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技術 歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイド

出願人 クラレノリタケデンタル株式会社
発明者 寺川栄一
出願日 2012年6月15日 (8年0ヶ月経過) 出願番号 2012-136418
公開日 2014年1月9日 (6年5ヶ月経過) 公開番号 2014-000176
状態 特許登録済
技術分野 歯科用機器・補助機器
主要キーワード 高低順 保持用具 保持基盤 カラータイル 表示用具 コンポーネンツ 付帯条件 対比結果
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (3)

課題

シェードテイキング簡便かつ効率よく行える方法の提供。

解決手段

VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)を用い、A系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択し(工程1)、次に、色の明るさを指標にして色見本を明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程2)。 グループ1:A1、B1、B2 グループ2:A2、C1、D2 グループ3:A3、C2、D3 又は A3、D3、D4 グループ4:A3.5、B3、B4 グループ5:A4、C3、C4

概要

背景

歯の治療において、歯を修復する際、修復材料として歯科充填用コンポジットレジンを使用する場合、該材料の色を修復する歯の色若しくは周辺の歯の色と同じ色にすることが望ましい。そのため、歯の色を判定すること(以下、「歯の色を判定すること」を「シェードテイキング」と称することがある。)が重要になる。

シェードテイキングに使用される色調見本は、シェードガイドと呼ばれ、色見本の数や、色見本を保持する保持用具の構成等が、色の判定作業をしやすいように工夫されている。

最も一般的なシェードガイドに、VITA社製のVITA Classical(商品名)がある。これは全16種の色見本からなり、全16種の色見本は主に色相によってA系〜D系の4種類に大別される。A系とは赤味のある色、B系とは赤味のある黄色、C系とは灰色、D系とは赤味のある灰色である。そして、A系〜D系のそれぞれに属する色見本は、明度彩度混合指標によって1〜4までの番号が付与されて区別されている。本製品(VITA Classical)は、通常は、16種の色見本が、A系〜D系のグループ毎に1〜4までの番号の順序に並べられている。一方、VITA社は、明度、彩度及び色相の3つの要素全体を考慮した指標(「明るさ」)を考案し、かかる指標によって、VITA Classicalにおける16種の色見本を下記の表12に示す順に並べると、視覚的に明るい順となることを報告している。なお、VITA Classicalにおける下記表12に示す視覚的に明るい順に並べた色見本の配列(順番)は歯科医療分野の当業者において広く知られている。このように、色見本を視覚的に明るい順に並べることで、歯の明るさ(視覚的な明るさ)によって、比較すべき色見本をある程度絞り込むことができるため、シェードテイキングに要する時間を短縮することができる。

一方、VITA社製の「VITA Classical」とは異なるシェードガイドやそれを用いて歯の色を判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2等)。しかし、いずれの提案も、色見本の選択は、明度に基づく色見本の選択と、色相による色見本の選択とを行うか、或いは、さらに彩度による色見本の選択を行う方法であり、シェードガイドにおける色見本の総数が多いため、シェードテイキングに時間がかかり、また、その際の作業も簡便とは言い難い。

概要

シェードテイキングを簡便かつ効率よく行える方法の提供。VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)を用い、A系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択し(工程1)、次に、色の明るさを指標にして色見本を明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程2)。 グループ1:A1、B1、B2 グループ2:A2、C1、D2 グループ3:A3、C2、D3 又は A3、D3、D4 グループ4:A3.5、B3、B4 グループ5:A4、C3、C4なし

目的

本発明が解決しようとする課題は、シェードテイキングを簡便かつ効率よく行える方法および該方法を確実に実施できるシェードガイドを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)またはこれに準ずるシェードガイドを用いて、歯の色を判定する方法であって、以下の工程1および工程2を含む方法。工程1:前記シェードガイドのA系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。工程2:前記シェードガイドのA系色の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)、B系色の色見本(B1、B2、B3およびB4)、C系色の色見本(C1、C2、C3およびC4)及びD系色の色見本(D2、D3およびD4)の合計16種の色見本から、色見本D4を除くか、或いは、色見本C2を除いた15種の色見本を、VITA Classicalにおける色の明るさを指標にして下記の表1に示す明るさの高低順に並べるか、或いは、L*a*b*表色系に基づく下記式(1)で定義される色の明るさを指標にして下記表2に示す明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。グループ1:A1、B1、B2グループ2:A2、C1、D2グループ3:A3、C2、D3又はA3、D3、D4グループ4:A3.5、B3、B4グループ5:A4、C3、C4

請求項2

請求項1に記載の方法を実施するためのシェードガイドであって、下記第1〜第5の色見本表示用具と、前記5つの色見本表示用具が抜き挿し可能に収容され、かつ、各色見本表示用具の一端の色見本が外部に突き出た状態に収容されるように構成された色見本用保持基盤とを有することを特徴とする、シェードガイド。第1の色見本表示用具:一端に色見本A1が保持され、該一端から離反して、色見本A1、B1およびB2が隣接状態で保持された色見本表示用具第2の色見本表示用具:一端に色見本A2が保持され、一端から離反して、色見本A2、C1およびD2が隣接状態で保持された色見本表示用具第3の色見本表示用具:一端に色見本A3が保持され、該一端から離反して、色見本A3、C2およびD3か、或いは、色見本A3、D3およびD4が隣接状態で保持された色見本表示用具第4の色見本表示用具:一端に色見本A3.5が保持され、該一端から離反して、色見本A3.5、B3およびB4が隣接状態で保持された色見本表示用具第5の色見本表示用具:一端に色見本A4が保持され、該一端から離反して、色見本A4、C3およびC4が隣接状態で保持された色見本表示用具

技術分野

0001

本発明は、歯の色を判定する方法および該方法を実施するためのシェードガイドに関する。

背景技術

0002

歯の治療において、歯を修復する際、修復材料として歯科充填用コンポジットレジンを使用する場合、該材料の色を修復する歯の色若しくは周辺の歯の色と同じ色にすることが望ましい。そのため、歯の色を判定すること(以下、「歯の色を判定すること」を「シェードテイキング」と称することがある。)が重要になる。

0003

シェードテイキングに使用される色調見本は、シェードガイドと呼ばれ、色見本の数や、色見本を保持する保持用具の構成等が、色の判定作業をしやすいように工夫されている。

0004

最も一般的なシェードガイドに、VITA社製のVITA Classical(商品名)がある。これは全16種の色見本からなり、全16種の色見本は主に色相によってA系〜D系の4種類に大別される。A系とは赤味のある色、B系とは赤味のある黄色、C系とは灰色、D系とは赤味のある灰色である。そして、A系〜D系のそれぞれに属する色見本は、明度彩度混合指標によって1〜4までの番号が付与されて区別されている。本製品(VITA Classical)は、通常は、16種の色見本が、A系〜D系のグループ毎に1〜4までの番号の順序に並べられている。一方、VITA社は、明度、彩度及び色相の3つの要素全体を考慮した指標(「明るさ」)を考案し、かかる指標によって、VITA Classicalにおける16種の色見本を下記の表12に示す順に並べると、視覚的に明るい順となることを報告している。なお、VITA Classicalにおける下記表12に示す視覚的に明るい順に並べた色見本の配列(順番)は歯科医療分野の当業者において広く知られている。このように、色見本を視覚的に明るい順に並べることで、歯の明るさ(視覚的な明るさ)によって、比較すべき色見本をある程度絞り込むことができるため、シェードテイキングに要する時間を短縮することができる。

0005

0006

一方、VITA社製の「VITA Classical」とは異なるシェードガイドやそれを用いて歯の色を判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1、2等)。しかし、いずれの提案も、色見本の選択は、明度に基づく色見本の選択と、色相による色見本の選択とを行うか、或いは、さらに彩度による色見本の選択を行う方法であり、シェードガイドにおける色見本の総数が多いため、シェードテイキングに時間がかかり、また、その際の作業も簡便とは言い難い。

先行技術

0007

特表2010—516355号公報
国際公開第2009/008044号パンフレット

発明が解決しようとする課題

0008

したがって、本発明が解決しようとする課題は、シェードテイキングを簡便かつ効率よく行える方法および該方法を確実に実施できるシェードガイドを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明者は、VITA Classicalにおける、明度、彩度および色相の3つの要素を考慮した「明るさ」を指標にして並べられた16種の色見本の配列(前記表12参照)から、使用頻度が低い色見本D4を除いた15種の色見本を、最も明るい側から3種ずつグルーピングすると、5つのグループができ、該5つのグループのいずれのグループにもA系の色見本が1つ存在することを発見した。さらに、色見本D4は色見本C2と「明るさ」が近いため、「明るさ」を指標にして並べられた16種の色見本の配列(前記表12参照)から、色見本D4は除かず、色見本C2を除いた15種の色見本においても、最も明るい側から3種ずつグルーピングすると、5つのグループができ、該5つのグループのいずれのグループにもA系の色見本が1つ存在することが分かった。そこで、先ずA系の5種の色見本の中で評価対象歯に最も明るさが近い色見本を選択し、その後、かかる選択した色見本が存在するグループの3種の色見本の中での評価対象歯に最も明るさが近い色見本を選択すれば、正確にシェードテイキングを行えることを見出し、本発明を完成するに至った。

0010

すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)またはこれに準ずるシェードガイドを用いて、歯の色を判定する方法であって、以下の工程1および工程2を含む方法。
工程1:前記シェードガイドのA系色の色見本であるA1、A2、A3、A3.5およびA4の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。
工程2:前記シェードガイドのA系色の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)、B系色の色見本(B1、B2、B3およびB4)、C系色の色見本(C1、C2、C3およびC4)及びD系色の色見本(D2、D3およびD4)の合計16種の色見本から、色見本D4を除くか、或いは、色見本C2を除いた15種の色見本を、VITA Classicalにおける色の明るさを指標にして下記の表1に示す明るさの高低順に並べるか、或いは、L*a*b*表色系に基づく下記式(1)で定義される色の明るさを指標にして下記表2に示す明るさの高低順に並べたときの、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けした下記のグループ1〜5のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中での評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する。
グループ1:A1、B1、B2
グループ2:A2、C1、D2
グループ3:A3、C2、D3 又は A3、D3、D4
グループ4:A3.5、B3、B4
グループ5:A4、C3、C4

0011

0012

0013

[2] 上記[1]に記載の方法を実施するためのシェードガイドであって、
下記第1〜第5の色見本表示用具と、前記5つの色見本表示用具が抜き挿し可能に収容され、かつ、各色見本表示用具の一端の色見本が外部に突き出た状態に収容されるように構成された色見本用保持基盤とを含むことを特徴とする、シェードガイド。
第1の色見本表示用具:一端に色見本A1が保持され、該一端から離反して、色見本A1、B1およびB2が隣接状態で保持された色見本表示用具
第2の色見本表示用具:一端に色見本A2が保持され、一端から離反して、色見本A2、C1およびD2が隣接状態で保持された色見本表示用具
第3の色見本表示用具:一端に色見本A3が保持され、該一端から離反して、色見本A3、C2およびD3か、或いは、色見本A3、D3およびD4が隣接状態で保持された色見本表示用具
第4の色見本表示用具:一端に色見本A3.5が保持され、該一端から離反して、色見本A3.5、B3およびB4が隣接状態で保持された色見本表示用具
第5の色見本表示用具:一端に色見本A4が保持され、該一端から離反して、色見本A4、C3およびC4が隣接状態で保持された色見本表示用具

発明の効果

0014

本発明によれば、シェードテイキングを簡便かつ効率よく行うことができる。

図面の簡単な説明

0015

図1は5本の色見本表示用具の平面図である。
図2図1に示す5本の色見本表示用具が色見本用保持基盤に収容されたシェードガイドの平面図である。
(A)は色見本表示用具の平面図、(B)は(A)のX−X線における断面図である。

0016

以下、本発明をその実施形態に即して詳しく説明する。
本発明の歯の色を判定する方法(以下、単に「本発明方法」とも略称する)では、VITA社製シェードガイドVITA Classical(商品名)を使用する。以下、「VITA社製シェードガイドVITA Classical (商品名)」は「VITA Classical シェードガイド」と称する。

0017

先ず、VITA ClassicalシェードガイドのA系色の5種の色見本A1、A2、A3、A3.5、A4を用いて、それらの中から、評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程1)。

0018

次に、VITA Classicalシェードガイドの全16種の色見本から使用頻度が低い色見本D4を除いた15種の色見本を、VITA社が報告するVITA Classical シェードガイドにおける「明るさ」を指標にした下記の表3に示される視覚的に明るい順に並べて、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けして得られる、グループ1(B1、A1、B2)、グループ2(D2、A2、C1)、グループ3(C2、A3、D3)、グループ4(B3、A3.5、B4)およびグループ5(C3、A4、C4)のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中で評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する(工程2)。

0019

0020

なお、VITA Classicalシェードガイドにおいて、色見本D4の色と色見本C2の色は視覚的な明るさにおいて近似しているため、色見本D4の代わりに色見本C2を除いた15種の色見本を下記の表4に示される視覚的に明るい順に並べ、最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けして得られる、グループ1(B1、A1、B2)、グループ2(D2、A2、C1)、グループ3(D4、A3、D3)、グループ4(B3、A3.5、B4)およびグループ5(C3、A4、C4)のうちの、工程1で選択した色見本が存在するグループの中で評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択するようにしてもよい。

0021

0022

表3及び表4を一つにまとめると、下記の表1となる。

0023

0024

VITA Classicalシェードガイドを用いて、かかる工程1および工程2の順に色見本を選択する方法であれば、従来のVITA Classical シェードガイドを用いた標準的な歯の色の判定方法、すなわち、VITA Classical シェードガイドを市販されたときの16種の色見本の配列状態(A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、D4の順番で並んでいる状態)で用いて評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する方法に比べて、効率よく歯の色を判定することできる。このことは、後述の実施例と比較例との対比結果から明らかである。

0025

一方、VITA Classicalシェードガイドの全16種の色見本(A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、D4)の色をL*a*b*表色系により数値化すると、下記の表(表5)に示す数値で表すことができる。

0026

0027

表5の数値は、VITA Classicalシェードガイドの16種の色見本と同じ色調に調整したレジンを用いて、以下の方法によりL*a*b*表色系(JIS Z8729−2004)での数値を測定することで得た。

0028

測定条件
色対象サンプルは1mm厚のレジン硬化物
色機は「CM-3610d」(コニカミノルタ製)、光源はD65/2、背景カラータイル(白)を使用。

0029

<VITA Classicalシェードガイドの色見本とレジンの色合わせ
VITA Classical シェードガイド の色見本は実際の歯に近似する形状に作製されているため、色見本の一部に窩洞(「III級窩洞」)を形成し、その窩洞にレジンを埋めて目視で色見本との色合わせをした。なお、レジンの色調整は以下の手順によって行った。

0030

80重量部の2,2−ビス[4−(3−(メタアクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシフェニルプロパンビスフェノールジグリシジルメタクリレート(以下、「BIS−GMA」と略称する。)、20重量部のトリエチレングリコールジメタクリレート(以下、「TEGDMA」と略称する。)、0.4重量部のカンファーキノン、0.4重量部のN,N−ジメチルアミノエチル−p−安息香酸エチルに、白色、黒色、黄色および赤色の顔料を下記表6に示す量比で配合したものを「モノマー1」とした。「モノマー1」はシェードごとに調製した。表6中の数値は重量部である。

0031

白色顔料には「日本薬局方酸化チタン」(和光純薬社製)、黒色顔料には「KN320」(戸田工業社製)、黄色顔料には「YELLOW48」(戸田工業社製)、赤色顔料には「100ED」(戸田工業社製)を使用した。

0032

100重量部の「8235−UF0.7」(NECSCHOTTコンポーネンツ社製)に対し、通法に従い2重量部のγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(以下、「γMPS」と略称する)で、シランカップリング処理をしたものを「F−1」とし、100重量部の「OX−50」(日本アエロジル社製)に対し、通法に従い10重量部のγMPSでシランカップリング処理をしたものを「F−2」とし、80重量部のBIS−GMA、20重量部のTEGDMA、1重量部のベンゾイルパーオキサイドの混合物を「モノマー2」とし、60重量部のF−2、40重量部のモノマー2の混合物を摂氏100度の温度環境下で1時間保持して熱重合させ、該熱重合硬化物ボールミルで20時間の回転粉砕によって微細化し、通法に従い3重量部のγMPSでシランカップリング処理をしたものを「F−3」とした。そして、22重量部のモノマー1、44重量部のF−1、34重量部のF−3の混合物を硬化させて、各シェードの色見本を作成した。

0033

0034

なお、前記表5のVITA Classicalシェードガイドの全16種の色見本(A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、D4)のL*a*b*表色系による数値の値のばらつきが少ない好ましい数値範囲は以下の表(表7)の通りである。

0035

0036

VITA Classicalシェードガイドの16種の色見本の色をL*a*b*表色系による数値で特定することができたので、VITA社が報告している、VITA Classical シェードガイドの色見本の配列指標である「明るさ」について、人間の色感覚(明度、彩度、色相)に関連付けた定義化を検討した。JIS Z8729−2004で規格されるL*a*b*表色系において、L*は明度(CIE1976明度)を表す。一方で、a*及びb*は色座標クロマティクネス指数)であるが、JIS Z8729−2004に示す計算式を参考に、a*及びb*から色相h(CIE1976ab色相角)及び彩度C*(CIE1976abクロマ)が計算される。a*、b*で規定される座標は、h、C*でも規定可能となる。そこで、明度L*、色相h、彩度C*を用いて、下記式(1)の「色の視覚的な明るさ」の定義式を導いた。

0037

0038

下記の表8はVITA Classicalシェードガイドの色見本D4を除く15種の色見本と色合わせをした15種のレジン硬化物についての、L*a*b*表色系のL*値、a*値、b*、及びa*値、b*値から算出したh値、C*値、及び、式(1)に基づく「明るさ」の値(計算値)を示している。なお、表中の「シェード」は15種のレジン硬化物をVITA Classical シェードガイドの対応する色見本(シェード)の記号で示したものである。

0039

0040

VITA社が報告している、VITA Classicalシェードガイドの16種の色見本(シェード)の視覚的に明るい順の配列(前述の表12)から、色見本D4を除いた配列は、前述の表3である。一方、上記式(1)の「色の視覚的な明るさ」の定義式によって、VITA Classical シェードガイドの色見本D4を除く15種の色見本と色合わせをした15種のレジン硬化物の視覚的に明るい順の配列は、下記の表9の通りである。

0041

0042

15種の色見本(レジン硬化物)を表9の順に並べて実際に目視で見たところ、明るい順に並んでいる印象を受けた。また、最も明るい側から3つ毎にグループ分けしてまとめた各グループを構成する色見本(レジン硬化物)の色調は、VITA社が報告している、VITA Classicalシェードガイドの「明るい」順の配列(前記表4の配列)において最も明るい側から3つ毎にグループ分けしてまとめた各グループを構成する色見本の色調と同じであり、いずれのグループにもA系の色が一つ含まれることが確認できた。従って、VITA社が報告している、VITA Classical シェードガイドの「明るさ」の指標は一般化でき、また、VITA Classical シェードガイドの各色見本と色合わせをしたレジン硬化物は、VITA Classical シェードガイドに準ずるシェードガイドとなり得、かかるVITA Classical シェードガイドに準ずるシェードガイドを上記の式(1)で定義される「明るさ」を指標にして明るい順に並べても、本発明方法を実施できることが分かった。

0043

なお、VITA ClassicalシェードガイドのA系の色見本(A1、A2、A3、A3.5、A4)のL*a*b*表色系によるa*値とb*値は、式:b* = 2.29×a*+21.83(付帯条件:L* + C* ≧ 115)によって、良好な相関関係を示し、A系の5種の色見本は、相互間の色差が明確であり、このことからも、先ずA系の色見本から評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する本発明方法は、色見本の選択がし易く、効率よく歯の色を判定できるものであるといえる。

0044

また、前述の表5、7に示されるように、VITA Classicalシェードガイドの色見本C2と色見本D4のL*値、a*値、およびb*値は同等である。従って、表9は下記の表10とも表すことができ、表9及び表10を一つにまとめて表すと、下記の表2となる。

0045

0046

0047

図1及び図2は本発明方法の実施に好適なシェードガイドの一例を示した図である。図1は5本の色見本表示用具の平面図であり、図2図1に示す5本の色見本表示用具が色見本用保持基盤に5本収容されたシェードガイドの平面図である。

0048

図1に示す5本の色見本表示用具10a〜10eは、それぞれ、図3図3(A)及び図3(B))に示される、一端に1個の色見本を保持する凹部1aが1個形成され、該一端から離反した位置に1個の色見本を保持する凹部1bが3個隣接して形成されたプレート状の色見本表示用具1に、所定の色見本を保持させることで作製される。

0049

5本の色見本表示用具10a〜10eは、それぞれ、前述のVITA Classicalシェードガイドまたはこれに準ずるシェードガイドの、色の明るさを指標にして最も明るい側から3つの色見本毎にグループ分けして得られる、グループ1(A1、B1、B2)、グループ2(A2、C1、D2)、グループ3(A3、C2、D3 又は A3、D3、D4)、グループ4(A3.5、B3、B4)およびグループ5(A4、C3、C4)に対応する。

0050

すなわち、色見本表示用具10aはグループ1に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A1が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本B1、A1およびB2がそれぞれ保持されている。
色見本表示用具10bは、グループ2に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A2が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本D2、A2およびC1が隣接状態で保持されている。
色見本表示用具10cは、グループ3に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A3が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本C2、A3およびD3か、或いは、色見本D4、A3およびD3が隣接状態で保持されている。
色見本表示用具10dは、グループ4に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A3.5が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本B3、A3.5およびB4が隣接状態で保持されている。
色見本表示用具10eは、グループ5に対応し、色見本表示用具1の一端の凹部1aに色見本A4が保持され、該一端から離反した位置の3個の隣接する凹部1bに、色見本C3、A4およびC4が隣接状態で保持されている。
なお、それぞれの色見本表示用具において、隣接状態で保持されている3個の色見本の配列順は特に限定されない。

0051

色見本用保持基盤100は上述の5本の色見本表示用具10a〜10eが抜き挿し可能に収容される孔(図示せず)が形成されていて、各色見本表示用具の一端の色見本が外部に突き出た状態に収容されるように構成されており、図2は5個の色見本表示用具10a〜10eの一端のA系色の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)が外部に突き出た状態に色見本用保持基盤100に収容された状態を示している。

0052

かかる5個の色見本表示用具10a〜10eと、これらを収容する色見本用保持基盤100とからなるシェードガイドであれば、本発明方法の、シェードガイドのA系の色見本(A1、A2、A3、A3.5およびA4)の中で歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する工程(工程1)を行う際、A系の色見本以外の色見本はケース内に隠れており、A系の色見本以外の色見本による影響を受けることなく、色見本の選択を行うことができ、色見本の選択作業時間を短縮化ができる。さらに、工程1で選択した色見本が存在するグループの中で評価対象歯に最も明るさが近い色の色見本を選択する工程2においても、1個の色見本表示用具に保持されている3個の色見本から1個の色見本を選択すればよいので、工程2における色見本の選択作業時間も短縮化できる。

0053

なお、プレート状の色見本表示用具1の材質、寸法等は特に限定されないが、透明度、強度の点から、通常、プラスチック(例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)等)製であり、また、収納等の観点から厚みが1〜3mm程度、患者の口の中でシェードテイキングが可能等の観点から長さが30〜80mm程度、幅が5〜15mm程度であるのが好ましい。色見本用保持基盤100の材質も特に限定されないが、強度の点から、通常、プラスチック(例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリカーボネート(PC)等)製であり、寸法は色見本表示用具1の大きさによって適宜設定すればよい。

0054

色見本表示用具1に保持する色見本は、前述のVITA Classicalシェードガイドの色見本と色合わせをしたレジン硬化物を適用すればよく、色見本の大きさは特に限定はされないが、色の視認性の点から、平面視での面積が16〜100mm2程度となるように設けるのが好ましい。また、VITA Classical シェードガイドの色見本の一部を切り取って用いてもよい。

0055

以下、本発明の実施例および比較例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0056

VITA ClassicalシェードガイドのA2に色合わせをした評価対象歯に対して、VITA Classical シェードガイドを使って、下記の実施例1および比較例1の方法で色の判定を行い、所要時間及び判定した色を表11にまとめた。

0057

実施例1
VITA Classicalシェードガイドの色見本からD4を除いた15色を下記の5グループに分類して、各グループのA系色から最も近い明るさの色を選択し、次に選択したA系が属するグループの3色から最も近い明るさの色を選択して色を判定した。
グループ1:A1、B1、B2
グループ2:A2、C1、D2
グループ3:A3、C2、D3
グループ4:A3.5、B3、B4
グループ5:A4、C3、C4

0058

比較例1
VITA Classicalシェードガイドをグループ分けせず、色見本が市販された状態からD4を除いた下記の順番のままで、評価対象歯の色を判定した。
A1、A2、A3、A3.5、A4、B1、B2、B3、B4、C1、C2、C3、C4、D2、D3、

0059

実施例

0060

実施例1は比較例1よりも所要時間が短く、選択した色も同一であった。これらのことから、本発明の方法により、効率の良い色の判定が可能であることが分かった。

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