図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2013年8月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題・解決手段

本発明は、歯牙障害の予防または治療において薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用される一般式(I)[式中、Rは、−C1−C6−アルキルを意味し;R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味し、または(2n)員環一緒に形成しており;nは、2から8の整数である]によるシロキサンを含む医薬組成物に関する。

概要

背景

シロキサンは、従来技術から公知であり、化粧配合物スキンケアヘアケアオーラルケアおよびネイルケア製品サンブロック脱臭剤制汗剤液体救急絆創膏リップスティックおよび他の装飾化粧品中の揮発性担体として広く使用されている。これらの化合物は、これらの比較的高い揮発性と組み合わさった皮膚上で快適感を示し、これらを化粧配合物に特に好適なものとすることが報告されている(例えば、WO2003/042221参照)。WO2007/013175は、ヘキサメチルシクロトリシロキサンオクタメチルシクロテトラシロキサンドデカメチルシクロヘキサシロキサンおよびグリセリンを含む歯用ホワイトナーを開示している。

歯牙障害、例えば齲歯カリエス)、歯内障害および歯周障害は、細菌により引き起こされることが多い。

齲歯(例えば、カリエス)は、口腔特有の細菌により引き起こされる。口腔細菌は、食事性炭水化物を、歯のエナメル質(enamelum)および象牙質(dentinum)を溶解し得る酸に変換する。エナメル質表面破壊されると、細菌は歯髄の方向に、下層の象牙質中にさらに侵入し、象牙質円錐軟化させる。象牙質は、そこを走る半径方向のチャネル象牙細管)を有する。微生物およびこれらの毒素が象牙細管を通過するので、この状況が進展するにつれて部分的または完全な感染およびそのような訳で歯髄の炎症が生じることは公知である。カリエスが象牙層に広範囲に侵入し、または歯髄に到達すると、この状態は深在性カリエスと称される。

歯髄の治療に伴う特定の問題は、小さいリンパ供給、小さい側副循環を有する末端器官としてのこの位置、および硬質の非柔軟性窩洞中のこの局部に与えられる外部刺激の影響である。

深在性カリエスの治療のため、通常、水酸化カルシウム調製物または酸化亜鉛チョウジ油オイゲノール)が使用される。これらの医薬品は両方とも強アルカリであり、抗菌作用を有し、歯髄の局部領域中の腐食壊死誘導する。感染および壊死歯髄は、可能な限り除去され、歯髄腔は好適な根管充填剤により充填される(歯内治療)。歯髄が壊疽性である場合、汚染根管系およびこの根管付近の象牙質を殺菌することができる場合にのみ成功が見込まれ得る。主要な問題は、清掃困難である根管の細菌感染根尖デルタ(apical delta)、およびさらには器具を使用してかなりの労力により除去しなければならない感染根管壁系に接近困難であることである。

患者を治療するため、歯科医学において抗生物質全身および局所の両方で使用されている。多くの場合、口腔領域中の細菌感染は、全身的に活性な抗生物質の投与により成功裏に治療することができるが、抗生物質の全身投与は、必然的に生物全体に負荷をかける。このことは、多くの場合、例えば、患者が他の疾患を有する場合またはアレルギー作用潜在性が存在する場合に患者の臨床的状況に起因して禁忌とされ得る。このような場合において、抗生物質をより高い局部組織濃度で使用することもできるように抗生物質を局所的におよび/または局部的に適用することが有利である。

修復歯科学において抗生物質の局所および/または局部適用が直面する主要な課題は、汚染口腔領域中に深く浸透する抗生物質を見出すことである。このことは、根管系および/または象牙細管を有する周囲の象牙質が関与する場合に特に重要である。多くの場合、細菌感染は遅れて検出されており、病原性細菌は歯髄の側枝、根尖デルタ、根尖周囲領域および歯髄腔の外側象牙質層中に既に存在している。感染組織は、解剖学的状況のため、これらの根管領域の多くにおいて器具により完全に除去することができないことが公知である。多様な枝、例えば根尖デルタまたは側枝、および髄管は、通常、器具により到達および調製することができない。慣用殺菌剤不成功であることが多い。特に困難な状況は、細菌が根管口歯根尖孔)を越えて進行した場合に生じる。この根尖周囲領域は、根管器具または根管インサートの形態の殺菌剤により到達することができない。この場合、根尖周囲領域中に深く浸透し、全ての細菌を破壊する抗生物質を適用しなければならない。

修復歯科学において抗生物質の局所および/または局部適用が直面する別の課題は、抗生物質耐性を発生させる傾向をごく低く誘発し、静菌作用だけでなく殺菌作用を示す抗生物質を見出すことである。多くの抗生物質は静菌作用のみを示し、これにより耐性細菌が制御不能となり、特定の抗生物質に対する過剰反応惹起され得る。抗生物質が感染領域全体に到達せず、または殺菌作用を示さない場合、残留細菌が取り残される危険が常に存在する。

EP1408034A1は、口腔領域および/もしくは歯牙領域および/もしくは領域中で細菌により引き起こされる疾患の局所および/もしくは局部治療および/もしくは予防もしくは治療のための、周術期予防のための、またはヒトまたは動物における糖尿病足症候群の局所および/もしくは局部治療のための医薬品の調製のための、キノロンカルボン酸またはナフチドンカルボン酸および/または4H−オキソキノリジンのある種の誘導体の使用を開示している。キノロンおよびフルオロキノロンギラーゼ阻害剤クラスに属し、従って殺菌抗生物質である。

JP2002/179569(A)は、ケイ素化合物を、ヒドロキシル−2−ピリドン誘導体を含む口腔用組成物中で配合することを特徴とする口腔用組成物に関する。

医薬剤による組織の浸透に伴う問題は、いわゆる浸透向上剤の使用により取り組まれている。例えば、揮発性溶媒が、局所適用直後またはその間に過飽和系を作出するために薬物配合物との組合せにおいて使用されている。配合物と皮膚との間で得られる高濃度障壁を介して、皮膚中への薬物の流動が増加する。

WO2007/031753は、局所投与時に皮膜を形成し得る医薬配合物であって、医薬、このための溶媒皮膜形成剤、および液体発泡剤の調製物を含み、使用の条件下で配合物は単相であり、医薬は実質的に飽和量でこの中に存在する配合物を開示している。

他の浸透向上剤は、例えば、浸透物のための溶媒として作用することにより組織中への薬物分配を増加させ、皮膚の角質細胞間の脂質チャネルを流動化させ、組織のパッキングモチーフ崩壊させ、または薬物のこのビヒクル中の熱力学活性/溶解度に影響を与え、またはそうでなければ組織中への送達を向上させる。これらの向上剤は、組織を通る直接経路または組織内のチャネルを介する間接経路を使用し得る。一般に、浸透向上剤は、薬物およびビヒクル依存性であり、従って普遍的に有効ではない。

WO2003/043593は、伝統的な抗菌剤活性向上剤としてのカチオン性界面活性剤の使用ならびに脱臭剤およびオーラルケアにおいて使用される調製物に関する。

しかしながら、歯牙障害の予防または治療において、抗生物質により到達されなければならない感染領域は、硬質組織および軟質組織に分割することができる。軟質組織中の細菌感染としては、歯髄、歯周組織歯肉粘膜歯槽粘膜口唇および頬粘膜口蓋粘膜および舌粘膜中の感染が挙げられる。対照的に、硬質組織中の細菌感染としては、歯冠および歯根象牙質、根管内側の象牙質および歯根の根尖領域中の歯根セメント質中の感染が挙げられる。顎骨および歯槽骨の細菌感染も挙げられる。

軟質組織中への浸透に関する多くの方法が開発されている一方、硬質組織中への浸透には依然として課題がある。

歯牙障害、例えば齲歯、カリエス、歯内障害および歯周障害は、通常、硬質歯組織中で細菌により引き起こされる。これらの感染領域の1つ以上において抗生物質の浸透を向上させるため、抗生物質が硬質組織に直接浸透することまたは象牙細管、根管、根尖デルタの多様な枝、側枝、および/もしくは髄管を通る細菌の経路に沿って進行することを可能とする浸透向上剤を見出されなければならない。

本発明の目的は、従来技術の医薬組成物と比較して利点を有する、歯牙障害の治療のための医薬組成物を提供することである。特に、医薬組成物は、硬質組織中の細菌感染、例えば歯冠および歯根象牙質、根管内側の象牙質、歯根の根尖領域中の歯根セメント質中の感染、顎骨および歯槽骨の感染の治療にも有用であるべきである。

この目的は、特許請求の範囲の主題により達成された。

概要

本発明は、歯牙障害の予防または治療において薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用される一般式(I)[式中、Rは、−C1−C6−アルキルを意味し;R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味し、または(2n)員環一緒に形成しており;nは、2から8の整数である]によるシロキサンを含む医薬組成物に関する。

目的

本発明の目的は、従来技術の医薬組成物と比較して利点を有する、歯牙障害の治療のための医薬組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

歯牙障害の予防または治療において薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用される一般式(I)[式中、Rは、−C1−C6−アルキルを意味し;R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味し、または(2n)員環一緒に形成しており;nは、2から8の整数である]によるシロキサンを含む医薬組成物

請求項2

Rが、−CH3を意味し、R1およびR2が、(2n)員環を一緒に形成しており、nが、3から6の整数である、請求項1に記載の組成物

請求項3

シロキサンが、オクタメチルシクロテトラシロキサンである、請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

薬理学的に活性な成分の前、これと同時に、および/またはその後に投与される、請求項1から3のいずれか1項に記載の組成物。

請求項5

薬理学的に活性な成分を一般式(I)によるシロキサンとの組合せにおいて含み、または前記薬理学的に活性な成分が第2の別個の医薬組成物中に含有される、請求項1から4のいずれか1項に記載に組成物。

請求項6

組成物および/または薬理学的に活性な成分の投与が、局所的におよび/または局部的に進行する、請求項1から5のいずれか1項に記載の組成物。

請求項7

組成物の投与が、硬質組織中への薬理学的に活性な成分の浸透を改善する、請求項1から6のいずれか1項に記載の組成物。

請求項8

薬理学的に活性な成分が、抗生物質である、請求項1から7のいずれか1項に記載の組成物。

請求項9

抗生物質が、ギラーゼ阻害剤である、請求項8に記載の組成物。

請求項10

抗生物質が、フルオロキノロンである、請求項8または9に記載の組成物。

請求項11

抗生物質が、ドキシサイクリンミノサイクリンモキシフロキサシンおよび生理学的に許容されるこれらの塩からなる群から選択される、請求項8に記載の組成物。

請求項12

一般式(I)によるシロキサンと薬理学的に活性な成分との相対モル比が、>1:1である、請求項1から11のいずれか1項に記載の組成物。

請求項13

歯牙障害が、齲歯カリエス、歯内障害および歯周障害からなる群から選択される、請求項1から12のいずれか1項に記載の組成物。

請求項14

請求項1から3のいずれか1項に記載の一般式(I)によるシロキサンを含む第1の医薬組成物、および請求項1または8から12のいずれか1項に記載の薬理学的に活性な成分を含む第2の別個の医薬組成物を含むキット

請求項15

第2の医薬組成物が、ゲルである、請求項14に記載のキット。

請求項16

請求項1から3のいずれか1項に記載の一般式(I)によるシロキサンを、請求項1または8から12のいずれか1項に記載の薬理学的に活性な成分との組合せにおいて含む医薬剤形

技術分野

0001

本発明は、歯牙障害の予防または治療において薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用され、好ましくは、修復歯科学において使用される一般式(I)

0002

[式中、
Rは、−C1−C6−アルキルを意味し;
R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味し、または(2n)員環一緒に形成しており;
nは、2から8の整数である]
によるシロキサンを含む医薬組成物に関する。

背景技術

0003

シロキサンは、従来技術から公知であり、化粧配合物スキンケアヘアケアオーラルケアおよびネイルケア製品サンブロック脱臭剤制汗剤液体救急絆創膏リップスティックおよび他の装飾化粧品中の揮発性担体として広く使用されている。これらの化合物は、これらの比較的高い揮発性と組み合わさった皮膚上で快適感を示し、これらを化粧配合物に特に好適なものとすることが報告されている(例えば、WO2003/042221参照)。WO2007/013175は、ヘキサメチルシクロトリシロキサンオクタメチルシクロテトラシロキサンドデカメチルシクロヘキサシロキサンおよびグリセリンを含む歯用ホワイトナーを開示している。

0004

歯牙障害、例えば齲歯カリエス)、歯内障害および歯周障害は、細菌により引き起こされることが多い。

0005

齲歯(例えば、カリエス)は、口腔特有の細菌により引き起こされる。口腔細菌は、食事性炭水化物を、歯のエナメル質(enamelum)および象牙質(dentinum)を溶解し得る酸に変換する。エナメル質表面破壊されると、細菌は歯髄の方向に、下層の象牙質中にさらに侵入し、象牙質円錐軟化させる。象牙質は、そこを走る半径方向のチャネル象牙細管)を有する。微生物およびこれらの毒素が象牙細管を通過するので、この状況が進展するにつれて部分的または完全な感染およびそのような訳で歯髄の炎症が生じることは公知である。カリエスが象牙層に広範囲に侵入し、または歯髄に到達すると、この状態は深在性カリエスと称される。

0006

歯髄の治療に伴う特定の問題は、小さいリンパ供給、小さい側副循環を有する末端器官としてのこの位置、および硬質の非柔軟性窩洞中のこの局部に与えられる外部刺激の影響である。

0007

深在性カリエスの治療のため、通常、水酸化カルシウム調製物または酸化亜鉛チョウジ油オイゲノール)が使用される。これらの医薬品は両方とも強アルカリであり、抗菌作用を有し、歯髄の局部領域中の腐食壊死誘導する。感染および壊死歯髄は、可能な限り除去され、歯髄腔は好適な根管充填剤により充填される(歯内治療)。歯髄が壊疽性である場合、汚染根管系およびこの根管付近の象牙質を殺菌することができる場合にのみ成功が見込まれ得る。主要な問題は、清掃困難である根管の細菌感染根尖デルタ(apical delta)、およびさらには器具を使用してかなりの労力により除去しなければならない感染根管壁系に接近困難であることである。

0008

患者を治療するため、歯科医学において抗生物質全身および局所の両方で使用されている。多くの場合、口腔領域中の細菌感染は、全身的に活性な抗生物質の投与により成功裏に治療することができるが、抗生物質の全身投与は、必然的に生物全体に負荷をかける。このことは、多くの場合、例えば、患者が他の疾患を有する場合またはアレルギー作用潜在性が存在する場合に患者の臨床的状況に起因して禁忌とされ得る。このような場合において、抗生物質をより高い局部組織濃度で使用することもできるように抗生物質を局所的におよび/または局部的に適用することが有利である。

0009

修復歯科学において抗生物質の局所および/または局部適用が直面する主要な課題は、汚染口腔領域中に深く浸透する抗生物質を見出すことである。このことは、根管系および/または象牙細管を有する周囲の象牙質が関与する場合に特に重要である。多くの場合、細菌感染は遅れて検出されており、病原性細菌は歯髄の側枝、根尖デルタ、根尖周囲領域および歯髄腔の外側象牙質層中に既に存在している。感染組織は、解剖学的状況のため、これらの根管領域の多くにおいて器具により完全に除去することができないことが公知である。多様な枝、例えば根尖デルタまたは側枝、および髄管は、通常、器具により到達および調製することができない。慣用殺菌剤不成功であることが多い。特に困難な状況は、細菌が根管口歯根尖孔)を越えて進行した場合に生じる。この根尖周囲領域は、根管器具または根管インサートの形態の殺菌剤により到達することができない。この場合、根尖周囲領域中に深く浸透し、全ての細菌を破壊する抗生物質を適用しなければならない。

0010

修復歯科学において抗生物質の局所および/または局部適用が直面する別の課題は、抗生物質耐性を発生させる傾向をごく低く誘発し、静菌作用だけでなく殺菌作用を示す抗生物質を見出すことである。多くの抗生物質は静菌作用のみを示し、これにより耐性細菌が制御不能となり、特定の抗生物質に対する過剰反応惹起され得る。抗生物質が感染領域全体に到達せず、または殺菌作用を示さない場合、残留細菌が取り残される危険が常に存在する。

0011

EP1408034A1は、口腔領域および/もしくは歯牙領域および/もしくは領域中で細菌により引き起こされる疾患の局所および/もしくは局部治療および/もしくは予防もしくは治療のための、周術期予防のための、またはヒトまたは動物における糖尿病足症候群の局所および/もしくは局部治療のための医薬品の調製のための、キノロンカルボン酸またはナフチドンカルボン酸および/または4H−オキソキノリジンのある種の誘導体の使用を開示している。キノロンおよびフルオロキノロンギラーゼ阻害剤クラスに属し、従って殺菌抗生物質である。

0012

JP2002/179569(A)は、ケイ素化合物を、ヒドロキシル−2−ピリドン誘導体を含む口腔用組成物中で配合することを特徴とする口腔用組成物に関する。

0013

医薬剤による組織の浸透に伴う問題は、いわゆる浸透向上剤の使用により取り組まれている。例えば、揮発性溶媒が、局所適用直後またはその間に過飽和系を作出するために薬物配合物との組合せにおいて使用されている。配合物と皮膚との間で得られる高濃度障壁を介して、皮膚中への薬物の流動が増加する。

0014

WO2007/031753は、局所投与時に皮膜を形成し得る医薬配合物であって、医薬、このための溶媒皮膜形成剤、および液体発泡剤の調製物を含み、使用の条件下で配合物は単相であり、医薬は実質的に飽和量でこの中に存在する配合物を開示している。

0015

他の浸透向上剤は、例えば、浸透物のための溶媒として作用することにより組織中への薬物分配を増加させ、皮膚の角質細胞間の脂質チャネルを流動化させ、組織のパッキングモチーフ崩壊させ、または薬物のこのビヒクル中の熱力学活性/溶解度に影響を与え、またはそうでなければ組織中への送達を向上させる。これらの向上剤は、組織を通る直接経路または組織内のチャネルを介する間接経路を使用し得る。一般に、浸透向上剤は、薬物およびビヒクル依存性であり、従って普遍的に有効ではない。

0016

WO2003/043593は、伝統的な抗菌剤活性向上剤としてのカチオン性界面活性剤の使用ならびに脱臭剤およびオーラルケアにおいて使用される調製物に関する。

0017

しかしながら、歯牙障害の予防または治療において、抗生物質により到達されなければならない感染領域は、硬質組織および軟質組織に分割することができる。軟質組織中の細菌感染としては、歯髄、歯周組織歯肉粘膜歯槽粘膜口唇および頬粘膜口蓋粘膜および舌粘膜中の感染が挙げられる。対照的に、硬質組織中の細菌感染としては、歯冠および歯根象牙質、根管内側の象牙質および歯根の根尖領域中の歯根セメント質中の感染が挙げられる。顎骨および歯槽骨の細菌感染も挙げられる。

0018

軟質組織中への浸透に関する多くの方法が開発されている一方、硬質組織中への浸透には依然として課題がある。

0019

歯牙障害、例えば齲歯、カリエス、歯内障害および歯周障害は、通常、硬質歯組織中で細菌により引き起こされる。これらの感染領域の1つ以上において抗生物質の浸透を向上させるため、抗生物質が硬質組織に直接浸透することまたは象牙細管、根管、根尖デルタの多様な枝、側枝、および/もしくは髄管を通る細菌の経路に沿って進行することを可能とする浸透向上剤を見出されなければならない。

0020

本発明の目的は、従来技術の医薬組成物と比較して利点を有する、歯牙障害の治療のための医薬組成物を提供することである。特に、医薬組成物は、硬質組織中の細菌感染、例えば歯冠および歯根象牙質、根管内側の象牙質、歯根の根尖領域中の歯根セメント質中の感染、顎骨および歯槽骨の感染の治療にも有用であるべきである。

0021

この目的は、特許請求の範囲の主題により達成された。

先行技術

0022

国際公開第2003/042221号
国際公開第2007/013175号
欧州特許出願公開第1408034号明細書
特開2002/179569号公報
国際公開第2007/031753号
国際公開第2003/043593号

課題を解決するための手段

0023

本発明は、歯牙障害の予防または治療において薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用され、好ましくは、修復歯科学において使用される一般式(I)

0024

[式中、
Rは、−C1−C6−アルキルを意味し;
R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味し、または(2n)員環を一緒に形成しており;
nは、2から8の整数である]
によるシロキサンを含む医薬組成物に関する。

0025

驚くべきことに、硬質歯牙組織中への薬理学的に活性な成分の浸透に関する問題を、薬理学的に活性な成分およびシロキサンの組合せ使用により克服することができることが見出された。さらに、驚くべきことに、シロキサンは、抗生物質が硬質組織中に浸透することおよび細菌感染源においてこの治療効果を直接進展させることを可能とする浸透向上剤として作用することが見出された。驚くべきことに、浸透向上剤および薬理学的に活性な成分のこの組合せ投与により、歯牙障害を有する患者が罹患する疼痛を急激に緩和することができ、歯牙障害、特に歯内障害の治療に必要とされるセッション回数を低減させることができることが見出された。さらに、シロキサンおよび抗生物質の組合せが、人工組織、例えばガッタパーチャ材料の存在により接近が困難である感染組織の治療において実に有効である実験証拠が存在する。シロキサン浸透向上剤と組み合わせた場合、硬質組織に浸透し得る抗生物質だけでなく、抗生物質以外の薬理学的に活性な成分も同一経路により歯牙硬質組織中に導入することができると考えられる。

0026

本発明による医薬組成物は、一般式(I)

0027

[式中
Rは、−C1−C6−アルキル、好ましくは、C1−C3−アルキル、より好ましくは、−CH3を意味し;
R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味し、または(2n)員環を一緒に形成しており;
nは、2から8の整数である]
によるシロキサンを含む。

0028

好ましい実施形態において、一般式(I)による化合物は、直鎖シロキサン、即ち、R1およびR2は、それぞれ、互いに独立して、−C1−C6−アルキルを意味する。好ましくは、Rは−CH3もしくは−CH2CH3であり、および/またはnは2から4の整数、好ましくは、2、3または4である。

0029

好ましくは、直鎖シロキサンは、ヘキサ−C1−C6−アルキルジシロキサンオクタ−C1−C6−アルキルトリシロキサン、およびデカ−C1−C6−アルキルテトラシロキサンからなる群から選択され、個々のアルキル残基は、同一または異なる数の炭素原子から構成されていてよく、独立して分枝鎖でも非分枝鎖でもよい。

0030

直鎖ヘキサ−C1−C6−アルキルジシロキサンの好ましい例としては、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3,3−ペンタメチル−1−エチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3,3−ペンタメチル−1−プロピルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジプロピルジシロキサン、1,1,3,3,3−ペンタメチル−1−ブチルジシロキサン、および1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ジブチルジシロキサンが挙げられる。

0031

直鎖オクタ−C1−C6−アルキルトリシロキサンの好ましい例としては、オクタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−エチルトリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3,3−ジエチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジエチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−プロピルトリシロキサン、1,1,1,5,5,5−ヘキサメチル−3,3−ジプロピルトリシロキサンおよび1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−ブチルトリシロキサンが挙げられる。

0032

別の好ましい実施形態において、一般式(I)による化合物は、一般式(I’)による環式シロキサンであり、即ち、R1およびR2は、(2n)員環を一緒に形成しており、nは、2から8の整数である:

0033

0034

好ましくは、環式シロキサンは、テトラ−C1−C6−アルキルシクロジシロキサン(II)、ヘキサ−C1−C6−アルキルシクロトリシロキサン(III)、オクタ−C1−C6−アルキルシクロテトラシロキサン(IV)、デカ−C1−C6−アルキルシクロペンタシロキサン(V)およびドデカ−C1−C6−アルキルシクロヘキサシロキサン(VI)からなる群から選択され、個々のアルキル残基は、同一または異なる数の炭素原子から構成されていてよく、独立して分枝鎖でも非分枝鎖でもよく、即ち、それぞれRが独立して−C1−C6−アルキル、好ましくは、−メチル、−エチルまたは−プロピルである一般式(II)、(III)、(IV)、(V)および(VI)による化合物である。

0035

0036

特に好ましい実施形態において、環式シロキサンは、Rが−CH3を意味し、R1およびR2が(2n)員環を一緒に形成しており、nが3から6の整数、好ましくは3、4、5または6である一般式(I)による構造を有し;デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、特にオクタメチルシクロテトラシロキサンが特に好ましい。

0037

好ましくは、一般式(I)によるシロキサンは、最大で40℃、より好ましくは最大で35℃、よりいっそう好ましくは最大で30℃、最も好ましくは最大で25℃、特に最大で20℃の融点を有する。

0038

好ましくは、一般式(I)によるシロキサンは、最大で250℃、より好ましくは最大で235℃、よりいっそう好ましくは最大でも220℃、さらにより好ましくは最大で200℃、最も好ましくは最大で190℃、特に最大で180℃の周囲圧力における沸点を有する。

0039

好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、180±60℃、より好ましくは180±50℃、よりいっそう好ましくは180±40℃、さらにより好ましくは180±30℃、最も好ましくは180±20℃、特に180±10℃の周囲圧力における沸点を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、150±60℃、より好ましくは150±50℃、よりいっそう好ましくは150±40℃、さらにより好ましくは150±30℃、最も好ましくは150±20℃、特に150±10℃の沸点を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、120±60℃、より好ましくは120±50℃、よりいっそう好ましくは120±40℃、さらにより好ましくは120±30℃、最も好ましくは120±20℃、特に120±10℃の沸点を有する。さらに別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、90±60℃、より好ましくは90±50℃、よりいっそう好ましくは90±40℃、さらにより好ましくは90±30℃、最も好ましくは90±20℃、特に90±10℃の沸点を有する。

0040

好ましくは、一般式(I)によるシロキサンは、最大で450g/mol、より好ましくは最大で425g/mol、よりいっそう好ましくは最大で400g/mol、さらにより好ましくは最大で375、最も好ましくは最大で350g/mol、特に最大で325g/molまたは300g/molの分子量を有する。

0041

好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、370±50g/mol、より好ましくは370±40g/mol、よりいっそう好ましくは370±30g/mol、最も好ましくは370±20g/mol、特に370±10g/molの分子量を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、245±50g/mol、より好ましくは245±40g/mol、よりいっそう好ましくは245±30g/mol、最も好ましくは245±20g/mol、特に245±10g/molの分子量を有する。さらに別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、220±50g/mol、より好ましくは220±40g/mol、よりいっそう好ましくは220±30g/mol、最も好ましくは220±20g/mol、特に220±10g/molの分子量を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、295±50g/mol、より好ましくは295±40g/mol、よりいっそう好ましくは295±30g/mol、最も好ましくは295±20g/mol、特に295±10g/molの分子量を有する。

0042

好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、0.96±0.10g/mL、より好ましくは0.96±0.08g/mL、よりいっそう好ましくは0.96±0.06g/mL、さらにより好ましくは0.96±0.04g/mL、最も好ましくは0.96±0.02g/mL、特に0.96±0.01g/mLの密度を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、0.92±0.10g/mL、より好ましくは0.92±0.08g/mL、よりいっそう好ましくは0.92±0.06g/mL、さらにより好ましくは0.92±0.04g/mL、最も好ましくは0.92±0.02g/mL、特に0.92±0.01g/mLの密度を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、0.88±0.10g/mL、より好ましくは0.88±0.08g/mL、よりいっそう好ましくは0.88±0.06g/mL、さらにより好ましくは0.88±0.04g/mL、最も好ましくは0.88±0.02g/mL、特に0.88±0.01g/mLの密度を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、0.84±0.10g/mL、より好ましくは0.84±0.08g/mL、よりいっそう好ましくは0.84±0.06g/mL、さらにより好ましくは0.84±0.04g/mL、最も好ましくは0.84±0.02g/mL、特に0.84±0.01g/mLの密度を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、0.80±0.10g/mL、より好ましくは0.80±0.08g/mL、よりいっそう好ましくは0.80±0.06g/mL、さらにより好ましくは0.80±0.04g/mL、最も好ましくは0.80±0.02g/mL、特に0.80±0.01g/mLの密度を有する。別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサンは、0.76±0.10g/mL、より好ましくは0.76±0.08g/mL、よりいっそう好ましくは0.76±0.06g/mL、さらにより好ましくは0.76±0.04g/mL、最も好ましくは0.76±0.02g/mL、特に0.76±0.01g/mLの密度を有する。

0043

本発明による医薬組成物は、好ましくは、歯牙障害の予防または治療において薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用される。

0044

好ましい実施形態において、薬理学的に活性な成分は抗生物質である。本明細書の目的のため、用語「抗生物質」は、本明細書において、抗菌作用を示す天然抗生物質および合成化合物を含むべきである。

0045

好ましくは、本発明による薬理学的に活性な成分は抗生物質作用を示し、グラム陽性およびグラム陰性細菌に対する抗菌スペクトルを有する。

0046

好ましい実施形態において、本発明による薬理学的に活性な成分は殺菌抗生物質である。

0047

抗生物質は、 −ラクタムの群、例としてペニシリン、例えばアモキシシリンアンピシリンメズロシリンおよびペニシリン自体、セファロスポリン、例えばセフロキシムセフロキシムアキセチルセファドロキシルセフラジンおよびセファレキシンアミノグリコシド、例えばパロモマイシンおよびネオマイシン;ならびに他の −ラクタム抗生物質、例えばセファクロルセフタジジムイミペネムメロペネムペネム、カルバペネムセフポドキシムプロキセチルセフトリアキソンおよびセフォキシチンから選択することができる。抗生物質はさらに、テトラサイクリンの群、例としてテトラサイクリン自体、クロロテトラサイクリンオキシテトラサイクリンデメクロサイクリンドキシサイクリンリメサイクリン、メクロサイクリンメタサイクリンミノサイクリンロリテトラサイクリン、およびチゲサイクリンポリペプチドの群、例としてバシトラシンチロトリシンコリスチンおよびポリミキシンBマクロライドの群、例としてエリスロマイシンおよびアジスロマイシンリンコサミドの群、例としてクリンダマイシン;アミノグリコシドの群、例としてパロモマイシン、カナマイシンムピロシンおよびネオマイシン;フルオロキノロンの群、例としてオフロキサシンシプロフロキサシンモキシフロキサシン、ペフロサシンおよびノルフロキサシンリファマイシン、例えばリファンピシン;ならびにニトロイミダゾール、例えばメトロニダゾール;ならびに生理学的に許容されるこれらの塩から選択することができる。

0048

好ましい実施形態において、本発明による薬理学的に活性な成分は、ギラーゼ阻害剤、特にフルオロキノロン、または生理学的に許容されるこの塩である。

0049

好ましくは、フルオロキノロンは、クリナフロキサシン、ガチフロキサシンゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、モキシフロキサシン、スパルフロキサシントスフロキサシントロバフロキサシン、および生理学的に許容されるこれらの塩からなる群から選択される。モキシフロキサシン塩酸塩が特に好ましい。

0050

別の好ましい実施形態において、本発明による薬理学的に活性な成分は、テトラサイクリン、例えばドキシサイクリンおよびミノサイクリン、または生理学的に許容されるこれらの塩である。

0051

好ましくは、抗生物質は、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、モキシフロキサシン、および生理学的に許容されるこれらの塩からなる群から選択される。

0052

薬理学的に活性な成分は、酸付加塩として存在し得、これによりこのような付加塩を形成し得る任意の好適な酸を使用することができる。好適な酸としては、限定されるものではないが、塩酸臭化水素酸メタンスルホン酸およびトルエンスルホン酸が挙げられる。薬理学的に活性な成分が1個以上の酸性基、例えばカルボキシル基を含有する場合、この成分は、この中和形態で、好ましくはアルカリ金属塩アルカリ土類金属塩アンモニウム塩グアニジニウム塩または銀塩として存在し得る。

0053

本発明によれば、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物は、薬理学的に活性な成分との組合せにおいて使用されることが意図される。

0054

好ましくは、シロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン、および/または薬理学的に活性な成分の投与は局所的におよび/または局部的に進行する。

0055

好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン、および薬理学的に活性な成分は、>1:1、より好ましくは>2:1、なおより好ましくは>4:1、さらにより好ましくは>6:1、よりいっそう好ましくは>8:1、最も好ましくは>10:1、特に>15:1の相対モル比で投与される。

0056

活性成分は、シロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物(本明細書の目的のため、「組合せ医薬組成物」とも称される。)中に含有されても、別個の医薬組成物(本明細書の目的のため、「第2の医薬組成物」とも称される。)中に含有されてもよい。

0057

特に表現的に記載のない限り、一般的用語「医薬組成物」は、両方の実施形態、即ち、組合せ医薬組合せならびに第1の医薬組成物および第2の医薬組成物をそれぞれ指す。

0058

好ましくは、組合せ医薬組成物ならびに第1および/または第2の医薬組成物の投与は、それぞれ、局所的におよび/または局部的に進行する。

0059

好ましい実施形態において、本発明による医薬組成物は、薬理学的に活性な成分および一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの両方を含む(以下、「組合せ医薬組成物」とも称される。)。

0060

好ましくは、組合せ医薬組成物中の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有率は、組合せ医薬組成物の全重量に対して少なくとも0.1重量%、より好ましくは少なくとも1重量%、なおより好ましくは少なくとも5重量%、さらにより好ましくは少なくとも10重量%、よりいっそう好ましくは少なくとも25重量%、最も好ましくは少なくとも50重量%、特に少なくとも75重量%である。

0061

好ましくは、組合せ医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の含有率は、組合せ医薬組成物の全重量に対して最大で50重量%、より好ましくは最大で40重量%、なおより好ましくは最大で30重量%、さらにより好ましくは最大で20重量%、よりいっそう好ましくは最大で15重量%、最も好ましくは最大で10重量%、特に最大で5重量%である。

0062

好ましい実施形態において、組合せ医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、0.01mg/mLから200mg/mL、より好ましくは0.1mg/mLから150mg/mL、よりいっそう好ましくは1mg/mLから100mg/mL、さらにより好ましくは最大で2mg/mLから80mg/mL、最も好ましくは3mg/mLから60mg/mL、特に5mg/mLから40mg/mLの範囲内である。

0063

別の好ましい実施形態において、組合せ医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、最大で100mg/mL、より好ましくは最大で75mg/mL、よりいっそう好ましくは最大で50mg/mL、さらにより好ましくは最大で40mg/mL、最も好ましくは最大で30mg/mL、特に最大で20mg/mLである。

0064

好ましい実施形態において、組合せ医薬組成物中の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン、および薬理学的に活性な成分の相対モル比は、好ましくは>1:1、より好ましくは>2:1、なおより好ましくは>4:1、さらにより好ましくは>6:1、よりいっそう好ましくは>8:1、最も好ましくは>10:1、特に>15:1である。

0065

好ましい実施形態において、組合せ医薬配合物は液体である。別の好ましい実施形態において、組合せ医薬配合物はゼラチン状コンシステンシーを有する。

0066

好ましい実施形態において、組合せ医薬組成物の投与は局所的におよび/または局部的に進行する。

0067

本発明のさらなる態様は、上記および本明細書に下記の組合せ医薬組成物に関する。

0068

別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンは、医薬組成物(以下、「第1の医薬組成物」とも称される。)中に含有される一方、薬理学的に活性な成分は、第2の別個の医薬組成物中に含有される。

0069

好ましくは、第1の医薬組成物中の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有率は、第1の医薬組成物の全重量に対して少なくとも75重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、なおより好ましくは少なくとも85重量%、さらにより好ましくは少なくとも90重量%。よりいっそう好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは少なくとも97重量%、特に98重量%である。

0070

好ましくは、第2の医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の含有率は、組合せ医薬組成物の全重量に対して最大で50重量%、より好ましくは最大で40重量%、なおより好ましくは最大で30重量%、さらにより好ましくは最大で20重量%、よりいっそう好ましくは最大で15重量%、最も好ましくは最大で10重量%、特に最大で5重量%である。

0071

好ましくは、第2の医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、0.01mg/mLから200mg/mL、より好ましくは0.1mg/mLから150mg/mL、よりいっそう好ましくは1mg/mLから120mg/mL、さらにより好ましくは最大で5mg/mLから100mg/mL、最も好ましくは10mg/mLから80mg/mL、特に15mg/mLから60mg/mLの範囲内である。

0072

好ましくは、第2の医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、50±45mg/mL、より好ましくは50±40mg/mL、よりいっそう好ましくは50±30mg/mL、さらにより好ましくは50±20mg/mL、最も好ましくは50±10mg/mL、特に50±5mg/mLの範囲内である。好ましい実施形態において、第2の医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、30±25mg/mL、より好ましくは30±20mg/mL、よりいっそう好ましくは30±15mg/mL、さらにより好ましくは30±10mg/mL、最も好ましくは30±5mg/mLの範囲内である。別の好ましい実施形態において、第2の医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、好ましくは20±15mg/mL、より好ましくは20±10mg/mL、最も好ましくは20±5mg/mLの範囲内である。さらに別の好ましい実施形態において、第2の医薬組成物中の薬理学的に活性な成分の濃度は、好ましくは15±10mg/mL、より好ましくは15±7.5mg/mL、最も好ましくは15±5mg/mLの範囲内である。

0073

本発明による第1の医薬組成物は、本発明による第2の医薬組成物の前に、これと同時に、および/またはその後に投与することができる。第1および第2の医薬組成物を下位単位に分割し、一部の下位単位を他の下位単位の前、これと同時に、および/またはその後に投与することも可能である。例えば、第1の医薬組成物を2つの下位単位に分割することができ、第1の下位単位を最初に投与する。この後、第2の医薬組成物を投与する。次いで、第1の医薬組成物の第2の下位単位を、第2の医薬組成物と同時にでも、その後にでも投与することができる。

0074

本発明はまた、本発明による組合せ医薬組成物の投与を、本発明による第1および/または第2の医薬組成物の投与前、この投与と同時に、および/またはこの投与後にそれぞれ組み合わせる投与レジメン包含する。

0075

投与順序とは独立して、両方、即ち第1および第2の医薬組成物の投与間の期間の長さは、好ましくは最大で30分間、より好ましくは最大で20分間、よりいっそう好ましくは最大で15分間、さらにより好ましくは最大で10分間、なおより好ましくは最大で5分間、最も好ましくは最大で3分間、特に最大で2分間である。

0076

好ましくは、第1の医薬組成物(シロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む。)を、第2の医薬組成物(薬理学的に活性な成分を含む。)の少なくとも一部の前および/またはこれと同時に投与する。第2の医薬組成物の別の部分を、第1の医薬組成物の前に、または治療の間の他の任意の時間において投与することができる。

0077

好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む第1の医薬組成物、および薬理学的に活性な成分を含む第2の別個の医薬組成物は、キット中に含有される。

0078

好ましい実施形態において、第1の医薬組成物および第2の医薬組成物は、両方とも液体である。

0079

別の好ましい実施形態において、第1の医薬組成物および第2の医薬組成物は、両方ともゼラチン状配合物である。

0080

さらに別の医薬組成物において、第1の医薬組成物はゼラチン状配合物であり、第2の医薬組成物は液体である。

0081

特に好ましい実施形態において、第1の医薬組成物は液体であり、第2の医薬組成物はゼラチン状配合物である。

0082

薬理学的に活性な成分を含有する第2の医薬組成物は、好ましくは溶液ゲル、懸濁液、エマルションリポソームまたはミセルの形態で存在する。

0083

本発明のさらなる態様は、上記または下記の第1の医薬組成物および上記または下記の第2の医薬組成物を、互いに空間的に分離された配合物中で含むキットに関する。

0084

好ましい実施形態において、第1の医薬組成物および第2の医薬組成物の投与は、局所的におよび/または局部的に進行する。

0085

本発明による医薬組成物、即ち組合せ医薬組成物ならびに第1および/または第2の医薬組成物は、それぞれ、好ましくは互いに独立して、溶液、ゲル、懸濁液、エマルション、リポソームまたはミセルの形態である。

0086

溶液の例は、可溶化剤の存在下の水溶液である。

0088

水性ゲルは、ゲル化剤、例えばペクチンエチレングリコールモノメタクリレートゲル、アルギネートヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ポリグリセリルメタクリレートまたは多糖の添加により調製することができる。他の好適な添加剤は、増粘剤、例えばセルロースアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、寒天、カルボキシメチルグアーおよびセルロースエーテル、またはハイドロトロープ可溶化剤、例えばエチレンジアミン尿素またはシクロデキストリンである。

0089

レン形態も、可溶化剤、例えば界面活性剤、または保存剤を含有し得る。考えられる懸濁液構成要素の例は、トラガカント、セルロース、湿潤剤グリコール、ポリオール、ムチンまたはセルロースエーテルである。考えられるエマルション構成要素は、乳化剤、例えばポリソルベート、界面活性剤、レシチン、ムチン、ゼラチンまたはカルボキシメチルセルロースである。

0090

他の好適な投与形態としては、薬理学的に活性な成分および/または一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン、ならびに場合により他の助剤物質により含浸された不活性担体材料を含み、活性成分を溶解により徐々に放出する歯科ポケットインサートが挙げられる。根管充填剤の考えられる投与形態の例は、タンポン脱脂綿栓またはフォームペレットである。軟質組織感染の場合における適用は、ストリップまたは糸状インサートにより行うことができる。浸透圧調節のための医薬物質または助剤物質を使用することも可能である。薬理学的に活性な成分を配合するための他の考えられる助剤物質は、酸化防止剤キレート化剤、殺菌剤、分散剤、エマルション安定剤、親水コロイド、保存剤、可溶化剤、湿潤剤、第四級アンモニウム化合物、安定剤、懸濁化剤または増粘剤である。上記構成要素を互いに組み合わせて使用することもできる。

0091

好適な安定ゼラチン状配合物は、薬理学的に活性な成分とは別に、ポリエーテル改質セルロースおよび水から構成されるものである。好ましいゲル配合物は、プロピレングリコール、Tween20溶液および粘液ヒドロキシエチルセルロースを含有するものである。

0092

特に好ましい組成物は、0.001から100mg/mlの量の薬理学的に活性な成分および/または100から950mg/mLの量の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン、5から250mg/mlの量のポリプロピレングリコール、5から200mg/mlの量の1%Tween20溶液および1g/mlまでの量の粘液ヒドロキシエチルセルロースを含有する。

0093

特に好ましいゼラチン状配合物は、1から100mg/mlの量の薬理学的に活性な成分、および/または200から950mg/mLの量の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンおよび/または50から200mg/mlの量のプロピレングリコール、3から150mg/mlの量の1%Tween20溶液および1g/mlまでの量の粘液ヒドロキシセルロースを含有する。

0094

好ましい実施形態において、組合せ医薬組合せならびに第1および/または第2の医薬組成物は、それぞれ、これ自体投与される個々の投与単位として提供される。

0095

別の好ましい実施形態において、組合せ医薬組合せならびに第1および/または第2の医薬組成物は、それぞれ、個々の投与単位が分離および投与される複数回剤形として提供される。個々の投与単位は、好ましくは、ピペットまたはシリンジにより複数回単位剤形から分離することができる。本発明による複数回剤形の典型例は、場合により滅菌されたセプタムにより密封されたガラス容器である。前記ガラス容器は、患者への1回投与が意図される個々の投与単位の個々の容量を十分超過するある容量の医薬組合せを含有する。例えば、ガラス容器が10mlの容量を含有し、患者への1回投与が意図される個々の投与単位が例えば0.2mlである場合、ガラス容器は50回の繰り返し使用に好適な複数回剤形である。

0096

好ましい実施形態において、複数回単位剤形は、好ましくは容器、特にガラス容器中に含有されるゼラチン状配合物または液体である。

0097

好ましくは、複数回単位剤形は、少なくとも2、より好ましくは少なくとも5、よりいっそう好ましくは少なくとも10、さらにより好ましくは少なくとも15、最も好ましくは少なくとも20、特に25の個々の投与単位を含有する。

0098

好ましい実施形態において、個々の投与単位は、0.3±0.25mL、より好ましくは0.3±0.2mL、なおより好ましくは0.3±0.15mL、さらにより好ましくは0.3±0.1mL、よりいっそう好ましくは0.3±0.075mL、最も好ましくは0.3±0.05mL、特に0.3±0.025mLの容量を有する。

0099

別の好ましい実施形態において、個々の投与単位は、0.2±0.175mL、より好ましくは0.2±0.15mL、なおより好ましくは0.2±0.125mL、さらにより好ましくは0.2±0.1mL、よりいっそう好ましくは0.2±0.075mL、最も好ましくは0.2±0.05mL、特に0.2±0.025mLの容量を有する。

0100

さらに別の好ましい実施形態において、個々の投与単位は、0.1±0.09mL、より好ましくは0.1±0.08mL、なおより好ましくは0.1±0.07mL、さらにより好ましくは0.1±0.06mL、よりいっそう好ましくは0.1±0.05mL、最も好ましくは0.1±0.04mL、特に0.1±0.02mLの容量を有する。

0101

個々の投与単位中に含有される一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの量は、少なくとも0.001mL、より好ましくは少なくとも0.005mL、よりいっそう好ましくは少なくとも0.01mL、さらにより好ましくは少なくとも0.025mL、よりいっそう好ましくは少なくとも0.05mL、最も好ましくは少なくとも0.075mL、特に少なくとも0.1mLである。好ましい実施形態において、個々の投与単位中に含有される一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの量は、0.2±0.175mL、より好ましくは0.2±0.15mL、よりいっそう好ましくは0.2±0.1mL、さらにより好ましくは0.2±0.075mL、最も好ましくは0.2±0.05mL、特に0.2±0.025mLである。別の好ましい実施形態において、個々の投与単位中に含有される一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの量は、0.25±0.2mL、より好ましくは0.25±0.175mL、よりいっそう好ましくは0.25±0.15mL、さらにより好ましくは0.25±0.1mL、最も好ましくは0.25±0.075mL、特に0.25±0.05mLである。さらに別の好ましい実施形態において、個々の投与単位中に含有される一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの量は、0.3±0.25mL、より好ましくは0.3±0.20mL、よりいっそう好ましくは0.3±0.15mL、さらにより好ましくは0.3±0.1mL、最も好ましくは0.3±0.05mLである。

0102

本発明によれば、薬理学的に活性な成分は、治療有効量で医薬組成物との組合せにおいて投与される。治療有効量を構成する量は、化合物の性質、治療される病態、前記病態の重症度および治療される患者に応じて変動する。

0103

好ましくは、薬理学的に活性な成分の用量は、0.01mgから100mgの範囲内、より好ましくは0.1mgから50mgの範囲内、なおより好ましくは0.25mgから40mgの範囲内、さらにより好ましくは0.5mgから30mgの範囲内、最も好ましくは1mgから20mgの範囲内、特に2mgから15mgの範囲内である。

0104

好ましい実施形態において、薬理学的に活性な成分の用量は、好ましくは10±9mg、より好ましくは10±8mg、なおより好ましくは10±7mg、さらにより好ましくは10±6mg、最も好ましくは10±4mg、特に10±2mgの範囲内である。

0105

別の好ましい実施形態において、薬理学的に活性な成分の用量は、好ましくは6±5mg、より好ましくは6±4mg、なおより好ましくは6±3mg、さらにより好ましくは6±2mg、最も好ましくは6±1.5mg、特に6±1mgの範囲内である。

0106

なお別の好ましい実施形態において、薬理学的に活性な成分の用量は、好ましくは4±3.5mg、より好ましくは4±3mg、なおより好ましくは4±2.5mg、さらにより好ましくは4±2mg、最も好ましくは4±1.5mg、特に4±1mgの範囲内である。

0107

本発明のさらなる態様は、上記または下記定義の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを、上記または下記定義の薬理学的に活性な成分との組合せにおいて含む医薬剤形に関する。好ましくは、本発明による医薬剤形は、本発明による組合せ医薬組成物を含む。

0108

本発明による医薬組成物は、好ましくは修復歯科学における歯牙障害の予防または治療のためのものである。活性成分は、シロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物(組合せ医薬組成物)中に含有されても、第2の医薬組成物中に含有されてもよい。

0109

好ましくは、歯牙障害は、ヒトおよび動物の口腔領域中で細菌により引き起こされる疾患、特に歯髄炎、例として根管および根尖周囲組織の感染、歯周疾患ならびに歯原性または口腔軟質組織感染ならびに象牙質創傷から選択される。

0110

特に好ましい実施形態において、歯牙障害は、齲歯、カリエス、歯内障害および歯周障害からなる群から選択される。

0111

特に好ましい実施形態において、本発明による薬理学的に活性な成分は、ヒトおよび動物の口腔領域中で細菌により引き起こされる疾患の予防または治療において、特に歯髄炎、例として根管および根尖周囲組織の感染、歯周疾患ならびに歯原性または口腔軟質組織感染の予防または治療において、ならびに象牙質創傷の予防または治療において利益作用を示す抗生物質である。

0112

特に好ましい実施形態において、歯牙障害は歯内疾患であり、即ち、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物、および薬理学的に活性な成分は歯内治療において使用される。

0113

好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物、および/または薬理学的に活性な成分は、他の抗感染剤、例えば抗菌抗真菌または抗ウイルス物質との組合せにおいて使用される。前記他の抗感染剤は、本発明による医薬組成物中に含有されてもよいし、別個の医薬組成物の形態で提供されてもよい。

0114

好ましい実施形態において、本発明による医薬組成物は、根管洗浄剤との組合せにおいて使用される。根管洗浄剤は、好ましくは、過酸化水素次亜塩素酸ナトリウムグルコン酸クロルヘキシジンセトリミド、エチレンジアミンテトラ四酢酸硫酸フラミセチン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、モキシフロキサシンまたは他の任意の抗生物質から選択される。

0115

好ましくは、以下の工程を含む歯内治療を実施する:
a)感染歯髄を機械的に、例えば、神経針により除去する工程;および/または
b)根管内腔を広げ、感染根管壁を除去する工程;および/または
c)根管を、根管洗浄剤を含む溶液により洗浄する工程;および/または
d)根管を、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む第1の医薬組成物により、特に注射により治療する工程;および/または
e)根管を、薬理学的に活性な成分を含む第2の医薬組成物により治療する工程;および/または
f)根管を、最初に脱脂綿栓により、次いでリン酸亜鉛セメントにより歯冠領域中で塞栓して辺縁封鎖する工程。

0116

あるいは、工程d)およびe)は、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン、および薬理学的に活性な成分の両方を含有する医薬組成物を使用して1つの工程として実施することができる。この手順後、患者を好ましくは4から6日間解放する。歯を無臭および打診に対する非感受性について試験する場合、根管を、好ましくはエンドメタゾン(endomethasone)およびガッタパーチャにより確実に充填する。そうでなければ、工程c)、d)、e)および/またはf)を繰り返さなければならない。

0117

別の好ましい実施形態において、歯牙障害は、象牙質創傷、例えば象牙質表面を例えば充填剤インレーオンレークラウンまたはブリッジ受容するように調製した後に生じる疾患である。好ましくは、本発明による組合せは、リライナーをインレー、オンレー、クラウンまたはブリッジ上に、および/またはこれらの土台中に配置する前に抗生物質作用を有する象牙質表面上の局部デポを形成するために適用される。このことは、好ましくは、残留病原菌の有効な破壊を、窩洞の表面上だけでなく、象牙細管中でももたらす。

0118

別の好ましい実施形態において、歯牙障害は歯周疾患である。この適用については、薬理学的に活性な成分の溶液またはゼラチン状調製物により含浸された糸またはいわゆるチップを、好ましくは歯肉ポケット中に挿入する。あるいは、薬理学的に活性な成分を、歯および歯肉被覆する医薬担体中に配置することができる。薬理学的に活性な成分の適用前、適用時または適用後に、一般式(I)によるシロキサンを含む医薬組成物を、2種の上記方法の一方により歯肉ポケット中に導入する。あるいは、薬理学的に活性な成分および/また一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物を、歯根膜内注射により歯肉ポケット中に導入する。

0119

さらに別の好ましい実施形態において、本発明による組合せは、既存の根管充填剤を有する歯に影響を与える歯牙障害の治療(二次歯根治療)において、特に少なくとも部分的に機能しない既存の根管充填剤の除去を試みる場合に使用される。

0120

好ましくは、本発明による組合せは、薬理学的に活性な成分の組織浸透を改善する。好ましくは、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンは、例えば象牙細管、歯髄の側枝、根尖デルタの枝または髄管を通る感染組織への薬理学的に活性な成分の輸送を促進する。好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物の投与は、軟質組織および/または硬質組織中への薬理学的に活性な成分の浸透を改善する。

0121

別の好ましい実施形態において、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物の投与は、充填材料、例えばガッタパーチャを少なくとも部分的に含有する根管中への薬理学的に活性な成分の浸透を改善する。

0122

好ましい実施形態において、本発明による組合せは、硬質組織中で細菌により引き起こされる疾患、例として歯冠および歯根象牙質、根管内側の象牙質および歯根の根尖領域中の歯根セメント質中の感染の局部および/または局所治療において使用される。

0123

好ましい実施形態において、本発明による組合せは、軟質組織中の細菌感染、例として歯髄、歯周組織、歯肉粘膜、歯槽粘膜、口唇および頬粘膜、口蓋粘膜および舌粘膜中の感染の局部および/または局所治療において使用される。

0124

好ましい実施形態において、薬理学的に活性な成分による治療の回数は、これを一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物との組合せにおいて使用する場合、低減させることができる。好ましくは、患者は、一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンを含む医薬組成物、および薬理学的に活性な成分の組合せを適用する1または2回のセッション後愁訴訴えない。

0125

特に好ましい実施形態において、
一般式(I)によるシロキサンは、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンおよびデカメチルシクロヘキサシロキサンから選択され;ならびに/または
一般式(I)によるシロキサンは、最大で250℃の沸点を有し;ならびに/または
医薬組成物中の一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンの含有率は、0.2±0.175mLであり;ならびに/または
薬理学的に活性な成分は、フルオロキノロンおよびテトラサイクリンからなる群から選択される抗生物質であり;ならびに/または
薬理学的に活性な成分の用量は、0.1mgから50mgの範囲内であり;ならびに/または
薬理学的に活性な成分の濃度は、0.1mg/mLから150mg/mLの範囲内であり;ならびに/または
薬理学的に活性な成分を、水溶液またはゼラチン状配合物の形態で投与し;ならびに/または
医薬組成物および薬理学的に活性な成分の投与は、局所的におよび/もしくは局部的に進行し;ならびに/または
組成物は、薬理学的に活性な成分を一般式(I)によるシロキサン、好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサンとの組合せにおいて含み、または薬理学的に活性な成分を含む組成物は、第2の別個の医薬組成物中に含有され;ならびに/または
組成物の投与は、硬質組織中への薬理学的に活性な成分の浸透を改善する。

0126

本発明をさらに以下の実施例により説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでない。

0127

[実施例1]
最初の試験において、モキシフロキサシンおよびオクタメチルシクロテトラシロキサンの組合せを、歯内治療(根管治療)の間、6人の無作為に選択された患者の壊疽歯髄に適用した(本発明実施例I−1からI−6)。手順を以下の通り実施した:
根管を機械的に治療し;
機械的治療の間およびその後、エンドピペット(endopipette)により根管をAvalox(登録商標注入液(市販のモキシフロキサシン溶液)により洗浄し、この過剰物をペーパーポイントにより除去し;
根管を、エンドピペットによりオクタメチルシクロテトラシロキサン(98%、約0.25mL)により洗浄し、過剰物をペーパーポイントにより除去し;
モキシフロキサシン塩酸塩ゲル(20mg/mLモキシフロキサシン;約0.25mL)を、螺旋レンツ充填器により根管中に導入した。

0128

この手順の終了時、歯根を一時的に充填し、患者を少なくとも5日間解放した。次回のセッションの間、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびモキシフロキサシンによる治療を前回セッションに従って繰り返した。歯を無臭および打診に対する非感受性について試験する場合、歯根を、好ましくはエンドメタゾンおよびガッタパーチャ材料により永久的に充填した。しかしながら、打診および/または臭気試験失格した場合、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびモキシフロキサシンによる治療を、両基準が満たされるまで1回以上の追加のセッションの間繰り返した。

0129

従って、同一の歯根治療療法を、4人の無作為に選択された患者の壊疽歯髄に適用する比較試験を実施したが、以下は例外である:
第1のセッションにおいて、いかなるオクタメチルシクロテトラシロキサンも使用することなくモキシフロキサシンを適用した。後続のセッションの間、モキシフロキサシンおよびオクタメチルシクロテトラシロキサンの両方を第1の試験に従って適用した。

0130

第1の試験(本発明実施例I−1からI−6)および第2の試験(本発明実施例C−7からC−10)の結果を最大でここで表にまとめる:

0131

0132

上記結果は、モキシフロキサシンおよびオクタメチルシクロテトラシロキサンの組合せを第1のセッションにおいて直接適用した場合、患者のほとんどが1回のみのセッション後に愁訴を訴えず、根管を第2のセッションにおいて充填することができたことを実証する(本発明実施例I−1、I−2、I−3およびI−4参照)。残りの患者は、モキシフロキサシンおよびオクタメチルシクロテトラシロキサンによる2回の治療後に愁訴を訴えなかった(I−5およびI−6)。

0133

第1のセッションにおいてオクタメチルシクロテトラシロキサンを用いずにモキシフロキサシンを適用し、第2のセッションにおいてこの両方の組合せを最初に用いた全ての他の場合、患者の1人は1回のセッション後に愁訴を訴えず(C−1)、2人の患者は2回のセッション後に愁訴を訴えず(C−2およびC−3)、1人は3回のセッション後に愁訴を訴えなかった(C−4)。

0134

本発明実施例(I−1からI−6)と比較(C−1からC−2)例との比較は、歯根治療療法の平均長さが、1回のセッションによるモキシフロキサシンおよびオクタメチルシクロテトラシロキサンの組合せ適用を介して短縮され、患者のほとんどが前記組合せによる単回治療後に愁訴を訴えないことを示す。

0135

[実施例2]
不完全な歯根治療後の二次歯根治療:
患者は、前月の間に次第に増加している15番の歯における咬合不快感を報告した。

0136

臨床診断
15番の歯は、8年前に根管治療を受け、その後ガッタパーチャにより充填された。しかしながら、根管充填が根管中に十分深く達しておらず、こうして約2mmの歯根端歯根尖)が未充填のままであった。根管から撮影されたX線は、いかなる合併症も示さなかった。

実施例

0137

治療過程
二次歯内治療を患歯穿孔から開始した。硬化ガッタパーチャ材料をTri Auto ZXツール(Morita)およびチタンファイルにより完全に除去する試みは、X線により示される通り部分的に成功したにすぎなかった。モキシフロキサシン塩酸塩ゲル(50mg/ml)による3日間の根管挿入は、咬合不快感を緩和しなかった。モキシフロキサシン塩酸塩ゲル(50mg/ml)による別の根管挿入を導入したが、この回はオクタメチルシクロテトラシロキサン(98%、約0.25mL)による前治療後に導入した。患者は、3日後に愁訴を訴えないと報告した。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ