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技術 結合された不織および生分解性樹脂繊維層を有する複合パネルおよびその構成方法

出願人 フェデラル-モーグル・パワートレイン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
発明者 ポッペ,クレイトンダリー,マークアルド,キャサリン
出願日 2011年9月20日 (9年3ヶ月経過) 出願番号 2013-529413
公開日 2013年10月17日 (7年2ヶ月経過) 公開番号 2013-538710
状態 特許登録済
技術分野 強化プラスチック材料 積層体(2) 繊維製品への有機化合物の付着処理 不織物
主要キーワード 中実品 波形パネル 完成部分 航空宇宙機 ベビーベット 工具要素 プレス段 立体構成
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年10月17日)のものです。
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図面 (12)

課題・解決手段

結合された不織および生分解性樹脂繊維層を有する複合パネルおよびこれを構成する方法が提供される。このパネルは、厚紙と熱接着性織物繊維とを熱接着することにより形成された所望の厚みを有する不織マットを含む。このパネルはさらに、不織マットに結合された、タンパク質と第1の補強剤とを含む生分解性高分子組成物を含む。

概要

背景

2.関連技術
不織布および不織材料の製造に関連するコストを削減し、かつ、環境に対する潜在的に有害な影響をできるだけ小さくするために、多くの消費者製品再生された構成要素を用いて構成されている。たとえば、米国の自動車製造業者は、再生材料を用いて、吸音および/または断熱材料を含むさまざまな用途向けの不織布および不織材料を構成する。車両の吸音パネルを構成するのに用いられる再利用または再生材料の中には、たとえば、再生された布繊維からなる綿、ポリエステルナイロン、または混紡といった再生布を含むものがある。再生綿は、未使用のまたは再生された布のくずを結合して縫い合せることによって不織布にしたものである。再生された標準的な厚紙または繊維で構成された別の製品として、油の吸収に限定的に使用されるエコペーパー(Ecco paper)がある。エコペーパーを構成するプロセスにおいて、標準的な厚紙繊維は、従来の湿式再生技術を用いて粉砕され、再生厚紙の構成要素である結合剤成分廃棄物の流れとともに流され、残った繊維がさまざまな添加剤組合わされる。

米国の商社および消費者製品製造業者、たとえば自動車部品およびOEM製造業者は、たとえば中国および韓国といったさまざまなアジアの国から、低品質の「アジアの厚紙」で構成された箱または容器に入った非常に多くの輸入品受取っている。アジアの厚紙の構成要素は、過去に再生された松材の厚紙ならびにおよび稲の繊維に由来する、非常に短く非常に細かい繊維である。このため、アジアの厚紙を、製紙のプロセスを通して、紙、厚紙、またはその他の構造パネル製品に再生しようとすると、失敗に終わっていた。すなわち、アジアの厚紙の非常に細かい構成要素は、紙/厚紙の製造プロセスにおいてパルプを受けるのに使用されるふるいまたは網を通り抜け、再生プロセスにおいて生じる廃棄物の流れを介して環境に流れ出してしまう。加えて、アジアの厚紙の細かい構成要素は、上記のように廃棄物の流れの中に流れ込むだけでなく、本質的には加工中に固まるので、アジアの厚紙の細かい構成要素から「厚く低密度の」最終製品を製造するのはさらに困難である。このため、少なくともこれらの理由から、アジアの厚紙は、一般的に廃棄物とみなされるので、比較的高い人件費をかけて標準の厚紙から選別されて、埋立地に送られる(選別中、アジアの厚紙は、比較的薄い構造で薄茶色または緑がかった色であるので、標準の厚紙と容易に区別できる)か、または、アジアの厚紙を含む梱包物全体は、もしその中に約5%を超えるアジアの厚紙があると推定されれば、通常の再生可能材料とともに、廃棄され、ここでも比較的高い人件費をかけて、製品の製造業者および環境双方に提供される。

環境の汚染および維持に関するさらなる関心が急速に高まっている。広範囲におよぶ研究の努力は、環境に優しく十分に持続可能な「環境に配慮した」高分子樹脂、および複合品に向けられている。これらの高分子、樹脂、および複合品は、石油および木材を一次供給原料として使用せず、その代わりに植物といった持続可能な資源に由来する。このような植物由来の環境に配慮した材料は、一般的に生分解性であり、したがって、その耐用年数に達した時点で、環境に害を及ぼすことなく、容易に廃棄処分にするかまたは堆肥にすることができる。ジュート亜麻リネンタイマ、竹等の、何世紀にもわたって使用されてきた繊維は、持続可能であるだけでなく、毎年再生できる。これらの機械的性質は並みの程度であるため、これら繊維をプラスチック強化およびさまざまな用途での複合品の製造に使用することに努力が向けられている。このような繊維は、糸、布、または不織マットの構成要素として、単独で用いてもよく、またはさまざまに組合わせて用いてもよい。ジュート、亜麻、リネン、タイマ、竹、カポック等といった植物繊維ならびに修飾されたデンプンおよびタンパク質といった樹脂を用いて作られ、十分環境に配慮した複合品は、すでに実証され実用化されている。セルロース溶液リン酸の中でスピンすることによって調製された高強度の液晶(LC)セルロース繊維は、複合品に対して十分に高い強度および剛性を付与することにより、この複合品を構造用途に役立つものにすることができる。しかしながら、天然繊維は一般的に、グラファイトアラミド等の高強度の繊維と比較すると弱いため、これらを含む複合品の機械的特性は、木材に匹敵するかまたはそれよりも良いものの、比較的悪い。そのため、このような複合品は、高い機械的性能を必要としない用途、たとえば梱包材料、製品の包装材筐体、および自動車パネル等に適している。それでもなお、これら用途には大きな市場があり、生分解性天然材料を含む複合品の使用が増していることは、実質的に、石油系プラスチック/高分子消費の減少に貢献するはずである。

多岐にわたる用途において、持続可能な供給源から得られる再生可能な材料の使用が増えつつある。バイオ複合材料は、自然界で作られるまたは合成によって製造することが可能な材料であり、その構造の中に天然繊維といったある種の自然発生材料を含む。バイオ複合材料は、天然セルロース繊維を、再生可能な原料に由来する生体高分子、樹脂、または結合剤といった他の資源と組合わせることによって、形成し得る。バイオ複合材料は、たとえば建築材料、構造および自動車部品、吸収剤接着剤、結合剤、ならびに生分解性高分子といった、さまざまな用途に使用することが可能である。これらの材料の使用の増加は、エコロジー経済バランスの維持に役立つ。植物繊維の性質物理学および化学の技術を用いて修正することにより、最終的に得られるバイオ複合材料の性能を改善することができる。バイオ複合材料を作るのに適した性質を有する植物繊維は、たとえば、タイマ、ケナフ、ジュート、亜麻、サイザル麻バナナパイナップル、苧、およびカポックを含む。

概要

結合された不織および生分解性樹脂繊維層を有する複合パネルおよびこれを構成する方法が提供される。このパネルは、厚紙と熱接着性織物繊維とを熱接着することにより形成された所望の厚みを有する不織マットを含む。このパネルはさらに、不織マットに結合された、タンパク質と第1の補強剤とを含む生分解性高分子組成物を含む。

目的

本発明は、積層複合パネル、たとえば吸音、断熱、または構造用途での使用に適した積層複合パネル、およびその構成方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

厚紙と熱接着性織物繊維とを含む少なくとも1つの不織マットと、前記少なくとも1つの不織マットに結合された、少なくとも1つの、生分解性高分子組成物シートとを備える、複合部材

請求項2

前記少なくとも1つの不織マットは、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートに、中間接着剤を介さずに結合される、請求項1に記載の複合部材。

請求項3

前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートは、前記生分解性高分子組成物のシートを複数含む、請求項1に記載の複合部材。

請求項4

前記少なくとも1つの不織マットと、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートとのうち少なくとも一方において、密度は一様でない、請求項1に記載の複合部材。

請求項5

前記少なくとも1つの不織マットにおいて、密度は一様でない、請求項4に記載の複合部材。

請求項6

前記少なくとも1つの不織マットは外周領域と中央領域とを有し、前記外周領域の密度は前記中央領域よりの密度よりも高い、請求項5に記載の複合部材。

請求項7

前記少なくとも1つの不織マットおよび前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートにおいて、密度は一様でない、請求項4に記載の複合部材。

請求項8

前記少なくとも1つの不織マットにおいて密度は一様でなく、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートにおいて密度は実質的に均一である、請求項4に記載の複合部材。

請求項9

前記少なくとも1つの不織マットと、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートとのうち少なくとも一方は、厚みが一様でない、請求項4に記載の複合部材。

請求項10

前記少なくとも1つの不織マットは互いに反対側に位置する面を有し、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートは前記面のうち一方に取付けられ、前記複合部材は、前記生分解性高分子組成物の反対側の前記面に取付けられたスクリム層をさらに備える、請求項1に記載の複合部材。

請求項11

前記少なくとも1つの不織マットは互いに反対側に位置する面を有し、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートは前記面のうち一方に取付けられ、前記複合部材は、前記生分解性高分子組成物の反対側の前記面に取付けられたカーペット層をさらに備える、請求項1に記載の複合部材。

請求項12

前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物のシートはタンパク質と第1の補強剤とを含む、請求項1に記載の複合部材。

請求項13

前記タンパク質は大豆タンパク質以外である、請求項12に記載の複合部材。

請求項14

前記タンパク質は植物由来のタンパク質である、請求項12に記載の複合部材。

請求項15

前記タンパク質は動物由来のタンパク質である、請求項12に記載の複合部材。

請求項16

前記タンパク質は大豆由来のタンパク質である、請求項12に記載の複合部材。

請求項17

前記厚紙はアジアの厚紙である、請求項1に記載の複合部材。

請求項18

前記複合部材は「成形された」最終形状である、請求項1に記載の複合部材。

請求項19

難燃剤と殺生物剤結合剤とを含む化学混合物を、前記少なくとも1つの不織マットの少なくとも1つの表面に塗布し、乾燥させ、硬化させた、請求項1に記載の複合部材。

請求項20

複合パネルを構成する方法であって、厚紙を粉砕して予め定められた大きさの細片にし、前記厚紙の細片を熱接着性織物繊維と混合するステップと、前記厚紙の細片を前記熱接着性織物繊維とともに熱接着することにより、所望の厚さの少なくとも1つの不織マットを作るステップと、タンパク質と第1の補強剤とを含む少なくとも1つの生分解性高分子組成物を調製するステップと、前記生分解性高分子組成物を前記不織マットに結合するステップとを含む、複合パネルを構成する方法。

請求項21

前記少なくとも1つの不織マットを、前記少なくとも1つの生分解性高分子組成物に、別の中間接着剤を用いることなく結合するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項22

前記厚紙をアジアの厚紙として準備するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項23

ニップロールを用いずに、スクリム層を、前記生分解性高分子組成物の反対側の、前記不織マットの面に貼り合せ、前記マットの、作られた当初の厚みを維持するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項24

前記タンパク質を大豆タンパク質以外のタンパク質として準備するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項25

前記タンパク質を植物由来のタンパク質として準備するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項26

前記タンパク質を動物由来のタンパク質として準備するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項27

前記タンパク質を、大豆タンパク源から得られる大豆由来のタンパク質として準備するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項28

前記複合パネルを最終形状になるように成形するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項29

前記結合するステップの間に、密度が異なる領域を有する前記複合パネルを形成するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項30

前記結合するステップの間に、厚みが異なる領域を有する前記複合パネルを形成するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。

請求項31

厚みおよび密度が実質的に均一である前記複合パネルを形成するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項32

一段プレスを用いて実質的に一定の圧力で前記不織マットを前記生分解性高分子組成物に結合するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項33

一段プレスを用いて異なる圧力で前記不織マットを前記生分解性高分子組成物に結合するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項34

二段プレスを用いて異なる圧力で前記不織マットを前記生分解性高分子組成物に結合するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項35

カーペット層を、前記生分解性高分子組成物の反対側において、前記不織マットに結合するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項36

ステープルファイバを前記厚紙の細片および熱接着性織物繊維と混合して実質的に均質な混合物を形成した後、前記混合物から前記不織マットを形成するステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

請求項37

難燃剤と殺生物剤と結合剤とを含む化学混合物を、前記不織マットの少なくとも1つの表面に塗布し、前記不織マットの、作られた当初の厚みを維持し、次に前記不織マットを乾燥させ硬化させるステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本願は、2010年9月20日に提出された米国仮出願第61/384,521号の優先権を主張し、その全体を本明細書に引用により援用する。

0002

発明の背景
1.技術分野
本発明は、概して多層パネルおよびその構成方法に関し、より具体的には、少なくとも一部が、環境に配慮した廃棄物成分と、タンパク質を環境に配慮した補強剤組合わせたものを含む生分解性高分子組成物とから、構成された、吸音断熱、および/または構造パネルに関する。

背景技術

0003

2.関連技術
不織布および不織材料の製造に関連するコストを削減し、かつ、環境に対する潜在的に有害な影響をできるだけ小さくするために、多くの消費者製品再生された構成要素を用いて構成されている。たとえば、米国の自動車製造業者は、再生材料を用いて、吸音および/または断熱材料を含むさまざまな用途向けの不織布および不織材料を構成する。車両の吸音パネルを構成するのに用いられる再利用または再生材料の中には、たとえば、再生された布繊維からなる綿、ポリエステルナイロン、または混紡といった再生布を含むものがある。再生綿は、未使用のまたは再生された布のくずを結合して縫い合せることによって不織布にしたものである。再生された標準的な厚紙または繊維で構成された別の製品として、油の吸収に限定的に使用されるエコペーパー(Ecco paper)がある。エコペーパーを構成するプロセスにおいて、標準的な厚紙繊維は、従来の湿式再生技術を用いて粉砕され、再生厚紙の構成要素である結合剤成分廃棄物の流れとともに流され、残った繊維がさまざまな添加剤と組合わされる。

0004

米国の商社および消費者製品製造業者、たとえば自動車部品およびOEM製造業者は、たとえば中国および韓国といったさまざまなアジアの国から、低品質の「アジアの厚紙」で構成された箱または容器に入った非常に多くの輸入品受取っている。アジアの厚紙の構成要素は、過去に再生された松材の厚紙ならびにおよび稲の繊維に由来する、非常に短く非常に細かい繊維である。このため、アジアの厚紙を、製紙のプロセスを通して、紙、厚紙、またはその他の構造パネル製品に再生しようとすると、失敗に終わっていた。すなわち、アジアの厚紙の非常に細かい構成要素は、紙/厚紙の製造プロセスにおいてパルプを受けるのに使用されるふるいまたは網を通り抜け、再生プロセスにおいて生じる廃棄物の流れを介して環境に流れ出してしまう。加えて、アジアの厚紙の細かい構成要素は、上記のように廃棄物の流れの中に流れ込むだけでなく、本質的には加工中に固まるので、アジアの厚紙の細かい構成要素から「厚く低密度の」最終製品を製造するのはさらに困難である。このため、少なくともこれらの理由から、アジアの厚紙は、一般的に廃棄物とみなされるので、比較的高い人件費をかけて標準の厚紙から選別されて、埋立地に送られる(選別中、アジアの厚紙は、比較的薄い構造で薄茶色または緑がかった色であるので、標準の厚紙と容易に区別できる)か、または、アジアの厚紙を含む梱包物全体は、もしその中に約5%を超えるアジアの厚紙があると推定されれば、通常の再生可能材料とともに、廃棄され、ここでも比較的高い人件費をかけて、製品の製造業者および環境双方に提供される。

0005

環境の汚染および維持に関するさらなる関心が急速に高まっている。広範囲におよぶ研究の努力は、環境に優しく十分に持続可能な「環境に配慮した」高分子樹脂、および複合品に向けられている。これらの高分子、樹脂、および複合品は、石油および木材を一次供給原料として使用せず、その代わりに植物といった持続可能な資源に由来する。このような植物由来の環境に配慮した材料は、一般的に生分解性であり、したがって、その耐用年数に達した時点で、環境に害を及ぼすことなく、容易に廃棄処分にするかまたは堆肥にすることができる。ジュート亜麻リネンタイマ、竹等の、何世紀にもわたって使用されてきた繊維は、持続可能であるだけでなく、毎年再生できる。これらの機械的性質は並みの程度であるため、これら繊維をプラスチック強化およびさまざまな用途での複合品の製造に使用することに努力が向けられている。このような繊維は、糸、布、または不織マットの構成要素として、単独で用いてもよく、またはさまざまに組合わせて用いてもよい。ジュート、亜麻、リネン、タイマ、竹、カポック等といった植物繊維ならびに修飾されたデンプンおよびタンパク質といった樹脂を用いて作られ、十分環境に配慮した複合品は、すでに実証され実用化されている。セルロース溶液リン酸の中でスピンすることによって調製された高強度の液晶(LC)セルロース繊維は、複合品に対して十分に高い強度および剛性を付与することにより、この複合品を構造用途に役立つものにすることができる。しかしながら、天然繊維は一般的に、グラファイトアラミド等の高強度の繊維と比較すると弱いため、これらを含む複合品の機械的特性は、木材に匹敵するかまたはそれよりも良いものの、比較的悪い。そのため、このような複合品は、高い機械的性能を必要としない用途、たとえば梱包材料、製品の包装材筐体、および自動車パネル等に適している。それでもなお、これら用途には大きな市場があり、生分解性天然材料を含む複合品の使用が増していることは、実質的に、石油系プラスチック/高分子消費の減少に貢献するはずである。

0006

多岐にわたる用途において、持続可能な供給源から得られる再生可能な材料の使用が増えつつある。バイオ複合材料は、自然界で作られるまたは合成によって製造することが可能な材料であり、その構造の中に天然繊維といったある種の自然発生材料を含む。バイオ複合材料は、天然セルロース繊維を、再生可能な原料に由来する生体高分子、樹脂、または結合剤といった他の資源と組合わせることによって、形成し得る。バイオ複合材料は、たとえば建築材料、構造および自動車部品、吸収剤接着剤、結合剤、ならびに生分解性高分子といった、さまざまな用途に使用することが可能である。これらの材料の使用の増加は、エコロジー経済バランスの維持に役立つ。植物繊維の性質物理学および化学の技術を用いて修正することにより、最終的に得られるバイオ複合材料の性能を改善することができる。バイオ複合材料を作るのに適した性質を有する植物繊維は、たとえば、タイマ、ケナフ、ジュート、亜麻、サイザル麻バナナパイナップル、苧、およびカポックを含む。

発明が解決しようとする課題

0007

タンパク質およびデンプンといったさまざまな天然植物源由来の生体高分子は、豊富にあり、再生可能であり、かつ安価であるため、石油プラスチックに代わる材料とみなされてきた。国内で大豆栽培が広く行なわれているので、その副産物から得られる生体高分子の開発に関する研究が盛んに行なわれている。大豆タンパク質は、豊富にあり、再生可能であり、かつ安価であるため、石油系プラスチック材料の重要な代替品である。20種類のアミノ酸を含む錯体高分子ポリペプチドである、大豆タンパク質は、生分解性プラスチックに変換できる。しかしながら、大豆タンパク質には、強度が低く吸湿性が高いという欠点がある。このため、今もなお、生分解性樹脂およびその複合材料に対する需要がある。

課題を解決するための手段

0008

発明の概要
本発明のある局面に従い、結合された不織および生分解性樹脂繊維層を有する複合パネルを構成する方法が提供され、この構成されたパネルは、シート材料とも呼ばれ、構造および/または吸音および/または断熱パネルおよび/またはその他のパネル部材の形成に有用である。この方法は、厚紙を準備し、この厚紙を粉砕して予め定められた大きさの細片にすることを含む。さらに、厚紙の細片を熱接着性織物繊維と混合してマットを形成し、これら構成要素を熱接着することによって不織マットを形成することを含む。さらに、タンパク質と第1の補強剤とを含む生分解性高分子組成物を調製することを含む。次に生分解性高分子組成物を上記不織マットに結合することを含む。

0009

本発明の別の局面に従うと、この方法は厚紙をアジアの厚紙として準備することを含む。

0010

本発明の別の局面に従うと、この方法は、ニップロールを用いずに、スクリム層を、マットの少なくとも一方の面に貼り合わせ、このマットの、作られた当初の厚みを維持することを含む。

0011

本発明の別の局面に従うと、この方法はタンパク質を大豆タンパク質以外のタンパク質として準備することを含む。

0012

本発明の別の局面に従うと、この方法はタンパク質を植物由来のタンパク質として準備することを含む。

0013

本発明の別の局面に従うと、この方法はタンパク質を動物由来のタンパク質として準備することを含む。

0014

本発明の別の局面に従うと、この方法はタンパク質を大豆タンパク源から得られる大豆由来のタンパク質として準備することを含む。

0015

本発明の別の局面に従うと、この方法は複合パネルを最終形状になるように成形することを含む。

0016

本発明の別の局面に従うと、この方法は、結合するステップの間に、密度が異なる領域を有する複合パネルを形成することを含む。

0017

本発明の別の局面に従うと、この方法は、結合するステップの間に、厚みが異なる領域を有する複合パネルを形成することを含む。

0018

本発明の別の局面に従うと、この方法は、厚みおよび密度が均一である複合パネルを形成することを含む。

0019

本発明の別の局面に従うと、この方法は、一段プレスを用いて実質的に一定の圧力でマットを生分解性高分子組成物に結合することを含む。

0020

本発明の別の局面に従うと、この方法は、一段プレスを用いて異なる圧力でマットを生分解性高分子組成物に結合することを含む。

0021

本発明の別の局面に従うと、この方法は、二段プレスを用いて異なる圧力でマットを生分解性高分子組成物に結合することを含む。

0022

本発明の別の局面に従うと、この方法は、ステープルファイバを厚紙の細片および熱接着性織物繊維と混合して実質的に均質な混合物を形成した後、この混合物からウェブを形成することを含む。

0023

本発明の別の局面に従うと、この方法は、難燃剤と殺生物剤と結合剤とを含む化学混合物を、不織マットの少なくとも1つの表面に塗布し、不織マットの、作られた当初の厚みを維持し、次にこの不織マットを乾燥させ硬化させることを含む。

0024

本発明のさらに別の局面に従い、結合された不織および生分解性樹脂繊維層を有する複合パネルが提供される。このパネルは、厚紙と熱接着性織物繊維とを熱接着することにより形成された所望の厚みを有する不織マットを含む。さらに、このパネルは、マットに結合された、タンパク質と第1の補強剤とを含む生分解性高分子組成物を含む。

0025

本発明の別の局面に従うと、ステープルファイバが、厚紙および熱接着性織物繊維と混合される。

0026

本発明の別の局面に従い、難燃剤と殺生物剤と結合剤とを含む化学混合物を、不織マットの少なくとも1つの表面に塗布し、乾燥させ、硬化させる。

0027

本発明の別の局面に従い、スクリム層を、生分解性高分子組成物の反対側の、マットの面に取付ける。

0028

本発明の別の局面に従うと、厚紙はアジアの厚紙である。
本発明の別の局面に従うと、タンパク質は大豆タンパク質以外である。

0029

本発明の別の局面に従うと、タンパク質は植物由来のタンパク質である。
本発明の別の局面に従うと、タンパク質は動物由来のタンパク質である。

0030

本発明の別の局面に従うと、タンパク質は大豆由来のタンパク質である。
本発明の別の局面に従うと、複合パネルは「成形された」最終形状である。

0031

本発明の別の局面に従うと、複合パネルは密度が異なる領域を有する。
本発明の別の局面に従うと、複合パネルは厚みが異なる領域を有する。

0032

本発明の別の局面に従うと、複合パネルは厚みおよび密度が均一である。
本発明の別の局面に従うと、マットは、マットおよび生分解性高分子組成物とは別の接着剤成分を介さずに、生分解性高分子組成物に結合される。

0033

このように、本発明は、積層複合パネル、たとえば吸音、断熱、または構造用途での使用に適した積層複合パネル、およびその構成方法を提供する。この方法では、少なくとも一部、厚紙、たとえばアジアの厚紙を再生し、これを圧力および温度によって生分解性樹脂組成物に結合することにより、吸音、断熱、および/または構造用途といったさまざまな用途に使用できるパネルを作る。

0034

本発明の上記およびその他の局面、特徴、および利点は、現在好ましい実施の形態および最良の態様に関する以下の詳細な説明、続く特許請求の範囲および添付の図面と関連付けて考慮されると、より容易に理解されるであろう。

図面の簡単な説明

0035

本発明のある局面に従い構成された複合パネルの概略側面図である。
図1の複合パネルの不織層の部分斜視図である。
本発明の別の局面に従い不織層を構成する方法を示すプロセスフロー図である。
本発明の別の局面に従い図1の複合パネルを構成するプロセスを示す。
本発明の別の局面に従い複合パネルを構成するプロセスを示す。
図5のプロセスに従って構成された複合パネルを示す。
本発明のさらに別の局面に従い複合パネルを構成するプロセスの第1段階を示す。
図6Aの第1段階でプレスされた後の圧縮された生分解性層を示す。
複合パネルを構成するための図6Aのプロセスの第2段階を示す。
図6Aおよび図6Cのプロセスに従い構成された複合パネルを示す。
本発明のある局面に従い構成されたカーペット層を有する複合パネルの概略側面図である。

実施例

0036

現在好ましい実施の形態の詳細な説明
図面をより詳しく参照すると、図1は、本発明のある局面に従い構成された、複合パネルまたは複合品10とも呼ばれる複合部材を示す。複合パネル10は、生分解性高分子組成物からなる少なくとも1つのシート14に結合された少なくとも1つの不織シート12を含む。これら別々の層12、14は、圧力(P)および温度によって互いに結合されるので、結合に別の中間接着層は不要である。したがって、本発明のある局面に従うシート12、14は、別の中間結合層なしで互いに結合される。複合パネル10は、例として、限定されることなく、吸音、断熱、および/または構造用途といったさまざまな用途に合わせて構成することができ、かつ、さまざまな産業、たとえば自動車、軽自動車、大型およびオフハイウェイ車両航空宇宙機鉄道車両建築物、ならびに比較的高い強度、吸音および/または断熱特性を有するパネルを必要とするその他の産業に合わせて、構成することができる。加えて、複合パネル10は、構成が経済的でありかつ環境に優しい。

0037

不織層とも呼ばれる不織シート12は、好ましくは、「厚みが大きいおよび/または中程度の」(すなわち比較的低密度の)マット16を有するものとして構成されるので、ノイズダンピングすなわち減衰特性を提供し、したがって、そのまま吸音パネルとして構成するのに適している。さらに、シート12は、たとえば排気システムの近くまたは車両のエンジンルームの中といった高温環境での使用が意図されているのであれば、難燃性を有するものとして構成できる。シート12は、少なくとも一部が、厚紙18、たとえば標準の厚紙またはアジアの厚紙と、充填ファイバとも呼ばれるステープルファイバと、大まかに20で示される(図2熱接着性繊維、たとえば低温溶高分子材料とで、構成される。さらに、示されているシート12は化学混合物コーティング22を含み、このコーティングは、難燃剤、殺生物剤、および結合剤を含み、シート12の少なくとも1つの面に塗布し乾燥させ硬化させたものである。またさらに、示されているスクリム層24が、マット16の少なくとも一方側に接着される。スクリム層24は、ローラまたはニップロールと呼ばれることが多いローラを用いずに接着することによって、スクリム層24をマット16に接着したときに、マット16がその製造時の元の大きな厚みを保っているまたは実質的に保っていることが好ましい。したがって、シート12は、低密度であり「厚みが大きいまたは中程度」であることにより、優れたノイズ減衰および断熱特性を提供する。さらに、シート12は、その少なくとも一部が使用済みのまたは再生された厚紙18、特に今まで一般的に廃棄物と考えられていたアジアの厚紙から構成されているので、回収した厚紙18を埋立地に送らないまたは焼却しないという点で、環境にとって有益である。

0038

厚紙が標準の厚紙であるか、混合厚紙であるか、または100%アジアの厚紙であるかにかかわらず、厚紙の含有量は、構成するシート12および複合パネル10の望ましい特性に合わせて、ウェブの総重量の約25〜99重量%であることが好ましい。アジアの厚紙18は、低品質の再生繊維竹繊維、ジュート、稲繊維、および/またはその他のスクラップ廃棄材料といった品質の劣る構成要素から構成されているので、低級の再生できない厚紙とみなされている。このため、一般的にアジアの厚紙は、それ自体でも、梱包されていても、そうでなければ回収された使用済みの厚紙の荷物に含まれていても、再利用できない深刻な汚染物質とみなされている。したがって、アジアの厚紙が米国の標準の厚紙とともに梱包されている場合、一般的にこの梱包物または荷物全体が再利用できない廃棄物とみなされる。アジアの厚紙は、その薄さと、特徴的な薄茶色、黄色、または緑がかった色によって、より高品質の米国の厚紙と区別できる。したがって、アジアの厚紙は一般的に、より高品質の米国の厚紙から分離されて埋立地に送られるか焼却されるかさもなければ廃棄される。

0039

アジアの厚紙を再利用できない原因は、アジアの厚紙を構成するときに使用される、構成要素としての繊維が、一般的に非常に短くしたがって非常に弱い、低品質の繊維であることにある。アジアの厚紙に含まれる繊維およびその他の粉末状の構成要素は比較的細かいため、アジアの厚紙を、より長い繊維を有する標準の厚紙とともに、既知の湿式再生プロセスで加工すると、アジアの厚紙の比較的細かい構成要素がふるいを通って流れて廃棄物の流れの中に入る、および/または再生設備詰まりかさもなければ破損を引起す。よって、本発明のある局面に従い、シート12の構成を「乾式」プロセスで行なうことにより、典型的には繊維の長さが約0.2mm未満(「細かい」と表現する)の低品質のアジアの厚紙をシート12の製造に利用できるようにする。

0040

ステープルファイバは、任意の適切な織物材料から準備することができ、熱接着性繊維は、たとえば、ポリエチレン、PETまたはナイロンの繊維といった低温溶融高分子材料として、および/またはたとえばポリプロピレンのように自身の融点を超える温度に加熱されるとその外側の層が溶ける、2つの成分からなる熱可塑性繊維として、準備することができる。図3フローチャートに示されるように、シート12を構成するプロセスは、粉砕された厚紙18を、好ましくはステープルファイバおよび熱接着性繊維20と混合またはブレンドしてウェブを形成することを含む。このウェブを形成するプロセスは、たとえばRandoマシン上で行なってもよく、ランダム配向された厚紙18の繊維を含む、均質に混合された繊維/紙マットまたはウェブを形成する。

0041

次に、ウェブの形成後、このウェブを、たとえばオーブンの中で、熱接着性繊維20を溶かすのに適した温度(たとえば2つの成分からなる低温溶融繊維の外側部分の融点は約110℃〜180℃)に加熱することにより、アジアの厚紙18をステープルファイバおよび熱接着性繊維20とブレンドしたものを、熱によって結合する。このため、マット16は所望の厚さtになる。

0042

次に、マット16の形成および冷却後、耐熱または難燃(FR)コーティングとしてたとえば硫酸アンモニウムリン酸アンモニウム、またはホウ酸と、殺生物剤と、結合剤として限定ではないが例としてTgが+41のSBRとを含む化学混合物22を、たとえば吹付けプロセスで、マット16の少なくとも片側、好ましくは外面全体に塗布してもよい。化学混合物22を吹付けによって塗布すると、マット16の厚みtが維持されそのノイズ減衰特性が保たれる。混合物22の塗布後、混合物22をマット16の上で乾燥させ硬化させる。

0043

次に、このようにして得られた、コーティングされた不織マット16の片側または両側に、薄い不織布またはスクリム層24を接着または結合してもよい。スクリム層24は、大まかに26で示されている適切な耐熱接着剤を用いて、マット16の片側または両側に結合される。マット16の厚みtを、スクリム層24の接着中に維持するまたは実質的に維持することにより、シート12の吸音および/またはノイズ減衰特性を保つことが重要である。したがって、スクリム層24のマット16への結合は、圧縮ローラまたはニップローラを用いずに行なう。このローラは、マット16を圧縮するまたはその厚みtを減じることにより密度の増加を引起してそのノイズ減衰特性を低下させる傾向がある。

0044

特定の実施の形態において、本発明は、タンパク質と第1の補強剤とを含む生分解性高分子組成物14を提供する。ある実施の形態では、生分解性高分子組成物はさらに第2の補強剤を含む。ある実施の形態では、本発明は生分解性高分子組成物を含む樹脂を提供する。特定の実施の形態において、本発明は、提供された樹脂を含む複合品を提供する。このような、生分解性高分子組成物、補強剤、樹脂、および複合品について、以下で詳細に説明する。

0045

他の局面において、本発明は、不織層と生分解性高分子組成物14とを含む複合パネル10を調製する方法を提供する。この方法は、タンパク質と第1の補強剤とを含む樹脂の水性混合物を調製するステップと、繊維マット16にこの混合物をコーティングする/含浸させるステップと、含浸させたマット16を加熱して水分を除去する(そうでなければ含浸させたマットを乾燥させる)ことにより、実質的に乾燥した中間シート(本明細書において「プレプレグ」とも呼ぶ)を形成するステップと、この中間シートを、生分解性高分子組成物を含む複合品を形成するのに有効な温度および圧力条件下に置くステップとを含む。本発明の上記およびその他の局面の詳細は、以下に示される。

0046

定義
本明細書で使用される「生分解性」という用語は、環境に害を及ぼすことなく、水および/または自然界に存在する酵素によって徐々に分解され得ることを意味する。

0047

本明細書で使用される「補強剤」という用語によって説明される材料は、本発明の生分解性高分子組成物に含まれることにより、この組成物の硬化によって形成された中実品について測定される特徴である、「最大荷重応力」、「破壊応力」、「破壊ひずみ」、「モジュラス」、および「靭性」のうちいずれかを、補強剤を含まない同様の組成物から得た硬化後の中実品について測定される対応する特徴と比較して、改善するものである。

0048

本明細書で使用される「硬化」という用語は、本発明の組成物を、中実品の形成に有効な温度および圧力条件下に置くことを意味する。

0049

本明細書で使用される「配列」という用語は、ネットワーク構造を意味する。
本明細書で使用される「マット」という用語は、接合された原料繊維集合体を意味する。

0050

本明細書で使用される「プレプレグ」という用語は、組成物の硬化の前に樹脂を含浸させた繊維構造を意味する。

0051

本明細書で使用される「車両」という用語は、モータを備えているか否かにかかわらず、人、動物、および/または物を運ぶ任意の機械構造体を指す。ある実施の形態では、車両は自動車(たとえば乗用車またはトラック)である。他の実施の形態では、車両は、列車航空機(たとえば飛行機グライダーまたはヘリコプター)、カートワゴンそり(たとえばモーターボート帆船、手漕ぎなど)、タンカー、またはオートバイである。

0052

樹脂
ある局面において、本発明は、生分解性高分子組成物を含む樹脂を提供する。ある実施の形態において、樹脂はタンパク質と第1の補強剤とを含む。このような樹脂はその全体が生分解性材料からなる。ある実施の形態では、樹脂は、毎年再生可能な資源を含む再生可能資源から作られる。ある実施の形態では、樹脂の成分の中に人体に有害なもの(すなわち一般的な刺激物毒素、または発がん性物質)はない。特定の実施の形態において、提供される樹脂はホルムアルデヒドまたは尿素由来材料を含まない。

0053

適切なタンパク質
概要を先に説明したように、提供される生分解性高分子組成物はタンパク質を含む。

0054

提供される組成物において使用するのに適したタンパク質は一般的に、約20種類のアミノ酸を含み、このアミノ酸の中には、−COOH、−NH2、および−OH基といった反応基を含むものが含まれる。一旦加工されると、タンパク質そのものが、アミノ酸システインの中にある−SH基を通して、かつ、デヒドロアラニン(DHA)残渣を通して架橋結合を形成することができる。デヒドロアラニン残渣は、アラニンからα水素メチル基の側鎖上の水素のうち1つとが失われてα,β不飽和アミノ酸を形成することによって、作られる。DHAは、リジノアラニ架橋およびランチオニン架橋を形成することによって、リジンおよびシステインそれぞれと反応することができる。アスパラギンおよびリジン同士が反応することによってアミド型の結合を形成することができる。これらの反応はすべて、タンパク質の硬化中に用いられる高い温度および圧力で発生し得る。しかしながら、架橋結合されたタンパク質は、非常に脆く強度が低い。

0055

特定の理論によって拘束されることは望ましくないが、所与タンパク質源タンパク質濃度は、架橋結合の程度に正比例すると考えられている(タンパク質濃度が高いほど樹脂の架橋結合は大きい)。樹脂の中の架橋結合が大きいほど、得られる組成物の剛性および強度は高くなる。可塑剤に対するタンパク質の比率を変えることにより、当業者は、最終的に得られる組成物の剛性を選択し微調整することができる。ある実施の形態において、タンパク質の可塑剤に対する比率は4:1である。

0056

タンパク質の自己架橋結合能力に加えて、反応基を利用することにより、タンパク質をさらに修飾して、所望の機械的および物理的特性を得ることができる。最も一般的なタンパク質の修飾は、架橋剤および内部可塑剤を追加すること、他の樹脂と混合すること、および他の架橋結合系を用いて相互貫通網目構造IPN)を形成することを含む。これら修飾は樹脂の機械的および物理的特性の改善を意図している。樹脂の特性は、ナノクレー粒子ならびにミクロフィブリル化セルロースおよびナノフィブリルセルロースMFC、NFC)を追加することによってさらに改善できる。これは、たとえば、Huang, X. and Netravali, A. N., "Characterization of flax yarn and flax fabric reinforced nano-clay modified soy protein resin composites," Compos. Sci. and Technol. 2007, 67, 2005、および、Netravali, A. N.; Huang, X.; and Mizuta, K., "Advanced Green Composites," Advanced Composite Materials 2007, 16, 269に記載されている。

0057

ある実施の形態において、タンパク質は植物由来のタンパク質である。ある実施の形態では、提供される植物由来のタンパク質は、種子、、実、根、殻、かいば、葉、球根、花または藻から得られ、これらは自然発生したものでもバイオ工学によって栽培されたものであってもよい。ある実施の形態において、植物由来のタンパク質は大豆タンパク質である。

0058

大豆タンパク質
大豆タンパク質は、過去さまざまなやり方で修飾され樹脂として使用されてきた。これは、たとえば、Netravali, A. N. and Chabba, S., Materials Today, pp. 22-29, April 2003、Lodha, P. and Netravali, A. N., Indus. Crops and Prod. 2005, 21, 49、Chabba, S. and Netravali, A. N., J. Mater. Sci. 2005, 40, 6263、Chabba, S. and Netravali, A. N., J. Mater. Sci. 2005, 40, 6275、および、Huang, X. and Netravali, A. N., Biomacromolecules, 2006, 7, 2783に、記載されている。

0059

本発明において有用な大豆タンパク質は、市販の大豆タンパク質源から得られる大豆タンパク質を含む。大豆タンパク質源のタンパク質含有量は、結果として得られる複合板の強度および剛性に比例する。なぜなら、それに伴い樹脂の架橋結合が多くなるからである。ある実施の形態において、大豆タンパク質源を加工して炭水化物を取除くことにより、大豆源のタンパク質レベルを高める。他の実施の形態では、大豆タンパク質源は加工しない。

0060

ある実施の形態において、大豆タンパク質源における大豆タンパク質の濃度は約90〜95%である。他の実施の形態において、大豆タンパク質源における大豆タンパク質の濃度は約70〜89%である。さらに他の実施の形態において、大豆タンパク質源における大豆タンパク質の濃度は約60〜69%である。さらに他の実施の形態では、大豆タンパク質源における大豆タンパク質の濃度は約45〜59%である。

0061

ある実施の形態において、大豆タンパク質源は大豆タンパク質分離物である。
ある実施の形態において、大豆タンパク質源は大豆タンパク質濃縮物である。ある実施の形態では、大豆タンパク質濃縮物は、たとえば、Archer Daniels Midlandから得られるArcon S(登録商標)またはArcon F(登録商標)等、市販されているものである。

0062

ある実施の形態において、大豆タンパク質源は大豆粉である。
代替タンパク質
上記のように、本発明で使用するのに適したタンパク質は、植物由来のタンパク質を含む。特定の実施の形態において、植物由来のタンパク質は、大豆由来のタンパク質以外である。ある実施の形態において、提供される植物由来のタンパク質は、種子、茎、実、根、殻、かいば、葉、幹、藻、球根、または花から得られ、これらは自然発生したものでもバイオ工学によって栽培されたものであってもよい。ある実施の形態では、種子から得られる植物由来のタンパク質は、キャノーラまたはひまわりのタンパク質である。他の実施の形態において、穀物から得られる植物由来のタンパク質は、ライ麦小麦、またはトウモロコシのタンパク質である。さらに他の実施の形態では、植物由来のタンパク質は、タンパク質を生成する藻から分離されたものである。

0063

ある実施の形態において、本発明で使用するのに適したタンパク質は、コラーゲンゼラチンカゼインアルブミン、およびエラスチンといった、動物由来のタンパク質を含む。

0064

ある実施の形態において、本発明で使用するタンパク質は、微生物によって作られるタンパク質を含む。ある実施の形態では、このような微生物は、藻、バクテリア、およびイーストといった菌を含む。

0065

さらに他の実施の形態において、本発明で使用するタンパク質は、バイオディーゼル副産物を含む。

0066

補強剤
概要を先に説明したように、提供される樹脂は第1の補強剤を含む。1つの実施の形態では、補強剤は植物多糖類である。別の実施の形態では、補強剤はカルボン酸である。さらに別の実施の形態では、補強剤はナノクレーである。さらに別の実施の形態では、補強剤はミクロフィブリル化セルロースまたはナノフィブリル化セルロースである。ある実施の形態において、本発明の生分解性高分子組成物における、大豆タンパク質の、第1の補強剤に対する重量比は、約20:1〜約1:1である。

0067

環境に配慮した多糖類
1つの実施の形態において、第1の補強剤は環境に配慮した多糖類である。1つの実施の形態では、補強剤は可溶性である(すなわちpH約7.0以上の水に実質的に溶ける)。ある実施の形態において、環境に配慮した多糖類は、カルボキシル基含有多糖類である。別の実施の形態において、環境に配慮した多糖類は、寒天ジェラン、またはその混合物である。

0068

ジェランガムは、Sigma-Aldrich BiotechnologyからPhytagel(商標)として市販されている。これは、細菌発酵によって製造され、グルクロン酸ラムノース、およびグルコースで構成され、一般的には電気泳動のためのゲル化剤として使用される。その化学的性質に基づき、硬化したPhytagel(商標)は完全に分解可能である。ジェランは、グルクロン酸、グルコース、およびラムノース単位を含む直鎖状四糖類であり、ほとんどの植物組織および培地において自然に存在する二価陽イオンを用いるグルクロン酸部位でのイオン架橋によってゲルを形成するものとして知られている。二価の陽イオンがなければ、ジェランの濃度が高くなり、これが水素結合を介して強いゲルを形成することも知られている。

0069

ジェランを大豆タンパク質分離物と混合すると機械的特性が向上することが、明らかにされている。例としてHuang, X. and Netravali, A. N., Biomacromolecules, 2006, 7, 2783およびLodha, P. and Netravali, A. N., Polymer Composites, 2005, 26, 647参照。硬化中に、タンパク質においても多糖類においても個々に架橋結合が生じることにより、硬化したタンパク質の配列および多糖類の配列が形成される。これら2つの配列が混合されて混ざり合う。水素結合が、形成された硬化タンパク質の配列と硬化多糖類の配列との間に生じる。なぜなら、これらの配列はいずれも、−COOHおよび−OH基、タンパク質の場合は−NH2基といった極性基を含むからである。

0070

他の実施の形態において、環境に配慮した多糖類は、カラゲナン、寒天、ジェラン、アガロースアルギン酸アルギン酸アンモニウム、アナカルジウムオクシデンタルガムアルギン酸カルシウムカルボキシルメチルセルロース(CMC)、カルビン(carubin)、酢酸キトサン乳酸キトサン、E407a加工ユーケマ藻類、ゲルライトグアーガムグアランヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、イサゴール、ローカストビーンガムペクチンプルロンポリオールF127、ポリオース、アルギン酸カリウムプルランアルギン酸ナトリウムカルメロースナトリウムトラガカントゴムキサンタンガム、およびその混合物を含む群から選択される。ある実施の形態において、多糖類は、海草およびその他の水生植物から抽出してもよい。ある実施の形態では、多糖類は寒天である。

0071

カルボン酸およびカルボン酸エステル
ある実施の形態において、第1の補強剤はカルボン酸またはカルボン酸エステルである。カルボン酸またはカルボン酸エステルを含有する補強剤は、タンパク質上の適切な基と架橋結合できる。ある実施の形態では、カルボン酸またはカルボン酸エステルの補強剤は、カプロン酸カプロン酸エステルトウゴマ油、魚油、乳酸、乳酸エステルポリL乳酸(PLLA)、およびポリオールを含む群から選択される。

0072

その他高分子
さらに他の実施の形態において、第1の補強剤は高分子である。ある実施の形態において、高分子は生体高分子である。1つの実施の形態では、第1の補強剤はリグニン等の高分子である。他の実施の形態では、生体高分子はゼラチンまたは別の適切なタンパク質ゲルである。

0073

ナノクレー
ある実施の形態において、第1の補強剤はクレーである。他の実施の形態において、クレーはナノクレーである。ある実施の形態において、ナノクレーの乾燥粒径は、90%が15ミクロン未満である。上記組成物は環境に配慮していることを特徴とし得る。なぜなら、ナノクレー粒子は、天然であり、廃棄されるまたは堆肥にされると土壌の粒子になるだけであるためである。ナノクレーは、架橋結合の一部にはならずに、強化添加剤および充填剤として存在する。本明細書で使用される「ナノクレー」という用語は、ナノメートルの厚さのシリケート小板を有するクレーを意味する。ある実施の形態において、ナノクレーはモンモリロナイトといった天然クレーである。他の実施の形態では、ナノクレーは、フルオロヘクトライトラポナイトベントナイトバイデル石、ヘクトライトサポナイトノントロナイト、ソーコナイトバーミキュライトレディカイト、ナガダイト、ケニヤアイト、およびスティーブンサイトを含む群から選択される。

0074

セルロース
ある実施の形態において、第1の補強剤はセルロースである。ある実施の形態では、セルロースはミクロフィブリル化セルロース(MFC)またはナノフィブリル化セルロース(NFC)である。MFCは、セルロースのフィブリルを、異なるいくつかの植物種から分離(切断)することによって製造される。さらに精製し切断するとナノフィブリル化セルロースになる。MFCとNFCの違いは、大きさ(マイクロメートルvsナノメートル)だけである。組成物が環境に配慮したものである理由は、MFCおよびNFCが、堆肥媒質および湿潤環境において微生物活動を通して分解するからである。(未硬化タンパク質プラス環境に配慮した補強剤に対して)最大60重量%のMFCまたはNFCは、組成物の機械的特性を大幅に向上させる。MFCおよびNFCはどの架橋結合の一部にもならずに、補強添加剤または充填剤として存在する。しかしながら、これらは、生分解性組成物の中で本質的に均一的に分散し、その大きさおよびアスペクト比によって、補強役割を果たす。

0075

本発明の樹脂が、補強剤のさまざまな組合せを含む樹脂も含むことが当業者に理解されるであろう。これは例にすぎないが、1つの実施の形態において、樹脂組成物は、(未硬化タンパク質プラス第1の補強剤に対して)98重量%〜20重量%のタンパク質と、(未硬化タンパク質プラス第1の補強剤に対して)2重量%〜80重量%の第1の補強剤とを含み、第1の補強剤は、(未硬化タンパク質プラスナノクレープラス多糖類に対して)1.9重量%〜65重量%の環境に配慮した硬化多糖類と、0.1重量%〜15重量%のナノクレーとからなる。

0076

別の実施の形態において、樹脂組成物は、(未硬化タンパク質プラス第1の補強剤に対して)98重量%〜20重量%のタンパク質と、(未硬化タンパク質プラス第1の補強剤に対して)2重量%〜80重量%の第1の補強剤とを含み、第1の補強剤は、(未硬化タンパク質プラス多糖類プラスMFCまたはNFCに対して)0.1重量%〜79.9重量%の環境に配慮した硬化多糖類と、0.1重量%〜79.9重量%のミクロフィブリル化またはナノフィブリル化セルロースとからなる。

0077

可塑剤
上記のように、タンパク質と第1の補強剤とを含む樹脂は、任意でさらに可塑剤を含む。特定の理論によって拘束されることは望ましくないが、可塑剤を追加することによって、架橋結合されたタンパク質の脆性が減じられ、これにより、組成物の強度および剛性が増すと考えられている。ある実施の形態において、可塑剤:(タンパク質+第1の強化剤)の重量比は、約1:20〜約1:4である。本発明での使用に適した可塑剤は、親水性または疎水性ポリオールを含む。ある実施の形態において、提供されるポリオールは、C1−3ポリオールである。1つの実施の形態では、C1−3ポリオールはグリセロールである。他の実施の形態において、提供されるポリオールはC4−7ポリオールである。1つの実施の形態では、C4−7ポリオールはソルビトールである。

0078

さらに他の実施の形態において、可塑剤は、環境に対して安全なフタル酸フタル酸ジイソノニル(DINP)およびフタル酸ジイソデシル(DIDP)、食品添加材として、アセチル化モノグリセリドクエン酸アルキルクエン酸トリエチル(TEC)、クエン酸アセチルトリエチル(ATEC)、クエン酸トリブチルTBC)、クエン酸アセチルトリブチル(ATBC)、クエン酸トリオクチル(TOC)、クエン酸アセチルトリオクチルATOC)、クエン酸トリヘキシル(THC)、クエン酸アセチルトリヘキシル(ATHC)、クエン酸ブチリルトリヘキシル(BTHC)、クエン酸トリメチル(TMC)、アルキルスルホン酸フェニルエステルASE)、リグノスルホン酸塩蜜蝋、油、砂糖、ソルビトールおよびグリセロールといったポリオール、低分子量多糖類、またはその組合せを含む群から選択される。

0079

抗湿剤
提供される樹脂は、任意でさらに、複合品の水分吸収を抑制する抗湿剤を含む。抗湿剤は、任意で、タンパク質の使用を原因とする臭気も減じるものであってもよい。ある実施の形態において、抗湿剤はまたは油である。他の実施の形態において、抗湿剤は植物由来の蝋または植物由来の油である。さらに他の実施の形態において、抗湿剤は石油から得た蝋または石油由来の油である。さらに他の実施の形態において、抗湿剤は動物由来の蝋または油である。

0080

ある実施の形態では、植物由来の抗湿剤は、カルナウバ蝋チャノキ油、大豆蝋、大豆油ラノリンパーム油パーム蝋、落花生油ひまわり油なたね油キャノーラ油、藻油、ヤシ油、およびカルナウバ油を含む群から選択される。

0081

ある実施の形態において、石油由来の抗湿剤は、パラフィン蝋パラフィン油、および鉱油を含む群から選択される。

0082

ある実施の形態において、動物由来の抗湿剤は、蜜蝋および鯨油を含む群から選択される。

0083

抗菌剤
本発明に従い、タンパク質樹脂は任意で抗菌剤を含んでいてもよい。ある実施の形態において、抗菌剤は環境に対して安全な助剤である。ある実施の形態では、抗菌剤はグアニジン高分子である。ある実施の形態では、グアニジン高分子はTeflex(登録商標)である。他の実施の形態において、抗菌剤は、チャノキ油、パラベン、パラベン塩、第四アンモニウム塩アリルアミンエキノカンジンポリエン系抗真菌物質アゾールイソチアゾリノンイミダゾリウムケイ酸ナトリウム炭酸ナトリウム重炭酸ナトリウムヨウ化カリウム、銀、銅、硫黄グレープフルーツ種子エキスレモンマートルオリーブ葉エキスパチョリシトロネラ油オレンジ油パウダルコおよびニーム油を含む群から選択される。ある実施の形態において、パラベンは、メチルエチルブチルイソブチルイソプロピルおよびベンジルパラベン、ならびにその塩を含む群から選択される。ある実施の形態において、アゾールは、イミダゾールトリアゾールチアゾール、およびベンゾイミダゾールを含む群から選択される。

0084

複合品
提供される樹脂は、環境に配慮した補強材料と組合わせて複合パネル10を形成するのに有用である。

0085

繊維
本発明は、本明細書に記載の、生分解性高分子組成物14からなる少なくとも1つの層を含む、複合パネルとも呼ばれる複合品10を提供する。特定の実施の形態において、組成物14は、タンパク質と、第1の補強剤と、任意で天然の第2の補強剤とからなり、これは、粒状材料、繊維、またはその組合せであってもよい。より正確には、天然の第2の補強剤は、環境に配慮した強化繊維フィラメント、糸、およびその平行配列毛織物編物、および/またはタンパク質と異なる環境に配慮した高分子からなる不織布、またはその組合せを含む。

0086

ある実施の形態において、第2の補強剤は、織られたまたは織られていない、洗い上げられたまたは洗い上げられていない、天然繊維である。ある実施の形態では、天然の洗い上げられた不織繊維はセルロース系繊維である。他の実施の形態では、天然の洗い上げられた不織繊維は動物由来の繊維である。

0087

ある実施の形態において、セルロース系繊維は、たとえば、包装されていない、梱包された、袋に入れられた、または箱に入れられた繊維といったように、さまざまな包装形態入手できる、市場の供給業者から得られる繊維である。他の実施の形態において、セルロース系繊維は、ケナフ、タイマ、亜麻、羊毛、絹、綿、苧麻、モロコシラフィア、サイザル麻、ジュート、サトウキビバガスココヤシ、パイナップル、マニラ麻(バナナ)、ひまわりの茎、ひまわりの殻、落花生の殻、麦わら燕麦のわら、フラ草(hula grass)、ヘネッケントウモロコシ茎葉、竹およびおがくずを含む群から選択される。他の実施の形態において、セルロース系繊維は、衣類木製品および紙製品から再生された繊維である。さらに他の実施の形態では、セルロース系繊維は堆肥である。さらに他の実施の形態では、セルロース系繊維は、ビスコースレーヨンおよびリヨセル等の再生セルロース繊維である。

0088

ある実施の形態において、動物由来の繊維は、毛または毛皮、絹、鶏および七面鳥を含むさまざまな家禽の羽から得られる繊維、およびクモの糸および羊毛といった再生材料を含む。

0089

ある実施の形態において、不織繊維から不織マット16を形成してもよい。
ある実施の形態において、不織繊維は既に洗い上げられた状態で供給業者から得られる。他の実施の形態において、不織繊維は、繊維を覆っている天然のリグニンおよびペクチンを除去するために洗い上げられる。さらに他の実施の形態において、不織繊維は洗い上げずに用いる。

0090

さらに他の実施の形態において、本発明で使用される繊維は、洗い上げられたまたは洗い挙げられていない織布である。ある実施の形態では、織布は、バーラップ、リネンまたは亜麻、羊毛、綿、タイマ、絹、およびレーヨンを含む群から選択される。ある実施の形態では、織布はバーラップである。別の実施の形態では、織布は染色されたバーラップ布である。さらに他の実施の形態では、織布は洗い上げられていないバーラップ布である。

0091

さらに他の実施の形態において、本発明で使用される繊維は、不織繊維と織布との組合せである。

0092

ある実施の形態において、この織布は、以下で説明するように、タンパク質と第1の補強剤とを含む、提供された樹脂と混合され、プレスされて複合品になる。

0093

特定の実施の形態において、複合品10は、提供された、タンパク質と、第1の補強剤と、任意で第2の補強剤とを含む樹脂からなり、第2の補強剤に、提供された樹脂を含浸させることにより、プレプレグとして知られているマットを形成する。任意で、2つ以上のプレプレグを積重ねることによって所望の厚さにしてもよい。任意で、これらプレプレグを、積重ねるかまたは任意で含浸させた織布1つ以上を間に入れて積層することにより、より強くより耐久性のある複合品にする。ある実施の形態において、プレプレグの間に任意で含浸させた織られたバーラップを挟む。ある実施の形態において、プレプレグの積層体の外面を、布または化粧板といった装飾的なまたは見た目に美しい層で覆う。ある実施の形態では、布にシルクスクリーンを施すことによって、ユーザの注文に応じた複合品を作る。重要なことは、本発明がさらに、ホルムアルデヒド系接着剤を用いずに複合品のプレスおよび化粧張りを一工程で行なうプロセスを提供することである。なぜなら、樹脂そのものがプレプレグを化粧板と架橋結合することにより、生分解性の化粧張りされた複合品が得られるからである。他の実施の形態では、化粧板をたとえば木工用接着剤等の適切な接着剤を用いて複合品に取付ける。

0094

他に取り得る形態として、複合品は、タンパク質と、第1の補強剤と、任意で第2の補強剤とを含む乾燥樹脂からなり、第2の補強剤と乾燥樹脂との組合せによって、樹脂/繊維合成物を形成し、これを、任意で、複合品を形成するのに十分な温度、湿度、および/または圧力条件下に置く前に、水で湿らせてもよい。2つ以上の樹脂/繊維合成物を、任意で積重ねるかまたは組合わせることによって所望の厚さにしてもよい。任意で、樹脂/繊維合成物を、積重ねるかまたは任意で含浸させた織布1つ以上を間に入れて積層することにより、より強くより耐久性のある複合品にする。ある実施の形態において、樹脂/繊維構造合成物の間に任意で含浸させた織られたバーラップを挟む。ある実施の形態において、樹脂/繊維合成物の積層体の外面を、布または化粧板といった装飾的なまたは見た目に美しい層で覆う。ある実施の形態では、布にシルクスクリーンを施すことによって、ユーザの注文に応じた複合品を作る。重要なことは、本発明がさらに、ホルムアルデヒド系接着剤を用いずに複合品のプレスおよび化粧張りを一工程で行なうプロセスを提供することである。なぜなら、樹脂そのものがプレプレグを化粧板と架橋結合することにより、生分解性の化粧張りされた複合品が得られるからである。他の実施の形態では、化粧板をたとえば木工用接着剤等の適切な接着剤を用いて複合品に取付ける。

0095

ある実施の形態において、積重ねられたプレプレグをそのまま型に押込むことにより、湾曲した輪郭を有する複合品にすることができる。さらなる実施の形態では、1つの工程で、プレプレグに対して化粧張りおよび成形双方を行なうことができる。化粧板の層に用いる木材は、任意の硬材軟材または竹材を含むがこれに限定されない。ある実施の形態において、化粧板は、竹材、松材、ホワイトメープルレッドメープル、ポプラクルミ材、オークセコイア、カバノキマホガニー黒檀、およびサクラ材である。

0096

ある実施の形態において、複合品10は、その一枚の板全体の中で、密度が一様でなくてもよい。ある実施の形態では、この一様でない密度を型によって作り出すことができる。この型は、一方の面が湾曲した平坦でない面であり他方の面が平坦であることによって、湾曲した面に一様でない圧力が加わる。他の実施の形態では、この一様でない密度を、平坦でないプレプレグ層を積上げることによって作り出す。この場合、より多く積層された領域、したがって厚い領域に、複合板の中で密度が高い部分が生じる。

0097

ある実施の形態において、プレプレグのプレスは工具仕上げ工程を含み、工具仕上げ工程は、プレスまたは硬化工程の前または後であってかつ複合品を型から取出す前またはその後に行なわれる。ある実施の形態において、工具仕上げ工程は、プレプレグを型に入れた後であってかつプレスまたは硬化の工程の前に行なわれる。このような工程は、プレプレグを含む型を工具仕上げ装置に送ることを含み、工具仕上げ装置が、プレスまたは硬化時のプレプレグの外縁をトリミングすることにより、さらに成形または研磨しなくとも、プレプレグから複合品が得られる。ある実施の形態において、型の外側からトリミングされたプレプレグ材料を、粉砕し樹脂に戻すことによって、再利用することができる。

0098

他の実施の形態において、工具仕上げ工程は、複合品のプレスまたは硬化の後であってかつ複合品を型から取出す前に行なわれる。

0099

生分解性複合品の用途
生分解性組成物を含む複合品10が消費者製品の製造に有用であることが、当業者に理解されるであろう。生分解性組成物を含む複合品からなる消費者製品は、木板または削片板等の従来の材料と比較して、難燃性である。特に、生分解性組成物を含む複合品からなる消費者製品、たとえば家具スポーツ用品、および室内装飾は、耐用年数に達すると再生するかまたは堆肥にすることができるので、埋立廃棄物が減少する。さらに、生分解性組成物を含むこのような複合品は、ホルムアルデヒドまたは他の有害化学薬品、たとえばイソシアネートもしくはエポキシ樹脂に含まれる有害化学薬品を用いずに、製造される。

0100

本発明に従うある用途は、提供される複合品を含む車両パネルを提供する。特に、提供される、生分解性組成物を含む複合品からなる車両パネルは、耐用年数に達すると再生するかまたは堆肥にすることができるので、埋立廃棄物が減少する。さらに、提供される、生分解性組成物を含むこのような複合品は、ホルムアルデヒドまたは他の有害化学薬品を用いずに製造されるので、ホルムアルデヒドを環境に排出または放出しない。

0101

本発明に従うと、車両パネルは、生分解性高分子組成物14を含む複合層10を含む。ある実施の形態において、車両パネルは任意で密度が一様でない領域を含む。ある実施の形態において、車両パネルは、第1の密度を有する第1の領域と第2の密度を有する第2の領域とを含む。したがって、ある実施の形態において、本発明の車両パネルは、密度が異なる少なくとも2つの領域を含む。ある実施の形態において、本発明の車両パネルは、密度が異なる少なくとも2つの領域を含み、密度が低い方の領域の表面は密度が高い方の領域と同一面にない。ある実施の形態において、本発明の車両パネルは、密度が異なる少なくとも2つの領域を含み、密度が低い方の領域の1つの表面は密度が高い方の領域と同一面にあり、対応する、対向する表面は平坦でない。ある実施の形態において、車両パネルは曲線状である。ある実施の形態では、密度が異なる少なくとも2つの領域を含む本発明の車両パネルは曲線状である。ある実施の形態において、車両パネルは実質的に直線状である。ある実施の形態では、密度が異なる少なくとも2つの領域を含む本発明の車両パネルは実質的に直線状である。ある実施の形態において、車両パネルは直線状の端部および曲線状の端部双方を含む。他の実施の形態において、車両パネルは実質的に直線状の端部を含む。さらに他の実施の形態において、車両パネルは曲線状の端部を含む。本発明に従い、車両パネルは任意で突起を含み得る。ある実施の形態において、車両パネルは任意で開口を含み得る。ある実施の形態では、この突起が開口を定める。ある実施の形態において、車両パネルは任意で少なくとも1つの突起を含む。ある実施の形態において、車両パネルは任意で少なくとも1つの開口を含む。ある実施の形態において、車両パネルは任意で少なくとも1つの開口と少なくとも1つの突起とを含む。ある実施の形態では、この開口は、孔、隙間、空隙、キャビティ、または中実体の中の中空の場所である。ある実施の形態において、この開口は車両パネルを貫通している。ある実施の形態において、この開口は車両パネルの一部を貫通している。ある実施の形態において、開口の直径は約0.125インチ〜約6インチの範囲である。ある実施の形態において、開口の直径は0.5インチ〜約3インチである。他の実施の形態において、開口の直径は3インチと5インチの間である。ある実施の形態において、開口の直径は5インチと12インチの間である。ある実施の形態において、開口の直径は、12インチと36インチの間である。ある実施の形態において、開口の大きさはほぼリベットまたはネジの大きさである。ある実施の形態において、開口の大きさはほぼハンドルの大きさである。ある実施の形態において、開口の大きさはほぼスピーカの大きさである。ある実施の形態において、開口の大きさはほぼ窓の大きさである。ある実施の形態において、開口の大きさはほぼサンルーフの大きさである。ある実施の形態において、開口の大きさはほぼスペアタイア等のタイヤの大きさである。開口は、円筒形正方形三角形矩形対称または非対称の多面体の突起によって定められるものであってもよい。ある実施の形態において、車両パネルはドアパネルである。ある実施の形態では車両パネルは内部ドアパネルである。このようなある実施の形態において、内部ドアパネルは、1つの複合シートからなる。ある実施の形態において、ドアパネルは開口を含む。このようなある実施の形態において、上記開口の大きさはほぼ窓の大きさである。ある実施の形態に置いて、車両パネルはダッシュボートまたはコンソールである。

0102

ある実施の形態において車両パネルはさらに、スピーカ、ドアハンドル、窓、ラジオ/CD/MP3プレーヤー、GPSまたはナビゲーションシステムカップホルダ収納室通気孔温度調節用ノブまたはボタン、車両の機械的性能および/または測定値を表示する機器または計器といった付属装置のために、注文に応じて成形された開口または空間を含む。

0103

ある実施の形態において、車両パネルはルーフパネルである。ある実施の形態において、ルーフパネルはさらに開口を含む。このようなある実施の形態において、上記開口の大きさは、ほぼ、たとえばサンルーフの窓の大きさである。

0104

ある実施の形態において、車両パネルはフロアパネルである。
ある実施の形態において、車両パネルは外部パネルである。ある実施の形態において、外部パネルはドアパネルまたはルーフパネルである。

0105

ある実施の形態において、本発明は、生分解性組成物を含む複合品を備える車両パネルを製造する方法を提供し、この方法は、(i)1つ以上のプレプレグを、2つの工具要素の間に積重ねるステップと、(ii)複合品を形成するのに十分な圧力をこれら工具要素に加えるステップとを含む。

0106

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品を備える車両パネルを製造する方法は、(i)1つ以上のプレプレグを2つの工具要素の間に積重ねるステップと、(ii)複合品を形成するのに十分な圧力をこれら工具要素に加えるステップとを含み、これら工具要素の、対向する表面の間の距離は、一定でない。

0107

ある実施の形態において、本発明は、生分解性組成物を含む複合品を備える車両パネルを製造する方法を提供し、この方法は、(i)1つ以上のプレプレグを2つの工具要素の間に積重ねるステップと、(ii)第1の密度を特徴とする第1の領域と第2の密度を特徴とする第2の領域とを有する複合品を形成するのに十分な圧力をこれら工具要素に加えるステップとを含む。

0108

他の実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、家具に組込まれる。ある実施の形態において、家具は、テーブル、デスク椅子カウンター水道設備のあるカウンター、ベンチチェスト化粧台スツールドレッサーベッドフレームマットレスフレームベビーベット娯楽台、本棚等を含み得る。ある実施の形態では、家具は、生分解性組成物を含む複合品からなるフレームを含むカウチおよびリクライニングチェアを含み得る。ある実施の形態では、家具は仕切り壁といったオフィス家具であってもよい。ある実施の形態において、仕切り壁は、押しピンに対応できるよう、密度は一様でない。仕切り壁は、ワイヤおよびケーブルを隠すことができる複数の溝も含み得る。他の実施の形態では、オフィス家具はデスク、椅子、または棚であってもよい。ある実施の形態において、複合品は、注文に応じた嵌め込み細工ロゴ、色、デザイン等を有する。

0109

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、室内装飾品を作るのに使用される。このような室内装飾品は、絵画額縁、壁紙、キャビネット、キャビネットの扉、装飾的なテーブル、配膳盆および大皿食卓三脚テーブルマット屏風、装飾的な箱、コルク板等を含む。ある実施の形態において、複合品は、注文に応じた嵌め込み細工、ロゴ、色、デザイン等を有する。

0110

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、梯子ハンマーナイフほうきの柄といった工具の柄、台等を含む、工具および産業機器の製造に有用である。

0111

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、ギターピアノハープシコード、バイオリンチェロ、バス楽器、ハープ、ビオラバンジョーリュートマンドリン、および楽器のを含む、楽器の製造に有用である。

0112

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、棺すなわち棺桶の製造に有用である。特に、棺は、その中にあるものと同じまたは少し遅い速度で生分解するように設計されることがわかるであろう。ある実施の形態において、棺は、成形/プレスプロセス中に化粧張りされる。

0113

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、スポーツ用品の製造に有用である。このようなスポーツ用品は、スケートボードスノーボード雪上スキーテニスラケットゴルフクラブ自転車スクーター、肩、、および膝パッドバスケットボールバックボード、ラクロススティック、ホッケー用スティック、スキムボード、ウェイクボード水上スキーハーフサイズのボード、サーフボードウェイクスケートスノースケートスノーシューズ等を含む。ある実施の形態において、複合品は、注文に応じた嵌め込み細工、ロゴ、色、デザイン等を有する。

0114

他の実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、製品の箱、包装、およびの大量の使い捨て商品の製造に有用である。

0115

ある実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、建築材料の製造に有用である。

0116

他の実施の形態において、生分解性組成物を含む複合品は、自動車、飛行機、列車、自転車、または宇宙船部品の製造に有用である。

0117

提供される複合品を調製するための一般的なプロセス
本発明の樹脂の調製において、第1の補強剤を水に溶かすことにより、第1の補強剤の濃度に応じて溶液または弱いゲルを形成し、任意で、抗湿剤、抗菌剤、および追加の補強剤も加える。こうして得られた溶液またはゲルを、最初のタンパク質懸濁液に、可塑剤とともにまたは可塑剤なしで、すべての成分を溶かすのに有効な条件で、加えることにより、生分解性高分子組成物を含む水性樹脂を作る。

0118

このようにして作られた水性樹脂混合物を繊維構造体に含浸させ、次に、この繊維構造体を任意で乾燥することにより、上記プレプレグを作る。これらプレプレグを、複合体の形成に十分な温度および/または圧力下に置く前に、任意で積重ねるまたは組合わせることによって、所望の厚さにする。

0119

ある実施の形態において、樹脂を任意で乾燥して粉末にする。ある実施の形態では、樹脂をスプレー乾燥する。他の実施の形態では、樹脂を凍結乾燥する。さらに他の実施の形態では、樹脂を周囲空気の中で乾燥する。さらに他の実施の形態では、樹脂をドラム乾燥する。

0120

次に、このようにして作られた乾燥樹脂を、任意で、織られたまたは織られていない繊維からなる第2の補強剤と組合わせる。任意で、含浸のプロセスは、乾燥樹脂系と繊維の表面とが確実に十分接触するようにする湿潤剤を含む。湿潤剤は、含浸プロセスの時間を短縮することができ、結果として、より十分に含浸させた繊維/樹脂合成物が得られる。任意で、この樹脂/繊維合成物を適切な湿潤剤で湿らせる。この湿潤剤は、プロピレングリコールアルキルフェノールエトキシレートAPE)、エポレンE−43、ヤシ油、クフェア油ベルノニア油、およびパーム核油等のラウリン酸含有油、ドデシル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80等のイオン性および非イオン界面活性剤エポキシ化大豆油およびエポキシ化脂肪酸等の大豆系乳化剤、大豆油、亜麻仁油、トウゴマ油、Z−6070等のシラン分散剤、Petrolite Corporationから市販されているエトキシ化アルコールUNITHOX(商標)480およびUNITHOX(商標)750ならびに酸アミドエトキシレートUNICID(商標)等のポリ乳酸、Dupont, Inc.のzonylFSM等のエトキシ化フルオロ化合物エトキシ化アルキルフェノールおよびアルキルアリルポリエーテル、ラウリン酸、オレイン酸パルミチン酸またはステアリン酸等のC12−C25カルボン酸、ソルビタンモノラウレートソルビタンモノパルミタートソルビタンモノステアレートソルビタントリステアレートソルビタンモノオレエートまたはソルビタントリオレエート等のソルビタンC12−C25カルボン酸塩ジェミニ界面活性剤ステアリン酸亜鉛、BYK USAから市販されているDISPERBYK-10、DISPERBYK-107およびDISPERBYK-108等の高分子量湿潤剤、Cognis Corporationから市販されているStarfactant(商標)等の超分岐ポリマー、Consos, Inc.から市販されているConsamine CA、Consamine CW、Consamine DSNT、Consamine DVS、Consamine JDA、Consamine JNF、Consamine NF、Consamine PA、Consamine X、およびConsowet DY等の界面活性剤、Luwax PEおよびモンタンワックス等の蝋、Buckman Laboratoriesから市販されているBusperse 47、Struktol Company of Americaから市販されているTR041、TR251およびTR255等の非イオンまたは陰イオン性湿潤剤、Hydropalat(登録商標)120、Stepanから市販されているIgepal CO 630、Harcros Chemicalから市販されているPolytergent B-300、Union Carbideから市販されているTriton X-100、Byk-Chemieから市販されているBYK A-525およびBYK W-980等のアルキル化シリコンシロキサン共重合体、Kenrich Petrochemicals, Inc.から市販されているKen React LZ-37、Ken React LZ-97およびLICA44等のネオアルコキシジルコネートおよびネオアルコキシチタネート結合剤、Henkel Corporationから市販されているPerenol F-40等のコポリアクリル酸エステルビスヘキサメチレントリアミン、Morton Internationalから市販されているPave 192、DeForest, Inc.から市販されているDeTHOX DA-4およびDeTHOX DA-6等のデシルアルコールエトキシレート、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、GAFCorp.から市販されているIgepal CO-430、Dow Corning Corpから市販されているZ-6173等の分散補助剤ポリカプロラクトンポリアルカン酸およびポリ乳酸等の脂肪酸および低分子量直鎖脂肪族ポリエステルを含む群から選択される。

0121

含浸に続いて、繊維/樹脂合成物を任意で切断して所望の大きさおよび形状にしてもよい。次に、樹脂/繊維合成物を、シートになるように形成する。これは、熱または熱と圧力との組合せによって硬化させると1つの層を形成するものである。より厚い複合シートを得るためには、複数のシートを積重ねて硬化すればよい。これらのシートは、異なる層では角度が異なる単一方向の繊維および糸とともに積重ねてもよい。

0122

ある実施の形態において、乾燥樹脂を、繊維または布に含浸させる前に、水を用いて再構成する。他の実施の形態では、乾燥樹脂を直接乾燥繊維または布に与える。さらに他の実施の形態では、乾燥樹脂を乾燥繊維または布に与え最小量の水を加えて硬化工程を容易にする。

0123

波形パネル
波型パネルは、2つの平行な面と、これらを繋ぐ材料からなるジグザグ状のウェブで構成される。このパネルを作るプロセスにおいて、1組の台形フィンガの周りに材料が形成される。具体的には、1つのプレプレグ層を、加熱された平らプラテンの上に置く。一組の平行な台形フィンガをこの第1のプレプレグの最上部の上に置く。もう1つのプレプレグを、上記第1の組のフィンガの最上部の上に設ける。次に、第2の組のフィンガを、前のプレプレグの最上部の上に置く。この第2の組のフィンガを底の組のフィンガと交互にすることにより、フィンガとフィンガの間にあるプレプレグが、外側のプレプレグを接続するジグザグ状のウェブを形成する。最後のプレプレグを第2の組のフィンガの最上部の上に置く。最後に、最上部の加熱されたプラテンを最も上のプレプレグの最上部の上に置く。このように積重ねたものに対して上記のように温度および圧力を加える。プレス中、第1の組のフィンガの最上部と第2の組のフィンガの最下部とが整列し、逆も同様に整列する。この部品を硬化させると、フィンガが側部から外に引き出され(最終部品の端部に対して垂直)、この部品は完成する。

0124

密度が一様でない複合品
硬化中に、ある部分の中の異なる領域を、より高いまたはより低い圧力に晒すことによって、一様でない密度部分が生じる。この圧力の違いは、いくつかのやり方で得ることができる。第1の方法は、プレプレグ材料の厚みを一定に保ちながら、工具要素同士の間の距離を変化させることを含む。工具要素同士の間の距離を小さくすると、密度は高くなり完成した部分の断面は薄くなる。一様でない密度を作り出す第2の方法は、工具の型の中に置くプレプレグ材料の量を変化させることを含む。工具要素同士の間の距離を一定にしたままで、型の1つの領域の中の材料の量を倍にすると、材料が追加された完成部分の密度は倍になる。密度を変えるこれら2つの方法を組合わせることにより、密度および厚み双方を変化させることができる。

0125

厚みを変化させることに加え、工具要素を用いて、完成したものに切抜いた部分または穴を作ることができる。この特徴を得るには、型の2つの部分を閉じるときに工具要素同士の間の距離をゼロにするだけでよい。

0126

次に、タンパク質と第1の補強剤とを含み、さらに任意で抗湿剤、抗菌剤、および追加の補強剤を含む樹脂を、任意で、織られたまたは織られていない繊維からなる第2の補強剤に含浸させる。含浸させた繊維構造を、任意で乾燥させてもよく、任意で所望の大きさおよび形状になるように切断してもよい。次に、含浸させた繊維構造から、樹脂を含浸させた生分解性で再生可能な天然繊維のシートを形成する。このシートを、熱または熱と圧力とを加えることによって硬化させて1つの層を形成する。より厚い複合シートを得るためには、複数のシートを積重ねて硬化させればよい。これらのシートを、異なる層では角度が異なる単一方向の繊維および糸とともに積重ねてもよい。

0127

具体例
本発明に従う生分解性樹脂は、例示する以下の手順によって調製し得る。

0128

実施例1
別の容器において、適量の寒天を適量の水と室温以下で混合することによって、寒天混合物を調製した。

0129

50Lの混合ケトルに25Lの水を入れて約50℃〜約85℃に加熱した。適量のタンパク質の2分の1を加え、この混合物のpHを、たとえば1Nの水酸化ナトリウム溶液といった適切な塩基を用いて約7〜14に調節した。得られた混合物に、Teflex(登録商標)およびソルビトールを加え、続けて予め形成された寒天混合物を加えた。次に、タンパク質の残りを加え、この混合物に十分な量の水を加えることにより総体積を約55Lにした。得られた混合物を、約70℃〜約90℃で30〜60分間攪拌されるようにした。次に、蜜蝋を加え、この樹脂混合物を、約70℃〜約90℃で約10〜30分間攪拌されるようにした。

0130

このようにして得られた樹脂溶液を、マットまたはシートといった繊維構造に、繊維構造全体に含浸させその表面全体を覆うのに十分な量だけ、与えた。繊維マットを、含浸器内の樹脂に約5分間晒した後、緩く巻き約0〜5時間放置した。次に、任意で、樹脂を含浸させたマットを、もう一度含浸器に通すことによって樹脂に晒した後、緩く巻き、任意で約0〜5時間放置した。ある実施の形態では、プレプレグを、たとえば、ベルトコンベヤ等の常に動いている機械を利用する高生産性プロセスにおいて、放置するまたは休ませる工程なしで加工する。

0131

このようにして処理された繊維構造を、たとえばオーブンの中で温度約35〜70℃で乾燥させることによって前加工することにより、プレプレグと呼ぶものを形成する。別の実施の形態では、プレプレグを蒸気の熱で乾燥させる。さらに別の実施の形態では、プレプレグをマイクロ波技術を用いて乾燥させる。さらに他の実施の形態では、プレプレグを赤外線技術を用いて乾燥させる。これらに代わるやり方としては、この構造体を、1つ以上の乾燥ラックの上で室温または屋外温度で乾燥させる。

0132

乾燥すると、樹脂を含浸させたマットは、均一な乾燥状態に調節されているまたは均一な乾燥状態に対応するようにされている。ある実施の形態では、マットを約0〜7日間調節した。調節すると、プレプレグの水分は2%と40%の間である。ある実施の形態では、乾燥させたプレプレグの水分は約5%と15%の間である。他の実施の形態では、乾燥させたプレプレグの水分は約5%と10%の間である。

0133

積層したプレプレグと任意の装飾用被覆を、約110℃〜約140℃の温度と、1平方フィートあたり約0.001〜200トンの圧力で、プレスした。こうして得られた複合品の強度および密度は、プレプレグに加えた圧力に比例する。したがって、低密度の複合品が必要な時、圧力は少し加えるか全く加えない。

0134

実施例2
上記のような厚みが中程度のおよび厚みが大きい不織シートに、それぞれ含有量25%および50%の樹脂を含浸させ、これを乾燥させて水分量が8%未満になるようにした。次に、それぞれのプレプレグを、たとえば上記のように均一的な圧力および変化させた圧力双方を用いてプレスすることにより、硬化させたときに得られる複合パネルの所望の構成を形成した。

0135

実施例3
上記のような厚みが大きい不織シートに、含有量50%の樹脂を含浸させ、これを乾燥させて水分量が8%未満になるようにした。次に、このシートを切断して大きさが等しい4つの層にした。これらの層を積重ね、均一的な圧力50ton/ft2で、13分間、セ氏125度でプレスすることにより、複合パネルを形成した。加えて、別の複合パネルを形成した。このとき、プレスにポジティブストップを配置して先の複合パネルに0.0625インチ加えることによって、厚みが増し密度が低下したパネルを提供した。加えて、さらに別の複合パネルを形成した。このとき、ポジティブストップを設け、元の4層複合パネルに0.125インチ追加することによって、複合パネルの密度をさらに低くした。これらストップを、樹脂含有量がそれぞれ25重量%および50重量%の媒質および厚みが大きい不織シート12の形成に用いることにより、剛性が高い複合パネルを製造した。このとき、得られる複合パネルは、周縁部の大きさおよび形状が一様でなく任意の形状および大きさの複合パネルになるように形成できる。さらに、複合パネルは、波打った面を有するまたは有さないように、成形/形成することもできる。

0136

図4に示されるように、別の複合パネル10を、少なくとも1つの不織シート12を、少なくとも1つ、図では複数の、生分解性高分子組成物シート14(一例として約53%の樹脂と47%の漂泊ケナフ繊維とを含むがこれに限定されない)とともにプレスすることにより、構成した。図ではシート14の数は例として3であるがこれに限定されない。それぞれのシート12、14を、対向するプレス部材29の間で、一定の均一的な圧力(P)50ton/ft2で約13分間プレスし、加熱要素31を介しセ氏約125℃で加熱することにより、複合パネル10を形成した。その後、圧縮され結合されたシート12、14を、意図する用途の要求に応じて切断および/または成形/形成することができる。

0137

図5Aに示されるように、別の複合パネル10を、少なくとも1つの不織シート12を、少なくとも1つ、図では複数の、生分解性高分子組成物シート14とともに、1段プレスプロセスによってプレスすることにより、構成した。図5ではシート14の数は例として3であるがこれに限定されない。それぞれのシート12、14を、対向するプレス部材の間に配置することに加え、フレーム部材28を、対向するプレス部材29の間に挿入し、シート12、14のうち少なくとも1つの周囲と位置合わせする。図では一例として不織シート12の外周と位置合わせしている。フレーム部材28は、たとえば1インチ平方アルミニウムから、全体的に正方形のフレームとして構成された。このため、プレス力をシート12、14に加えている間、一様でない圧力がシート12、14に加わる。すなわち、フレーム部材28があるのでシート12、14の外周に加えられる圧力が増し、フレーム部材28の径方向内側ではシート12、14に加えられる圧力は減少する。これにより、フレーム部材28に接している外周領域では、圧縮されたシート12、14に高密度外周部30が形成され、フレーム部材28の径方向内側では、シート12、14の中央領域に、相対的に密度が低い領域32が形成される(図5A)。このように、圧縮された高密度領域30(作られたサンプルでは厚みおよそ0.2インチ)は、硬質で剛性が高く強い外周部30を提供し、内側の密度が低い領域32(作られたサンプルでは厚みおよそ1.2インチ)は、軟質吸音性断熱性を有する領域32を提供する。それぞれのシート12、14を、圧力50ton/ft2で、約13分間、セ氏約125度でプレスすることにより、複合パネル10を形成した。その後、パネル10を意図する用途の要求に応じて切断および/または成形/形成することができる。

0138

図6Dに示されるように、別の複合パネル10を、少なくとも1つの不織シート12を、少なくとも1つ、図では複数の、生分解性高分子組成物シート14とともに、2段プレスプロセスによってプレスすることにより、構成した。図ではシート14の数は例として3であるがこれに限定されない。2段プロセスの第1段階(図6A)では、生分解性高分子組成物シート14およびフレーム部材34を、対向するプレス部材29の間に配置した。前の実施の形態と異なり、フレーム部材34は、シート14の中央内部領域36全体に位置合わせして構成されており、シート14の外周部38はフレーム部材34の横方向外側に延びている。フレーム部材34は、一例として中実で正方形のアルミニウム片として設けられているがこれに限定されない。このため、プレス力(P)をシート14に加えている間、一様でない圧力がシート14に加わる。すなわち、フレーム部材34があるので積重ねられたシート14の中央領域36に加えられる圧力が増し、フレーム部材34の径方向外側ではシート14の外周領域38に加えられる圧力は減少するまたはない。これにより、フレーム部材34と位置合わせされている中央領域36全体において、圧縮されたシート14の高密度領域が形成され、フレーム部材34の径方向外側において、外周領域38に、相対的に密度が低く、圧縮されていないまたはほとんど圧縮されていない領域が残る。次に、本発明のさらなる局面に従い、プレスされ結合されたシート14を、不織シート12と周囲に延在するフレーム部材28とともに、第2段のプレス機に配置する(図6C)。フレーム部材28は、概ね先の実施の形態のものと同じであるため、同じ参照番号で示されており、圧縮され結合されたシート14の、圧縮されていない外周領域38と位置合わせして構成されている。不織層12はフレーム部材28と結合されたシート14との間に配置され、フレーム部材28は、圧縮されていない外周部38および不織層12の外周部と位置合わせして構成されている。次に、シート12、14を、プレス部材29の間において、圧力(P)約700psiで、13分間、セ氏約125度で圧縮することにより、複合パネル10を形成した(図6D)。その後、圧縮され結合された複合品10を、意図する用途の要求に応じて切断および/または成形/形成することができる。得られた複合パネル10は、その外周領域38に沿う部分も、外周領域38に囲まれた中央領域36の中も、強く高密度である。上記外周領域38に沿う部分は、アルミニウムのフレーム部材28が層12、14の材料に対してプレスされる部分であり、上記中央領域36の中は、アルミニウムのフレーム部材34が第1のプレス段において層14に対してプレスされる部分である。中央領域36においても外周領域38においても圧縮されているシート14は、圧縮されていることによって強度が増していることに加え、厚みおよび密度が均一または実質的に均一である。さらに、不織層12の中央領域は、外周フレーム部材28からの圧縮を受けていないので、複合パネル10は、不織層12が全くまたは実質的に圧縮されていない部分において、厚みが大きく軟質で吸音性の中央領域32を有する。

0139

実施例4
本発明の別の局面に従い、図7に示されるように本発明に従って構成された別の複合部材10が示されている。この複合品10は、カーペット40と、構造層と、断熱層とを含む、結合された層の積層体を含む。生分解性高分子組成物シート14および不織層12はそれぞれ、構造層および断熱層を提供する。カーペット40の層を層12、14にまず結合し、次に、カーペットと層12、14とを含む結合された層を、複合立体構成になるように形成することによって、複合非平面形状を容易に形成できることがわかっている。カーペット40は、補助的な接着剤の力を借りずに直接熱と圧力によって樹脂層14を介して結合できる。たとえばにかわ複合繊維低融点繊維といった補助的な接着剤は、必要に応じて使用できる。

0140

本発明には上記教示に照らして数多くの修正および変形が可能であることは明らかである。したがって、本発明は具体的に記載されているものではなく以下の請求項の範囲内で実施し得ることが理解されるはずである。

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