図面 (/)

技術 抵抗器の製造方法

出願人 パナソニックIPマネジメント株式会社
発明者 津田清二
出願日 2012年7月2日 (8年7ヶ月経過) 出願番号 2012-148242
公開日 2014年1月20日 (7年1ヶ月経過) 公開番号 2014-011372
状態 未査定
技術分野 抵抗器の製造装置と方法
主要キーワード 消失温度 接端面 抵抗値バラツキ チップ型抵抗器 NiCr層 短冊基板 削りくず マスクスパッタ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年1月20日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (15)

課題

本発明は、小型の抵抗器であっても抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度を向上させおよびバラツキを抑え、さらに高抵抗を実現することの両立を図る抵抗器を得ることを目的とする。

解決手段

本発明の抵抗器の製造方法は、フィルムを介して抵抗層転写用基板上にスピンコート工法により形成する抵抗層形成工程と、前記フィルムよりも前記抵抗層が基板に近く位置するように前記抵抗層を前記フィルムと共に前記基板上へ転写させる転写工程と、前記抵抗層の一部を除去して複数の抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体を焼成するとともに前記フィルムを消失させる焼成工程と、前記焼成工程の後に、前記抵抗体と電気的に接続する一対の上面電極を形成する上面電極形成工程および前記基板を個片の基板に分割する分割工程とを備えたものである。

概要

背景

電子機器の小型化の流れの中、抵抗器の小型化も望まれている。抵抗器は、0603(縦0.6mm、横0.3mmのサイズ)や、0402(縦0.4mm、横0.2mmのサイズ)の外形形状のチップ型抵抗器が開発されているが、さらに小型の03015(縦0.3mm、横0.15mmのサイズ)や或いはそれ以下のチップ型抵抗器の出現も期待されている。

これらのチップ型抵抗器の典型的な構成は、アルミナなどの基板上に一対の上面電極と、この一対の上面電極間抵抗体を形成した構成である。

一般に、チップ型抵抗器は厚膜タイプと薄膜タイプに分類することができる。厚膜タイプのチップ型抵抗器は、抵抗体となる材料を印刷工法により基板上に塗布し、その後焼成したものが広く知られている(特許文献1参照。)。

一方、薄膜タイプのチップ型抵抗器は、薄膜工法により基板上に抵抗体を形成したものである。薄膜工法としては、スパッタ工法が広く知られている(特許文献2参照。)。

概要

本発明は、小型の抵抗器であっても抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度を向上させおよびバラツキを抑え、さらに高抵抗を実現することの両立をる抵抗器を得ることを目的とする。本発明の抵抗器の製造方法は、フィルムを介して抵抗層転写用基板上にスピンコート工法により形成する抵抗層形成工程と、前記フィルムよりも前記抵抗層が基板に近く位置するように前記抵抗層を前記フィルムと共に前記基板上へ転写させる転写工程と、前記抵抗層の一部を除去して複数の抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体を焼成するとともに前記フィルムを消失させる焼成工程と、前記焼成工程の後に、前記抵抗体と電気的に接続する一対の上面電極を形成する上面電極形成工程および前記基板を個片の基板に分割する分割工程とを備えたものである。

目的

本発明は上記従来の課題を解決するもので、小型の抵抗器であっても抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度を向上させおよびバラツキを抑え、さらに高抵抗を実現することの両立を図る抵抗器を得ることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

フィルムを介して抵抗層転写用基板上にスピンコート工法により形成する抵抗層形成工程と、前記フィルムよりも前記抵抗層が基板に近く位置するように前記抵抗層を前記フィルムと共に前記基板上へ転写させる転写工程と、前記抵抗層の一部を除去して複数の抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体を焼成するとともに前記フィルムを消失させる焼成工程と、前記焼成工程の後に、前記抵抗体と電気的に接続する一対の上面電極を形成する上面電極形成工程および前記基板を個片の基板に分割する分割工程と、を備えた抵抗器の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、電子機器などに使用される抵抗器の製造方法に関する。

背景技術

0002

電子機器の小型化の流れの中、抵抗器の小型化も望まれている。抵抗器は、0603(縦0.6mm、横0.3mmのサイズ)や、0402(縦0.4mm、横0.2mmのサイズ)の外形形状のチップ型抵抗器が開発されているが、さらに小型の03015(縦0.3mm、横0.15mmのサイズ)や或いはそれ以下のチップ型抵抗器の出現も期待されている。

0003

これらのチップ型抵抗器の典型的な構成は、アルミナなどの基板上に一対の上面電極と、この一対の上面電極間抵抗体を形成した構成である。

0004

一般に、チップ型抵抗器は厚膜タイプと薄膜タイプに分類することができる。厚膜タイプのチップ型抵抗器は、抵抗体となる材料を印刷工法により基板上に塗布し、その後焼成したものが広く知られている(特許文献1参照。)。

0005

一方、薄膜タイプのチップ型抵抗器は、薄膜工法により基板上に抵抗体を形成したものである。薄膜工法としては、スパッタ工法が広く知られている(特許文献2参照。)。

先行技術

0006

実開平6−62501号公報
特開平2−309606号公報

発明が解決しようとする課題

0007

厚膜タイプのチップ型抵抗器における印刷工法は、メッシュを用いて所定の形状の抵抗体を基板上に形成するものである。メッシュの目は細かい方が抵抗体の形状の精度向上には有利である。従って、抵抗器の小型化に伴い、メッシュの目も細かく、表現を変えるとメッシュの目の大きさも小さくすれば抵抗体の相対的な形状精度も維持できるはずである。

0008

ここで、抵抗材料は、印刷後には所定の形状を維持する必要があるので、その流動性は低い方が好ましい。しかし、流動性が低いとメッシュの目が小さいときに、抵抗材料がメッシュを通過する際の抵抗が増加して、印刷が困難になってくる。従って、メッシュを細かくするのにも制約があり、抵抗器の小型化にメッシュの目の細かさが追従できず、小型の抵抗器においては抵抗体の相対的な寸法精度が低下してしまい、抵抗値の精度の悪化および抵抗値バラツキの増大などを生じることとなってしまう。

0009

一方、薄膜タイプのチップ型抵抗器におけるスパッタ工法は、抵抗体を構成する物質ターゲットを用いてスパッタ工法により抵抗体を形成するものである。しかし、スパッタ工法による抵抗体は金属に限られ、厚膜タイプの抵抗器のように抵抗体を導体ガラスとの混合物にすることができないので、高い抵抗値の抵抗器の製造が困難である。このため、薄膜タイプの抵抗器においては、抵抗値を高くするために抵抗体を蛇行形状にするなどの方法を実施しているが、抵抗器自体が小型化になると、そのスペースを確保することができず、高い抵抗値の抵抗器の製造が困難になる。

0010

以上のように、小型化になると、抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度向上およびバラツキを抑えることと、高抵抗を実現することの両立が困難であるという課題を有していた。

0011

本発明は上記従来の課題を解決するもので、小型の抵抗器であっても抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度を向上させおよびバラツキを抑え、さらに高抵抗を実現することの両立を図る抵抗器を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するための、本発明は以下の手段を有している。

0013

請求項1に記載の発明は、フィルムを介して抵抗層転写用基板上にスピンコート工法により形成する抵抗層形成工程と、前記フィルムよりも前記抵抗層が基板に近く位置するように前記抵抗層を前記フィルムと共に前記基板上へ転写させる転写工程と、前記抵抗層の一部を除去して複数の抵抗体を形成する抵抗体形成工程と、前記抵抗体を焼成するとともに前記フィルムを消失させる焼成工程と、前記焼成工程の後に、前記抵抗体と電気的に接続する一対の上面電極を形成する上面電極形成工程および前記基板を個片の基板に分割する分割工程と、を備えた抵抗器の製造方法である。

0014

請求項1に記載の発明は、抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度を向上させおよびバラツキを抑え、かつ高抵抗を実現することの両立が可能となるという作用効果を有する。

発明の効果

0015

本発明の抵抗器の製造方法は、抵抗体の相対的な寸法精度を向上させて抵抗値の精度を向上させおよびバラツキを抑え、かつ高抵抗を実現することの両立が可能となるという優れた効果を有するものである。

図面の簡単な説明

0016

本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の工程図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の抵抗材料滴下工程の斜視図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法のスピンコート工程の斜視図
(a)本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の転写工程の斜視図、(b)同断面図
(a)本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の抵抗体形成工程の平面図、(b)同AA断面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の焼成工程の断面図
(a)本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法のスクライブ工程の平面図、(b)同AA断面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の上面電極形成工程の平面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の抵抗値修正工程の平面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の保護膜形成工程の平面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の1次分割工程の平面図
(a)本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の端面電極形成工程の平面図、(b)同AA断面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の2次分割工程の平面図
本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法で得られる抵抗器の断面図

実施例

0017

以下、一実施の形態を用いて、本発明について説明する。

0018

図1は、本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の工程図である。本実施の形態は、転写用基板への抵抗層形成工程と、抵抗層を転写基板から基板へ転写する工程と、抵抗層の一部を除去することにより所定形状の抵抗体を形成する工程と、焼成工程と、抵抗体を電気的に接続する上面電極を形成する工程を有している。

0019

以下、図2図14を用いて、本実施の形態について、より詳細に説明をする。

0020

図2は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の抵抗材料滴下工程の斜視図である。この工程は、転写用基板1上にフィルム2を貼り、その上に抵抗材料3を滴下した状態のものである。転写用基板1としては、表面が平滑なものがよく、例えばガラスが好適である。フィルム2の表面も平滑なものがよく、例えばPETによるフィルムが好適である。また、後にスピンコート工程があることを考えると、フィルム2は転写用基板1に貼り付く特性を有するものが好適である。また、抵抗材料3は、最終的に抵抗体を形成する物質と有機溶剤等を混ぜてペースト状にしたものを用いることができる。抵抗体の材料としては、厚膜工法で用いられる抵抗材料を用いても良く、例えばAgPdとガラスとのペーストなどを用いることができる。

0021

図3は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法のスピンコート工程の斜視図である。図2の状態で転写用基板1を高速で回転させることにより、抵抗材料3を慣性力によりフィルム2を介した転写用基板1上に均一に薄く伸ばし、その後、乾燥させることで、抵抗層4を得ることができる。抵抗層4の厚みは、抵抗材料3の粘性、スピンコート工程における転写用基板1の回転速度および回転時間などにより調整することができる。また、有機溶剤は乾燥により蒸発する。

0022

図2に示す抵抗材料滴下工程と図3に示すスピンコート工程により抵抗層形成工程は構成される。

0023

図4(a)は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の転写工程の斜視図、図4(b)は同断面図である。図3の状態から、抵抗層4と共にフィルム2を転写用基板1から剥離させ、抵抗層4をフィルム2とともに基板5へ転写させることで、図4の状態を得る。このとき、フィルム2よりも抵抗層4が基板5に近く位置するように転写させる。即ち、基板5、抵抗層4およびフィルム2の順に配置されている。基板5としては放熱特性機械的強度等からアルミナが好適である。

0024

図5(a)は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の抵抗体形成工程の平面図、図5(b)は同AA断面図である。図4の状態において、レーザ光線照射することによって、フィルム2および抵抗層4の一部を欠落させている。これは、レーザ光線のエネルギーにより、照射されたフィルム2および抵抗層4を消失させることが出来るからである。図5(a)においてレーザ光線を横にスキャンさせながら照射させるとパターン溝7が形成され、縦にスキャンさせながら照射させるとパターン溝8が形成される。このようにパターン溝7とパターン溝8をそれぞれ複数形成して、格子状にすることにより、抵抗層4において端部以外で残った部分を抵抗体6として得ることができる。なお、図5における抵抗層4の4辺の端部に残った部分はダミー部となり抵抗体6としては使用することは出来ない。

0025

図6は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の焼成工程の断面図である。図5の状態から、全体を高温で熱する焼成工程により抵抗体6を焼成し、フィルム2を消失させる。焼成温度は、抵抗体6を焼成させ、フィルム2を消失させる温度であればよく、それぞれの材質によって異なるが、多くの場合には、樹脂からなるフィルム2の消失温度よりも抵抗体6の焼成温度の方が高いので、抵抗体6の焼成温度で焼成工程を行えばよい。なお、図6は断面図のみを記載して平面図は記載していないが、図5(a)におけるフィルム2を抵抗体6に置き換えたものが焼成工程後の平面図になる。

0026

図7(a)は、本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法のスクライブ工程の平面図、図7(b)は同AA断面図である。図6の状態でレーザ光線を照射させて、基板5に一次分割溝9および二次分割溝10を形成している。図7(a)においてレーザ光線を横にスキャンさせたものが一次分割溝9であり、レーザ光線を縦にスキャンさせたものが二次分割溝10である。このスクライブ工程におけるレーザ光線は、抵抗体形成工程におけるレーザ光線よりも高出力のものを用いると良い。これは、フィルム2や抵抗材料3を消失させる単位体積当たりのエネルギーよりもアルミナ基板からなる基板5に一次分割溝9や二次分割溝10を形成する単位体積当たりのエネルギーの方が高いからである。また、レーザ光線の径は、抵抗体形成工程よりもスクライブ工程の方を小さくしている。これによりパターン溝7の幅よりも一次分割溝9の幅の方が狭く、パターン溝8の幅よりも二次分割溝10の幅の方を狭くしている。この理由については後述する。

0027

図8は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の上面電極形成工程の平面図である。図7の状態から、マスクスパッタにより上面電極11を形成している。上面電極11は抵抗体6の両側に重畳するように一対で形成されており、抵抗体6とは電気的に接続している。また、上面電極11はパターン溝7および一次分割溝9をまたいで形成されている。上面電極は、マスクスパッタによるCrの下地層上にマスクスパッタによりCuの薄膜層を形成した構成が好適である。また、マスクスパッタによるNiCr層上にCuのめっき層を形成した構成にしてもよい。なお、上面電極形成工程と同時に或いは前後して、図12で言及する裏面電極17を形成する。裏面電極17も上面電極11と同様の製造方法による同様の構成に形成することができる。

0028

図9は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の抵抗値修正工程の平面図である。抵抗値の修正を行う抵抗体6の両端に位置する一対の上面電極11に抵抗値測定のためのプローブを接触させて抵抗値を測定しながら、抵抗体6にレーザ光線によりトリミング溝12を形成することによって抵抗値を修正させて所望の抵抗値を得る。

0029

図10は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の保護膜形成工程の平面図である。図9の状態から抵抗体6を全て覆い、かつ上面電極11の一部も覆うように保護膜13を形成する。保護膜13は絶縁性を有し、耐湿性に優れ、機械的強度に優れるものを用いることができる。ポリアミドポリイミドフェノール樹脂などが好適である。

0030

図11は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の1次分割工程の平面図である。図10において一次分割溝9が形成された部分で基板5を分割することで、短冊基板14を得ることができる。

0031

図12(a)は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の端面電極形成工程の平面図、図12(b)は同AA断面図である。図11の状態において、マスクスパッタにより上面電極11の全て、保護膜13の一部、短冊基板14の端面の全面に端面電極15を形成する。また、裏面電極17とは裏面電極17の端面で電気的に接続するように形成する。端面電極15はCrの下地層上にCu層を形成した構成にすることができる。

0032

図13は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法の2次分割工程の平面図である。図12の状態から短冊基板14を二次分割溝10で分割することで個片基板16を得ることができる。

0033

図14は本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法で得られる抵抗器の断面図である。図13の状態の個片基板16にバレルめっきによるめっき層18を形成すると図14のような最終的な抵抗器を得ることができる。めっき層18は、Niめっき層上にSnめっき層を形成した2層構造としている。めっき層18は露出している導電体の表面に形成されるので、端面電極15および裏面電極17の表面に形成される。

0034

以上の工程が本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法である。

0035

以上のように本発明の一実施の形態における抵抗器の製造方法は、抵抗体6の厚みはスピンコート工法により、抵抗体6の縦横の外形はレーザ照射により規定されるので、抵抗値を高精度にし、バラツキの小さいものとすることができ、また抵抗体6はスピンコート工法で抵抗層4を形成し、これを基板5に転写したものであるので抵抗材料3は純金属である必要はなく、厚膜工法で用いられる材料を使用することができるので、高抵抗のものを含む幅広い抵抗値の抵抗器を得ることができる。勿論、本実施の形態において低抵抗の抵抗器の製造も可能である。

0036

ここで、抵抗体形成工程とスクライブ工程のレーザ光線について説明する。抵抗体形成工程のレーザ光線の径をスクライブ工程のレーザ光線の径より大きくすると、パターン溝7の幅よりも一次分割溝9の幅の方が狭く、パターン溝8の幅よりも二次分割溝10の幅の方を狭く形成される。ここで、パターン溝7およびパターン溝8によって抵抗体6の外形が規定され、また、基板5は一次分割溝9および二次分割溝10により分割されて個片基板16となるので、個片基板16の外形は一次分割溝9および二次分割溝10によって規定される。従って、抵抗体形成工程のレーザ光線の径をスクライブ工程のレーザ光線の径より大きくすると、平面視した際に抵抗体6は個片基板16の内側に位置することになる。これにより、抵抗体6における二次分割溝10に平行な側面は、保護膜13に覆われて露出することがなく、抵抗体6の品質が向上する。

0037

抵抗体形成工程のレーザ光線の径をスクライブ工程のレーザ光線の径と同じにした場合には、パターン溝7と一次分割溝9の幅およびパターン溝8と二次分割溝10の幅がそれぞれ等しくなる。しかし、抵抗体形成工程のレーザ光線の照射位置とスクライブ工程のレーザ光線の照射位置とを完全に合わせることは困難であり、照射の度に何らかの位置ズレが生じることを考えるとパターン溝7と一次分割溝9の幅およびパターン溝8と二次分割溝10の幅が一定せずにばらついてしまう。即ち、抵抗体6の外形寸法がばらついてしまい、抵抗値のバラツキが大きくなってしまう。

0038

これに対し、本実施の形態のように抵抗体形成工程のレーザ光線の径をスクライブ工程のレーザ光線の径より大きくすると、抵抗体6の形状は、抵抗体形成工程によるレーザ照射により規定されるので、抵抗体6の形状が安定し抵抗値のバラツキを小さくすることができる。

0039

本実施の形態においては、焼成工程の後にスクライブ工程を実施している。このような工程の順番にしている理由は、以下の通りである。スクライブ工程により基板5にスクライブを形成する際に基板5から削りくず飛散する場合があり、この飛散物が抵抗体6に付着した後に焼成を行うと、飛散物と一体化した抵抗体6となってしまい、特性が悪化するおそれがある。従って、エアーを吹き付けるなどにより飛散物を除去すればよいのであるが、未焼成の抵抗体6は飛散物が付着しやすくエアーにより除去できないことがある。これに対し、焼成後の抵抗体6においては、エアーの吹き付けにより比較的容易に飛散物を除去することができる。また、仮に飛散物が付着していても、抵抗体6が飛散物と一体化する恐れは極めて小さく、特性が悪化するおそれも極めて少ない。以上の作用効果を有するので、本実施の形態においては焼成工程の後にスクライブ工程を実施している。

0040

なお、上記の課題を解決できるのであれば、スクライブ工程のあとに焼成工程を行うこともできる。例えば、スクライブ工程において、飛散物が生じないような基板5を用いるなどの場合が挙げられる。

0041

本実施の形態において、転写用基板1上にフィルム2を介して抵抗層4を形成している。スピンコート工程で高速に回転させることを考えると転写用基板1は剛体であることが求められる。スピンコート工程の高速回転により撓みが生じたり、振動が生じると均一の厚みの抵抗層4を得ることができないので、転写用基板1はスピンコート工程の高速回転においては実用上剛体とみなせることが必要である。一方、抵抗層4は乾燥はさせているが未焼成であるので十分な硬度がなく、支持するものがない状態で単独で基板5へ転写させることは困難であるので、支持するものが必要である。しかし、支持するものが剛体であると、抵抗層4を基板5へ転写させ難い。従って、抵抗層4を直接転写用基板1上に形成するのではなく、フィルム2上に形成している。これにより、スピンコート工程においては剛体である転写用基板1により抵抗層4は均一に形成され、転写工程においては抵抗層4を変形可能なフィルム2で支持することにより容易に転写を可能としている。

0042

本実施の形態においては、転写工程の後に抵抗体形成工程を実施している。これを抵抗体形成工程の後に転写工程を行うと、抵抗体形成工程で抵抗層4のみならずフィルム2の一部を欠落させてパターン溝7とパターン溝8による格子状の溝を形成してしまい、フィルム2が分断されてしまうので、抵抗体6を転写用基板1から剥離させる際に、分断された個々の抵抗体6ごとに剥離することが必要となり、生産効率が極めて低下してしまう。これに対し、本実施の形態のように、転写工程の後に抵抗体形成工程を実施すると、転写工程においてはフィルム2および抵抗体6は分断されないので転写が容易になるという作用効果を有する。転写工程の前に抵抗体形成工程を行う場合には、この工程のレーザ照射でフィルム2を分断しないように抵抗層4のみを分断して抵抗体6を形成するようにすればよいが、その際には、フィルム2には耐熱性に優れるものを使用する必要がある。

0043

本実施の形態においては、転写工程の際に抵抗層4のみならずフィルム2も転写させ、後の焼成工程においてフィルム2を消失させている。これにより、抵抗層4を基板5へ転写させた後にフィルム2を抵抗層4から剥離させる必要がなく製造工程の効率化を図ることができる。なお、抵抗層4を基板5へ転写させた後にフィルム2を抵抗層4から剥離させる工程を設けても抵抗器の製造は可能ではある。この場合には、剥離させたフィルム2を再使用する方法もある。但し、フィルム2の洗浄が必要になる可能性があること、および再び転写用基板1上に貼り付ける際の取り扱い性を考慮すると、一般的にフィルム2の再使用より未使用のフィルム2を都度使用する方が効率的および経済的である。勿論、フィルム2が再使用に優れるものであるならば、再使用してもよい。

0044

本実施の形態において、スクライブ工程はレーザ光線の照射により行っているが、ダイシングなどの方法を取ることもできる。但し、小型化の流れの中では、微細加工性に優れるレーザ光線によるスクライブ工程の方が適している。

0045

本実施の形態において、上面電極形成工程はスパッタ工法あるいはスパッタ工法で下地層を形成したのちにめっき工法によりめっき層を形成する工程としている。上面電極11を厚膜印刷工程で形成する方法もあるが、抵抗器の小型化の中、印刷工法の場合にはメッシュの目の大きさにより上面電極11の外形形状を高精度に製造することが難しい。平面視した際に、上面電極11の一部は抵抗体6と重畳するが、この重畳部における上面電極11の形状は抵抗値に影響を与えるため、上面電極11は高精度に形成されることが望ましく、その点でスパッタ工法が優れている。スパッタ工法による下地層を形成した後にめっき層を形成する場合には、スパッタ工法によりめっき工法の方が上面電極11を厚くすることが容易であるので、上面電極11の抵抗値を容易に低下させることができる。

0046

本実施の形態において、抵抗値修正工程を設けているが、本実施の形態においては、抵抗値の高精度化およびバラツキの低減を可能にするものであり、抵抗器に求められる仕様次第では抵抗値修正工程を設けないことも可能になる。

0047

本実施の形態における端面電極形成工程は、スパッタ工法により、上面電極11から短冊基板14の側面にかけて形成した一層の薄膜としているが、さらに裏面電極17から短冊基板14の側面にかけて形成した電極層との2層にしてもよい。また、この場合、裏面電極17を設けず、裏面においては基板5に直接端面電極15を形成するようにしてもよい。

0048

本実施の形態における裏面電極17は、抵抗層4を転写する前に基板5に形成してもよい。また、裏面電極17の寸法精度は、上面電極11とは異なり抵抗値に与える影響が小さいので厚膜印刷工法により形成してもよい。

0049

本発明に係る抵抗器の製造方法は、電子機器などに使用される抵抗器の製造方法に使用され有用である。

0050

1転写用基板
2フィルム
3抵抗材料
4抵抗層
5基板
6抵抗体
7パターン溝
8 パターン溝
9一次分割溝
10二次分割溝
11 上面電極
12トリミング溝
13 保護膜
14短冊基板
15端面電極
16個片基板
17裏面電極
18 めっき層

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ