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技術 メタリック調ポリアミド樹脂組成物

出願人 旭化成株式会社
発明者 坂田範夫山内圭影山順一
出願日 2012年8月28日 (8年4ヶ月経過) 出願番号 2012-187634
公開日 2014年3月13日 (6年9ヶ月経過) 公開番号 2014-043525
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 機械工 産業機器部品 工業機械 鱗片状アルミニウム コールタールナフサ 電子電気部品 産業用材料 水面拡散面積
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年3月13日)のものです。
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課題

本発明は、押出特性成形時の滞留定性および外観特性に優れ、有機溶剤含有量が低減されたメタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。

解決手段

本発明のポリアミド樹脂組成物は、(A)ポリアミド樹脂と、(B)メタリック着色顔料と、(C)ミネラルオイル流動パラフィンおよび非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種の液状添加剤と、(D)有機溶剤と、を含むポリアミド樹脂組成物であって、該ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量が500ppm以下である。

概要

背景

ポリアミド樹脂は、機械特性をはじめとして、成形加工性等において優れた特性を有するため、従来から自動車部品電子電気部品工業機械部品等各種部品に広く利用されている。さらに、ポリアミド樹脂からなる部品は、人の目に触れる部品にも好適に使用され、着色やシボなどの表面加工幅広く行われている。中でも、メタリック調と言われるユニークな金属光沢感を付与する目的で鱗片状アルミニウム粉(以下「アルミフレーク」とも称す)に代表されるメタリック着色顔料を各種樹脂に配合することが行われている。メタリック着色顔料を配合した樹脂組成物は、自動車内外装部品パソコン筐体などに用いられている。

このような樹脂組成物は、例えば、特許文献1や2などに開示されている。具体的には、特許文献1には、特定のメタリック顔料を配合した合成樹脂組成物が開示されており、特許文献2には、メタリック色を有する粒子を含有した特定の樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2では、該樹脂組成物を自動車エンジンルーム内の部品(エンジンカバー)に使用することが提案されている。

概要

本発明は、押出特性成形時の滞留定性および外観特性に優れ、有機溶剤含有量が低減されたメタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。本発明のポリアミド樹脂組成物は、(A)ポリアミド樹脂と、(B)メタリック着色顔料と、(C)ミネラルオイル流動パラフィンおよび非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種の液状添加剤と、(D)有機溶剤と、を含むポリアミド樹脂組成物であって、該ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量が500ppm以下である。なし

目的

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、押出特性、成形時の滞留安定性および外観特性に優れ、有機溶剤の含有量が低減されたメタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)ポリアミド樹脂と、(B)メタリック着色顔料と、(C)ミネラルオイル流動パラフィンおよび非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種の液状添加剤と、(D)有機溶剤と、を含むポリアミド樹脂組成物であって、該ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量が500ppm以下である、ポリアミド樹脂組成物。

請求項2

前記(D)有機溶剤が、ミネラルスピリットソルベントナフサキシレントルエンメチルイソブチルケトンおよびイソプロピルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。

請求項3

前記(B)メタリック着色顔料が、アルミフレークである、請求項1または2に記載のポリアミド樹脂組成物。

請求項4

前記非イオン性界面活性剤が、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのエステル化誘導体ポリプロピレングリコールおよびポリプロピレングリコールのエステル化誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。

請求項5

前記(C)液状添加剤が、1気圧かつ0℃以上100℃以下の条件で液状である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。

請求項6

(A)ポリアミド樹脂100質量部に対し、(B)メタリック着色顔料の含有量が0.1〜20質量部、(C)液状添加剤の含有量が0.01〜2質量部である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物。

請求項7

請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリアミド樹脂組成物を成形して得られる、ポリアミド樹脂成形品

技術分野

0001

本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関する。

背景技術

0002

ポリアミド樹脂は、機械特性をはじめとして、成形加工性等において優れた特性を有するため、従来から自動車部品電子電気部品工業機械部品等各種部品に広く利用されている。さらに、ポリアミド樹脂からなる部品は、人の目に触れる部品にも好適に使用され、着色やシボなどの表面加工幅広く行われている。中でも、メタリック調と言われるユニークな金属光沢感を付与する目的で鱗片状アルミニウム粉(以下「アルミフレーク」とも称す)に代表されるメタリック着色顔料を各種樹脂に配合することが行われている。メタリック着色顔料を配合した樹脂組成物は、自動車内外装部品パソコン筐体などに用いられている。

0003

このような樹脂組成物は、例えば、特許文献1や2などに開示されている。具体的には、特許文献1には、特定のメタリック顔料を配合した合成樹脂組成物が開示されており、特許文献2には、メタリック色を有する粒子を含有した特定の樹脂組成物が開示されている。また、特許文献2では、該樹脂組成物を自動車エンジンルーム内の部品(エンジンカバー)に使用することが提案されている。

先行技術

0004

特開昭62−20574号公報
特開平11−294184号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、従前に使用されているメタリック着色顔料を配合した樹脂組成物には、湿潤処理の為に使用されるミネラルスピリットソルベントナフサ等の有機溶剤が多く残留しているため、成形時の滞留定性が悪いといった問題点や、成形品としたときにシルバーストリークのような外観不良が見られることがある。また使用者が該樹脂組成物から揮発した有機溶剤を吸引すると健康被害を引き起こすことが考えられ、この点でも好ましくない。

0006

本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、押出特性、成形時の滞留安定性および外観特性に優れ、有機溶剤の含有量が低減されたメタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、有機溶剤の代わりに特定の液状添加剤を使用したアルミペーストをポリアミド樹脂と溶融混練して得られる樹脂組成物によって上記課題が解決されることを見出した。

0008

すなわち、本発明は、以下に関する。

0009

[1]
(A)ポリアミド樹脂と、
(B)メタリック着色顔料と、
(C)ミネラルオイル流動パラフィンおよび非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種の液状添加剤と、
(D)有機溶剤と、を含むポリアミド樹脂組成物であって、
該ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量が500ppm以下である、ポリアミド樹脂組成物。
[2]
前記(D)有機溶剤が、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、キシレントルエンメチルイソブチルケトンおよびイソプロピルアルコールからなる群より選択される少なくとも1種である、前記[1]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[3]
前記(B)メタリック着色顔料が、アルミフレークである、前記[1]または[2]に記載のポリアミド樹脂組成物。
[4]
前記非イオン性界面活性剤が、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのエステル化誘導体ポリプロピレングリコールおよびポリプロピレングリコールのエステル化誘導体からなる群より選択される少なくとも1種である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[5]
前記(C)液状添加剤が、1気圧かつ0℃以上100℃以下の条件で液状である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[6]
(A)ポリアミド樹脂100質量部に対し、(B)メタリック着色顔料の含有量が0.1〜20質量部、(C)液状添加剤の含有量が0.01〜2質量部である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
[7]
前記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を成形して得られる、ポリアミド樹脂成形品

発明の効果

0010

本発明は、押出特性、成形時の滞留安定性および外観特性に優れ、有機溶剤の含有量が低減されたメタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供することができる。

0011

以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。

0012

≪ポリアミド樹脂組成物≫
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、
(A)ポリアミド樹脂と、
(B)メタリック着色顔料と、
(C)ミネラルオイル、流動パラフィンおよび非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種の液状添加剤と、
(D)有機溶剤と、を含むポリアミド樹脂組成物であって、
該ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量が500ppm以下である。

0013

<(A)ポリアミド樹脂>
本実施形態のポリアミド樹脂組成物を構成する(A)ポリアミド樹脂(以下「ポリアミド樹脂(A)」または「(A)成分」と記載する場合もある。)は、特に制限はなく、従来公知のポリアミドを使用することができる。

0014

(A)ポリアミド樹脂としては、特に限定されないが、例えば、ε−カプロラクタムアジピン酸セバシン酸ドデカン二酸イソフタル酸テレフタル酸ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンジアミン、2−、メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシルメタン等のポリアミド形成性モノマーを適宜組み合わせて得られるホモポリマー単独、共重合体単独、ホモポリマー同士の混合物、共重合体同士の混合物、共重合体とホモポリマーとの混合物等を用いることができる。

0015

(A)ポリアミド樹脂の具体例としては、以下の例に限定されるものではないが、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミドMXD6、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸とを重合してなるポリアミド(ポリアミド6I)、イソフタル酸とビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタンとを重合してなるポリアミド(ポリアミドPACMI)等のホモポリマー、アジピン酸とイソフタル酸とへキサメレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6I共重合体)、アジピン酸とテレフタル酸とへキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6T共重合体)、アジピン酸とシクロヘキ酸とへキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6C共重合体)、イソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミド6I/6T共重合体)、アジピン酸とイソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6I/6T共重合体)、テレフタル酸と2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンと2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンとを重合してなるポリアミド(ポリアミドTMDT共重合体)、イソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタンとを重合してなる共重合ポリアミド、およびイソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタンとを重合してなる共重合ポリアミドとポリアミド6との混合物、ポリアミドMXD6とポリアミド66との混合物等が挙げられる。

0016

上述した各種ポリアミドの中でも、特に、ポリアミド66やポリアミド66/6C共重合体、ポリアミド66/6C/6I共重合体、ポリアミド66/6T共重合体、ポリアミド66/6T/6I共重合体等の半芳香族ポリアミドは、融点が高く、より耐熱性の必要な部品を得る場合の材料として好適である。

0017

また、ポリアミド66/6I共重合体や、ポリアミドMXD6等の半芳香族ポリアミドや、これらの半芳香族ポリアミドと他の脂肪族ポリアミドとの混合物は、その共重合比、混合比により結晶化温度を適宜制御することができるため、結晶化温度を低下させることにより金型転写性が良好なものとなる。このような結晶化温度を低下させた(A)成分を含むポリアミド樹脂組成物を用いて成形した成形品は外観に優れた成形品となる。

0018

また、ポリアミド66とポリアミド612やポリアミド610等のエチレン基の長いポリアミドとの混合物は、高温高湿度下での耐加水分解性に優れることから、高温多湿な環境で使用される部品を得る場合のポリアミド樹脂組成物の構成成分として好適である。

0019

上記ポリアミド66の混合物の中でも、成形性、高温度下での機械的特性の観点から、ポリアミド66成分を50質量%以上含有する混合物がより好ましく、70質量%以上含有する混合物がさらに好ましい。

0020

前記(A)ポリアミド樹脂は、従来公知の方法により重合できる。前記(A)ポリアミド樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、熱溶融法ジカルボン酸ハライド成分とジアミン成分とを用いた溶液法等が挙げられる。特に、熱溶融法が好ましい。重合形態としてはバッチ式でも連続式でもよい。重合装置も特に制限されるものではなく、公知の装置、例えば、連続型反応器オートクレーブ型反応器タンブラー型反応器、ニーダー等の押出機型反応器がいずれも使用できる。

0021

ポリアミド樹脂(A)には、酸化防止剤として、銅化合物が添加されていてもよい。また、ポリアミド樹脂(A)には、銅化合物に加えてヨウ素化合物が添加されていることが好ましい。

0022

前記銅化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅酢酸銅プロピオン酸銅安息香酸銅、アジピン酸銅、テレフタル酸銅、イソフタル酸銅等が挙げられる。その中でもヨウ化銅および酢酸銅が好ましく、特にヨウ化銅がより好ましい。

0023

ヨウ素化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヨウ化カリウムヨウ化マグネシウムヨウ化アンモニウム等が挙げられ、その中でもヨウ化カリウムが好ましい。

0024

これらの銅化合物、ヨウ素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

0025

ポリアミド樹脂(A)中の銅化合物の含有量は、銅に換算した濃度として、耐熱変色性の観点から、好ましくは40ppm以上200ppm以下とし、より好ましくは50ppm以上175ppm以下であり、さらに好ましくは60ppm以上150ppm以下である。

0026

銅化合物の含有量が40ppmを下回ると耐熱変色性が悪化し、銅化合物の含有量が200ppmを超えても耐熱変色性の改善効果は変化しない。

0027

また、銅化合物とヨウ素化合物とに含まれるヨウ素と銅とのモル比(ヨウ素/銅)は、ポリアミド樹脂(A)の溶融時の銅金属析出抑制の観点から、5<ヨウ素/銅≦30が好ましい。これにより、射出成形後の成形品からのヨウ素溶出を抑え、さらに、射出成形機スクリュー腐食発生を抑えることが可能である。

0028

より好ましい範囲は13≦ヨウ素/銅≦25であり、さらに好ましい範囲は15≦ヨウ素/銅≦22である。

0029

ポリアミド樹脂(A)中の銅の濃度は、以下の方法により定量できる。なお、以下の方法において用いた数値は具体例であり、以下に限定されるものではない。

0030

まず、ポリアミド樹脂(A)を0.5g量し濃硫酸を20mL加え、ヒーター上で湿式分解し冷却した後、過酸化水素5mLを加え、ヒーター上で加熱し、全量が2〜3mLになるまで濃縮する。

0031

得られた濃縮液を再び冷却し、純水で希釈して500mLとする。

0032

得られた水溶液から試料を精秤し、該試料について、測定装置としてThermoJarrellAsh製IRIS/IPを用いて、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析により波長でポリアミド樹脂(A)中の銅の濃度を定量する。

0033

具体的には、融合結合プラズマ(ICP)発光分析法、高周波誘導結合法により得られるアルゴプラズマ中に試料を噴霧導入し、高温熱エネルギーにより励起された原子による発光スペクトル(原子発光スペクトル)の波長および強度を測定して、元素の同定や定量分析を行うことによりポリアミド樹脂(A)中の銅の濃度を定量できる。

0034

また、ポリアミド樹脂(A)中のヨウ素の濃度は、以下の方法により定量できる。試料を精秤し、吸収液、例えば亜硝酸塩溶液中に入れ、その後、酸素リッチフラスコ中で燃焼分解し、さらに当該吸収液を定浴し、ダイオネクス製ICS−2000、カラム:IonPacAG18AS18、検出器電気伝導度検出器を用い、イオンクロマトグラフ法にてポリアミド樹脂(A)中のヨウ素の濃度を定量する。

0035

ポリアミド樹脂(A)中のペレット水分率は、特に限定しないが、コンパウンド原料のポリアミド溶融時の分子量上昇を抑えるため、0.1質量%以上であることが好ましく、ポリアミド溶融時の加水分解を抑えるため、0.5質量%以下であることが好ましい。

0036

ペレット水分率はカールフィッシャー法水分計を用いて、JIS K7251に準じて求めることができる。

0037

<(B)メタリック着色顔料>
(B)メタリック着色顔料の材料としては特に制限されるものではないが、例えば、アルミニウム、アルミフレーク、着色アルミニウムパール顔料カラーグラフイトカラーガラスフレークスチール、銀、すずニッケル等が挙げられ、特に、アルミニウム、アルミフレークが好ましく、アルミフレークがより好ましい。

0038

(B)メタリック着色顔料は、入手しやすさコスト面、耐熱変色性の観点から、平均厚みを0.05〜0.4μmとすることが好ましい。

0039

厚みが0.05μm未満であると入手しにくく、かつ高価であり、0.4μmを上回るとポリアミド樹脂組成物の耐熱変色性が悪化する。

0040

これは、(B)メタリック着色顔料は、樹脂の熱変色隠蔽する効果も有しているが、(B)メタリック着色顔料の厚みが大きくなり過ぎると、成形品の表面部分に存在する(B)メタリック着色顔料の数が減少し、これにより、当該(B)メタリック着色顔料の隠蔽効果が減少してしまい、外観上の熱変色性が悪化する傾向があるためである。

0041

(B)メタリック着色顔料の平均厚みは、0.05〜0.4μmが好ましく、0.08〜0.35mがより好ましい。

0042

また、(B)メタリック着色顔料の平均厚み(t)は、1g当たりの水面拡散面積:WCA(m2/g)を用いて次式により算出できる。

0043

t=0.4/WCA

0044

なお、水面拡散面積は、一定の予備処理、具体的には、メタリック着色顔料1gに、5質量%ステアリン酸のミネラルスピリット溶液を1〜2ml加え予備分散後、石油ベンジン50ml加え混合し、40〜45℃で2時間加温後、フィルター吸引濾過し、パウダー化したのち、JIS−K−5906−1991に従って求めることができる。

0045

また、(B)メタリック着色顔料の好ましい形状は、本実施形態のポリアミド樹脂組成物のメタリック感や、見た目の高級感の観点から、平均粒径5〜40μmのコイン状である。

0046

平均粒径5μmを下回るとメタリック感が消失し、40μmを上回るとラメ調となり高級感が失われてしまう。

0047

(B)メタリック着色顔料の平均粒径は、セイシン企業株式会社製レーザーミクロンサイザーLMS−24を用いて測定することができる。

0048

本実施形態のポリアミド樹脂組成物において、(B)メタリック着色顔料の含有量は、成形品の輝度の観点から、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部、さらに好ましくは1〜5質量部である。

0049

前記(B)メタリック着色顔料は、平均表面粗さRaが20nm以下であることが好ましい。

0050

(B)メタリック着色顔料の平均表面粗さは、以下の方法により測定できる。

0051

(B)メタリック着色顔料の表面形態観察装置としては、原子間力顕微鏡、Topometrix製、TMX−2010を使用することができる。

0052

先ず、前処理として、測定用試料の(B)メタリック着色顔料を過剰のメタノール、またはクロロホルム超音波洗浄し、その後、真空乾燥し、再度アセトンに分散、Siウェハー上に滴下し、自然乾燥を行う。

0053

次に、上記原子間力顕微鏡で測定を行うが、このとき、表面粗さの定量は、(B)メタリック着色顔料が他の(B)メタリック着色顔料と重なり合っていないものを選択し、5μm四方視野につき表面粗さ曲線を300スキャンにより測定し、粗さ曲線の算出術平均粗さ(基準長さ5μm内での標高の絶対値の算術平均)を求める。

0054

通常、測定に用いる基準長さは、平均粒径によるが、本実施形態のポリアミド樹脂組成物に含有されている(B)メタリック着色顔料においては、5μmを選択することが好適である。

0055

(B)メタリック着色顔料の平均表面粗さRaは20nm以下が好ましく、より好ましくは15nm以下である。

0056

(B)メタリック着色顔料の平均粗さRaが20nm以下のとき、本実施形態のポリアミド樹脂組成物を用いて成形された成形品表面での正反射率、すなわち表面光沢度が大きくなり、極めて優れた輝度、メタリック感が得られる。

0057

(B)メタリック着色顔料の中には、アルミニウムのように消防法により危険物第2類の金属粉Aに指定されているものがある。特にドライアルミニウムは粉塵爆発の危険性があるが、後述の(C)液状添加剤または(D)有機溶剤によって濡らすことによりこの粉塵爆発の危険性を大幅に低減することができる。

0058

<(C)液状添加剤>
本実施形態に用いる(C)液状添加剤は、ミネラルオイル、流動パラフィンおよび非イオン性界面活性剤からなる群より選択される少なくとも1種である。

0059

ここでいう非イオン性界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールのエステル化誘導体、ポリプロピレングリコール、およびポリプロピレングリコールのエステル化誘導体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。(C)液状添加剤としては、流動パラフィンや、ポリオキシエチレングリコールポリオキシプロピレングリコール溶融混練時耐熱安定性や入手の容易性から好ましい。

0060

(C)液状添加剤の性状については、1気圧かつ0℃以上100℃以下の条件で液状であることが好ましく、1気圧かつ5℃以上40℃以下の条件で液状であることがより好ましい。

0061

本実施形態のポリアミド樹脂組成物において、液状添加剤(C)の含有量は、外観の観点から、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.01〜2質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることがより好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5質量部である。

0062

<(D)有機溶剤>
本実施形態のポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量は500ppm以下である。

0063

例えば、アルミを含むポリアミド樹脂組成物において、有機溶剤は、通常、アルミペーストの原料であるアルミ粉を湿潤させて粉塵爆発の危険性を大幅に低減させるために使用される。しかしながら、ポリアミド樹脂組成物中に有機溶剤が一定量以上残留していると成形時の滞留安定性が悪いといった問題点や、成形品としたときにシルバーストリークのような外観不良が見られることがある。また使用者がポリアミド樹脂組成物から揮発した有機溶剤を吸引すると健康被害を引き起こすことが考えられる。

0064

以上の観点から本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、上述したとおり、(C)液状添加剤を用いることにより、ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量を低減させ、上述の問題を改善している。

0065

本実施形態のポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量は、500ppm以下であり、300ppm以下であることが好ましく、より好ましくは100ppm以下である。ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量の下限は、小さい方が好ましいが、例えば、0.1ppm以上である。なお、本実施形態において、ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量は、後述の実施例に記載の方法により測定することができる。

0066

本実施形態に用いる(D)有機溶剤としては、一般的に工業的に使用される有機溶剤であれば特に限定されず、例えば、トルエン、キシレン、スチレンクロルベンゼンオルト−クロルベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタン、1,2−ジクロルエチレントリクロルエチレンテトラクロルエチレン、イソプロピルアルコール、1−ブタノール2−ブタノールイソブチルアルコールイソペンチルアルコール酢酸メチル酢酸エチル酢酸ノルマルプロピル酢酸イソプロピル、酢酸ノルマルーブチル酢酸イソブチル、酢酸ノルマルーペンチル、酢酸イソペンチル、1,4−ジオキサンテトラヒドロフランメチルエチルケトンメチルーノルマルーブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノーノルマルーブチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートシクロヘキサンメチルシクロヘキサンメチルシクロヘキサノールノルマルヘキサンコールタールナフサ石油エーテル、ソルベントナフサ、石油ベンジン、テレビン油、ミネラルスピリット、クレゾール等が挙げられる。中でも(D)有機溶剤としては、ミネラルスピリット、ソルベントナフサ、キシレン、トルエン、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアルコールであることが好ましい。これらの(D)有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。

0067

添加剤
本実施形態のポリアミド樹脂組成物には、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で慣用的に用いられる添加剤を加えることができる。当該添加剤としては、特に限定されないが、例えば、ガラス繊維炭素繊維などの無機繊維水酸化アルミニウム水酸化マグネシウムホウ酸亜鉛すず酸亜鉛ヒドロキシすず酸亜鉛ポリリン酸アンモニウムシアヌル酸メラミンサクシノグアナミンポリリン酸メラミン硫酸メラミンフタル酸メラミンリン酸アルミニウム等の難燃剤チタンホワイトカーボンブラック等の顔料着色剤ヒンダードフェノールヒンダードアミンに代表される熱安定剤高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等の滑剤;種々の可塑剤帯電防止剤等が挙げられる。

0068

≪ポリアミド樹脂組成物の製造方法≫
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分を含む原料成分を溶融混練することにより製造することができる。当該溶融混練を行う装置としては、一般に実用されている混練機が適用できる。例えば、一軸または多軸混練押出機バンバリーミキサーロール等が用いられる。当該溶融混練の方法は、全原料成分を同時に混練する方法、あらかじめ原料成分を予備混練したブレンド物を用いて混練する方法、更に押出し機の途中から逐次、各原料成分フィードし、混練する方法のいずれでもよい。当該溶融混練の温度は、(A)〜(D)成分のいずれかのうちで最も高い融点あるいは軟化点より1〜100℃高い温度が好ましく、10〜60℃高い温度がより好ましく、20〜50℃高い温度がさらに好ましい。すなわち、本実施形態では、製造時にすべての樹脂を溶融し混合することが好ましい。融点または軟化点はJIS K7121に準じた示差走査熱量(DSC)測定で求めることができる。ポリアミド樹脂組成物の引張伸度および生産性の観点から、当該溶融混練の温度は、前記温度範囲が好ましい。

0069

≪成形品≫
本実施形態のポリアミド樹脂成形品は、上述のポリアミド樹脂組成物を成形して得られる。

0070

当該成形方法としては、特に限定されないが、例えばプレス成形射出成形ガスアシスト射出成形溶着成形、押出成形吹込成形フィルム成形中空成形多層成形、及び溶融紡糸など、一般に知られているプラスチック成形方法が挙げられる。

0071

本実施形態のポリアミド樹脂成形品は、上述のポリアミド樹脂組成物から得られるので、特に表面外観に優れる。したがって、本実施形態のポリアミド樹脂成形品は、自動車部品、電気及び電子部品家電部品OA機器部品携帯機器部品、産業機器部品建材日用品及び家庭品などの各種部品として好適に用いることができる。

0072

以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、以下の実施例および比較例において行った物性評価は以下のように行った。

0073

(1)押出特性
実施例および比較例においてポリアミド樹脂組成物を、押出機を用いて製造した際に、(a)押出機周辺での有機溶剤臭による環境悪化、(b)押出機のダイス部での異物発生、の2点について評価を行った。評価のランクは以下に記載の通りとし、数字が少ないほど良好であった。

0074

(a)環境悪化
1:溶剤臭はほとんどなく、問題なく作業できた。
2:溶剤臭はあるが、問題なく作業できた。
3:溶剤臭があり、作業に支障があった。

0075

(b)異物発生
1:異物発生はほとんどなく、連続して生産可能であった。
2:異物が発生し、ストランドロープ切れが見られた。
3:異物が多く発生し、ストランドのロープ切れが多く発生した。

0076

(2)ポリアミド樹脂組成物中の(D)有機溶剤の含有量
実施例および比較例において得られたポリアミド樹脂組成物のペレットを凍結粉砕し、粉砕物を得た。ねじ付三角フラスコに前記粉砕物1gを入れて、10mlのクロロホルムで熱抽出(50度、1時間)を行い、試料溶液を作成した。この試料溶液をガスクロマトグラフ分析を行い、外部標準法にて有機溶剤の定量を行った。

0077

(3)成形時の滞留安定性
射出成形機(住友重工業株式会社製、SE50D)を用いて、シリンダー設定温度290℃、金型温度80℃、スクリュー回転数250rpm、射出時間10秒、冷却時間15秒、背圧20%の条件で、実施例および比較例において得られたポリアミド樹脂組成物を射出成形し、幅60mm長さ90mm厚さ1mmの平板を得た。連続成形の際に5分間中断時間を設け、その間にノズルから噴出がない場合を○、噴出があった場合を×として、成形時の滞留安定性を評価した。

0078

(4)外観特性
上記(3)で得られた平板の表面に、シルバーストリークが発生しているか否かにより外観特性を評価した。シルバーストリークが発生していない場合を○、発生した場合を×とした。

0079

実施例および比較例で用いた各成分は、以下のものを用いた。

0080

・ポリアミド樹脂
(A1)ポリアミド66(旭化成ケミカルズ株式会社製レオナ1300)

0081

・アルミペースト
アルミペースト1:(B1)平均粒径20μmのアルミフレーク100質量部、(C1)流動パラフィン10質量部、(D1)ミネラルスピリット1質量部からなる。
アルミペースト2:(B1)平均粒径20μmのアルミフレーク100質量部、(C2)ポリエチレングリコール10質量部、(D1)ミネラルスピリット1質量部からなる。
アルミペースト3:(B1)平均粒径20μmのアルミフレーク100質量部、(D1)ミネラルスピリット10質量部からなる。

0082

なお、アルミフレークの平均粒径は、セイシン企業株式会社製レーザーミクロンサイザーLMS−24を用いて測定した。また、上記ポリエチレングリコールは、株式会社ADEKA製 アデカPEG400を使用した。

0083

[実施例1]
(A1)ポリアミド66を100質量部と、アルミペースト1を11.1質量部と、を混合し、混合物を得た。単軸押出機(田辺プラスチック機械製VS65−36)を用いて、290℃、スクリュー回転数100rpm、吐出量100kg/h、真空ベントを用いない条件下で、前記混合物の溶融混練を行い、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物の評価結果を表1に示す。

0084

[実施例2]
アルミペースト1をアルミペースト2に変更した以外は、実施例1と同様にして溶融混練を行い、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物の評価結果を表1に示す。

0085

[比較例1]
原料として、(A1)ポリアミド66を100質量部と、アルミペースト3を11質量部と、を用いた以外は、実施例1と同様にして溶融混練を行い、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物の評価結果を表1に示す。

0086

[実施例3]
真空ベントを−800hpaの条件で用いた以外は、実施例1と同様にして溶融混練を行い、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物の評価結果を表1に示す。

0087

[比較例2]
原料として、(A1)ポリアミド66を100質量部と、アルミペースト3を11質量部と、を用いた以外は、実施例3と同様にして溶融混練を行い、ポリアミド樹脂組成物を得た。得られたポリアミド樹脂組成物の評価結果を表1に示す。

0088

実施例

0089

実施例1〜3で得られたポリアミド樹脂組成物は、押出特性、成形時の滞留安定性および外観特性のいずれもが優れていた。また、実施例1〜3で得られたポリアミド樹脂組成物は、有機溶剤の含有量も少なく良好であった。一方、比較例1および2で得られたポリアミド樹脂組成物は、押出特性、滞留安定性および外観特性の少なくともいずれかが劣っていた。さらに比較例2で得られたポリアミド樹脂組成物は、有機溶剤の含有量は少ないものの押出特性が悪いことが明らかとなった。以上より、本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、押出特性、滞留安定性および外観特性に優れ、有機溶剤の含有量が低減されていることが確認された。

0090

本発明のポリアミド組成物は、押出特性、成形時の滞留安定性および外観特性に優れ、有機溶剤の含有量が低減されている為、様々な機械工業部品、電気電子部品などの産業用材料として有用である。

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