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技術 構造物の解体工法

出願人 株式会社竹中工務店
発明者 新井宗亮西岡博之野方康次
出願日 2012年6月15日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2012-135728
公開日 2014年1月9日 (6年11ヶ月経過) 公開番号 2014-001510
状態 特許登録済
技術分野 既存建築物への作業
主要キーワード 切断機器 解体工場 作業範囲外 解体設備 内部柱 作業設備 梁ブロック 移動タイプ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

構造物を効率的に解体する。

解決手段

梁30を構成するH形鋼30Aの上のスラブ32に2本の切り込みを入れ、この2本の切り込み間の取除部29に、ハンマー等で衝撃を与え、取除部29を取り除いてH形鋼30Aを露出させる。そして、露出部位27から露出したH形鋼30Aを切断する。したがって、ブレーカー等で斫って取除部29を取り除く場合と比較し、容易に取除部29を取り除きH形鋼30Aを露出させることができると共に、粉塵騒音が抑制される。よって、解体建物10の解体作業の効率が向上する。

概要

背景

特許文献1には、橋梁床版解体工事において、反力桁材(本設)で支持しながら上揚力既設床版下面に作用させ、主桁フランジと床版との定着解放して両者を分離した後、既設床版を撤去する床版解体方法が開示されている。

特許文献2には、床版を切断してブロックに解体する方法において、ブロック上面の幅が下面の幅より大きくなるように床版を斜めに切断する床版の解体工法が開示されている。

特許文献3には、下フランジを残してH鋼を切断する解体工法が開示されている。また、その他関連する建物の解体工法が、特許文献4〜6に開示されている。

しかし、構造物をより効率的に解体することが求められている。

概要

構造物を効率的に解体する。梁30を構成するH形鋼30Aの上のスラブ32に2本の切り込みを入れ、この2本の切り込み間の取除部29に、ハンマー等で衝撃を与え、取除部29を取り除いてH形鋼30Aを露出させる。そして、露出部位27から露出したH形鋼30Aを切断する。したがって、ブレーカー等で斫って取除部29を取り除く場合と比較し、容易に取除部29を取り除きH形鋼30Aを露出させることができると共に、粉塵騒音が抑制される。よって、解体建物10の解体作業の効率が向上する。

目的

本発明は、上記事実を考慮し、構造物を効率的に解体することがきる構造物の解体工法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

梁を構成する鋼材の上のスラブ切り込みを入れる第一工程と、前記切り込みを入れた部位に衝撃を与え、前記スラブを取り除いて前記鋼材を露出させる第二工程と、露出した前記鋼材を切断する第三工程と、を有する構造物解体工法

請求項2

前記鋼材の断面の一部を残して切断する第一切断工程と、前記梁をクレーンで吊った状態で、前記第一切断工程で切断されずに残った部位を切断する第二切断工程と、を備える請求項1に記載の構造物の解体工法。

請求項3

前記鋼材はH形鋼材とされ、前記第一切断工程において、前記H形鋼材のウエブを全部又は一部を残して切断する、請求項2に記載の構造物の解体工法。

請求項4

前記第一切断工程において、前記H形鋼材の切断面が、下側のフランジ部と前記ウエブの全部又は一部とで逆T字形状となるように、又は上側のフランジ部と前記ウエブの全部又は一部とでT字形状となるように切断する、請求項3に記載の構造物の解体工法。

請求項5

前記鋼材はH形鋼材とされ、前記第一切断工程において、前記H形鋼材の切断面がZ字形状となるように、上下のフランジ部の左右方向の端部を残して切断する、請求項2に記載の構造物の解体工法。

技術分野

0001

本発明は、構造物解体工法に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、橋梁床版解体工事において、反力桁材(本設)で支持しながら上揚力既設床版下面に作用させ、主桁フランジと床版との定着解放して両者を分離した後、既設床版を撤去する床版解体方法が開示されている。

0003

特許文献2には、床版を切断してブロックに解体する方法において、ブロック上面の幅が下面の幅より大きくなるように床版を斜めに切断する床版の解体工法が開示されている。

0004

特許文献3には、下フランジを残してH鋼を切断する解体工法が開示されている。また、その他関連する建物の解体工法が、特許文献4〜6に開示されている。

0005

しかし、構造物をより効率的に解体することが求められている。

先行技術

0006

特許4073454号
特開昭61−60910号公報
特開2012−1905号公報
特開2012−1902号公報
特開2012−1903号公報
特開2012−1904号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、上記事実を考慮し、構造物を効率的に解体することがきる構造物の解体工法を提供することが目的である。

課題を解決するための手段

0008

請求項1の構造物の解体工法は、を構成する鋼材の上のスラブ切り込みを入れる第一工程と、前記切り込みを入れた部位に衝撃を与え、前記スラブを取り除いて前記鋼材を露出させる第二工程と、露出した前記鋼材を切断する第三工程と、を有する。

0009

請求項1の構造物の解体工法では、鋼材の上のスラブに切り込みを入れて、切り込みを入れた部位に衝撃を与えてスラブを取り除き鋼材を露出させて鋼材を切断する。したがって、ブレーカー等で斫ってスラブを取り除く場合と比較し、容易にスラブを取り除き鋼材を露出させることができる。よって、構造物の解体作業の効率が向上する。

0010

請求項2の構造物の解体工法は、前記鋼材の断面の一部を残して切断する第一切断工程と、前記梁をクレーンで吊った状態で、前記第一切断工程で切断されずに残った部位を切断する第二切断工程と、を備える。

0011

請求項2の構造物の解体工法では、鋼材の断面の一部を残して切断する。そして、この後、梁をクレーンで吊った状態で、切断されずに残った部位を切断する。したがって、鋼材を一回で全て切断する場合と比較し、クレーンで吊る時間を短くすることができる。よって、クレーンを効率的に使用することができ、この結果、構造物の解体作業の効率が向上する。

0012

請求項3の構造物の解体工法は、前記鋼材はH形鋼材とされ、前記第一切断工程において、前記H形鋼材のウエブを全部又は一部を残して切断する。

0013

請求項3の構造物の解体工法では、H形鋼材のウエブを全部又は一部を残して切断することで、捩じれに対して強くなり、この結果、捩れによる揺れが抑止される。

0014

請求項4の構造物の解体工法は、前記第一切断工程において、前記H形鋼材の切断面が、下側のフランジ部と前記ウエブの全部又は一部とで逆T字形状となるように、又は上側のフランジ部と前記ウエブの全部又は一部とでT字形状となるように切断する。

0015

請求項4の構造物の解体工法では、H形鋼の下側のフランジ部とウエブの全部又は一部とで逆T字形状となるように、又はH形鋼の上側のフランジ部とウエブの全部又は一部とでT字形状となるように切断する。よって、下側フランジ部又は上側のフランジ部によって、一部切断後の剛性が効果的に向上する。

0016

請求項5の構造物の解体工法は、前記鋼材はH形鋼材とされ、前記第一切断工程において、前記H形鋼材の切断面がZ字形状となるように、上下のフランジ部の左右方向の端部を残して切断する。

0017

請求項5の構造物の解体工法では、H形鋼材の切断面がZ字形状となるように、上下のフランジ部の左右方向の端部を残して切断するので、一部切断後の断面の対角方向の剛性が効果的に向上する。

発明の効果

0018

本発明によれば、構造物を効率的に解体することがきる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態に係る解体工法を用いて解体されている解体建物を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における作業設備下降工程(A)〜(D)を示す工程図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における昇降装置下降手順(A)〜(D)を示す工程図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法で解体建物を上から下に解体する様子を(A)から(C)に順番に示した説明図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法におけるスラブ解体工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における梁解体工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における外周柱解体工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における耐力壁解体工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における内周柱解体工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法におけるハットダウン登録商標)工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における固定工程を示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る解体工法における固定装置の荷降ろし工程を示す側面図である。
ビーム材をH形鋼に掛け渡してスラブを支持した状態を示す側面図である。
(A)は図13に示すビーム材を長手方向に伸ばした状態を示す側面図であり、(B)はビーム材を長手方向に縮めた状態を示す側面図である。
ビーム材を用いて支持されたスラブを上方から見た場合の平面図である。
ビーム材を用いて支持されたスラブを切断する切断線を示す平面図である。
スラブロック体をクレーンで吊り上げた状態を示す斜視図である。
(A)は梁に対応する部位のスラブを切断する切断線を示す斜視図であり、(A)は取除部を取り除いた状態を示す斜視図である。
梁スラブブロック体に解体する工程(A)〜(C)を示す工程図である。
梁スラブブロック体に解体する工程(D)〜(E)を示す工程図である。
(A)切断前のH形鋼を示す側面図であり、(B)H形鋼の切断面がT字形状に切断された状態を示す側面図である。
(A)切断前のH形鋼を示す側面図であり、(B)H形鋼の切断面がZ字形状に切断された状態を示す側面図である。
平面視において柱の軸中心から離れた位置が重心位置の柱梁ブロック体の柱の外周の鋼管を切断した状態を示す側面図である。
図23の柱梁ブロック体に対して、クレーンを操作してワイヤー吊り下げ状態を緩めて、柱を傾けて柱に曲げ応力を発生させて柱の内部のコンクリート破断している様子を示す側面図である。
図23破断後に柱梁ブロック体をクレーンで吊り上げた状態を示す側面図である。
(A)は跳出部を含むスラブを示す平面図であり、(B)は跳出部を含む梁スラブブロック体をクレーンで吊り上げた状態を示す側面図である。

実施例

0020

図を参照しながら、本発明が適用された解体工法を説明する。なお、図1図4等に示されているように、本発明が適用されて解体される解体建物10は、超高層ホテルである。また、図1等に示すように、解体建物10は、円筒状の鋼管28Aの中に高強度のコンクリート28Bを密実充填したCFT造の柱28(図14図15図17等を参照)、鉄骨造の梁30、鉄筋コンクリート造のスラブ32、鉄骨ブレース206を含む鉄筋コンクリート造の耐力壁63(図7等を参照)等によって躯体が構成され、外壁面外壁パネル34が設置されたている。すなわち、柱28は躯体柱、梁30は躯体梁、スラブ32は躯体床を、それぞれ構成している。

0021

なお、解体階基準階をN階、基準階の1つ下の階をN−1階、基準階Nの2つ下の階をN−2階、基準階Nの3つ下の階をN−3階、そして、基準階Nの一つ上の階をN+1階とする。

0022

<作業設備>
まず、本発明の実施形態に係る作業設備900の全体構成について説明する。なお、作業設備900は、解体空間構築システム、揚重システム、及びエネルギーマネジメントシステム等を含んで構成されている。

0023

図1に示すように、作業設備900を構成する養生部902によって、解体建物10の上部を囲むことで解体作業空間904(図2及び図4も参照)が形成される。そして、この解体作業空間904の中で解体作業を行うことによって、解体作業時に発生し、解体建物10の周辺へ至る振動騒音粉塵等が抑制される。

0024

また、解体した解体ブロック906を、クレーン112(図1では後述するクレーン112D)で、解体建物10の中に上下方向に沿って設けられた運搬空間908(図4も参照)を利用して降ろしていく。そして、図4の(A)〜(D)に順番に示すように、作業設備900(養生部902)を下降させ、解体建物10を上部から下へと順次解体していく。

0025

このように解体建物10の上部に作業設備(移動式解体工場(ハット))900を設置し、作業設備900を上階から下階へと移動させながら順次、解体建物10の解体を行っていく工法は「ハットダウン(HADOWN)(登録商標)工法」とされている。作業設備900は、上述したようにクレーン112を含む解体設備が一体となっており、解体建物10の建物躯体包みながら隙間なく降下し、解体材を解体建物10の内部を通して降ろすため、従来工法に比べ、より安全で環境にやさしい解体が可能となっている。

0026

なお、本実施形態では、この「ハットダウン(HATDOWN)(登録商標)工法」に、本発明を適用した例で説明するが、これに限定されるものではない。本発明は、構造物の解体に広く汎用的に適用することができる。

0027

(解体空間構築システム)
つぎに解体空間構築システムについて説明する。

0028

図1に示すように、解体空間構築システムは、移動式囲い12、壁構造体14、及び隙間養生装置170等を含んで構成された養生部902を有している。また、移動式囲い12は、架構としての外構16と、外構16を昇降させる昇降手段としての昇降装置18と、を有している。

0029

養生部902を構成する移動式囲い12を構成する外構16は、解体建物10の複数の解体階(本実施形態では、N+1階、N階、N−1階、及びN−2階)の外周全てを囲むようにして配置されている。また、養生部902を構成する壁構造体14は、枠組足場60と防音壁62とを含んで構成されている。

0030

支柱20(図3参照)は、H形鋼からなり桁行方向へ並んで配置され略鉛直に立てられた一対の外フレーム36とトラスを構成するように配置され一対の外フレーム36同士をつなぐトラス部材(不図示)とを含んで構成されている。そして、外フレーム36の下端部には、外構16の外側(解体建物10から離れる側)へ張り出す受け梁64が設けられており、この受け梁64の上に設置された足場板(不図示)の上に、複数層を形成するように枠組足場60が建てられている。

0031

外構16は、複数の支柱20と、隣り合う支柱20同士を連結する繋ぎ梁(不図示)と、隣り合う支柱20同士を連結して支柱20を拘束する連結部材としてのブレース部材(付図示)と、を含んで構成された架構である。また、ボルト締め付けることにより、ブレース部材の端部をガセットプレート(不図示)に接合している。そして、ボルトを締め付けたり、緩めたり、或いは緩めて外したりして、支柱20(ガセットプレート)とブレース部材の端部との接合部の接合力を調整することができる。すなわち、ブレース部材により支柱20を拘束する拘束力を変更することができる。

0032

防音壁62は、枠組足場60の側面に取り付けられると共に略隙間無く配置された複数の防音パネル66により構成されている。また、防音パネル66の外壁面の一部には、ソーラーパネル128が固定されている(図4も参照)。

0033

また、解体作業空間904の上面を覆うように開閉式屋根118が設置されている。開閉式屋根118は状の開閉部材によって開閉するように構成されている。そして、開閉屋根118を開放することで、解体作業空間904が効果的に換気され、解体作業空間904の作業環境を良好に保つことができ、この結果、解体作業の効率が向上する。

0034

(揚重システム)
つぎに、揚重システムについて説明する。

0035

揚重システムは、図1に示すように、解体作業空間904内に配置された複数のクレーン112A〜112Eと、梁114、116と、を含んで構成されている。梁116は、H形鋼により構成され、支柱20の上に架設され対向して配置された受梁40の上に敷設されたレール上を走行することにより、桁行方向に平行移動する。

0036

クレーン112Aは、梁116の下面に取り付けられたH形鋼からなるレール120に沿って解体建物10の梁間方向へ移動可能とされている。クレーン112Bは梁114の左右両端付近に設置され、クレーン112Cは梁114の略中央に設置されている。また、クレーン112Dは梁114の右端部の上に設置され、梁114に取り付けられた方向転換シーブ122を介して下方へ吊り下げられるワイヤー111を巻き上げるウインチ124によって昇降するように構成されている。クレーン112Eは、最上層の枠組足場60に設置されている。

0037

これら、クレーン112A〜112Eは、固定タイプ、一方向移動タイプ、二方移動タイプの3タイプに分けられる。固定タイプは、水平方向に移動しないクレーンであり、一方向移動タイプは、桁行方向へのみ移動可能なクレーンであり、二方向移動タイプは、梁間方向と桁行方向との二方向へ移動可能なクレーンである。一方向タイプのクレーンには、クレーン112Eが該当し、固定タイプのクレーンには、クレーン112B、112C、112Dが該当し、二方向移動タイプのクレーンには、クレーン112Aが該当する。

0038

そして、解体された解体ブロック906を、各クレーン112によって、解体建物10の中に上下方向に沿って設けられた運搬空間908(図4も参照)を利用して降ろしていく。

0039

このように、揚重システムは、複数のクレーン112を解体作業空間904で稼働させることで、解体作業の作業効率を向上させている。

0040

(エネルギーマネジメントシステム)
つぎにエネルギーマネジメントシステムについて説明する。

0041

クレーン112A〜112Eに設けられた回生システムや解体建物10の柱28やスラブ302等の振動する部分に設けられた振動発電装置Gによって発生させた電気エネルギーを、図示されていない蓄電池充電する。また、養生部902の側壁(防音パネル66の外壁面)と屋根とに固定されたソーラーパネル128が太陽光発電することによって発生させた電気エネルギーも図示されていない蓄電池に充電される。

0042

そして、蓄電池に充電された電力を解体作業で利用する。このようにエネルギーマネジメントシステムは、解体作業に伴って発生する運動エネルギー太陽光を電気エネルギーに変換して電力として利用することで、外部から供給される電力を減少させている。

0043

<作業設備の下降手順>
つぎに、作業設備900の下降手順について説明する。なお、前述した図4等に示すように、作業設備(ハット)900を下降させ、解体建物10を上から下へと順次解体していく工法を、「ハットダウン(HATDOWN)(登録商標)」とし、作業設備900を下降させる工程を「ハットダウン(HAT DOWN)(登録商標)工程」とする。

0044

また、図3(A)〜(H)では、その位置にある解体建物10の外周の柱28に固定された固定装置90に、アーム部材86、88が接合した状態である場合を「○」の記号で示し、その位置にある固定装置90にアーム部材86、88が固定されていない状態である場合を「×」の記号で示す。また、図3では図が煩雑になるのを避けるため、アーム部材86、88の符号は(A)のみに記している。

0045

まず、図2(A)及び図3(A)に示すように、解体建物10のN階、N−1階、及びN−2階の外周の柱28に固定装置90を取り付け、アーム部材86、88で作業設備900の養生部902(図2(A))を固定する。

0046

次に、基準階であるN階〜N−3階に、スラブ32を支持する後述する仮設のビーム材100(図13及び図14も参照)を設置して、解体作業空間904で各種解体作業を行う。なお、解体作業の詳細は後述する。また、解体された解体ブロックは、クレーン112A〜112Eによって地上階へ降ろし、解体建物10の外へ運び出される。なお、図2(A)では後述する梁ブロック体31がクレーン112で吊られた状態が図示されている。

0047

図2(B)及び図3(B)に示すように、N階のアーム部材86、88を解体建物10の固定装置90に固定されてない状態にする。なお、図2(B)では、後述する柱梁ブロック体50がクレーン112で吊られた状態が図示されている。また、N−3階に固定装置90を設置する。

0048

図3(C)に示すように、各階の固定装置90にアーム部材86を固定しない状態にした後に、ボルトを緩めたり或いは緩めて外したりして、図示されていないブレース部材の端部をガセットプレートに接合する接合力を小さくすることにより、ブレース部材による支柱20を拘束する拘束力を弱めた状態にする。

0049

図2(C)及び図3(D)に示すように、電動モータ72(図3参照)を稼働させ、解体建物10を囲む支柱20を内支柱68に対して同時に下降させることにより、外構16(図2参照)を1階分だけ下降させる。

0050

図2(D)及び図3(E)に示すように、外構16の1階分の下降が完了した後に、ボルトを締め付けると共に、アーム部材86を解体建物10の外周の柱28に固定されたN−1階、N−2階、N−3階の固定装置90に接合し、解体建物10に支柱20を固定する。

0051

次に、図3(F)に示すように、各階の固定装置90にアーム部材88を固定しない状態にした後に、図3(G)に示すように、電動モータ72を稼働させ、支柱20に対して内支柱68を1階分だけ下降させる。

0052

そして、図3(H)に示すように、アーム部材88を、解体建物10の外周の柱28に固定されたN−1階、N−2階、N−3階の固定装置90に接合し、解体建物10に内支柱68を固定する。

0053

このような工程(図2(A)〜(D)及び図3(A)〜(H))と同様のサイクルを繰り返すことで、作業設備900を下降させながら、解体建物10を上から下へと順次解体していく。

0054

<解体工法の詳細>
つぎに解体工法の各工程の詳細について説明する。なお、前述したように、解体階の基準階をN階、基準階の1つ下の階をN−1階、基準階であるN階の2つ下の階をN−2階、基準階であるN階の3つ下の階をN−3階、そして基準階であるN階の一つ上の階をN+1階とする。

0055

まず、基準階であるN階、及びN階付近の下階(例えば、N−1〜N−3)に、スラブ32を支持する後述する仮設のビーム材(支保梁)100(図13及び図14も参照)を設置した後に、解体作業空間904で解体作業を行う。

0056

(スラブ解体工程)
図5図13、及び図15に示すように、解体するスラブ32を支持する梁30のH形鋼30Aに、支保梁の一例としてのビーム材(ペコビーム)100を掛け渡す。図15に示すように、ビーム材100は、平行に並べて掛け渡し、鋼管110によって連結する。なお、図13に示すように、掛け渡すH形鋼30Aの大きさが異なる場合は、鋼管等の調整部材115を間に挟み高さを調整する。そして、ビーム材100とスラブ32との間に、支持部材の一例としてのジャッキ108を設け、スラブ32を支持する。

0057

ここで、図14に示すように、本実施形態のビーム材(ペコビーム)100は、内ビーム102と外ビーム104とが長手方向に抜き差し可能な抜差構造となっており、長手方向に伸縮自在となっている。また、長さの異なる内ビーム102と外ビーム104と組合せることも可能となっている。

0058

図5に示すように、N+1階の柱28にラッシングベルト202を巻きつけて、ラッシングベルト202を柱28間に張る。そして、N+1階の床を構成するスラブ32(N階の天井を構成するスラブ32)をロードカッター200で切断する。このとき、図16に示すように、スラブ32を切断線S1で示すように矩形状に切断する(切り込みを入れる)。更に、梁30部分の両端部に切断線S2で示すように平行に切り込みを二本入れる。そして、図17に示すように、スラブ32を矩形状に切ったスラブブロック体33をクレーン112で吊って運搬空間908(図1及び図4を参照)から地上階に降ろす。

0059

なお、スラブ32の解体作業と同時に、解体するスラブ32の下階のN階において、ホイスト操作者玉掛け作業を行っている。更に、その下のN−1階においては、外壁パネル34の撤去作業を行っている。また、その下のN−2階においては、固定装置90の設置作業を行っている。また、その下のN−3階においては、スラブ32をロードカッター200で切断するための出作業を行うと共に、スラブブロック体33をクレーン112で吊る為の削孔33A(図16及び図17を参照)をあける削孔作業を行っている。

0060

(梁解体工程)
図18、図19−1(A)、及び図19−1(B)に示すように、梁30部分のスラブ32の切断線S2の間の取除部29をハンマー等で衝撃を与えて取り除きH形鋼30Aを露出させる。なお、2本の切断線S2の間隔(露出させる矩形状の部位の幅)は、本実施形態では、約50mmとなっている。また、取除部29が取り除かれた部位を露出部位27とする。そして、図19−1(C)に示すように、露出部位27から、ガス溶段断器等の切断機器(不図示)を挿入し、H形鋼30Aの一部を残して切断する(切断の詳細は後述する)。なお、ここまでの作業は、前述したスラブ解体工程の際に、スラブブロック体33を吊り上げる前に行ってもよい。なお、図17では、スラブブロック体33を吊り上げる前に、取除部29が取り除かれた状態となっている。

0061

図6に示すように、N階の耐力壁63と梁30及び柱28との接合部のコンクリートを斫つり、耐力壁63と上部の梁30とを接合するガセットプレート(図示略)を切断する。

0062

図6及び図19−2(C)に示すように、梁30にクレーン112(図1参照)のワイヤー111をかける。図19−2(D)に示すように、H形鋼30Aにおける切断せずに残した部位を切断する。そして、梁ブロック体31をクレーン112(図1参照)で吊り上げて運搬空間908(図1及び図4を参照)から地上階に降ろす(図2(A)、図6も参照)。

0063

なお、図6に示すように、梁30の解体作業と同時に、N階において、ビーム材100や鋼管110等の(図13及び図14参照)の解体と搬出を行っている。また、その二階下のN−2階においては、引き続き固定装置90の設置作業を行っている。また、その下のN−3階においては、引き続きロードカッター200で切断するための墨出作業を行うと共に、先行して削孔作業を行っている。

0064

なお、H形鋼30Aの一部を残す部位はどのように残してもよいが、本解体作業では、つぎの二つのいずれかとなっている。

0065

図20に示すように、H形鋼30Aの切断面がT字形状となるように切断する。つまり、下側のフランジ部30Dとウエブ30Cの下部30CTとを残すように切断する。或いは、図21に示すように、切断面がZ字形状となるように切断する。つまり、上側のフランジ部30Bの左右方向にいずれ一方の一端部30BTと下側のフランジ部30Dの左右方向のいずれか他方の他端部30DTとを残すように切断する。なお、図19−1(C)では、図20のように切断している。

0066

(外周柱解体工程)
図7に示すように、N階にネット204を張る。そして、外周の柱28や梁30等で構成された柱梁ブロック体50に解体する。なお、図7と次に説明する図8とには、耐力壁63内に設けられた柱208や鉄骨ブレース206等の内部構造が図示されている。

0067

ここで、前述した梁解体工程では、図7及び図22に示すように、梁ブロック体31(図19−2(D)を参照)を取り除いた後に残る柱梁ブロック体50における柱28から両方向に延びる梁52と梁54との重量が異なるように切断しておく。なお、本実施形態では梁52と梁54とは同構造であるので、これらの長さを異ならせて(本実施形態では梁52を梁54よりも長くなるように)切断することで、重量を異ならせている。

0068

つまり、図22に示すように、平面視において柱28の軸中心G1から離れた位置が柱梁ブロック体50の重心位置G2となるように柱28から延びる梁52と梁54とを切断する。なお、本解体工法では、前述したスラブ解体工程の際にスラブ32の二本の切断線S2部分(図8参照)をこのように長さになるように入れておく。

0069

図22に示すように、柱梁ブロック体50にクレーン112のワイヤー111をかける(図7も参照)。このとき、吊具113の位置が重心位置G2よりも柱28側となるようにする。また、耐力壁63(図7参照)と外周の柱28とを接合するガセットプレート(図示略)を切断する。なお、クレーン112のワイヤー111は、H形鋼30Aの切断前にかけていてもよい。

0070

図22に示すように、柱28の外周の鋼管28Aをカッターガス溶断等で切断する(切断部23C)。図23に示すように、クレーン112を操作して、ワイヤー111の吊り下げ状態を緩めて、柱28を重心位置G2側に傾けて、柱28の内部のコンクリート28Bに曲げ応力を発生させてコンクリート28Bを破断する。図24に示すように、破断後、柱梁ブロック体50をクレーン112(図1参照)で吊り上げて運搬空間908(図1及び図4を参照)から地上階に降ろす(図2(B)と図7も参照)。

0071

なお、図7に示すように、外周の柱28の解体作業と同時に、N階の2階下の階N−2において、ロードカッター200でスラブ32の切断作業を先行して開始する。

0072

(耐力壁解体)
図8に示すように、耐力壁63にワイヤー111をかける。耐力壁63と内部の柱28及び下部の梁30とを接合するガセットプレート(図示略)を切断する。耐力壁63をクレーン112で吊り上げて運搬空間908(図1及び図4を参照)から地上階に降ろす。なお、引き続き、N−2階においては、ロードカッター200でスラブ32の切断作業を行う。

0073

内部柱解体)
図9に示すように、内部の柱28と梁30とで構成された柱梁ブロック体65も前述した外周柱解体工程と同様に解体する。つまり、図22に示すように、平面視において柱28の軸中心G1から離れた位置が柱梁ブロック体50の重心位置G2となるように柱28から延びる梁52と梁54とを切断する。図22に示すように、柱28の外周の鋼管28Aをカッターやガス溶断等で切断する(切断部23C)。図23に示すように、柱28を重心位置G2側に傾けて柱28の内部のコンクリート28Bを破断し、クレーン112(図1参照)で吊り上げて運搬空間908(図1及び図4を参照)から地上階に降ろす。

0074

また、N階とN−1階の固定装置90へのアーム部材86の接合を解除し、ボルトを緩め又は緩めて取り外して、支柱20を拘束する拘束力を弱めた状態にする。なお、引き続き、N−2階においては、ロードカッター200でスラブ32の切断作業を行う。

0075

(ハットダウン(登録商標)工程)
図10に示すように、ハットダウン(登録商標)を行う。

0076

(固定工程(外フレームボルト止め工程)
図11に示すように、N階−1とN−2階の固定装置90にアーム部材86、88を接合し、ボルトを締め付ける。なお、このときN階では、スラブ32の切断作業を行う。

0077

なお、上述した(ハットダウン(登録商標)工程)及び(固定工程(外フレームボルト止め工程)との詳細は、既に図12及び図13を用いて詳しく説明したので、ここでは概要のみを簡単に説明した。

0078

(固定装置の荷降ろし工程)
図12に示すように、N階の固定装置90をクレーン112で吊り上げて下階に荷降ろしする。また、スラブ32の切断作業を行う。

0079

なお、N−2階では、外壁パネル34や間柱の撤去作業を行う。更に、N−3階では、荷降ろされた固定装置90をスラブ32に仮置きしたのち、設置する。

0080

(跳出部の解体構成)
つぎに、図25に示す跳出部(跳出縁)78の解体について説明する。なお、跳出部78とは、外周の柱28(図1参照)の外側(屋外方向)に梁やスラブや壁等が有る部位とされている。別の観点から説明すると、跳出部はバルコニー等の外壁よりも屋外へ持ち送りした突き出した形態の縁部である。

0081

そして、本実施形態では、クレーン112の吊具113は、跳出部78の根元部分の位置Pまでしか移動しない。つまり、跳出部78は、クレーン112の作業範囲外の領域となっている。

0082

このような跳出部78の解体では、跳出部78のスラブ32をパイプサポートで支持すると共に梁30を強力サポートで支持する。スラブ32の梁30に対応する部位の両端部には、前述した(梁解体工程)と同様に切断線2本の切断線S2を入れる。そして、同様に切断線S2の間の部位をハンマー等で衝撃を与えて取り除きH形鋼30Aを露出させて、H形鋼30Aを切断する(図18と図19等を参照)。

0083

クレーン112の吊具113を屋外方向の移動限界である位置P(又はその近傍)まで移動させてワイヤー111をかける。スラブ32を切断線S3に沿って切断する。なお、この切断は、平面視において、跳出部78と屋内部分79とで構成された梁スラブブロック体77の重心位置G3が吊具113の移動限界である位置Pとなるように重量バランスを取って切断する。

0084

そして、梁スラブブロック体77をクレーン112(図1参照)で吊り上げて運搬空間908(図1及び図4を参照)から地上階に降ろす。

0085

ここで、本実施形態では、跳出部78を含む梁スラブブロック体77に対して重量バランスを取って切断したが、これに限定されない。跳出部78を含む梁30の梁ブロック体や跳出部78を含むスラブ32のスラブブロック体等に対して重量バランスを取って切断してもよい。

0086

また、跳出部78を含む柱梁ブロック体を、重量バランスを取って切断してもよい。なお、柱梁ブロック体の場合は、平面視における跳出方向(屋外方向)は、重量バランスを取って切断し、跳出方向と直交する左右方向は柱の軸中心から離れた位置が重心位置となるように切断し、柱の外周の鋼管又は外周近傍埋設された鉄筋を切断し、クレーンを操作して柱に曲げ応力を発生させて、コンクリートを破断してもよい(外周柱解体の解体作業(図22図24)を参照)。

0087

<作用及び効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。

0088

(スラブの解体)
図13図17等に示すように、本実施形態では、既設の梁30を構成するH形鋼30A間にビーム材100を掛け渡して、ビーム材100とスラブ32との間にジャッキ108を設けてスラブ32を支持する。そして、この状態でスラブ32を解体する。

0089

ここで、鉛直方向に配置する支保工でスラブ32を支持して、スラブ32を解体する工法の場合、解体するスラブ32の下階において、支保工が作業の邪魔になる。

0090

これに対して、本工法のように、ビーム材100とジャッキ108とで解体するスラブ32を支持することで、ビーム材100は作業の邪魔にならない。よって、解体するスラブ32の下階でも、容易に解体作業等を先行して行うことができる。よって、解体建物10の解体作業の効率が向上する(図5図12を参照)。

0091

また、ビーム材100は、梁30(H形鋼30A)の間隔に合わせて伸縮させて掛け渡すことができる。よって、ビーム材100が長手方向に伸縮しない場合と比較し、容易にビーム材100を掛け渡すことができる(図14参照)。したがって、解体建物10を解体作業の効率が更に向上する。

0092

なお、本実施形態では、ビーム材100は、ペコビームを用いたが、これに限定されない。例えば、ホリービームやAXビーム等を用いてもよい。

0093

(梁の解体)
図18及び図19に示すように、梁30を構成するH形鋼30Aの上のスラブ32に2本の切り込みを入れ、この2本の切り込み間の取除部29にハンマー等で衝撃を与え、取除部29を取り除いてH形鋼30Aを露出させる。そして、取除部29が取り除かれた後の露出部位27から露出したH形鋼30Aを切断する。

0094

したがって、ブレーカー等で斫って取除部29を取り除く場合と比較し、容易に取除部29を取り除きH形鋼30Aを露出させることができると共に、粉塵や騒音が抑制される。よって、解体建物10の解体作業の効率が向上する。

0095

また、H形鋼30Aの断面の一部を残して切断し、その後でクレーン112で吊った状態で、切断せずに残った部位を切断する。

0096

したがって、H形鋼30Aを一回で全て切断する場合と比較し、クレーン112で吊る時間を短くすることができる。よって、クレーン112を効率的に使用することができ、この結果、解体作業の効率が更に向上する。なお、H形鋼30A(鋼材)を残す部位や大きさは、適宜構造計算によって求めればよい。

0097

また、図20に示すように、H形鋼30Aの切断後に残る部位が下側のフランジ部30Dとウエブ30Cとの下部30CT(一部)とで逆T字形状となるように切断している(H形鋼30Aのウエブ30Cを全部又は一部を残して切断している)。そして、このようにH形鋼30Aのウエブ30Cを全部又は一部を残して切断することで、一部切断後における捩じれに対して強くなり、この結果、一部切断後における捩れによる揺れが抑止される。

0098

なお、上側のフランジ部30Bとウエブ30Cの上部を残してもよい。このように切断すると上側のフランジ部30Bを手前の一方向から切断することができる。

0099

また、このように、下側のフランジ部30D又は上側のフランジ部30Bを残すことで、一致部切断後のH形鋼30Aの剛性が効果的に向上する。

0100

また、図21のように、H形鋼材30Aの切断面がZ字形状となるように、上側のフランジ部30Bの一端部30BTと下側のフランジ部30Dの他端部30DTとを残すように切断することで、一致部切断後のH形鋼30Aの対角方向の剛性が効果的に向上する。

0101

(柱の解体)
図22図24に示すように、平面視において柱28の軸中心G1から離れた位置が重心位置G2となるように柱28から延びる梁30を切断すると共に、柱28の外周に設けられた鋼管28Aを切断する。そして、柱梁ブロック体50にかけられたクレーン112を操作してワイヤー111を緩め、柱28に曲げ応力を発生させて、内部のコンクリート28Bを破断する。

0102

したがって、例えば、ブレーカーで横から突いて柱28の内部のコンクリート28Bを破断させる必要がないので、容易に柱28を切断することができる。よって、解体建物10の解体作業の効率が向上する。

0103

なお、本実施形態では、円筒状の鋼管28Aの中に高強度のコンクリート28Bを密実に充填したCFT造の柱28に適用したが、これに限定されない。鉄筋コンクリート製の柱(RC柱)にも適用することができる。具体的には、柱の外周近傍に埋設された鉄筋を切断して柱内部のコンクリートを残した状態とする。そして、この状態で柱梁ブロック体50にかけられたクレーン112を操作してワイヤー111を緩め、柱に曲げ応力を発生させて、柱内部のコンクリートを破断する。

0104

なお、解体工事では、切断位置を自由に設定することができるため、柱の軸中心から離れた位置が重心位置とする偏心切断が可能である。

0105

(跳出部の解体)
図25に示すように、跳出部78と屋内部分79とで構成された梁スラブブロック体77の重心位置G3が、吊具113の位置となるように重量バランスを取って切断する。

0106

したがって、吊り合いを取ることなく、梁スラブブロック体77を吊り上げることができる。特に、跳出部78のように、クレーン112の吊具113が届かない場合であっても、リーチバランサ等で吊り合いを取ることなく、梁スラブブロック体77を吊り上げることができる。よって、解体建物10の解体作業の効率が向上する。

0107

なお、前述したように、解体工事では、切断位置を自由に設定することができるため、重量バランスを取ったバランス切断が可能である。

0108

また、跳出部78を含む柱梁ブロック体の場合は、平面視における跳出方向(屋外方向)は、重量バランスを取って切断し、跳出方向と交差する左右方向は柱の軸中心から離れた位置が重心位置となるように切断する。そして、柱の外周の鋼管又は外周近傍に埋設された鉄筋を切断し、クレーンを操作して柱に曲げ応力を発生させて、柱内部のコンクリートを破断することができる。

0109

<その他>

0110

尚、本発明は上記実施形態に限定されない。

0111

例えば、上記実施形態では、梁30を構成する鉄骨はH形鋼であったが、これに限定されない。H形鋼以外の鉄骨であってもよい。

0112

また、上記実施形態では、「ハットダウン(HATDOWN)(登録商標)工法」に、本発明を適用した例で説明したが、これに限定されるものではない。本発明は、構造物の解体に広く汎用的に適用することができる。更に、鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、CFT造(Concrete-Filled Steel Tube:充填形鋼管コンクリート構造)、それらの混合構造など、さまざまな構造や規模の構造物に対して、本発明を適用することができる。

0113

また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。

0114

10解体建物(構造物の一例)
30 梁
30AH形鋼(鋼材の一例)
30Bフランジ部(上側のフランジ部)
30Cウエブ
30D フランジ部(下側のフランジ部)
32 スラブ

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