薄板状に形成される。ブレード216は、供給ローラ214と平行に配置され、先端が供給ローラ214の周面に押圧当接される。

0207

ブレード216は、塗布皿212から汲み上げられた処理液が塗布ローラ210に供給される前に供給ローラ214から余分な処理液を掻き落とす。このため、ブレード216は、塗布ローラ210と供給ローラ214とが当接する部位に対して、供給ローラ214の回転方向上流側に設置される。これにより、余分な処理液が除去された状態で処理液が塗布ローラ210に供給され、常に一定量の処理液が塗布ローラ210に供給される。

0208

処理液供給装置220は、塗布皿212に供給する処理液が貯留される供給タンク222と、塗布皿212と供給タンク222とを繋ぐ供給配管224と、供給配管224の途中に設置され、供給タンク222に貯留された処理液を塗布皿212に送液する供給ポンプ226と、供給配管224の途中に設置され、供給配管224の流路開閉する供給バルブ228と、塗布皿212から回収した処理液を貯留する廃液タンク232と、塗布皿212と廃液タンク232とを繋ぐ廃液配管234と、廃液配管234の途中に設置され、塗布皿212に2に貯留された処理液を廃液タンク232に送液する廃液ポンプ236と、廃液配管234の途中に設置され、廃液配管234の流路を開閉する廃液バルブ238とを備えて構成される。

0209

供給バルブ228を開け、供給ポンプ226を駆動することにより、供給タンク222に貯留された処理液が供給配管224を介して塗布皿212に供給される。一方、廃液バルブ238を開け、廃液ポンプ236を駆動することにより、塗布皿212に貯留された処理液が廃液配管234を介して廃液タンク232に回収(廃液)される。

0210

塗布皿212には、塗布皿212に貯留される処理液の液面高さを検出する液面高さ検出センサ(不図示)が備えられる。この液面高さ検出センサで検出される処理液の液面高さの情報はシステムコントローラ100に出力される。システムコントローラ100は、得られた処理液の液面高さの情報に基づいて、供給バルブ228及び供給ポンプ226の駆動を制御し、常に一定量の処理液が塗布皿212に貯留されるように制御する。

0211

〈塗布動作〉
次に、画像記録時における処理液の塗布動作(通常の塗布動作)について説明する。

0212

処理液の塗布は、処理液が供給された塗布ローラ210を回転させながら用紙Pの表面に押圧当接させることにより行われる。

0213

用紙Pは、塗布ローラ210の設置点を通過することにより、表面に塗布ローラ210が押圧当接されて、表面に処理液が塗布される。

0214

一方、用紙Pに処理液を塗布するためには、塗布ローラ210に処理液が供給されている必要がある。塗布ローラ210への処理液の供給は、供給ローラ214を回転させながら塗布ローラ210の周面に押圧当接することにより行われる。回転する供給ローラ214が塗布ローラ210の周面に押圧当接されることにより、供給ローラ214によって塗布皿212から汲み上げられた処理液が塗布ローラ210の周面に転写され、塗布ローラ210に処理液が供給される。

0215

ここで、塗布ローラ210への処理液の供給は、用紙Pへの処理液の塗布のタイミングに合わせて行われる。すなわち、塗布ローラ210への処理液の供給開始点と、用紙Pへの処理液の塗布開始点とが一致するようにして、処理液が塗布ローラ210に供給される。したがって、塗布ローラ210への処理液の供給(塗布ローラ210への供給ローラ214の当接)は、塗布ローラ210が用紙Pに当接される前に開始され、塗布ローラ210に供給された処理液の先端が塗布地点に到達するタイミングで塗布ローラ210が用紙Pに押圧当接される。また、塗布ローラ210への処理液の供給(塗布ローラ210への供給ローラ214の当接)は、塗布ローラ210が用紙Pから離間される前に終了され、塗布ローラ210に供給された処理液の後端が塗布地点に到達するタイミングで塗布ローラ210が用紙Pから離間される。これにより、塗布ローラ210の表面に塗り残しを生じさせることなく、処理液を用紙Pに塗布することができる。したがって、常に一定量(一定厚さ)の処理液を用紙Pに塗布することができる。

0216

《処理液の濃度検出方法
〈検出概念
まず、検出の概念について説明する。

0217

処理液はインク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む液体で構成される。

0218

処理液は、画像記録時、一定の塗布量(厚さ)で用紙Pに塗布される。これは処理液の塗布量が部分的に変わると(いわゆる塗布ムラ)、部分的に凝集性能が変わり(いわゆる凝集ムラ)、記録される画像の濃度(光学濃度)にムラが生じるためである。

0219

このように、処理液は、塗布量を変えると、記録される画像の濃度が変わる。そして、この記録される画像の濃度の変化の仕方は、使用する処理液の濃度(凝集剤の濃度)によって変わる。すなわち、処理液の濃度を変えて第1の塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化の仕方と、処理液の濃度を変えて第2の塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化の仕方は異なる。

0220

なお、塗布量を変えたときに、濃度が高くなるか、低くなるかは、使用する記録媒体の性質表面処理の有無や繊維の密度)や、使用するインクの性質(粘度や表面張力)により変化する。

0221

図7は処理液の濃度と記録画像の濃度との関係を示すグラフである。

0222

同図において、実線は、処理液の濃度を変えて第1塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度を示しており、破線は、処理液の濃度を変えて第2塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化を示している。

0223

なお、塗布量については、第1塗布量を通常の塗布量、すなわち、画像記録時における塗布量とし、第2塗布量を第1の塗布量よりも少なくしている(第1塗布量(通常塗布量)>第2塗布量)。また、記録する画像は同じ画像であり、青色のベタ画像を記録している。

0224

同図に示すように、処理液の濃度を変えて第1塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化の仕方と、処理液の濃度を変えて第2塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化の仕方は異なる。

0225

図8図7に示す2曲線の差分の変化を示すグラフである。

0226

同図に示すように、第1塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度と、第2塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度との差は、使用する処理液の濃度に応じて変化することが確認できる。

0227

したがって、図9に示すように、塗布量を変えて用紙Pに処理液を塗布し、各領域に所定の画像(テストパターン)を記録し、その画像を読み取って光学濃度を検出し、その差を求めることにより、使用している処理液の濃度を推定することができる。

0228

なお、図9に示す例では、用紙Pの第1領域に第1塗布量で処理液を塗布するとともに、第2領域に第2塗布量で処理液を塗布し、各領域に所定のテストパターンの画像を記録している。

0229

また、このように画像の濃度差から処理液の濃度を推定することができるので、画像の濃度差から現在使用している処理液が使用可能な濃度であるか否かを判定することができる。たとえば、使用可能な濃度の上限が32%の場合、図8から濃度の差が閾値として0.19以上となった場合に濃度異常(高濃度異常)と判定することができる。

0230

なお、通常の塗布量(第1塗布量)と、通常の塗布量よりも少ない塗布量(第2塗布量)で用紙Pに処理液を塗布し、濃いベタの画像を記録することにより、高濃度異常時の濃度変化が顕著に表れる。したがって、高濃度時の異常を検出する場合は、通常の塗布量(第1塗布量)と、通常の塗布量よりも少ない塗布量(第2塗布量)で用紙Pに処理液を塗布し、各領域に濃いベタの画像を記録して、その濃度差を検出することが好ましい。

0231

図10も処理液の濃度と記録画像の濃度との関係を示すグラフである。

0232

同図において、実線は、処理液の濃度を変えて第1塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度を示しており、破線は、処理液の濃度を変えて第2塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化を示している。

0233

なお、塗布量については、第1塗布量を通常の塗布量(画像記録時の塗布量)とし、第2塗布量を第1塗布量よりも多くしている(第1塗布量<第2塗布量)。また、記録する画像は同じ画像であり、黒色の網点パターンの画像を記録している。

0234

同図に示すように、処理液の濃度を変えて第1塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化の仕方と、処理液の濃度を変えて第2塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度の変化の仕方は異なる。

0235

図11図10に示す2曲線の差分の変化を示すグラフである。

0236

同図に示すように、第1塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度と、第2塗布量で処理液を塗布したときに記録される画像の濃度との差は、使用する処理液の濃度に応じて変化することが確認できる。

0237

ここで、通常の塗布量(第1塗布量)と、通常の塗布量よりも多い塗布量(第2塗布量)で用紙Pに処理液を塗布し、各領域に記録する薄い網点パターンからなる画像を記録することにより、低濃度異常時の濃度変化が顕著に表れる。したがって、低濃度時の異常を検出する場合は、通常の塗布量(第1塗布量)と、通常の塗布量よりも多い塗布量(第2塗布量)で用紙Pに処理液を塗布し、各領域に記録する薄い網点パターンからなる画像を記録して、その濃度差を検出することが好ましい。

0238

図10図11に示す例では、たとえば、使用可能な濃度の下限が26%の場合、濃度の差が閾値として0.05以下となった場合に濃度異常(低濃度異常)と判定することができる。

0239

なお、上記のように、塗布量を変えたときに、濃度が高くなるか、低くなるかは、使用する記録媒体(用紙)の性質や使用するインクの性質により変化する。

0240

上記の図7図10の例のインクと用紙との組み合わせの場合、インクは短時間では用紙に浸透されず、表層部分に留まる。この時に塗布量が多い、あるいは、処理液濃度が濃いと、インクが凝集する。よって、塗布量が少ない時はインクの凝集が少なく、塗布量が多いときはインクの凝集が多くなる。そして、図12に示すように、インクの凝集が多いと、インク滴とインク滴との間の隙間の面積が広くなり、全体で平均化したときに濃度が低く計測される。この現象は、ベタ画像を記録した時も同様であり、インク滴とインク滴の間に僅かに隙間が生じるため光学濃度が低くなる。

0241

なお、浸透が速い用紙の場合は、凝集が少ないと記録媒体の内部に浸透してしまい濃度が低くなる。

0242

〈処理液の塗布方法〉
上記のように、処理液の濃度を検出するためには、用紙上の異なる領域に塗布量を変えて処理液を塗布する必要がある。以下、用紙上に塗布量を変えて処理液を塗布する方法について説明する。

0243

[第1の方法]
第1の方法は、塗布ローラ210上に残存する処理液を利用して塗布量を変える方法である。すなわち、塗布ローラ210に処理液を供給して1回転させたのち、処理液を供給せずに更に塗布ローラ210を1回転させて、用紙Pに処理液を塗布する。この場合、2回転目は塗布ローラ210上に残存する処理液が塗布される。したがって、2回転目は1回転目で塗布される処理液の塗布量よりも少ない量の処理液が塗布される。また、1回転目と2回転目は、用紙P上の異なる領域が塗布されるので、塗布量を変えて異なる領域に塗布することができる。

0244

塗布ローラ210に1回転分だけの処理液を供給するためには、塗布ローラ210に対する供給ローラ214の押圧当接範囲が塗布ローラ210の周長よりも短いことが要求される。また、塗布ローラ210が用紙上で少なくとも2回転動するためには、塗布ローラ210の周長の二倍よりも用紙Pの搬送方向の長さが長いことが要求される。これにより、塗布ローラ210に1回転分だけ処理液を供給して、塗布ローラ210を用紙上で2回転動させることができる。

0245

上記のように、塗布ローラ210に対する処理液の供給は、塗布ローラ210に対する供給ローラ214の当接/離間のタイミングを制御することにより行われる。

0246

ここで、図13図14に示すように、塗布ローラ210上で供給ローラ214の当接が開始される点を供給開始点SS、当接が終了する点(塗布ローラ210から供給ローラ214が離間する点)を供給終了点SEとすると、供給開始点SSから供給終了点SEまでの距離(塗布ローラ210に対する供給ローラ214の押圧当接範囲)は、塗布ローラ210の周長よりも短く設定される。

0247

用紙Pは、塗布ローラ210の設置点を通過することにより、その表面に塗布ローラ210が押圧当接される。この際、塗布ローラ210は、回転しながら用紙Pの表面に押圧当接される。すなわち、用紙P上を転動しながら、用紙Pの表面に押圧当接される。

0248

ここで、塗布ローラ210が処理液塗布ドラム42の外周面に当接する点を塗布点Qとする(図4参照)。塗布ローラ210上の各点は、塗布ローラ210が回転することにより、塗布点Qを通過する。そして、この塗布点Qを通過するときに、その表面に付着した処理液が用紙Pに塗布(転写)される。

0249

したがって、塗布ローラ210に付与した処理液が用紙Pに塗布されるためには、用紙P上で塗布ローラ210が転動を開始した後(用紙Pの先端が塗布点Qを通過した後)に、供給開始点SSが塗布点Qに到達するように、塗布ローラ210に対する供給ローラ214の当接タイミングを制御する。

0250

また、塗布ローラ210に残留する処理液が塗布されるためには、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後に用紙P上で塗布ローラ210が少なくとも1回転動するように、塗布ローラ210に対する供給ローラ214の離間タイミングを制御する。このためには、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、更に用紙P上で塗布ローラ210が少なくとも1回転動することが必要とされる。したがって、用紙Pは、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、用紙P上で塗布ローラ210が少なくとも1回転動できる長さを有することが要求される。

0251

このように供給開始点SSと供給終了点SEを設定し、供給ローラ214の当接/離間のタイミングを制御することにより、通常塗布量と、通常塗布量よりも少ない塗布量で用紙Pに処理液を塗布することができる。すなわち、図15に示すように、塗布ローラ210の1回転目は通常塗布量で第1領域に処理液が塗布され、塗布ローラ210の2回転目は通常塗布量よりも少ない塗布量で第2領域に処理液が塗布される。

0252

このように処理液が塗布された第1領域及び第2領域に所定のテストパターンの画像が記録される。そして、第1領域に記録されたテストパターンの画像と、第2領域に記録されたテストパターンの画像とが読み取られ、それぞれの光学濃度が検出されて、濃度差が求められる。求めた濃度差に基づいて処理液の濃度異常の有無が判定される。

0253

このように、本例の方法によれば、塗布ローラ210上に残存する処理液を利用して塗布量を変えることにより、各領域に所定の塗布量の処理液を正確に塗布することができる。

0254

なお、本例では第1領域に通常塗布量で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が塗布されるので、テストパターンとしては、濃いベタ画像からなるテストパターンを使用することが好ましく、また、2色以上のインクで構成されるテストパターンを使用することが好ましい。これにより、高濃度時の異常を効率よく検出することができる。

0255

なお、供給開始点SSと供給終了点SEとの間の距離(塗布ローラ210に対する供給ローラ214の押圧当接範囲)は、テストパターンを記録可能な長さに設定される。最大の長さは、塗布ローラ210の周長である。この場合、供給終了点SEは1回転後の供給開始点SSに設定される。

0256

また、上記の例は、2つの領域に処理液を塗布する場合を例に説明したが、塗布ローラ210を2回転以上回転させる構成とすることもできる。これにより、2つ以上の領域に塗布量を変えて処理液を塗布することができる。

0257

[第2の方法]
第2の方法も塗布ローラ210上に残存する処理液を利用して塗布量を変える方法であるが、第2の方法では、用紙Pに塗布せずに残存させた処理液を利用して塗布量を変える。すなわち、処理液が供給された塗布ローラ210の一部を用紙Pに接触させずに塗布ローラ210上に残留させ、その残留した処理液に重ねて処理液を供給することにより、塗布量を増やして用紙Pに塗布する。

0258

この場合、図16図17に示すように、塗布ローラ210上で供給ローラ214の当接が開始される点を供給開始点SS、当接が終了する点(塗布ローラ210から供給ローラ214が離間する点)を供給終了点SEとすると、供給開始点SSから供給終了点SEまでの距離(塗布ローラ210に対する供給ローラ214の押圧当接範囲)は、塗布ローラ210の周長よりも長く設定される。

0259

また、用紙Pに塗布せずに塗布ローラ210上に処理液を残留させるためには、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後に塗布ローラ210が用紙P上で転動を開始する必要がある(供給開始点SSが塗布点Qに到達した後に用紙Pが塗布点Qに到達する必要がある。)。

0260

また、塗布ローラ210上に残留させた処理液に1回分だけ重ね塗りをするためには、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、塗布ローラ210が1回転する前に塗布ローラ210が用紙P上で転動を開始する必要がある(供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、塗布ローラ210が1回転する前に用紙Pが塗布点Qに到達する必要がある。)。

0261

更に、重ねて塗られた処理液が用紙Pに塗布されるためには、供給終了点SEが塗布点Qを通過した後、用紙Pの後端が塗布点Qを通過するように、塗布ローラ210に対する供給ローラ214の離間タイミングを制御する。このためには、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後に用紙Pの後端が塗布点Qを通過する必要がある。したがって、用紙Pは、少なくとも供給終了点SEが塗布点Qに到達した後にその後端が塗布点Qを通過するような長さを有することが要求される。

0262

このように、一部を塗布ローラ210上に残留させることによって、処理液の塗布量を増やして用紙P上に処理液を塗布するためには、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、塗布ローラ210が1回転する前に用紙P上で塗布ローラ210が転動を開始するように、供給ローラ214の当接タイミングを制御する。

0263

図16図17に示す例では、供給開始点SSから供給終了点SEまでの距離が、塗布ローラ210の周長の1.5倍に設定されている。この場合、供給終了点SEは供給開始点SSから1.5回転した位置に設定される。

0264

また、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、0.5回転後に塗布ローラ210が用紙P上を転動する。すなわち、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、0.5回転後に用紙Pが塗布点Qに到達する。

0265

また、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、用紙Pの後端が塗布点Qを通過する。すなわち、用紙Pは、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、その後端が塗布点Qを通過する長さを有している。

0266

このように供給開始点SS、供給終了点SEを設定し、供給ローラ214の当接/離間のタイミングを制御すると、供給開始点SSが塗布点Qに到達してから0.5回転後に塗布ローラ210が用紙Pに当接され、更にそこから1回転後に処理液の供給が終了される。

0267

供給開始点SSが塗布点Qに到達してから0.5回転するまでの間は、塗布ローラ210が用紙Pに当接されない。したがって、この区間では、塗布ローラ210に供給された処理液がそのまま塗布ローラ210上に残留する。供給終了点SEは、供給開始点SSから1.5回転後の位置に設定されているので、塗布ローラ210に残留した処理液に重ねて処理液が供給される。この処理液が重ねて供給される領域は、供給開始点SSが塗布点Qに到達してから1回転後から1.5回転するまでの間である。

0268

上記のように、塗布ローラ210は、供給開始点SSが塗布点Qに到達してから0.5回転後に用紙Pに当接される。塗布ローラ210が用紙Pに当接されてから塗布ローラ210が0.5回転するまでの間は、通常塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。一方、塗布ローラ210が用紙Pに当接されてから塗布ローラ210が0.5回転した後は、重ねて供給された処理液が用紙Pに塗布される。この結果、当該領域では、通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。

0269

このように、処理液の供給開始点と塗布開始点をずらして塗布ローラ210上に処理液を残留させ、重ねて処理液を塗布することにより、処理液の塗布量を変えて異なる領域に処理液を正確に塗布することができる。

0270

上記の例の場合、図18に示すように、まず、第1領域として通常塗布量で処理液が用紙Pに塗布され、引き続き第2領域として、通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。

0271

このように処理液が塗布された第1領域及び第2領域に所定のテストパターンの画像が記録される。そして、第1領域に記録されたテストパターンの画像と、第2領域に記録されたテストパターンの画像とが読み取られ、それぞれの光学濃度が検出されて、濃度差が求められる。求めた濃度差に基づいて処理液の濃度異常の有無が判定される。

0272

なお、本例では第1領域に通常塗布量で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が塗布されるので、テストパターンとしては、網点パターンやハイライトからなる薄いテストパターンを使用することが好ましく、また、2色以上のインクで構成されるテストパターンを使用することが好ましい。これにより、低濃度時の異常を効率よく検出することができる。

0273

なお、供給開始点SSが塗布点Qに到達するまでの塗布ローラ210の回転量は、第1領域の長さを決定するものであるので、テストパターンを記録可能な長さに設定される。

0274

[第3の方法]
第3の方法は、上記第1の方法と第2の方法の組み合わせであり、用紙Pに塗布せずに残存させた処理液を利用するとともに、塗布後に残存する処理液を利用して塗布量を変える。

0275

図19図20に示すように、塗布ローラ210上で供給ローラ214の当接が開始される点を供給開始点SS、当接が終了する点(塗布ローラ210から供給ローラ214が離間する点)を供給終了点SEとすると、供給開始点SSから供給終了点SEまでの距離(塗布ローラ210に対する供給ローラ214の押圧当接範囲)は、塗布ローラ210の周長よりも長く設定される。

0276

用紙Pに塗布せずに塗布ローラ210上に処理液を残留させるためには、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後に塗布ローラ210が用紙P上で転動を開始する必要がある(供給開始点SSが塗布点Qに到達した後に用紙Pが塗布点Qに到達する必要がある。)。

0277

また、塗布ローラ210上に残留させた処理液に1回分だけ重ね塗りをするためには、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、塗布ローラ210が1回転する前に塗布ローラ210が用紙P上で転動を開始する必要がある(供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、塗布ローラ210が1回転する前に用紙Pが塗布点Qに到達する必要がある。)。

0278

更に、重ねて塗られた処理液が用紙Pに塗布されるためには、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後に用紙Pの後端が塗布点Qを通過する必要がある。

0279

また更に、塗布ローラ210に残留する処理液が塗布されるためには、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、用紙上で塗布ローラ210が少なくとも1回転動するように、塗布ローラ210に対する供給ローラ214の離間タイミングを制御する。このためには、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、更に用紙P上で塗布ローラ210が少なくとも1回転動することが必要とされる。したがって、用紙Pは、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、用紙P上で塗布ローラ210が少なくとも1回転動できる長さを有することが要求される。

0280

図19図20に示す例では、供給開始点SSから供給終了点SEまでの距離が、塗布ローラ210の周長の1.5倍に設定されている。

0281

供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、0.5回転後に塗布ローラ210が用紙P上を転動する。すなわち、供給開始点SSが塗布点Qに到達した後、0.5回転後に用紙Pが塗布点Qに到達する。

0282

また、供給終了点SEが塗布点Qに到達した後、少なくとも1回、塗布ローラ210が用紙P上を転動する。

0283

供給開始点SSが塗布点Qに到達してから0.5回転するまでの間は、塗布ローラ210が用紙Pに当接されない。したがって、この区間では、塗布ローラ210に供給された処理液がそのまま塗布ローラ210上に残留する。供給終了点SEは、供給開始点SSから1.5回転後の位置に設定されているので、塗布ローラ210に残留した処理液に重ねて処理液が供給される。この処理液が重ねて供給される領域は、供給開始点SSが塗布点Qに到達してから1回転後から1.5回転するまでの間である。

0284

上記のように、塗布ローラ210は、供給開始点SSが塗布点Qに到達してから0.5回転後に用紙Pに当接される。塗布ローラ210が用紙Pに当接されてから塗布ローラ210が0.5回転するまでの間は、通常塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。一方、塗布ローラ210が用紙Pに当接されてから塗布ローラ210が0.5回転した後は、重ねて供給された処理液が用紙Pに塗布される。この結果、当該領域では、通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。更に、塗布ローラ210が用紙Pに当接されてから塗布ローラ210が1回転した後は、塗布ローラ210に残留した処理液が用紙Pに塗布される。この結果、当該領域では、通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。

0285

このように、処理液の供給開始点と塗布開始点をずらして塗布ローラ210上に処理液を残留させ、重ねて処理液を塗布することにより、処理液の塗布量を変えて異なる領域に処理液を正確に塗布することができる。また、処理液の供給終了後も継続して塗布ローラ210を用紙Pに押圧当接させることにより、塗布ローラ210上に残留する処理液を利用して、通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液を用紙Pに塗布することができる。

0286

上記の例の場合、図21に示すように、まず、第1領域として通常塗布量で処理液が用紙Pに塗布され、引き続き第2領域として、通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。そして、更に第3領域として、通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が用紙Pに塗布される。

0287

このように処理液が塗布された第1領域、第2領域、第3領域に所定のテストパターンの画像が記録される。そして、各領域に記録されたテストパターンの画像が読み取られ、それぞれの光学濃度が検出されて、濃度差が求められる。求めた濃度差に基づいて処理液の濃度異常の有無が判定される。

0288

ここで、上記のように、本例では、塗布量を変えて3つの領域に処理液を塗布することができる。したがって、第1領域と第2領域、第1領域と第3領域にそれぞれ所定のテストパターンを記録することにより、高濃度時の異常と低濃度時の異常とを一度に検出することができる。

0289

たとえば、上記の例では、第1領域に通常塗布量で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が塗布されるので、図21に示すように、第1領域と第2領域とには、網点パターンやハイライトからなる薄い第1のテストパターンAを記録する。また、第3領域には、通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が塗布されるので、第1領域と第3領域とには、濃いベタ画像からなる第2のテストパターンBを使用する。

0290

このように、第1領域と第2領域とに第1のテストパターンAを記録し、第1領域と第3領域とに第2のテストパターンを記録した場合、第1領域と第2領域とに記録されたテストパターンの画像の光学濃度差(第1濃度差)と、第1領域と第3領域とに記録されたテストパターンの画像の光学濃度差(第2濃度差)とを検出する。そして、第1領域と第2領域とに記録されたテストパターンの画像の光学濃度差(第1濃度差)と所定の閾値(第1閾値)とを比較し、処理液の濃度異常の有無を判定する。また、第1領域と第3領域とに記録されたテストパターンの画像の光学濃度差(第2濃度差)と所定の閾値(第2閾値)とを比較し、処理液濃度の異常の有無を判定する。これにより、高濃度時の異常と低濃度時の異常とを一度に検出することができる。

0291

〈テストパターンの記録〉
テストパターンの記録は、画像記録部18にて行われる。

0292

異なる領域に異なる塗布量で処理液が塗布された用紙Pは、画像記録部18に搬送され、インクジェットヘッド56C、56M、56Y、56Kからインク滴が吐出されて、各領域に所定のテストパターンが記録される。

0293

ここで記録するテストパターンは、高濃度の異常を検出する場合は、濃いベタ画像からなるテストパターンを記録する。高濃度異常時の濃度変化が顕著に表れるからである。この場合、用紙Pには、通常塗布量と、通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液を塗布する。

0294

また、低濃度の異常を検出する場合は、網点パターンやハイライトなどの薄い画像からなるテストパターンを記録する。低濃度異常時の濃度変化が顕著に表れるからである。この場合、用紙Pには、通常塗布量と、通常塗布量よりも多い塗布量で処理液を塗布する。

0295

また、テストパターンは、2色以上のインクで構成すること好ましい。すなわち、たとえば、シアンインクマゼンタインクとの組み合わせからなるテストパターンや、マゼンタインクとイエロインクとの組み合わせからなるテストパターンを使用することが好ましい。濃度変化がより顕著に表れるからである。

0296

〈テストパターンの画像の読み取り及び濃度異常の検出〉
本実施の形態のインクジェット記録装置10では、画像記録部18にインラインセンサ58が備えられている。用紙Pに記録されたテストパターンの画像は、このインラインセンサ58で読み取られる。

0297

インラインセンサ58で読み取られたテストパターンの画像データは、システムコントローラ100に出力される。システムコントローラ100は、所定の画像処理プログラムに従って得られた画像データを処理し、各領域に記録されたテストパターンの画像の濃度を検出する。検出後、濃度差を算出し、あらかじめ設定された閾値と比較して、濃度異常の有無を判定する。

0298

濃度検出は、具体的には、次のように行われる。上記のように、本例のインラインセンサ58は、照明ランプ、ラインCCD、白色基準板を備えている。このインラインセンサ58は、被測定物に対し照明ランプにより照明光を照射し、その反射光量をラインCCDで読み取る方式である。白色基準板による反射光量(D0)のデータをメモリに格納し、用紙Pに記録されたテストパターンの画像の反射光量(D1)を読み取ることで、光学濃度ODをOD=log(DO/D1)で求める。たとえば、読み取り解像度が518dpiの場合、光学濃度は最小でも4mm四方の範囲を平均化して求める。

0299

〈濃度異常の検出の実施時期
処理液の濃度異常の検出は、たとえば、印刷枚数稼働時間オペレータからの指示等に応じて行われ、インクジェット記録装置10の動作モードを処理液濃度検出モードに設定して行われる。

0300

たとえば、印刷枚数に応じて処理液の濃度異常の検出処理を行う場合、一定の印刷枚数ごとに処理液の濃度異常の検出処理が行われる。この場合、印刷枚数カウント手段によって、印刷枚数がカウントされ、印刷枚数が、あらかじめ設定された枚数に達すると、処理液の濃度異常の検出処理が実施される。すなわち、インクジェット記録装置10の動作モードが処理液濃度検出モードに切り換えられ、処理液の濃度異常の検出処理が実施される。この場合の動作モードの切換は自動で行われ、動作モード設定手段としてのシステムコントローラ100が自動的に動作モードを処理液濃度検出モードに切り換える。

0301

また、たとえば、稼動時間に応じて処理液の濃度異常の検出処理を行う場合、一定の稼動時間ごとに処理液の濃度異常の検出処理が行われる。この場合、稼働時間カウント手段によって、稼動時間がカウントされ、稼働時間が、あらかじめ設定された時間に達すると、処理液の濃度異常の検出処理が実施される。すなわち、インクジェット記録装置10の動作モードが処理液濃度検出モードに切り換えられ、処理液の濃度異常の検出処理が実施される。この場合の動作モードの切換も自動で行われ、動作モード設定手段としてのシステムコントローラ100が自動的に動作モードを処理液濃度検出モードに切り換える。

0302

また、たとえば、オペレータが処理液の濃度異常の検出処理の実行を指示する場合は、操作部130を介して、処理液の濃度異常の検出処理の実行を指示する。処理液の濃度異常の検出処理の実行が指示されると、動作モード設定手段としてのシステムコントローラ100が動作モードを処理液濃度検出モードに切り換え、処理液の濃度異常の検出処理を実行する。

0303

この他、インクジェットヘッドのメンテナンスのタイミングで実施する態様や、装置の起動時に実施する態様、ジョブごとに実施する態様、印刷終了維持に実施する態様など種々の態様を採用することができる。

0304

異常検出時の処理〉
処理液の濃度異常が検出された場合、処理液に異常が生じている旨の警告がなされる。警告は、たとえば、表示部132において、所定のメッセージを表示して行われる。あるいは、警報を鳴らして行われる。これに応じて処理液の濃度調整が行われる。

0305

このような警告を行わずに、自動的に濃度調整を行う構成とすることもできる。たとえば、処理液の濃度異常が検出された場合、システムコントローラ100は、濃度制御手段として機能し、濃度調整手段として機能する処理液供給装置220を制御して、塗布皿212に貯留されている処理液の入れ替え処理を実施する。

0306

処理液の入れ替えは、次のように行われる。まず、廃液バルブ238が開かれ、廃液ポンプ236が駆動される。これにより、塗布皿212に貯留された処理液が廃液タンク232に廃液される。塗布皿212に貯留されている処理液が全て廃液されたところで廃液ポンプ236の駆動が停止され、廃液バルブ238が閉じられる。次に、供給バルブ228が開かれ、供給ポンプ226が駆動される。これにより、塗布皿212に処理液が供給される。塗布皿212に一定量の処理液が貯留されたところで、供給ポンプ226の駆動が停止される。以上により、塗布皿212内の処理液が入れ替えられる。そして、これにより処理液の濃度が、使用可能な範囲の濃度に調整される。

0307

この他、処理液の濃度が低いと判定された場合は、あらかじめ設定された基準濃度以上の濃度の処理液を追加し、処理液の濃度が高いと判定された場合は、あらかじめ設定された基準濃度以下の濃度の処理液を追加して、濃度を調整する構成とすることもできる。

0308

この場合、図22に示すように、処理液供給装置220には、あらかじめ設定された基準濃度以下の濃度の処理液(高濃度処理液)が貯留される高濃度処理液供給タンク222Aと、塗布皿212と高濃度処理液供給タンク222Aとを繋ぐ高濃度処理液供給配管224Aと、高濃度処理液供給配管224Aの途中に設置され、高濃度処理液供給タンク222Aに貯留された処理液を塗布皿212に送液する高濃度処理液供給ポンプ226Aと、高濃度処理液供給配管224Aの途中に設置され、高濃度処理液供給配管224Aの流路を開閉する高濃度処理液供給バルブ228Aと、あらかじめ設定された基準濃度以下の濃度の処理液(低濃度処理液)が貯留される低濃度処理液供給タンク222Bと、塗布皿212と低濃度処理液供給タンク222Bとを繋ぐ低濃度処理液供給配管224Bと、低濃度処理液供給配管224Bの途中に設置され、低濃度処理液供給タンク222Bに貯留された処理液を塗布皿212に送液する低濃度処理液供給ポンプ226Bと、低濃度処理液供給配管224Bの途中に設置され、低濃度処理液供給配管224Bの流路を開閉する低濃度処理液供給バルブ228Bとが更に備えられる。

0309

処理液の濃度が低いと判定された場合は、高濃度処理液供給バルブ228Aが開かれ、高濃度処理液供給ポンプ226Aが駆動される。これにより、高濃度処理液供給タンク222Aに貯留された高濃度処理液が高濃度処理液供給配管224Aを介して塗布皿212に供給される。

0310

一方、処理液の濃度が高いと判定された場合は、低濃度処理液供給バルブ228Bが開かれ、低濃度処理液供給ポンプ226Bが駆動される。これにより、低濃度処理液供給タンク222Bに貯留された低濃度処理液が低濃度処理液供給配管224Bを介して塗布皿212に供給される。

0311

システムコントローラ100は、検出された処理液の濃度から使用可能な範囲の濃度にするための高濃度処理液又は低濃度処理液の供給量を算出し、高濃度処理液又は低濃度処理液の供給を行う。

0312

なお、上記の例では、高濃度処理液と低濃度処理液とを用意する例で説明したが、一定の濃度の処理液を供給して、処理液の濃度を調整する構成とすることもできる。

0313

〈濃度異常検出の処理の手続
ここで、濃度異常検出の処理の手続の流れについて説明する。

0314

上記のように、処理液の濃度異常の検出は、印刷枚数や稼働時間、オペレータからの指示等に応じて行われる。ここでは、オペレータからの指示に基づいて処理を実施する場合について説明する。

0315

オペレータから処理液の濃度異常の検出処理の実行が指示されると、システムコントローラ100は、インクジェット記録装置10の動作モードを処理液濃度検出モードに切り換えて、以下の検出処理を実行する。

0316

まず、用紙Pが給紙部12から給紙される。給紙された用紙Pは、処理液塗布部14において、表面に処理液が塗布される。ここで、用紙Pは、上記第1〜第3のいずれかの方法を用いて、複数領域に塗布量を変えて処理液が塗布される。ここでは、第3の方法で塗布されるものとする。この場合、図21に示すように、第1領域に通常塗布量で処理液が塗布され、第2領域に通常塗布量よりも多い塗布量で処理液が塗布され、第3領域に通常塗布量よりも少ない塗布量で処理液が塗布される。

0317

処理液が塗布された用紙Pは、処理液乾燥処理部16において塗布された処理液の乾燥処理が施されたのち、画像記録部18において、処理液の塗布領域に所定のテストパターンが記録される。

0318

ここでは、図21に示すように、第1領域と第2領域とに網点パターンやハイライトからなる第1のテストパターンAが記録され、第1領域と第3領域とにベタ画像からなる第2のテストパターンBが記録される。

0319

用紙Pの各領域に記録されたテストパターンの画像は、画像記録部18に備えられたインラインセンサ58で読み取られる。インラインセンサ58で読み取られたテストパターンの画像データは、システムコントローラ100に出力される。

0320

システムコントローラ100は、得られた画像データを処理し、各領域に記録されたテストパターンの画像の濃度を検出する。検出後、濃度差を算出し、あらかじめ設定された閾値と比較して、濃度異常の有無を判定する。

0321

ここでは、第1領域と第2領域とに記録された第1のテストパターンAの濃度差(第1濃度差)と第1閾値とが比較され、第1濃度差が第1閾値以下の場合、低濃度異常と判定される。

0322

また、第1領域と第3領域とに記録された第2のテストパターンBの濃度差(第2濃度差)と第2閾値とが比較され、第2濃度差が第2閾値以上の場合、高濃度異常と判定される。

0323

この判定の結果、濃度異常と判定されると、処理液の入れ替えが行われる。

0324

このように、本実施の形態のインクジェット記録装置10によれば、既存のシステムを利用して、処理液の濃度異常を正確に検出することができる。

0325

《その他の実施の形態》
上記実施の形態では、処理液をローラ塗布する場合を例に説明したが、本発明が適用されるインクジェット記録装置における処理液の塗布形態は、これに限定されるものではない。処理液をスプレー塗布する構成のインクジェット記録装置や、インクジェットヘッドを用いて塗布する構成のインクジェット記録装置にも同様に本発明を適用することができる。

0326

また、上記実施の形態では、処理液をローラ塗布する場合において、塗布皿212から供給ローラ214で汲み上げた処理液を直接塗布ローラ210に供給する構成としているが、塗布皿212から汲み上げた処理液を複数のローラを介して塗布ローラ210に供給する構成とすることもできる。

0327

また、上記実施の形態では、塗布皿212に貯留される処理液の液面高さを検出し、常に一定量の処理液が塗布皿212に貯留されるように、処理液の供給を制御する構成としているが、処理液は塗布皿212に循環供給する構成としてもよい。

0328

また、上記実施の形態では、用紙に記録されたテストパターンの画像の濃度を検出する際、テストパターンの画像を読み取り、得られた画像データを処理して濃度を検出する場合を例に説明したが、インクジェット記録装置に濃度計測器を組み込み、直接、画像の濃度を検出する構成とすることもできる。

0329

また、上記実施の形態では、記録媒体である用紙Pの搬送手段として、回転するドラム(処理液塗布ドラム42)を採用しているが、用紙Pの搬送手段の形態は、これに限定されるものではない。この他、回転する無端状のベルトの周面(搬送面)上に用紙Pを保持して、用紙Pを搬送する形態とすることもできる。

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