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技術 グアニル酸シクラーゼCアゴニストの製剤および使用方法

出願人 シナジーファーマシューティカルズインコーポレイテッド
発明者 コミスキーステファンフェンロンフォスジョンシャイルバハイクンウォー
出願日 2011年9月15日 (8年1ヶ月経過) 出願番号 2013-529333
公開日 2013年10月10日 (6年0ヶ月経過) 公開番号 2013-538233
状態 特許登録済
技術分野 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 酵素・酵素の調製 医薬品製剤 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 植物物質含有医薬 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 項目記載 粉末ホッパー 交代時間 感知しうる ハイブリッド形態 運転パラメーター クロマトグラフ純度 ビーズコア
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題・解決手段

本発明は、グアニル酸シクラーゼ-C(「GCC」)アゴニストペプチド低用量製剤およびそれらの使用のための方法を提供する。本発明の製剤は、単独で、または1つもしくは複数の追加的な治療薬、好ましくはcGMP依存性ホスホジエステラーゼ阻害薬もしくは緩下剤と組み合わせて投与することができる。

概要

背景

発明の背景
グアニル酸シクラーゼCは、胃腸上皮細胞を含むさまざまな細胞上で発現される膜貫通型のグアニル酸シクラーゼである(Vaandrager 2002 Mol. Cell. Biochem. 230:73-83(非特許文献1)に総説されている)。これは当初、腸内細菌によって分泌されて下痢を引き起こす耐熱性毒素(ST)ペプチドの腸受容体として発見された。STペプチドは、腸粘膜および尿から単離される2つのペプチド、すなわちグアニリンおよびウログアニリンに類似した一次アミノ酸構造を有する(Currie, et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 9:947-951 (1992)(非特許文献2);Hamra, et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 90:10464-10468 (1993)(非特許文献3);Forte, L., Reg. Pept. 81:25-39 (1999)(非特許文献4);Schulz, et al., Cell 63:941-948 (1990)(非特許文献5);Guba, et al., Gastroenterology 111:1558-1568 (1996)(非特許文献6);Joo, et al., Am. J. Physiol. 274:G633-G644 (1998)(非特許文献7))。

腸において、グアニリンおよびウログアニリンは、体液電解質との均衡調節因子として作用する。経口塩分摂取量の多さに応答して、これらのペプチドは腸内腔に放出され、そこでそれらは腸細胞小腸および結腸の単純な円柱上皮細胞)の管腔膜上に位置するグアニル酸シクラーゼCと結合する。グアニリンペプチドのグアニル酸シクラーゼCとの結合は、環状グアノシン一リン酸cGMP)の増加によって惹起される複雑な細胞内シグナル伝達カスケードを介して、電解質および水の腸内腔への排出を誘導する。

グアニリンペプチドによって惹起されるcGMP媒介シグナル伝達は、消化管の正常な機能にとって極めて重要である。この過程におけるいかなる異常も、過敏腸症候群(IBS)および炎症性腸疾患などの胃腸障害につながる恐れがある。炎症性腸疾患とは、腸を、赤く腫脹した組織によって特徴づけられる炎症状態にさせる一群障害に与えられる一般名である。その例には潰瘍性大腸炎およびクローン病が含まれる。クローン病は主として回腸および結腸が冒される重篤炎症性疾患であるが、胃腸管の他の区域でも起こることがある。潰瘍性大腸炎はもっぱら結腸、大腸の炎症性疾患である。腸のすべての層が関わり、腸の斑状罹患部の間に健常な腸が存在しうるクローン病とは異なり、潰瘍性大腸炎では結腸の最も内側の層(粘膜)のみが連続した様式で冒される。胃腸管のどの部分が関わるかに応じて、クローン病は回腸炎限局性腸炎結腸炎などと呼ばれることがある。クローン病および潰瘍性大腸炎は、胃腸管の運動障害である痙性結腸または過敏腸症候群とは異なる。胃腸炎慢性病状のことがある。炎症性腸疾患は1,000,000人もの米国人が罹患していると推定されており、男性患者および女性患者罹患率はほぼ等しいように思われる。大半の症例は30よりも前に診断されるが、本疾患が60歳代、70歳代およびさらに後の年代で起こることもある。

IBSおよび慢性特発性便秘は、腸のかなりの不快感および苦痛を引き起こす病的状態であるが、炎症性腸疾患とは異なり、IBSは重篤な炎症も腸組織の変化も引き起こさず、結腸直腸癌リスクを増大させるとも考えられていない。過去には、炎症性腸疾患、セリアック病およびIBSは完全に別個の障害とみなされていた。現在では、IBSにおいて炎症が軽度ながらも特徴として記述されており、IBSとセリアック病との間で症状が一部重なり合うことから、この主張は疑問視されている。急性細菌性胃腸炎は、その後の感染後過敏腸症候群の発症に関して、これまでに特定された中で最も強い危険因子である。臨床的な危険因子には、急性疾病の長期化、および嘔吐がみられないことが含まれる。炎症刺激に対する遺伝的に決定された感受性が過敏腸症候群の危険因子である場合もある。基礎にある病態生理からは、腸透過性の増大および軽度の炎症、ならびに運動性の変化および内臓過敏性が指し示される。セロトニン5-ヒドロキシトリプタミン5-HT])は、消化管機能の要となるモジュレーターであり、IBSの病態生理において主要な役割を果たす。5-HTの活性はcGMPによって調節される。

IBSおよび炎症性腸疾患(IBD)の正確な原因は不明であるが、胃腸粘膜の継続的な再生の過程の乱れがIBDの疾患病態の一因となり、かつIBSを悪化させる可能性はある。胃腸内層の再生過程は、継続的な増殖および望まれない損傷細胞の補充を伴う効率的かつ動的な過程である。胃腸粘膜の内面を覆う細胞の増殖速度は非常に早く、造血系に次いで2番目である。胃腸のホメオスタシスは、消化管粘膜の内面を覆う上皮細胞の増殖およびプログラム細胞死アポトーシス)の両方に依存する。細胞は絨毛から消化管の内腔へ継続的に失われていき、陰窩内の細胞の増殖、およびその後のそれらの絨毛に向けての上方移動によって実質的に同じ速度で補充される。消化管上皮における細胞増殖およびアポトーシスの速度は、種々の状況で、例えば、加齢、炎症シグナルホルモン、ペプチド、増殖因子化学物質および食習慣などの生理的刺激に応答して増加することもあれば減少することもある。加えて、増殖速度の上昇は、交代時間の短縮および増殖帯の拡大をしばしば伴う。増殖指数は潰瘍性大腸炎および他の胃腸障害などの病的状態における方がはるかに高い。腸過形成は胃腸炎の主要な促進因子である。アポトーシスおよび細胞増殖は相伴って細胞数を調節し、増殖指数を決定づける。アポトーシスの速度低下は多くの場合、異常成長、炎症および悪性形質転換と関連している。このため、増殖の増大および/または細胞死の減少はいずれも腸組織の増殖指数を上昇させる可能性があり、それはひいては胃腸の炎症性疾患につながる可能性がある。

腸液およびイオン分泌のモジュレーターとしてのウログアニリンおよびグアニリンの役割に加えて、これらのペプチドは増殖とアポトーシスとの均衡を維持することによって、胃腸粘膜の継続的な再生にも関与している可能性がある。例えば、ウログアニリンペプチドおよびグアニリンペプチドは、細胞のイオン流を制御することによってアポトーシスを促進するように思われる。西社会における炎症性病状の有病率から判断して、炎症性病状、特に胃腸管のそれに対する治療選択肢を向上させることに需要が存在する。

グアニル酸シクラーゼCアゴニストペプチドアゴニスト(「GCCアゴニスト」)は、米国特許第7,041,786号(特許文献1)、第7,799,897号(特許文献2)および米国特許出願公開第US2009/0048175号(特許文献3)、US 2010/0069306号(特許文献4)、US 2010/0120694号(特許文献5)、US 2010/0093635号(特許文献6)およびUS 2010/0221329号(特許文献7)に記載されている。しかし、薬学送達のためのペプチドの製剤は、いくつか特別な問題を抱えている。例えば、ペプチドは種々の分解機構による構造修飾を受け、製剤の化学的および物理的な不安定性の原因になる。

概要

本発明は、グアニル酸シクラーゼ-C(「GCC」)アゴニストペプチド低用量製剤およびそれらの使用のための方法を提供する。本発明の製剤は、単独で、または1つもしくは複数の追加的な治療薬、好ましくはcGMP依存性ホスホジエステラーゼ阻害薬もしくは緩下剤と組み合わせて投与することができる。

目的

本発明は、グアニル酸シクラーゼC(「GCC」)のペプチドアゴニストの低用量製剤、ならびに胃腸運動障害、過敏腸症候群、機能性胃腸障害胃食道逆流症、機能性胸やけ消化不良機能性消化不良非潰瘍性消化不良胃不全麻痺、慢性偽性腸閉塞症、結腸偽性閉塞症;クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、結腸偽性閉塞症、肥満うっ血性心不全および良性前立腺肥大といったヒトの疾患および障害の治療および予防におけるそれらの使用のための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

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請求項1

少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドおよび1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む経口投与製剤であって、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量が0.01mgから10mgまでであり、GCCアゴニストペプチドがSEQID NO:9および8からなる群より選択される、経口投与製剤。

請求項2

少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドおよび1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む経口投与製剤であって、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量が0.01mgから10mgまでであり、GCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1〜54および56〜249からなる群より選択され、かつGCCアゴニストペプチドが91%以上のクロマトグラフ純度を有する、経口投与製剤。

請求項3

GCCアゴニストペプチドが92%以上のクロマトグラフ純度を有する、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項4

GCCアゴニストペプチドが95%以上のクロマトグラフ純度を有する、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項5

GCCアゴニストペプチドが9%以下の総不純物含量を有する、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項6

GCCアゴニストペプチドが7%以下の総不純物含量を有する、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項7

GCCアゴニストペプチドが6%以下の総不純物含量を有する、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項8

GCCアゴニストペプチドが5%以下の総不純物含量を有する、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項9

無機酸およびカルボン酸を実質的に含まない、請求項1または2記載の経口投与製剤。

請求項10

GCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1、8、9または56からなる群より選択される、請求項2記載の経口投与製剤。

請求項11

GCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1および9からなる群より選択される、請求項2記載の経口投与製剤。

請求項12

単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量が0.1mg、0.3mg、1.0mg、3.0mg、6.0mg、9.0mgまたは9.5mgである、請求項1〜11のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項13

固体製剤であって、単位用量が粉末顆粒薬袋トローチ錠、錠剤またはカプセルである、請求項1〜12のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項14

1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤が不活性担体を含む、請求項1〜13のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項15

不活性担体がマンニトールラクトース微結晶セルロースまたはデンプンから選択される、請求項14記載の経口投与製剤。

請求項16

不活性担体が50〜900ミクロン粒径を有する、請求項15記載の経口投与製剤。

請求項17

1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤が二価カチオン塩を含む、請求項1〜16のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項18

塩が塩化カルシウムである、請求項17記載の経口投与製剤。

請求項19

1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤がアミノ酸を含む、請求項1〜18のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項20

アミノ酸がロイシンである、請求項19記載の経口投与製剤。

請求項21

GCCアゴニストペプチド、不活性担体、および潤滑剤からなる、請求項1〜13のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項22

GCCアゴニストペプチド、不活性担体、二価カチオン塩、アミノ酸、コーティング剤および任意で潤滑剤からなる、請求項1〜13のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項23

不活性担体が微結晶セルロースであり、かつ潤滑剤がステアリン酸マグネシウムである、請求項21または22記載の経口投与製剤。

請求項24

二価カチオン塩がCaCl2であり、アミノ酸がロイシンであり、かつコーティング剤がヒプロメロースである、請求項22記載の経口投与製剤。

請求項25

GCCアゴニストペプチドが30℃および相対湿度65%で少なくとも18カ月、または25℃および相対湿度60%で少なくとも18カ月、または2〜8℃で少なくとも18カ月の期間にわたって分解に対して安定化される、請求項1〜24のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項26

カプセルまたは錠剤の形態にある、請求項1〜25のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項27

カプセルまたは錠剤がブリスターパックまたはブリスターストリップの中にある、請求項26記載の経口投与製剤。

請求項28

GCCアゴニストペプチドが、親油性液体中にある溶液または懸濁液中にある、請求項1〜25のいずれか一項記載の経口投与製剤。

請求項29

単位剤形液体充填カプセルである、請求項28記載の経口投与製剤。

請求項30

液体が精製特殊油または中鎖トリグリセリドもしくは関連エステルである、請求項29記載の経口投与製剤。

請求項31

少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドを含む経口投与製剤を作製するための方法であって、a)SEQID NO:1〜54および56〜249からなる群より選択されるGCCアゴニストペプチドと1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とを含む水性溶液を提供する段階であって、GCCアゴニストペプチドの濃度が10〜60mg/mLの範囲である、段階;ならびにb)水性溶液を薬学的に許容される担体に適用して、GCCアゴニストペプチドでコーティングされた担体を生成させる段階を含む、方法。

請求項32

1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤が二価カチオン塩を含み、二価カチオンがCa2+、Mg2+、Zn2+、およびMn2+から選択される、請求項31記載の方法。

請求項33

1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤が、ロイシン、イソロイシン、およびバリンから選択されるアミノ酸を含む、請求項31または32記載の方法。

請求項34

1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤がコーティング剤を含む、請求項31〜33のいずれか一項記載の方法。

請求項35

コーティング剤がヒプロメロースである、請求項34記載の方法。

請求項36

水性溶液が4を上回るpHを有する、請求項31〜35のいずれか一項記載の方法。

請求項37

水性溶液が約5のpHを有する、請求項31〜36のいずれか一項記載の方法。

請求項38

GCCアゴニストペプチドが、SEQID NO:1、8、9、および56からなる群より選択される、請求項31〜37のいずれか一項記載の方法。

請求項39

水性溶液が無機酸およびカルボン酸を実質的に含まない、請求項31〜38のいずれか一項記載の方法。

請求項40

GCCアゴニストペプチドでコーティングされた担体を乾燥させる段階をさらに含む、請求項31〜39のいずれか一項記載の方法。

請求項41

GCCアゴニストペプチドが30℃および相対湿度65%で少なくとも18カ月、または25℃および相対湿度60%で少なくとも18カ月、または2〜8℃で少なくとも18カ月の期間にわたって分解に対して安定化される、請求項31〜40のいずれか一項記載の方法によって作られた経口投与製剤。

請求項42

それを必要とする対象における疾患または障害治療または予防するための方法であって、請求項1〜30のいずれか一項記載の経口投与製剤を対象に投与する段階を含む、方法。

請求項43

疾患または障害が、過敏腸症候群非潰瘍性消化不良慢性偽性腸閉塞症機能性消化不良結腸偽性閉塞症十二指腸胃逆流症、胃食道逆流症便秘胃不全麻痺胸やけ胃癌、およびH.ピロリ(H. pylori)感染症からなる群より選択される胃腸疾患または障害である、請求項42記載の方法。

請求項44

胃腸疾患または障害が慢性特発性便秘である、請求項43記載の方法。

請求項45

GCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1、8、9、または56からなる群より選択される、請求項42記載の方法。

請求項46

GCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1および9からなる群より選択される、請求項42記載の方法。

請求項47

cGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害薬の有効量を対象に投与する段階をさらに含む、請求項42記載の方法。

請求項48

cGMP依存性ホスホジエステラーゼ阻害薬が、スリンダクスルホン(suldinac sulfone)、ザプリナスト、およびモタピゾン、バルデナフィル(vardenifil)、およびスルデナフィル(suldenifil)からなる群より選択される、請求項47記載の方法。

請求項49

少なくとも1つの緩下剤の有効量を対象に投与する段階をさらに含む、請求項42記載の方法。

請求項50

少なくとも1つの緩下剤が、センナ(SENNA)、ミララックスMIRALAX)、PEG、またはカルシウムポリカルボフィルからなる群より選択される、請求項49記載の方法。

請求項51

少なくとも1つの抗炎症薬の有効量を対象に投与する段階をさらに含む、請求項42記載の方法。

請求項52

対象がヒトである、請求項42記載の方法。

請求項53

請求項1〜30のいずれか一項記載の経口投与製剤を含む薬学的組成物

技術分野

0001

関連出願
本出願は、2010年9月15日に提出された米国特許仮出願第61/383,156号、2010年9月29日に提出された米国特許仮出願第61/387,636号、および2010年10月12日に提出された米国特許仮出願第61/392,186号の優先権の恩典を主張し、それらの内容はその全体が参照により組み入れられる。

0002

発明の分野
本発明は、さまざまな疾患および障害治療および予防のために有用な、グアニル酸シクラーゼCペプチドアゴニスト低用量製剤に関する。

背景技術

0003

発明の背景
グアニル酸シクラーゼCは、胃腸上皮細胞を含むさまざまな細胞上で発現される膜貫通型のグアニル酸シクラーゼである(Vaandrager 2002 Mol. Cell. Biochem. 230:73-83(非特許文献1)に総説されている)。これは当初、腸内細菌によって分泌されて下痢を引き起こす耐熱性毒素(ST)ペプチドの腸受容体として発見された。STペプチドは、腸粘膜および尿から単離される2つのペプチド、すなわちグアニリンおよびウログアニリンに類似した一次アミノ酸構造を有する(Currie, et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 9:947-951 (1992)(非特許文献2);Hamra, et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 90:10464-10468 (1993)(非特許文献3);Forte, L., Reg. Pept. 81:25-39 (1999)(非特許文献4);Schulz, et al., Cell 63:941-948 (1990)(非特許文献5);Guba, et al., Gastroenterology 111:1558-1568 (1996)(非特許文献6);Joo, et al., Am. J. Physiol. 274:G633-G644 (1998)(非特許文献7))。

0004

腸において、グアニリンおよびウログアニリンは、体液電解質との均衡調節因子として作用する。経口塩分摂取量の多さに応答して、これらのペプチドは腸内腔に放出され、そこでそれらは腸細胞小腸および結腸の単純な円柱上皮細胞)の管腔膜上に位置するグアニル酸シクラーゼCと結合する。グアニリンペプチドのグアニル酸シクラーゼCとの結合は、環状グアノシン一リン酸cGMP)の増加によって惹起される複雑な細胞内シグナル伝達カスケードを介して、電解質および水の腸内腔への排出を誘導する。

0005

グアニリンペプチドによって惹起されるcGMP媒介シグナル伝達は、消化管の正常な機能にとって極めて重要である。この過程におけるいかなる異常も、過敏腸症候群(IBS)および炎症性腸疾患などの胃腸障害につながる恐れがある。炎症性腸疾患とは、腸を、赤く腫脹した組織によって特徴づけられる炎症状態にさせる一群の障害に与えられる一般名である。その例には潰瘍性大腸炎およびクローン病が含まれる。クローン病は主として回腸および結腸が冒される重篤炎症性疾患であるが、胃腸管の他の区域でも起こることがある。潰瘍性大腸炎はもっぱら結腸、大腸の炎症性疾患である。腸のすべての層が関わり、腸の斑状罹患部の間に健常な腸が存在しうるクローン病とは異なり、潰瘍性大腸炎では結腸の最も内側の層(粘膜)のみが連続した様式で冒される。胃腸管のどの部分が関わるかに応じて、クローン病は回腸炎限局性腸炎結腸炎などと呼ばれることがある。クローン病および潰瘍性大腸炎は、胃腸管の運動障害である痙性結腸または過敏腸症候群とは異なる。胃腸炎慢性病状のことがある。炎症性腸疾患は1,000,000人もの米国人が罹患していると推定されており、男性患者および女性患者罹患率はほぼ等しいように思われる。大半の症例は30よりも前に診断されるが、本疾患が60歳代、70歳代およびさらに後の年代で起こることもある。

0006

IBSおよび慢性特発性便秘は、腸のかなりの不快感および苦痛を引き起こす病的状態であるが、炎症性腸疾患とは異なり、IBSは重篤な炎症も腸組織の変化も引き起こさず、結腸直腸癌リスクを増大させるとも考えられていない。過去には、炎症性腸疾患、セリアック病およびIBSは完全に別個の障害とみなされていた。現在では、IBSにおいて炎症が軽度ながらも特徴として記述されており、IBSとセリアック病との間で症状が一部重なり合うことから、この主張は疑問視されている。急性細菌性胃腸炎は、その後の感染後過敏腸症候群の発症に関して、これまでに特定された中で最も強い危険因子である。臨床的な危険因子には、急性疾病の長期化、および嘔吐がみられないことが含まれる。炎症刺激に対する遺伝的に決定された感受性が過敏腸症候群の危険因子である場合もある。基礎にある病態生理からは、腸透過性の増大および軽度の炎症、ならびに運動性の変化および内臓過敏性が指し示される。セロトニン5-ヒドロキシトリプタミン5-HT])は、消化管機能の要となるモジュレーターであり、IBSの病態生理において主要な役割を果たす。5-HTの活性はcGMPによって調節される。

0007

IBSおよび炎症性腸疾患(IBD)の正確な原因は不明であるが、胃腸粘膜の継続的な再生の過程の乱れがIBDの疾患病態の一因となり、かつIBSを悪化させる可能性はある。胃腸内層の再生過程は、継続的な増殖および望まれない損傷細胞の補充を伴う効率的かつ動的な過程である。胃腸粘膜の内面を覆う細胞の増殖速度は非常に早く、造血系に次いで2番目である。胃腸のホメオスタシスは、消化管粘膜の内面を覆う上皮細胞の増殖およびプログラム細胞死アポトーシス)の両方に依存する。細胞は絨毛から消化管の内腔へ継続的に失われていき、陰窩内の細胞の増殖、およびその後のそれらの絨毛に向けての上方移動によって実質的に同じ速度で補充される。消化管上皮における細胞増殖およびアポトーシスの速度は、種々の状況で、例えば、加齢、炎症シグナルホルモン、ペプチド、増殖因子化学物質および食習慣などの生理的刺激に応答して増加することもあれば減少することもある。加えて、増殖速度の上昇は、交代時間の短縮および増殖帯の拡大をしばしば伴う。増殖指数は潰瘍性大腸炎および他の胃腸障害などの病的状態における方がはるかに高い。腸過形成は胃腸炎の主要な促進因子である。アポトーシスおよび細胞増殖は相伴って細胞数を調節し、増殖指数を決定づける。アポトーシスの速度低下は多くの場合、異常成長、炎症および悪性形質転換と関連している。このため、増殖の増大および/または細胞死の減少はいずれも腸組織の増殖指数を上昇させる可能性があり、それはひいては胃腸の炎症性疾患につながる可能性がある。

0008

腸液およびイオン分泌のモジュレーターとしてのウログアニリンおよびグアニリンの役割に加えて、これらのペプチドは増殖とアポトーシスとの均衡を維持することによって、胃腸粘膜の継続的な再生にも関与している可能性がある。例えば、ウログアニリンペプチドおよびグアニリンペプチドは、細胞のイオン流を制御することによってアポトーシスを促進するように思われる。西社会における炎症性病状の有病率から判断して、炎症性病状、特に胃腸管のそれに対する治療選択肢を向上させることに需要が存在する。

0009

グアニル酸シクラーゼCアゴニストのペプチドアゴニスト(「GCCアゴニスト」)は、米国特許第7,041,786号(特許文献1)、第7,799,897号(特許文献2)および米国特許出願公開第US2009/0048175号(特許文献3)、US 2010/0069306号(特許文献4)、US 2010/0120694号(特許文献5)、US 2010/0093635号(特許文献6)およびUS 2010/0221329号(特許文献7)に記載されている。しかし、薬学送達のためのペプチドの製剤は、いくつか特別な問題を抱えている。例えば、ペプチドは種々の分解機構による構造修飾を受け、製剤の化学的および物理的な不安定性の原因になる。

0010

米国特許第7,041,786号
米国特許第7,799,897号
米国特許出願公開第US2009/0048175号
US 2010/0069306号
US 2010/0120694号
US 2010/0093635号
US 2010/0221329号

先行技術

0011

Vaandrager 2002 Mol. Cell. Biochem. 230:73-83
Currie, et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 9:947-951 (1992)
Hamra, et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 90:10464-10468 (1993)
Forte, L., Reg. Pept. 81:25-39 (1999)
Schulz, et al., Cell 63:941-948 (1990)
Guba, et al., Gastroenterology 111:1558-1568 (1996)
Joo, et al., Am. J. Physiol. 274:G633-G644 (1998)

0012

本発明は、グアニル酸シクラーゼC(「GCC」)のペプチドアゴニストの低用量製剤、ならびに胃腸運動障害、過敏腸症候群、機能性胃腸障害胃食道逆流症、機能性胸やけ消化不良機能性消化不良非潰瘍性消化不良胃不全麻痺、慢性偽性腸閉塞症、結腸偽性閉塞症;クローン病、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、結腸偽性閉塞症、肥満うっ血性心不全および良性前立腺肥大といったヒトの疾患および障害の治療および予防におけるそれらの使用のための方法を提供する。ある態様において、製剤はペプチドの化学分解に対して安定化される。本発明の低用量製剤は、ある用量範囲内で、動物における試験からは予想されなかった、ヒトでの予想外の有効性を有する。本発明の製剤は、慢性特発性便秘の治療または予防のために特に有用である。ある態様において、GCCアゴニストはウログアニリンおよび細菌STペプチドの類似体である。好ましい態様において、これらの類似体は、天然型または「野生型」ペプチドと比較して、より優れた特性を有する。そのようなより優れた特性の例には、刺激されたヒト腸液およびヒト胃液の中に存在するカルボキシペプチダーゼアミノペプチダーゼ、および/または他のタンパク質分解酵素によるN末端およびC末端での分解に対する高い抵抗性が含まれる。本発明に記載された製剤および方法に用いうるGCCアゴニストの例は、以下に、ならびに米国特許第7,041,786号、第7,799,897号ならびに米国特許出願公開第US2009/0048175号、US 2010/0069306号、US 2010/0120694号、US 2010/0093635号およびUS 2010/0221329号により詳細に記載されており、これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に組み入れられる。

0013

本発明は、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤および少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドを含む経口投与製剤であって、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量が0.01mgから10mgまでであり、かつGCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1〜54および56〜249からなる群より選択される、経口投与製剤を提供する。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、90%以上、90.5%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、または99%以上のクロマトグラフ純度を有する。GCCアゴニストペプチドのクロマトグラフ純度は、HPLCによって面積百分率として決定される。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドはSEQ ID NO:1、8、9または56からなる群より選択される。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドはSEQ ID NO:1および9からなる群より選択される。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドはSEQ ID NO:8および9からなる群より選択される。1つの態様において、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量は、0.1mg、0.3mg、0.6mg、1.0mg、3.0mg、6.0mg、9.0mgまたは9.5mgである。

0014

1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、10%以下、9.5%以下、9%以下、8%以下、7%以下、6%以下、5%以下、4%以下、3%以下、2%以下または1%以下の総不純物含量を有する。総不純物含量は、HPLCによって不純物総面積百分率として決定される。不純物には、製剤用に用いられる任意の薬学的に許容される賦形剤は含まれない。1つの態様において、製剤は無機酸およびカルボン酸、例えばHCl、リン酸または酢酸などを実質的に含まない。この文脈において、カルボン酸にはアミノ酸もペプチドも含まれない。この文脈において、酸を「実質的に」含まないとは、パッケージング時の製剤の酸含量が、製剤の総重量の好ましくは0.2%未満、0.1%未満、0.05%未満、0.01%未満、0.005%未満、または0.001%未満であることを意味する。1つの態様において、製剤はHClを含まない。

0015

1つの態様において、製剤は固体製剤である。1つの態様において、製剤は粉末顆粒薬袋トローチ錠、錠剤またはカプセルの形態にある。もう1つの態様において、製剤は液体製剤であり、GCCアゴニストペプチドは親油性液体溶液または懸濁液中にある。1つの態様において、液体は精製特殊油(refined specialty oil)または中鎖トリグリセリドもしくは関連エステルである。1つの態様において、精製特殊油はラッカセイ油ヒマシ油綿実油トウモロコシコーン)油、オリーブ油ゴマ油ダイズ油およびヒマワリ油から選択される。1つの態様において、中鎖トリグリセリドまたは関連エステルは、AKOMEDE、AKOMED R、CAPTEX 355、LABRAFAC CC、LABRAFACPG、LAUROGLYCOLFCCMIGLYOL 810、MIGLYOL 812、MIGLYOL 829、MIGLYOL 840、およびSOFTISAN 645である。1つの態様において、液体は、中鎖トリグリセリド、プロピレングリコールジカプリカプレートビタミンEおよびダイズ油からなる群より選択される。1つの態様において、単位用量は粉末、錠剤またはカプセルである。1つの態様において、単位用量は液体充填カプセルである。1つの態様において、カプセルまたは錠剤はブリスターパックまたはブリスターシートの中にある。好ましくは、ブリスターパックまたはブリスターシートは水蒸気および酸素に対して不透過性である材料でできている。1つの態様において、ブリスターパックは金属箔で構成される。1つの態様において、ブリスターパックの容器には窒素またはアルゴンなどの不活性ガスによるフラッシングを行う。1つの態様において、容器は乾燥剤をさらに含む。好ましい態様において、乾燥剤は分子ふるいである。1つの態様において、単位用量は、シール(seal)を有する高密度ポリエチレンボトルである。1つの態様において、ボトルは乾燥剤をさらに含む。1つの態様において、ボトルは脱酸素剤または分子ふるいをさらに含む。1つの態様において、ボトルは、オキシガード(OxyGuard)ボトルのように、酸素および水蒸気に対してほぼ不透過性である(例えば、HDPEボトルよりもはるかに不透過性である)。

0016

1つの態様において、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤には不活性担体が含まれる。1つの態様において、不活性担体はマンニトールラクトース微結晶セルロースまたはデンプンから選択される。1つの態様において、不活性担体は50〜900ミクロン、50〜800ミクロン、50〜300ミクロン、50〜200ミクロン、75〜150ミクロン、75〜200ミクロンまたは75〜300ミクロンの粒径を有する。

0017

1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、30℃および相対湿度65%で少なくとも18カ月、または25℃および相対湿度60%で少なくとも18カ月、または2〜8℃で少なくとも18カ月の期間にわたって、化学的または物理的分解に対して安定化される。

0018

1つの態様において、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤には、塩化カルシウムなどの二価カチオン塩が含まれる。1つの態様において、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤は、ロイシンなどのアミノ酸を含む。

0019

1つの態様において、経口投与製剤は、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチド、不活性担体および潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)からなる。1つの態様において、製剤は、GCCアゴニストペプチド、不活性担体、二価カチオン塩(例えば、CaCl2)、アミノ酸(例えば、ロイシン)、コーティング剤(例えば、ヒプロメロース)および任意で潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)からなる。

0020

本発明はまた、本明細書に記載の経口投与製剤を作製するための工程であって、乾式造粒湿式造粒、または噴霧コーティングおよびその後の乾燥の段階を含む工程も提供する。もう1つの態様において、本工程は、乾燥混合の段階を含む。好ましい態様において、乾燥混合の段階は、形状的配合(geometric blending)を含む。1つの態様において、本工程は直接圧縮の段階を含む。1つの態様において、本明細書に記載の経口投与製剤を作製するための工程は、以下の段階を含む噴霧コーティング-乾燥工程を含む:(a)SEQID NO:1〜54および56〜249からなる群より選択されるGCCアゴニストペプチド、ならびに1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む水性溶液を提供する段階であって、GCCアゴニストペプチドの濃度が10〜60mg/mLの範囲にわたる段階;ならびに(b)水性溶液を薬学的に許容される担体に適用してGCCアゴニストペプチドでコーティングされた担体を生成させる段階。

0021

上記の噴霧コーティング-乾燥工程の1つの態様において、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤は、二価カチオンがCa2+、Mg2+、Zn2+およびMn2+から選択される二価カチオン塩を含む。1つの態様において、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤は、ロイシン、イソロイシンおよびバリンから選択されるアミノ酸を含む。1つの態様において、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤は、コーティング剤(ヒプロメロースなど)を含む。1つの態様において、水性溶液は4を上回るpH(例えば、4.5〜5.5、5〜6、または約5)を有する。1つの態様において、水性溶液は無機酸およびカルボン酸を実質的に含まない。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、SEQID NO:1、8、9および56からなる群より選択される。1つの態様において、本工程は、GCCアゴニストペプチドでコーティングされた担体を乾燥される段階をさらに含む。

0022

本発明は、本明細書に記載の工程によって作製された経口投与製剤をさらに提供する。好ましくは、作製されたGCCアゴニストペプチドは、30℃および相対湿度65%で少なくとも18カ月、または25℃および相対湿度60%で少なくとも18カ月、または2〜8℃で少なくとも18カ月の期間にわたって、化学的または物理的分解に対して安定化される。

0023

本発明はまた、それを必要とする対象における疾患または障害を治療または予防するための方法であって、少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドを含む経口投与製剤を対象に投与する段階を含み、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量が0.01mgから10mgまでであり、かつGCCアゴニストペプチドがSEQID NO:1〜54および56〜249からなる群より選択される方法も提供する。好ましくは、対象はヒト対象である。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、SEQ ID NO:1、8、9または56からなる群より選択される。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、SEQ ID NO:1および9からなる群より選択される。1つの態様において、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量は、0.1mg、0.3mg、0.6mg、1.0mg、3.0mg、6.0mg、9.0mg、9.5 mgまたは10mgである。

0024

1つの態様において、疾患または障害は、過敏腸症候群、非潰瘍性消化不良、慢性偽性腸閉塞症、機能性消化不良、結腸偽性閉塞症、十二指腸胃逆流症、胃食道逆流症、便秘、胃不全麻痺、胸やけ、胃癌、およびヘリコバクターピロリ(H. pylori)感染症からなる群より選択される胃腸疾患または障害である。好ましい態様において、胃腸疾患または障害は慢性特発性便秘である。

0025

1つの態様において、本方法は、cGMP特異的ホスホジエステラーゼ阻害薬の有効量を対象に投与する段階をさらに含む。1つの態様において、cGMP依存性ホスホジエステラーゼ阻害薬は、スリンダクスルホン(suldinac sulfone)、ザプリナストおよびモタピゾン、バルデナフィル(vardenifil)およびスルデナフィル(suldenifil)からなる群より選択される。

0026

1つの態様において、本方法は、少なくとも1つの緩下剤の有効量を対象に投与する段階をさらに含む。1つの態様において、少なくとも1つの緩下剤は、SENNA、MIRALAX、PEG、またはカルシウムポリカルボフィルからなる群より選択される。

0027

1つの態様において、本方法は、少なくとも1つの抗炎症薬の有効量を対象に投与する段階をさらに含む。

0028

本発明はまた、本明細書に記載の製剤を含む薬学的組成物も提供する。

0029

本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかであると考えられ、それらの範囲に含まれる。

図面の簡単な説明

0030

プレカナチド(SP-304)治療は、毎日投薬後、初回便通までの時間を時間を短縮した。
慢性便秘患者における自発腸運動(SBM)に対する、プレカナチドの毎日の処置の効果。
慢性便秘患者における完全自発腸運動(CSBM)に対する、プレカナチドの毎日の処置の効果。
慢性便秘患者におけるブリストル大便スコア(Bristol Stool Form Score)(BSFS)に対する、プレカナチドの毎日の処置の効果。
慢性便秘患者におけるいきみスコアに対する、プレカナチドの毎日の処置の効果。
プレカナチドの14日間の毎日の処置後に腹部不快感スコアの改善を報告した対象のパーセンテージ

0031

詳細な説明
本発明は、ペプチドGCCアゴニストの薬学的製剤を提供する。本発明の製剤が「薬学的」製剤であるとは、それらが薬学的用途に適していることを意味するものとする。したがって、本明細書で用いる「製剤」という用語は、たとえ「薬学的」が明記されていなくても、薬学的製剤を範囲に含むことを意味する。本明細書に記載の製剤を含む薬学的組成物も本発明によって提供される。本発明の製剤は好ましくは、例えばプレカナチド(すなわち、SEQID #1)などのペプチドの、化学的および物理的分解に対する安定性を提供する。

0032

本発明は一部には、マンニトールが、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドと極めて効率的に混合し、分解に対する安定性を与えて、ペプチドを極めて低用量で製剤化することを可能にするという発見に基づく。本発明はまた、一部には、極めて低用量の、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドが、ヒトにおける疾患および障害の治療のために有効であるという発見にも基づく。有効であることがわかった用量範囲は、動物試験に基づいては予想されなかった。本発明はまた、一部には、二価カチオン(例えば、Ca2+)および/またはアミノ酸(例えば、ロイシン)が、GCCアゴニストペプチドの製剤を製造する工程(例えば、噴霧コーティング-乾燥工程)の間において本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドを安定化し、製造工程および製剤の貯蔵のいずれの間にも分解に対する安定性を与えるという発見にも基づく。

0033

プレカナチドは、4つのカルボン酸基および1個のアミン基が存在することから荷電性ペプチドであり、pKa算出値はおよそ3.5である。このため、プレカナチドは、溶液中または固体状態にあるイオンと相互作用する可能性が高い。プレカナチドは、長期安定性を高めるために、製造および貯蔵の間に水分の制御を必要とする吸湿性ペプチドである。プレカナチドは、ポリマー賦形剤との過酸化物反応によって形成される残留過酸化物またはホルムアミド混入物質の存在下で、酸化による分解を受けやすい。本発明は、含水量を最小限に抑える製造工程および乾燥固体製剤組成物を開示する。本製剤は、多くの薬学的賦形剤の中に見いだされることが多い残留ホルムアミドおよび過酸化物のレベルを最小限に抑えるための構成要素を含む。本発明はまた、製剤中の局所乾燥剤として機能しうる添加物(すなわち、CaCl2)も開示する。MgCl2、ZnCl2、MnCl2およびCaCl2などの二価カチオン塩はプレカナチドと結合して、水または酸素などの反応種分子変位によってプレカナチド分解を引き起こすのを立体的に妨げる。本発明はさらに、貯蔵の間の酸素曝露および水蒸気を最小限に抑えるための、残留ホルムアミドのスカベンジャー(ロイシン、イソロイシンおよびバリンなどのアミノ酸)を含み、かつパッケージングの確認を開示する。本発明はまた、溶液中分解を最小限に抑えるためにまずプレカナチドを冷水に溶解させ、その後にペプチド溶液粒子に噴霧コーティングした上で、湿分を除去するために乾燥させる段階を含む、安定な製造工程も開示する。

0034

本発明の製剤は、過敏腸症候群、非潰瘍性消化不良、慢性偽性腸閉塞症、機能性消化不良、結腸偽性閉塞症、十二指腸胃逆流症、胃食道逆流症、慢性特発性便秘、胃不全麻痺、胸やけ、胃癌、およびH.ピロリ感染症からなる群より選択される胃腸疾患または障害の治療または予防のために特に有用である。

0035

1つの態様において、本発明の製剤は、便秘の治療のための方法に用いられる。便秘を定義している臨床的に認められている基準は、便通の頻度、便の硬さ、および便通の容易さといった範囲にわたる。便秘の一般的な定義の1つは、1週間当たりの便通が3回未満というものである。他の定義には、異常に硬い便、または過度のいきみを必要とする排便が挙げられる。便秘は特発性のこともあれば(機能性便秘もしくは輸送遅延型便秘)、または神経障害代謝障害もしくは内分泌障害を含む他の原因による続発性のこともある。これらの障害には、糖尿病甲状腺機能低下症甲状腺機能亢進症低カルシウム血症多発性硬化症パーキンソン病脊髄病変神経線維腫症自律神経ニューロパチーシャーガス病ヒルシュスプルング病および嚢胞性線維症が含まれる。また、便秘が外科手術の結果であること、または、鎮痛薬オピオイド類など)、降圧薬抗痙攣薬、抗鬱薬鎮痙薬および抗精神病薬などの薬物の使用に起因することもある。好ましい態様において、便秘は慢性特発性便秘である。

0036

本発明の安定化された製剤は、ペプチドが化学分解に対して安定化されるように、1つまたは複数の賦形剤とともに製剤化された少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドを含む。ペプチドの化学分解は、酸化、水媒介分解、およびアルデヒドまたは還元糖との反応を含む、いくつかの機序によって起こる。理想的な賦形剤または賦形剤の組み合わせは、非吸湿性であり、還元糖をほとんどまたは全く有さず、かつ、鉄、過酸化物およびホルムアミドなどの混入物質を実質的に含まないと考えられる。本発明の製剤は、好ましくは水を実質的に含まない。この文脈において、水を「実質的に」含まないとは、パッケージング時点での製剤の含水量が製剤の総重量の好ましくは7%未満、5%未満、1%未満、または0.5%未満であることを意味する。1つの態様において、水の量は製剤の総重量の0.1〜5%である。1つの態様において、噴霧コーティング工程を通じて製造された本発明の製剤における水の量は、0.5%未満(例えば、約0.47%)である。

0037

本製剤の文脈において、「安定な」または「安定化された」という用語は、時間経過に伴う化学的または物理的な分解に対するペプチドの耐性のことを指す。好ましくは、本発明の安定な製剤は、製剤中に最初に存在したペプチドの量の少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも99%である製剤中のペプチドの量を、ある期間にわたって保つ。1つの態様において、本発明の安定な製剤は、ある期間(例えば、18カ月)にわたる総不純物含量の増加が、8%を上回らない、7%を上回らない、6%を上回らない、5%を上回らない、4%を上回らない、3%を上回らない、2%を上回らない、または1%を上回らない。1つの態様において、ペプチドは、25℃(25C)および相対湿度60%で貯蔵した場合に、少なくとも18カ月、少なくとも20カ月または少なくとも24カ月の期間にわたって、製剤中で化学的に安定である。1つの態様において、ペプチドは、2〜8℃(2〜8C)で貯蔵した場合に、少なくとも18カ月、少なくとも20カ月または少なくとも24カ月の期間にわたって、製剤中で化学的に安定である。1つの態様において、ペプチドは、25℃(25C)および相対湿度60%で貯蔵した場合に、少なくとも3カ月、12カ月、18カ月および好ましくは24カ月の期間にわたって、製剤中で化学的に安定である。1つの態様において、ペプチドは、30℃(30C)で貯蔵した場合に、少なくとも3カ月、18カ月および好ましくは24カ月の期間にわたって、製剤中で化学的に安定である。

0038

本発明の低用量製剤は、単位用量当たり10mg未満である量の少なくとも1つのGCCアゴニストペプチドを含む。投与の容易さおよび投与量の均一性のために、経口用組成物単位剤形として製剤化することが特に有利である。本明細書で用いる「単位剤形」という用語は、治療しようとする対象に対する単位投与量として適している、物理的に離散的な単位のことを指す;各単位は、必要とされる薬学的担体を伴った上で所望の治療効果を生じると算出された所定の数量の活性化合物を含む。本発明の単位剤形に関する仕様は、活性化合物の固有の特徴および達成しようとする具体的な治療効果によって決定され、かつそれらに直接依存する。1つの態様において、単位剤形は錠剤またはカプセルである。

0039

本発明の低用量製剤の1つの態様において、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量は0.01mgから10mgまでである。1つの態様において、単位用量当たりのGCCアゴニストペプチドの量は0.1mg、0.3mg、0.6mg、1.0mg、3.0mg、6.0mg、9.0mg、9.5mg、または10mgである。

0040

1つの態様において、低用量製剤は非吸湿性である担体を含む。1つの態様において、担体はマンニトールおよびマルトース(例えば、ADVANTOSE 100)から選択される。

0041

1つの態様において、担体はセルロース、好ましくは微結晶セルロース(例えば、Avicel PH 102またはCelphereSCP-100)である。1つの態様において、担体はリン酸カルシウムまたは硫酸カルシウムである。もう1つの態様において、担体はサッカリドである。本明細書で用いる「サッカリド」という用語は、ポリサッカリドのことも指す。このため、サッカリドという用語はポリサッカリドも含むことを意図している。1つの態様において、サッカリドは、マンニトール、トレハロース、ラクトース、スクロースソルビトールおよびマルトースから選択される。好ましい態様において、サッカリドはマンニトールである。サッカリドは含水量が少なく、粒径が小さく、かつ粒径分布が狭いことが好ましい。

0042

粒径が小さい、および/または球形状であり、かつサイズ分布が狭い担体が好ましい。20ミクロン未満の粒子は表面積と体積との比が比較的大きいことが原因で粒子間引力が優位となり、バルク流抵抗する。大きい粒子(100ミクロンを上回る)は、互いに転がり合うかまたは滑り合う傾向があり、小さい粒子と比較して、より優れたバルク流特性を呈する。狭い粒径分布は粒子の充填性を低下させ、流動性を高める。1つの態様において、粒子のサイズは20〜500ミクロンである(粒子の最大直径を測定。平均値)。1つの態様において、小さい粒径および狭い粒径範囲とは、20〜300ミクロン、50〜200ミクロン、または75〜150ミクロンのサイズ範囲を有する粒子のことを指す。ある態様において、担体は、噴霧乾燥工程を用いて得ることのできるような、実質的に球形状を有する。

0043

1つの態様において、低用量製剤は固体製剤であり、単位用量は錠剤またはカプセルの形態にある。1つの態様において、低用量製剤は液体製剤であり、単位剤形は液体充填カプセルである。1つの態様において、液体製剤は、親油性液体中にあるGCCアゴニストペプチドの溶液または懸濁液の形態にある。適した液体の例には、中鎖トリグリセリド(例えば、LABRAFAC Lipophile)、プロピレングリコールジカプリロカプレート(例えば、LABRAFACPG)、ビタミンE(例えば、トコフェロール)、PEG 400(例えば、ポリエチレングリコール低分子量(low M.W.)(液体))、プロピレングリコール、ダイズ油およびヒマシ油が含まれる。1つの態様において、液体は、中鎖トリグリセリド、プロピレングリコールジカプリロカプレート、ビタミンEおよびダイズ油からなる群より選択される。1つの態様において、精製特殊油はラッカセイ油、ヒマシ油、綿実油、トウモロコシ(コーン)油、オリーブ油、ゴマ油、ダイズ油およびヒマワリ油から選択される。1つの態様において、中鎖トリグリセリドまたは関連エステルは、AKOMEDE、AKOMED R、CAPTEX 355、LABRAFAC CC、LABRAFAC PG、LAUROGLYCOLFCC、MIGLYOL 810、MIGLYOL 812、MIGLYOL 829、MIGLYOL 840およびSOFTISAN 645である。

0044

本発明による製剤は、ブリスターパック中に含まれてもよい。1つの特定の態様において、製剤を含む粉末、錠剤またはカプセルは、ブリスターパックの中に含まれる。好ましくは、ブリスターパックは、水蒸気および酸素の透過をわずかしか許容しない材料でできている。1つの態様において、ブリスターパックは金属箔で構成される。1つの態様において、ブリスターパックはACLARで構成される。1つの態様において、ブリスターパックの容器には窒素またはアルゴンなどの不活性ガスによるフラッシングを行う。1つの態様において、容器は乾燥剤をさらに含む。1つの態様において、乾燥剤は塩化カルシウムである。1つの態様において、乾燥剤は分子ふるいである。

0045

当技術分野において公知のあらゆるGCCアゴニストを本発明に従って製剤化することができるものの、ウログアニリンおよび細菌STペプチドの類似体が好ましい。ある態様において、ウログアニリンおよび細菌STペプチド類似体は、天然型または「野生型」ペプチドと比較して、より優れた特性を有する。例えば、本発明に用いるためのウログアニリンおよび細菌STペプチドは、刺激されたヒト腸液およびヒト胃液の中に存在するカルボキシペプチダーゼ、アミノペプチダーゼ、および/または他のタンパク質分解酵素によるN末端およびC末端での分解に対する抵抗性を高めるために修飾されていることが好ましい。ある態様において、GCCアゴニスト製剤は、SEQID NO:1〜249から選択されるアミノ酸配列から本質的になるペプチドを含む。好ましい態様において、ペプチドは、SEQ ID NO:1、8、9、55および56から選択されるアミノ酸配列より本質的になる。「から本質的になる」という用語は、そのアミノ酸配列の点で参照ペプチドと同一であるペプチド、または構造もしくは機能のいずれの点に関しても参照ペプチドと実質的には異ならないペプチドのことを指す。ペプチドは、その一次アミノ酸配列が参照ペプチドと3個を上回るアミノ酸で異なるならば、またはそれによる細胞性cGMP産生の活性化が参照ペプチドと比較して50%を上回って低下するならば、参照ペプチドと実質的に異なる。好ましくは、実質的に類似したペプチドは、アミノ酸の違いが2個以内であるか、cGMP産生の活性化の違いが約25%以内である。好ましい態様において、GCCアゴニストは、少なくとも12個のアミノ酸残基を含み、最も好ましくは12〜26個のアミノ酸を含むペプチドである。ウログアニリンおよび細菌STペプチドのそのような類似体の非限定的な例は、以下のセクション1.2に記載されている。

0046

本発明は、ある種の胃腸障害の治療または予防、および胃腸運動の増大を必要とする対象において、GCCアゴニスト製剤の有効量を対象に投与することによって、ある種の疾患および障害を治療または予防するための方法、ならびに胃腸運動を増大させるための方法を提供する。本明細書で用いる「治療すること」という用語は、治療される胃腸障害に付随する少なくとも1つの臨床症状の軽減、部分的改善、緩和または鎮静緩和のことを指す。「予防すること」という用語は、予防しようとする胃腸障害に付随する少なくとも1つの臨床症状の発現または進行の阻害または遅延のことを指す。本明細書で用いる「有効量」という用語は、対象に何らかの改善または利益をもたらす量のことを指す。ある態様において、有効量とは、治療しようとする胃腸障害の少なくとも1つの臨床症状の何らかの緩和、鎮静緩和および/または減少をもたらす量のことである。他の態様において、有効量とは、予防しようとする胃腸障害に付随する少なくとも1つの臨床症状の発現または進行の何らかの阻害または遅延をもたらす量のことである。治療効果は、対象に何らかの利益がもたらされる限り、完全でなくても、治癒的でなくてもよい。「対象」という用語は、好ましくはヒト対象のことを指すが、非ヒト霊長動物、または好ましくはマウスラットイヌネコウシウマまたはブタから選択される他の哺乳動物のことを指してもよい。

0047

本発明の方法によれば、GCCアゴニスト製剤は、炎症、癌および他の障害、特に胃腸管のそれらを予防または治療するために、単独で、または1つもしくは複数の追加的な治療薬と組み合わせて投与することができる。好ましい態様において、GCCアゴニスト製剤は、慢性便秘の治療のために投与される。1つの態様において、GCCアゴニスト製剤は、ホスホジエステラーゼ阻害薬、環状ヌクレオチド(cGMPおよびcAMPなど)、緩下剤(センナ(SENNA)、メタムシル(METAMUCIL)、ミララックス(MIRALAX)、PEGまたはカルシウムポリカルボフィルなど)、便軟化剤、IBDに対する抗腫瘍壊死因子α療法薬レミケードREMICADE)、エンブレル(ENBREL)またはヒュマイラ(HUMAIRA)など)および抗炎症薬(COX-2阻害薬、スルファサラジン、5-ASA誘導体およびNSAIDSなど)からなる群より選択される、1つまたは複数の追加的な治療薬と組み合わせて投与される。ある態様において、GCCアゴニスト製剤は、前記GCCアゴニストと同時または逐次的に、cGMP特異的ホスホジエステラーゼ(cGMP-PDE)の阻害薬の有効用量と組み合わせて投与される。cGMP-PDE阻害薬には、例えば、スリンダクスルホン(suldinac sulfone)、ザプリナスト、モタピゾン、バルデナフィル(vardenifil)およびシルデナフィル(sildenafil)が含まれる。もう1つの態様において、GCCアゴニスト製剤は、環状ヌクレオチド輸送体の阻害薬と組み合わせて投与される。

0048

1.1 製剤
本発明の製剤は、1つまたは複数の本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドを、1つまたは複数の薬学的に許容される担体(希釈剤とも称される)および/または賦形剤と組み合わせて含有する。好ましい態様において、本発明の製剤は不活性担体を含む。不活性担体は好ましくは非吸湿性である。1つの態様において、製剤中の担体は還元糖をわずかしかまたは全く含有せず、かつ、鉄、過酸化物およびホルムアミドを非限定的に含む混入物質を実質的に含まない。1つの態様において、担体は、ソルビトール、マンニトール、EMDEXおよびデンプンからなる群より選択される。1つの態様において、担体はマンニトール(例えば、マンノゲム(MANNOGEM))または微結晶セルロース(例えば、プロソルブ(PROSOLV)、セルフィア(CELPHERE)、セルフィア(CELPHERE)ビーズ)である。

0049

本発明の低用量製剤は、単位用量当たり10mg以下のGCCアゴニストペプチドを含有する。製剤の残りの部分は、担体および1つまたは複数の任意選択的な賦形剤で構成される。1つの態様において、担体の量は製剤の総重量の少なくとも90%である。もう1つの態様において、担体の量は製剤の総重量の少なくとも95%または少なくとも98%である。1つの態様において、担体の量は製剤の総重量の90〜99.9%である。1つの態様において、1つまたは複数の任意選択的な賦形剤に崩壊剤が含まれ、これは製剤の総重量の1〜5%で存在する。1つの態様において、1つまたは複数の任意選択的な賦形剤には潤滑剤が含まれ、これは製剤の総重量の0.02〜5%で存在する。1つの態様において、1つまたは複数の任意選択的な賦形剤には、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジンフェニルアラニンアラニングルタミン酸アスパラギン酸グルタミンメチオニンアスパラギンチロシントレオニントリプトファンまたはグリシンなどのアミノ酸が含まれ、これは製剤の総重量の0.1〜4%(例えば、0.1〜1%)で存在する。1つの態様において、アミノ酸とGCCアゴニストペプチドとのモル比は約2:1〜約20:1(例えば、5:1)である。1つの態様において、1つまたは複数の任意選択的な賦形剤には、二価カチオン塩、より具体的には水溶性二価カチオン塩(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム塩化亜鉛塩化マンガン)などの安定化剤が含まれ、それは製剤の総重量の0.1〜12%(例えば、0.1〜4%)で存在する。1つの態様において、塩とGCCアゴニストペプチドとのモル比は約5:1〜約20:1(例えば、10:1)である。

0050

製剤が、必要に応じて、例えばラクトース、グルコースフルクトースガラクトース、トレハロース、スクロース、マルトース、ラフィノース(raffnose)、マルチトールメレジトーススタキオースラクチトールパラチニット(palatinite)、デンプン、キシリトール、マンニトール、ミオイノシトールなど、およびそれらの水和物、ならびにアミノ酸、例えばアラニン、グリシンおよびベタイン、ならびにポリペプチドおよびタンパク質、例えばアルブミンを含む、他の添加物を含有してもよい。

0051

薬学的に許容される担体および賦形剤のさらなる例には、結合剤充填剤、崩壊剤、潤滑剤、抗菌剤およびコーティング剤、例えば以下などが非限定的に含まれる:結合剤:トウモロコシデンプンジャガイモデンプン、他のデンプン、ゼラチン天然および合成のゴム、例えばアラビアゴムキサンタンゴムアルギン酸ナトリウムアルギン酸、他のアルジネートトラガカント末、グアーゴム、セルロースおよびその誘導体(例えば、エチルセルロース酢酸セルロースカルボキシメチルセルロースカルシウムカルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン(例えば、ポビドンクロスポビドンコポビドンなど)、メチルセルロースメトセル(Methocel)、アルファ化デンプン(例えば、Colorcon, Ltd.によって販売されているSTARCH 1500(登録商標)およびSTARCH 1500 LM(登録商標)など)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶セルロース(FMCCorporation, Marcus Hook, PA, USA)またはそれらの混合物、充填剤:タルク炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、第二リン酸カルシウム第三リン酸カルシウム、硫酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微結晶セルロース、粉末セルロースデキストレートdextrate)、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファ化デンプン、デキストロース、フルクトース、蜂蜜ラクトース無水物(anhydrate)、ラクトース一水和物、ラクトースおよびアスパルテーム、ラクトースおよびセルロース、ラクトースおよび微結晶セルロース、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、微結晶セルロース&;グアーゴム、糖蜜、スクロース、またはそれらの混合物、崩壊剤:寒天(agar-agar)、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム(polacrilin potassium)、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、他のデンプン、アルファ化デンプン、クレー、他のアルギン類、他のセルロース、ゴム(ジェランなど)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、またはそれらの混合物、潤滑剤:ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油軽油グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール類ステアリン酸ラウリル硫酸ナトリウムステアリルフマル酸ナトリウム植物性脂肪酸潤滑剤、タルク、硬化植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油)、ステアリン酸亜鉛オレイン酸エチルラウリン酸エチル、寒天、シロイド(syloid)シリカゲルAEROSIL 200, W.R. Grace Co., Baltimore, MD USA)、合成シリカ凝集エアロゾル(Deaussa Co., Piano, TX USA)、発熱性二酸化ケイ素(CAB-O-SIL, Cabot Co., Boston, MA USA)またはそれらの混合物、凝固阻止剤ケイ酸カルシウムケイ酸マグネシウム、二酸化ケイ素、コロイド状二酸化ケイ素、タルクまたはそれらの混合物、抗菌剤:塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウム安息香酸ベンジルアルコールブチルパラベン塩化セチルピリジニウムクレゾールクロロブタノールデヒドロ酢酸エチルパラベンメチルパラベンフェノールフェニルエチルアルコールフェノキシエタノール酢酸フェニル水銀、酢酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウムプロピルパラベン安息香酸ナトリウムデヒドロ酢酸ナトリウムプロピオン酸ナトリウムソルビン酸チメロサール(thimersol)、チモール(thymo)またはそれらの混合物、ならびにコーティング剤:カルボキシメチルセルロースナトリウム、酢酸フタル酸セルロース、エチルセルロース、ゼラチン、医薬用グレーズヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、酢酸フタル酸ポリビニルシェラック、スクロース、二酸化チタンカルナウバ蝋微結晶蝋ジェランゴム、マルトデキストリン、メタクリレート、微結晶セルロースおよびカラゲナン、またはそれらの混合物。

0052

本製剤はまた、プルロニック(Pluronic)(登録商標)、ポロキサマー(Poloxamer)(ルトロール(Lutrol(登録商標)およびポロキサマー188(Poloxamer 188))、アスコルビン酸グルタチオンプロテアーゼインヒビター(例えば、ダイズトリプシンインヒビター有機酸)、pH低下剤クリームおよびローション(マルトデキストリンおよびカラゲナンなど);チュアブル錠用の材料(デキストロース、フルクトース、ラクトース一水和物、ラクトースおよびアスパルテーム、ラクトースおよびセルロース、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、微結晶セルロースおよびグアーゴム、結晶ソルビトールなど);非経口(マンニトールおよびポビドンなど);可塑剤セバシン酸ジブチル、コーティング用可塑剤、酢酸フタル酸ポリビニルなど);粉末潤滑剤ベヘン酸グリセリルなど);軟質ゼラチンカプセル(ソルビトール特殊溶液など);コーティング用の球体球状糖(sugar sphere)など);球状化剤(ベヘン酸グリセリルおよび微結晶セルロースなど);懸濁化剤ゲル化剤(カラゲナン、ジェランゴム、マンニトール、微結晶セルロース、ポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、キサンタンゴムなど);甘味料(アスパルテーム、アスパルテームおよびラクトース、デキストロース、フルクトース、蜂蜜、マルトデキストリン、マルトース、マンニトール、糖蜜、結晶ソルビトール、ソルビトール特殊溶液、スクロースなど);湿式造粒剤(炭酸カルシウム、ラクトース無水物、ラクトース一水和物、マルトデキストリン、マンニトール、微結晶セルロース、ポビドン、デンプンなど)、カラメル、カルボキシメチルセルロースナトリウム、チェリークリーム香料およびチェリー香料、クエン酸無水物クエン酸、粉砂糖、D&C赤色33号、D&C黄色10号アルミニウムレーキエデト酸二ナトリウムエチルアルコール15%、FD&C黄色6号アルミニウムレーキ、FD&C青色1号アルミニウムレーキ、FD&C青色1号、FD&C青色2号アルミニウムレーキ、FD&C緑色3号、FD&C赤色40号、FD&C黄色6号アルミニウムレーキ、FD&C黄色6号、FD&C黄色10号、パルミトステアリン酸グリセロールモノステアリン酸グリセリルインジゴカルミンレシチン、マンニトール、メチルパラベンおよびプロピルパラベン、グリチルリチン酸アンモニウム、天然オレンジ香料および人工オレンジ香料、医薬用グレーズ、ポロキサマー188、ポリデキストロースポリソルベート20、ポリソルベート 80、ポリビドンアルファ化トウモロコシデンプン、アルファ化デンプン、赤色酸化鉄サッカリンナトリウムカルボキシメチルエーテルナトリウム塩化ナトリウムクエン酸ナトリウムリン酸ナトリウムイチゴ香料合成黒色酸化鉄、合成赤色酸化鉄、二酸化チタンおよび白を非限定的に含む、他の賦形剤およびそれらの部類も含むことができる。

0053

固体経口剤形を、任意で、コーティングシステム(例えば、Opadry(登録商標)fxフィルムコーティングシステム、例えばOpadry(登録商標)blue(OY-LS-20921)、Opadry(登録商標)white(YS-2-7063)、Opadry(登録商標)white(YS-1-7040)、および黒色インキ(S-1-8 106)で処理してもよい。

0054

遊離形態または塩のいずれかにある薬剤を、ポリ乳酸-グリコール酸PLGA)、ポリ-(I)-乳酸-グリコール酸-酒石酸(P(I)LGT)(WO 01/12233号)、ポリグリコール酸(U.S. 3,773,919号)、ポリ乳酸(U.S. 4,767,628号)、ポリ(ε-カプロラクトン)およびポリ(アルキレンオキシド)(U.S. 20030068384号)などのポリマーと配合して、持続放出製剤を作り出してもよい。本発明の組成物および方法に用いるための他の持続放出製剤およびポリマーは、EP 0 467 389 A2号、WO 93/24150号、U.S. 5,612,052号、WO 97/40085号、WO 03/075887号、WO 01/01964A2号、U.S. 5,922,356号、WO 94/155587号、WO 02/074247 A2号、WO 98/25642号、U.S. 5,968,895号、U.S. 6,180,608号、U.S. 20030171296号、U.S. 20020176841号、U.S. 5,672,659号、U.S. 5,893,985号、U.S. 5,134,122号、U.S. 5,192,741号、U.S. 5,192,741号、U.S. 4,668,506号、U.S. 4,713,244号、U.S. 5,445,832号、U.S. 4,931,279号、U.S. 5,980,945号、WO 02/058672号、WO 97/26015号、WO 97/04744号、およびUS20020019446号に記載されている。そのような持続放出製剤では、ポリペプチドの微粒子(Delie and Blanco-Prieto 2005 Molecule 10:65-80)をポリマーの微粒子と配合する。U.S. 6,011,0 1号およびWO 94/06452号は、ポリエチレングリコール(すなわち、PEG 300およびPEG 400)またはトリアセチンのいずれかを与える持続放出製剤を記載している。WO 03/053401号は、生物学的利用能を高めること、および胃腸管内の薬剤の制御放出をもたらすことの両方を行える可能性がある製剤を記載している。そのほかの制御放出製剤は、WO 02/38129号、EP 326151号、U.S. 5,236,704号、WO 02/30398号、WO 98/13029号;U.S. 20030064105号、U.S. 20030138488A1号、U.S. 20030216307A1号、U.S. 6,667,060号、WO 01/49249号、WO 01/49311号、WO 01/49249号、WO01/49311号およびU.S. 5,877,224号に記載されている。WO04041195号に記載されたものを含みうる材料(その中に記載された封止材および腸溶コーティングを含む)、ならびに、US4,910,021号およびWO9001329号に記載されたものを含む、結腸への送達を実現させるpH感受性コーティングを含みうる材料。US4910021号は、pH感受性材料を用いてカプセルをコーティングすることを記載している。WO9001329号は、酸を含有するビースに対してpH感受性コーティングを用いると、ビーズコアの中の酸がpH感受性コーティングの溶解を延長させることを記載している。米国特許第5,175,003号は、薬物送達システムに用いるための、pH感受性腸溶性材料、およびその腸溶性材料に浸透性を付与しうるフィルム形成性可塑剤で構成される二重機ポリマー混合物;薬物を浸透させた、場合によっては薬学的に中性の核を覆う二重機構ポリマー混合物で構成されるマトリックスペレット;同一または異なる組成の二重機構ポリマー混合物エンベロープでコーティングされたマトリックスペレットを含む、膜でコーティングされたペレット;およびマトリックスペレットを含有する薬学的剤形を開示している。このマトリックスペレットは、酸性pHでの拡散によって、および公称で約5.0またはそれ以上のpHレベルでの崩壊によって、酸可溶性薬物を放出する。

0055

本明細書に記載のGCCペプチドを、WO04052339号に記載されたpH誘発性放出制御放出システムとして製剤化することもできる。本明細書に記載の薬剤は、WO03105812号(押出し水和性(hyrdratable)ポリマー);WO0243767号(酵素で切断される膜トランスロケータ);WO03007913号およびWO03086297号(粘膜付着ステム);WO02072075号(pH低下剤および吸収促進剤を含む二層積層製剤);WO04064769号(アミド化ポリペプチド);WO05063156号(融解時にシュートロープ性および/またはチキソトロープ性を有する固形脂懸濁物);WO03035029号およびWO03035041号(浸食性胃内滞留性剤形);US5007790号およびUS5972389号(持続放出剤形);WO041 1271 1号(経口用延長放出組成物);WO05027878号、WO02072033号およびWO02072034号(天然ゴムまたは合成ゴムを含む遅延放出組成物);WO05030182号(放出速度が上昇する制御放出製剤);WO05048998号(マイクロカプセル封入システム);米国特許第5,952,314号(バイオポリマー);US5,108,758号(ガラス状アミロースマトリックス送達);US 5,840,860号(化工デンプンに基づく送達)のいずれかに記載された方法に従って製剤化することができる。JP10324642号(キトサンおよび胃液抵抗性材料、例えばコムギグリアジンまたはゼインなどを含む送達システム);US 5,866,619号およびUS 6,368,629号(サッカリドを含有するポリマー);US 6,531,152号(水溶性コアペクチン酸カルシウムまたは他の不水溶性ポリマー)および破裂性の他の外部コア(例えば、疎水性ポリマー-オイドラギット(Eudragrit))を含有する薬物送達システム);US 6,234,464号;US 6,403,130号(カゼインおよび高メトキシペクチンを含有するポリマーによるコーティング;WO0174 175号(メイラード反応生成物);WO05063206号(溶解度を高める製剤);WO040 19872号(移行性融合タンパク質)。

0056

本明細書に記載のGCCペプチドを、胃腸内滞留システム技術(GIRES;Merrion Pharmaceuticals)を用いて製剤化することもできる。GIRESは、経口投与用薬物カプセル内に入れられた膨張性パウチの内部に制御放出剤形を含む。カプセルが溶解すると、ガス発生システムのために胃内でパウチが膨張して、胃内に16〜24時間滞留し、その全時間を通して本明細書に記載の薬物が放出される。

0057

また、本明細書に記載のGCCペプチドを、マルチマトリックスシステム技術(MMX)を用いて製剤化することもできる。

0058

本明細書に記載のGCCペプチドを、US 4,503,030号、US 5,609,590号およびUS 5,358,502号に開示されたものを含む浸透デバイスを用いて製剤化することができる。US 4,503,030号は、胃腸管のある特定のpH領域に薬物を分配するための浸透デバイスを開示している。より詳細には、その発明は、薬物を含む区画を取り囲む半透性pH感受性組成物で形成された壁を含み、その壁を通る通路デバイスの外部と区画とをつないでいる浸透デバイスに関する。このデバイスはpHが3.5未満の胃腸管領域では薬物を制御された速度で送達し、pHが3.5を上回る胃腸管の領域ではデバイスが自壊して薬物をすべて放出することにより、薬物吸収に関する全面的利用能が提供される。米国特許第5,609,590号および5,358,502号は、有益な薬剤を水性環境に分配させる浸透破裂デバイスを開示している。このデバイスは、有益な薬剤、および少なくとも一部が半透膜に取り囲まれた浸透剤を含む。有益な薬剤が浸透剤として働いてもよい。この半透膜は水には透過性で、有益な薬剤および透過剤には実質的に不透過性である。半透膜には誘発手段(例えば、半分ずつのカプセル2個をつなぐ)が結びつけられている。誘発手段は、3から9までのpHで活性化され、有益な薬剤の最終的ながらも突発的な送達を誘発する。これらのデバイスは、浸透破裂によって、有益な薬剤のコアボーラスとしてのpH誘発性放出を可能にする。

0059

1.2GCCアゴニスト
本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、グアニル酸シクラーゼCと結合して、cGMPの細胞内産生を刺激する。任意で、GCCアゴニストはアポトーシスを誘導して上皮細胞の増殖を阻害する。「グアニル酸シクラーゼC」という用語は、ペプチド腸内細菌によって分泌される耐熱性毒素(ST)の腸管受容体として作用する膜貫通型のグアニル酸シクラーゼのことを指す。グアニル酸シクラーゼCはまた、天然型ペプチドであるグアニリンおよびウログアニリンの受容体でもある。これらのペプチドのそれぞれに対して異なる受容体が存在する可能性は否定されていない。それ故に、「グアニル酸シクラーゼC」という用語は、胃腸粘膜の内面を覆う上皮細胞上で発現される膜貫通型グアニル酸シクラーゼ受容体クラスも範囲に含みうる。

0060

「GCCアゴニスト」という用語は、腸管グアニル酸シクラーゼCと結合してcGMPの細胞内産生を刺激するような、ペプチドおよび非ペプチド性化合物の両方のことを指す。GCCアゴニストがペプチドである場合、この用語は、グアニル酸シクラーゼCと結合してcGMPの細胞内産生を刺激する、そのようなペプチドおよびプロペプチド生物学的活性断片を範囲に含む。

0061

好ましくは、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、ウログアニリン、グアニリンおよびSTペプチドなどの天然型GCCアゴニストよりも高いレベルで細胞内cGMP産生を刺激する。いくつかの態様において、GCCアゴニストは、SP-304(SEQID NO:1)と命名されたペプチドよりも高いレベルで細胞内cGMP産生を刺激する。特定的な態様において、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、ウログアニリン、グアニリン、リンホグアニリン(lymphoguanylin)、リナクロチド、STペプチドまたはSP-304と比較して、5%、10%、20%、30%、40%、50%、75%、90%またはそれ以上の細胞内cGMPを刺激する。「誘導する」および「刺激する」という用語は、本明細書の全体にわたって互換的に用いられる。

0062

好ましくは、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、ウログアニリン、グアニリンおよびSTペプチドなどの天然型GCCアゴニストよりも安定である。いくつかの態様において、GCCアゴニストは、SP-304と命名されたペプチドよりも安定である。この文脈における「安定性」とは、参照ペプチドと比較した、胃腸液および/または腸液(または擬似胃腸液または腸液)中での分解に対する抵抗性のことを指す。例えば、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、好ましくは、天然型GCCアゴニストおよび/またはSP-304と比較して、2%、3%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、75%、90%またはそれ以下で分解する。

0063

本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、好ましくはペプチドである。いくつかの態様において、GCCアゴニストペプチドは、長さが30アミノ酸未満である。特定の態様において、GCCアゴニストペプチドは長さが30、25、20、15、14、13、12、11、10もしくは5アミノ酸であるかまたはそれ未満である。本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストペプチドの例には、2008年6月4日に提出された米国特許出願公開第12/133,344号、2009年6月4日に提出された第12/478505号;2009年6月4日に提出された第12/478511号;2009年7月16日に提出された第12/504288号;ならびに2007年6月4日に提出された米国特許仮出願第60/933194号;2008年6月4日に提出された第61/058,888号;2008年6月4日に提出された第61/058,892号;および2008年7月16日に提出された第61/081,289号に記載されたものが含まれ、これらはそれぞれその全体が参照により本明細書に組み入れられる。

0064

本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストペプチドの具体的な例には、以下の表I〜VIIに記載されたものが含まれる。表I〜VIIで用いる場合、「PEG3」または「3PEG」という用語は、アミノエチルオキシ-エチルオキシ-酢酸(AeeA)などのポリエチレングリコール、およびそれらのポリマーのことを指す。「Xaa」という用語は、任意の天然または非天然のアミノ酸またはアミノ酸類似体のことを指す。「Maa」という用語は、システイン(Cys)、ペニシラミン(Pen)ホモシステインまたは3-メルカプトプロリンのことを指す。「Xaan1」という用語は、長さが1、2または3残基である任意の天然または非天然のアミノ酸またはアミノ酸類似体のアミノ酸配列を表すことを意味し;Xaan2は長さが0または1残基であるアミノ酸配列を表すことを意味し;Xaan3は長さが0、1、2、3、4、5または6残基であるアミノ酸配列を表すことを意味する。さらに、Xaa、Xaan1、Xaan2またはXaan3によって表される任意のアミノ酸は、L-アミノ酸、D-アミノ酸、メチル化アミノ酸、またはそれらの任意の組み合わせであってよい。任意で、表中の式I〜XXによって表される任意のGCCアゴニストペプチドは、N末端、C末端またはその両方に、1つまたは複数のポリエチレングリコール残基を含有してもよい。

0065

ある態様において、本発明のGCCアゴニスト製剤はSEQID NO:1〜249から選択されるペプチドを含み、それらの配列は以下の表I〜VIIに示されている。1つの態様において、GCCアゴニスト製剤は、SEQ ID NO:1、8、9、55または56によって指定されるペプチドを含む。

0066

ある態様において、本発明のGCCアゴニスト製剤は、SEQID NO:1〜249から選択されるペプチドと実質的に同等なペプチドを含む。「実質的に同等な」という用語は、いくつかの特定の残基が欠失するかまたは他のアミノ酸で置き換えられても、そのペプチドが腸管グアニル酸シクラーゼ受容体と結合して体液および電解質の輸送を刺激する能力が損なわれない、結合ドメインのアミノ酸配列と同等なアミノ酸配列を有するペプチドのことを指す。

0067

1.2.1GCCアゴニストペプチド
好ましい態様において、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストは、GCCアゴニストペプチドである。ある態様において、GCCアゴニストペプチドはウログアニリンまたは細菌STペプチドの類似体である。ウログアニリンは、ナトリウム利尿活性を有する循環性ペプチドホルモンである。STペプチドは、グアニル酸シクラーゼ受容体を活性化して分泌性下痢を引き起こす大腸菌(E. coli)および他の腸内細菌の病原性菌株によって分泌される、耐熱性エンテロトキシン(STペプチド)のファミリーメンバーである。細菌STペプチドとは異なり、ウログアニリンのグアニル酸シクラーゼ受容体との結合は消化管の生理的pHに依存する。したがって、ウログアニリンは、重度の下痢を引き起こすことなく、体液および電解質の輸送をpH依存的な様式で調節すると予想される。

0068

本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストペプチドは、L-アミノ酸、D-アミノ酸またはその両方の組み合わせのポリマーでありうる。例えば、さまざまな態様において、ペプチドはDレトロ-インベルソペプチドである。「レトロ-インベルソ異性体」という用語は、配列の向きが逆転し、各アミノ酸残基のキラリティーが逆になっている、線状ペプチドの異性体のことを指す。例えば、Jameson et al., Nature, 368, 744-746 (1994);Brady et al, Nature, 368, 692-693 (1994)を参照。D-鏡像異性体および逆合成を組み合わせることの最終的な結果は、各アミド結合におけるカルボニル基およびアミノ基の位置が入れ替わる一方で、各α炭素側鎖基の位置は保存されることである。別段に明記する場合を除き、本発明のあらゆる所与のL-アミノ酸配列は、対応するネイティブ性L-アミノ酸配列に関する配列の逆転物を合成することによって、Dレトロ-インベルソペプチドにすることができると推定される。

0069

本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストペプチドは、グアニル酸シクラーゼCを発現する細胞および組織において細胞内cGMP産生を誘導することができる。ある態様において、GCCアゴニストペプチドは、ウログアニリン、グアニリンまたはSTペプチドなどの天然型GCCアゴニストと比較して、5%、10%、20%、30%、40%、50%、75%、90%またはそれ以上、細胞内cGMPを刺激する。任意で、GCCアゴニストペプチドは、SP-304(SEQID NO:1)と比較して、5%、10%、20%、30%、40%、50%、75%、90%またはそれ以上、細胞内cGMPを刺激する。さらなる態様において、GCCアゴニストペプチドはアポトーシス、例えばプログラム細胞死を指摘するか、または嚢胞性線維症膜コンダクタンス調節因子(CFTR)を活性化する。

0070

いくつかの態様において、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストペプチドは、天然型GCCアゴニストおよび/またはSP-304(SEQID NO:1)、SP-339(リナクロチド)(SEQ ID NO:55)もしくはSP-340(SEQ ID NO:56)よりも安定である。例えば、GCCアゴニストペプチドは、天然型GCCアゴニストおよび/またはSP-304、SP-339(リナクロチド)もしくはSP-340と比較して、2%、3%、5%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、75%、90%またはそれ未満で分解する。ある態様において、本発明の製剤および方法に用いるためのGCCアゴニストペプチドは、天然型GCCアゴニストおよび/またはSP-304(SEQ ID NO:1)、SP-339(リナクロチド)(SEQ ID NO:55もしくはSP-340(SEQ ID NO:56)よりも、タンパク質分解消化に対して安定である。1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、胃腸管の酵素によるタンパク質分解(protealysis)に対してペプチドをより抵抗性にするために、ペグ化されている。好ましい態様において、GCCアゴニストペプチドは、そのC末端、そのN末端または両方の末端で、アミノエチルオキシ-エチルオキシ-酢酸(Aeea)基によってペグ化されている。

0071

本発明の方法および製剤に用いうるGCCアゴニストペプチドの具体的な例には、SEQID NO:1〜249によって指定された群から選択されるペプチドが含まれる。

0072

1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、式X〜XVIIのいずれか1つのアミノ酸配列(例えば、SEQID NO:87〜98)を有するペプチドである。

0073

いくつかの態様において、GCCアゴニストペプチドは式Iのアミノ酸配列を有するペプチドを含み、ここで式Iの少なくとも1つのアミノ酸はD-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸である、かつ/または16位のアミノ酸がセリンである。好ましくは、式Iの16位のアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。例えば、式Iの16位のアミノ酸はd-ロイシンまたはd-セリンである。任意で、式Iの1〜3位のアミノ酸の1つまたは複数は、D-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸であるか、またはD-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸の組み合わせである。例えば、式IのAsn1、Asp2またはGlu3(またはそれらの組み合わせ)は、D-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式IのXaa6位のアミノ酸はロイシン、セリンまたはチロシンである。

0074

代替的な態様において、GCCアゴニストペプチドは式IIのアミノ酸配列を有するペプチドを含み、ここ式IIの少なくとも1つのアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式IIのXaan2によって表されるアミノ酸は、D-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。いくつかの態様において、式IIのXaan2によって表されるアミノ酸はロイシン、d-ロイシン、セリンまたはd-セリンである。好ましくは、式IIのXaan1によって表される1つまたは複数のアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式IIのXaa6位のアミノ酸はロイシン、セリンまたはチロシンである。

0075

いくつかの態様において、GCCアゴニストペプチドは式IIIのアミノ酸配列を有するペプチドを含み、ここで式IIIの少なくとも1つのアミノ酸はD-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸であり、かつ/またはMaaはシステインではない。好ましくは、式IIIのXaan2によって表されるアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。いくつかの態様において、式IIIのXaan2によって表されるアミノ酸はロイシン、d-ロイシン、セリンまたはd-セリンである。好ましくは、式IIIのXaan1によって表される1つまたは複数のアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式IIIのXaa6位のアミノ酸はロイシン、セリンまたはチロシンである。

0076

他の態様において、GCCアゴニストペプチドは式IVのアミノ酸配列を有するペプチドを含み、ここで式IVの少なくとも1つのアミノ酸はD-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸であり、かつ/またはMaaはシステインではない。好ましくは、式IVのXaan2はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。いくつかの態様において、式IVのXaan2によって表されるアミノ酸はロイシン、d-ロイシン、セリンまたはd-セリンである。好ましくは、式IVのXaan1によって表されるアミノ酸の1つまたは複数はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式IVのXaa6によって表されるアミノ酸はロイシン、セリンまたはチロシンである。

0077

さらなる態様において、GCCアゴニストペプチドは式Vのアミノ酸配列を有するペプチドを含み、ここで式Vの少なくとも1つのアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式Vの16位のアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。例えば、式Vの16位のアミノ酸(すなわち、Xaa16)はd-ロイシンまたはd-セリンである。任意で、式Vの1〜3位のアミノ酸の1つまたは複数は、D-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸、またはD-アミノ酸もしくはメチル化アミノ酸の組み合わせである。例えば、式VのAsn1、Asp2またはGlu3(またはそれらの組み合わせ)はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式VのXaa6で表されるアミノ酸はロイシン、セリンまたはチロシンである。

0078

さらなる態様において、GCCアゴニストペプチドは式VI、VII、VIIIまたはIXのアミノ酸配列を有するペプチドを含む。好ましくは、式VI、VII、VIIIまたはIXの6位のアミノ酸はロイシン、セリンまたはチロシンである。いくつかの局面において、式VI、VII、VIIIまたはIXの16位のアミノ酸はロイシンまたはセリンである。好ましくは、式Vの16位のアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。

0079

さらなる態様において、GCCアゴニストペプチドは、式X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVIまたはXVIIのアミノ酸配列を有するペプチドを含む。任意で、式X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVIまたはXVIIの1つまたは複数のアミノ酸はD-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。好ましくは、式X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVIまたはXVIIによるペプチドのカルボキシ末端のアミノ酸は、D-アミノ酸またはメチル化アミノ酸である。例えば、式X、XI、XII、XIII、XIV、XV、XVIまたはXVIIによるペプチドのカルボキシ末端のアミノ酸はD-チロシンである。

0080

好ましくは、式XIVのXaa6によって表されるアミノ酸はチロシン、フェニルアラニン(phenyalamine)またはセリンである。最も好ましくは、式XIVのXaa6によって表されるアミノ酸はフェニルアラニン(phenyalamine)またはセリンである。好ましくは、式XV、XVIまたはXVIIのXaa4によって表されるアミノ酸はチロシン、フェニルアラニン(phenyalamine)またはセリンである。最も好ましくは、式V、XVIまたはXVIIのアミノ酸位置Xaa4はフェニルアラニン(phenyalamine)またはセリンである。

0081

いくつかの態様において、GCRAペプチドは式XVIIIのアミノ酸配列を含有するペプチドを含む。好ましくは、式XVIIIの1位のアミノ酸はグルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミンまたはリシンである。好ましくは、式XVIIIの2位および3位のアミノ酸はグルタミン酸またはアスパラギン酸である。好ましくは、5位のアミノ酸はグルタミン酸である。好ましくは、式XVIIIの6位のアミノ酸はイソロイシン、バリン、セリン、トレオニンまたはチロシンである。好ましくは、式XVIIIの8位のアミノ酸はバリンまたはイソロイシンである。好ましくは、式XVIIIの9位のアミノ酸はアスパラギンである。好ましくは、式XVIIIの10位のアミノ酸はバリンまたはメチオニンである。好ましくは、式XVIIIの11位のアミノ酸はアラニンである。好ましくは、式XVIIIの13位のアミノ酸はトレオニンである。好ましくは、式XVIIIの14位のアミノ酸はグリシンである。好ましくは、式XVIIIの16位のアミノ酸はロイシン、セリンまたはトレオニンである。

0082

代替的な態様において、GCRAペプチドは、式XIXのアミノ酸配列を含有するペプチドを含む。好ましくは、式XIXの1位のアミノ酸はセリンまたはアスパラギンである。好ましくは、式XIXの2位のアミノ酸はヒスチジンまたはアスパラギン酸である。好ましくは、式XIXの3位のアミノ酸はトレオニンまたはグルタミン酸である。好ましくは、式XIXの5位のアミノ酸はグルタミン酸である。好ましくは、式XIXの6位のアミノ酸はイソロイシン、ロイシン、バリンまたはチロシンである。好ましくは、式XIXの8、10、11または13位のアミノ酸はアラニンである。好ましくは、式XIXの9位のアミノ酸はアスパラギンまたはフェニルアラニンである。好ましくは、式XIXの14位のアミノ酸はグリシンである。

0083

さらなる態様において、GCRAペプチドは式XXのアミノ酸配列を含有するペプチドを含む。好ましくは、式XXの1位のアミノ酸はグルタミンである。好ましくは、式XXの2位または3位のアミノ酸はグルタミン酸またはアスパラギン酸である。好ましくは、式XXの5位のアミノ酸はグルタミン酸である。好ましくは、式XXの6位のアミノ酸はトレオニン、グルタミン、チロシン、イソロイシンまたはロイシンである。好ましくは、式XXの8位のアミノ酸はイソロイシンまたはバリンである。好ましくは、式XXの9位のアミノ酸はアスパラギンである。好ましくは、式XXの10位のアミノ酸はメチオニンまたはバリンである。好ましくは、式XXの11位のアミノ酸はアラニンである。好ましくは、式XXの13位のアミノ酸はトレオニン(threonione)である。好ましくは、式XXの1位のアミノ酸はグリシンである。好ましくは、式XXの15位のアミノ酸はチロシンである。任意で、式XXの15位のアミノ酸は長さが2アミノ酸であり、システイン(Cys)、ペニシラミン(Pen)ホモシステイン、または3-メルカプトプロリンおよびセリン、ロイシンもしくはトレオニンである。

0084

ある態様において、GCCアゴニストペプチドの1つまたは複数のアミノ酸は、非天然型アミノ酸または天然型もしくは非天然型のアミノ酸類似体によって置き換えられている。そのようなアミノ酸およびアミノ酸類似体は当技術分野において公知である。例えば、Hunt, "The Non-Protein Amino Acids," in Chemistry and Biochemistry of the Amino Acids, Barrett, Chapman and Hall, 1985を参照。いくつかの態様において、アミノ酸は、天然の非必須アミノ酸、例えばタウリンによって置き換えられる。非タンパク質アミノ酸によって置き換えることのできる天然型アミノ酸の非限定的な例には、以下のものが含まれる:(1)芳香族アミノ酸は、3,4-ジヒドロキシ-L-フェニルアラニン、3-ヨード-L-チロシン、トリヨードチロニン、L-チロキシンフェニルグリシン(Phg)またはノル-チロシン(norTyr)によって置き換えることができる;(2)PhgおよびnorTyr、ならびにPheおよびTyrを含む他のアミノ酸は、例えばハロゲン、-CH3、-OH、-CH2NH3、-C(O)H、-CH2CH3、-CN、-CH2CH2CH3、-SHまたは別の基によって置換しうる;(3)グルタミン残基は、γ-ヒドロキシ-Gluまたはγ-カルボキシ-Gluによって置換しうる;(4)チロシン残基は、L-α-メチルフェニルアラニンなどのα置換アミノ酸により、または類似体、例えば3-アミノ-Tyr;Tyr(CH3);Tyr(PO3(CH3)2);Tyr(SO3H);β-シクロヘキシル-Ala;β-(1-シクロペンテニル)-Ala;β-シクロペンチル-Ala;β-シクロプロピル-Ala;β-キノリル-Ala;β-(2-チアゾリル)-Ala;β-(トリアゾール-1-イル)-Ala;β-(2-ピリジル)-Ala;β-(3-ピリジル)-Ala;アミノ-Phe;フルオロ-Phe;シクロヘキシル-Gly;tBu-Gly;β-(3-ベンゾチエニル)-Ala;β-(2-チエニル)-Ala;5-メチル-Trp;およびA-メチル-Trpなどによって置換することができる;(5)プロリン残基は、ホモプロ(L-ピペコリン酸);ヒドロキシ-Pro;3,4-デヒドロ-Pro;4-フルオロ-Pro;もしくはα-メチル-Pro、またはその構造を有するN(α)-C(α)環化アミノ酸類似体によって置換することができる:n=0、1、2、3;(6)アラニン残基は、α-置換もしくはN-メチル化アミノ酸、例えば、α-アミノイソ酪酸(aib)、L/D-α-エチルアラニン(L/D-イソバリン)、L/D-メチルバリン、もしくはL/D-α-メチルロイシンなど、またはβ-フルオロ-Alaなどの非天然アミノ酸によって置換することができる。アラニンも置換することができる:n=0、1、2、3。グリシン残基は、α-アミノイソ酪酸(aib)またはL/D-α-エチルアラニン(L/D-イソバリン)によって置換することができる。

0085

非天然アミノ酸のさらなる例には、以下のものが含まれる:チロシンの非天然類似体;グルタミンの非天然類似体;フェニルアラニンの非天然類似体;セリンの非天然類似体;トレオニンの非天然類似体;アルキルアリールアシル、アジドシアノ、ハロヒドラジンヒドラジドヒドロキシルアルケニルアルキニル(alkynl)、エーテル、チオールスルホニルセレノ、エステル、チオ酸ボレートボロネートホスホホスホノホスフィン複素環式エノンイミン、アルデヒド、ヒドロキシルアミンケト、もしくはアミノ置換アミノ酸、またはそれらの任意の組み合わせ;光活性化しうる架橋部を有するアミノ酸;スピン標識されたアミノ酸;蛍光性アミノ酸新規官能基を有するアミノ酸;別の分子と共有結合的または非共有結合的に相互作用するアミノ酸;金属結合アミノ酸;天然にアミド化されていない部位でアミド化されたアミノ酸、金属含有アミノ酸;放射性アミノ酸;光ケージド(photocaged)アミノ酸および/または光異性化しうるアミノ酸;ビオチンまたはビオチン類似体を含有するアミノ酸;グリコシル化された、または糖質で修飾されたアミノ酸;ケト含有アミノ酸;ポリエチレングリコールまたはポリエーテルを含むアミノ酸;重原子置換されたアミノ酸(例えば、重水素トリチウム、13C、15Nまたは18Oを含有するアミノ酸);化学切断しうるかまたは光切断しうるアミノ酸;長く伸びる側鎖を有するアミノ酸;毒性基を含有するアミノ酸;糖置換されたアミノ酸、例えば、糖置換セリンなど;炭素結合糖含有アミノ酸;酸化還元活性アミノ酸;α-ヒドロキシ含有酸;アミノチオ酸含有アミノ酸;α,α二置換アミノ酸;β-アミノ酸;プロリン以外の環状アミノ酸;O-メチル-L-チロシン;L-3-(2-ナフチル)アラニン;3-メチル-フェニルアラニン;ρ-アセチル-L-フェニルアラニン;O-4-アリル-L-チロシン;4-プロピル-L-チロシン;トリ-O-アセチル-GlcNAcβ-セリン;L-ドーパ;フッ化フェニルアラニン;イソプロピル-L-フェニルアラニン;p-アジド-L-フェニルアラニン;p-アシル-L-フェニルアラニン;p-ベンゾイル-L-フェニルアラニン;L-ホスホセリン;ホスホノセリン;ホスホノチロシン;p-ヨード-フェニルアラニン;4-フルオロフェニルグリシン;p-ブロモフェニルアラニン;p-アミノ-L-フェニルアラニン;イソプロピル-L-フェニルアラニン;L-3-(2-ナフチル)アラニン;D-3-(2-ナフチル)アラニン(dNal);アミノ-、イソプロピル-、またはO-アリル含有フェニルアラニン類似体;ドーパ、0-メチル-L-チロシン;グリコシル化アミノ酸;p-(プロパルギルオキシ)フェニルアラニン;ジメチル-リシン;ヒドロキシ-プロリン;メルカプトプロピオン酸;メチル-リシン;3-ニトロ-チロシン;ノルロイシンピログルタミン酸;Z(カルボベンゾキシル);ε-アセチル-リシン;β-アラニンアミノベンゾイル誘導体;アミノ酪酸(Abu);シトルリン;アミノヘキサン酸アミノイソ酪酸(AIB);シクロヘキシルアラニン;d-シクロヘキシルアラニン;ヒドロキシプロリン;ニトロ-アルギニン;ニトロ-フェニルアラニン;ニトロ-チロシン;ノルバリンオクタヒドロインドールカルボキシレートオルニチン(Orn);ペニシラミン(PEN);テトラヒドロイソキノリンアセトアミドメチルで保護されたアミノ酸、ならびにペグ化アミノ酸。非天然アミノ酸およびアミノ酸類似体のさらなる例は、U.S. 20030108885号、U.S. 20030082575号、US20060019347号(段落410〜418)、およびそれらに引用された参考文献に見いだすことができる。本発明のポリペプチドは、US20060019347号、段落589に記載されたものを含む、さらなる修飾を含みうる。非天然型アミノ酸を含む例示的なGCCアゴニストペプチドには、例えば、SP-368およびSP-369が含まれる。

0086

いくつかの態様において、GCCアゴニストペプチドは環状ペプチドである。GCCアゴニスト環状ペプチドは、当技術分野において公知の方法によって調製することができる。例えば、大環状化は、多くの場合、ペプチドのN末端とC末端との間、側鎖とN末端もしくはC末端との間[例えば、K3Fe(CN)6をpH8.5で用いて](Samson et al., Endocrinology, 137: 5182-5185 (1996))、またはシステインなどの2つのアミノ酸側鎖の間にアミド結合を形成させることによって実現される。例えば、DeGrado, Adv Protein Chem, 39: 51-124 (1988)を参照。さまざまな態様において、GCCアゴニストペプチドは、[4,12; 7,15]二環体(bicycle)である。

0087

ある態様において、GCCアゴニストペプチド中でジスルフィド結合を通常形成する一方または両方のCys残基は、ホモシステイン、ペニシラミン、3-メルカプトプロリン(Kolodziej et al. 1996 Int. J. Pept. Protein Res. 48:274)、β,βジメチルシステイン(Hunt et al. 1993 Int. J. Pept. Protein Res. 42:249)、またはジアミノプロピオン酸(Smith et al. 1978 J. Med. Chem. 2 1:117)によって置き換えられて、通常のジスルフィド結合の位置で代替的な内部架橋を形成する。

0088

ある態様において、GCCアゴニストペプチド中の1つまたは複数のジスルフィド結合は、代替的な共有結合性架橋、例えば、アミド結合(-CH2CH(O)NHCH2-もしくは-CH2NHCH(O)CH2-)、エステル結合チオエステル結合ラクタム架橋、カルバモイル結合、尿素結合チオ尿素結合、ホスホネートエステル結合、アルキル結合(-CH2CH2CH2CH2-)、アルケニル結合(-CH2CH=CHCH2-)、エーテル結合(-CH2CH2OCH2-もしくは-CH2OCH2CH2-)、チオエーテル結合(-CH2CH2SCH2-もしくは-CH2SCH2CH2-)、アミン結合(-CH2CH2NHCH2-もしくは-CH2NHCH2CH2-)、またはチオアミド結合(-CH2CH(S)HNHCH2-もしくは-CH2NHCH(S)CH2-)によって置き換えられている。例えば、Leduら(Proc. Natl. Acad. Sci. 100:11263-78, 2003)は、ラクタム架橋およびアミド架橋を調製するための方法を記載している。ラクタム架橋を含む例示的なGCCアゴニストペプチドには、例えば、SP-370が含まれる。

0089

ある態様において、GCCアゴニストペプチドは、代替的な結合によって置き換えられた1つまたは複数の従来のポリペプチド結合を有する。そのような置換は、ポリペプチドの安定性を高めることができる。例えば、残基のアミノ末端芳香族残基(例えば、Tyr、Phe、Trp)との間のポリペプチド結合を代替的な結合で置き換えることにより、カルボキシペプチダーゼによる切断を減少させて、消化管における半減期を延長させることができる。ポリペプチド結合を置き換えることができる結合には、以下のものが含まれる:レトロ-インベルソ結合(NH-C(O)の代わりにC(O)-NH);還元アミド結合(NH-CH2);チオメチレン結合(S-CH2またはCH2-S);オキソメチレン結合(O-CH2またはCH2-O);エチレン結合(CH2-CH2);チオアミド結合(C(S)-NH);トランス-オレフィン結合(CH=CH);フルオロ(fiuoro)置換トランス-オレフィン(olefme)結合(CF=CH);ケトメチレン結合(C(O)-CHRまたはCHR-C(O)、式中、RはHまたはCH3である);およびフルオロ-ケトメチレン結合(C(O)-CFRまたはCFR-C(O)、式中、RはHまたはFまたはCH3である)。

0090

ある態様において、GCCアゴニストペプチドは、標準的な修飾を用いて修飾される。修飾は、アミノ(N-)末端、カルボキシ(C-)末端、内部、または前述の任意の組み合わせで行うことができる。本明細書に記載の1つの局面において、ポリペプチド上に複数の種類の修飾が存在してもよい。修飾には、アセチル化、アミド化、ビオチン化シンナモイル化(cinnamoylation)、ファルネシル化ホルミル化ミリストイル化パルミトイル化リン酸化(Ser、TyrまたはThr)、ステアロイル化、スクシニル化スルフリル化および環化(ジスルフィド架橋またはアミド環化を介して)、ならびにCys3またはCys5による修飾が非限定的に含まれる。本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドを、2,4-ジニトロフェニルDNP)、DNP-リシンによって、7-アミノ-4-メチル-クマリン(AMC)、フルオレセイン(flourescein)、NBD(7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール)、p-ニトロ-アニリドローダミンB、EDANS(5-((2-アミノエチル)アミノ)ナフタレン-1-スルホン酸)、ダブシル(dabcyl)、ダブシル(dabsyl)、ダンシルテキサスレッドFMOC、およびTamra(テトラメチルローダミン)による修飾によって修飾することもできる。また、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドを、例えば、ポリエチレングリコール(PEG);アルキル基(例えば、C1〜C20の直鎖状または分岐アルキル基);脂肪酸基(fatty acid radical);PEG、アルキル基および脂肪酸基の組み合わせ(米国特許第6,309,633号;Soltero et al., 2001 Innovations in Pharmaceutical Technology 106-110を参照);BSAおよびKLHキーホールリンペットヘモシアニン)と結合体化させてもよい。本発明のポリペプチドを修飾するために用いうるPEGおよび他のポリマーの付加は、US20060 19347のセクションIXに記載されている。

0091

また、GCCアゴニストペプチドが、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドの誘導体であってもよい。例えば、誘導体には、いくつかの特定のアミノ酸が欠失するかまたは置き換えられた、GCCアゴニストペプチドのハイブリッド形態および修飾形態が含まれる。修飾にはグリコシル化も含まれうる。修飾がアミノ酸置換である場合、これは、ペプチドの生物活性にとって非必須アミノ酸残基であると予測される1つまたは複数の位置での保存的置換であることが好ましい。「保存的置換」とは、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基で置き換えられるもののことである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは、当技術分野で定義されている。これらのファミリーには、塩基性側鎖(例えば、リシン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン)、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分岐側鎖(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を有するアミノ酸が含まれる。

0092

1つの態様において、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドは、生物活性を有する突然変異体を同定するために、ランダム突然変異誘発に供せられる。

0093

1つの態様において、GCCアゴニストペプチドは、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドと実質的に相同である。そのような実質的に相同なペプチドは、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドに対する抗体との交差反応性によって単離することができる。

0094

本発明の方法および製剤に用いうるGCCアゴニストペプチドのさらなる例は、以下の表I〜VIIに見いだされる。

0095

1.2.2GCCアゴニストペプチドの調製
GCCアゴニストペプチドは、分子クローニングペプチド合成、または部位指定突然変異誘発といった、当技術分野で受け入れられている手法を用いて調製することができる。

0096

ペプチド合成は、セグメント固相によって合成し、液相中で縮合させる標準的な液相もしくは固相ペプチド合成手法または両方の工程の組み合わせを用いて行うことができ、この場合、ペプチド結合は、水分子の脱離を伴う、一方のアミノ酸のアミノ基ともう一方のアミノ酸のカルボキシ基との直接縮合によって起こる。上記に明確に述べた直接縮合によるペプチド結合合成は、第1のアミノ酸のアミノ基および第2のアミノ酸のカルボキシル基反応特性の抑制を必要とする。マスキング置換基(masking substituent)は、不安定なペプチド分子の分解を誘導することなく、速やかに除去されなければならない。

0097

液相合成には、多種多様カップリング法および保護基を用いうる(Gross and Meienhofer, eds., "The Peptides: Analysis, Synthesis, Biology," Vol. 1-4 (Academic Press, 1979);Bodansky and Bodansky, "The Practice of Peptide Synthesis," 2d ed. (Springer Verlag, 1994))。加えて、中間精製およびリニアスケールアップも可能である。当業者は、溶液合成には主鎖および側鎖の保護基ならびに活性化方法の考慮が必要なことを理解するであろう。加えて、セグメントの縮合時のラセミ化を最小限にするために、セグメントの慎重な選択も必要である。溶解度の考慮も要因となる。固相ペプチド合成は、有機合成時の支持体用不溶性ポリマーを用いる。ポリマーで支持されたペプチド鎖により、中間段階で手間のかかる精製を行う代わりに単純な洗浄および濾過の段階を用いることが可能になる。固相ペプチド合成は一般に、Merrifield et al., J. Am. Chem. Soc, 1963, 85:2149の方法に従って行うことができ、これは保護されたアミノ酸を用いて樹脂支持体上で線状ペプチド鎖を集成させることを伴う。固相ペプチド合成は典型的には、BocまたはFmoc戦略を利用し、それらは当技術分野において周知である。

0098

当業者は、固相合成では脱保護反応およびカップリング反応を完了させなければならず、側鎖ブロッキング基は合成の全体を通じて安定でなければならないことを認識しているであろう。加えて、固相合成は、ペプチドを小規模で作製しようとする場合に一般に最も適している。

0099

N末端のアセチル化は、樹脂からの切断の前に、最終的なペプチドを無水酢酸と反応させることによって実現することができる。C-アミド化は、メチルベンズヒドリルアミン樹脂などの適切な樹脂を用い、Boc技術を用いて実現される。

0100

または、GCCアゴニストペプチドは最新クローニング手法によって作製される。例えば、GCCアゴニストペプチドは、大腸菌を非限定的に含む細菌内で、またはポリペプチドもしくはタンパク質の生産のための他の既存の系(例えば、枯草菌(Bacillus subtilis)、ショウジョウバエ(Drosophila)Sf9細胞を用いるバキュロウイルス発現系酵母もしくは糸状菌発現系、哺乳動物細胞発現系)において産生され、またはそれらを化学的に合成することもできる。GCCアゴニストペプチドまたは変異体ペプチドを、細菌、例えば大腸菌内で産生させようとする場合には、ポリペプチドをコードする核酸分子は、細胞からの成熟ポリペプチドの分泌を可能にするリーダー配列もコードしてよい。したがって、ポリペプチドをコードする配列は、例えば、天然型の細菌性STポリペプチドのプレ配列およびプロ配列を含むことができる。分泌された成熟ポリペプチドを、培地から精製することができる。

0101

本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドをコードする配列は、細菌細胞内の核酸分子を送達および維持することができるベクター中に挿入することができる。DNA分子自律複製ベクター中に挿入することができる(適したベクターには、例えば、pGEM3ZおよびpcDNA3、ならびにそれらの誘導体が含まれる)。ベクター核酸は、細菌DNAまたはバクテリオファージDNA、例えば、バクテリオファージλまたはM13など、およびそれらの誘導体であってよい。本明細書に記載の核酸を含有するベクターの構築の後に、細菌などの宿主細胞形質転換を行うことができる。適した細菌性宿主には、大腸菌、枯草菌、シュードモナス(Pseudomonas)、サルモネラ(Salmonella)が非限定的に含まれる。遺伝子構築物は、コード性核酸分子のほかに、発現を可能にする要素、例えば、プロモーターおよび制御配列なども含む。発現ベクターが、転写開始を制御する転写制御配列、例えばプロモーター配列エンハンサー配列オペレーター配列およびリプレッサー配列などを含有してもよい。

0102

種々の転写制御配列が当業者に周知である。また、発現ベクターは、翻訳制御配列も含むことができる(例えば、非翻訳5'配列、非翻訳3'配列、または配列内リボソーム進入部位)。ベクターは自律複製をすることができ、または、ポリペプチド産生時の安定性が確保されるように、それが宿主DNAに組み込まれてもよい。

0103

本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドを含むタンパク質コード性配列を、精製を容易にするために、ポリペプチドアフィニティータグ、例えば、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、マルトースE結合タンパク質、プロテインAFLAGタグ、ヘキサ-ヒスチジン、mycタグまたはインフルエンザHAタグなどをコードする核酸と融合させることもできる。アフィニティータグまたはレポーター融合物は、関心対象のポリペプチドのリーディングフレームを、アフィニティータグをコードする遺伝子のリーディングフレームと連結させ、その結果、翻訳融合物を生じさせる。融合遺伝子の発現は、関心対象のポリペプチドおよびアフィニティータグの両方を含む単一のポリペプチドの翻訳をもたらす。場合によっては、アフィニティータグを利用する場合には、プロテアーゼ認識部位をコードするDNA配列を、アフィニティータグに関するリーディングフレームと関心対象のポリペプチドとの間に融合させる。

0104

細菌以外のタンパク質発現系において本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドおよび変異体未成熟形態および成熟形態を産生させるのに適しており、かつ当業者に周知である遺伝子構築物および方法を、生物系においてポリペプチドを産生させるために用いることもできる。

0105

本明細書に開示されるペプチドは、体内での半減期の延長といった所望の特性をペプチドに付与する第2の分子を結びつけること、例えばペグ化によって修飾することができる。そのような修飾も、本明細書で用いる「変異体」という用語の範囲に含まれる。

0106

(表I)GCRAペプチド(SP-304および誘導体)

0107

(表II)リナクロチドおよび誘導体

0108

(表III)GCRAペプチド

0109

(表IV)SP-304類似体、ウログアニリンおよびウログアニリン類似体

0110

(表V)グアニリンおよび類似体

0111

(表VI)リンホグアニリンおよび類似体

0112

(表VII)STペプチドおよび類似体

0113

1.3使用方法
本発明は、胃腸障害の治療または予防、および胃腸運動の増大を必要とする対象において、GCCアゴニスト製剤の有効量を対象に投与することによって、胃腸障害を治療または予防するため、および胃腸の運動を増大させるための方法を提供する。本発明の方法によって治療または予防することができる胃腸障害の非限定な例には、過敏性腸症候群(IBS)、非潰瘍性消化不良、慢性腸偽性閉塞症、機能性消化不良、結腸偽性閉塞症、十二指腸胃逆流症、胃食道逆流症(GERD)、イレウス(例えば、術後イレウス)、胃不全麻痺、胸やけ(胃腸管における高酸性度)、便秘(例えば、オピオイド、骨関節炎薬または骨粗鬆症薬などの医薬品の使用に伴う便秘);術後便秘、神経障害に付随する便秘、クローン病および潰瘍性大腸炎が含まれる。

0114

1つの態様において、本発明は、胃腸運動障害、過敏性腸症候群、機能性胃腸障害、胃食道逆流症、十二指腸胃逆流症、機能性胸やけ、消化不良、機能性消化不良、非潰瘍性消化不良、胃不全麻痺、慢性偽性腸閉塞症、結腸偽性閉塞症、肥満、うっ血性心不全または良性前立腺肥大を治療または予防するための方法を提供する。

0115

1つの態様において、本発明は、便秘の治療もしくは予防、および/または胃腸運動の増大を必要とする対象において、GCCアゴニスト製剤の有効量を対象に投与することによって、便秘を治療もしくは予防するため、および/または胃腸運動を増大させるための方法を提供する。便秘を定義している臨床的に認められている基準は、便通の頻度、便の硬さ、および便通の容易さといった範囲にわたる。便秘の一般的な定義の1つは、1週間当たりの便通が3回未満というものである。他の定義には、異常に硬い便、または過度のいきみを必要とする排便が含まれる(Schiller 2001 Aliment Pharmacol Ther 15:749-763)。便秘は特発性のこともあれば(機能性便秘もしくは輸送遅延型便秘)、または神経障害、代謝障害もしくは内分泌障害を含む他の原因による続発性のこともある。これらの障害には、糖尿病、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、低カルシウム血症、多発性硬化症、パーキンソン病、脊髄病変、神経線維腫症、自律神経ニューロパチー、シャーガス病、ヒルシュスプルング病および嚢胞性線維症が含まれる。また、便秘が外科手術の結果であること、または鎮痛薬(オピオイド類など)、降圧薬、抗痙攣薬、抗鬱薬、鎮痙薬および抗精神病薬などの薬物の使用に起因することもある。

0116

さまざまな態様において、便秘は治療薬の使用に伴う;便秘は神経障害に伴う;便秘は術後便秘である;便秘は胃腸障害に伴う;便秘は特発性(機能性便秘または輸送遅延型便秘)である;便秘は神経障害、代謝障害または内分泌障害(例えば、糖尿病、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、低カルシウム血症、多発性硬化症、パーキンソン病、脊髄病変、神経線維腫症、自律神経ニューロパチー、シャーガス病、ヒルシュスプルング病または嚢胞性線維症)に伴う。また、便秘が外科手術の結果であること、または鎮痛薬(オピオイド類など)、降圧薬、抗痙攣薬、抗鬱薬、鎮痙薬および抗精神病薬などの薬物の使用に起因することもある。

0117

1つの態様において、本発明は、慢性特発性便秘の治療または予防、および胃腸運動の増大を必要とする対象において、GCCアゴニスト製剤の有効量を対象に投与することによって、慢性特発性便秘を治療または予防するため、および胃腸運動を増大させるための方法を提供する。

0118

本明細書で用いる「治療すること」という用語は、治療される胃腸障害に付随する少なくとも1つの臨床症状の軽減、部分的改善、緩和または鎮静緩和のことを指す。「予防すること」という用語は、予防しようとする胃腸障害に付随する少なくとも1つの臨床症状の発現または進行の阻害または遅延のことを指す。本明細書で用いる「有効量」という用語は、対象に何らかの改善または利益をもたらす量のことを指す。ある態様において、有効量とは、治療しようとする胃腸障害の少なくとも1つの臨床症状の何らかの緩和、鎮静緩和および/または減少をもたらす量のことである。他の態様において、有効量とは、予防しようとする胃腸障害に付随する少なくとも1つの臨床症状の発現または進行の何らかの阻害または遅延をもたらす量のことである。治療効果は、対象に何らかの利益がもたらされる限り、完全でなくても、治癒的でなくてもよい。「対象」という用語は、好ましくはヒト対象のことを指すが、非ヒト霊長動物、または好ましくはマウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマまたはブタから選択される他の哺乳動物のことを指してもよい。

0119

本発明はまた、消化器癌の治療を必要とする対象において、GCCアゴニスト製剤の有効量を対象に投与することによって、消化器癌を治療するための方法も提供する。本発明の方法に従って治療しうる消化器癌の非限定的な例には、胃癌、食道癌膵癌、結腸直腸癌、腸管癌、肛門癌、肝癌胆嚢癌または結腸癌が含まれる。

0120

本発明はまた、脂質代謝障害胆道系障害、炎症性障害肺障害、癌、心血管障害を含む心障害、眼障害口腔障害、血液障害肝障害皮膚障害前立腺障害、内分泌障害および肥満を治療するための方法も提供する。

0122

胆道系障害には、例えば胆石、胆嚢癌胆管炎、もしくは原発性硬化性胆管炎などの胆嚢障害;または、例えば胆嚢炎胆管癌もしくは肝蛭症などの胆管障害が含まれる。

0123

炎症性障害には、組織および臓器の炎症、例えば腎臓の炎症(例えば、腎炎)、胃腸系の炎症(例えば、クローン病および潰瘍性大腸炎);壊死性腸炎NEC);膵臓の炎症(例えば、膵炎)、の炎症(例えば、気管支炎または喘息)または皮膚の炎症(例えば、乾癬湿疹)が含まれる。

0124

肺障害には、例えば、慢性閉塞性肺疾患COPD)および繊維症が含まれる。

0125

癌には、転移を含む、組織および臓器の発癌、例えば、消化器癌(例えば、胃癌、食道癌、膵癌、結腸直腸癌、腸癌、肛門癌、肝癌、胆嚢癌もしくは結腸癌;肺癌甲状腺癌皮膚癌(例えば、黒色腫);口腔癌尿路癌(例えば、膀胱癌もしくは腎癌);血液がん(例えば、骨髄腫もしくは白血病)または前立腺癌などが含まれる。

0126

心障害には、例えば、うっ血性心不全、頻脈性高血圧症(trachea cardia hypertension)、コレステロール高値またはトリグリセリド高値が含まれる。心血管障害には、例えば、動脈瘤狭心症アテローム性動脈硬化脳血管発作(脳卒中)、脳血管疾患、うっ血性心不全、冠動脈疾患心筋梗塞心発作)または末梢血管疾患が含まれる。

0127

肝障害には、例えば、肝硬変および繊維症が含まれる。加えて、GC-Cアゴニストは、肝移植患者における肝再生を助長するために有用な可能性もある。眼障害には、例えば、眼内圧上昇緑内障ドライアイ網膜変性症涙腺障害または眼炎が含まれる。皮膚障害には、例えば、乾皮症が含まれる。口腔障害には、例えば、口渇症口内乾燥症)、シェーグレン症候群歯肉疾患(例えば、歯周病)または唾液腺管閉塞もしくは機能不全が含まれる。前立腺障害には、例えば、良性前立腺肥大(BPH)が含まれる。内分泌障害には、例えば、糖尿病、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症および嚢胞性線維症が含まれる。

0128

1.3.1治療的有効投与量
障害は、GCCアゴニストペプチドの治療的有効用量を、その治療、予防または緩和を必要とする対象、例えばヒトなどの哺乳動物に投与することによって、治療、予防または緩和される。本発明は一部には、本発明の製剤が動物試験に基づいて予想されたよりもはるかに低用量で治療的に有効であることを実証した、ヒトにおける臨床試験の予想外の結果に基づく。本発明の1つの局面によれば、治療的有効用量は、単位用量当たり0.01ミリグラム(mg)〜10mgである。「単位用量」という用語は、単一の薬物送達実体、例えば、錠剤、カプセル、溶液または吸入製剤などのことを指す。1つの態様において、有効用量は0.01mg〜9mgである。もう1つの態様において、有効用量は0.01mg〜5mgである。もう1つの態様において、有効用量は0.01mg〜3mgである。もう1つの態様において、有効用量は0.10mg〜5mgである。もう1つの態様において、有効用量は0.10mg〜3mgである。1つの態様において、単位用量は.01mg、.05mg、0.1mg、0.2mg、0.3mg、0.5mg、1.0mg、1.5mg、2.0mg、2.5mg、3.0mg、5mgまたは10mgである。1つの態様において、単位用量は0.3mg、1.0mg、3.0mg、9.0mgまたは9.5mgである。

0129

GCCアゴニストペプチドは、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤とともに、単位用量形態で薬学的組成物の中にあってもよい。存在する存在するペプチドの量は、患者に投与された時に正の治療効果を有するのに十分であるべきである。「正の治療効果」を構成するものは、治療される特定の病状に依存すると考えられ、これには、当業者によって容易に認識される、病状の任意の有意な改善が含まれる。

0130

上記の方法に用いるためのGCCアゴニストは、好ましくは経口投与される。剤形には、溶液、懸濁液、乳濁液、錠剤およびカプセルが含まれる。

0131

1日の総用量を、単回用量で、または複数の分割用量(subdose)で患者に投与することができる。典型的には、分割用量は1日当たり2〜6回、好ましくは1日当たり2〜4回、さらにより好ましくは1日当たり2〜3回投与することができる。単回の1日用量を投与することが好ましい。

0132

GCCアゴニストは、唯一活性薬剤として、または1つもしくは複数の追加的な活性薬剤と組み合わせて投与することができる。いかなる場合でも、追加的な活性薬剤は、既存の技術を手引きとして用いて、治療的に有効である投与量で投与されるべきである。GCCアゴニストは、単一の組成物で投与してもよく、または1つもしくは複数の追加的な活性薬剤とともに逐次的に投与してもよい。1つの態様において、GCCアゴニストは、cGMP依存性ホスホジエステラーゼの1つまたは複数の阻害薬、例えば、スリンダクスルホン(suldinac sulfone)、ザプリナスト、モタピゾン、バルデナフィルまたはシルデナフィル(sildenifil)と組み合わせて投与される。もう1つの態様において、GCCアゴニストは、1つまたは複数の化学療法薬と組み合わせて投与される。もう1つの態様において、GCCアゴニストは、1つまたは複数の抗炎症薬、例えばステロイド、またはアスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)などと組み合わせて投与される。

0133

併用療法は、それぞれが別々に製剤化されて投与される2つまたはそれ以上の薬剤、例えば、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドおよびもう1つの化合物を投与することによって、または、2つもしくはそれ以上の薬剤を単一の製剤で投与することによって達成しうる。他の組み合わせも併用療法の範囲に含まれる。例えば、2つの薬剤を一緒に製剤化して、第3の薬剤を含有する別個の製剤とともに投与することができる。併用療法における2つまたはそれ以上の薬剤は同時に投与することができるが、必ずしもそうする必要はない。例えば、第1の薬剤(または薬剤の組み合わせ)の投与が、第2の薬剤(または薬剤の組み合わせ)の投与よりも数分、数時間、数日または数週間、先行することができる。したがって、2つまたはそれ以上の薬剤は、互いに数分以内、または互いに1、2、3、6、9、12、15、18もしくは24時間以内、または互いに1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14日以内、または互いに、2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10週間以内に投与することができる。場合によっては、さらに長い間隔も可能である。多くの場合には、併用療法に用いられる2つまたはそれ以上の薬剤は患者の体内に同時に存在することが望ましいが、必ずしもそうである必要はない。

0134

標的組織または臓器におけるcGMPのレベルをさらに高めるために、本明細書に記載のGCCアゴニストペプチドを、ホスホジエステラーゼ阻害薬、例えば、スリンダクスルホン(slindae sulfone)、ザプリナスト、シルデナフィル、バルデナフィルまたはタダラフィルなどと組み合わせることもできる。

0135

併用療法は、組み合わせて用いられる薬剤のうちの1つまたは複数の2回またはそれ以上の投与も含むことができる。例えば、薬剤Xおよび薬剤Yを組み合わせて用いる場合、それらを任意の組み合わせで1回または複数回、例えばX-Y-X、X-X-Y、Y-X-Y、Y-Y-X、X-X-Y-Yなどの順序で、逐次的に投与することができる。

0136

1.3.2併用療法のための例示的な薬剤
本発明のGCCアゴニスト製剤は、胃腸の疾患または障害の治療または予防のための治療レジメンの一部として、単独で、または1つもしくは複数の追加的な治療薬と組み合わせて投与することができる。いくつかの態様において、GCCアゴニスト製剤は、1つまたは複数の追加的な治療薬を含む。他の態様において、GCCアゴニストは、1つまたは複数の追加的な治療薬と別個に製剤化される。この態様によれば、GCCアゴニストは、1つまたは複数の追加的な治療薬と同時に、逐次的に、または異なる時点で投与される。1つの態様において、GCCアゴニスト製剤は、ホスホジエステラーゼ阻害薬、環状ヌクレオチド(cGMPおよびcAMPなど)、緩下剤(SENNA、またはMETAMUCILなど)、便軟化剤、IBDに対する抗腫瘍壊死因子α療法薬(REMICADE、ENBRELまたはHUMAIRAなど)および抗炎症薬(COX-2阻害薬、スルファサラジン、5-ASA誘導体およびNSAIDSなど)からなる群より選択される、1つまたは複数の追加的な治療薬と組み合わせて投与される。ある態様において、GCCアゴニスト製剤は、前記GCCアゴニストと同時または逐次的に、cGMP特異的ホスホジエステラーゼ(cGMP-PDE)の阻害薬の有効用量と組み合わせて投与される。cGMP-PDE阻害薬には、例えば、スリンダクスルホン(suldinac sulfone)、ザプリナスト、モタピゾン、バルデナフィル(vardenifil)およびシルデナフィルが含まれる。もう1つの態様において、GCCアゴニスト製剤は、環状ヌクレオチド輸送体の阻害薬と組み合わせて投与される。本発明のGCCアゴニスト製剤と組み合わせて投与しうる治療薬のさらなる例は、以下のセクションに提示されている。

0137

1.3.2.1消化器癌を治療するための薬剤
本明細書に記載のGCCアゴニスト製剤は、アルキル化剤エピポフィトキシンニトロソ尿素代謝拮抗剤ビンカアルカロイドアントラサイクリン抗生物質ナイトロジェンマスタード剤などを含む、1つまたは複数の抗腫瘍薬と組み合わせて用いることができる。具体的な抗腫瘍薬には、タモキシフェンタキソールエトポシドおよび5-フルオロウラシルが含まれる。1つの態様において、GCCアゴニスト製剤は、抗ウイルス薬またはモノクローナル抗体と組み合わせて用いられる。

0138

結腸癌の治療のために本発明のGCCアゴニスト製剤と組み合わせて用いうる抗腫瘍薬の非限定的な例には、細胞増殖阻害薬、DNAの修飾または修復のための薬剤、DNA合成阻害薬、DNA/RNA転写調節薬RNAプロセシング阻害薬、タンパク質の発現、合成および安定性に影響を及ぼす薬剤、タンパク質の局在化またはそれらが生理的作用を発揮する能力に影響を及ぼす薬剤、タンパク質間相互作用またはタンパク質-核酸相互作用を妨げる薬剤、RNA干渉によって作用する薬剤、任意の化学的性質を有する受容体結合分子(小分子および抗体を含む)、標的化毒素酵素活性化薬、酵素阻害薬遺伝子調節薬、HSP-90阻害薬、微小管もしくは他の細胞骨格系成分または細胞の接着および運動性を妨げる分子、光線療法のための薬剤、ならびに補助療法薬(therapy adjunct)が含まれる。

0139

代表的な細胞増殖阻害薬には、N-アセチル-D-スフィンゴシン(C.sub.2セラミド)、アピゲニン塩化ベルベリンジクロロメチレンジホスホン酸二ナトリウム塩アロエエモジン(loe-emodine)、エモジン、HA14-1、N-ヘキサノイル-D-スフィンゴシン(C.sub.6セラミド)、7b-ヒドロキシコレステロール、25-ヒドロキシコレステロール、ヒペルホリンパルテノリド、およびラパマイシンが含まれる。

0141

代表的なDNA合成阻害薬には、(.+-.)アメトプテリンメトトレキサート)、3-アミノ-1,2,4-ベンゾトリアジン1,4-ジオキシドアミノプテリンシトシンb-D-アラビノフラノシド(arabinofurdnoside)(Ara-C)、シトシンb-D-アラビノフラノシド(Ara-C)塩酸塩、2-フルオロアデニン-9-b-D-アラビノフラノシド(des-リン酸フルダラビン(Fludarabine des-phosphate);F-ara-A)、5-フルオロ-5'-デオキシウリジン(deoxyuridinc)、5-フルオロウラシル、ガンシクロビルヒドロキシ尿素、6-メルカプトプリン、および6-チオグアニンが含まれる。

0143

代表的な酵素活性化薬および阻害薬には、フォルスコリン、DL-アミノグルテチミドアピシジンボーマンバークインヒビター(Bowman-Birk Inhibitor)、ブテイン、(S)-(+)-カンプトテシンクルクミン、(-)-デグエリン、(-)-デプデシンドキシサイクリン塩酸塩(doxycycline hyclate)、エトポシド、フォメスタン、ホストリエシンナトリウム塩ヒスジン、2-イミノ-1-イミダゾリジン酢酸(シクロクレアチン)、オキサムフラチン、4-フェニル酪酸ロスコビチンバルプロ酸ナトリウムトリコスタチンA、チロホスチンAG 34、チロホスチンAG 879、尿中トリプシンインヒビター断片、バルプロ酸(2-プロピルペンタン酸)、およびXK469が含まれる。

0145

代表的なHSP-90阻害薬には、17-(アリルアミノ)-17-デメトキシゲルダナマイシン、およびゲルダナマイシンが含まれる。

0146

代表的な微小管阻害薬には、コルヒチンドラスタチン15、ノコダゾール、タキサン類、特にパクリタキセルポドフィロトキシンリゾキシンビンブラスチン硫酸塩、ビンクリスチン硫酸塩、ならびにビンデシン硫酸塩およびビノレルビンナベルビン)二酒石酸塩が含まれる。

0147

光線療法を行うための代表的な薬剤には、光活性ポルフィリン環ヒペリシン、5-メトキシソラレン、8-メトキシソラレン、ソラレンおよびウルソデオキシコール酸が含まれる。

0148

補助療法薬として用いられる代表的な薬剤には、アミホスチン、4-アミノ-1,8-ナフタルイミドブレフェルジンA、シメチジンホスホマイシン二ナトリウム塩、ロイプロリドリュープロレリン酢酸塩黄体形成ホルモン放出ホルモンLH-RH)酢酸塩、レクチンパパベリン塩酸塩、ピフィトリン-a、(-)-スコポラミン臭化水素酸塩、およびタプシガルジンが含まれる。

0149

また、薬剤が、当技術分野において公知のものなどの抗VEGF(血管内皮成長因子)剤であってもよい。いくつかの抗体および小分子が、現在臨床試験中であるか、または、VEGFを阻害することによって働くもの、例えばアバスチンベバシズマブ)、SU5416、SU11248およびBAY43-9006などが認可されている。薬剤がまた、増殖因子受容体、例えば、EGF/Erb-Bファミリーのもの、例えば、EGF受容体イレッサまたはゲフィチニブ、およびタルセバまたはエルロチニブ)、Erb-B2受容体(ハーセプチンまたはトラスツズマブ)など、他の受容体(リツキシマブまたはリツキサン/MabTheraなど)、チロシンキナーゼ非受容体型チロシンキナーゼ、細胞セリン/トレオニンキナーゼMAPキナーゼを含む)、ならびにその調節解除が発癌の一因となるさまざまな他のタンパク質(小型/Rasファミリーおよび大型/ヘテロ三量体Gタンパク質など)を対象としてもよい。それらの分子を標的とするいくつかの抗体および小分子は現在、さまざまな開発段階にある(治療用に認可されたもの、または臨床試験中のものを含む)。

0150

1つの好ましい態様において、本発明は、大腸癌の治療を必要とする対象において、GCCアゴニスト製剤を、パクリタキセル、ドセタキセル、タモキシフェン、ビノレルビン、ゲムシタビン、シスプラチン、エトポシド、トポテカンイリノテカンアナストロゾール、リツキシマブ、トラスツズマブ、フルダラビン、シクロホスファミド、ゲムツヅマブ(gentuzumab)、カルボプラチン、インターフェロン、およびドキソルビシンからなる群より選択される1つまたは複数の抗腫瘍薬と組み合わせて対象に投与することによって、大腸癌を治療するための方法を提供する。1つの特定の態様において、抗腫瘍薬はパクリタキセルである。1つのさらなる態様において、本方法は、5-FU、ドキソルビシン、ビノレルビン、シトキサンおよびシスプラチンからなる群より選択される抗腫瘍薬をさらに含む。

0151

1.3.2.2クローン病を治療する薬剤
1つの態様において、本発明のGCCアゴニスト製剤は、クローン病を治療するために、1つまたは複数の追加的な治療薬との併用療法の一部として投与される。1つまたは複数の追加的な治療薬の非限定的な例には、スルファサラジン、および5-ASA薬剤として一般に公知である他のメサラミン含有薬、例えばアサコール、ジペンツム(Dipentum)もしくはペンタサなど、またはインフリキシマブ(REMICADE)が含まれる。ある態様において、1つまたは複数の追加的な薬剤は、コルチコステロイドまたは免疫抑制薬、例えば6-メルカプトプリンまたはアザチオプリンなどである。もう1つの態様において、1つまたは複数の追加的な薬剤は、止瀉薬、例えばジフェノキシレート、ロペラミドまたはコデインなどである。

0152

1.3.2.3潰瘍性大腸炎を治療する薬剤
1つの態様において、本発明のGCCアゴニスト製剤は、潰瘍性大腸炎を治療するために、1つまたは複数の追加的な治療薬との併用療法の一部として投与される。潰瘍性大腸炎を治療するために用いられる薬剤は、クローン病(Chrohn's Disease)を治療するために用いられるものと一部重複する。本発明のGCCアゴニスト製剤と組み合わせて用いうる1つまたは複数の追加的な治療薬の非限定的な例には、アミノサリチレート(5-アミノサリチル酸(aminosalicyclic acid)(5-ASA)を含有する薬物)、例えばスルファサラジン、オルサラジン、メサラミン、およびバルサラジドなどが含まれる。用いうる他の治療薬には、プレドニゾンおよびヒドロコルチゾンなどのコルチコステロイド、アザチオプリン、6-メルカプト-プリン(6-MP)、サイトカインインターロイキンおよびリンホカインなどの免疫調節薬、ならびにチアゾリジンジオン、またはロシグリタゾンおよびピオグリタゾンなどのグリタゾンを含む抗TNF-α薬が含まれる。1つの態様(emobidment)において、1つまたは複数の追加的な治療薬には、活動性重症潰瘍性大腸炎の治療のためのシクロスポリンAと6-MPまたはアザチオプリンとの両方が含まれる。

0153

1.3.2.4便秘/過敏性腸症候群を治療する薬剤
1つの態様において、本発明のGCCアゴニスト製剤は、過敏性腸症候群に付随するもののような便秘の治療のために、1つまたは複数の追加的な治療薬との併用療法の一部として投与される。1つまたは複数の追加的な治療薬の非限定的な例には、緩下剤(SENNA、MIRALAX、LACTULOSE、PEG、またはカルシウムポリカルボフィルなど)、便軟化剤(鉱油またはCOLACEなど)、増量剤(METAMUCILまたはブランなど)、ZELNORM(テガセロドとも呼ばれる)などの薬剤、ならびにベンチル(BENTYL)およびレブシンLEVSIN)などの抗コリン作用薬が含まれる。

0154

1.3.2.5術後イレウスを治療するための薬剤
1つの態様において、本発明のGCCアゴニスト製剤は、術後イレウスを治療するために、1つまたは複数の追加的な治療薬との併用療法の一部として投与される。1つまたは複数の追加的な治療薬の非限定的な例には、ENTEREG(アルビモパン;以前はアドロー(ado lor)/ADL8-2698と呼ばれていた)、コニバプタンが含まれ、関連薬剤はUS 6,645,959号に記載されている。

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