図面 (/)

技術 マイクロ波フィルタ及びその調整法

出願人 学校法人龍谷大学
発明者 石崎俊雄
出願日 2012年8月27日 (6年10ヶ月経過) 出願番号 2012-186904
公開日 2014年3月13日 (5年4ヶ月経過) 公開番号 2014-045373
状態 未査定
技術分野 フィルタ・等化器 導波管型周波数選択装置および共振器
主要キーワード 入力結合素子 信号源抵抗 出力結合素子 並列体 容量電極パターン 容量パターン 結合容量素子 入出力容量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年3月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

マイクロ波フィルタを構成する共振器を十分に小型化するとともに、所望の帯域通過特性を容易に実現できるマイクロ波フィルタを提供する。

解決手段

このマイクロ波フィルタ1は、直列共振器4s、5sと並列共振器4p、5pとを並列接続して構成した複合共振器4、5を具備し、複合共振器4、5の間は段間結合容量素子6を介して、入力端子との間、出力端子との間はそれぞれ、入力結合容量素子出力結合容量素子を介して接続しており、複合共振器4の共振周波数は、段間結合容量素子6の容量値、及び信号源Sの信号源抵抗SRの抵抗値と入力結合容量素子7の容量値に応じて、通過する周波数帯域帯域中心周波数よりも高く、複合共振器5の共振周波数は、段間結合容量素子6の容量値、及び負荷Lの負荷抵抗LRの抵抗値と出力結合容量素子8の容量値に応じて、通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くしている。

概要

背景

従来より、マイクロ波帯帯域通過特性を持つマイクロ波フィルタには、自然界に存在する物質の正の誘電率と正の透磁率性質を用いた右手共振器による右手系フィルタの他に、回路構成により見かけ上、負の誘電率と負の透磁率の性質を持つようにしそれを用いた左手系共振器による左手系フィルタが知られている。

例えば、特許文献1には、入力端子及び出力端子と、インダクタコンデンサとが直列接続された直列体と、インダクタとコンデンサとが並列接続された並列体と、を有するとともに、入力端子と出力端子の間にそれぞれ並列接続された第1、第2、第3の左手系共振器と、これらの左手系共振器のうち隣接する左手系共振器の間にそれぞれ接続された第1、第2、第3の段間結合素子とを備えた左手系フィルタであって、入力端子と第1、第2の段間結合素子との間に接続された第1のインダクタと、出力端子と第1、第3の段間結合素子との間に接続された第2のインダクタとを更に備え、第1のインダクタと、第2のインダクタと、第3の左手系共振器が有する並列体のインダクタと、がそれぞれ磁界結合する左手系フィルタが記載されている。

概要

マイクロ波フィルタを構成する共振器を十分に小型化するとともに、所望の帯域通過特性を容易に実現できるマイクロ波フィルタを提供する。このマイクロ波フィルタ1は、直列共振器4s、5sと並列共振器4p、5pとを並列接続して構成した複合共振器4、5を具備し、複合共振器4、5の間は段間結合容量素子6を介して、入力端子との間、出力端子との間はそれぞれ、入力結合容量素子出力結合容量素子を介して接続しており、複合共振器4の共振周波数は、段間結合容量素子6の容量値、及び信号源Sの信号源抵抗SRの抵抗値と入力結合容量素子7の容量値に応じて、通過する周波数帯域帯域中心周波数よりも高く、複合共振器5の共振周波数は、段間結合容量素子6の容量値、及び負荷Lの負荷抵抗LRの抵抗値と出力結合容量素子8の容量値に応じて、通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くしている。

目的

本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイクロ波フィルタを構成する共振器を十分に小型化するとともに、所望の帯域通過特性を容易に実現できるマイクロ波フィルタ及びその調整法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

信号源から高周波信号入力端子に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子から負荷に出力するマイクロ波フィルタにおいて、インダクタンス素子キャパシタンス素子直列接続した直列共振器と、他のインダクタンス素子と他のキャパシタンス素子を並列接続した並列共振器と、を有し、前記直列共振器の一端を接地し、前記並列共振器の一端を接地し、前記直列共振器の他端と前記並列共振器の他端を接続して構成した複合共振器を少なくとも2個以上具備し、隣接する複合共振器の間は段間結合容量素子を介して接続し、初段の複合共振器は入力結合容量素子を介して前記入端子と接続し、最終段の複合共振器は出力結合容量素子を介して前記出力端子と接続しており、前記初段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記信号源の信号源抵抗抵抗値と前記入力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域帯域中心周波数よりも高くし、前記最終段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記負荷の負荷抵抗の抵抗値と前記出力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くしたことを特徴とするマイクロ波フィルタ。

請求項2

信号源から高周波信号を入力端子に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子から負荷に出力するマイクロ波フィルタにおいて、インダクタンス素子とキャパシタンス素子を直列接続した直列共振器と、他のインダクタンス素子と他のキャパシタンス素子を並列接続した並列共振器と、を有し、前記並列共振器の一端を接地し、前記直列共振器の他端と前記並列共振器の他端を接続して構成したセルを複数設け、該セル同士は前記直列共振器が直列に接続されるように接続し、最終段のセルの前記直列共振器の一端を接地した複合共振器を少なくとも2個以上具備し、隣接する複合共振器の間は段間結合容量素子を介して接続し、初段の複合共振器は入力結合容量素子を介して前記入力端子と接続し、最終段の複合共振器は出力結合容量素子を介して前記出力端子と接続しており、前記初段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記信号源の信号源抵抗の抵抗値と前記入力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くし、前記最終段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記負荷の負荷抵抗の抵抗値と前記出力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くしたことを特徴とするマイクロ波フィルタ。

請求項3

前記複合共振器を少なくとも3個以上具備し、中間段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される2個の段間結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する帯域の帯域中心周波数よりも高くしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のマイクロ波フィルタ。

請求項4

前記直列共振器の共振周波数は、前記並列共振器の共振周波数より低くしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波フィルタ。

請求項5

前記直列共振器のキャパシタンス素子は容量パターンで形成し、前記直列共振器のインダクタンス素子は前記容量パターンの誘導成分とその接続線路の誘導成分で形成し、前記並列共振器のインダクタンス素子は誘導性線路で形成し、前記並列共振器のキャパシタンス素子は前記誘導性線路とグランド電極との間の容量成分で形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ波フィルタ。

請求項6

請求項5のマイクロ波フィルタにおいて、前記誘導性線路、前記容量パターン、及び前記容量パターンに接続する接続線路における2箇所以上の長さ又は幅を組み合わせて変化させ、前記複合共振器の共振周波数とサセプタンススロープパラメータの両方を調整することを特徴とするマイクロ波フィルタの調整法

技術分野

0001

本発明は、マイクロ波帯無線機器などで用いられる帯域通過特性を持つ入出力容量結合型マイクロ波フィルタ、及びその調整法に関する。

背景技術

0002

従来より、マイクロ波帯の帯域通過特性を持つマイクロ波フィルタには、自然界に存在する物質の正の誘電率と正の透磁率性質を用いた右手共振器による右手系フィルタの他に、回路構成により見かけ上、負の誘電率と負の透磁率の性質を持つようにしそれを用いた左手系共振器による左手系フィルタが知られている。

0003

例えば、特許文献1には、入力端子及び出力端子と、インダクタコンデンサとが直列接続された直列体と、インダクタとコンデンサとが並列接続された並列体と、を有するとともに、入力端子と出力端子の間にそれぞれ並列接続された第1、第2、第3の左手系共振器と、これらの左手系共振器のうち隣接する左手系共振器の間にそれぞれ接続された第1、第2、第3の段間結合素子とを備えた左手系フィルタであって、入力端子と第1、第2の段間結合素子との間に接続された第1のインダクタと、出力端子と第1、第3の段間結合素子との間に接続された第2のインダクタとを更に備え、第1のインダクタと、第2のインダクタと、第3の左手系共振器が有する並列体のインダクタと、がそれぞれ磁界結合する左手系フィルタが記載されている。

先行技術

0004

特開2010−93537号公報

発明が解決しようとする課題

0005

このような左手系共振器の共振周波数は、同程度のサイズの右手系共振器よりも低い周波数となるので、左手系共振器による左手系フィルタは右手系フィルタよりも小型になる。

0006

しかしながら、特許文献1を含め従来の左手系フィルタは、隣接する左手系共振器の間に接続される段間結合素子、入力端子と左手系共振器の間に接続される入力結合素子(特許文献1では第1のインダクタ)、及び出力端子と左手系共振器の間に接続される出力結合素子(特許文献1では第2のインダクタ)の影響により、所望の通過帯域帯域中心周波数に対して左手系共振器の共振周波数がずれるなど、所望の帯域通過特性が得にくい場合も有る。

0007

本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、マイクロ波フィルタを構成する共振器を十分に小型化するとともに、所望の帯域通過特性を容易に実現できるマイクロ波フィルタ及びその調整法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

上記目的を達成するために、請求項1に記載のマイクロ波フィルタは、信号源から高周波信号を入力端子に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子から負荷に出力するマイクロ波フィルタにおいて、インダクタンス素子キャパシタンス素子を直列接続した直列共振器と、他のインダクタンス素子と他のキャパシタンス素子を並列接続した並列共振器と、を有し、前記直列共振器の一端を接地し、前記並列共振器の一端を接地し、前記直列共振器の他端と前記並列共振器の他端を接続して構成した複合共振器を少なくとも2個以上具備し、隣接する複合共振器の間は段間結合容量素子を介して接続し、初段の複合共振器は入力結合容量素子を介して前記入端子と接続し、最終段の複合共振器は出力結合容量素子を介して前記出力端子と接続しており、前記初段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記信号源の信号源抵抗抵抗値と前記入力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くし、前記最終段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記負荷の負荷抵抗の抵抗値と前記出力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くしたことを特徴とする。

0009

請求項2に記載のマイクロ波フィルタは、信号源から高周波信号を入力端子に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子から負荷に出力するマイクロ波フィルタにおいて、インダクタンス素子とキャパシタンス素子を直列接続した直列共振器と、他のインダクタンス素子と他のキャパシタンス素子を並列接続した並列共振器と、を有し、前記並列共振器の一端を接地し、前記直列共振器の他端と前記並列共振器の他端を接続して構成したセルを複数設け、該セル同士は前記直列共振器が直列に接続されるように接続し、最終段のセルの前記直列共振器の一端を接地した複合共振器を少なくとも2個以上具備し、隣接する複合共振器の間は段間結合容量素子を介して接続し、初段の複合共振器は入力結合容量素子を介して前記入力端子と接続し、最終段の複合共振器は出力結合容量素子を介して前記出力端子と接続しており、前記初段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記信号源の信号源抵抗の抵抗値と前記入力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くし、前記最終段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される段間結合容量素子の容量値、及び前記負荷の負荷抵抗の抵抗値と前記出力結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する周波数帯域の帯域中心周波数よりも高くしたことを特徴とする。

0010

請求項3に記載のマイクロ波フィルタは、請求項1又は2に記載のマイクロ波フィルタにおいて、前記複合共振器を少なくとも3個以上具備し、中間段の複合共振器の共振周波数は、それに接続される2個の段間結合容量素子の容量値に応じて、前記通過する帯域の帯域中心周波数よりも高くしたことを特徴とする。

0011

請求項4に記載のマイクロ波フィルタは、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ波フィルタにおいて、前記直列共振器の共振周波数は、前記並列共振器の共振周波数より低くしたことを特徴とする。

0012

請求項5に記載のマイクロ波フィルタは、請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ波フィルタにおいて、前記直列共振器のキャパシタンス素子は容量パターンで形成し、前記直列共振器のインダクタンス素子は前記容量パターンの誘導成分とその接続線路の誘導成分で形成し、前記並列共振器のインダクタンス素子は誘導性線路で形成し、前記並列共振器のキャパシタンス素子は前記誘導性線路とグランド電極との間の容量成分で形成したことを特徴とする。

0013

請求項6に記載のマイクロ波フィルタの調整法は、請求項5のマイクロ波フィルタにおいて、前記誘導性線路、前記容量パターン、及び前記容量パターンに接続する接続線路における2箇所以上の長さ又は幅を組み合わせて変化させ、 前記複合共振器の共振周波数とサセプタンススロープパラメータの両方を調整することを特徴とする。

発明の効果

0014

本発明によれば、複合共振器を十分に小型化するとともに、所望の帯域通過特性を容易に実現できるマイクロ波フィルタ及びその調整法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

本発明の実施形態に係るマイクロ波フィルタを示す回路図である。
同上のマイクロ波フィルタを示す斜視図である。
同上のマイクロ波フィルタの複合共振器の一つを示す平面図である。
同上のマイクロ波フィルタを構成する複合共振器と同じ構成の複合共振器を示す回路図である。
図4で示す複合共振器におけるサセプタンスの周波数特性を示す特性図である。
図4で示す複合共振器における規格化サセプタンス・スロープ・パラメータの周波数特性を示す特性図である。
同上のマイクロ波フィルタの特性を説明するための回路図である。
同上のマイクロ波フィルタのフィルタ特性とその比較例を示す特性図である。
同上のマイクロ波フィルタの複合共振器を構成する並列共振器におけるインダクタンス素子のインダクタンス値とキャパシタンス素子の容量値の変化を示す特性図である。
本発明の別の実施形態に係るマイクロ波フィルタを示す回路図である。
同上の別の実施形態に係るマイクロ波フィルタの特性を説明するための回路図である。
本発明の更に別の実施形態に係るマイクロ波フィルタを示す回路図である。

実施例

0016

以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態に係るマイクロ波フィルタ1は、図1に示すように、信号源Sから高周波信号を入力端子2に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子3から負荷Lに出力するものである。マイクロ波フィルタ1は、初段及び最終段よりなる2個の複合共振器4、5を具備している。また、複合共振器4、5の間は段間結合容量素子6を介して接続し、初段の複合共振器4は入力結合容量素子7を介して入力端子2と接続し、最終段の複合共振器5は出力結合容量素子8を介して出力端子3と接続している。

0017

初段の複合共振器4は、インダクタンス素子4siとキャパシタンス素子4scを直列接続した直列共振器4sと、インダクタンス素子4piとキャパシタンス素子4pcを並列接続した並列共振器4pと、を有し、直列共振器4sの一端を接地し、並列共振器4pの一端を接地し、直列共振器4sの他端と並列共振器4pの他端とを接続して構成している。直列共振器4sの他端と並列共振器4pの他端の接続点4aは、段間結合容量素子6と入力結合容量素子7に接続されている。

0018

最終段の複合共振器5は、初段の複合共振器4と同じ構成であり、インダクタンス素子5siとキャパシタンス素子5scを直列接続した直列共振器5sと、インダクタンス素子5piとキャパシタンス素子5pcを並列接続した並列共振器5pと、を有し、直列共振器5sの一端を接地し、並列共振器5pの一端を接地し、直列共振器5sの他端と並列共振器5pの他端とを接続して構成している。直列共振器5sの他端と並列共振器5pの他端の接続点5aは、段間結合容量素子6と出力結合容量素子8とに接続されている。

0019

マイクロ波フィルタ1は、図2に示すように、低温同時焼成セラミックス(LTCC)を用いて構成することができる。低温同時焼成セラミックスは、セラミックシート上に導体パターン印刷して積層する多層構造である。なお、図2においては、セラミック・シートが積層され一体になった絶縁体1aの外枠を示し、また、図示を省略しているが、右側手前の面と裏面にグランド電極が形成されている。また、図3は、複合共振器4の部分の平面図である。

0020

複合共振器4において直列共振器4sのキャパシタンス素子4scは、容量パターンで、すなわち一方の容量電極パターン4sc0と他方の容量電極パターン4sc0’の間で形成し、インダクタンス素子4siはこの容量パターンの誘導成分とそれら接続線路4sc1、4sc1’の誘導成分で形成している。他方の容量電極パターン4sc0’の接続線路4sc1’は、グランド電極(図2の右側手前の面のもの)に接続している。また、図示の例では、他方の容量電極パターン4sc0’は、一方の容量電極パターン4sc0を上下から挟むように2つの層に形成し、それら2つに分かれた他方の容量電極パターン4sc0’を、1個の接続線路4sc1’に接続している。また、並列共振器4pのインダクタンス素子4piは誘導性線路4pi0で形成し、キャパシタンス素子4pcは誘導性線路4pi0とグランド電極(図2においては裏面のもの)との間の容量成分で形成している。つまり、直列共振器4sのキャパシタンス素子4scと並列共振器4pのインダクタンス素子4piを形成すると、直列共振器4sのインダクタンス素子4siと並列共振器4pのキャパシタンス素子4pcは、それに付随した寄生成分として形成される。

0021

同様に、複合共振器5において直列共振器5sのキャパシタンス素子5scは、容量パターンで、すなわち一方の容量電極パターン5sc0と他方の容量電極パターン5sc0’の間で形成し、インダクタンス素子5siはこの容量パターンの誘導成分とそれら接続線路5sc1、5sc1’の誘導成分で形成している。他方の容量電極パターン5sc0’の接続線路5sc1’は、グランド電極(図2の右側手前の面のもの)に接続している。また、図示の例では、他方の容量電極パターン5sc0’は、一方の容量電極パターン5sc0を上下から挟むように2つの層に形成し、それら2つに分かれた他方の容量電極パターン5sc0’を、1個の接続線路5sc1’に接続している。また、並列共振器5pのインダクタンス素子5piは誘導性線路5pi0で形成し、キャパシタンス素子5pcは誘導性線路5pi0とグランド電極(図2においては裏面のもの)との間の容量成分で形成している。つまり、直列共振器5sのキャパシタンス素子5scと並列共振器5pのインダクタンス素子5piを形成すると、直列共振器5sのインダクタンス素子5siと並列共振器5pのキャパシタンス素子5pcは、それに付随した寄生成分として形成される。

0022

次に、複合共振器4、5の共振周波数fa4、fa5について説明する。ここでは、理解容易化のために、複合共振器4、5と同じ構成の複合共振器Gを用いて説明する。複合共振器Gは、図4に示すように、インダクタンス素子SIとキャパシタンス素子SCを直列接続した直列共振器Sと、インダクタンス素子PIとキャパシタンス素子PCを並列接続した並列共振器Pと、を有し、直列共振器Sの一端を接地し、並列共振器Pの一端を接地し、直列共振器Sの他端と並列共振器Pの他端とを接続して構成している。直列共振器Sの他端と並列共振器Pの他端の接続点は、信号端子Aに接続されている。

0023

複合共振器Gのサセプタンス(曲線a)は、図5に示すように、複合共振器Gを構成する直列共振器Sのサセプタンス(曲線b)と並列共振器Pのサセプタンス(曲線c)から導かれるものである。複合共振器Gの共振周波数faは、そのサセプタンス(曲線a)がとなる条件から求められる。

0024

図5は、直列共振器Sのキャパシタンス素子SCの容量値が0.98pF、インダクタンス素子SIのインダクタンス値が1.43nHとし、並列共振器Pのキャパシタンス素子PCの容量値が0.66pF、インダクタンス素子PIのインダクタンス値が1.72nHとして計算しグラフ化したものである。これらの容量値及びインダクタンス値は、図2に示した低温同時焼成セラミックスのマイクロ波フィルタ1から導いた値である。直列共振器Sのインダクタンス素子SIと並列共振器Pのキャパシタンス素子PCは、寄生成分であるため、比較的小さな値のものとなっている。そして、複合共振器Gの共振周波数faは、2.58GHzとなっている。また、直列共振器Sの共振周波数fbは4.25GHz、並列共振器Pの共振周波数(反共振周波数)fcは4.72GHzとなっている。よって、複合共振器Gの共振周波数faは、直列共振器Sの共振周波数fbと並列共振器Pの共振周波数fcのいずれより大幅に低いものとなっている。

0025

よって、直列共振器Sと並列共振器Pとを複合化して複合共振器Gにすると、非常に低い共振周波数faを得ることができる。ここで、直列共振器Sの共振周波数fbは、並列共振器Pの共振周波数fcよりも共振周波数faの値に対して影響が大きいため、直列共振器Sの共振周波数fbを並列共振器Pの共振周波数fcより低くした方が、共振周波数faをより低下させ易い。

0026

また、図5には、複合共振器Gから直列共振器Sのインダクタンス素子SIと並列共振器Pのキャパシタンス素子PCを除いた場合の曲線dを示している。複合共振器Gの共振周波数faが2.58GHzとなっているのに対し、この曲線dにおける共振周波数fdは3.88GHzとなっている。つまり、複合共振器Gの構成では、直列共振器Sのインダクタンス素子SIと並列共振器Pのキャパシタンス素子PCに寄生成分を用いることができ、それにより、共振周波数faを大幅に下げることができている。

0027

このように、複合共振器Gは、共振周波数faを非常に低くすることができ、従って、複合共振器4、5は、共振周波数fa4、fa5を非常に低くすることができ、それにより、マイクロ波フィルタ1の小型化が可能になる。

0028

なお、図5の複合共振器Gの共振周波数faにおける規格化サセプタンス・スロープ・パラメータSaは、図6に示すように、3.12pFであった。サセプタンス・スロープ・パラメータは、フィルタを設計する上で共振周波数とともに必要な値であり、サセプタンス・スロープ・パラメータの値は、角周波数に対してサセプタンスの差分を取ることにより計算される。図6に示した規格化サセプタンス・スロープ・パラメータは、サセプタンス・スロープ・パラメータを角周波数で割って規格化したものである。

0029

次に、段間結合容量素子6、入力結合容量素子7、及び出力結合容量素子8によるマイクロ波フィルタ1のフィルタ特性への影響を説明する。

0030

一般に、フィルタは、2個以上の共振器をアドミタンスインバータでつなげ、また、入力端子と共振器の間及び出力端子と共振器の間を変形アドミタンス・インバータでつなげることにより、共振器の共振周波数とフィルタの通過帯域の帯域中心周波数f0を一致させることができる。このマイクロ波フィルタ1においては、図7に示すように、段間結合容量素子6をアドミタンス・インバータの一部に、入力結合容量素子7、出力結合容量素子8をそれぞれの変形アドミタンス・インバータの一部とすることができる。

0031

段間結合容量素子6を含むアドミタンス・インバータ60は、その段間結合容量素子6の容量値Caと同じ絶対値の負の容量値−Caを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点4aに接続された仮想の容量素子6’と、同様の負の容量値−Caを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点5aに接続された仮想の容量素子6’’と、が加えられて構成される。

0032

入力結合容量素子7を含む変形アドミタンス・インバータ70は、その入力結合容量素子7の容量値Cbと信号源Sの信号源抵抗SRの抵抗値Rsから下記の式(1)により導き出される負の容量値−Cbeを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点4aに接続された仮想の容量素子7’が加えられて構成される。

0033

0034

出力結合容量素子8を含む変形アドミタンス・インバータ80は、その出力結合容量素子8の容量値Ccと負荷Lの負荷抵抗LRの抵抗値Rlから下記の式(2)により導き出される負の容量値−Cceを有しており一端が接地され他端が上記の接続点5aに接続された容量素子8’が加えられて構成される。

0035

0036

よって、マイクロ波フィルタ1の帯域通過特性は、上記の接続点4aに接続される初段の複合共振器4と並列に、容量値Caの仮想の容量素子6A’と容量値Cbeの仮想の容量素子7A’が付加された共振器40の共振周波数fa40、及び、上記の接続点5aに接続される最終段の複合共振器5と並列に、容量値Caの仮想の容量素子6A’’と容量値Cceの仮想の容量素子8A’が付加された共振器50の共振周波数fa50により決まり、共振周波数fa40と共振周波数fa50を一致させれば、それが通過帯域の帯域中心周波数f0となる。ここで、共振器40は初段の複合共振器4の並列共振器4pのキャパシタンス素子4pcの容量値に仮想の容量素子6A’、7A’分の容量値が付加された複合共振器として扱うことができ、共振器50は最終段の複合共振器5の並列共振器5pのキャパシタンス素子5pcの容量値に仮想の容量素子6A’’、8A’分の容量値が付加された複合共振器として扱うことができる。初段の複合共振器4の共振周波数fa4よりも共振器40の共振周波数fa40は低く、最終段の複合共振器5の共振周波数fa5よりも共振器50の共振周波数fa50は低い。従って、マイクロ波フィルタ1の通過帯域の帯域中心周波数f0は、複合共振器4、5自体の共振周波数fa4、fa5に対して低い方向にずれたものとなる。

0037

そのため、このマイクロ波フィルタ1では、初段の複合共振器4の共振周波数fa4は、それに接続される段間結合容量素子6の容量値Ca、及び信号源Sの信号源抵抗SRの抵抗値Rsと入力結合容量素子7の容量値Cbに応じて(すなわち、付加される仮想の容量素子6A’、7A’分)、所望の通過帯域の帯域中心周波数f0よりも高くしている。また、最終段の複合共振器5の共振周波数fa5は、それに接続される段間結合容量素子6の容量値Ca、及び負荷Lの負荷抵抗LRの抵抗値Rlと出力結合容量素子8の容量値Ccに応じて(すなわち、付加される容量素子6A’’、8A’分)、所望の通過帯域の帯域中心周波数f0よりも高くしている。こうして、マイクロ波フィルタ1の構成により、所望の帯域通過特性を容易に実現できる。

0038

図8(a)に示すのは、このようなマイクロ波フィルタ1のシミュレーションによるフィルタ特性である。ここでは、段間結合容量素子6の容量値Caを0.1668pF、入力結合容量素子7と出力結合容量素子8の容量値Cb、Ccをともに0.4472pF、信号源Sの信号源抵抗SRの抵抗値Rsと負荷Lの負荷抵抗LRの抵抗値Rlをともに50Ω、としている。複合共振器4、5は、並列共振器4p、5pのキャパシタンス素子4pc、5pc以外については、上述した複合共振器Gについて用いた容量値又はインダクタンス値とした。所望の通過帯域の帯域中心周波数f0は、上述した複合共振器Gの共振周波数faと同じ2.58GHzとした。

0039

そして、初段の複合共振器4の並列共振器4pのキャパシタンス素子4pcは、付加される仮想の容量素子6A’、7A’分だけ、上述した複合共振器Gのキャパシタンス素子PCのよりも容量値を小さくした。最終段の複合共振器5の並列共振器5pのキャパシタンス素子5pcは、付加される仮想の容量素子6A’’、8A’分だけ、上述した複合共振器Gのキャパシタンス素子PCよりも容量値を小さくした。従って、初段の複合共振器4の共振周波数fa4と最終段の複合共振器5の共振周波数fa5は、2.58GHzよりも高いものとなっている。そうすることにより、上述した共振器40の共振周波数fa40と共振器50の共振周波数fa50が2.58GHzとなって、所望の通過帯域の帯域中心周波数f0を得ることができた。なお、図中のS(1,1)とS(2,1)はフィルタ特性を示すSパラメータである。また、図8(b)に示すのは、比較例として、複合共振器4、5に上述した複合共振器Gについての容量値又はインダクタンス値をそのまま用いた場合のフィルタ特性である。図8(b)では、得られた通過帯域の帯域中心周波数f0は、2.58GHzから低い方向に大きくずれたものとなっている。

0040

複合共振器4、5の共振周波数fa4、fa5を高くするためには、それを構成する並列共振器4p、5pの共振周波数を高くしたり、場合によっては、直列共振器4s、5sの共振周波数を高くしたりすることで可能である。その中で、最も簡単なのは、並列共振器4p、5pのキャパシタンス素子4pc、5pcの容量値を小さくする方法と考えられる。並列共振器4p、5pのキャパシタンス素子4pc、5pcがインダクタンス素子4pi、5piに付随することなく独立のものならば、キャパシタンス素子4pc、5pcの容量値を小さくするだけの調整法を用いればよい。

0041

前述した低温同時焼成セラミックスのようにキャパシタンス素子4pc、5pcがインダクタンス素子4pi、5piに付随した寄生成分の場合は、キャパシタンス素子4pc、5pcの容量値を小さくするように誘導性線路4pi0、5pi0を変えると、インダクタンス素子4piのインダクタンス値も同時に小さくなる。よって、この場合、サセプタンス・スロープ・パラメータの値が適切になるようにしながら共振周波数fa4、fa5を高くするような調整法を用いることが重要である。

0042

例えば、図3に示してある誘導性線路4pi0の4pi0Aの長さを変えると、図9(a)に示すように、キャパシタンス素子4pcの容量値(図の曲線e)とインダクタンス素子4piのインダクタンス値(図の曲線f)は変化する。また、例えば、誘導性線路4pi0の4pi0Bの長さを変えると、図9(b)に示すように、キャパシタンス素子4pcの容量値(図の曲線g)とインダクタンス素子4piのインダクタンス値(図の曲線h)は、変化する。この2箇所において、キャパシタンス素子4pcの容量値とインダクタンス素子4piのインダクタンス値の変化の仕方は違っている。従って、この2箇所(4pi0A及び4pi0B)の長さを組み合わせて変化させることで、複合共振器4の共振周波数fa4とサセプタンス・スロープ・パラメータの両方を適切に調整できる。このように、誘導性線路4pi0、容量パターン(容量電極パターン4sc0と容量電極パターン4sc0’)、及びこの容量パターンに接続する接続線路4sc1、4sc1’、における2箇所以上の長さ又は幅を組み合わせて変化させ、複合共振器4の共振周波数fa4とサセプタンス・スロープ・パラメータの両方を調整することが可能である。複合共振器5についても同様である。

0043

次に、本発明の別の実施形態に係るマイクロ波フィルタ9を図10に基づいて説明する。マイクロ波フィルタ9は、上述したマイクロ波フィルタ1と同様に、信号源Sから高周波信号を入力端子2に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子3から負荷Lに出力するものである。このマイクロ波フィルタ9は、複合共振器の数が2個であったマイクロ波フィルタ1を、図10に示すように、3個の複合共振器4、5、10を具備するものに変形したものである。そのため、複合共振器4、10の間は段間結合容量素子11を介して、複合共振器10、5の間は段間結合容量素子12を介してそれぞれ接続している。初段の複合共振器4と最終段の複合共振器5は、マイクロ波フィルタ1の場合と同様にそれぞれ、入力結合容量素子7を介して入力端子2と、出力結合容量素子8を介して出力端子3と接続している。

0044

初段の複合共振器4と最終段の複合共振器5については、上述した段間結合容量素子6のかわりにそれと同様の段間結合容量素子11、段間結合容量素子12にそれぞれ接続されているが、その他は上述したマイクロ波フィルタ1の場合と同様である。

0045

中間段の複合共振器(初段及び最終段以外の複合共振器)10は、初段の複合共振器4及び最終段の複合共振器5と同じ構成であり、インダクタンス素子10siとキャパシタンス素子10scを直列接続した直列共振器10sと、インダクタンス素子10piとキャパシタンス素子10pcを並列接続した並列共振器10pと、を有し、直列共振器10sの一端を接地し、並列共振器10pの一端を接地し、直列共振器10sの他端と並列共振器10pの他端とを接続して構成している。直列共振器10sの他端と並列共振器10pの他端の接続点10aは、段間結合容量素子11と段間結合容量素子12とに接続されている。

0046

マイクロ波フィルタ9については、低温同時焼成セラミックスを用いて構成した図は省略するが、中間段の複合共振器10を初段の複合共振器4及び最終段の複合共振器5と同様にして形成することができる。

0047

マイクロ波フィルタ9においては、図7を用いて説明したマイクロ波フィルタ1と同様に、図11に示すように、段間結合容量素子11、12をアドミタンス・インバータの一部に、入力結合容量素子7、出力結合容量素子8をそれぞれの変形アドミタンス・インバータの一部とすることができる。段間結合容量素子11を含むアドミタンス・インバータ110は、その段間結合容量素子11の容量値Caと同じ絶対値の負の容量値−Caを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点4aに接続された仮想の容量素子11’と、同様の負の容量値−Caを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点10aに接続された仮想の容量素子11’’と、が加えられて構成される。段間結合容量素子12を含むアドミタンス・インバータ120は、その段間結合容量素子12の容量値Caと同じ絶対値の負の容量値−Caを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点10aに接続された仮想の容量素子12’と、同様の負の容量値−Caを有したもので一端が接地され他端が上記の接続点5aに接続された仮想の容量素子12’’と、が加えられて構成される。入力結合容量素子7を含む変形アドミタンス・インバータ70及び出力結合容量素子8を含む変形アドミタンス・インバータ80については、マイクロ波フィルタ1の場合と同様である。

0048

よって、マイクロ波フィルタ9の帯域通過特性は、上記の接続点4aに接続される初段の複合共振器4と並列に、容量値Caの仮想の容量素子11A’と容量値Cbeの仮想の容量素子7A’が付加された共振器40の共振周波数fa40、上記の接続点10aに接続される中間段の複合共振器10と並列に、容量値Caの仮想の容量素子11A’’と容量値Caの仮想の容量素子12A’が付加された共振器100の共振周波数fa100、及び、上記の接続点5aに接続される最終段の複合共振器5と並列に、容量値Caの仮想の容量素子12A’’と容量値Cceの仮想の容量素子8A’が付加された共振器50の共振周波数fa50により決まり、共振周波数fa40と共振周波数fa100と共振周波数fa50を一致させれば、それが通過帯域の帯域中心周波数f0となる。中間段の複合共振器10は、初段の複合共振器4及び最終段の複合共振器5の場合と同様に、その共振周波数fa10よりも共振器100の共振周波数fa100は低い。

0049

そのため、このマイクロ波フィルタ9では、中間段の複合共振器10の共振周波数fa10は、初段の複合共振器4及び最終段の複合共振器5の場合と同様に、それに接続される2個の段間結合容量素子11、12の容量値に応じて(すなわち、付加される容量素子11A’’、12A’分)所望の通過帯域の帯域中心周波数f0よりも高くしている。こうして、マイクロ波フィルタ9の構成により、所望の帯域通過特性を容易に実現できる。中間段の複合共振器10の共振周波数fa10の調整については、上述した初段の複合共振器4及び最終段の複合共振器5の場合と同様である。

0050

以上説明したように、複合共振器の数が2個のマイクロ波フィルタ1を複合共振器の数が3個のマイクロ波フィルタ9に容易に変形することができる。中間段の複合共振器10と同様の中間段の複合共振器を付加して行けばよいので、複合共振器の数が4個以上のマイクロ波フィルタにも容易に変形することができる。

0051

次に、本発明の更に別の実施形態に係るマイクロ波フィルタ13を図12に基づいて説明する。マイクロ波フィルタ13は、上述したマイクロ波フィルタ1と同様に、信号源Sから高周波信号を入力端子2に入力し、所望の帯域を通過させて出力端子3から負荷Lに出力するものである。このマイクロ波フィルタ13は、図12に示すように、2個の複合共振器4’、5’を具備しており、これらの複合共振器4’、5’はマイクロ波フィルタ1を構成する2個の複合共振器4、5を変形したものである。複合共振器4’、5’の間、初段の複合共振器4’と入力端子2の間、最終段の複合共振器5’と出力端子3の間はそれぞれ、マイクロ波フィルタ1の場合と同様に、段間結合容量素子6、入力結合容量素子7、出力結合容量素子8を介して接続している。

0052

初段の複合共振器4’は、インダクタンス素子4siとキャパシタンス素子4scを直列接続した直列共振器4sと、インダクタンス素子4piとキャパシタンス素子4pcを並列接続した並列共振器4pと、を有し、並列共振器4pの一端を接地し、直列共振器4sの他端と並列共振器4pの他端を接続して構成したセル4cを複数個(図では2個)設け、セル4c同士は直列共振器4sが直列に接続されるように接続し、最終段のセル4cの直列共振器4sの一端を接地している。初段のセル4cの直列共振器4sの他端と並列共振器4pの他端の接続点4aは、段間結合容量素子6と入力結合容量素子7に接続されている。

0053

最終段の複合共振器5’は、初段の複合共振器4’と同じ構成であり、インダクタンス素子5siとキャパシタンス素子5scを直列接続した直列共振器5sと、インダクタンス素子5piとキャパシタンス素子5pcを並列接続した並列共振器5pと、を有し、並列共振器5pの一端を接地し、直列共振器5sの他端と並列共振器5pの他端を接続して構成したセル5cを複数個(図では2個)設け、セル5c同士は直列共振器5sが直列に接続されるように接続し、最終段のセル5cの直列共振器5sの一端を接地している。初段のセル5cの直列共振器5sの他端と並列共振器5pの他端の接続点5aは、段間結合容量素子6と出力結合容量素子8とに接続されている。

0054

マイクロ波フィルタ13については、低温同時焼成セラミックスを用いて構成した図は省略するが、複合共振器4’、5’のセル4c、5cの主要部は、上述したマイクロ波フィルタ1の複合共振器4、5と同様にして形成することができる。

0055

複合共振器4’、5’は、複数個のセル4c、5cで構成された右手系左手複合伝送となり、その共振周波数fa4’、fa5’、は、上述したマイクロ波フィルタ1の複合共振器4、5の共振周波数fa4、fa5よりも低くすることも可能である。

0056

マイクロ波フィルタ13においても、マイクロ波フィルタ1と同様に、初段の複合共振器4’の共振周波数fa4’は、それに接続される段間結合容量素子6の容量値Ca、及び信号源Sの信号源抵抗SRの抵抗値Rsと入力結合容量素子7の容量値Cbに応じて(すなわち、付加される仮想の容量素子6A’、7A’分)、所望の通過帯域の帯域中心周波数f0よりも高くしている。また、最終段の複合共振器5’の共振周波数fa5’は、それに接続される段間結合容量素子6の容量値Ca、及び負荷Lの負荷抵抗LRの抵抗値Rlと出力結合容量素子8の容量値Ccに応じて(すなわち、付加される容量素子6A’’、8A’分)、所望の通過帯域の帯域中心周波数f0よりも高くしている。こうして、マイクロ波フィルタ13の構成により、所望の帯域通過特性を容易に実現できる。

0057

以上説明したように、マイクロ波フィルタ1の複合共振器4、5は、複数個のセル4c、5cで構成された複合共振器4’、5’に容易に変形することができる。このマイクロ波フィルタ13も、マイクロ波フィルタ9と同様にして、複合共振器の数が3個以上のマイクロ波フィルタに容易に変形することができる。

0058

以上、本発明の実施形態に係るマイクロ波フィルタ及びその調整法について説明したが、本発明は、上述の実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載する事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。

0059

1、9、13マイクロ波フィルタ
2入力端子
3出力端子
4 初段の複合共振器
4s 初段の複合共振器の直列共振器
4si 初段の複合共振器の直列共振器のインダクタンス素子
4sc 初段の複合共振器の直列共振器のキャパシタンス素子
4p 初段の複合共振器の並列共振器
4pi 初段の複合共振器の並列共振器のインダクタンス素子
4pc 初段の複合共振器の並列共振器のキャパシタンス素子
4c 初段の複合共振器のセル
5最終段の複合共振器
5s 最終段の複合共振器の直列共振器
5si 最終段の複合共振器の直列共振器のインダクタンス素子
5sc 最終段の複合共振器の直列共振器のキャパシタンス素子
5p 最終段の複合共振器の並列共振器
5pi 最終段の複合共振器の並列共振器のインダクタンス素子
5pc 最終段の複合共振器の並列共振器のキャパシタンス素子
5c 最終段の複合共振器のセル
6、11、12 段間結合容量素子
7入力結合容量素子
8出力結合容量素子
10中間段の複合共振器
10s 中間段の複合共振器の直列共振器
10si 中間段の複合共振器の直列共振器のインダクタンス素子
10sc 中間段の複合共振器の直列共振器のキャパシタンス素子
10p 中間段の複合共振器の並列共振器
10pi 中間段の複合共振器の並列共振器のインダクタンス素子
10pc 中間段の複合共振器の並列共振器のキャパシタンス素子

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ