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技術 プレス成形装置、及びプレス成形方法

出願人 株式会社三星製作所
発明者 田中茂
出願日 2012年7月11日 (8年5ヶ月経過) 出願番号 2012-155139
公開日 2014年1月30日 (6年10ヶ月経過) 公開番号 2014-014852
状態 特許登録済
技術分野 金型の交換、取付、製造 かしめ結合と拡管装置及び管端の縮径・拡径 鍛造
主要キーワード 解放空間 エアーアクチュエータ 非接触変位センサ 塑性金属 内周加工 相対回転不可 絞り型 プレス工程後
関連する未来課題
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図面 (16)

課題

この発明は、安全性が高く、かつ効率よく1次成形品110をプレス成形できるプレス成形装置1、及びプレス成形方法を提供することを目的とする。

解決手段

1次成形品110を固定する固定型80と、1次成形品110を段階的に成形する複数の絞り型81とを備えたプレス成形装置1及びプレス成形方法であって、絞り型81を装着した円板部31と、隣り合う絞り型81と略同一間隔に配置された線条部37a,37b,37cを有する回転軸部35と、円板部31を回転させる回転駆動部40と、線条部37a,37b,37cを検出する非接触変位センサ5と、線条部37aを検出すると円板部31の回転を停止させる制御装置70と、円板部31を下方に移動する第1アクチュエータ4と、雌スプライン115を成形する加工刃56を有する内周加工具55と、内周加工具55を下方に移動する第2アクチュエータ51とを備えたことを特徴とする。

概要

背景

従来、自動車舵取り装置において、上端ステアリングホイールを取り付けたステアリングシャフトは、万一の衝突時に、ステアリングホイールが運転者強打することを阻止するため、衝突エネルギーを吸収する構造としている。

具合的には、ステアリングシャフトは、ステアリングホイールが取り付けられるアッパシャフトと、このアッパシャフトの下側に相対回転不可に接続されるロアシャフトとで構成している。

そして、ロアシャフトの上端側と、アッパシャフトの下端側との接続部は、スプライン嵌合によって相対回転不可に接続されるとともに、長手方向にスライド可能に構成されている。このため、衝突時には、ロアシャフトがスライド移動して衝突エネルギーを吸収することで、アッパシャフトが運転者に向けて移動することを抑制し、ステアリングホイールが運転者を強打することを阻止できる。

ところで、このアッパシャフトは、長手方向に一様な円筒状の塑性金属パイプに対して、内周面の形状が異なる複数の絞り型を用いて段階的にプレス成形することで形成している。そこで、自動的に複数の絞り型を切り替え一連のプレス成形を効率よく行う技術が提案されている。

例えば、出願人による特許文献1に記載の金属製パイププレス成形装置は、保持金具で金属製パイプの一端側を保持し、複数の成形金型を装着したスライド板を水平方向に移動させて成形金型を切り替えることで、金属製パイプの他端側を段階的にプレス成形することを提案している。

しかしながら、特許文献1に記載の金属製パイプのプレス成形装置は、成形金型を切り替えるたびに、スライド板が昇降板よりも外側に突出するため、プレス成形装置の設置に要するスペースが大きくなるとともに、プレス成形時における周囲に対する安全性が低くなるという問題があった。

さらに、1つの金属製パイプをプレス成形すると、スライド板を初期位置に戻す必要があるため、次の金属製パイプのプレス成形開始までに時間を要し効率よくプレス成形を行うことができないという問題があった。

概要

この発明は、安全性が高く、かつ効率よく1次成形品110をプレス成形できるプレス成形装置1、及びプレス成形方法を提供することを目的とする。1次成形品110を固定する固定型80と、1次成形品110を段階的に成形する複数の絞り型81とを備えたプレス成形装置1及びプレス成形方法であって、絞り型81を装着した円板部31と、隣り合う絞り型81と略同一間隔に配置された線条部37a,37b,37cを有する回転軸部35と、円板部31を回転させる回転駆動部40と、線条部37a,37b,37cを検出する非接触変位センサ5と、線条部37aを検出すると円板部31の回転を停止させる制御装置70と、円板部31を下方に移動する第1アクチュエータ4と、雌スプライン115を成形する加工刃56を有する内周加工具55と、内周加工具55を下方に移動する第2アクチュエータ51とを備えたことを特徴とする。

目的

この発明は、上述の問題に鑑み、安全性が高く、かつ効率よく筒状体をプレス成形することができるプレス成形装置、及びプレス成形方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

筒状体における長手方向の一端側を固定する1つの固定型と、前記長手方向に移動して前記筒状体の他端側を段階的にプレス成形するために、内周形状の異なる略筒状の複数の絞り型とを備えたプレス成形装置であって、前記長手方向に厚みを有する略円板状で、前記固定型と対向する平面の周方向に沿って前記複数の絞り型を装着するとともに、前記複数の絞り型に導通する貫通孔を有する回転板と、周方向に隣り合う前記絞り型と前記回転板の中心との中心角と略同一間隔で周方向に配置され、前記長手方向に延びる略線条の線条部を有するとともに、前記回転板の中心に相対回転不可にして接続した回転軸部と、前記回転板を周方向における少なくとも一方に回転駆動させる回転駆動手段と、前記線条部を非接触で検出する検出手段と、該検出手段が前記線条部を検出すると、前記回転駆動手段による前記回転板の回転を停止させて前記絞り型を切り替え切替え手段と、回転停止した前記回転板を前記長手方向に移動して前記筒状体の他端側をプレス成形する移動手段と、前記筒状体の内周面スプライン成形する加工刃を先端に有する内周加工部と、前記固定型、及び前記絞り型で拘束された前記筒状体に対して、前記長手方向に沿って前記内周加工部を前記貫通孔から前記筒状体の内周面に挿入してスプラインを成形するスプライン成形手段とを備えたプレス成形装置。

請求項2

前記スプライン成形手段を、前記固定型で固定した前記筒状体のプレス成形時における最終段階において、前記筒状体の内周面に挿入する構成とした請求項1に記載のプレス成形装置。

請求項3

前記回転板の周側面に、前記回転駆動手段と歯合する平歯車を形成し、前記回転駆動手段を、前記回転板の前記平歯車と歯合して前記回転板を回転させる構成とした請求項1または2に記載のプレス成形装置。

請求項4

筒状体における長手方向の一端側を固定する1つの固定型と、前記長手方向に移動して前記筒状体の他端側を段階的にプレス成形するために、内周形状の異なる略筒状の複数の絞り型とを備えた装置を用いたプレス成形方法であって、前記長手方向に厚みを有する略円板状で、前記固定型と対向する平面の周方向に沿って前記複数の絞り型を装着するとともに、前記複数の絞り型に導通する貫通孔を有する回転板の中心に、周方向に隣り合う前記絞り型と前記回転板の中心との中心角と略同一間隔で周方向に配置され、前記長手方向に延びる略線条の線条部を有する回転軸部を、前記回転板の中心に相対回転不可にして接続し、回転駆動手段で、前記回転板を周方向における少なくとも一方に回転駆動させて、前記線条部を非接触で検出する検出手段が前記線条部を検出すると、切替え手段で、前記回転駆動手段による前記回転板の回転を停止させて前記絞り型を切り替え、移動手段で、回転停止した前記回転板を前記長手方向に移動して前記筒状体の他端側をプレス成形するとともに、前記固定型、及び前記絞り型で拘束された前記筒状体に対して、スプライン成形手段で、前記筒状体の内周面にスプラインを成形する加工刃を先端に有する内周加工部を前記貫通孔から前記長手方向に沿って前記筒状体の内周面に挿入してスプラインを成形するプレス成形方法。

技術分野

0001

この発明は、例えば自動車ステアリングシャフトを構成するアッパシャフトなどの製造工程において、塑性金属パイプを段階的にプレス成形するプレス成形装置、及びプレス成形方法に関する。

背景技術

0002

従来、自動車の舵取り装置において、上端ステアリングホイールを取り付けたステアリングシャフトは、万一の衝突時に、ステアリングホイールが運転者強打することを阻止するため、衝突エネルギーを吸収する構造としている。

0003

具合的には、ステアリングシャフトは、ステアリングホイールが取り付けられるアッパシャフトと、このアッパシャフトの下側に相対回転不可に接続されるロアシャフトとで構成している。

0004

そして、ロアシャフトの上端側と、アッパシャフトの下端側との接続部は、スプライン嵌合によって相対回転不可に接続されるとともに、長手方向にスライド可能に構成されている。このため、衝突時には、ロアシャフトがスライド移動して衝突エネルギーを吸収することで、アッパシャフトが運転者に向けて移動することを抑制し、ステアリングホイールが運転者を強打することを阻止できる。

0005

ところで、このアッパシャフトは、長手方向に一様な円筒状の塑性金属パイプに対して、内周面の形状が異なる複数の絞り型を用いて段階的にプレス成形することで形成している。そこで、自動的に複数の絞り型を切り替え一連のプレス成形を効率よく行う技術が提案されている。

0006

例えば、出願人による特許文献1に記載の金属製パイプのプレス成形装置は、保持金具で金属製パイプの一端側を保持し、複数の成形金型を装着したスライド板を水平方向に移動させて成形金型を切り替えることで、金属製パイプの他端側を段階的にプレス成形することを提案している。

0007

しかしながら、特許文献1に記載の金属製パイプのプレス成形装置は、成形金型を切り替えるたびに、スライド板が昇降板よりも外側に突出するため、プレス成形装置の設置に要するスペースが大きくなるとともに、プレス成形時における周囲に対する安全性が低くなるという問題があった。

0008

さらに、1つの金属製パイプをプレス成形すると、スライド板を初期位置に戻す必要があるため、次の金属製パイプのプレス成形開始までに時間を要し効率よくプレス成形を行うことができないという問題があった。

先行技術

0009

特開2012−66271号公報

発明が解決しようとする課題

0010

この発明は、上述の問題に鑑み、安全性が高く、かつ効率よく筒状体をプレス成形することができるプレス成形装置、及びプレス成形方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

この発明は、筒状体における長手方向の一端側を固定する1つの固定型と、前記長手方向に移動して前記筒状体の他端側を段階的にプレス成形するために、内周形状の異なる略筒状の複数の絞り型とを備えたプレス成形装置、及びプレス成形方法であって、前記長手方向に厚みを有する略円板状で、前記固定型と対向する平面の周方向に沿って前記複数の絞り型を装着するとともに、前記複数の絞り型に導通する貫通孔を有する回転板と、周方向に隣り合う前記絞り型と前記回転板の中心との中心角と略同一間隔で周方向に配置され、前記長手方向に延びる略線条の線条部を有するとともに、前記回転板の中心に相対回転不可にして接続した回転軸部と、前記回転板を周方向における少なくとも一方に回転駆動させる回転駆動手段と、前記線条部を非接触で検出する検出手段と、該検出手段が前記線条部を検出すると、前記回転駆動手段による前記回転板の回転を停止させて前記絞り型を切り替える切替え手段と、回転停止した前記回転板を前記長手方向に移動して前記筒状体の他端側をプレス成形する移動手段と、前記筒状体の内周面にスプラインを成形する加工刃を先端に有する内周加工部と、前記固定型、及び前記絞り型で拘束された前記筒状体に対して、前記長手方向に沿って前記内周加工部を前記貫通孔から前記筒状体の内周面に挿入してスプラインを成形するスプライン成形手段とを備えたことを特徴とする。

0012

この発明により、プレス成形装置、及びプレス成形方法は、安全性が高く、かつ効率よく筒状体をプレス成形することができる。
具体的には、絞り型を切り替えるごとにプレス成形装置から突出するスライド板に対して、複数の絞り型を回転板に装着することにより、仮に回転板の一部が装置から突出した状態で絞り型を切り替えた場合でも、プレス成形装置から突出する回転板の突出量を一定にすることができる。このため、プレス成形装置は、設置に要するスペースを小さくすることができるとともに、周囲に対する安全性を確保することができ、複数の絞り型を安全に切り替えることができる。

0013

さらに、1つの固定型に対して複数の絞り型を切り替えるため、プレス成形装置は、固定型と対向している絞り型に対して回転軸部を挟んだ反対側における長手方向の範囲には固定型を配置していない。つまり、回転板における絞り型側の長手方向には、ある程度の大きさの空間を確保することができる。これにより、プレス成形装置は、重量物である絞り型の着脱作業のスペースを確保して、絞り型の交換等における安全性の向上を図ることができる。

0014

加えて、線条部を検出手段で検出することにより、プレス成形装置は、絞り型の切り替えを効率よく行うことができる。
詳述すると、サーボモーターを用いて回転板を回転させて絞り型を切り替えた場合、サーボモーターのフィードバック制御によって回転板の回転停止に至るまでの時間にロスが生じる。

0015

これに対して、検出手段を用いて絞り型を切り替えた場合、フィードバック制御を不要にできるため、回転板の回転停止に至るまでの時間を短縮することができる。これにより、プレス成形装置は、絞り型の切り替えを効率よく確実に行うことができる。このため、プレス成形装置は、筒状体を効率よくプレス成形することができる。

0016

そして、スプライン成形手段により、プレス成形装置は、一度固定型に挿入した筒状体を取り出すことなく、外周形状の成形、及び内周面の加工を一連の動作で行うことができる。

0017

さらに、回転板にはプレス成形の最終段階に用いた絞り型と最初に用いる絞り型とが周方向に隣り合って装着されているため、水平方向に移動するスライド板の場合に比べて、プレス成形装置は、回転板を回転方向における初期位置に短時間で戻すことができる。

0018

これにより、固定型が1つであっても、次の筒状体のプレス成形開始に要する時間を短縮することができる。このため、複数の固定型を用いる場合に対して型費用を抑えて、プレス成形をより効率よく連続して行うことができる。
従って、プレス成形装置、及びプレス成形方法は、周囲に対する安全性が高く、かつ効率よくプレス成形を行うことができる。

0019

この発明の態様として、前記スプライン成形手段を、前記固定型で固定した前記筒状体のプレス成形時における最終段階において、前記筒状体の内周面に挿入する構成とすることができる。

0020

この発明により、1つの筒状体に対する段階的なプレス成形が最終段階であることを動作によって周囲に通知することができる。
具体的には、外周形状が同じ絞り型と、回転板を用いた段階的なプレス成形では、プレス工程がどの段階であるかが分かりにくくなるおそれがある。

0021

そこで、最終段階において内周面に対するスプライン成形を行うことで、作業員は、プレス成形が最終段階であることを容易に把握することができる。これにより、プレス成形装置は、周囲に対する安全性の向上を図ることができる。
従って、プレス成形装置は、プレス成形の最終段階であることを動作によって容易に周知して、安全性の向上を図ることができる。

0022

また、この発明の態様として、前記回転板の周側面に、前記回転駆動手段と歯合する平歯車を形成し、前記回転駆動手段を、前記回転板の前記平歯車と歯合して前記回転板を回転させる構成とすることができる。

0023

この発明により、小さい駆動力で回転板を回転させるとともに、回転駆動手段に対する負荷を軽減することができる。
具体的には、複数の絞り型を装着した回転板は、その重量が大きく増している。このため、例えば回転軸部に直接的に駆動力を伝達して回転板を回転させる場合、大きな駆動力が必要となる。そこで、回転板の周側面に平歯車を形成することにより、回転軸部に直接的に駆動力を伝達する場合に対して、回転板の回転に必要な駆動力を小さくすることができる。

0024

さらに、回転軸部に直接的に駆動力を伝達する場合、回転板を回転停止させると、回転板の回転慣性によって回転軸部に大きな捩れが加わり不具合が生じるおそれがある。これに対して、回転板の周側面に平歯車を形成したことにより、回転板を回転停止しても、回転軸部に大きな捩れが生じるおそれが少ない。

0025

加えて、回転軸部に直接的に駆動力を伝達するよう回転駆動部を設けた場合、プレス成形時の押圧に対する反力が回転駆動部に伝達して不具合が生じるおそれがある。これに対して、回転板の平歯車に回転駆動部を歯合させることで、プレス成形時における反力が回転駆動部に加わり難くすることができる。このため、プレス成形装置は、プレス成形時における反力によって回転駆動部に不具合が生じるおそれを低減することができる。
従って、プレス成形装置は、安全性だけでなく信頼性の向上を図ることができる。

発明の効果

0026

この発明により、安全性が高く、かつ効率よく筒状体をプレス成形できるプレス成形装置、及びプレス成形方法を提供することができる。

図面の簡単な説明

0027

アッパシャフトの成形から加工に至る工程を説明する説明図。
2次工程におけるプレス成形の工程を説明する説明図。
プレス成形装置における上方からの外観を示す外観斜視図。
プレス成形装置における正面からの外観を示す正面図。
図4中におけるA−A矢視拡大断面図。
回転板を説明する説明図。
内周加工具における正面からの外観を示す正面図。
固定型に1次成形品をセットした状態を示す断面図。
第1プレス工程におけるプレス成形状態を示す断面図。
第2絞り型に切り替えたプレス成形装置の状態を示す断面図。
第2プレス工程におけるプレス成形状態を示す断面図。
第3絞り型に切り替えたプレス成形装置の状態を示す断面図。
第3プレス工程におけるプレス成形状態を示す断面図。
第4プレス工程におけるプレス成形状態を示す断面図。
第4プレス工程完了後の状態を示す断面図。

実施例

0028

この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
まず、本実施例において用いるステアリングシャフトを構成するアッパシャフト130について、図1を用いて説明する。
なお、図1はアッパシャフト130の成形から加工に至る工程を説明する説明図を示している。

0029

アッパシャフト130は、図1に示すように、長手方向の一端(図1中における下側)から順にステアリングホイール(図示省略)を取り付けるステアリング取付け部131、ステアリング取付け部131から拡径したテーパー部132、2つの略凹状の環状溝部133、ステアリング取付け部131よりも大径の大径部112、大径部112から縮径した逆テーパー部113、及びロアシャフト200と接続する接続部114を一体にして構成している。

0030

ステアリング取付け部131は、ステアリングホイールを相対回転不可にして装着するセレーション部131aと、ステアリングホイールの長手方向への移動を阻止するとともに、アッパシャフト130に固定するねじ部131bとで構成している。

0031

接続部114の内周面には、長手方向に延びる雌スプライン115を形成している。この雌スプライン115は、ロアシャフト200の先端に設けた雄スプライン201と長手方向にスライド可能にして嵌合するよう形成している。
このようなアッパシャフト130は、図1に示すように、略筒状の塑性金属パイプ100に対して段階的な工程を経て製造される。

0032

具体的には、アッパシャフト130は、略筒状の塑性金属パイプ100の一端(図1中の下側)をプレス成形して、加工前のステアリング取付け部131、テーパー部132、及び加工前の環状溝部133で構成される前形状部111を成形する1次工程と、塑性金属パイプ100の他端側(図1中の上側)を段階的にプレス成形して、逆テーパー部113、接続部114、及び雌スプライン115を成形する2次工程と、環状溝部133、及びステアリング取付け部131を加工する3次工程を経て製造される。

0033

ここで、本実施例では、後述するプレス成形装置1を用いた2次工程について詳しく説明する。
まず、2次工程における段階的なプレス成形について、図2を用いて詳しく説明する。
なお、図2は2次工程におけるプレス成形の工程を説明する説明図を示している。

0034

2次工程は、図2に示すように、第1プレス工程、第2プレス工程、第3プレス工程、及び第4プレス工程の4段階の工程をこの順番で行う。
第1プレス工程では、1次成形品110の前形状部111と異なる端部側を縮径して、アッパシャフト130のおける大径部112と、大径部112から緩やかに縮径した第1逆テーパー部113aと、第1逆テーパー部113aの小径側と同一径の第1縮径部114aとを有する第1プレス成形品110aを取得する。

0035

第2プレス工程では、第1プレス成形品110aの第1縮径部114aをさらに縮径して、第2逆テーパー部113b、及び第2縮径部114bを有する第2プレス成形品110bを取得する。

0036

第3プレス工程では、第2プレス成形品110bの第2縮径部114bをアッパシャフト130における接続部114の外径同一外径にまで縮径して、接続部114、及び逆テーパー部113を有する第3プレス成形品110cを取得する。
第4プレス工程では、第3プレス成形品110cにおける接続部114の内周面に対してスプライン加工を行い、2次成形品120を取得する。

0037

次に、このような2次工程に用いるプレス成形装置1について、図3から図7を用いて詳しく説明する。
なお、図3はプレス成形装置1における上方からの外観の外観斜視図を示し、図4はプレス成形装置1における正面からの正面図を示し、図5図4中におけるA−A矢視拡大断面図を示し、図6は回転板30を説明する説明図を示し、図7は内周加工具55における正面からの正面図を示している。

0038

また、図6(a)は図4中のA−A矢視における回転板30の断面図を示し、図6(b)は平面視における回転板30の平面図を示している。さらに、図6中において、非接触変位センサ5、及び絞り型81を二点鎖線で図示している。

0039

プレス成形装置1は、図3から図5に示すように、床面に載置固定される固定台10と、固定台10に対して昇降する昇降台20と、昇降台20の下面に回転自在に装着された回転板30と、回転板30を回転駆動させる回転駆動部40と、回転板30の回転位置を検出する非接触変位センサ5と、昇降台20の上面に固定されたスプライン成形部50と、プレス成形装置1の上部を構成する天板60と、各部を制御する制御装置70とで構成している。

0040

固定台10は、上下方向に所定の厚みを有する略平板状の平面部11、及び平面部11の四隅近傍から下方に延設するとともに、床面に固定される脚部12を一体にして構成している。さらに、平面部11の略中央には、内部中空金型13をボルト(図示省略)で固定している。なお、この金型壺13は、後述する固定型80を着脱可能に収容する形状に形成している。

0041

また、固定台10における平面部11の四隅には、上方に延びる4本のガイドロッド2を備えている。さらに、前後方向に隣接するガイドロッド2の間において、昇降台20を下方より弾性支持する2本1組のダンパー3を備えている。

0042

昇降台20は、上下方向に所定の厚さを有し、平面視において固定台10と略同等の大きさに形成した略平板状の昇降本体部21と、昇降本体部21の四隅においてガイドロッド2を挿通許容する略円筒状ロッド挿通部22とを一体にして形成している。

0043

さらに、昇降台20の昇降本体部21には、固定台10の金型壺13の直上において後述するスプライン成形部50の内周加工具55を導入する導入孔23、及び導入孔23の後方においてベアリングを介して回転板30(後述する回転軸部35)を軸支する軸孔24を有している。

0044

また、昇降台20の上面には、導入孔23の左右近傍に下端を固定し、上方に延びる2本の第1アクチュエータ4を備えている。この第1アクチュエータ4は、昇降台20をガイドロッド2に沿って昇降させる機能を有している。なお、第1アクチュエータ4は、昇降台20を昇降可能であれば、油圧アクチュエータ、あるいはエアーアクチュエータなどの任意の構成とし、後述する制御装置70によってその動作を制御されるものとする。

0045

回転板30は、図5及び図6に示すように、上下方向に厚みを有する略円板状の円板部31と、円板部31の中心に接続した回転軸部35とで構成している。
円板部31は、回転自在に昇降台20に装着された状態において、金型壺13と対向する円周上の周方向に沿って等間隔に開口した3つの開口部32を備えている。さらに、この3つの開口部32の下端側を拡径して、後述する絞り型81を装着する型装着部33を形成している。加えて、円板部31の周側面には、回転駆動部40と歯合する平歯車34を形成している。

0046

回転軸部35は、上下方向を長手方向とする略円柱状の軸本体部36と、軸本体部36の上端近傍において軸本体部36よりも大径に形成した被検出部37とを一体にして構成している。さらに、被検出部37の外周面には、径方向内側に向けて略凹状にして上下方向に延びる線条部37a、37b、37cを、周方向に隣接する開口部32と円板部31の中心との中心角と同一間隔で3か所に配置している。なお、線条部37a、37b、37cのうち、線条部37aの径方向内側への深さは、線条部37b、37cの径方向内側への深さよりも浅く形成している。

0047

そして、この回転軸部35は、被検出部37が昇降台20の上面側に位置するように、昇降台20の上面からベアリングを介して軸孔24に回転自在に装着するとともに、昇降台20の下面側において円板部31を相対回転不可にして接続している。この際、平面視において、3つの型装着部33のうち1つの中心と被検出部37の線条部37aとが円板部31の中心を通る一直線上に位置するように回転軸部35と円板部31とを接続している。

0048

回転駆動部40は、円板部31の平歯車34と歯合する平歯車(図示省略)を備えた駆動モーター(図示省略)などで構成し、後述する制御装置70の指示によって円板部31を周方向に回転、及び回転停止させる機能を有している。この回転駆動部40は、昇降台20の下面において、回転板30における円板部31の外周に沿って所定の間隔を介して4つ配置している。

0049

非接触変位センサ5は、後述する制御装置70の指示により、回転軸部35の被検出部37との距離を非接触で検出する機能を有している。この非接触変位センサ5は、金型壺13に収容した後述する固定型80と後述する絞り型81の第1絞り型81aとが対向する回転板30の回転位置において、被検出部37の線条部37aと所定の間隔を介して対向するように、昇降台20の上面側に配置している。

0050

スプライン成形部50は、図4及び図5に示すように、下端からピストン部52を昇降させる第2アクチュエータ51と、昇降台20の上面から所定の間隔を介して第2アクチュエータ51を支持する略円柱状の複数の支持部54と、第2アクチュエータ51のピストン部52の下端に装着した内周加工具55とで構成している。

0051

さらに、ピストン部52の先端には、複数の支持部54のうち1つを挿通許容するガイドプレート53を装着している。そして、第2アクチュエータ51は、ガイドプレート53に挿通した支持部54に沿ってピストン部52を昇降可能にしている。なお、第2アクチュエータ51は、昇降可能であれば、油圧アクチュエータ、あるいはエアーアクチュエータなどの任意の構成とし、後述する制御装置70によってその動作を制御されるものとする。

0052

内周加工具55は、図7に示すように、導入孔23の内周形状と略同一の外周形状に形成した第1軸部55aと、開口部32、及び絞り型81の内部に挿通可能な軸径の第2軸部55bと、第3プレス成形品110cにおける接続部114の内部に挿入可能な軸径の第3軸部55cと、接続部114の内周面に雌スプライン115を成形する加工刃56とをこの順で一体にして構成している。

0053

天板60は、図3及び図5に示すように、昇降台20よりも上方に配置されプレス成形装置1の天井部分を構成するとともに、ガイドロッド2、及び第1アクチュエータ4の上端を保持している。さらに、第2アクチュエータ51と対向する位置には、第2アクチュエータ51を挿通許容する天板開口部61を形成している。

0054

制御装置70は、プレス成形装置1の右側面に配置され、CPU、メモリ、各種操作スイッチ、及びディスプレイ等のハード構成と、プログラム等のソフト構成とで構成している。そして、制御装置70は、オペレーターによる入力操作受け付ける機能と、非接触変位センサ5、回転駆動部40、第1アクチュエータ4、及び第2アクチュエータ51などの動作を一括して制御する機能とを有している。

0055

引き続き上述した金型壺13に装着された1つの固定型80と、回転板30に装着された3つの絞り型81について説明する。
固定型80は、金型壺13の内径と略同一の外径を有する略円筒状に形成している。さらに、固定型80は、1次成形品110における前形状部111、及びアッパシャフト130の大径部112に相当する範囲の外周形状と略同一の内周形状を有している。なお、固定型80における内周面の上部は、絞り型81の下端を挿入可能に拡径している。

0056

3つの絞り型81は、円板部31の型装着部33と略同径のフランジ部(図示省略)と、固定型80に挿入可能な外径を有する略円筒状の本体部(図示省略)とを一体にして構成している。そして、絞り型81の内周面の形状は、それぞれ異なる形状に形成されている。この内周面の形状が異なる3つの絞り型81をそれぞれ第1絞り型81a、第2絞り型81b、及び第3絞り型81cとする。

0057

第1絞り型81aは、第1プレス成形品110aの第1縮径部114a、及び第1逆テーパー部113aの外周形状と同一の内周形状を有している。
第2絞り型81bは、第2プレス成形品110bの第2縮径部114b、及び第2逆テーパー部113bの外周形状と同一の内周形状を有している。
第3絞り型81cは、アッパシャフト130における逆テーパー部113、及び接続部114の外周形状と同一の内周形状を有している。

0058

そして、第1絞り型81a、第2絞り型81b、及び第3絞り型81cは、それぞれ円板部31の型装着部33に図示しないボルト等により着脱自在に取り付けている。この際、平面視において、被検出部37の線条部37aと円板部31の中心を通る一直線上に位置する型挿着部33に第1絞り型81aを装着し、平面視において第1絞り型81aに対して右回りに隣接する型装着部33に第2絞り型81bを装着し、同様に第2絞り型81bに対して右回りに隣接する型装着部33に第3絞り型81cを装着している。

0059

このようなプレス成形装置1を用いて、1次成形品110を段階的にプレス成形して2次成形品120を取得する動作について、図8から図15を用いて具体的に説明する。

0060

なお、図8は固定型80に1次成形品110をセットした状態の断面図を示し、図9は第1プレス工程におけるプレス成形状態の断面図を示し、図10は第2絞り型81bに切り替えたプレス成形装置1の状態の断面図を示し、図11は第2プレス工程におけるプレス成形状態の断面図を示し、図12は第3絞り型81cに切り替えたプレス成形装置1の状態の断面図を示し、図13は第3プレス工程におけるプレス成形状態の断面図を示し、図14は第4プレス工程におけるプレス成形状態の断面図を示し、図15は第4プレス工程完了後の状態の断面図を示している。

0061

まず、プレス成形装置1の各部を初期位置にセットさせるオペレーターの入力操作によって、制御装置70は、図8に示すように、昇降台20、回転板30、及び内周加工具55をそれぞれ初期位置に移動させる。

0062

具体的には、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4が昇降台20を上方に移動させ、第2アクチュエータ51がピストン部52を介して内周加工具55を上方に向けて移動させ、初期位置にて停止させる。

0063

さらに、制御装置70の指示により、回転駆動部40は、内装している駆動モーター等を駆動させて円板部31の平歯車34を介して回転板30を回転させる。さらに、非接触変位センサ5は、回転する被検出部37との距離を検出して制御装置70に出力する。

0064

そして、制御装置70は、被検出部37との距離の変化から線条部37a、線条部37b、あるいは線条部37cを検知する。この際、線条部37aを検知すると、制御装置70の指示により、回転駆動部40は、駆動モーターの駆動を停止することで回転板30の回転を停止させて、固定型80の直上に第1絞り型81aを移動させる。

0065

その後、オペレーターが金型壺13の上方より、図2に示す1次成形品110を固定型80の内部に挿入する。固定型80に挿入された1次成形品110は、図8に示すように、上端近傍が露出した状態で固定型80に保持固定される。

0066

固定型80に1次成形品110をセットしたのち、オペレーターの入力操作によってプレス成形を開始すると、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4は、図9に示すように、ダンパー3の反発力に抗って第1絞り型81aと固定型80とが当接するまで昇降台20を下方に移動させる。この際、固定型80から露出した1次成形品110の上端近傍を、第1絞り型81aの内部空間に挿入することで、1次成形品110の上端近傍を径方向に絞って成形する。

0067

固定型80と第1絞り型81aとが上下方向で当接すると、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4は、昇降台20を初期位置に移動させる。この際、昇降台20は、ダンパー3の反発力によって上方への移動を補助される。
このようにして、プレス成形装置1は、1次成形品110の上端近傍を第1絞り型81aでプレス成形する第1プレス工程を完了し、第1プレス成形品110aを取得する。

0068

昇降台20が初期位置まで上昇すると、制御装置70の指示により、回転駆動部40は、図10に示すように、駆動モーターを駆動して平面視において反時計回りに回転板30を回転させる。そして、非接触変位センサ5が線条部37bを検出すると、制御装置70の指示により、回転駆動部40は、駆動モーターの駆動を停止することで、回転板30の回転を停止させて固定型80の直上に第2絞り型81bを移動させる。

0069

その後、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4は、図11に示すように、ダンパー3の反発力に抗って第2絞り型81bと固定型80とが当接するまで昇降台20を下方に移動させる。この際、固定型80から露出した第1プレス成形品110aを、第2絞り型81bの内部空間に挿入することで、第1縮径部114a、及び第1逆テーパー部113aを径方向に絞って成形する。

0070

固定型80と第2絞り型81bとが上下方向で当接すると、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4は、昇降台20を初期位置に移動させる。この際、昇降台20は、ダンパー3の反発力によって上方への移動を補助される。
このようにして、プレス成形装置1は、第1プレス成形品110aの第1縮径部114a、及び第1逆テーパー部113aを第2絞り型81bでプレス成形する第2プレス工程を完了し、第2プレス成形品110bを取得する。

0071

昇降台20が初期位置まで上昇すると、制御装置70の指示により、回転駆動部40は、図12に示すように、駆動モーターを駆動して平面視において反時計回りに回転板30を回転させる。そして、非接触変位センサ5が線条部37cを検出すると、制御装置70の指示により、回転駆動部40は、駆動モーターの駆動を停止することで、回転板30の回転を停止させて固定型80の直上に第3絞り型81cを移動させる。

0072

その後、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4は、図13に示すように、ダンパー3の反発力に抗って第3絞り型81cと固定型80とが当接するまで昇降台20を下方に移動させる。この際、固定型80から露出した第2プレス成形品110bを、第3絞り型81cの内部空間に挿入することで、第2縮径部114b、及び第2逆テーパー部113bを径方向に絞って成形する。

0073

このようにして、プレス成形装置1は、第2プレス成形品110bの第2縮径部114b、及び第2逆テーパー部113bを第3絞り型81cでプレス成形する第3プレス工程を完了し、第3プレス成形品110cを取得する。

0074

その後、第3プレス成形品110cを固定型80と第3絞り型81cとで拘束した状態において、制御装置70の指示により、第2アクチュエータ51は、図14に示すように、内周加工具55の第1軸部55aと導入孔23とが当接するまでピストン部52を下方に移動させる。

0075

この際、導入孔23、開口部32、及び第3絞り型81cの内部空間を介して、内周加工具55の加工刃56を、第3プレス成形品110cの内部空間に挿入する。そして、内周加工具55の第1軸部55aと導入孔23とが当接すると、内周加工具55の加工刃56が、逆テーパー部113の内部空間に到達する。

0076

内周加工具55の加工刃56が逆テーパー部113の内部空間に到達すると、制御装置70の指示により、第2アクチュエータ51は、図15に示すように、ピストン部52を介して内周加工具55を初期位置に移動させる。この際、第3プレス成形品110cから加工刃56を引く抜くことによって、接続部114の内周面に雌スプライン115が形成される。

0077

そして、内周加工具55が初期位置に移動すると、制御装置70の指示により、第1アクチュエータ4は、昇降台20を初期位置に移動させる。この際、昇降台20は、ダンパー3の反発力によって上方への移動を補助される。
このようにして、プレス成形装置1は、第3プレス成形品110cの接続部114の内周面に雌スプライン115を成形する第4プレス工程を完了し、2次成形品120を取得する。

0078

以上のような動作を実現するプレス成形装置1、及びプレス成形方法は、安全性が高く、かつ効率よく1次成形品110をプレス成形することができる。
具体的には、絞り型を切り替えるごとにプレス成形装置1から突出するスライド板に対して、複数の絞り型81を円板部31に装着することにより、仮に円板部31の一部が装置から突出した状態で絞り型81を切り替えた場合でも、プレス成形装置1から突出する円板部31の突出量を一定にすることができる。このため、プレス成形装置1は、設置に要するスペースを小さくすることができるとともに、周囲に対する安全性を確保することができ、複数の絞り型81を安全に切り替えることができる。

0079

さらに、1つの固定型80に対して円板部31を回転させて複数の絞り型81を切り替えるため、プレス成形装置1は、回転軸部35の後方における円板部31と固定台11との間に大きな解放空間を構成することができる。このため、この解放空間において、重量物である絞り型81の着脱等を安全、かつ容易に行うことができる。これにより、プレス成形装置1は、円板部31に対する絞り型81の着脱における安全性の向上を図ることができる。

0080

加えて、線条部37a、37b、あるいは37cを非接触変位センサ5で検出することにより、プレス成形装置1は、絞り型81の切り替えを効率よく行うことができる。
詳述すると、サーボモーターを用いて回転板30を回転させて絞り型81を切り替えた場合、サーボモーターのフィードバック制御によって回転板30の回転停止に至るまでの時間にロスが生じる。

0081

これに対して、非接触変位センサ5を用いて絞り型81を切り替えた場合、フィードバック制御を不要にできるため、回転板30の回転停止に至るまでの時間を短縮することができる。これにより、プレス成形装置1は、絞り型81の切り替えを効率よく確実に行うことができる。このため、プレス成形装置1は、1次成形品110を効率よくプレス成形することができる。

0082

そして、第3プレス工程後、内周加工具55を取り付けた第2アクチュエータ51を下方に移動させることにより、プレス成形装置1は、固定型80に挿入した1次成形品110を取り出すことなく、外周形状の成形、及び内周面の加工を一連の動作で行うことができる。

0083

さらに、円板部31にはプレス成形の第3プレス工程に用いた第3絞り型81cと第1プレス工程に用いる第1絞り型81aとが周方向に隣り合って装着されているため、水平方向に移動するスライド板の場合に比べて、プレス成形装置1は、円板部31を回転方向における初期位置に短時間で戻すことができる。

0084

これにより、固定型80が1つであっても、次の1次成形品110のプレス成形開始に要する時間を短縮することができる。このため、複数の固定型80を用いる場合に対して型費用を抑えて、プレス成形をより効率よく連続して行うことができる。
従って、プレス成形装置1、及びプレス成形方法は、周囲に対する安全性が高く、かつ効率よくプレス成形を行うことができる。

0085

また、第2アクチュエータ51を、第4プレス工程において下方に向けて作動させることにより、1つの1次成形品110に対する段階的なプレス成形が第4プレス工程であることを動作によって周囲に通知することができる。
具体的には、外周形状が同じ絞り型81と、回転板30を用いた段階的なプレス成形では、プレス工程がどの段階であるかが分かりにくくなるおそれがある。

0086

そこで、内周面に対するスプライン成形を第4プレス工程において行うことで、作業員は、プレス成形が最終段階であることを容易に把握することができる。これにより、プレス成形装置1は、周囲に対する安全性の向上を図ることができる。
従って、プレス成形装置1は、第4プレス工程であることを動作によって容易に周知して、安全性の向上を図ることができる。

0087

また、円板部31の周側面に、回転駆動部40と歯合する平歯車34を形成したことにより、プレス成形装置1は、小さい駆動力で円板部31を回転させるとともに、回転駆動部40に対する負荷を軽減することができる。

0088

具体的には、複数の絞り型81を装着した円板部31は、その重量が大きく増している。このため、例えば回転軸部35に直接的に駆動力を伝達して円板部31を回転させる場合、大きな駆動力が必要となる。そこで、円板部31の周側面に平歯車34を形成することにより、回転軸部35に直接的に駆動力を伝達する場合に対して、円板部31の回転に必要な駆動力を小さくすることができる。

0089

さらに、回転軸部35に直接的に駆動力を伝達する場合、円板部31を回転停止させると、回転板30の回転慣性によって回転軸部35に大きな捩れが加わり不具合が生じるおそれがある。これに対して、円板部31の周側面に平歯車34を形成したことにより、円板部31を回転停止しても、回転軸部35に大きな捩れが生じるおそれが少ない。

0090

加えて、回転軸部35に直接的に駆動力を伝達するよう回転駆動部40を設けた場合、プレス成形時の押圧に対する反力が回転駆動部40に伝達して不具合が生じるおそれがある。これに対して、円板部31の平歯車34に回転駆動部40を歯合させることで、プレス成形時における反力が回転駆動部40に加わり難くすることができる。このため、プレス成形装置1は、プレス成形時における反力によって回転駆動部40に不具合が生じるおそれを低減することができる。
従って、プレス成形装置1は、安全性だけでなく信頼性の向上を図ることができる。

0091

なお、上述の実施例において、固定台10、昇降台20、回転板30、及びスプライン成形部50を上下方向に配置したプレス成形装置1としたが、これに限定せず、固定台10、昇降台20、及びスプライン成形部50を水平方向に配置したプレス成形装置1であってもよい。この際、昇降台20、及び内周加工具55は、それぞれ第1アクチュエータ—4、及び第2アクチュエータ51によって水平方向に移動する構成とする。

0092

また、アッパシャフト130をプレス成形する例を説明したが、これに限定せず、塑性金属パイプ100を段階的にプレス形成するとともに、内周面にスプライン加工を行って得る成形品であればよい。

0093

また、プレス工程を4段階にして説明したが、これに限定せず、3段階、あるは5段階など2次成形品の形状に応じた適宜の段階数としてもよい。この際、被検出部37にプレス工程の段階数に応じた数の線条部を形成する。

0094

また、回転軸部35の軸本体部36と被検出部37とを一体で構成したが、これに限定せず、軸本体部36と被検出部37とを別体で構成し、相対回転不可にして接続する構成としてもよい。

0095

また、円板部31の1つの型装着部33と、線条部37aと、非接触センサ5の位置を平面視において円板部31の中心を通る一直線上に配置したが、これに限定せず、固定型80と第1絞り型81aとが対向する状態において、線条部37aと非接触センサ5とが対向する位置関係であればよい。

0096

また、円板部31の回転位置を線条部37a、37b、及び37cと非接触変位センサ5とによって検出したが、これに限定せず、回転駆動部40にサーボモーターを備え、サーボモーターによる円板部31の回転位置の検出と併用してもよい。

0097

この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の筒状体は、実施形態の1次成形品110、第1プレス成形品110a、第2プレス成形品110b、及び第3プレス成形品110cに対応し、
以下同様に、
長手方向は、上下方向に対応し、
貫通孔は、開口部32に対応し、
回転板は、円板部31に対応し、
回転駆動手段は、回転駆動部40に対応し、
検出手段は、非接触変位センサ5に対応し、
切替え手段は、制御装置70に対応し、
移動手段は、第1アクチュエータ4、及び昇降台20に対応し、
内周加工部は、内周加工具55に対応し、
スプラインは、雌スプライン115に対応し、
スプライン成形手段は、第2アクチュエータ51に対応し、
最終段階は、第4プレス工程に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。

0098

1…プレス成形装置
4…第1アクチュエータ
5…非接触変位センサ
20…昇降台
31…円板部
32…開口部
34…平歯車
35…回転軸部
37a、37b、37c…線条部
40…回転駆動部
51…第2アクチュエータ
55…内周加工具
56…加工刃
70…制御装置
80…固定型
81…絞り型
81a…第1絞り型
81b…第2絞り型
81c…第3絞り型
110…1次成形品
110a…第1プレス成形品
110b…第2プレス成形品
110c…第3プレス成形品
115…雌スプライン

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