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技術 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

出願人 キヤノン株式会社
発明者 関谷道代関戸邦彦奥田篤友野寛之中村延博伊藤陽太石塚由香加来賢一
出願日 2013年6月20日 (7年5ヶ月経過) 出願番号 2013-130015
公開日 2014年2月13日 (6年9ヶ月経過) 公開番号 2014-029501
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における感光体
主要キーワード レーザーパルス光 判定試験 切削処理 電位プローブ 粉体抵抗率 ゴースト評価用画像 インジゴ誘導体 チオインジゴ誘導体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年2月13日)のものです。
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図面 (9)

課題

ポジゴーストが抑制され、繰り返し使用後の帯電能の低下が抑制された電子写真感光体を提供することにある。

解決手段

積層体、積層体上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、積層体が、支持体電子輸送層、および電荷発生層をこの順に有し、該積層体が下記式(2)および(4)を満たすことを特徴とする電子写真感光体。|Vl2−Vl1|≦0.35 (2)0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.20 (4)

概要

背景

現在、プロセスカートリッジ電子写真装置に用いられる電子写真感光体としては、有機光導電性物質を含有する電子写真感光体が主流である。電子写真感光体は、一般的に、支持体および支持体上に形成された感光層を有する。そして、支持体側から感光層(電荷発生層)側への電荷注入を抑制し、カブリなどの画像欠陥の発生を抑えることを目的として、支持体と感光層との間には下引き層が設けられている。

近年、電荷発生物質には、より高い感度を有するものが用いられている。しかしながら、電荷発生物質が高感度化するのに伴い、電荷発生量が多くなることにより電荷が感光層中に滞留し易く、ゴーストが発生しやすいという問題があった。具体的には、出力画像中、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が濃くなる、いわゆるポジゴーストという現象が発生しやすい。

このようなゴースト現象を抑制(低減)する技術として、下引き層に電子輸送物質を含有させて下引き層を電子輸送能を有する層(以下、電子輸送層とも称する)とする技術が開示されている。特許文献1には、芳香族テトラカルボニルビスイミド骨格架橋部位を持つ縮合ポリマー(電子輸送物質)と、架橋剤との重合物を含有する電子輸送層が開示されている。特許文献2には、下引き層に非加水分解性重合性官能基を有する電子輸送性物質の重合物を含有させることが開示されている。特許文献3では、電子輸送能の向上を目的として、下引き層の電子移動度を10−7cm2/V・sec以上にする技術が開示されている。

概要

ポジゴーストが抑制され、繰り返し使用後の帯電能の低下が抑制された電子写真感光体を提供することにある。積層体、積層体上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、積層体が、支持体、電子輸送層、および電荷発生層をこの順に有し、該積層体が下記式(2)および(4)を満たすことを特徴とする電子写真感光体。|Vl2−Vl1|≦0.35 (2)0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.20 (4)

目的

本発明の目的は、ポジゴーストが抑制され、繰り返し使用後の帯電能の低下が抑制された電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

積層体、該積層体上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、該積層体が、支持体、該支持体上に形成された膜厚がd1(μm)である電子輸送層、該電子輸送層上に形成された膜厚がd2(μm)である電荷発生層を有し、該積層体が下記式(2)および(4)を満たすことを特徴とする電子写真感光体。|Vl2−Vl1|≦0.35(2)0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.20(4)(式(2)および(4)中、Vl1は、該電荷発生層の表面電位が下記式(1)で示されるVd1(V)となるように該電荷発生層の表面を帯電し、露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位がVd1(V)に対して20%減衰するように強度を設定した光を表面電位がVd1(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から0.18秒後の表面電位を示す。Vd1=−50×(d1+d2)(1)Vl2は、該電荷発生層の表面電位が上記式(1)で示されるVd1(V)となるように該電荷発生層の表面を帯電し、該光を表面電位がVd1(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から0.22秒後の表面電位を示す。Vl3は、該電荷発生層の表面電位が下記式(3)で示されるVd2(V)となるように該電荷発生層の表面を帯電し、該光を表面電位がVd2(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から0.20秒後の表面電位を示す。Vd2=−30×(d1+d2)(3)

請求項2

前記電子輸送層の膜厚d1が0.2μm以上0.7μm以下である請求項1に記載の電子写真感光体。

請求項3

前記式(2)中、|Vl2−Vl1|が、下記式(9)を満たす請求項1または2に記載の電子写真感光体。|Vl2−Vl1|≦0.28(9)

請求項4

前記式(4)中、|(Vd2−Vl3)/Vd2|が、下記式(10)を満たす請求項1から3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.16(10)

請求項5

前記電子輸送層が、重合性官能基を有する電子輸送物質、重合性官能基を有する熱可塑性樹脂、および架橋剤との組成物重合させて得られる重合物を含有する請求項1から4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項6

前記架橋剤が、イソシアネート基ブロックイソシアネート基、または−CH2−OR1(R1はアルキル基を示す)で示される1価の基を3〜6個有する請求項5に記載の電子写真感光体。

請求項7

前記重合性官能基を有する電子輸送物質の含有量が、前記組成物の全質量に対して30質量%以上70%質量以下である請求項5または6に記載の電子写真感光体。

請求項8

前記電荷発生層が、フタロシアニン顔料およびアゾ顔料からなる群より選択される少なくとも1種の電荷発生物質を含有する請求項1から7のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項9

前記正孔輸送層が、トリアリールアミン化合物ベンジジン化合物およびスチリル化合物からなる群より選択される少なくとも1種の電荷輸送物質を含有する請求項1から8のいずれか1項に記載の電子写真感光体。

請求項10

請求項1から9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であるプロセスカートリッジ

請求項11

請求項1から9のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有する電子写真装置

技術分野

0001

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。

背景技術

0002

現在、プロセスカートリッジや電子写真装置に用いられる電子写真感光体としては、有機光導電性物質を含有する電子写真感光体が主流である。電子写真感光体は、一般的に、支持体および支持体上に形成された感光層を有する。そして、支持体側から感光層(電荷発生層)側への電荷注入を抑制し、カブリなどの画像欠陥の発生を抑えることを目的として、支持体と感光層との間には下引き層が設けられている。

0003

近年、電荷発生物質には、より高い感度を有するものが用いられている。しかしながら、電荷発生物質が高感度化するのに伴い、電荷発生量が多くなることにより電荷が感光層中に滞留し易く、ゴーストが発生しやすいという問題があった。具体的には、出力画像中、前回転時に光が照射された部分のみ濃度が濃くなる、いわゆるポジゴーストという現象が発生しやすい。

0004

このようなゴースト現象を抑制(低減)する技術として、下引き層に電子輸送物質を含有させて下引き層を電子輸送能を有する層(以下、電子輸送層とも称する)とする技術が開示されている。特許文献1には、芳香族テトラカルボニルビスイミド骨格架橋部位を持つ縮合ポリマー(電子輸送物質)と、架橋剤との重合物を含有する電子輸送層が開示されている。特許文献2には、下引き層に非加水分解性重合性官能基を有する電子輸送性物質の重合物を含有させることが開示されている。特許文献3では、電子輸送能の向上を目的として、下引き層の電子移動度を10−7cm2/V・sec以上にする技術が開示されている。

先行技術

0005

特表2009−505156号公報
特開2003−330209号公報
特開2005−189764号公報

発明が解決しようとする課題

0006

近年、電子写真画像品質に対する要求は高まる一方であり、ポジゴーストに対する許容範囲が格段に厳しくなってきている。本発明者らの検討の結果、ポジゴーストの抑制(低減)に関して、特許文献1から3で開示された技術は、ポジゴーストの低減が十分ではない場合があり、まだ改良の余地があるものであった。同時に、下引き層を電子輸送層としても、電子輸送層の均一性が十分でない場合は、繰り返し使用後の帯電能が低下しやすいため、帯電能の低下を抑制する必要がある。

0007

本発明の目的は、ポジゴーストが抑制され、繰り返し使用後の帯電能の低下が抑制された電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、積層体、該積層体上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体であって、
該積層体が、支持体、該支持体上に形成された膜厚がd1(μm)である電子輸送層、該電子輸送層上に形成された膜厚がd2(μm)である電荷発生層を有し、
該積層体が下記式(2)および(4)を満たすことを特徴とする電子写真感光体に関する。
|Vl2−Vl1|≦0.35 (2)
0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.20 (4)
(式(2)および(4)中、
Vl1は、
該電荷発生層の表面電位が下記式(1)で示されるVd1(V)となるように該電荷発生層の表面を帯電し、
露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位がVd1(V)に対して20%減衰するように強度を設定した光を表面電位がVd1(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から0.18秒後の表面電位を示す。
Vd1=−50×(d1+d2) (1)
Vl2は、
該電荷発生層の表面電位が上記式(1)で示されるVd1(V)となるように該電荷発生層の表面を帯電し、
該光を表面電位がVd1(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から後0.22秒後の表面電位を示す。
Vl3は、
該電荷発生層の表面電位が下記式(3)で示されるVd2(V)となるように該電荷発生層の表面を帯電し、
該光を表面電位がVd2(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から0.20秒後の表面電位を示す。
Vd2=−30×(d1+d2) (3))

0009

また、本発明は、上記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジに関する。

0010

また、本発明は、上記電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置に関する。

発明の効果

0011

本発明によれば、ポジゴーストが抑制され、繰り返し使用後の帯電能の低下が抑制された電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

本発明の判定法を実施するための判定装置概略構成の一例を示す図である。
本発明の判定法を実施するための判定装置の概略構成の別の例を示す図である。
図3(A)は、Vd1、Vl1、およびVl2を説明するための図である。図3(B)は、Vd2、Vl3を説明するための図である。
図4(A)および(B)は、本発明の判定法で帯電設定できない比較例を示す図である。
従来の測定方法を説明するための図である。
電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す図である。
図7(A)は、ゴースト画像評価の際に用いる、ゴースト評価用画像を説明する図である。図7(B)は、1ドット桂馬パターン画像を説明する図である。
本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。

0013

まず、電子写真感光体が、本発明の上記式(1)〜(4)を満足するか否かを判定する判定法(以下「本発明の判定法」とも称する。)について説明する。

0014

本発明の判定法を行うときの温度および湿度条件は、電子写真感光体を有する電子写真装置を使用する環境下であればよい。好ましくは、常温常湿環境下(23±3℃、50±2%RH)環境下である。

0015

上記測定法は、支持体、支持体上に形成された電子輸送層、および電子輸送層上に形成された電荷発生層を有する積層体(以下「判定用電子写真感光体」とも称する。)を用いて上記測定法を行う。

0016

その際には、積層体、および該積層体上に形成された正孔輸送層を有する電子写真感光体から、正孔輸送層を剥離して、これを判定対象として用いることが好ましい。正孔輸送層を剥離する方法としては、正孔輸送層を溶解し、かつ電子輸送層および電荷発生層に難溶な溶媒を用いて電子写真感光体を浸漬し正孔輸送層を剥離する方法と、正孔輸送層を研磨する方法などが挙げられる。

0017

正孔輸送層を溶解し、かつ電子輸送層および電荷発生層が難溶な溶媒は、正孔輸送層用塗布液に用いる溶媒を用いることが好ましい。その溶剤の種類は、後述する。この溶媒中に電子写真感光体を浸漬させて正孔輸送層を溶媒に溶解させ、その後乾燥させることにより判定用電子写真感光体を得ることができる。正孔輸送層が剥離できていることは、例えば、FTIR測定方法の中のATR法(全反射法)によって正孔輸送層の樹脂成分が観測されないことにより確認することができる。

0018

また、正孔輸送層を研磨する方法としては、例えば、キヤノン(株)製ドラム研磨装置にてラッピングテープ(C2000:富士写真フィルム(株)製)を用いて行う。このとき、正孔輸送層を研磨しすぎて電荷発生層まで研磨しないように膜厚を順次測定し、電子写真感光体の表面を観察しながら正孔輸送層がすべてなくなるところで測定するのが好ましい。また、電荷発生層まで研磨して、電荷発生層の膜厚が0.10μm以上ある時は、電荷発生層までは研磨しない場合と比較しても、上述の判定法でほぼ同じ値が得られることは確認されている。したがって、正孔輸送層だけでなく電荷発生層まで研磨しても、電荷発生層の膜厚が0.10μm以上ある場合は、上述の判定法を用いることができる。

0019

図1に、本発明の判定法を実施するための判定装置の概略構成の一例を示す。
図1中、101は判定用電子写真感光体(円筒状の積層体)であり、102は帯電装置コロナ帯電器である。103はパルスレーザー光発振する装置(像露光発振装置)であり、103Lはパルス光像露光光)である。104Pはパルス光103Lを透過する透明プローブであり、104は透明プローブから積層体の電荷発生層の表面の表面電位を測定する電位計である。判定用電子写真感光体101は矢印方向に回転駆動され、透明プローブ104Pの位置で停止する。停止した時点から電位計104および透明プローブ104Pによって判定用電子写真感光体101の表面電位が測定される。その後、パルスレーザー光を発振する装置103から発振されたパルス光103Lが透明プローブ104Pを通して判定用電子写真感光体101に露光され、表面電位の時間変化が測定される。

0020

図2に、本発明の判定法を実施するための判定装置の概略構成の別の例を示す。201は判定用電子写真感光体(シート状の積層体)であり、202は帯電装置のコロナ帯電器であり、203はパルスレーザー光を発振する装置(像露光発振装置)であり、203Lはパルス光(像露光光)である。204Pはパルス光203Lを透過する透明プローブであり、204は透明プローブから積層体の電荷発生層の表面の表面電位を測定する電位計である。判定用電子写真感光体201は矢印方向に駆動され、透明プローブ204Pの位置で停止する。停止した時点から電位計204および透明プローブ204Pによって判定用電子写真感光体201の表面電位が測定される。その後、パルスレーザー光を発振する装置203から発振されたパルス光203Lが透明プローブ204Pを通して判定用電子写真感光体201に露光され、電荷発生層の表面電位の時間変化が測定される。

0021

コロナ帯電器102(202)による帯電と、パルス光103L(203L)の光照射(露光とも称する)との間の時間が1.00秒になるように、コロナ帯電器の位置、露光の位置、および判定用電子写真感光体の移動速度が設定される。コロナ帯電器102(202)は、一定の電位を与える特性を持つスコロトロン帯電器が用いることが好ましい。パルス光103L(203L)には、波長780nm、パルス幅10μsのレーザーパルス光を用い、光量の調整はNDフィルターによって行うことが好ましい。つまり、露光の時間は、10μsである。

0022

次に、上記式(1)〜(4)について説明する。
図3(A)は、上記式(1)および(2)のVd1、Vl1、およびVl2を説明するための図であり、図3(B)は上記式(3)および(4)のVd2、Vl3を説明するための図である。
以下の帯電条件C1、C2および光Eは、電子写真感光体が上記式(1)〜(4)を満足するか否かを判定する前に決定する。

0023

<帯電条件C1>
判定用電子写真感光体(積層体の電荷発生層)の表面を帯電する条件を以下ようにする。コロナ帯電器による帯電から1.00秒後の電荷発生層の表面の表面電位が下記式(1)で示されるVd1(V)となるように、コロナ帯電器に印加するグリッド電圧の値、放電ワイヤ電流の値を調整する。このグリッド電圧の値、放電ワイヤの電流の値を帯電条件C1とする。
Vd1=−50×(d1+d2) (1)

0024

<帯電条件C2>
判定用電子写真感光体の表面を帯電する条件を以下のようにする。コロナ帯電器による帯電から1.00秒後の電荷発生層の表面の表面電位が下記式(3)で示されるVd2(V)となるように、コロナ帯電器に印加するグリッド電圧の値、放電ワイヤの電流の値を調整する。
Vd2=−30×(d1+d2) (3)

0025

<光E>
帯電条件C1によって、電荷発生層の表面電位を上記式(1)で示されるVd1(V)となるように電荷発生層の表面を帯電する。電荷発生層の表面を露光してから0.20秒後の電荷発生層の表面電位がVd1(V)に対して20%減衰するように光の強度をNDフィルターによって調整する。この強度を設定した光を光Eとする。

0026

図3(A)は、上記の帯電条件C1で電荷発生層の表面を帯電させ、帯電から1.00秒後に上記光Eを照射したときの判定用電子写真感光体(電荷発生層)101の表面電位の時間変化を示した図である。Vl1は、該光Eを表面電位がVd1(V)に帯電した電荷発生層に露光し、露光から0.18秒後の該電荷発生層の表面電位である。Vl2は該光Eを表面電位がVd1(V)に帯電した電荷発生層に露光し、露光から0.22秒後の該電荷発生層の表面電位である。

0027

図3(B)は、上記の帯電条件C2で電荷発生層の表面を帯電させ、帯電から1.00秒後に上記光Eで照射したときの判定用電子写真感光体(電荷発生層)101の表面電位の時間変化を示した図である。Vl3は、光Eを表面電位がVd2(V)に帯電した電荷発生層に露光し、露光から0.20秒後の該電荷発生層の表面電位である。

0028

以上のようにして、Vl1、Vl2およびVl3が測定される。

0029

上記帯電条件C1および光Eが設定できない場合は、本発明の判定法を満たすことができない。図4(A)は、帯電条件C1が設定できない例を示す図であり、帯電条件C1が設定できない例は、比較例で示される実線の部分である。この例は、帯電能が十分でないために帯電から1.00秒後の電荷発生層の表面電位が、上記式(1)で示されるVd1(V)となるように帯電することができない例である。

0030

図4(B)は光Eが設定できない例を示す図であり、光Eが設定できない例は、比較例で示される実線の部分である。この例は、電子移動能が十分ではないために光の強度を大きくしても、露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位がVd1(V)に対して20%減衰することができない例である。

0031

上記式(1)に示すVd1(V)は、膜厚d1である電子輸送層と膜厚d2である電荷発生層との合計膜厚(μm)に対して、単位膜厚(μm)あたり−50Vになるように電荷発生層の表面電位を設定することを意味する。

0032

下記式(2)中の|Vl2−Vl1|は、以下の表面電位の変化を示す。電荷発生層で発生した電子が電子輸送層に注入して電子輸送中を移動する電子のうち、露光直後の直線的に減衰する電子移動度を算出する領域での電子はなく、電子移動度の算出に寄与しないそれ以降の遅い領域の電子による表面電位の変化を示すものである。露光直後の直線的に減衰する領域とは、図5中の点線で示した直線と重なる領域であり、一般的に電子移動度とは露光直後この直線的に減衰する領域から算出される。
|Vl2−Vl1|≦0.35 (2)

0033

光Eで露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位がVd1(V)に対して20%減衰するように光の強度が設定されていることは、電荷発生層で発生する電荷量を一定にすることを意味する。20%という値は、発生した電荷自体により電界を乱さない光の強度であるとともに、電位変化ノイズと区別し観測できる減衰量として満足できる値である。20%減衰する時間を露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位に設定しているのは、電子写真装置のプロセススピードが早い装置を想定した場合の露光から次の帯電までの時間に相当し、遅い領域の電子による減衰が観測される時間である。|Vl2−Vl1|が、0.20秒に対して±0.02秒後(0.18秒後、0.22秒後)の電荷発生層の表面電位の変化量を規定しているのは、次のとおりである。つまり、露光(光照射)直後の直線的に減衰する領域ではなく、遅い領域の電位変化をノイズと区別し観測できる減衰量として規定されている。上記式(2)のように、|Vl2−Vl1|が0.35以下であると、遅い領域の電子による移動が低減されて、電荷発生層の表面電位の変化が小さくなることを意味する。そして、露光して次の帯電の時に、電子による移動が低減されていると考えられる。
上記式(3)に示すVd2(V)は、膜厚d1である電子輸送層と膜厚d2である電荷発生層との合計膜厚(μm)に対して、単位膜厚(μm)あたり−30Vになるよう電荷発生層の表面電位を設定することを意味する。

0034

下記式(4)中の|(Vd2−Vl3)/Vd2|が示すものは、該光を表面電位がVd2(V)に帯電した該電荷発生層に露光し、露光から0.20秒後の該電荷発生層の表面電位をVl3とし、Vd2からの減衰率を示す。このときの光は、露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位がVd1(V)の20%減衰する光の強度と同一の強度である。露光開始時の電荷発生層の表面電位をVd1からVd2に下げたときの、電荷発生層で発生した電子が電子輸送層中へ注入する割合の変化が観測される。Vd2(V)が単位膜厚(μm)あたり−30Vになるよう電荷発生層の表面電位を設定しているのは、以下のとおりである。すなわち、露光開始時の電荷発生層の表面電位をVd1からVd2に下げた値に設定することにより、電荷発生層で発生した電子が電子輸送層中へ注入する効率の差を観測しやすいためである。また、ノイズと区別し表面電位の減衰が観測できる値だからである。|(Vd2−Vl3)/Vd2|が、0.10以上であると、電荷発生層で発生した電子が電子輸送層中へ十分に注入して、電子輸送層の内部、電荷発生層と電子輸送層との界面での電子の滞留が抑制されていると考えられる。また、露光してから0.20秒後の該電荷発生層の表面電位がVd1(V)の20%減衰する光の強度と同一の強度で照射しているため、|(Vd2−Vl3)/Vd2|の上限は、0.20である。
0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.20 (4)

0035

本発明者らは、上記式(2)および上記式(4)の両方を満足することによってポジゴーストの抑制、および帯電能の低下が抑制される理由を以下のように推測している。
すなわち、電子写真感光体において、露光光画像露光光)が当たった部分では、電荷発生層で発生した電荷(正孔、電子)のうち、正孔は正孔輸送層に注入し、電子が電子輸送層に注入し、支持体へ移動すると考えられている。しかしながら、電荷発生層で発生した電子が、次の帯電までに電子輸送層中を移動しきれないと、次の帯電時にもなお電子の移動が生じてしまう。これにより、電子輸送層の内部、電荷発生層と電子輸送層との界面に電子が滞留し、次の帯電時に、支持体から電子輸送層、電荷発生層へ正孔が注入されやすくなる。これらがポジゴーストが発生する原因と考えられる。

0036

これらの原因のうち、電荷発生層で発生した電子が、次の帯電までに電子輸送層中を十分に移動できない電子写真感光体は、上記式(2)を満足することができない。さらに、電子輸送層の内部、電荷発生層と電子輸送層との界面に電子の滞留が発生している電子写真感光体は、上記式(4)を満足することができない。上記式(2)および上記式(4)の両方を満足する電子写真感光体は、上述の電子が次の帯電までに電子輸送層中を十分に移動でき、電子の滞留が抑制されているため、ポジゴーストの抑制がされるものと推測している。

0037

また、特許文献3の下引き層(電子輸送層)の電子移動度を10−7cm2/V・sec以上にする技術では、露光直後この直線的に減衰する領域を改善することを目的としている。しかしながら、電荷発生層で発生した電子が、次の帯電までに電子輸送層中を十分に移動できないというポジゴーストが発生する原因を解決されているものではない場合があった。つまり、遅い領域の電子による移動を制御するというものではなかった。また、特開2010−145506号公報には、正孔輸送層および電子輸送層(下引き層)の電荷移動度を特定の範囲にすることが開示されているが、特許文献3と同様にポジゴーストが発生する原因を解決されているものではない場合があった。さらに、これらの文献では、電子輸送層の電子移動度を測定するために、電荷発生層上に電子輸送層を形成し、電子写真感光体で用いられる層構成とは逆の構成にして、測定を行っている。しかしながら、このような測定では、電子写真感光体が有する電子輸送層の電子の移動を十分に評価できているものと言えるものではなかった。

0038

例えば、下引き層に電子輸送物質を含有させて電子輸送層とする場合は、上層である電荷発生層用塗布液および正孔輸送層用塗布液を塗布して電荷発生層および正孔輸送層を形成する時に、電子輸送物質が溶出してしまう場合がある。この場合では、上述のように電子輸送層と電荷発生層を逆層として電子移動度を測定しても、電子写真感光体では電子輸送物質が溶出しているため、電子写真感光体が有する電子輸送層の電子の移動を十分に評価できていないと考えられる。したがって、電子輸送層上に電荷発生層および正孔輸送層を形成した後に、正孔輸送層を剥離した電子輸送層および電荷発生層で判定することが必要である。

0039

また、支持体上に電子輸送層、電荷発生層、正孔輸送層をこの順に設けてなる電子写真感光体の場合、初期の帯電能の低い電子写真感光体は、主に支持体から電子輸送層側、電荷発生層側へ正孔が注入することで発生すると考えられる。繰り返し使用時の帯電能の低下は、下引き層の内部、電荷発生層と電子輸送層との界面に電荷が滞留することで正孔注入がより促進することで発生すると考えられる。電子輸送物質が顔料として含有されている電子輸送層や、金属酸化物粒子が分散されかつ電子輸送物質が含有されている電子輸送層のような均一性の低い電子輸送層は初期の帯電能が低く、繰り返し使用時の帯電能の低下が生じる場合が多い。このような帯電能の低い電子輸送層は、本発明の判定法において、電荷発生層の表面をVd1に帯電することができない場合がある。このことから、正孔輸送層を剥離した後の電荷発生層の表面をVd1に帯電可能であれば、初期の帯電能が十分であり、繰り返し使用時の帯電能の低下を抑制できると考えられる。

0040

電子輸送層の膜厚d1は、0.2μm以上0.7μm以下が好ましい。

0041

上記式(2)において、よりポジゴーストを低減する観点から、下記式(9)を満たすことが好ましい。
|Vl2−Vl1|≦ 0.28 (9)

0042

上記式(4)において、さらに好ましくは、下記式(10)を満たす。
0.10≦|(Vd2−Vl3)/Vd2|≦0.16 (10)

0043

本発明の電子写真感光体は、積層体、該積層体上に形成された正孔輸送層を有する。該積層体は、支持体、該支持体上に形成された電子輸送層、該電子輸送層上に形成された電荷発生層を有する。

0044

図8の(b)は、本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す図である。図8の(b)中、21は支持体であり、22は電子輸送層であり、24は電荷発生層、25は正孔輸送層である。

0045

一般的な電子写真感光体として、円筒状支持体上に感光層(電荷発生層、正孔輸送層)を形成してなる円筒状の電子写真感光体が広く用いられるが、ベルト状、シート状などの形状とすることも可能である。

0046

〔電子輸送層〕
次に、電子輸送層の構成について説明する。
電子輸送層は、電子輸送物質、または電子輸送物質の重合物を含有することが好ましい。さらには、重合性官能基を有する電子輸送物質、重合性官能基を有する熱可塑性樹脂、および架橋剤との組成物重合させて得られる重合物を含有することが好ましい。

0047

〔電子輸送物質〕
電子輸送物質としては、例えば、キノン化合物イミド化合物ベンズイミダゾール化合物シクロペンタジエニリデン化合物などが挙げられる。
電子輸送物質は、重合性官能基を有する電子輸送物質であることが好ましい。重合性官能基としては、ヒドロキシ基チオール基アミノ基、カルボキシル基メトキシ基などが挙げられる。

0048

以下に、電子輸送物質の具体例を示す。下記式(A1)〜(A9)のいずれかで示される化合物が挙げられる。



式(A1)〜(A9)中、R101〜R106、R201〜R210、R301〜R308、R401〜R408、R501〜R510、R601〜R606、R701〜R708、R801〜R810、R901〜R908は、それぞれ独立に、下記式(A)で示される1価の基、水素原子シアノ基ニトロ基ハロゲン原子アルコキシカルボニル基置換もしくは無置換のO、S、NH、NR1001(R1001はアルキル基)で中断されていても良いアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を示す。該置換のアルキル基の置換基は、アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基およびハロゲン原子が挙げられる。該置換のアリール基の置換基、および該置換の複素環基の置換基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基およびハロゲン化アルキル基が挙げられる。Z201、Z301、Z401およびZ501は、それぞれ独立に、炭素原子窒素原子、または酸素原子を示す。Z201が酸素原子である場合はR209およびR210は存在せず、Z201が窒素原子である場合はR210は存在しない。Z301が酸素原子である場合はR307およびR308は存在せず、Z301が窒素原子である場合はR308は存在しない。Z401が酸素原子である場合はR407およびR408は存在せず、Z401が窒素原子である場合はR408は存在しない。Z501が酸素原子である場合はR509およびR510は存在せず、Z501が窒素原子である場合はR510は存在しない。



式(A)中、α、β、およびγの少なくとも1つは置換基を有する基であり、該置換基は、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基、およびメトキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の基である。lおよびmは、それぞれ独立に、0または1であり、lとmの和は、0から2である。
αは、主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基、ベンジル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、アルコシキカルボニル基で置換された主鎖の原子数1〜6のアルキレン基、またはフェニル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキレン基を示す。これらの基は、置換基として、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有しても良い。該アルキレン基の主鎖中の炭素原子の1つは、OまたはSまたはNHまたはNR1002(R1002はアルキル基である。)で置き換わっていても良い。
βは、フェニレン基、炭素数1〜6のアルキル基置換フェニレン基、ニトロ基置換フェニレン基、ハロゲン基置換フェニレン基、またはアルコキシ基置換フェニレン基を示し、これらの基は、置換基として、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有しても良い。
γは、水素原子、主鎖の原子数が1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルキル基で置換された主鎖の原子数が1〜6のアルキル基を示す。これらの基は、置換基として、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、およびカルボキシル基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有しても良い。該アルキル基の主鎖中の炭素原子の1つは、OまたはSまたはNHまたはNR1003(R1003はアルキル基である。)で置き換わっていても良い。

0049

上記式(A−1)〜(A−9)のいずれかで示される電子輸送物質の中でも、R101〜R106の少なくとも1つ、R201〜R210の少なくとも1つ、R301〜R308の少なくとも1つ、R401〜R408の少なくとも1つ、R501〜R510の少なくとも1つ、R601〜R606の少なくとも1つ、R701〜R708の少なくとも1つ、R801〜R810の少なくとも1つ、R901〜R908の少なくとも1つは、上記式(A)で示される1価の基である重合性官能基を有する電子輸送物質がより好ましい。

0050

重合性官能基を有する電子輸送物質は、重合性官能基を有する熱可塑性樹脂、および架橋剤との組成物を重合させて得られる重合物を形成することが好ましい。電子輸送層の形成方法は、重合性官能基を有する電子輸送物質は、重合性官能基を有する熱可塑性樹脂、および架橋剤との組成物を含有する電子輸送層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を加熱乾燥させることによって、組成物を重合させ、電子輸送層を形成する。塗膜形成後、架橋剤と、熱可塑性樹脂および電子輸送物質の重合性官能基が化学反応により重合するが、その際に加熱することで化学反応が促進され、重合が促進される。

0051

以下に、重合性官能基を有する電子輸送物質の具体例を示す。
電子輸送層用塗布液の塗膜を加熱乾燥させるときの加熱温度は、100〜200℃の温度であることが好ましい。
表中、A´は、Aと同様な構造式で表され、その1価の基の具体例をAおよびA´の欄に示す。

0052

表1−1、表1−2、表1−3、表1−4、表1−5、表1−6に、上記式(A1)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0053

0054

0055

0056

0057

0058

0059

表2−1、表2−2、表2−3に、上記式(A2)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0060

0061

0062

0063

表3−1、表3−2、表3−3に、上記式(A3)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0064

0065

0066

0067

表4−1、表4−2に、上記式(A4)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0068

0069

0070

表5−1、表5−2に、上記式(A5)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0071

0072

0073

表6に、上記式(A6)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0074

0075

表7−1、表7−2、表7−3に、上記式(A7)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0076

0077

0078

0079

表8−1、表8−2、表8−3に、上記式(A8)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0080

0081

0082

0083

表9−1、表9−2に、上記式(A9)で示される化合物の具体例を示す。表中、γが「−」である場合は、水素原子を示し、そのγの水素原子は、αまたはβの欄に示す構造に含めて表示する。

0084

0085

0086

(A1)の構造を有する誘導体(電子輸送物質の誘導体)は、例えば、米国特許第4442193号公報、米国特許第4992349号公報、米国特許第5468583号公報、Chemistry of materials,Vol.19,No.11,2703−2705(2007)に記載の公知の合成方法を用いて合成することが可能である。また、東京化成工業(株)やシグマアルドリッチジャパン(株)やジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能なナフタレンテトラカルボン酸二無水物モノアミン誘導体との反応で合成する事が出来る。

0087

(A1)で示される化合物には、架橋剤と重合することが可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A1)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、直接重合性官能基を導入する方法、前記重合性官能基または、重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下の方法が挙げられる。ナフチルイミド誘導体ハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。ナフチルイミド誘導体のハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法る方法。ナフチルイミド誘導体のハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。ナフチルイミド誘導体を合成する際の原料として、前記重合性官能基または、重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有するナフタレンテトラカルボン酸二無水物誘導体又はモノアミン誘導体を用いる方法がある。

0088

(A2)の構造を有する誘導体は、例えば、東京化成工業(株)、シグマアルドリッチジャパン(株)またはジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能である。また、フェナントレン誘導体またはフェナントロリン誘導体を基に、Chem.Educator No.6,227−234(2001)、有機合成化学協会誌,vol.15,29−32(1957)、有機合成化学協会誌,vol.15,32−34(1957)に記載の合成方法で合成することもできる。マロノニトリルとの反応によりジシアノメチレン基を導入することもできる。

0089

(A2)で示される化合物は、架橋剤と重合可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A2)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、直接重合性官能基を導入する方法、重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下の方法が挙げられる。フェナントレンキノンのハロゲン化物を元に、パラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。フェナントレンキノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法る方法。フェナントレンキノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0090

(A3)の構造を有する誘導体は、東京化成工業(株)、シグマアルドリッチジャパン(株)またはジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能である。また、フェナントレン誘導体またはフェナントロリン誘導体を基に、Bull.Chem.Soc.Jpn.,Vol.65,1006−1011(1992)に記載の合成方法で合成することもできる。マロノニトリルとの反応によりジシアノメチレン基を導入することもできる。

0091

(A3)で示される化合物は、架橋剤と重合可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。上記式(A3)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、直接重合性官能基を導入する方法、重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下の方法が挙げられる。フェナントロリンキノンのハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。フェナントロリンキノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法。フェナントロリンキノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0092

(A4)の構造を有する誘導体は、例えば、東京化成工業(株)、シグマアルドリッチジャパン(株)またはジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能である。また、アセナフテンキノン誘導体を基にTetrahedron Letters,43(16),2991−2994(2002)、Tetrahedron Letters,44(10),2087−2091(2003)に記載の合成方法で合成することもできる。マロノニトリルとの反応により、ジシアノメチレン基を導入することもできる。

0093

式(A4)で示される化合物は、架橋剤と重合可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A4)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、直接重合性官能基を導入する方法、重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下の方法が挙げられる。アセナフテンキノンのハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。アセナフテンキノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法。アセナフテンキノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0094

(A5)の構造を有する誘導体は、例えば、東京化成工業(株)、シグマアルドリッチジャパン(株)またはジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能である。また、フルオレノン誘導体とマロノニトリルを用い、米国特許第4562132号公報に記載の合成方法を用いて合成することができる。また、フルオレノン誘導体およびアニリン誘導体を用い、特開平5−279582号公報、特開平7−70038号公報に記載の合成方法を用いて合成することもできる。

0095

式(A5)で示される化合物は、架橋剤と重合可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A5)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、直接重合性官能基を導入する方法、重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下のような方法が挙げられる。フルオレノンのハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。フルオレノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法。フルオレノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0096

(A6)の構造を有する誘導体は、例えばChemistry Letters,37(3),360−361(2008)、特開平9−151157号公報に記載の合成方法を用いて合成することが出来る。また、東京化成工業(株)、シグマアルドリッチジャパン(株)またはジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能である。

0097

式(A6)で示される化合物は、架橋剤と重合することが可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A6)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、ナフトキノン誘導体に直接重合性官能基を導入する方法、ナフトキノン誘導体に重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下のような方法が挙げられる。ナフトキノンのハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。ナフトキノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法る方法。ナフトキノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0098

(A7)の構造を有する誘導体は、特開平1−206349号公報、PPCI/Japan Hard Copy’98予稿集p.207(1998)に記載の合成方法を用いて合成することができる。例えば、東京化成工業(株)またはシグマアルドリッチジャパン(株)から購入可能なフェノール誘導体を原料として合成することができる。

0099

(A7)で示される化合物は、架橋剤と重合することが可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A7)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。この方法としては、以下の方法が挙げられる。ジフェノキノンのハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。ジフェノキノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法る方法。ジフェノキノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0100

(A8)の構造を有する誘導体は、例えば、Journal of the American chemical society,Vol.129,No.49,15259−78(2007)に記載の公知の合成方法を用いて合成することができる。また、東京化成工業(株)やシグマアルドリッチジャパン(株)やジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能なペリレンテトラカルボン酸二無水物とモノアミン誘導体との反応で合成する事が出来る。

0101

式(A8)で示される化合物は、架橋剤と重合可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A8)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、直接重合性官能基を導入する方法、前記重合性官能基または、重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。後述の方法としては、以下のような方法が挙げられる。ペリレンイミド誘導体のハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用いる方法。ペリレンイミド誘導体のハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用いる方法がある。ペリレンイミド誘導体を合成する際の原料として、前記重合性官能基または、重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有するペリレンテトラカルボン酸二無水物誘導体又はモノアミン誘導体を用いる方法がある。

0102

(A9)の構造を有する誘導体は、例えば、東京化成工業(株)、シグマアルドリッチジャパン(株)またはジョンソン・マッセイ・ジャパン・インコーポレイテッド社から購入可能である。

0103

式(A9)で示される化合物は、架橋剤と重合可能な重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有する。(A9)の構造を有する誘導体にこれらの重合性官能基を導入する方法としては、購入可能なアントラキノン誘導体に重合性官能基もしくは重合性官能基の前駆体と成り得る官能基を有する構造を導入する方法がある。この方法としては、以下のような方法が挙げられる。アントラキノンのハロゲン化物を元に、例えばパラジウム触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アリール基を導入する方法。アントラキノンのハロゲン化物を元に、FeCl3触媒と塩基を使用したクロスカップリング反応を用い、官能基含有アルキル基を導入する方法。アントラキノンのハロゲン化物を元に、リチオ化を経た後にエポキシ化合物やCO2を作用させ、ヒドロキシアルキル基やカルボキシル基を導入する方法がある。

0104

〔架橋剤〕
次に架橋剤について説明する。
架橋剤としては、重合性官能基を有する電子輸送物質、および重合性官能基を有する熱可塑性樹脂と重合または架橋する化合物を用いることができる。具体的には、山下晋三,金子東助編「架橋剤ハンドブック」大成社刊(1981年)等に記載されている化合物等を用いることができる。

0105

電子輸送層に用いる架橋剤は、好ましくは、イソシアネート化合物アミン化合物である。均一な重合物の膜を得る観点から、より好ましくは、イソシアネート基ブロックイソシアネート基、または−CH2−OR1を示される1価の基を3〜6個有する架橋剤(イソシアネート化合物、アミン化合物)である。

0106

イソシアネート化合物は、分子量が200〜1300の範囲であるイソシアネート化合物を用いることが好ましい。さらに、イソシアネート基またはブロックイソシアネート基が3〜6個有しているイソシアネート化合物が好ましい。例えば、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネートメチルベンゼントリフェニルメタントリイソシアネート、リジントリイソシアネートの他、トリレンジイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートジシクロヘキシルメタンジイソシアネートナフタレンジイソシアネートジフェニルメタンジイソシアネートイソホロンジイソシアネートキシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエートノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートのイソシアヌレート変性体ビウレット変性体アロファネート変性体トリメチロールプロパンペンタリストールとのアダクト変性体等が挙げられる。これらの中でもイソシアヌレート変性体とアダクト変性体がより好ましい。

0107

ブロックイソシアネート基は、−NHCOX1(X1は保護基)という構造を有する基である。X1は、イソシアネート基に導入可能な保護基であれば何れでも良いが、下記式(H1)〜(H7)のいずれかで示される基がより好ましい。

0108

以下に、イソシアネート化合物の具体例を示す。

0109

アミン化合物としては、下記式(C1)〜(C5)のいずれかで示される化合物、および下記式(C1)〜(C5)のいずれかで示される化合物のオリゴマーからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。



式(C1)〜(C5)中、R11〜R16、R22〜R25、R31〜R34、R41〜R44、およびR51〜R54は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、アシル基または−CH2−OR1を示される1価の基を示す。R11〜R16の少なくとも1つ、R22〜R25の少なくとも1つ、R31〜R34の少なくとも1つ、R41〜R44の少なくとも1つ、およびR51〜R54の少なくとも1つは、−CH2−OR1を示される1価の基である。R1は、水素原子または炭素数1以上10以下のアルキル基を示す。アルキル基としてはメチル基エチル基プロピル基(n−プロピル基、iso−プロピル基)、ブチル基(n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基)などが、重合性の観点から好ましい。R21は、アリール基、アルキル基置換のアリール基、シクロアルキル基、またはアルキル基置換のシクロアルキル基を示す。

0110

以下に、式(C1)〜(C5)のいずれかで示される化合物の具体例を示す。また、式(C1)〜(C5)のいずれかで示される化合物のオリゴマー(多量体)を含有していても良い。均一な重合物の膜を得る観点から、アミン化合物の全質量中、式(C1)〜(C5)のいずれかで示される化合物(単量体)を10質量%以上含有していることが好ましい。

0111

上述の多量体の重合度は、2以上100以下である事が好ましい。また、上述の多量体及び単量体は、2種以上混合して用いることもができる。

0112

上記式(C1)で示される化合物の一般的に購入可能なものをしては、例えば、スーパーメラミNo.90(日本油脂社製)、スーパーベッカミン(R)TD−139−60、L−105−60、L127−60、L110−60、J−820−60、G−821−60(DIC社製)、ユーバン2020(三井化学)、スミテックスレジンM−3(住友化学工業)、ニカラックMW−30、MW−390、MX−750LM(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。上記式(C2)で示される化合物の一般的に購入可能なものをしては、例えば、”スーパーベッカミン(R)L−148−55、13−535、L−145−60、TD−126(DIC社製)、ニカラックBL−60、BX−4000(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。上記式(C3)で示される化合物の一般的に購入可能なものをしては、例えば、ニカラックMX−280(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。上記式(C4)で示される化合物の一般的に購入可能なものをしては、例えば、ニカラックMX−270(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。上記式(C5)で示される化合物の一般的に購入可能なものをしては、例えば、ニカラックMX−290(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。

0113

以下に、式(C1)の化合物の具体例を示す。

0114

以下に、式(C2)の化合物の具体例を示す。

0115

以下に、式(C3)の化合物の具体例を示す。

0116

以下に、式(C4)の化合物の具体例を示す。

0117

以下に、式(C5)の化合物の具体例を示す。

0118

〔樹脂〕
次に重合性官能基を有する熱可塑性樹脂について説明する。重合性官能基を有する熱可塑性樹脂としては、下記式(D)で示される構造単位をする熱可塑性樹脂が好ましい。



式(D)中、R61は、水素原子またはアルキル基を示す。Y1は、単結合、アルキレン基またはフェニレン基を示す。W1は、ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基またはメトキシ基を示す。

0119

式(D)で示される構造単位を有する樹脂(以下樹脂Dとも称する)は、以下の方法により得られる。シグマアルドリッチジャパン(株)や東京化成工業(株)から購入可能な、重合性官能基(ヒドロキシ基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基及びメトキシ基)を有するモノマーを重合させることで得られる。

0120

また、樹脂として、一般的に購入することも可能である。購入可能な樹脂としては、例えば、日本ポリウレタン工業(株)製AQD−457、AQD−473、三洋化成工業(株)製サンニックスGP−400、GP−700などのポリエーテルポリオール系樹脂日立化成工業(株)製フタキッドW2343、DIC(株)製ウォーターゾールS−118、CD−520、ベッコライトM−6402−50、M−6201−40IMハリマ化成(株)製ハリディップWH−1188、日本ユピカ社製ES3604、ES6538などのポリエステルポリオール系樹脂、DIC(株)製、バーノックWE−300、WE−304などのポリアクリルポリオール系樹脂、(株)クラレ製クラレポバールPVA−203などのようなポリビニルアルコール系樹脂、積水化学工業(株)製BX−1、BM−1、KS−1、KS−5などのポリビニルアセタール系樹脂、ナガセケムテックス(株)製トレジンFS−350などのポリアミド系樹脂、日本触媒(株)製アクアリック、鉛市(株)製ファインレックスSG2000などのカルボキシル基含有樹脂、DIC(株)製ラッカマイドなどのポリアミン樹脂、東レ(株)製QE−340Mなどのポリチオール樹脂などが挙げられる。これらの中でもポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステルポリオール系樹脂などが重合性、電子輸送層の均一性の観点からより好ましい。

0121

樹脂Dの重量平均分子量(Mw)は5000〜400000の範囲であることが好ましい。より、好ましくは、5000〜300000の範囲である。

0122

樹脂中の重合性官能基の定量法は、例えば以下の方法がある。水酸化カリウムを用いたカルボキシル基の滴定亜硝酸ナトリウムを用いたアミノ基の滴定、無水酢酸と水酸化カリウムを用いたヒドロキシ基の滴定、5,5’−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸)を用いたチオール基の滴定が挙げられる。また、重合性官能基導入比率を変化させた試料IRスペクトルから得られる検量線法が挙げられる。

0123

以下表10に、樹脂Dの具体例を示す。

0124

重合性官能基を有する電子輸送物質は、重合性官能基を有する電子輸送物質、架橋剤および重合性官能基を有する樹脂との組成物の全質量に対して30質量%以上70%質量以下であることが好ましい。

0125

〔支持体〕
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)であることが好ましく、例えば、アルミニウムニッケル、銅、金、鉄などの金属または合金製の支持体を用いることができる。ポリエステル樹脂ポリカーボネート樹脂ポリイミド樹脂ガラスなどの絶縁性支持体上にアルミニウム、銀、金などの金属の薄膜を形成した支持体、または酸化インジウム酸化スズなどの導電性材料の薄膜を形成した支持体が挙げられる。
支持体の表面には、電気的特性の改善や干渉縞の抑制のため、陽極酸化などの電気化学的な処理や、湿式ホーニング処理ブラスト処理切削処理などの処理を施してもよい。
支持体と、後述の下引き層との間には、導電層を設けてもよい。導電層は、導電性粒子を樹脂に分散させた導電層用塗布液の塗膜を支持体上に形成し、乾燥させることで得られる。導電性粒子としては、たとえば、カーボンブラックアセチレンブラックや、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀のような金属粉や、導電性酸化スズ、ITOのような金属酸化物粉体が挙げられる。
また、樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂アクリル樹脂シリコーン樹脂エポキシ樹脂メラミン樹脂ウレタン樹脂フェノール樹脂およびアルキッド樹脂が挙げられる。
導電層用塗布液の溶剤としては、例えば、エーテル系溶剤アルコール系溶剤ケトン系溶剤および芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上30μm以下であることがより好ましい。

0126

〔電荷発生層〕
下引き層(電子輸送層)上には、電荷発生層が設けられる。
電荷発生物質としては、アゾ顔料ペリレン顔料、アントラキノン誘導体、アンアントロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体イソビオラントロン誘導体、インジゴ誘導体チオインジゴ誘導体金属フタロシアニン無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、ビスベンズイミダゾール誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、およびフタロシアニン顔料の少なくとも一方が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニンクロロガリウムフタロシアニンヒドロキシガリウムフタロシアニンが好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン酢酸ビニル塩化ビニルアクリル酸エステルメタクリル酸エステル、フッ化ビニリデントリフルオロエチレンなどのビニル化合物重合体および共重合体や、ポリビニルアルコール樹脂ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましく、ポリビニルアセタールがより好ましい。
電荷発生層において、電荷発生物質と結着樹脂との比率(電荷発生物質/結着樹脂)は、10/1〜1/10の範囲であることが好ましく、5/1〜1/5の範囲であることがより好ましい。電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、0.05μm以上5μm以下であることが好ましい。

0127

〔正孔輸送層〕
電荷発生層上には正孔輸送層が形成される。
正孔輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物複素環化合物ヒドラゾン化合物スチリル化合物ベンジジン化合物トリアリールアミン化合物トリフェニルアミンが挙げられる。または、これらの化合物から誘導される基を主鎖または側鎖に有するポリマーが挙げられる。これらの中でもトリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、またはスチリル化合物が好ましい。
正孔輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂ポリアリレート樹脂ポリサルホン樹脂ポリスチレン樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリカーボネート樹脂およびポリアリレート樹脂が好ましい。また、これらの分子量としては、重量平均分子量(Mw)=10,000〜300,000の範囲が好ましい。
正孔輸送層において、正孔輸送物質と結着樹脂との比率(正孔輸送物質/結着樹脂)は、10/5〜5/10が好ましく、10/8〜6/10がより好ましい。
正孔輸送層の膜厚は、3μm以上40μm以下であることが好ましい。電子輸送層との膜厚との観点から、より好ましくは5μm以上16μm以下である。正孔輸送層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。

0128

なお、支持体と上記電子輸送層との間や上記電子輸送層と電荷発生層との間に、本発明に係る重合体を含有しない第2の下引き層などの別の層を設けてもよい。
また、正孔輸送層上に表面保護層を形成してもよい。表面保護層は、導電性粒子または電荷輸送物質と結着樹脂とを含有する。また、表面保護層は、潤滑剤などの添加剤をさらに含有してもよい。また、保護層の結着樹脂自体に導電性や電荷輸送性を有させてもよく、その場合、保護層には、当該樹脂以外の導電性粒子や電荷輸送物質を含有させなくてもよい。また、保護層の結着樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱、光、放射線(電子線など)などにより重合させてなる硬化性樹脂であってもよい。
上記各層を形成する方法としては、各層を構成する材料を溶剤に溶解および/または分散させて得られた塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥および/または硬化させることによって形成する方法が好ましい。塗布液を塗布する方法としては、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法カーテンコーティング法スピンコーティング法などが挙げられる。これらの中でも、効率性および生産性の観点から、浸漬塗布法が好ましい。

0129

〔プロセスカートリッジおよび電子写真装置〕
図6に、電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
図6において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。回転駆動される電子写真感光体1の表面(周面)は、帯電手段3(一次帯電手段:帯電ローラーなど)により、正または負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光レーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、次いで現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材(紙など)Pに順次転写されていく。なお、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送される。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物プリントコピー)として装置外プリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。次いで、前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図6に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上記の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを選択して容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成する。このプロセスカートリッジを複写機レーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図6では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。

0130

次に、電子写真感光体の作製および評価について示す。

0131

(実施例1)
長さ260.5mmおよび直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
次に、酸素欠損型酸化スズ被覆されている酸化チタン粒子粉体抵抗率:120Ω・cm、酸化スズの被覆率:40%。)50部、フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分:60%。)40部、溶剤(分散媒)としてのメトキシプロパノール50部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、3時間分散処理することによって、導電層用塗布液(分散液)を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱重合させることによって、膜厚が16μmの導電層を形成した。
この導電層用塗布液における酸素欠損型酸化スズが被覆されている酸化チタン粒子の平均粒径を、(株)堀場製作所製の粒度分布計(商品名:CAPA700)を用い、テトラヒドロフランを分散媒とし、回転数5000rpmにて遠心沈降法で測定した。その結果、平均粒径は0.31μmであった。

0132

次に、電子輸送物質(A101)4部、架橋剤(B1、保護基(H1)=5.1:2.2(質量比))7.3部、樹脂(D1)0.9部、触媒としてのジオクチルズラリレート0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.53μmの電子輸送層(下引き層)を形成した。
電子輸送物質、架橋剤および樹脂の全質量に対する電子輸送物質の含有量は33質量%であった。

0133

次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)10部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、1.5時間分散処理した。次に、これに酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を、電子輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。このようにして、支持体、導電層、電子輸送層、および電荷発生層を有する積層体を形成した。

0134

次に、下記構造式(15)で示されるトリアリールアミン化合物(正孔輸送物質)8部、および、下記式(16−1)で示される繰り返し構造単位と、下記式(16−2)で示される繰り返し構造単位を5/5の割合で有し、重量平均分子量(Mw)が100000であるポリアリレート10部を、ジメトキシメタン40部およびクロロベンゼン60部の混合溶剤に溶解させることによって、正孔輸送層用塗布液を調製した。この正孔輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が15μmの正孔輸送層を形成した。






このようにして、積層体、および正孔輸送層を有するポジゴーストおよび電位変動評価用の電子写真感光体を製造した。また、上記と同様にしてもう1つ電子写真感光体を製造し、判定用の電子写真感光体とした。

0135

判定試験
上記、判定用の電子写真感光体をジメトキシメタン40部およびクロロベンゼン60部の混合溶剤に5分間浸漬させ、正孔輸送層を剥離した。その後、10分100℃で乾燥させることによって、支持体、電子輸送層、および電荷発生層をこの順に有する積層体を作製し、判定用感光体とした。FTIR−ATR法を用いて表面に正孔輸送層がないことを確認した。
次に、判定用電子写真感光体を温度25℃、湿度50%RH環境下に24時間放置した後、上述の判定方法を用いて、上述のとおり、Vd1(式1)、Vd2(式2)を算出し、Vl1,Vl2,Vl3の測定を行った。そして、|Vl2−Vl1|および|(Vd2−Vl3)/Vd2|を算出した。測定結果を表11に示した。

0136

(ポジゴースト、および電位変動の評価)
ポジゴーストおよび電位変動評価用の電子写真感光体を、キヤノン(株)製のレーザービームプリンター(商品名:LBP−2510)を改造した装置に装着し、以下のプロセス条件を設定した。そして、表面電位の評価(電位変動)および出力画像(ゴースト)の評価を行った。改造としては、プロセススピードを200mm/sに変更し、暗部電位が−700Vになるようにし、露光光(画像露光光)の光量が可変となるようにした。詳しくは以下のとおりである。

0137

1.ポジゴーストの評価
温度23℃、湿度50%RHの環境下にて、上記レーザービームプリンターのシアン色用のプロセスカートリッジを以下のように改造した。現像位置に電位プローブ(model6000B−8:トレック・ジャパン(株)製)を装着し、ポジゴーストおよび電位変動評価用の電子写真感光体を装着した。さらに、電子写真感光体の中央部の電位を表面電位計(model344:トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。電子写真感光体の表面電位は、暗部電位(Vd)が−700V、明部電位(Vl)が−200Vになるよう、露光光量を設定した。
次いで、上記レーザービームプリンターのシアン色用のプロセスカートリッジに、上述の電子写真感光体を装着して、そのプロセスカートリッジをシアンのプロセスカートリッジのステーションに装着し、画像を出力した。まず、ベタ白画像1枚、ゴースト評価用画像5枚、ベタ黒画像1枚、ゴースト評価用画像5枚の順に連続して画像出力を行った。
ゴースト評価用画像は図7(A)に示すように、画像の先頭部に「白画像」中に四角の「ベタ画像」を出した後、図7(B)に示す「1ドット桂馬パターンハーフトーン画像」を作成したものである。なお、図7(A)中、「ゴースト」部は、「ベタ画像」に起因するゴーストが出現し得る部分である。
ポジゴーストの評価は、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像の画像濃度と、ゴースト部の画像濃度との濃度差を測定することで行った。分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite(株)製)で、1枚のゴースト評価用画像中で濃度差を10点測定した。この操作をゴースト評価用画像10枚すべてで行い、合計100点の平均を算出した。結果を表11に示す。ゴースト部の濃度が大きいほど、ポジゴーストが強く生じていることになる。マクベス濃度差が小さいほど、ポジゴーストが抑制されたことを意味する。ゴースト画像濃度差(マクベス濃度差)が0.05以上であると見た目に明らかな差があるレベルであり、0.05未満であれば見た目に明らかな差はないレベルであった。

0138

2.電位変動
温度23℃、湿度5%RHの環境下にて、上記レーザービームプリンターのシアン色用のプロセスカートリッジを以下のように改造した。現像位置に電位プローブ(model6000B−8:トレック・ジャパン(株)製)を装着し、電子写真感光体の中央部の電位を表面電位計(model344:トレック・ジャパン(株)製)を使用して測定した。また、暗部電位(Vd)が−700V、明部電位(Vl)が−200Vになるよう、露光光量を設定した。その状態(現像機の部分に電位プローブがある状態)で上記露光光量において連続1000枚繰り返し使用を行った。連続1000枚繰り返し使用後のVd、Vlを表11に示した。

0139

(実施例2〜5)
電子輸送層の膜厚を0.53μmから0.38μm(実施例2)、0.25μm(実施例3)、0.20μm(実施例4)、0.15μm(実施例5)に変更した以外は実施例1と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。

0140

(実施例6)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。
電子輸送物質(A101)4部、イソシアネート化合物(B1:保護基(H1)=5.1:2.2(質量比))5.5部、樹脂(D1)0.3部、触媒としてのジオクチルスズラウリレート0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.61μmの電子輸送層を形成した。

0141

(実施例7〜9)
電子輸送層の膜厚を0.61μmから0.52μm(実施例7)、0.40μm(実施例8)、0.26μm(実施例9)に変更した以外は実施例6と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。

0142

(実施例10)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。
電子輸送物質(A−101)5部、アミン化合物(C1−3)2.3部、樹脂(D1)3.3部、触媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.51μmの電子輸送層を形成した。

0143

(実施例11、12)
電子輸送層の膜厚を0.51μmから0.45μm(実施例11)、0.34μm(実施例12)に変更した以外は実施例10と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。

0144

(実施例13)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。
電子輸送物質(A−101)5部、アミン化合物(C1−3)1.75部、樹脂(D1)2.0部、触媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.70μmの電子輸送層を形成した。

0145

(実施例14〜16)
電子輸送層の膜厚を0.70μmから0.58μm(実施例14)、0.50μm(実施例15)、0.35μm(実施例16)に変更した以外は実施例13と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。

0146

(実施例17〜32)
実施例9の電子輸送物質を(A−101)から表11に示す電子輸送物質に変更した以外は実施例9と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11に示す。

0147

(実施例33〜47)
実施例16の電子輸送物質を(A−101)から表11、12に示す電子輸送物質に変更した以外は実施例16と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表11、12に示す。

0148

(実施例48〜53)
実施例9の架橋剤(B1:保護基(H1)=5.1:2.2(質量比))を表12に示す架橋剤に変更した以外は実施例9と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0149

(実施例54、55)
実施例16の架橋剤(C1−3)を表12に示す架橋剤に変更した以外は実施例16と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0150

(実施例56)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A−101)4部、アミン化合物(C1−9)4部、樹脂(D1)1.5部、触媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.2部を、ジメチルアセトアミドジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.35μmの電子輸送層を形成した。

0151

(実施例57、58)
実施例56の架橋剤(C1−9)を表12に示す架橋剤に変更した以外は実施例56と同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0152

(実施例59〜62)
実施例9の樹脂(D1)を表12に示す樹脂に変更した以外は実施例9と同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0153

(実施例63)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A−124)6部、アミン化合物(C1−3)2.1部、樹脂(D1)1.2部、触媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.1部を、ジメチルアセトアミドジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.45μmの電子輸送層を形成した。

0154

(実施例64、65)
実施例63の電子輸送物質を(A−124)から表12に示す電子輸送物質に変更した以外は実施例63と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0155

(実施例66)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A−125)6部、アミン化合物(C1−3)2.1部、樹脂(D1)0.5部、触媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.49μmの電子輸送層を形成した。

0156

(実施例67)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A−125)6.5部、アミン化合物(C1−3)2.1部、樹脂(D1)0.4部、触媒としてのドデシルベンゼンスルホン酸0.1部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.49μmの電子輸送層を形成した。

0157

(実施例68)
電子輸送層の膜厚を0.49μmから0.72μmに変更した以外は実施例66と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0158

(実施例69)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A101)3.6部、イソシアネート化合物(B1:保護基(H1)=5.1:2.2(質量比))7部、樹脂(D1)1.3部、触媒としてのジオクチルスズラウリレート0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.32μmの電子輸送層を形成した。

0159

(実施例70)
電荷発生層の膜厚を0.15μmから0.12μmに変更した以外は実施例1と同様にし電子写真感光体を作成し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0160

(実施例71)
電荷発生層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
CuKαのX線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2゜)の9.0゜、14.2゜、23.9゜及び27.1゜に強いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン10部を用い、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学社製)を、シクロヘキサノン:水=97:3の混合溶媒に溶解し5質量%溶液としたものを166部用意した。この溶液と、シクロヘキサノン:水=97:3の混合溶媒を150部、それぞれ共に1mmφガラスビーズ400部を用いてサンドミル装置で4時間分散した後、シクロヘキサノン:水=97:3の混合溶媒を210部及びシクロヘキサノン260部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。電荷発生層用塗布液を電子輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を80℃で10分間乾燥して膜厚0.20μmの電荷発生層を形成した。

0161

(実施例72)
電荷発生層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
下記構造式(17)で表されるビスアゾ顔料の20部と、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学社製)10部とを、テトラヒドロフランの150部とともに混合分散させて、電荷発生層用塗布液を調製した。そしてこの塗布液を、導電性基材としてのアルミニウム素管上に、ディップコート法にて塗布し、110℃で30分間、加熱乾燥して、膜厚0.30μmの電荷発生層を形成した。

0162

(実施例73)
実施例1のトリアリールアミン化合物(正孔輸送物質)から下記構造式(18)で示されるベンジジン化合物(正孔輸送物質)に変更して正孔輸送層を形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0163

(実施例74)
実施例1のトリアリールアミン化合物(正孔輸送物質)から下記構造式(19)で示されるスチリル化合物(正孔輸送物質)に変更して正孔輸送層を形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0164

(実施例75、76)
正孔輸送層の膜厚を15μmから10μm(実施例75)、25μm(実施例76)に変更した以外は実施例1と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0165

(実施例77)
長さ260.5mmおよび直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体(導電性支持体)とした。
次に、金属酸化物粒子としての酸素欠損型酸化スズ(SnO2)が被覆されている酸化チタン(TiO2)粒子214部、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325。)132部、および、溶剤としての1−メトキシ2−プロパノール98部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れた。回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して10質量%になるように、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子を分散液に添加した。このシリコーン樹脂は、商品名:トスパール120、モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ(株)製、平均粒径2μmである。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製。)を分散液に添加して撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。

0166

次に、電子輸送物質(A157)6.2部、架橋剤(B1、保護基(H5)=5.1:2.9(質量比))8.0部、樹脂(D25)1.1部、触媒としてのジオクチルスズラウリレート0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.53μmの電子輸送層(下引き層)を形成した。電子輸送物質、架橋剤および樹脂の全質量に対する電子輸送物質の含有量は34質量%であった。
次に、実施例1と同様に膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。

0167

上記構造式(15)で示されるトリアリールアミン化合物9部、下記構造式(18)で示されるベンジジン化合物(正孔輸送物質)1部、下記式(24)で示される繰り返し構造単位、下記式(26)で示される繰り返し構造単位と下記式(25)で示される繰り返し構造単位を7:3の比で有するポリエステル樹脂E(重量平均分子量90,000)3部、および、下記式(27)で示される繰り返し構造と下記式(28)で示される繰り返し構造を5:5の比で含有するポリエステル樹脂F(重量平均分子量120,000)7部を、ジメトキシメタン30部およびオルトキシレン50部の混合溶剤に溶解させることによって、正孔輸送層用塗布液を調製した。なお、ポリエステル樹脂Eのおける、下記式(24)で示される繰り返し構造単位の含有量が10質量%であり、下記式(25)、(26)で示される繰り返し構造退位の含有量が90質量%であった。

0168

この正孔輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを1時間120℃で乾燥させることによって、膜厚が16μmの正孔輸送層を形成した。形成された正孔輸送層には正孔輸送物質とポリエステル樹脂Fを含むマトリックス中にポリエステル樹脂Eを含むドメイン構造が含有されていることが確認された。
実施例1と同様に評価した。結果を表13に示す。

0169

(実施例78)
正孔輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表13に示す。

0170

上記構造式(15)で示されるトリアリールアミン化合物9部、上記構造式(18)で示されるベンジジン化合物1部、下記式(29)で示される繰り返し構造を有するポリカーボネート樹脂G(重量平均分子量70,000)10部、および、下記式(29)で示される繰り返し構造、下記式(30)で示される繰り返し構造および、末端の少なくともいずれか一方に下記式(31)で示される構造を有するポリカーボネート樹脂H(重量平均分子量40,000)0.3部を、ジメトキシメタン30部およびオルトキシレン50部混合溶剤に溶解させることによって、正孔輸送層用塗布液を調製した。なお、ポリカーボネート樹脂Hにおける、下記式(30)と(31)で示される繰り返し構造単位の合計質量が30質量%であった。この正孔輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを1時間120℃で乾燥させることによって、膜厚が16μmの正孔輸送層を形成した。

0171

(実施例79)
実施例78の正孔輸送層用塗布液において、ポリカーボネート樹脂G(重量平均分子量70,000)10部を、ポリエステル樹脂F(重量平均分子量120,000)10部に変更した以外は実施例78と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表13に示す。

0172

(実施例80)
導電層を以下のように形成した以外は実施例77と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表13に示す。

0173

金属酸化物粒子としてのリン(P)がドープされている酸化スズ(SnO2)で被覆されている酸化チタン(TiO2)粒子207部、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325)144部、および、溶剤としての1−メトキシ−2−プロパノール98部を、直径0.8mmのガラスビーズ450部を用いたサンドミルに入れ、回転数:2000rpm、分散処理時間:4.5時間、冷却水の設定温度:18℃の条件で分散処理を行い、分散液を得た。この分散液からメッシュ(目開き:150μm)でガラスビーズを取り除いた。

0174

ガラスビーズを取り除いた後の分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して15質量%になるように、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120)を分散液に添加した。また、分散液中の金属酸化物粒子と結着樹脂の合計質量に対して0.01質量%になるように、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA)を分散液に添加し撹拌することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥・熱硬化させることによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。

0175

(実施例81〜99)
実施例77の電子輸送物質を(A157)から表13に示す電子輸送物質に変更した以外は実施例77と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表13に示す。

0176

(比較例1)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。判定法を実施した結果、図4(B)に示すように露光後Vd1の20%まで減衰することができなかった。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A101)2.4部、イソシアネート化合物(B1:保護基(H1)=5.1:2.2(質量比))4.2部、樹脂(D1)5.4部、触媒としてのジオクチルスズラウリレート0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.53μmの電子輸送層を形成した。

0177

(比較例2)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。電子輸送物質(A101)3.2部、イソシアネート化合物(B1:保護基(H1)=5.1:2.2(質量比))5.0部、樹脂(D1)4.2部、触媒としてのジオクチルスズラウリレート0.05部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.53μmの電子輸送層を形成した。

0178

(比較例3,4)
電子輸送層の膜厚を0.53μmから0.40μm(比較例3)、0.32μm(比較例4)に変更した以外は比較例2と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0179

(比較例5〜8)
電子輸送層の膜厚を0.53μmから0.78μm(比較例5)、1.03μm(比較例6)、1.25μm(比較例7)、1.48μm(比較例8)に変更した以外は実施例1と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。

0180

(比較例9)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A225)4部、ヘキサメチレンジイソシアネート3部、樹脂(D1)4.0部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0181

(比較例10)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A124)5部、2,4−トルエンジイソシアネート2.5部、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(商品名:マルカリンカー、丸善石油化学社製)2.5質量部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.40μmの電子輸送層を形成した。

0182

(比較例11)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表12に示す。
電子輸送物質(A124)7.0部、2,4−トルエンジイソシアネート2.0部、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(商品名:マルカリンカー、丸善石油化学社製)1.0部を、ジメチルアセトアミド100部とメチルエチルケトン100部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間160℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.40μmの電子輸送層を形成した。

0183

0184

0185

0186

(比較例12)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。判定法を実施した結果、図4(B)に示すように露光後Vd1の20%まで減衰することができなかった。結果を表14に示す。
電子輸送物質(A922)5部、イソシアネート化合物(スミジュール3173、住友バイエルウレタン社製)13.5部、ブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)10部、触媒としてのジオクチルスズラウリレート0.005質量部を、メチルエチルケトン120質量部の溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間170℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0187

(比較例13)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表13に示す。
電子輸送物質(A101)5部、メラミン樹脂(ユーバン20HS:三井化学製)2.4部を、THF(テトラヒドロフラン)を50部とメトキシプロパノール50部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間150℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0188

(比較例14)
電子輸送層の膜厚を1.00μmから0.50μmに変更した以外は比較例12と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。

0189

(比較例15)
電子輸送層のメラミン樹脂(ユーバン20HS:三井化学製)をフェノール樹脂(プライオーフエンJ325:大日本インキ化学製)に変更した以外は比較例12と同様に電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。

0190

(比較例16)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
下記式(20‐1)および(20‐2)で示される構造を有する2種類の化合物の混合物10部に、N−メチル−2−ピロリドン30部とシクロヘキサノン60部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で加熱し、重合させることによって、下記式(20−3)で示される構造単位を有し、膜厚が0.20μmの電子輸送層を形成した。

0191

(比較例17、18)
電子輸送層の膜厚を0.20μmから0.30μm(比較例17)、0.60μm(比較例18)に変更した以外は比較例16と同様にし電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。

0192

(比較例19)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
下記式(21)で示される電子輸送物質10部をトルエン60部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を加速電圧150kV、照射線量10Mradの条件で電子線を照射し重合させることによって、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0193

(比較例20)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
上記式(19)で示される電子輸送物質5部と、トリメチロールプロパントリアクリレート(カヤラッドTMPTA:日本化薬(株)製)5部、AIBN(2,2−アゾビスイソブチロニトリル)0.1部をテトラヒドロフラン(THF)190部に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で加熱し、重合させることによって、膜厚が0.80μmの電子輸送層を形成した。

0194

(比較例21)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
上記式(19)で示される電子輸送物質5部と、下記式(22)で示される化合物5部をトルエン60部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を加速電圧150kV、照射線量10Mradの条件で電子線を照射し重合させることによって、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0195

(比較例22)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
下記構造で示されるブロック共重合体ブロックイソシアネート化合物、および塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とを用いて電子輸送層(下引き層)を形成(特表2009−505156号公報の実施例1の構成)し、0.32μmの電子輸送層を形成した。

0196

(比較例23)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
電子輸送物質(A101)5部、ポリカーボネート樹脂(Z200:三菱ガス化学社製)5部を、ジメチルアセトアミド50質量部とクロロベンゼン50質量部の混合溶媒に溶解し、電子輸送層用塗布液を調製した。この電子輸送用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間120℃で加熱し、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0197

(比較例24)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。判定法を実施した結果、図4(A)に示すようにVd1に帯電することができなかった。結果を表14に示す。
樹脂(D1)5部をメチルエチルケトン200部の混合溶媒に溶解した液に下記構造式(23)の電子輸送物質(顔料)5部を加え、サンドミルにて3時間分散処理を行い、電子輸送層塗布液を調製した。この電子輸送層液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間100℃で加熱し、膜厚が1.50μmの電子輸送層を形成した。

0198

(比較例25)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
特開2004−093801号公報の実施例1に記載の電子輸送物質の重合体を溶媒に溶解させた電子輸送層用塗布液を用いて、電子輸送層(下引き層)を形成し、膜厚が2.00μmの電子輸送層を形成した。

0199

(比較例26)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。結果を表14に示す。
特許4594444号公報の実施例1に記載の電子輸送物質を含有する共重合体の粒子を用いて電子輸送層(下引き層)を形成し、膜厚が1.00μmの電子輸送層を形成した。

0200

(比較例27)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。判定法を実施した結果、図4(A)に示すようにVd1に帯電することができなかった。結果を表14に示す。

0201

(電子輸送層)
シランカップリング剤表面処理を施した酸化亜鉛顔料アリザリン(A922)、ブロックイソシアネート化合物およびブチラール樹脂を用いて電子輸送層(下引き層)を形成(特開2006−030698号公報の実施例1に記載の構成)した。電子輸送層の膜厚は、25μmである。

0202

(比較例28)
電子輸送層を以下のように形成した以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を製造し、同様に評価した。判定法を実施した結果、図4(A)に示すようにVd1に帯電することができなかった。結果を表14に示す。

0203

特開平11−119458号公報の実施例25に記載の電子輸送層(電子輸送性顔料、ポリビニルブチラール樹脂、硬化可能なアルコキシシリル基を有する電子輸送物質用いた下引き層)を形成した。

実施例

0204

0205

101判定用電子写真感光体
102帯電装置(コロナ帯電器)
103像露光発振装置
103L像露光光(レーザー光
104電位計
104L 透明プローブ
201 判定用電子写真感光体
202 帯電装置(コロナ帯電器)
203 像露光発振装置
203L 像露光光(レーザー光)
204 電位計
1 電子写真感光体
2 軸
3帯電手段
4露光光
5現像手段
6転写手段
7クリーニング手段
8定着手段
9プロセスカートリッジ
10 案内手段
P転写材
21支持体
22電子輸送層
24電荷発生層
25 正孔輸送層

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