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図面 (4)

課題

空調フィルタ層数を増やすことなく抗ウイルス機能を付加する。

解決手段

空調フィルタ10の第1層10aに流入した空気に含まれる粗塵が、第1層10aにおいて集塵されるとともに、第1層10aに添着された抗菌剤14によって菌の増殖が抑制されて、さらに、第1層10aから流出して第2層10bに流入した空気が、第2層10bに含まれる活性炭16の吸着機能によって脱臭されて、第2層10bから流出して第3層10cに流入した空気に含まれるウイルスが、第3層10cに添着された抗体17の抗ウイルス機能によって無毒化されて、さらに、第4層10dにおいて微細塵が集塵される。

概要

背景

従来、脱臭機能を備えた層と、集塵機能を備えた層と、抗菌機能を備えた層等の複数の層を積層した空気清浄機多機能フィルタ(以下、空調フィルタと呼ぶ)が開示されている。

概要

空調フィルタの層数を増やすことなく抗ウイルス機能を付加する。空調フィルタ10の第1層10aに流入した空気に含まれる粗塵が、第1層10aにおいて集塵されるとともに、第1層10aに添着された抗菌剤14によって菌の増殖が抑制されて、さらに、第1層10aから流出して第2層10bに流入した空気が、第2層10bに含まれる活性炭16の吸着機能によって脱臭されて、第2層10bから流出して第3層10cに流入した空気に含まれるウイルスが、第3層10cに添着された抗体17の抗ウイルス機能によって無毒化されて、さらに、第4層10dにおいて微細塵が集塵される。

目的

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、空調フィルタの層数を増やすことなく抗ウイルス機能を付加することができ、さらに、車両用空調装置に適用することが可能な、高機能の空調フィルタを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

空気の流路に沿って上流側から順に、いずれも通気性を有する、粗塵集塵機能を有するとともに、抗菌剤を含んで、さらに難燃剤添着された第1層と、活性炭を含んで脱臭効果を有する第2層と、前記第2層を保持する第3層と、帯電されて微細塵集塵を行う第4層と、の多層からなる空調フィルタにおいて、前記第3層に抗ウイルス機能を有する抗体が添着されていることを特徴とする空調フィルタ。

請求項2

前記第1層に、抗アレルゲン剤を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の空調フィルタ。

請求項3

前記第1層に、防カビ剤を含んでいることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空調フィルタ。

請求項4

前記第1層に、さらに銀イオンが添着されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の空調フィルタ。

請求項5

前記抗体がダチョウ抗体であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の空調フィルタ。

技術分野

0001

本発明は、多機能空調フィルタに関するものである。

背景技術

0002

従来、脱臭機能を備えた層と、集塵機能を備えた層と、抗菌機能を備えた層等の複数の層を積層した空気清浄機多機能フィルタ(以下、空調フィルタと呼ぶ)が開示されている。

先行技術

0003

特開平10−85558号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に記載された空調フィルタに、さらに抗ウイルス機能を有する抗体を添着して、更なる高機能化を図ることを考えると、抗体を添着する層は、抗体の活性度が低下するような機能材を含んだ層と隣り合わせないようにする必要がある。これは、抗体を、抗菌層等の抗体の活性度が低下するような機能材と同一層、もしくは隣り合った層に添着すると、抗体が不活性化被毒化)するため、抗ウイルス機能が失われるためである。

0005

また、微細塵集塵層集塵フィルタ)には、一般に不織布を帯電させた帯電フィルタが用いられているため、集塵フィルタに抗体を含浸ディッピング)によって添着した際に、帯電が解除されてしまい、これによって微細塵集塵機能が失われてしまう。

0006

したがって、フィルタ層数を増やすことなしに抗体を添着することができないという問題があった。

0007

また、特許文献1に開示された発明は家庭用空気清浄機に適用された発明であって、これを車両用空調装置に適用する際には、保安基準によって、難燃性素材を使用する必要がある。

0008

そのため、一般にはフィルタの素材に難燃剤を付加することが行われているが、難燃剤を抗体と同一層に付加すると、抗体が難燃剤に覆われて機能しなくなるため、難燃剤と抗体は別の層に付加しなければならない。すなわち、フィルタの層数を増やすことなく、なおかつ、車両に適用できる抗ウイルス機能を有する空調フィルタを実現することは困難であった。

0009

一方、フィルタの層数が増えると通気抵抗が増大して、空調フィルタの通気量が低減することによって空調装置の性能が低下するため、フィルタの層数の増加は抑えなければならない。

0010

本発明は上記事情に鑑みなされたもので、空調フィルタの層数を増やすことなく抗ウイルス機能を付加することができ、さらに、車両用空調装置に適用することが可能な、高機能の空調フィルタを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明に係る空調フィルタは、従来の空調フィルタに抗ウイルス機能を有する抗体を添着することによって、抗ウイルス機能を付加したものである。

0012

すなわち、本発明の請求項1に記載の空調フィルタは、空気の流路に沿って上流側から順に、いずれも通気性を有する、粗塵集塵機能を有するとともに、抗菌剤を含んで、さらに難燃剤が添着された第1層と、活性炭を含んで脱臭効果を有する第2層と、前記第2層を保持する第3層と、帯電されて微細塵の集塵を行う第4層と、の多層からなる空調フィルタにおいて、前記第3層に抗ウイルス機能を有する抗体が添着されていることを特徴とする。

0013

このように構成された空調フィルタによれば、空調フィルタの第1層に流入した空気に含まれる粗塵が、第1層において集塵されるとともに、第1層に添着された抗菌剤によって菌の増殖が抑制されて、さらに、第1層から流出して第2層に流入した空気が、第2層に含まれる活性炭の吸着作用によって脱臭されて、第2層から流出して第3層に流入した空気に含まれるウイルスが、第3層に添着された抗体の抗ウイルス機能によって無毒化され、さらに、第4層において微細塵が集塵されて、第4層を通過した空気が、空調装置によって車室内に放出されるため、従来の空調フィルタに対してフィルタの層数を増やすことなく抗ウイルス機能を有する抗体を添着することができ、これによって、フィルタの通気抵抗を増大させることなく、空調フィルタに抗ウイルス機能を付加することができる。

0014

そして、さらに、このように構成された空調フィルタによれば、抗体を第3層の活性炭保持層に添着したため、抗体が、第1層に添着された抗菌剤等のような、抗体の活性度が低下する成分を含む機能材と接することによって被毒化することがない。

0015

また、このように構成された空調フィルタによれば、難燃剤を第1層に添着して、抗体を、第1層とは異なる第3層の活性炭保持層に添着したため、難燃剤、および抗体に、ともに本来の機能を発揮させることができる。

0016

したがって、従来の空調フィルタの機能を損なうことなく、抗ウイルス機能を付加することができるとともに、車両用空調装置の空調フィルタとして利用することができる。

0017

また、本発明の請求項2に記載の空調フィルタは、前記第1層に、抗アレルゲン剤を含んでいることを特徴とし、本発明の請求項3に記載の空調フィルタは、前記第1層に、防カビ剤を含んでいることを特徴とする。

0018

このように構成された空調フィルタによれば、第1層において、抗アレルゲン剤によってアレルゲンが不活性化し、また、第1層において、防カビ剤によって菌の増殖が抑制される。

0019

さらに、本発明の請求項4に記載の空調フィルタは、前記第1層に、さらに銀イオンが添着されていることを特徴とする。

0020

このように構成された空調フィルタによれば、第3層に添着された抗体の活性度が、気温の上昇等の熱の影響によって低下した場合であっても、第1層に添着された銀イオンの働きによって、抗ウイルス効果を維持することができる。

0021

また、本発明の請求項5に記載の空調フィルタは、前記抗体がダチョウ抗体であることを特徴とする。

0022

このように構成された空調フィルタによれば、抗体としてダチョウ抗体を用いたため、抗体の大量生産が可能であり、また、1つの生体から大量の抗体が採取できるため、抗体の品質のばらつきが少なく、高い信頼性が得られる。

発明の効果

0023

本発明に係る空調フィルタによれば、フィルタの層数を増加させずに、抗ウイルス機能を付加することができるという効果が得られる。

図面の簡単な説明

0024

車両用空調装置の概略構成を説明する図である。
本発明の空調フィルタの第1実施例の断面構造を説明する図である。
本発明の空調フィルタの第2実施例の断面構造を説明する図である。

0025

以下、本発明に係る空調フィルタを車両用空調装置に適用した例について、図1から図3を用いて説明する。

0026

図1は、車両用空調装置の概略構成を示す構成図である。

0027

本車両用空調装置1は、車両(図示省略)に設置されて、エンジン100によって駆動されて冷媒加圧する圧縮機102と、車室内に設置されて、送風温度送風量、送風場所を制御することによって車室内の空調状態の制御を行う空調ユニット5と、空調ユニット5に対して制御指示を行う空調制御部105と、空調制御部105が空調ユニット5に与える制御指示の内容を決定するために、必要な情報を計測するセンサ類である外気温度センサ130、車室温度センサ131、吹出温度センサ132、日射量センサ133、水温センサ134、エバポレータ温度センサ135と、車両の乗員が設定温度等の指示を行う空調操作部110と、空調ユニット5の動作状態視覚的に表示する空調表示部120とを備えている。

0028

前記空調ユニット5は、車両の外部の空気である外気を導入する外気導入口24と、車室内の空気である内気を導入する内気導入口26と、内気導入と外気導入切り替え、および内気と外気の混合率を決める回動可能なインテークドア20と、インテークドア20の回動を行うインテークドア駆動部22と、インテークドア20から導入した外気、内気、もしくはそれらの混合気を、空調ユニット5の内部に設けた風路35に送風するブロアファン30と、ブロアファン30の回転速度(ファン速)を制御して、風路35に送風する風量を制御するブロアモータ32と、ブロアファン30から送風された気流の方向に対して略直交する向きに設置された空調フィルタ10と、冷媒が循環するエバポレータ空気冷却用の熱交換器)40と、図示しない冷却水路を通してエンジン100から排出された冷却水が循環するヒーターコア空気加熱用の熱交換器)50と、エバポレータ40とヒーターコア50の間に設置された、回動可能なエアミックスドア60と、エアミックスドア60の回動を行うエアミックスドア駆動部62と、を有している。

0029

前記空調フィルタ10は、空気を通過させることによって、通過した空気に含まれる塵を集塵して、空気の脱臭を行い、さらに、抗アレルゲン機能によってアレルゲンの働きを抑制し、抗菌作用によって細菌の増殖を抑制して、防カビ機能によってカビ菌の増殖を抑制する。詳しい作用は後述する。

0030

前記エバポレータ40は、内部に冷媒を循環させて、エバポレータ40を通過した空気と冷媒との間で熱交換を行って、空気を冷却し、冷風送出する。

0031

前記ヒーターコア50は、内部にエンジン100の冷却水(温水)を循環させて、ヒーターコア50を通過した空気とヒーターコア50の内部を流れる温水との間で熱交換を行って、暖められた空気を温風として送出する。

0032

前記エアミックスドア60は、その開度を変更することによって、エバポレータ40のみを通過した冷風と、エバポレータ40を通過した後でヒーターコア50を通過した温風との混合比率を制御する。

0033

前記ヒーターコア50の下流には、エバポレータ40を通過した冷風と、ヒーターコア50を通過した温風とが混合される混合室70が形成され、この混合室70には、車室内のデフロストグリルベントグリル及びフットグリル(いずれも図示省略)へそれぞれ連通する複数の吹出口80が設けられており、各々の吹出口80付近には、回動可能で、各々の吹出口80から送出される風量を制御するドア90が配置されている。

0034

そして、前記センサ類は、それぞれ以下の物理量を計測する。すなわち、前記外気温度センサ130は外気温の計測を行い、前記車室温度センサ131は車室内の温度の計測を行い、前記吹出温度センサ132は吹出口80の温度を計測し、前記日射量センサ133は車両に当たる日射量を計測し、前記水温センサ134はエンジン100の冷却水の温度を計測して、前記エバポレータ温度センサ135はエバポレータ40通過後の空気の温度を計測する。

0035

次に、前記センサ類によって計測された各物理量に基づいて、空調制御部105は、空調ユニット5の制御内容を決定して、こうして決定された制御内容に沿って車両用空調装置1の制御を行う。

0036

[空調フィルタの構造説明]
次に、本発明の空調フィルタ10の構造について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の空調フィルタの断面構造を説明する図である。

0037

本発明の空調フィルタ10は、空気の流路の上流側から順に、第1層10a,第2層10b,第3層10c,第4層10dからなる4層構造をなしている。

0038

前記第1層10aは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製の不織布よりなる濾布で形成された濾材12aの内部に、例えばポリフェノール化合物を含む抗アレルゲン剤13と、銅や亜鉛等の無機成分、あるいはワサビに含まれる有機成分を含む抗菌剤14と、有機シリコン第4級アンモニウム塩系、有機第4級アンモニウム塩系、ビグアナイド系ポリフェノール系、キトサン銀担持コロイダルシリカ担持銀ゼオライト等を含む防カビ剤15を含んでおり、さらに臭素化合物リン化合物塩素化合物等からなる有機系難燃剤アンチモン化合物金属水酸化物等からなる無機系難燃剤等の難燃剤18が添着されている。

0039

第2層10bは、活性炭16の粒子を含有した層である。そして、第2層10bの上面(上流側)は、第1層10aを構成する濾材12aと接着剤によって接着され、第2層10bの下面(下流側)は、第3層10cを構成する濾材12cと接着剤によって接着されている。そして、このように、活性炭16の粒子を含有した層を濾材12aと濾材12cで挟み込んで固定することによって、活性炭16の離散脱落を防止できる。

0040

第3層10cは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製の不織布よりなる濾布で形成された濾材12cからなり、第2層10bの中の活性炭16が崩れて離散しないように、第2層10bを保持する役割を果たす層である。そして、この第3層10cを構成する濾材12cの中には、抗ウイルス機能を有する抗体17が添着されている。

0041

抗体17としては、例えばダチョウから生成したダチョウ抗体が用いられる。ダチョウはニワトリに比べて1羽から採取できる抗体の量が多いため、抗体の大量生産に好適である。そして、1つの生体から大量の抗体が採取できるため、抗体の品質のばらつきが少なく、信頼性が高い。

0042

また、第4層10dは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製の不織布よりなる濾布で形成された濾材12dからなり、濾材12dには帯電処理が施されており、第4層10dに流入した空気の中に含まれる花粉やたばこ粒子等の微細塵が集塵される。

0043

なお、第1層10a,第2層10b,第3層10c,第4層10dの周縁部には、例えば合成樹脂で成形された外枠19が設けられている。そして、空調フィルタ10の各層の周縁部と外枠19とは、例えば接着によって固定されている。

0044

この空調フィルタ10は、長い期間に亘って使用すると、空調フィルタ10の表面に汚れが付着して通気抵抗が大きくなる。

0045

したがって、定期的に、新しい空調フィルタ10と交換するのが望ましい。

0046

空調フィルタ10の交換を行う際には、外枠19を把持することによって、空調フィルタ10を空調ユニット5から容易に着脱して交換することができる。

0047

[空調フィルタの製造方法説明]
次に、本発明の空調フィルタ10の製造方法について説明する。

0048

第1層10aは、濾材12aに、抗アレルゲン剤13と、抗菌剤14と、防カビ剤15と、難燃剤18をそれぞれ添着することによって製造される。なお、薬剤の添着方法には、噴霧、含浸(ディッピング)等、様々な手段があるが、そのいずれによって行ってもよい。

0049

第2層10bは、活性炭16の粒子を、接着剤を塗布した濾材12aの下流側の面、もしくは接着剤を塗布した濾材12cの上流側の面に敷き詰めて、濾材12aの下流側の面と濾材12cの上流側の面とで挟み込むことによって製造される。

0050

第3層10cは、濾材12cに、抗体17を添着することによって製造される。添着方法には、噴霧、含浸(ディッピング)等、様々な手段があるが、そのいずれによって行ってもよい。

0051

第4層10dは、濾材12dを帯電加工することによって製造される。

0052

[空調フィルタの作用説明]
次に、空調フィルタ10の作用について説明する。

0053

車両用空調装置1の空気の流路に沿って流れる気流は、図2の矢印D1の方向に流れて、まず空調フィルタ10の第1層10aに流入する。

0054

このとき、第1層10aの濾材12aに添着されたポリフェノール化合物等の抗アレルゲン剤13の作用によって、抗アレルゲン作用が発揮されてアレルゲンの働きが抑制(不活性化)される。また、第1層10aの濾材12aに添着された銅・亜鉛等の無機成分を含む、あるいはワサビに含まれる有機成分を含む抗菌剤14の作用によって、抗菌作用が発揮されて細菌の増殖が抑制される。さらに、第1層10aの濾材12aに添着された有機シリコン第4級アンモニウム塩系、有機第4級アンモニウム塩系、ビグアナイド系、ポリフェノール系、キトサン、銀担持コロイダルシリカ、担持銀ゼオライト等の防カビ剤15の作用によって、防カビ作用が発揮されてカビ菌の増殖が抑制される。

0055

さらに、第1層10aは、流入した空気に含まれるダニ等の粗塵を集塵する機能を有するとともに、難燃剤18の働きによって難燃性を有しており、空調フィルタ10の流路の上流側で火災等が発生した場合であっても、難燃剤18の作用によってその延焼を防止することができる。

0056

空調フィルタ10の第1層10aから流出した空気は、次に、空調フィルタ10の第2層10bに流入する。

0057

空調フィルタ10の第2層10bには活性炭16が含有されているため、この活性炭16の有する脱臭作用によって、第2層10bに流入した空気の臭い(排気ガス臭やアンモニア臭)が吸着される。

0058

空調フィルタ10の第2層10bを通過した空気は、次に、空調フィルタ10の第3層10cに流入する。

0059

空調フィルタ10の第3層10cは、第2層10bに含まれる粒状の活性炭16が離散しないように保持するための層である。

0060

なお、第3層10cの濾材12cには、さらに、抗ウイルス機能を有する抗体17が添着されている。そして、第3層10cに流入した空気に含まれるインフルエンザウイルス等のウイルスが、第3層10cに添着された抗体17の作用によって無毒化される。

0061

空調フィルタ10の第3層10cから流出した空気は、次に、空調フィルタ10の第4層10dに流入する。

0062

空調フィルタ10の第4層10dには帯電処理が施されており、第4層10dに流入した空気に含まれる花粉等の微細塵が集塵される。

0063

そして、第4層10dから流出した空気は、図2の矢印D2の方向に流れて、その後、図1に示すエバポレータ40に流入して、以後、先に説明した順に沿って、車両用空調装置1が動作する。そして、空調フィルタ10によって清浄化された空気が、吹出口80を経て、車室内に放出される。

0064

以上、説明したように、実施例1に係る空調フィルタ10によれば、第1層10aに流入した空気に含まれる粗塵が、第1層10aにおいて集塵されるとともに、第1層10aに添着された抗アレルゲン剤13によってアレルゲンが不活性化されて、また、抗菌剤14、防カビ剤15によって菌の増殖が抑制されて、さらに、第1層10aから流出して第2層10bに流入した空気が、第2層10bに含まれる活性炭16の吸着機能によって脱臭されて、第2層10bから流出して第3層10cに流入した空気に含まれるウイルスが、第3層10cに添着された抗体17の抗ウイルス機能によって無毒化されて、さらに、第4層10dにおいて微細塵が集塵され、第4層10dを通過した空気が、空調装置によって車室内に放出されるため、従来の空調フィルタに対してフィルタの層数を増やさずに抗ウイルス機能を有する抗体17を添着することができ、これによって、通気抵抗を増大させることなく、空調フィルタに抗ウイルス機能を付加することができる。

0065

そして、このように構成された空調フィルタによれば、抗体17を第3層10cの活性炭保持層に添着したため、抗体17が、第1層10aに添着された抗菌剤14のような、抗体17の活性度が低下する成分を含む機能材と接することによって被毒化することがない。

0066

また、このように構成された空調フィルタによれば、難燃剤18を第1層10aに添着して、抗体17を第3層10cの活性炭保持層に添着したため、難燃剤18と抗体17とに、ともに本来の機能を発揮させることができる。

0067

さらに、このように構成された空調フィルタによれば、抗体17としてダチョウ抗体を用いたため、抗体の大量生産が可能であり、また、1つの生体から大量の抗体が採取できるため、抗体の品質のばらつきが少なく、高い信頼性が得られる。

0068

次に本発明に係る空調フィルタを車両用空調装置に適用した別の実施例について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の空調フィルタの別の実施例の断面構造を説明する図である。

0069

図3において、空調フィルタ11は、空気の流路の上流側から順に、第1層11a,第2層10b,第3層10c,第4層10dからなる4層構造をなしている。

0070

前記第1層11aは、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂製の不織布よりなる濾布で形成された濾材12aの内部に、実施例1で説明した抗菌剤14と、防カビ剤15と、難燃剤18に加えて、さらに、抗ウイルス機能を有する銀イオン28が添着されている。

0071

なお、図3における第2層10b,第3層10c,第4層10dの構成は、実施例1で説明した空調フィルタ10の第2層10b,第3層10c,第4層10dの構成と同一である。

0072

そして、第1層11a,第2層10b,第3層10c,第4層10dの周縁部には、例えば合成樹脂で成形された外枠19が設けられている。

0073

[空調フィルタの作用説明]
次に、空調フィルタ11の作用について説明する。

0074

車両用空調装置1の空気の流路に沿って流れる気流は、図3の矢印D1の方向に流れて、まず空調フィルタ11の第1層11aに流入する。

0075

このとき、第1層11aの濾材12aに添着された抗アレルゲン剤13の作用によって、抗アレルゲン作用が発揮されてアレルゲンの働きが抑制(不活性化)される。また、第1層11aの濾材12aに添着された抗菌剤14の作用によって、抗菌作用が発揮されて細菌の増殖が抑制される。さらに、第1層11aの濾材12aに添着された防カビ剤15の作用によって、防カビ作用が発揮されてカビ菌の増殖が抑制される。この部分の作用は、第1実施例と同じである。

0076

さらに、第1層11aの濾材12aに添着された銀イオン28の有する抗ウイルス作用によって、第1層11aに流入した空気中に含まれるウイルスが不活性化される。

0077

以降、第2層10b,第3層10c,第4層10dにおいて、第1実施例と同じ作用が行われて、脱臭、抗ウイルス、微細塵の集塵がそれぞれ行われる。

0078

そして、第4層10dから流出した空気は、図3の矢印D2の方向に流れて、その後、図1に示すエバポレータ40に流入して、以後、先に説明した順に沿って、車両用空調装置1が動作する。そして、空調フィルタ11によって清浄化された空気が、吹出口80を経て、車室内に放出される。

0079

ここで、第1層11aに添着した銀イオン28と、第3層10cに添着した抗体17とは、同じように抗ウイルス機能を有しており、いずれもインフルエンザウイルス等のウイルスを不活性化するが、抗体17の方が、より即効性が高い。また、銀イオン28の方が熱に強い(抗体17は熱の影響で抗ウイルス機能が損なわれる可能性がある)。したがって、抗体17と銀イオン28を併用することによって、より高い抗ウイルス機能を実現することができる。

0080

以上、説明したように、実施例2に係る空調フィルタ11によれば、第3層10cに添着された抗体17の活性度が低下した場合であっても、第1層11aに添着された銀イオン28の作用によって、抗ウイルス効果を維持することができる。

実施例

0081

以上、この発明の実施例を図面により詳述したが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組み合わせが含まれることは勿論である。さらに、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組み合わせのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。さらに、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。

0082

10空調フィルタ
10a 第1層
10b 第2層
10c 第3層
10d 第4層
12a,12c,12d濾材
13抗アレルゲン剤
14抗菌剤
15防カビ剤
16活性炭
17 抗体
18難燃剤
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