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技術 2−ピペラジン−1−イル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体、および哺乳類の感染症治療へのその使用

出願人 エコールポリテクニークフェデラルドゥローザンヌ(イーピーエフエル)
発明者 マカロフ、バディムコール、スチュワート
出願日 2011年11月21日 (9年2ヶ月経過) 出願番号 2013-539392
公開日 2013年11月28日 (7年2ヶ月経過) 公開番号 2013-542980
状態 特許登録済
技術分野 6員以上のNS含有複素環式化合物 化合物または医薬の治療活性 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 複数複素環系化合物
主要キーワード 調合量 初期合成 液状便 平板化 使用向け 環状型 マイコバクテリウム科 グルーミング
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題・解決手段

本発明は、新規な2−ピペラジン−1−イル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体に関し、また、バクテリアによって引き起こされる哺乳類感染症、特に、密接に関連したマイコバクテリアの感染の結果引き起こされる結核(TB)、ブルーリ潰瘍、およびハンセン病等の病気治療におけるその使用に関する。

概要

背景

マイコバクテリアは、結核(TB)、ハンセン病、およびブルーリ潰瘍等の深刻な病気を引き起こすことで、数千年にわたって人類を苦しめてきている。病気の負担および死亡率の観点からすると、TBは人間の健康にとって明らかに最も重要、且つ、困難な脅威であり、その理由の一部は、現在の医薬品に対する初回耐性が次第に広がってきていることである。従って、新規作用機構を有する新しい化合物に対する必要性が増大している(Balganesh, T. S., P. M. Alzari, and S. T. Cole, TrendsPharmacol Sci. 2008. 29(11): p. 576-81)。これらの化合物は、その他のマイコバクテリア症治療にも応用されるであろう。ハンセン病は、世界保健機関によって実施された抑制対策おかげで、公衆衛生問題としては根絶に近付いている(Britton, W. J. and D. N. Lockwood. Lancet, 2004. 363(9416): p. 1209-19)。一方、ブルーリ潰瘍のような新興の症状への関心が高まっている(Demangel, C., T. P. Stinear, and S. T. Cole. Nat Rev. Microbiol, 2009. 7(1): p. 50-60)。

過去20年間、薬物耐性結核が、警戒すべき新たな局面にあるとされてきた。1990年代の懸念の1つとして、主要な最先端の医薬品であるイソニアジドおよびリファンピシンに対して、ヒト型結核菌が耐性を獲得してきた多剤耐性(MDR)種があった。世界中で推定500,000件、そのうちヨーロッパにおいて〜70,000件のMDR−TBが発生している(Zignol, M. et al., J Infect Dis., 2006. 194: 479-485; Fears, R., S. Kaufmann, V. Ter. Meulen & A. Zumla. Tuberculosis (Edinb) 2010. 90: 182-187)。

この10年間、ヒト型結核菌のMDR株が、第二選択薬に対する付加的な耐性突然変異を獲得することによって、超多剤耐性(XDR)症が発生している。ヒト型結核菌のXDR株は、イソニアジドおよびリファンピシンに加えて、フルオロキノンおよび注射可能なアミノグリコシドに対しても耐性を有する(Jassal, M. & W. R. Bishai. Lancet Infect Dis. 2009. 9: 19-30)。今や50カ国以上がXDR−TBを報告している。これは、薬剤感受性および薬剤耐性TBを治療するための新たな薬剤見出す必要性および重要性を明確に示している。新たな作用機構に加えて、新規なTB薬剤に要求される望ましい特徴として、治療期間が短縮できるように高い有効性を有すること、腸内微生物叢破壊を含め、望ましくない副作用を避けるための高い特異性を有すること、および、経口投与性などが挙げられる。

2−アミノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンは、人間および哺乳類のマイコバクテリア症の治療薬として使用することができる。現在までに入手可能な最も活性の高い化合物は、2−[(2S)−2−メチル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(BTZ043)である(V. Makarov et al. Science, 2009, 324, 801; M. R. Pasca, et al. Antimicrob. Agents Chemother., 2010, 54, 1616)。

特定の2−アミノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンは、例えば、国際公開第2007/134625号、および国際公開第2009/010163号に記載されている。

こうした背景を考慮して、マイコバクテリアに対する高い活性を有するのみでなく、上記した1,3−ベンゾチアジン−4−オンよりも良好な薬剤としての特性を示す、新規な2−ピペラジノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンを製造することが強く望まれている。本発明は、新たなTB治療薬としての可能性を持ち、マイコバクテリアに対する活性を有し、2−アミノ置換基がN−置換ピペラジンで表される1,3−ベンゾチアジン−4−オンの新たな生成を開示する。

概要

本発明は、新規な2−ピペラジン−1−イル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体に関し、また、バクテリアによって引き起こされる哺乳類の感染症、特に、密接に関連したマイコバクテリアの感染の結果引き起こされる結核(TB)、ブルーリ潰瘍、およびハンセン病等の病気の治療におけるその使用に関する。

目的

本発明は、細菌感染によって引き起こされる病気に対する治療および/または予防的治療が必要な患者に対する治療法および/または予防的治療法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

一般式(1)[式中、R1は、NO2、NH2、NHOR4、COOR4、CONR5R6、またはCHOであり、R2は、ハロゲン、SO2NR5R6、低級アルコキシ、COOR4、CONR5R6、CHO、OCF3、モノフルオロメチルジフルオロメチル、または、トリフルオロメチルであり、R3は、3−12個の炭素原子を有する、飽和または不飽和であり、ハロゲン化または非ハロゲン化された、直鎖型分岐型、または環状型アルキルであって、メチレン基が存在する場合、1つまたは2つのメチレン基がO、S、NR4、またはで置換されていてもよく、Xは、1−6個の炭素原子を有する、飽和または不飽和の直鎖型または分岐型の脂肪族ラジカルであり、Yは、O、S、またはNR4であり、Zは、1−3個の炭素原子を有する、直鎖型または分岐型の直接結合脂肪族ラジカルであり、Qは、フェニルナフチルピリジルキノリルピラジニルピリミジルピラゾリルトリアジニルイミダゾリルフラニル、または、チエニルであって、1−3個の水素原子がR7基で置換されていてもよく、R4は、HまたはC1−3アルキルであって、n=0、1、2、3、または4であり、R5およびR6は、H、C1−4アルキル、OC1−4アルキル、ハロゲン、COOR5、CONR6R7、OCF3、CF3、またはCNから、互いに独立に選択され、R7は、ハロゲン、1−3個の炭素原子を有する飽和または不飽和であって直鎖型または分岐型の脂肪族ラジカル、SO2NR5R6、低級アルコキシ、COOR4、CONR5R6、CHO、OCF3、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、またはフェニルである]で表される化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項2

前記化合物は2−(4−R3−ピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンである請求項1に記載の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項3

前記化合物は2−(4−アルキル−ピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−R2−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンであり、R2がハロゲンである請求項1に記載の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項4

前記化合物は2−[4−(シクロヘキシルメチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンである請求項2に記載の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項5

前記化合物は2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシプロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンである請求項1に記載の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項6

前記化合物は2−(4−ヘプチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンである請求項2に記載の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項7

請求項1から6のいずれか1項に記載の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩を含む薬剤組成物

請求項8

薬学的に許容される担体および/または添加剤をさらに含む請求項7に記載の薬剤組成物。

請求項9

病気治療および/または予防的治療に使用される請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項10

前記病気は、細菌感染によって引き起こされる病気である請求項9に記載の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項11

細菌感染によって引き起こされる前記病気は、結核ハンセン病、またはブルーリ潰瘍を含むグループから選択される請求項9または10に記載の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項12

前記細菌感染は、マイコバクテリウム属コリネバクテリウム属、またはノカルジア属に属するバクテリアによって引き起こされる請求項10に記載の化合物および/または薬学的に許容されるその塩。

請求項13

細菌感染によって引き起こされる病気に対する治療および/または予防的治療が必要な患者に対する治療法および/または予防的治療法であって、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物および/または薬学的に許容されるその塩、もしくは、請求項7または8に記載の薬剤組成物を治療に有効な量投与することを含む方法。

請求項14

請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物および/または薬学的に許容されるその塩、もしくは、請求項7または8に記載の薬剤組成物を治療に有効な量投与することを含む、細菌感染の抑制方法

技術分野

0001

本発明は、新規な2−ピペラジン−1−イル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体に関し、また、バクテリアによって引き起こされる哺乳類感染症、特に、密接に関連したマイコバクテリアの感染の結果引き起こされる結核(TB)、ブルーリ潰瘍、およびハンセン病等の病気治療および/または予防的治療におけるその使用に関する。

背景技術

0002

マイコバクテリアは、結核(TB)、ハンセン病、およびブルーリ潰瘍等の深刻な病気を引き起こすことで、数千年にわたって人類を苦しめてきている。病気の負担および死亡率の観点からすると、TBは人間の健康にとって明らかに最も重要、且つ、困難な脅威であり、その理由の一部は、現在の医薬品に対する初回耐性が次第に広がってきていることである。従って、新規な作用機構を有する新しい化合物に対する必要性が増大している(Balganesh, T. S., P. M. Alzari, and S. T. Cole, TrendsPharmacol Sci. 2008. 29(11): p. 576-81)。これらの化合物は、その他のマイコバクテリア症の治療にも応用されるであろう。ハンセン病は、世界保健機関によって実施された抑制対策おかげで、公衆衛生問題としては根絶に近付いている(Britton, W. J. and D. N. Lockwood. Lancet, 2004. 363(9416): p. 1209-19)。一方、ブルーリ潰瘍のような新興の症状への関心が高まっている(Demangel, C., T. P. Stinear, and S. T. Cole. Nat Rev. Microbiol, 2009. 7(1): p. 50-60)。

0003

過去20年間、薬物耐性結核が、警戒すべき新たな局面にあるとされてきた。1990年代の懸念の1つとして、主要な最先端の医薬品であるイソニアジドおよびリファンピシンに対して、ヒト型結核菌が耐性を獲得してきた多剤耐性(MDR)種があった。世界中で推定500,000件、そのうちヨーロッパにおいて〜70,000件のMDR−TBが発生している(Zignol, M. et al., J Infect Dis., 2006. 194: 479-485; Fears, R., S. Kaufmann, V. Ter. Meulen & A. Zumla. Tuberculosis (Edinb) 2010. 90: 182-187)。

0004

この10年間、ヒト型結核菌のMDR株が、第二選択薬に対する付加的な耐性突然変異を獲得することによって、超多剤耐性(XDR)症が発生している。ヒト型結核菌のXDR株は、イソニアジドおよびリファンピシンに加えて、フルオロキノンおよび注射可能なアミノグリコシドに対しても耐性を有する(Jassal, M. & W. R. Bishai. Lancet Infect Dis. 2009. 9: 19-30)。今や50カ国以上がXDR−TBを報告している。これは、薬剤感受性および薬剤耐性TBを治療するための新たな薬剤見出す必要性および重要性を明確に示している。新たな作用機構に加えて、新規なTB薬剤に要求される望ましい特徴として、治療期間が短縮できるように高い有効性を有すること、腸内微生物叢破壊を含め、望ましくない副作用を避けるための高い特異性を有すること、および、経口投与性などが挙げられる。

0005

2−アミノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンは、人間および哺乳類のマイコバクテリア症の治療薬として使用することができる。現在までに入手可能な最も活性の高い化合物は、2−[(2S)−2−メチル−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(BTZ043)である(V. Makarov et al. Science, 2009, 324, 801; M. R. Pasca, et al. Antimicrob. Agents Chemother., 2010, 54, 1616)。

0006

特定の2−アミノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンは、例えば、国際公開第2007/134625号、および国際公開第2009/010163号に記載されている。

0007

こうした背景を考慮して、マイコバクテリアに対する高い活性を有するのみでなく、上記した1,3−ベンゾチアジン−4−オンよりも良好な薬剤としての特性を示す、新規な2−ピペラジノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンを製造することが強く望まれている。本発明は、新たなTB治療薬としての可能性を持ち、マイコバクテリアに対する活性を有し、2−アミノ置換基がN−置換ピペラジンで表される1,3−ベンゾチアジン−4−オンの新たな生成を開示する。

0008

本発明は、下記一般式(1)で表される化合物および/または薬学的に許容されるその塩に関する。



ここで、
R1は、NO2、NH2、NHOR4、COOR4、CONR5R6、またはCHOであり、
R2は、ハロゲン、SO2NR5R6、低級アルコキシ、COOR4、CONR5R6、CHO、OCF3、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、または、トリフルオロメチルであり、
R3は、3−12個の炭素原子を有する、飽和または不飽和であり、ハロゲン化または非ハロゲン化された、直鎖型分岐型、または環状型アルキルであって、メチレン基が存在する場合、1つまたは2つのメチレン基がO、S、NR4、または



で置換されていてもよく、
ここで、
Xは、1−6個の炭素原子を有する、飽和または不飽和の直鎖型または分岐型の脂肪族ラジカルであり、
Yは、O、S、またはNR4であり、
Zは、1−3個の炭素原子を有する、直鎖型または分岐型の直接結合脂肪族ラジカルであり、
Qは、フェニルナフチルピリジルキノリルピラジニルピリミジルピラゾリルトリアジニルイミダゾリルフラニル、または、チエニルであって、1−3個の水素原子がR7基で置換されていてもよく、
R4は、HまたはC1−3アルキルであって、n=0、1、2、3、または4であり、
R5およびR6は、H、C1−4アルキル、OC1−4アルキル、ハロゲン、COOR5、CONR6R7、OCF3、CF3、またはCNから、互いに独立に選択され、
R7基は、ハロゲン、1−3個の炭素原子を有する飽和または不飽和であって直鎖型または分岐型の脂肪族ラジカル、SO2NR5R6、低級アルコキシ、COOR4、CONR5R6、CHO、OCF3、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、またはフェニルである。

0009

また、本発明の一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩を含む薬剤組成物が開示される。

0010

また、病気の治療および/または予防的治療に対する、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩の使用が開示される。

0011

さらに、病気の治療および/または予防的治療に対する、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩を含む薬剤組成物の使用が開示される。

0012

さらに本発明は、細菌感染によって引き起こされる病気に対する治療および/または予防的治療が必要な患者に対する治療法および/または予防的治療法を提供する。これは、治療に有効な量の化合物または薬剤組成物を投与することを含む。

0013

さらに、治療に有効な量の化合物または薬学組成物を投与することを含んだ細菌感染を抑制する方法が開示される。

図面の簡単な説明

0014

慢性TBマウスモデルにおいて、BTZ043による治療と比較した場合の、および脾臓におけるCFU量の削減に関する化合物2および8の効果を示す図および統計結果である。D0は治療開始時のCFU量、NTは28日目の非治療動物INHはイソニアジド、43はBTZ043、169は化合物2を示すPBTZ169、134は化合物8を示すPBTZ134である。

実施例

0015

前述した2−アミノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体の不利な点の1つは、水に対する溶解性の低さである。このため、消化管でのその吸収が制限される。例えば、1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体に親水性部分を付加することにより、このような化合物を水により溶解し易くするための努力が成されて来た。しかし、このような化合物は、抗マイコバクテリア活性が非常に低い。

0016

従って、一方では、親水性部分によって、水により溶解し易い化合物であることが好ましく、他方では、この化合物は、非常に疎水性の高いマイコバクテリア細胞壁を透過できるように親油性を保持しなくてはならない。

0017

本発明においては、その1つが1,3−ベンゾチアジン−4−オンである2つの大きな親油性部分の間に、小さな親水性部分(ピペラジン)が"隠された"化合物を提供することによって、この問題が解決された。

0018

第1の側面によれば、本発明は、一般式(1)で示される化合物および/または薬学的に許容されるその塩を提供する。



ここで、
R1は、NO2、NH2、NHOR4、COOR4、CONR5R6、またはCHOであり、
R2は、ハロゲン、SO2NR5R6、低級アルコキシ、COOR4、CONR5R6、CHO、OCF3、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、または、トリフルオロメチルであり、
R3は、3−12個の炭素原子を有する、飽和または不飽和であり、ハロゲン化または非ハロゲン化された、直鎖型、分岐型、または環状型のアルキルであって、メチレン基が存在する場合、1つまたは2つのメチレン基がO、S、NR4、または



で置換されていてもよく、
ここで、
Xは、1−6個の炭素原子を有する、飽和または不飽和の直鎖型または分岐型の脂肪族ラジカルであり、
Yは、O、S、またはNR4であり、
Zは、1−3個の炭素原子を有する、直鎖型または分岐型の直接結合脂肪族ラジカルであり、
Qは、フェニル、ナフチル、ピリジル、キノリル、ピラジニル、ピリミジル、ピラゾリル、トリアジニル、イミダゾリル、フラニル、または、チエニルであって、1−3個の水素原子がR7基で置換されていてもよく、
R4は、HまたはC1−3アルキルであって、n=0、1、2、3、または4であり、
R5およびR6は、H、C1−4アルキル、OC1−4アルキル、ハロゲン、COOR5、CONR6R7、OCF3、CF3、またはCNから、互いに独立に選択され、
R7基は、ハロゲン、1−3個の炭素原子を有する飽和または不飽和であって直鎖型または分岐型の脂肪族ラジカル、SO2NR5R6、低級アルコキシ、COOR4、CONR5R6、CHO、OCF3、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、またはフェニルである。

0019

"備える"または"備えている"という用語は、含む/含んだという意味で一般的に使用される。つまり、1つ以上の特徴または構成要素の存在を認めることである。さらに、"備えている"という用語は、"から成る"という用語も包含するものである。

0020

明細書および特許請求の範囲において使用される場合、"1つの"等の単数形は、そうでないと明確に文中に記載するのでない限り、複数形を含むものである。

0021

ここで使用される"少なくとも1つ"とは、"1つまたはそれ以上"を意味する。

0022

好ましい実施形態においては、本発明は、2−(4−R3−ピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−(4−R3−ピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−R2−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−(4−R3−ピペラジン−1−イル)−8−R1−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(シクロヘキシルメチル)ピペラジン−1−イル]−8−R1−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(シクロヘキシルメチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−R2−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−{4−[2−(4−ハロゲンフェノキシエチル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−{4−[2−(3−ハロゲンフェノキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−{4−[3−(4−ハロゲンフェノキシ)プロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−{4−[3−(3−ハロゲンフェノキシ)プロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−(4−{2−[(4−ハロゲンベンジルオキシ]エチル}ピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、からなるグループから選択される一般式(1)の化合物に関する。ここでR1、R2、およびR3は上述のものと同じ定義である。

0023

さらに具体的に本発明は、2−(4−ヘキシルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−(4−ヘプチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(シクロヘキシルメチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(2−シクロヘキシルエチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−(4−ブチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(3−メチルブチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(2−メチルブチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−[4−(2−エトキシエチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−{4−[2−(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン、2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンからなるグループから選択される少なくとも1つの化合物に関する。

0024

さらに本発明は、一般式(1)の化合物の薬学的に許容される塩、例えば、塩酸塩硫酸塩、酢酸塩トリフルオロ酢酸塩マレイン酸塩フマル酸塩、等に関する。

0025

一般式(1)の化合物は、従来技術に記載される以下の方法の1つにより合成することができる。これらの方法には、以下のものが含まれる。
1)2−クロロベンジルクロ無水物とのチオシアン酸塩の反応と、これに続く、対応するアミンによる反応塊の処理(例えば、Coll. Czech. Chem. Commun., 1982, 47, 3268-3282; Coll. Czech. Chem. Commun., 1983, 48, 3315-3328; Coll. Czech. Chem. Commun., 1983, 48, 3427-3432参照)。
2)3,4−二置換−6−メルカプト安息香酸と適当なシアナミドとの縮合反応(米国特許第3,522,247号明細書参照)。
3)適切なアミンによる2−ハロゲン−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンの転換(米国特許第3,470,168号明細書参照)。
4)2−アミノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンを調製する2つの方法であって、国際公開第2007/134625号および国際公開第2009/010163号に記載される以下のプロセス。



5)国際公開第2009/010163号に記載される以下のプロセス。



6)最近発見された非常に有用なプロセスであって、2−アルキルメルカプト−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンの初期合成と、それに続く、対応するピペラジン誘導体との縮合を含む、2−アミノ−1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体の調製。



上述の6つの方法は全て、一般式(1)で表される化合物の合成に使用することができる。好ましくは、方法6が使用される。

0026

一般式(1)の化合物は、対応する酸を従来既知の適当な溶媒中で処理することによって、水に溶解し、且つ薬学的に許容される塩、例えば、塩酸塩、硫酸塩、あるいは酢酸塩に容易に転換することができる。

0027

本発明の一般式(1)の選択された化合物について、SOSクロモ試験(P. Quillardet, O. Huisman, R. D'Ari, M. Hofnung, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 1982, 79, 5971-5)を用いて変位原性の可能性を試験したところ、スポット当り25−50μgにおいて変位原性が無く、ネズミチフス菌株TA98、TA100、およびTA1535に対するAMES試験(D. M. Maron and B. N. Ames, Mutation Res., 1983, 113, 173-215)により、5μg/mlにおいて陰性であることが見出された。

0028

BTZ043によるマイコバクテリア中の主要なターゲットは、必須酵素デカプレニルホスホリル−β−D−リボース2'−エピメラーゼ、および、対応する遺伝子のミスセンス変異由来するBTZ耐性のdprE1である。スメグマ菌またはウシ型結核菌BCG(Makarov, V. et al. Science 2009. 324: 801-804)のBTZ耐性突然変異体について、選択された一般式(1)の化合物に対する感受性を試験したところ、そうした化合物に対する交差耐性が見られた。これは、2−ピペラジノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンが、1,3−ベンゾチアジン−4−オンと同じターゲットを共有することを示している。

0029

BTZ043に対する第2の耐性機構は、スメグマ菌におけるニトロ還元酵素NfnBの過剰生産に起因するものと説明されてきている(Manina, G., et al. Mol Microbiol 2010. epub 2010/07/14)。選択された2−ピペラジノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンに対するNfnB過剰生産突然変異体MN39の感受性を試験したところ、MICは、野生型親株のMICと同等であることがわかった。これに反して、MN39は、BTZ043に対するMICにおいて6倍の増加を示した。これは、ピペラジノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンは、1,3−ベンゾチアジン−4−オン誘導体に比べて、望ましくない源からのニトロ還元を受けにくいことを示唆している。

0030

選択されたピペラジノ置換1,3−ベンゾチアジン−4−オンとBTZ043との相対的な細胞毒性を比較するために、2つの異なるヒト細胞株を用いてIC90を決定した。レザズリン還元分析により測定したところ、どちらの系統の化合物も、肺細胞株A549に対して12.5−100μg/mlの範囲のIC90を示した。同じ方法を用いた結果、ヒト肝がん細胞株Huh7に対するIC90は6.25−12.5μg/mlの範囲であった。

0031

本発明の第2の側面によれば、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩は、特に、細菌感染によって引き起こされる病気、さらに言えば、結核や他のマイコバクテリア感染、あるいは、ジフテリアのような、ヒトおよび動物におけるその他のアクチノバクテリア感染の治療および/または予防的治療に対して有用である。

0032

驚くべきことに発明者達は、肺および脾臓におけるコロニー形成単位の減少レベルに基づいて、慢性TBマウスモデルにおいて、選択された本発明の化合物には治療効果があることを示した。ある化合物の活性度は、陽性対照として使用された主要なTB薬剤であるINHの活性度よりも優れている。さらに、実施例24に示されるように、1,3−ベンゾチアジン−4−オンの新規なピペラジノ誘導体のいくつかは、BTZ043で例示される2−アミノ−1,3−ベンゾチアジン−4−オンよりも、このモデルにおいて著しく活性度が高い。

0033

本発明の化合物は、2000mg/kgまでにおよぶ経口ドーズ量の投与後でも毒性を示さない。化合物は、導入後最初の24時間において、動物による良好な耐容性を示した。7日間の調査の間、化合物(2)および(18)は、マウスの一般的症状および行動における変化を生じさせず、運動活動および反射活動、活動状態落ち着いた状態のサイクルグルーミング、または、摂量に対する影響も示さなかった。動物が死に至る事例は無かった。化合物(2)および(18)に対するLD50は2000mg/kgよりも大きい。

0034

1つの実施形態においては、本発明の化合物および/または薬学的に許容されるその塩は、病気の治療および/または予防的治療に有用である。好ましくは、その病気とは、結核、ハンセン病、またはブルーリ潰瘍からなるグループから選択されるものである。

0035

細菌感染は、通常、コリネバクテリウム属ノカルジア属、またはマイコバクテリウム属に属するバクテリアによって引き起こされる。

0036

ノカルジアアステロイデスは、最も頻繁に人間に感染するノカルジア種であり、大抵の場合は、免疫不全の患者に日和見感染として発生する。医学的に興味のあるその他の種は、ノカルジアブラジリエンシスおよびノカルジアキャビエである。ヒトノカルジア症の最もよく見られる形態は、緩徐進行性肺炎である。

0037

コリネバクテリウム属は、ジフテリアを引き起こす原因となるバクテリア桿菌を含む。

0038

マイコバクテリウムは、独自の科、つまりマイコバクテリウム科を与えられたアクチノバクテリア属である。この属は、結核(ヒト型結核菌)およびハンセン病(ハンセン菌)を含め、動物に重病を引き起こすことが知られている病原体を含んでいる。

0039

従って、本発明の第2の側面は、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩を含んだ薬剤組成物に関する。

0040

1つの実施形態においては、薬剤組成物は、薬学的に許容される担体および/または添加剤をさらに含む。

0041

薬学的に許容される添加剤は薬学分野において良く知られており、例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 15th Ed., Mack Publishing Co., New Jersey (1991)に記載されている。薬学的添加剤は、所望の投与経路および標準的な薬学的慣習に応じて選択することができる。添加剤は、その受容者にとって有害でないという意味において許容されねばならない。

0043

第3の側面によれば、本発明は、細菌感染によって引き起こされる病気の治療法に関し、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩、または薬剤組成物を、治療が必要な患者に対して、治療に有効な量投与することを含む。

0044

ここで"治療に有効な量"とは、症状を改善するまたは防ぐために有効となる量である。

0045

ここで、"治療が必要な患者"とは、細菌感染によって引き起こされた病気の治療が必要な患者を指す。本発明の1つの側面によれば、"治療が必要な患者"とは、細菌感染しているかもしれない患者、あるいは、細菌感染する危険性のあるあらゆる患者を指す。好ましくは、治療が必要な患者とは、動物を指し、より好ましくは哺乳類、さらに好ましくは人間を指す。

0046

本発明において"投与する"とは、好ましくは動物、より好ましくは哺乳類、さらに好ましくは人間である患者に対して、通常、治療に有効な量の形式で、一般式(1)の化合物、および/または薬学的に許容されるその塩、もしくは薬剤組成物が接触することを指す。

0047

本発明の化合物は、静脈注射皮下注射、または筋肉注射による局所投与または非経口投与、あるいは鼻腔内投与での使用向けに、薬学的に許容される水媒体有機媒体、または水性有機媒体中で希釈溶液または懸濁液を調製することによって調合されるか、あるいは、経口投与用または座薬として、従来の添加剤と共に、錠剤カプセル、または水溶性懸濁液の形態で調合される。

0048

本発明の化合物は、単独で投与されてよく、あるいは、これらに限定されるものではないが、以下のもののうち1つ以上の薬学的に許容される担体とともに投与されてもよい。すなわち、経口(例えば錠剤、カプセル、または摂取可能な溶液として)、局所粘膜(例えば鼻腔用スプレーまたは吸入用噴霧器として)、非経口(例えば、注射剤型)、胃腸用髄腔内、腹腔内、筋肉内、静脈内、子宮内眼球内、皮内、頭蓋内、気管内、内、脳室内大脳内、皮下、眼科硝子体内または眼房内を含む)、経皮的、直腸口腔硬膜外、および下用の担体である。

0049

より詳しく言うと、本発明の新規な化合物は、様々な異なる投薬形態で投与することができる。すなわち、錠剤、カプセル、薬用キャンディトローチ、あめ玉、粉末スプレークリーム軟膏、座薬、ゼリーペーストローション、軟膏、水性懸濁液、注射剤、エリキシル剤シロップ等の形態の薬学的に不活性な様々な担体と組み合わせることができる。そのような担体は、固体希釈剤、または充填剤無菌水性媒体、および様々な非毒性有機溶媒等を含む。さらに、経口用の薬剤組成物は、適当に甘味を加えられる、および/または味付けされてもよい。

0050

さらに本発明は、哺乳類のバクテリア感染に対する治療法または予防的治療法に対する、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩の使用に関する。そのような方法での使用に対して好ましい一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩は、特に上述したものである。

0051

さらなる側面においては、本発明は、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩、または、一般式(1)の化合物および/または薬学的に許容されるその塩を含む薬剤組成物を、薬学的に有効な量投与することを含む、細菌感染を抑制する方法に関する。

0052

本発明の一般式(1)の化合物は、ヒト型結核菌H37Rvに対して0.19〜15ng/mlの範囲の最小阻止濃度(MIC)を有しており、特にマイコバクテリアに対して強い抗菌活性を示すので、細菌感染を抑制する方法に用いることができる。

0053

驚くべきことに発明者達は、本発明の化合物が、マイコバクテリアおよび関連するアクチノバクテリアに対する高いレベルの選択性を示すことを見出した。これによって有害な副作用が低減される。レザズリン還元法(J.C. Palomino, A. Martin, M. Camacho, H. Guerra, J. Swings, F. Portaels, Antimicrob. Agents Chemother., 2002, 46, 2720-2)によって決定された典型的な結果を、実施例22に示す。

0054

化合物は、体重当り0.001−1000mg/kgの投薬量で使用することができる。

0055

以下の実験部分で続けて示す例は、本発明を説明する役割を果たすものであるが、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。

0056

本発明の化合物の構造は、合成手段および元素分析法、並びに、核磁気共鳴スペクトルおよび質量スペクトルによって確定された。

0057

実施例
化学薬品および溶媒は、Alfa-Aesar(イギリス)またはAldrich Co.(Sigma-Aldrich社セントルイス、アメリカ)から購入した。これらは、追加精製することなく使用した。

0058

融点は、BP手順に従って決定し、補正は行っていない(Electrothermal 9001、イギリス)。

0059

分析が元素記号のみで示されている場合は、分析結果は、理論値の±0.3%以内である(Carlo-Erba 5500、イタリア)。

0060

Varian Unity Plus 300(アメリカ)を用いてNMRスペクトルを決定した。1H NMRシフトは、TMSから低磁場側へのppm(δ)として報告されている。

0061

直接注入を用いたFinniganSSQ-700(アメリカ)装置を使用して質量スペクトルを取得した。

0062

化合物の反応および純度は、シリカゲル60 F254アルミニウムシート(Merck社、ドイツ)を用いたTLCにより制御した。

0063

実施例1
2−(4−シクロヘキシルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物1)



水酸化ナトリウム(0.9g;粉末)を10mLのDMSOに溶解し、温度10−15℃で2.1mLの二硫化炭素を加えた。3.0gの2−クロロ−3−ニトロ−5−トリフルオロメチルベンズアミドを、温度10℃で小分けにして溶液に加えた。15分後、温度10−20℃で0.7mLのMeIを加えた。30分間反応を続行させ、続いて100mLの水を加えた。その結果生じた2−メチルチオ−8−ニトロ−6−トリフルオロメチル−4H−1,3ベンゾチアジン−4−オンの黄色い固体を、ろ過により分離した。
収率:47%、
mp:200−203℃(酢酸エチル)、
MS(m/z):322(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.95および8.81(2つの1H,2つのs,2CH)、2.73(3H,s,CH3)ppm、
C10H5F3N2O3S2の分析:
計算値:C、37.28;H、1.56;N、8.69;S、19.90、
実測値:C、37.21;H、1.54;N、8.64;S、20.03。

0064

3.0gの2−メチルチオ−8−ニトロ−6−トリフルオロメチル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンのエタノール15mL中懸濁液を、室温において、1.5gの4−シクロヘキシルピペラジンで処理した。反応混合物を50−60℃で20分間加熱した。冷却後、100mLの水を加えた。その結果生じた2−(4−シクロヘキシルピペラジン1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンの淡黄色の固体を、ろ過により分離した。
収率:74%、
mp:189−191℃(エタノール)、
MS(m/z):442(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.87および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.89(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.66(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.32(1H,ブロード m,1CH)、1.79,1.58,および1.20(10H,3つのブロード m,C5H10)ppm、
C19H21F3N4O3Sの分析:
計算値:C、51.58;H、4.78;N、12.66、
実測値:C、51.56;H、4.72;N、12.81。

0065

実施例2
2−[4−(シクロヘキシルメチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物2)



アミンとして4−(シクロヘキシルメチル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物2を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:71%、
mp:184−186℃(エタノール)、
MS(m/z):456(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.86および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.91(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.51(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.13(2H,d,CH2)、1.53(1H,ブロード m,1CH)、1.70、1.20、および0.85(10H,3つのブロード m,C5H10)ppm、
C20H23F3N4O3Sの分析:
計算値:C、52.62;H、5.08;N、12.27、
実測値:C、52.60;H、5.01;N、12.34。

0066

実施例3
2−(4−ブチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物3)



アミンとして4−ブチルピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物3を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:69%、
mp:119−120℃(n−ヘキサン)、
MS(m/z):416(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.51(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.32(2H,t,CH2)、1.46および1.33(4H,2 m,2CH2)、0.91(3H,t,CH3)ppm、
C17H19F3N4O3Sの分析:
計算値:C、49.03;H、4.60;N、13.45、
実測値:C、48.94;H、4.67;N、13.38。

0067

実施例4
2−(4−イソブチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物4)



アミンとして4−イソブチルピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物4を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:77%、
mp:150−153℃(エタノール)、
MS(m/z):416(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.50(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.11(2H,d,CH2)、1.79(1H,m,CH)、0.88(6H,d,2CH3)ppm、
C17H19F3N4O3Sの分析:
計算値:C、49.03;H、4.60;N、13.45、
実測値:C、49.12;H、4.63;N、13.43。

0068

実施例5
2−(4−sec−ブチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物5)



アミンとして4−sec−ブチルピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物5を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:62%、
mp:127−128℃(エタノール)、
MS(m/z):416(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.67(H,ブロード s,CH)、2.50(4H,ブロード s,N(CH2)2)、1.41(2H,d m,CH2)、0.85(6H,m,2CH3)ppm、
C17H19F3N4O3Sの分析:
計算値:C、49.03;H、4.60;N、13.45、
実測値:C、49.10;H、4.51;N、13.37。

0069

実施例6
2−[4−(2−シクロヘキシルエチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物6)



アミンとして4−(2−シクロヘキシルエチル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物6を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:62%、
mp:175−177℃(エタノール)、
MS(m/z):470(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.86および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.91(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.51(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.36(2H,t,CH2)、1.70−0.85(13H,4つのブロード m,CH2−CH(C5H10))ppm、
C21H25F3N4O3Sの分析:
計算値:C、53.61;H、5.36;N、11.91、
実測値:C、53.52;H、5.43;N、11.81。

0070

実施例7
2−[4−(1−メチルブチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物7)



アミンとして4−(1−メチルブチル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物7を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:55%、
mp:132−133℃(エタノール)、
MS(m/z):471(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.85(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.65(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.54(H,ブロード s,CH)、1.47および1.32(4H,2つのm,2CH2)、0.84(6H,m,2CH3)ppm、
C18H21F3N4O3Sの分析:
計算値:C、50.23;H、4.92;N、13.02、
実測値:C、50.21;H、5.06;N、13.13。

0071

実施例8
2−(4−ヘプチルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物8)



アミンとして4−ヘプチルピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物8を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:68%、
mp:125−127℃(エタノール)、
MS(m/z):458(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.52(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.33(2H,t,CH2)、1.43(2H,ブロード m,CH2)、1.28(8H,ブロード m,4CH2)、0.86(3H,t,CH3)ppm、
C20H25F3N4O3Sの分析:
計算値:C、50.23;H、4.92;N、13.02、
実測値:C、50.21;H、5.06;N、13.13。

0072

実施例9
8−ニトロ−2−[4−(ピリジン−4−イルメチル)ピペラジン−1−イル]−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物9)



アミンとして4−(ピリジン−4−イルメチル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物9を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:64%、
mp:200−202℃(エタノール)、
MS(m/z):451(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、8.52(2H,d,N(CH)2)、7.37(2H,d,2CH)、3.95(4H,ブロードs,N(CH2)2)、3.63(2H,s,CH2)、2.58(4H,ブロード s,N(CH2)2)ppm、
C19H16F3N5O3Sの分析:
計算値:C、50.55;H、3.57;N、15.51、
実測値:C、50.58;H、3.56;N、15.43。

0073

実施例10
8−ニトロ−2−[4−(4−フェノキシブチル)ピペラジン−1−イル]−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物10)



アミンとして4−(4−フェノキシブチル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物10を調製し、淡黄色の結晶性固体を得た。
収率:44%、
mp:256−258℃(エタノール)、
MS(m/z):508(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.91および8.80(2つの1H,2つのs,2CH)、7.29(2H,t,2CH)、6.93(3H,d,3CH)、4.03(2H,t,OCH2)、3.65(2H,d,2CH)、3.19(4H,ブロードm,N(CH2)2)、1.94および1.79(4H,2つのブロード m,2CH2)ppm、
C23H23F3N4O4Sの分析:
計算値:C、54.32;H、4.56;N、11.02、
実測値:C、54.36;H、4.67;N、11.07。

0074

実施例11
2−[4−(3−メトキシプロピル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物11)



アミンとして4−(3−メトキシプロピル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物11を調製し、淡黄色の結晶性固体を得た。
収率:37%、
mp:133−134℃(n−ヘキサンおよび酢酸エチルの混合物)、
MS(m/z):432(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.85(4H,ブロードs,N(CH2)2)、3.41(2H,d,OCH2)、3.20(3H,s,CH3)、2.55(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.34(2H,t,NCH2)、1.68(2H,m,CH2)ppm、
C17H19F3N4O4Sの分析:
計算値:C、47.22;H、4.43;N、12.96、
実測値:C、47.19;H、4.54;N、13.08。

0075

実施例12
8−ニトロ−2−(4−ペンチルピペラジン−1−イル)−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物12)



アミンとして4−ペンチルピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物12を調製し、淡黄色の結晶性固体を得た。
収率:71%、
mp:133−134℃(エタノール)、
MS(m/z):430(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.51(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.32(2H,t,CH2)、1.48(2H,m,CH2)、1.26(4H,m,2CH2)、0.88(3H,t,CH3)ppm、
C18H21F3N4O3Sの分析:
計算値:C、50.23;H、4.92;N、13.02、
実測値:C、50.29;H、4.85;N、13.10。

0076

実施例13
2−[4−(1−エチルプロピル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物13)



アミンとして4−(1−エチルプロピル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物13を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:79%、
mp:152−153℃(エタノール)、
MS(m/z):430(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.62(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.23(H,q,CH)、1.47(4H,d q,2CH2)、1.26(4H,m,2CH2)、0.90(6H,t,2CH3)ppm、
C18H21F3N4O3Sの分析:
計算値:C、50.23;H、4.92;N、13.02、
実測値:C、50.14;H、5.03;N、12.92。

0077

実施例14
2−[4−(3−シクロヘキシルプロピル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物14)



アミンとして4−(3−シクロヘキシルプロピル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物14を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:63%、
mp:145−147℃(n−ヘキサン)、
MS(m/z):484(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.62(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.23(2H,t,CH2)、1.56、1.49、1.20、および0.87(15H,4つのm,CH2CH2CH(CH2)5)ppm、
C22H27F3N4O3Sの分析:
計算値:C、54.53;H、5.62;N、11.56、
実測値:C、54.48;H、5.53;N、11.71。

0078

実施例15
2−[4−(1−アダマンチル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物15)



アミンとして4−(1−アダマンチル)ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物15を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:77%、
mp:236−238℃(エタノール)、
MS(m/z):494(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.74(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.08(3H,m,3CH)、1.63(12H,ブロード m,6CH2)ppm、
C23H25F3N4O3Sの分析:
計算値:C、55.86;H、5.10;N、11.53、
実測値:C、55.78;H、5.17;N、11.52。

0079

実施例16
2−{4−[2−(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物16)



アミンとして4−[2−(ベンジルオキシ)エチル]ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物16を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:64%、
mp:117−119℃(エタノール)、
MS(m/z):494(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、7.33(5H,m,C6H5)、4.49(2H,s,OCH2)、3.85(4H,ブロードs,N(CH2)2)、3.60(2H,t,CH2O)、3.41(2H,d,OCH2)、3.20(3H,s,CH3)、2.55(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.49(2H,t,NCH2)ppm、
C22H21F3N4O4Sの分析:
計算値:C、53.44;H、4.28;N、11.33、
実測値:C、53.30;H、4.11;N、11.39。

0080

実施例17
2−(4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]プロピル}ピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物17)



アミンとして4−{3−[2−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジオキソラン−2−イル]プロピル}ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物17を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:71%、
mp:152−154℃(エタノール)、
MS(m/z):568(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、7.45(2H,m,2CH)、7.19(2H,t,2CH)、4.01および3.66(4H,2つのm,OCH2CH2O)、3.91(1H,d,CH)、3.85(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.55(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.42(2H,t,CH2)、1.82(1H,d,CH)、1.42(2H,ブロード m,CH2)ppm、
C25H24F4N4O5Sの分析:
計算値:C、52.81;H、4.25;N、9.85、
実測値:C、52.93;H、4.24;N、9.84。

0081

実施例18
2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物18)



アミンとして4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]ピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物18を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:37%、
mp:165−167℃(エタノール)、
MS(m/z):512(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、7.11(2H,t,2CH)、6.94(2H,m,2CH)、4.12(2H,t,OCH2)、3.85(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.52(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.48(2H,m,CH2)、1.83(2H,q,CH2)ppm、
C22H20F4N4O4Sの分析:
計算値:C、51.56;H、3.93;N、10.93、
実測値:C、51.67;H、4.02;N、10.88。

0082

実施例19
2−(4−プロピルピペラジン−1−イル)−8−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物19)



アミンとして4−プロピルピペラジンを用いた他は、実施例1と同様に化合物19を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:69%、
mp:130−132℃(エタノール)、
MS(m/z):402(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.85および8.76(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.51(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.32(2H,t,CH2)、1.48(2H,m,CH2)、0.90(3H,t,CH3)ppm、
C16H17F3N4O3Sの分析:
計算値:C、47.76;H、4.26;N、13.92、
実測値:C、47.81;H、4.20;N、13.87。

0083

実施例20
6−クロロ−2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物20)



水酸化ナトリウム(1.0g;粉末)を10mLのDMSOに溶解し、温度10−15℃で2.4mLの二硫化炭素を加えた。3.0gの2,5−ジクロロ−3−ニトロベンズアミドを、温度10℃で小分けにして溶液に加えた。15分後、温度10−20℃で0.9mLのMeIを加えた。30分間反応を続行させ、続いて100mLの水を加えた。その結果生じた6−クロロ−2−メチルチオ−8−ニトロメチル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンの黄色い固体を、ろ過により分離した。
収率:47%、
mp:200−203℃(酢酸エチル)、
MS(m/z):322(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.54および8.40(2つの1H,2つのs,2CH)、2.71(3H,s,CH3)ppm、
C9H5ClN2O3S2の分析:
計算値:C、37.44;H、1.75;N、9.79、
実測値:C、37.40;H、1.71;N、9.874。

0084

1.5gの6−クロロ−2−メチルチオ−8−ニトロメチル−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンのエタノール10mL中懸濁液を、室温において、0.8gの4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]ピペラジンで処理した。反応混合物を50−60℃で20分間加熱した。冷却後、100mLの水を加えた。その結果生じた6−クロロ−2−{4−[3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル]ピペラジン−1−イル}−8−ニトロ−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オンの淡黄色の固体を、ろ過により分離した。
収率:68%、
mp:192−194℃(エタノール)、
MS(m/z):478(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.64および8.53(2つの1H,2つのs,2CH)、7.11および6.94(4H,2つのm,C6H4F)、4.12(2H,t,OCH2)、3.85(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.55(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.50(2H,m,CH2)、1.83(2H,q,CH2)ppm、
C21H20ClFN4O4Sの分析:
計算値:C、52.66;H、4.21;N、11.70、
実測値:C、52.53;H、4.14;N、11.69。

0085

実施例21
6−クロロ−2−[4−(3−シクロヘキシルプロピル)ピペラジン−1−イル]−8−ニトロ−4H−1,3−ベンゾチアジン−4−オン(化合物21)



アミンとして4−(3−シクロヘキシルプロピル)ピペラジンを用いた他は、実施例20と同様に化合物21を調製し、黄色い結晶性固体を得た。
収率:68%、
mp:194−195℃(エタノール)、
MS(m/z):450(M+)、
1H NMR(DMSO−d6):δ 8.64および8.53(2つの1H,2つのs,2CH)、3.90(4H,ブロードs,N(CH2)2)、2.52(4H,ブロード s,N(CH2)2)、2.26(2H,t,CH2)、1.67、1.47、1.19、および0.85(15H,4つのm,CH2CH2CH(CH2)5)ppm、
C21H27ClN4O3Sの分析:
計算値:C、55.93;H、6.03;N、12.42、
実測値:C、56.02;H、6.14;N、12.49。

0086

実施例22
マイコバクテリアに対する、本発明の化合物のin vitro阻害活性の決定。

0087

スメグマ菌およびヒト型結核菌H37Rvに対する活性度をレザズリン還元分析(MIC99)により決定した。その方法は、J. C. Palomino, A. Martin, M. Camacho, H. Guerra, J. Swings, F. Portaels, Antimicrob. Agents Chemother., 2002, 46, 2720-2に詳細に記載されている。結果を表1に示す。

0088

実施例23
急性マウスTBモデルにおけるヒト型結核菌に対する一般式(1)の化合物(2)および(19)のin vivo有効性の決定。

0089

物質および方法
体重22−23gのオスのBALB/c/Citマウスにおけるin vivo条件で、特定の抗結核活性を決定した。5×106CFUのヒト型結核菌株H37Rvを尾静脈側面に静脈注射してマウスに感染させた。ヒト型結核菌は、State Institution Central Research Institute of Tuberculosis, Russian Academy of Medical Sciencesの免疫遺伝学実験室調合量で培養され、分注された。分注サンプル(1ml)を−70℃で保存した。マウスに感染させるため、分注サンプルを溶かし、Tween80の0.025%リン酸緩衝液に分散させ、5×106CFU/mouseに調節した。全ての実験動物を、それぞれ10匹づつからなる10グループのマウスに分けた。感染後2日目から始めて、4週間わたって動物を治療した。週末を除く毎日(一週間に5回)、胃内に化合物が投与された。投与量は0.5mL/mouseであった。次いで、細菌試験のために、頚椎脱臼によって動物を犠死させた。各化学療法的投薬計画の有効性を決定するため、動物の実質臓器における肉眼的変化、および、病的検体からのヒト型結核菌の単離を考慮した。感染させたマウスの肺中のヒト型結核菌CFUを決定するため、2mLの生理食塩水中で肺を均質化し、次いで、一連の生理食塩水10倍希釈物を調製し、デュボス寒天によってそれぞれの希釈物50μLを希釈平板化した。肺細胞の懸濁液をともなうプレートを37℃で21日間培養し、次いで、コロニーの数を計測し、肺中のCFU量を決定した。

0090

化合物および溶液の調製
化合物(2)および(19)の正確な量(200mg)をガラス製薬瓶に入れ、0.5mlの酢酸を加えた。化合物は直ちに溶解され、この溶液に99.5mlの水を加えた。このようにして調製された調査対象化合物の溶液を4週間にわたって使用した。化合物(2)および(19)は、ドーズ量50mg/kgで使用し、イソニアジド(INH)はドーズ量25mg/kgで使用した。

0091

調査結果
陰性対象群の動物の場合、感染後19−20日で病気の最初の兆候が現れた。すなわち、体重が減少し、マウスは、かごの中を活発に歩き回るよりも群を形成する方が多くなり、"脊椎後湾症(gibbosity)"が現れたが、液状便は見られなかった。感染後26−29日で対象群での死亡が発生した。この群で死亡したマウスの内臓器官肉眼検査したところ、結核が進行した病巣、融合した大きな病巣が見られた。脾臓は3倍に拡張していた。化合物(2)および(19)、BTZ043およびINHで規定の時間治療した結果、著しい改善があった。肺の状態は正常に近かった。つまり、酸素が供給されてピンク色であり、目視可能な結核感染の病巣は無かった。感染から26日後、肺中のCFUを決定するために、対象群から生き残っていた3匹のマウスを犠死させた。調査プログラムに従って、治療を始めてから4週間後に、CFUを決定するべく、1−4匹のマウスの群から肺を抽出した。調査結果を表2にまとめる。

0092

この実施例は、(2)および(19)の実施例で表される新規な2−ピペラジノ−1,3−ベンゾチアジン−4−オンが、上述の1,3−ベンゾチアジン−4−オンと同等か、あるいはそれ以上に活性であることを明白に示している。

0093

実施例24
慢性マウスTBモデルにおける、ヒト型結核菌に対する一般式(1)の化合物のin vivo有効性の決定。

0094

物質および方法
生後4から6週間(20−25g)のBALB/cマウス(Charles River Laboratories、フランス)を、噴霧器投与法によって株H37Rv(〜100CFU)に感染させた。感染後4週間で治療(各グループあたり5匹のマウス)を始め、1日1回、1週間に6回、4週間にわたり摂食によって化合物を投与した。薬剤を次の濃度(mg/kg)で使用した。BTZ043は50mg/kg、INHは25mg/kg、本発明の化合物2および8は、ともに50mg/kg。INHは水に溶解させ、一方、BTZ043ならびに化合物2および8は0.5%カルボキシメチルセルロース中にて調製した。対象および治療マウスを犠死させ、生存細菌計数(CFUカウント)のために、肺および脾臓を7H10プレート上で均質化および希釈平板化した。

0095

統計解析
解析前に、肺CFUをlog10(x+1)に変換した。ここで、xは絶対CFU計測数である。対象投薬計画および実験投薬計画間でのグループ当たりの平均CFUの差異を、GraphPad v5.0を用いた一元配置分散分析により比較した。

0096

調査結果
実験の結果を図1に示す。肺および脾臓中のCFU量の削減において、BTZ043による治療よりも、化合物2および8による治療の方が、著しく効果が高いことが図1からわかる。化合物2および8による治療は、INHよりもわずかに劣るBTZ043に対して、統計的に有意な差を示している。慢性TBマウスモデルによるこれらの結果は、本発明の化合物が、有望な抗結核剤として期待できることを示している。

0097

実施例25
マウスに見られた、BTZ043と比較した場合のPBTZ169(化合物2)による改善された有効性が人間に対しても期待できるかどうかを予測するため、一連のin vitro ADME/T比較実験を行った。まず、濃度5μMのPBTZ169の擬似胃液中における化学的定性を測定した。60分後には化合物の67%が残存し、5μMでのヒト血漿中の半減期は60分よりも長いことがわかった。次に、固有クリアランスを測定するために、PBTZ169およびBTZ043を、濃度1μg/mLにおいて、0.1mgのヒトまたはマウス肝臓ミクロソーム(Invitrogen)で培養した。時間経過後に残存する最初の化合物の相対量をHPLCによって決定した。カルバマゼピンおよびニフェジピンを、それぞれ、低および高固有クリアランス対象として使用した。その結果、ヒトおよびマウス肝臓ミクロソームのいずれにおいても、BTZ043およびPBTZ169はどちらも中程度のクリアランス化合物(9<Clint<47μL/min/mgタンパク質)であり、PBTZ169の方が固有クリアランスがわずかに増加することが示された(表3)。ニフェジピンおよびカルバマゼピンはどちらも、期待される高および低固有クリアランスを示した。

0098

化合物の選択指数(SI)は、薬剤候補の潜在的な認容性についての良い指標を与える。SIは、そのMICで割った50%に細胞毒性効果(TC50)を引き起こす化合物濃度である。様々な量の化合物を72時間培養した後、レザズリン還元分析によって、2つのヒト細胞株である肝細胞株HepG2および肺細胞株A549を用い、PBTZ169およびBTZ043のTC50を確定した。HepG2細胞に対するPBTZ169およびBTZ043のTC50は、それぞれ66.7および6.3μg/mlであった。A549細胞に対するPBTZ169およびBTZ043のTC50は、それぞれ73.2および16.3μg/mlであった。PBTZ169およびBTZ043に対し、それぞれのMICは1および2ng/mlであった。従って、どちらの場合においても、PBTZ169についてはかなり低い細胞毒性が観測され、そのSIはBTZ043のSIに比べてはるかに優れている(表4)。臨床的観点から言えば、PBTZ169は、BTZ043よりも安全で、より認容性が高い。

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