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技術 メッキステンレス鋼からの少なくとも1種の被脱水素炭化水素の連続的不均一系触媒化部分的脱水素化のための反応器及び対応する方法

出願人 ビーエーエスエフソシエタス・ヨーロピア
発明者 クラウスヘヒラーヴィルヘルムルッペルゲッツ-ペーターシンドラーカタリーナホルストマンハンス-ユルゲンバスラーマルティンディーテルレカール-ハインリヒクラッペルトクラウスヨアヒムミュラー-エンゲル
出願日 2013年8月1日 (6年7ヶ月経過) 出願番号 2013-160791
公開日 2014年3月6日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2014-040414
状態 拒絶査定
技術分野 流体と固体粒子存在下でのプロセス及び装置 物理的、化学的プロセスおよび装置 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード かぶせ板 立方面 円形セクタ バイメタル温度計 環状内部空間 支持体装置 膨張継手 鋼鉄材料
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課題

熱サイクルに対する高耐性(長期の脆化浸炭メタルダスティングに対する高耐性)を有し、且つ、望ましくない触媒効果を低減できる反応器、及び該反応器を用いた炭化水素不均一系触媒による連続的な部分脱水素化の方法を提供する。

解決手段

プロパン等の炭化水素を触媒的にプロペン等の不飽和炭化水素脱水素するにあたり、反応室の内側面は、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜4質量%、等を含む鋼からなり、反応室と反対側の外側面は、直接的にか、若しくは、銅、ニッケル、或いは銅及びニッケルの層を介して、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%、Si:0〜0.8質量%、等を含む鋼の上にメッキされている複合材料から作製された反応器を使用する。該反応器を用いる炭化水素の不均一系触媒による連続的な部分脱水素化の方法。

概要

背景

本出願において使用される「脱水素された炭化水素」という用語は、その分子が、被脱水素炭化水素の分子よりも少ない少なくとも2個(「2」は性能の観点から好まれる)の水素原子を含む、炭化水素を含むことが意図される。一方、炭化水素という用語は、その分子が炭素及び水素という元素のみから形成される物質を含むことが意図される。

故に、脱水素された炭化水素は、特に、分子中に1個以上のC、C二重結合を有する非環式及び環式脂肪族炭化水素を含む。

かかる脱水素された脂肪族炭化水素の例としては、プロペンイソブテンエチレン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエンがある。換言すれば、脱水素された炭化水素としては、特に、1価の不飽和直鎖炭化水素(n−アルケン)又は分岐脂肪族炭化水素(例えばイソアルケン)や、シクロアルケンも挙げられる。

更に、脱水素された炭化水素はまた、分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を含むアルカポエン(例えばジエントリエン)を含むことが意図される。また一方で、脱水素された炭化水素は、アルキル置換基脱水素化によってエチルベンゼンイソプロピルベンゼン等のアルキル芳香族をはじめとして得ることができる炭化水素化合物を含むことが意図される。例えば、これらはスチレンα−メチルスチレン等の化合物である。

脱水素された炭化水素は、例えば官能ラジカル重合性化合物(例えば、プロペン由来アクリル酸又はイソブテン由来のメタクリル酸や、その重合生成物)の合成にごく一般に有益な開始化合物である。例えば、かかる官能化化合物は、脱水素された炭化水素の部分酸化によって得られ得る。また一方で、脱水素された炭化水素は、メチルtert−ブチルエーテル(例えばオクタン価を設定するための燃料添加剤として適切なイソブテンの後の生成物)等の化合物の製造に適切である。脱水素された炭化水素はまた、それ自身の重合のためにそれ自体が使用され得る。

本明細書における有用な被脱水素炭化水素としては、特に非環式及び環式のアルカンがあるが、オレフィンも挙げられる(C、C二重結合数が増加する)(例えば、ブタジエンへのn−ブテンの不均一系触媒部分脱水素化についても言及されるべきである)。

換言すれば、本特許出願の「被脱水素炭化水素」という用語は、例えば、ストイキオメトリーCn H2n+2(n=1超〜20)の、及びストイキオメトリーCn H2n(n=1超〜20)の、及びストイキオメトリーCnH2n-2(n=2超〜20及びn=整数)の炭化水素、特にC2〜C16のアルカン、例えば、エタン(エチレンに)、プロパンプロピレンに)、n−ブタンイソブタン(イソブテンに)、n−ペンタンイソペンタンn−ヘキサン、n−ヘプタンn−オクタン、n−ノナン、n−デカンn−ウンデカン、n−ドデカンn−トリデカンn−テトラデカン、n−ペンタデカンn−ヘキサデカンを含む。

しかしながら、特に、本明細書中でなされる全ての記載は、被脱水素炭化水素としてのC2〜C6アルカン、特にC2〜C4炭化水素について適用する。換言すれば、本明細書において被脱水素炭化水素としては、特に、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタンがあるが、1−ブテンや2−ブテンも挙げられる。

冒頭に記載した脱水素された炭化水素を製造する方法は、周知の事柄である(例えば、WO03/076370、DE−A10 2004 032 129、EP−A731 077、WO01/96271、WO01/96270、DE−A103 16 039、WO03/011804、WO00/10961、EP−A799 169、DE−A102 45 585(特許文献1〜10)並びに独国特許出願10 2005 061 626、10 2006 017623及びDE 102006024901.1(非特許文献1〜3)参照)。

原則的に、少なくとも1種の被脱水素炭化水素の不均一系触媒化部分的脱水素化によって脱水素された炭化水素を製造する方法は、2群:酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化と非酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化とに分けられる。酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化とは異なり、非酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化は、酸素の作用なしに生じる。換言すれば、被脱水素炭化水素から取り出すべき水素は、分子水素として直ちに取り出され、次のステップにおいて酸素によって少なくとも部分的に酸化的に水に酸化されない。従って、非酸化的な脱水素化の熱的な特徴は、あらゆる場合において吸熱性であることである。それに対して、酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化においては、被脱水素炭化水素から取り出すべき分子水素は、酸素の作用下で取り出される。それは、水(H2O)として直ちに取り出され得る(この場合は略して不均一系触媒化オキシ脱水素化とも呼ばれ、その熱的性質は、あらゆる場合に発熱性である)。一方でまた、それは、最初に分子水素として生じ得(即ち、非酸化的に又は従来法で)、その分子水素は、次いで、次のステップで水(H2O)に酸素で部分的又は完全に酸化され得る(次の水素燃焼の程度に依存し、全体的な熱的性質は吸熱性、発熱性又は中間で有り得る)。

被脱水素炭化水素の全ての上述の不均一系触媒化部分的脱水素化に共通していることは、それが比較的高い反応温度で進行することある。典型的な反応温度は、≧250℃であり得、しばしば≧300℃、多くの場合≧350℃、又は≧400℃、又は≧450℃、又は≧500℃であり得る。

更に、連続的不均一系触媒化部分的脱水素化の長期操作においては、反応室の1回の通過において脱水素化変換を維持するために、通常、必要とされる反応温度が、操作時間と共に更に高いものへと上昇する。これは、典型的には、使用する触媒不可逆的に非活性化される程度が、操作時間の延長と共に増大するためである。換言すれば、適切な測定によって使用される触媒を再活性化再生)するために、連続的操作が幾度も一時的に中断する場合でも(かかる操作モードは、本明細書における「連続的」という用語に含まれることが意図される)、全操作時間での触媒の最初の活性は、前記方法の全操作時間が延長してももはや増大しない。この効果は、対応する反応温度の増加によって打ち消される可能性がある。しかし、反応温度の増加はまた、通常、触媒の可逆的非活性化の効果を打ち消すために用いられる。

かかる高反応温度の不利な点は、所望の標的反応(被脱水素炭化水素→脱水素された炭化水素)と比べて、望ましくない副反応重要性がますます増大する程度が一般に反応温度と共に増大することである。例えば、これらの望ましくない副反応の内の1つとしては、典型的には炭素原子数がより少ない炭化水素への、被脱水素炭化水素の、及び/又は、脱水素された炭化水素の熱分解がある。

工業規模の製造のための反応室のシェルのための従来材料は、鋼である。しかしながら、実験的な研究によって、鋼は、冒頭に記載された通りの方法のシェルの反応室に接する側面のための材料として、被脱水素炭化水素及び/又は脱水素された炭化水素の熱分解を触媒することが可能であることが明らかになった。この望ましくない副反応を、比較的低反応温度であっても望ましくない方法で顕在化させる熱分解に必要な活性化エネルギーは、触媒作用によって低減する。対応する方法で、分子酸素の存在下の鋼はまた、被脱水素炭化水素の、及び/又は、脱水素された炭化水素の燃焼を触媒することが可能である。上述の状況において重要なことは、触媒作用の程度が特定の鋼の元素組成に左右されるということである。

上記の背景に対して、従来技術は、冒頭で記載した方法のための異鋼種推奨する。WO03/076370は、例えばその実施例において、シェルのための材料として、反応室に接するシェルの側面にアロナイズ、アリタイズ、及び/又はアルミナイズされた鋼(即ち、それぞれ、アルミニウム酸化アルミニウム、又はアルミニウムと酸化アルミニウムとによって被覆される)を推奨している。鋼の組成物に関する記述は、WO03/076370(特許文献1)において更になされていない。同じ推奨は、WO03/011804(特許文献7)によってなされている。それは、可能な代替として、反応室に接するシェルの側面を不動態化することを目的とした開始ガス流硫化物の使用を更に推奨している。

概要

熱サイクルに対する高耐性(長期の脆化浸炭メタルダスティングに対する高耐性)を有し、且つ、望ましくない触媒効果を低減できる反応器、及び該反応器を用いた炭化水素の不均一系触媒による連続的な部分脱水素化の方法を提供する。プロパン等の炭化水素を触媒的にプロペン等の不飽和炭化水素に脱水素するにあたり、反応室の内側面は、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜4質量%、等を含む鋼からなり、反応室と反対側の外側面は、直接的にか、若しくは、銅、ニッケル、或いは銅及びニッケルの層を介して、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%、Si:0〜0.8質量%、等を含む鋼の上にメッキされている複合材料から作製された反応器を使用する。該反応器を用いる炭化水素の不均一系触媒による連続的な部分脱水素化の方法。なし

目的

かかる高反応温度の不利な点は、所望の標的反応(被脱水素炭化水素→脱水素された炭化水素)と比べて、望ましくない副反応の重要性がますます増大する程度が一般に反応温度と共に増大することである

効果

実績

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請求項1

気相中における少なくとも1種の被脱水素炭化水素の連続的不均一系触媒化部分的脱水素化の方法であって、反応室が、反応室に接するシェルで囲まれており、前記シェルは、反応室内に少なくとも1種の出発ガス流を供給するための少なくとも1つの第1開口部と、反応室から少なくとも1種の生成物ガス流を取り出すための少なくとも1つの第2開口部とを有し、−前記反応室には、少なくとも1種の被脱水素炭化水素を含む少なくとも1種の出発ガス流が連続的に供給され、−反応室内において、少なくとも1種の被脱水素炭化水素が、反応室内に配置される少なくとも1つの触媒床を通して導入され、且つ、少なくとも1種の脱水素された炭化水素と、未変換の被脱水素炭化水素と、分子水素及び/又は水蒸気とを含む生成物ガスの生成を伴って、少なくとも1種の脱水素された炭化水素に酸化的に又は非酸化的にで部分的に脱水素され、及び−少なくとも1種の生成物ガス流が反応室から連続的に取り出される方法において、前記シェルは、反応室に接するその側面B上では、以下の元素組成、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜4質量%、Al:0以上〜4質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mn:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Bからなるが、但し、前記鋼Bは、反応室と反対側の側面A上では、直接的にか、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかで、元素組成、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%、Si:0以上〜0.8質量%、Al:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mo:0以上〜4質量%、Mn:0以上〜2質量%、Ti:0以上〜0.8質量%、Nb:0以上〜1.2質量%、V:0以上〜0.9質量%、B:0以上〜0.1質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)、又は、元素組成、Cr:19〜23質量%、Ni:30〜35質量%、Co:0以上〜1質量%、Si:0以上〜1質量%、Al:0.15〜0.7質量%、C:0以上〜0.12質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Cu:0以上〜0.75質量%、Ti:0.15〜0.7質量%、Nb:0以上〜0.1以下質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Aの上にメッキされていることを特徴とする方法。

請求項2

500℃及び1atmにおける複合材料の鋼A及び鋼Bの熱膨張係数が2・10-6m/m・K以下だけ異なる、請求項1に記載の方法。

請求項3

500℃及び1atmにおける複合材料の鋼A及び鋼Bの熱膨張係数が1.75・10-6m/m・K以下だけ異なる、請求項1に記載の方法。

請求項4

500℃及び1atmにおける複合材料の鋼A及び鋼Bの熱膨張係数が1.50・10-6m/m・K以下だけ異なる、請求項1に記載の方法。

請求項5

500℃及び1atmにおける複合材料の鋼A及び鋼Bの熱膨張係数が1.25・10-6m/m・K以下だけ異なる、請求項1に記載の方法。

請求項6

500℃及び1atmにおける複合材料の鋼A及び鋼Bの熱膨張係数が1.0・10-6m/m・K以下だけ異なる、請求項1に記載の方法。

請求項7

複合材料の鋼Bの厚みが0.2〜25mmである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。

請求項8

複合材料の鋼Bの厚みが1〜10mmである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。

請求項9

複合材料の鋼Bの厚みが2〜8mmである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。

請求項10

複合材料の鋼Aの厚みが10〜150mmである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。

請求項11

複合材料の鋼Aの厚みが20〜100mmである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。

請求項12

複合材料の鋼Aの厚みが60〜100mmである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。

請求項13

複合材料の鋼Aの厚みが20〜50mmである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。

請求項14

複合材料の鋼Bが鋼A上に直接メッキされる、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。

請求項15

複合材料の鋼Bが、銅又はニッケル或いは銅及びニッケルの中間層を介して鋼A上へメッキをされ、且つ、該中間層の厚みが0.1mm以上3mm以下である、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。

請求項16

該中間層の厚みが0.2mm以上2mm以下である、請求項15に記載の方法。

請求項17

該中間層の厚みが0.3mm以上1mm以下である、請求項15に記載の方法。

請求項18

複合材料の鋼AにおけるSiの含有率が0.6質量%以下である、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。

請求項19

複合材料の鋼AにおけるSiの含有率が0.4質量%以下である、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。

請求項20

複合材料の鋼AにおけるSiの含有率が0.1質量%以下である、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。

請求項21

複合材料の鋼Bが、元素組成、Cr:24〜26質量%、Ni:19〜22質量%、Si:1.5〜2.5質量%、N:0以上〜0.11質量%、C:0以上〜0.2質量%、Mn:0以上〜2質量%、P:0以上〜0.045質量%、S:0以上〜0.015質量%、及び残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)を有する、請求項1から20までのいずれか1項に記載の方法。

請求項22

複合材料の鋼Aが、元素組成、Cr:16〜18質量%、Ni:12〜14質量%、Si:0以上〜0.8質量%、N:0.10以上〜0.18質量%、C:0以上〜0.1質量%、Mo:2以上〜3質量%、Mn:0以上〜2質量%、B:0.0015〜0.0050質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)を有する、請求項1から21までのいずれか1項に記載の方法。

請求項23

メッキが爆発メッキよって行われる、請求項1から22までのいずれか1項に記載の方法。

請求項24

被脱水素炭化水素がC2〜C16のアルカンである、請求項1から23までのいずれか1項に記載の方法。

請求項25

被脱水素炭化水素が、エタンプロパン、n−ブタンイソブタンn−ペンタンイソペンタンn−ヘキサン、n−ヘプタンn−オクタン、n−ノナン、n−デカンn−ウンデカン、n−ドデカンn−トリデカンn−テトラデカン、n−ペンタデカンn−ヘキサデカンを含んでなる群からの少なくとも1種の炭化水素である、請求項1から24までのいずれか1項に記載の方法。

請求項26

被脱水素炭化水素がエタン、プロパン、n−ブタン及び/又はイソブタンである、請求項1から25までのいずれか1項に記載の方法。

請求項27

被脱水素炭化水素がプロパンであり、且つ、脱水素された炭化水素がプロピレンである、請求項1から26までのいずれか1項に記載の方法。

請求項28

開始ガス流が水蒸気である、請求項1から27までのいずれか1項に記載の方法。

請求項29

開始ガス流が分子酸素を含む、請求項1から28までのいずれか1項に記載の方法。

請求項30

触媒床が固定触媒床である、請求項1から29までのいずれか1項に記載の方法。

請求項31

不均一系触媒化部分的脱水素化が非酸化的脱水素化である、請求項1から30までのいずれか1項に記載の方法。

請求項32

不均一系触媒部分脱水素化が酸化的脱水素化である、請求項1から30までのいずれか1項に記載の方法。

請求項33

不均一系触媒化部分的脱水素化が不均一系触媒化オキシ脱水素化である、請求項1から30までのいずれか1項に記載の方法。

請求項34

不均一系触媒化部分的脱水素化が従来の断熱的不均一系触媒化脱水素化である、請求項1から30までのいずれか1項に記載の方法。

請求項35

不均一系触媒化部分的脱水素化が従来の不均一系触媒化部分的脱水素化であり、且つ、反応室がトレイ反応室である、請求項1から30までのいずれか1項に記載の方法。

請求項36

従来の不均一系触媒化部分的脱水素化が従来の酸化的不均一系触媒化部分的脱水素化である、請求項35に記載の方法。

請求項37

断熱反応室内で実施される請求項36に記載の方法。

請求項38

反応室に供給される開始ガス流が、0以上〜20容量%のプロピレン、0以上〜1容量%のアクロレイン、0以上〜0.25容量%のアクリル酸、0以上〜20容量%のCOx、5〜50容量%のプロパン、20〜80容量%の窒素、0以上〜5容量%の酸素、0以上〜20容量%のH2O及び0以上〜10容量%のH2を含む、請求項1から37までのいずれか1項に記載の方法。

請求項39

反応室から取り出される生成物ガス流を、そのままで、又は、脱水素された炭化水素及び被脱水素炭化水素以外のその成分の少なくとも一部の除去後に使用して、少なくとも1種の酸化反応器装填し、その中に存在する脱水素された炭化水素を分子酸素と共に、この酸化反応器中で選択的不均一系触媒化部分的気相酸化に供して、部分的酸化生成物を含む生成物ガス混合物Bを得る、請求項1から38までのいずれか1項に記載の方法。

請求項40

被脱水素炭化水素がプロパンであり、脱水素された炭化水素がプロピレンであり、部分的酸化生成物がアクロレイン、アクリル酸又はそれらの混合物である、請求項39に記載の方法。

請求項41

選択的不均一系触媒化部分的気相酸化の分離ゾーンBにおいて、生成物ガス混合物Bから部分的酸化生成物が引き続いて除去され、未変換の被脱水素炭化水素、分子酸素、及び未変換の脱水素された炭化水素を含む残りの残留ガスから、未変換の被脱水素炭化水素を含む少なくとも一部が、部分的酸化循環ガスとして、被脱水素炭化水素の不均一系触媒化部分的脱水素化の方法に再利用される、請求項39に記載の方法。

請求項42

分離ゾーンBにおいて部分的酸化生成物が凝縮相への変換によって生成物ガス混合物Bから除去される、請求項41に記載の方法。

請求項43

部分的酸化生成物がアクリル酸であり、且つ、凝縮相への変換が吸収的及び/又は凝縮措置によって行なわれる、請求項42に記載の方法。

請求項44

凝縮相からのアクリル酸の除去が、少なくとも1つの熱分離法を使用して行われる、請求項43に記載の方法。

請求項45

少なくとも1つの熱分離法が、液相からのアクリル酸の晶出除去を含む、請求項44に記載の方法。

請求項46

晶出除去が懸濁晶出である、請求項45に記載の方法。

請求項47

アクリル酸の除去後、除去されたアクリル酸のラジカル重合を行ってポリマーを製造するラジカル重合方法を行う、請求項44に記載の方法。

請求項48

アクリル酸の除去後、除去されたアクリル酸がアルコールによってエステル化されるアクリル酸エステルを製造する方法を行う、請求項44に記載の方法。

請求項49

アクリル酸エステルを製造する方法を行った後、このように製造されたアクリル酸エステルを重合させるラジカル重合方法を行う、請求項48に記載の方法。

請求項50

少なくとも1種のガス流Sを内部空間Iに供給する少なくとも1つの第1開口部O1と、事前に内部空間Iから少なくとも1つの第1開口部O1を介して内部空間Iに供給されたガス流Sの取り出しのための少なくとも1つの第2開口部O2とを有する内部空間Iを囲むシェルEであって、前記シェルEは、複合材料から製造されており、前記複合材料は、反応室に接するその側面B上では、以下の元素組成:Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜4質量%、Al:0以上〜4質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mn:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Bのからなるが、但し、前記鋼Bは、反応室と反対側のその側面A上では、直接的にか、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかで、元素組成、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%、Si:0以上〜0.8質量%、Al:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mo:0以上〜4質量%、Mn:0以上〜2質量%、Ti:0以上〜0.8質量%、Nb:0以上〜1.2質量%、V:0以上〜0.9質量%、B:0以上〜0.1質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)、又は、元素組成、Cr:19〜23質量%、Ni:30〜35質量%、Co:0以上〜1質量%、Si:0以上〜1質量%、Al:0.15〜0.7質量%、C:0以上〜0.12質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Cu:0以上〜0.75質量%、Ti:0.15〜0.7質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Aの上にメッキされているシェルE。

請求項51

内部空間Iが少なくとも1種の脱水素触媒を含む、請求項50に記載のシェルE。

請求項52

内部空間Iが少なくとも1種の支持グリッドを含む、請求項50又は51に記載のシェルE。

請求項53

環状セグメントRを有する請求項50から52までのいずれか1項に記載のシェルE。

請求項54

環状セグメントRの外径Aと内径との間の差の半分Dから形成される比V1=D:Aが1:10〜1:1000である、請求項53に記載のシェルE。

請求項55

V1が1:40〜1:500である、請求項54に記載のシェルE。

請求項56

環状セグメントRを区切る2つの平行した円形平面の離隔Hと環状セグメントの外径Aとから形成される比V2=H:Aが>1である、請求項53から55までのいずれか1項に記載のシェルE。

請求項57

環状セグメントRを区切る2つの平行した円形平面の離隔Hと環状セグメントの外径とから形成される比V2=H:Aが≦1である、請求項53から55までのいずれか1項に記載のシェルE。

請求項58

中空球セグメントKを有する請求項50から52までのいずれか1項に記載のシェルE。

請求項59

内部空間Iと反対側の側面上に断熱材を有する請求項50から58までのいずれか1項に記載のシェルE。

請求項60

請求項50から59までのいずれか1項に記載のシェルEの内部空間Iにおいて実施される、炭化水素の不均一系触媒化部分的脱水素化方法。

請求項61

炭化水素の不均一系触媒化部分的脱水素化を実施するための請求項50から59までのいずれか1項に記載の、或いは請求項63、65、66までのいずれか1項に記載のシェルEの使用。

請求項62

鋼Bが、反応室に接するその側面上でアロナイズ、アリタイズ及び/又はアルミナイズされている、請求項1から49までのいずれか1項に記載の方法。

請求項63

鋼Bが、内部空間Iと接触する側面上でアロナイズ、アリタイズ及び/又はアルミナイズされている、請求項50から59までのいずれか1項に記載のシェルE。

請求項64

複合材料の鋼鉄A及び鋼Bがオーステナイト鋼である、請求項1から49までのいずれか1項に記載の、或いは請求項62に記載の方法。

請求項65

複合材料の鋼鉄A及び鋼Bがオーステナイト鋼である、請求項50から59までのいずれか1項に記載の、或いは請求項63に記載のシェルE。

請求項66

内部空間Iの反対側の側面上に載置された断熱材を有する、請求項50から59までのいずれか1項に記載の、或いは請求項63又は65までのいずれか1項に記載のシェルE。

技術分野

0001

本発明は、気相中における少なくとも1種の被脱水素炭化水素の連続的不均一系触媒化部分的脱水素化方法であって、反応室が、反応室に接する(材料)シェル(E)で囲まれ、且つ、反応室内に少なくとも1種の出発ガス流を供給するための少なくとも1つの第1開口部と、反応室から少なくとも1種の生成物ガス流を取り出すための少なくとも1つの第2開口部とを有し、少なくとも1種の被脱水素炭化水素を含む少なくとも1種の出発ガス流が連続的に供給され、反応室内において、少なくとも1種の被脱水素炭化水素が、反応室内に配置される少なくとも1つの触媒床を通して送られ、且つ、少なくとも1種の脱水素された炭化水素と、未変換の被脱水素炭化水素と、分子水素及び/又は水蒸気とを含む生成物ガスの生成を伴って、少なくとも1種の脱水素された炭化水素に酸化的に又は非酸化的にで部分的に脱水素され、及び少なくとも1種の生成物ガス流が反応室から連続的に取り出される、方法に関する。

0002

本発明はまた、本発明に記載の方法を実施するための装置と、少なくとも1種の脱水素された炭化水素の部分酸化の方法とに関する。

背景技術

0003

本出願において使用される「脱水素された炭化水素」という用語は、その分子が、被脱水素炭化水素の分子よりも少ない少なくとも2個(「2」は性能の観点から好まれる)の水素原子を含む、炭化水素を含むことが意図される。一方、炭化水素という用語は、その分子が炭素及び水素という元素のみから形成される物質を含むことが意図される。

0004

故に、脱水素された炭化水素は、特に、分子中に1個以上のC、C二重結合を有する非環式及び環式脂肪族炭化水素を含む。

0005

かかる脱水素された脂肪族炭化水素の例としては、プロペンイソブテンエチレン、1−ブテン、2−ブテン、ブタジエンがある。換言すれば、脱水素された炭化水素としては、特に、1価の不飽和直鎖炭化水素(n−アルケン)又は分岐脂肪族炭化水素(例えばイソアルケン)や、シクロアルケンも挙げられる。

0006

更に、脱水素された炭化水素はまた、分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を含むアルカポエン(例えばジエントリエン)を含むことが意図される。また一方で、脱水素された炭化水素は、アルキル置換基脱水素化によってエチルベンゼンイソプロピルベンゼン等のアルキル芳香族をはじめとして得ることができる炭化水素化合物を含むことが意図される。例えば、これらはスチレンα−メチルスチレン等の化合物である。

0007

脱水素された炭化水素は、例えば官能ラジカル重合性化合物(例えば、プロペン由来アクリル酸又はイソブテン由来のメタクリル酸や、その重合生成物)の合成にごく一般に有益な開始化合物である。例えば、かかる官能化化合物は、脱水素された炭化水素の部分酸化によって得られ得る。また一方で、脱水素された炭化水素は、メチルtert−ブチルエーテル(例えばオクタン価を設定するための燃料添加剤として適切なイソブテンの後の生成物)等の化合物の製造に適切である。脱水素された炭化水素はまた、それ自身の重合のためにそれ自体が使用され得る。

0008

本明細書における有用な被脱水素炭化水素としては、特に非環式及び環式のアルカンがあるが、オレフィンも挙げられる(C、C二重結合数が増加する)(例えば、ブタジエンへのn−ブテンの不均一系触媒部分脱水素化についても言及されるべきである)。

0009

換言すれば、本特許出願の「被脱水素炭化水素」という用語は、例えば、ストイキオメトリーCn H2n+2(n=1超〜20)の、及びストイキオメトリーCn H2n(n=1超〜20)の、及びストイキオメトリーCnH2n-2(n=2超〜20及びn=整数)の炭化水素、特にC2〜C16のアルカン、例えば、エタン(エチレンに)、プロパンプロピレンに)、n−ブタンイソブタン(イソブテンに)、n−ペンタンイソペンタンn−ヘキサン、n−ヘプタンn−オクタン、n−ノナン、n−デカンn−ウンデカン、n−ドデカンn−トリデカンn−テトラデカン、n−ペンタデカンn−ヘキサデカンを含む。

0010

しかしながら、特に、本明細書中でなされる全ての記載は、被脱水素炭化水素としてのC2〜C6アルカン、特にC2〜C4炭化水素について適用する。換言すれば、本明細書において被脱水素炭化水素としては、特に、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタンがあるが、1−ブテンや2−ブテンも挙げられる。

0011

冒頭に記載した脱水素された炭化水素を製造する方法は、周知の事柄である(例えば、WO03/076370、DE−A10 2004 032 129、EP−A731 077、WO01/96271、WO01/96270、DE−A103 16 039、WO03/011804、WO00/10961、EP−A799 169、DE−A102 45 585(特許文献1〜10)並びに独国特許出願10 2005 061 626、10 2006 017623及びDE 102006024901.1(非特許文献1〜3)参照)。

0012

原則的に、少なくとも1種の被脱水素炭化水素の不均一系触媒化部分的脱水素化によって脱水素された炭化水素を製造する方法は、2群:酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化と非酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化とに分けられる。酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化とは異なり、非酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化は、酸素の作用なしに生じる。換言すれば、被脱水素炭化水素から取り出すべき水素は、分子水素として直ちに取り出され、次のステップにおいて酸素によって少なくとも部分的に酸化的に水に酸化されない。従って、非酸化的な脱水素化の熱的な特徴は、あらゆる場合において吸熱性であることである。それに対して、酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化においては、被脱水素炭化水素から取り出すべき分子水素は、酸素の作用下で取り出される。それは、水(H2O)として直ちに取り出され得る(この場合は略して不均一系触媒化オキシ脱水素化とも呼ばれ、その熱的性質は、あらゆる場合に発熱性である)。一方でまた、それは、最初に分子水素として生じ得(即ち、非酸化的に又は従来法で)、その分子水素は、次いで、次のステップで水(H2O)に酸素で部分的又は完全に酸化され得る(次の水素燃焼の程度に依存し、全体的な熱的性質は吸熱性、発熱性又は中間で有り得る)。

0013

被脱水素炭化水素の全ての上述の不均一系触媒化部分的脱水素化に共通していることは、それが比較的高い反応温度で進行することある。典型的な反応温度は、≧250℃であり得、しばしば≧300℃、多くの場合≧350℃、又は≧400℃、又は≧450℃、又は≧500℃であり得る。

0014

更に、連続的不均一系触媒化部分的脱水素化の長期操作においては、反応室の1回の通過において脱水素化変換を維持するために、通常、必要とされる反応温度が、操作時間と共に更に高いものへと上昇する。これは、典型的には、使用する触媒不可逆的に非活性化される程度が、操作時間の延長と共に増大するためである。換言すれば、適切な測定によって使用される触媒を再活性化再生)するために、連続的操作が幾度も一時的に中断する場合でも(かかる操作モードは、本明細書における「連続的」という用語に含まれることが意図される)、全操作時間での触媒の最初の活性は、前記方法の全操作時間が延長してももはや増大しない。この効果は、対応する反応温度の増加によって打ち消される可能性がある。しかし、反応温度の増加はまた、通常、触媒の可逆的非活性化の効果を打ち消すために用いられる。

0015

かかる高反応温度の不利な点は、所望の標的反応(被脱水素炭化水素→脱水素された炭化水素)と比べて、望ましくない副反応重要性がますます増大する程度が一般に反応温度と共に増大することである。例えば、これらの望ましくない副反応の内の1つとしては、典型的には炭素原子数がより少ない炭化水素への、被脱水素炭化水素の、及び/又は、脱水素された炭化水素の熱分解がある。

0016

工業規模の製造のための反応室のシェルのための従来材料は、鋼である。しかしながら、実験的な研究によって、鋼は、冒頭に記載された通りの方法のシェルの反応室に接する側面のための材料として、被脱水素炭化水素及び/又は脱水素された炭化水素の熱分解を触媒することが可能であることが明らかになった。この望ましくない副反応を、比較的低反応温度であっても望ましくない方法で顕在化させる熱分解に必要な活性化エネルギーは、触媒作用によって低減する。対応する方法で、分子酸素の存在下の鋼はまた、被脱水素炭化水素の、及び/又は、脱水素された炭化水素の燃焼を触媒することが可能である。上述の状況において重要なことは、触媒作用の程度が特定の鋼の元素組成に左右されるということである。

0017

上記の背景に対して、従来技術は、冒頭で記載した方法のための異鋼種推奨する。WO03/076370は、例えばその実施例において、シェルのための材料として、反応室に接するシェルの側面にアロナイズ、アリタイズ、及び/又はアルミナイズされた鋼(即ち、それぞれ、アルミニウム酸化アルミニウム、又はアルミニウムと酸化アルミニウムとによって被覆される)を推奨している。鋼の組成物に関する記述は、WO03/076370(特許文献1)において更になされていない。同じ推奨は、WO03/011804(特許文献7)によってなされている。それは、可能な代替として、反応室に接するシェルの側面を不動態化することを目的とした開始ガス流硫化物の使用を更に推奨している。

0018

WO03/076370
DE−A 10 2004 032 129
EP−A 731 077
WO01/96271
WO01/96270
DE−A 103 16 039
WO03/011804
WO00/10961
EP−A 799 169
DE−A 102 45 585

先行技術

0019

独国特許出願10 2005 061 626
独国特許出願10 2006 017623
独国特許出願 102006024901.1

発明が解決しようとする課題

0020

しかしながら、アロナイズ又はアリタイズ及び/又はアルミナイズの不利な点は、工業規模でのその実施が、破格のコストでのみ可能であるという点にある。開始ガス流における硫化物の使用の不利な点は、第1に、それに対する需要であり、第2に、かかる使用が、一般に、不均一系触媒化部分的脱水素化のために使用された触媒の有効期間に対する悪影響、及び/又は、適切な場合に引き続いて起こる脱水素された炭化水素の不均一系触媒化部分的酸化のために使用された触媒の有効期間に対する悪影響を有するという点にある。

0021

上述の不利な点は、その比較例におけるシェルのための材料としてDIN材料番号1.4841の非被覆鋼を推奨するDE A 102004032129の教示には示されていない。これは、以下の元素組成、Cr:24〜26質量%、Ni:19〜22質量%、Si:1.5〜2.5質量%、N:0以上〜0.11質量%、C:0以上〜0.2質量%、Mn:0以上〜2質量%、P:0以上〜0.045質量%、S:0以上〜0.015質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)を有し得る鋼である。

0022

同様に、DE−A10 2005 051 401においては、シェルのための材料として、Si含有鋼(例えばDIN1.4841タイプのもの)が推奨されている。また、他の推奨の中で、DE 102006017623.5は、反応室に接する側面のためのDIN1.4841タイプの鋼の推奨を含む。

0023

DIN材料番号1.4841の鋼に代わるものとして、DE102005061626.7においては、当該反応室シェルのために、以下の元素組成、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜3質量%、N:0.1〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mn:0以上〜4質量%、Al:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)を有するSi含有鋼の使用が推奨されている。

0024

DE102005061626.7においては、上述の鋼鉄組成物が、当該製造方法から生じる要件の残りの特性に関しても有利であるように選択されると仮定される。例えば、この要件の特性としては、冒頭で記載された方法及び付随する再生サイクルが好ましくは1atmを上回る作動圧力で(例えば気圧を少なくとも0.5バール上回って)実施されることから、使用すべき鋼が圧力容器材料としても適切でなければならないという点が挙げられる。例えば、ドイツの圧力容器規制は、この点で、≧40Jのノッチ衝撃抵抗(ノッチ付衝撃エネルギー)(室温(約25℃)及び標準圧力(1atm)に基づく)を有するために適切であると認められた材料が必要である(DIN EN 10045 Part1及び2と共にDIN50115にノッチ付試験片衝撃試験で決定される(超微小試料の場合);その試験において、振り子型ハンマが特定の高さから振り下ろされ、最低位置でノッチ付試料の背部を打つ;試料に浸透する場合、ハンマのエネルギーの一部は、いわゆるノッチ付き衝撃エネルギーに消費される;これは、機器抵抗指示計で測定され得るか、若しくは装備された振り子の場合は電子手段によって直接的に更に処理され得る)。材料の脆化がそのノッチ付衝撃抵抗の低下を伴うことから、上記の直接的な帰結は、冒頭に記載された方法のために使用すべき方法条件下における鋼の低長期脆化傾向のための要件である。

0025

これらの方法条件としては、特に、高反応、及び/又は、言及される方法で通常用いられる触媒再生温度が挙げられる。

0026

更に、言及される鋼の浸炭傾向が、当該方法の条件下で最低限のものでなければならない。浸炭とは、炭化水素分解によって形成され、且つ、鋼中に拡散する元素状炭素による、反応室に接する側面の材料への攻撃である。先頭から前方に全鋼構造を覆う上記の長期脆化とは対照的に、浸炭は、反応室に接する側の表面から開始して漸次的に材料の内部に進む。

0027

物質特性は、浸炭性の増加と共に悪化する(例えば、脆性は、浸炭性を有する領域内で増大し;当該元素の炭化物形成のために、望ましくない触媒効果がしばしば強まる)。管式反応室を使用する場合は、特に簡単な方法で浸炭性を金属組織学的に調べることができる。このために、断面図は、特定の操作時間後の特定の管式反応器横軸からその縦軸で得られる。これは、鋼構造が顕微鏡下で視認され得るように、粉砕及び研磨され、次いでまず65質量%の水性硝酸(35gのH2O中に65gのHNO3)で処理され、次いで10質量%のエタノール酢酸(90gのエタノール中に10gの酢酸)で後処理される。炭素を含有させることによって変化した構造体は、濃い灰色から黒色見える。表面からの浸炭深さは、スケールで決定され得る。しばしば、浸炭の外観は、「メタルダスティング」として知られる特殊なケース腐食を伴う。この金属の攻撃は、陥凹の形成を一般に伴う顕著な局部腐食である。比較的一様に材料に浸透する浸炭とは対照的に、メタルダスティングは、比較的不規則であるが、それでもなお材料中に深く、比較的速やかに、局所的に進行する攻撃を特徴とし、その際、あらかじめ形成された金属炭化物が、炭素及び金属粒子の放出と共に分解する。適切な表面部位で、この攻撃は、肉眼はっきりと見え、そして上記の金属組織学的検査において顕微鏡下で比較的大きく視認され得る(「カリフラワー形成」)。メタルダスティングは、急激な材料破壊につながる可能性がある。

0028

金属ダストの形成はまた、それが、触媒床を含む反応室全体の中で、例えば反応ガス流によって散布されるという点で不利である。しかしながら、金属ダスト粒子は、被脱水素炭化水素及び/又は脱水素された炭化水素から元素炭素の形成を促進する一般に触媒活性の粒子である。これは、特に金属ダスト粒子が触媒床中に集まり、そこに形成されるカーボン粒子が触媒の活性表面を覆い、それ故に早期にそれが不活性化される場合に不利である。

0029

そのうえ、材料として選択される鋼は、当該方法の条件下でスケーリング耐性を有しなければならない(スケーリング=反応空気中に存在する分子酸素による酸化攻撃)。本明細書のはじめに記載される方法で形成される脱水素された炭化水素が、かかる工程の後の工程で不均一系触媒作用の下で部分的に酸化され得る(特に好都合にも、水素化されていない炭化水素を伴う)ということを考慮すれば、耐食性のための要件は重要なものである。次いで所望の部分的酸化生成物が部分酸化の生成物ガス混合物から分離される際、通常残るものは、まだ水素化されていない炭化水素及び酸素化物を含む残留ガスであり、それは、まだ水素化されていない炭化水素の更なる変換を目的とした本明細書のはじめにに記載された方法に好都合にも再利用される。しかしながら、腐食作用は、全酸素化物の大部分(例えば、アクロレイン、アクリル酸、メタクロレイン、メタクリル酸、H2O、O2、CO2等)が原因となり得る。

0030

選択される鋼鉄材料に関する更なる要件は、それが有利な方法で処理可能なものでなければならないということである。このことは、特に、それが、溶接技術によって処理可能でなければならないということを意味し、これは、アロナイズを損なわずに処理する前にアロナイズされる鋼の場合には可能ではない。しかしながら、工業規模上での処理の後のアロナイズの実施は、仮になされるとしても、非常に大きな困難なしに可能ではない。

0031

現在、内部の研究によって、従来技術で推奨される鋼のいずれも、単独で記載される要件の性質を満たすことが可能ではないことが明らかにされた。

0032

その代わりに、一般に、長期の脆化傾向に関して、従来技術で推奨され、且つ、≧1質量%のSiを含むそれらの鋼は、当該方法条件下で不十分であることが明らかにされた。

0033

逆に、それらの鋼は、従来技術で任意の材料としてその考察に含まれ、Si含有率が≦0.8質量%であるが、当該方法条件下(特に高反応及び/又は触媒再生温度)で、基本的に長期の脆化はないが、高い浸炭性及びメタルダスティングを示すことが一般に分かった。

0034

特に鋼中に存在するニッケルは、浸炭性とメタルダスティング(金属ダスト形成)の両方を促進すると言われていることから、GB−A2066696は、前記問題を解決するために、ニッケル含有材料からシェルを製造すること、及び、それを、反応室に接するその側面上のニッケル非含有材料で被覆することを推奨する。

0035

EP−A683 760は、GB−A2066696の教示に同意し、且つ、特に、EP−A683 760の認められたバージョン(DE−69417879 T2、認められた請求項及び5ページ20行目以降、6ページ25行目以降参照)に従って炭化物豊富な低ニッケル複合中間層を介して鋼に必ず固定されなければならない保護層を、反応室に接する側面のシェルのための材料として使用される鋼に形成させることを推奨する。従来のメッキは不十分であると言われている。最終的に、保護層は、方法操作の経過中であっても無損傷のままでなければならないということも示される。

0036

この背景に対して、触媒再生のために一般に用いられる酸化/還元サイクルをも含む、開示されるか又は従来技術で明らかにされた材料よりも良好に記載された要件の性質を満たす、本明細書の冒頭で記載される通りの方法を実施するための反応室のシェルのための材料を提供することが、本発明の目的であった。

課題を解決するための手段

0037

本発明において提供される解決は、気相中における少なくとも1種の被脱水素炭化水素の連続的不均一系触媒化部分的脱水素化方法であって、反応室が、反応室に接する(材料)シェル(E)で囲まれ、且つ、反応室内に少なくとも1種の出発ガス流を供給するための少なくとも1つの第1開口部と、反応室から少なくとも1種の生成物ガス流を取り出すための少なくとも1つの第2開口部とを有し、少なくとも1種の被脱水素炭化水素を含む少なくとも1種の出発ガス流が連続的に供給され、反応室内において、少なくとも1種の被脱水素炭化水素が、反応室内に配置される少なくとも1つの触媒床を通して送られ、且つ、少なくとも1種の脱水素された炭化水素と、未変換の被脱水素炭化水素と、分子水素及び/又は水蒸気とを含む生成物ガスの生成を伴って、少なくとも1種の脱水素された炭化水素に酸化的に又は非酸化的にで部分的に脱水素され、及び少なくとも1種の生成物ガス流が反応室から連続的に取り出される方法であって、ここでシェル(E)は、反応室に接するその側面B上に、以下の元素組成、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜4質量%(又は1〜3質量%)、Al:0以上〜4質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mn:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Bからなる複合材料から製造され、但し鋼Bは、反応室と反対側のその側面A上で、直接的に、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかで、元素組成、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%(好ましくは8〜16又は14質量%)、Si:0以上〜0.8質量%、Al:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mo:0以上〜4質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Ti:0以上〜0.8質量%、Nb:0以上〜1.2質量%又は〜0.5質量%、V:0以上〜0.9質量%、B:0以上〜0.1質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)、若しくは元素組成、Cr:19〜23質量%、Ni:30〜35質量%、Co:0以上〜1質量%、Si:0以上〜1質量%、Al:0.15〜0.7質量%、C:0以上〜0.12質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Cu:0以上〜0.75質量%、Ti:0.15〜0.7質量%、P:0以上〜0.05質量%、好ましくは〜0.015質量%、S:0以上〜0.05質量%、好ましくは〜0.01質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Aの上にメッキされる。

発明の効果

0038

従来技術で与えられる教示に鑑みて、驚くべきことに、本発明に記載の方法は、本発明に記載の方法における鋼Bが少なくとも9質量%のNiを含む必要があることから考えて、示された問題を満足な方法で解決することができる。

0039

本発明において提供される解決は、気相中における少なくとも1種の被脱水素炭化水素の連続的不均一系触媒化部分的脱水素化方法であって、反応室が、反応室に接する(材料)シェル(E)で囲まれ、且つ、反応室内に少なくとも1種の出発ガス流を供給するための少なくとも1つの第1開口部と、反応室から少なくとも1種の生成物ガス流を取り出すための少なくとも1つの第2開口部とを有し、少なくとも1種の被脱水素炭化水素を含む少なくとも1種の出発ガス流が連続的に供給され、反応室内において、少なくとも1種の被脱水素炭化水素が、反応室内に配置される少なくとも1つの触媒床を通して送られ、且つ、少なくとも1種の脱水素された炭化水素と、未変換の被脱水素炭化水素と、分子水素及び/又は水蒸気とを含む生成物ガスの生成を伴って、少なくとも1種の脱水素された炭化水素に酸化的に又は非酸化的にで部分的に脱水素され、及び少なくとも1種の生成物ガス流が反応室から連続的に取り出される方法であって、ここでシェル(E)は、反応室に接するその側面B上に、以下の元素組成、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%、Si:1〜4質量%(又は1〜3質量%)、Al:0以上〜4質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mn:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Bからなる複合材料から製造され、但し鋼Bは、反応室と反対側のその側面A上で、直接的に、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかで、元素組成、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%(好ましくは8〜16又は14質量%)、Si:0以上〜0.8質量%、Al:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mo:0以上〜4質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Ti:0以上〜0.8質量%、Nb:0以上〜1.2質量%又は〜0.5質量%、V:0以上〜0.9質量%、B:0以上〜0.1質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)、若しくは元素組成、Cr:19〜23質量%、Ni:30〜35質量%、Co:0以上〜1質量%、Si:0以上〜1質量%、Al:0.15〜0.7質量%、C:0以上〜0.12質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Cu:0以上〜0.75質量%、Ti:0.15〜0.7質量%、P:0以上〜0.05質量%、好ましくは〜0.015質量%、S:0以上〜0.05質量%、好ましくは〜0.01質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Aの上にメッキされる。

0040

例えば、本発明に記載の方法のための有用な鋼Aとしては、DINタイプ1.4876の(又はAlloy800Hとして知られる)ものがある。

0041

従来技術で与えられる教示に鑑みて、驚くべきことに、本発明に記載の方法は、本発明に記載の方法における鋼Bが少なくとも9質量%のNiを含む必要があることから考えて、示された問題を満足な方法で解決することができる。

0042

Ullmanns Encyklopaedie der technischen Chemie,4th edition,1973,volume 3,Verfahrenstechnik und Reaktionsapparate[Process technology and reaction apparatus],Verlag Chemie,Weinheim,page 26以降に従って、本明細書において、メッキは、溶接及び垂直応力で、熱間加工及び冷間加工で分離され得ない2種以上の金属層基材及び塗布材料)の間の複合物の製造を意味すると理解されるものとする。好都合にも、本発明によれば、複合物は、メッキ製品についてのEN13445−2:2002(D) edition1(2002−05)の要件を満たすものである。これは、付録Cによる圧力システムのためのメッキ製品のための工業製品供給規定に特に適用する。

0043

換言すれば、既に示されたように、基材及び塗布材料の間の結合は、シェル(E)の製造中か、本発明に記載の方法の操作中かのいずれかにおいて層分離が生じないよう、十分に強くなければならない。

0044

応用の観点から適切には、塗布材料の引張強度が280N/mm2未満(DIN50111で決定)のメッキの剪断抵抗(DIN50162(1978年9月)で決定)は、塗布材料の最低引張強度の半分超であり、試験の方向とは無関係の他の全ての塗布材料については、140N/mm2未満であってはならない。

0045

更に、本発明の複合材料において、結合領域は、好都合には全体の接触面積の少なくとも95%を含まなければならず、結合によって囲まれる個々の面積は50cm2を超えてはならない。メッキは、結合すべき金属を共圧延することによって(共圧延;K.Born:"Plattierte Bleche fuer hoechste Beanspruchungen"[Plated metal sheets for ultrahigh stresses]in:Werkstofftechnik[Materials technology],DECHEMA Monograph vol.45,Verlag Chemie,Weinheim 1962)及び基材に対する塗布材料の塗布溶接(溶接メッキ;K.Born,W.Speth:Herstellung plattierter Bauteile.Vergleichende Betrachtung zwischen Walzplattieren und Beschichten durch Auftragschweissen[Production of plated components.Comparative evaluation between roller plating and coating by application welding],Schweissen Schneiden,19,209−214,1967)、又は爆薬爆発する際に層が衝撃的な圧力波によって相互に結合されるような方法(爆発メッキ;H.C.A.Burkhardt:Schockwellenphysik[Shockwave physics],Metall 19,1−9,1965;U.Richter,J.F.Roth:Grundlagen und Anwendung des Sprengplattierens[Fundamentals and use of explosive plating],Naturwissenschaften 57,487−493,1970;G.Buck,E.Hornbogen:Metallkundliche Untersuchungen an Explosivschweissnaehten[Metallurgy examinations of explosive weld seams],Metall 20,9−21,1966)で生じさせ得る。

0046

本発明に従って使用される複合材料が銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を有する場合、鋼A及び鋼Bは、メッキによって、この中間層に結合される。また、例えば爆発メッキの状況では、単一の作業ステップで複合物全体を得ることができる。一方、本発明においては、鋼Aが鋼B上にメッキをされたのか、その逆なのか(本発明により好まれる)は区別されない。その代わりに、「鋼Bは、反応室と反対側のその側面A上で、直接的に、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかで、鋼A上にメッキされる」という語法は、両方の変種を表す。一般に、2種の鋼A、Bの薄め剤は、2種の鋼A、Bの増粘剤上にメッキされることになる。材料のメッキに関する更なる情報について、当業者は、K.Bungardt,G.Lennartz,R.Oppenheim:Einfluss von Stickstoff auf die Eigenschaften austenitischer Chrom−Nickel−und Chrom−Nickel−Molybdaen−(Kupfer)−Staehle[Influence of nitrogen on the properties of austenitic chromium−nickel and chromium−nickel−molybdenum−(copper)steels],DEW(Deut.Edelstahlwerke)−Tech.Ber.7,71−90,1967;R.Oppenheim:Chemisch bestaendige Staehle und Legierungen.Derzeitiger Stand und neuere Entwicklungen[Chemically stable steels and alloys.Current state and recent developments],DEW(Deut. Edelstahlwerke)−Tech.Ber.7,49−64,1967;H.Warwesik:Reaktordruckgefaess[Pressure reactor vessel],Atomwirt,Atomtech.10,376−379,1965;W.Baberg:Dampferzeuger[Steam generator],Atomwirt.,Atomtech.10,379−381,1965;W.Klein:Gefuegeaenderungen beim Explosivplattieren von Stahl
mit Stahl und einigen Nichteisenmetallen[Structure changes in the explosive plating of steel with steel and some nonferrous metals],Z.Metallk.56,261−267,1965、及びO.Wilms:Anwendung des Sprengplattierens mit Sonderwerkstoffen als Auflage[Use of explosive plating with special materials as the applied layer],DEW(Deut.Edelstahlwerke)−Tech.Ber.10,176−183,1970に見出すことができる。

0047

メッキの際、2種の材料は、部分的に機械的経路によって、部分的に冶金経路によって結合される。概して、2種の材料の形態適合結合は、メッキの際に達成される。

0048

好都合には、本発明に従って使用される複合材料は、爆発メッキによって得られる。この場合(及び一般的に)、鋼Aは、好ましくは基材を形成し、鋼Bは塗布材料を形成する。

0049

本発明によれば、鋼A及び鋼Bは、20〜700℃の温度範囲において、同様の熱膨張係数γ(長手方向熱膨張係数としても知られる;通常は1mの長さ及び1cm2の一様な断面積ロッドで決定される)を有することが有利である。また、鋼A及び鋼Bについての熱膨張係数γの温度依存性は、上述の温度範囲内でほとんど同じである。

0050

好ましくは、本発明によれば、本発明の複合材料に存在する鋼Aの熱膨張係数γと、本発明の複合材料に存在する鋼Bの熱膨張係数γとは、500℃及び1atmで≦2・10-6m/m・K異なる。

0051

特に好都合には、上述の差は、≦1.75・10-6m/m・K、より良好には≦1.5・10-6m/m・K、好ましくは≦1.25・10-6m/m・K、より好ましくは≦1.0・10-6m/m・K、非常に特に好都合には≦0.80・10-6m/m・K、更により良好には≦0.60・10-6m/m・K又は≦0.50・10-6m/m・K又は≦0.40・10-6m/m・K、最高には≦0.30・10-6m/m・K又は≦0.20・10-6m/m・K又は≦0.10・10-6m/m・K、及び絶対的に最高には≦0.05・10-6m/m・K又は0m/m・Kである。

0052

本発明に従って使用される複合材料の鋼A及びBについて、特に中間でなされる触媒再生によって、本発明に記載の方法が実施されるにつれて温度が広い範囲で周期的に変動することになるため、熱膨張係数γの類似性は重要である。本発明に従って使用される複合材料の鋼A及びBが、この温度範囲内で著しく異なる熱膨張係数γを有するならば、反応管を囲むシェルは、上述の温度変化の場合にバイメタル温度計のように変形することになり、このことは、本発明に記載の方法の実施に望ましくない(これは、特に鋼Bが方法の実施中に脆化する場合に当てはまり;対応する変形によって、鋼bにおける亀裂及び/又は破断が促進される可能性がある)。例えば、非合金鋼又は低合金鋼(それらは、Fe以外の総量が5質量%未満の元素を含む)或いは最高で13質量%のCrを有する耐熱マルテンサイト系鋼(その両方とも、典型的には有利な価格のために好ましい反応器材料である)の場合は、このγ値が著しく異なるので、本発明に従って使用される複合材料の製造のための鋼Bのメッキ相手として不適当なものとなる。

0053

本明細書において、対応する純金属に加えて「銅及び/又はニッケル」という表現はまた、合金を含むが、その合金は、その全質量に基づいて、銅及び/又はニッケルを除いて最高5質量%、又は最高4質量%、又は最高3質量%、又は最高2質量%、又は最高1質量%、又は最高0.5質量%の元素(金属)を含む。それらの全ては、比較的柔らかい中間層(それらはいずれも脆化しない)を形成するが、そのために、鋼A、Bからの熱膨張率の差があっても本質的に上記の負の効果が生じない(それらは、ラバーバンドのような効果的な働きをする)。いずれにしても、例えば純銅の熱膨張係数は、当該温度範囲内で、鋼A、Bとの差はほとんどない。

0054

応用の観点から適切には、本発明に従って使用される複合材料における鋼Bの厚さは、一般に、0.2〜25mm、しばしば1〜15mm又は1〜10mmである。好都合には、上述の厚さは、2〜8mm、好ましくは4〜6mm又は5mmである。

0055

本発明に従って使用される複合材料の鋼Aの厚さは、応用の観点から適切には、10〜150mm、多くの場合20〜100mm又は60〜100mm又は20(30)〜75mm又は20(30)〜50mmである。典型的には、本発明に従って使用される複合材料は、鋼A及び鋼Bを含み、更に適切な場合、いずれの場合においても複合材料にわたって非常に一定(均一)の厚さが認められる中間層も含む。

0056

鋼Aの場合、選択すべき材料厚は、特定の鋼の種類と反応室のシェルの直径との両方に左右される。比較的厚さの大きな特定の鋼Aは、比較的大きな直径の場合に望ましく、比較的小さな直径の場合には、比較的小さな厚さの特定の鋼Aが望ましい。

0057

DINタイプ1.4910の鋼Aが使用される場合、上述の厚さは、好ましくは本発明に従って、20(30)〜50mmである。DINタイプ1.4941又はDINタイプ1.4948又はDINタイプ1.4541の鋼鉄Aが使用される場合、上述の厚さは、好ましくは本発明に従って、40又は60〜100mmである。塗布に適切な鋼Aの安定値膨張限界値又は長期安定度;DIN EN 10028−7参照)が低くなると、本発明に従って使用される複合材料について選択される鋼Aの厚さが大きくなる。

0058

好ましくは本発明によれば、鋼A及び鋼Bの両方は、オーステナイト系ステンレス)鋼である。それらは、本質的に、異なる種類の格子構造によってフェライト鋼結晶立方体格子セル)と異なる。特に、それらの結晶は、より密に詰まった立方面心格子セルからなる。オーステナイト鋼の製造において、最終熱処理として、通常、1000℃〜1150℃の間の温度で溶体化焼鈍が実施され、その後沈着物の形成を防止するために水又は空気で冷却される。

0059

本発明に従って使用される複合材料は、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を有する場合、その厚さは、通常≧0.1mm、通常≧0.2mm又は≧0.3mmである。しかしながら、一般的に、この中間層の厚さは3mmを超えない。換言すれば、中間層の厚さは、通常は≦3mm又は≦2.5mm、多くの場合は≦2mm又は≦1.5mm、及び好ましくは≦1mmである。上述の中間層が使用される場合は、次の(メッキが完成した際の)溶体化焼鈍を実施してはならない。

0060

次の(メッキが完成した際の)溶体化焼鈍は、中間層なしで生じ得る(実施され得る)。

0061

中間層は、第1に、鋼Aへの鋼Bの付着の改善を生じさせることが可能であり、また相対運動の場合に生じる剪断力を吸収することも可能である。本発明に記載の方法の実施における長期の操作時間にわたって鋼Bに亀裂が生じる場合は、中間層によって、鋼Aが反応ガスとの接触から保護され、そして更に鋼Aが浸炭及びメタルダスティングのリスクから保護される。中間層の更に有利な性質は、反応ガスと接触する場合であっても脆化しないということである。

0062

好都合にも、本発明によれば、鋼A、Bの製造から生じる不純物の総量は、全く一般的な観点からいえば、同一の基準で、≦1質量%、好ましくは≦0.75質量%、より好ましくは≦0.5質量%、及び最も好ましくは≦0.25質量%である。しかしながら、一般的に、製造から生じる特定の鋼A、Bの不純物の総量は≧0.1質量%である。製造から生じる不純物とは対照的に、鋼の他の成分は、その性質を決定する合金成分である。これは、特に、Cr、Ni、Si、N及びC、更に、Al、Mo、Mn、Ti、V及びNbの元素に当てはまる

0063

本明細書において、希土類金属は、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)の元素を含む。本発明による好ましい希土類金属は、Ceである。好ましくは、本発明によれば、本発明の鋼Bは、故に≧0〜0.1質量%のCe、或いは0〜0.1質量%のCe及びCe以外の1種以上の希土類金属(特にLa、Nd及び/又はPr)を含む。

0064

特に本発明による好ましい鋼Bは、DIN材料番号1.4841の鋼である。

0065

特に本発明による好ましい鋼Aは、DIN材料番号1.4910の鋼であり、それは、例えばThermon(登録商標)4910として入手可能である。この鋼Aは、特に本発明の長期使用の後において、特に高温安定度(膨張の限界値、長期安定度)が高く、同時に構造安定性が高い(高ノッチ付衝撃抵抗)ために注目に値するものであり、これによって比較的小さな厚さでの使用が可能になる。これは、以下の組成物の枠組み、Cr:16〜18質量%、Ni:12〜14質量%、Si:0以上〜0.8質量%、N:0.10以上〜0.18質量%、C:0以上〜0.1質量%(好ましくは0以上〜0.05質量%)、Mo:2以上〜3質量%、Mn:0以上〜2質量%、B:0.0015〜0.0050質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の中の鋼である。

0066

好都合には、上述の組成物の枠組みの中のP及びSの含有率は、以下の値:P:≧0〜0.035質量%及びS:≧0〜0.015質量%である。

0067

本発明に記載の方法は、反応室のシェルが、鋼BがDIN材料番号1.4841の鋼であり、且つ、鋼AがDIN材料番号1.4910の鋼である複合材料から製造される場合に非常に特に有利であって、ここで鋼Bは、鋼A上に、直接的に、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかでメッキ(好ましくは爆発メッキ)される。

0068

好都合には、DIN1.4910の鋼の厚さは、20又は30〜50mmが選択され、DIN1.4841の鋼の厚さは、1〜10mm、好ましくは4〜6mmが選択される。Cuの、Niの、或いはCu及びNiの中間層が更に使用される場合、その層厚さは、好都合には0.2〜2mmであり、好ましくは0.2〜1mmである。

0069

本発明に記載の方法に好ましい別の鋼Bは、以下の組成物:Cr:19〜21質量%、Ni:11〜13質量%、Si:1.5〜2.5質量%、C:0以上〜0.2質量%、Mn:0以上〜2質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)を有し得るDIN材料番号1.4828の鋼である。

0070

好都合には、上述の組成物の枠組みの中のP及びSの含有率は、以下の値:P:≧0〜0.035質量%及びS:≧0〜0.015質量%である。

0071

上述の鋼は、例えば、Outokumpu GmbH(D−47877 Willich)から入手可能である。

0072

換言すれば、本発明による特に適切な鋼Bは、その組成物が、以下の組成物の枠組み、Cr:19〜26質量%、Ni:11〜22質量%、Si:1.5〜2.5質量%、N:0以上0.15質量%以下、C:0以上0.5質量%以下、Mn:0以上2質量%以下、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%(又は0以上〜0.02質量%)、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の中のものである。

0073

上述の組成物の枠組みにおいて、P含有率はまた、≧0〜≦0.035質量%であってよい。

0074

本発明による適切な鋼Bの別の一群Sは、組成物の枠組み、Cr:18〜30質量%、Ni:9〜36質量%(又は〜37質量%)、Si:1〜3質量%、N:0.1〜0.3質量%、C:0以上0.15質量%以下、Mn:0以上4質量%以下、Al:0以上4質量%以下、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の下に包含される。

0075

可能な鋼Bの上述の群Sは、DE 102005061626.7に詳細に記載されている。この群Sの中では、以下の組成物:Cr:18〜26質量%、Ni:9〜36質量%、Si:1〜2.5質量%、N:0.1〜0.3質量%、C:0以上、好ましくは(他の含有率から独立して)0.03〜0.15質量%、Mn:0以上〜3質量%、Al:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに(いずれの場合においても全ての他の含有率から独立して)0以上〜0.1質量%、好ましくは0超〜0.1質量%、より好ましくは0.03〜0.08質量%の1種以上の希土類金属(好ましくはCe或いはCe及び1種以上の他の希土類金属)、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々(鋼の)全質量に基づくパーセンテージ)が好ましい。

0076

可能な鋼Bの群Sの中の更に好ましい組成物としては、以下のもの:Cr:20〜25質量%、Ni:9〜20質量%又は(他の含有率から独立して)好ましくは〜15質量%、Si:1.4〜2.5質量%、N:≧0.1〜0.3質量%、C:0以上、好ましくは(他の含有率から独立して)0.03〜0.15質量%、Mn:0以上〜3質量%、Al:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに(いずれの場合においても全ての他の含有率から独立して)0以上〜0.1質量%、好ましくは0超〜0.1質量%、より好ましくは0.03〜0.08質量%の1種以上の希土類金属(好ましくはCe或いはCe及び1種以上の他の希土類金属)、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々(鋼の)全質量に基づくパーセンテージ)がある。

0077

可能な鋼Bの群Sの中の組成物の別の好ましい亜群としては、以下のもの:Cr:20〜22質量%、Ni:10〜12質量%、Si:1.4〜2.5質量%、N:0.12〜0.2質量%、C:0以上、好ましくは(全ての他の含有率から独立して)0.05〜0.12質量%、Mn:0以上〜1質量%、Al:0以上〜2質量%、好ましくは(全ての他の含有率から独立して)0質量%、P:0以上〜0.045質量%、S:0以上〜0.015質量%、並びに(いずれの場合においても全ての他の含有率に依存して)0以上〜0.1質量%、好ましくは0超〜0.1質量%、より好ましくは0.03〜0.08質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)がある。

0078

全く一般的に、群Sに属する全ての鋼Bにとっては、Nの含有率が、≧0.11質量%、より良好には≧0.12質量%、好ましくは≧0.13質量%、より好ましくは≧0.14質量%、更に良好には≧0.15質量%である場合が好ましい。

0079

特に鋼Bの群Sの中の好ましい鋼Bとしては、EN材料番号1.4818、1.4835、1.4854のもの、並びにDIN材料番号1.4891及び1.4893のものがある。また、本発明による適切な鋼Bの群Sには、Thyssen Krupp Nirosta GmbH(独国クレーフェルトD−47794)から入手される合金ステンレス鋼THERMAX(登録商標)4835を包む

0080

本発明による適切な、30〜35質量%のNiを有する有用な鋼Aとしては、特にDIN材料1.4958や1.4959が挙げられる。

0081

本発明による適切な更なる鋼としては、その組成物が以下の組成物の枠組み:Cr:17〜19質量%、Ni:9〜12質量%、Si:0以上〜0.8質量%、C:0以上〜0.08質量%(又は0.04以上〜0.08)質量%、Mn:0以上〜2質量%、Mo:0以上〜0.6質量%、Ti:0以上〜0.8質量%、B:0以上〜0.005質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の中にあり得るDIN材料1.4941;例えば、組成物が、Cr:17.31質量%〜、Ni:10.05質量%〜、Si:0.51質量%〜、N:0.017質量%〜、C:0.042質量%〜、Mn:1.17質量%〜、P:0.025質量%〜、S:0.00005質量%超、Ti:0.29質量%〜、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)のDIN材料1.4541(Sterling Tubesからの試験証明書);組成物が、以下の組成物の枠組み:Cr:17〜19質量%、Ni:8〜11質量%、Si:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.11質量%、C:0.04〜0.08質量%、Mn:0以上2.0質量%以下、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の中にあり得るDIN材料1.4948が挙げられる。

0082

例えば、DIN材料1.4948の組成物は、Cr:18.1質量%〜、Ni:8.3質量%〜、Si:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.11質量%、C:0.05質量%〜、Mn:0以上2.0質量%以下、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)であってよい。

0083

換言すれば、特に適切な鋼Aは、Cr:16〜19質量%、Ni:8〜14質量%、総量が0以上0.8質量%以下のSi及びAl、N:0以上〜0.2質量%、C:0以上〜0.1質量%、Mo:0以上〜3質量%又はMn:0以上〜2.0(又は〜1.5)質量%、Ti:0以上〜0.8質量%、B:0以上〜0.05質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の組成物の枠組みの下に包含される。

0084

本発明による適切な更なる鋼としては、以下の組成物の枠組み:Cr:17〜19質量%、Ni:9.5〜11.5質量%、Si:0以上0.8質量%、N:0.1〜0.18質量%、C:0以上〜0.04質量%、Mo:0.2以上〜0.5質量%、Mn:0以上〜2質量%、P:0以上〜0.035質量%、S:0以上〜0.015質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の中にあり得るDIN材料1.4949がある。

0085

本発明による適切な更なる鋼Aは、以下の組成物の枠組み:Cr:15〜17.5質量%、Ni:12〜17.5質量%、Si:0.3〜0.6質量%、N:0以上〜0.14質量%、C:0.04〜0.1質量%、Mo:0以上〜2質量%、Mn:0以上〜1.5質量%、Nb:C含有率の10倍〜1.2質量%、V:0.6〜0.85質量%、P:0以上〜0.035質量%、S:0以上〜0.015質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の中のものであってよい。

0086

換言すれば、本発明の有用な鋼Aとしては、DIN材料1.4961、1.4981、1.4988が挙げられる。

0087

本発明により使用される全ての鋼Aにおいて、Si含有率は、好ましくは本発明において≦0.7質量%又は≦0.6質量%、良好には≦0.5質量%又は≦0.4質量%、更に良好には≦0.3質量%、さらにより好ましくは≦0.2質量%又は≦0.1質量%であり、最高にはSiを含まない本発明により使用される鋼Aである。

0088

これと完全に対応して、本発明により使用される全ての鋼AにおけるAl含有率は、好ましくは本発明において≦0.7質量%又は≦0.6質量%、良好には≦0.5質量%又は≦0.4質量%、更に良好には≦0.3質量%、更により好ましくは≦0.2質量%又は≦0.1質量%であり、最高には、本発明により使用される鋼AはAlを含まない。

0089

本発明により使用される鋼Aのノッチ付衝撃抵抗は、一般に≧50Jである。

0090

鋼A及び鋼Bの両方は、しばしば全く一般的に≧0.01質量%又は≧0.02質量%又は≧0.03質量%のCを含み、特にこれらについては本明細書において言及される。

0091

鋼A及び鋼Bは、一般的に最低のP含有率及びS含有率を含む。本明細書に一覧が示される全ての鋼(A、B)組成物において、以下の含有率:P:0以上0.035質量%以下及びS:0以上0.02質量%以下が、本発明により適切に適用される。

0092

好ましくは本発明において、反応室に少なくとも1種の開始ガス流を導通する(パイプライン及び反応室から少なくとも1種の生成物ガス流を導通する(パイプ)ラインはまた、本発明により使用される複合材料から製造される。しかし、これらの管(特に反応室からの生成物ガスを導通するもの)はまた、原則としてDIN材料番号1.4891又は1.4893又は1.4910又は1.4941又は1.4541又は1.4841の鋼からのみ製造される。本発明の複合材料の使用は、特に温度が≧450℃で且つ作動圧力が1atm以上の反応ガスが材料と接触する場合に適切性が高まる。

0093

適切で且つ信頼できる操作のために、上述の(パイプ)ラインは、好ましくは、可能であれば例えば温度変化によって長手方向の膨張効果を補償する装置を備え、横モードの作用を特徴とする補償器を使用することは不利である。

0094

一般に多層設計を有するこれらの補償器は、パイプラインそのものと同じ材料から製造され得る。しかしながら、特に有利な実施態様としては、内管部(一般に:気体浸透性剛体内管や気体不浸透性弾性外側スリーブ(気体不浸透性弾性外管))を有するもの、好ましくは本発明に使用される複合材料から製造されるものがあり、その複合材料は、被導通ガスと接触し、且つ、気体浸透性膨張継手と、特に機械的及び熱的に応力可能な材料(例えば、材料1.4876(VdTUV−Wb434による名称)或いは1.4958/1.4959(DIN17459による名称)或いはINCOLOY(登録商標)800H又は800HT或いはニッケル合金2.4816(別名Alloy600)又は2.4851(別名Alloy601))から少なくとも部分的に製造される外部気体不浸透性弾性波形部とを適切に有する。

0095

原則として、供給パイプライン及び取り出しパイプライン等の反応室用シェル(E)は、ニッケル合金2.4642(別名Alloy690又はInconel H 690)から製造され得る。

0096

本発明において使用される複合材料は、特に本発明に記載の方法に適切であり、反応温度及び/又は触媒再生温度が、400℃以上〜900℃、又は500℃以上〜800℃、又は550℃以上750℃以下、又は600℃以上700℃以下である。

0097

一方、本発明において使用される鋼A、Bは、入手可能であるか、若しくはそれ自体知られている方法で製造可能である。例えば、Enzyklopaedie Naturwissenschaften und Technik [Encyclopedia ofnatural sciences and technology],Verlag moderne Industrie,1976,under the headings"Stahlbegleiter"[Steel companions],"Eisen"[Iron]and"Eisen und Stahl"[iron and steel],orUllmanns Encyclopaedie der technischen Chemie,Verlag Chemie,4th edition,volume 3,1973,Verfahrenstechnik II und Reaktionsapparate[Process technology II and reaction apparatus],chapter"Werkstoffe in der chemischen Industrie"[Materials in the chemical industry]の注釈を参照すること。

0098

もちろん、本発明において使用される複合材料はまた、アロナイズ、アリタイズ及び/又はアルミナイズされた形態で、反応室に接するその側面上に鋼Bを含む。例えば成形加工の結果としてアロナイズされた部分が損傷を受ける場合については、本発明の利点が依然として有効であるならば、このことはあまり不利なことではない。

0099

特に少なくとも1種の開始流が、不活性希釈ガスとして水蒸気(例えば≧1容量%)及び/又は反応物として分子酸素(例えば≧0.1又は≧0.5容量%)を含む場合、本発明に記載の方法は有利である。また一方で、少なくとも1種の開始ガス流が不純物として水蒸気及び/又は分子酸素を含む場合も有利である。また、本発明の不均一系触媒化部分的脱水素化の間に水蒸気が反応生成物として形成される場合も有利である。このことは、WO03/076370において推奨される循環気体又はループ法が本発明に記載の方法に使用される場合に特に当てはまる。一方で、本発明に記載の方法は、とりわけ、少なくとも1種の開始ガス流が、未脱水素炭化水素を伴う本発明に記載の方法の後半にある本発明に記載の方法において形成された、脱水素された炭化水素の部分酸化から生じる残留ガスを含み、部分酸化の生成物ガス混合物からの標的生成物の除去後に残留し、酸素化物を含む場合に特に有利である。

0100

全く一般的に、反応室内に配置される少なくとも1つの触媒床は、流動床か、移動床か、固定床かのいずれかであってよい。もちろん、流動床と例えば固定床、又は移動床と固定床はまた、反応室内で組み合わせて存在してよい。好ましくは、本発明において、本発明に記載の方法の少なくとも1種の触媒床は固定触媒床のみを含む。

0101

本明細書において、反応ガスとの反応ステップを触媒する触媒床の仕込み量は、毎時1リットルで触媒床(例えば固定触媒床)を導通する標準リットル(=Nl;対応する量の反応ガスが標準条件(0℃、1atm)の下で吸収する体積(リットル))における反応ガスの量を意味すると全く一般的に理解されなければならない。一方でまた、仕込み量は、反応ガスの1種の成分のみに基づいてもよい。その場合、その量は、毎時1リットルで触媒床(純粋不活性材料床は、固定触媒床とはみなされない)を導通するNl/l・hにおけるこの成分の量である。また、仕込み量は、不活性材料(これについては後で明確に示す)で希釈された実際の触媒を含む1つの触媒床中に存在する触媒の量のみに基づいてもよい。

0102

本明細書においては、脱水素された炭化水素及び/又は被脱水素炭化水素の完全酸化(燃焼)とは、炭化水素に存在する炭素の総量が炭素の酸化物(CO、CO2)に変化することを意味すると理解される。分子酸素の反応作用による、脱水素された炭化水素及び/又は被脱水素炭化水素の全ての異なる変化は、部分酸化の用語と共に本明細書に包含される。アンモニアの更なる反応作用は、部分酸化の用語の下で同様に包含されるアンモ酸化の特徴である。

0103

本明細書において、不活性ガスは、適切な反応条件下で実質的に化学的に不活性に挙動し、且つ、各不活性反応ガス成分を単独で取り出す場合に95mol%超の程度、好ましくは97mol%超の程度又は99mol%超の程度が化学的に不変のままである反応ガス成分を意味すると一般に理解されなければならない。典型的な不活性希釈ガスの例としては、N2、H2O、CO2、希ガス(例えばNeやAr)、これらのガスの混合物等が挙げられる。

0104

本発明に記載の方法が不均一系触媒化オキシ脱水素(例えばプロピレンへのプロパンの脱水素)である場合、それに必要な分子酸素に使用される原料は、空気、純粋分子酸素又は分子酸素に濃縮される空気、又は分子酸素と不活性ガスとの他の混合物であってよい。酸素源としては、更に窒素酸化物を挙げることができる。

0105

分裂又は熱分解(C−Cの分割)よりも動力学的に不都合な脱水素化(C−Hの分割)によって、固体状態の選択的脱水素触媒に対して本発明に記載の方法を実施する必要が生じる。選択的触媒のために、そして本発明の反応室を用いることで、プロパンに対する本発明の不均一系触媒化脱水素化を行う場合にほんの微量の副生成物(例えばメタン、エチレン、エタン)が形成される。

0106

従って、本明細書において、脱水素触媒とは、特に、最長寸法L(成形体の表面上に存在する2点を結ぶ最も長い直線)が0.1又は1〜30mm、好ましくは1〜20mm、より好ましくは1〜10mm又は1〜5mmであり、且つ、以下に記載する実験において、反応管内の反応ガスの単流によって反応ガス内に存在する少なくとも5mol%のプロパンをプロピレンに脱水素する成形体を意味すると理解されなければならない。

0107

壁厚が2mm、内径が35mm、長さが80cmのEN材料番号1.4835(鋼B)の鋼で製造された反応管は、以下の通りに装填される。適切な脱水素触媒の50mlの床は、反応管の中心に配置される。いずれの場合においても、反応管には、成形触媒体の床の上下に、球体直径が1.5mm〜2.5mmのステアタイト球体(不活性球体)の床が充填される。グリッドは、床全体を支持する。反応管は、その全長にわたって、外側から550℃の温度で保持される。反応管には、触媒床のプロパン仕込み量が1000Nl/l・hで、体積比(プロパン:水蒸気)が2:1のプロパンと水蒸気の混合物が装填される。開始ガス流は、550℃の温度まで予熱された。前述の境界条件下でのエタン、エチレン、メタンの副生成物の形成の累積的な選択率が、変化後のプロパンに基づいて≦5mol%である脱水素触媒が、特に好ましい。

0108

本発明の不均一系触媒化オキシ脱水素化は、原則として、プロパンの不均一系触媒化部分的オキシ脱水素化の例を使用して、例えば文献、US−A4,788,371、Cn−A1073893、Catalysis Letters 23(1994),103−106、W.Zhang,Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao,14(1993)566、Z.Huang,Shiyou Huagong,21(1992)592、WO97/36849、DE−A197 53 817、US−A3,862,256、US−A3,887,631、DE−A195 30 454、US−A4,341,664、J.of Catalysis 167,560−569(1997)、J.of Catalysis 167,550−559(1997)、Topics in Catalysis 3(1996)265−275、US5,086,032、Catalysis Letters 10(1991),181−192、Ind.Eng.Chem,Res.1996,35,14−18、US4,255,284、Applied Catalysis A: General,100(1993),111−130、J.of Catalysis 148,56−67(1994)、V.Cortes Corberan and S.Vic Bellon(Ed.),New Developments in Selective Oxidation II,1994,Elsevier Science B.V.,p:305−313、3rd World Congress on Oxidation Catalysis,R.K.Grasselli,S.T.Oyama,A.M.Gaffney and J.E.Lyons(Ed.),1997,Elsevier Science B.V.,p.375以降、或いはDE−A198 37 520、DE−A198 37 517、DE−A198 37 519及びDE−A198 37 518に記載される通りの方法で実施される。この場合、使用される酸素源は、既に示したように、例えば空気であってよい。一方で、この場合、使用される酸素源は、不活性ガスに加えて、少なくとも90mol%の程度の分子酸素、多くの場合少なくとも95mol%の程度の分子酸素をしばしば有する。

0109

不均一系触媒化オキシ脱水素化に適切な触媒は、特に制限されない。適切なオキシ脱水素触媒は、全て当業者に公知であり、例えば、プロパンをプロピレンに酸化させることが可能である。特に、上述の文献において示される全てのオキシ脱水素触媒が使用され得る。適切な触媒は、プロモータで適切な場合、例えばMoVNb酸化物又はピロリン酸バナジルを含むオキシ脱水素触媒である。好ましいオキシ脱水素化触媒の一例としては、必須の成分としてのMo、V、Te、O、Xとの混合金属酸化物Iを含む触媒があり、ここでXは、ニオブタンタルタングステンチタン、アルミニウム、ジルコニウムクロミウムマンガンガリウム、鉄、ルテニウムコバルトロジウム、ニッケル、パラジウム白金アンチモンビスマスホウ素、インジウムケイ素ランタンナトリウム塩リチウムカリウムマグネシウム、銀、金及びセリウムから選択される少なくとも1種の元素である(この件については、EP−A938463及びEP−A167109を参照のこと)。更に特に適切なオキシ脱水素化触媒としては、DE−A−197 53 817の多金属酸化物組成物又は触媒A(本明細書では多金属酸化物組成物IIと呼ばれる)やDE−A19838312の触媒があり、先の文献において好ましいものとして示される多金属酸化物組成物又は触媒Aが非常に特に好ましい。従って、本発明の不均一系触媒化オキシ脱水素のための有用な活性組成物としては、一般式III
M1aMo1-bM2bOx (III)
[式中、
M1は、Co、Ni、Mg,Zn、Mn及び/又はCu、
M2は、W、V、Te、Nb、P、Cr、Fe、Sb、Ce、Sn及び/又はLa、
aは、0.5〜1.5、
bは、0〜0.5、
及び
xは、酸素以外の(III)の元素の原子価及び周期によって決定される数]の多金属酸化物組成物が挙げられる。

0110

それらは、DE−A 102 45 585に記載されるように製造及び成形され得る。

0111

例えばプロパンの不均一系触媒化オキシ脱水素化のためには、新規触媒が使用される場合の反応温度は、好ましくは200〜600℃の範囲であり、特に250〜500℃の範囲であり、より好ましくは350〜440℃の範囲である。作動圧力は、好ましくは0.5〜10barの範囲であり、特に1〜10barであり、より好ましくは1〜5barである。1bar超の作動圧力(例えば1.5〜10bar)は、特に有利であることが分かった。一般的に、プロパンの不均一系触媒化オキシ脱水素化は、固定触媒床全体にわたって生じる。後者は、例えばEP−A700 893及びEP−A 700 714並びにこれらの文献の引用文献に記載される通りの例えば塩浴冷却管束型反応器チューブ管壁が、2つの管開口部と共に、反応室に接するシェルを形成し;チューブの内部が反応室であり;管壁が、好ましくは本発明の鋼から完全に製造される)の中に適切に導入される(一般に気体浸透性グリッドに配置される)。開始ガス流はチューブ注入口に供給される。触媒床内の反応ガスの平均滞留時間は、適切には0.5〜20秒である。酸素に対するプロパンの比は、触媒の所望の変換率及び選択率によって変化する。それは、適切には0.5:1〜40:1の範囲であり、特に1:1〜6:1であり、より好ましくは2:1〜5:1である。一般に、プロピレン選択率は、プロパン変換率の増加と共に低下する。故に、プロパンとの相対的低変換率がプロピレンの高選択率で達成されるような方法でプロピレン−プロパン反応を行うことが好ましい。より好ましくは、プロパンの変換率は5〜40mol%の範囲であり、しばしば10〜30mol%の範囲である。これに関連して、「プロパン変換率」という用語は、チューブを通る反応ガスの単流に変換されたプロパン供給の比率を意味する。一般的に、プロピレン形成の選択率は、50〜98mol%であり、より好ましくは80〜98mol%であり、「選択率」という用語は、分子百分率で表現された、変換されるプロパン1モル当たりの得られるプロピレンのモルを意味する。反応管内では、一般的に反応温度は最大値に達する。

0112

一般的に、不均一系触媒化プロパンオキシ脱水素化において使用される開始ガス流は、5〜95mol%のプロパンを含む(100mol%の開始ガスに基づく)。プロパン及び酸素に加えて、不均一系触媒化オキシ脱水素化のための開始ガスはまた、特に、例えば粗プロパン(本発明に記載の方法のために使用されるプロパン原料が、例えばDE−A10245585又はDE−A102005022798に推奨される通りの通常の粗プロパンである)及び/又はプロピレンに存在する不活性の成分(例えば二酸化炭素一酸化炭素窒素、希ガス、他の炭化水素)を更に含んでよい。また、不均一系触媒化オキシ脱水素化は、希釈剤(例えば水蒸気)の存在下で実施され得る。

0113

当業者に公知のいかなる所望の反応器系列も、例えばプロパンの不均一系触媒化オキシ脱水素化を行うために使用され得る。例えば、不均一系触媒化オキシ脱水素化は、単一の反応器において、若しくは、適切な場合に間に酸素が供給される2つ以上の反応器のバッテリにおいて実施され得る。

0114

可能な成分として、本発明の不均一系触媒化プロパン脱水素化の生成物ガスは、例えば、以下の成分:プロピレン(標的生成物として、即ち脱水素された炭化水素として)、プロパン(未変換の被脱水素炭化水素として)、二酸化炭素、一酸化炭素、水、窒素、酸素、エタン、エテン、メタン、アクロレイン、アクリル酸、メタクロレイン、メタクリル酸、フルフラール酸化エチレン、ブタン(例えばn−ブタンやイソブタン)、酢酸、ホルムアルデヒドギ酸酸化プロピレン、ブテン(例えばブテン−1)を含んでよい。特にエタン、エテン、メタンは、プロパンの可能な熱分解物である。典型的には、本発明の不均一系触媒化プロパンオキシ脱水素化に存在する生成物ガスは、5〜10mol%のプロピレン、0.1〜2mol%の一酸化炭素、1〜3mol%の二酸化炭素、4〜10mol%の水、0〜1mol%の窒素、0.1〜0.5mol%のアクロレイン、0〜1mol%のアクリル酸、0.05〜2mol%の酢酸、0.01〜0.05mol%のホルムアルデヒド、1〜5mol%の酸素、0.1〜10mol%の前述の更なる成分を含み、更に残部が実質的にプロパンである(いずれの場合においても100%の生成物ガスに基づく)。

0115

被脱水素プロパン以外の炭化水素の不均一系触媒化オキシ脱水素化は、プロパンのオキシ脱水素について上記の通りの対応する方法で、本発明に従って実施され得る。かかる有用な被オキシ脱水素炭化水素は、特にブタン(ブテンに(特にイソブタンからイソブテンに)及び/又はブタジエンに)、更にブテン(ブタジエンに)である。

0116

プロパンの部分的不均一系触媒化オキシ脱水素化に使用される触媒の再生は、例えば、文献、DE−A103 51 269、DE−A103 50 812、DE−A 103 50 822に部分的酸化触媒について記載されたように行うことが可能である。

0117

本発明の不均一系触媒化部分的脱水素化がオキシ脱水素化でない場合、それは常に従来の不均一系触媒化脱水素化を含む。即ち、分子水素は、少なくとも中間体として形成され、(従来の)酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化の場合、分子酸素による次のステップで少なくとも部分的に燃焼して水が得られる。

0118

本発明に記載の方法において被脱水素炭化水素の従来の不均一系触媒化脱水素化に有用な触媒は、原則として、従来の不均一系触媒化脱水素化のための従来技術で公知の全ての脱水素触媒である。それらは、およそ2つの群、具体的には、酸化物の性質のもの(例えば酸化クロム及び/又は酸化アルミニウム)と、一般的な酸化物担体上に堆積する少なくとも1種の一般的に比較的貴な金属(例えば白金)からなるものとに分けることが可能である。このように使用され得る脱水素触媒としては、WO01/96270、EP−A731077、DE−A10211275、DE−A10131297、WO99/46039、US−A4 788 371、EP−A−0 705 136、WO99/29420、US−A4 220 091、US−A5 430 220、US−A5 877 369、EP−A−0 117 146、DE−A199 37 196、DE−A199 37 105、US−A3,670,044、US−A6,566,573、US−A4,788,371、WO−A94/29021、DE−A 199 37 107に推奨される全てのものが挙げられる。特に、DE−A199 37 107の実施例1、実施例2、実施例3、実施例4に記載の触媒が使用され得る。

0119

これらは、パーセンテージの合計が100質量%になるという条件で、10〜99.9質量%の二酸化ジルコニウム、0〜60質量%の酸化アルミニウム、二酸化硅素及び/又は二酸化チタン、並びに0.1〜10質量%の、元素の周期表の第1主族又は第2主族の少なくとも1種の元素、第3遷移族の元素、第8遷移族の元素、ランタン及び/又はスズを含む脱水素触媒である。

0120

一般的に、脱水素触媒は、触媒押出物(典型的には0.1又は1〜10mm、好ましくは1.5〜5mmの直径;典型的には1〜20mm、好ましくは3〜10mmの長さ)、タブレット(好ましくは押出物と同じ寸法)及び/又は触媒リング(いずれの場合においても典型的には2〜30mm又は〜10mmの外径及び長さ、適切には1〜10mm又は〜5mm又は3mmの壁厚)であってよい。従って、流動床(又は移動床)における不均一系触媒化脱水素化のためには、より微細に分割された触媒が使用されることになる。本発明においては、固定触媒床が好ましい。

0121

一般的に、脱水素触媒(特にDE−A199 37107において推奨されるもの(特にこの例示的な触媒))は、被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の脱水素化と、脱水素化炭化水素(例えばプロパン)及び分子水素の燃焼との両方を触媒することが可能なものである。前記触媒における水素燃焼は、被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の脱水素化と競合状態の場合の燃焼との両方よりも非常に速やかに進行する。

0122

被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の従来の発明の不均一系触媒化部分的脱水素化に有用な反応器の種類及び方法の変種としては、特定の反応器内の反応室が本発明の要件の性質を満たすならば、原則として本技術分野で公知のもの全てが挙げられる。かかる方法の変種については、例えば、脱水素触媒に関して引用される全ての従来技術の文献や本明細書の冒頭で引用される従来技術の文献、並びに文献、DE 10 2006 017 623.5、10 2006 015235.2、10 2005 061 626.7に記載されている。同じことは、文献、EP−A1 109 763、US−A3,308,181、US−A3,670,044、US−A4,886,928、US−A6,566,573、US−A4,788,371、WO94/29021、並びにこれらの文献に引用される従来技術に当てはまる。

0123

また、従来の不均一系触媒化脱水素化(非酸化的又は酸化的)のための本発明の反応室に適切な方法については、例えば、Catalytica(登録商標)Studies Division,Oxidative Dehydrogenation and Alternative Dehydrogenation Processes,Study Number 4192OD,1993(94043−5272米国カリフォルニア州マウンテンビューファーソンドライブ430)に比較的総合的に記載されている。

0124

脱水素化ステップが吸熱的に進行することは、被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の従来の部分的不均一系触媒化脱水素化の特徴である。これは、必要な反応温度を達成するために必要とされる熱(エネルギー)が、不均一系触媒化脱水素化の前及び/又は最中のいずれかに反応ガスに供給されなければならないことを意味している。

0125

換言すれば、本発明の性質を有する反応室内の少なくとも1つの触媒床を通る少なくとも1種の開始ガス流の単流に基づいて、反応室は、例えば本発明のシェルによって囲まれた反応室の外側を導通する流体(即ち液体又は気体)の熱媒との制御熱交換によって、等温(外部的に制御された温度プロファイル)で構成され得る。対応する熱交換器はまた、反応室自体に収容され得る。

0126

一方で、同じ基準に基づいて、それは、断熱的に、即ち実質的にそのような(外部的に)導通された熱媒との制御熱交換なし(外部的に無制御の温度プロファイル)で設計され得る。後者の場合、本発明の反応室を通る単流に基づく全体的熱特性は、内部的に制御された(例えば次のステップにおける水素燃焼の)以下に記載されていない温度プロファイルによって、吸熱的(ネガティブ)又は自己熱的(本質的にゼロ)又は発熱的(ポジティブ)のいずれかで構成され得る。

0127

典型的には、少なくとも1種の被脱水素化炭化水素(例えばプロパン)の本発明の従来の不均一系触媒化部分的脱水素化は、既に述べたように、比較的高い反応温度を必要とする。達成可能な変換は、通常は熱力学的平衡によって制限される。典型的な反応温度は、300〜800℃又は400〜700℃である。例えばプロピレンに脱水素されるプロパンの1分子につき、1分子の水素が得られる。H2反応生成物の温度が高いことや、それを除去することによって、不活性希釈による分圧の低下のように平衡位置が標的生成物の方に移動する。

0128

更に、少なくとも1種の被脱水素炭化水素の(例えばプロパンの)従来の不均一系触媒化部分的脱水素化においては、高い反応温度が必要とされるため、炭素までの少量の高沸点高分子量有機化合物が触媒表面に形成され、且つ、堆積し、それによって触媒表面が不活性化されるということが典型的に起こる。この不利な現象を最小限に抑えるために、被脱水素炭化水素(例えばプロパン)を含み、且つ、従来の不均一系触媒化脱水素化のための触媒表面にわたって高温で通過する開始ガスが、水蒸気で希釈され得る。堆積した炭素は、その結果生じる条件下で石炭ガス化原理によって部分的又は完全に且つ連続的に除去される。

0129

堆積した炭素化合物を除去する別の手段は、酸素を含む気体を高温で脱水素触媒に時々流し、それによって堆積炭素を効果的に燃焼させることにある。分子水素との次の還元処理によって、通常は触媒再生が完結する。一方でまた、炭素堆積物の形成の一定の抑制(従って触媒の有効期間の延長)は、分子水素を、不均一系触媒化の下における従来の方法での被脱水素炭化水素(例えばプロパン)に、それが高温で脱水素触媒にわたって導通される前に添加することによってなされ得る。

0130

特に上述の目的のために、不均一系触媒化の下での被脱水素炭化水素(例えばプロパン)に、水蒸気と分子水素との混合物を添加する可能性も存在することはいうまでもない。分子水素の添加によってプロパンの不均一系触媒化脱水素化を引き起こすことで、副生成物としてのアレンプロパジエン)、プロピンアセチレンの望ましくない形成が減少する。

0131

故に、(例えば比較的低いプロパン(又は一般に炭化水素)変換率で)(準)断熱的に従来の不均一系触媒化炭化水素(例えばプロパン)の脱水素化を行うことは、本発明において(既に扱われたように)適切であり得る。このことは、開始ガスが、一般的にまず、400又は500〜700℃(550〜650℃)の温度に(例えば、それを囲む壁の直接燃焼によって)加熱されることを意味する。通常、本発明の反応室に配置された少なくとも1つの触媒床を通る単一の断熱流路は、(変換及び希釈によって)反応ガスが約30℃〜200℃冷却する最中に所望の変換を達成するために十分なものとなる。また、熱媒としての水蒸気の存在は、断熱方法の観点から著しく有利である。反応温度が比較的低いことによって、使用される触媒床の有効期間が長くなり得る。

0132

原則的に、従来の発明の不均一系触媒化炭化水素(例えばプロパン)の脱水素化(断熱的に実施されるか、等温で実施されるかにかかわらず)は、固定触媒床又は移動床又は流動床のいずれかにおいて実施され得る。

0133

本発明の反応室を通る単流において記載したように、変換率が比較的低い被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の従来の不均一系触媒化脱水素化に適切な触媒装填物は、特にDE−A199 37 107に開示される(特に実施例で開示される)触媒、及び従来の不均一系触媒化脱水素化に関して不活性である幾何学的な成形体との混合物である。

0134

長期にわたる操作時間の後、上述の触媒は、例えば、まず、(好ましくは)第1の酸化再生期の窒素及び/又は水蒸気で希釈された空気を、300〜600℃(適切な場合、最高で750℃まで)、しばしば400〜550℃の入口温度で(固定)触媒床に通すことによって、簡単な方法で再生され得る。再生ガスによる触媒の仕込み量(再生される触媒の総量に基づく)は、例えば50〜10000h-1であり、再生ガスの酸素含有率は、0.1〜25又は0.5〜20容量%である。

0135

次の更なる酸化再生期において、その他は同一の再生条件下で使用される再生ガスは空気であってよい。適切な応用の観点から、再生前に不活性ガス(例えばH2O、N2又はそれらの混合物)で触媒を洗浄することが推奨される。

0136

その後、その他は同一の条件下で、純粋な分子水素又は不活性ガス(好ましくは水蒸気及び/又は窒素)で希釈された分子水素(水素含有率は≧1容量%でなければならない)で還元的に再生することが一般に望ましい。

0137

本発明に記載の方法における従来の不均一系触媒化炭化水素(例えばプロパン)の脱水素化は、開始ガスと、その中に存在する100〜10000h-1、しばしば300〜5000h-1、即ち多くの場合500〜3000h-1の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)との両方による触媒仕込み量(使用する触媒の総量に基づく)で、本発明の反応室における被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の変換率が高い状態(≧30mol%)及び低い状態(≦30mol%)で操作され得る。

0138

特に好ましい方法で、少なくとも1種の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)の従来の発明の不均一系触媒化脱水素化は、本発明のトレイ反応室で(脱水素化変換率が≦30mol%及び>30mol%(例えば40mol%又は50mol%)の両方で)実施され得る。

0139

かかる本発明のトレイ反応室は、空間的に連続して脱水素化を触媒する2つ以上の触媒床を含む。触媒床数は、例えば1〜20、適切には2〜8、更には3〜6であってよい。触媒床は、好ましくは、放射状又は軸方向に連続的に配置される。応用の観点から、かかるトレイ反応室における固定化触媒床の種類を使用することは適切である。

0140

最も簡単な例において、固定触媒床は、反応室において軸方向に、若しくは同心円筒状グリッドの環状ギャップにおいて配置される。一方でまた、セグメントにおいて反応室内に環状ギャップを上下に配置すること、及びガスを1つのセグメントに放射状に通過させた後、その上又は下の次のセグメント内にガスを導通させることが可能である。

0141

適切には、ある触媒床から次の触媒床への途中の反応ガス(開始ガス)は、例えばそれを、高温ガスによって加熱される熱交換器リブに通すか、若しくは、高温燃焼ガスによって加熱される管又は高温ガスによって加熱される伝熱板に通すことによって、トレイ反応室内で中間加熱を受ける。

0142

一方でトレイ反応室における本発明に記載の方法が断熱的に操作される場合、400又は450〜550℃(好ましくは400〜500℃)の温度に予熱される反応室内に開始ガスを導通すること、及びトレイ反応室内部でそれを少なくともこの温度範囲に維持することは、特にDE−A199 37 107に記載される触媒(特に例示的な実施態様におけるもの)を使用する場合、≦30mol%の脱水素化変換率(例えばプロパン変換率)にとって十分である。このことは、全ての本発明の脱水素化が、2回の再生の間の固定触媒床の有効期間のために特に好ましいことが分かる比較的中程度の温度で、少なくとも新規触媒で実施され得ることを意味する。

0143

実質的に自己熱的に、本発明の反応室内で従来の不均一系触媒化脱水素化を行う(既に示されたように)こと、即ち直線ルート(自己熱的方法)によって上記記載の中間体加熱を行うことは、更に好ましい。

0144

このために、限定量の分子酸素は、例えば第1触媒床の中及び下流の触媒床の間を流れた後、本発明の反応室を通る途中で好都合にも反応ガスに添加され得る。従って、反応ガス、触媒表面に既に堆積している任意のコークス又はコークスと同様の化合物の中に存在する炭化水素及び/又は従来の不均一系触媒化脱水素化(例えばプロパンの脱水素化)の間に形成された、及び/又は、反応気体に添加された水素の限定された燃焼は、使用する脱水素触媒に応じて生じ得る(具体的に(選択的に)水素(及び/又は炭化水素)の燃焼を触媒する触媒が装填されたトレイ反応室内に触媒床を挿入することは、応用の観点から適切であり得る(かかる有用な触媒としては、例えば、文献、US−A4,788,371、US−A4,886,928、US−A5,430,209、US−A5,530,171、US−A5,527,979、US−A5,563,314のものが挙げられ;例えばかかる触媒床は、脱水素触媒を含む床の代わりにトレイ反応室内に収容され得る))。従って、放出される反応熱によって、準自己熱的方法(準断熱反応器配置)で、不均一系触媒化(例えばプロパン)脱水素化の実質的に等温(内部温度制御)の操作モードが可能になる。従って、触媒床内の反応ガス混合気体の滞留時間の選択率が増加すると、(例えばプロパンの)脱水素化は、低下する又は実質的に一定の温度で可能であり、それによって、2回の再生間の有効期間が特に長くなり得る(トレイ反応器の代わりに、トレイの上述の数に対応する本発明のシェルEを有する多くの反応器の直列の接続を使用すること及びいずれの場合においても連続的な反応器の間の酸素の供給を行うことは同等の方法でも可能である。このように接続される反応器の数は、例えば、「3」又は「2」又は「4」であってよい。一般的に、これらの反応器は、それぞれ1つ又は多くても2つの固定触媒床を有する)。

0145

記載されたように実施される、脱水素化の間に形成される分子水素の次の燃焼によって、非酸化的な従来の不均一系触媒化脱水素化は、本出願の意味においての酸化的な従来の不均一系触媒化脱水素化となる。

0146

一般的に、上記の通りの酸素供給は、反応ガスの酸素含有率が、被脱水素化炭化水素及びその中の脱水素された炭化水素(例えばプロパンやプロピレン)の量に基づいて、0.01又は0.5〜30容量%であるように行わなければならない。有用な酸素源は、不活性ガス(例えばCO、CO2、N2、希ガス)、特に空気で希釈される純粋な分子酸素か酸素かのいずれかである。別の酸素源は、窒素酸化物であってよい。その結果生じる燃焼ガスは、一般に更なる希釈効果を有し、それによって不均一系触媒化(例えばプロパン)脱水素化を促進する。

0147

従来の不均一系触媒化(例えばプロパン)脱水素化の等温性は、触媒床のあいだの空間に充填する前に好都合に(しかし必然的にではなく)排出されたトレイ反応室の閉鎖された(例えば管状の)内部を組み込むことによって更に改良され得る。かかる内部はまた、特定の触媒床内に配置され得る。これらの内部は、特定の温度より高い温度で蒸発又は融解し、且つ、そのように熱を消費する適切な固体又は液体を含み、この値以下に温度が低下する場合に再度凝縮して、そのように熱を放出する。

0148

本発明の反応室内の開始ガス又は従来の不均一系触媒化(例えばプロパン)脱水素化のための開始ガス流を必要な反応温度に加熱する別の手段は、反応室内への侵入(例えば適切な特定の燃焼触媒にわたって、例えば単にそれにわたって及び/又はそれを通して)における開始ガス中に存在する分子酸素によって被脱水素炭化水素(例えばプロパン)及び/又はその中に存在するH2の一部を燃焼させること、及びこのように放出された燃焼熱によって(脱水素化のために)要求される反応温度への加熱を生じさせることである。その結果生じる、燃焼に必要な分子酸素に伴い得る燃焼生成物(例えばCO2、H2O、N2)は、有利な不活性希釈ガスである。

0149

上述の水素燃焼は、WO03/076370又はDE−A102 11 275に記載されている通りの特に好ましい方法で行うことが可能である。換言すれば、発明の反応室内の被脱水素炭化水素(例えばプロパンに)の従来の連続的酸化不均一系触媒化部分的脱水素化のための方法において、少なくとも1種の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)と、分子酸素と、分子水素と、適切な場合には水蒸気とを含む少なくとも1種の開始ガス流が連続的に反応室に供給され、反応室内においては、少なくとも1種の被脱水素炭化水素が、反応室内に配置された少なくとも1つの触媒床に導通され、そこにおいて、分子水素、及び、少なくとも部分的に、少なくとも1種の脱水素された炭化水素(例えばプロピレン)が、従来の不均一系触媒化脱水素化によって形成され、適切な場合、分子酸素を含む更なるガスが本発明の反応室に入った後に反応室を通って反応気体に添加され、反応室内の反応ガス中に存在する分子水素における分子酸素が少なくとも部分的に水蒸気に酸化され、分子水素と、水蒸気と、脱水素された炭化水素(例えばプロピレン)と被脱水素炭化水素(例えばプロパン)とを含む少なくとも1種の生成物ガス流は、連続的に反応室から取り出され、ここで本発明の反応室から取り出される少なくとも1種の生成物ガス流は、同一の組成物の2つの部分に分割され、2つの部分の内の1つは、脱水素化循環ガスとして、本発明の反応室に供給される少なくとも1種の開始ガス流に再利用され、その他の部分が別の方法で更に使用される(例えば反応室内で形成された脱水素された炭化水素の不均一系触媒化部分的酸化を目的として)。

0150

例えば、プロピレンへのプロパンの本発明の酸化的又は非酸化的な不均一系触媒化脱水素化の生成物ガスは、以下の含有率、25〜60容量%のプロパン、8〜25容量%のプロピレン、0以上〜25容量%のH2、0以上〜30容量%のCO2を有することができる。

0151

上記の注釈において、プロパンは、常に、従来の非酸化的又は酸化的な方法における不均一系触媒化の下で被脱水素炭化水素として、個別の形態において言及されてきた。もちろん、記載される手順はまた、本明細書の冒頭で被脱水素炭化水素として記載された他の全ての化合物に応用され得る。特に、ブタン(ブテン及び/又はブタジエンへの;特にイソブテンへのイソブタン)、及び、ブタジエンへのブテンについて、再度言及されるべきである。

0152

全く一般的に、本発明の酸化的又は非酸化的な不均一系触媒化脱水素化の少なくとも1種の開始ガス流は、≧5容量%の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)を一般に含む。更に、それは、例えば、a)N2及びH2O;b)N2,O2、H2O;c)N2,O2,H2O、H2;d)N2,O2,H2O,H2、CO2;e)N2、O2,H2O,H2,CO2、COを含んでよい。

0153

既に言及されたように、本発明による方法の後、多くの場合、得られる脱水素された炭化水素の不均一系触媒化部分的酸化(例えばアクロレインおよび/またはアクリル酸へのプロピレン)のための方法が行われ、その際、好ましくは不活性ガスとして未変換の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)が生じる。従って、本発明の反応室から(連続的に)取り出される生成物ガス流を、それ自体、又は、脱水素された炭化水素(例えばプロピレン)及び(未変換の)被脱水素炭化水素(例えばプロパン)以外のその成分(例えばH2、H2O、N2等)の少なくとも一部の除去後に使用して、少なくとも1種の酸化反応器に装填され、装填ガス混合気体に存在する脱水素された炭化水素(例えばプロピレン)を分子酸素と共に選択的不均一系触媒化部分的気相酸化に供して、(部分酸化生成物)標的生成物(例えばアクロレインやアクリル酸又はそれらの混合物)、更に一般に未変換の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)、余分な分子酸素、及び適切な場合には未変換の被脱水素炭化水素(例えばプロピレン)を含む生成物ガス混合物Bが得られる。

0154

下流の分離ゾーンBにおいて、生成物ガス混合物Bに存在する標的生成物(例えばアクロレインやアクリル酸又はそれらの混合物)が除去され、未変換の被脱水素炭化水素、分子酸素、及び適切な場合には未変換の脱水素された炭化水素(例えばプロピレン)を含む残りの残留ガス(例えばプロパン)から、未変換の被脱水素炭化水素(例えばプロパン)及び適切な場合には未変換の分子酸素及び適切な場合には未変換の脱水素された炭化水素(例えばプロピレン)を含む少なくとも一部が、部分的酸化循環ガスとして(例えば開始ガス流の成分として)本発明に記載の方法に再利用される。

0155

本発明に記載の(或いはそれ以外の)方法が、例えばプロピレンへのプロパンの従来の酸化的な不均一系触媒化部分的脱水素化であり、その後アクロレイン又はアクリル酸又はそれらの混合物へのプロピレンの部分的酸化が生じる場合、本発明の反応室に供給される少なくとも1種の開始ガス流は、重要な含有物として、例えば、0以上〜20又は〜10容量%、しばしば0〜6容量%のプロピレン、0以上〜1容量%、多くの場合0〜0.5容量%、しばしば0〜0.25容量%のアクロレイン、0以上〜0.25容量%(又は〜0.4容量%)、多くの場合0〜0.05容量%、しばしば0〜0.03容量%のアクリル酸、0〜20又は〜5容量%、多くの場合0〜3容量%、しばしば0〜2容量%のCOx、5〜50容量%、好ましくは20〜40容量%のプロパン、20又は30〜80容量%、好ましくは50〜70容量%の窒素、0以上〜5容量%、好ましくは1.0〜2.0容量%の酸素、0以上〜20容量%、好ましくは5.0〜10.0容量%のH2Oに、0以上〜、しばしば0.01以上〜、多くの場合0.05以上〜10容量%、好ましくは1〜5容量%のH2を含んでよい。

0156

酢酸はまた、少量(可能なアクリル酸含有量ほとんど等しい)で存在してよい。

0157

典型的には、標的生成物(例えばアクリル酸)は、標的生成物(例えばアクリル酸)を凝縮相に変化させることによって生成物ガス混合物Bから除去される。これは、吸収的及び/又は凝縮的(冷却)方法によって行うことが可能である。アクリル酸が標的生成物である場合、有用な吸収剤としては、例えば、水、水溶液、高沸点(T沸騰>1atmでのアクリル酸のT沸騰)の、特に疎水性有機溶媒がある。より好ましくは、凝縮相への変化は、アクリル酸の場合、生成物ガス混合物Bの分別凝縮によって生じる。通常は生成物ガス混合物が底から上向きに上がって導通される内部の分離を含むカラムにおいて、生成物ガス混合物Bから凝縮相へのアクリル酸の吸収的及び/又は凝縮的な変化が好ましい。吸収剤は、残留ガスがカラムから通常放出されるカラムの上部で一般に導入される。

0158

凝縮相からのアクリル酸の更なる除去は、少なくとも1種の熱分離方法を使用して所望の純度で一般に行われる。このことは、少なくとも2種の異なる物質相(例えば液体/液体;気体/液体;固体/液体;気体/固体等)が得られて相互に接触する、それらの方法を意味すると理解される。相の間に存在する勾配のために、熱及び質量の移行がそれらの間に生じ、最終的に所望の分離(除去)が引き起こされる。「熱分離方法」という用語は、それが、物質相の形成を得るために熱の取り出し又は供給のいずれかを必要とすること、及び/又は、熱エネルギーの取り出し又は供給によって質量移行が促進又は維持されることを意味する。

0159

好ましくは、本発明によれば、少なくとも1種の熱分離方法は、液相からの少なくとも1種の晶出除去を含む。適切には、本発明によれば、アクリル酸の少なくとも1種の晶出除去は懸濁晶出であり、懸濁結晶は、事前に除去された融解結晶によって好都合にも洗浄され、且つ、洗浄カラム質量計洗浄カラム、機械的洗浄カラム又は油圧式洗浄カラム;本発明によれば、後者が好ましい)内で洗浄される。一方、有用な熱分離方法は、例えば、抽出方法脱着方法、晶出方法、精留方法共沸蒸留方法共沸精留方法、蒸留方法及び/又は剥離方法である。一般的に、純粋なアクリル酸は、言及されたそれらの種々の熱分離方法の組み合わせを用いることによって得られる。

0160

記載されるアクリル酸の除去の後に、ラジカル重合のため(特に水−高吸収ポリアクリル酸及び/又はその部分的に又は完全に中和されたアルカリ金属(好ましくはNa)塩を調製するため)の処理を行うことが可能であり、その際に、除去されるアクリル酸のラジカル重合を行ってポリマーが製造される。

0161

また、記載されるアクリル酸の除去の後に、アクリル酸エステルを製造するための方法を行うことも可能であり、その際に、除去されたアクリル酸がアルコール(好ましくはアルカノール、より好ましくはC1〜C12アルカノール)(一般に酸性触媒化の下)でエステル化される。

0162

エステル化方法の後、次いでラジカル重合方法を行うことが可能であり、その際、このように製造されたアクリル酸エステルが重合される。

0163

本発明の反応室の本発明の特色を無視するならば、アクロレイン及び/又はアクリル酸を製造するためにその部分酸化用プロピレン原料としてプロパンからプロピレンを製造するための本発明の方法としては、酸化循環ガス、適切な場合には脱水素化循環ガスの循環ガス方法を含むものが知られている。例えば、かかる多段方法についての記述は、文献、DE−A10 2005 022 798、DE 10 2006 024 901.1、DE−A102 46 119、DE−A102 45 585、DE−A10 2005 049 699、DE−A10 2004 032 129、DE−A10 2005 013 039、DE−A10 2005 010 111、DE−A10 2005 009 891、DE−A102 11 275、EP−A117 146、US3,161,670、DE−A33 13 573、WO01/96270、DE−A103 16 039、DE−A10 2005 009 885、DE−A10 2005 052 923、DE−A10 2005 057 197、WO03/076370、DE−A102 45 585、DE−A22 13 573、US3,161,670及びこれらの文献において引用される従来技術に見出され得る。DE−A102 19 686においては、メタクロレイン及び/又はメタクリル酸の製造の場合の対応する手順を開示する。

0164

生成物ガス混合物Bからアクリル酸を凝縮相に変化させる吸収的及び/又は凝縮的な方法の詳細については、同様に従来技術に見出され得る。これについては、文献、DE−A103 36 386、DE−A196 31 645、DE−A195 01 325、EP−A982 289、DE−A198 38 845、WO02/076917、EP−A695 736、EP−A778 225、EP−A1 041 062、EP−A982 287、EP−A982 288、US−A2004/0242826、EP−A792 867、EP−A784 046、EP−A695 736(特に吸収的)並びにWO04/035514、DE−A199 24 532、DE−A198 14 387、DE−A197 40 253、DE−A197 40 252、DE−A196 27 847(特に凝縮的)が挙げられる。

0165

更に、生成物ガス混合物Bからのアクリル酸のかかる吸収的及び/又は凝縮的な除去についての記載は、文献、EP−A1 338 533、EP−A1 388 532、DE−A102 35 847、WO98/01415、EP−A1 015 411、EP−A1 015 410、WO99/50219、WO00/53560、WO02/09839、DE−A102 35 847、WO03/041833、DE−A102 23 058、DE−A102 43 625、DE−A103 36 386、EP−A854 129、US4,317,926、DE−A198 37 520、DE−A196 06 877、DE−A195 01 325、DE−A102 47 240、DE−A197 40 253、EP−A695 736、EP−A1 041 062、EP−A117 146、DE−A43 08 087、DE−A43 35 172、DE−A44 36 243、DE−A103 32 758、及びDE−A199 24 533に見出され得る。一方でまた、原則として、DE−A103 36 386、DE−A101 15 277、DE−A196 06 877、EP−A920 408、EP−A1 068 174、EP−A1 066 239、EP−A1 066 240、WO00/53560、WO00/53561、DE−A100 53 086、WO01/96271、DE−A10 2004 032 129、WO04/063138、WO04/35514、DE−A102 43 625、及びDE−A102 35 847に記載されるように進行することも可能である。

0166

本発明に記載の方法のための被脱水素炭化水素はプロパンである場合、好ましくはDE−A102 45 585の教示における粗プロパンの成分として少なくとも1種の開始ガス流に供給される。

0167

一般に、少なくとも1種の開始ガス流は、少なくとも5容量%の程度の被脱水素炭化水素を含む。しばしば、この容量比率は、≧10容量%、多くの場合≧15容量%、通常≧20容量%又は≧25容量%又は≧30容量%の対応する基準に基づく値である。一方で、一般的に、この容量比率は、≦90容量%、通常≦80容量%、多くの場合≦70容量%の同じ基準に基づく値である。上記データは、特に、プロパンが被脱水素炭化水素であり、且つ、プロピレンが脱水素された炭化水素である場合に当てはまる。もちろん、それらは、イソブタンが被脱水素炭化水素であり、且つ、イソブテンが脱水素された炭化水素である場合においても当てはまる。

0168

意外なことに、従来の発明の(酸化的又は非酸化的)不均一系触媒化脱水素化を行うため、特に断熱操作モードのため、簡単なシャフト炉(「シャフト炉反応器」)の内部は、少なくとも1種の触媒床(例えば少なくとも1種の固定触媒床)を含み、且つ、開始ガス流が軸方向及び/又は放射状に流される少なくとも1種の本発明の反応室として十分である。かかる反応器の特に好ましい実施態様は、DE 10 2006 017 623.5及び10 2006 015 235.2に記載される。

0169

最も簡単な場合には、それは、例えば、内径が0.1〜10m、ほとんど0.5〜5mで、且つ、少なくとも1種の固定触媒床が支持体装置(例えばグリッド)上に配置される実質的に円筒状容器である。断熱操作における本発明のシェルが適切な断熱材(例えばグラスウール)の塗布によって更にその環境に対して断熱される触媒が装填された反応室には、被脱水素炭化水素(例えばプロパン)を含む高温開始ガス流が軸方向に適切に流される。触媒の形状は、球状又は環状又は糸状のいずれかであり得る。記載の通りの反応室が非常に安価な装置に実装され得るので、特に低い圧力低下を有する全ての触媒形状が好ましい。これらは、特に、大きな空洞体積につながるか、若しくは例えばモノリス状又はハニカム状で構成された触媒形状である。被脱水素炭化水素(例えばプロパン)を含む反応ガスの放射状の流れを実現するために、本発明の反応室は例えば2つの同心円筒状グリッドを含んでよく、それらの環状ギャップ内に触媒床を配置してよい。断熱の場合ならば、それ(ジャケット)を囲むシェルは、適切な場合には次に断熱されることになる。それは、軸方向に流される実質的に円筒状のシャフト炉の場合、円筒軸に直角の反応室の寸法Aが軸方向の少なくとも1つの触媒床の床高さSの少なくとも5倍、好ましくは少なくとも10倍、より好ましくは少なくとも15倍である際、断熱操作モードの場合において本発明に記載の方法に有利である。一方で、一般的に、A:Sの上述の比は≦200、典型的には≦150、通常≦100である。

0170

上記の記述の背景に対して、本発明は、本発明の内容の一部として、特に、内部空間I(反応室)を囲み、且つ、少なくとも1種のガス流材料流)Sを内部空間Iに供給する少なくとも1つの第1開口部O1と、事前に内部空間Iから少なくとも1つの第1開口部O1を介して内部空間Iに供給されたガス流(材料流)Sの除去A(取り出し)のための少なくとも1つの第2開口部O2とを有する(材料)シェルEを含み、シェルEは、内部空間Iと接触するその側面B上に、以下の元素組成:Cr:18〜30質量%、Ni:9〜37質量%(又は全ての他の含有率から独立して36質量%まで)、Si:1〜4質量%(又は〜3質量%)、Al:0以上〜4質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mn:0以上〜4質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、及び0以上〜0.1質量%の1種以上の希土類金属、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Bのからなる複合材料から製造されており、但し鋼Bは、内部空間Iに間隔をおいて対向するその側面A上で、直接的に、若しくは、銅の、ニッケルの、或いは銅及びニッケルの中間層を介するかのいずれかで、元素組成、Cr:15〜20質量%、Ni:6〜18質量%(しばしば16質量%まで)、Si:0以上〜0.8質量%、Al:0以上〜0.8質量%、N:0以上〜0.3質量%、C:0以上〜0.15質量%、Mo:0以上〜4質量%、Mn:0以上〜2(又は〜1.5)質量%、Ti:0以上〜0.5質量%、Nb:0以上〜1.2質量%又は〜0.5質量%、V:0以上〜0.9質量%、B:0以上〜0.1質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)、若しくは元素組成、Cr:19〜23質量%、Ni:30〜35質量%、Co:0以上〜1質量%、Si:0以上〜1質量%、Al:0.15〜0.7質量%、C:0以上〜0.12質量%、Mn:0以上〜2.0質量%、Cu:0以上〜0.75質量%、Ti:0.15〜0.7質量%、P:0以上〜0.05質量%、S:0以上〜0.05質量%、並びに残部がFe及び製造から生じる不純物(各々全質量に基づくパーセンテージ)の鋼Aの上にメッキされる。

0171

好都合には、後者の鋼AのSi含有率もまた、≦0.8質量%である。更に、上記の後者の鋼AのFe含有率は、好ましくは少なくとも39.5質量%である。DIN材料1.4876の硫黄含有率が≧0及び≦0.015質量%である場合もまた有利である。同一材料のC含有率は、好都合には≧0及び≦0.1質量%である。更に、同一材料のP含有率は、好都合には0以上0.03質量%以下である。上述の材料中のNiとCoとの合計は、好都合には30〜34質量%である。

0172

本発明に記載の方法の場合におけるシェル(E)、鋼A、B並びにCu及び/又はNiの中間層について、本明細書において以前になされた全ての記述は、内部空間Iを囲む(材料)シェルEにも当てはまる。

0173

換言すれば、例えば、シェルEの鋼A、Bの製造から生じる不純物の総量は、好都合にも本発明によれば、全く一般的に及び同じ基準で≦1質量%、好ましくは≦0.75質量%、より好ましくは≦0.5質量%、及び最も好ましくは≦0.25質量%である。しかしながら、一般的に、特定の鋼A、Bの製造から生じる不純物の全ての量は≧0.1質量%である。好ましくは本発明によれば、鋼Bの希土類金属はCeである。好ましくは、本発明によれば、鋼Bは、0以上〜0.1質量%のCe、或いははCe及びCe以外の1種以上の希土類金属(特にLa、Nd及び/又はPr)を有する。

0174

脱水素触媒を含む少なくとも1種の触媒床の導入後、全てのシェルEの内部空間Iは、本発明に記載の方法(特にプロピレンへのプロパンの従来の断熱的な非酸化的又は酸化的不均一系触媒化脱水素)の実施に適切である。

0175

好都合には、本発明によれば、内部空間Iの体積(算出された空洞)は、5m3〜500m3、多くの場合10m3〜400m3、しばしば20m3〜300m3、多くの場合30m3〜200m3又は50m3〜150m3である。従って、個々の値としては、例えば、150m3、160m3、170m3、180m3、190m3及び200m3が可能である。

0176

もちろん、シェルEの鋼A、Bについて、有用な鋼A、Bは、本発明において使用可能で、本明細書に既に言及され、本明細書において上記で好ましいものとして分類された全ての他のものが挙げられる。好都合には、鋼Bは、内部空間Iと接触するその側面上にアロナイズ、アリタイズ及び/又はアルミナイズされる。鋼A、B並びにCu及び/又はNiの中間層の厚さに関して前になされた記述は、シェルEに関しても有効である。

0177

特に、本発明は、内部空間Iが被脱水素炭化水素(脱水素触媒)の不均一系触媒化部分的脱水素化に適切な少なくとも1種の触媒を含むシェルEに関する。かかる有用な触媒は、特に、本明細書において詳述される全ての脱水素触媒である。

0178

シェルEの内部に存在する触媒の量は、100kg〜500t(メートルトン)又は200kg〜400t又は300kg〜300t又は400kg〜200t又は500kg〜150t又は1t〜100t又は10t〜80t又は20t〜60tである。この場合、触媒を希釈するだけのいずれの不活性成形体も除外される。

0179

本発明は、更に、内部空間Iが少なくとも1種の支持グリッド(好ましくは少なくとも2種の同心性グリッド)を含むシェルEに関する。好都合には、シェルEは、環状(円筒状中空)セグメントR(又はそのような断面)を有する(含む)(環内部空間IRは内部空間Iの一部を形成する)。

0180

Dが外径A(外側の断熱材なしで算出)と環状セグメントRの内径との間の差の半分であるとすると、Aに対するDの比V1は、本発明によれば、好ましくは1:10〜1:1000、多くの場合1:20〜1:800、しばしば1:30〜1:600、多くの場合1:40〜1:500又は1:50〜1:400又は1:60〜1:300、また、多くの場合1:70〜1:250(又は200)或いは1:80〜1:150である。

0181

高さH(環状セグメントRを区切る2つの平行した円形平面の離隔)とAとの比V2(V2=H:A)は、1超、1、1未満のいずれかであってよい。

0182

V2が1超の場合、それは、典型的には2〜10、しばしば4〜8、たいてい6である。V2が1未満である場合、それは、典型的には0.01〜0.95、しばしば0.02〜0.9、たいてい0.03〜0.8、多くの場合0.05〜0.7又は0.07〜0.5又は0.1〜0,4である。従って、V2の値はまた、0.2及び0.3も可能である。

0183

V2が1超の場合、Aは、通常0.5m以上〜5m、しばしば1m〜4m、適切には2m〜3mである。

0184

V2が1未満の場合、Aは、典型的には0.5m以上〜8m、好ましくは2m〜7又は6.50m、たいてい2.5m〜6又は5mである。

0185

V2が1の場合、典型的な外径Aは、0.5〜8m或いは2〜7又は6.50m或いは2.5m〜6又は5mである。

0186

V2が1超の場合、シェルEの環状セグメントRの環状内部(環内部)は、特に放射状に流される本発明のトレイ反応室の配置に適切であり、且つ、特に本発明に記載の方法に適切である。このために、環状内部空間IRは、適切に、同心性グリッドの環状ギャップの間に注入される固定触媒床を含むものであって、環状ギャップは、それを流れる反応ガスがある区画を放射状に通過した後にその上又は下の次の区画に導通されるように、順に重ねて好都合に区画内に配置される。上述の触媒床の数は、1〜20、適切には2〜8、好ましくは3〜6であってよい。換言すれば、本発明によれば、V2が1超のいずれの場合においても、順に重ねて区画内に配置され、且つ、同心性グリッドからなる環状ギャップを有する環内部空間IRを有するシェルEが好ましい。

0187

V2が1未満の場合、シェルEの環状セグメントRの環状内部(環内部)は、特に軸方向に流される本発明のトレイ反応室の配置に適切であり、且つ、特に本発明に記載の方法に適切である。このために、環状内部空間IRは、反応気体が連続的に流される、軸方向に連続して(即ち環軸又は円柱軸に沿って)配置されたグリッド上に注入された触媒床を適切に含む。上述の触媒床の数は、1〜20、適切には2〜8、好ましくは3〜6である。一般に、それらは等距離で配置される。

0188

換言すれば、本発明によれば、軸方向に連続して配置されたグリッドを含み、V2が1未満の環内部空間IRを有するシェルEが好ましい。後者については、特にHが2m〜4m(好ましくは2.50〜3.50m、例えば2.70m)で、且つ、環状セグメントRの内径(壁厚が1〜4cm)が5.90m〜6.50mの場合に当てはまる。適切には、上述の場合に軸方向に連続的に配置される触媒床トレイの数は3つである。触媒床の(例えばDE−A102 19 879の実施例4に記載の触媒の)床高さは、適切には10〜60cm(例えば30cm)である。

0189

適切には、応用の観点から、2つの環状セグメントRを区切る平行円形平面は、いずれの場合においてもフードによって閉じられる(シェルEを作製するために補充される)。原則的に、フードは、平台(蓋)を有することができるか、若しくは、その他に、湾曲してよい。本発明によれば、環状セグメントRの両側上における湾曲したフードが好ましい。湾曲としては、DIM28013によるトーラス球面形状又はDIN28011による半楕円形状を有することができる。より低いフードの曲線は、通常、内部空間IR(外へ湾曲した凸面)から離れて位置する。より高いフードの湾曲は、内部空間IRに対して凹状又は凸状のいずれかであり得る。応用の観点からの簡単な方法において、両フードは、内部空間IRに対して凸に湾曲する。この場合、少なくとも1つの第1開口部O1は、適切にはより高いフードの中央にあり、少なくとも1つの第2開口部O2は、適切にはより低いフードの中央にある(一般的に、圧力定格の増大のための要件を満たすために、フードを製造するために本発明において使用される複合材料は、(鋼A、Bの同一の選択によって)環状セグメントRを製造するために使用される対応する本発明の複合材料よりも壁厚が大きな鋼Aを有する)。原則として、鋼A、Bを含む種々の本発明の複合材料は、環状セグメントRのため以外に、反応器フードのために使用され得る。一方で、一般的に、同じ本発明の複合材料は、反応器フードと環状セグメントとのために使用される(適切な場合、異なり得る材料厚とは別に)。開口部O1及びO2は好ましくは円形である。適切には、応用の観点から、それらの断面は、それらの比がそれらの中及び外を流れる検討量の流れの比に対応するように選択される。2m〜4m(好ましくは2.50〜3.50m、例えば2.70m)の高さH及び5.90〜6.50mの環状セグメントの内径で、少なくとも1つの第1開口部O1の直径は、例えば、典型的には1200mmであってよく、少なくとも1つの第2開口部(O2)の直径は、例えば、典型的には1400mmであってよい。好都合には、応用の観点から、より低いフードのための本発明において使用される複合材料の鋼Bの壁厚は、環状セグメントRよりも大きい。この場合、Dを越えて突出するフード壁の一部は、例えば環状セグメントRの中で軸方向に連続して(順に積み重なって)配置された支持グリッド(及び触媒床)を支持することができる。

0190

一方でまた、個々の環状グリッドは、均一の(分離した)(1切れのオレンジの断面のような)円形セクタ(グリッドセクタ)から構成される(組み立てられる)。応用の観点から、第12又は第8又は第6又は第4又は第3円セクタが好ましい。グリッド円形セクタは、次にオープンフレームワーク円形セクタにあってよい。より低いフードの湾曲に対して調節された最も低いフレームワーク円形セクタは、フレームワーク円形セクタを支持する要素としてより低いフードの凸の湾曲内に連続して配置される。次いで、それらの上に配置されたグリッドセクタのフレームワーク円形セクタは、いずれの場合においても、それらのすぐ下に配置された触媒トレイの上に配置される。

0191

原則として、シェルEは、環状セグメントR及びそれを閉じる2つのフードから途切れなく製造され得る。しかしながら、セグメントR及びフードは、一般に別々に製造され、その後実質的に非常に気密な方法で(ガス漏出量:10-4mbar・l/s)互いに結合されなければならない。低いフードの場合、この環状セグメントRとの結合は、溶接によって生じることが好ましい。一方で、より高いフードの場合、環状セグメントRとの結合は、好都合にはフランジングによって生じる(より高いフードの脱着性によって、例えば部分的触媒変化の場合又は完全な触媒変化の場合、触媒の充填及び取り出しが容易になる)。特に、溶接リップシールとのフランジ結合が好ましい(好ましくは本発明において、後者は、好ましくは金属シート又は半仕上げステンレス鋼生成物又はニッケル合金から製造され、この場合はシート厚みが、例えば2mmであってよい)。

0192

好都合には、本発明によれば、環内部に存在する要素(内部)は、鋼Bから製造される。それらが質量支持要素(例えば支持グリッド)である場合、好ましくは、本発明において、EN材料番号1.4835の鋼Bから、又はDIN材料番号1.4893の鋼Bから製造される。あまり好ましくない実施態様において、DIN材料番号1.4541の鋼もまた、この目的のために有用である。

0193

好ましくは、本発明によれば、成形触媒体はグリッド上に直接配置されない。これは、成形触媒体の寸法が典型的にはグリッドのメッシュ幅より小さいからである。故に、適切には、直径が3〜10cm、しばしば4又は5〜8cmのステアタイト球体の層(高さ:1〜10cm、好ましくは5〜10cm)は、まずグリッド(CeramTecのステアタイトC220の使用が好ましい)上に配置される。原則として、上述の直径に相当する最長寸法(表面上の2点を結ぶ最も長い直線)を有する球体以外の成形体(例えばシリンダや環)もまた有用である。ステアタイトに対して不活性の別の有用な材料としては、特に、酸化アルミニウム、二酸化硅素、二酸化トリウム、二酸化ジルコニウム、炭化ケイ素シリケート(例えば珪酸マグネシウム珪酸アルミニウム)が挙げられる。次いで、この不活性層にのみ触媒床が塗布される。対応する方法で先端から下向きに反応室に反応ガスが流れる。先端部で、触媒床は適切な不活性床によって再度覆われる。

0194

少なくとも1種の生成物ガス流を少なくとも1つの第2開口部O2に除去するパイプラインと同様に、少なくとも1種の開始ガス流を供給するパイプラインは、フランジを付けることによって通常同様に少なくとも1つの第1開口部O1に気密に結合される。或いはまた、フランジの取付けは、溶接取付けによって置換され得る。

0195

適切で且つ安全な操作のために、上述の(パイプ)ラインは、例えば温度変化のために長手方向に膨張する効果を、生じ得る際に補償する装置を好ましくは備えており、横方向の作用モードを特徴とする補償器を使用することが有利である。

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