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技術 圧電アクチュエーターの駆動方法、圧電アクチュエーター、ロボットハンド、ロボット、搬送装置、電子部品搬送装置および電子部品検査装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 上條浩一宮澤修
出願日 2012年6月27日 (7年0ヶ月経過) 出願番号 2012-143906
公開日 2014年1月16日 (5年6ヶ月経過) 公開番号 2014-007917
状態 未査定
技術分野 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ マニプレータ・ロボット マニプレータ
主要キーワード 入力コネクター 表平面図 仕様温度 出力コネクター 概念グラフ 回転駆動モーター 駆動軌跡 駆動レール
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2014年1月16日)のものです。
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図面 (16)

課題

圧電体振動漏れを抑制し、圧電体の振動を確実に被駆動体の駆動に変換する圧電アクチュエーター、およびその圧電アクチュエーターおける被駆動体の駆動速度をより高速で駆動させる駆動方法を提供する。

解決手段

屈曲振動モード、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子の振動で駆動される被駆動体と、前記圧電素子の保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備える圧電アクチュエーターであって、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度をTH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を動作させる定常駆動周波数f0は、THにおける前記被駆動体の最大速度となる駆動周波数をfH、TLにおける前記被駆動体の最大速度となる駆動周波数をfLとした場合、fH≦f0≦fL、である圧電アクチュエーターの駆動方法。

概要

背景

従来のアクチュエーター駆動方法として、圧電体を2つの振動モードで励振し、圧電体の端部に備えた突起部に楕円軌道を持たせ、突起部に接触する被駆動部を所定の方向に駆動する方法が知られている。このアクチュエーターでは、圧電体を被駆動部へ付勢するために、保持ケース内に弾性部材を介して圧電体の振動面側面側押圧して保持し、付勢手段によって被駆動体の方向に保持ケースを付勢することによって、圧電体を被駆動体へ付勢する(特許文献1,2)。あるいは、圧電体の外縁部の一部を挟持し、圧電体を保持する保持ケースを被駆動体に対して付勢し、圧電体を被駆動体に付勢する構成も開示されている(特許文献3)。

概要

圧電体の振動漏れを抑制し、圧電体の振動を確実に被駆動体の駆動に変換する圧電アクチュエーター、およびその圧電アクチュエーターおける被駆動体の駆動速度をより高速で駆動させる駆動方法を提供する。屈曲振動モード、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子の振動で駆動される被駆動体と、前記圧電素子の保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備える圧電アクチュエーターであって、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度をTH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を動作させる定常駆動周波数f0は、THにおける前記被駆動体の最大速度となる駆動周波数をfH、TLにおける前記被駆動体の最大速度となる駆動周波数をfLとした場合、fH≦f0≦fL、である圧電アクチュエーターの駆動方法。

目的

そこで、圧電体を保持ケースに保持しながらも、保持ケースへの圧電体の振動漏れを抑制し、圧電体の振動を確実に被駆動体の駆動に変換する圧電アクチュエーター、およびその圧電アクチュエーターおける被駆動体の駆動速度をより高速で駆動させる駆動方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

屈曲振動モード励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備える圧電アクチュエーターであって、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、fH≦f0≦fLであることを特徴とする圧電アクチュエーターの駆動方法

請求項2

前記THがキュリー温度未満であることを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエーターの駆動方法。

請求項3

屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、fH≦f0≦fLであることを特徴とする圧電アクチュエーター。

請求項4

前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、D1≦0.13LD2≦0.13Lであり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエーター。

請求項5

複数本の指部を用いて対象物把持するロボットハンドであって、前記複数本の指部が移動可能に立設された基台と、前記基台に設けられて前記指部の基端を駆動することによって、前記複数本の指部の間隔を変更する駆動部と、を備え、前記駆動部は、請求項3または4に記載の圧電アクチュエーターを備える、ことを特徴とするロボットハンド。

請求項6

屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、fH≦f0≦fLとする圧電アクチュエーターを備える、ことを特徴とするロボット

請求項7

前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、D1≦0.13LD2≦0.13Lであり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含む、ことを特徴とする請求項6に記載のロボット。

請求項8

被搬送物を把持する把持部と、前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、前記駆動部は、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、fH≦f0≦fLとする圧電アクチュエーターを備える、ことを特徴とする搬送装置

請求項9

前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、D1≦0.13LD2≦0.13Lであり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含む、ことを特徴とする請求項8に記載の搬送装置。

請求項10

電子部品を把持する把持部と、前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、前記駆動部は、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、fH≦f0≦fLとする圧電アクチュエーターを備える、ことを特徴とする電子部品搬送装置

請求項11

前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、D1≦0.13LD2≦0.13Lであり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含む、ことを特徴とする請求項10に記載の電子部品搬送装置。

請求項12

電子部品を保持する電子部品保持手段を備える電子部品保持部と、前記電子部品保持部を移動させる電子部品保持部移動装置と、を備える電子部品搬送部と、前記電子部品を検査する電子部品検査部と、を備え、前記電子部品搬送部は、前記電子部品を把持する把持部と、前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、fH≦f0≦fLとする圧電アクチュエーターを備える、ことを特徴とする電子部品検査装置

請求項13

前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、D1≦0.13LD2≦0.13Lであり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含む、ことを特徴とする請求項12に記載の電子部品検査装置。

技術分野

0001

本発明は、圧電アクチュエーター駆動方法、圧電アクチュエーター、ロボットハンドロボット搬送装置電子部品搬送装置および電子部品検査装置に関する。

背景技術

0002

従来のアクチュエーターの駆動方法として、圧電体を2つの振動モードで励振し、圧電体の端部に備えた突起部に楕円軌道を持たせ、突起部に接触する被駆動部を所定の方向に駆動する方法が知られている。このアクチュエーターでは、圧電体を被駆動部へ付勢するために、保持ケース内に弾性部材を介して圧電体の振動面側面側押圧して保持し、付勢手段によって被駆動体の方向に保持ケースを付勢することによって、圧電体を被駆動体へ付勢する(特許文献1,2)。あるいは、圧電体の外縁部の一部を挟持し、圧電体を保持する保持ケースを被駆動体に対して付勢し、圧電体を被駆動体に付勢する構成も開示されている(特許文献3)。

先行技術

0003

国際公開第2007/80851号パンフレット
国際公開第2008/51563号パンフレット
特開2007−189900号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかし、上述の特許文献1,2では、圧電体の振動方向、特に屈曲振動に対して振動を制限するように圧電体を保持する弾性部材を配置することにより、圧電体の振動が弾性部材を通じて保持ケースに漏れ、被駆動体の駆動エネルギーを多く損失してしまう虞があった。また、特許文献3であっても、圧電体を保持ケースの案内部からの振動漏れを生じ、被駆動体の駆動エネルギーを多く損失してしまう虞があった。

0005

そこで、圧電体を保持ケースに保持しながらも、保持ケースへの圧電体の振動漏れを抑制し、圧電体の振動を確実に被駆動体の駆動に変換する圧電アクチュエーター、およびその圧電アクチュエーターおける被駆動体の駆動速度をより高速で駆動させる駆動方法を提供する。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。

0007

〔適用例1〕本適用例に係る圧電アクチュエーターの駆動方法は、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備える圧電アクチュエーターであって、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、
fH≦f0≦fL
であることを特徴とする。

0008

本適用例に係る圧電アクチュエーターでは、被駆動体の駆動最大速度が得られる駆動周波数を基準に、その駆動最大速度が得られる駆動周波数より低い周波数域では被駆動体の駆動速度の減少の勾配が緩く、駆動最大速度が得られる駆動周波数より高い周波数域では被駆動体の駆動速度の減少の勾配が急になる特性を有していた。更に、圧電アクチュエーターを備える装置は、所定の温度範囲が設定された仕様が定められていることが一般的であるが、圧電アクチュエーターでは温度環境によって、被駆動体の駆動最大速度を得るためには異なる駆動周波数を圧電体に印加しなければ得られない特性を有している。その特性は、低温域で駆動最大速度を得る駆動周波数は、高温域で駆動最大速度を得る駆動周波数より高くなるという点にある。

0009

そこで、本適用例の圧電アクチュエーターの駆動方法によれば、仕様として設定されている温度環境域の最高温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、仕様として設定されている温度環境域の最低温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、の間で駆動周波数を設定する。このように駆動周波数を設定することにより、温度環境領域の範囲内で温度変化が生じても、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターの駆動方法を得ることができる。

0010

〔適用例2〕上述の適用例において、前記THがキュリー温度未満であることを特徴とする。

0011

上述の適用例によれば、圧電アクチュエーターに備える圧電素子の圧電効果が著しく劣化するキュリー温度に至らないように温度環境領域を設定することで、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターを得ることができる。

0012

〔適用例3〕本適用例の圧電アクチュエーターは、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、
fH≦f0≦fL
であることを特徴とする。

0013

本適用例の圧電アクチュエーターによれば、仕様として設定されている温度環境域の最高温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、仕様として設定されている温度環境域の最低温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、の間で駆動周波数が設定される。このように駆動周波数が設定されることにより、温度環境領域の範囲内で温度変化が生じても、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターを得ることができる。

0014

〔適用例4〕上述の適用例において、前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、
D1≦0.13L
D2≦0.13L
であり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含むことを特徴とする。

0015

上述の適用例によれば、突起部の近傍にある振動面内での振幅の小さい位置である節を含む領域で、第1支持部と第3支持部により保持部材に対して圧電素子を保持することにより、圧電素子の屈曲振動を阻害することなく駆動させながら、突起部への被駆動体からの反力による移動を突起部近傍領域で抑制することができる。また、突起部に最も遠い位置にあり、振動面内での振幅の小さい位置である節を含む領域で、第2支持部と第4支持部により保持部材に対して圧電素子を保持することにより、圧電素子の屈曲振動を阻害することなく駆動させながら、第1支持部と第3支持部により支持される節を中心として、被駆動体からの突起部への反力によって圧電素子に生じるモーメントを効果的に抑制することができる。これにより、保持部材への圧電素子の保持を安定させることができ、被駆動体の確実な駆動を得ることができる圧電アクチュエーターが得られる。

0016

また、第1支持領域および第2支持領域を形成することにより、第1支持部、第2支持部、第3支持部、第4支持部によって圧電素子が挟持、保持されても、圧電素子の屈曲振動の妨げになることを軽減することができ、保持部材への振動の漏れを抑制することができる。なお、本適用例における直交とは、互いに90度の角度で交差する、いわゆる完全な直交の状態を含め、互いに約90度の角度で交差する、いわゆる大体の直交の状態を言う。

0017

〔適用例5〕本適用例のロボットハンドは、複数本の指部を用いて対象物把持するロボットハンドであって、前記複数本の指部が移動可能に立設された基台と、前記基台に設けられて前記指部の基端を駆動することによって、前記複数本の指部の間隔を変更する駆動部と、を備え、前記駆動部は、請求項3または4に記載の圧電アクチュエーターを備えることを特徴とする。

0018

本適用例のロボットハンドによれば、動作の自由度を多くするためにモーターを多数備えても、電磁式のモーターなどを備えるロボットハンドに比べて小型、軽量にすることができる。

0019

〔適用例6〕本適用例のロボットは、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、
fH≦f0≦fL
とする圧電アクチュエーターを備えることを特徴とする。

0020

本適用例のロボットによれば、仕様として設定されている温度環境域の最高温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、仕様として設定されている温度環境域の最低温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、の間で駆動周波数が設定される。このように駆動周波数が設定されることにより、温度環境領域の範囲内で温度変化が生じても、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターを備えることにより、駆動分解能が細かく、且つ高速振動のアクチュエーターによる駆動であるため、作業対象物を正確に保持し、目的位置まで正確に高速搬送することができ、ロボットの動作時間の短縮を可能とすることができ、高い生産性が実現できる。また複雑な電子機器組立作業などを可能にすることができる。

0021

〔適用例7〕上述の適用例において、前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、
D1≦0.13L
D2≦0.13L
であり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含むことを特徴とする。

0022

上述の適用例によれば、保持部材への圧電素子の保持を安定させることができ、高速駆動を可能にするとともに被駆動体の確実な駆動を得ることができる圧電アクチュエーターを備えるロボットを得ることができるため、作業時間の短縮、すなわち生産性の向上を図ることができる。

0023

〔適用例8〕本適用例の搬送装置は、被搬送物を把持する把持部と、前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、前記駆動部は、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、
fH≦f0≦fL
とする圧電アクチュエーターを備えることを特徴とする。

0024

本適用例の搬送装置によれば、仕様として設定されている温度環境域の最高温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、仕様として設定されている温度環境域の最低温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、の間で駆動周波数が設定される。このように駆動周波数が設定されることにより、温度環境領域の範囲内で温度変化が生じても、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターを備えることにより、駆動分解能が細かく、且つ高速振動のアクチュエーターによる駆動であるため、目的位置まで正確に高速搬送することができ、被搬送物の搬送時間の短縮を可能とすることができ、高い生産性が実現できる。

0025

〔適用例9〕上述の適用例において、前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、
D1≦0.13L
D2≦0.13L
であり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含むことを特徴とする。

0026

上述の適用例によれば、保持部材への圧電素子の保持を安定させることができ、高速駆動を可能にするとともに被駆動体の確実な駆動を得ることができる圧電アクチュエーターを備える搬送装置を得ることができるため、搬送時間の短縮、すなわち生産性の向上を図ることができる。

0027

〔適用例10〕本適用例の電子部品搬送装置は、電子部品を把持する把持部と、前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、前記駆動部は、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、
fH≦f0≦fL
とする圧電アクチュエーターを備えることを特徴とする。

0028

本適用例の電子部品搬送装置によれば、仕様として設定されている温度環境域の最高温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、仕様として設定されている温度環境域の最低温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、の間で駆動周波数が設定される。このように駆動周波数が設定されることにより、温度環境領域の範囲内で温度変化が生じても、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターを備えることにより、駆動分解能が細かく、且つ高速振動のアクチュエーターによる駆動であるため、目的位置まで正確に高速搬送することができ、電子部品の搬送時間の短縮を可能とすることができ、高い生産性が実現できる。

0029

〔適用例11〕上述の適用例において、前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、
D1≦0.13L
D2≦0.13L
であり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含むことを特徴とする。

0030

上述の適用例よれば、保持部材への圧電素子の保持を安定させることができ、高速駆動を可能にするとともに被駆動体の確実な駆動を得ることができる圧電アクチュエーターを備える電子部品搬送装置を得ることができるため、作業時間の短縮、すなわち生産性の向上を図ることができる。

0031

〔適用例12〕本適用例の電子部品検査装置は、電子部品を保持する電子部品保持手段を備える電子部品保持部と、前記電子部品保持部を移動させる電子部品保持部移動装置と、を備える電子部品搬送部と、前記電子部品を検査する電子部品検査部と、を備え、前記電子部品搬送部は、前記電子部品を把持する把持部と、前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、屈曲振動モードが励振されて振動し、または前記屈曲振動モードと縦振動モードとが同時に励振されて振動する圧電素子と、前記圧電素子に備える接触部が接触し、前記接触部の振動によって駆動される被駆動体と、前記圧電素子を保持する保持部と、前記保持部を前記被駆動体へ付勢する付勢手段を有する基台と、を備え、前記保持部は、前記圧電素子の振動面に交差する方向に配置され、前記圧電素子の一方に配置される第1支持部および第2支持部と、前記第1支持部に前記圧電素子を介して対向して他方に配置される第3支持部と、前記第2支持部に前記圧電素子を介して対向して前記圧電素子の前記他方に配置される第4支持部と、を有し、前記圧電アクチュエーターが駆動される環境温度を、TH、TL、ただしTH>TL、とした場合、前記圧電素子を前記環境温度の範囲で動作させる定常駆動周波数f0は、前記環境温度THにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfH、前記環境温度TLにおける前記被駆動体の最大速度を得る前記圧電素子の駆動周波数をfL、とした場合、
fH≦f0≦fL
とする圧電アクチュエーターを備えることを特徴とする。

0032

本適用例の電子部品検査装置によれば、仕様として設定されている温度環境域の最高温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、仕様として設定されている温度環境域の最低温度において駆動最高速度が得られる駆動周波数と、の間で駆動周波数が設定される。このように駆動周波数が設定されることにより、温度環境領域の範囲内で温度変化が生じても、駆動速度の大きな低減が抑制され、高速駆動が維持される圧電アクチュエーターを備えることにより、駆動分解能が細かく、且つ高速振動のアクチュエーターによる駆動であるため、作業対象物を正確に保持し、目的位置まで正確に高速搬送することができる電子部品搬送装置を備えることができ、電子部品の搬送時間の短縮を可能とすることができる。従って、電子部品の検査時間の短縮によって高い生産性を有する電子部品検査装置を得ることができる。

0033

〔適用例13〕上述の適用例において、前記圧電素子は、前記屈曲振動モードの屈曲振動方向に直交する方向に沿った長さをL、前記屈曲振動方向に沿った長さをW、とする矩形基板であり、前記第1支持部と前記第3支持部と、が前記圧電素子を支持する第1支持領域と、前記第2支持部と前記第4支持部と、が前記圧電素子を支持する第2支持領域と、を有し、前記第1支持領域の第1図心Q1と、前記圧電素子の前記長さL方向の一方の端部に最も近い振動の節P1と、の距離を距離D1とし、前記第2支持領域の第2図心Q2と、前記圧電素子の前記長さL方向の他方の端部に最も近い振動の節P2と、の距離を距離D2とした場合の、前記距離D1および前記距離D2が、
D1≦0.13L
D2≦0.13L
であり、且つ前記第1支持領域は前記振動の節P1を含み、前記第2支持領域は前記振動の節P2を含むことを特徴とする。

0034

上述の適用例によれば、保持部材への圧電素子の保持を安定させることができ、高速駆動を可能にするとともに被駆動体の確実な駆動を得ることができる圧電アクチュエーターを備える電子部品搬送装置を備える電子部品検査装置を得ることができるため、電子部品の検査時間の短縮、すなわち生産性の向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0035

第1実施形態に係るアクチュエーターの、(a)は平面図、(b)は(a)に示すA−A´部の断面図、(c)は(a)に示すB−B´部およびC−C´部の断面図。
第1実施形態に係るアクチュエーターのその他の形態を示す、(a)は断面図、(b)は(a)に示すD−D´部およびE−E´部の断面図。
第1実施形態に係る圧電素子の電極配置を示す、(a)は表平面図、(b)は側面図、(c)は裏平面図。
第1実施形態に係る圧電素子の振動動作の説明図。
第1実施形態に係る圧電素子の支持領域の形態を示す平面概念図。
第1実施形態に係る圧電素子の支持領域の、その他の形態を示す平面概念図。
第1実施形態に係る圧電素子の支持領域の、その他の形態を示す平面概念図。
圧電素子のその他の形態を示す、(a)は電極配置を示す表平面図、側面図、裏平面図、(b)は圧電素子の振動動作の説明図。
(a)は第1実施形態に係る圧電アクチュエーターの被駆動体の駆動周波数と駆動速度の関係を概念的に示すグラフ、(b)は駆動周波数に対応する突起部の駆動軌跡を示す模式図。
第1実施形態に係る圧電アクチュエーターの温度特性を説明する駆動周波数と駆動速度の関係を概念的に示すグラフ。
第2実施形態に係るロボットハンドを示す外観図
第3実施形態に係るロボットを示す外観図。
第4実施形態に係る電子部品検査装置を示す外観図。
第4実施形態に係る電子部品検査装置に備える電子部品搬送部のZ移動装置の概略構成を示す斜視図。
実施例における圧電アクチュエーターの、(a)は概略構成図、(b)は温度環境での駆動周波数と駆動速度の関係を示すグラフ。

0036

以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。

0037

(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の圧電アクチュエーターを示し、(a)は平面図、(b)は(a)に示すA−A´部の断面図、(c)は(a)に示すB−B´部およびC−C´部の断面図、である。図1(a)に示すように、圧電アクチュエーター100は、保持部材としての保持ケース20と、保持ケース20に保持される圧電素子10と、保持ケース20の付勢手段としてのばね60が装着されるばね固定部50aを備える基台50と、被駆動体71もしくは被駆動体72と、を備えている。

0038

被駆動体71は図示するR方向に回転駆動され、被駆動体72は図示するH方向に直線駆動される。本実施形態に係る圧電アクチュエーター100では、被駆動体72で示されるH方向の直線駆動によって説明するが、回転駆動される被駆動体71であっても良い。被駆動体72へは、基台50に備えるばね固定部50aに対してばね60によって保持ケース20の付勢部20aが付勢され、付勢された保持ケース20を介して圧電素子10が付勢される。圧電素子10には被駆動体72と接触する接触部を有する突起部10aが設けられ、詳細は後述するが、圧電素子10の振動によって突起部10aが楕円軌道を描いて揺動し、この楕円運動によって被駆動体72がH方向に直線駆動される。

0039

保持ケース20は、図1(b),(c)に示すように、ケース本体21と、ケース本体21にねじ23によって固定される押え板22a,22bと、を備えている。ケース本体21の支持面21aと押え板22a,22bとの間に圧電素子10が配置される。圧電素子10は、圧電素子10と、保持ケース20の支持面21aと、の間に配置される第3支持部32および第4支持部42と、圧電素子10と押え板22aとの間に配置され、圧電素子10を介して第3支持部32と対向配置される第1支持部31と、圧電素子10と押え板22bとの間に配置され、圧電素子10を介して第4支持部42と対向配置される第2支持部41と、によって挟持されて保持ケース20に保持、固定される。

0040

支持部31,32,41,42は緩衝材料により形成され、圧電素子10の振動が保持ケース20に漏れることを抑制している。支持部31,32,41,42を形成する緩衝材料としては、圧電素子10に励起された振動を保持ケース20に漏れさせない性能として、動的粘弾性(tanδ)が0.05以下であることが好ましい。動的粘弾性(tanδ)とは、材料を引っ張りモードにおいて正弦波ひずみεを与えると、材料に生じる応力σの発生には、入力されたひずみに対して遅れ位相δが生じる。この位相δを用いて材料の動的な粘性定量化しているのが、動的粘弾性(tanδ)である。すなわち動的粘弾性が大きい、すなわち位相δが大きい、ということは与えられたひずみを材料の内部での伝達遅れを生じさせることとなる。言い換えると、振動の伝達を、より遅くさせ、保持ケース20への振動漏れを抑制することができる。支持部31,32,41,42を形成する緩衝材料としては、例えばゴムエラストマーポリイミドポリエーテルサルフォンなどが好適に用いられるが、圧電アクチュエーター100の駆動によって熱が生じやすいため、耐熱性に優れるポリイミドがより好適に用いることができる。

0041

緩衝材料によって支持部31,32,41,42を構成することが好ましいが、これに限定はされない。例えば、図1に示す支持部32,42が、図2に示す形態であっても良い。図2(a)は図1(a)に示すA−A´部の断面部を示す断面図、図2(b)は図2(a)に示すD−D´部およびE−E´部の断面図である。図2(a)、(b)に示すように、ケース本体21の支持面21aに支持突起21b、21cを形成し、支持突起21bと緩衝材料により形成される第1支持部31とにより圧電素子10を挟持し、支持突起21cと緩衝材料により形成される第2支持部41とにより圧電素子10を挟持する構成であってもよい。

0042

図3は圧電素子10の形態を示す、(a)は表平面図、(b)は側面図、(c)は裏平面図、である。図3(a)に示すように圧電素子10は、圧電素子10bの一方の面10cには屈曲振動を励振させる電極11,12,13,14が形成されている。更に、他方の面10dには共通電極15が形成されている。圧電素子10bとしては、圧電性を有する材料であれば限定されないが、PZTチタン酸ジルコン酸鉛)が好適に用いられる。電極としては、導電金属であれば限定されないが、例えばAl,Au,Ag,W,Cuなどをスパッタリング法蒸着法などの方法で形成される。また、突起部10aは、被駆動体72と接触し、その摩擦によって被駆動体72を駆動させることから被駆動体72との摩擦係数は高く、且つ耐摩耗性の優れた材料により突起部10aを形成し、図示しない方法で固着することで形成される。もしくは、被駆動体72との摩擦係数は高く、且つ耐摩耗性の優れた材料を圧電素子10bと一体的に形成した突起部10aの表面にコーティングすることで形成することができる。突起部10aに用いる耐摩耗性に優れた材料として、セラミックス、例えばアルミナなど、が好適に用いられる。

0043

図4は圧電素子10の動作を模式図的に説明する平面図である。図4(a)に示すように、電極11,13と図3に示す共通電極15との間に電荷掛け、電極12,14には電荷を掛けないことにより、圧電素子10における電極11,13に対応する部位で図示矢印の縦振動が励起される。しかし、電極12,14には電荷を掛けられていないため縦振動は励起されず、その結果、電極11,13による縦振動と、電極12,14の無振動によって圧電素子10は屈曲振動が生じ圧電素子10Aのように振動し、突起部10aが図示する楕円軌道SRの矢印方向に揺動する。突起部10aの楕円軌道によるSR方向の揺動が、当接される被駆動体72を図示HR方向に駆動させる。

0044

図4(b)により説明する圧電素子10の動作は、上述の図4(a)により説明したHR方向への被駆動体72の駆動方向が、逆のHL方向に駆動される状態である。図4(b)に示すように、電極12,14と図3に示す共通電極15との間に電荷を掛け、電極11,13には電荷を掛けないことにより、圧電素子10における電極12,14に対応する部位で図示矢印の縦振動が励起される。しかし、電極11,13には電荷を掛けられていないため縦振動は励起されず、その結果、電極12,14による縦振動と、電極11,13の無振動によって圧電素子10は屈曲振動が生じ圧電素子10Bのように振動し、突起部10aが図示する楕円軌道SLの矢印方向に揺動する。突起部10aの楕円軌道によるSL方向の揺動が、当接される被駆動体72を図示HL方向に駆動させる。

0045

このように電極11,12,13,14への電荷の付加を切り換えることにより、圧電素子10の屈曲振動の方向を変え、被駆動体72の駆動方向を容易に切り換えることができる。上述の圧電素子10の屈曲振動および縦振動の2つの振動モードにおける振動の節について図4(c)を用いて説明する。図4(c)は圧電素子10の振動モードの概念図を示す。図4(c)に示すように、圧電素子10は、図4(a),(b)を用いて説明した振動状態の屈曲振動モードによって圧電素子10A,10Bに示す振動状態となる。この時、振動停止状態の圧電素子10の被駆動体72への付勢方向に沿った、本実施形態に係る圧電素子10では中心線となる線Mは、振動状態における圧電素子10Aでは線MA,圧電素子10Bでは線MBのように屈曲した軌跡となる。この屈曲振動に対応する線MAおよび線MBと、縦振動モードに対応する線Mと、が互いに交差する位置が、振動の節P1,P2,P3(以下、節P1,P2,P3という)と呼ばれている。

0046

この節P1,P2,P3では圧電素子10の振動において振動面内での移動が少ない位置、すなわち振幅の小さい位置となることから、節P1,P2,P3のいずれかを含む領域に支持部31,32,41,42を配置することが好ましく、線Mに沿って圧電素子10の外形部に最も近い節P1,P2を含む領域に支持部31,32,41,42を配置することがなお好ましい。図4(a),(b)により、突起部10aの楕円軌道SR,SLによって被駆動体72を駆動させることは説明したが、例えば図4(a)に示すように被駆動体72をHR方向に駆動させる場合における突起部10aと被駆動体72との接触部での詳細を図4(d)に示す。図4(d)に示すように、圧電素子10の突起部10aにおける被駆動体72との接触部においては、突起部10aの振動による楕円軌道SRによって被駆動体72に対して接触部の摩擦によって駆動力Fを生じる。この駆動力Fによって被駆動体72がHR方向に駆動される。この時、接触部には突起部10aに対して駆動力Fの反力としてF´が働き、突起部10aをHR方向とは逆の方向に移動させようとするが、この反力F´による突起部10a、すなわち圧電素子10の移動を規制、抑制することにより駆動力Fが被駆動体72へ伝えられ、圧電素子10の屈曲振動を効率よく被駆動体72の駆動に変換させることができる。

0047

そこで、突起部10aの近傍にある振動面内での振幅の小さい位置である節P1を含む領域で、第1支持部31と第3支持部32により保持ケース20に対して圧電素子10を保持することにより、圧電素子10の屈曲振動を阻害することなく駆動させながら、突起部10aへの反力F´による移動を突起部10a近傍領域で抑制することができる。また、突起部10aに最も遠い位置にあり、振動面内での振幅の小さい位置である節P2を含む領域で、第2支持部41と第4支持部42により保持ケース20に対して圧電素子10を保持することにより、圧電素子10の屈曲振動を阻害することなく駆動させながら、第1支持部31と第3支持部32により支持される節P1を中心として、反力F´によって圧電素子10に生じるモーメントを効果的に抑制することができ、突起部10aの反力F´による移動を規制することができる。

0048

なお、図4(b)に示すように被駆動体72がHL方向に駆動される場合においても、節P1を含む領域を第1支持部31と第3支持部32によって支持し、節P2を含む領域を第2支持部41と第4支持部42によって支持することにより、上述の図4(d)での説明と同じように、突起部10aの近傍にある振動面内での振幅の小さい位置である節P1を含む領域で、第1支持部31と第3支持部32により保持ケース20に対して圧電素子10を保持することにより、圧電素子10の屈曲振動を阻害することなく駆動させながら、突起部10aへの被駆動体72からの反力による移動を近傍領域で抑制することができる。

0049

また、突起部10aに最も遠い位置にあり、振動面内での振幅の小さい位置である節P2を含む領域で、第2支持部41と第4支持部42により保持ケース20に対して圧電素子10を保持することにより、圧電素子10の屈曲振動を阻害することなく駆動させながら、第1支持部31と第3支持部32により支持される節P1を中心として、被駆動体72からの反力によって圧電素子10に生じるモーメントを効果的に抑制することができ、突起部10aの反力F´による移動を規制することができる。

0050

図5は支持部31,32,41,42の圧電素子10との接地部、いわゆる支持領域の形状の形態を示す平面概念図である。図5(a)に示すように、圧電素子10の振動面における第1支持領域30は、第1支持部31と第3支持部32とにより圧電素子10が支持される領域を示し、第2支持領域40は、第2支持部41と第4支持部42とにより圧電素子10が支持される領域を示す。支持領域30,40は矩形に形成され、その矩形形状の図心が第1支持領域30はQ1、第2支持領域40はQ2である。圧電素子10は屈曲振動方向に略直交する方向において、突起部10aを除く長さL、屈曲振動方向の幅W、に形成されている。このように形成された圧電素子10のL方向の突起部10a側の端部から節P1はLP1の距離に、節P2は他方の端部からLP2の距離に存在している。

0051

節P1の位置LP1および節P2の位置LP2は、理論シミュレーションから、
LP1≒0.13L
LP2≒0.13L
であることが得られた。このことから、第1支持領域30の図心Q1と節P1との距離D1、第2支持領域40の図心Q2と節P2との距離D2、は、
D1≦0.13L
D2≦0.13L
であることが好ましく、D1およびD2を0に近づけることがなお好ましい。更に、第1支持領域30の領域内には節P1が含まれ、第2支持領域40の領域内には節P2が含まれていることが好ましい。このように支持領域30,40を形成することにより、支持部31,32,41,42によって圧電素子10が挟持、保持されても、圧電素子10の屈曲振動の妨げになることが回避でき、保持ケース20への振動の漏れを抑制することができる。

0052

図5(b)は、支持領域30,40の形成領域を説明する平面概念図である。まず、第1支持領域30の形成領域について図5(b)により説明する。第1支持領域30は上述した図5(a)に示すように、第1支持領域30の図心Q1が節P1との距離D1≦0.13Lを満足した上で、L方向の長さK1、W方向の幅J1の矩形に設定され、第1支持部31と第3支持部32が形成される。K1とJ1は、K1とJ1で決定される第1支持領域30の支持面積、すなわち第1支持部31と第3支持部32とによる圧電素子10の保持力設定値により適宜設定される。その際、圧電素子10の外形と第1支持領域30外形部との距離δ11,δ12,δK1は、
δ11>0,δ12>0,δK1>0
である。すなわち、圧電素子10の外形部に第1支持領域30の外形部が重ならないように形成する。

0053

また、第1支持領域30のL方向の第2支持領域40側の位置LK1は、圧電素子10の中央部の節P3位置LP31に対して、
LK1<LP31
とする。

0054

第2支持領域40も、第1支持領域30と同様に、第2支持領域40の長さK2、幅J2は第2支持部41と第4支持部42とによる圧電素子10の保持力の設定値により適宜設定される。また、圧電素子10の外形との距離δ21,δ22,δK2は、
δ21>0,δ22>0,δK2>0
である。すなわち、圧電素子10の外形部に第2支持領域40の外形部が重ならないように形成され、第2支持領域40のL方向の第1支持領域30側の位置LK2は、圧電素子10の中央部の節P3位置LP32に対して、
LK2<LP32
とする。すなわち、第1支持領域30と第2支持領域40は、節P3を挟んで離間している。このように支持領域30,40を設定することにより、支持部31,32,41,42によって圧電素子10が挟持、保持されても、圧電素子10の屈曲振動の妨げになることが回避できる。

0055

図6は、支持領域30,40のその他の形態を示す平面概念図である。図6(a)に図示する支持領域33,43は同じ形態の領域形態であるので、第1支持領域33により説明する。第1支持領域33は三角形の第1領域33aと矩形の第2領域33bとが連続して延在している。第1領域33aは圧電素子10の屈曲振動方向に中心からの距離αが大きくなるに従ってL方向の長さK1が徐々に少なくなるように配置される。このように支持領域33,43を形成することによって、屈曲振動の振幅の小さい節P1,P2に図心Q1,Q2を近づけ、領域面積が大きい矩形の第2領域33bが配置されて強い圧電素子10の支持力が確保される。そして、屈曲振動の振幅が節P1,P2領域より大きくなる圧電素子10の幅W方向の外形に近づくに従って、領域面積を小さくする第1領域33aが配置されることによって、圧電素子10の保持力の増加を実現しながら、圧電素子10の振幅が大きくなる外形部に向かって屈曲振動に追従しやすくし、振動の妨げを緩和させることができる。従って、圧電素子10を確実に保持しながらも、所定の屈曲振動を得ることができ、確実に被駆動体71,72を駆動させることができる。

0056

図6(b)は、第1領域34aが半円形状とした、いわゆるトラック形状の第1支持領域34を示す平面概念図である。図6(b)に示す第1支持領域34は、上述した支持領域33,43同様に、矩形の第2領域34bを備え、第2領域34bに連続して延在する半円形の第1領域34aとにより構成される。第2領域34bは、図6(a)により説明した第2領域33b同様に、圧電素子10の外形に向かって、徐々に支持幅を狭くしている。このように、圧電素子10の屈曲振動方向に、外形に向かって徐々に支持幅を狭くする支持領域の形状であれば、特に限定されず、その他の例として、例えば図6(c)に示す支持領域35,45がいわゆる菱形形状であったり、図6(d)に示す支持領域36,46が楕円であったり、図5(e)に示す支持領域37,47が円形であっても良い。

0057

上述の図1図5および図6により説明した支持領域30,40の形態は、図7に示すように、支持領域30,40の平面形状を、それぞれを組合せて用いることもできる。例えば、図7(a)に示すように、一方の支持領域は矩形形状の支持領域30,40であり、他方の支持領域は図6(c)に示す菱形形状の支持領域35,45であってもよい。また、図7(b)に示すように、一方の支持領域が図6(a)に示す形態の支持領域33,43であり、他方の支持領域は図6(d)に示す楕円形状の支持領域36,46であっても良い。

0058

なお、本実施形態に係る圧電アクチュエーター100は、図8に示す圧電素子200を用いても良い。図8(a)は電極配置を示す表平面図、側面図、裏平面図を示し、図8(b),(c)は圧電素子10Aの屈曲動作を説明する平面概念図、である。圧電素子200は圧電素子10に対して電極の配置が異なる形態であり、圧電素子10と同じ構成には同じ符号を付し、説明は省略する。

0059

図8(a)に示すように、圧電素子200は、圧電素子10bの一方の面10cには屈曲振動を励振させる電極11,12,13,14と、縦振動を励振させる電極16と、が形成されている。更に、他方の面10dには共通電極15が形成されている。そして、このように形成された圧電素子200は、図8(b),(c)に示すように動作する。図8(b),(c)は圧電素子200の動作を模式図的に説明する平面図である。図8(b)に示すように、電極11,13,16と図8(a)に示す共通電極15との間に電荷を掛け、電極12,14には電荷を掛けないことにより、圧電素子200における電極11,13,16に対応する部位で図示矢印の縦振動が励起される。しかし、電極12,14には電荷を掛けられていないため縦振動は励起されず、その結果、電極11,13による縦振動と、電極12,14の無振動によって圧電素子200は屈曲振動が生じ圧電素子200Aのように振動する。この屈曲振動と電極16による圧電素子200の縦振動が同時に生じ、突起部10aが図示する楕円軌道SRの矢印方向に揺動する。突起部10aの楕円軌道によるSR方向の揺動が、当接される被駆動体72を図示HRに駆動させる。

0060

図8(c)により説明する圧電素子200の動作は、上述の図8(b)により説明したHR方向への被駆動体72の駆動方向が、逆のHL方向に駆動される状態である。図8(c)に示すように、電極12,14,16と図8(a)に示す共通電極15との間に電荷を掛け、電極11,13には電荷を掛けないことにより、圧電素子200における電極12,14,16に対応する部位で図示矢印の縦振動が励起される。しかし、電極11,13には電荷を掛けられていないため縦振動は励起されず、その結果、電極12,14による縦振動と、電極11,13の無振動によって圧電素子200は屈曲振動が生じ圧電素子200Bのように振動する。この屈曲振動と電極16による圧電素子200の縦振動が同時に生じ、突起部10aが図示する楕円軌道SLの矢印方向に揺動する。突起部10aの楕円軌道によるSL方向の揺動が、当接される被駆動体72を図示HLに駆動させる。

0061

上述した構成による圧電アクチュエーター100によって駆動される被駆動体71または被駆動体72(図1参照)の駆動速度は、圧電素子10に付加される電流周波数f(以下、駆動周波数fという)の変化に応じて変化する。図9(a)は、被駆動体72の駆動速度vと圧電素子10の駆動周波数fとの関係を示す概念グラフである。ここで駆動速度vとは、被駆動体72は図1に示すようにH方向の直線移動をさせる被駆動体であることから、被駆動体72の移動速度のことである。

0062

図9(a)に示すように、圧電素子10に付加される駆動電流における駆動周波数fを周波数の低いf1から周波数の高いf4まで変化させると、駆動速度vは、駆動周波数f1から周波数の上昇に伴って速度を上げる。しかし、ある駆動周波数fmにおいて最大速度vmaxに到達し、駆動周波数fm(以下、最大速度周波数fmという)を超える高い駆動周波数f3,f4と駆動周波数が上昇しても駆動速度は上昇せず、低下してゆく。これは、図9(b)に示す被駆動体72と当接している圧電素子10の突起部10aの駆動軌跡の変化によるものである。

0063

図4で説明した通り、圧電素子10の屈曲振動により突起部10aは楕円軌道SRもしくはSLを描き、これに当接された被駆動体72がHR方向もしくはHL方向に駆動される。図9(b)では、楕円軌道SRを例にして説明する。図9(b)に示すように、楕円軌道SRは低い駆動周波数f1によって楕円軌道SR1で突起部10aが駆動される。そして駆動周波数を上昇させた駆動周波数f2では、楕円軌道SR1に相似の移動量の多い楕円軌道SR2で突起部10aが駆動され、被駆動体72の駆動速度が上昇する。更に、駆動周波数を上昇させて最大速度周波数fmとすると、楕円軌道SR2に相似で移動量の多い楕円軌道SRmで突起部10aが駆動され、被駆動体72は最大速度vmaxに到達する。

0064

最高駆動周波数fmを超えて駆動周波数f3が付加されると、最大速度周波数fmに至る駆動周波数f1,f2によって得られた楕円軌道SR1,SR2,SRmとは傾きの異なる楕円軌道SR3で突起部10aが駆動される。これは、圧電素子10の振動モードに含まれる縦振動モードが屈曲振動モードに干渉することにより発生する。従って、被駆動体72の駆動速度vは最大速度vmaxを下回って減少する。更に、駆動周波数の高い駆動周波数f4にすることで、縦振動モードの干渉が強くなり、駆動周波数f3の場合の楕円軌道SR3より、更に異なる傾き方向に傾いた楕円軌道SR4で突起部10aが駆動され、被駆動体72の駆動速度vを低下させる。

0065

上述したように、本実施形態に係る圧電アクチュエーター100では、被駆動体72もしくは被駆動体71を最大速度で駆動させる圧電素子10の駆動周波数は、縦振動モードによる屈曲振動への干渉が発生する直前の周波数である最大速度周波数fmで駆動することが好ましい。しかし、後述する本実施形態に係る圧電アクチュエーター100を備える各種装置において、その使用環境は様々であり、特に温度環境については装置使用者要望、すなわち装置仕様によって決定されるものである。

0066

本実施形態に係る圧電アクチュエーター100では、温度環境に対する特性を有している。図10により、その特性を説明する。図10に示すように、本実施形態に係る圧電アクチュエーター100を備える装置の仕様温度条件が、高温側の温度THから低温側の温度TLの範囲で動作させるとした場合、温度THにおける被駆動体72の駆動速度分布VHと、温度TLにおける被駆動体72の駆動速度分布VLと、は異なる駆動速度分を有している。駆動速度分布VH,VLにおける最大速度で見ると、高温側の温度THでは、駆動速度分布VHでの最大速度VHmaxは、駆動周波数fHで得られる。一方、低温側の温度TLでは、駆動速度分布VLでの最大速度VLmaxは、駆動周波数fLで得られる。このときの駆動周波数fH,fLは、
fH<fL
の関係であることが分かる。

0067

従って、本実施形態に係る圧電アクチュエーター100を備える装置において、装置仕様として、圧電アクチュエーター100の規定駆動特性としての駆動速度分布v0の最大速度v0maxとなる駆動周波数f0(以下、定常駆動周波数f0という)を駆動周波数として、
fH≦f0≦fL
の条件を満たすように設定され、装置の制御データとして記憶される。

0068

定常駆動周波数f0は、上述した条件で設定されるが、図10に示す温度THでの駆動速度分布vHと、温度TLでの駆動速度分布vL、の交点Cpが示す駆動周波数を定常駆動周波数f0とすることが好ましい。このように定常駆動周波数f0が設定されることにより、装置の温度環境が温度THから温度TLの間で変動しても、被駆動体72の駆動速度は交点Cpが示す駆動速度vCpより小さくなることが無く、安定した駆動速度を備える装置を得ることができる。

0069

(第2実施形態)
図11は、第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100(図1参照)を備えたロボットハンド1000を示す外観図である。図11に示すロボットハンド1000に備える圧電アクチュエーター100は、第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100であって、図1に示す被駆動体71が、図示されていないが回転駆動される形態をとり、後述するロボットハンド1000の関節部の回転駆動モーターとして用いられる。ロボットハンド1000は、基部1100に接続された指部1200を備えている。基部1100と指部1200との接続部1300と、指部1200の関節部1400とには、回転駆動モーターとしての圧電アクチュエーター100が組み込まれている。またロボットハンド1000には制御部1500を備え、制御部1500によって圧電アクチュエーター100の駆動により接続部1300および関節部1400を回動させ指部1200を人間の指のように所望の形態に変形させることができる。

0070

本実施形態に係るロボットハンド1000に、第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100を用いることにより、指部1200を駆動させ所望の対象物を把持する際に、所定の位置まで正確に指部1200を移動させることができるため、動作速度の速いロボットハンド1000を得ることができる。

0071

(第3実施形態)
図12は、第3実施形態に係るロボットハンド1000を備えるロボット2000の構成を示す外観図である。ロボット2000は、本体部2100、アーム部2200およびロボットハンド1000を備える。図示するロボット2000は、いわゆる多関節型ロボット分類される。本体部2100は、例えば床、壁、天井、移動可能な台車の上などに固定される。アーム部2200は、本体部2100に対して可動に設けられており、本体部2100にはアーム部2200を回転させるための動力を発生させる図示しないアクチュエーターや、アクチュエーターを制御する制御部等が内蔵されている。

0072

アーム部2200は、第1フレーム2210、第2フレーム2220、第3フレーム2230、第4フレーム2240および第5フレーム2250から構成されている。第1フレーム2210は、回転屈折軸を介して、本体部2100に回転可能または屈折可能に接続されている。第2フレーム2220は、回転屈折軸を介して、第1フレーム2210および第3フレーム2230に接続されている。第3フレーム2230は、回転屈折軸を介して、第2フレーム2220および第4フレーム2240に接続されている。第4フレーム2240は、回転屈折軸を介して、第3フレーム2230および第5フレーム2250に接続されている。第5フレーム2250は、回転屈折軸を介して、第4フレーム2240に接続されている。アーム部2200は、制御部の制御によって、各フレーム2210〜2250が各回転屈折軸を中心に複合的に回転または屈折し動く。これらフレームを接続する回転屈曲軸駆動装置として第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100を用いることができる。

0073

アーム部2200の第5フレーム2250のうち第4フレーム2240が設けられた他方には、ロボットハンド接続部2300が接続されており、ロボットハンド接続部2300にロボットハンド1000が取り付けられている。ロボットハンド接続部2300にはロボットハンド1000に回転動作を与える圧電アクチュエーター100が内蔵され、ロボットハンド1000は対象物を把持することができる。

0074

本実施形態に係るロボット2000に第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100を各フレームが接続される回転屈曲軸に用いることにより、各フレームの駆動速度を速めることができ、生産性の高いロボット2000を得ることができる。従って、高い生産性が求められる電子機器の組み立て作業や検査等が最適なロボットを提供することができる。更にフレームが停止時の慣性力によって、暴走することを抑制することができるため、安全な作業を可能とするロボットを得ることができる。

0075

(第4実施形態)
図13は、第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100(図1参照)を備える、直交ロボットの一実施態様としての搬送装置としての電子部品搬送装置を備える電子部品検査装置を示す外観図である。図13に示す電子部品検査装置5000(以下、検査装置5000という)は、電子部品の電気的特性を検査する機能を有する部分3000(以下、検査部3000という)と、電子部品を所定の位置間で搬送する電子部品搬送装置である電子部品搬送ロボットとしての搬送装置部分4000(以下、搬送装置部4000という)と、を備える装置である。

0076

図13に示す検査装置5000は、直方体状の装置基台3010を備えている。装置基台3010の長手方向をY方向とし、水平面においてY方向と直交する方向をX方向とする。そして、鉛直方向をZ(−)方向とする。

0077

装置基台3010上において図中左側には給材装置3020が設置されている。給材装置3020の上面には、Y方向に延びる一対の案内レール3031a,3031bが給材装置3020のY方向全幅にわたり凸設されている。一対の案内レール3031a,3031bの上側には直動機構を備えたステージ3040が取り付けられている。そのステージ3040の直動機構は、例えば案内レール3031a,3031bに沿ってY方向に延びる直動機構である。そして、この直動機構に所定のステップ数に相対する駆動信号が入力されると、直動機構がステージを前進または後退させて、ステージ3040が同ステップ数に相当する分だけ、Y方向に沿って往動または復動する。ステージ3040のZ方向を向く面は載置面3040aであり、載置面3040aには電子部品EDが載置される。ステージ3040には吸引式の基板チャック機構が設置されている。そして、基板チャック機構が電子部品EDを載置面3040aに固定するようになっている。

0078

装置基台3010において給材装置3020のY方向側には撮像部としての第2撮像部3052が設置されている。第2撮像部3052は、受光する光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Devices)素子等を搭載した電気回路基板ズーム機構を備えた対物レンズ落射照明装置、自動焦点合わせ機構を備えている。これにより、第2撮像部3052と対向する場所に電子部品EDが位置するとき、第2撮像部3052は電子部品EDを撮影することができる。そして、第2撮像部3052は電子部品EDに光を照射してピント合わせをした後撮影することにより、焦点の合った画像を撮影することができる。

0079

装置基台3010において第2撮像部3052のY方向側には検査台3060が設置されている。検査台3060は電子部品EDを検査するときに電気信号を送受信するための治具である。

0080

装置基台3010上において検査台3060のY方向側には除材装置3070が設置されている。除材装置3070の上面にはY方向に延びる一対の案内レール3032a,3032bが全幅にわたり凸設されている。一対の案内レール3032a,3032bの上側には直動機構を備えたステージ3080が取り付けられている。ステージ3080の直動機構は、給材装置3020が備える直動機構と同様の機構を用いることができる。そして、ステージ3080は案内レール3032a,3032bに沿って往動または復動する。ステージ3080のZ方向を向く面は載置面3080aであり、載置面3080aには電子部品EDが載置される。

0081

装置基台3010のX(−)方向には直方体状の支持台4010が設置されている。装置基台3010に比べて支持台4010はZ(+)方向に高い形状となっている。支持台4010においてX方向を向く面にはY方向に延びる一対の被駆動体としての駆動レール4021a,4021bが支持台4010のY方向全幅にわたり凸設されている。駆動レール4021a,4021bのX方向側には、一対の駆動レール4021a,4021bに沿って移動する直動機構を備えたYステージ4030が取り付けられている。駆動レール4021aもしくは駆動レール4021bの少なくともどちらか一方が第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100の被駆動体72(図1参照)であり、Yステージ4030の直動機構には駆動レール4021aおよび駆動レール4021bのどちらか一方もしくは両方に当接される圧電素子10が備えられ、Yステージ4030に備える圧電素子10を振動させることにより、固定された駆動レール4021a,4021bに対して相対的にYステージ4030は駆動レール4021a,4021bに沿って往動または復動する。

0082

Yステージ4030においてX方向を向く面にはX方向に延在する角柱状の腕部4040が設置されている。腕部4040において−Y方向を向く面にはX方向に延びる一対の駆動レール4022a,4022bが腕部4040のX方向全幅にわたり凸設されている。一対の駆動レール4022a,4022bの−Y方向側には駆動レール4022a,4022bに沿って移動する直動機構を備えたXステージ4050が取り付けられている。駆動レール4022aもしくは駆動レール4022bの少なくともどちらか一方が第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100の被駆動体72(図1参照)であり、Xステージ4050の直動機構には駆動レール4022aおよび駆動レール4022bのどちらか一方もしくは両方に当接される圧電素子10が備えられ、Xステージ4050に備える圧電素子10を振動させることにより、固定された駆動レール4022a,4022bに対して相対的にXステージ4050は駆動レール4022a,4022bに沿って往動または復動する。

0083

Xステージ4050には撮像部としての第1撮像部3051およびZ移動装置4060が設置されている。第1撮像部3051は第2撮像部3052と同様な構造と機能を備えている。そして、第1撮像部3051および第2撮像部3052にて撮像部を構成している。Z移動装置4060は内部に直動機構を備え、直動機構は図示しないZステージを昇降させる。そして、Zステージには回転装置4070が接続されている。そして、Z移動装置4060は回転装置4070をZ方向に昇降させることができる。Z移動装置4060の直動機構は、駆動レール4021a,4021bに沿って駆動されるYステージ4030、駆動レール4022a,4022bに沿って駆動されるXステージ4050、と同様に第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100もしくは第2実施形態に係るアクチュエーター300を備えることができる。

0084

回転装置4070は回転軸4070aを備え、回転軸4070aには把持部3090が接続されている。これにより、回転装置4070はZ方向を軸にして把持部3090を回転させることができる。回転装置4070は、第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100における被駆動体71(図1参照)を、回転方向に駆動させるように用いた回転駆動機構が本実施形態では用いられ、減速装置と組み合わせて構成され、回転軸4070aを所定の角度に回動させる。なお、回転機構としてはステップモーターまたはサーボモーターを用いることもできる。サーボモーターの場合には、モーターの種類は特に限定されず、ACモーター、DCモーターコアレスモーター超音波モーター等を用いることができる。上述の、Yステージ4030、Xステージ4050、Z移動装置4060、回転装置4070等により可動部4080が構成されている。

0085

装置基台3010のX方向側には制御部としての制御装置3100が設置されている。制御装置3100は検査装置5000の動作を制御する機能を備えている。更に、制御装置3100は電子部品EDを検査する機能を備えている。各制御装置3100は入力装置3100aおよび出力装置3100bを備えている。入力装置3100aはキーボート入力コネクター等であり、信号やデータの他に操作者の指示を入力する装置である。出力装置3100bは表示装置や外部装置に出力する出力コネクター等であり、信号やデータを他装置へ出力する。他にも検査装置5000の状況を操作者に伝達する装置である。

0086

上述の構成において、検査部3000の主な構成としては装置基台3010、給材装置3020、ステージ3040、第1撮像部3051、第2撮像部3052、検査台3060、除材装置3070、ステージ3080、などであり、検査対象となる電子部品EDの除給材画像処理、電気的特性計測、などが行われる。また搬送装置部4000の主な構成としては支持台4010、駆動レール4021a,b、Yステージ4030、腕部4040、駆動レール4022a,b、Xステージ4050、Z移動装置4060、回転装置4070、などであり、電子部品EDを給材装置3020から検査台3060、そして除材装置3070までを搬送する。

0087

電子部品EDを検査する検査装置5000は、一般的にクリーン環境、すなわち防塵環境下に設置される。また、図示しないが、検査台3060には電子部品EDの電気的特性を計測するための複数のプローブが配置され、電子部品EDのプローブが接触すべき位置が全てのプローブに対して正確に配置されるように、給材装置3020から検査台3060に電子部品EDが搬送されなければならない。電子部品EDは、検査台3060に載置される前に、第1撮像部3051、第2撮像部3052によって得られる電子部品EDの画像より、画像処理されて検査台3060に備えるプローブ位置に搬送装置部4000によって正確に位置合わせされ、検査台3060に載置される。

0088

更に、電子部品EDはより小型で精密且つ多機能化が進行していることから、いわゆる全数検査が一般的となっている。従って、電子部品EDの一連の検査時間は、検査すべき電子部品EDの数量が極めて大量であることから、より短時間の検査処理を可能とすることが求められ、特に検査時間に占める電子部品EDの搬送時間の短縮が求められていた。そこで、第1実施形態に係る圧電アクチュエーター100を備えたYステージ4030、Xステージ4050、更にはZ移動装置4060を検査装置5000に備えることにより、移動速度を高めることが可能となり、搬送時間を短縮することができる。従って、電子部品EDの搬送時間をより短く制御することが可能となり、検査時間の短い電子部品検査装置を得ることができる。なお、電子部品EDとして、例えば半導体、LCDなどの表示デバイス水晶デバイス、各種センサデバイスインクジェットヘッド、各種MEMSデバイスなどを検査する電子部品検査装置として適用できる。

0089

図14は、Z移動装置4060の概略構成を示す透過斜視図である。図14に示すように、Z移動装置4060の内部には、把持部3090を備える回転装置4070を所定の方向に駆動する複数の駆動装置が備えられている。駆動装置は、駆動源となる圧電アクチュエーター100x,100y,100θと、各圧電アクチュエーター100x,100y,100θにより駆動させる被駆動体としての被駆動体710,720、そして回転駆動される回転装置4070を備えている。また、回転装置4070を図示するZ方向に直動させるための図示しない直動機構を備えている。

0090

上述した通り、Z移動装置4060は電子部品EDを把持部3090によって把持し、Yステージ4030、Xステージ4050によって移動され、検査台3060へ把持した電子部品EDを搬送駆動する。検査台3060には、電子部品EDの電気的な性能を検査する電気的な接点となるプローブが配置され、プローブ位置に電子部品EDの電極パッドが接触するように電子部品EDが検査台3060に載置される。上述した通り、電子部品EDの検査方法は全数検査が一般的に行われることから、検査台3060への電子部品EDの給材そして除材の時間を短縮させることが電子部品EDの検査時間短縮に大きく寄与する。この電子部品EDの除給材時間の短縮を実現する手段として、図14に示すようにZ移動装置4060に回転装置4070を駆動する駆動装置として圧電アクチュエーター100x,100y,100θが備えられている。

0091

図14に示すZ移動装置4060の内部に備える圧電アクチュエーター100x,100y,100θは上述する圧電アクチュエーター100を用いている。圧電アクチュエーター100xは被駆動体710を駆動し、圧電アクチュエーター100yは被駆動体720を駆動し、圧電アクチュエーター100θは回転装置4070を駆動する。圧電アクチュエーター100xは、被駆動体71を図示矢印P方向、すなわちXステージ4050の移動方向である図示するX方向に駆動するようにZ移動装置4060に装着されている。なお、図示しないが、被駆動体710は駆動方向Pにのみ移動可能なスライド機構を備えている。圧電アクチュエーター100yは、被駆動体720を図示矢印Q方向、すなわち図示するY方向である図13に示すYステージ4030の移動方向に駆動するように、被駆動体710と同期して移動するように装着されている。言い換えるなら、圧電アクチュエーター100yは被駆動体710に固定されている。被駆動体720は、圧電アクチュエーター100yとともに圧電アクチュエーター100xのP方向に駆動することが可能で、尚且つ圧電アクチュエーター100yに対して相対的にQ方向にのみ移動可能な図示しないスライド機構を備えている。

0092

圧電アクチュエーター100θは、被駆動体720に固定され、回転装置4070を被駆動体720に対して相対的に回転駆動させる。このように圧電アクチュエーター100x、圧電アクチュエーター100y、そして圧電アクチュエーター100θを配置することにより、Z移動装置4060が、Yステージ4030、Xステージ4050(図13参照)によって、所定の停止位置まで移動して停止した後に、把持部1090を微小移動させる。

0093

圧電アクチュエーター100x,100y,100θによって速い駆動速度で駆動される被駆動体710,720および回転装置4070を備えることにより、電子部品EDを検査台3060に短時間で載置し、検査後の検査台3060からの除材も短時間で行うことができる。これにより、高速で電子部品EDを搬送する搬送装置部4000を備え、電子部品EDの検査を短時間で実行できる、生産性の高い電子部品検査装置5000を得ることができる。また、このように搬送装置部4000は、高い精度で電子部品を移載でき、検査台あるいは基板などに高精度で位置決めして電子部品を配置することができる電子部品搬送装置として好適に用いられる。

0094

実施例として、第1実施形態に係る、図1に示す圧電アクチュエーター100の構成を備える圧電アクチュエーター100Aを用いて定常駆動周波数f0を求めた。このときの圧電アクチュエーター100Aに備える圧電素子10Aとして、図15(a)に示すように、長さ30.0mm。幅7.5mm、厚さ3.0mmに製作した。この圧電素子10Aを、駆動されるローターとしての被駆動体71Aに当接力TPをTP=16Nとなるように付勢した。被駆動体71Aの回転速度を計測するため、エンコーダーを被駆動体71Aの外周速度が計測できるように配置した。

0095

この圧電アクチュエーター100Aを、温度70℃および温度20℃の環境下で、駆動実効電圧200Vrmsを印加し、駆動周波数ごとの被駆動体71Aの外周速度をエンコーダーにより計測した。その結果を図15(b)に示す。図15(b)に示す速度分布V70は、温度70℃の環境下で圧電アクチュエーター100Aを駆動させた場合の速度分を示し、速度分布V20は、温度20℃の環境下で圧電アクチュエーター100Aを駆動させた場合の速度分布を示す。

実施例

0096

各速度分布V70,V20における最高速度が得られる駆動周波数は、図15(b)より、速度分布V70では43.75kHz、速度分布V20では44.3kHzと求められる。従って、図10にて説明した定常駆動周波数f0は、
43.75kHz≦f0≦44.3kHz
の範囲で設定すればよい。更に、速度分布V70と速度分布V20との交点CPAが示す駆動周波数がより定常駆動周波数f0として好ましく、その値は44.1kHzとなる。求められた駆動周波数を定常駆動周波数f0=44.1kHzとして圧電アクチュエーター100Aの仕様とすることで、高速駆動を可能とする圧電アクチュエーター100Aが得られた。

0097

10…圧電素子、20…保持ケース、31…第1支持部、32…第3支持部、41…第2支持部、42…第4支持部、50…基台、60…ばね、71,72…被駆動体、100…圧電アクチュエーター。

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