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技術 建築物の解体工法

出願人 東急建設株式会社
発明者 渡邉高朗鶴田賢二西尾仁本山一弘
出願日 2012年7月24日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2012-163815
公開日 2014年2月6日 (6年8ヶ月経過) 公開番号 2014-025204
状態 特許登録済
技術分野 既存建築物への作業
主要キーワード 斜め引き 面接触式 安全区 水平切断 ウォールソー 解体対象 裾部分 スライド範囲
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年2月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

課題

壁や柱4の切断後の裾部5が床面に残っていても、解体対象ブロック2を内側に引き寄せて解体できる工法を提供する。

解決手段

建築物外壁1を含むブロック2を、解体中の建築物の内側に移動させてから解体する工法である。移動方向が、建物の外壁1の表面に直交する方向ではない方向に移動させてから解体する。

概要

背景

建築物解体するに際して、近接して建物鉄道道路などが存在する場合には、特に外壁の解体の工程でコンクリート破片などが外部へ飛散する危険を避けなければならない。
そのための工法として例えば特許文献1記載の方法が公知である。
この公知の方法は図5に示すように、解体する建築物aの周囲に、影響を与えてはいけない区域が存在する場合にその区域に面する外壁bを、影響を与えない区域まで移動させてから解体する方法である。

概要

壁や柱4の切断後の裾部5が床面に残っていても、解体対象ブロック2を内側に引き寄せて解体できる工法を提供する。建築物の外壁1を含むブロック2を、解体中の建築物の内側に移動させてから解体する工法である。移動方向が、建物の外壁1の表面に直交する方向ではない方向に移動させてから解体する。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

建築物外壁を含むブロックを、解体中の建築物の内側に移動させてから解体する工法であって、移動方向が、建物の外壁の表面に直交する方向ではない方向に移動させてから解体することを特徴とする、建築物の解体工法

請求項2

請求項1記載の解体工法であって、建築物の内外の壁あるいは支柱の表面に面接触をする鉛直板を備えた支持部材を取り付け、この支持部材の水平板ローラー付きジャッキで支持し、内外の壁あるいは支柱の下部を水平に切断し、切断後の外壁を含むブロックをローラー付きジャッキで支持したまま、外壁より内側に、外壁の表面に直交する方向ではない方向に移動させてから解体することを特徴とする、建築物の解体工法。

請求項3

請求項1または2記載の解体工法であって、外壁を、外壁の表面に直交する方向でない方向で切断して行うことを特徴とする、建築物の解体工法。

技術分野

0001

本発明は建築物解体工法に関するものである。

背景技術

0002

建築物を解体するに際して、近接して建物鉄道道路などが存在する場合には、特に外壁の解体の工程でコンクリート破片などが外部へ飛散する危険を避けなければならない。
そのための工法として例えば特許文献1記載の方法が公知である。
この公知の方法は図5に示すように、解体する建築物aの周囲に、影響を与えてはいけない区域が存在する場合にその区域に面する外壁bを、影響を与えない区域まで移動させてから解体する方法である。

先行技術

0003

特開2010−265595号公報

発明が解決しようとする課題

0004

前記したような従来の建築物の解体工法にあっては、次のような問題点がある。
<1> この工法はまず外壁bや柱(以下「壁」で代表させる)の下端を水平に切断して床と縁切りを行い、その後に壁bや柱からなるブロックcを外壁に直交する方向に、安全区域まで引き寄せて、その後に安全区域内で解体する工法である。したがって外壁bの床からの切り離しと、切り離した壁を含むブロックcの解体という2工程で処理できるはずの工法である。
<2> しかし実際に実施してみると、3工程を要することが分かった。それは図6に示すように、ワイヤソーウォールソーによって壁を床から切り離す際に、ソーの下側にも軸受などの機構が存在するから、この機械高よりも下は切断できない。すると壁の付け根、すなわち床面と同一面では切断できないため、壁の裾部dが残ることになる。
<3> 壁の裾部dが残ると、図5に示すように切断後のブロックcをスライドさせる際に、外壁bから離れる側は問題はないが、それと直交する側がスライドする軌跡は、残った裾部dと重なることになる。それでは裾部dがブロックcのスライドの障害となるので、事前に裾部dを破砕解体してスライド面平坦仕上げる工程が必要となる。
<4> 上記の問題は壁bだけでなく、切断後のブロックcのスライド範囲内に支柱が存在する場合も同様であって、支柱の切断後に残る裾部dも二次解体してスライド面を平坦に仕上げておかなければならない。
<5> このように従来の工法を実際に採用すると、外壁bを床から切り離す工程(一次解体)、残った裾部dを床面まで破砕してブロックcが床面上をスライド可能に整地する工程(二次解体)、そして安全区域に引き込んだブロックcを解体する工程(三次解体)という3回の解体工程が必要となることが分かった。
<6> さらに従来の方法では、床から切断したブロックcを外壁bに直交する方向に引き込む工法であるために、出隅部のブロックcではまずX方向に引き寄せ、次にY方向に引き寄せるという二段階の作業が必要であることも分かった。

課題を解決するための手段

0005

上記のような課題を解決する本発明の建築物の解体工法は、建築物の外壁を含むブロックを、解体中の建築物の内側に移動させてから解体する工法であって、移動方向が、建物の外壁の表面に直交する方向ではない方向に移動させることを特徴としたものである。
また本発明の建築物の解体工法は、建築物の内外の壁あるいは支柱の表面に面接触をする鉛直板を備えた支持部材を取り付け、この鉛直板を備えた支持部材をローラ付きジャッキで支持し、内外の壁あるいは支柱の下部を水平に切断し、切断後の外壁を含むブロックをローラ付きジャッキで支持したまま、外壁より内側に、外壁の表面に直交する方向ではない方向に移動させてから解体することを特徴としたものである。
また本発明の建築物の解体工法は外壁を、外壁の表面に直交する方向でない方向で切断して行うことを特徴としたものである。

発明の効果

0006

本発明の建築物の解体工法は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<1> 切断後の外壁を含むブロックを、外壁の表面に直交する方向ではない方向に移動させるから、ブロックは残った裾部の上を走行することがない。そのため従来の工法のように、壁や柱の切断後に残った裾部をさらに破砕して平坦にするような二次解体の必要がなく、直ちにブロックを外部への影響のない範囲に引き入れて解体できるので迅速で効率的な作業を行うことができる。
<2> 建築物の外壁あるいは支柱の表面に面接触をする支持部材の鉛直板を取り付けて移動させる場合には、引き寄せ力は点ではなく面でブロックに作用するから、移動中のブロックの変形が生じにくく、円滑な移動が可能となる。これがブロックにアンカー打設して移動させる工法では、引き寄せ力が点で作用するから、ブロックが移動中に変形してスライドが困難になるような問題が生じやすい。
<3> 解体する建築物は古いものが多く、躯体コンクリート強度が低下していることが多い。その点からも面接触式の利点がある。すなわち建築物の外壁あるいは支柱の表面に支持部材の鉛直板を取り付けて両側から圧着して移動する場合には、移動する建築物の自重を鉛直板面全体摩擦で支持するため、建築物のコンクリート圧縮強度が低い場合でも十分対応が可能となる。
<4> これが従来のように圧着ではなく一般的なアンカーボルトを躯体に打設して移動する建築物の自重を支持する場合には、建築物のコンクリート圧縮強度が低いとアンカーボルトの耐力が期待出来ない場合がある。その結果、アンカーボルトの打設本数が増加したり、場合によっては支持部材の取り付けが出来なくなったりして対応が困難になりやすい。
<5> 外壁を含むブロックを、外壁の表面に直交する方向ではない方向、すなわち斜め方向に移動させて引き寄せると、特にX面とY面とが直交する建物の出隅部では、X面とY面とを同時に内側へ引き入れることができるので、作業がきわめて能率的である。

図面の簡単な説明

0007

本発明の建築物の解体工法の平面からの説明図。
外壁を支持した状態の説明図。
支持した外壁を水平切断した状態の説明図。
切断後の外壁を内側へ引き寄せる状態の説明図。
従来の解体工法の問題点の説明図。
壁などの切断後に裾部が残る理由の説明図。

0008

下図面を参照にしながら本発明の建築物の解体工法の好適な実施の形態を詳細に説明する。

0009

<1>前提条件
本発明は、建築物の外壁1を含むブロック2を、解体中の建築物の内側に移動させてから解体する工法である。
その理由は前記したように、外壁1の解体中に外側へ転倒して落下する危険を避けるためであり、たとえ壁面が外側に転倒しても外部へ落下しない範囲、すなわち1階層の高さ以上の距離だけ内側へ引き寄せ、その後に解体を行うものである。

0010

<2>ブロックの形成
本発明の方法でも公知の方法と同様に、外壁1、内壁3、柱4などのできるだけ下端部分を水平に切断する。
切断後には、1枚の床版である天井部に、外壁1、内壁3、支柱4が一体化したひとつのブロック2を構成することになる。
このブロック2を、できるだけ変形や破損させることなく、一体化を維持したまま内側に引き寄せ、安全範囲において解体するものである。
外壁1などの裾部分を切断した場合にも、前記したようにワイヤソーやウォールソーの下側にはその回転軸などが位置しているから、床面と同一面での切断は不可能で、切断後の裾部5が残るが、本発明の方法では残った裾部5を解体する工程は不要である。

0011

<3>移動方向(図1
本発明の工法では外壁1を含むブロック2の移動方向に、従来にない特徴を有する。
すなわち外壁1を含むブロック2の移動方向が、建物の外壁1の表面に直交する方向ではない方向に移動させることを特徴としたものである。
外壁1を含むブロック2をこのような斜め方向に移動させて引き寄せると、特にX面とY面とが直交する建物の出隅部では、X面とY面とを同時に内側へ引き入れることができるので、きわめて能率的である。
また移動方向が建物の外壁1の表面に直交する方向でない方向へ移動させることにより、外壁1、内壁3、柱4の裾部5が床面の残っていても移動の障害となることがない。

0012

<4>支持部材
ブロック2を移動するためには、牽引力を受ける支持部材6が必要である。
そのために、支持部材6として、断面がL字状の鉛直板61と水平板62とで構成した鋼材板体を使用する。
この支持部材6の鉛直板61を、建築物の外壁1や支柱4の表面に面接触をする状態で取り付ける。
取り付けに際しては、鉛直板61を外壁1や柱4の片側に位置させ、反対側に当て板63を配置してその間を貫通させたボルトナットで一体化する。
このように外壁1などに取り付ける材料を広い面を備えた鉛直板61としたから、大きな引張力が作用しても外壁1などが部分的に破損することがなく、ブロック2に安定した形状を維持させたまま移動が可能である。
断面L字状に構成した支持部材6の水平板62は、後述するジャッキ64で支持する際に機能させる。

0013

<5>ローラー付きジャッキ
この鉛直板61を備えた支持部材6の水平部をローラー付きジャッキ64で支持する。
ローラー付きジャッキ64とは、複数本のジャッキ64を鉛直に並立させて組み立て、その下面に水平にローラー65を配置した装置である。
このローラー付きジャッキ64を利用することによって、ジャッキ64で支持したままの重量物を引き出すことができる。

0014

<6>施工方法の説明
次の本発明の施工方法について説明する。

0015

<7>支持部材の取り付け(図2
まず外壁1、内壁3、柱4の表面に支持部材6の鉛直板61を取りつける。
その取り付けは前記したように外壁1の両面を鉛直板61と当て板63とで挟み、鉛直板61と外壁1と当て板63を貫通させたボルトによって強固に締め付けて圧着して一体化する。
解体工事中には建物の全周囲は足場囲うから、当て板63の取り付けの際に、建築物の外から作業を行うことは容易である。

0016

<8>ジャッキで支持(図2
支持部材6の水平板62の下にローラー付きジャッキ64を位置させ、ジャッキ64を延長して支持部材6の水平板62をその下から支持する。
ジャッキ64で支持したブロック2の移動を容易にするために、ローラーの下面には移動方向に沿ってレール鉄板を敷設しておく。

0017

<9>壁の水平切断(図3
ローラー付きジャッキ64で支持した状態で、内外の壁1あるいは支柱4の下部を、ウォールソー、ワイヤソーなどを利用して水平に切断する。
前記したように機械の構造上、壁1や柱4を床面と同一面で切断することはできないから、壁1の切断後には帯状の裾部5が、柱4の切断後には矩形の裾部5が残ることになるが、本発明の工法であればそれらが残っても問題がない。

0018

<10>外壁の鉛直切断(図1
それと前後して外壁1の二か所を、外壁1の表面に直交する方向でない方向で切断する。
その方向とは、外壁1を含むブロック2を建築物に内側に斜めに引き寄せる場合の方向と平行の方向である。
こうして壁1と柱4の下部を水平に切断し、さらに外壁1の二か所を、外壁1の表面に直交する方向でない方向に切断することによって、共通の天井スラブと一体化した、外壁1、内壁3、あるいは柱4を含むひとつの移動のためのブロック2を既存建物から分離させて形成することができる。

0019

<11>ブロック2の支持(図3
建築物の一部を、水平線鉛直線で切断した後の外壁1を含むブロック2は、事前に支持部材6を介してローラー付きジャッキ64で支持してある。
したがって切断後にブロック2が下降したり転倒することはない。

0020

<12>斜め引き込み(図1、4)
次にローラー付きジャッキ64を内側に、外壁1の表面に直交する方向ではない方向に移動させる。
そのために例えばローラー付きジャッキ64にPC鋼棒73を取り付け、床面に反力アンカー7を打設して固定した牽引用のセンターホールジャッキ71によって牽引する。
すると1枚の天井スラブと一体化した外壁1、内壁3、支柱4からなるブロック2を、建物の外側から十分に離れた内部に引き込むことができる。
その際に床の上には、壁や柱4の切断後の裾部5が残っている。
しかし前記したように本発明の工法ではブロック2の移動方向が外壁1の表面と直交しない、というだけで、移動方向は自由に選択できる。
したがってそれらの裾部5が残っていない方向にレールを平行に敷設しておいて引き寄せることができ、裾部5の破砕の工程を要しない。

実施例

0021

<13>内部でのブロックの解体
こうして少なくとも外壁1を含むブロック2の1階高よりも長い距離だけ内側に引き込んでおき、その後に公知の方法で解体する。
それだけ引き込んでおけば、外壁1が解体中に外側に転倒しても、建築物の外部へ落下することがなく、安全に解体を行うことができる。

0022

1:外壁
2:ブロック
3:内壁
4:柱
5:裾部
6:支持部材
7:反力アンカー

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