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課題・解決手段

ガラス基板は、その熱強化特性を実質的に失うことなく、または変形することなく高温で処理されてもよい。いくつかの実施例では、そのガラス基板は、標準的なガラス基板と比べて高い徐冷点および/または軟化点を示す。いくつかの実施例では、そのガラス基板は、従来のソーダ石灰シリカガラスに比べて、比較的高い量のCaOおよび/またはMgOを含み、および/または比較的低い量のNa2Oを含む。組成によって、そのガラス基板は、例えば、2枚の実質的に平坦ガラス基材一緒に組み合わせたガラス系太陽電池の製造に有益であり得る。

概要

背景

従来のウエハ系太陽電池と比べて生産コストが低いという理由で薄膜ガラス系太陽電池の人気増している。一般に、ガラス系太陽電池は、光電変換コーティングを有する少なくとも1枚の平坦ガラス基板を備えている。一般に、この基板は、環境から光電変換コーティングを隔離するため第2の基板から離されるか、第2の基板と隣り合った状態にされる。光電変換コーティングは一般に一方のガラス基板の内面上にあるため、太陽光は、1枚のガラス基板を通過した後にその光電変換コーティングに到達する。

太陽電池で用いられているある種のフィルム(例えば透明な導電性酸化物(TCO)フィルム)、吸収層ウインドウ層は、ガラス基板をそのガラス基板の徐冷点よりも高温に加熱する操作を含む方法を利用してそのガラス基板に付着させること、または加工することができる。徐冷点は、一般に、ガラス基板が十分に柔らかくなってガラス内の応力緩和する温度であると考えられている。このプロセスの結果として典型的な平坦なガラスは強度を失うことがときにあるため、高温にされたことが原因で歪みおよび/または変形が生じる可能性がある。こうした変化によってガラス基板は弱くなる可能性があるため、太陽電池を構成するときその基板を第2の基板に対して気密にすることが難しくなる可能性がある。2枚の基板が十分に気密にならないと、太陽電池は光電変換コーティングを環境からうまく隔離することができない。さらに、現在のTCOコーティングは、ガラス基板の顕著な弱化、歪み、変形を起こさない温度で堆積させる必要がある限り、一般に限界がある。

概要

ガラス基板は、その熱強化特性を実質的に失うことなく、または変形することなく高温で処理されてもよい。いくつかの実施例では、そのガラス基板は、標準的なガラス基板と比べて高い徐冷点および/または軟化点を示す。いくつかの実施例では、そのガラス基板は、従来のソーダ石灰シリカ系ガラスに比べて、比較的高い量のCaOおよび/またはMgOを含み、および/または比較的低い量のNa2Oを含む。組成によって、そのガラス基板は、例えば、2枚の実質的に平坦なガラス基材一緒に組み合わせたガラス系太陽電池の製造に有益であり得る。

目的

本開示のいくつかの実施態様に従って製造されるガラスは、優れた太陽光透過率を提供する

効果

実績

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請求項1

67〜75重量%のSiO2と、13重量%超のCaO+MgOと、10〜14.5重量%のNa2Oとを含み、約554℃よりも高い徐冷点を示すソーダ石灰シリカガラス

請求項2

前記CaO+MgOは、8.2〜10.5重量%のCaOと、3.5〜6.0重量%のMgOとを含む、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項3

約600℃未満の徐冷点を示す、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項4

約554〜約585℃の徐冷点を示す、請求項3に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項5

88%を超える太陽光透過率を示す、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項6

前記CaO+MgOは約13.5〜約15.8重量%である、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項7

Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、GeおよびCeのうちの1種類以上を実質的に含まない、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項8

前記SiO2は70〜75重量%であり、前記CaOは9〜10.65重量%であり、前記MgOは4.4〜5.85重量%であり、前記Na2Oは10.9〜13.6重量%である、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項9

前記ガラスは、第1の主要面と第2の主要面を有する平坦シートであり、前記平坦なシートの前記第1の主要面および前記第2の主要面の少なくとも一方の上に堆積された透明な導電性酸化物コーティングをさらに備える、請求項1に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項10

140ポンド平方インチ(psi)を超える表面圧縮応力を示す、請求項9に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項11

約260〜約380psiの表面圧縮応力を示す、請求項10に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項12

10,000psiを超える表面圧縮応力を示す、請求項9に記載のソーダ石灰シリカ系ガラス。

請求項13

67〜75重量%のSiO2と、13重量%超のCaO+MgOと、10〜14.5重量%のNa2Oとを含む平坦なソーダ石灰シリカ系ガラス基板を備え、前記平坦なガラス基板が約554℃よりも高い徐冷点を示す、ガラス系ソーラーパネル

請求項14

前記CaO+MgOは、8.2〜10.5重量%のCaOと、3.5〜6.0重量%のMgOとを含む、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項15

前記平坦なガラス基板は約600℃未満の徐冷点を示す、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項16

前記平坦なガラス基板は88%を超える太陽光透過率を示す、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項17

前記CaO+MgOは約13.5〜約15.8重量%である、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項18

前記平坦なガラス基板は、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、GeおよびCeのうちの1種類以上を実質的に含まない、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項19

前記SiO2は70〜75重量%であり、前記CaOは9〜10.65重量%であり、前記MgOは4.4〜5.85重量%であり、前記Na2Oは10.9〜13.6重量%である、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項20

前記平坦なガラス基板は、第1の主要面と第2の主要面を有する平坦なシートであり、前記平坦なシートの前記第1の主要面および前記第2の主要面の少なくとも一方の上に堆積された透明な導電性酸化物コーティングをさらに備える、請求項13に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項21

前記平坦なガラス基板は、140ポンド/平方インチ(psi)を超える表面圧縮応力を示す、請求項20に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項22

前記平坦なガラス基板が、10,000psiを超える表面圧縮応力を示す、請求項20に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項23

前記平坦なガラス基板は、第1の平坦なガラス基板を備え、さらに第2の平坦なガラス基板を備え、前記第1の平坦なガラス基板は、前記第2の平坦なガラス基板に気密に取り付けられ、前記第1の平坦なガラス基板の上に堆積された前記透明な導電性酸化物コーティングを閉じ込める、請求項20に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項24

前記第1の平坦なガラス基板は、前記第2の平坦なガラス基板から約0.09インチ未満の距離だけ離れている、請求項23に記載のガラス系ソーラー・パネル。

請求項25

ガラス形成成分を炉の中で溶融させるステップと、溶融した前記ガラス形成成分を堆積させて、ソーダ石灰シリカ系ガラスの平坦なシートを形成するステップを含み、前記平坦なシートは、以下の成分:67〜75重量%のSiO2と、13重量%超のCaO+MgOと、10〜14.5重量%のNa2Oとを含み、前記平坦なシートは約554℃よりも高い徐冷点を示す、方法。

請求項26

前記ガラス形成成分を溶融させる前記ステップが、前記ガラス形成成分をフロート・ガラス・ライン装填口に加える操作を含み、前記溶融したガラス形成成分を堆積させる前記ステップが、前記フロート・ガラス・ラインのフロート浴の上にガラス・リボンを堆積させる工程を含み、前記ガラス・リボンが前記炉を出て前記フロート浴に入るときに、前記ガラス・リボンは約1,050〜約1,150℃の温度を有する、請求項25に記載の方法。

請求項27

前記CaO+MgOは、8.2〜10.5重量%のCaOと、3.5〜6.0重量%のMgOとを含む、請求項25に記載の方法。

請求項28

前記平坦なシートは約600℃未満の徐冷点を示す、請求項25に記載の方法。

請求項29

前記平坦なシートは88%を超える太陽光透過率を示す、請求項25に記載の方法。

請求項30

前記CaO+MgOは約13.5〜約15.8重量%である、請求項25に記載の方法。

請求項31

前記平坦なシートは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、GeおよびCeのうちの1種類以上を実質的に含まない、請求項25に記載の方法。

請求項32

前記SiO2は70〜75重量%であり、前記CaOは9〜10.65重量%であり、前記MgOは4.4〜5.85重量%であり、前記Na2Oは10.9〜13.6重量%である、請求項25に記載の方法。

請求項33

前記溶融したガラス形成成分を堆積させる前記ステップは、前記ソーダ石灰シリカ系ガラスの前記平坦なシートが焼なましおよび焼き戻しの少なくとも一方が行われるように、前記溶融したガラス形成成分を冷却する工程を含む、請求項25に記載の方法。

請求項34

前記溶融したガラス形成成分を冷却した後、被覆プロセスにおいて約1〜約3分間にわたって約700〜約800℃の温度に前記平坦なシートを曝すステップをさらに含む、請求項33に記載の方法。

請求項35

被覆プロセスにおいて約700〜約800℃の温度に前記平坦なシートを曝す前記ステップは、前記平坦なシートの上に透明な導電性酸化物を堆積させる工程を含む、請求項34に記載の方法。

請求項36

前記平坦なシートを高温処理ステップに曝すステップをさらに含み、前記平坦なシートは、その高温処理ステップに曝される前にその平坦なシートが示す値の90%を超える値の中心部張力および/または表面圧縮応力を示す、請求項25に記載の方法。

請求項37

前記高温処理ステップが、前記平坦なシートを少なくとも約1分間にわたって500〜約900℃の温度に曝す工程を含む、請求項36に記載の方法。

請求項38

前記高温処理ステップが被覆操作を含む、請求項37に記載の方法。

技術分野

0001

本出願は、2010年5月20日に出願されたアメリカ合衆国仮出願第61/346,704号と、2010年8月26日に出願されたアメリカ合衆国仮出願第61/377,339号の利益を主張する。これら両出願の関連する内容が、参照することによりこの明細書に組み込まれている。

0002

本明細書の開示内容ガラス基板に関するものであり、より詳細には、高温用のガラス基板に関する。

背景技術

0003

従来のウエハ系太陽電池と比べて生産コストが低いという理由で薄膜ガラス系太陽電池の人気増している。一般に、ガラス系太陽電池は、光電変換コーティングを有する少なくとも1枚の平坦なガラス基板を備えている。一般に、この基板は、環境から光電変換コーティングを隔離するため第2の基板から離されるか、第2の基板と隣り合った状態にされる。光電変換コーティングは一般に一方のガラス基板の内面上にあるため、太陽光は、1枚のガラス基板を通過した後にその光電変換コーティングに到達する。

0004

太陽電池で用いられているある種のフィルム(例えば透明な導電性酸化物(TCO)フィルム)、吸収層ウインドウ層は、ガラス基板をそのガラス基板の徐冷点よりも高温に加熱する操作を含む方法を利用してそのガラス基板に付着させること、または加工することができる。徐冷点は、一般に、ガラス基板が十分に柔らかくなってガラス内の応力緩和する温度であると考えられている。このプロセスの結果として典型的な平坦なガラスは強度を失うことがときにあるため、高温にされたことが原因で歪みおよび/または変形が生じる可能性がある。こうした変化によってガラス基板は弱くなる可能性があるため、太陽電池を構成するときその基板を第2の基板に対して気密にすることが難しくなる可能性がある。2枚の基板が十分に気密にならないと、太陽電池は光電変換コーティングを環境からうまく隔離することができない。さらに、現在のTCOコーティングは、ガラス基板の顕著な弱化、歪み、変形を起こさない温度で堆積させる必要がある限り、一般に限界がある。

課題を解決するための手段

0005

全体として、ここでの開示内容は、高温(例えば被覆プロセスにおける高温や、コーティング活性化プロセスにおける高温)に耐えるのに適したガラス基板を製造して利用する技術と、ガラス基板そのものに関する。いくつかの実施例では、そのガラス基板は、標準的なガラス基板と比べて上昇した徐冷点および/または上昇した軟化点を示すことができる。このガラス基板は、高温での堆積ステップや処理ステップを経た後もその熱強化特性(例えば焼なまし特性または焼き戻し特性)を実質的に維持することができる。いくつかの別の実施例では、そのガラス基板は、標準的なガラス基板と比べて、高温にさらされた後の減少した歪みおよび/または変形を示すことができる。このようなガラス基板は、典型的なガラス基板に弱化、歪みおよび/または変形を生じさせると考えられる温度で堆積または処理されたコーティングを含むガラス系太陽電池やそれ以外のガラス系製品(例えばフラットパネルディスプレイ)に組み込むことができる。さらに、このガラス基板は、用途によっては、典型的なガラスで現在許容されるよりも高い堆積温度で堆積されるTCOコーティングを受け入れることができる。すると太陽電池のTCOコーティングと光電変換モジュールの効率を大きくすることができる。

0006

一実施態様では、SiO2を67重量%〜75重量%と、CaO+MgOを13重量%超と、Na2Oを10重量%〜14.5重量%含むソーダ石灰シリカ系ガラスを説明する(この明細書の基本的な酸化物の重量%はすべて、特に断らない限り酸化物の重量%である)。この実施例によると、ガラスは、約545℃よりも高い徐冷点および/または約725℃よりも高い軟化点を示す(例えば約554℃よりも高い徐冷点および/または約740℃よりも高い軟化点)。

0007

別の一実施態様では、平坦なソーダ石灰シリカ系ガラス基板を備えるガラス系ソーラー・パネルを説明する。その平坦なソーダ石灰シリカ系ガラス基板は、SiO2を67重量%〜75重量%と、CaO+MgOを13重量%超と、Na2Oを10重量%〜14.5重量%含んでいる。この実施例によると、その平坦なガラス基板は、約545℃よりも高い徐冷点および/または約725℃よりも高い軟化点を示す(例えば約554℃よりも高い徐冷点および/または約740℃よりも高い軟化点)。

0008

別の一実施態様では、ガラス形成成分を炉の中で溶融させるステップと、溶融したそのガラス形成成分を堆積させてソーダ石灰シリカ系の平坦なシートを形成するステップを含む方法を説明する。この実施例によると、その平坦なシートは、SiO2を67重量%〜75重量%と、CaO+MgOを13重量%超と、Na2Oを10重量%〜14.5重量%含んでいて、約554℃よりも高い徐冷点および/または約725℃よりも高い軟化点を示す(例えば約554℃よりも高い徐冷点および/または約740℃よりも高い軟化点)。

0009

1つ以上の実施態様の詳細を、添付の図面と以下の説明に記載する。他の特徴、目的、利点は、その明細書および図面からと、請求項から明らかになろう。

図面の簡単な説明

0010

本発明の一実施態様による光電変換ガラス組立体の一例の斜視図である。
本発明の一実施態様によるフロート-ガラス・ラインの一例を横から見た模式図である。

0011

以下の詳細な説明は、図面を参照して読まれるべきである。異なる図面の同じ構成要素は同じ参照番号を有する。図面は必ずしも実際通りの縮尺になっていない。図面は選択した実施態様を示しており、本発明の範囲を制限する意図はない。当業者であれば、与えられている実施例には本発明の範囲に入る多数の変形例があることがわかるであろう。

0012

ガラス基板は、その光学的特性のために多彩な用途で使用されている。ガラス基板は、例えば太陽エネルギー電気エネルギーに変換する太陽電池での使用頻度が増加している。そのような太陽電池はガラス系太陽電池と呼ぶことができ、一般に、2枚の平坦なガラス基板の間に配置された光電変換コーティングを含んでいる。ガラス基板を互いに気密にすることで光電変換コーティングが環境に曝露されないようにしつつ、光エネルギーが基板の一方または両方を透過して光電変換コーティングと相互作用できるようにすることが可能である。

0013

被覆されたガラス基板を含むガラス系太陽電池のほか、別のタイプの被覆されたガラス製品を製造するため、コーティングをガラス基板の一部の上に堆積させることができる。例えば太陽電池用の被覆されたガラス基板を製造するには、700℃超の温度で1枚以上のフィルムをガラスの表面に堆積させる(または処理する)ことができる。そのようなプロセスの間、コーティングが堆積されるガラスの表面は、ガラスの温度がコーティングの温度と実質的に平衡するまで、または完全に平衡するまで、温度が上昇する可能性がある。この温度上昇によって標準的なガラス基板は熱強化特性を失う、および/または形が変化する(例えば湾曲する)可能性がある。弱くなったガラス基板は太陽電池にとって一般に望ましくなく、湾曲した平坦なガラス基板は、湾曲していない平坦なガラス基板またはスペーサ合体させて例えばガラス系太陽電池を形成することが困難になる可能性がある。

0014

この明細書では、高温処理(例えば高温被覆プロセス)に適する可能性のあるガラス基板を説明する。いくつかの実施態様では、ガラスは、比較的高い徐冷点(アニーリング温度とも呼ばれる)および/または軟化点を有する。そのガラスは、例えば、優れた気密性と、従来のガラスの徐冷点および/または軟化点よりも高温で堆積または処理されるコーティングの両方を必要とするガラス組立体に適したガラスとなる可能性がある。特定のどの理論にも囚われないで、相対的に高い徐冷点および/または軟化点を持つガラスは、高温コーティングをガラスの上に堆積または処理した後でさえ、その応力特性(例えば焼なまし特性または焼き戻し特性)を実質的に維持すると考えられる。このガラスは、その応力特性を維持することで、高温でのコーティングまたは処理の間の歪みと変形に耐えることができるため、強くて実質的に平坦な状態に留まる。そのためガラス組立体の中の第2の平坦な基板またはスペーサとの気密性をよりよくすることが容易になる。するとそのよりよい気密性によってガラス組立体の内部を環境からより効果的に隔離できるため、そのガラス組立体の寿命を長くすることができる。

0015

それに加え、(例えば太陽電池用の前面電極を設けるため)TCOフィルムをガラスの表面に堆積させる用途では、この明細書で説明するガラス基板により、標準的なガラスの上に一般に堆積されるよりも高温でTCOフィルム(または他のタイプの高温フィルム)を堆積させることが容易になる。より高温のTCOフィルム(または他のタイプの高温フィルム)により、相対的により低温のフィルムを用いて構成される光電変換モジュールよりも効率的な光電変換モジュールにすることができる。高温で堆積または処理することのできる他のフィルムの例として、吸収層(例えばカルコパイライト層CI系層またはCIGS系層))やウインドウ層(例えば硫化カドミウム層)などがあるが、これだけに限定されることはない。

0016

ガラスの徐冷点は、ガラス基板が十分に柔らかくなってガラス内の応力が緩和する温度を意味する。そのような応力は、製造プロセスの間にガラスに不注意によってではなく与えられる残留応力である可能性がある。あるいはそのような応力は、ガラスに対して例えばガラスを強化するアニーリング・プロセスまたは焼き戻しプロセスを通じて意図的に与えることができる。

0017

本開示のガラスは、従来のガラスと比べて徐冷点を高くすることができる。ガラスの徐冷点は、ASTMC336-71に従って決定できる。いくつかの実施態様では、ガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでおり、545℃よりも高い徐冷点を有する。例えばガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでいて、550℃よりも高い徐冷点(例えば554℃よりも高い徐冷点、または560℃よりも高い徐冷点、または575℃よりも高い徐冷点、または580℃よりも高い徐冷点であり、590℃よりも高い徐冷点の場合さえある)を持つことができる。別の実施態様では、ガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでおり、約545℃〜約600℃の徐冷点(例えば約554℃〜約585℃の徐冷点、または約545℃〜約560℃の徐冷点、または約560℃〜約585℃の徐冷点、または約575℃〜約585℃の徐冷点)を有する。別のいくつかの実施態様では、ガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでおり、所定の温度よりも低い徐冷点(例えば800℃未満、または600℃未満、または590℃未満)を有する。これらのさまざまな徐冷点と徐冷点の範囲は、以下に説明する異なるガラス組成物によって実現できる。さらに、上記の徐冷点と徐冷点の範囲は単なる例であり、本開示のさまざまなガラス組成物は、上に示したのとは異なる徐冷点を示す可能性がある。

0018

本開示のガラスは、徐冷点が上昇していることに加え、またはその代わりに、従来のいくつかのガラスと比べて軟化点を上昇させることができる。いくつかの実施態様では、ガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでおり、725℃よりも高い軟化点(例えば740℃よりも高い軟化点)を有する。例えばガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでおり、750℃を超える軟化点(例えば760℃よりも高い軟化点または800℃よりも高い軟化点)を有する。別の実施態様では、ガラスはソーダ石灰シリカ系ガラスを含んでおり、約740℃〜約775℃の軟化点(例えば約742℃〜約762℃、または約742℃〜約756℃、または約756℃〜約762℃の軟化点)を有する。

0019

ガラスの軟化点は、ガラスの軟化点のためのASTMC338-93(2008)標準試験法に従って決定できる。この試験法は、ガラスの丸い繊維(公称直径0.65mm、長さ235mmであり、誤差が規定されている)の全長の上部100mmを特定の炉の中で5±1℃/分の速度で加熱するときにその繊維が自重のもとで1mm/分の速度で伸長する温度を決定することによってガラスの軟化点を決定する操作を含んでいる。

0020

本開示によるガラスの例として、ソーダ石灰シリカ系ガラスがある。いくつかの実施例では、ガラスは、酸化物の重量%で、約67重量%〜約75重量%のSiO2、約0.25重量%〜約1.3重量%のAl2O3、約0.001重量%〜約0.15重量%のFe2O3のほか、この明細書に登場する他の諸成分を含んでいる。例えばいくつかの実施例では、ガラスは、酸化物の重量%で、69.6重量%〜72.9重量%のSiO2、0.4重量%〜0.75重量%のAl2O3、場合によっては0.001重量%〜0.15重量%のFe2O3のほか、この明細書に登場する他の諸成分を含んでいる。

0021

ガラスがソーダ石灰シリカ系ガラスである実施態様では、そのガラスは、非ソーダ石灰シリカ系ガラス(例えばホウケイ酸ガラスアルミノケイ酸ガラス)を規定する諸成分を実質的に含まないようにできる。さらに、このガラスは、ガラスの徐冷点および/または軟化点を上昇させるために添加される可能性があるが他の理由で不利になる可能性もあるいくつかの成分を実質的に含まないようにできる。例えばガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を、実質的に含まない、またはまったく含まないようにできる。これら元素のいくつかまたはすべては、最終的なガラス基板の化学的および/または物理的(例えば光学的)特性に悪い影響を与える可能性がある。それが理由で、本開示に従って形成されるガラスからこれら元素の1種類以上を実質的になくすことができる。

0022

ガラスは、ある元素がそのガラスの全重量に対して約0.01重量%未満の割合で存在する場合には、その元素が実質的に存在しない(または実質的に欠如している)と見なすことができる。言い換えるならば、本開示のガラスは、0.01重量%未満のZr(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のLi(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のSr(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のBa(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のSb(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のB(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のP(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のGe(その酸化物を含む)、および/または0.01重量%未満のCe(その酸化物を含む)を含んでいる可能性がある。

0023

本開示による実施態様のガラスは、従来のソーダ石灰シリカ系ガラスと比べてCaOとMgOの1種類以上を相対的に多い量で含むとともに、Na2Oを相対的に少ない量で含むことができる。いくつかの実施態様では、ガラスは、CaOとMgOのうちの少なくとも一方(例えば一方だけ)を相対的に多い量で含んでいる。別の実施態様では、ガラスは、CaOとMgOの両方を相対的に多い量で含んでいる。さらに別の実施態様では、ガラスは、CaOとMgOを相対的に多い量で含み、Na2Oを相対的に少ない量で含んでいる。この開示の目的では、“多い量”は、一般に(酸化物の重量%で)以下の範囲を意味する:CaOは8.2重量%〜11.5重量%(例えば9.3重量%〜10.4重量%)、MgOは3.5重量%〜6.0重量%(例えば4.0重量%〜5.6重量%)。“少ない量”は、一般に以下の範囲を意味する:Na2Oは9.0重量%〜15.0重量%(例えば10重量%〜13.9重量%)。ソーダ(Na2O)が相対的に少ない実施態様は、太陽電池で用いられるガラスに別の利点をもたらすこともできる。なぜならソーダの量が制御されていないと、太陽電池の効率と寿命の一方または両方が低下する可能性があるからである。

0024

いくつかの実施例では、相対的に多い量のCaOは、9.3重量%よりも多いCaO(例えば9.9重量%以上のCaO、または10.3重量%以上のCaO)である。別のいくつかの実施例では、相対的に多い量のCaOは、9.3重量%〜10.4重量%のCaO(例えば9.37重量%〜9.9重量%のCaO、または9.9重量%〜10.3重量%のCaO)である。なお上記範囲のそれぞれには端点が含まれ、重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。

0025

いくつかの実施例では、相対的に多い量のMgOは、4.0重量%以上のMgO(例えば4.75重量%以上のMgO、または5.5重量%以上のMgO)である。別のいくつかの実施例では、相対的に多い量のMgOは、4.0重量%〜5.5重量%のMgO(例えば4.1重量%〜4.75重量%のMgO、または4.75重量%〜5.5重量%のMgO)である。なお上記範囲のそれぞれには端点が含まれ、重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。

0026

さらに別の実施例では、本開示のガラスは、相対的に多い量のCaOとMgOの両方を含むことができる。例えばガラスは、9.3重量%よりも多いCaOと4.0重量%以上のMgO(例えば9.9重量%以上のCaOと4.75重量%以上のMgO、または10.3重量%以上のCaOと5.5重量%以上のMgO)を含むことができる。別のいくつかの実施例では、ガラスは、9.3重量%〜10.4重量%のCaOと、4.0重量%〜5.6重量%のMgO(例えば9.37重量%〜9.9重量%のCaOと4.1重量%〜4.75重量%のMgO、または9.9重量%〜10.3重量%のCaOと4.75重量%〜5.5重量%のMgO)を含むことができる。なお上記範囲のそれぞれには端点が含まれ、重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。

0027

さらに別の実施例では、本開示のガラスは、CaOとMgOの合計(すなわちCaO+MgO)によって定義することができる。CaO+MgOの量は、すべてがCaO(すなわちMgO=0)であっても、すべてがMgO(すなわちCaO=0)であっても、CaOとMgOの組み合わせであってもよい。いくつかの実施例では、本開示のガラスは、CaO+MgOを13重量%超(例えばCaO+MgOを13.4重量%以上、またはCaO+MgOを14.65重量%以上、またはCaO+MgOを15.8重量%以上)を含んでいる。別の実施例では、ガラスは、CaO+MgOを13.4重量%〜15.9重量%(例えばCaO+MgOを13.47重量%〜14.65重量%、またはCaO+MgOを14.65重量%〜15.9重量%)を含むことができる。なお上記範囲のそれぞれには端点が含まれ、重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。

0028

本開示のガラスは、用途に応じ、従来のソーダ石灰シリカ系ガラスと比べて少ない量のNa2Oを含むことができる。いくつかの実施例では、ガラスは、13.9重量%未満のNa2O(例えば13重量%以下のNa2O、または12重量%以下のNa2Oであり、11.5重量%以下のNa2Oの場合さえある)を含んでいる。別の実施例では、ガラスは、10重量%〜14重量%のNa2O(例えば11.5重量%〜12.95重量%のNa2O、または11.5重量%〜12.0重量%のNa2O、または12.0重量%〜12.95重量%のNa2O)を含んでいる。なお上記範囲のそれぞれには端点が含まれ、重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。

0029

いくつかの実施態様では、本開示のガラスは、他のガラス形成成分を含んでいる。例えばK2O、SO3、TiO2、SrO、ZrO2、BaO、MnO、Cr2O3、Sb2O3、CO、Seおよび/またはCeO2のうちの1種類以上も痕跡量(一般に、ガラス中の酸化物の全重量に対して0.5重量%未満)でガラスの実施態様に含まれていてよい。これらの酸化物とそれ以外の酸化物は、意図的に添加してもよいし、ガラス中の不純物として存在していてもよい。さらに、上述のように、これら化合物の1種類以上がガラスに実質的に存在していなくてもよい。

0030

いくつかの実施態様では、本開示のガラスは、スズを含んでいる。スズは、ガラスの製造に用いられるガラス形成成分に意図的に添加する成分にすることができる。すなわちスズは、製造プロセスの途中でガラスに添加することができる。例えば図2に関してあとでより詳しく説明するように、本開示のガラス組成物の製造に用いられるさまざまな構成成分は、フロート・ガラス・ラインを利用してガラス基板の中に組み込むことができる。このプロセスでは、構成成分を炉の中で溶融させた後、溶融スズ浴の上に堆積させてガラス基板を形成することができる。ガラス基板で溶融したスズと接触する側は、ある濃度のスズと溶け合った状態(すなわちある濃度のスズを含む状態)にすることができる。したがっていくつかの実施態様では、最終的なガラス基板は、その基板の断面を横断したときのスズの濃度を非対称にすることができる。例えばガラス基板の1つの主要面(“スズ側”)は、そのガラス基板の反対側の主要面(“大気側”)よりもスズの濃度を大きくすることができる。

0031

一実施例では、スズの濃度は、基板でスズ浴と接触している面から25オングストロームよりも離れた距離で0.5原子%未満にすること、および/または基板でスズ浴と接触している面から25オングストローム未満離れた距離で0.5原子%超にすることができる。別の一実施例では、スズの濃度は、基板でスズ浴と接触している面から50オングストロームよりも離れた距離で0.5原子%未満にすること、および/または基板でスズ浴と接触している面から50オングストローム未満離れた距離で0.5原子%超にすることができる。スズを別の濃度にすることも可能である。

0032

この開示の実施態様には、低鉄ガラスも含まれる。なぜなら低鉄ガラスは、一般に、太陽光をよく透過するガラスであるためガラス系太陽電池においても有用だからである。そのような実施態様では、ガラスは、鉄(Fe2O3として表わされる)を合計で0.001重量%〜0.15重量%含むことができる。別の実施態様では、ガラスは、鉄を合計で約0.01重量%〜約0.09重量%含むことができる。さらに別の実施態様では、ガラスは、鉄を合計で約0.01重量%〜約0.08重量%含むことができる。別の実施態様は、約0.01重量%〜約0.07重量%の範囲の鉄を含んでいる。さらに別の実施態様は、約0.015重量%〜約0.04重量%の範囲の鉄を含んでいる。いくつかの実施態様は、鉄の全含有量が約0.07重量%未満(例えば鉄の全含有量が約0.06重量%未満、または鉄の全含有量が約0.05重量%未満(例えば約0.015%))のガラスを含んでいる。なお上記範囲のそれぞれには端点が含まれ、重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。

0033

いくつかの実施態様では、最終的なガラスに含まれる2価の鉄(FeO)の割合は、約5重量%未満(例えば約3重量%未満、または約1重量%未満(例えば約0.5重量%〜約0.7重量%))である。なお重量%は、ガラス中の鉄の全重量に基づく(例えばFeO/(FeO+Fe2O3))。

0034

したがって本開示に従って製造されるガラスは、従来のソーダ石灰シリカ系ガラスと比べて酸化還元比を相対的に小さくすることができる。酸化還元比は、ガラス中のすべての鉄に対する2価の鉄の比(例えばFeO/Fe2O3)として定義できる。いくつかの実施態様では、ガラスは、酸化還元比を約0.3未満(例えば約0.2未満の酸化還元比)にすることができる。別の実施態様では、ガラスは、酸化還元比を約0.15〜約0.2(例えば約0.19)にすることができる。さらに、(ガラスそのものではなくて)この開示のガラスを形成するのに使用されるガラス製造成分に関し、そのガラス製造成分は、約+5よりも大きいバッチ酸化還元数(例えば約+10よりも大きいバッチ酸化還元数、または約+15よりも大きいバッチ・酸化還元数)にすることができる。しかし上記の酸化還元比とバッチ酸化還元数は単なる例であり、本開示のガラスがそれだけに限られないことに注意すべきである。

0035

本開示のガラスは、上に大まかに記載したように、多数の異なる組成を持つことができ、広い範囲の特性を示すことができる。例えば一実施態様では、本開示のガラスは、約70重量%〜約75重量%のSiO2(例えば約71.5重量%〜約73.5重量%のSiO2)と、約8.5重量%〜約10.5重量%のCaO(例えば約9重量%〜約9.75重量%のCaO)と、約3.5重量%〜約6重量%のMgO(例えば約3.75重量%〜約4.45重量%のMgO)と、約10重量%〜約15重量%のNa2O(例えば約12.4重量%〜約13.4重量%のNa2O、または約12.9重量%)という酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、0重量%〜約0.25重量%のFe2O3(例えば約0.01重量%〜約0.04重量%のFe2O3)も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃よりも高い(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約552.5℃〜約557.5℃の)徐冷点にすることができる。

0036

それに加え、この実施態様のガラスは、約732℃〜約750℃の軟化点、および/または約520℃〜526℃のひずみ点、および/または約1080℃〜約1120℃の液相温度、および/または約930℃〜約950℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0037

別の一実施態様では、本開示のガラスは、約70重量%〜約75重量%のSiO2(例えば約71.5重量%〜約73.5重量%のSiO2)と、約9.45重量%〜約10.35重量%のCaOと、約4.4重量%〜約5.1重量%のMgOと、約11.33重量%〜約12.67重量%のNa2Oという酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、約0重量%〜約0.045重量%のFe2O3も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃よりも高い(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約574℃〜約584℃の)徐冷点にすることができる。

0038

それに加え、この実施態様のガラスは、約747℃〜約767℃の軟化点、および/または約547℃〜553℃のひずみ点、および/または約1087℃〜約1108℃の液相温度、および/または約938℃〜約948℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0039

さらに別の一実施態様では、本開示のガラスは、約70重量%〜約75重量%のSiO2(例えば約71.5重量%〜約73.5重量%のSiO2)と、約9.95重量%〜約10.65重量%のCaOと、約5.15重量%〜約5.85重量%のMgOと、約10.9重量%〜約12.1重量%のNa2Oという酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、約0.01重量%〜約0.09重量%のFe2O3も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃よりも高い(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約580℃〜約586℃の)徐冷点にすることができる。

0040

それに加え、この実施態様のガラスは、約753℃〜約771℃の軟化点、および/または約551℃〜557℃のひずみ点、および/または約1080℃〜約1120℃の液相温度、および/または約937℃〜約957℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0041

別の一実施態様では、本開示のガラスは、約70重量%〜約75重量%のSiO2(例えば約71.3重量%〜約73.3重量%のSiO2)と、約8.3重量%〜約10.3重量%のCaO(例えば約9重量%〜約9.66重量%のCaO)と、約3.5重量%〜約6重量%のMgO(例えば約3.75重量%〜約4.45重量%のMgO)と、約12重量%〜約15重量%のNa2O(例えば約13重量%〜約13.7重量%のNa2O)という酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、0重量%〜約0.25重量%のFe2O3(例えば約0.01重量%〜約0.04重量%のFe2O3)も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃以上(例えば約545℃〜約600℃であり、例として約545℃〜約550℃)の徐冷点にすることができる。

0042

それに加え、この実施態様のガラスは、約718℃〜約736℃の軟化点、および/または約513.5℃〜519.5℃のひずみ点、および/または約1065℃〜約1085℃の液相温度、および/または約910℃〜約930℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0043

別の一実施態様では、本開示のガラスは、約68.5重量%〜約72.5重量%のSiO2(例えば約70重量%〜約72重量%のSiO2)と、約8.9重量%〜約10.9重量%のCaO(例えば約9.4重量%〜約10.4重量%のCaO)と、約3.5重量%〜約6重量%のMgO(例えば約4.25重量%〜約5.25重量%のMgO)と、約11重量%〜約15重量%のNa2O(例えば約12.6重量%〜約13.6重量%のNa2O)という酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、0重量%〜約0.25重量%のFe2O3(例えば約0.01重量%〜約0.04重量%のFe2O3)も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃以上(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約556℃〜約565℃)の徐冷点にすることができる。

0044

それに加え、この実施態様のガラスは、約726℃〜約756℃の軟化点、および/または約525℃〜537℃のひずみ点、および/または約1072℃〜約1092℃の液相温度、および/または約919℃〜約939℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0045

別の一実施態様では、本開示のガラスは、約67.2重量%〜約72.2重量%のSiO2(例えば約68.7重量%〜約70.7重量%のSiO2)と、約9.3重量%〜約11.3重量%のCaO(例えば約9.8重量%〜約10.8重量%のCaO)と、約4重量%〜約7重量%のMgO(例えば約5重量%〜約6重量%のMgO)と、約11重量%〜約15重量%のNa2O(例えば約12.6重量%〜約13.6重量%のNa2O)という酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、0重量%〜約0.25重量%のFe2O3(例えば約0.01重量%〜約0.04重量%のFe2O3)も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃以上(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約557℃〜約567℃)の徐冷点にすることができる。

0046

それに加え、この実施態様のガラスは、約724℃〜約744℃の軟化点、および/または約530℃〜540℃のひずみ点、および/または約1050℃〜約1070℃の液相温度、および/または約903℃〜約923℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0047

別の一実施態様では、本開示のガラスは、約69.5重量%〜約74.5重量%のSiO2(例えば約71重量%〜約73重量%のSiO2)と、約9.3重量%〜約11.3重量%のCaO(例えば約9.8重量%〜約10.8重量%のCaO)と、約4重量%〜約7重量%のMgO(例えば約5重量%〜約6重量%のMgO)と、約9重量%〜約13重量%のNa2O(例えば約10.5重量%〜約11.5重量%のNa2O)という酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、0重量%〜約0.25重量%のFe2O3(例えば約0.001重量%〜約0.01重量%のFe2O3)も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じて、545℃以上(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約578℃〜約588℃)の徐冷点にすることができる。

0048

それに加え、この実施態様のガラスは、約754℃〜約774℃の軟化点、および/または約548℃〜558℃のひずみ点、および/または約1096℃〜約1116℃の液相温度、および/または約943℃〜約963℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0049

別の一実施態様では、本開示のガラスは、約70重量%〜約75重量%のSiO2(例えば約71.8重量%〜約73.8重量%のSiO2)と、約9.3重量%〜約11.3重量%のCaO(例えば約9.8重量%〜約10.8重量%のCaO)と、約4重量%〜約7重量%のMgO(例えば約5重量%〜約6重量%のMgO)と、約8重量%〜約12重量%のNa2O(例えば約9.5重量%〜約10.5重量%のNa2O)という酸化物を含んでいる(またはそのような酸化物で主に構成されている、またはそのような酸化物で構成されている)。この実施態様では、ガラスは、0重量%〜約0.25重量%のFe2O3(例えば約0.01重量%〜約0.02重量%のFe2O3)も含んでいてよい。なお上記の重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく。さらに、この実施態様では、ガラスは、Zr、Li、Sr、Ba、Sb、B、P、Ge、Ceのうちの1種類以上およびこれらの組み合わせ(場合によってはすべて)と、これら元素の一部および/または全体が酸化された形態を実質的に(またはまったく)含まないようにできる。例えばガラスは、ガラス組成物中に上記元素のそれぞれを0.5重量%未満(例えば0.1重量%未満)含むことができる(重量%は、ガラス中の酸化物の全重量に基づく)。この実施態様のガラスは、具体的な組成に応じ、545℃以上(例えば約550℃〜約600℃であり、例として約586℃〜約596℃)の徐冷点にすることができる。

0050

それに加え、この実施態様のガラスは、約764℃〜約784℃の軟化点、および/または約556℃〜566℃のひずみ点、および/または約1120℃〜約1140℃の液相温度、および/または約959℃〜約979℃の流動点を示すことができる(または示さなくてもよい)。この実施態様のガラスを焼きなます実施例では、ガラスは、高温にする前には70psiを超える(例えば約95psi〜約235psiの)中心部張力と、140psiを超える(例えば約190psi〜約470psiの)表面圧縮応力を示すことができる。(この明細書に記載する)高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。この実施態様のガラスを焼き戻す実施例では、ガラスは、高温処理ステップの前には10,000psiを超える(例えば12,000psiを超える)表面圧縮応力を示すことができる。高温処理ステップの後は、このガラスは、高温処理ステップの前にガラスが示した値の90%を超える(例えば95%を超える)表面圧縮応力を示すことができる。

0051

本開示のいくつかの実施態様に従って製造されるガラスは、優れた太陽光透過率を提供することができる。いくつかの実施態様では、本開示の実施態様に従って製造されるガラスの全太陽光透過率は、約87%超(例えば約88%超、または約89%超)である。いくつかの実施態様では、ガラスの全太陽光透過率は、約89%〜約90%である。別の実施態様では、このガラスの全太陽光透過率は、約91%超(例えば約91.3%)である。この明細書で与える透過率数値は、厚さ3.2mmのガラスに関するものである。

0052

いくつかの実施態様では、本開示の実施態様に従って製造されるガラスの可視光透過率は約88%超(例えば約89%超、または約90%超)である。別の実施態様では、このガラスの可視光透過率は約90%〜約91.5%である。

0053

本発明のいくつかの実施態様に従って製造されるガラスのUV透過率は、約85%超(例えば約86%超、または約87%超)である。別の実施態様では、このガラスのUV光透過率は約87%〜約88%である。さまざまな実施態様に関するUV透過率の数値は、この明細書に開示した任意のガラス組成物によって実現することができる。

0054

上記のガラスの実施態様に関する徐冷点と透過率の数値から、そのガラスはガラス系太陽電池にとって有用である可能性がある。このようなガラス系太陽電池は、光輻射エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を持つ光電変換コーティングで覆われたガラス基板を含むことができる。ガラス系太陽電池の具体的な構成に応じ、向かい合うガラス基板を光電変換コーティングに隣接して配置し、その光電変換コーティングで被覆されたガラス基板に対して気密に取り付けることで、太陽電池の光電変換ガラス組立体を形成できる。

0055

図1は、光電変換ガラス組立体1の一例の模式図であり、この組立体は、本開示によるガラス基板を含むことができる。図からわかるように、光電変換ガラス組立体1は、この明細書に従って製造したガラスで形成された第1の基板2と、やはりこの明細書に従って製造してもよい第2の基板3を含んでいる。第1の基板2と第2の基板3のそれぞれは、光電変換ガラス組立体1から離れる方向を向いた第1の主要面と、第1の主要面とは反対側の第2の主要面を有する。第1の基板2と第2の基板3それぞれの第2の主要面は、中央領域と周辺部を規定していて、その2つの第2の主要面は互いに向かい合っている。第1の基板2および/または第2の基板3の一方または両方の主要面にパターンを形成し、ガラス基板がパターニングされた面に山と谷を規定するようにできる。そのようなパターニングにより、光電変換ガラス組立体1の中に入る光、および/または光電変換ガラス組立体1を通過する光の光路または光学的特性を変化させることができる。

0056

図1の実施例では、第1の基板2と第2の基板3は一般に互いに平行であり、(スペーサ4によって維持されている様子が図示されている)分離ギャップ5によって互いに隔てられている。分離ギャップ5は、第1の基板2を第2の基板3から隔てる最大距離である。いくつかの実施態様では、2枚の基板間の分離ギャップ5は、各基板の周辺部を封止材および/またはスペーサ4で満たされる。あるいは2枚の基板間の分離ギャップ5は、(スペーサなしに)封止材で、または他の機械式取り付け要素充填要素で満たすことができる。いずれの場合でも、基板間の分離ギャップ5を密封して(例えば気密に封じて)光電変換ガラス組立体1の内部をその組立体の外部から隔離することができる。こうすると、光電変換ガラス組立体の内部にある光電変換コーティングが環境にさらされることから保護できるため、その光電変換ガラス組立体の使用寿命が延びる。

0057

さらに別の実施態様では、第1の基板2と第2の基板3を互いに直接隣接した位置に配置し、その2枚の基板の間に分離ギャップが実質的になくなるようにできる(例えば基板を隔てるスペーサまたは封止材がない)。こうすると、薄い光電変換組立体にできる。さらに、いくつかの実施態様では、第1の基板2と第2の基板3を貼り合わせて光電変換組立体に組み込むことができる。この組立体には、図1の実施例について説明した層に加えて追加のコーティング層および/または基板層(例えばガラス基板層)が含まれていてもよい。

0058

この明細書に開示したガラス基板の実施態様により、基板間の分離ギャップ5が非常に狭い光電変換ガラス組立体を製造することができる。このように狭い分離ギャップ5は、光電変換ガラス組立体1の平坦なガラス・シートの一方または両方を本開示に従って構成するようにしてその組立体を製造することによって実現できる。いくつかの実施態様では、分離ギャップ5は約0.09インチ未満(例えば約0.05インチ未満)である。例えばいくつかの実施態様では、分離ギャップ5は約0.04インチ〜0.05インチ(例えば約0.045インチ)だが、他のサイズの分離ギャップも可能である。光電変換ガラス組立体の設計に応じてガラス基板間ギャップを小さくすることで、動作中の効果的な熱伝導を容易にし、そのことによって組立体の効率を大きくすることができる。

0059

使用中は、太陽エネルギーは、一般的に図1に矢印Sで示した方向にガラス組立体1を通過する。いくつかの実施例では、透明な導電性酸化物(TCO)フィルムを含む光電変換コーティングが、第1の基板2の内面(第2の面)に存在する(第1の基板2は、太陽光が最初に入射する基板である)。別の実施例では、透明な導電性酸化物(TCO)フィルムを含む光電変換コーティングが、第2の基板3の内面(第2の面)に存在する。したがって2枚の基板の間(または構成によっては各基板とスペーサ4の間)をうまく封止してガラス組立体1の内部をそのガラス組立体の外部から効果的に隔離するには、基板が完全に平坦であってできるだけ変形しないことが望ましいであろう。太陽電池の内部にある光電変換コーティングに到達する太陽エネルギーの量を最大にするため、第1の基板2が大きな太陽光透過率を示すことも望ましいであろう。

0060

本開示の実施態様により、高温にされても被覆法に起因する湾曲や応力特性の喪失が実質的にない平坦なガラスが提供される。いくつかの実施態様では、平坦なガラスは厚さが約2mm〜約5mm(例えば約3mm〜約4mm、または約3mm〜約3.4mm)である。いくつかの実施態様では、ガラスは被覆プロセスの間も十分に平坦な形を維持するため、反対側のガラス基板(またはスペーサ)をその平坦なガラスの被覆された側と気密に合体させることができる。例えば高温処理を経た後、第1の基板2を第2の基板3の隣に配置し、基板間のギャップを約0.1インチ未満(例えば約0.01インチ〜約0.085インチ、または約0.01インチ〜約0.07インチ)にすることができる。いくつかの実施例では、第1の基板2および/または第2の基板3は高温処理を経た後も非常に平坦で変形していないため、それら2枚の基板がどの場所でも互いに接触しないようにして上記のいずれかの距離離して互いに取り付けることが可能である。いくつかの実施態様では、平坦なガラスは、この明細書に記載したように高い徐冷点および/または高い軟化点を示すことができるが、必ずしもそうなっている必要はない。具体的な被覆法や加熱法によるが、高い徐冷点および/または高い軟化点は、ガラスが高温にされたときに変形に耐えられることを示している。

0061

本開示のガラスを被覆する場合、ガラスは、適切な任意の被覆技術を利用して被覆することができる。太陽電池で使用されるいくつかのフィルムは、比較的低温で堆積させた後に高温で熱処理することで、望むフィルム組成と形状の一方または両方を実現することができる。あるいはそのようなフィルムは、高温堆積法を利用して堆積させることができる。いずれの場合も、被覆法として、スパッタ被覆法(例えばマグネトロンスパッタリング法)、熱スプレー法(例えばプラズマスプレー法)、蒸着法(例えば化学蒸着物理蒸着)などがあるが、これだけに限られるわけではない。

0062

高温光電変換コーティング法の実施例では、本開示の平坦なガラス基板は、おそらく約1分間〜約3分間にわたって約500℃〜約900℃(例えば約700℃〜約800℃)の温度にすることができる。平坦なガラス基板に対してこの被覆法を実施してもガラスの表面圧縮応力が70psi未満(例えば約25psi未満、または約5psi未満、または0psi)に低下することはない。いくつかの実施態様では、平坦なガラスを約2分間(例えば110秒〜約130秒)にわたって約700℃(例えば690℃〜720℃)の温度にしてもガラスの表面圧縮応力が70psi未満(例えば約25psi未満、または約5psi未満、または0psi)に低下することはない。

0063

逆に、典型的なガラス基板は、1分間よりも長い時間(例えば2分間よりも長い時間)にわたって550℃よりも高い温度(例えば700℃超)にすると表面圧縮応力を実質的にすべて失う。表面圧縮応力のこの喪失によってガラスが弱化および/または湾曲してそのガラスを光電変換組立体に組み込むことが難しくなる可能性がある。

0064

別のいくつかの実施態様では、本開示の平坦なガラス基板に対して500℃以上の温度での高温処理を実施できる。例えば平坦なガラス基板に対し、その基板にフィルムを堆積させた後、堆積されたそのフィルムを変換または活性化する操作を含む2段階プロセスを実施することができる。この2段階プロセスでは500℃以上の温度にすることができる。ほんの一例として、銅-インジウムガリウムセレン化物吸収層をセレンの蒸着によって形成した後、堆積されたそのセレンを約550℃の温度(例えば552℃以下)で約10分間にわたって速い焼きなまし法で反応させることができる。当業者であればわかるように、より高温またはより低温の別の多くの高温プロセスも利用できる。

0065

光電変換コーティングに使用される材料として、硫化カドミウムテルル化カドミウム、銅-インジウムセレン化物(“CIS”)、銅-インジウム/ガリウムジセレン化物(“CIGS”)、ガリウムヒ素有機半導体(例えばポリマー小分子化合物であるポリフェニレンビニレン銅フタロシアニン炭素フラーレン)、スズ、フッ素をドープされたスズ、薄膜シリコンなどがあるが、これだけに限られるわけではない。そのような層に関する適切なフィルムの厚さ、層配置堆積技術はよく知られている。このコーティングは、ナトリウムイオン障壁層TCO層緩衝層のうちの1つ以上を含むことができる。そのような層に関する適切な材料、フィルムの厚さ、層配置、堆積技術はよく知られている。

0066

いくつかの実施例では、本開示のガラスは製造中に(例えば被覆前に)熱処理され、熱強化ガラスとなる。例えば一実施例では、ガラスは、少なくとも応力緩和温度徐冷温度とも呼ぶことができる)に達するまで加熱した後、ゆっくりと冷却して内部応力を緩和する。このような処理をされた(その結果として特徴的な応力条件を有する)ガラスは焼なましガラスと呼ぶことができる。

0067

いくつかの実施態様では、本開示の焼なましガラスは、(被覆前の)中心部張力が約70ポンド平方インチ(psi)〜約285psi(例えば約95psi〜約235psi、または約140psi〜約190psi)である。このようなガラスは、中心部張力の約2倍に等しい値の表面圧縮応力を示すことができる。例えば中心部張力が上記の値だと、ガラスは、約140psi〜約570psi(例えば約190psi〜約470psi、または約280psi〜約360psi)の値の表面圧縮応力を示すことができる。中心部張力と表面圧縮応力の上記の値は、厚さが約3mmの平坦なガラス基板の焼なまし特性の代表例である。より薄いガラス基板が示す中心部張力と表面圧縮応力の値はより小さい可能性があるのに対し、より厚いガラス基板が示す中心部張力と表面圧縮応力の値はより大きい可能性がある。例えば厚さ2mmのガラス基板は、上記の値よりも約20%〜約50%小さい値の中心部張力と表面圧縮応力を示す可能性があるのに対し、厚さ4mmのガラス基板は、上記の値よりも約20%〜約50%大きい値の中心部張力と表面圧縮応力を示す可能性がある。

0068

焼なましガラスの表面圧縮応力の値は、ASTMC1036-06に従って決定することができる。焼なましガラスの中心部張力の値は、ガラスをガラス・リボン引き出しラインに垂直な方向に幅が約1インチで長さが約6インチのストリップに切断することによって決定できる。このストリップを次に光学式ビューワー(例えば偏光計)のサンプル台の上に配置する。光学式ビューワーは、ベビーオイル浴の裏に配置することができる。カウンタ読み取り付きウェッジ(例えば黒いパラボラ付きの石英製ウェッジを含むBaBinet補償板)を用いてストリップの長軸をウェッジに平行に配置すると、ガラスの中心部張力を測定することができる。典型的には、中心部張力はミリミクロンを単位として測定され、それを、1ミリミクロンが約4.67psiであると仮定してpsiに変換することができる。

0069

別の一実施例では、ガラスを徐冷温度に達するまで加熱した後に急冷してガラスの表面に圧縮性応力誘起させる。このような処理をされ(て特徴的な応力状態を持っ)たガラスを焼き戻されたガラスと呼ぶことができる。

0070

いくつかの実施例では、本開示の焼き戻されたガラスは、(被覆前に)10,000psiを超える表面圧縮応力(例えば15,000psiを超える表面圧縮応力、または18,000psiを超える表面圧縮応力)を示す。別の実施態様では、焼き戻されたガラスは、約10,000psi〜約20,000psiの表面圧縮応力を示す。焼き戻されたガラスの表面圧縮応力は、ASTMC1048-04に従って決定することができる。

0071

いくつかの実施例では、本開示の熱強化ガラスに対して高温の堆積ステップまたは処理ステップを実施してもその熱強化/内部応力特性が実質的に(またはまったく)失われることがないようにできる。例えば一実施例では、本開示の焼なましガラスを必要に応じて約1分間〜約3分間にわたって約500℃〜約900℃(例えば約700℃〜約800℃)の温度にしてもその焼なまし特性が失われることはない。いくつかのケースでは、その中に約700℃(例えば690℃〜720℃)の温度での約2分間(例えば約110〜約130秒)にわたる熱処理が含まれていてもよい。これらの実施例では、焼なましガラスは、高温にされた後にその焼なまし特性を維持することができる。

0072

例えば焼なましガラスの表面を1分間よりも長い時間(例えば3分間超)にわたって550℃よりも高温(例えば700℃超)にする堆積処理または加熱処理の後、本開示の焼なましガラスは、堆積処理または加熱処理を実施する前にその焼なましガラスが示す値の50%を超える(例えばその値の90%超、またはその値の95%超、またはその値の99%超の)値の中心部張力および/または表面圧縮応力を示すことができる。一例として、本開示の焼なましガラスが、その焼なましガラスの表面を1分間よりも長い時間(例えば3分間よりも長い時間)にわたって550℃よりも高い(例えば700℃よりも高い)温度にする堆積処理または熱処理を受ける前に150psiの中心部張力と300psiの表面圧縮応力を示す場合には、その焼なましガラスは、堆積処理または熱処理を受けた後(例えば周囲温度に戻った後)に75psiを超える(例えば135psi超、または142.5psi超、または148.5psi超の)中心部張力および/または150psiを超える(例えば270psi超、または285psi超、または297psiの)表面圧縮応力を示すことができる。

0073

いくつかの実施態様では、本開示の焼なましガラスは、高温の堆積ステップまたは処理ステップの後、25psiを超える(例えば70psi超、または95psi超、または140psi超、または250psi超の)中心部張力を示すことができる。このようなガラスは、その中心部張力の約2倍の大きさに等しい値の表面圧縮値を示すことができる。例えば中心部張力が上記の値だと、ガラスは、50psiよりも大きな値(例えば140psi超、または190 psi超、または280 psi超、または500 psi超)の表面圧縮応力を示すことができる。

0074

別の実施態様では、本開示の焼なましガラスは、高温の堆積ステップまたは処理ステップの後に約60psi〜約285psi(例えば約90psi〜約235psi、または約130psi〜約190psi)の中心部張力を示すことができる。このようなガラスは、その中心部張力の約2倍の大きさに等しい値の表面圧縮応力を示すことができる。例えば中心部張力が上記の値だと、ガラスは、120psi〜570psi(例えば180psi〜470psi超、または260 psi〜380psi超)の表面圧縮応力を示すことができる。

0075

焼なましガラスに高温の堆積ステップまたは処理ステップを実施した後の中心部張力と表面圧縮応力に関する上記の値の例は、厚さ約3ミリメートル(mm)の平坦なガラス基板の焼きなまされた特性の例を表わしている。より薄いガラス基板は、より小さな中心部張力と表面圧縮応力を示す可能性があるのに対し、より厚いガラス基板は、より大きな中心部張力と表面圧縮応力を示す可能性がある。例えば厚さ2mmのガラス基板は、上記の値よりも約20%〜約50%小さい値の中心部張力と表面圧縮応力を示すことができるのに対し、厚さ4mmのガラス基板は、上記の値よりも約20%〜約50%大きい値の中心部張力と表面圧縮応力を示すことができる。

0076

別の一実施例では、本開示の焼き戻されたガラスは、必要に応じて約1分間〜約3分間にわたって約500℃〜約900℃(例えば約700℃〜約800℃)の温度にしてもその焼き戻し特性が実質的に失われることはない。いくつかのケースでは、これは、約700℃(例えば690℃〜720℃)の温度で約2分間(約110秒〜約130秒)熱処理する操作を含むことができる。これらの実施例では、焼き戻されたガラスは、高温にされた後でさえその焼き戻し特性を維持することができる。

0077

例えば焼なましガラスの表面を1分間よりも長い(例えば3分間超の)時間にわたって550℃よりも高い(例えば700℃超の)温度にする堆積処理または熱処理の後、本開示の焼き戻されたガラスは、堆積処理または熱処理の前にその焼き戻されたガラスが示す値の50%を超える(例えば90%超、または95%超、または99%超の)値の表面圧縮応力を示すことができる。一例として、本開示の焼き戻されたガラスが、その焼き戻されたガラスの表面を1分間よりも長い(例えば3分間超の)時間にわたって550℃よりも高い(例えば700℃超の)温度にする堆積処理または熱処理の前に12,000psiの表面圧縮応力を示している場合には、その焼き戻されたガラスは、堆積処理または熱処理の後(例えば周囲温度に戻った後)に6,000psiを超える(例えば10,800psi超、または11,400psi超、または11,880psi超の)値の表面圧縮応力を示すことができる。

0078

いくつかの実施態様では、本発明の焼き戻されたガラスは、高温での堆積ステップまたは処理ステップの後に、5,000psiを超える(例えば10,000psi超、または12,000psi超、または15,000psi超、または18,000psi超の)表面圧縮応力を示すことができる。別の実施態様では、本発明の焼き戻されたガラスは、高温での堆積ステップまたは処理ステップの後に、約5,000psi〜約25,000psi(例えば約10,000psi〜約18,000psi)の表面圧縮応力を示すことができる。

0079

高温の堆積ステップまたは処理ステップを実施した後の焼き戻されたガラスに関して上に示した表面圧縮応力の値の例は、厚さ約3ミリメートル(mm)の平坦なガラス基板の焼き戻し特性の代表例である。より薄いガラス基板はより小さな値の表面圧縮応力を示す可能性があるのに対し、より厚いガラス基板はより大きな値の表面圧縮応力を示す可能性がある。例えば厚さ2mmのガラス基板は、上記の値よりも約20%〜約50%小さい値の表面圧縮応力を示す可能性があるのに対し、厚さ4mmのガラス基板は、上記の値よりも約20%〜約50%大きい値の表面圧縮応力を示す可能性がある。

0080

特定のどの理論にも囚われないと、この開示のガラスと比べて相対的に低い徐冷点および/または軟化点を示すガラスは、高温にさらされるとその熱強化特性を失う可能性があると考えられている。例えば高温での堆積ステップまたは処理ステップによってガラスの温度は応力緩和点よりも高くなり、そのことによってそのガラスの熱強化特性が変化する可能性がある。するとガラスが弱化、歪み、変形するため、そのガラスをその後の製品(例えばガラス系太陽電池)に組み込むことは難しくなる可能性がある。

0081

逆に、本開示のガラスのいくつかの例は、典型的なガラスと比べて相対的に高い徐冷点および/または軟化点を示すことができる。さらに、これらのガラスは、典型的なガラスとは異なる化学組成を持つことができる。その結果、これらのガラスは、実質的に熱強化特性を変化させることなく高温(例えば高温被覆プロセス)に耐えることができる。

0082

本開示のガラスは、適切な任意の技術を利用して製造することができる。図2は、本開示のガラスを製造する方法の一例を示すブロック・ダイヤグラム概念図である。例示したこの方法は、炉10と、熱強化モジュール50と、被覆モジュール100とを備えている。一般に、炉10と、熱強化モジュール50と、被覆モジュール100は、さまざまな構造上の特徴と構成要素の代表例であり、これらのユニットは、以下に説明する代表的な機能を実行することができる。

0083

本開示のガラスは、ガラス溶融炉10を備えるフロート・ガラス・ラインで製造することができる。図2の例では、ガラス溶融炉10は装填口20を備えており、その場所でさまざまなガラス製造材料(材料の“バッチ”と呼ばれることもある)が炉の中に導入される。ガラス溶融炉10は、溶融したガラスの取り出し口30も備えており、その場所で溶融したガラス(ガラス・リボンと呼ばれることもある)が炉から取り出される。作業中はガラス製造材料が装填口20からガラス溶融炉10の中に入り、その炉の中を矢印Dの方向に移動して取り出し口30に達する。この取り出し口30から溶融したガラスをフロート区画34の上に取り出すことができる。フロート区画34として、炉の下流にある溶融スズ床が可能である。溶融したガラスを溶融スズ床の上で冷却して平坦なガラス基板を形成することができる。

0084

ガラス溶融炉10は多彩な構成を取ることができる。図2の例では、ガラス溶融炉10は、装填口20に近い溶融ゾーン22と、取り出し口30に近い清澄ゾーン24を備えている。溶融ゾーン22は、ガラス製造成分の実質的に大半が溶融するガラス溶融炉10の部分である。清澄ゾーン24は、うちで、溶融ゾーン22から受け取った溶融したガラスを清澄にするためのガラス溶融炉10の部分である。

0085

清澄ゾーン24は、ガラス製造材料の移動方向で(例えばその材料がガラス溶融炉10の中を矢印Dで示した方向に移動するとき)溶融ゾーン22の下流に位置する。本開示の目的では、清澄ゾーン24は、ガラス溶融炉10のうちで、溶融ガラス浴の表面に浮いている溶融していない(例えば固体の)ガラス製造成分の多くの部分を含んでいない区画と見なすことができる。すなわち清澄ゾーン24は、ガラス溶融炉10のうちで、ガラス製造成分の大半が溶融している区画であると見なすことができる。清澄ゾーン24では溶融したガラスを均質にできるため、欠陥(例えば泡や“種”)が除去される。溶融ゾーン22の中でも清澄がいくらか起こる可能性がある。いずれの場合でも、溶融したガラスは、ガラス溶融炉10の動作中にバッチ処理するか、清澄ゾーン24から連続的に引き出すことができる。

0086

ガラス溶融炉10は、ガラス製造成分を溶融して流動可能な状態にする適切な任意の加熱装置を用いて実現することができる。例えば溶融ゾーン22と清澄ゾーン24は、単一の加熱チャンバーの中に実現すること、または2つ以上の互いに接続された別々の加熱チャンバーとして実現することができる。

0087

図2の例では、ガラス溶融炉10は、ガラス製造材料を溶融させる一連バーナー40を備えている。いくつかの実施態様では、ガラス溶融炉10は、側部ポート蓄熱熱式である。そのような実施態様では、ガラス溶融炉10は、空気バーナーのための燃料空気をあらかじめ加熱するため、炉のいずれかの側に蓄熱装置を備えることができる。

0088

いくつかの実施態様では、ガラス溶融炉10は、ガラス製造材料を溶融させて清澄にするため、炉のそれぞれの側に一連のバーナーを備えている。これらバーナーは、一般に、長手方向に互いに離して配置することができる。そのため上流のバーナーは溶融ゾーンの中にあり、下流のバーナーは清澄ゾーンの中にある。図2からわかるように、これらバーナー40は、装填口20に最も近い1番のバーナーから始まる番号順で呼ぶことができる。いくつかの実施態様では、炉は、それぞれの側に4〜16個(例えば6個)のバーナーを備えている。ガラスはこれらバーナーを通過して取り出し口30へと進み、いくつかの実施態様では、フロート区画34へと進み、いくつかの実施態様ではさらに切断包装区画(図示せず)へと進む。別の実施態様では、ガラスは、巻かれたガラス(例えば巻かれてパターニングされたガラス)である。そのような実施態様では、溶融したガラスを成形する(例えば平坦にする、パターニングする)ため、フロート区画の代わりにローラーが設けられている。

0089

バーナー40として、空気−燃料バーナーまたは酸素−燃料バーナーが可能である。空気−燃料バーナーがガラス溶融炉10のそれぞれの側に交互に配置されているため、動作中は、第1の側のバーナーが同時に点火されるとき、他方の側のバーナーは点火されない。所定の時間が経過した後にシステム逆転し、以前に点火された空気−燃料バーナーは点火されず、以前に点火されていない空気−燃料バーナーが同時に点火される。この一連の動作が繰り返される。いくつかの実施態様では、バーナーは、ガラス製造材料と溶融したガラスを直接横断して火を当てる位置にある。炎からの排気ガスは、炉全体の効率を向上させるため熱回収装置を通じて回収することができ、そのことによって燃料の消費が減る。いくつかの実施態様では、太陽光透過率を大きくしてガラス系太陽電池の用途にさらに適するようにするため、溶融したガラスは、清澄ゾーン24において、その溶融したガラスに直接向けられる酸素−燃料バーナーを用いて清澄にされる。

0090

ガラス溶融炉10は、製造するガラスの組成に応じて多彩な温度で運転することができる。いくつかの実施態様では、ガラス溶融炉10は、その炉を出てフロート浴に入るときに約1,000℃〜約1,050℃(例えば約1,020℃)の温度のガラス・リボン(例えば取り出し口30で溶融しているガラス)を製造する構成である。別のいくつかの実施態様では、ガラス溶融炉10は、標準的なガラス・シートを製造するときに用いられるよりも高い温度を有する本開示の組成を持つガラス・リボンを製造する構成である。例えばガラス溶融炉10は、その炉を出てフロート浴に入るときに約1,040℃〜約1,150℃(例えば約1,050℃〜約1,080℃、または約1,055℃〜約1,065℃)の温度であるガラス・リボンを製造する構成にすることができる。炉の温度をこのように高くすると、そうでない場合に本開示に従って製造されるいくつかのガラス基板において標準的な炉の温度で起こる可能性のある不透明化を減らすこと、またはなくすことができる。運転中は、溶融したガラスはガラス溶融炉10からフロート区画34へと出される。溶融したガラスをフロート区画34に沿って移動する間に冷却して平坦なガラスを製造することができる。

0091

図2に示した方法の例は、熱強化モジュール50を含んでいる。熱強化モジュール50は、ガラス溶融炉10の中で製造されるガラスの熱強化(例えば焼きなまし、または焼き戻し)に使用できるさまざまな構造上の特徴と構成要素を表わしている。特徴の例として、徐冷炉および/または焼き戻し炉が挙げられる。熱強化モジュール50は、ガラス溶融炉10と直接に直列にされて(例えばガラス溶融炉10と共有搬送ライン上に位置して)いてもよいし、されていなくてもよい。例えば熱強化モジュール50は、フロート区画34の直後に(例えば溶融したガラスの冷却を制御するために)設けることや、フロート区画34とは離して設けることができる。

0092

いくつかの実施態様では、熱強化モジュール50は、溶融したガラスがフロート区画34に沿って冷えていく速度を制御する焼き入れゾーンを備えている。熱強化モジュール50は、フロート区画34に沿って移動するガラスを比較的ゆっくりと冷却して焼なましガラスを製造することができる。あるいは熱強化モジュール50は、フロート区画34に沿って移動するガラスを比較的迅速に冷却して焼き戻されたガラスを製造することができる。あるいは熱強化モジュール50は、以前に冷却されたガラス基板を再加熱して徐冷点よりも高温にした後、そのガラスを制御しながら冷却して焼なましガラスまたは焼き戻されたガラスを製造することができる。いくつかの実施態様では、熱強化モジュール50は、(例えば同じ設備に、または異なる設備に)2つの強化モジュール(例えばフロート区画34の直後に位置する徐冷炉と、焼なましガラスを受け入れる焼き戻し炉)を備えている。

0093

いくつかの実施態様では、熱強化モジュール50は、例えば以前に冷却されたガラスを熱強化するために、加熱ゾーンと焼き入れゾーンとを備えている。そのような実施態様では、加熱ゾーンは、加熱源を有する熱強化ラインの入口と取り出し口の間に位置する第1の加熱ゾーンを備えることができる。第1の加熱ゾーンは、ガラス基板の厚み全体を徐冷温度よりも高温(例えば約550℃〜650℃、または約545℃〜約600℃)に加熱して内部応力を緩和することができる。加熱ゾーンは、ガラス基板の厚み全体をより高温(例えば約650℃〜約750℃)に加熱する第2の加熱ゾーンも備えることができるが、必ずしもその必要はない。

0094

熱強化モジュール50は、ガラス基板を制御しながら冷却して適切な熱強化特性にするため、加熱ゾーンの具体的な数や構成とは無関係に、焼き入れゾーンも備えることができる。冷却プロセス時間特性温度特性が、ガラス基板に与える応力特性を決定する可能性がある。

0095

図2に示した方法の例は、被覆モジュール100も含んでいる。被覆モジュール100は、本開示に従って製造されるガラス基板の被覆に使用できるさまざまな構造上の特徴と構成要素を表わしている。被覆モジュール100は、スパッタリング装置蒸着装置熱分解装置化学蒸着装置などのうちの1つ以上を備えることができる。被覆モジュール100は、ガラス溶融炉10(例えばガラス溶融炉10と共有の搬送ライン)と直接直列になっていても、なっていなくてもよい。異なる実施態様では、被覆モジュール100は、平坦なガラス基板の表面に高温のコーティングをスパッタによって、または熱スプレーによって形成する構成にできる。いくつかの実施態様では、平坦なガラス基板は、1分よりも長い期間にわたって500℃よりも高い温度にすることができる(例えば必要に応じて約1分間〜約3分間にわたって500℃〜約800℃の温度(例えば約700℃〜約800℃))。

0096

図2に例示した方法により、典型的なフロート・ガラス基板よりも徐冷点および/または軟化点が高いガラス基板を製造することができる。図2に例示した方法により、実質的に変形したり熱強化特性を失ったりすることなく、加熱すること、または高温コーティングを受け入れることのできるガラス基板を製造することもできる。そのようなガラス基板の例は、ガラス系太陽電池の用途で有用である可能性がある。

0097

この明細書ではガラス系太陽電池への応用例に言及してガラス基板とガラス製造技術を全体的に説明してきたが、開示内容がそのような1つの応用例に限られないことを理解されたい。そうではなく、ここに記載したガラス基板とガラス製造技術は、ガラス系太陽電池以外の用途に有用である可能性がある。例えばこの開示のガラス基板は、電子デバイス(例えばプラズマテレビジョン携帯電話コンピュータスクリーンタブレット型コンピュータなど)のスクリーンを製造するのに利用できる。そのような用途では、例えばTCOコーティングの堆積または処理においてガラス基板に対して高温での堆積ステップまたは処理ステップが実施される可能性がある。こうした用途におけるコーティングの例として、フッ素をドープしたスズ酸化物コーティング、アルミニウム-亜鉛酸化物コーティング、インジウム-スズ酸化物コーティングなどがあるが、これだけに限られることはない。

0098

別の一実施例として、この開示のガラス基板は、自己クリーニング・コーティングで覆うことができる。そのコーティングは、場合によっては光触媒フィルム(例えばチタニア)を含んでいる。さらに別の一実施例では、この開示のガラス基板は、1種類以上の赤外線反射フィルム(例えば銀)を含む低反射率コーティングで覆うことができる。この開示のガラス基板とガラス製造技術の両方の別の用途を考えることも可能である。

0099

いくつかの実施態様を説明してきたが、開示内容の範囲を逸脱することなく、さまざまな変更、適応改変が可能であることを理解されたい。

0100

例示としての以下の限定しない実施例において、この開示に従って形成されたガラスに関する追加の詳細を提供する。実施例における本発明の実施態様によるガラスは、試験分析のため、溶融したガラスをホッケー用パックのサイズの円板にする小バッチ処理技術を利用して製造した。

0101

以下の表1に、比較例のガラス組成物のデータを提示する。比較例(CE)1と2には、例えば透明なガラス組成物の組成と、軟化点および/または徐冷点を示す。CE3には、例えば中鉄フロート・ガラスの組成および軟化点のデータを示す。CE4とCE5には、例えば低鉄フロート・ガラスの粘度点を示す。

0102

0103

以下の表2と表3に、ガラス組成物(例えば本開示のガラス)のデータを提示する。これらの実施例は例示を目的としたものであり、本発明の範囲を制限する意図はない。実施例(EX)1〜5は以下の表2に示し、実施例6〜11は以下の表3に示す。EX4とEX5は計算値であるため、これらの実施例については徐冷点と軟化点の測定値はない。

0104

0105

実施例

0106

上の表からわかるように、本開示のガラス組成物は、他のタイプのガラス組成物と比べて相対的に高い徐冷点および/または軟化点を持つことができる。それに加え、上の表からわかるように、本開示のガラス組成物の実施例は、従来のソーダ石灰シリカ系ガラスと比べてCaOとMgOのうちの1種類以上を相対的に多い量で、および/またはNa2Oを相対的に少ない量で含むことができる。

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