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技術 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびその製造方法

出願人 シーアイ化成株式会社
発明者 木下周一白石明彦枝崎隆一
出願日 2012年7月5日 (7年11ヶ月経過) 出願番号 2012-151219
公開日 2014年1月23日 (6年5ヶ月経過) 公開番号 2014-012379
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 高分子成形体の製造 プラスチック等の延伸成形、応力解放成形 展示カード類
主要キーワード 寸法不足 被装着体 ラベル面積 樹脂被覆処理 巻物状 巻回物 樹脂使用量 ラベル折
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重要な関連分野

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課題

ロールオンシュリンク方式のラベリングシステムに適用した場合の走行性や、容器などの被装着体への密着性が好適で、かつ、高精細印刷を施した時にも印刷欠点の発生しない印刷性にも優れた熱収縮性ポリエステル系フィルム経済的に提供する。

解決手段

特定のジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステル樹脂と、不活性粒子とを含有するポリエステル樹脂組成物から成形された熱収縮性ポリエステル系フィルムであり、ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、63℃〜85℃であり、不活性粒子は、平均粒径1.5〜3.0μmで、ポリエステル樹脂組成物中の含有量が0.03〜0.1質量%であり、フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が30〜70%で、かつ、フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が0〜11%である熱収縮性ポリエステル系フィルム。

概要

背景

従来、飲料容器に使用されるペットボトルなどの容器に、シュリンクラベルとして被せられる熱収縮性ポリエステル系フィルムとしては、フィルム幅方向フィルム長手方向と直交する方向)に収縮するフィルムが広く使用されてきた。
このようなフィルム幅方向に収縮する熱収縮性ポリエステル系フィルムを容器に装着する場合には、まず、巻物状熱収縮性フィルムグラビア印刷機などで連続的に印刷を施した後、該フィルムを長手方向が高さ方向となるように筒状に加工して、いわゆるスリーブとする。ついで、このスリーブを被装着体である容器の高さに応じた長さに切断してから各容器に装着する。その後、熱風スチームなどで加熱してスリーブを収縮させる方法により、容器にスリーブを密着させている。

一方、最近では、フィルム長手方向に主に収縮する熱収縮性フィルムを用いることにより、印刷後の熱収縮性フィルムを筒状のスリーブに加工することなく、容器に装着する、いわゆるロールオンシュリンク方式のラベリング方法および装置が開発されてきている。
この方法では、被装着体である容器の外周に応じた長さに熱収縮性フィルムを切断し、ついで、切断されたフィルムの長手方向が容器の周方向となるように該フィルムを容器に巻き付ける。そして、巻き付け端部同士を糊付けまたは溶着して容器に被せた後、熱風、スチームなどで加熱してフィルムを収縮させ、容器に密着させる。
このようなロールオンシュリンク方式では、印刷後の熱収縮性フィルムをスリーブ状に加工する工程が不要で、経済性に優るため、ペットボトルに代表される飲料容器のラベリングに広く導入されてきている。

フィルム長手方向を主収縮方向とし、ロールオンシュリンク方式のラベリングに用いられる熱収縮ポリエステル系フィルムとしては、例えば特許文献1および2に開示されているフィルムがある。
ところが、これら公報に開示されたフィルムは、ロールオンシュリンク方式のラベリングに用いた場合、例えば幅方向の寸法安定性が十分ではない等の問題があった。そのため、熱収縮後のシュリンクラベルは収縮むらしわなどが生じ、密着不良となる場合があった。また、ロールオンシュリンク装着機における走行性不良が生じる場合もあった。
幅方向の寸法安定性などが改善されたフィルムとして、例えば特許文献3には、共押出法により、複数種ポリエステル系樹脂表面層や中間層に配したフィルムが開示されている。

概要

ロールオンシュリンク方式のラベリングシステムに適用した場合の走行性や、容器などの被装着体への密着性が好適で、かつ、高精細な印刷を施した時にも印刷欠点の発生しない印刷性にも優れた熱収縮性ポリエステル系フィルムを経済的に提供する。特定のジカルボン酸成分とジオール成分とからなるポリエステル樹脂と、不活性粒子とを含有するポリエステル樹脂組成物から成形された熱収縮性ポリエステル系フィルムであり、ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、63℃〜85℃であり、不活性粒子は、平均粒径1.5〜3.0μmで、ポリエステル樹脂組成物中の含有量が0.03〜0.1質量%であり、フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が30〜70%で、かつ、フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が0〜11%である熱収縮性ポリエステル系フィルム。なし

目的

また、Tダイ押出法でフィルムを製造する場合、フィルム幅方向の端部は、通常、目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

ポリエステル樹脂と、不活性粒子とを含有するポリエステル樹脂組成物から成形された熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、前記ポリエステル樹脂を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸主体とし、前記ポリエステル樹脂を構成するジオール成分は、エチレングリコール66〜81.9モル%と、シクロヘキサンジメタノール18〜24モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有し、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、63℃〜85℃であり、前記不活性粒子は、平均粒径1.5〜3.0μmで、前記ポリエステル樹脂組成物中の含有量が0.03〜0.1質量%であり、フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が30〜70%で、かつ、フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が0〜11%であることを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルム。

請求項2

請求項1に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムを製造する方法であって、前記ポリエステル樹脂組成物の溶融押出しにより未延伸フィルムを成形する押出成形工程と、前記未延伸フィルムを下記式(1)を満足する温度TM(℃)でフィルム長手方向に3.5〜5倍延伸した後、下記式(2)を満足する温度TT(℃)でフィルム幅方向に1.0〜1.3倍延伸し、延伸フィルムを得る延伸工程と、下記式(3)を満足する温度TS(℃)で前記延伸フィルムを熱処理する熱処理工程とを有することを特徴とする熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法。Tg+5≦TM≦Tg+15・・・(1)Tg≦TT≦Tg+10・・・(2)TT≦TS≦TT+20・・・(3)(式中、Tgはガラス転移温度(℃)である。)

請求項3

前記ポリエステル樹脂組成物は、下記ポリエステル樹脂(A)60〜80質量%と、下記ポリエステル樹脂(B)20〜40質量%との混合物であることを特徴とする請求項2に記載の熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法。ポリエステル樹脂(A):該ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体とし、該ポリエステル樹脂(A)を構成するジオール成分は、エチレングリコール58〜75モル%と、シクロヘキサンジメタノール25〜35モル%と、ジエチレングリコール10モル%以下とを含有する。ポリエステル樹脂(B):該ポリエステル樹脂(B)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体とし、該ポリエステル樹脂(B)を構成するジオール成分は、エチレングリコール90〜90.9モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有し、さらに該ポリエステル樹脂(B)は、前記不活性粒子を0.1〜0.3質量%含有する。

技術分野

0001

本発明は、ロールオンシュリンクラップラウンドと呼ばれることもある。)方式のラベリングシステムに好適に用いられる熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、飲料容器に使用されるペットボトルなどの容器に、シュリンクラベルとして被せられる熱収縮性ポリエステル系フィルムとしては、フィルム幅方向フィルム長手方向と直交する方向)に収縮するフィルムが広く使用されてきた。
このようなフィルム幅方向に収縮する熱収縮性ポリエステル系フィルムを容器に装着する場合には、まず、巻物状熱収縮性フィルムグラビア印刷機などで連続的に印刷を施した後、該フィルムを長手方向が高さ方向となるように筒状に加工して、いわゆるスリーブとする。ついで、このスリーブを被装着体である容器の高さに応じた長さに切断してから各容器に装着する。その後、熱風スチームなどで加熱してスリーブを収縮させる方法により、容器にスリーブを密着させている。

0003

一方、最近では、フィルム長手方向に主に収縮する熱収縮性フィルムを用いることにより、印刷後の熱収縮性フィルムを筒状のスリーブに加工することなく、容器に装着する、いわゆるロールオンシュリンク方式のラベリング方法および装置が開発されてきている。
この方法では、被装着体である容器の外周に応じた長さに熱収縮性フィルムを切断し、ついで、切断されたフィルムの長手方向が容器の周方向となるように該フィルムを容器に巻き付ける。そして、巻き付け端部同士を糊付けまたは溶着して容器に被せた後、熱風、スチームなどで加熱してフィルムを収縮させ、容器に密着させる。
このようなロールオンシュリンク方式では、印刷後の熱収縮性フィルムをスリーブ状に加工する工程が不要で、経済性に優るため、ペットボトルに代表される飲料容器のラベリングに広く導入されてきている。

0004

フィルム長手方向を主収縮方向とし、ロールオンシュリンク方式のラベリングに用いられる熱収縮ポリエステル系フィルムとしては、例えば特許文献1および2に開示されているフィルムがある。
ところが、これら公報に開示されたフィルムは、ロールオンシュリンク方式のラベリングに用いた場合、例えば幅方向の寸法安定性が十分ではない等の問題があった。そのため、熱収縮後のシュリンクラベルは収縮むらしわなどが生じ、密着不良となる場合があった。また、ロールオンシュリンク装着機における走行性不良が生じる場合もあった。
幅方向の寸法安定性などが改善されたフィルムとして、例えば特許文献3には、共押出法により、複数種ポリエステル系樹脂表面層や中間層に配したフィルムが開示されている。

先行技術

0005

特許第3585056号公報
特許第4411556号公報
特開2011−025961号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献3に記載のフィルムを製造するためには、共押出装置が必須であり、高額の設備投資が必要であった。
また、Tダイ押出法でフィルムを製造する場合、フィルム幅方向の端部は、通常、目的とするフィルム厚さよりも厚くなる。そのため、該端部をトリミングして除去し、除去した部分を原料として再利用する方法が一般に採用される。ところが、特許文献3に記載のフィルムは、表面層と中間層とが異なる樹脂からなるため、トリミングにより除去した部分も異なる樹脂の混合物となってしまい、原料としての再利用ができない、という問題があった。このようなトリミングにより除去される部分の面積は、除去前のフィルムの全面積の10〜30%も占めるため、このように再利用ができないという問題は、経済的に深刻である。

0007

また、熱収縮性フィルムには、一般に、精細な柄などが印刷されて使用され、特に最近では、グラデーションと呼ばれる濃淡階調的な変化を取り入れたより精細な印刷が多用されるようになってきている。従来のフィルムは、このような精細な印刷に対応できず、意図した階調的な色調変化が得られない、印刷色の薄い部分で印刷ドット抜けが生ずる、などの問題が認められる場合があり、特許文献3に記載されたフィルムも、必ずしもこのような高精細な印刷に適したものではなかった。

0008

本発明は、ロールオンシュリンク方式のラベリングシステムに適用した場合の走行性や、容器などの被装着体への密着性が好適で、かつ、高精細な印刷を施した時にも印刷欠点の発生しない印刷性にも優れた熱収縮性ポリエステル系フィルムを経済的に提供することを目的としてなされたものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、前述の好ましい特長を有する熱収縮性ポリエステル系フィルムを開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の組成ポリエステル樹脂に特定の不活性粒子を添加した樹脂組成物溶融押出成形し、特定の条件で延伸熱処理することで、目的のフィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムは、ポリエステル樹脂と、不活性粒子とを含有するポリエステル樹脂組成物から成形された熱収縮性ポリエステル系フィルムであって、前記ポリエステル樹脂を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸主体とし、前記ポリエステル樹脂を構成するジオール成分は、エチレングリコール66〜81.9モル%と、シクロヘキサンジメタノール18〜24モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有し、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、63℃〜85℃であり、前記不活性粒子は、平均粒径1.5〜3.0μmで、前記ポリエステル樹脂組成物中の含有量が0.03〜0.1質量%であり、フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が30〜70%で、かつ、フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が0〜11%であることを特徴とする。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムの製造方法は、本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルムを製造する方法であって、前記ポリエステル樹脂組成物の溶融押出しにより未延伸フィルムを成形する押出成形工程と、前記未延伸フィルムを下記式(1)を満足する温度TM(℃)でフィルム長手方向に3.5〜5倍延伸した後、下記式(2)を満足する温度TT(℃)でフィルム幅方向に1.0〜1.3倍延伸し、延伸フィルムを得る延伸工程と、下記式(3)を満足する温度TS(℃)で前記延伸フィルムを熱処理する熱処理工程とを有することを特徴とする。
Tg+5≦TM≦Tg+15・・・(1)
Tg≦TT≦Tg+10・・・(2)
TT≦TS≦TT+20・・・(3)
(式中、Tgはガラス転移温度(℃)である。)
前記ポリエステル樹脂組成物は、下記ポリエステル樹脂(A)60〜80質量%と、下記ポリエステル樹脂(B)20〜40質量%との混合物であることが好ましい。
ポリエステル樹脂(A):該ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体とし、該ポリエステル樹脂(A)を構成するジオール成分は、エチレングリコール58〜75モル%と、シクロヘキサンジメタノール25〜35モル%と、ジエチレングリコール10モル%以下とを含有する。
ポリエステル樹脂(B):該ポリエステル樹脂(B)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体とし、該ポリエステル樹脂(B)を構成するジオール成分は、エチレングリコール90〜90.9モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有し、さらに該ポリエステル樹脂(B)は、前記不活性粒子を0.1〜0.3質量%含有する。

発明の効果

0011

本発明によれば、ロールオンシュリンク方式のラベリングシステムに適用した場合の走行性や、容器などの被装着体への密着性が好適で、かつ、高精細な印刷を施した時にも印刷欠点の発生しない印刷性にも優れた熱収縮性ポリエステル系フィルムを経済的に提供できる。

0012

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム(以下、単に熱収縮性フィルムという場合がある。)は、ジカルボン酸成分とジオール成分とを縮重合することで製造されるポリエステル樹脂と、不活性粒子とを含有するポリエステル樹脂組成物を原料とする。
ポリエステル樹脂を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体(ジカルボン酸成分のうちの95質量%以上)とする。ジカルボン酸成分は、テレフタル酸以外に、アジピン酸アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸ナフタレンジカルボン酸イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸及びそれらのエステル形成性誘導体などを5質量%以下の範囲で含んでもよい。
一方、ポリエステル樹脂を構成するジオール成分は、エチレングリコール66〜81.9モル%と、シクロヘキサンジメタノール18〜24モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有する。ジオール成分は、これら以外の脂肪族ジオール芳香族ジオール脂環式ジオールなどの成分を5質量%以下の範囲で含んでもよい。

0013

ここでポリエステル樹脂は1種以上を使用できる。すなわち、1種単独に限らず、2種以上を混合して使用してもよい。2種以上を混合して使用する場合には、これらを混合した後のポリエステル樹脂全体として、ジカルボン酸成分はテレフタル酸を主体とし、ジオール成分はエチレングリコール66〜81.9モル%と、シクロヘキサンジメタノール18〜24モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有するものであればよい。
例えば、ポリエステル樹脂として、ポリエステル樹脂(α)x質量%と、ポリエステル樹脂(β)y質量%(ただしx+y=100)との混合物を使用する場合において、ポリエステル樹脂(A)を構成するジオール成分中のエチレングリコールがaモル%で、ポリエステル樹脂(B)を構成するジオール成分中のエチレングリコールがbモル%である場合、ポリエステル樹脂全体としてのジオール成分中のエチレングリコールの量は、(xa+yb)/100[モル%]となる。そして、こうして求められるエチレングリコールの量が66〜81.9モル%の範囲であればよい。

0014

このようにジカルボン酸成分がテレフタル酸を主体とし、ジオール成分がエチレングリコール66〜81.9モル%と、シクロヘキサンジメタノール18〜24モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とを含有するポリエステル樹脂は、結晶性が低いので適度な熱収縮性熱収縮開始温度を有し、鮮明な容器ラベルデザインを可能にする透明性を兼ね備え、好ましい。

0015

本発明で使用されるポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、63〜85℃である。Tgが85℃よりも高いと、得られた熱収縮性フィルムの熱収縮開始温度が高くなりすぎ、容器などの被装着体への装着が困難になる。Tgが63℃よりも低いと、得られた熱収縮性フィルムを常温保管している間に、配向緩和により熱収縮率が低下してしまい、実用に適さなくなる。
なお、ポリエステル樹脂として2種以上の混合物を使用する場合、Tgとは、混合物としてのTgである。

0016

ポリエステル樹脂組成物には、不活性粒子が含まれる。不活性粒子は、熱収縮性フィルムの印刷性、走行性などを向上させる成分であり、平均粒径が1.5〜3.0μmで、ポリエステル樹脂組成物中、0.03〜0.1質量%の範囲で含まれる。
不活性粒子としては、二酸化ケイ素炭酸カルシウム酸化チタンカオリン硫酸バリウム等の無機微粒子;球状シリコーン、球状ポリスチレンアクリル酸エステルスチレン共重合体等の有機微粒子;などを使用できる。これらのなかでは、熱収縮性フィルムの印刷性、走行性などを充分に向上させることができ、経済性にも優れる点から、二酸化ケイ素が好ましい。

0017

不活性粒子の含有量が0.1質量%を超える場合や、平均粒径が3.0μmを超える場合には、得られた熱収縮性フィルムに精細印刷した時に、印刷ドット抜けが発生し易くなり、印刷性が劣る。一方、不活性粒子の含有量が0.03質量%未満の場合や、平均粒径が1.5μm未満の場合には、得られた熱収縮性フィルムの滑り性が低下し、印刷時、容器への装着時等のフィルム走行中に、しわが発生し易くなり、走行性が低下する。また、このようなフィルムには変形が生じやすく、そのため、印刷性や密着性も不良となる傾向にある。

0018

なお、ここでの平均粒径は、レーザー回折散乱法で測定した粒径であり、体積基準の累積50%径である。

0019

本発明において好ましく使用されるポリエステル樹脂組成物としては、下記ポリエステル樹脂(A)60〜80質量%と、下記ポリエステル樹脂(B)20〜40質量%との混合物が挙げられる。

0020

ポリエステル樹脂(A):該ポリエステル樹脂(A)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体とし、該ポリエステル樹脂(A)を構成するジオール成分は、エチレングリコール58〜75モル%と、シクロヘキサンジメタノール25〜35モル%と、ジエチレングリコール10モル%以下とからなる。
ポリエステル樹脂(B):該ポリエステル樹脂(B)を構成するジカルボン酸成分は、テレフタル酸を主体とし、該ポリエステル樹脂(B)を構成するジオール成分は、エチレングリコール90〜90.9モル%と、ジエチレングリコール0.1〜10モル%とからなり、かつ、不活性粒子を0.1〜0.3質量%含有する。

0021

このようなポリエステル樹脂(A)および(B)は、いずれも汎用性のある樹脂であり、経済的かつ安定に入手可能である。そのため、これらの樹脂を用い、これらを特定の比率で混合して、本発明にて好適に使用されるポリエステル樹脂組成物を調製することは、熱収縮性ポリエステル系フィルムの安定供給および経済性の観点から好ましい。
ポリエステル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂および不活性粒子の他に、必要に応じて他の熱可塑性樹脂紫外線吸収剤帯電防止剤難燃剤着色剤潤滑剤、可塑剤充填剤などを含有することができる。ポリエステル樹脂組成物が熱可塑性樹脂を含有する場合、その含有量は、ポリエステル樹脂100質量部に対して、5質量部以下の範囲が好ましい。

0022

本発明の熱収縮性フィルムは、フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が30〜70%で、かつ、フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が0〜11%である。
なお、以下、フィルム長手方向のことをMD方向または単にMDという場合がある。また、フィルム幅方向(フィルム長手方向と直交する方向)のことをTD方向または単にTDという場合がある。

0023

フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が30%未満では、ロールオンシュリンク方式で熱収縮性フィルムを容器などの被装着体に装着、熱収縮させた場合の収縮が不充分で、シュリンクラベルが被装着体に密着不足となる。逆に、フィルム長手方向の100℃における熱収縮率が70%を超えると、収縮が過多になり、フィルムに裂け、折れ曲がりが発生し、しわが発生する場合もある。
また、フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が11%を超えると、ロールオンシュリンク方式で熱収縮性フィルムを容器などの被装着体に装着、熱収縮させた場合に、シュリンクラベルには容器の縦方向に収縮むら、しわが発生する。フィルム幅方向の100℃における熱収縮率が0%未満では、熱収縮させた場合にフィルム幅方向にフィルムが伸びるので、容器の縦方向に収縮むら、しわが発生する。

0024

また、本発明の熱収縮性フィルムの厚みには特に制限はないが、15〜80μmの範囲が好ましい。15μm未満ではフィルム加工が困難になる傾向があり、80μmを超えると、ラベル面積当たりの樹脂使用量が多くなり、経済性に劣る。

0025

本発明の熱収縮性フィルムは、前述のポリエステル樹脂組成物の溶融押出しにより、未延伸フィルムを成形する押出成形工程と、未延伸フィルムを下記式(1)を満足する温度TM(℃)で、フィルム長手方向に3.5〜5倍延伸した後、下記式(2)を満足する温度TT(℃)で、フィルム幅方向に1.0〜1.3倍延伸し、延伸フィルムを得る延伸工程と、下記式(3)を満足する温度TS(℃)で、延伸フィルムを熱処理する熱処理工程とを有する方法により製造される。
Tg+5≦TM≦Tg+15・・・(1)
Tg≦TT≦Tg+10・・・(2)
TT≦TS≦TT+20・・・(3)
(ただしTgは、前記ポリエステル樹脂のガラス転移温度(℃)である。)

0026

具体的には、押出成形工程では、ポリエステル樹脂組成物を押出機溶融し、Tダイから、キャストロール上に吐出成形する。この際の溶融温度は適宜設定できるが、例えば230〜300℃である。また、キャストロールの温度は、常温付近が好ましい。
延伸工程のうち、フィルム長手方向に延伸する際に用いる縦延伸装置としては、低速で回転する加熱ロール群と、該加熱ロール群よりも高速で回転する非加熱ロール群とを備え、これらの回転速度差により、フィルムを縦延伸する装置を使用できる。
延伸工程のうち、フィルム幅方向に延伸する際に用いる横延伸装置としては、フィルムの幅方向の両端部をクリップ把持して横延伸するテンター装置を使用できる。
熱処理工程では、フィルム幅方向の両端部をクリップで把持した状態で熱処理することが好ましく、このような熱処理は、例えば、上述の横延伸装置に用いられるテンター装置において、横延伸に続けて付設された熱処理ゾーンにて行うことが好ましい。

0027

フィルム長手方向に3.5〜5倍延伸する際の温度(縦延伸温度)TMが、Tg+5℃未満では、延伸時にフィルムの白化破断が生じる。一方、Tg+15℃を超えると、3.5〜5倍延伸しても、100℃における熱収縮率が30%以上のフィルムが得られない。
フィルム幅方向に1.0〜1.3倍延伸する際の温度(横延伸温度)TTが、Tg未満では、延伸時にフィルムの白化や破断が生じる。一方、Tg+10℃を超える温度で1.0〜1.3倍延伸すると、フィルムの長手方向および幅方向の厚さ均一性が低下する。
また、熱処理工程で熱処理する温度(熱処理温度)TSが、TT未満では、熱収縮性フィルムの熱収縮率が経時的に変化し、好ましい範囲を外れてしまう。一方、TT+20℃を超える温度で熱処理すると、フィルム長手方向の熱収縮率が低下して好ましい範囲を外れることがある。

0028

このようにして製造された熱収縮性フィルムには、例えばグラビア印刷機などの印刷機により、必要な印刷が施される。
また、熱収縮性フィルムには、特定の性能を付与するために、コロナ処理プラズマ処理火炎処理などの表面処理紫外線α線β線γ線電子線などの照射ポリアミドポリオレフィンポリビニルアルコールポリ塩化ビニリデンポリエステルなどの樹脂被覆処理金属蒸着などを施すこともできる。

0029

本発明の熱収縮性フィルムは、公知のロールオンシュリンク装着機に供され、ペットボトルなどの被装着体に装着され、シュリンクラベルとなる。
具体的には、被装着体の外周に応じた長さに熱収縮性フィルムを切断し、ついで、切断されたフィルムの長手方向が被装着体の周方向となるように該フィルムを被装着体に巻き付ける。そして、巻き付け端部同士を糊付けまたは溶着して容器に被せた後、熱風、スチームなどで例えば70〜120℃に加熱してフィルムを収縮させ、容器に密着させる。
ここで糊付けに使用される接着剤としては、例えば特許第4785616号公報に開示されているような、光ラジカル重合開始剤を含有する紫外線硬化型接着剤が好適に使用される。

0030

以上説明した熱収縮性フィルムは、ロールオンシュリンク方式のラベリングシステムに適用した場合の走行性や、ペットボトルなどの容器(被装着体)への密着性が好適で、かつ、高精細なグラデーション印刷などを施した時にも印刷欠点の発生しない印刷性にも優れるものである。よって、公知のロールオンシュリンク方式のラベリングシステムにおいて、好適に使用される。また、この熱収縮性フィルムは、例えば、異なる種類の樹脂からなる多層フィルムとする必要もないため、共押出機などの高価な設備を用いず、Tダイを備えた汎用の押出機にて製造でき、経済性にも優れる。

0031

以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。

0032

各例中の各物性は以下の方法で評価したものである。
(1)ガラス転移温度(Tg)
JISK7121に準じて、示差熱分析法DSC)により、熱分析システムメトラータTA3000」(メトラー社製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した。
(2)極限粘度
フェノールテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中、30℃でウベローデ型粘度計を用いて測定した。
(3)熱収縮率
縦横各100mmの大きさにサンプリングした熱収縮性フィルムを100℃の温水中に30秒間浸漬した後温水中から取出して、0.5mm目盛のスケールで縦横各々の寸法変化を測定した。そして、下記式に従って、縦(フィルム長手方向)、横(フィルム幅方向)それぞれについて、熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)
={100(mm)−浸漬後の長さ(mm)}/100(mm)×100

0033

以下の各例では、表1に記載の各ポリエステル樹脂(A1)〜(A3)、(B1)〜(B6)を表2に示すように組み合わせて用いた。
なお、表1中に記載の二酸化ケイ素粒子の平均粒径は、レーザー回折・散乱法で測定した粒径であり、体積基準の累積50%径である。

0034

0035

0036

[実施例1]
ポリエステル樹脂(A1)70質量%と、ポリエステル樹脂(B1)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を真空ベント二軸押出機に供給して270℃で溶融し、25℃にコントロールした水冷式キャストロール上にTダイから押出して、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは71℃であった。
次いで、未延伸フィルムを縦延伸機に供給して85℃で4.8倍に延伸した後、72℃に加熱したテンター横延伸機)に導いて、1.2倍に横延伸し、その後、80℃で熱処理して巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は45%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。

0037

このフィルムを、グラデーションテスト版をセットしたグラビア印刷機にかけて、8色印刷した上で、スリッターにて幅168mm、巻長さ2,000mの印刷済み熱収縮性フィルム巻回物仕上げた。
この印刷済み熱収縮性フィルムをロールオンシュリンク装着機に供して、高さ205mm、直径68mm、上下中央部に直径56mmのくびれがあり、ネック部の直径27mmのペットボトルに巻き付け、装着した。
装着時には、特許第4785616号公報に開示されている光ラジカル重合開始剤を含有する紫外線硬化型接着剤で、印刷済み熱収縮性フィルムの巻き付け端部同士を接着した。そして、装着後直ちに、長さ5m、入口温度85℃、出口温度90℃の蒸気トンネル中を通過時間3秒で通過させ、ラベルをペットボトルに加熱密着させた。

0038

本例において、以下の評価を実施した。
(1)走行性
スリッター及びロールオンシュリンク装着機における、印刷済み熱収縮性フィルムの走行性を確認した。その結果、走行性は極めて良好で、しわの発生等は全くなかった。
(2)密着性
前述のようにして印刷済み熱収縮性フィルムを加熱密着させ、シュリンクラベルが装着されたペットボトルを500本ランダムに抽出して、ラベルの装着状態を評価した。その結果、全てのボトルに密着不足、収縮むら、しわ、波打ち、折れ曲がり、フィルム裂けは認められず、装着状態は極めて良好であった。
(3)印刷性
印刷済み熱収縮性フィルム巻回物の巻き始め側と、巻き終わり側と、これらの中間部分との3箇所から幅168mm、長さ2mの印刷済み熱収縮性フィルムをサンプリングし、それぞれについて印刷状態を評価した。その結果、いずれのサンプルにおいても、印刷ドット抜け及びその他の印刷欠点は認められず、グラデーションテスト柄も鮮明に印刷されていることを確認した。

0039

[比較例1]
未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すようにした以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻き取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は28%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
しかしながら、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のうちの60本のボトルにラベルの密着不足が認められ、密着性不良であった。
印刷性については、実施例1と同様に評価したところ、実施例1と同様に良好であった。

0040

[比較例2]
未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すようにした以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは30μm、長手方向の100℃における熱収縮率は71%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
しかしながら、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のボトルのうち、ラベル折れ曲がりが25本、フィルム裂けが15本発生し、密着性不良であった。
印刷性については、実施例1と同様に評価したところ、実施例1と同様に良好であった。

0041

[比較例3]
未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すようにした以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は60%、幅方向の100℃における熱収縮率は12%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
しかしながら、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のボトルのうち、ラベルが高さ方向に寸法不足縦引け)になったペットボトルが25本、ラベルしわ入りのペットボトルが5本発生し、密着性不良であった。
印刷性については、実施例1と同様に評価したところ、実施例1と同様に良好であった。

0042

[比較例4]
未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すようにした以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は55%、幅方向の100℃における熱収縮率は13%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
しかしながら、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のボトルのうち、ラベルしわ入りが25本、波うちが8本発生し、密着性不良であった。
印刷性については、実施例1と同様に評価したところ、実施例1と同様に良好であった。

0043

[実施例2、3]
未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すようにした以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
実施例2で得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は31%、幅方向の100℃における熱収縮率は0%であった。
実施例3で得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は70%、幅方向の100℃における熱収縮率は3%であった。
また、これらのフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、いずれも経時変化は認められなかった。
実施例2および3の各フィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
また、実施例1と同様にして、密着性、印刷性を評価したところ、実施例2および3のいずれについても、実施例1と同様に良好な結果であった。

0044

[比較例5]
未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すようにした以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は51%、幅方向の100℃における熱収縮率は4%であった。そして、このフィルムを23℃で1月間保管した後、熱収縮率を再度測定すると、長手方向の100℃における熱収縮率は28%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であり、経時変化が認められた。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
しかしながら、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のボトルのうち、54本のボトルにラベル密着不足、4本のボトルにラベル収縮むらが認められ、密着性不良であった。
印刷性については、実施例1と同様に評価したところ、実施例1と同様に良好であった。

0045

[実施例4]
ポリエステル樹脂(A2)70質量%と、ポリエステル樹脂組成物(B2)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を原料として用いた以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは76℃であった。
次いで、未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は42%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
また、実施例1と同様にして、密着性、印刷性を評価したところ、実施例1と同様に良好な結果であった。

0046

[実施例5]
ポリエステル樹脂(A3)70質量%と、ポリエステル樹脂組成物(B1)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を原料として用いた以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは79℃であった。
次いで、未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は47%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
また、実施例1と同様にして、密着性、印刷性を評価したところ、実施例1と同様に良好な結果であった。

0047

[比較例6]
ポリエステル樹脂(A1)70質量%と、ポリエステル樹脂組成物(B3)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を原料として用いた以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは71℃であった。
次いで、未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは30μm、長手方向の100℃における熱収縮率は50%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
また、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、実施例1と同様に良好な結果であった。
しかしながら、実施例1と同様にして印刷性を評価したところ、グラデーションテスト柄は鮮明に印刷されていたが、印刷ドット抜けが3つのサンプルで合計27箇所認められ、印刷は不良であった。

0048

[比較例7]
ポリエステル樹脂(A1)70質量%と、ポリエステル樹脂組成物(B4)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を原料として用いた以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは71℃であった。
次いで、未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は50%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は不良で、走行中にしわが多数発生した。
また、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のボトルのうち、30本のボトルにラベルのしわ、12本のボトルにラベルの波打ちが認められ、装着状態は不良であった。
また、実施例1と同様にして印刷性を評価したところ、グラデーションテスト柄は鮮明に印刷されていたが、印刷機内をフィルムが走行中に発生していたしわに起因する、斜めすじ状の印刷不良が6箇所に認められ、不良であった。

0049

[比較例8]
ポリエステル樹脂(A1)70質量%と、ポリエステル樹脂組成物(B5)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を原料として用いた以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは71℃であった。
次いで、未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は50%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は良好で、しわの発生等はなかった。
また、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、実施例1と同様に良好な結果であった。
しかしながら、実施例1と同様にして印刷性を評価したところ、グラデーションテスト柄は鮮明に印刷されていたが、印刷ドット抜けが3つのサンプルで合計30箇所認められ、印刷は不良であった。

0050

[比較例9]
ポリエステル樹脂(A1)70質量%と、ポリエステル樹脂組成物(B6)30質量%とからなるポリエステル樹脂組成物を原料として用いた以外は、実施例1と同様にして未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムのTgは71℃であった。
次いで、未延伸フィルムを延伸機で延伸する際の延伸条件およびその後の熱処理条件を表3に示すように変更した以外は、実施例1と同様の工程を経て縦延伸、横延伸、熱処理を行って、フィルムを巻取機でロール状に巻取って、熱収縮性フィルムを得た。
得られたフィルムの厚さは20μm、長手方向の100℃における熱収縮率は50%、幅方向の100℃における熱収縮率は2%であった。また、このフィルムを23℃で1月間保管した後、再度熱収縮率を測定したが、経時変化は認められなかった。
このフィルムを実施例1と同様にして印刷済み熱収縮性フィルム巻回物に仕上げ、さらに、この印刷済み熱収縮性フィルムを実施例1と同様にしてペットボトルに装着し、加熱密着させた。
実施例1と同様にして走行性を評価したところ、各印刷済み熱収縮性フィルムの走行性は不良で、しわが多数発生した。
また、実施例1と同様にして、密着性を評価したところ、500本のボトルのうち、35本のボトルにラベルのしわ、8本のボトルにラベルの波打ちが認められ、装着状態は不良であった。
また、実施例1と同様にして印刷性を評価したところ、グラデーションテスト柄は鮮明に印刷されていたが、印刷機内をフィルムが走行中に発生していたしわに起因する、斜めすじ状の印刷不良が3箇所に認められ、不良であった。

0051

実施例

0052

表3に示すように、各実施例では、フィルムの印刷性、走行性、密着性のいずれもが優れていた。

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