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技術 緩衝パッド及び鉄道軌道

出願人 日本特殊塗料株式会社西日本旅客鉄道株式会社
発明者 荒野伸和佐藤崇藤野恭平
出願日 2012年8月3日 (8年4ヶ月経過) 出願番号 2012-172905
公開日 2014年2月20日 (6年10ヶ月経過) 公開番号 2014-031650
状態 特許登録済
技術分野 鉄道軌道
主要キーワード 緩衝パッド 応力低減効果 硬質ウレタン樹脂 鉄道運行 フックボルト 面構造体 締結装置 疲労損傷
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この項目の情報は公開日時点(2014年2月20日)のものです。
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図面 (7)

課題

設置に要する作業負担を軽減することができ、且つまくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に長期間確実に保持することができる緩衝パッド及びこの緩衝パッドを用いた鉄道軌道を提供する。

解決手段

鉄道軌道1は、レール20と、レールを支持するまくらぎ21と、まくらぎよりも小さい幅に形成されレールの長手方向に延在する主桁11に、まくらぎを固定するフックボルト25と、まくらぎと主桁との間に設置される緩衝パッド22と、を備え、フックボルトは、主桁の幅方向の外縁部14を係止し、緩衝パッドは、まくらぎと主桁との間で挟まれる本体部30と、まくらぎをレールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部31と、フックボルトに係止される主桁の外縁部に係合する係合部32と、を有する。

概要

背景

鉄道軌道は、典型的には、鉄道車両走行誘導する一対のレールと、一対のレールを支持するまくらぎと、まくらぎを支持する道床とを含んで構成される。道床は、例えばバラスト砕石砂利)が敷き詰められてなるバラスト道床や、コンクリート製の板によって構成されるスラブ道床が知られている。一方、橋梁に敷設される軌道においては、軽量化等の観点から道床が省略される場合があり、この場合に、まくらぎは支持体としての橋梁の主桁あるいは縦桁に支持される。

まくらぎとしては、木製のまくらぎが多く用いられているが、耐久性に優れるコンクリート製のまくらぎや、同じく耐久性に優れ且つ軽量な樹脂製の合成まくらぎも用いられている。

しかし、コンクリート製のまくらぎや合成まくらぎは、一般に、木製のまくらぎに比べて粘弾性が低く、緩衝作用が劣る傾向にある。そして、経年変化によってまくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に隙間が生じる場合があり、この場合に、車両の走行に伴って支持体に衝撃荷重が作用し、比較的大きな騒音が発生する虞がある。さらに、橋梁に敷設される無道床の軌道では、衝撃荷重が繰り返し作用することによってまくらぎを支持する桁に歪が蓄積し、疲労損傷に至る可能性がある。そこで、まくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に緩衝材が設置される場合がある。

緩衝材は、典型的には平板状をなし、例えば接着剤などを用いてまくらぎの設置面に固着される。また、接着剤などを用いてまくらぎの設置面に固着された緩衝材は、まくらぎから剥離し、例えば車両の走行に伴う振動に起因してまくらぎと支持体との間から脱落する虞があり、これを防止するため、まくらぎに一体化された分離不能の緩衝材も知られている(特許文献1参照)。

特許文献1に記載された緩衝材は、コンクリート製のまくらぎの設置面に取り付けられる防振ゴムであって、まくらぎ内部に埋没する複数の突部を有し、まくらぎを形成するコンクリートが固化する前にまくらぎの設置面に添えられ、コンクリートが固化することによってまくらぎの設置面に分離不能に固着される。

概要

設置に要する作業負担を軽減することができ、且つまくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に長期間確実に保持することができる緩衝パッド及びこの緩衝パッドを用いた鉄道軌道を提供する。鉄道軌道1は、レール20と、レールを支持するまくらぎ21と、まくらぎよりも小さい幅に形成されレールの長手方向に延在する主桁11に、まくらぎを固定するフックボルト25と、まくらぎと主桁との間に設置される緩衝パッド22と、を備え、フックボルトは、主桁の幅方向の外縁部14を係止し、緩衝パッドは、まくらぎと主桁との間で挟まれる本体部30と、まくらぎをレールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部31と、フックボルトに係止される主桁の外縁部に係合する係合部32と、を有する。

目的

本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであって、その目的は、設置に要する作業負担を軽減することができ、且つまくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に長期間確実に保持することができる緩衝パッド及びこの緩衝パッドを用いた鉄道軌道を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

鉄道軌道まくらぎと、前記まくらぎよりも小さい幅に形成され前記鉄道軌道のレール長手方向に延在し、その幅方向の縁部を係止する固定具によって前記まくらぎが固定される支持体と、の間に設置される緩衝パッドであって、前記まくらぎと前記支持体との間で挟まれる本体部と、前記まくらぎを前記レールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部と、前記固定具に係止される前記支持体の前記縁部に係合する係合部と、を備える緩衝パッド

請求項2

請求項1に記載の緩衝パッドであって、前記本体部は、圧縮荷重によって変形可能な材料で形成されており、前記係合部は、前記支持体の幅方向に前記支持体の前記縁部を超えて配置される前記本体部の縁部であって、前記本体部が前記まくらぎと前記支持体との間で圧縮されることによって前記支持体側に膨出し、前記支持体の前記縁部に係合する緩衝パッド。

請求項3

請求項1又は2に記載の緩衝パッドであって、前記係合部に、前記固定具を受容する切り欠きが設けられている緩衝パッド。

請求項4

請求項1から3のいずれか一項に記載の緩衝パッドであって、前記本体部の前記まくらぎに接する面及び前記支持体に接する面の少なくともいずれか一方の面に、圧縮荷重が負荷されることによって前記係合部側に向かう付勢力を生じる面構造体が形成されている緩衝パッド。

請求項5

請求項4に記載の緩衝パッドであって、前記面構造体は、前記レールの長手方向に延びる複数の凸条を有し、前記凸条の先端面は、前記係合部側とは反対側に傾斜した傾斜面とされている緩衝パッド。

請求項6

レールと、前記レールを支持するまくらぎと、前記まくらぎよりも小さい幅に形成され前記レールの長手方向に延在する支持体に、前記まくらぎを固定する固定具と、前記まくらぎと前記支持体との間に設置される緩衝パッドと、を備え、前記固定具は、前記支持体の幅方向の縁部を係止し、前記緩衝パッドは、前記まくらぎと前記支持体との間で挟まれる本体部と、前記まくらぎを前記レールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部と、前記固定具に係止される前記支持体の前記縁部に係合する係合部と、を有する鉄道軌道。

請求項7

請求項6に記載の鉄道軌道であって、前記緩衝パッドの前記本体部は、圧縮荷重によって変形可能な材料で形成されており、前記緩衝パッドの前記係合部は、前記支持体の幅方向に前記支持体の前記縁部を超えて配置される前記緩衝パッドの前記本体部の縁部であって、前記緩衝パッドの前記本体部が前記まくらぎと前記支持体との間で圧縮されることによって前記支持体側に膨出し、前記支持体の前記縁部に係合する鉄道軌道。

請求項8

請求項6又は7に記載の鉄道軌道であって、前記緩衝パッドの前記係合部に、前記固定具を受容する切り欠きが設けられている鉄道軌道。

請求項9

請求項6から8のいずれか一項に記載の鉄道軌道であって、前記緩衝パッドの前記本体部の前記まくらぎに接する面及び前記支持体に接する面の少なくともいずれか一方の面に、圧縮荷重が負荷されることによって前記緩衝パッドの前記係合部側に向かう付勢力を生じる面構造体が形成されている鉄道軌道。

請求項10

請求項9に記載の鉄道軌道であって、前記面構造体は、前記レールの長手方向に延びる複数の凸条を有し、前記凸条の先端面は、前記係合部側とは反対側に傾斜した傾斜面とされている鉄道軌道。

請求項11

請求項6から10のいずれか一項に記載の鉄道軌道であって、前記まくらぎは、合成まくらぎである鉄道軌道。

請求項12

請求項6から11のいずれか一項に記載の鉄道軌道であって、橋梁に敷設される鉄道軌道であり、前記支持体が橋梁の桁である鉄道軌道。

技術分野

0001

本発明は、鉄道軌道用の緩衝パッド、及びこの緩衝パッドを備える鉄道軌道に関する。

背景技術

0002

鉄道軌道は、典型的には、鉄道車両走行誘導する一対のレールと、一対のレールを支持するまくらぎと、まくらぎを支持する道床とを含んで構成される。道床は、例えばバラスト砕石砂利)が敷き詰められてなるバラスト道床や、コンクリート製の板によって構成されるスラブ道床が知られている。一方、橋梁に敷設される軌道においては、軽量化等の観点から道床が省略される場合があり、この場合に、まくらぎは支持体としての橋梁の主桁あるいは縦桁に支持される。

0003

まくらぎとしては、木製のまくらぎが多く用いられているが、耐久性に優れるコンクリート製のまくらぎや、同じく耐久性に優れ且つ軽量な樹脂製の合成まくらぎも用いられている。

0004

しかし、コンクリート製のまくらぎや合成まくらぎは、一般に、木製のまくらぎに比べて粘弾性が低く、緩衝作用が劣る傾向にある。そして、経年変化によってまくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に隙間が生じる場合があり、この場合に、車両の走行に伴って支持体に衝撃荷重が作用し、比較的大きな騒音が発生する虞がある。さらに、橋梁に敷設される無道床の軌道では、衝撃荷重が繰り返し作用することによってまくらぎを支持する桁に歪が蓄積し、疲労損傷に至る可能性がある。そこで、まくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に緩衝材が設置される場合がある。

0005

緩衝材は、典型的には平板状をなし、例えば接着剤などを用いてまくらぎの設置面に固着される。また、接着剤などを用いてまくらぎの設置面に固着された緩衝材は、まくらぎから剥離し、例えば車両の走行に伴う振動に起因してまくらぎと支持体との間から脱落する虞があり、これを防止するため、まくらぎに一体化された分離不能の緩衝材も知られている(特許文献1参照)。

0006

特許文献1に記載された緩衝材は、コンクリート製のまくらぎの設置面に取り付けられる防振ゴムであって、まくらぎ内部に埋没する複数の突部を有し、まくらぎを形成するコンクリートが固化する前にまくらぎの設置面に添えられ、コンクリートが固化することによってまくらぎの設置面に分離不能に固着される。

先行技術

0007

特開平8−13401号公報

発明が解決しようとする課題

0008

特許文献1に記載された防振ゴムを既設の軌道に設置し、また、この防振ゴムが設置された軌道を保守管理するにあたっては、まくらぎごと交換する必要があり、多大な作業負担が生じる。軌道の保守管理は、典型的には夜間などの鉄道運行時間外に行われ、限られた時間内での作業となる。よって、緩衝パッドとしては、その設置に要する作業負担が少ないことが要請される。

0009

本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであって、その目的は、設置に要する作業負担を軽減することができ、且つまくらぎとまくらぎを支持する支持体との間に長期間確実に保持することができる緩衝パッド及びこの緩衝パッドを用いた鉄道軌道を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

(1)鉄道軌道のまくらぎと、前記まくらぎよりも小さい幅に形成され前記鉄道軌道のレールの長手方向に延在し、その幅方向の縁部を係止する固定具によって前記まくらぎが固定される支持体と、の間に設置される緩衝パッドであって、前記まくらぎと前記支持体との間で挟まれる本体部と、前記まくらぎを前記レールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部と、前記固定具に係止される前記支持体の前記縁部に係合する係合部と、を備える緩衝パッド
(2) レールと、前記レールを支持するまくらぎと、前記まくらぎよりも小さい幅に形成され前記レールの長手方向に延在する支持体に、前記まくらぎを固定する固定具と、前記まくらぎと前記支持体との間に設置される緩衝パッドと、を備え、前記固定具は、前記支持体の幅方向の縁部を係止し、前記緩衝パッドは、前記まくらぎと前記支持体との間で挟まれる本体部と、前記まくらぎを前記レールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部と、前記固定具に係止される前記支持体の前記縁部に係合する係合部と、を有する鉄道軌道。

発明の効果

0011

本発明によれば、緩衝パッドの設置に要する作業負担を軽減することができる。また、まくらぎと支持体との間に緩衝パッドを長期間確実に保持することができ、長期間にわたって緩衝作用を維持することができる。それにより、鉄道車両の走行に伴って支持体に作用する衝撃を緩和して、支持体の疲労の進行を抑制することができ、また騒音を低減することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の実施形態を説明するための、鉄道軌道の一例を示す図である。
図1の鉄道軌道を断面で示す図である。
図1の鉄道軌道の緩衝パッドを示す図である。
図1の鉄道軌道に設置された状態にある図3の緩衝パッドを断面で示す図である。
図3の緩衝パッドの変形例を示す図である。
図3の緩衝パッドの他の変形例を示す図である。

実施例

0013

図1は、本発明の実施形態を説明するための、鉄道軌道の一例を示し、図2は、図1の鉄道軌道を断面で示す。

0014

図1及び図2に示す鉄道軌道1は、橋梁2に敷設された鉄道軌道である。なお、本明細書において、「橋梁」とは、河川等の水面上を通過するための架空構造物に限られず、上を通過するための架空構造物である高架橋も含むものである。

0015

橋梁2は、軌道の延伸方向に間隔をあけて設けられた複数の橋脚10と、隣り合う橋脚10の間に架け渡される主桁11とを備えて構成される。

0016

主桁11は、橋梁2に敷設される鉄道軌道1の荷重を主として支える部材であって、隣り合う橋脚10の間に複数設けられ、軌道の延伸方向に互いに平行に延びて配置される。なお、主桁11と直交して配置される横桁や主桁11と平行に配置される縦桁などの補強材も適宜用いられ、横桁や縦桁は主桁11とともに格子状の床組を構成する。

0017

鉄道軌道1は、軌道の延伸方向に互いに平行に延びて配置される一対のレール20と、一対のレール20を支持するまくらぎ21と、まくらぎ21を橋梁2に固定する固定具と、緩衝パッド22と、を備えて構成されている。

0018

まくらぎ21は、レール20の長手方向に間隔をあけて複数設けられ、一対のレール20に跨ってこれらのレール20の下に敷かれ、レール20を支持する。レール20は、例えば犬釘などの公知の締結装置(図示せず)を用いてまくらぎ21に締結されている。

0019

本例において、まくらぎ21には、耐久性に優れ且つ軽量な樹脂製の合成まくらぎが用いられている。合成まくらぎとしては、例えば硬質ウレタン樹脂ガラス長繊維強化してなるFFU(ガラス長繊維強化プラスチック発泡体)によって形成されたまくらぎを例示することができる。ただし、まくらぎ21は、合成まくらぎに限られるものではなく、例えば木製のまくらぎやコンクリート製のまくらぎであってもよい。

0020

そして、まくらぎ21は、一対のレール20の並び方向に隣り合って配置されている二本の主桁11に跨ってこれらの主桁11上に載置され、固定具を用いて各主桁11に固定されている。なお、主桁11と平行に配置される縦桁がある場合において、まくらぎ21は、縦桁に固定される場合もある。ここで、以下の説明において、一対のレール20の並び方向を幅方向とし、同方向に関する各要素の寸法を「幅」というものとする。また、レール20の長手方向に関する各要素の寸法を「長さ」というものとする。

0021

まくらぎ21が固定される主桁11は、図示の例では、対向する一対の帯板状のフランジ部12と、一対のフランジ部12に直交して設けられ、フランジ部12の幅方向中央部を互いに接続する帯板状の連結部13とで構成された、断面が略「H」字状の所謂H鋼によって構成されており、フランジ部12の幅W1は、まくらぎ21の幅W2に比べて小さい。

0022

まくらぎ21を主桁11に固定する固定具として、図示の例では、フックボルト25が用いられている。フックボルト25は、幅方向に隣り合う二本の主桁11の外側に位置するまくらぎ21の端部を、主桁11及びまくらぎ21の重なり方向に貫通している。そして、主桁11側にまくらぎ21から突出しているフックボルト25の先端部には、状の係止部26が設けられており、また、主桁11とは反対側にまくらぎ21から突出しているフックボルト25の基端部には、座金27及び座金27を留めるナット28が設けられている。

0023

フックボルト25は、幅方向に隣り合う二本の主桁11の外側に臨むフランジ部12の外縁部14に係止部26を係合させ、係止部26と座金27との間でフランジ部12及びまくらぎ21を挟持することによって、まくらぎ21を主桁11に固定している。

0024

なお、幅方向に隣り合う二本の主桁11の内側に位置するまくらぎ21の中央部にフックボルト25を貫通させ、フックボルト25の係止部26をフランジ部12の内縁部に係合させて、まくらぎ21を主桁11に固定するようにしてもよい。

0025

緩衝パッド22は、主桁11のフランジ部12とまくらぎ21とが重なり合う箇所にそれぞれ設けられ、フランジ部12とまくらぎ21との間に設置されている。

0026

図3は、緩衝パッド22を示し、図4は、鉄道軌道1に設置された状態にある緩衝パッド22を断面で示す。

0027

緩衝パッド22は、主桁11のフランジ部12とまくらぎ21との間で挟まれる本体部30と、レール20の長手方向にまくらぎ21を挟み込む一組の挟み込み部31と、フックボルト25の係止部26によって係止されるフランジ部12の外縁部14に係合する係合部32とで構成されている。

0028

本体部30は、略矩形の平板状に形成されており、その長さL3は、本体部30の上に重なるまくらぎ21の長さL2より大きく、また、その幅W3は、本体部30の下に重なるフランジ部12の幅W1より大きく形成されている。

0029

一組の挟み込み部31は、レール20の長手方向と直交する本体部30の縁部に立設されており、本体部30の上に載置されるまくらぎ21をレール20の長手方向に挟み込む。

0030

係合部32は、図示の例では、幅方向に直交する本体部30の一方の縁部であって、幅方向にフランジ部12の外縁部14よりも外側に突出して配置される縁部とされている。ここで、本体部30は、圧縮荷重によって変形する材料によって形成されており、図4に示すように、本体部30がフランジ部12とまくらぎ21との間で圧縮されるのに伴って、フランジ部12の外側に位置する係合部32は、フランジ部12側に膨出し、フランジ部12の外縁部14に係合する。

0031

係合部32、即ち本体部30の一方の縁部には、その延在方向の略中央部に、フランジ部12の外縁部14を係止するフックボルト25を受容する切り欠き33が設けられている。

0032

本体部30を形成する材料としては、例えばNBR(ニトリルブタジエンゴム)やEPDMエチレンプロピレンジエンゴム)やCR(クロロプレンゴム)などのゴム系の弾性材料を用いることができ、耐候性などを考慮するとNBRやEPDMを好適に用いることができる。なお、図示の例では、一組の挟み込み部31は、本体部30と同じ材料を用いて、本体部30と一体に形成されている。

0033

緩衝パッド22は、一組の挟み込み部31によってまくらぎ21をレール20の長手方向に挟み込むことにより、レール20の長手方向に関して、まくらぎ21に対する位置ズレを阻止される。

0034

そして、緩衝パッド22は、フックボルト25によって係止されるフランジ部12の外縁部14に係合部32を係合させることにより、幅方向に関して、フランジ部12の内縁部側への主桁11に対する位置ズレを阻止され、また、フランジ部12の外縁部側への主桁11に対する位置ズレについても、本体部30がフックボルト25に押し止められることによって阻止される。

0035

従って、緩衝パッド22が主桁11とまくらぎ21との間に長期間確実に保持され、長期間にわたって緩衝作用が維持される。それにより、車両の走行に伴って主桁11に作用する衝撃を緩和して、主桁11の疲労の進行を抑制することができ、また騒音を低減することができる。

0036

特に、図示の例では、係合部32となる本体部30の縁部に切り欠き33が設けられており、この切り欠き33にフックボルト25を受容することによって、本体部30の縁部を十分な幅をもってフランジ部12の外縁部14よりも外側に突出して配置することができる。それにより、係合部32の強度を高め、緩衝パッド22を主桁11とまくらぎ21との間により確実に保持することができる。

0037

そして、上記の鉄道軌道1の保守管理において緩衝パッド22を交換する際には、例えば、区間毎に、一対のレール20をまくらぎ21と共に持ち上げ、古い緩衝パッド22に換えて新しい緩衝パッド22を配置し、一対のレール20を下ろせばよい。既設の鉄道軌道に新たに緩衝パッド22を設置する際にも、同様の作業によって緩衝パッド22を設置することができる。

0038

このように、緩衝パッド22が主桁11及びまくらぎ21のいずれにも固着されず、主桁11とまくらぎ21との間で挟まれるだけであるため、緩衝パッド22の設置に要する作業負担は、例えば緩衝材がまくらぎに固着されている場合においてまくらぎごと交換する際の作業負担に比べて大幅に軽減される。

0039

図5は、上述した緩衝パッド22の変形例を示す。

0040

図5に示す緩衝パッド122では、主桁11に接する本体部30の下面に、微細面構造体134が形成されている。面構造体134は、本体部30の幅方向に並ぶ複数の凸条135によって構成され、凸条135の先端面は、係合部32側とは反対側に傾斜した傾斜面とされている。

0041

緩衝パッド122が主桁11とまくらぎ21との間に挟まれ、圧縮荷重が負荷されることにより、面構造体134は係合部32側に向かう付勢力を生じる。車両の走行に伴って緩衝パッド122に圧縮荷重が負荷されるたびに上記の付勢力が生じ、緩衝パッド122はフックボルト25側に偏倚する傾向となる。

0042

本体部30とフックボルト25との当接による緩衝パッド122の拘束力は、通常、係合部32と主桁11のフランジ部12との係合による緩衝パッド122の拘束力に比べて高いものとなる。そこで、上記の面構造体134を形成し、緩衝パッド122がフックボルト25側に偏倚する傾向となるように構成することによって、緩衝パッド122を主桁11とまくらぎ21との間により確実に保持することができる。

0043

この緩衝パッド122において、フックボルト25を受容する切り欠き33は、面構造体134に生じる付勢力の作用方向を示す指標としても機能し、緩衝パッド122の誤設置を防止する。

0044

なお、本例では、主桁11に接する本体部30の下面に面構造体134が形成されているものとして説明したが、面構造体134は、まくらぎ21に接する本体部30の上面に形成することもでき、本体部30の上面及び下面の両面に形成することもできる。

0045

図6は、上述した緩衝パッド22の他の変形例を示す。

0046

上述した緩衝パッド22では、本体部30が主桁11のフランジ部12とまくらぎ21との間で圧縮されるのに伴って、本体部30の縁部が膨出して係合部32となるが、図6に示す緩衝パッド222では、フランジ部12の外縁部14に係合する係合部232が本体部30の縁部に予め立設されている。この緩衝パッド222によっても、上述した緩衝パッド22と同様の効果を奏する。なお、この緩衝パッド222にも、上述した緩衝パッド122の面構造体134を適用することができる。

0047

緩衝パッドによる緩衝作用を検証した。

0048

まず、木製のまくらぎを使用して橋梁に敷設された既設の鉄道軌道において、まくらぎとまくらぎが固定される桁を構成するH鋼のフランジ部との接触状態を確認したところ、フランジ部の内縁部側で、まくらぎとフランジ部との間に1〜3mm程度の隙間が確認された。

0049

まくらぎを合成まくらぎに交換し、車両の走行に伴ってH鋼の連結部のフランジ部との接合部分に生じる実働応力を、緩衝パッドの設置前及び設置後の双方について測定した。緩衝パッドには、上述した緩衝パッド22と同様の構成を備え、まくらぎとフランジ部との間に挟まれる本体部を幅410mm×長さ210mm×厚み4mmとして、NBR(ニトリルブタジエンゴム)で形成したものを用いた。測定結果を表1に示す。なお、H鋼の連結部の外側に生じる応力は圧縮方向を正とし、内側に生じる応力は引張方向を正としている。

0050

0051

表1に明らかなとおり、上記の緩衝パッドを設置することによって、80%以上の応力低減効果が得られることがわかる。

0052

また、上記の緩衝パッドの本体部と略同一の外寸として平板状に形成した緩衝材を併せて設置し、この緩衝材及び上記の緩衝パッドの位置ズレを定期的に確認したところ、平板状の緩衝材については、施工後7日経過した時点で一部の緩衝材がまくらぎと桁との間から脱落していたのに対し、上記の緩衝パッドについては、施工後6ヶ月経過した時点で全ての緩衝パッドに位置ズレは確認されず、まくらぎと桁との間に保持されていた。

0053

以上説明したとおり、本明細書には、下記の事項が開示されている。

0054

(1)鉄道軌道のまくらぎと、前記まくらぎよりも小さい幅に形成され前記鉄道軌道のレールの長手方向に延在し、その幅方向の縁部を係止する固定具によって前記まくらぎが固定される支持体と、の間に設置される緩衝パッドであって、前記まくらぎと前記支持体との間で挟まれる本体部と、前記まくらぎを前記レールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部と、前記固定具に係止される前記支持体の前記縁部に係合する係合部と、を備える緩衝パッド
(2) (1)に記載の緩衝パッドであって、前記本体部は、圧縮荷重によって変形可能な材料で形成されており、前記係合部は、前記支持体の幅方向に前記支持体の前記縁部を超えて配置される前記本体部の縁部であって、前記本体部が前記まくらぎと前記支持体との間で圧縮されることによって前記支持体側に膨出し、前記支持体の前記縁部に係合する緩衝パッド。
(3) (1)又は(2)に記載の緩衝パッドであって、前記係合部に、前記固定具を受容する切り欠きが設けられている緩衝パッド。
(4) (1)から(3)のいずれか一つに記載の緩衝パッドであって、前記本体部の前記まくらぎに接する面及び前記支持体に接する面の少なくともいずれか一方の面に、圧縮荷重が負荷されることによって前記係合部側に向かう付勢力を生じる面構造体が形成されている緩衝パッド。
(5) (4)に記載の緩衝パッドであって、前記面構造体は、前記レールの長手方向に延びる複数の凸条を有し、前記凸条の先端面は、前記係合部側とは反対側に傾斜した傾斜面とされている緩衝パッド。
(6) レールと、前記レールを支持するまくらぎと、前記まくらぎよりも小さい幅に形成され前記レールの長手方向に延在する支持体に、前記まくらぎを固定する固定具と、前記まくらぎと前記支持体との間に設置される緩衝パッドと、を備え、前記固定具は、前記支持体の幅方向の縁部を係止し、前記緩衝パッドは、前記まくらぎと前記支持体との間で挟まれる本体部と、前記まくらぎを前記レールの長手方向に挟み込む一組の挟み込み部と、前記固定具に係止される前記支持体の前記縁部に係合する係合部と、を有する鉄道軌道。
(7) (6)に記載の鉄道軌道であって、前記緩衝パッドの前記本体部は、圧縮荷重によって変形可能な材料で形成されており、前記緩衝パッドの前記係合部は、前記支持体の幅方向に前記支持体の前記縁部を超えて配置される前記緩衝パッドの前記本体部の縁部であって、前記緩衝パッドの前記本体部が前記まくらぎと前記支持体との間で圧縮されることによって前記支持体側に膨出し、前記支持体の前記縁部に係合する鉄道軌道。
(8) (6)又は(7)に記載の鉄道軌道であって、前記緩衝パッドの前記係合部に、前記固定具を受容する切り欠きが設けられている鉄道軌道。
(9) (6)から(8)のいずれか一つに記載の鉄道軌道であって、前記緩衝パッドの前記本体部の前記まくらぎに接する面及び前記支持体に接する面の少なくともいずれか一方の面に、圧縮荷重が負荷されることによって前記緩衝パッドの前記係合部側に向かう付勢力を生じる面構造体が形成されている鉄道軌道。
(10) (9)に記載の鉄道軌道であって、前記面構造体は、前記レールの長手方向に延びる複数の凸条を有し、前記凸条の先端面は、前記係合部側とは反対側に傾斜した傾斜面とされている鉄道軌道。
(11) (6)から(10)のいずれか一つに記載の鉄道軌道であって、前記まくらぎは、合成まくらぎである鉄道軌道。
(12) (6)から(11)のいずれか一つに記載の鉄道軌道であって、橋梁に敷設される鉄道軌道であり、前記支持体が橋梁の桁である鉄道軌道。

0055

1鉄道軌道
2橋梁
10橋脚
11主桁(支持体)
12フランジ部
14 外縁部
20レール
21まくらぎ
22緩衝パッド
23締結装置
25フックボルト(固定具)
30 本体部
31 挟み込み部
32係合部

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