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技術 マトリックスの塗布と同時の成形繊維の形成

出願人 ザ・ボーイング・カンパニー
発明者 ウィレンスキー,マークエス.コーザー,マイケルピー.
出願日 2013年6月10日 (7年6ヶ月経過) 出願番号 2013-121628
公開日 2014年1月9日 (6年11ヶ月経過) 公開番号 2014-000809
状態 特許登録済
技術分野 型の被覆による成形、強化プラスチック成形 強化プラスチック材料 複合繊維
主要キーワード タールマック コーナ領域 複合曲率 衝撃事象 マトリックス体積 Eガラス 表面フィーチャ 形成工具
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

複合品を製造するシステムおよび方法であって、平らな表面および比較的に鋭いコーナを有する、複合品用の繊維を製造するシステムおよび方法、並びに複合レイアップ樹脂を塗布することに関連した時間、費用および複雑さを排除するシステムおよび方法を提供する。

解決手段

複合品用の被覆繊維は、繊維体およびマトリックス層を含むことができる。繊維体は、少なくとも1つの繊維表面を有することができる。マトリックス層は、繊維表面を少なくとも部分的に被覆することができ、繊維体の形成中に塗布することができる。繊維体が、繊維表面および少なくとも1つの繊維体コーナを含む断面形状を有し、マトリックス層が、繊維体コーナにおけるコーナ領域マトリックス厚および繊維表面における表面マトリックス厚を有し、コーナ領域マトリックス厚が、表面マトリックス厚よりも少なくとも約10パーセントだけ厚い被覆繊維。

概要

背景

複合品を製造する従来の工程は、複数の繊維を含む乾燥繊維プリフォームを用意することを含む。この乾燥繊維プリフォームを、複合品の最終的な形状に近い形成工具上に配置する。乾燥繊維プリフォームを形成工具上に配置した後、これとは別に、乾燥繊維プリフォームに樹脂を塗布する。例えば、真空圧を使用して、樹脂容器液体樹脂を乾燥繊維プリフォームに注入する。樹脂を注入した、硬化または固化することができるプリフォームに熱および/または圧力を加えて、複合品を形成することができる。

乾燥繊維プリフォームに樹脂を別個に注入することは、複合品を形成する概ね満足のいく技法だが、この工程は、その全体的な有用性を損なういくつかの欠点を含む。例えば、乾燥繊維プリフォームに液体樹脂を別個に注入するには、樹脂容器、樹脂導管流動媒体真空装置などの専用機器の使用が必要となる。専用の機器が必要なことによって、工程の複雑さ、ならびに複合品を生産するのに必要な全体の費用および時間が増大する。

複合品を製造する別の工程では、乾燥繊維層の間に薄い樹脂フィルムを挟み込んで、形成工具上で複合レイアップを形成する。この複合レイアップに熱を加えて、樹脂フィルムの粘度を低下させ、樹脂を流動化させ、樹脂が乾燥繊維の層と混合し、樹脂が乾燥繊維の層に注入されるようにする。複合レイアップの硬化中に熱および/または圧力を加えてもよい。薄い樹脂フィルムの使用は、乾燥繊維に樹脂を施すことに関連した複雑さの一部を低減させることがあるが、個々の樹脂フィルム層を乾燥繊維層と一緒に配置する必要があるため、この工程は、労働集約的な時間のかかる工程である。

複合品を製造する従来の工程に関連した他の欠点は、個々の繊維に特定の断面形状を与えることが望ましいことに関係する。例えば、複合品の光学性能を向上させるため、それぞれの繊維に、平らな表面および比較的に鋭いコーナを形成することが望ましいことがある。残念なことに、繊維を製造する従来の工程では、表面エネルギー効果によって繊維の表面およびコーナが丸くなる(ラウンディング)。繊維の表面およびコーナが丸くなる結果、複合品を通過する光が光学的に歪むことがあり、それによって複合品の光学性能が低下することがある。

概要

複合品を製造するシステムおよび方法であって、平らな表面および比較的に鋭いコーナを有する、複合品用の繊維を製造するシステムおよび方法、並びに複合レイアップに樹脂を塗布することに関連した時間、費用および複雑さを排除するシステムおよび方法を提供する。複合品用の被覆繊維は、繊維体およびマトリックス層を含むことができる。繊維体は、少なくとも1つの繊維表面を有することができる。マトリックス層は、繊維表面を少なくとも部分的に被覆することができ、繊維体の形成中に塗布することができる。繊維体が、繊維表面および少なくとも1つの繊維体コーナを含む断面形状を有し、マトリックス層が、繊維体コーナにおけるコーナ領域マトリックス厚および繊維表面における表面マトリックス厚を有し、コーナ領域マトリックス厚が、表面マトリックス厚よりも少なくとも約10パーセントだけ厚い被覆繊維。なし

目的

本開示は、一実施形態において、複合品用の被覆された繊維(以後、被覆繊維)を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

複合品用の被覆繊維であって、少なくとも1つの繊維表面を有する繊維体(102)と、前記繊維体(102)の形成中に塗布された、前記繊維表面を少なくとも部分的に被覆するマトリックス層(152)とを備える被覆繊維。

請求項2

前記繊維体(102)の縦方向に沿って前記繊維体(102)が引き伸ばされた、請求項1に記載の被覆繊維。

請求項3

前記マトリックス層(152)のマトリックス厚が、前記繊維体(102)上で実質的に均一である、請求項1または2に記載の被覆繊維。

請求項4

前記マトリックス層(152)のマトリックス厚が、前記繊維体(102)上の位置によって異なる、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の被覆繊維。

請求項5

前記繊維体(102)が、前記繊維表面および少なくとも1つの繊維体コーナ(120)を含む断面形状を有し、前記マトリックス層(152)が、前記繊維体コーナ(120)におけるコーナ領域マトリックス厚および前記繊維表面における表面マトリックス厚を有し、前記コーナ領域マトリックス厚が、前記表面マトリックス厚よりも少なくとも約10パーセントだけ厚い、請求項4に記載の被覆繊維。

請求項6

前記繊維体(102)が、円形卵形楕円形、閉じた半円形腎臓形、多角形三角形正方形長方形菱形平行四辺形および台形のうちの少なくとも1つを含む断面形状を有する、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の被覆繊維。

請求項7

前記断面形状が、被覆繊維幅と被覆繊維厚のアスペクト比が少なくとも約10であるシートを含む、請求項6に記載の被覆繊維。

請求項8

前記シートが、1方向に引き伸ばされたシートと2方向に引き伸ばされたシートのうちの一方のシートである、請求項7に記載の被覆繊維。

請求項9

前記マトリックス層(152)の中に複数の前記繊維体(102)が包含されて、マクロ繊維(200)を形成した、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の被覆繊維。

請求項10

複合品用の被覆繊維を製造する方法であって、少なくとも1つの繊維表面を有する繊維体(102)を形成するステップと、前記繊維体(102)を形成する前記ステップと実質的に同時に、前記繊維表面にマトリックス層(152)を塗布するステップとを含む方法。

請求項11

前記繊維体(102)上のマトリックス厚が実質的に均一になるように、前記マトリックス層(152)を塗布するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記繊維体(102)上の位置によってマトリックス厚が異なるように、前記マトリックス層(152)を塗布するステップをさらに含む、請求項10または11に記載の方法。

請求項13

前記繊維表面に前記マトリックスを、ある表面マトリックス厚で塗布するステップと、前記繊維体(102)の繊維体コーナ(120)に前記マトリックスを、前記表面マトリックス厚よりも少なくとも約10パーセントだけ厚いコーナ領域マトリックス厚で塗布するステップとをさらに含む、請求項10ないし12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

少なくとも1つの繊維表面をそれぞれが有する複数の前記繊維体(102)を、実質的に互いに同時に形成するステップと、前記繊維表面に前記マトリックス層(152)を、前記繊維体を形成する前記ステップと実質的に同時に塗布して、マクロ繊維(200)を生成するステップとをさらに含む、請求項10ないし13のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

前記繊維体の形成中に、前記繊維体および前記マトリックス層の周囲に犠牲材料を塗布するステップをさらに含む、請求項10ないし14のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、2012年6月14日に本出願と一緒に出願した「BICOMPONNTFIBERS CONTAINING NANO−FILAMENTS FOR USE IN OPTICALLY TRANSPARENT COMPOSITES」という名称の米国特許出願第13/523,108号に関連する。

0002

本開示は一般に複合材料に関し、より詳細には、光学性能が向上した繊維強化複合品の製造に関する。

背景技術

0003

複合品を製造する従来の工程は、複数の繊維を含む乾燥繊維プリフォームを用意することを含む。この乾燥繊維プリフォームを、複合品の最終的な形状に近い形成工具上に配置する。乾燥繊維プリフォームを形成工具上に配置した後、これとは別に、乾燥繊維プリフォームに樹脂を塗布する。例えば、真空圧を使用して、樹脂容器液体樹脂を乾燥繊維プリフォームに注入する。樹脂を注入した、硬化または固化することができるプリフォームに熱および/または圧力を加えて、複合品を形成することができる。

0004

乾燥繊維プリフォームに樹脂を別個に注入することは、複合品を形成する概ね満足のいく技法だが、この工程は、その全体的な有用性を損なういくつかの欠点を含む。例えば、乾燥繊維プリフォームに液体樹脂を別個に注入するには、樹脂容器、樹脂導管流動媒体真空装置などの専用機器の使用が必要となる。専用の機器が必要なことによって、工程の複雑さ、ならびに複合品を生産するのに必要な全体の費用および時間が増大する。

0005

複合品を製造する別の工程では、乾燥繊維層の間に薄い樹脂フィルムを挟み込んで、形成工具上で複合レイアップを形成する。この複合レイアップに熱を加えて、樹脂フィルムの粘度を低下させ、樹脂を流動化させ、樹脂が乾燥繊維の層と混合し、樹脂が乾燥繊維の層に注入されるようにする。複合レイアップの硬化中に熱および/または圧力を加えてもよい。薄い樹脂フィルムの使用は、乾燥繊維に樹脂を施すことに関連した複雑さの一部を低減させることがあるが、個々の樹脂フィルム層を乾燥繊維層と一緒に配置する必要があるため、この工程は、労働集約的な時間のかかる工程である。

0006

複合品を製造する従来の工程に関連した他の欠点は、個々の繊維に特定の断面形状を与えることが望ましいことに関係する。例えば、複合品の光学性能を向上させるため、それぞれの繊維に、平らな表面および比較的に鋭いコーナを形成することが望ましいことがある。残念なことに、繊維を製造する従来の工程では、表面エネルギー効果によって繊維の表面およびコーナが丸くなる(ラウンディング)。繊維の表面およびコーナが丸くなる結果、複合品を通過する光が光学的に歪むことがあり、それによって複合品の光学性能が低下することがある。

先行技術

0007

米国特許出願第13/523,108号

発明が解決しようとする課題

0008

したがって、当技術分野では、複合品を製造するシステムおよび方法であって、複合レイアップに樹脂を塗布することに関連した時間、費用および複雑さを排除するシステムおよび方法が求められている。当技術分野ではさらに、平らな表面および比較的に鋭いコーナを有する、複合品用の繊維を製造するシステムおよび方法が求められている。

課題を解決するための手段

0009

複合品の製造に関連した上記の必要性は特に、本開示によって対処され、軽減される。本開示は、一実施形態において、複合品用の被覆された繊維(以後、被覆繊維)を提供する。被覆繊維は、繊維体およびマトリックス層を含むことができる。繊維体は、少なくとも1つの繊維表面を有することができる。マトリックス層は、繊維表面を少なくとも部分的に被覆することができ、繊維体の形成中に塗布することができる。

0010

複数の繊維体を使用して形成することができる複合品も開示される。繊維体はそれぞれ、少なくとも1つの繊維表面を有することができる。マトリックス層が、少なくとも1つの繊維体の繊維表面を少なくとも部分的に被覆することができる。このマトリックス層は、繊維体を形成するのと実質的に同時に塗布することができる。

0011

加えて、複合品用の被覆繊維を製造する方法が開示される。この方法は、少なくとも1つの繊維表面を有する繊維体を形成するステップを含むことができる。この方法は、繊維体を形成するのと実質的に同時に、繊維表面にマトリックス層を塗布するステップも含むことができる。

0012

他の実施形態では、複合品を形成する方法が開示され、この方法は、複数の被覆繊維を用意するステップを含むことができ、被覆繊維はそれぞれ、繊維体の形成中にマトリックス材料で被覆された繊維体からなることができる。複合品を形成するこの方法は、マトリックス材料の粘度を低下させて、複数の被覆繊維のマトリックス材料の混合を生じさせるステップをさらに含むことができる。複合品を形成するこの方法は、加えて、マトリックス材料を硬化および/または硬質化させて、複合品を形成するステップを含むことができる。

0013

複合品に荷重をかける方法も開示される。この方法は、複数の被覆繊維から形成された複合品を用記するステップを含むことができ、被覆繊維はそれぞれ、繊維体と、繊維体を形成するのと実質的に同時に繊維体に塗布されたマトリックス層とを含む。複合品を使用するこの方法は、複合品を荷重がかかっていない状態に置くステップをさらに含む。複合品を使用するこの方法は、加えて、複合品を荷重がかかった状態に置くステップを含む。

0014

上で論じた特徴、機能および利点は、本開示のさまざまな実施形態において独立して達成することができ、または、他の実施形態では、上で論じた特徴、機能および利点を組み合わせることができる。それらの実施形態のさらなる詳細は、以下の説明および下記の図面を参照することによって理解することができる。

0015

本開示のこれらの特徴およびその他の特徴は、図面を参照することによってより明白になるであろう。図面の全体を通じて同様の符号は同様の部分を指す。

図面の簡単な説明

0016

複合パネルとして構成された複合品の透視図である。
マトリックス材料の中に埋め込まれた複数の繊維体を示す、図1の複合品の一部分の拡大図である。
直交積層(cross−ply)構成として配置された繊維体層を示す、図2の複合品の側面図である。
繊維体の形成と同時に塗布することができるマトリックス材料の被覆物を有する繊維体を含む、被覆繊維の断面図である。
マトリックス材料を加熱する前の第1の状態にある、図4の複数の被覆繊維の端面図である。
異なる被覆繊維のマトリックス材料を加熱および混合した後の第2の状態にある、図4の複数の繊維体の端面図である。
被覆繊維を形成する繊維−マトリックス形成装置の一実施形態の略図である。
ノズルから繊維体を引き抜いたときの繊維体へのマトリックス材料の塗布を示す、繊維−マトリックス形成装置のノズルの拡大図である。
繊維体ダイを取り囲むマトリックス層ダイを示すノズルの断面図である。
全体に鋭い丸くない繊維体コーナの構成と全体に平らな丸くない繊維表面とを示す、繊維−マトリックス形成装置を使用して形成した被覆繊維の一実施形態の断面図である。
マトリックス材料を塗布せずに繊維材料を引き抜く繊維形成装置のノズルの略図である。
図11の繊維形成装置のノズルの断面図である。
表面エネルギー効果の結果として丸くなった繊維の表面およびコーナを示す、図12のノズルを使用して形成した繊維の断面図である。
被覆繊維を使用して形成した複合品を通過する複数の光線の断面図であり、それらの光線の合成された角度および経路長の最小限の差を示す図である。
繊維体コーナに厚くマトリックス材料が塗布された、被覆繊維の断面図である。
マトリックス材料を加熱する前の第1の状態にある、図15の複数の被覆繊維の端面図である。
異なる被覆繊維のマトリックス材料を加熱および混合した後の第2の状態にある、図15の複数の繊維体の端面図である。
上面マトリックス厚と下面マトリックス厚とが異なる、被覆繊維の一実施形態の断面図である。
側面マトリックス厚が上面および下面マトリックス厚とは異なる、被覆繊維の他の実施形態の断面図である。
断面が台形の被覆繊維の一実施形態の断面図である。
断面が三角形の被覆繊維の一実施形態の断面図である。
断面が菱形の被覆繊維の一実施形態の断面図である。
シート構成を有する被覆繊維の一実施形態の断面図である。
複数の繊維体がマトリックス材料によって取り囲まれたマクロ繊維(macro fiber)の一実施形態の断面図である。
マトリックス材料を加熱する前の第1の状態にある、図24の複数のマクロ繊維の端面図である。
マトリックス材料を加熱および混合した後の第2の状態にある、図24の複数のマクロ繊維の端面図である。
複数の繊維体がマトリックス材料によって取り囲まれたマクロ繊維の他の実施形態の断面図であり、この実施形態では、マクロ繊維が平行四辺形の断面形状を有する。
マクロ繊維体のコーナに厚くマトリックス材料が塗布された、マクロ繊維の代替実施形態の断面図である。
他の繊維体とかみ合うための切欠き領域を有する繊維体の一実施形態の断面図である。
平面内(in−plane)かみ合いを提供するように構成された複数の繊維体を有するマクロ繊維の一実施形態の断面図である。
他の繊維体とかみ合うための切欠き領域を有する繊維体の他の実施形態の断面図である。
他の繊維体との平面内かみ合いおよび平面外(out−of−plane)かみ合いを提供するように構成された図31の複数の繊維体を有する、マクロ繊維の他の実施形態の断面図である。
少なくとも1つの被覆繊維を取り囲む犠牲材料を含む、3構成要素繊維の透視図である。
図33の3構成要素繊維の断面図である。
犠牲材料を除去した後の図34の被覆繊維の透視図である。
被覆繊維の断面図である。
繊維体コーナに厚く犠牲材料が塗布された、3構成要素繊維の他の実施形態の断面図である。
犠牲材料を除去した後の図37の被覆繊維の断面図である。
マトリックス材料で被覆された複数の繊維体を含むマクロ繊維を犠牲材料が取り囲む、3構成要素繊維の一実施形態の断面図である。
犠牲材料を除去した後の図39のマクロ繊維の断面図である。
テープ構成の複数のマクロ繊維を犠牲材料が取り囲む、3構成要素繊維の一実施形態の断面図である。
テープ構成の複数の個々のマクロ繊維を示す、犠牲材料を除去した後の図41のマクロ繊維の断面図である。
被覆繊維を形成する方法の一実施形態の流れ図である。
複合品を形成する方法の一実施形態の流れ図である。
複合品を使用する方法の一実施形態を示す流れ図である。
1つまたは複数の実施形態の複合品を組み込むことができる航空機の透視図である。

実施例

0017

次に、これらの図面を参照して、本開示の好ましいさまざまな実施形態を示す。図1には、複合パネル274として構成された複合品270が示されている。複合品270は、複数の被覆繊維100(図4)を使用して形成することができる。被覆繊維100はそれぞれ繊維体102を含むことができ、繊維体102は、繊維体102の形成時に繊維体102に塗布されたマトリックス材料150を有する。有利には、繊維体102と周囲のマトリックス材料150とを同時に形成することによって、樹脂を別個に塗布することに関連した時間、経費および複雑さを低減させることができる。さらに、繊維体102と周囲のマトリックス材料150とを同時に形成することは、表面エネルギー効果によって引き起こされることがある後により詳細に説明する表面フィーチャ(surface feature)のラウンディングを最小限に抑えることによって繊維体102の寸法および断面形状をより正確に制御するための手段となりうる。

0018

有利には、繊維体102の寸法および形状の制御が向上する結果、複合品270の最終的な寸法(例えば厚さ)の制御がより正確になる可能性があり、その結果、複合品270の光学性能および/または耐衝撃性能が向上する可能性がある。マトリックス材料150は、正確に制御されたマトリックス厚154(図4)で繊維体102に塗布することができる。マトリックス厚154の相対寸法の制御および繊維体断面積106(図4)の制御は、ある特定の繊維体積分率282を有する複合品270を形成するより正確な手段を提供することができる。マトリックス材料150は、加工性光学特性機械特性耐久性耐湿性およびマトリックス材料150の他の特性に基づいて選択することができる。繊維材料は、後により詳細に説明する機械性能および光学特性に基づいて選択することができる。繊維体102は、1つまたは複数の特定の断面形状104を有するように形成することができ、断面形状104は、複合品270の全体的な所望の特性に基づいて最適化することができる。

0019

図1では、複合品270が、全体に平らなパネル表面276を有する複合パネル274として示されている。しかしながら、複合品270は、限定されない多種多様な大きさ、形状および構成のうちの任意の大きさ、形状および構成を有するように形成することができ、平らな表面および/または複合曲率を有する表面を含むことができる。一実施形態では、複合品270が、光学的に実質的に透明な複合パネル274として製造され、マトリックス材料150が、実質的に透明なポリマーマトリックスを含み、繊維体102が、実質的に透明な繊維を含む。しかしながら、不透明なまたは実質的に透明でない複合品270として複合品270を製造することもできる。

0020

図2を参照すると、マトリックス材料150の中に直交積層構成304として配置された複数の繊維体102を示す、複合品270の一部分が示されている。平行四辺形230の断面形状104を有する繊維体102が示されている。しかしながら、繊維体102は、後述する異なるさまざまな断面形状104のうちの任意の断面形状を有するように形成することができる。マトリックス断面積168(図4)に対して特定の断面積106(図4)を有する繊維体102を形成することができる。総繊維体積278および総マトリックス体積280を、比較的に狭い公差内に制御することができ、それによって、複合品270の所望の繊維体積分率282を比較的に高度に制御することができる。

0021

加えて、図2に示した繊維延伸方向126に沿って繊維体102を縦に引き伸ばすことができる。1つまたは複数の繊維体102を、図23に示された後により詳細に説明するシート228として形成してもよい。シート228は、単一の方向に沿って1方向に引き伸ばすことができる。あるいは、シート228を、2つの方向に沿って2方向に引き伸ばすこともできる。この2つの方向は、互いに対して概ね垂直な方向とすることができる。断面形状に関係なく、繊維体102は、マトリックス材料150を塗布する前または塗布している最中に引き伸ばすことができる。繊維体102を引き伸ばすと、同じ種類の材料の引き伸ばされていない繊維に比べて、繊維体102の強度が増大することがある。例えば、繊維体102を、ポリアミドなどのポリマー材料から形成することができる。このポリアミドを、繊維体102の形成中または繊維体の形成後に意図的に引き伸ばすことができる。繊維体102を引き伸ばすことによって、繊維の分子が実質的に整列することがあり、それによって繊維体102の引張強度および剛性が増大することがある。複合品270の固化または硬化したマトリックス材料150の中に埋め込まれたとき、引き伸ばされた繊維体102は、複合品270の特定の性能を向上させることがある。

0022

図3は、複数の被覆繊維100(図4)から形成された複合品270の断面図である。被覆繊維100はそれぞれ、マトリックス層152(図4)と同時に形成された繊維体102からなることができる。繊維体102はそれぞれ、繊維体上面112および/または繊維体下面114に対して垂直でない向きに形成された繊維体側面116を有することができる。示した実施形態では、隣接する繊維体102の繊維体側面116間のギャップ306の大きさを最小化するため、繊維体102が、互いの比較的に近くに、横ならびに置かれている。繊維体102の形成中にそれぞれの繊維体102にマトリックス層152を塗布することによって、比較的にまっすぐなまたは平らな繊維体側面116ならびに比較的にまっすぐなまたは平らな繊維体上面および繊維体下面112、114が形成されるように、繊維体断面形状104(図1)をより正確に制御することができる。繊維体断面形状104のこの向上した寸法制御によって、繊維体102の丸くなったまたは平らでない表面およびコーナに起因する回折効果および屈折効果によって生じる光学歪みを低減させることができる。

0023

加えて、繊維体断面形状104(図1)の寸法制御の向上は、繊維体102を互いの比較的に近くに配置して、繊維体102間のギャップ306の大きさを最小化することを可能にすることができる。繊維体側面116間のギャップ306の大きさを最小化することによって、隣接する繊維体102間のギャップ306を通過する光に対する繊維体102を通過する光の位相差(図示せず)に起因する光学歪みを最小化することができる。繊維体102のこの寸法制御の向上によって、隣接する層300の繊維体102の繊維体上面112と繊維体下面114との間のギャップ308の大きさを制御する能力を向上させることもできる。繊維体102間のギャップ306、308をより正確に制御することができる結果、複合品270の繊維体積分率282(図2)をより正確に制御することができる。繊維体積分率282を増大させると、複合品270の特定の性能が向上することがある。

0024

図4は、マトリックス層152によって取り囲まれた繊維体102を含む被覆繊維100の断面を示す。マトリックス層152は、繊維体表面110に、実質的に均一な厚さで塗布することができる。しかしながら、後述するように、断面形状の位置によって厚さが異なるマトリックス層152を塗布することもできる。示した実施形態では、繊維体102が、繊維体上面112、繊維体下面114、ならびに繊維体上面112および繊維体下面114に対して垂直でないある角度118をなすように形成された一対の繊維体側面116を含む平行四辺形230(図5)の形状を有する。しかしながら、繊維体側面116を、繊維体上面112および/または繊維体下面114に対して垂直に形成することもできる。繊維体上面112、繊維体下面114および繊維体側面116は実質的に平らな表面として示されているが、繊維体上面および下面112、114ならびに/または繊維体側面116が、わずかな凹形またはわずかな凸形の湾曲を含むわずかな湾曲を有していてもよく、これらの表面は、厳密に実質的に平らなまたは平坦輪郭だけに限定されない。

0025

繊維体102は、繊維体幅124および繊維体厚122を有する。繊維体厚122は、約3ミクロンから約5,000ミクロンとすることができる。しかしながら、限定されない任意の繊維体幅124または任意の繊維体厚さ122を有する繊維体102を使用することができる。繊維体102は全体に細長い断面形状を有し、繊維体102の断面形状は、層300(図3)の繊維体側面116間のギャップ306の数を最小化するために、比較的に大きなアスペクト比で形成されることが好ましい。繊維体102のアスペクト比は、繊維体幅124と繊維体厚122の比と定義することができる。一実施形態ではこのアスペクト比が約3から約500であるが、任意のアスペクト比の繊維体102を形成することができる。図4は、平行四辺形230の形状(図5)を有する繊維体102を示しているが、限定されないさまざまな代替形状および構成のうちの任意の形状および構成を有する繊維体102を使用することができる。例えば、後述するように、台形232(図20)、三角形234(図21)もしくは菱形236(図22)、または他の形状および大きさを有する繊維体102を使用することができる。

0026

図5は、複合品270の最終的な形状に近いことがある形成工具(図示せず)上などに、層300として配置された複数の被覆繊維100の端面図である。マトリックス材料150を加熱してマトリックス材料150の混合を生じさせる前の第1の状態にある被覆繊維100が示されている。単一の層300が示されているが、被覆繊維100の複数の層300を使用することができる。被覆繊維100の層300は、複合品270の所望の強度特性を達成する所望の向きに配置することができる。示した実施形態では、側面116間のギャップ306の大きさを最小化するため、被覆繊維100が、互いの比較的に近くにまたは互いにじかに接して、横ならびに置かれている。前述のとおり、側面116間のギャップ306の大きさを最小化することによって、複合品270の光学性能を向上させることができる。加えて、繊維体積分率282(図2)を増大させることによって、複合品270の特定の強度特性を向上させることができる。側面116を比較的に近くに配置することによって、耐衝撃性能も向上させることができ、それによって発射物による複合品270への貫入を低減させることができる。

0027

図6は、マトリックス材料150を加熱した後の第2の状態にある繊維体102の端面図である。マトリックス材料150を加熱することによって、マトリックス材料150の粘度が低下し、同じ層300および/または別の層300の隣接する被覆繊維100のマトリックス材料150が混合する。層300を圧密化するため、マトリックス材料150の加熱中に被覆繊維100(図4)に圧力を加えることもできる。この加熱および/または加圧は、真空バッグ成形オートクレーブ成形および他の複合材料加工技法を含む1つまたは複数の加工技法中に実行することができる。

0028

図7〜8は、被覆繊維100を形成する繊維−マトリックス形成装置400の一実施形態の略図である。この装置では、繊維体102を形成するのと実質的に同時に、比較的に低粘度のマトリックス材料408を1つまたは複数の繊維体102に塗布することができる。繊維−マトリックス形成装置400は、繊維材料404およびマトリックス材料408をそれぞれ収容する繊維材料リザーバ402およびマトリックス材料リザーバ406を含むことができる。繊維材料404および/またはマトリックス材料408はポリマー材料からなることができ、このポリマー材料は、熱可塑性材料または熱硬化性材料とすることができる。繊維材料404およびマトリックス材料408を、適当な繊維−マトリックス形成装置400によって引き抜き、押し出し、スピニングし、または他の方法で加工して、被覆繊維100を形成することができる。

0029

図7〜8では、繊維−マトリックス形成装置400のノズルのところで、繊維材料404およびマトリックス材料408を、比較的に高温にしかつ/または比較的に低粘度にすることができる。そうすることによって、繊維材料404およびマトリックス材料408をノズルから押し出しまたは引き抜いて被覆繊維100の形状にすることを可能にすることができる。被覆繊維100は、繊維形成方向416に沿ってノズル410から引き抜くことができる。被覆繊維100を形成し、マトリックス層152を塗布するときに、繊維体102を、繊維延伸方向126に沿って(例えば繊維体102の長さに沿って)引き伸ばすことができる。引っ張られてノズル410から離れるにつれて、被覆繊維100は冷えることができる。しかしながら、形成中に繊維体102を引き伸ばす代わりに、被覆繊維100が形成された後に繊維体102を引き伸ばしてもよい。

0030

この点に関して、被覆繊維100は、繊維体の大きさ(図示せず)を小さくし、被覆繊維100および被覆繊維100の中に含まれる繊維体102の長さを長くすることができる繊維延伸装置(図示せず)内で加工することができる。例えば、被覆繊維100をスプール(図示せず)に巻き取り、次いで、繊維延伸装置(図示せず)を使用して被覆繊維100を引き伸ばすことができる。しかしながら、代替技法を使用して繊維体102を引き伸ばすこともでき、繊維体102は、被覆繊維100の形成中に引き伸ばすこと、または被覆繊維100の形成後に引き伸ばすことだけに限定されない。図7〜8に示した繊維−マトリックス形成装置400は、被覆繊維100を形成するために実現することができるシステムの非限定的な例であり、装置400が、1つまたは複数の繊維体102をマトリックス材料150と同時に形成する代替配置を制限すると解釈すべきではない。

0031

図7〜8では、あるマトリックス塗布速度でマトリックス層152を繊維体102に塗布することができ、このマトリックス塗布速度は、繊維−マトリックス形成装置400から繊維体102を引き抜くまたは押し出す速度に基づいて制御することができる。一実施形態では、所望のマトリックス厚154(図4)のマトリックスが繊維体102の長さに沿って実質的に均一に塗布されるような速度で、マトリックス層152が塗布される。図示されてはいないが、繊維−マトリックス形成装置400は、繊維引抜き速度繊維温度、マトリックス温度、繊維延伸比周囲温度および相対湿度に関するフィードバックデータ、ならびに繊維体102およびマトリックス層152の形成工程の正確な制御を容易にする可能性がある他のデータを含むことができる。

0032

図9は、引抜き、押出しまたは他の方法によって被覆繊維100(図4)を形成することができるノズル410の一実施形態の断面である。ノズル410は繊維体ダイ412を含むことができる。繊維体ダイ412は、所望の繊維体断面形状104を有する繊維体102を形成するような大きさおよび構成を有することができる。ノズル410はさらにマトリックス層ダイ414を含むことができる。マトリックス層ダイ414は、繊維体ダイ412の周りに環状に配置することができる。マトリックス層ダイ414は、繊維体102が形成されるときに、所望のマトリックス断面形状166を有するマトリックス層152(図7)を繊維体102の周囲に形成するような大きさおよび構成を有することができる。

0033

図10を参照すると、繊維体102を周囲のマトリックス層152(図7)と同時に形成することによって生成された被覆繊維100が示されている。有利には、別のステップで複数の繊維に樹脂を塗布する従来の方法に関連した時間、経費および複雑さを低減させることができる。加えて、繊維体102を形成するときにマトリックス層152を繊維体102に塗布することによって、より正確な繊維体断面形状104を生み出すことができる。例えば、図10に示した平行四辺形230の被覆繊維100に関しては、繊維体上面112、繊維体下面114および繊維体側面116が実質的に平らに形成され、繊維体ダイ412(図7)から繊維体102が引き離され、繊維体102が冷えたときでもこれらの表面が実質的に平らであり続けるような態様で、繊維体102を生成することができる。

0034

加えて、マトリックス層152が繊維体102と実質的に同様の形状を有することにより、繊維体コーナ120を、比較的に鋭いまたは丸くない形状に維持することができる。マトリックス層152と繊維体102とが実質的に同様の形状を有することの効果は、表面エネルギーによる繊維体102、例えば繊維体コーナ120のラウンディングが低減することである。マトリックス層152に繊維体102を埋め込むことによって、繊維体102に対する表面エネルギー効果を軽減することができる。表面エネルギー効果は、繊維体102がノズル410から最初に引き抜かれるときの繊維体102の材料の温度が比較的に高いときおよび/または繊維体102の材料の粘度が比較的に低いときに、最も高くなる可能性がある。有利には、繊維体102を引き抜くときにマトリックス層152を繊維体102に塗布することによって、繊維体102に対する表面エネルギー効果を実質的に低減させ、または軽減することができる。

0035

図11を参照すると、繊維形成装置500のノズル502の略図が示されており、この図は、マトリックス材料150を塗布しない繊維508の形成を示す。繊維形成装置500は、繊維材料(図示せず)を含む繊維材料リザーバ(図示せず)を含むことができる。繊維ダイ504のノズル502から繊維508を引き抜くことができる。繊維508は、繊維延伸方向506に沿って引き抜くことができる。

0036

図12は、ノズル502の断面および繊維ダイ504の平行四辺形230の形状(図5)を示す。繊維ダイ504は、比較的に鋭いまたは丸くない内部コーナを有する。図13は、繊維延伸方向506(図11)に沿って繊維ダイ504(図11)から押し出しまたは引き抜くことができる繊維508の断面図である。図13の繊維508の断面形状は、表面エネルギー効果512の結果として、丸くなった上面および下面514、516ならびに丸くなった側面518を有する。表面エネルギーによる上面および下面514、516ならびに側面518のラウンディングは、繊維508が最初にノズル410(図7)から出てきてから繊維508が冷えるまでの間、および繊維508が比較的に低い粘度および比較的に高い温度を有するときに起こる可能性がある。表面エネルギーによるラウンディングは繊維508のコーナ520(図13)でより顕著であることがある。このような丸くなったコーナ520の結果、繊維508と繊維508を埋め込んで複合品にすることができるマトリックス(図示せず)との間の屈折率の差によって生じることがある屈折光学歪みおよび回折光学歪みによって複合品の光学性能が低下することがある。理解されるように、本開示に記載した被覆繊維100(図10)は、周囲のマトリックス層なしで繊維508が形成されたときには生じる可能性があるこのような丸くなった表面および/または丸くなったコーナの発生を有利に防ぐことができる。

0037

図14は、互いに比較的に近くに位置する一対の繊維体102を示す、被覆繊維100(図10)を使用して構築された複合品270の断面図である。繊維体102は、比較的に平坦なまたは比較的に平らな繊維体上面および下面112、114ならびに繊維体側面116を有する繊維体断面形状104を有利に有する。加えて、繊維体コーナ120(図10)は比較的に鋭く、丸くなっていない。図14はさらに、複合品270を通過する複数の光線320を示す。光線320の合成された角度324および経路長322は、光線320が繊維体102の主要部分を通過するのか、または光線320が繊維体102の1つもしくは複数の側面116を通過するのかによってわずかに異なることがある。例えば、第1の光線320Aは、マトリックス材料150から繊維体102に入り、次いで繊維体102を出て、再びマトリックス材料150に入り、その結果、マトリックス材料150の屈折率と繊維体102の屈折率とが異なることにより、第1の光線320Aは横方向に変位する。第5の光線320Eは、マトリックス材料150から繊維体102に入り、次いで、第1の光線320Aが繊維体102を出た後の第1の光線320Aの合成された角度324Aと実質的に等しい合成された角度324Eで繊維体102を出る。加えて、第5の経路長322Eは、第1の経路長322Aと実質的に等しい。

0038

図14は、第3の光線320Cも示す。第3の光線320Cは、マトリックス材料150を通過し、一方の繊維体102の繊維体側面116に入り、次いでギャップ306を横切り、隣接する繊維体102の繊維体側面116に入り、その後、繊維体102を出、マトリックス材料150に入る。繊維体側面116の形状は実質的に平らであるため、第3の光線320Cは、第1の光線320Aおよび第5の光線320Eの合成された角度324Aおよび324Eと実質的に等しい合成された角度324Cで繊維体102を出る。加えて、第3の経路長322Cは、第1の経路長322Aおよび第5の経路長322Eと実質的に等しい。

0039

図14では、第2および第4の光線320Bおよび320Dが、一方の繊維体102の1つの繊維体側面116に入射し、その結果、第2および第4の光線320Bおよび320Dは、第1、第3および第5の光線320A、320C、320Eの合成された角度324A、324C、324Eとは異なる合成された角度324Bおよび324Dで繊維体102を出る。加えて、第2および第4の光線320B、320Dが1つの繊維体側面116だけを通過する結果として、第2および第4の光線320B、320Dは、第1、第3および第5の経路長322A、322C、322Eよりも長い光学経路長322B、322Dを有することがある。合成された角度324および光学経路長322が異なると一般に光学歪みが生じるが、図14の配置では、ギャップ306の大きさを最小化し、それぞれの層300のギャップ306の数を最小化することによって、1つの繊維体側面116だけを通過する光の量を比較的に小さく抑えて、光学歪みが最小化されるようにすることができる。加えて、繊維体102とマトリックス層152(図7)を同時に形成する間、繊維体厚122(図4)をより正確に制御することによって、異なる繊維体102を通過する光線320の合成された角度324および光学経路長322の差を最小化することができる。

0040

有利には、マトリックス層152(図7)を塗布することにより、繊維体側面116の形状を、表面のラウンディングおよびコーナのラウンディングを防ぐように制御することによって、複合品270の光学歪みを最小化することができる。加えて、層300の隣接する繊維体102の繊維体側面116間のギャップ306の大きさを最小化することによって、合成された角度324の角偏差の差、および複合品270を通る光学経路長322の差を最小化することができる。例えば、本開示は、複数の繊維体102を(例えば引抜き、押出しなどによって)生成するのと同時に、繊維体102を取り囲むマトリックス材料150を塗布してマクロ繊維200(図24)を形成する、後述する実施形態を含む。マクロ繊維200の繊維体102の相対的な大きさ、間隔および整列を正確に制御することができ、その結果、複合品270(図3)の中の繊維体102(図3)間の比較的に高度な整列、および繊維体102間のギャップ306、308(図3)の大きさの比較的に高い精度を達成することができる。

0041

図15は、繊維体断面形状104の位置によってマトリックス層152のマトリックス厚154が異なる被覆繊維100を示す。例えば、繊維体102のコーナ領域162のマトリックス層152の厚さが、平らな繊維体上面および下面112、114に沿った上面または下面マトリックス厚156、158に比べて大きい。一実施形態では、コーナ領域マトリックス厚164が、上面または下面マトリックス厚156、158よりも少なくとも約10パーセントだけ厚い。しかしながら、コーナ領域マトリックス厚164が上面または下面マトリックス厚156、158よりも厚い程度が約10パーセント以下であってもよい。コーナ領域マトリックス厚164は、上面、下面または側面マトリックス厚156、158、160の測定方向と同じ方向(例えば表面112、114、116に対して垂直な方向)に沿って測定することができる。

0042

コーナ領域マトリックス厚164をこのように増大させることにより、表面エネルギーによるコーナ領域162のマトリックス層152のラウンディングを低減させることができる。この点に関しては、図4のマトリックス層の全体的に鋭いコーナに比べてより丸い形状のコーナ領域マトリックス厚164を有するマトリックス層152を塗布することによって、表面エネルギー効果によるラウンディングを受けにくいマトリックス層152をコーナ領域に形成することができる。表面エネルギーによるコーナ領域162のマトリックス層152のラウンディングを低減させることによって、表面エネルギーによる繊維体コーナ152のラウンディングを低減させることができる。図15の被覆繊維100は、図4の被覆繊維100に比べて厚いコーナ領域マトリックス厚164を含むが、図15の被覆繊維100のマトリックス層152の総断面積を、複合品270で所望の繊維体積分率282(図2)が達成されるような量で提供することができる。

0043

図16は、上面、下面または側面マトリックス厚156、158、160(図15)に比べてコーナ領域マトリックス厚164が厚い、複数の被覆繊維100(図10)の端面図である。被覆繊維100は、互いに接するように配置することができる。

0044

図17は、異なる被覆繊維100のマトリックス材料150を加熱し混合した後の第2の状態にある繊維体102を示す。複合品270の複数の層300の圧密化を助けるために、マトリックス材料150を加熱するのと同時に圧力を加えることができる。熱および/または圧力を加え、次いでマトリックス材料150を硬化または固化させて、複合品270を形成することができる。

0045

図18〜19は、繊維体断面形状104の位置によってマトリックス層152のマトリックス厚154が異なる被覆繊維100の別の実施形態である。例えば、図18は、側面マトリックス厚154が互いに実質的に等しく、上面マトリックス厚156が下面マトリックス厚158よりも薄い、被覆繊維100の一実施形態を示す。図19は、それぞれの側面マトリックス厚160が上面マトリックス厚および下面マトリックス厚156、158よりも薄い、被覆繊維100の一実施形態を示す。

0046

図20〜22は、被覆繊維100の代替形状を示す。図20は、互いに実質的に平行な実質的に平らな繊維体上面および下面112、114を有する台形232の被覆繊維100を示す。繊維体側面116の向きは互いに平行ではない。図20の繊維体102の台形232の断面形状は、比較的に大きなアスペクト比で提供することができ、その結果、複合品270(図1)の光学性能を向上させることができる。

0047

図21は、繊維体下面114および一対の繊維体側面116を有する繊維体102を含む、三角形234の被覆繊維100を示す。光学歪みを最小化するため、三角形234の繊維体102のアスペクト比は大きいことが好ましい。三角形234の繊維体102は、複合品270(図1)をレイアップするときに、互いに対する繊維体102の位置合せまたは整列を容易にすることができる。例えば、上向きの三角形234の繊維体102を互いの横並べた層300(図示せず)を配置することができる。次いで、逆さにした(図示せず)三角形234の繊維体102の層300を、上向きの三角形234の繊維体102間に入れ子式に重ねて、繊維体102の1つまたは複数の2重層(図示せず)を形成することができる。マトリックス材料150を加熱し、硬化または固化させて、複合品270を形成することができる。

0048

図22は、被覆繊維100および2対の繊維体側面116を有する繊維体102の菱形236の断面形状104を示す。菱形236の複数の繊維体102を層(図示せず)300として配置することができる。複合品270(図1)の光学性能を向上させかつ/または複合品270(図1)の繊維体積分率282(図1)を増大させるため、繊維体側面116が互いに比較的に近くに位置するように、繊維体102を配置することができる。

0049

図23は、シート228の断面形状104を有する被覆繊維100および繊維体102の一実施形態を示す。シート228は、被覆繊維幅128と被覆繊維厚130の比である比較的に大きなアスペクト比で形成することができる。一実施形態では、シート228の被覆繊維幅128と被覆繊維厚130のアスペクト比が少なくとも約10である。シート228構成の被覆繊維100を形成することによって、複合品270(図1)を形成するのに必要な被覆繊維100の総数を減らすことができ、それによって複合品270をレイアップするのに必要な時間を短縮することができる。

0050

本開示は、平行四辺形230、台形232(図20)、三角形234(図21)、菱形236(図22)およびシート228構成の繊維体102を例示するが、さまざまな代替形状および構成のうちの任意の形状および構成を有する繊維体102を形成することができ、繊維体102は、図に示した繊維体102だけに限定されない。一実施形態では、繊維体102が、複合品270の光学性能を向上させるために、繊維体上面および/もしくは下面112、114(図20)に対して、ならびに/または複合品270(図1)の複合品表面272(図1)に対して垂直でない向きに形成された繊維体側面116を有する。しかしながら、複合品270の表面に対して垂直に形成された表面を有する断面形状の繊維体102を使用することもできる。例えば、長方形正方形、または1つまたは複数の複合品表面272に対して実質的に垂直な側面を有する他の形状の繊維体102を使用することができる。加えて、繊維体102は、少なくとも部分的に丸くなった繊維体断面形状104を有することができる。例えば、繊維体断面形状104は、円、卵形楕円形、閉じた半円形腎臓形および他の形状を含むことができる。

0051

図24は、マトリックス材料150によって取り囲まれた複数の繊維体102を有するマクロ繊維200の一実施形態を示す。マクロ繊維200は、複数の繊維体102を引き抜きまたは押し出し、それと同時に、繊維体102にマトリックス材料150を塗布することによって形成することができる。マクロ繊維200は、マクロ繊維200の繊維体102の相対的な大きさ、間隔および整列を制御する手段を提供することができ、その結果、比較的に高い精度で複合品270(図17)の繊維体102を整列させることができる。一実施形態では、マクロ繊維200の繊維体102の少なくとも一部を、互いに対して概ね垂直にかつ/もしくは互いに対して概ね水平に整列させ、または、繊維体102を互いに対して均一に互い違いにすることができる。マクロ繊維200では、繊維体102を、繊維体上面112と下面114の間にギャップ308を有する複数の層300として配置することができる。複合品270の繊維体積分率282を最大化するため、それぞれの層300の繊維体102を、繊維体側面116間のギャップ306が比較的に小さくなるように配置することができる。

0052

図25は、マトリックス材料150を加熱および混合する前の第1の状態にある複数のマクロ繊維200を示す。マクロ繊維200は、1つまたは複数の層300として配置することができる。層300の繊維体102は、同じ方向を向いているように示されているが、1つの層300の繊維体102を、別の少なくとも1つの層300の繊維体102とは異なる方向に向けることもできる。

0053

図26は、マトリックス材料150(図25)を加熱した後の第2の状態にあるマクロ繊維200(図25)を示す。この加熱によって、マトリックス材料150の粘度を低下させ、異なるマクロ繊維200のマトリックス材料150の混合を容易にすることができる。有利には、複数の繊維体102が特定の整列および/または向きを有するマクロ繊維200を形成することによって、最終的な複合品270の中の繊維体102の整列および向きをより正確に制御することができ、それによって複合品270の光学性能を向上させることができる。

0054

図27は、平行四辺形230のマクロ繊維断面形状202を有するマクロ繊維200の一実施形態を示す。マクロ繊維200は、マクロ繊維厚208およびマクロ繊維幅210を有する。特定の断面形状202を有するマクロ繊維200を使用することによって、複合品270(図1)の性能を向上させることができる。例えば、マクロ繊維側面204を重ね合わせると、衝撃事象(ballistic event)時の隣接する繊維体102の係合をある程度促進することができ、このことによって、発射物を減速する際の繊維体102の総体的なエネルギー吸収能力を向上させることができる。異なるさまざまな断面形状のうちの任意の断面形状を有するマクロ繊維200を使用することができる。例えば、マクロ繊維断面形状202は、円形、卵形、楕円形、閉じた半円形、腎臓形、多角形、三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形、またはさまざまな他のマクロ繊維断面形状202のうちの任意の断面形状を含むことができる。複合品270の所望の繊維体積分率282(図1)を達成するため、ある特定の量のマトリックス材料150を提供する断面積を有するマクロ繊維200を使用することもできる。加えて、一実施形態では、互いに整列し、マトリックス材料150によって取り囲まれた横に並んだ複数の繊維体102からなる単一の層(図示せず)を有するマクロ繊維200が使用される。

0055

図28には、マクロ繊維コーナ206が厚いマトリックス材料150を有するマクロ繊維200の一実施形態が示されている。マクロ繊維コーナ206の厚さを厚くすると、前述の表面エネルギー効果に起因する繊維体コーナ120のラウンディングを防ぐことができる。

0056

図29〜30は、繊維体上面、下面および側面112、114、116を有し、さらに、他の繊維体102と入れ子式に係合しまたは他の繊維体102とかみ合うための切欠き領域238を有する繊維体102を示す。図29の実施形態には、切欠き領域238と、切欠き領域238に隣接した1つまたは複数の側領域240とを有する繊維体102が示されている。切欠き領域238の繊維体102の厚さ、側領域240の繊維体102の厚さよりも薄くすることができる。切欠き領域238は、切欠き領域238の水平部分に対して実質的に垂直に形成されているように示された切欠き側壁242によって画定することができる。

0057

図30は、複数の繊維体102を有する平行四辺形230のマクロ繊維200を示す。マクロ繊維200内において、複数の繊維体102は横ならびに配置され、複数の層300を形成する。マクロ繊維200は、少なくとも1つの層300の少なくとも1つの繊維体102が、隣接する少なくとも1つの層300の少なくとも1つの繊維体102の切欠き領域238の中に受け取られるように構成することができる。切欠き領域238は、繊維体102の少なくとも一部分を1つの繊維体102に機械的に結合することができるような態様の繊維体102の平面内かみ合い246を容易にすることができる。衝撃事象時、繊維体102のこの機械的な結合は、衝撃事象に関与する繊維体102の数を増やすことができ、それによって繊維体102のエネルギー吸収能力を増大させ、発射物を減速させる複合品の能力を向上させることができる。

0058

図31〜32は、繊維体上面および下面112、114のうちの少なくとも一方の表面に対して垂直でない向きに形成された側壁によって切欠き領域238が画定された、繊維体102の他の実施形態を示す。垂直でない向きに形成された側壁は、隣接する繊維体102との平面内かみ合い246(図32)と平面外イかみ合い248(図32)の両方を提供することができる。このかみ合いの増大によって、繊維体102の機械的な結合を増大させることができ、それによって、衝撃事象時の繊維体102のエネルギー吸収能力を増大させることができる。

0059

本明細書に開示したどの実施形態でも、繊維体102は、熱可塑性材料および熱硬化性材料を含む限定されない適当な任意の有機または無機ポリマー材料から形成することができる。例えば、繊維体102は、以下のうちの少なくとも1つを含む熱可塑性材料から形成することができる:ポリアクリレートフルオロカーボン、ポリアミド(ナイロン)、ポリエチレンポリエステルポリプロピレンポリカーボネートポリウレタンポリエーテルエーテルケトンポリエーテルケトンケトンポリエーテルイミド延伸ポリマーおよび他の適当な熱可塑性材料。加えて、繊維体102は熱硬化性材料から形成することもでき、この熱硬化性材料は、以下のうちの任意の1つを含むことができる:ポリウレタン、フェノール樹脂ポリイミドビスマレイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂シルセスキオキサンおよび他の適当な熱硬化性材料。さらに、繊維体102は、炭素炭化ケイ素ホウ素または他の無機材料を含む無機材料から形成することもできる。さらに、繊維体102は、Eガラスアルミノホウケイ酸ガラス)、Sガラスアルミノケイ酸塩ガラス)、純粋なシリカホウケイ酸ガラス光学ガラスおよび限定されない他の任意のガラス材料を含むガラス材料から形成することもできる。一実施形態では、繊維体102が金属材料から形成される。繊維体102が引き伸ばされる実施形態では、熱可塑性材料から繊維体102を形成することができる。

0060

本明細書に開示されたどの実施形態でも、マトリックス材料150は、適当な任意の熱可塑性材料または熱硬化性材料を含むことができ、そのような材料には、繊維体102を形成することができる上記の熱可塑性または熱硬化性材料のうちの任意の材料が含まれる。さらに、本明細書に開示されたどの実施形態でも、マトリックス材料150は、適当な任意の金属材料および/またはガラス材料を含むことができる。一実施形態では、マトリックス材料150および/または繊維体102が、光学的に実質的に透明な材料から形成される。しかしながら、マトリックス材料150および/または繊維体102は、実質的に不透明な材料または実質的に透明でない材料から形成することができる。加えて、マトリックス材料150は、繊維体102のポリマー材料とは異なるポリマー材料からなることができる。しかしながら、マトリックス材料150および繊維体102は、実質的に同じポリマー材料または類似のポリマー材料から形成することもできる。必要に応じて、繊維体102は、マトリックス材料150よりも大きな分子量を有することができる。繊維体102の分子量を大きくすると、複合品270の強度特性および耐衝撃性能を向上させることができる。マトリックス材料150の分子量をより小さくすると、繊維体102の所望の形状および特性に影響を及ぼすことなく複合品270を加工することを可能にすることができる。マトリックス材料150と繊維体102とを同じ材料から形成することによって、マトリックス材料150と繊維体102材料は、実質的に等しい屈折率および/または実質的に等しい屈折率の温度係数を有することができ、それによって、複合品270の光学性能を、マトリックス材料150と繊維体102が異なる材料から形成される配置に比べて向上させることができる。一実施形態では、その有利に高い弾性率のため、繊維体102および/またはマトリックス材料150が、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレンから形成される。

0061

図33〜36には、3構成要素繊維250として実現された被覆繊維100の一実施形態が示されている。3構成要素繊維250は、マトリックス材料150で被覆された少なくとも1つの繊維体102を収容しまたは取り囲む犠牲材料252を含むことができる。犠牲材料252は、繊維体102および/またはマトリックス材料150を構成する材料とは異なる材料とすることができる。図33は、繊維の長さに沿って延びる犠牲材料252を有する3構成要素繊維250の透視図である。図34は、平行四辺形230の被覆繊維100を示す、全体に丸いまたは全体に円形の断面形状を有する3構成要素繊維250の断面図である。一実施形態では、犠牲材料252が、繊維体102およびマトリックス層152の形成と同時にマトリックス層152に塗布される。

0062

図35は、犠牲材料252(図33)を除去した後の被覆繊維100の透視図である。犠牲材料252は、被覆繊維100を形成した後に洗い流しまたは他の方法で除去することができる全体的に溶解可能な材料を含むことができる。一実施形態では、犠牲材料252が水もしくは溶媒に溶解可能であり、または他の化学的もしくは機械的手段によって除去される。有利には、犠牲材料252は、加工中の繊維体表面およびコーナのラウンディングを最小化し、繊維体102の他の歪みを防ぐことにより、処理中の繊維体102の寸法制御を向上させることができる。図36は、被覆繊維100の平行四辺形230の断面形状を示す。しかしながら、被覆繊維100は、限定されない任意の形状または構成を有する3構成要素繊維250(図33)として形成することができる。犠牲材料252は、製造を容易にするために全体に丸い形状を有するように示されているが、他の形状を有する犠牲材料252を塗布することもできる。

0063

図37は、被覆繊維100の断面形状に近い形状を有する3構成要素繊維250の断面図である。加えて、3構成要素繊維250は、繊維体コーナ120のところが厚い犠牲材料252を有する。図示の実施形態は、溶解しまたは洗い流す材料の量を減らすことができ、それによって材料を節約し費用を低減させることができる。繊維体コーナ120のところの犠牲材料252(図33)の厚さを厚くすると、上で論じた表面エネルギーによる歪みを低減させることができる。図38は、犠牲材料252を除去した後の被覆繊維100の断面図である。

0064

図39は、マトリックス材料150によって取り囲まれた複数の繊維体102を有する、図27に示したマクロ繊維200の実施形態に類似した3構成要素繊維250の断面図である。図39の3構成要素繊維250の犠牲材料252は、繊維体102の幾何形状を保存し、繊維体102の整列を維持することができ、その結果、複合品270中における繊維体102の整列を向上させることができる。図40は、犠牲材料252を除去した後のマクロ繊維200の断面図である。

0065

図41は、犠牲材料252が複数のマクロ繊維200を取り囲む実施形態の3構成要素繊維250の断面図である。犠牲材料252の層によってそれぞれのマクロ繊維200を分離することができる。マクロ繊維200はそれぞれ、複数の繊維体102が互いに横ならびに整列し、マトリックス材料150によって取り囲まれたテープ構成212を有する。平行四辺形230の繊維体102が示されているが、限定されない任意の形状の繊維体102を使用することができる。3構成要素繊維250の犠牲材料252は、前述の表面エネルギーによるマトリックス層152のコーナ領域162のラウンディングを軽減しまたは低減させることができる。加えて、3構成要素繊維250の犠牲材料252は、それぞれのマクロ繊維200中における繊維体102の概ね平らな横並びの整列を維持することができる。図42は、テープ構成212の複数の個々のマクロ繊維200を示す、犠牲材料252を除去した後の図41のマクロ繊維200の断面図である。有利には、テープ構成212は、複合品270(図1)中に配置されたときに、繊維体102の整列および位置決めを維持することができ、その結果、複合品270の全体的な機械特性および全体的な光学特性を向上させることができる。

0066

本明細書に開示した被覆繊維100の実施形態はいずれも、限定されない任意の大きさ、形状および構成を有する複合品270に組み込むことができる。例えば、複合品270は、風防キャノピー、窓、膜、外装パネル構造パネル建築パネルまたは非構造用複合品として構成することができる。さらに、複合品270は、限定されない任意の輸送用機器用途または非輸送用機器用途で使用されるように構成することができる。

0067

図43を参照すると、被覆繊維100(図4)を製造する方法600に含めることができる1つまたは複数のステップを示す流れ図が示されている。この方法は、繊維体102(図4)にマトリックス層を塗布するのと実質的に同時に繊維体102を形成することを含むステップ602を含むことができる。繊維体102は、特定のまたは所定の繊維体断面形状104(図4)を有することができる。繊維体断面形状104は、図に示しかつ/もしくはこれまでに説明した断面形状のうちの1つの断面形状とすることができ、または、さまざまな他の特定の断面形状のうちの任意の断面形状を有するように繊維体102を形成することもできる。マトリックス層152は、繊維体102の引抜きまたは押出し中に、例えば繊維体ダイ412(図9)から塗布することができる。例えば、マトリックス材料150は、マトリックス層ダイ414(図9)から押し出すことができる。マトリックス層ダイ414は、繊維体ダイ412と同じ位置に配置することができる。

0068

図43の方法600のステップ604は、繊維体102(図4)の形成中に繊維体102を引き伸ばすことを含むことができる。繊維体102は、繊維−マトリックス形成装置400(図7)から繊維体102を引き抜くときに、繊維延伸方向126に沿って(例えば繊維体102の長さに沿って(図7))引き伸ばすことができる。繊維体102を引き伸ばすと繊維分子が整列することがあり、それによって繊維体102の引張強度を増大させ、その結果、複合品270(図1)の特定の性能を向上させることができる。

0069

マクロ繊維200(図24)の実施形態で被覆繊維100(図24)を実現することができる。マクロ繊維200の実施形態は、互いに実質的に同時に形成された複数の繊維体102(図24)を含むことができる。有利には、マクロ繊維200の実施形態は、繊維体102の少なくとも一部分の相互整列を容易にすることができる。一実施形態では、図41〜42に示した横に並んだ複数の繊維体102を有するテープ構成212の複数のマクロ繊維200が形成される。マクロ繊維200中のマトリックス材料150(図24)は、マクロ繊維200が例えば複合品形成工具(図示せず)上でレイアップされたときに、繊維体102の整列を維持することができる。マクロ繊維200中の繊維体102は、繊維体102のかみ合いを容易にするように形成することもできる。例えば、隣接する繊維体102の切欠き領域238とかみ合う切欠き領域238(図30)を有する繊維体102を形成することができる。

0070

一実施形態では、この方法が、繊維体102(図33)およびマトリックス層152(図33)の形成中に、これらを実質的に取り囲む犠牲材料252(図33)を塗布するステップを含む。犠牲材料252は、繊維体102の寸法制御を向上させることができ、繊維体102の表面およびコーナのラウンディングを防ぐことができる。この方法600は、犠牲材料252の少なくとも一部分を除去し、それによって、繊維体断面形状104(図4)の寸法制御が向上した1つまたは複数の繊維体102を形成するステップを含むことができる。

0071

図43の方法600のステップ606は、繊維体102(図10)にマトリックス層152(図10)を、図10に示した繊維体102の断面形状104(図10)の周囲に沿ってマトリックス厚154(図10)が実質的に均一になるように塗布することを含むことができる。あるいは、図15に示すように繊維体102の断面形状104の位置によってマトリックス厚154が異なるように、マトリックス層152を塗布することもできる。例えば、マトリックス層152は、繊維体コーナ120(図15)に、上面または下面マトリックス厚156、158(図15)よりも薄いコーナ領域マトリックス厚164(図15)を有することができる。コーナ領域マトリックス厚164を厚くすると、繊維体コーナ120を丸くする表面エネルギーによる効果を最小化することができる。

0072

図44を参照すると、複合品270(図1)を形成する方法700に含めることができる1つまたは複数の操作を有する流れ図が示されている。方法700は、複数の被覆繊維100(図4)を用意するステップ702を含むことができる。前述のとおり、被覆繊維100はそれぞれ、繊維体102(図4)からなることができ、繊維体102の形成中に、繊維体102をマトリックス材料150で被覆することができる。方法700のステップ704は、マトリックス材料150を加熱するなどによってマトリックス材料150(図4)の粘度を低下させることを含むことができる。マトリックス材料150の粘度を低下させることによって、隣接する被覆繊維100のマトリックス材料150の混合を容易にすることができる。

0073

図44の方法700のステップ706は、マトリックス材料150(図17)の硬化および硬質化または固化のうちの少なくとも1つを実行して、複合品270(図17)を形成することを含むことができる。方法700は、所定の構成の複合品270を形成するステップを含むことができる。例えば、前述のとおり、複合品は、風防、キャノピー、窓、膜、外装パネル、構造パネル、建築パネル、非構造用複合品、または他のさまざまな構成のうちの任意の構成として形成することができる。

0074

図45を参照すると、輸送用機器890(図46)などで使用する複合品270(図1)を実現する方法800に含めることができる1つまたは複数の操作を有する流れ図が示されている。複合品270を使用する方法800は、複数の被覆繊維100から形成された複合品270を用意するステップ802を含むことができる。前述のとおり、被覆繊維100はそれぞれ、繊維体102と、繊維体102の形成と実質的に同時に繊維体102に塗布されたマトリックス層152とを含むことができる。

0075

図45の方法800のステップ804は、複合品270(図1)を荷重がかかっていない状態に置き、または複合品270(図1)を荷重がかかっていない状態に維持することを含むことができる。荷重がかかっていない状態は複合品270の静止状態を含むことができる。例えば、複合品270は、静止しているかまたは実質的に動いていない輸送用機器890の一部分を構成することができる。一実施形態では、輸送用機器890が航空機900を含む。

0076

図46を参照すると、本明細書に開示した複合品270(図1)の1つまたは複数の実施形態を組み込むことができる航空機900の透視図が示されている。航空機900は、一対の904および尾部908を有する胴体902を含むことができ、尾部908は、垂直安定板912および水平安定板910を含むことができる。航空機900はさらに、操縦翼面906および推進ユニット914を含むことができる。航空機900は一般に、本明細書に記載された複合品270のうちの1つまたは複数の複合品を組み込むことができるさまざまな輸送用機器のうちの1つの輸送用機器を表す。

0077

一実施形態では、複合品270(図1)が複合パネル274(図1)を含む。荷重がかかっていない状態では、複合パネル274上の荷重を、複合パネル274の質量に作用する重力に起因する静荷重、または航空機900に作用する他の静荷重に限定することができる。荷重がかかっていない状態の一例は、航空機900が空港タールマック舗装上に駐機しているときなどの、圧力が加わっていない航空機900(図46)の胴体902を含むことができる。

0078

図45の方法800のステップ806は、複合品270(図1)を荷重がかかった状態に置くことを含むことができる。荷重がかかった状態では、輸送用機器が動いていることがあり、かつ/または複合パネル274が動荷重を受けていることがある。例えば、輸送用機器は、離陸時に滑走路上を移動している航空機900(図46)を含む。荷重がかかった状態はさらに、圧力が加わった航空機900の胴体902を含むことができる。荷重がかかった状態では、複合品270上の荷重が、圧縮荷重引張荷重剪断荷重およびねじれ荷重のうちの任意の荷重、またはこれらの荷重の任意の組合せを含むことができる。

0079

本開示の一態様によれば複合品が提供され、この複合品は、複数の繊維体と、少なくとも1つの繊維体の繊維表面を少なくとも部分的に被覆するマトリックス層とを含み、マトリックス層は、繊維体の形成と実質的に同時に塗布される。有利には、この複合品が、風防、キャノピー、窓、膜、外装パネル、構造パネル、建築パネルおよび非構造複合品のうちの少なくとも1つとして構成される。

0080

本開示の一態様によれば、複合品を形成する方法が提供され、この方法は、複数の被覆繊維を用意するステップであり、被覆繊維がそれぞれ、繊維体の形成中にマトリックス材料で被覆された繊維体からなるステップと、マトリックス材料の粘度を低下させて、複数の被覆繊維のマトリックス材料の混合を生じさせるステップと、マトリックス材料の硬化および硬質化のうちの少なくとも一方を実行して複合品を形成するステップとを含む。

0081

複合品を使用する方法は、複数の被覆繊維から形成された複合品を用意するステップであり、被覆繊維がそれぞれ、繊維体と、繊維体を形成するのと実質的に同時に繊維体に塗布されたマトリックス層とを含むステップと、複合品を荷重がかかっていない状態に置くステップと、複合品を荷重がかかった状態に置くステップとを含む。有利には、荷重がかかっていない状態が、実質的に移動していない輸送用機器に関連し、荷重がかかった状態が、移動している輸送用機器に関連する。有利には、荷重がかかっていない状態が、圧力が加わっていない航空機の胴体に関連し、荷重がかかった状態が、圧力が加わった航空機の胴体に関連する。

0082

業者には、本開示の追加の変更および改良が明白であろう。したがって、本明細書で説明し図示した部分の特定の組合せが、本開示のある種の実施形態だけを表すことは意図されておらず、そのような組合せが、本開示の趣旨および範囲に含まれる代替実施形態または代替装置を限定する役目を果たすことは意図されていない。

0083

100被覆繊維
102繊維体
104 断面形状
106 繊維体断面積
110 繊維体表面
112 繊維体上面
114 繊維体下面
116 繊維体側面
118 角度
120 繊維体コーナ
122 繊維体厚
124 繊維体幅
126 繊維延伸方向
128 被覆繊維幅
130 被覆繊維厚
150マトリックス材料
152マトリックス層
154マトリックス厚
156 上面マトリックス厚
158 下面マトリックス厚
160 側面マトリックス厚
162 繊維体コーナ領域
164 コーナ領域マトリックス厚
166 マトリックス断面形状
168 マトリックス断面積
200マクロ繊維
202 マクロ繊維断面形状
204 マクロ繊維側面
206 マクロ繊維コーナ
208 マクロ繊維厚
210 マクロ繊維幅
228シート
230平行四辺形
232台形
234三角形
236菱形
238切欠き領域
240 側領域
242 切欠き側壁
246 平面内かみ合い
248平面外かみ合い
250 3構成要素繊維
252犠牲材料
270複合品
272 複合品表面
274複合パネル
276パネル表面
278 総繊維体積
280 総マトリックス体積
282繊維体積分率
300 層
304直交積層構成
306ギャップ
308 ギャップ
320光線
320A 第1の光線
320B 第2の光線
320C 第3の光線
320D 第4の光線
320E 第5の光線
320経路長
322A 第1の経路長
322B 第2の経路長
322C 第3の経路長
322D 第4の経路長
322E 第5の経路長
324 合成された角度
324A 第1の光線の合成された角度
324B 第2の光線の合成された角度
324C 第3の光線の合成された角度
324D 第4の光線の合成された角度
324E 第5の光線の合成された角度
400 繊維−マトリックス形成装置
402繊維材料リザーバ
404 繊維材料
406 マトリックス材料リザーバ
408 マトリックス材料
410ノズル
412 繊維体ダイ
414 マトリックス層ダイ
416繊維形成方向
500 繊維形成装置
502 ノズル
504 繊維ダイ
506 繊維延伸方向
508 繊維
512表面エネルギー効果
514 上面
516 下面
518 側面
520 コーナ
890輸送用機器
900航空機
902胴体
904翼
906操縦翼面
908尾部
910水平安定板
912垂直安定板
914 推進ユニット

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