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技術 葉酸受容体アルファ発現癌の診断および予後マーカーとしての葉酸受容体アルファ

出願人 モルフォテック、インク.
発明者 オシヤネツシー,ダニエル・ジエイグラツソ,ルイージワン,シヤンホンチヤオ,チイミンサマーズ、エリザベス・ブルツク
出願日 2011年11月4日 (9年7ヶ月経過) 出願番号 2013-537884
公開日 2013年12月12日 (7年6ヶ月経過) 公開番号 2013-544354
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析 ペプチド又は蛋白質 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 突然変異または遺伝子工学 微生物による化合物の製造
主要キーワード 中心傾向 アルミニウムバッグ 要約記述 初期モル比 二セット 医療手法 トゥイッチ 相互作用点
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年12月12日)のものです。
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図面 (20)

課題・解決手段

本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法およびキット、FRα発現癌に罹患している対象における卵巣癌の進行を予測するための方法およびキット、対象がFRα発現癌を発症する危険性のレベルを評価するための方法およびキット、FRα発現癌に罹患している対象を癌治療群に階層化するための方法を提供する。これらの方法は、対象由来試料において細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し、このレベルを対照試料におけるFRαのレベルと比較することを伴う。

概要

背景

本出願は、2010年11月5日に出願された米国仮特許出願第61/410,497号および2011年7月15日に出願された米国仮特許出願第61/508,444号の出願日の利益を主張し、それらの各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。

ヒトにおいて、葉酸に対する高親和性受容体には3つのアイソフォームであるアルファベータおよびガンマが挙げられる。アルファ型およびベータ型は、典型的に、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカーにより細胞膜に結合する。これらの型は細胞外コンパートメント細胞内コンパートメントとの間を再循環し、細胞内に葉酸を運搬することができる。可溶型のFRαは、膜に固定された葉酸受容体に対するプロテアーゼまたはホスホリパーゼの作用によって得ることができる。

葉酸受容体アルファ(FRα、FR−アルファ、FOLR−1またはFOLR1とも称される)は、様々な上皮組織、例えば、脈絡叢甲状腺腎臓子宮乳房卵管精巣上皮および唾液腺組織発現される。Weitman,SDら、Cancer Res 52:3396−3401(1992年);Weitman SDら、Cancer Res 52:6708−6711。FRαの過剰発現は、種々の癌、例えば、肺癌(例えば、気管支肺胞癌、カルチノイド腫瘍および非小細胞肺癌、例えば腺癌);中皮腫卵巣癌腎臓癌;脳癌(例えば、未分化上衣腫若年性小脳毛様細胞星状細胞腫および脳転移);子宮頸癌鼻咽腔癌中胚葉由来腫瘍;頭頸部扁平上皮癌腫;子宮内膜癌卵巣の類内膜腺癌;漿液性嚢胞腺癌;乳癌膀胱癌膵臓癌骨癌(例えば、高悪性度骨肉腫);下垂体癌(例えば、下垂体腺腫);結腸直腸癌および甲状腺髄様癌において観察されている。例えば、米国特許第7,754,698号;米国特許出願公開第2005/0232919号;WO2009/132081;Bueno Rら、J of Thoracic and Cardiovascular Surgery、121(2):225−233(2001年);ElkanatH & Ratnam M.Frontiers in Bioscience、11、506−519(2006年);Fisher R.E.J Nucl Med、49:899−906(2008年);Franklin,WAら、Int J Cancer、Suppl 8:89−95(1994年);Hartman L.C.ら.Int J Cancer 121:938−942(2007年);Iwakiri Sら、Annals of Surgical Oncology、15(3):889−899;Parker N.ら、Analytical Biochemistry,338:284−293(2005年);Weitman,SDら、Cancer Res 52:3396−3401(1992年);Saba N.F.ら、Head Neck、31(4):475−481(2009年);Yang Rら、Clin Cancer Res 13:2557−2567(2007年)を参照されたい。いくつかのタイプの癌(例えば、頭頸部の扁平上皮癌腫)において、より高レベルのFRα発現がより悪い予後と関連付けられ、一方、他種の癌(例えば、非小細胞肺癌)において、高レベルのFRα発現がより良好な予後と関連付けられる。例えば、Iwakiri Sら、Annals of Surgical Oncology,15(3):889−899;Saba N.F.ら、Head Neck、31(4):475−481(2009年)を参照されたい。

概要

本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法およびキット、FRα発現癌に罹患している対象における卵巣癌の進行を予測するための方法およびキット、対象がFRα発現癌を発症する危険性のレベルを評価するための方法およびキット、FRα発現癌に罹患している対象を癌治療群に階層化するための方法を提供する。これらの方法は、対象由来試料において細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し、このレベルを対照試料におけるFRαのレベルと比較することを伴う。

目的

本発明は、対象が肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法、FRα発現癌に罹患している対象において、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の進行を評価するための方法、FRα発現癌の対象を少なくとも4つの癌治療群のうちの1つに階層化するための方法、卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性を評価するための方法、および対象が肺癌もしくは卵巣癌などのFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための、または対象における肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の進行を評価するためのキットを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法であって、対象由来試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定すること、および細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することを含み、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標であり、対象由来の試料においての細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される、方法。

請求項2

試料が、尿、血清血漿および腹水からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項3

FRα発現癌が、肺癌中皮腫卵巣癌腎臓癌、脳癌、子宮頸癌鼻咽腔癌、頭頸部扁平上皮癌腫、子宮内膜癌乳癌膀胱癌膵臓癌骨癌下垂体癌、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項4

FRα発現癌が卵巣癌である、請求項1に記載の方法。

請求項5

FRα発現癌が肺癌である、請求項3に記載の方法。

請求項6

FRα発現癌が非小細胞肺癌である、請求項5に記載の方法。

請求項7

非小細胞肺癌が腺癌である、請求項6に記載の方法。

請求項8

約9500pg/mL超、約10,000pg/mL超、約11,000pg/mL超、約12,000pg/mL超、約13,000pg/mL超、約14,000pg/mL超、約15,000pg/mL超、約16,000pg/mL超、約17,000pg/mL超、約18,000pg/mL超、約19,000pg/mL超または約20,000pg/mL超の濃度の試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である、請求項1に記載の方法。

請求項9

試料を下記からなる群から選択される抗体と接触させることによってFRαのレベルが、決定される、請求項1に記載の方法:(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSSSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;(c)MOV18抗体;(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;(e)548908抗体;(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;(g)6D398抗体;(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;(k)26B3抗体;(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;(n)19D4抗体;(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;(q)9F3抗体;(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;(t)24F12抗体;(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVHSLF(配列番号19);LK26HuVHI,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;(x)重鎖可変領域LK26HuVHSLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに(y)重鎖可変領域LK26HuVHFAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

請求項10

抗体が、マウス抗体ヒト抗体ヒト化抗体二重特異性抗体キメラ抗体Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディアビマー、バーサボディナノボディおよびドメイン抗体からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項11

抗体が標識される、請求項1に記載の方法。

請求項12

抗体が、放射性標識ビオチン標識発色団標識、蛍光色素標識、ECL標識および酵素標識からなる群から選択される標識を用いて標識される、請求項11に記載の方法。

請求項13

FRαのレベルが、ウェスタンブロット分析ラジオイムノアッセイ免疫蛍光分析、免疫沈降平衡透析免疫拡散法溶液相アッセイ電気化学発光イムノアッセイECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技法を用いて決定される、請求項1に記載の方法。

請求項14

対照試料が、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルを含む、請求項1に記載の方法。

請求項15

試料が、試料におけるFRαレベルを決定する前にグアニジンで処理される、請求項1に記載の方法。

請求項16

試料が、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される、請求項1に記載の方法。

請求項17

試料が、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離ボルテックスまたはその両方にかけられる、請求項1に記載の方法。

請求項18

請求項1に記載の方法であって、対象由来の試料におけるFRαのレベルが、試料を(a)固体支持体に固定されおよびMORAB−003抗体と標識されたMOV18抗体、(b)固体支持体に固定されおよび24F12抗体と標識された9F3抗体、(c)固体支持体に固定されおよび19D4抗体と標識された26B3抗体、ならびに(d)固体支持体に固定されおよび26B3抗体と標識された9F3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される、方法。

請求項19

FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行を評価するための方法であって、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定すること、および細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することを含み、対照試料におけるFRαのレベルと比較して対象由来の試料におけるFRαのレベルが増加している場合、癌が急速に進行するという指標であり;および対照試料におけるFRαのレベルと比較して対象由来の試料におけるFRαのレベルが減少している場合、癌が穏やかに進行するまたは退行するという指標であり、それにより対象におけるFRα発現癌の進行を評価し;対象由来の試料においての細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される、方法。

請求項20

FRα発現癌に罹患している対象を少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化するための方法であって、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定すること、および細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルに基づいて、少なくとも4つの癌治療群の1つに対象を階層化することを含み、対象由来の試料において、細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される、方法。

請求項21

FRα発現癌が卵巣癌であり、および対象が病期I、病期II、病期IIIまたは病期IVの卵巣癌に階層化される、請求項20に記載の方法。

請求項22

卵巣癌または肺癌を患っている対象における卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性監視するための方法であって、MORAb−003が予め投与された対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定すること、および対象由来の試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することを含み、対照試料におけるFRαのレベルと比較して、対象由来の試料におけるFRαのレベルが増加している場合、MORAb−003治療が有効ではないという指標であり;および対照試料におけるFRαのレベルと比較して、対象由来の試料におけるFRαのレベルが減少している場合、MORAb−003治療が有効であるという指標である、方法。

請求項23

卵巣癌または肺癌を患っている対象がMORAb−003による治療に応答するかどうかを予測するための方法であって、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定すること、および対象由来の試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することを含み、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標である、方法。

請求項24

卵巣癌または肺癌を有する対象を治療するための方法であって、対象由来の、尿または血清を含む試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定すること、および細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較し、ここで、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象が卵巣癌または肺癌に罹患しているという指標であること、および治療有効量のMORAb−003を対象に投与し、それにより卵巣癌または肺癌を有する対象を治療することを含む、方法。

請求項25

対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための、または対象におけるFRα発現癌の進行を評価するためのキットであって、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定する手段、および対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するためのまたはFRα発現癌の進行を評価するためのキットの使用説明書を含むキット。

背景技術

0001

本出願は、2010年11月5日に出願された米国仮特許出願第61/410,497号および2011年7月15日に出願された米国仮特許出願第61/508,444号の出願日の利益を主張し、それらの各々の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。

0002

ヒトにおいて、葉酸に対する高親和性受容体には3つのアイソフォームであるアルファベータおよびガンマが挙げられる。アルファ型およびベータ型は、典型的に、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカーにより細胞膜に結合する。これらの型は細胞外コンパートメント細胞内コンパートメントとの間を再循環し、細胞内に葉酸を運搬することができる。可溶型のFRαは、膜に固定された葉酸受容体に対するプロテアーゼまたはホスホリパーゼの作用によって得ることができる。

0003

葉酸受容体アルファ(FRα、FR−アルファ、FOLR−1またはFOLR1とも称される)は、様々な上皮組織、例えば、脈絡叢甲状腺腎臓子宮乳房卵管精巣上皮および唾液腺組織発現される。Weitman,SDら、Cancer Res 52:3396−3401(1992年);Weitman SDら、Cancer Res 52:6708−6711。FRαの過剰発現は、種々の癌、例えば、肺癌(例えば、気管支肺胞癌、カルチノイド腫瘍および非小細胞肺癌、例えば腺癌);中皮腫卵巣癌腎臓癌;脳癌(例えば、未分化上衣腫若年性小脳毛様細胞星状細胞腫および脳転移);子宮頸癌鼻咽腔癌中胚葉由来腫瘍;頭頸部扁平上皮癌腫;子宮内膜癌卵巣の類内膜腺癌;漿液性嚢胞腺癌;乳癌膀胱癌膵臓癌骨癌(例えば、高悪性度骨肉腫);下垂体癌(例えば、下垂体腺腫);結腸直腸癌および甲状腺髄様癌において観察されている。例えば、米国特許第7,754,698号;米国特許出願公開第2005/0232919号;WO2009/132081;Bueno Rら、J of Thoracic and Cardiovascular Surgery、121(2):225−233(2001年);ElkanatH & Ratnam M.Frontiers in Bioscience、11、506−519(2006年);Fisher R.E.J Nucl Med、49:899−906(2008年);Franklin,WAら、Int J Cancer、Suppl 8:89−95(1994年);Hartman L.C.ら.Int J Cancer 121:938−942(2007年);Iwakiri Sら、Annals of Surgical Oncology、15(3):889−899;Parker N.ら、Analytical Biochemistry,338:284−293(2005年);Weitman,SDら、Cancer Res 52:3396−3401(1992年);Saba N.F.ら、Head Neck、31(4):475−481(2009年);Yang Rら、Clin Cancer Res 13:2557−2567(2007年)を参照されたい。いくつかのタイプの癌(例えば、頭頸部の扁平上皮癌腫)において、より高レベルのFRα発現がより悪い予後と関連付けられ、一方、他種の癌(例えば、非小細胞肺癌)において、高レベルのFRα発現がより良好な予後と関連付けられる。例えば、Iwakiri Sら、Annals of Surgical Oncology,15(3):889−899;Saba N.F.ら、Head Neck、31(4):475−481(2009年)を参照されたい。

0004

米国特許第7,754,698号明細書
米国特許出願公開第2005/0232919号明細書
国際公開第2009/132081号

先行技術

0005

Weitman,SDら、Cancer Res 52:3396−3401、6708−6711(1992年)
Bueno Rら、J of Thoracic and Cardiovascular Surgery、121(2):225−233(2001年)
ElkanatH & Ratnam M.Frontiers in Bioscience、11、506−519(2006年)
Fisher R.E.J Nucl Med、49:899−906(2008年)
Franklin,WAら、Int J Cancer、Suppl 8:89−95(1994年)
Hartman L.C.ら.Int J Cancer 121:938−942(2007年)
Iwakiri Sら、Annals of Surgical Oncology、15(3):889−899
Parker N.ら、Analytical Biochemistry,338:284−293(2005年)
Saba N.F.ら、Head Neck、31(4):475−481(2009年)
Yang Rら、Clin Cancer Res 13:2557−2567(2007年)

発明が解決しようとする課題

0006

癌の早期の発見は、生存率および生活の質を改善する。早期の発見および治療の可能性を高めるため、非侵襲的な癌の診断法、癌発症の危険性レベルの決定法および癌進行の予測法が早急に必要とされている。本発明は、FRα発現癌に対するこれらの必要性を満足させるものである。

課題を解決するための手段

0007

(発明の要旨)
本発明は、対象が肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法、FRα発現癌に罹患している対象において、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の進行を評価するための方法、FRα発現癌の対象を少なくとも4つの癌治療群のうちの1つに階層化するための方法、卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性を評価するための方法、および対象が肺癌もしくは卵巣癌などのFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための、または対象における肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の進行を評価するためのキットを提供する。

0008

対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法
第一の態様において、本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを、対象由来試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を対象とし、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標であり、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される。特定の実施形態において、試料は、尿、血清血漿または腹水のいずれかである。

0009

別の態様において、本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の尿試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を対象とし、対象由来の尿試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標である。さらなる態様において、本発明は、対象がFRαを発現する癌に罹患しているかどうかを、対象由来の血清試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の血清試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を対象とし、対象由来の血清試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標である。

0010

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、FRα発現癌は、肺癌、中皮腫、卵巣癌、腎臓癌、脳癌、子宮頸癌、鼻咽腔癌、頭頸部の扁平上皮癌腫、子宮内膜癌、乳癌、膀胱癌、膵臓癌、骨癌、下垂体癌、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌からなる群から選択される。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。別の実施形態において、FRα発現癌は、腺癌などの非小細胞肺癌である。

0011

別の態様において、本発明は、対象が卵巣癌に罹患しているかどうかを、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定することによって評価する方法を対象とし、約9100pg/mlを超える濃度での尿試料における細胞に結合しないFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0012

本発明の前述の態様の種々の態様において、約9500pg/mL超、約10,000pg/mL超、約11,000pg/mL超、約12,000pg/mL超、約13,000pg/mL超、約14,000pg/mL超、約15,000pg/mL超、約16,000pg/mL超、約17,000pg/mL超、約18,000pg/mL超、約19,000pg/mL超または約20,000pg/mL超の濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0013

種々の態様において、FRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって決定される。例えば、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSSSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0014

特定の実施形態において、抗体は、MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する。別の実施形態において、抗体は、CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む。別の実施形態において、抗体はMOV18抗体である。なお別の実施形態において、抗体は、MOV18抗体と同じエピトープに結合する。さらなる実施形態において、抗体は、LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む。ある種の実施形態において、抗体は、(i)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);または重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)と軽鎖可変領配LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む。

0015

特定の実施形態において、前記対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAb−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される。

0016

ある種の実施形態において、抗体は、マウス抗体ヒト抗体ヒト化抗体二重特異性抗体キメラ抗体Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディ(affibody)、アビマー(avimer)、バーサボディ(versaboy)、ナノボディ(nanobody)およびドメイン抗体からなる群から選択される。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、例えば、放射性標識ビオチン標識発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識からなる群から選択される標識で標識される。

0017

ある種の実施形態において、FRαのレベルは、ウェスタンブロット分析ラジオイムノアッセイ免疫蛍光分析、免疫沈降平衡透析免疫拡散法溶液相アッセイ電気化学発光イムノアッセイECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技法を用いることによって決定される。

0018

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、対照試料は、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルである。

0019

ある種の実施形態において、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前にグアニジンで処理される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離され、ボルテックスされまたはその両方である。

0020

なお別の態様において、本発明は、対象が卵巣癌に罹患しているかどうかを、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を対象とし、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標であり、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAb−003抗体、(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体、(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体、および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水であってもよい。

0021

対象におけるFRα発現癌の進行を評価するための方法
さらなる態様において、本発明は、FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行を、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を対象とし、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の試料におけるFRαのレベルの増加は、癌が急速に進行するという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の試料におけるFRαのレベルの減少は、癌が穏やかに進行するまたは退行するという指標であり、それにより対象におけるFRα発現癌の進行を評価し、対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される。特定の実施形態において、試料は、尿、血清、血漿または腹水である。

0022

別の態様において、本発明は、FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行を、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の尿試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を提供し、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の尿試料におけるFRαのレベルの増加は、癌が急速に進行するという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の尿試料におけるFRαのレベルの減少は、癌が穏やかに進行するまたは退行するという指標であり、それにより対象におけるFRα発現癌の進行を評価する、方法を対象とする。

0023

さらなる態様において、本発明は、FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行を、対象由来の血清試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の血清試料における、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を提供し、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の血清試料におけるFRαのレベルの増加は、癌が急速に進行するという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の血清試料におけるFRαのレベルの減少は、癌が穏やかに進行するまたは退行するという指標であり、それにより対象におけるFRα発現癌の進行を評価する。

0024

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、FRα発現癌は、肺癌、中皮腫、卵巣癌、腎臓癌、脳癌、子宮頸癌、鼻咽腔癌、頭頸部の扁平上皮癌腫、子宮内膜癌、乳癌、膀胱癌、膵臓癌、骨癌、下垂体癌、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌からなる群から選択される。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。別の実施形態において、FRα発現癌は、腺癌などの非小細胞肺癌である。

0025

別の態様において、本発明は、対象が卵巣癌に罹患しているかどうかを、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定することによって評価する方法を対象とし、約9100pg/mlを超える濃度での尿試料における細胞に結合しないFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0026

本発明の前述の態様の種々の態様において、約9500pg/mL超、約10,000pg/mL超、約11,000pg/mL超、約12,000pg/mL超、約13,000pg/mL超、約14,000pg/mL超、約15,000pg/mL超、約16,000pg/mL超、約17,000pg/mL超、約18,000pg/mL超、約19,000pg/mL超または約20,000pg/mL超の濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0027

種々の態様において、FRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって決定される。例えば、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASQGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0028

特定の実施形態において、抗体は、MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する。別の実施形態において、抗体は、CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む。別の実施形態において、抗体はMOV18抗体である。なお別の実施形態において、抗体は、MOV18抗体と同じエピトープに結合する。さらなる実施形態において、抗体は、LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む。ある種の実施形態において、抗体は、(i)重鎖改変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);または重鎖可変領配LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)と軽鎖可変領配LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む。

0029

特定の実施形態において、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される。

0030

ある種の実施形態において、抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディ、アビマー、バーサボディ、ナノボディおよびドメイン抗体からなる群から選択される。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、例えば、放射性標識、ビオチン標識、発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識からなる群から選択される標識で標識される。

0031

ある種の実施形態において、FRαのレベルは、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、免疫蛍光分析、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散法、溶液相アッセイ、電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技術を用いることによって決定される。

0032

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、対照試料は、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルである。別の実施形態において、対照試料は、対象から予め得られた試料である。

0033

ある種の実施形態において、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前にグアニジンで処理される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離され、ボルテックスされまたはその両方である。

0034

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌に罹患している対象における卵巣癌の進行を、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価する方法を対象とし、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の試料におけるFRαのレベルの増加は、卵巣癌が急速に進行するという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合の対象由来の試料におけるFRαのレベルの減少は、卵巣癌が穏やかに進行するまたは退行するという指標であり、それにより対象における卵巣癌の進行を評価することによって評価し、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体、(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体、(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体、および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水であってもよい。

0035

FRα発現癌を癌治療群に階層化するための方法
さらなる態様において、本発明は、FRα発現癌に罹患している対象を、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルに基づいて、対象を少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化することによって、少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化する方法を提供し、対象由来の試料において、細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水からなる群から選択される。

0036

なお別の態様において、本発明は、FRα発現癌に罹患している対象を、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルに基づいて、対象を少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化することによって、少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化する方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、FRα発現癌に罹患している対象を、対象由来の血清試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;血清試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルに基づいて、対象を少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化することによって、少なくとも4つの癌治療群の1つに階層化する方法に関する。

0037

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、FRα発現癌は、肺癌、中皮腫、卵巣癌、腎臓癌、脳癌、子宮頸癌、鼻咽腔癌、頭頸部の扁平上皮癌腫、子宮内膜癌、乳癌、膀胱癌、膵臓癌、骨癌、下垂体癌、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌からなる群から選択される。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。別の実施形態において、FRα発現癌は、腺癌などの非小細胞肺癌である。

0038

別の態様において、本発明は、対象が卵巣癌に罹患しているかどうかを、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定することによって評価する方法に関し、約9100pg/mlを超える濃度での尿試料における細胞に結合しないFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0039

本発明の前述の態様の種々の態様において、約9500pg/mL超、約10,000pg/mL超、約11,000pg/mL超、約12,000pg/mL超、約13,000pg/mL超、約14,000pg/mL超、約15,000pg/mL超、約16,000pg/mL超、約17,000pg/mL超、約18,000pg/mL超、約19,000pg/mL超または約20,000pg/mL超の濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0040

種々の態様において、FRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって決定される。例えば、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号l(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRLl1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASQGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0041

特定の実施形態において、抗体は、MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する。別の実施形態において、抗体は、CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む。別の実施形態において、抗体はMOV18抗体である。なお別の実施形態において、抗体は、MOV18抗体と同じエピトープに結合する。さらなる実施形態において、抗体は、LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む。ある種の実施形態において、抗体は、(i)重鎖改変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);または重鎖可変領配LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)と軽鎖可変領配LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む。

0042

特定の実施形態において、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される。

0043

ある種の実施形態において、抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディ、アビマー、バーサボディ、ナノボディおよびドメイン抗体からなる群から選択される。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、例えば、放射性標識、ビオチン標識、発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識からなる群から選択される標識で標識される。

0044

ある種の実施形態において、FRαのレベルは、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、免疫蛍光分析、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散法、溶液相アッセイ、電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技術を用いることによって決定される。

0045

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、対照試料は、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルである。

0046

ある種の実施形態において、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前にグアニジンで処理される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離され、ボルテックスされまたはその両方である。

0047

特定の実施形態において、対象は、病期I、病期II、病期IIIまたは病期IVの卵巣癌に階層化される。

0048

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌対象を、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;試料において細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルに基づいて、対象を少なくとも4つの癌治療群のうちの1つに階層化することによって、少なくとも4つの癌治療群のうちの1つに階層化する方法を提供し、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体、(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体、(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体、および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水であってもよい。

0049

卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性を監視するための方法
一態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を患っている対象における卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性を、MORAb−003が予め投与された対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって監視する方法を提供し、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合、対象由来の試料におけるFRαのレベルの増加は、MORAb−003治療が有効でないという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合、対象由来の試料におけるFRαのレベルの減少は、MORAb−003治療が有効であるという指標である。特定の実施形態において、対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水であってもよい。

0050

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を患っている対象における卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性を、MORAb−003が予め投与された対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の尿試料における、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって監視する方法を提供し、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合、対象由来の尿試料におけるFRαのレベルの増加は、MORAb−003治療が有効でないという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合、対象由来の尿試料におけるFRαのレベルの減少は、MORAb−003治療が有効であるという指標である。

0051

なお別の態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を患っている対象における卵巣癌または肺癌のMORAb−003治療の有効性を、MORAb−003が予め投与された対象由来の血清試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の血清試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって監視する方法を対象とし、対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合、対象由来の血清試料におけるFRαのレベルの増加は、MORAb−003治療が有効でないという指標であり;対照試料におけるFRαのレベルと比較した場合、対象由来の血清試料におけるFRαのレベルの減少は、MORAb−003治療が有効であるという指標である。

0052

種々の態様において、FRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって決定される。例えば、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASQGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0053

特定の実施形態において、抗体は、MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する。別の実施形態において、抗体は、CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む。別の実施形態において、抗体はMOV18抗体である。なお別の実施形態において、抗体は、MOV18抗体と同じエピトープに結合する。さらなる実施形態において、抗体は、LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む。ある種の実施形態において、抗体は、(i)重鎖改変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);または重鎖可変領配LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)と軽鎖可変領配LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む。

0054

特定の実施形態において、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される。

0055

ある種の実施形態において、抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディ、アビマー、バーサボディ、ナノボディおよびドメイン抗体からなる群から選択される。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、例えば、放射性標識、ビオチン標識、発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識からなる群から選択される標識で標識される。

0056

ある種の実施形態において、FRαのレベルは、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、免疫蛍光分析、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散法、溶液相アッセイ、電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技術を用いることによって決定される。

0057

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、対照試料は、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルである。別の実施形態において、対照試料は、対象から予め得られた試料である。

0058

ある種の実施形態において、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前にグアニジンで処理される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離され、ボルテックスされまたはその両方である。

0059

対象がMORAb−003治療に応答するかどうかを予測するための方法
一態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌などのFRα発現癌を患っている対象がMORAb−003による治療に応答するかどうかを、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって予測する方法を提供し、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標である。

0060

一態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌などのFRα発現癌を患っている対象がMORAb−003による治療に応答するかどうかを、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の尿試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって予測する方法を提供し、対象由来の尿試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標である。

0061

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌などのFRα発現癌を患っている対象がMORAb−003による治療に応答するかどうかを、対象由来の血清試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の血清試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって予測する方法を提供し、対象由来の血清試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標である。

0062

さらなる実施形態において、FRα発現癌は、肺癌、中皮腫、卵巣癌、腎臓癌、脳癌、子宮頸癌、鼻咽腔癌、頭頸部の扁平上皮癌腫、子宮内膜癌、乳癌、膀胱癌、膵臓癌、骨癌、下垂体癌、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌からなる群から選択される。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。別の実施形態において、FRα発現肺癌は非小細胞肺癌、例えば腺癌である。

0063

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌を患っている対象がMORAb−003による治療に応答するかどうかを、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定することによって予測する方法を提供し、約9100pg/mlを超える濃度での尿試料における細胞に結合しないFRαの存在は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標である。

0064

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、約9500pg/mL超、約10,000pg/mL超、約11,000pg/mL超、約12,000pg/mL超、約13,000pg/mL超、約14,000pg/mL超、約15,000pg/mL超、約16,000pg/mL超、約17,000pg/mL超、約18,000pg/mL超、約19,000pg/mL超または約20,000pg/mL超の濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0065

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、FRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって決定される。例えば、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASQGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0066

特定の実施形態において、抗体は、MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する。別の実施形態において、抗体は、CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む。別の実施形態において、抗体はMOV18抗体である。なお別の実施形態において、抗体は、MOV18抗体と同じエピトープに結合する。さらなる実施形態において、抗体は、LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む。ある種の実施形態において、抗体は、(i)重鎖改変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);または重鎖可変領配LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)と軽鎖可変領配LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む。

0067

特定の実施形態において、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される。

0068

ある種の実施形態において、抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディ、アビマー、バーサボディ、ナノボディおよびドメイン抗体からなる群から選択される。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、例えば、放射性標識、ビオチン標識、発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識からなる群から選択される標識で標識される。

0069

ある種の実施形態において、FRαのレベルは、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、免疫蛍光分析、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散法、溶液相アッセイ、電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技術を用いることによって決定される。

0070

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、対照試料は、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルである。

0071

ある種の実施形態において、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前にグアニジンで処理される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離され、ボルテックスされまたはその両方である。

0072

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌などのFRα発現癌を患っている対象がMORAb−003による治療に応答するかどうかを、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって予測する方法を提供し、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標であり、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水であってもよい。

0073

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、治療のためのMORAb−003は、(a)配列番号7に記載の重鎖アミノ酸配列および配列番号8に記載の軽鎖アミノ酸配列を含む抗体;(b)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;または(c)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体である。

0074

卵巣癌または肺癌を有する対象を治療するための方法
別の態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を有する対象を、前記対象由来の試料(例えば、尿、血清、血漿または腹水)において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較し;治療有効量のMORAb−003を前記対象に投与することによって治療する方法を提供し、前記対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルとの間の差は、対象が卵巣癌または肺癌に罹患しているという指標である。

0075

別の態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を有する対象を、前記対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較し;治療有効量のMORAb−003を対象に投与することによって治療する方法を提供し、前記対象由来の尿試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαレベルの間の差は、対象が卵巣癌または肺癌に罹患しているという指標である。

0076

別の態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を有する対象を、前記対象由来の血清試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較し;治療有効量のMORAb−003を前記対象に投与することによって治療する方法を提供し、前記対象由来の血清試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象が卵巣癌または肺癌に罹患しているという指標である。

0077

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌を患っている対象を、対象由来の尿試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;治療有効量のMORAb−003を前記対象に投与することによって治療する方法を提供し、約9100pg/mlを超える濃度での尿試料における細胞に結合しないFRαの存在は、対照がMORAb−003による治療に応答するという指標である。

0078

特定の実施形態において、前記対象に由来する試料において、細胞に結合しないFRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって評価される。

0079

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、約9500pg/mL超、約10,000pg/mL超、約11,000pg/mL超、約12,000pg/mL超、約13,000pg/mL超、約14,000pg/mL超、約15,000pg/mL超、約16,000pg/mL超、約17,000pg/mL超、約18,000pg/mL超、約19,000pg/mL超または約20,000pg/mL超の濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

0080

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、FRαのレベルは、試料をFRαに結合する抗体と接触させることによって決定される。例えば、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASQGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0081

特定の実施形態において、抗体は、MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する。別の実施形態において、抗体は、CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む。別の実施形態において、抗体はMOV18抗体である。なお別の実施形態において、抗体は、MOV18抗体と同じエピトープに結合する。さらなる実施形態において、抗体は、LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVHFAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む。ある種の実施形態において、抗体は、(i)重鎖改変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)と軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16);または重鎖可変領配LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)と軽鎖可変領配LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む。

0082

特定の実施形態において、前記対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体からなる群から選択される一対の抗体と接触させることによって評価される。

0083

ある種の実施形態において、抗体は、マウス抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、Fab、Fab’2、ScFv、SMIP、アフィボディ、アビマー、バーサボディ、ナノボディおよびドメイン抗体からなる群から選択される。または、あるいはそれと組み合わせて、抗体は、例えば、放射性標識、ビオチン標識、発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識からなる群から選択される標識で標識される。

0084

ある種の実施形態において、FRαのレベルは、ウェスタンブロット分析、ラジオイムノアッセイ、免疫蛍光分析、免疫沈降、平衡透析、免疫拡散法、溶液相アッセイ、電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)およびELISAアッセイからなる群から選択される技術を用いることによって決定される。

0085

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、対照試料は、健常対象におけるFRαの標準化された対照レベルである。

0086

ある種の実施形態において、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前にグアニジンで処理される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に希釈される。または、あるいはそれと組み合わせて、試料は、試料におけるFRαのレベルを決定する前に、遠心分離され、ボルテックスされまたはその両方である。

0087

さらなる態様において、本発明は、卵巣癌または肺癌を患っている対象を、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって治療する方法を提供し、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がMORAb−003による治療に応答するという指標であり;対象由来の試料におけるFRαのレベルは、試料を(a)固体支持体に固定されたMOV18抗体と標識されたMORAB−003抗体;(b)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された24F12抗体;(c)固体支持体に固定された26B3抗体と標識された19D4抗体;および(d)固体支持体に固定された9F3抗体と標識された26B3抗体と接触させることによって評価される。例えば、試料は、尿、血清、血漿または腹水であってもよい。

0088

本発明の前述の態様の種々の実施形態において、治療のためのMORAb−003は、(a)配列番号7に記載の重鎖アミノ酸配列および配列番号8に記載の軽鎖アミノ酸配列を含む抗体;(b)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;または(c)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体である。

0089

本発明のキット
一態様において、本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するためのキットまたは対象におけるFRα発現癌の進行を評価するためのキットであって、対象由来の試料において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定するための手段;および対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価する、またはFRα発現癌の進行を評価するキットを使用するための使用説明書を含むキットを提供する。例えば、FRα発現癌は、肺癌、中皮腫、卵巣癌、腎臓癌、脳癌、子宮頸癌、鼻咽腔癌、頭頸部の扁平上皮癌腫、子宮内膜癌、乳癌、膀胱癌、膵臓癌、骨癌、下垂体癌、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌からなる群から選択される。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。なお別の実施形態において、FRα発現癌は、非小細胞肺癌、例えば腺癌である。さらなる実施形態において、試料は、尿、血清、血漿または腹水のいずれかである。

0090

さらなる実施形態において、手段は、葉酸受容体アルファ(FRα)結合剤、例えば抗体を含む。さらなる実施形態において、抗体は、下記からなる群から選択される。
(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(b)CDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体;
(c)MOV18抗体;
(d)MOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(e)548908抗体;
(f)548908抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(g)6D398抗体;
(h)6D398抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(i)26B3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(j)CDRH1として配列番号55(GYFMN)、CDRH2として配列番号56(RIFPYNGDTFYNQKFKG)、CDRH3として配列番号57(GTHYFDY)、CDRL1として配列番号51(RTSENIFSYLA)、CDRL2として配列番号52(NAKTLAE)およびCDRL3として配列番号53(QHHYAFPWT)を含む抗体;
(k)26B3抗体;
(l)19D4抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(m)CDRH1として配列番号39(HPYMH)、CDRH2として配列番号40(RIDPANGNTKYDPKFQG)、CDRH3として配列番号41(EEVADYTMDY)、CDRL1として配列番号35(RASESVDTYGNNFIH)、CDRL2として配列番号36(LASNLES)およびCDRL3として配列番号37(QQNNGDPWT)を含む抗体;
(n)19D4抗体;
(o)9F3抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(p)CDRH1として配列番号31(SGYYWN)、CDRH2として配列番号32(YIKSDGSNNYNPSLKN)、CDRH3として配列番号33(EWKAMDY)、CDRL1として配列番号27(RASSTVSYSYLH)、CDRL2として配列番号28(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号29(QQYSGYPLT)を含む抗体;
(q)9F3抗体;
(r)24F12抗体と同じエピトープに結合する抗体;
(s)CDRH1として配列番号47(SYAMS)、CDRH2として配列番号48(EIGSGGSYTYYPDTVTG)、CDRH3として配列番号49(ETTAGYFDY)、CDRL1として配列番号43(SASQGINNFLN)、CDRL2として配列番号44(YTSSLHS)およびCDRL3として配列番号45(QHFSKLPWT)を含む抗体;
(t)24F12抗体;
(u)LK26HuVK(配列番号13);LK26HuVKY(配列番号14);LK26HuVKPW(配列番号15);およびLK26HuVKPW,Y(配列番号16)からなる群から選択される可変領域軽鎖を含む抗体;
(v)LK26HuVH(配列番号17);LK26HuVH FAIS,N(配列番号18);LK26HuVH SLF(配列番号19);LK26HuVH I,I(配列番号20);およびLK26KOLHuVH(配列番号21)からなる群から選択される可変領域重鎖を含む抗体;
(w)重鎖可変領域LK26KOLHuVH(配列番号21)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;
(x)重鎖可変領域LK26HuVH SLF(配列番号19)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体;ならびに
(y)重鎖可変領域LK26HuVH FAIS,N(配列番号18)および軽鎖可変領域LK26HuVKPW,Y(配列番号16)を含む抗体。

0091

ある種の実施形態において、抗体は標識され、限定されないが、放射性標識、ビオチン標識、発色団標識、蛍光色素標識または酵素標識が挙げられる。

0092

なお別の実施形態において、キットは、対象由来の試料を得るための手段を含む。

0093

本発明は、以下の詳細な説明および図面によってさらに例示される。

図面の簡単な説明

0094

実施例に記載される尿におけるFRαを評価するための電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)法の概要図を示す。固体支持体に結合されたMOV18抗体は尿中のFRαに結合した。その後、FRαは、Ru標識されたMORAb−003抗体に結合することによって検出された。
ECLIAによって測定した場合、卵巣癌対象の尿および正常な対照対象の尿におけるFRαレベルの分布を示す図である(実施例1参照)。
イムノブロッティングを用いた卵巣癌患者の尿中のFRα(レーン1上の淡いバンド、レーン2上の明確なバンド)の検出を示す図である(実施例5参照)。
実施例7に記載されるように、尿をグアニジンにより処置した後、ECLIAによって測定した場合、卵巣癌対象の尿および正常な対照対象の尿におけるFRαレベルの分布を示す図である。
実施例7に記載されるように、尿をグアニジンにより処置した後、尿中のFRαレベルのECLIA測定の感受性および特異性を示すROC曲線を示す図である。曲線下面積(AUC)は、卵巣癌を対照対象から区別する試験の精度を測定する。9100pg/mLのカットオフ値(これを超える値は試験結果が異常と考えられた)を用いた。
クレアチニンレベルについて修正後、卵巣癌(OC)および正常な対照対象におけるFRαレベルの分布を示す図である。FRαのクレアチニン修正済みのレベルにおける卵巣癌患者と対照の間に統計学的な有意差がある(p=0.007)(実施例8参照)。
グアニジン処理された尿試料の電気化学発光アッセイ(ECLIA)を用いて決定されたクレアチニン修正済みのFRαレベルのROC分析を示す図である(実施例8参照)。
実施例9に記載されるように、試料におけるFRα(すなわち、FRα)のレベルを評価するために用いられた酵素イムノアッセイ(EIA)法の概要図である。MOV−18は、生物学的液体からFRαを結合する捕捉抗体として役割を果たした。FRαは、西ワサビペルオキシダーゼコンジュゲートされたアビジン(アビジン−HRP)を用いて検出されるビオチン化MORAb−003に結合することによって検出された。
実施例9に記載されるように、1工程および2工程のインキュベーション手法を用いて、血清中のFRαの測定のために得られた結果を示す図である。
実施例11に記載されるように、ヒト血漿中のFRαのレベルを評価するための酵素イムノアッセイ(EIA)法により使用された捕捉抗体および検出抗体の3種の組み合わせの概要図である。
実施例11に記載されるように、捕捉抗体および検出抗体の3種の組み合わせによるEIAを用いて決定された個々の対象についてのFRαの血漿濃度(pg/mL)を示す図である。
OD値とFRα濃度の間の関係を示す図である(実施例11参照)。
EIAを用いて決定された、卵巣癌対象および正常な対照対象における血漿FRα濃度の分布を示す図である(実施例12参照)。
EIAおよびECLIAを用いて決定されたFRα血漿濃度間の相関を示す図である(実施例12参照)。
血清および尿中のFRαレベルのECLIA測定値間の相関を示す図である。肺癌患者についての相関は、r=0.24(上段パネル)であり、卵巣癌患者についての相関はr=−0.76(下段パネル)であった(実施例13参照)。
対1を用いて行われたアッセイについての血清対血漿のFRαレベルの相関を示す図である(実施例16参照)。
対2を用いて行われたアッセイについての血清対血漿のFRαレベルの相関を示す図である(実施例16参照)。
対1対対2を用いて行われたアッセイについての血清FRαレベルの相関を示す図である(実施例16参照)。
対1対対2を用いて行われたアッセイについての血漿FRαレベルの相関を示す図である(実施例16参照)。
対2を用いて行われたアッセイについての血清FRαレベルの日中の相関を示す図である(実施例16)。

0095

本発明は、少なくとも一部には、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)が、対照試料と比較して、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を有する対象の生体液、例えば尿または血清においてレベルが増加することが見出されるという予期せぬ発見に基づいている。さらに、本発明は、少なくとも一部には、試料中のFRαレベルを評価するために必要な感受性を示す免疫アッセイの同定に基づき、この場合、そうすることの従前の試みは繰り返し失敗している。結果として、本発明は、対象由来の試料において、細胞に結合しないFRαのレベルを評価することによって、FRα発現癌を診断するための方法を提供する。実際に、本発明は、試料において細胞に結合しないFRαのレベルを正確に評価することができる免疫アッセイを提供することによって、卵巣癌などのFRα発現癌についてFRαに基づく診断アッセイを開発するという従前の試みの中で得られた課題を克服する。

0096

したがって、対象がFRα発現癌を有するまたはそれを発症する危険性にあるかどうかを評価するための方法およびキット、さらにFRα発現癌の進行を評価するための方法およびキットが提供される。種々の実施形態において、方法は、対象における卵巣癌の存在、程度または発症の危険性の評価において、対照レベルと比較した場合、試料、例えば、尿および血清において、細胞に結合しないFRαのレベルの比較を伴う。特定の実施形態において、方法は、試料、例えば、尿または血清において、細胞に結合しないFRαのレベルの評価において、MORAb−003抗体、MORAb−003抗体またはCDRH1として配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2として配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3として配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1として配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2として配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3として配列番号6(QQWSSYPYMYT)を有する抗体と同じエピトープに結合する抗体の使用を伴う。その代わりにまたはそれに加えて、MOV18抗体もしくはMOV18抗体と同じエピトープに結合する抗体、548908抗体、548908抗体と同じエピトープに結合する抗体、6D398抗体もしくは548908抗体と同じエピトープに結合する抗体は、本発明の方法に従って用いられてもよい。

0097

本発明の種々の態様は、以下のサブセクションにおいて、さらに詳細に説明される。

0098

I.定義
本明細書で使用するとき、以下の用語の各々は、このセクションにおける用語と関連付けられた意味を有する。

0099

詞「1つの(a)」および「1つの(an)」とは、本明細書において、冠詞の文法上目的語の1つまたは1を超える(すなわち、少なくとも1つ)を指す。例えば、「1つの要素(an element)」は、1つの要素または1を超える要素を意味する。

0100

本明細書で使用するとき、用語「対象」とは、ヒトおよび非ヒト動物、例えば獣医学的対象を指す。用語「非ヒト動物」は全ての脊椎動物を含み、例えば、哺乳動物および非哺乳動物、例えば非ヒト霊長類マウスウサギヒツジイヌネコウマウシトリ両生類および爬虫類が挙げられる。好ましい実施形態において、対象はヒトである。

0101

用語「癌」または「腫瘍」は、当該技術分野において周知であり、例えば、対象において、癌を引き起こす細胞に典型的な特徴、例えば制御されない増殖、不死性、転移能、急速な成長および増殖速度、およびある種の特徴的形態学的状態を有する細胞の存在を指す。癌細胞は、多くの場合、腫瘍の形態であるが、このような細胞は対象内で単独で存在してもよく、または白血病細胞などの非腫瘍形成性癌細胞であってもよい。本明細書で使用するとき、用語「癌」には、前癌状態の癌および悪性癌が含まれる。

0102

本明細書で使用するとき、「FRα発現癌」には、癌細胞がFRαを発現することによって特徴付けられる任意のタイプの癌が含まれる。特定の実施形態において、FRα発現癌は、癌細胞が、FRαの増加レベルが対象由来の生物学的試料において検出され得るような様式で、FRαを分泌し、脱落し、運び出しまたは放出することができることによって特徴付けられる癌性状態を含む。FRα発現癌には、限定されないが、肺癌(例えば、気管支肺胞癌腫、カルチノイド腫瘍および非小細胞肺癌、例えば腺癌);中皮腫;卵巣癌;腎臓癌;脳癌(例えば、未分化上衣腫および若年性小脳毛様細胞性星状細胞腫);子宮頸癌;鼻咽腔癌;中胚葉由来の腫瘍;頭頸部の扁平上皮癌腫;子宮内膜癌;卵巣の類内膜腺癌;漿液性嚢胞腺癌;乳癌;膀胱癌;膵臓癌;骨癌(例えば、高悪性度骨肉腫);下垂体癌(例えば、下垂体腺腫)が挙げられる。例えば、米国特許第7,754,698号;米国出願公開第2005/0232919号;WO2009/132081;Bueno Rら、J of Thoracic and Cardiovascular Surgery、121(2):225−233(2001年);ElkanatH & Ratnam M.Frontiers in Bioscience、11、506−519(2006年);Franklin,WAら、Int J Cancer、Suppl 8:89−95(1994年);Hartman L.C.ら、Int J Cancer 121:938−942(2007年);Iwakiri Sら.Annals of Surgical Oncology、15(3):889−899;Weitman,SDら、Cancer Res 52:3396−3401(1992年);Saba N.F.ら、Head Neck、31(4):475−481(2009年);Yang Rら、Clin Cancer Res 13:2557−2567(2007年)を参照されたい。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。別の実施形態において、FRα発現癌は、非小細胞肺癌などの肺癌である。他の実施形態において、FRα発現癌は、結腸直腸癌および甲状腺髄様癌である。

0103

本明細書で使用するとき、「FRα発現癌に罹患している」対象は、資格のある臨床医によって(例えば、本発明の方法によって)このような癌であることを臨床的に診断されたもの、またはこのような癌の1もしくはそれを超える兆候または症状(例えば、生物学的液体中のFRαのレベル増加)を示し、その後、資格のある臨床医によって(例えば、本発明の方法によって)このような癌であることを臨床的に診断されたものである。また、FRα発現癌の動物モデルとして役割を果たす非ヒト対象は、「FRα発現癌に罹患している」対象たる用語の範囲内にあってもよい。

0104

用語「卵巣癌」とは、当該技術分野において認識されている疾患を指し、上皮性卵巣癌(EOC;西洋諸国における卵巣癌の90%超)、胚細胞腫瘍(卵巣癌の約2−3%)、および間質卵巣癌の各々を含む。卵巣癌は、腫瘍組織分化に基づいて、異なる群に階層化される。グレードIにおいて、腫瘍組織は十分に分化している。グレードIIにおいて、腫瘍組織は中程度に十分に分化している。グレードIIIにおいて、腫瘍組織は不十分に分化している。このグレードは、グレードIおよびIIよりも少ない良好な予後と相関する。

0105

卵巣癌は、癌の転移に基づいて異なる病期に階層化される。一般的に、病期Iは、1つ(病期IA)または両方(病期IB)の卵巣周囲の嚢内に限定されるが、いくつかの病期I(すなわち、病期IC)の癌において、悪性細胞が、腹水中、腹膜洗浄液(peritoneal rinse fluid)中または卵巣表面上に検出されてもよい。病期IIは、1つまたは両方の卵巣から他の骨盤構造への腫瘍の拡大または転移を伴う。病期IIAにおいて、腫瘍は、子宮、卵管または両方に拡大しまたは転移している。病期IIBは、骨盤への腫瘍の拡大を伴う。病期IICは、悪性細胞が腹水中、腹膜洗浄液中または卵巣の表面上に検出され得る病期IIAまたはIIBである。病期IIIにおいて、腫瘍は、小腸もしくは網への少なくとも1つの悪性拡大を含み、微視的サイズ(病期IIIA)もしくは巨視的サイズ(2センチメートル未満の径、病期IIIB;2センチメートルを超える径、病期IIIC)の骨盤外腹膜インプラントを形成しまたは後腹膜もしくは鼠径リンパ節に転移している(病期IIICの代替の指標)。病期IVにおいて、腫瘍の遠隔(すなわち、腹膜でない)転移が検出され得る。

0106

卵巣癌の種々の病期の継続期間は、現在知られていないが、各々、少なくとも約1年であると考えられている(Richartら、1969年、Am.J.Obstet.Gynecol.105:386)。予後は病期の記号の増加に伴って減少する。例えば、病期I、II、IIIおよびIVの卵巣癌であると診断されたヒト対象についての5年生存率は、それぞれ、80%、57%、25%および8%である。

0107

前述の卵巣癌のタイプ、グループおよび病期の各々は、本明細書で使用される用語「卵巣癌」に包含される。

0108

本明細書で使用するとき、用語「肺癌」は、いくつかの症例において、転移をもたらす制御されない細胞増殖を伴う肺組織の疾患を指す。肺癌は、男性および女性の癌に関連した死亡の最も共通した原因である。大部分の原発性肺癌は、肺の癌腫であり、上皮細胞由来である。肺癌の主なタイプは、小細胞肺癌腫(SCLC)および非小細胞肺癌腫(NSCLC)である。特定の実施形態において、FRα発現癌は、非小細胞肺癌である。

0109

小細胞肺癌または小細胞肺癌腫(SCLC)は肺の悪性癌であり、この場合、癌細胞は扁平形状であり、細胞質が少量である;したがって、SCLCは、「燕麦細胞癌腫」と呼ばれることもある。一般的に、SCLCはNSCLCよりも転移性であり、扁平上皮癌腫と組み合わせて観察されることがある。

0110

本明細書で使用するとき、用語「非小細胞肺癌」は、非小細胞肺癌腫(NSCLC)としても知られ、小細胞肺癌腫(SCLC)以外の上皮性肺癌を指す。腺癌、扁平上皮癌腫および大細胞肺癌腫の3つの主要なサブタイプが存在する。他のあまり一般的でないタイプの非小細胞肺癌には、多形性のカルチノイド腫瘍、唾液腺癌腫および未分類の癌腫が挙げられる。腺癌は肺癌の約40%を占め、喫煙をしたことがない人々における最も共通のタイプの肺癌である。扁平上皮癌腫は、肺癌の約25%を占める。肺の扁平上皮癌腫は、女性よりも男性において共通し、他のタイプの肺癌腫よりもタバコ喫煙の前歴とさらにより高い相関性がある。少なくとも4つの改変体乳頭状小細胞明細胞および類基底)の肺の扁平上皮癌腫がある。大細胞肺癌腫は、肺において形質転換した上皮細胞由来の異種グループ悪性新生物である。大細胞肺癌腫は、小細胞癌腫、扁平上皮癌腫または腺癌の光学顕微鏡的特徴を欠損している癌腫である。

0111

異なる病期分類ステムをSCLCおよびNSCLCに用いる。SCLCは、同側の半胸部に限定される制限された疾患として分類され、または同側の半胸部を超えた転移を伴う広範囲の疾患として分類される。

0112

NSCLCは、腫瘍−結節−転移(TNM)病期分類システムを用いて分類されてもよい。Spira J & Ettinger,D.S.Multidisciplinary management of lung cancer、N Engl J Med、350:382−(2004年)(下記ではSpiraとする);GreeneFL、Page DL、Fleming ID、Fritz AG、Balch CM、Haller DGら(eds)、AJCC Cancer Staging Manual、6th edition、New York:Springer−Verlag、2002:167−77(下記ではGreeneとする);SobinLH、Wittekind CH(eds)、International Union Against Cancer、TNM classification of malignant tumours、6th edition、New York:Wiley−Liss(2002年)(下記ではSobinとする)を参照されたい。さらに、NSCLCは、典型的には、下記の分類スキームによって決定される癌の病期に従って治療される(http://www.cancer.gov/cancertopics/pdq/treatment/non−small−cell−lung/Patient/page2#Keypoint10参照)。

0113

潜伏(隠れた)病期において、癌細胞は唾液(肺から喀出される粘液)中に見出されるが、腫瘍は、画像もしくは気管支鏡検査法によって肺において見出すことができずまたは腫瘍は非常に小さいため検査することができない。

0114

病期0(上皮内癌腫(carcinoma in situ))において、異常な細胞は、気道内部に見出される。これらの異常な細胞は癌となり、隣接する正常組織内に広がる場合がある。また、病期0は上皮内癌腫とも呼ばれる。

0115

病期Iは、癌が形成されており、病期IAとIBに分類される。

0116

病期IAにおいて、腫瘍は肺においてのみ存在し、3センチメートル以下である。

0117

病期IBにおいて、癌はリンパ節までには広がらずまたは以下の1もしくは複数が当てはまる:(i)腫瘍の大きさが3センチメートルを超えるが、5センチメートルよりは大きくない;(ii)癌が主要気管支広がり気管が気管支に接続する場所の下の少なくとも2センチメートルであり;(iii)癌が、肺を覆う膜の最内層に広がっている;(iv)肺の一部が、気管が気管支に接続する領域において、崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症している。

0118

病期IIAにおいて、癌は、原発性腫瘍と同じ胸部側のある種のリンパ節に広がっている;癌は、(a)5cmもしくはそれ未満である、(b)主要気管支に広がっている、および/または(c)肺の内膜(lung lining)の最内層に広がっている。または、癌はリンパ節に広がっていない;癌は、(d)5cmより大きいが7cmより大きくない、(e)主要気管支に広がっている、および/または(f)肺の内膜の最内層に広がっている。肺の一部は崩壊しているまたは炎症を起こしている場合がある。病期IIAは、腫瘍の大きさ、腫瘍が見つかった場所、およびリンパ節に癌が存在するかどうかにより2つのセクションに分けられる。第一のセクションにおいて、癌は、腫瘍と同じ胸部側のリンパ節に広がっている。癌を有するリンパ節が肺内にあるまたは気管支の近傍にある。また、以下の1つもしくは複数が当てはまる:(i)腫瘍の大きさが5センチメートルよりは大きくない;(ii)癌が主要気管支に広がり、気管が気管支に接続する場所の下の少なくとも2センチメートルであり;(iii)癌が、肺を覆う膜の最内層に広がっている;(iv)肺の一部が、気管が気管支に接続する領域において、崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症している。第二のセクションにおいて、癌はリンパ節までには広がらずおよび以下の1つもしくは複数が当てはまる:(i)腫瘍の大きさが5センチメートルを超えるが、7センチメートルよりは大きくない;(ii)癌が主要気管支に広がり、気管が気管支に接続する場所の下の少なくとも2センチメートルであり;(iii)癌が、肺を覆う膜の最内層に広がっている;(iv)肺の一部が、気管が気管支に接続する領域において、崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症している。

0119

病期IIBにおいて、癌は、原発性腫瘍と同じ胸部側のある種のリンパ節に広がっている;癌は、(a)5cmより大きいが、7cmよりは大きくない、(b)主要気管支に広がっている、および/または(c)肺の内膜の最内層に広がっている。肺の一部は、崩壊しているまたは炎症を起こしている場合がある。あるいは、(d)癌は、7cmより大きい;(e)主要気管支、(f)横隔膜、(g)胸壁もしくは胸壁の内膜に広がっている、および/または(h)心臓周囲の膜に広がっている。同じ肺葉に1つまたは複数の別々の腫瘍があり得る;癌が横隔膜を調節する神経に広がっている場合がある;肺全体が崩壊しているまたは炎症を起こしている場合がある。病期IIBは、腫瘍の大きさ、腫瘍が見つかった場所、およびリンパ節に癌が存在するかどうかにより2つのセクションに分けられる。第一のセクションにおいて、癌は、腫瘍と同じ胸部側のリンパ節近傍に広がっている。癌を有するリンパ節が肺内にあるまたは気管支の近傍にある。また、以下の1つもしくは複数が当てはまる:(i)腫瘍の大きさが5センチメートルを超えるが、7センチメートルよりは大きくない;(ii)癌が主要気管支に広がり、気管が気管支に接続する場所の下の少なくとも2センチメートルであり;(iii)癌が、肺を覆う膜の最内層に広がっている;(iv)肺の一部が、気管が気管支に接続する領域において、崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症している。第二のセクションにおいて、癌はリンパ節までには広がらずおよび以下の1つもしくは複数が当てはまる:(i)腫瘍の大きさが7センチメートルを超える;(ii)癌が主要気管支(および気管が気管支に接続する場所の下の2センチメートル未満であり)、胸壁、横隔膜または横隔膜を調節する神経に広がっている;(iii)心臓周囲の膜もしくは胸壁の内膜に広がっている、(iv)肺全体が崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症している、(v)同じ肺葉に1つまたは複数の別々の腫瘍が存在している。

0120

病期IIIAは、腫瘍の大きさ、腫瘍が見つかった場所、(もしあれば)どのリンパ節が癌を有するかにより3つのセクションに分けられる。病期IIIAの第一のセクションにおいて、癌は、腫瘍と同じ胸部側のリンパ節に広がっている。癌を有するリンパ節は、胸骨の骨)近傍にあるまたは気管支が肺に入る場所にある。また、腫瘍は任意の大きさであってもよい;肺の一部(気管が気管支に接続する場所)または肺全体が崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症していてもよい;同じ肺葉に1つまたは複数の別々の腫瘍が存在してもよい;および癌が以下のいずれかに広がっていてもよい:(i)主要な気管支であるが、気管が気管支に接続する領域ではない、(ii)胸壁、(iii)横隔膜および横隔膜を調節する神経、(iv)肺周囲の膜または胸壁の内膜、(iv)心臓周囲の膜。病期IIIAの第二のセクションにおいて、癌は、腫瘍と同じ胸部側のリンパ節に広がっている。癌を有するリンパ節は、肺内または気管支近傍にある。また、腫瘍は任意の大きさであってもよい;肺全体が崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症していてもよい;癌を有する肺葉のいずれかに1つまたは複数の別々の腫瘍が存在してもよい;および癌が以下のいずれかに広がっていてもよい:(i)主要な気管支であるが、気管が気管支に接続する領域ではない、(ii)胸壁、(iii)横隔膜および横隔膜を調節する神経、(iv)肺周囲の膜または胸壁の内膜、(v)心臓または心臓周囲の膜、(vi)心臓にもたらすまたは心臓からもたらされる主要な血管、(vi)気管、(vii)食道、(viii)喉頭(voice box)を調節する神経、(ix)胸骨(胸の骨)または背骨、(x)竜骨(気管が気管支に接続する場所)。病期IIIAの第三のセクションにおいて、癌はリンパ節に広がっておらず、腫瘍は任意の大きさであってもよく、および癌は以下のいずれかに広がっている:(i)心臓、(ii)心臓にもたらすまたは心臓からもたらされる主要な血管、(iii)気管、(iv)食道、(v)喉頭(voice box)を調節する神経、(vi)胸骨(胸の骨)または背骨、(vi)竜骨(気管が気管支に接続する場所)。

0121

病期IIIBは、腫瘍の大きさ、腫瘍が見つかった場所、どのリンパ節が癌を有するかにより2つのセクションに分けられる。第一のセクションにおいて、癌は、鎖骨上のリンパ節または腫瘍と反対の胸部のリンパ節に広がっている;腫瘍は任意の大きさであってもよい;肺の一部(気管が気管支に接続している場所)または肺全体が崩壊しているまたは肺炎(肺の炎症)を発症していてもよい;癌を有する肺葉のいずれかに1つまたは複数の別々の腫瘍が存在していてもよい;および癌は以下のいずれかに広がっていてもよい:(i)主要な気管、(ii)胸壁、(iii)横隔膜および横隔膜を調節する神経、(iv)肺周囲の膜または胸壁の内膜、(iv)心臓または心臓周囲の膜、(v)心臓にもたらすまたは心臓からもたらされる主要な血管、(vi)気管、(vii)食道、(viii)喉頭(voice box)を調節する神経、(ix)胸骨(胸の骨)または背骨、(x)竜骨(気管が気管支に接続する場所)。病期IIIBの第二のセクションにおいて、癌は、腫瘍と同じ胸部側のリンパ節に広がっている;癌を有するリンパ節は胸骨(胸の骨)の近傍または気管支が肺に入る場所にある;腫瘍は任意の大きさであってもよい;同じ肺の異なる肺葉に別々の腫瘍が存在していてもよい;および癌は以下のいずれかに広がっていてもよい:(i)心臓、(ii)心臓にもたらすまたは心臓からもたらされる主要な血管、(iii)気管、(iv)食道、(v)喉頭(voice box)を調節する神経、(vi)胸骨(胸の骨)または背骨、(vii)竜骨(気管が気管支に接続する場所)。

0122

病期IVにおいて、腫瘍は任意の大きさであってもよく、癌はリンパ節に広がっていてもよい。以下の1つまたは複数が当てはまる:両肺において1つまたは複数の腫瘍が存在する;癌が肺または心臓の周囲の体液に見出される;癌が他の生体部分、例えば脳、肝臓副腎、腎臓または骨に広がっている。

0123

したがって、前述の発明の様々な実施形態において、肺癌は、対象の試料(例えば、尿または血清)における正常細胞または癌細胞などの細胞に結合しないFRαのレベルの評価に基づいて、前記病期(例えば、潜在的な、病期0、病期IA、病期IB、病期IIA、病期IIB、病期IIIA、病期IIIBまたは病期IV)のいずれかに階層化されてもよい。

0124

本明細書で使用するとき、用語「葉酸受容体アルファ」(FRα、FR−アルファ、FOLR−1またはFOLR1とも称される)とは、葉酸に対する高親和性受容体のアルファアイソフォームを指す。膜に結合したFRαは、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)アンカーによって細胞表面に結合し、細胞外コンパートメントと細胞内コンパートメントの間を再循環し、葉酸を細胞に輸送することができる。FRαは、様々な上皮組織に発現し、女性の生殖器系胎盤、乳房、近位尿細管、脈絡叢、肺および唾液腺の組織が挙げられる。FRαの可溶形態は、膜に固定された葉酸受容体へのプロテアーゼまたはホスホリパーゼの作用によって誘導され得る。

0125

ヒトFRαのコンセンサスヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、本明細書において、それぞれ配列番号24および25に記載されている。改変体、例えば、天然に存在する対立遺伝子改変体または少なくとも1つのアミノ酸置換を含む配列は、本明細書で使用される用語によって包含される。

0126

本明細書で使用するとき、用語「細胞に結合しない」とは、癌細胞などの細胞の細胞膜に結合しないFRαを指す。特定の実施形態において、細胞に結合しないFRαは、いずれの細胞にも結合せず、生物学的液体、例えば尿または血清に自由に浮遊または可溶化されている。例えば、FRαは、正常細胞または癌細胞から、例えば癌細胞の表面から生物学的液体に脱落され、分泌されまたは運び出されてもよい。

0127

細胞に結合しない葉酸受容体アルファの「レベル」とは、本明細書で使用するとき、タンパク質レベルの測定のために、当該技術分野において知られている任意の方法を用いて決定される、葉酸受容体アルファタンパク質のレベルを指す。このような方法には、例えば、電気泳動キャピラリー電気泳動高速液体クロマトグラフィーHPLC)、薄層クロマトグラフィーTLC)、高拡散クロマトグラフィー液体またはゲル沈降反応吸光分光法比色分析法、分光学定量法フローサイトメトリー、免疫拡散法(一重または二重)、液相アッセイ免疫電気泳動ウェスタンブロッティング、ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素免疫吸着法(ELISA)、免疫蛍光アッセイおよび電気化学発光イムノアッセイ(以下に例示される)などが挙げられる。特定の実施形態において、レベルは、本明細書においてより詳細に記載されている抗体に基づく技術を用いて決定される。

0128

一般的に、ウェスタンブロッティングおよび免疫蛍光技術のための固体支持体上で、細胞に結合しないFRαに特異的な抗体または結合タンパク質のいずれかを固定することが好ましい。適切な固相支持体または担体には、抗原または抗体を結合することができる任意の支持体が含まれる。周知の支持体または担体には、ガラスポリスチレンポリプロピレンポリエチレンデキストランナイロンアミラーゼ、天然および修飾されたセルロースポリアクリルアミド斑糲岩および磁鉄鉱が挙げられる。

0129

業者は、抗体または抗原に結合するのに適切な他の多くの担体を知っており、本発明を用いた使用にこのような支持体を適合することができる。例えば、対象試料(例えば、尿または血清)から単離されたタンパク質は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動上で移動し、ニトロセルロースなどの固相支持体に固定され得る。次に、支持体は、適切な緩衝液洗浄され、続いて、標識された抗体で処理され得る。その後、固相支持体は、2度目の緩衝液で洗浄され、未結合の抗体を除去することができる。次に、固体支持体に結合した標識量は、従来の手段によって検出され得る。電気泳動技術を用いてタンパク質を検出する手段は、当業者に周知である(概して、R.Scopes(1982年)Protein Purification、Springer−Verlag、N.Y.;Deutscher,(1990年)Methodsin Enzymology Vol.182:Guide to Protein Purification,Academic Press,Inc.、N.Y.参照)。

0130

他の標準的な方法は、当業者に周知であるイムノアッセイ技術を含み、Principles And Practice Of Immunoassay、2nd Edition、Price and Newman、eds.、MacMillan(1997年)およびAntibodies、A Laboratory Manual、Harlow and Lane、eds.、Cold Spring Harbor Laboratory、Ch.9(1988年)に見出すことができ、各々は、その全体として、参照により本明細書に組み込まれる。

0131

葉酸受容体アルファの発現レベルを決定するためにイムノアッセイにおいて使用される抗体は、検出可能なレベルで標識化されてもよい。用語「標識化される」とは、結合剤または抗体に関して、結合剤または抗体に検出可能な基質カップリングさせる(すなわち、物理的に連結させる)ことによる結合剤または抗体の直接標識、および直接的に標識される別の試薬との反応性による結合剤または抗体の間接標識を包含することを意図する。間接標識の例には、蛍光標識された二次抗体を用いた一次抗体の検出が含まれる。一実施形態において、抗体は、標識され、例えば、放射性標識され、発色団標識され、フルホロフォア標識されまたは酵素標識される。別の実施形態において、抗体は、細胞に結合しないFRαに特異的に結合する抗体誘導体(例えば、基質とコンジュゲートされた抗体またはタンパク質−リガンド対(例えば、ビオチンストレプトアビジン)のタンパク質もしくはリガンドとコンジュゲートされた抗体、または抗体断片(例えば、一本鎖抗体、単離された抗体超可変領域))である。

0132

本発明の一実施形態において、プロテオーム法、例えば質量分析法を用いる。質量分析法は、化合物イオン化し、荷電分子(またはその断片)を生じさせ、それらの質量対荷電の比を測定することからなる分析技術である。典型的な質量分析手法において、試料は対象から得られ、質量分析計装填し、その成分(例えば、FRα)を異なる方法によって(例えば、それらを電子ビームにより衝撃を与えることによって)イオン化し、荷電粒子イオン)の形成をもたらす。次に、粒子電磁場を通過するため、粒子の質量対荷電の比は、イオンの運動から計算される。

0133

例えば、タンパク質結合チップへの尿または血清などの試料の塗布を伴うマトリックス関連レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析計(MALDI−TOF MS)または表面エンハンス型レーザー脱離/イオン化飛行時間型質量分析計(SELDI−TOF MS)(Wright,G.L.,Jr.ら、(2002年)Expert Rev Mol Diagn 2:549;Li,J.ら、(2002年)Clin Chem 48:1296;Laronga,Cら、(2003年)Dis Markers 19:229;Petricoin、E.F.ら、(2002年)359:572;Adam,B.L.ら、(2002年)Cancer Res 62:3609;Tolson,J.ら、(2004年)Lab Invest 84:845;Xiao,Z.ら、(2001年)Cancer Res 61:6029)を用いて、FRαのレベルを決定することができる。

0134

さらに、細胞に結合しないFRαのレベルを決定するためのインビボ技術は、検出可能な分子に結合し、FRαを変換する、FRαに対して試行される標識された抗体を対象に導入することを含む。対象において、細胞に結合しない検出可能なFRαの存在、レベルまたは位置は標準的な画像化技術を用いて決定されてもよい。

0135

用語「試料」とは、本明細書で使用するとき、対象から単離された類似の液体、細胞または組織、および対象内に存在する液体、細胞または組織の回収物を指す。好ましい実施形態において、試料は、癌細胞に結合しないFRαを含む生物学的液体である。生物学的液体は、典型的には、生理学的温度の液体であり、対象または生物学的供給源に存在する、そこから採取された、そこで発現している、または他にはそこから抽出された天然に存在する液体を含んでもよい。ある種の生物学的液体は、特定の組織、臓器または局所化された領域から誘導され、ある種の他の生物学的液体は対象または生物学的供給源において、より全体的にまたは全身的に位置付けられてもよい。生物学的液体の例には、血液、血清および漿膜液、血漿、リンパ液、尿、脳脊髄液、唾液、眼液、嚢胞液、滴、糞便喀痰分泌組織および臓器の粘液分泌物、膣分泌物婦人科液、腹水、例えば非固形腫瘍胸腔心膜腔腹膜腔腹腔および他の体腔気管支洗浄によって回収される液体などが挙げられる。特定の実施形態において、試料は尿または血清である。別の実施形態において、試料は腹水を含まずまたは腹水試料ではない。別の実施形態において、試料は腹膜液を含まずまたは腹膜液ではない。

0136

一実施形態において、試料は対象から取り出される。別の実施形態において、試料は対象内に存在する。また、生物学的液体は、対象または生物学的供給源と接触した溶液を含み、例えば、細胞および臓器培養液、例えば細胞または臓器の馴化培地、洗浄液などが挙げられる。

0137

いくつかの実施形態において、ほんの一部の試料は、細胞に結合しないFRαのレベルを決定するためにアッセイに供され、または試料の種々の部分は、細胞に結合しないFRαのレベルを決定するために種々のアッセイに供される。また、多数の実施形態において、試料は、アッセイの前に物理的または化学的な手段によって前処理されてもよい。例えば、実施例のセクションにおいてより詳細に検討されている実施形態において、試料、例えば、尿試料は、細胞に結合しないFRαについて試料をアッセイする前に、遠心分離、希釈および/または可溶化物質を用いた処理(例えば、グアニジン処理)に供された。このような技術は、本発明のアッセイの精度、信頼性および再現性を高めるために役立つ。

0138

用語「対照試料」とは、本明細書で使用するとき、いずれかの臨床的に関連する対照試料を指し、例えば、卵巣癌に罹患していない健常対象由来の試料、評価されるべき対象よりも低い重度または遅い進行性の卵巣癌を有している対象由来の試料、いくつかの他のタイプの癌または疾患を有する対象由来の試料などが含まれる。対照試料は、1つまたは複数の対象由来の試料を含んでもよい。また、対照試料は、評価されるべき対象由来から早期時点で作られる試料であってもよい。例えば、対照試料は、疾患の早期の病期での肺癌もしくは卵巣癌などのFRα発現癌の発症前、または治療もしくは一部の治療の付与前に評価されるべき対象から採取される試料であり得る。また、対照試料は、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の、動物モデルからの試料、または動物モデル由来の組織または細胞株からの試料であってもよい。一群測定値からなる対照試料における細胞に結合しないFRαのレベルは、例えば、平均、中央値またはモード値を含む中心傾向の測定などの任意の適切な統計学的測定に基づいて決定されてもよい。

0139

用語「対照レベル」とは、対象由来の試料におけるFRαのレベルと比較するために使用されるFRαの容認されたレベルまたは予め決定されたレベルを指す。一実施形態において、FRαの対照レベルは、穏やかな疾患進行を有する対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づく。別の実施形態において、細胞に結合しないFRαの対照レベルは、急速な疾患進行を有する対象由来の試料におけるレベルに基づく。別の実施形態において、FRαの対照レベルは、影響されていない、すなわち、疾患でない対象、すなわち、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を有しない対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づいている。なお別の実施形態において、FRαの対照レベルは、卵巣癌の治療の付与前に、対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づく。別の実施形態において、FRαの対照レベルは、試験化合物と接触していない、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を有する対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づく。別の実施形態において、FRαの対照レベルは、試験化合物と接触していない肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を有しない対象由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づく。一実施形態において、FRαの対照レベルは、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の動物モデル、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の動物モデル由来の細胞または細胞株由来の試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づく。

0140

一実施形態において、対照は、標準化された対照であり、例えば、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を有しない対象の集団由来の細胞に結合しないFRαのレベルの平均を用いて事前に決定された対照が挙げられる。本発明のなお他の実施形態において、FRαの対照レベルは、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を有する対象由来の非癌性試料における細胞に結合しないFRαのレベルに基づく。例えば、開腹術または他の医療手法が卵巣の一部における卵巣癌の存在を示す場合、FRαの対照レベルは、卵巣の影響されていない部分を用いて決定されてもよく、この対照レベルは、卵巣の影響された部分におけるFRαのレベルと比較されてもよい。同様に、生検または他の医療手法が肺の一部における肺癌の存在を示す場合、FRαの対照レベルは、肺の影響されていない部分を用いて決定されてもよく、この対照レベルは、肺の影響された部分におけるFRαのレベルと比較されてもよい。

0141

本明細書で使用するとき、対象由来の試料(すなわち、試験試料)における細胞に結合しない葉酸受容体アルファのレベルと対照試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファのレベルの間の「差」は、2つの試料における葉酸受容体アルファのレベルの任意の臨床的に関連するおよび/または統計学的に有意な差を広く指す。例示的な実施形態において、差は、実施例6に示される例である受信者動作特性(ROC)分析を用いて決定されるカットオフ値に基づいて選択される。

0142

他の実施形態において、差は、細胞に結合しないFRαのレベルを決定するための方法の検出限界より大きくなる必要がある。差は、評価法標準誤差よりも少なくとも大きいことが好ましく、好ましくは少なくとも評価法の標準誤差の約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍、約15倍、約20倍、約25倍、約100倍、約500倍、約1000倍またはそれらを超える。差は、任意の適切なパラメータ的または非パラメータ的記述統計学または比較を含む任意の適切な比較によって評価されてもよい。例えば、細胞に結合しないFRαのレベルの「増加」は、対照試料におけるFRαのレベルの約2倍、より好ましくは約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍またはそれらを超える試験試料におけるレベルを指してもよい。また、増加は、好ましくは、対照試料におけるFRαの平均レベルを超える少なくとも約1.5、より好ましくは約2、約3、約4、約5またはそれを超える標準偏差である試験試料におけるレベルを指す場合がある。同様に、細胞に結合しないFRαのレベルの「減少」は、対照試料におけるFRαのレベルの約2倍、より好ましくは約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍、約10倍またはそれらを下回る試験試料におけるレベルを指してもよい。また、減少は、好ましくは、対照試料におけるFRαの平均レベルを下回る少なくとも約1.5、より好ましくは約2、約3、約4、約5またはそれを下回る標準偏差である試験試料におけるレベルを指す場合がある。

0143

本明細書で使用するとき、FRα結合剤、例えば抗FRα抗体と「試料を接触させる」たる用語には、試料またはその任意の部分を薬剤または抗体で暴露し、試料の少なくとも一部が薬剤または抗体と接触するようになることが含まれる。試料またはその一部は、何らかの方法で変更されてもよく、例えば、それを薬剤または抗体と接触させる行為の前に、それを物理的または化学的な処置(例えば、希釈またはグアニジン処理)に供することによって変更されてもよい。

0144

用語「抗体」は、本明細書で使用するとき、ジスルフィド結合によって相互に連結されている2つの重(H)鎖と2つの軽(L)鎖の4つのポリペプチド鎖、および任意の機能的(すなわち、抗原結合)断片、変異体、改変体またはそれらの誘導体を含み、それはIg分子の本質的なエピトープ結合特徴を保持している。このような変異、改変または誘導抗体フォーマットは当該技術分野において知られ、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fd断片、Fabc断片、Sc抗体(一本鎖抗体)、ダイアボディ(diabody)、個々の抗体軽鎖、個々の抗体重鎖、抗体鎖間のキメラ融合体などを含む。免疫グロブリン分子は、任意のタイプ(例えば、IgGIgEIgMIgDIgAおよびIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスであってもよい。

0145

各重鎖は、重鎖可変領域(本明細書においてHCVRまたはVHと略される)および重鎖定常領域で構成される。重鎖定常領域は、3つのドメインであるCH1、CH2およびCH3で構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(本明細書においてLCVRまたはVLと省略される)および軽鎖定常領域で構成される。軽鎖定常領域は1つのドメインであるCLで構成される。VHおよびVL領域は、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域にさらに下位に分割することができ、フレームワーク領域(FR)と呼ばれる、より保存されている領域が散在している。各VHおよびVLは、以下:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順番アミノ末端からカルボキシ末端に配列されている3つのCDRと4つのFRで構成される。軽鎖は、カッパまたはラムダのいずれかとして分類される。重鎖は、ガンマ、ミュー、アルファ、デルタまたはイプシロンとして分類され、それぞれ、IgG、IgM、IgA、IgDおよびIgEとして抗体のアイソタイプ画定する。

0146

重鎖および軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。抗体の定常領域は、宿主の組織または因子への免疫グロブリンの結合を仲介し得て、免疫系の種々の細胞(例えば、エフェクター細胞)および典型的な補体系の第一のコンポーネント(C1q)を含む。

0147

抗体の「抗原結合部分」なる用語は、本明細書で使用するとき、抗原(例えば、細胞に結合しないFRα)に特異的に結合する能力を保持している抗体の1つまたは複数の断片を指す。抗体の抗原結合機能は、全長の抗体の断片によって果たされてもよい。抗体の「抗原結合部分」なる用語内に包含される結合断片の例には、(i)Fab断片、VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価断片;(ii)F(ab’)2断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片;(iii)VHおよびCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の単一アームのVLおよびVHドメインからなるFv断片;(v)VHおよびVLドメインを含むdAb;(vi)VHドメインからなるdAb断片(Wardら、(1989年)Nature 341,544−546);(vii)VHまたはVLドメインからなるdAb;および(viii)単離された相補性決定領域(CDR)または(ix)合成リンカーによって場合により接続されてもよい2つまたはそれを超える単離されたCDRの組み合わせが挙げられる。さらに、Fv断片の2つのドメインであるVLおよびVHは別々の遺伝子によってコードされているが、それらは、一価分子(一本鎖Fv(scFv)として知られる;例えば、Birdら、(1988年)Science 242、423−426;およびHustonら、(1988年)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85、5879−5883参照)を形成するために、VLおよびVH領域が対をなして単一のタンパク質鎖として作製されることを可能にする合成リンカーによって、組換え法を用いて接続され得る。また、このような単一鎖抗体は、抗体の「抗原結合部分」なる用語に包含されることが意図される。これらの抗体断片は、当業者に知られている慣用的な技術を用いて得られ、断片は、無傷な抗体と同様の方法で有用性についてスクリーニングされる。抗原結合部分は、組換えDNA技術によってまたは無傷な免疫グロブリンの酵素的もしくは化学的切断によって生成することができる。

0148

用語「抗体」は、本明細書で使用するとき、ポリクローナル抗体モノクローナル抗体、マウス抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体およびヒト抗体、天然に存在するまたは当技術分野で周知の方法に従い組換え的に生成される抗体を含む。

0149

一実施形態において、本発明の方法に用いるための抗体は二重特異性抗体である。「二重特異性抗体」は、2種の重鎖/軽鎖対および2種の結合部位を有する人工的なハイブリッド抗体である。二重特異性抗体は、ハイブリドーマの融合またはFab’断片の連結を含む様々な方法によって生成することができる。例えば、Songsivilai & Lachmann、(1990年)Clin.Exp.Immunol.、79、315−321;Kostelnyら、(1992年)J.Immunol.148、1547−1553を参照されたい。

0150

別の実施形態において、本発明の方法に用いられる抗体は、例えば、全内容が参照により本明細書に組み込まれるPCT出願公開WO94/04678に記載されているラクダ抗体である。

0151

VHHとして同定されている小さい単一の可変領域であるラクダ抗体の領域は、標的に対して高親和性を有する小タンパク質を得るように遺伝子操作によって得ることができ、「ラクダナノボディ」として知られる低分子量の抗体誘導性タンパク質をもたらす。U.S.Pat.No.5,759,808参照;さらに、Stijlemansら、2004年 J.Biol.Chem.279:1256−1261;Dumoulinら、2003年 Nature 424:783−788;Pleschbergerら、2003年 Bioconjugate Chem.14:440−448;Cortez−Retamozoら、2002年 Int.J.Cancer 89:456−62;Lauwereysら、1998年EMBO J.17:3512−3520を参照されたい。ラクダ抗体および抗体断片の遺伝子操作されたライブラリーは、例えば、Ablynx,Ghent,Belgiumから市販されている。したがって、本発明の特徴は、FRαに高親和性であるラクダナノボディである。

0152

本発明の他の実施形態において、本発明の方法に用いられる抗体は、ダイアボディ、一本鎖ダイアボディまたはジダイアボディ(di−diabody)である。

0153

ダイアボディは、二価の二重特異性分子であり、これは、VHおよびVLドメインが、単一のポリペプチド鎖に発現し、同鎖上の2つのドメイン間で対形成ができないような短いリンカーによって接続されている。VHおよびVLドメインは別の鎖の相補的ドメインと対をなし、それによって、2つの抗原結合部位を創作する(例えば、Holligerら、1993年 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448;Poljakら、1994年 Structure 2:1121−1123参照)。ダイアボディは、同じ細胞内で構造VHA−VLBとVHB−VLA(VH−VL立体構造)またはVLA−VHBとVLB−VHA(VL−VH立体構造)のいずれかを有する2つのポリペプチド鎖を発現することによって生成することができる。それらの大部分は細菌において可溶形態で発現し得る。

0154

一本鎖ダイアボディ(scDb)は、約15アミノ酸残基のリンカーを用いて、2つのダイアボディ形成ポリペプチド鎖を接続することによって生成される(Holliger and Winter、1997年 Cancer Immunol.Immunother.、45(3−4):128−30;Wuら、1996年 Immunotechnology、2(1):21−36参照)。scDbは、可溶な活性型単量体の形態で細菌中に発現し得る(Holliger and Winter、1997年 Cancer Immunol.Immunother.、45(34):128−30;Wuら、1996年 Immunotechnology、2(1):21−36;Pluckthun and Pack、1997年 Immunotechnology、3(2):83−105;Ridgwayら、1996年 Protein Eng.、9(7):617−21参照)。

0155

ダイアボディは、Fcに融合し、「ジダイアボディ」を生成することができる(Luら、2004年 J.Biol.Chem.、279(4):2856−65参照)。

0156

また、抗体の機能的特性を示すが、それらのフレームワークと他のポリペプチド(例えば、抗体遺伝子がコードするポリペプチドまたはインビボで抗体遺伝子の組換えによって生成されるポリペプチド以外のポリペプチド)由来の抗原結合部分を誘導するFRα結合分子は、本発明の方法において使用されてもよい。これらの結合分子の抗原結合ドメイン(例えば、FRα結合ドメイン)は、指向進化過程を通じて生成される。例えば、U.S.Pat.No.7,115,396を参照されたい。抗体の可変領域の構造に類似した全折り畳み構造(「免疫グロブリン様」折り畳み構造)を有する分子は、適した足場タンパク質である。抗原結合分子の誘導に適した足場タンパク質には、フィブロネクチンまたはフィブロネクチン二量体テネイシン、N−カドヘリン、E−カドヘリン、ICAM、チチン、GCSF受容体、サイトカイン受容体グリコシダーゼ阻害剤抗生物質色素タンパク質ミエリン膜接着分子P0、CD8、CD4、CD2、クラスIMHC、T細胞抗原受容体、CD1、C2およびVCAM−1のIセットドメインミオシン結合タンパク質CのIセット免疫グロブリンドメイン、ミオシン結合タンパク質HのIセット免疫グロブリンドメイン、テロキンのIセット免疫グロブリンドメイン、NCAM、トゥイッチン(twitchin)、ニューログリアン(neuroglian)、成長ホルモン受容体、エリストエチン受容体、プロラクチン受容体インターフェロン−ガンマ受容体、β−ガラクトシダーゼグルクロニダーゼβ−グルクロニダーゼトランスグルタミナーゼ、T細胞抗原受容体、スーパーオキシドジスムターゼ組織因子ドメイン、シトクロームF、緑色蛍光タンパク質、GroELおよびタウマチンが挙げられる。

0157

抗体との関連で使用される場合の「特異的結合」または抗体断片は、対象とするタンパク質の1つまたは複数のエピトープに対する、免疫グロブリン遺伝子または免疫グロブリン遺伝子の断片によってコードされるドメインを介した結合を表し、抗原性分子混合集団を含む試料中の他の分子を実質的に認識および結合しない。典型的には、抗体は、表面プラズモン共鳴アッセイまたは細胞結合アッセイによって測定した場合、約1×10−8M未満のKdを有する同種抗原に結合する。

0158

本明細書で使用するとき、葉酸受容体アルファ「結合剤」には、細胞に結合しないFRαに結合する抗体および非抗体結合剤が含まれる。非抗体結合剤または結合分子を生じさせるために、クローンライブラリーが作製され得て、この場合、抗原結合表面を形成する足場タンパク質の領域(例えば、抗体可変ドメイン免疫グロブリンの折り畳み構造のCDRに対して位置および構造において類似した領域)の配列は無作為化される。ライブラリークローンは、対象とする抗原(例えば、FRα)への特異的結合についておよび他の機能(例えば、FRαの生物学的活性阻害)について試験される。選択されたクローンは、さらなる無作為化および選択のための基礎として用い、抗原に対して高親和性の誘導体を生成することができる。

0159

高親和性結合分子は、例えば、U.S.Pat.No.6,818,418および7,115,396;Roberts and Szostak、1997年 Proc.Natl.Acad.Sci USA 94:12297;U.S.Pat.No.6,261,804;U.S.Pat.No.6,258,558;およびSzostakら、WO98/31700(各々の全内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている、足場としてのフィブロネクチンIII(10Fn3)の10番目モジュールを用いて生じさせる。

0160

抗体結合分子は、二量体または多量体として生成され、標的抗原に対する結合活性を増加させることができる。例えば、抗原結合ドメインは、Fc−Fc二量体を形成する抗体の定常領域(Fc)を有する融合体として発現される。例えば、全内容が参照により本明細書に組み込まれるU.S.Pat.No.7,115,396を参照されたい。

0161

「抗原」は、免疫系によって認識される分子である;該用語は元々は「抗体生成因子」に由来し、抗体に特異的に結合する分子を含む。分子レベルにおいて、抗原は、抗体の抗原結合部位で結合されるその能力によって特徴付けられる。本発明において、抗原はFRαであり、例えば、細胞FRαまたはその一部に結合しないFRαである。

0162

本明細書で使用するとき、用語「エピトープ」は、抗体によって結合され得る抗原(例えば、FRα)の分子表面特徴を指す。抗原性分子は、通常、「大きな」生物学的ポリマーであり、大抵、特異的抗体に対する相互作用点として作用し得るいくつかの表面特徴を示す。任意のこのような区別可能分子特徴はエピトープを構成する。したがって、大部分の抗原は、いくつかの区別可能な抗体によって結合される潜在性を有し、その各々は、典型的には、特定のエピトープに特異的である。本発明の一実施形態において、結合剤、例えば抗体は、受容体の膜結合形態においてではなく、細胞に結合しない受容体の形態で利用可能であるFRα上のエピトープに結合する。例えば、抗体は、MORAB−003が結合するFRα上の同じエピトープに結合してもよい。

0163

本明細書で使用するとき、語句「FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行」には、重症度の低い状態からより重症度の高い状態のこのような癌の進行を含む。これは、腫瘍の数または重症度、転移の程度、癌が成長しているおよび広がっている速度などの増加を含むことができる。例えば、「卵巣癌の進行」は、病期Iから病期II、病期IIから病期IIIなどの進行などの重症度の低い状態からより重症度の高い状態のこのような癌の進行を含む。あるいは、語句「FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行」は、重症度の高い状態からより重症度の低い状態のFRα発現癌の退行を指してもよい。例えば、一実施形態において、「卵巣癌の進行」は、病期IVから病期III、病期IIIから病期IIなどの退行を指す。他の実施形態において、「FRα発現癌に罹患している対象におけるFRα発現癌の進行」は、FRα発現癌の症状の開始から決定される生存率またはFRα発現癌の診断時からの生存率を指してもよい。

0164

本明細書で使用するとき、用語「階層化されること」とは、当該技術分野において許容されている階層化と同様に、例えば、癌の広がりの程度に基づいて、適切な病期にFRα発現癌、例えば卵巣癌または肺癌を特徴付けることを指す。例えば、階層化することは、FRα発現癌を病期I、病期II、病期IIIまたは病期IVに特徴付けることを含む。ある種の実施形態において、病期Iは、生体の一部に局在化される癌を指す。ある種の実施形態において、病期IIおよび病期IIIは、局所的に進行した癌を指し、この場合、病期間の区別は、多くの場合、特定の癌に特異的である。最終的に、病期IVは、しばしば転移しているまたは他の臓器にもしくは生体全体に広がっている癌を指す。

0165

本明細書で使用するとき、用語「生存」とは、癌に対して治療された対象の生命存続を指す。一実施形態において、生存は、腫瘍が再発しないことを指す。本明細書で使用するとき、用語「再発」は、腫瘍の初期治療が付与された対象における腫瘍または癌性細胞再増殖を指す。腫瘍は、生体の発生部位または別の部分において再発してもよい。一実施形態において、再発する腫瘍は、対象が治療された原発性腫瘍と同じタイプである。例えば、対象が卵巣癌の腫瘍を有し、治療され、その後、別の卵巣癌の腫瘍を発症した場合、腫瘍は再発している。さらに、癌は、当初生じたものとは異なる臓器または組織において再発し得る。

0166

II.本発明の方法およびキット
本発明は、少なくとも部分的には、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)が、対照試料と比較して、FRα発現癌を有する対象の生体液、例えば、尿または血清においてレベル増加して見出されるという予期せぬ発見に基づいている。さらに、本発明は、少なくとも一部には、試料中の細胞に結合しないFRαのレベルを評価するのに必要な感受性を示す免疫学的アッセイの同定に基づいており、同様の従来の試みは失敗を繰り返していた。実際に、本発明は、試料、例えば尿または血清中の細胞に結合しないFRαのレベルを正確に評価することができる免疫学的アッセイを提供することによって、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌についてのFRαに基づく診断アッセイを開発する従来の試みの中で観察された課題を克服する。

0167

したがって、対象がFRα発現癌を有するまたは発症する危険性にあるかどうかを評価し、さらにFRα発現癌の進行を評価するための方法およびキットが提供される。種々の実施形態において、方法は、対象における卵巣癌の存在、程度または発症の危険性の評価において、対照レベルと比較して、試料、例えば尿および血清において、細胞に結合しないFRαのレベルの比較を伴う。

0168

A.診断方法予測方法、危険性評価方法および階層化方法
具体的には、本発明は、対象が肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための診断方法、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌の進行を予測するための予後方法、および対象がFRα発現癌を発症する危険性のレベルを評価するための危険性評価方法を提供する。さらに、本発明は、肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌を癌治療群に階層化するための階層化方法を提供する。本明細書に検討されている本発明の種々の態様および実施形態は、非制限的であり、本明細書で検討されているまたは以下で特許請求されている方法およびキットのいずれかに適用してもよい、記載されている特定の実施形態の全ての可能な組み合わせを包含することが意図される。

0169

本発明の方法は、FRα発現癌を診断し、FRα発現癌の進行を予測しまたは対象がFRα発現癌を発症する危険性のレベルを評価するために、熟練の実施者によって用いられる任意の他の方法と組み合わせて行うことができる。

0170

一態様において、本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを、対象由来の試料(例えば尿または血清)において、細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを評価するための方法を提供し、対象由来の試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標である。特定の実施形態において、対象由来の試料におけるFRαのレベルは、細胞に結合しないFRαに結合し、試料を(a)MORAb−003抗体と同じエピトープに結合する抗体;および(b)CDRH1としての配列番号1(GFTFSGYGLS)、CDRH2としての配列番号2(MISSGGSYTYYADSVKG)、CDRH3としての配列番号3(HGDDPAWFAY)、CDRL1としての配列番号4(SVSSSISSNNLH)、CDRL2としての配列番号5(GTSNLAS)およびCDRL3としての配列番号6(QQWSSYPYMYT)を含む抗体からなる群から選択される抗体と接触させることによって評価される。一実施形態において、試料は、尿および血清からなる群から選択される。

0171

別の態様において、本発明は、対象が肺癌または卵巣癌などのFRα発現癌に罹患しているかどうかを、対象由来の尿試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の尿試料における葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαレベルを比較することによって評価するための方法を提供し、対象由来の尿試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標である。

0172

別の態様において、本発明は、対象がFRα発現癌に罹患しているかどうかを、対象由来の血清試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定し;対象由来の血清試料における葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルと対照試料におけるFRαのレベルを比較することによって評価するための方法を提供し、対象由来の血清試料におけるFRαのレベルと対照試料におけるFRαのレベルの間の差は、対象がFRα発現癌に罹患しているという指標である。特定の実施形態において、対象は、血清中のFRαのレベルを増大させる薬剤、例えばステロイドで処理されていない。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌であり、対象は、血清中のFRαのレベルを増大させる薬剤、例えばステロイドで処理されていない。

0173

本発明の方法およびキットにおいて、FRα発現癌には、癌細胞がFRαを発現することによって特徴付けられる癌が含まれる。特定の実施形態において、FRαは、癌細胞から、例えば癌細胞の表面から対象の生物学的液体に放出される。FRα発現癌には、肺癌(例えば、気管支肺胞癌、カルチノイド腫瘍および非小細胞肺癌、例えば腺癌);中皮腫;卵巣癌;腎臓癌;脳癌(例えば、未分化上衣腫および若年性小脳毛様細胞性星状細胞腫);子宮頸癌;鼻咽腔癌;中胚葉由来の腫瘍;頭頸部の扁平上皮癌腫;子宮内膜癌;卵巣の類内膜腺癌;漿液性嚢胞腺癌;乳癌;膀胱癌;膵臓癌;骨癌(例えば、高悪性度骨肉腫);および下垂体癌(例えば下垂体腺腫)が含まれる。特定の実施形態において、FRα発現癌は卵巣癌である。

0174

本発明の方法およびキットのある種の実施形態において、FRα発現癌は肺癌である。より特定の実施形態において、肺癌は非小細胞肺癌腫(NSCLC)である。1つのこのような実施形態において、NSCLCは、腺癌、扁平上皮肺癌腫、大細胞肺癌腫、多形型NSCLC、カルチノイド腫瘍、唾液腺癌腫および未分類の癌腫からなる群から選択される。好ましい実施形態において、NSCLCは腺癌である。代替の実施形態において、肺癌は小細胞肺癌腫(SCLC)である。別の実施形態において、肺癌は、気管支肺胞癌腫である。なお別の実施形態において、肺癌は肺カルチノイド腫瘍である。

0175

また、本発明は、対象が卵巣癌に罹患しているかどうかを、対象由来の尿試料における細胞に結合しない葉酸受容体アルファ(FRα)のレベルを決定することによって評価する方法を提供し、約3000a.u./mlを超える濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。特定の実施形態において、約4000a.u./ml、約5000a.u./ml、約6000a.u./ml、約7000a.u./ml、約8000a.u./ml、約9000a.u./ml、約10,000a.u./ml、約11,000a.u./ml、約12,000a.u./ml、約13,000a.u./ml、約14,000a.u./ml、約15,000a.u./ml、約16,000a.u./ml、約17,000a.u./ml、約18,000a.u./ml、約19,000a.u./ml、約20,000a.u./ml、約21,000a.u./ml、約22,000a.u./ml、約23,000a.u./ml、約24,000a.u./ml、約25,000a.u./ml、約26,000a.u./ml、約27,000a.u./ml、約28,000a.u./ml、約29,000a.u./mlまたは約30,000a.u./mlを超える濃度での尿試料におけるFRαの存在は、対象が卵巣癌に罹患しているという指標である。

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