図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2014年2月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (16)

課題

対象物視認性を高め、観察のしやすい画像を表示し得る撮影観察装置を提供する。

解決手段

本願に開示された撮影観察装置は、被写体を複数の互いに異なる撮影光学条件で同時に撮影し、前記異なる撮影光学条件による複数の画像をそれぞれ逐次生成する撮像部と、操作者からの入力を受け付け表示操作部と、前記表示操作部における入力に基づき、前記複数の画像を前記入力に応じた合成比率で合成し、合成画像を逐次生成する画像合成部と、前記合成画像を表示する表示部とを備える。

概要

背景

美容への意識への高まりを背景に、美容機器ニーズが近年高まってきている。なかでも、皮膚の状態観察は化粧品販売や美容機器販売の場において重要性増している。

皮膚観察には、肌理きめ)やしわなどの皮膚表面の観察およびしみなどの皮下の観察が含まれ、皮下を正確に観察するためには、皮膚表面の情報と皮下の情報とを分離して取得できることが好ましい。このような観察を実現するために、皮膚表面に所定の偏光光照射し、偏光素子を介して皮膚を撮影することにより、表面情報を有する表面反射光をより多く含む画像と、皮下情報を有する内部反射光をより多く含む画像とを分けて撮影できることが知られている。

たとえば、特許文献1は、肌表面からの反射光の観察による肌理の観察と、肌内面反射光によるしみ・クスミなどの観察とを切り替えるために、皮膚表面観察用の偏光光源と皮下観察用の偏光光源の2つを備え、それぞれの光源を順次点灯および双方を同時に点灯させて、皮膚表面観察画像と皮下観察画像自然光による観察画像を順次撮影するカメラを開示している。

また、医療分野では、生体照明光を照射して、生体からの反射光を撮影することによって、生体表面の色や構造の変化などの情報を取得し、病変部などを診断することが行われている。このような診断において、病変部の判別をしやすくするために、自然光だけでなく偏光光を用いて撮影することが行われている。

たとえば、特許文献2は、偏光状態の異なる複数の偏光光を被検体に順次照射し、偏光光ごとの反射光を順次撮影し、撮影された複数の画像を元に生成した所定の偏光特性による偏光特性画像に対して、あらかじめ準備しておいたパラメータテーブルの情報から指定される領域に対して擬似カラー表示などの強調表示を施す方法を開示している。

特許文献3は、偏光条件を変えて撮影した画像を加減算することにより、異なる偏光照明下での画像を合成し、組織内部からの反射光成分をより強調する画像を生成する方法を開示している。

概要

対象物視認性を高め、観察のしやすい画像を表示し得る撮影観察装置を提供する。本願に開示された撮影観察装置は、被写体を複数の互いに異なる撮影光学条件で同時に撮影し、前記異なる撮影光学条件による複数の画像をそれぞれ逐次生成する撮像部と、操作者からの入力を受け付け表示操作部と、前記表示操作部における入力に基づき、前記複数の画像を前記入力に応じた合成比率で合成し、合成画像を逐次生成する画像合成部と、前記合成画像を表示する表示部とを備える。

目的

本願の、限定的ではない例示的なある実施形態は、生体の表面近傍等の被写体の視認性を高め、観察のしやすい画像を表示し得る撮影観察装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

被写体を複数の互いに異なる撮影光学条件で同時に撮影し、前記異なる撮影光学条件による複数の画像をそれぞれ逐次生成する撮像部と、操作者からの入力を受け付け表示操作部と、前記表示操作部における入力に基づき、前記複数の画像を前記入力に応じた合成比率で合成し、合成画像を逐次生成する画像合成部と、前記合成画像を表示する表示部とを備える撮影観察装置

請求項2

前記撮影光学条件は、複数の画像を生成する光の偏光方向および波長の少なくとも一方を含む請求項1に記載の撮影観察装置。

請求項3

所定の偏光方向の偏光光を主に出射する偏光照明源をさらに備え、前記偏光光で前記被写体を照射する請求項2に記載の撮影観察装置。

請求項4

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、前記偏光光による前記被写体の像を、前記所定の偏光方向と平行な、または、直交する偏光軸を有する偏光子を透過させて撮影する条件を含む請求項3に記載の撮影観察装置。

請求項5

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、前記偏光光による前記被写体の像を、前記所定の偏光方向と平行な偏光軸を有する偏光子を透過させて撮影する第1の条件と、前記偏光光による前記被写体の像を、前記所定の偏光方向と直交する偏光軸を有する偏光子を透過させて撮影する第2の条件と、を含む請求項3に記載の撮影観察装置。

請求項6

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、前記偏光光による前記被写体の像を、偏光素子を透過させずに撮影する撮影条件を含む請求項4に記載の撮影観察装置。

請求項7

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、複数の互いに異なる波長帯域の光によって前記被写体を撮影する撮影条件を含む請求項2に記載の撮影観察装置。

請求項8

前記複数の互いに異なる波長帯域は、紫外領域および赤外領域の少なくとも一方を含む請求項7に記載の撮影観察装置。

請求項9

前記撮像部は、それぞれ独立した光学系を有する複数の撮像装置を含む請求項3に記載の撮影観察装置。

請求項10

第1の偏光素子をさらに備え前記複数の撮像装置は、第1の撮像装置を含み、前記第1の偏光素子は前記被写体と前記第1の撮像装置との間に配置されている請求項9に記載の撮影観察装置。

請求項11

前記第1の偏光素子は、前記所定の偏光方向と平行または垂直な偏光軸を有する請求項10に記載の撮影観察装置。

請求項12

第2の偏光素子をさらに備え前記複数の撮像装置は、第2の撮像装置を含み、前記第2の偏光素子は前記被写体と前記第2撮像装置との間に配置されており、前記第1の偏光素子および前記第2の偏光素子の偏光軸の方向は互いに異なる請求項10に記載の撮影観察装置。

請求項13

前記前記第1の偏光素子の前記偏光軸は、前記所定の偏光方向と平行であり、前記第2の偏光素子の前記偏光軸は前記所定の偏光方向と垂直である請求項12に記載の撮影観察装置。

請求項14

前記複数の撮像装置は、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置のみである請求項13に記載の撮影観察装置。

請求項15

前記複数の撮像装置は、前記被写体との間に偏光素子が配置されていない撮像装置を少なくとも1つ含む請求項9から13のいずれかに記載の撮影観察装置。

請求項16

前記撮像部は、複数の撮像装置を含み、前記複数の撮像装置のうち、少なくとも1つの撮像装置の撮影波長帯域は他の撮像装置の撮影波長帯域と異なる請求項7に記載の撮影観察装置。

請求項17

前記少なくとも1つの撮像装置の撮影波長帯域は前記赤外波長帯域および前記紫外波長帯域の一方であり、前記他の撮像装置の撮影波長帯域は前記赤外波長帯域および前記紫外波長帯域の他方である請求項16に記載の撮影観察装置。

請求項18

前記撮像部は、絞りと、撮像用光学系と、複数の画素から構成される画素群を複数含む撮像素子と、前記絞りの近傍に位置し、透過光光学特性が異なる、少なくとも2つの光学領域を有する、領域分割光学素子と前記撮像用光学系と前記撮像素子との間に位置し、前記領域分割素子の所定の各光学領域を通過した光を前記撮像素子のそれぞれ別の画素群に入射させるアレイ状光学素子とを含み、前記複数の画素群から前記複数の画像を生成する請求項3から17のいずれかに記載の撮影観察装置。

請求項19

前記領域分割光学素子は、前記少なくとも2つの光学領域を透過する光の偏光方向が互いに異なる光学特性を有する請求項18に記載の撮影観察装置。

請求項20

前記領域分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と平行である請求項19に記載の撮影観察装置。

請求項21

前記領域分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と垂直である請求項19に記載の撮影観察装置。

請求項22

前記領域分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と平行であり、前記少なくとも2つの光学領域の他の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と垂直である請求項19に記載の撮影観察装置。

請求項23

前記少なくとも2つの光学領域の数は2である請求項22に記載の撮影観察装置。

請求項24

前記領域分割光学素子は、透過する光の偏光方向が非偏光である光学領域をさらに有する請求項19から23のいずれかに記載の撮影観察装置。

請求項25

前記分割光素子において、前記少なくとも2つの光学領域は互いに異なる分光透過率を有する請求項18に記載の撮影観察装置。

請求項26

前記分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つは、紫外光または赤外光を選択的に透過する請求項25に記載の撮影観察装置。

請求項27

前記複数の画像は、それぞれ動画像であり、前記合成画像は、合成動画像であり、前記表示部は、前記合成動画像を表示する請求項1から26のいずれかに記載の撮影観察装置。

技術分野

0001

本発明は、生体表面近傍等を撮影し、撮影した画像を表示する撮影観察装置に関する。

背景技術

0002

美容への意識への高まりを背景に、美容機器ニーズが近年高まってきている。なかでも、皮膚の状態観察は化粧品販売や美容機器販売の場において重要性増している。

0003

皮膚観察には、肌理きめ)やしわなどの皮膚表面の観察およびしみなどの皮下の観察が含まれ、皮下を正確に観察するためには、皮膚表面の情報と皮下の情報とを分離して取得できることが好ましい。このような観察を実現するために、皮膚表面に所定の偏光光照射し、偏光素子を介して皮膚を撮影することにより、表面情報を有する表面反射光をより多く含む画像と、皮下情報を有する内部反射光をより多く含む画像とを分けて撮影できることが知られている。

0004

たとえば、特許文献1は、肌表面からの反射光の観察による肌理の観察と、肌内面反射光によるしみ・クスミなどの観察とを切り替えるために、皮膚表面観察用の偏光光源と皮下観察用の偏光光源の2つを備え、それぞれの光源を順次点灯および双方を同時に点灯させて、皮膚表面観察画像と皮下観察画像自然光による観察画像を順次撮影するカメラを開示している。

0005

また、医療分野では、生体に照明光を照射して、生体からの反射光を撮影することによって、生体表面の色や構造の変化などの情報を取得し、病変部などを診断することが行われている。このような診断において、病変部の判別をしやすくするために、自然光だけでなく偏光光を用いて撮影することが行われている。

0006

たとえば、特許文献2は、偏光状態の異なる複数の偏光光を被検体に順次照射し、偏光光ごとの反射光を順次撮影し、撮影された複数の画像を元に生成した所定の偏光特性による偏光特性画像に対して、あらかじめ準備しておいたパラメータテーブルの情報から指定される領域に対して擬似カラー表示などの強調表示を施す方法を開示している。

0007

特許文献3は、偏光条件を変えて撮影した画像を加減算することにより、異なる偏光照明下での画像を合成し、組織内部からの反射光成分をより強調する画像を生成する方法を開示している。

先行技術

0008

特開2010−88599号公報
特開2012−24140号公報
特開2011−97987号公報

発明が解決しようとする課題

0009

特許文献1から3に開示された従来の方法によれば、偏光状態の異なる2つ以上の画像を表示するため、画像からしみや病変部等を認識しにくい場合がある。本願の、限定的ではない例示的なある実施形態は、生体の表面近傍等の被写体の視認性を高め、観察のしやすい画像を表示し得る撮影観察装置を提供する。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一態様である撮影観察装置は、被写体を複数の互いに異なる撮影光学条件で同時に撮影し、前記異なる撮影光学条件による複数の画像をそれぞれ逐次生成する撮像部と、操作者からの入力を受け付け表示操作部と、前記表示操作部における入力に基づき、前記複数の画像を前記入力に応じた合成比率で合成し、合成画像を逐次生成する画像合成部と、前記合成画像を表示する表示部とを備える。

発明の効果

0011

本発明の一態様にかかる撮影観察装置によれば、偏光方向などの撮影光学条件が異なる複数の画像間の遷移動画像を操作者の指示に基づいてリアルタイムで合成し動画表示することができる。このため、撮影条件の違いよる撮影画像差異を認識しやすい撮影観察装置が実現し得る。

図面の簡単な説明

0012

本発明の撮影観察装置の第1の実施形態を示す概略的な構成図である。
第1の実施形態の2つの撮像部で撮影される画像例および合成画像例を示す図である。
第1の実施形態の画像合成部における画像合成処理の概略を示す図である。
本発明の撮影観察装置の第2の実施形態を示す概略的な構成図である。
第2の実施形態における撮像部の構成を示す図である。
第2の実施形態における領域分割偏光素子の構成を示す図である。
第2の実施形態におけるアレイ状光学素子の斜視図である。
第2の実施形態におけるアレイ状光学素子および撮像素子の拡大図である。
第3の実施形態における撮像部の構成を示す図である。
(a)は、第3の実施形態における係る領域分割色フィルタおよび領域分割偏光素子の断面図であり、(b−1)は領域分割色フィルタの平面図であり、(b−2)は領域分割偏光素子の平面図である。
第3の実施形態におけるアレイ状光学素子と撮像素子の切り欠き斜視図である。
第3の実施形態における撮像素子の各画素への光線入射配列状態を示す図である。
第3の実施形態における表示操作部の概略的な斜視図である。
第3の実施形態の画像合成部における画像合成処理の概略を示す図である。
(a)、(b−1)、(b−2)は、第3の実施形態における係る領域分割色フィルタおよび領域分割偏光素子の他の構成例を示す図である。

実施例

0013

皮膚のしみ等の観察、あるいは、生体の病変部等の観察においては、しみや病変部の位置が認識しやすいこと、あるいは、リアルタイムで観察が可能であることが求められる場合がある。

0014

特許文献1に開示される、2つの偏光光源を用意して自然光画像を撮影する方法は、普段見慣れている自然光画像を見てから、皮膚表面観察画像および皮下観察画像を観察する。しかし、画像間の差を比較するものではないため、しみの判別が必ずしも容易ではない。

0015

また、特許文献2に開示される、偏光特性画像に対してパラメータテーブルを用意し強調表示を施す方法は、計算量が多くなるため、リアルタイムに簡便に測定するには適さない。特許文献3に開示される方法もリアルタイムで簡便に観測するのには適さない。

0016

本願発明者はこのような従来技術に鑑み新規な撮影観察装置を想到した。

0017

本発明の一態様である撮影観察装置は、被写体を複数の互いに異なる撮影光学条件で同時に撮影し、前記異なる撮影光学条件による複数の画像をそれぞれ逐次生成する撮像部と、操作者からの入力を受け付ける表示操作部と、前記表示操作部における入力に基づき、前記複数の画像を前記入力に応じた合成比率で合成し、合成画像を逐次生成する画像合成部と、前記合成画像を表示する表示部とを備える。これにより、複数の撮影条件間での画像の差異を操作者の操作により動画として確認できるので、視認性が向上する。

0018

前記撮影光学条件は、複数の画像を生成する光の偏光方向および波長の少なくとも一方を含む。撮影光学条件として、光の偏光方向および波長が異なることにより、生体の表面から異なる深さに位置する内部の情報を分離して取得したり、波長に特有な観察画像を取得でき、目的に応じた観察画像を取得し得る。

0019

前記撮影観察装置は、所定の偏光方向の偏光光を主に出射する偏光照明源をさらに備え、前記偏光光で前記被写体を照射する。これにより、肌や生体の撮影において、表面反射光成分と組織内部の散乱を受けた後に反射してきた光成分とを分けて観察することが可能となる。

0020

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、前記偏光光による前記被写体の像を、前記所定の偏光方向と平行な、または、直交する偏光軸を有する偏光子を透過させて撮影する条件を含む。平行な偏光軸を有する場合、表面反射光成分を主に観察できるため、肌観察に用いた場合には肌理や毛穴などを効果的に観察でき、直交する偏光軸を有する場合、皮下のしみを効果的に観察できる。

0021

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、前記偏光光による前記被写体の像を、前記所定の偏光方向と平行な偏光軸を有する偏光子を透過させて撮影する第1の条件と、前記偏光光による前記被写体の像を、前記所定の偏光方向と直交する偏光軸を有する偏光子を透過させて撮影する第2の条件とを含む。2つの撮影条件を備えることにより、肌理や毛穴の観察としみの観察の双方を行うことができる。

0022

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、前記偏光光による前記被写体の像を、偏光素子を透過させずに撮影する撮影条件を含む。これにより、目視で観察するのと同等の肌の撮影画像を取得することが可能となる。また、この画像と偏光撮影画像とを操作者の操作により動画として比較確認できるので、偏光撮影条件により得られたしみの画像が、目視条件下でどのように見えているのか確認することが可能となる。

0023

前記複数の互いに異なる撮影光学条件は、複数の互いに異なる波長帯域の光によって前記被写体を撮影する撮影条件を含む。これにより、生体組織の一部が所定の波長帯域において光吸収蛍光の発生などの現象を起こす場合でも、効果的に周りの組織との差異を判別し得る。

0024

前記複数の互いに異なる波長帯域は、紫外領域および赤外領域の少なくとも一方を含む。これにより、可視光以外の領域での撮影が可能となる。たとえば、赤外光は生体により深く浸透するため組織表層下の血流などを観察することが可能となり、紫外光は皮下のしみに吸収されやすいためしみがより観察しやすくなる。

0025

前記撮像部は、それぞれ独立した光学系を有する複数の撮像装置を含む。これにより、異なる光学条件での画像を同時に撮影することが可能となる。

0026

前記撮影観察装置は、第1の偏光素子をさらに備え、前記複数の撮像装置は、第1の撮像装置を含み、前記第1の偏光素子は前記被写体と前記第1の撮像装置との間に配置されている。これにより、被写体からの反射光から所定の変更方向の光による画像を選択的に撮影することが可能となる。

0027

前記第1の偏光素子は、前記所定の偏光方向と平行または垂直な偏光軸を有する。これにより、肌や生体の撮影において、表面反射光成分と組織内部の散乱を受けた後に反射してきた光成分とを分けて観察することが可能となる。

0028

前記撮影観察装置は、第2の偏光素子をさらに備え、前記複数の撮像装置は、第2の撮像装置を含み、前記第2の偏光素子は前記被写体と前記第2撮像装置との間に配置されており、前記第1の偏光素子および前記第2の偏光素子の偏光軸の方向は互いに異なる。これにより、複数の偏光条件の画像を同時に取得することが可能となる。

0029

前記前記第1の偏光素子の前記偏光軸は、前記所定の偏光方向と平行であり、前記第2の偏光素子の前記偏光軸は前記所定の偏光方向と垂直である。これにより、偏光照明源の偏光方向に対して垂直な偏光による画像と、平行な偏光による画像の双方を取得できる。即ち、肌計測に用いた場合には、肌のしみをより効果的に撮影した画像と、肌の肌理をより効果的に撮影した画像の双方を取得できる。

0030

前記複数の撮像装置は、前記第1の撮像装置および前記第2の撮像装置のみである。この構成により、肌理としみの双方を同時に計測しつつ、装置を低コスト化できる。またこの構成であれば、双方の撮影画像から目視の条件下での画像を合成することも可能である。

0031

前記複数の撮像装置は、前記被写体との間に偏光素子が配置されていない撮像装置を少なくとも1つ含む。これにより、目視の条件下での画像を直接撮像することが可能となる。

0032

前記撮像部は、複数の撮像装置を含み、前記複数の撮像装置のうち、少なくとも1つの撮像装置の撮影波長帯域は他の撮像装置の撮影波長帯域と異なる。これにより、生体組織の一部が所定の波長帯域において光吸収や蛍光の発生などの現象を起こす場合に、効果的に周りの組織との差異を判別しやすくなる。

0033

前記少なくとも1つの撮像装置の撮影波長帯域は前記赤外波長帯域および前記紫外波長帯域の一方であり、前記他の撮像装置の撮影波長帯域は前記赤外波長帯域および前記紫外波長帯域の他方である。これにより、可視光以外の領域での撮影が可能となる。たとえば、赤外光は生体により深く浸透するため組織表層下の血流などを観察することが可能となり、紫外光は皮下のしみに吸収されやすいためしみがより観察しやすくなる。

0034

前記撮像部は、絞りと、撮像用光学系と、複数の画素から構成される画素群を複数含む撮像素子と、前記絞りの近傍に位置し、透過光光学特性が異なる、少なくとも2つの光学領域を有する、領域分割光学素子と、前記撮像用光学系と前記撮像素子との間に位置し、前記領域分割素子の所定の各光学領域を通過した光を前記撮像素子のそれぞれ別の画素群に入射させるアレイ状光学素子とを含み、前記複数の画素群から前記複数の画像を生成する。この構成により、撮像部を1つの光学系で構成できるため、機器の小型化を達成できる。

0035

前記領域分割光学素子は、前記少なくとも2つの光学領域を透過する光の偏光方向が互いに異なる光学特性を有する。これにより1台の撮像部で偏光条件の異なる複数の画像を撮影することが可能となる。

0036

前記領域分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と平行である。これにより、この光学領域を透過した画像は、肌の表面情報である肌理や毛穴を観察するのに適する。

0037

前記領域分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と垂直ある。これにより、皮膚の表面直下で散乱されて反射してきた光を撮影できるため、皮下のしみを効果的に観察できる。

0038

前記領域分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と平行であり、前記少なくとも2つの光学領域の他の1つを透過する光の偏光方向は、前記所定の偏光方向と垂直である。これにより、1台の撮像装置で、肌理としみの双方を同時に計測できる。

0039

前記少なくとも2つの光学領域の数は2である。これにより、1台の撮像部で、肌理としみの双方を同時に計測できる構成のなかで、各撮影条件の開口を広く取ることが可能なため、感度の低下が少なくなる利点を有する。

0040

前記領域分割光学素子は、透過する光の偏光方向が非偏光である光学領域をさらに有する。これにより、目視条件と同等の画像を取得することが可能となる。

0041

前記分割光素子において、前記少なくとも2つの光学領域は互いに異なる分光透過率を有する。この構成により、1台の撮影部で複数の波長帯域の光による画像を同時に撮影することが可能となる。

0042

前記分割光学素子において、前記少なくとも2つの光学領域の1つは、紫外光または赤外光を選択的に透過する。これにより、1台の撮影部で、赤外光での撮影や、紫外光での撮影に対応できる。

0043

前記複数の画像は、それぞれ動画像であり、前記合成画像は、合成動画像であり、前記表示部は、前記合成動画像を表示する。これにより、被写体をリアルタイムに確認できるため、利便性が向上する。

0044

以下、図面を参照しながら、本発明の撮影観察装置の実施形態を説明する。以下の実施形態では、人の顔肌を被写体として撮影し、観察する撮影観察装置を説明する。

0045

(第1の実施形態)
図1は本発明による撮影観察装置の第1の実施形態を示す模式図である。本実施形態の撮影観察装置は、偏光照明源51と、偏光素子3、4と、撮像部41と、画像合成部7と、表示操作部8と、表示部10とを備える。

0046

偏光照明源51は、光源1と偏光素子2とを含む。光源1は、たとえば白色の光を出射する。偏光素子2は、所定の方向と平行な偏光軸を有し、光源1から出射する光が透過するように配置されている。これにより、偏光照明源51は、所定の方向に偏光した白色の偏光光を出射する。本実施形態では、撮影観察装置は2つの偏光照明源51を備えている。これは、偏光光によって、より均一に被写体11を照射するためである。本実施形態では被写体11は顔である。被写体11の表面に凹凸が少ない場合や、被写体11が小さい場合など、特に被写体11の観察したい部分の影が生じなければ、偏光照明源51は1つであってもよい。また、撮影観察装置は3以上の偏光照明源51を備えていてもよい。偏光照明源51を複数備える場合、出射する偏光光の偏光方向が一致するように複数の偏光照明源51は配置されることが好ましい。

0047

偏光素子3、4は、それぞれ偏光軸を有し、偏光素子3の偏光軸は所定の方向に対して平行になるように配置されている。また、偏光素子4の偏光軸は所定の方向に対して垂直になるように配置されている。つまり、偏光素子3、4の偏光軸の方向は互いに異なっている。偏光素子2の偏光軸と偏光素子3の偏光軸とは互いに平行であり、偏光素子2の偏光軸と偏光素子4の偏光軸は互いに垂直である。ここで、偏光軸が平行とは2つの偏光軸が180°±15°、より好ましくは180°±10°程度の角度をなしていることをいう。また、偏光軸が垂直とは、90°±15°、より好ましくは90°±10°程度の角度をなしていることをいう。平行または垂直な位置関係から±15°の範囲で角度がずれていても、実質的に十分な強度で偏光光を透過させたり、遮断させたりすることできるからである。平行または垂直な位置関係から±10°以下の範囲となると、偏光光の透過と遮断の効果がより顕著になり好ましい。

0048

撮像部41は、それぞれ独立した光学系を有する複数の撮像装置(カメラ)を含む。本実施形態では、撮像部41は、撮像装置5、6を含んでいる。撮像装置5、6は、本実施形態では動画像および静止画像を撮影することが可能であり、動画像または静止画像の画像Aおよび画像Bの信号をそれぞれ出力する。画像Aおよび画像Bはカラー画像であってもよいしモノクロ画像であってもよい。

0049

撮像部41は、撮像装置5、6を含むため、被写体11を同時に撮影し、複数の動画像または静止画像を逐次生成することができる。また、偏光素子3、4の偏光軸の方向が互いに異なっているため、撮像装置5の撮影光学条件と撮像装置6の撮影光学条件とは互いに異なっている。つまり本実施形態では、撮影光学条件は偏光光の偏光方向である。ここで同時とは、同時刻において被写体から得られる光によって撮影することを意味している。撮影によって得られる画像は必ずしも同時に生成しなくてもよい。

0050

画像合成部7は、画像Aの信号および画像Bの信号を撮像部41から受け取り、表示操作部8における入力に基づき、画像Aおよび画像Bを表示操作部8による入力に応じた合成比率で合成し、合成画像を逐次生成する。画像合成部7は、たとえば、画像用信号処理装置マイコンなどの情報処理装置によって構成されている。画像Aと画像Bとの間で視差が生じている場合には、一方を基準として、画像のパターンマッチングを行い、視差量を決定する。決定した視差量に基づき、他方の画像をシフトさせた後、シフトさせた画像と基準とした画像とを合成する。

0051

表示部10は、液晶表示装置等のディスプレイであり、画像合成部7で合成された合成画像を表示する。

0052

表示操作部8は、操作者の操作によって操作者からの入力を受け付け、入力された情報を画像合成部7へ出力する。本実施形態では、表示操作部8は操作ダイヤル9を備え、操作者がダイヤル9を回転させると、回転角度に応じた入力信号が出力される。被写体11は操作者の顔肌であってもよいし、被写体11と別の操作者であってもよい。本実施形態の撮影観察装置は、操作者が自分の顔肌を観察する場合にも優れた操作性で自分の顔肌を観察し、しみ等を識別したり、しみ等の位置を容易に認識することができる。

0053

次に撮影観察装置の動作を説明する。偏光照明源51の光源1から出射した光は偏光素子2を透過することにより所定の方向に偏光した偏光光となり、被写体11を照射する。被写体11からの反射光は偏光素子3および第3の偏光素子4を透過し、それぞれ撮像装置5および撮像装置6へ入射する。

0054

光を皮膚に照射した場合、反射光は、皮膚表面での反射による反射光と、皮膚内面からの反射光とを含む。照射光が特定の方向に偏光した偏光光である場合、表面での反射光は照明光の偏光成分が保存されるため、照明光と平行な偏光成分を多く含む。一方、皮膚の内面からの反射光は、皮膚内部での散乱の影響を受けるため偏光状態が保存されず、照明光と平行な偏光成分および照明光と垂直な偏光成分の双方を含む。このため、皮膚を偏光光で照射し、反射光を照明光の偏光方向と平行な偏光光を透過する偏光素子を介して撮影した場合、通常の撮影に比べて皮膚の表面情報をより多く含む画像が取得できる。この画像は、皮膚のきめなどの観察に適する。一方、反射光を照明光と垂直な偏光光を透過する偏光素子を介して撮影した場合、通常の撮影に比べて皮膚の内部の情報をより多く含む画像が取得できる。この画像は、しみの観察をするのに適する。

0055

本実施形態では、撮像装置5で撮影される画像Aは皮膚の表面情報をより多く含む。撮像装置6で撮影される画像Bは、皮膚の内部情報をより多く含む。図2に撮影画像の例を示す。画像21は撮像装置5で撮影された画像Aであり、画像22は、撮像装置6で撮影された画像Bである。画像21は皮膚表面の反射を多く含むため、反射によるテカリ陰影がより強く写っている。画像22は皮膚の内部からの散乱光成分を含むため、表面からのテカリは除かれている。

0056

しみを観察するためには、内部情報を多く含む画像(画像22)を観察し、周囲と色目の異なる箇所を特定すればよい。しかし、皮膚の内面からの反射光による色目の違いなのか皮膚表面でのきめによる影がつくる色の違いなのかは、内部情報を多く含む画像(画像22)単独では判別しがたい場合がある。表面情報を多く含む画像(画像21)と内部情報を多く含む画像(画像22)とを見比べることも可能であるが、表面情報を多く含む画像(画像21)と内部情報を多く含む画像(画像22)とでは光量の違いから撮影画像の明るさが異なる。このため、全体的な画像の印象の差が大きく、微細な箇所の差異を認識しづらい。

0057

本実施形態では、操作者が、表示操作部上の操作ダイヤル9を回転させて、画像Aと画像Bとの合成比率を変えて生成した合成画像Cを表示部10上に逐次表示させる。図2の合成画像23から合成画像25は、画像21と画像22を所定の比率で合成し、得られている。具体的には、合成画像23は画像21と画像22を1:3の比率で合成している。合成画像24および合成画像25の合成比率は、1:1および3:1である。このように、撮像装置5で取得される画像Aと撮像装置6で取得される画像Bとを合成比率を変えた合成画像を生成することで、画像Aと画像Bとの間を遷移する動画を生成できる。

0058

図3は画像合成部7における画像合成の処理の概略を示すフローチャートである。画像合成部7に、撮像装置5および撮像装置6からの画像Aの信号および画像Bの信号と、表示操作部8の操作ダイヤル9の回転角θの情報が入力される。

0059

操作ダイヤル9は、基準方位図3では12時の方向)に対して0から360度の角度範囲で回転する。回転角度が0度である場合、偏光照明源51の偏光方向と平行な反射光による画像Aが表示され、回転角度が180度である場合、偏光照明源51の偏光方向と垂直方向に偏光した反射光による画像Bが表示される。

0060

画像合成部7は、θの角度範囲に応じて、下記式に基づき、画像Aと画像Bとを合成し、合成画像Cを生成する。生成された合成画像Cは動画像表示ディスプレイ10に逐次表示される。

0061

0062

画像合成部7は、この画像合成処理をθの値が変化するたびに繰り返す。あるいは、画像合成部7は、は、θの値の変化にかかわらず、所定の時間間隔ごと(たとえば所定のフレームごと)に合成処理を行ってもよい。これにより、操作者が操作ダイヤル9を0度から180度まで半回転させる動作を行えば、動画像表示ディスプレイ10上には、操作ダイヤル9の角度に応じて、画像Aから画像Bへ、つまり、表面情報を多く含む画像(画像21)から内部情報を多く含む画像(画像22)へと遷移していく様子が、動画像31として表示部10に表示される。したがって操作者は被写体11の画像を動画像として連続的に観察することが可能となる。また、180度を超えて360度まで回転させて場合には、画像BからAへと動画像31に示した矢印とは逆向きに遷移する動画像が表示される。なお、この際、画像Aおよび画像Bは、時間の経過に伴って、撮像装置5、6から逐次生成され、画像Aおよび画像Bも逐次変化してもよい。この場合、リアルタイムで被写体11を撮影しながら、表面情報を多く含む画像(画像21)から内部情報を多く含む画像(画像22)へ遷移させることができる。

0063

このように、表示部10上に表示される画像は、操作ダイヤル9の操作に伴って画像Aと画像Bとの間を遷移する画像となる。したがって、画像間の違いを動画像として観察することが可能であり、しみの箇所の視認性が向上する。また、操作者が自分を被写体11としている場合には、自らの操作に追従して画像が変化するため、画像の変化を行き来させたり、注意深く観察したい合成比率の箇所で動画を停止させたりするなど、観察者の意図に応じて瞬時に画像を変えられるため、変化を掴みやすい。

0064

したがって、本実施形態は、偏光照明を用いた肌観察に好適に用いることができ、特に、通常照明下では視認性の悪いしみをより効果的に確認することが可能となる。

0065

(第2の実施形態)
図4は本発明による撮影観察装置の第2の実施形態を示す模式図である。本実施形態の撮影観察装置は、撮像部41’を備えている点で第1の実施形態と異なる。このため、以下では、主として撮像部41’の構造を詳細に説明する。

0066

図5は、撮像部41’の構成を模式的に示している。撮像部41’は、1つの撮像装置で、複数の異なる偏光方向の偏光光による画像を取得することができる。

0067

図5に示すように、撮像部41’は、V0を光軸とするレンズ光学系Lと、レンズ光学系Lの焦点位置近傍に配置されたアレイ状光学素子Kと、撮像素子Nとを備える。

0068

レンズ光学系Lは、絞りSと絞りSを透過した光を撮像素子上に結像する対物レンズL1とを含む。レンズ光学系Lは、光軸V0に垂直な平面において、光軸V0を通る直線で分割され、光軸V0に沿って平行に延びる光学領域D1と光学領域D2を含む。絞りSの近傍には領域分割偏光素子Spが配置されている。

0069

図6は領域分割偏光素子Spの正面図である。領域分割偏光素子Spは光軸V0に垂直な平面において、光軸V0を通る直線で分割される2つの領域61および領域62を有する。領域61には、偏光照明光源51の偏光方向と平行な偏光光を透過する偏光素子が配置され、領域62には偏光照明光源51の偏光方向と垂直な偏光光を透過する偏光素子が配置されている。

0070

図5に示すように、領域分割偏光素子Spの領域61、62がそれぞれ光学領域D1、D2に位置するように領域分割偏光素子Spは、レンズ光学系Lに配置される。光束B1、B2はそれぞれ光学領域D1、D2を透過する。この際、領域分割偏光素子Spの領域61、62を透過することによって、光束B1は、偏光照明光源51の偏光方向と平行な方向に偏光する偏光光となる、光束B2は、偏光照明光源51の偏光方向と垂直な方向に偏光する偏光光となる。光束B1およびB2は、さらに、対物レンズL1およびアレイ状光学素子Kをこの順で透過し、撮像素子N上の撮像面Ni(図8に示す)に到達する。

0071

図7図5に示したアレイ状光学素子Kの斜視図である。アレイ状光学素子Kは、レンズ射出面側にシリンドリカル面光学面Mが周期的に形成されているレンチキュラレンズである。

0072

図8図5に示したアレイ状光学素子Kおよび撮像素子Nの拡大図である。撮像素子Nは行および列の2次元に配置された複数の画素を含む。各画素は、光電変換部によって構成される。アレイ状光学素子Kは光学要素Mが形成されたレンチキュラレンズ面を撮像素子N側に向けて配置されている。図5に示すように、アレイ状光学素子Kはレンズ光学系Lの焦点位置近傍に配置されており、撮像素子Nからは所定の距離だけ離れた位置に配置している。撮像面Ni上には、各画素の表面を覆うようにマイクロレンズMsが設けられている。アレイ状光学素子Kの配置は対物レンズL1の焦点を基準にして決定される。アレイ状光学素子Kのシリンドリカル面の周期は、撮像面Niに形成されている画素の2画素分に相当する周期として構成されている。

0073

アレイ状光学素子Kの光学要素Mの1つが撮像面Ni上における2行の画素行に対応するように配置され、光学要素Mが光線の入射角に応じて射出方向振り分ける機能を有する。つまり、光学領域D1を透過した光線B1の大部分は、撮像面Ni上の第1の画素群である画素の奇数番目の行に、光学領域D2を透過した光線B2の大部分は、撮像面Ni上の第2の画素群である画素の偶数番目の行に入射する。これは、アレイ状光学素子Kとして用いているレンチキュラレンズの屈折率および光学要素Mの曲率半径、撮像面Niからの距離などを適切に設計することにより実現する。

0074

撮像素子Nの各画素は、入射光を光電変換して画像信号Q0を信号処理部Cへ出力する。信号処理部Cでは、画像信号Q0から、第1の画素群である奇数番目の列のデータを抽出した画像Aと、第2の画素群である偶数列のデータを抽出した画像Bとを生成する。

0075

この処理により取得された画像Bは光学領域D1を透過した光線により生成された画像であり、画像Bは光学領域D2を透過した光線により生成された画像である。つまり、画像Aおよび画像Bは、偏光照明源51の偏光方向と平行な偏光成分による画像および偏光照明の偏光方向と垂直な偏光成分による画像である。生成した画像Aおよび画像Bの信号は、画像合成部7に出力され、第1の実施形態で説明したのと同様の処理が行われる。これにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。

0076

なお、本実施形態において、カメラの信号処理部Cと画像合成部7とは別の構成であるとして説明したが、画像合成部7に直接画像信号Q0を出力し、画像合成部7において、画像信号Q0から画像Aの信号および画像Bの信号を生成する信号処理を行ってもよい。

0077

また、本実施形態では対物レンズL1は単レンズとして説明したが、は複数枚のレンズから構成される組レンズであってもよい。組レンズを用いることにより、光学設計の自由度が高まるため、高解像度の画像を取得できる利点を有する。

0078

アレイ状光学素子Kが良好に光線分離を行うためには、撮像用レンズ光学系は像側テレセントリック性を有することが好ましい。しかし、撮像用レンズが像側テレセントリック性を有さない場合でも、撮像素子前面に配置したレンチキュラレンズやマイクロレンズアレイなどのアレイ状光学素子の周期を、撮像用光学系の軸外主光線射出角に応じて適宜調節することで、良好な光線分離効果を発揮させることが可能である。この場合、撮像用レンズ光学系の小型化を図ることが可能となる。

0079

(第3の実施形態)
撮影観察装置の第3の実施形態を説明する。本実施形態の撮影観察装置は、撮像部41’’を備えている点で、第1および第2の実施形態と異なる。このため、以下では、主として撮像部41’の構造を詳細に説明する。

0080

図9は本実施形態の撮影観察装置の撮像部41’’の構成を模式的に示している。撮像部41’’は、V0を光軸とするレンズ光学系Lと、レンズ光学系Lの焦点位置近傍に配置されたアレイ状光学素子Kと、撮像素子Nとを備える。レンズ光学系Lは、絞りSと、絞りSを透過した光を撮像素子上に結像する対物レンズL1と、絞りSの近傍に配置された領域分割偏光素子Spおよび領域分割色フィルタScとを含む。本実施形態では、撮影光学条件として、画像を生成する光の偏光方向およい光の波長を用いる。

0081

レンズ光学系Lは4つの光学領域を含み、アレイ状光学素子Kとして、マイクロレンズアレイを用いたという点で、第2の実施形態と異なる。このため、これらの構造について詳細に説明する。

0082

図10は本実施形態においてレンズ光学系Lの絞りSの近傍に配置する領域分割色フィルタScと領域分割偏光素子Spの側面図(a)および正面図(b−1)、(b-2)である。領域分割色フィルタScと領域分割偏光素子Spとは、領域分割色フィルタScが被写体側に配置され、互いに密着している。(b−1)は領域分割色フィルタScの正面図であり、(b-2)は領域分割偏光フィルタSpの正面図である。

0083

レンズ光学系Lの光軸V0に垂直な平面において、光軸V0が交わる点を通る互いに垂直な2つの直線によって分割される4つの領域に光学領域D1〜D4を設けられている。光学領域D1〜D4には、被写体11からの光束B1〜B4がそれぞれ入射する。図10(b−1)に示すように、領域分割色フィルタScは、光学領域D1、D2に赤色波長帯(R)を透過するカラーフィルタを有し、光学領域D3、D4に青色波長帯(B)を透過するカラーフィルタを有する。領域分割偏光素子62は、光学領域D1、D4において、偏光照明源51の偏光方向と平行な偏光成分を透過する偏光素子を有し、光学領域D2、D3において、偏光照明源51の偏光方向と垂直な偏光成分を透過する偏光素子を有している。

0084

図11はアレイ状光学素子Kと撮像素子Nの切り欠き斜視図である。アレイ状光学素子Kは、出射面側に、球面の光学面Mが周期的に配置されたマイクロレンズアレイを有する。撮像素子Nはアレイ状光学素子Kに対向して配置され、撮像素子Nの撮像面Ni上の画素にはそれぞれマイクロレンズMsが設けられている。アレイ状光学素子KのマイクロレンズアレイMの周期は、水平垂直方向共に、Msの2倍の周期として構成されている。そのため、アレイ状光学素子Kを構成するマイクロレンズアレイの一つのレンズ要素Mに対して、撮像面Niの4つの画素が対応する。

0085

図12は撮像素子への光線の入射の関係を示す図である。光学領域D1を透過した光束は、レンズ光学系Lとアレイ状光学素子Kの作用により、アレイ状光学素子Kを構成する一つのレンズ要素Mに対して、対応する撮像素子の4つの画素のうちのいずれか1つであるP1に入射する。同様にD2〜D4の光学領域を透過した光束はそれぞれ別の画素P2、P3、P4にそれぞれ入射する。よって、撮像素子上には、縦横に2画素ずつの4画素を一組として、光学領域D1〜D4を透過した光線が入射したP1からP4の画素が水平垂直方向共に、一つおきに並んで結像される。つまり、光線B1〜B4は、光学領域D1〜D4を透過し、アレイ状光学素子Kによって、それぞれ画素P1、P2、P3、P4によって構成される画素群に結像する。

0086

撮像素子Nは、この入射光を画素ごとに光電変換し、得られた画像信号Q0を信号処理部Cへと伝送する。信号処理部Cでは、図12に示した関係に基づいて画像を間引いて再構成することにより、光学領域D1〜D4を透過した光線による画像Q1〜Q4の信号を生成する。画像Q1は赤色波長帯で偏光照明光源51の偏光方向と平行な光成分による画像であり、画像Q2は赤色波長帯で偏光照明源51の偏光方向と垂直な光成分による画像である。また、画像Q3は青色波長帯で偏光照明光源51の偏光方向と垂直な光成分による画像であり、画像Q4は青色波長帯で偏光照明光源51の偏光方向と平行な光成分による画像である。このように本実施形態によれば、一度の撮影動作によって、透過する偏光方向および波長帯域の条件がそれぞれ異なる4枚の画像を取得することが可能となる。

0087

図13は本実施形態における表示操作部8を示す。表示操作部8には、棒状の操作レバー(ジョイスティック)121を備える。この操作レバー121は左右(X)および前後(Y)方向に操作棒を傾斜させることが可能であり、その傾斜量に応じてXYの座標値(x,y)を0〜1の範囲で出力する。ここでX方向の操作は偏光の調整であってx=0が直交でありx=1が平行である。Y方向の操作は波長の調整であって、y=0が青色波長帯、y=1が赤色波長帯である。よって操作レバーの(x,y)の座標値のうち、(1,1)が画像Q1に対応する。同様に、(0,1)が画像Q2に対応し、(0,0)が画像Q3に、(1,0)が画像Q4にそれぞれ対応する。

0088

図14は本実施形態における画像合成部7の処理の概略を示す図である。

0089

本実施例の撮像部41’’の信号処理部Cから出力される画像Q1〜Q4の信号と、操作レバー121からの出力信号(x,y)とが画像合成部7に入力される。画像合成部7は、以下の式で示す数式にしたがって、画像Q1〜Q4の合成を行い、合成画像Cを逐次生成し、表示部0へ合成画像の信号を逐次出力する。

0090

0091

光の波長によって、光が肌内部に入る深度は異なる。このため、観察波長を変えることによって、観察する深度が変わる。具体的には、青色光に比べて赤色光はより深く皮膚内部に入る。一方、しみは青色光のほうがより顕著に撮影できる。よって、赤色の波長帯域であって、偏光照明光源の偏光方向と直交方向に偏光した光による画像は内部のしみや表面のキメの影響の少ない肌を表す。また、青色の波長帯域であって、偏光照明光源の偏光方向と直交方向に偏光した光による画像は皮膚内部のしみを明瞭に表す。したがって、図13に示す操作レバー121を左側から下側へ移動させることによって、操作者は、しみがあたかも肌に浮き出てくるかのような動画として観察することが可能となる。このように、観察者は操作レバーの操作で観察波長と偏光方向を任意に調整して画像を観察することができる。よって、撮影条件の違いによる被写体の観察像の変化を動画で確認することができ、しみなどの視認性が向上する。

0092

なお、領域分割色フィルタScおよび領域分割偏光素子Spは他の構成を有していてもよい。たとえば図14(b−1)に示すように、領域分割色フィルタScは、光学領域D1に赤色波長帯(R)を透過するカラーフィルタ、光学領域D2に緑色(G)波長帯を透過するカラーフィルタ、光学領域D3および光学領域D4に青色波長帯(B)を透過するカラーフィルタをそれぞれ有していてもよい。また、図14(b−2)に示すように、領域分割偏光フィルタSpは、光学領域D3に偏光照明源51の偏光方向と平行な偏光成分を透過する偏光素子を有し、光学領域D4に偏光照明源51の偏光方向と垂直な偏光成分を透過する偏光素子を有し、光学領域D1および光学領域D2に光学領域D3および光学領域D4に配置した偏光素子と光路長が略等しい非偏光のガラス板を有していてもよい。

0093

この場合、画像Q1として赤色波長帯で非偏光の撮影画像が得られ、画像Q2として緑色波長帯での非偏光の撮影画像が得られる。また、画像Q3として青色波長帯での偏光照明源の偏光方向と平行な偏光光による撮影画像が得られ、画像Q4として青色波長帯での偏光照明源の偏光方向と直交する偏光光による撮影画像が得られる。この構成をとることにより、波長域をより細かく分割して被写体11を撮影することができる。よって、波長による肌の写りの違いをより細かに観察することができ、それぞれの画像間での遷移動画を観察することで、違いの視認性が向上する。

0094

なお、本実施形態で用いた撮像装置の代わりにとして、4台のモノクロカメラを用意し、各カメラに偏光素子および色フィルタを配置して別々の撮影条件の画像を取得したり、2台のカラーカメラを用いて、そのカメラの前に異なる偏光条件の偏光素子をそれぞれ配置するなどして、偏光状況および波長状況の異なる複数の画像を取得しても、上述の本実施形態と同様の効果を得ることができる。

0095

あるいは、領域分割偏光素子を用いず、4つの異なる波長帯域の光を透過するフィルタを有する領域分割色フィルタScを用いて被写体を撮影してもよい。つまり、撮影光学条件として、画像を生成する光の波長のみを用いてもよい。この場合、波長帯域としては、青、緑、赤などの可視光域だけでなく、紫外、近紫外近赤外などの不可視光線域などを含めて波長域を選択してもよい。撮影する波長帯域を狭くすることにより、その波長帯域特有の観察画像が取得できるため、他の波長域の画像との間で遷移動画を表示することで、画像間の違いを良好に視認できる。

0096

(その他の実施の形態)
第2の実施形態の撮像部41’では、分割偏光素子Spが絞りSの近傍に配置されていた。しかし、偏光素子は、撮像素子Nの画素上に位置していてもよい。たとえば、偏光素子は、偏光照明源の偏光方向と平行な偏光光を主に透過する第1の偏光素子を画素上に構成した画素と、偏光照明源の偏光方向と垂直な偏光光を主に透過する第2の偏光素子を画素上に構成した画素とを市松状に交互に配置した画素構成を有していてもよい。この場合、撮影レンズ系Lは分割偏光素子Spを有しない通常の光学系を用いることができる。撮像素子Nから得られる信号のうち、第1の偏光素子を有する画素から生成される画像をA、第2の偏光素子を有する画像から生成される画像をBとして用いることで、第2の実施形態と同様の処理を行うことができる。この場合には、撮影用レンズ系として一般のカメラ用レンズを用いることが可能となり、レンズ選択の自由度が増す。

0097

また、表示操作部8は、第1の実施形態では回転式ダイヤル9を備え、第3の実施形態では、操作レバー121を備えていたが、他の構造を有していてもよい。たとえば、マウスタッチパネルキーボードなどを表示操作部8として用いてもよいし、操作者のジェスチャーをカメラが画像認識することによって、操作者による入力を受け付けてもよい。

0098

また、第1〜第3の実施形態において、異なる撮影光学条件で撮影された複数の画像を合成する場合、合成すべき画像の明るさが異なると、表示操作部8の操作に伴って合成された画像の明るさが変化してしまい、見づらい動画像になる可能性がある。このような場合、合成前の異なる撮影光学条件で撮影された複数の画像の全体の輝度値が複数の画像間で一定となるようにゲインを調整したり、合成後の画像における全体の輝度値が一定となるようにゲインを調整したりする画像処理を画像合成部において、行ってもよい。

0099

本願に開示された撮影観察装置は、複数の撮影条件の画像間の遷移動画像を観察者のコントロールに応じて表示する。このため、画像間の差異の視認性が向上し、肌観察などの偏光条件を変えた撮影画像の観察に好適である。また、肌観察以外にもマルチスペクトル撮影や工業用の偏光撮影などのセンシング用に複数の撮影条件での画像取得を行う計測用途において、取得画像の確認を行うのに好適である。

0100

照明光源
2偏光素子
3、4 偏光素子
5、6撮像装置
7画像合成部
8表示操作部
9操作ダイヤル
10 表示部
11 被写体
21 画像A
22 画像B
23、24、25 画像Aおよび画像Bから合成した画像
31 画像Aからおよび画像Bへの遷移動画のイメージ
41、41’、41’’撮影部
61、62瞳分割偏光素子の領域
Lレンズ光学系
L1対物レンズ
V0 対物レンズの光軸
B1、B2 光束
D1〜D4光学領域
S絞り
Sp領域分割偏光素子
Sc 領域分割色フィルタ
Kアレイ状光学素子
M アレイ状光学素子の光学要素
N撮像素子
Ni撮像面
Ms 撮像素子上のマイクロレンズ
P1〜P4 撮像素子上の画素
C信号処理部
121操作レバー

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 萬里科技股ふん有限公司の「 指輪撮影用ターンテーブル及びライトボックス」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】真空ポンプの吸着力により指輪を立たせて撮影を行うターンテーブル及びライトボックスを提供する。【解決手段】本発明の指輪20撮影用ターンテーブル100は、真空ポンプ110と、中空軸122を備えるモ... 詳細

  • 广州欧享科技有限公司の「 調節に便利な自撮り棒」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】本発明は調節に便利な自撮り棒を開示した。【解決手段】本体を含み、前記本体の外側をポリプロピレンスリーブで包んでおり、前記本体の頂端にはシャッターがスライド可能に設置され、前記シャッターの底端に... 詳細

  • 青島康研日用品有限公司の「 ポータブル自撮り補光ライト」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】本発明はポータブル自撮り補光ライトを開示した。【解決手段】ボックス本体を含み、前記ボックス本体の左端にはヒンジロッドが固定的に設置され、前記ヒンジロッドにはヒンジ軸が上下に対称的にヒンジにより... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ