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図面 (20)

課題

放射線又は化学療法処置と併用して投与される必要がなく、癌細胞の殺滅が効率的かつ選択的である癌治療を提供すること。

解決手段

本発明は、相同的組換え仲介する遺伝の欠陥によって引き起こされる疾患を治療するための医薬製造における、DNA鎖切断修復を仲介する酵素活性阻害する薬剤の使用に関する。

概要

背景

相同的組換え(HR)は、哺乳動物細胞DNA複製フォークで生じた損傷の修復に重要な役割を果たすことが示されて来ている(非特許文献2)。したがって、HRに欠陥のある細胞は、増殖の遅れを示し、高レベルの遺伝的不安定性を示す。ヒトの癌におけるHR修復の喪失に起因する遺伝的不安定性は、これらの細胞の癌の発生に大きく寄与すると考えられている(非特許文献1)。

DNA鎖切断に応じたポリADPリボシル)化(PARP)による核タンパク質転写後修飾は、DNA修復アポトーシスの調節、及びゲノム定性の維持において重要な役割を担っている。

ポリ(ADP-リボースポリメラーゼ(PARP-1)は哺乳動物細胞中の豊富な核タンパク質であり、このタンパク質は、基質としてNAD+を用いて、ポリ(ADP-リボース)(PAR)ポリマーの形成を触媒する。DNA損傷時に、PARP-1は速やかにDNA鎖切断部(一本鎖又は二本鎖)に結合し、負に帯電したPAR鎖の、自身への付加(自己修飾)及び他のタンパク質への付加を触媒する(総説については非特許文献3、4を参照のこと)。DNA鎖切断部へのPARP-1の結合が、PARポリマーから生じる蓄積された負電荷によって、PARP-1がその切断部から解離されるまで、更なるプロセシングからDNA損傷部を保護するものと考えられている(非特許文献5、6)。

PARP-1は、幾つかの核プロセス、例えばクロマチン構造モジュレーションDNA複製、DNA修復及び転写等に関与することが示されているが、PARP-1ノックアウトマウスは正常に発育する(非特許文献7)。これらのマウスから単離された細胞は、超組み換え表現型(hyper recombination phenotype)を示し、かつ増加レベルのSCE、小核及び四倍体の形態で遺伝的不安定性を示す(非特許文献8〜10)。遺伝的不安定性は、これらのPARP-1ノックアウトマウスで、テロメアの短縮化染色体融合頻度及び異数性頻度の増加によっても生じ得るが(非特許文献11)、これらの結果の全てを別の組のPARP-1ノックアウトマウスで反復することはできなかった(非特許文献12)。前者のマウスノックアウトでは、PARP-1ヌル突然変異レスキュー(null mutation rescue)が、SCIDマウスのV(D)J組み換えを妨害した(非特許文献13)。

これらの結果は、Lindahl及びその共同研究者によって示唆された見解(すなわち、PARP-1が組換えに対して保護的な役割を有すること)を支持している(非特許文献5)。彼らは、DNA鎖切断部へのPARP-1の結合により、組換え機構(recombination machinery)がDNA損傷を認識しかつプロセシングするのが妨げられるか、あるいは、ポリADP-リボシル化に従って蓄積された負電荷が、隣接する組換えDNA配列(recombinogenic DNA sequences)を跳ね返すと考えた。後者のモデルのみが、SCE、遺伝子増幅及び相同的組換え(HR)を誘導するドミナントネガティブ型突然変異PARP-1の発現及びPARP-1自体の阻害と一致している(非特許文献14〜18)。

PARP阻害剤による細胞の処置又はPARP-1若しくはPARP-2ノックアウトマウスに由来する細胞に基づく研究は、PARP-1活性の抑制がDNA損傷剤に対する細胞の感度を増加し、鎖切断再結合を阻害することを示している(非特許文献3、4、8〜11、19、20、47)。

PARP-1活性の阻害剤は、放射線療法及び化学療法等の伝統的な抗癌剤と併用して用いられている(非特許文献21)。これらの阻害剤は、メチル化剤トポイソメラーゼ毒素及びイオン化放射線と併用して用いられ、これらの治療形態の有効性を増強することが見出された。しかし、かかる治療は、非癌性細胞又は「健常な」細胞の損傷及び死を引き起こすことが知られ、かつ不快な副作用を伴う。

概要

放射線又は化学療法の処置と併用して投与される必要がなく、癌細胞の殺滅が効率的かつ選択的である癌治療を提供すること。 本発明は、相同的組換えを仲介する遺伝の欠陥によって引き起こされる疾患を治療するための医薬製造における、DNA鎖切断の修復を仲介する酵素の活性を阻害する薬剤の使用に関する。なし

目的

本発明は、ヒトを含む哺乳動物における相同的組換えを仲介する遺伝子の遺伝子欠陥によって引き起こされる疾患又は症状を治療する方法であって、DNA鎖切断又は複製フォークに存在する他の損傷の修復を仲介する酵素の活性を阻害する薬剤の治療上の有効量を該哺乳動物に投与することを含む、上記方法を提供する

効果

実績

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牽制数
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請求項1

相同的組換え(HR)に欠陥のある癌細胞処置するための医薬の製造における、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ-1(PARP-1)阻害剤の使用。

請求項2

癌細胞がHRを仲介する遺伝子に欠陥を有する、請求項1に記載の使用。

請求項3

欠陥がHRに関与するタンパク質をコードする遺伝子中の突然変異である、請求項2に記載の使用。

請求項4

欠陥がHRに関与するタンパク質をコードする遺伝子の欠如である、請求項2に記載の使用。

請求項5

欠陥がHRに関与するタンパク質をコードする遺伝子の発現にある、請求項2に記載の使用。

請求項6

HRを仲介する遺伝子が、XRCC1、CTPS、RPA、RPA1、RPA2、RPA3、XPD、ERCC1、XPF、MMS19、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、DMC1、XRCC2、XRCC3、BRCA1、BRCA2、RAD52、RAD54、RAD50、MRE11、NBS1、WRN、BLM、Ku70、Ku80、ATMATR、chk1、chk2、FANCA、FANCB、FANCC、FANCD1、FANCD2、FANCE、FANCF、FANCG、RAD1、RAD9、FEN-1、Mus81、Eme1、DDS1及びBARDからなる群より選択されたものである、請求項2〜5のいずれか1項に記載の使用。

請求項7

癌が、肺癌大腸癌膵臓癌胃癌卵巣癌子宮頸癌乳癌及び前立腺癌からなる群より選択されたものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。

請求項8

癌がヒトにおける癌である請求項7に記載の使用。

請求項9

癌が遺伝子に関連する遺伝性癌である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用。

請求項10

癌が乳癌である、請求項9に記載の使用。

請求項11

処置対象の癌細胞がBRCA1発現に欠陥を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。

請求項12

処置対象の癌細胞がBRCA2発現に欠陥を有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用。

請求項13

癌細胞がBRCA1発現及び/又はBRCA2発現に部分的に欠陥を有する、請求項11又は12に記載の使用。

請求項14

癌細胞がBRCA1発現及び/又はBRCA2発現に全体的に欠陥を有する、請求項11又は12に記載の使用。

請求項15

HRを仲介する遺伝子が腫瘍抑制遺伝子である、請求項2〜14のいずれか1項に記載の使用。

請求項16

腫瘍抑制遺伝子がBRCA1又はBRCA2である、請求項15に記載の使用。

請求項17

HR欠陥性細胞アポトーシス誘導するための医薬の製造におけるPARP-1阻害剤の使用。

請求項18

HR欠陥性細胞が癌細胞である請求項17に記載の使用。

請求項19

HRに欠陥のある癌細胞がHRに部分的に欠陥を有する、請求項18に記載の使用。

請求項20

HRに欠陥のある癌細胞がHRに全体的に欠陥を有する、請求項18に記載の使用。

技術分野

0001

本発明は、特定形態の癌、特に乳癌治療における、DNA鎖切断(又は切断部)の修復仲介する酵素活性阻害する薬剤の使用に関する。

背景技術

0002

相同的組換え(HR)は、哺乳動物細胞DNA複製フォークで生じた損傷の修復に重要な役割を果たすことが示されて来ている(非特許文献2)。したがって、HRに欠陥のある細胞は、増殖の遅れを示し、高レベルの遺伝的不安定性を示す。ヒトの癌におけるHR修復の喪失に起因する遺伝的不安定性は、これらの細胞の癌の発生に大きく寄与すると考えられている(非特許文献1)。

0003

DNA鎖切断に応じたポリADPリボシル)化(PARP)による核タンパク質転写後修飾は、DNA修復アポトーシスの調節、及びゲノム定性の維持において重要な役割を担っている。

0004

ポリ(ADP-リボースポリメラーゼ(PARP-1)は哺乳動物細胞中の豊富な核タンパク質であり、このタンパク質は、基質としてNAD+を用いて、ポリ(ADP-リボース)(PAR)ポリマーの形成を触媒する。DNA損傷時に、PARP-1は速やかにDNA鎖切断部(一本鎖又は二本鎖)に結合し、負に帯電したPAR鎖の、自身への付加(自己修飾)及び他のタンパク質への付加を触媒する(総説については非特許文献3、4を参照のこと)。DNA鎖切断部へのPARP-1の結合が、PARポリマーから生じる蓄積された負電荷によって、PARP-1がその切断部から解離されるまで、更なるプロセシングからDNA損傷部を保護するものと考えられている(非特許文献5、6)。

0005

PARP-1は、幾つかの核プロセス、例えばクロマチン構造モジュレーションDNA複製、DNA修復及び転写等に関与することが示されているが、PARP-1ノックアウトマウスは正常に発育する(非特許文献7)。これらのマウスから単離された細胞は、超組み換え表現型(hyper recombination phenotype)を示し、かつ増加レベルのSCE、小核及び四倍体の形態で遺伝的不安定性を示す(非特許文献8〜10)。遺伝的不安定性は、これらのPARP-1ノックアウトマウスで、テロメアの短縮化染色体融合頻度及び異数性頻度の増加によっても生じ得るが(非特許文献11)、これらの結果の全てを別の組のPARP-1ノックアウトマウスで反復することはできなかった(非特許文献12)。前者のマウスノックアウトでは、PARP-1ヌル突然変異レスキュー(null mutation rescue)が、SCIDマウスのV(D)J組み換えを妨害した(非特許文献13)。

0006

これらの結果は、Lindahl及びその共同研究者によって示唆された見解(すなわち、PARP-1が組換えに対して保護的な役割を有すること)を支持している(非特許文献5)。彼らは、DNA鎖切断部へのPARP-1の結合により、組換え機構(recombination machinery)がDNA損傷を認識しかつプロセシングするのが妨げられるか、あるいは、ポリADP-リボシル化に従って蓄積された負電荷が、隣接する組換えDNA配列(recombinogenic DNA sequences)を跳ね返すと考えた。後者のモデルのみが、SCE、遺伝子増幅及び相同的組換え(HR)を誘導するドミナントネガティブ型突然変異PARP-1の発現及びPARP-1自体の阻害と一致している(非特許文献14〜18)。

0007

PARP阻害剤による細胞の処置又はPARP-1若しくはPARP-2ノックアウトマウスに由来する細胞に基づく研究は、PARP-1活性の抑制がDNA損傷剤に対する細胞の感度を増加し、鎖切断再結合を阻害することを示している(非特許文献3、4、8〜11、19、20、47)。

0008

PARP-1活性の阻害剤は、放射線療法及び化学療法等の伝統的な抗癌剤と併用して用いられている(非特許文献21)。これらの阻害剤は、メチル化剤トポイソメラーゼ毒素及びイオン化放射線と併用して用いられ、これらの治療形態の有効性を増強することが見出された。しかし、かかる治療は、非癌性細胞又は「健常な」細胞の損傷及び死を引き起こすことが知られ、かつ不快な副作用を伴う。

先行技術

0009

A.R. Venkitaraman Cancer susceptibility and the functions of BRCA1 and BRCA2, Cell 108 (2002) 171-182.
C. Lundin, K. Erixon, C. Arnaudeau, N. Schultz, D. Jenssen, M. Meuth and T. Helleday Different roles for nonhomologous end joining and homologous recombination following replication arrest in mammalian cells, Mol Cell Biol 22 (2002) 5869-5878.
D. D'Amours, S. Desnoyers, I. D'Silva and G.G. Poirier Poly(ADP-ribosyl)ation reactions in the regulation of nuclear functions, Biochem J 342 (1999) 249-268.
Z. Herceg and Z.Q. Wang Functions of poly(ADP-ribose) polymerase (PARP) in DNA repair, genomic integrity and cell death, Mutat Res 477 (2001) 97-110.
T. Lindahl, M.S. Satoh, G.G. Poirier and A. Klungland Post-translational modification of poly(ADP-ribose) polymerase induced by DNA strand breaks, TrendsBiochem Sci 20 (1995) 405-411.
M.S. Satoh and T. Lindahl Role of poly(ADP-ribose) formation in DNA repair, Nature 356 (1992) 356-358.
S. Shall and G. de Murcia Poly(ADP-ribose) polymerase-1: what have we learned from the deficient mouse model?, Mutat Res 460 (2000) 1-15.
Z.Q. Wang, L. Stingl, C. Morrison, M. Jantsch, M. Los, K. Schulze-Osthoff and E.F. Wagner PARP is important for genomic stability but dispensable in apoptosis, Genes Dev 11 (1997) 2347-2358.
C.M. Simbulan-Rosenthal, B.R. Haddad, D.S. Rosenthal, Z. Weaver, A. Coleman, R. Luo, H.M. Young, Z.Q. Wang, T. Ried and M.E. Smulson Chromosomal aberrations in PARP(-/-) mice: genome stabilization in immortalized cells by reintroduction of poly(ADP-ribose) polymerasecDNA, Proc Natl Acad Sci U S A 96 (1999) 13191-13196.
J.M. de Murcia, C. Niedergang, C. Trucco, M. Ricoul, B. Dutrillaux, M. Mark, F.J. Oliver, M. Masson, A. Dierich, M. LeMeur, C. Walztinger, P. Chambon and G. de Murcia Requirement of poly(ADP-ribose) polymerase in recovery from DNA damage in mice and in cells, Proc Natl Acad Sci U S A 94 (1997) 7303-7307.
F. d'Adda di Fagagna, M.P. Hande, W.M. Tong, P.M. Lansdorp, Z.Q. Wang and S.P. Jackson Functions of poly(ADP-ribose) polymerase in controlling telomere length and chromosomal stability, Nat Genet 23 (1999) 76-80.
E. Samper, F.A. Goytisolo, J. Menissier-de Murcia, E. Gonzalez-Suarez, J.C.Cigudosa, G. de Murcia and M.A. Blasco Normal telomere length and chromosomal end cappingin poly(ADP-ribose) polymerase-deficient mice and primary cells despite increased chromosomal instability, J Cell Biol 154 (2001) 49-60.
C. Morrison, G.C. Smith, L. Stingl, S.P. Jackson, E.F. Wagner and Z.Q. Wang Genetic interaction between PARP and DNA-PKin V(D)J recombination and tumorigenesis, Nat Genet 17 (1997) 479-482.
V. Schreiber, D. Hunting, C. Trucco, B. Gowans, D. Grunwald, G. De Murcia and J.M. De Murcia A dominant-negative mutant of human poly(ADP-ribose) polymerase affects cell recovery, apoptosis, and sister chromatid exchange following DNA damage, Proc Natl Acad Sci U S A 92 (1995) 4753-4757.
J.H. Kupper, M. Muller and A. Burkle Trans-dominant inhibition of poly(ADP-ribosyl)ation potentiates carcinogen induced gene amplification inSV40-transformed Chinese hamster cells, Cancer Res 56 (1996) 2715-2717.
J. Magnusson and C. Ramel Inhibitor of poly(ADP-ribose)transferase potentiates the recombinogenic but not the mutagenic action of alkylating agents in somatic cells in vivo in Drosophila melanogaster, Mutagenesis 5 (1990) 511-514.
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A. Semionov, D. Cournoyer and T.Y. Chow Inhibition of poly(ADP-ribose)polymerase stimulates extrachromosomal homologous recombination in mouse Ltk-fibroblasts, Nucleic Acids Res 27 (1999) 4526-4531.
F. Dantzer, V. Schreiber, C. Niedergang, C. Trucco, E. Flatter, G. De La Rubia, J. Oliver, V. Rolli, J. Menissier-de Murcia and G. de Murcia Involvement of poly(ADP-ribose) polymerase in base excision repair, Biochimie 81 (1999) 69-75.
F. Dantzer, G. de La Rubia, J. Menissier-De Murcia, Z. Hostomsky, G. de Murcia and V. Schreiber Base excision repair is impaired in mammalian cells lacking Poly(ADP-ribose) polymerase-1, Biochemistry 39 (2000) 7559-7569.
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G. Kuperstein, W.D. Foulkes, P. Ghadirian, J. Hakimi and S.A. Narod A rapid fluorescent multiplexed-PCRanalysis (FMPA) for founder mutations in the BRCA1 and BRCA2 genes, Clin Genet 57 (2000) 213-220.
A. Chiarugi Poly(ADP-ribose) polymerase: killer or conspirator? The 'suicide hypothesis' revisited, Trends Pharmacol Sci 23 (2002) 122-129.
C.R. Calabrese, M.A. Batey, H.D. Thomas, B.W. Durkacz, L.Z. Wang, S. Kyle, D. Skalitzky, J. Li, C. Zhang, T. Boritzki, K. Maegley, A.H. Calvert, Z. Hostomsky, D.R. Newell and N.J. Curtin Identification of Potent Nontoxic Poly(ADP-Ribose) Polymerase-1 Inhibitors: Chemopotentiation and Pharmacological Studies, Clin Cancer Res 9 (2003) 2711-2718.
D. Ferraris, Y.S. Ko, T. Pahutski, R.P. Ficco, L. Serdyuk, C. Alemu, C. Bradford, T. Chiou, R. Hoover, S. Huang, S. Lautar, S. Liang, Q. Lin, M.X. Lu, M. Mooney, L. Morgan, Y. Qian, S. Tran, L.R. Williams, Q.Y. Wu, J. Zhang, Y. Zou and V. Kalish Design and synthesis of poly ADP-ribose polymerase-1 inhibitors. 2. Biological evaluation of aza-5[H]-phenanthridin-6-ones as potent, aqueous-soluble compounds for the treatment of ischemic injuries, J Med Chem 46 (2003) 3138-3151.
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R.D. Johnson, N. Liu and M. Jasin Mammalian XRCC2 promotes the repair of DNA double-strand breaks by homologous recombination, Nature 401 (1999) 397-399.
G.M. Shah, D. Poirier, S. Desnoyers, S. Saint-Martin, J.C. Hoflack, P. Rong, M. ApSimon, J.B. Kirkland and G.G. Poirier Complete inhibition of poly(ADP-ribose) polymerase activity prevents the recovery of C3H10T1/2 cells from oxidative stress, Biochim Biophys Acta 1312 (1996) 1-7.
R.J. Griffin, S. Srinivasan, K. Bowman, A.H. Calvert, N.J. Curtin, D.R. Newell, L.C. Pemberton and B.T. Golding Resistance-modifying agents. 5. Synthesis and biological properties of quinazolinone inhibitors of the DNA repair enzyme poly(ADP-ribose) polymerase (PARP), J Med Chem 41 (1998) 5247-5256.
S. Boulton, L.C. Pemberton, J.K. Porteous, N.J. Curtin, R.J. Griffin, B.T. Golding and B.W. Durkacz Potentiation of temozolomide-induced cytotoxicity: a comparative study of the biological effects of poly(ADP-ribose) polymerase inhibitors, Br J Cancer 72 (1995) 849-856.
C.S. Griffin, P.J. Simpson, C.R. Wilson and J. Thacker Mammalian recombination-repair genes XRCC2 and XRCC3 promote correct chromosome segregation, Nat Cell Biol 2 (2000) 757-761.
R.S. Tebbs, Y. Zhao, J.D. Tucker, J.B. Scheerer, M.J. Siciliano, M. Hwang, N. Liu, R.J. Legerski and L.H. Thompson Correction of chromosomal instability and sensitivity to diverse mutagens by a cloned cDNA of the XRCC3 DNA repair gene, Proc Natl Acad Sci U S A 92 (1995) 6354-6358.
M. Kraakman-van der Zwet, W.J. Overkamp, R.E. van Lange, J. Essers, A. van Duijn-Goedhart, I. Wiggers, S. Swaminathan, P.P. van Buul, A. Errami, R.T. Tan, N.G. Jaspers, S.K. Sharan, R. Kanaar and M.Z. Zdzienicka Brca2 (XRCC11) deficiency results in radioresistant DNA synthesis and a higher frequency of spontaneous deletions, Mol Cell Biol 22 (2002) 669-679.
J. Nakamura, S. Asakura, S.D. Hester, G. de Murcia, K.W. Caldecott and J.A. Swenberg Quantitation of intracellularNAD(P)H can monitor an imbalance of DNA single strand break repair in base excision repair deficient cells in real time, Nucleic Acids Res 31 (2003) e104.
H. Halldorsson, D.A. Gray and S. Shall Poly (ADP-ribose) polymerase activity in nucleotide permeable cells, FEBSLett 85 (1978) 349-352.
K. Grube, J.H. Kupper and A. Burkle Direct stimulation of poly(ADP ribose) polymerase in permeabilized cells by double-stranded DNA oligomers, Anal Biochem 193 (1991) 236-239.
C. Lundin, N. Schultz, C. Arnaudeau, A. Mohindra, L.T. Hansen and T. HelledayRAD51 is Involved in Repair of Damage Associated with DNA Replication in Mammalian Cells, J Mol Biol 328 (2003) 521-535.
Schreider et al., Journal of Biological Chemistry 277: 23028-23036 (2002).

発明が解決しようとする課題

0010

したがって、放射線又は化学療法の処置と併用して投与される必要がなく、癌細胞の殺滅が効率的かつ選択的である癌治療ニーズが存在する。

課題を解決するための手段

0011

本発明者らは、驚くべきことに、相同的組換え(HR)に欠陥のある細胞は、野生型の細胞と比較してPARP阻害剤に対して過敏であることを見出した。PARP-1ノックアウトマウスが正常に生存していることはPARP-1が生存に不可欠でないことを示しているため、これは驚くべきことである。したがって、細胞がPARP阻害剤に対して敏感であろうことは予期し得ないことであった。

0012

本発明の第1の態様に従って、相同的組換えを仲介する遺伝子の遺伝子欠陥によって引き起こされる疾患を治療するための医薬製造における、DNA鎖切断の修復を仲介する酵素の活性を阻害する薬剤の使用が提供される。

0013

別の態様では、本発明は、ヒトを含む哺乳動物における相同的組換えを仲介する遺伝子の遺伝子欠陥によって引き起こされる疾患又は症状を治療する方法であって、DNA鎖切断又は複製フォークに存在する他の損傷の修復を仲介する酵素の活性を阻害する薬剤の治療上の有効量を該哺乳動物に投与することを含む、上記方法を提供する。

0014

好適な態様では、前記酵素はPARPである。別の好適な態様では、前記薬剤はPARP阻害剤又はPARP遺伝子に特異的なRNAi分子である。

0015

別の好適な態様では、前記使用は癌の治療における使用である。

0016

前記医薬が、製薬上許容される担体又は賦形剤組合わせたPARP阻害剤からなる医薬組成物であることが好ましい。

0017

PARP-1阻害に対するHR欠陥性腫瘍特異的感受性は、患者の正常な分裂細胞が治療によって影響を受けないことを意味する。PARP阻害剤を用いたHR欠陥性癌細胞の処置はまた、PARP阻害剤が従来の放射線又は化学療法の処置を伴う併用療法として投与される必要がなく、その結果、これらの従来の形態の処置に関連する副作用を回避するという利点を有する。

0018

相同的組換えを仲介する遺伝子の遺伝子欠陥は、HRに関与するタンパク質をコードする遺伝子中の突然変異、該遺伝子の欠失、又は不完全な発現に起因し得る。

0019

別の態様では、本発明はさらに、HR欠陥性細胞のアポトーシスを誘導するための医薬製造におけるPARP阻害剤の使用を提供する。

0020

別の態様では、本発明は、哺乳動物中のHR欠陥性細胞のアポトーシスを誘導する方法であって、PARP阻害剤の治療上の有効量を該哺乳動物に投与することを含む、上記方法を提供する。

0021

HR欠陥性細胞のアポトーシスを引き起こすことによって、哺乳動物中の腫瘍の増殖を低減するか又は停止させることが可能になるはずである。

0022

好ましくは、HR欠陥性細胞は癌細胞である。

0023

HRに欠陥のある癌細胞は、HRに部分的又は全体的な欠陥を有し得る。癌細胞がHRに全体的な欠陥を有することが好ましい。

0024

「癌」又は「腫瘍」という用語は、肺癌大腸癌膵臓癌胃癌卵巣癌子宮頸癌、乳癌又は前立腺癌を含む。癌は、皮膚癌腎臓癌肝臓癌膀胱癌又は脳癌も含み得る。好適な態様では、癌は哺乳動物、好ましくはヒトの癌である。

0025

治療される癌は、治療される患者が癌に対する家族性傾向を有する遺伝性の癌であり得る。治療される癌が、遺伝子連関した遺伝性の癌であることが好ましい。本発明の好ましい実施形態では、癌は遺伝子連関した遺伝性の乳癌である。

0026

好適な態様では、PARP阻害剤は、HRに関与する遺伝子の発現に欠陥のある癌細胞の治療に有用である。HRにおける機能が示唆される遺伝子には、XRCC1、ADPRT(PARP-1)、ADPRTL2(PARP-2)、CTPS、RPA、RPA1、RPA2、RPA3、XPD、ERCC1、XPF、MMS19、RAD51、RAD51B、RAD51C、RAD51D、DMC1、XRCC2、XRCC3、BRCA1、BRCA2、RAD52、RAD54、RAD50、MRE11、NBS1、WRN、BLM、Ku70、Ku80、ATMATR、chk1、chk2、FANCA、FANCB、FANCC、FANCD1、FANCD2、FANCE、FANCF、FANCG、RAD1、RAD9、FEN-1、Mus81、Eme1、DDS1及びBARDが含まれる(総説については、非特許文献2、3、5、22〜28を参照されたい)。

0027

HRに関与する遺伝子は、腫瘍抑制遺伝子であり得る。したがって、本発明は、腫瘍抑制遺伝子の発現に欠陥のある癌細胞の処置を提供する。腫瘍抑制遺伝子がBRCA1又はBRCA2であることが好ましい。

0028

乳癌は、現在西欧世界の女性の間で最も一般的な癌疾患である。特定の家系は乳癌への強い傾向を有し、これはしばしばBRCA1又はBRCA2のいずれか一方の対立遺伝子中の遺伝性突然変異を原因とする。しかし、これらの患者は依然として1つの機能的な対立遺伝子を維持している。したがって、これらの患者は正常に発育し、この突然変異に由来する表現型結果を有しない。しかし、1個の細胞において機能的な対立遺伝子が失われると、この細胞が癌化し、同時に相同的組換え(HR)に欠陥を有するようになる。このステップは腫瘍の発症に重要である(非特許文献1)。

0029

本発明者らは、驚くべきことに、BRCA欠陥性細胞が、野生型の細胞よりもPARP阻害剤であるNU1025の細胞毒性に対して100倍以上敏感であることを見出した。

0030

したがって、好適な態様では、本発明は、HRに欠陥のある癌細胞(例えば、BRCA1及び/又はBRCA2発現の喪失に起因する)を処置するための医薬製造におけるPARP阻害剤の使用を提供する。

0031

処置対象の癌細胞は、BRCA1若しくはBRCA2発現に部分的に又は全体的に欠陥を有し得る。BRCA1及びBRCA2突然変異は、多重PCR技術、アレイ技術(非特許文献29、30)を用いて、又は当業者に公知の他のスクリーニングを用いて同定することができる。

0032

本発明に有用なPARP阻害剤は、PARP-1、PARP-2、PARP-3、PARP-4、タンキラーゼ1又はタンキラーゼ2(総説については非特許文献31を参照されたい)の阻害剤から選択し得る。好適な実施形態では、本発明に有用なPARP阻害剤は、PARP-1活性の阻害剤である。

0033

本発明に有用なPARP阻害剤には、ベンゾイミダゾール-カルボキサミドキナゾリン-4-[3H]-オン及びイソキノリン誘導体(例えば、2-(4-ヒドロキシフェニル)ベンゾイミダゾール-4-カルボキサミド(NU1085)、8-ヒドロキシ-2-メチルキナゾリン-4-[3H]-オン(NU1025);6(5H)フェナントリジノン;3アミノベンゾアミド;ベンゾイミダゾール-4-カルボキサミド(BZ1-6)及び三環インドールラクタム(TI1-5))が含まれる(非特許文献32)。PARPの別の阻害剤は、設計した(非特許文献33)又は新規フラッシュプレートアッセイ(非特許文献34)のいずれかによって同定し得る。

0034

医薬組成物として製剤化されたPARP阻害剤を、癌細胞の標的化に有効な従来のいずれかの手法で投与してもよく、例えば、特に経口経路静脈経路筋肉内経路、皮内経路、鼻腔内経路、局所経路による投与が含まれる。医薬組成物に有用な担体又は賦形剤には、これに限定されるものではないが、生理食塩水緩衝化生理食塩水、デキストロース、水、グリセロールエタノール及びこれらの組合せが含まれ得る。

0035

治療において、又は予防として、活性剤を注射可能な組成物、例えば滅菌水性分散液として個体に投与してもよい。阻害剤は、腫瘍に直接投与してもよいし、又は全身投与を介して腫瘍を標的化してもよい。

0036

阻害剤の治療上の有効量は、典型的には、所望の効果を達成するのに十分であり、かつ疾患の症状の性質及び重症度、ならびに阻害剤の効力に従って変化し得るものである。活動性疾患の治療とは異なる濃度を予防処置に用いてもよいことは理解されるであろう。

0037

哺乳動物、特にヒトへの投与のために、活性剤の一日服用量ベルは、最大で100mg/kg、例えば体重1kg当たり0.01mg〜50mg、典型的には最大で体重1kg当たり、0.1、0.5、1.0、2.0、5.0、10、15、20又は30mgであることが予想される。しかし、最終的には、投与される阻害剤の量及び投与頻度は医師の裁量であろう。

0038

癌細胞を処置するためにPARP阻害剤を使用することの治療上の利点は、癌治療における治療上の効果を有するのにかなり少ない用量を必要とするに過ぎず、その結果、阻害剤及びあらゆる関連の毒性作用全身に蓄積されるのを低減することである。

0039

本発明の好適な態様は、阻害性RNA(RNAi)分子である薬剤を提供する。

0040

遺伝子機能を特異的に除去する技術は、阻害性RNA(RNAi)とも称される二本鎖RNAの細胞への導入を介し、これによりRNAi分子に含まれる配列と相補的mRNA破壊を生じさせる。RNAi分子は、二本鎖RNA分子を形成するために互いにアニールされた2つの相補的RNA鎖センス鎖アンチセンス鎖)を含む。RNAi分子は、典型的には、除去する予定の遺伝子のエキソン配列又はコード配列から誘導される。

0041

前記RNAi分子が、
a)図9、10、11、12、13若しくは14中の配列によって表される核酸配列又はその断片、
b)図9、10、11、12、13若しくは14の核酸配列にハイブリダイズし、かつPARPの遺伝子をコードする核酸配列、
c)遺伝子コードにより、(a)及び(b)に記載される核酸配列と縮退している配列を含む核酸配列、
からなる群より選択された核酸配列を含む核酸分子から誘導されることが好ましい。

0042

最近の研究は、コード配列に由来する100〜1000bpの範囲のRNAi分子が遺伝子発現の有効な阻害剤であることを示唆している。驚くべきことに、わずか数分子のRNAiが遺伝子発現を阻止するのに要求され、これはその機構が触媒作用であることを暗示している。RNAiが細胞の細胞質で検出できる場合はほとんどないため、作用部位は核であると考えられ、これはRNAiがmRNAの合成又はプロセシングの間にその作用を発揮することを示している。

0043

前記RNAi分子が10ヌクレオチド塩基(nb)〜1000nbの長さを有することがより好ましい。前記RNAi分子が、10nb;20nb;30nb;40nb;50nb;60nb;70nb;80nb;90nb;又は100nbの長さを有するのがさらにより好ましい。前記RNAi分子が21nbの長さであるのがなお一層好ましい。

0044

RNAi分子がaaa agc cau ggu gga gua uga(PARP-1)の核酸配列を含むことがなお一層好ましい。

0045

RNAi分子がaag acc aau cuc ucc agu uca ac(PARP-2)の核酸配列から構成されるのがなお一層好ましい。

0046

RNAi分子がaag acc aac auc gag aac aac(PARP-3)の核酸配列から構成されるのがなお一層好ましい。

0047

RNAi分子は修飾されたヌクレオチド塩基を含んでもよい。

0048

本発明の各態様の好適な特徴は、別の各態様についても準用される。

0049

本発明は、添付の図面を参照しながら例示のみを目的として記載される。

図面の簡単な説明

0050

図1は、HR欠陥性細胞が、PARP-1の阻害によって引き起こされる毒性作用に過敏であることを立証するグラフである。3-AB(A)、ISQ(B)又はNU1025(C)への曝露時の、チャイニーズ・ハムスター細胞系AA8(野生型)、irs1SF(HRに欠陥、非特許文献4)、CXR3(XRCC3が補充されたirs1SF、非特許文献2)、V79(野生型)、irs1(HRに欠陥、非特許文献5)又はirs1X2.2(XRCC2が補充されたirs1、非特許文献1)のコロニーの増殖。少なくとも3つの実験の平均(記号)及び標準偏差縦線)が示される。コロニー増殖アッセイを用いた。
図2は、野生型V79細胞、BRCA2欠陥性VC-8細胞及び機能的BRCA2遺伝子が補充されたVC-8細胞(VC-8#13、VC-8+B2)の、PARP阻害剤NU1025の存在下における細胞の生存率を示すグラフである。コロニー増殖アッセイを用いた。
図3は、NU1025と共に72時間インキュベーションした後の、アポトーシス細胞の割合を示すヒストグラムである。
siRNAの移入後48時間における、MCF-7(p53wt)又はMDA-MB-231(p53mut)乳癌細胞から単離したタンパク質溶解物ウエスタンブロット分析(a)。PARP阻害剤NU1025への曝露後の、siRNAで処理したMCF-7細胞(b)又はMDA-MB-231細胞(c)のコロニー増殖。少なくとも3回の実験の平均(記号)及び標準偏差(縦線)が示される。
PARPの阻害剤によって、BRCA2欠陥性細胞は複製フォークで形成された組換え障害を修復できない。(a)パルスフィールドゲル電気泳動による、NU1025(0.1 mM)による24時間の処理後の、BRCA2発達性(proficient)又は欠陥性細胞における二本鎖切断DSB)の可視化ヒドロキシ尿素(2 mM)を陽性対照として用いた。
(b)未処理のV-C8+B2及びV-C8細胞におけるγH2Axフォーカスの可視化。NU1025(10μM)による24時間の処理後の、V-C8+B2及びV-C8細胞で可視化されたγH2Axフォーカスを含む細胞の数(c)又はRAD51フォーカスを含む細胞の数(d)。3〜9回の実験の平均(記号)及び標準誤差(縦線)が示される。(e)BRCA2欠陥性細胞で誘導された細胞死提唱モデル。
BRCA2の不在下で細胞死を引き起こす組換え障害の形成を防止する際にPARP-1は重要であるが、PARP-2は重要ではない。(a)BRCA2、PARP-1及びPARP-2 siRNAを示されるように組合せて48時間処理したSW480SN.3細胞から単離したRNAのRT-PCR。(b)BRCA2、PARP-1及びPARP-2の除去後48時間におけるクローン的生存。少なくとも3回の実験の平均(記号)及び標準偏差(縦線)が示される。2つ及び3つの星印t検定における統計的有意性(それぞれp<0.01、p<0.001)を示す。(c)異なるsiRNAで処理したSW480SN.3細胞のPARP-1のウエスタンブロット。
(a)未処理のV79細胞及び(b)チミジン処理(5 mM 24時間)したV79細胞におけるPARポリマーの可視化。(c)ヒドロキシ尿素(0.2 mM)及びチミジン(5 mM)による処理後の、10個を超えるPARP活性部位を含む細胞%。少なくとも300個の核を各処理及び実験についてカウントした。(d)ヒドロキシ尿素又は(e)チミジンと、NU1025(10μM)とを用いて同時処理した後のV-C8+B2細胞の生存。(f)MMS、ヒドロキシ尿素(0.5 mM)又はチミジン(10 mM)で処理した後に、PARPの活性を遊離NAD(P)H11のレベルによって測定した。少なくとも3回の実験の平均(記号)及び標準偏差(エラーバー)が示される。
(a)未処理のV-C8細胞及び(b)V-C8+B2細胞におけるPARポリマーの可視化。(c)未処理のV-C8及びV-C8+B2細胞における10個を超えるPARP活性部位を含む細胞%の数量化。(d)未処理のV-C8細胞及びV-C8+B2細胞で測定したNAD(P)Hのレベル。3つの星印はt検定におけるp<0.001を示す。(e)24時間のチミジン処理(5 mM)後の、V79細胞におけるRAD51及びPARP活性部位の可視化。(f)停止した複製フォークにおけるPARP及びHRの役割に関するモデル。
図9はヒトPARP-1のcDNA配列である。
図9Aの続き
図10はヒトPARP-2のcDNA配列である。
図11はヒトPARP-3のcDNA配列である。
図12はヒトタンキラーゼ1のgDNA配列である。
図12Aの続き。
図13はヒトタンキラーゼ2のmRNA配列である。
図13Aの続き。
図13Bの続き。
図14はヒトVPARPのmRNA配列である。
図14Aの続き。

0051

材料と方法
HR-欠陥性細胞(XRCC2、XRCC3又はBRCA2)に対するPARP阻害剤の細胞毒性
細胞培養
irs1、irs1X2.1及びV79-4細胞系はJohn Thackerから寄贈され(非特許文献40)、AA8、irs1SF及びCXR3細胞系はLarry Thompsonによって提供された(非特許文献41)。

0052

VC-8、VC-8+B2、VC-8#13はMalgorzata Zdzienickaからの贈物であった(非特許文献42)。この研究における全ての細胞系は、5%CO2を含む雰囲気中、37℃で、10%ウシ胎児血清ペニシリン(100 U/ml)及び硫酸ストレプトマイシン(100μg/mL)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で増殖させた。

0053

毒性アッセイ−コロニー増殖アッセイ
3-AB、ISQ又はNU1025の添加前に、培地中で懸濁した500個の細胞をペトリ皿上で4時間平板培養した。ISQ及びNU1025をDMSO中に溶かし、処理培地中0.2%の最終濃度とした。7〜12日後、コロニーを観察できた際に、これらのコロニーを固定し、メタノール中のメチレンブルー(4g/l)で染色した。続いて50個を超える細胞からなるコロニーをカウントした。

0054

アポトーシス実験
NU1025による処理前に、0.25x106個の細胞をペトリ皿にプレーティングし、4時間増殖させた。72時間後、細胞をトリプシン処理し、そのサンプル由来浮遊細胞を含む培地で再懸濁した。細胞を遠沈によってペレット化し、アポトーシス分析のためにFITC-結合型アネキシンV及びヨウ化プロピジウム(PI)(ApoTarget, Biosource International)と共に製品プロトコールに従って再懸濁した。サンプルをフローサイトメトリー(Becton-DickensonFACSort, 488 nmレーザー)によって分析し、アポトーシス細胞の割合を、FITC-結合型アネキシンVと結合した生存細胞(PI陰性)の比率から測定した。

0055

免疫蛍光法
細胞を24時間の処理の前にカバーガラス上で4時間平板培養した。処理後、培地を除去し、カバーガラスをPBS中37℃で1回洗浄し、他に記載されるように(非特許文献2)固定した。この研究で使用された一次抗体及び希釈度は、ラビットポリクローナル抗PAR(Trevigen;1:500)、ヤギポリクローナル抗Rad51(C-20, Santa Cruz; 1:200)及びラビットポリクローナル抗Rad51(H-92, Santa Cruz; 1:1000)であった。二次抗体は、Cy-3-結合型ヤギ抗ラビットIgG抗体(Zymed; 1:500)、Alexa 555ヤギ抗ラビットF(ab')2IgG抗体(Molecular Probes; 1:500)、Alexa 546ロバ抗ヤギIgG抗体(Molecular Probes; 1:500)及びAlexa 488ロバ抗ラビットIgG抗体(Molecular Probes; 1:500)であった。抗体を、3%ウシ血清アルブミンを含むPBSで希釈した。DNAを1μg/mlのTo Pro(Molecular Probes)で染色した。Zeiss社のLSM510倒立共焦点顕微鏡により、プラナクロマット(planapochromat)63X/NA 1.4油浸レンズと488、546及び630nmの励起波長を用いて画像を得た。最大焦点を介して、0.50μm離れた厚さ1.0μmの光学切片から投影画像を得た。画像をAdobe PhotoShop(Abacus Inc)を用いて処理した。各スライド上で少なくとも300個の核がカウントされ、10を超えるRAD51フォーカス又はPARP活性部位を含むものを陽性として分類した。

0056

PARP活性アッセイ
水溶性テトラゾリウム塩(5mM WST-8)を用いて、NAD(P)Hの量をその黄色ホルマザンダイへの還元によってモニターした(非特許文献43)。5000個の細胞を96ウェル平板のウェルに少なくとも3重にプレーティングし、100μlの通常の増殖培地中で、4時間37℃で培養した。次いで、WST-8を含む、CK8バッファー(Dojindo Molecular Technology, Gaithersburg, USA)を、示される濃度のDNA損傷剤の処理と共に又はDNA損傷剤の処理なく添加した。NAD(P)Hの存在下でのWST-8の減少を、30分毎に可視吸光度OD450)を測定することによって測定した。培地とCK8バッファーのみを含むブランクの培地も調製した。NAD(P)Hレベルの変化は、DNA損傷剤で処理した細胞を含むウェルの吸光度と、DMSOのみで処理した細胞を含むウェルの吸光度とを比較することによって算出した。あるいは、個々の細胞系のNAD(P)Hの相対レベルをCK8バッファー中4時間のインキュベーション後に算出した。

0057

PARP-1活性を阻害するNU1025の能力も、Halldorssonらの方法(非特許文献44)の改変型を用いて、透過型細胞(permeabilised cell)でアッセイした。これは他で詳細に記載されている(非特許文献45)。簡潔に言うと、300μlのNU1025処理(15分)した透過型細胞を、400μlの総量で、オリゴヌクレオチド(最終濃度2.5μg/ml)、75μMNAD+[32P]NAD(Amersham Pharmacia, Amersham, UK)と共に26℃でインキュベートした。5分後に、氷冷10%TCA 10%Na Ppiを60分間添加することにより反応を停止し、その後、Whatman GF/Cフィルター(LabSales, Maidstone, UK)を介して濾過し、1%TCA 1%NaPPiで6回洗浄し、放置乾燥し、組み込まれた放射活性を測定してPARP-1活性を測定した。データは、[32P]NAD標準を参照することにより、106個の細胞に組み込まれたNADがpmolとして表される。

0058

パルスフィールドゲル電気泳動
1.5x106個の細胞を100mmディッシュ上にプレーティングし、4時間放置して接着させた。細胞を18時間薬剤へ曝露した後、トリプシン処理し、106個の細胞を各1%アガロースインサート中に融解させた。これらのインサートを他で記載されるようにインキュベートし(非特許文献8)、24時間のパルスフィールドゲル電気泳動により分離した(BioRad;角度120°、切り替え時間60〜240秒、4V/cm)。次いで、ゲルを分析のためにエチヂウムブロマイドで染色した。

0059

siRNA処理
予め設計されたBRCA2SMARTプール及びスクランブルsiRNAを購入した(Dharmacon, Lafayette, CO)。10000個の細胞を6ウェル平板に蒔き、一晩放置し、その後オリゴフェクタミン(Oligofectamine)試薬(Invitrogen)を製品説明書に従って用いて100nM siRNAをトランスフェクトした。次いで、細胞を通常の増殖培地で48時間培養し、その後、毒性アッセイのためにトリプシン処理し、再塗布した。BRCA2の抑制を、BRCA2に対する抗体(Oncogene, Nottingham, UK)を用いた、siRNAで処理したタンパク質抽出物ウエスタンブロッティング(非特許文献46で既に記載される)によって確認した。

0060

実施例
相同的組換え欠陥性細胞はPARP-1阻害に過敏である
PARP-1阻害に対する細胞応答におけるHRの関与を研究するために、HR修復欠陥性細胞系の生存に与えるPARP-1阻害剤の効果を調査した。HRに欠陥のある細胞(すなわち、XRCC3に欠陥のあるirs1SF又はXRCC2に欠陥のあるirs1(表1を参照されたい))が、3−アミノベンズアミド(3−AB)の毒作用及び2つのより強力なPARP-1阻害剤(1,5-ジヒドロキシイソキノリン(ISQ;非特許文献37)又は8−ヒドロキシ−2−メチルキナゾリノン(NU1025、非特許文献38、39))に対して非常に敏感であることが見出された(図1)。3−AB、ISQ又はNU1025に対するirs1SF細胞の感度は、機能的XRCC3遺伝子(CXR3)を含むコスミドの導入によって矯正された。同様に、3-AB、ISQ又はNU1025に対するirs1細胞の感度は、機能的XRCC2遺伝子(irs1X2.2)を含むコスミドの導入によって矯正された。

0061

BRCA2欠陥性細胞はPARP-1阻害に対して過敏である
PARP-1阻害剤の存在下での、BRCA2欠陥性細胞(VC8)及び野生型細胞(V79Z)の生存を調査した。VC8細胞がNU1025の毒作用に非常に敏感であることが見出された(図2)。VC8細胞の感度は、第13染色体(VC8#13)又は過剰発現ベクター(VC8+B2)のいずれかへの機能的BRCA2遺伝子の導入によって矯正された。この結果は、PARP-1阻害剤に対する感度が、BRCA2機能の喪失の直接的な結果であることを証明している。

0062

PARP-1の阻害がBRCA2欠陥性細胞のアポトーシスを誘発するかを調査するために、NU1025への曝露後72時間のアポトーシスレベルを調査した。NU1025がVC8細胞においてのみアポトーシスを誘発することが見出され、これはBRCA2欠陥性細胞におけるPARP-1活性の欠失がこの死亡手段を誘発することを示している(図3)。

0063

BRCA2欠陥性乳癌細胞はPARP-1阻害に対して過敏である
MCF7(野生型p53)及びMDA-MB-231(変異型p53)乳癌細胞系が、BRCA2の欠乏時にNU1025に対して類似の感度を示すか否かを調査した。BRCA2がBRCA2 siRNAの混合物によって除去された際にのみ、PARP阻害剤がMCF7及びMDA-MB-231細胞の生存を大きく減少させることが見出された(図4)。これは、BRCA2が除去された乳癌細胞がp53の状態に関係なくPARP阻害剤に対して敏感であることを示している。

0064

DNA二本鎖切断(DSB)を欠くが、γH2Axの存在下で、BRCA2欠陥性細胞はPARP-1阻害により死滅する
HRはDNA複製の間に生じるDSB及び他の損傷の修復に関与することが知られている(非特許文献2)。BRCA2欠陥性細胞の感度が、NU1025処理後にDSBを修復する能力の欠如の結果であるかどうかを判定するために、V79及びV-C8細胞におけるDSBの蓄積を、高い毒性レベルのNU1025による処理後に測定した。処理した細胞から得たDNAのパルスフィールドゲル電気泳動分析によって検出可能なDSBは存在しなかったことが分かり(図5A)、これは、PARP阻害後、HR欠陥性細胞にγH2Axを誘発する低レベルのDSB又は他の組換え基質(recombinogenic substrate)が蓄積したことを示している(図5B)。BRCA2欠陥性細胞がこれらの組換え障害の誘導後に死滅する理由は、かかる損傷を修復する能力の欠如に起因すると思われる。これを試験するために、BRCA2欠陥性V-C8細胞及びBRCA2が補充された細胞の、NU1025に応答してRAD51フォーカスを形成する能力を判定した。RAD51フォーカスは、実際に、NU1025による処理後にV-C8+B2細胞で誘導されることがわかった(t検定において統計的に有意なp<0.05;図5D)。これは、組換え障害が、これらの細胞中でその生存を可能とするHR修復を誘発することを示している。これに対し、BRCA2欠陥性V-C8細胞は、NU1025処理に応答してRAD51フォーカスを形成することができなかった(図5D)。これは、HRがないことを示し、組換え障害を未修復のままにする結果、細胞死を引き起こす。

0065

組換え障害の形成を防止するのにPARP-1は重要であるがPARP-2は重要ではない
哺乳動物細胞の核には2種類の主要なPARPであるPARP-1とPARP-2が存在しており、報告された全てのPARP阻害剤は両者を阻害する。どちらのPARPがその作用を引き起こすかを見極めるために、本発明者らは、PARP-1及び/又はPARP-2の不在下で毒性障害の蓄積を引き起こすか否かを、ヒト細胞中で、PARP-1及び/又はPARP-2並びにBRCA2をsiRNAで除去することによって試験した(図6a)。本発明者らは、PARP-1及びBRCA2タンパク質の両方がヒト細胞から共に除去される際に、クローン的生存(clonogenic survival)をかなり減少させることを見出した(図6b)。BRCA2と共にPARP-2が除去されることは、クローン的生存にいかなる作用も有さず、PARP-1除去細胞及びBRCA2除去細胞におけるPARP-2の除去は、追加の毒性を生じなかった。これらの結果は、PARP-1はヒト細胞で毒性の組換え障害を低減するが、PARP-2は低減しないことを示唆する。クローニング効率は、PARP-1とBRCA2が共に除去された細胞においてわずかに対照の60%まで低減されたが、PARP阻害剤による処理ではHR欠陥性細胞は生存しなかった。これはsiRNAによる豊富なPARP-1タンパク質の不完全な除去(一部の細胞でPARP-1機能を維持するのに十分であり得る)によるものと考えられる(図6c)。

0066

PARP-1は複製阻害剤によって活性化される
HRは、停止した複製フォークで生じている損傷(検出可能なDSBは含み得ない)の修復にも関与する(非特許文献2)。PARPが複製フォークでの役割を有するか否かを試験するために、DNA複製フォークの進行を遅らせるか又は停止させる薬剤(チミジン又はヒドロキシ尿素)で処理した細胞におけるPARP活性化を調査した。チミジンは細胞のdCTPを除去し、DSBを生じさせることなく複製フォークを遅らせる。ヒドロキシ尿素は、数種のdNTPを除去し、複製フォークを抑止し、複製フォークでのDSBの形成に関与する(非特許文献2)。これらの薬剤はいずれもHRを強力に誘導する(非特許文献2)。チミジン又はヒドロキシ尿素で24時間処理したV79ハムスター細胞を、PARポリマーについて染色した。これはPARP活性部位を含む細胞数の実質的な増加を明らかにした(図7C)。この結果は、停止した複製フォークでのPARPの機能を示唆する。また、NU1025によるPARPの阻害が、V-C8+B2細胞でチミジン又はヒドロキシ尿素に対する感度を増強することも示された(図7D、E)。この結果は、PARP活性が停止した複製フォークの修復に重要であること、あるいは、停止した複製フォークを有する細胞における細胞死の誘導を防止することを示唆する。

0067

PARPはDNA一本鎖切断SSB)で速やかに活性化され、DNA修復酵素誘引する(非特許文献3〜6)。メタンスルホン酸メチル(MMS)はDNAのアルキル化を引き起こし、これは塩基除去修復により修復される。PARPは、この修復の間に形成されたSSB中間体によって速やかに活性化され、NAD(P)Hレベルを激減させる(図7F)。本発明者らは、PARPの活性化とNAD(P)Hレベルの低下が、チミジン又はヒドロキシ尿素処理後にかなり遅くなることを見出した。この失速したPARPの活性化は、チミジンとヒドロキシ尿素の間接的作用、及び細胞が細胞周期のS期に入る際に停止した複製フォークを蓄積するのに要求される時間によって説明することができる。

0068

PARP-1及びHRは停止した複製フォークで別々の役割を有する
未処理のBRCA2欠陥性V-C8細胞におけるPARP活性部位の数を測定した。V-C8細胞は、V-C8+B2細胞と比較してより多くのPARP活性部位を含むことが分かった(図8A、B、C)。また、V-C8細胞は矯正された細胞よりも低い遊離NAD(P)Hレベルを有し(図8D)、これは増加したPARP活性の結果と予想される。重要なことは、これらのPARP活性部位がRAD51フォーカスと重複しないことである(図8E)。

0069

本明細書の結果は、PARPとHRは、停止した複製フォークの保護又は救済において別々の役割を有することを示唆している(図8F)。PARP活性の喪失はHRの増加によって補うことができ、HRの喪失はPARP活性の増加によって補うことができる。しかし、これらの経路の両方の喪失は、PARPが阻害されたBRCA2欠陥性細胞の場合のように、停止した複製フォークの蓄積及び細胞死をもたらす。

実施例

0070

図8Fに概説されるモデルに示されるように、PARP及びHRは停止した複製フォークで相補的な役割を有する。(i)複製フォークは、DNA鋳型上の障害物遭遇する際に停止することがある。さらに、複製フォークは、dNTP又は他の複製補助因子の欠失に起因して、一次的に停止することもある。(ii)PARPは停止した複製フォーク又は他の複製に関連する損傷に結合し、PAR重合を誘発する。生じる負電荷のPARポリマーは、dNTP又は他の補助因子が利用可能になる際に複製フォークを自発的に修復することができるまで、本来複製フォークを加工するタンパク質(例えば、レゾルバーゼ)を跳ね返すことにより、停止した複製フォークを保護することができる。あるいは、PARポリマー又はPARPは、他の手段によって複製障害物を分解するために、タンパク質を誘引することもできる。(iii)PARP活性の不在下で、HRは停止した複製フォークを修復するための代替的な経路として使用され得る。この補償モデルは、PARP欠陥性細胞3−5で見出された増加レベルのHR及びRAD51フォーカス、並びにHR欠陥性細胞(すなわち、V-C8)で見出されたより高いPARP活性を説明する。自発的複製障害物/障害はPARPとHRの両方の不在下でのみ致死的である。

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