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図面 (6)

課題・解決手段

タンパク質上のホーミングペプチドのための結合部位の近くでタンパク質中に置換基を選択的に導入する方法であって、(a)タンパク質を、該タンパク質の結合部位に結合する能力を有するホーミングペプチドを含む化合物と接触させること;および(b)タンパク質上の結合部位の近くの部分を、ホーミングペプチドを含む化合物と反応させることによって、置換基Gをタンパク質上に移動させることを含む前記方法。

概要

背景

医薬目的でのタンパク質の選択的改変は、ますます重要な分野である。タンパク質を選択的に改変することにより、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)の付加により、タンパク質の薬理学プロフィールおよび半減期を改変することができる。特に、薬剤としての使用のためには、長時間作用するタンパク質の変異体を作製することが望ましい。タンパク質の特定の領域を選択的に改変するためのいくつかの技術が開発されてきた。選択的改変は、第VIII因子およびフォンウィルブランド因子(vWF)などの大きいタンパク質においては特に難しい。

タンパク質を、タンパク質上の残基との結合を形成することができる非選択的試薬と反応させることにより、タンパク質を改変することができる。前記試薬はタンパク質上の任意の好適な残基と反応することができるため、そのような方法によって幅広い範囲の異なる生成物が形成される。この技術の拡張は、タンパク質上の特定の部位を、これらの部位に結合するリガンドを用いて遮断することを含む。次いで、リガンド/タンパク質コンジュゲートを、タンパク質上の遮断されていない部位と反応する非選択的試薬に添加し、遮断された部位を未改変のままにする。

タンパク質の選択的改変も調査されてきた。タンパク質を選択的に改変するための一つの技術は、タンパク質中の予め規定された部位に突然変異としてシステイン残基を導入することを含む。次いで、突然変異したタンパク質を、システイン残基と選択的に反応する試薬と反応させて、選択的に改変されたタンパク質を得ることができる。別の技術は、タンパク質を、大きい置換基と、該タンパク質に選択的に結合するリガンドとを含む複合体と反応させることにより、タンパク質に直接的に大きい置換基、典型的には、PEGを付加することを含む。

Dawsonらは、Journal of Thrombosis and Haemostasis, 5, 2062〜2069頁において、標的化リガンドおよび光架橋反応を用いてトロンビン中に標識を導入するための技術を記載している。

かくして、タンパク質、特に、大きいタンパク質を改変するためのより効率的かつ選択的な技術が必要である。

概要

タンパク質上のホーミングペプチドのための結合部位の近くでタンパク質中に置換基を選択的に導入する方法であって、(a)タンパク質を、該タンパク質の結合部位に結合する能力を有するホーミングペプチドを含む化合物と接触させること;および(b)タンパク質上の結合部位の近くの部分を、ホーミングペプチドを含む化合物と反応させることによって、置換基Gをタンパク質上に移動させることを含む前記方法。

目的

本発明の方法の一つの用途は、血漿半減期が増加した改変タンパク質を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

タンパク質上のホーミングペプチド(P)のための結合部位の近くでタンパク質中に置換基(G)を選択的に導入する方法であって、(a)タンパク質を式(I)の化合物(「標的化試薬」):(式中、Pは、5〜15個のアミノ酸を含むホーミングペプチドであり、Lは、リンカーであり、Xは、直接結合またはNHであり、Gは、後に改変することができる置換基(G1)または標的タンパク質血漿半減期を増加させることができる置換基(G2)であり、qは、1〜9の整数であり、ここでqが1より大きい場合、それぞれのGは同じであるか、または異なる)と接触させて、標的化試薬をタンパク質に結合させる工程;ならびに(b)タンパク質上の結合部位の近くの部分を標的化試薬と反応させることによって、標的化試薬中に存在するエステル基からのタンパク質へのアシル基の移動を介して置換基Gをタンパク質上に移動させる工程を含む前記方法。

請求項2

ホーミングペプチドが非置換ε-アミノ基を有するリシン残基を含まず、標的タンパク質が表面に露出したリシンを含み、標的化試薬の総質量が3000Daを超えない、請求項1に記載の方法。

請求項3

タンパク質が第VII因子、第VIIa因子、第VIII因子フォンウィルブランド因子(vWF)、組織因子(TF)、サイトカイン成長ホルモン、抗体またはその抗原結合フラグメントである、請求項1または2に記載の方法。

請求項4

タンパク質が第VIII因子である、請求項3に記載の方法。

請求項5

ホーミングペプチド(P)が以下のアミノ酸配列(配列番号1〜44):1.RQ7HVYRQ2. 1R2HGGYQ4RV3. RHYRVHFQGR4. 1H2RWQQQLDR5. VQ2RQ3VQYHR6.VR6VRQLRR83SH7. VR4Q2QRLQS8. VRLR7QQR7QH9. RR4GQ68VFH10. HR4SQV2R5DR 11. 1RFRQS7RVYQV12. RQ48G5R2HQ13. 8R2V5RDYQQ14. VV6VRH6HR5RQ15. RQYVV86RR6RQ16. RR6VR78RV2VH17. 1R6V56R818. HQ7R6VSYRR19. 186V6Q8R6HR20. R66V5HR21. RS6VGR68Q22. HR5L68R23. 1RLHHR4VRV68V24. DRLPHR6SV868R25. RGYVH68R21H26. RR4GQ68VFH27. R1686VYRH28. DH68HYRRG5QV29. 1HYRWVRPL8G30. VHYGRPLRQ2V831. 1V2HPYRPLR132. 1Q2RPYSSH7HH33. RQYRPH6VWHH34. 1P3RRF7HH35. RRWQRHWV6V136. R8YLRRLHR37. HR5SFR2VH38. QR5HV6RVS6G139. 1R2PRF8RVFPG40. 1RFGPRFQ2VS41. RR6QYD8R2RR42. R86L5RH43. SYEWSQYE44. SV2QFRPGFR1(一覧中、1 = Aib(2-アミノイソ酪酸)2 = L-Nal2(L-2-ナフチルアラニン)3 = L-Tic(L-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸)4 = L-Sty(スチリルアラニン)5 = L-Bip(L-ビフェニルアラニン)6 = Pya3(L-3-ピリジルアラニン)7 = L-Dip(L-ジフェニルアラニン)8 = L-Hph(L-ホモフェニルアラニン)である)のうちの一つを含む、請求項4に記載の方法。

請求項6

リンカーLが、式(II):(式中、・L1は、1つまたは複数の-O-、-NH-、-C(O)-または基により中断された直鎖状または分枝状C1〜C25アルキレンを表し、前記アルキレンは、非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されており、・L2は、直接結合または前記直鎖状もしくは分枝状C1〜C25アルキレン鎖を表し、・P'は、直接結合または1〜20個のアミノ酸を含むペプチドを表し、・Aは、直接結合または式(III):(式中、Zは非置換であるか、または1つもしくは複数のニトロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシハロゲンもしくはヒドロキシル基で置換されたC6〜C10アリーレン基;非置換であるか、または1つもしくは複数のニトロ、C1〜C6アルコキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシル基で置換されたC1〜C10アルキレン基;または非置換であるか、または1つもしくは複数のニトロ、C1〜C6アルコキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシル基で置換されたC3〜C8シクロアルキレン基を表す)の基を表し、・Bは、直接結合または式(IVa)もしくは(IVb):の基を表し、・mは、1〜3の整数であり、・nは、1〜3の整数である)の基である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。

請求項7

前記置換基Gの少なくとも1つが後に改変することができる置換基(G1)である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。

請求項8

G1が、アルデヒドケトンアセタールヘミアセタールアジドアルキンピリジルジスルフィドアルコキシアミンまたはその任意の誘導体を含む、請求項7に記載の方法。

請求項9

(c)結合部位の近くに置換基G1を有する得られたタンパク質を、置換基Rを含む改変試薬と反応させることによって、前記置換基Rを有するタンパク質を提供する工程をさらに含む、請求項7または8に記載の方法。

請求項10

置換基Rが、タンパク質の血漿半減期を増加させることができる置換基である、請求項9に記載の方法。

請求項11

Rが、ビスホスホナート血小板もしくは内皮細胞に結合する置換基、抗体、親水性ポリマーアルブミンまたはアルブミン結合剤を含む、請求項9または10に記載の方法。

請求項12

前記親水性ポリマーがポリエチレングリコール(PEG)である、請求項11に記載の方法。

請求項13

タンパク質上のホーミングペプチドのための結合部位の近くで置換されており、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法によって取得できるタンパク質。

請求項14

請求項13に記載のタンパク質と、製薬上許容し得る希釈剤または担体とを含む医薬組成物

技術分野

0001

本発明は、タンパク質置換基を選択的に導入する方法、標的化試薬および前記方法におけるそれらの使用、ならびに前記方法から取得できるタンパク質に関する。

背景技術

0002

医薬目的でのタンパク質の選択的改変は、ますます重要な分野である。タンパク質を選択的に改変することにより、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)の付加により、タンパク質の薬理学プロフィールおよび半減期を改変することができる。特に、薬剤としての使用のためには、長時間作用するタンパク質の変異体を作製することが望ましい。タンパク質の特定の領域を選択的に改変するためのいくつかの技術が開発されてきた。選択的改変は、第VIII因子およびフォンウィルブランド因子(vWF)などの大きいタンパク質においては特に難しい。

0003

タンパク質を、タンパク質上の残基との結合を形成することができる非選択的試薬と反応させることにより、タンパク質を改変することができる。前記試薬はタンパク質上の任意の好適な残基と反応することができるため、そのような方法によって幅広い範囲の異なる生成物が形成される。この技術の拡張は、タンパク質上の特定の部位を、これらの部位に結合するリガンドを用いて遮断することを含む。次いで、リガンド/タンパク質コンジュゲートを、タンパク質上の遮断されていない部位と反応する非選択的試薬に添加し、遮断された部位を未改変のままにする。

0004

タンパク質の選択的改変も調査されてきた。タンパク質を選択的に改変するための一つの技術は、タンパク質中の予め規定された部位に突然変異としてシステイン残基を導入することを含む。次いで、突然変異したタンパク質を、システイン残基と選択的に反応する試薬と反応させて、選択的に改変されたタンパク質を得ることができる。別の技術は、タンパク質を、大きい置換基と、該タンパク質に選択的に結合するリガンドとを含む複合体と反応させることにより、タンパク質に直接的に大きい置換基、典型的には、PEGを付加することを含む。

0005

Dawsonらは、Journal of Thrombosis and Haemostasis, 5, 2062〜2069頁において、標的化リガンドおよび光架橋反応を用いてトロンビン中に標識を導入するための技術を記載している。

0006

かくして、タンパク質、特に、大きいタンパク質を改変するためのより効率的かつ選択的な技術が必要である。

0007

US 2003/0118592
US 2003/0133939
WO 2000/00823
WO 2002/42773
WO 2003/046200
WO 2003/046200
WO 2003/087054
CA 2301959 A

先行技術

0008

Dawsonら、Journal of Thrombosis and Haemostasis, 5, 2062〜2069
Tooleら、Nature 1984, 312: 342〜347
Fulcherら、Proc. Acad. Nat. Sci. USA 1982; 79:1648〜1652
Rotblatら、Biochemistry 1985; 24:4294〜4300
Fassら、Blood 1982; 59: 594〜600
Knutsonら、Blood 1982; 59: 615〜624
Lollarら、Blood 2000; 95(2): 564〜568
Lollarら、Blood 2001; 97(1): 169〜174
Wood, W.I.ら(1984) Nature 312, 330〜336
Vehar, G.A.ら(1984) Nature 312, 337〜342
Kjalke M, Heding A, Talbo G, Persson E, Thomsen JおよびEzban M (1995)、「Amino acid residues 721-729 are required for full Factor VIII activity」、Eur. J. Biochem: 234: 773〜779
Knorら、Journal of Thrombosis and Haemostasis, 6: 470〜477
Jungbauerら、J. Peptide Res, 2002, 59, 174〜182
Jungbauerら、Journal of Chromatography B, 715 (1998) 191〜201
Robergeら、Biochem J., 2002, 363, 387〜393
Dennisら、Nature 2000, 404, 465〜470
Dennisら、Biochemistry 2001, 40, 9513〜9521
Robergeら、Bioechemistry 2001, 30, 9522〜9531
A. Arouriら、Eur. Biophys. J., 2007, 36, 647〜660,DOI: 10.1007/s00249-007-0140-8
H. Yangら、J. Peptide Res., 2006, 66 (Suppl. 1), 120-137. doi:10.1111/j.1747-0285.2006.00342.x
「Polymer Synthesis and Characterization」、J. A. Nairn, University of Utah, 2003
J. Med. Chem, 43, 2000, 1986〜1992
Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版補遺、1995

発明が解決しようとする課題

0009

本発明者らは、ホーミングペプチドF1rのための第VIII因子上の結合部位の近くで、第VIII因子中に置換基を選択的に導入する新規な方法を考案した。この方法は、一般的適用性を有し、これを用いて任意のタンパク質中に置換基を選択的に導入することができるが、大きいタンパク質に特に有用である。本発明の方法の一つの用途は、血漿半減期が増加した改変タンパク質を提供することである。血漿半減期の増加は投与量の減少および/または投与頻度の低下を可能にし得るため、そのような長時間作用する改変タンパク質は薬剤として潜在的に有用である。

課題を解決するための手段

0010

かくして、本発明は、タンパク質上のホーミングペプチド(P)のための結合部位の近くでタンパク質中に置換基(G)を選択的に導入する方法であって、
(a)式(I)の化合物(「標的化試薬」):

0011

0012

(式中、
Pは、5〜20、または5〜19、または5〜18、または5〜17、または5〜16、または5〜15個のアミノ酸を含むホーミングペプチドであり、
Lは、リンカーであり、
Xは、直接結合またはNHであり、
Gは、後に改変することができる置換基(G1)または標的タンパク質の血漿半減期を増加させることができる置換基(G2)であり、
qは、1〜9の整数であり、ここでqが1より大きい場合、それぞれのGは同じであるか、または異なる)
と接触させて、標的化試薬をタンパク質に結合させる工程;ならびに
(b)タンパク質上の結合部位の近くの部分を、標的化試薬と反応させることによって、標的化試薬中に存在するエステル基からのアシル基のタンパク質への移動を介して置換基Gをタンパク質上に移動させる工程
を含む前記方法を提供する。

0013

本発明はさらに、
-ホーミングペプチドが非置換ε-アミノ基を有するリシン残基を含まない方法;
-標的タンパク質が少なくとも1個の表面に露出したリシンを含む方法;
- 標的タンパク質がホーミングペプチドの結合部位の近く(例えば、約100Å、50Å、または25Åの距離内など)に少なくとも1個の表面に露出したリシンを含む方法;
-標的化試薬が合成的(完全に合成的または半合成的)に調製される方法;
- 標的化試薬の総質量が3000Da、2500Da、2000Da、1500Da、1000Da、または500Daを超えない方法;
-タンパク質上のホーミングペプチドのための結合部位の近くで置換され、上記で定義された方法により取得できるタンパク質;
- 上記で定義された式(I)の標的化試薬;
- 上記で定義されたタンパク質を選択的に改変するための上記で定義された式(I)の標的化試薬の使用;および
- 上記で定義されたタンパク質と、製薬上許容し得る希釈剤または担体とを含む医薬組成物
を提供する。

図面の簡単な説明

0014

化合物22とBドメイン欠失した第VIII因子との反応から形成された生成物について得られたウェスタンブロットを示す図である。レーン:1:ビオチン化マーカー細胞シグナリング技術、2μlおよびシーブルー2マーカー、3μlレーン;2:BDD-FVIII(50ng)レーン;3〜6:漸減量(因子10の減少)の化合物22の溶液と共にインキュベートしたBDD-FVIII(50ngタンパク質、pr.レーン)、レーン7〜10:漸減量(因子10の減少)の化合物22の溶液と共にインキュベートしたBDD-FVIII(100ngタンパク質、pr.レーン)。「HC」は「重鎖」を指し、「LC」は「軽鎖」を指す。このウェスタンブロットは、ビオチンが第VIII因子の重鎖中に導入されたことを示している。
化合物22とBドメインが欠失した第VIII因子との反応から形成された生成物について得られたウェスタンブロットを示す図である。レーン:1:ビオチン化マーカー細胞シグナリング技術、2μlおよびシーブルー2マーカー、3μlレーン;2:BDD-FVIII(50ng)レーン;3〜6: 漸減量(因子10の減少)の化合物22の溶液と共にインキュベートしたBDD-FVIII(300ngタンパク質、pr.レーン)、7〜10: 漸減量(因子10の減少)の化合物22の溶液と共にインキュベートした後、トロンビンで処理したBDD-FVIII(300ngタンパク質、pr.レーン)。「HC」は「重鎖」を指し、「LC」は「軽鎖」を指し、「SC」は一本鎖を指し、ならびにA1およびA2は第VIII因子のドメインを指す。このウェスタンブロットは、ビオチンが第VIII因子のA2ドメイン中に導入されたことを示している。
化合物17とBドメインが欠失した第VIII因子との反応、次いで、標識化合物1とのインキュベーションから形成された生成物について得られた抗FLAGウェスタンブロット(抗FLAG M2 mAb、Sigma-Aldrich)を示す図である。レーン3〜10は、4および18h後の漸増量の部位特異的ペプチドのインキュベーション、次いで、固定量チオール試薬(150eq)のインキュベーションを示す。レーン11〜14は、部位特異的ペプチドを用いないインキュベーションから得られた生成物を示し、後者2つのレーンはチオール試薬も用いないインキュベーションから得られた生成物を示す。18h後、有意な量の沈降物が形成されたが、これは18hのインキュベーションに対応するレーン中にシグナルが存在しないことを説明することができる。観察されたシグナルはBドメインが欠失した第VIII因子の重鎖に相当する。
化合物17とBドメインが欠失した第VIII因子との反応から形成された生成物について得られたSDS PAGEを示す図である。続いて、PEG-チオール(20kDa、Rapp Polymere、Germany)を添加する。室温で4hインキュベートした後、生成物混合物をSDS-PAGEにより分析する。レーン2〜11は、4および18h後の漸増量の部位特異的ペプチドのインキュベーション、次いで、固定量のチオール試薬(250eq)のインキュベーションを示す。レーン12〜13は、部位特異的ペプチドおよびチオール試薬を用いないインキュベーションから得られた生成物を示す。「HC」は「重鎖」を指し、「LC」は「軽鎖」を指す。この図面は、化合物17の量の増加またはインキュベーション期間の増加がPEG化の程度の増加をもたらしたことを示す。
化合物19とBドメインが欠失した第VIII因子との反応により形成された改変された第VIII因子のPEG化から形成された生成物について得られたSDS PAGEを示す図である。続いて、PEG-チオール(20kDa、Rapp Polymere、Germany)を添加する。室温で4hインキュベートした後、生成物混合物をSDS-PAGEにより分析する。レーン2〜9は、漸増量の部位特異的ペプチドのインキュベーション、次いで、固定量のチオール試薬(150eq)のインキュベーションを示す。レーン10〜13は、部位特異的ペプチドを用いないインキュベーションから得られた生成物を示し、後者の2つのレーンはまたチオール試薬を用いないインキュベーションから得られた生成物を示す。「HC」は「重鎖」を指し、「LC」は「軽鎖」を指す。この図面は、化合物19の量の増加またはインキュベーション期間の増加がPEG化の程度の増加をもたらしたことを示す。
化合物19とBドメインが欠失した第VIII因子との反応により形成された改変された第VIII因子のPEG化から形成された生成物について得られたSDS PAGEを示す図である。続いて、PEG-チオール(20kDa、Rapp Polymere、Germany)を添加する。室温で4hインキュベートした後、サンプルをトロンビンで処理し、生成物混合物をSDS-PAGEにより分析する。レーン2〜9は、漸増量の部位特異的ペプチドのインキュベーション、次いで、固定量のチオール試薬(150eq)のインキュベーション(トロンビン処理を用いる)を示す。レーン10〜13は、部位特異的ペプチドを用いないインキュベーション(トロンビン処理を用いる)から得られた生成物を示す。レーン14および15は、それぞれ、トロンビン処理を用いない、および用いるFVIIIを示す。「HC」は「重鎖」を指し、「LC」は「軽鎖」を指し、「SC」は「一本鎖」を指し、ならびにA1およびA2は第VIII因子のドメインを指す。PEG置換基を重鎖/A2ドメイン中に含めることは好ましかった。

実施例

0015

本明細書に記載の配列の説明
列番号1〜44は、本発明のポリペプチド配列を提供する。配列番号42は、化合物1、2、4、5、9、10、18〜20の標的化試薬中に存在する。配列番号40は、化合物7、8および17中に存在する。

0016

一般的定義
開示された方法の様々な用途は、当業界における特定の必要性に合わせることができることが理解されるべきである。また、本明細書で用いられる用語は、本発明の特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定を意図するものではないことも理解されるべきである。

0017

本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられるものに加えて、単数形「a」、「an」および「the」は、本文が別途明確に区別しない限り、複数の指示対象を含む。かくして、例えば、「タンパク質(a protein)」に対する言及は「タンパク質(proteins)」を含み、「ホーミングペプチド(a homing peptide)」に対する言及は2つ以上のそのようなホーミングペプチドを含むことなどである。

0018

本明細書に引用される全ての刊行物、特許および特許出願は、上記のものであっても下記のものであっても、その全体が参照により本明細書に組入れられるものとする。

0019

別途特定されない限り、本明細書で用いられるC1〜C6アルキル部分は、1〜6個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルキル部分、例えば、C1〜C4アルキル部分である。C1〜C6アルキル部分の例としては、メチルエチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチルおよびt-ブチル部分が挙げられる。疑いを避けるために、2個のアルキル部分が置換基中に存在する場合、アルキル部分は同じであるか、または異なってもよい。

0020

別途特定されない限り、本明細書で用いられるアルキレン基は、任意の二価の線状または分枝状アルキレン基であり、好ましくはC1〜C10アルキレン基、より好ましくはC1〜C4アルキレン基である。好ましい線状C1〜C4アルキレン基はメチレンエチレン、n-プロピレンおよびn-ブチレン基である。メチレンおよびn-プロピレン基が好ましい。分枝状C2〜C4アルキレン基としては、-CH(CH3)-、-CH(CH3)-CH2-および-CH2-CH(CH3)-が挙げられる。

0021

別途特定されない限り、本明細書で用いられるC1〜C6アルコキシ基は典型的には、酸素原子に結合したC1〜C6アルキル基であり、このC1〜C6アルキル基は線状または分枝状である。好ましいアルコキシ基としては、メトキシエトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシおよびt-ブトキシが挙げられる。

0022

本明細書で用いられるハロゲンは、塩素フッ素臭素またはヨウ素である。ハロゲンは、典型的にはフッ素、塩素または臭素であり、好ましくはフッ素または塩素である。

0023

本明細書で用いられるC6〜C10アリール基は、好ましくはフェニルまたはナフチル基である。より好ましくは、それはフェニル基である。

0024

本明細書で用いられるC6〜C10アリーレン基は、C6〜C10アリール基のジラジカルであり、好ましくはフェニレン基である。

0025

別途特定されない限り、本明細書で用いられるC3〜C8シクロアルキル基は3〜8個の炭素原子を含有する単環式シクロアルキル基、例えば、C3〜C6シクロアルキル基である。好ましいC3〜C6シクロアルキル基としては、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。

0026

本明細書で用いられるC3〜C8シクロアルキレン基は、C3〜C8シクロアルキル基のジラジカル、好ましくはC3〜C6シクロアルキル基のジラジカルである。

0027

標的化方法
本発明は、タンパク質中に好適な部位で置換基を選択的に導入する方法に関する。特に、前記方法は、タンパク質を標的化試薬と接触させることを含む。標的化試薬は、ホーミングペプチド(P)、リンカー部分(L)および1つまたは複数の置換基(G)を含む。ホーミングペプチド(P)とリンカー(L)との間の結合は、典型的にはアミド結合である。前記置換基またはそれぞれの置換基(G)は、以下に示されるように、エステルまたはカルバメート結合を介してリンカーに結合されている:

0028

0029

Xは、好ましくは直接結合を表し、従って標的化試薬は式(I'):

0030

0031

の化合物である。

0032

標的化試薬が標的タンパク質と接触すると、ホーミングペプチド(P)は標的タンパク質上の特定の部位に結合する。標的化試薬をタンパク質に結合させる間、タンパク質上のホーミングペプチド(P)の結合部位の近くのタンパク質上の反応部分を、置換基(G)をリンカー(L)に接続するエステルまたはカルバメートカルボニル炭素と反応させる。かくして、ホーミングペプチドとタンパク質との相互作用は、標的タンパク質のどの領域に置換基(G)が導入されるかを決定付ける。

0033

タンパク質上の反応部分は、典型的にはタンパク質中のアミノ酸の側鎖上にある。求核性側鎖、例えば、アルコールまたはアミンを含む側鎖が好ましい。かくして、本発明の方法の工程(b)は、好ましくは結合部位の近くにあるセリントレオニンまたはチロシンアミノ酸残基の側鎖上のアルコール基を標的化試薬と反応させることを含む。あるいは、本発明の方法の工程(b)は、好ましくは結合部位の近くにあるリシンアミノ酸残基の側鎖上のアミン基を標的化試薬と反応させることを含む。典型的には、十分な速度でこの反応を起こさせるために外部エネルギーを供給する必要はない。

0034

標的タンパク質上の前記反応部分と、置換基(G)をリンカー(L)に接続するエステルまたはカルバメートのカルボニル炭素との反応は、エステルまたはカルバメート結合を破壊し、(i)標的タンパク質と、置換基(G)に結合したカルボニル炭素との間に新しい共有結合が形成され、 (ii)出発標的化試薬のリンカー/ホーミングペプチド部分-O-L-Pが遊離される。

0035

このように、置換基(G)は、標的タンパク質上のホーミングペプチドの結合部位の近くで標的タンパク質中に選択的に導入される。

0036

標的タンパク質
本発明の技術および方法は、任意のタンパク質中に置換基を選択的に導入するのに好適である。しかしながら、本発明は、特に大きいタンパク質に適用可能である。かくして、タンパク質は典型的には50〜3000kDa、好ましくは100〜3000kDa、より好ましくは150〜3000kDaの質量を有する。

0037

好ましいタンパク質としては、第VII因子、第VIIa因子、第VIII因子およびフォンウィルブランド因子(vWF)、組織因子(TF)、サイトカイン成長ホルモン、抗体および抗体フラグメント、例えば、抗原結合フラグメントが挙げられる。上記タンパク質の活性断片、例えば、フォンウィルブランド因子の活性断片も好ましい。第VIII因子、第VII因子およびvWFはより好ましい標的タンパク質であり、第VIII因子が最も好ましい。

0038

第VII因子は、一本鎖酵素前駆体として血中に循環する血漿糖タンパク質である。酵素前駆体は触媒的には不活性である。一本鎖第VII因子は、第Xa因子によって二本鎖の第VIIa因子に変換され得る。

0039

第VIII因子の成熟分子は、2332個のアミノ酸からなり、3つの主要な相同なAドメイン、2つの相同なCドメイン、1つのBドメイン、および3つの小さい(ペプチド)ドメインに分類することができ、それらはA1-a1-A2-a2-B-a3-A3-C1-C2の順序で配置される。一本鎖第VIII因子はB-a3境界で切断されるため、血漿中へのその分泌の間に、第VIII因子は細胞内で一連金属イオンに結合したヘテロダイマープロセッシングされる。このプロセッシングは、主にA1、A2およびBドメインからなる重鎖(HC)をもたらし、これは約200kDaの分子サイズを有する。重鎖は金属イオンを介して軽鎖に結合し、これは主にA3、C1およびC2ドメインからなる。血漿中では、この第VIII因子ヘテロダイマーは高い親和性でフォンウィルブランド因子(VWF)に結合し、早すぎる異化作用からそれを保護する。vWFに結合した非活性化第VIII因子の半減期は、血漿中では約12時間である。軽鎖(LC)はドメインa3-A3-C1-C2からなる。トロンビンにより活性化された場合、a3ドメインは失われてA3-C1-C2(LC')になる。

0040

血液凝固プロセス中に、第VIII因子は、重鎖内のアミノ酸Arg372およびArg740ならびに軽鎖(LC)中のArg1689での第Xa因子およびトロンビンによるタンパク質分解的切断によって活性化され、フォンウィルブランド因子の遊離をもたらし、活性化された第VIII因子ヘテロダイマーを生成し、Ca2+が存在するという条件で第IXa因子および第X因子リン脂質表面上でテナーゼ複合体を形成する。このヘテロダイマーは、50kDaの断片であるA1ドメイン、43kDaの断片であるA2ドメインおよび73kDaの断片である軽鎖(A3-C1-C2)からなる。かくして、第VIII因子の活性形態(第VIIIa因子)は、二価金属イオン連結を介してトロンビンにより切断されたA3-C1-C2軽鎖に結合したA1サブユニットならびにA1およびA3ドメインと比較的緩く結合した遊離A2サブユニットからなる。

0041

Bドメインから誘導された小さいリンカーと接続された第VIII因子の重鎖(HC)および軽鎖(LC)からなる第VIII因子の分子(Bドメインが欠失した第VIII因子またはBDD-FVIII)は、完全長(天然)第VIII因子の生物学的活性を保持する。

0042

本明細書で用いられる用語「第VIII因子」は、治療上有用である、例えば、出血の防止または治療において有効である任意の第VIII因子を含む。これは、限定されるものではないが、野生型ヒト第VIII因子、ヒト/ブタハイブリッド第VIII因子およびBドメインが欠失したヒト第VIII因子を含む。

0043

用語「第VIII因子」は、限定されるものではないが、Tooleら、Nature 1984, 312: 342〜347に記載されたアミノ酸配列を有するポリペプチド(野生型ヒト第VIII因子)、ならびに他の種、例えば、ウシ、ブタ、イヌマウス、およびサケなどの第VIII因子から誘導された野生型第VIII因子を包含することが意図される。用語「第VIII因子」はさらに、ある個体から別の個体に存在し、生じ得る第VIII因子の天然の対立遺伝子変異体を包含する。また、グリコシル化またはその他の翻訳後修飾の程度および位置は、選択された宿主細胞および宿主細胞環境の性質に応じて変化し得る。用語「第VIII因子」は、切断されていない(酵素前駆体)形態、ならびに第VIIIa因子と呼ばれる、タンパク質分解的にプロセッシングされてその対応する生物活性形態になったものを包含することも意図される。

0044

用語「第VIII因子」は、わずかに改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチド、例えば、N末端アミノ酸の欠失もしくは付加を含む改変されたN末端を有するポリペプチド、および/またはヒト第VIII因子と比較して化学的に改変されたポリペプチドを包含することが意図される。用語「第VIII因子」は、野生型第VIII因子と実質的に同じか、もしくはそれより高い生物活性を示すか、またはあるいは、野生型第VIII因子と比較して実質的に改変された、もしくは低下した生物活性を示す、第VIII因子の変異体を含むことが意図され、限定されるものではないが、1つまたは複数のアミノ酸の挿入、欠失、または置換により野生型第VIII因子の配列と異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドが挙げられる。

0045

第VIII因子の非限定例としては、例えば、Fulcherら、Proc. Acad. Nat. Sci. USA 1982; 79:1648〜1652、およびRotblatら、Biochemistry 1985; 24:4294〜4300に記載の血漿由来ヒト第VIII因子、ならびにFassら、Blood 1982; 59: 594〜600およびKnutsonら、Blood 1982; 59: 615〜624に記載の血漿由来ブタFVIIIが挙げられる。第VIII因子配列変異体の非限定例は、例えば、Lollarら、Blood 2000; 95(2): 564〜568(ブタ/ヒトハイブリッドFVIIIポリペプチド)およびLollarら、Blood 2001; 97(1): 169〜174に記載されている。

0046

第VIII因子のcDNAクローニング(Wood, W.I.ら(1984) Nature 312, 330〜336 ; Vehar, G.A.ら(1984) Nature 312, 337〜342)により、第VIII因子を組換え発現させることが可能になり、いくつかの組換え第VIII因子産物の開発をもたらし、これらは1992年〜2003年に規制当局によって認可された。アミノ酸Arg-740とGlu-1649との間にある第VIII因子ポリペプチド鎖の中央Bドメインは完全な生物学的活性にとって必要ではないようであるという事実も、Bドメインが欠失した第VIII因子の開発をもたらした。Kjalke M, Heding A, Talbo G, Persson E, Thomsen JおよびEzban M (1995)、「Amino acid residues 721-729 are required for full Factor VIII activity」、Eur. J. Biochem: 234: 773〜779も参照されたい。本明細書で用いられる第VIII因子は、1つまたは複数のドメインまたは領域が欠失したものなどの第VIII因子の全ての変異体を含む。

0047

本発明においては、置換基(G)は典型的には第VIII因子の重鎖中に、好ましくは重鎖のA1、A2またはBドメイン中に、例えば、重鎖のA2ドメイン中に導入される。

0048

フォンウィルブランド因子(vWF)は、血漿中に存在する糖タンパク質である。塩基性vWFモノマーは、D'/D3ドメインなどのいくつかのドメインを含む2050個のアミノ酸のタンパク質であり、第VIII因子に結合する。

0049

組織因子は、トロンボプラスチンまたは第III因子としても知られる。

0050

サイトカインは、典型的にはインターロイキン-1(IL-1)、インターロイキン-2(IL-2)、インターロイキン-6(IL-6)、インターロイキン-8(IL-8)、インターロイキン-21(IL-21)、インターロイキン-32(IL-32)、インターロイキン-35(IL-35)、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、腫瘍壊死因子-β(TNF-β)、インターフェロン-γ(INF-γ)およびコロニー刺激因子(CSF)から選択される。

0051

抗体は、ヒト抗体またはキメラ抗体であってよい。好ましくは、モノクローナル抗体である。好ましくは、抗体は、IgG1(例えば、IgG1、κ)、IgG3(例えば、IgG3、κ)およびIgG4(例えば、IgG4、κ)抗体である。しかしながら、IgG2、IgMIgA1、IgA2、分泌IgA、IgD、およびIgEなどの他の抗体アイソタイプも本発明により包含される。そのような抗体の好適な抗原結合フラグメントとしては、Fab、F(ab')2、Fv、一本鎖Fvフラグメントまたは二特異的抗体が挙げられる。さらに、抗原結合フラグメントとして、(i)免疫グロブリンヒンジ領域ポリペプチドに融合された結合ドメインポリペプチド(重鎖可変領域または軽鎖可変領域など)、(ii)ヒンジ領域に融合された免疫グロブリン重鎖CH2定常領域、および(iii)CH2定常領域に融合された免疫グロブリン重鎖CH3定常領域を含む結合ドメイン免疫グロブリン融合タンパク質が挙げられる。そのような結合ドメイン免疫グロブリン融合タンパク質は、US 2003/0118592およびUS 2003/0133939にさらに開示されている。

0052

ホーミングペプチド
本明細書で用いられる用語「ホーミングペプチド」とは、改変しようとするタンパク質に結合することができるペプチドを指す。ホーミングペプチドは、好ましくは合成ペプチドである。かくして、ホーミングペプチドは親和性リガンドである。あるいは、ホーミングペプチドを、標的化リガンドと記載することもできる。タンパク質へのホーミングペプチドの結合は、当業者には公知の技術によって容易に決定することができる。本発明のホーミングペプチドは典型的には、ホーミングペプチドではない別のタンパク質に結合するよりも高い親和性で標的タンパク質に結合する。典型的には、標的タンパク質に対するホーミングペプチドの結合親和性(Kd)は、1000nM未満、好ましくは100nM未満およびより好ましくは10nM未満である。

0053

好適なホーミングペプチドは、任意の起源、例えば、ライブラリー、特に、コンビナトリアルライブラリーから誘導されたものであってよい。好ましいコンビナトリアルライブラリーとしては、ビーズライブラリー、アプタマーライブラリー、ファージディスプレイライブラリーおよび合理的に設計されたライブラリーが挙げられる。ホーミングペプチドは、合理的に設計されたペプチドまたは特定のタンパク質に結合することが既に知られているペプチドであってよい。例えば、特定の改変部位が望ましい場合、ホーミングペプチドを、WO 2000/00823、WO 2002/42773、WO 2003/046200、WO 2003/046200およびWO 2003/087054に記載のような、Sunesis技術を用いてin situで構築することができる。あるいは、目的のタンパク質に結合することが知られるペプチドの模倣体または断片をスクリーニングすることができる。例えば、ヘパリン模倣体および断片は、ヘパリンが結合することが知られるタンパク質のための潜在的なホーミングペプチドである。別の例では、vWFの断片は第VIII因子のための潜在的なホーミングペプチドである。ホーミングペプチドの合理的設計は、例えば、標的タンパク質における負に荷電したドメインを標的化するための正に荷電したホーミングペプチドの使用を含む。

0054

一度、潜在的なホーミングペプチドが例えば、ライブラリーの形態で調製されたら、標準的な技術を用いてどのペプチドが標的タンパク質に結合するかを決定することができる。典型的には、ペプチドディスプレイ技術を用いてホーミングペプチドを同定する。一般に、そのような技術においては、固相ビーズライブラリーを、標識された型の目的のタンパク質と共にインキュベートする。インキュベーション後、ビーズライブラリーを洗浄した後、標識されたタンパク質に結合する試薬と共にインキュベートする。例えば、典型的にはビオチン化タンパク質ストレプトアビジン試薬と共にインキュベートする。多くの標識されたタンパク質を担持するビーズをライブラリーから分離し、ホーミングペプチドを配列決定する。

0055

あるいは、無作為の配列または当業者には公知の方法を用いて公知の相互作用タンパク質もしくはリガンドから誘導された配列に基づく市販のライブラリーまたは特別注文のライブラリーを用いて、ファージディスプレイ技術を行うことができる。結合しているファージ溶出は、典型的にはpH変化によるか、または標的タンパク質自体もしくは結合が破壊されるべきリガンドとの競合的溶出として行われる。コンビナトリアルライブラリーの高効率スクリーニングが好ましい技術である。

0056

一度、ホーミングペプチドが同定されたら、ホーミングペプチドとタンパク質との結合が起こるタンパク質上の部位をマッピングするのが望ましい場合がある。これを達成するために、ホーミングペプチドを、スルホ-SBED(Pierce)などのコンジュゲート基またはビオチン化コンジュゲート基に結合させてプローブを提供する。次いで、このプローブを用いて、1つまたは複数の下記方法:消化(例えば、トリプシンもしくはトロンビンによる)、親和性吸着、LC-MS(液体クロマトグラフィー-質量分析)、MS(質量分析)またはHX-MS(水素交換質量分析)によりタンパク質表面上のホーミングペプチドの結合部位をマッピングする。このマッピング技術に基づいて、公知の生物学的に重要であるタンパク質の領域に結合する任意のホーミングペプチドを排除することができる。

0057

ホーミングペプチドは典型的には、5〜50個のアミノ酸、好ましくは5〜20、5〜19、5〜18、5〜17、5〜16、5〜15、5〜12、5〜10、6〜15、6〜12、6〜10、7〜15個、および最も好ましくは7〜13個のアミノ酸を含む。

0058

リンカー(L)に接続されていないホーミングペプチドの末端は、カルボキシル基(C末端)、アミノ基(N末端)、またはその任意の変異体もしくは誘導体終結するのが好ましい。典型的には、C末端またはN末端を保護して(すなわち、変異体もしくは誘導体として)、望ましくない反応を防止する(標的化試薬の合成中および標的化試薬を含むその後の反応中の両方)。例えば、C末端を、-CO2NH2などのアミドとして保護するのが好ましい。

0059

第VIII因子に結合するいくつかのペプチド配列が同定されている。これらを配列番号1〜44として列挙する。かくして、本発明の好ましい実施形態においては、ホーミングペプチドは、配列番号1〜44のいずれか一つを含む5〜50アミノ酸長のペプチドである:
1.RQ7HVYRQ
2. 1R2HGGYQ4RV
3. RHYRVHFQGR
4. 1H2RWQQQLDR
5. VQ2RQ3VQYHR
6.VR6VRQLRR83SH
7. VR4Q2QRLQS
8. VRLR7QQR7QH
9. RR4GQ68VFH
10. HR4SQV2R5DR
11. 1RFRQS7RVYQV
12. RQ48G5R2HQ
13. 8R2V5RDYQQ
14. W6VRH6HR5RQ
15. RQYW86RR6RQ
16. RR6VR78RV2VH
17. 1R6V56R8
18. HQ7R6VSYRR
19. 186V6Q8R6HR
20. R66V5HR
21. RS6VGR68Q
22. HR5L68R
23. 1RLHHR4VRV68V
24. DRLPHR6SV868R
25. RGYVH68R21H
26. RR4GQ68VFH
27. R1686VYRH
28. DH68HYRRG5QV
29. 1HYRWVRPL8G
30. VHYGRPLRQ2V8
31. 1V2HPYRPLR1
32. 1Q2RPYSSH7HH
33. RQYRPH6VWHH
34. 1P3RRF7HH
35. RRWQRHWV6V1
36. R8YLRRLHR
37. HR5SFR2VH
38. QR5HV6RVS6G1
39. 1R2PRF8RVFPG
40. 1RFGPRFQ2VS
41. RR6QYD8R2RR
42. R86L5RH
43. SYEWSQYE
44. SV2QFRPGFR1
一覧中、
1 = Aib(2-アミノイソ酪酸)
2 = L-Nal2(L-2-ナフチルアラニン)
3 = L-Tic(L-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸)
4 = L-Sty(スチリルアラニン)
5 = L-Bip(L-ビフェニルアラニン)
6 = Pya3(L-3-ピリジルアラニン)
7 = L-Dip(L-ジフェニルアラニン)
8 = L-Hph(L-ホモフェニルアラニン)
である。

0060

あるいは、本発明の別の実施形態においては、第VIII因子に結合するホーミングペプチドは、Knorら、Journal of Thrombosis and Haemostasis, 6: 470〜477; Jungbauerら、J. Peptide Res, 2002, 59, 174〜182; Jungbauerら、Journal of Chromatography B, 715 (1998) 191〜201; およびCA 2301959 Aに記載の配列の一つを含む。特に、第VIII因子のためのホーミングペプチドは、典型的には以下の配列、配列番号45〜139のうちの一つを含む(システイン残基は必要に応じて省略または置換されていてもよい)。

0061

0062

本発明はまた、置換基Gを第VIII因子に標的化するための上記配列の使用にも関し、それによって該置換基は第VIII因子に移される。

0063

標的タンパク質が第VII因子である場合、ホーミングペプチドは典型的には以下の配列(a) Robergeら、Biochem J., 2002, 363, 387〜393に記載のALCDDPRVDRWYCQFVEG (配列番号140)およびEEWEVLCWTWETCER(配列番号141)、(b) Dennisら、Nature 2000, 404, 465〜470に記載のEAALCDDPRLDRWYCIFAGE (配列番号142)、(c) Dennisら、Biochemistry 2001, 40, 9513〜9521に記載のEWEVLCWTWETCERGE (配列番号143)、EEWEVLCWTWETCERGEG (配列番号144)、MEEWEVLCWTWETCERGEGQ (配列番号145)、EVLCWTWETCER (配列番号146)、VLCWTWETCER (配列番号146)、LCWTWETCER (配列番号147)、CWTWETCERGEGQ (配列番号148)、WEVLCWTWETCE (配列番号149)およびWEVLCWTWETC (配列番号150)または(d) Robergeら、Bioechemistry 2001, 30, 9522〜9531に記載のSAEWEVLCWTWEGCGSVGLV (配列番号151)、SEEWEVLCWTWEDCRLEGLE (配列番号152)、EGTLCDDPRIDRWYCMFSGV (配列番号153)、およびWEVLCWTWETCER (配列番号154)のうちの一つを含む。

0064

同様の技術を用いて、第VIII因子および第VII因子のためのさらなるホーミングペプチドを調製し、またその他の目的の標的タンパク質のための新しいホーミングペプチドを調製することができる。Fab/IgG1に結合するペプチドの例は、例えば、A. Arouriら、Eur. Biophys. J., 2007, 36, 647〜660,DOI: 10.1007/s00249-007-0140-8; H. Yangら、J. Peptide Res., 2006, 66 (Suppl. 1), 120-137. doi:10.1111/j.1747-0285.2006.00342.xおよびその中の参考文献に記載されている。

0065

リンカー
本明細書で用いられる用語「リンカー」は、ホーミングペプチド(P)を、置換基(G)に結合したエステルまたはカルバメート基に接続することができる任意の部分を指す。リンカーは、好ましくは比較的化学的に不活性であり、従って本発明の方法の間の任意の点で化学的に改変されない。リンカーは、好ましくは50〜2000の分子量を有する。qが2以上である場合、リンカーは、G-C(O)-O-部分を結合させることができる2個以上の部位を有する必要がある。かくして、qが1である場合、リンカーLはジラジカルであり、qが2である場合、リンカーLはトリラジカルであり、より高いqの値についても同様である。

0066

リンカー(L)とホーミングペプチド(P)との結合は、好ましくはアミド結合である。一実施形態においては、アミド結合の-C(O)-部分はリンカー(L)の一部であり、アミド結合の-NH-部分はホーミングペプチド(P)の一部である。別の実施形態においては、アミド結合の-NH-部分はリンカー(L)の一部であり、アミド結合の-C(O)-部分はホーミングペプチド(P)の一部である。

0067

G-C(O)-O-部分は、好ましくはリンカー(L)上の炭素原子に結合する。そのような炭素原子は、典型的にはアルキレン基中の炭素原子またはアリール基、例えば、フェニル基中の炭素原子である。

0068

リンカー(L)は典型的には、(a)-O-、-S-、-NH-、-C(O)-、非置換または置換C6〜C10アリール基および

0069

0070

から選択される1つまたは複数の基、ならびに(b)必要に応じて、1〜15個のアミノ酸を含む1つまたは複数のペプチドにより中断された線状または分枝状アルキレン鎖である。部分

0071

0072

は、アルキレン鎖中の三価窒素原子を示す。当業者には明らかであるように、そのような部分を有する中断されたアルキレン鎖は分枝状である。

0073

好ましくは、リンカーは式(II):

0074

0075

(式中、
・L1は1つまたは複数の-O-、-NH-、-C(O)-または

0076

0077

基により中断された直鎖状または分枝状C1〜C25アルキレンを表し、該アルキレンは非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されており、
・L2は直接結合または前記直鎖状もしくは分枝状C1〜C25アルキレン鎖を表し、
・P'は直接結合または1〜20個のアミノ酸を含むペプチドを表し、
・Aは直接結合または式(III):

0078

0079

(式中、Zは非置換であるか、または1つもしくは複数のニトロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシル基で置換されたC6〜C10アリーレン基;非置換であるか、または1つもしくは複数のニトロ、C1〜C6アルコキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシル基で置換されたC1〜C10アルキレン基;または非置換であるか、または1つもしくは複数のニトロ、C1〜C6アルコキシ、ハロゲンもしくはヒドロキシル基で置換されたC3〜C8シクロアルキレン基を表す)
の基を表し、
・Bは直接結合または式(IVa)もしくは(IVb):

0080

0081

の基を表し、
・mは1〜3の整数であり、ならびに
・nは1〜3の整数である)
の基である。

0082

nまたはmが1より大きい場合、1より多いA、L2、P'またはBがリンカー(L)中に存在し、A、L2、P'またはBはそれぞれ、同じであるか、または異なる。

0083

L1は、好ましくは、-O-、-NH-、-C(O)-および

0084

0085

から選択される1つまたは複数の基により中断された直鎖状または分枝状非置換C5〜C18アルキレン鎖である。より好ましくは、L1は0〜6個の-O-、0〜4個の-NH-、1〜2個の-C(O)-および0〜2個の

0086

0087

により中断された直鎖状非置換C5〜C18アルキレン鎖である。

0088

典型的には、L1はホーミングペプチド(P)に結合した末端で-C(O)-基で終結し;前記-C(O)-基はホーミングペプチド(P)とのアミド結合の一部を形成する。あるいは、L1はホーミングペプチド(P)に結合した末端で-NH-基で終結し;前記-NH-基はホーミングペプチド(P)とのアミド結合の一部を形成する。

0089

L1が1つまたは複数の

0090

0091

基により中断される場合、この基により導入される分枝は、2以上、典型的には2のn値を可能にする。1より大きいnの値は、他の形態の分枝、例えば、アルキレン鎖中の分枝からも生じる。nが1である場合、L1はジラジカルであり;nが2である場合、L1はトリラジカルであり;nが3である場合、L1はテトララジカルであることが当業者には明らかである。

0092

L1は、以下の式(Va)、(Vb)、(Vc)、(Vd)または(Ve)の基:

0093

0094

のうちの一つであるのが最も好ましい。

0095

上記の式(V)の基の全部において、アミド結合は典型的には式(V)の化合物の右手側の-C(O)-と、ホーミングペプチド(P)上の末端-NH-部分との間で形成される。

0096

L2は好ましくは、直接結合または-O-、-NH-および-C(O)-から選択される1つもしくは複数の基により中断された直鎖状非置換C1〜C10アルキレン鎖である。かくして、L2は、直接結合でない場合、ジラジカルを表す。典型的には、それぞれの前記C1〜C10アルキレン鎖は、0〜6個の-O-、1〜4個の-NH-および0〜2個の-C(O)-により中断される。より好ましくは、L2は直接結合または0〜3個の-O-、1〜2個の-NH-および0〜1個の-C(O)-により中断された直鎖状もしくは分枝状C2〜C6アルキレン鎖である。最も好ましくは、L2は直接結合または式(VIa)もしくは(VIb):

0097

0098

の基である。

0099

P'は好ましくは、直接結合または1〜8個のアミノ酸、好ましくは1〜3個のアミノ酸からなるペプチドを表す。前記ペプチドP'はジラジカルである。P'が直接結合でない場合、前記ペプチドは一般的には、水中での標的化試薬の溶解性を改善するためにリンカー中に包含される。ペプチドP'中に存在するアミノ酸は、好ましくは極性または荷電アミノ酸、例えば、酸性または塩基性アミノ酸である。

0100

典型的には、ペプチドP'は1〜8個、例えば、1〜3個の極性または荷電アミノ酸からなる。好ましい極性または荷電アミノ酸としては、セリン(S)、トレオニン(T)、チロシン(Y)、ヒスチジン(H)、リシン(K)、アルギニン(R)、アスパラギン酸(D)、アスパラギン(N)、グルタミン酸(E)およびグルタミン(Q)が挙げられる。あるいは、非天然極性または荷電アミノ酸を用いることができる。前記ペプチドP'は、好ましくはグルタミン酸(E)、トリプトファン(W)およびチロシン(Y)のうちの1つまたは複数を含む。より好ましくは、前記ペプチドP'は少なくとも1個のグルタミン酸(E)残基を含む。最も好ましくは、前記ペプチドP'は、配列E、EREまたはWEYを有する。

0101

式(IVa)および(IVb)の基において、式(IVa)および(IVb)の基の右手側上のカルボニル炭素はL1に結合し、典型的には、L1に由来する-NH-部分とアミド結合を形成する。式(IVa)および(IVb)の基中の-CH-ラジカルは、典型的には酸素原子、好ましくは-OC(O)G部分に結合する。当業者であれば理解できるように、この部分は酒石酸基に基づく。式(IVb)の基の左手側上のカルボニル炭素は、典型的には-NH-部分に結合し、アミド結合を形成する。前記-NH-部分は、例えば、L2が式(VIb)の基である場合、好ましくはL2部分に由来するものである。

0102

Bが式(IVa)または(IVb)の基を表す場合、mは1より大きい。Bが式(IVa)の基である場合、mは2に等しい。Bが式(IXb)の基である場合、mは3に等しい。当業者であれば理解できるように、式(IVa)の基はトリラジカルであり、式(IVb)の基はテトララジカルである。Bが式(IVa)または(IVb)の基である場合、Aは典型的には直接結合である。

0103

式(III):

0104

0105

の基において、Zは好ましくは非置換であるか、もしくは1もしくは2個のハロゲン原子、ニトロ基もしくはC1〜C4アルキル基により置換されたフェニレン基、または非置換であるか、もしくは1もしくは2個のハロゲン原子で置換されたC1〜C4アルキレン基を表す。より好ましくは、Zは非置換フェニレン環;1個のニトロ基により置換されたフェニレン環;またはメチレンもしくはエチレン基を表す。

0106

mおよびnが1より大きい場合、A、L2、DおよびBはそれぞれ、同じであるか、または異なる。かくして、式(I)中のqは好ましくは、1、2、3、4、6および9、より好ましくは1、2、3または4、最も好ましくは1の値を取る。L2、P'、BおよびL1を連結する結合は、好ましくはアミド結合である。

0107

好ましい非分枝状リンカー(ジラジカル)は、
・L2、P'およびBが直接結合であり、Aが直接結合ではなく、mおよびnが両方とも1である場合に提供される。その場合、リンカー(L)は:-AL1-により表される。
・L2およびBが直接結合であり、AおよびP'が直接結合ではなく、mおよびnが両方とも1である場合に提供される。その場合、リンカー(L)は:-AP'L1-により表される。
・Bが直接結合であり、A、L2およびP'が直接結合ではなく、mおよびnは両方とも1である場合に提供される。その場合、リンカー(L)は:-AL2P'L1-により表される。

0108

好ましい分枝状リンカー(それぞれ、トリラジカル、テトララジカルおよびペンタラジカル)は、
・BおよびL2が直接結合であり、P'が直接結合ではなく、nが2であり、mが1である場合に提供される。その場合、リンカー(L)は:(AP')2-L1-により表される。
・L2、P'およびAが直接結合であり、Bが直接結合ではなく、nが1であり、mが2である場合に提供される。その場合、リンカー(L)は:

0109

0110

により表される。
・P'が直接結合であり、Bが直接結合ではなく、nが1であり、mが3である場合に提供される。かくして、このリンカー中には3個の分枝が存在し、2個は直接結合としてAおよびL2を有し、1個は直接結合でないものとしてAおよびL2を有する。その場合、リンカー(L)は:

0111

0112

により表される。
・L2、P'およびAが直接結合であり、Bが直接結合ではなく、nが2であり、mが2である場合に提供される。その場合、リンカー(L)は:

0113

0114

により表される。

0115

さらなる実施形態においては、リンカー(L)は、式(IVa)の部分および式(IVb)の部分を含み、かくして、典型的には、この実施形態においては、リンカー(L)は:

0116

0117

により表される。

0118

置換基(G)
置換基(G)は、(i)後に改変することができる置換基(G1)、または(ii)タンパク質の血漿半減期を増加させる置換基(G2)のいずれかを指す。

0119

典型的には、標的化試薬は、1または2個の置換基(G)を有する。しかしながら、標的化試薬は、最大9個の置換基(G)、例えば、3〜4個を有していてもよい。2個以上の置換基(G)が存在する場合、置換基(G)はそれぞれ同じであるか、または異なる。例えば、前記置換基(G)はG1置換基とG2置換基との混合物であってよい。さらに、1より多いG1またはG2置換基が存在する場合、G1またはG2はそれぞれ同じであるか、または異なる。しかしながら、それぞれの置換基は同じであるのが好ましい。

0120

後に改変することができる置換基(G1)
後に改変することができる置換基(G1)は、該置換基G1を有するタンパク質を、さらなる置換基(R)を有する改変試薬と反応させることにより、置換基Rを前記タンパク質に選択的に導入するのに用いられる置換基である。置換基G1および置換基Rを有する改変試薬の反応性は、置換基Rを有する改変試薬が置換基G1を有するタンパク質と反応する場合、置換基Rを有する改変試薬のみがタンパク質上の置換基G1と反応するように選択される。結果として、置換基Rは、典型的には置換基G1が存在するタンパク質の領域中にのみ導入され、置換基Rは典型的には該タンパク質の任意の他の領域に導入されない。換言すれば、置換基Rは典型的には標的タンパク質上のホーミングペプチドの結合部位の近くの部位にのみ導入される。

0121

典型的には、置換基G1はアルデヒドケトンアセタールヘミアセタールアジドアルキンピリジルジスルフィドアルコキシアミンまたはその任意の誘導体を含む。好ましくは、置換基G1はアジド、アセタール、ヘミアセタール、またはケトンを含む。ケトンは、好ましくはα,β-不飽和カルボニルである。置換基G1の残りの部分は、典型的には、非反応性であり、ケトン、アセタール、ヘミアセタール、アジド、アルキン、ピリジルジスルフィド、アルコキシアミンまたはその誘導体を、最初に(i)標的化試薬のエステルまたはカルバメートのカルボニル炭素、および続いて、(ii)標的タンパク質に接続する機能を有する。かくして、置換基G1の残りの部分は、典型的には非置換もしくは置換、直鎖状もしくは分枝状アルキレン部分、非置換もしくは置換シクロアルキレン部分、非置換もしくは置換アリーレン部分、第三級アミン部分、非置換もしくは置換アルケニル部分、またはそれらの任意の組合せを含む。上記の基のための好ましい置換基は、ハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシおよびニトロ基である。ハロゲン原子が最も好ましい置換基である。置換基G1は典型的には25〜500の分子量を有する。

0122

アルデヒドまたはケトンを含む置換基G1は、典型的には式(VIIa):

0123

0124

(式中、
Dは非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C10アルキレン;または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリーレンを表し;および
Eは水素、非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C10アルキル;または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表す)
飽和ケトンである。

0125

好ましくは、Dは非置換である直鎖状もしくは分枝状C2〜C6アルキレン;または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されたフェニレンを表し;およびEは非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C6アルキル;または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表す。

0126

より好ましくは、Dは非置換である直鎖状もしくは分枝状C2〜C4アルキレンを表し、Eは非置換である直鎖状もしくは分枝状C1〜C4アルキルを表す。

0127

あるいは、ケトンを含む置換基G1は、好ましくはα,β-不飽和カルボニルである。α,β-不飽和カルボニル基を含む置換基G1は、典型的には式(VIIb):

0128

0129

(式中、
D'は非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C2〜C10アルキレンを表し、E'は水素、非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C6アルキル、-C(O)-(C1〜C6アルキル)または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表す;または
D'は-(CH2)2〜10-N-部分を表し、E'はC=Oを表し、Dの窒素はE'に結合して、例えば、D'が-(CH2)2-N-である場合:

0130

0131

と共に5員環を形成する)
の基である。

0132

上記構造において、-(CH2)2〜10-アルキレン鎖は非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換される。好ましくは、それは非置換-(CH2)2〜6-部分であり、より好ましくは上記のように非置換-(CH2)2-である。

0133

好ましくは、D'は非置換である直鎖状もしくは分枝状C2〜C6アルキレンを表し、E'は水素、非置換である直鎖状もしくは分枝状C1〜C4アルキル、または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されたフェニルを表す;またはD'およびE'は上記の環式構造を形成する。

0134

あるいは、α,β-不飽和カルボニル基を含む置換基G1は、好ましくは式(VIIc):

0135

0136

(式中、D''は非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C2〜C10アルキレンを表し、E''は非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C6アルキル、または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表す)
の基である。

0137

好ましくは、D''は非置換である直鎖状もしくは分枝状C2〜C6アルキレンを表し、E''は非置換である直鎖状もしくは分枝状C1〜C4アルキル、または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されたフェニルを表す。

0138

アセタールまたはヘミアセタールを含む置換基G1は、典型的には式(VIII):

0139

0140

(式中、
Q1は非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C10アルキル、または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表し;
Q2は水素原子、非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C10アルキル、または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表し;または
Q1およびQ2は一緒になって、非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状C2〜C5アルキレンを形成し、該アルキレン部分は-O-C-O-部分と一緒になって環状構造を形成し;
Q3は水素原子、非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C10アルキル、または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシもしくはニトロ基により置換されたC6〜C10アリールを表し;ならびに
Q4は非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されたC1〜C10アルキレンを表す)
の基である。

0141

当業者であれば理解できるように、式(VIII)の基は、Q2が水素である場合はヘミアセタールであり、Q2が水素でない場合はアセタールである。アセタールまたはヘミアセタールは、Q3が水素である場合、アルデヒドから誘導される。アセタールまたはヘミアセタールは、Q3が水素ではない場合、ケトンから誘導される。ヘミアセタールはアセタールより安定性が低く、かくして、アセタールが好ましい。両方の基とも穏やかな条件下で容易に脱保護されて、アルデヒドまたはケトン官能性を示す。

0142

アジド基を含む置換基G1は、典型的には式(IX):

0143

0144

(式中、Jは非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C1〜C10アルキレン基;非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されたC3〜C8シクロアルキレン基;または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子、C1〜C6アルキル、C1〜C4アルコキシおよびニトロにより置換されたC6〜C10アリーレン基を表す)
の化合物である。JがC1〜C10アルキレン基を表す場合、-N3は末端または非末端炭素原子、好ましくは末端炭素原子に結合する。好ましくは、Jは非置換C1〜C6アルキレン基または非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換されたフェニレン基を表す。最も好ましくは、Jはパラ位にある非置換フェニレン基および-N3を表す:

0145

0146

アルキン基を含む置換基G1は、典型的には非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状もしくは分枝状C2〜C10アルキニル基である。前記アルキニル基は、1つまたは複数の炭素-炭素三重結合、好ましくは1個の炭素-炭素三重結合を含む。好ましくは、アルキニル基は非置換直鎖状または分枝状C2〜C7アルキニル基である。アルキニル基の例は、直鎖状もしくは分枝状エチニルプロピニルブチニルペンチニルヘキシニルまたはへプチニルである。好ましくは、三重結合はアルキニル基中の末端結合である。

0147

ピリジルジスルフィド基を含む置換基G1は、典型的には式(Xa)、(Xb)または(Xc):

0148

0149

(式中、Kは非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状または分枝状C1〜C10アルキレン基である)
の基である。Kは好ましくは、非置換直鎖状または分枝状C1〜C6アルキレン基である。ピリジルジスルフィド基は、アルキレン基中の末端または非末端炭素原子、好ましくは末端炭素に結合する。

0150

アルコキシアミン基を含む置換基G1は、典型的には式(XI)

0151

0152

(式中、Wは非置換であるか、または1つもしくは複数のハロゲン原子により置換された直鎖状または分枝状C1〜C10アルキレン基である)
の基である。Wは好ましくは、非置換直鎖状または分枝状C1〜C6アルキレン基である。アルコキシアミン基は、アルキレン基中の末端または非末端炭素原子、好ましくは末端炭素に結合する。

0153

置換基Rの導入
後に改変することができる置換基(G1)を用いて、標的タンパク質上のホーミングペプチドの結合部位の近くにある部位で、タンパク質中にさらなる置換基(R)を導入することができる。置換基(R)は、好ましくは標的タンパク質の血漿半減期を増加させる置換基である。

0154

タンパク質は、典型的にはいくつかのクリアランス部位を有する。本明細書で用いられる用語「クリアランス部位」は、タンパク質の分解を担う生理学機構により認識されるタンパク質分子上の領域と定義される。かくして、タンパク質中に置換基を導入することにより前記クリアランス部位を破壊することによって、タンパク質の半減期を増加させることができる。「破壊されたクリアランス部位」は、上記改変の結果として、タンパク質分子の同種受容体または相互作用パートナーへの結合の減少を示すタンパク質分子上のクリアランス部位と定義される。

0155

かくして、クリアランス部位を破壊する1つまたは複数の部位をタンパク質に導入することにより、タンパク質の血漿半減期を改善することができる。そのような部分は、典型的にはタンパク質上の1つまたは複数のクリアランス部位を隠す、マスクするか、または覆い隠す。かくして、一実施形態においては、本発明は血漿半減期が改善したタンパク質誘導体を提供する。この改善は、対応する非改変タンパク質に関するものである。

0156

タンパク質またはタンパク質誘導体の血漿半減期は、in vivoでの血漿半減期を測定することにより決定される。タンパク質のin vivoでの血漿半減期はかなり変化する。例えば、ヒト第VIII因子は、約12〜14時間の血漿半減期を有する。タンパク質の「in vivoでの血漿半減期」は、タンパク質またはタンパク質誘導体の50%が消失する前に血漿または血流中に循環する時間である。血漿半減期の決定は、典型的には機能的半減期の決定よりも簡単であり、血漿半減期の規模は通常、in vivoでの機能的半減期の規模の良い指標である。血漿半減期の別名としては、血清半減期、血中(circulating)半減期、循環(circulatory)半減期、血清クリアランス血漿クリアランス、およびクリアランス半減期が挙げられる。

0157

血漿半減期と関連して用いられる用語「増加した」は、タンパク質誘導体の関連する半減期が比較可能な条件下で決定される場合、非改変タンパク質のものと比較して統計的に有意に増加したことを指すように用いられる。例えば、関連する半減期を、少なくとも約25%、例えば、少なくとも約50%、例えば、少なくとも約100%、150%、200%、250%または500%増加させることができる。一実施形態においては、本発明のタンパク質誘導体は、親タンパク質の半減期と比較して、少なくとも約5時間、好ましくは約24時間、より好ましくは少なくとも約72時間、および最も好ましくは少なくとも約7日間の半減期の増加を示す。

0158

本明細書で用いられる用語「親タンパク質」とは、問題のタンパク質誘導体が誘導される特異的タンパク質を指す。

0159

in vivoでの血漿半減期の測定を、文献に記載されたようないくつかの方法で実行することができる。in vivoでの血漿半減期の増加を、クリアランス(CL)の低下または平均滞留時間(MRT)の増加として定量することができる。CLが、好適なアッセイにおいて決定した親タンパク質のCLの70%未満、例えば、50%未満、20%未満、10%未満に低下した本発明のタンパク質誘導体を、増加したin vivoでの血漿半減期を有すると言う。MRTが、好適なアッセイにおいて親タンパク質のMRTの130%以上、例えば、150%以上、200%以上、500%以上に増加した本発明のタンパク質誘導体を、増加したin vivoでの血漿半減期を有すると言う。クリアランスおよび平均滞留時間を、好適な試験動物を用いる標準的な薬物動態試験において評価することができる。所与のタンパク質について好適な試験動物を選択することは、当業者の能力の範囲内にある。勿論、ヒトにおける試験が究極的な試験を表す。典型的に、および一例として、マウス、ラット、イヌ、サルまたはブタに目的の化合物を注射する。注射する量は、試験動物に依存する。続いて、CLおよびMRTの評価のために、必要に応じて1〜5日間の期間にわたって血液サンプル採取する。血液サンプルを、ELISA技術により都合良く分析する。

0160

典型的には、置換基Rは、ビスホスホナート血小板もしくは内皮細胞に結合する置換基、抗体、親水性ポリマーアルブミンまたはアルブミン結合剤を含む。

0161

本明細書で用いられる用語「ビスホスホナート」は、典型的には:

0162

0163

から選択されるジラジカルを含む置換基を指す。そのような部分は、典型的にはカルシウムに対する高い結合親和性を有する。

0164

本明細書で用いられる用語「血小板または内皮細胞に結合する置換基」は、典型的には配列RGDを含有するペプチド、例えば、エキスタチンもしくはフィブリノーゲンまたはその断片に関する。

0165

本明細書で用いられる用語「抗体」は、無傷のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つの無傷の抗体から形成された多特異的抗体(例えば、特異的抗体)、および所望の生物学的活性を示す限り、抗体フラグメントを包含する。抗体は、例えば、IgM、IgG(例えば、IgG1、IgG2、IgG3もしくはIgG4)、IgD、IgAまたはIgEであってよい。用語「抗体」は、抗体フラグメント、例えば、抗体のFCフラグメントまたは抗体のFABフラグメントを含む。

0166

本明細書で用いられる用語「親水性ポリマー」とは、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、多糖、エチレングリコール、プロピレングリコールコポリマー、ポリ(プロピレングリコール)、PC、ポリ(シアル酸)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(オレフィンアルコール)、ポリ(オキシエチル化アルコール)、ポリ(α-ヒドロキシ酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリホスファゼンおよびポリオキサゾリンを指す。前記親水性ポリマーは、好ましくは0.3〜150kDa、より好ましくは5〜120kDaの質量を有する。

0167

置換基Rは、好ましくはPEGを含む。かくして、一実施形態においては、本発明は、タンパク質を選択的にPEG化する方法を提供する。本明細書で用いられる用語「PEG」とは、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)またはポリオキシエチレン(POE)としても知られるポリ(エチレングリコール)を指し、これらはポリエーテルである。PEGは、エチレンオキシドの重合により調製され、300g/mol〜10,000,000g/molの広範囲の分子量にわたって市販されている。

0168

また、重合プロセスに用いられる開始剤に応じて、様々な形態のPEGが入手可能である。最も一般的な形態のPEGは、一官能性メチルエーテルPEG(メトキシポリ(エチレングリコール))であり、mPEGと省略される。

0169

PEGはまた、線状および分枝状PEGなどの異なる形状で入手可能である。PEGは構造HO-(CH2-CH2-O-)n-H、および分子式C2nH4n+2On+1、およびCAS番号[25322-68-3]を有する。分子質量は勿論、nに依存する。

0170

PEGの名称に含まれることが多い数字はその平均分子量を示し、例えば、n=80を有するPEGは約3500ダルトンの平均分子量を有し、PEG 3500を標識される。

0171

多くのPEGは、ある分布の分子量を有する分子を含む、すなわち、それらは多分散系である。その重量平均分子量(Mw)およびその数平均分子量(Mn)によってサイズ分布を統計的に特性評価することができ、その比率多分散指数(Mw/Mn)と呼ばれる(例えば、「Polymer Synthesis and Characterization」、J. A. Nairn, University of Utah, 2003を参照)。MwおよびMnは質量分析法により測定することができる。

0172

従って、多分散指数は、1より大きいか、または1と等しい数であり、Gel Permeation Chromatographicデータから見積もることもできる。多分散指数が1である場合、生成物は単分散性であり、かくして、単一の分子量を有する化合物から作られる。多分散指数が1より大きい場合、ポリマー多分散性であり、多分散指数は異なる分子量を有するポリマーの分布がどれぐらい広いかを言う。多分散指数は、典型的にはPEGまたはmPEGの分子量と共に増加する。

0173

本発明の目的のために、用語「PEG」および「Peg」は互換的に用いられ、基本的には構造:

0174

0175

(式中、n'は1より大きい整数である)
を含むラジカルまたはジラジカルを意味する。

0176

用語「PEG」は、ポリ(エチレングリコール)ならびにポリ(エチレングリコール)モノアルキルエーテル(式中、アルキルはC1〜6アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルを示す)を示すことが意図される。従って、好ましい実施形態においては、本発明による使用のためのPegは、下記式:

0177

0178

(式中、n'は1より大きい整数であり、S'およびT'は独立に、アルキルオキシヒドロキシを示すか、または存在しない)
により表される。上記で説明したように、S'がメチルオキシを示し、T'が存在しないこの式の化合物を、mPEGとも呼ぶ。

0179

本発明による使用のためのPEGの分子量は、好ましくは約300Da〜約150000Daである。kDaで表されるPegの分子量を、括弧内に示すことができる。例えば、mPEG(30k)は、約30kDaの分子量を有するポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルを示す。ところで、このポリマーは、約680±100のエチレングリコール単位から構成され得る。別の例として、mPEG(4k)においては、nは90であり、分子量は3991Da、すなわち、約4kDaである。同様に、mPEG(20k)は、20kDaの平均分子量および454の平均nを有する。

0180

本発明による使用のためのPEGは、線状または分枝状であってよい。特定の実施形態においては、本発明による使用のためのPEGは、a)多分散性、またはb)単分散性である。特定の実施形態においては、本発明による使用のためのPegの多分散指数は、i)1.06以下、ii)1.05以下、iii)1.04以下、iv)1.03以下、またはv)1.02〜1.03である。

0181

本明細書で用いられる用語「アルブミン」とは、血清に由来する血清アルブミンを指し、ヒト血清アルブミンならびに他の起源に由来する血清アルブミンを含む。本明細書で用いられる用語「アルブミン」は、アルブミンの任意の誘導体または改変型のアルブミンを含む。

0182

本明細書で用いられる用語「アルブミン結合剤」とは、アルブミンに結合することができる任意の部分を指す。アルブミンに結合する化合物の能力を、参照により本明細書に組入れられるものとするJ. Med. Chem, 43, 2000, 1986〜1992に記載のように決定することができる。本発明の意味において、Ru/Daが0.05より高い、例えば、0.10より高い、例えば、0.12より高い、またはさらには0.15より高い場合、化合物はアルブミンに結合すると定義される。アルブミン結合剤は、典型的には高度に疎水性の分子であり、好ましくは脂肪酸から誘導される。かくして、アルブミン結合剤は、好ましくは-(CH2)12-部分を含む。他のアルブミン結合剤としては、チバクロームなどのペプチドが挙げられる。

0183

置換基(R)を導入するのに用いられる方法、技術および反応条件は、いくつかの因子に依存する。重要なことは、反応条件が、タンパク質が不可逆的に損傷されないように十分に穏やかであるべきであることである。正確な試薬は、例えば、標的タンパク質中に導入された置換基G1および置換基Rを有する改変試薬の性質および反応性に依存する。さらに、改変試薬の反応性は、改変試薬がタンパク質上の置換基G1とのみ反応し、いかなる意味でも該タンパク質の残りの部分を改変しないようなものであるべきである。好適な技術および試薬は当業者には公知である。

0184

G1がアルデヒドまたはケトンを含む場合、置換基Rを導入するために、典型的には求核改変試薬が用いられる。例えば、G1がα,β-不飽和カルボニル部分、例えば、マレオイルを含む場合、コンジュゲート付加により置換基(R)を導入するためには、RSHなどのソフトな求核試薬を用いる以下の型の反応が好ましい:

0185

0186

G1がアジド部分を含む場合、所望の置換基を導入するために、典型的には「クリックケミストリー」(アルキンを用いるアジドからのトリアゾール形成)またはStaudinger支援還元的アシル化(ホスファニル-カルボン酸誘導体との反応によるアミドの形成)などの標準的な技術が用いられる。

0187

G1がピリジンジスルフィド基を含む場合、S-S結合を切断し、それによって、Rとタンパク質との間に新しい結合であるジスルフィド結合を形成するために、典型的にはRSHなどの求核試薬が用いられる:

0188

0189

G1がアルコキシアミン基を含む場合、置換基Rを導入するために、典型的には式RCHOのアルデヒドとの反応が用いられる:

0190

0191

G1がアルキンを含む場合、置換基Rを導入するために、当業者には公知の反応が用いられる。例えば、「クリックケミストリー」(アジドを用いるアルキンからのトリアゾール形成)などの標準的な技術を用いて所望の置換基を導入することができる。

0192

G1がアセタールまたはヘミアセタールを含む場合、アルデヒドまたはケトン官能性を示すために、典型的には穏やかな条件下で、脱保護反応が用いられるのが好ましい。次いで、ケトンを用いて、例えば、上記のように置換基Rを導入することができる。アルデヒドは、典型的には求核試薬と反応して、置換基Rを導入する。例えば、式R-O-NH2のアルコキシアミン化合物は、以下のようにアルデヒド/ケトンと反応する:

0193

0194

上記反応は、限定を意図するものではなく、当業者であれば、置換基Rの導入の成功のために、必要に応じて代替的な技術、試薬および反応条件を選択することができる。

0195

標的タンパク質の血漿半減期を増加させる置換基(G2)
代替的な実施形態においては、本発明は、標的タンパク質の血漿半減期を直接増加させる置換基を導入するのに用いられる。用語「血漿半減期を増加させる」は上記で定義された通りである。置換基G2は、好ましくはビスホスホナート、血小板もしくは内皮細胞に結合する置換基、抗体、親水性ポリマー(例えば、ポリシアル酸(PSA)、ポリエチレングリコール(PEG)、ヒドロキシルエチルスターチ(HES)など)、アルブミン、Fcドメイン(必要に応じて、エフェクター機能の低下をもたらす突然変異を含む)、または例えば、脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体などのアルブミン結合剤を含み、ここでこれらの用語は上記で定義された通りである。好ましくは、置換基G2はPEGを含み、かくして、一実施形態においては、本発明はタンパク質を選択的にPEG化する方法を提供する。

0196

改変タンパク質のスクリーニング
上記の試薬および技術を用いて改変されたタンパク質は一般に、本質的な生物学的活性が影響されたかどうかを確認するためにその後のスクリーニングを受ける。好ましくは、本発明の改変タンパク質は、親タンパク質と実質的に同じ活性を有する。「タンパク質活性」は、タンパク質の本質的な生物学的活性を実行する能力と定義され、そのような活性は当業者には周知である。例えば、「FVIII活性」は、凝固カスケード中で機能し、活性化された血小板上での第IXa因子との相互作用により第Xa因子の形成を誘導し、血栓の形成を支援する能力と定義される。

0197

本明細書で用いられる用語「タンパク質活性が親タンパク質の活性と実質的に同じである」とは、改変されたタンパク質の活性が、親タンパク質の活性の少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、例えば、少なくとも100%であることを意味する。改変されたタンパク質活性は、特に親タンパク質の活性の約50〜約75%、約75〜約85%、約85〜約95%であり、さらには100%を超える。特異的スクリーニングアッセイは、改変されたタンパク質に依存する。好適なアッセイは当業者には公知である。そのようなその後のスクリーニング工程により、その本質的な生物学的活性を喪失した改変タンパク質を同定することができる。

0198

典型的には、市販のキットが用いられる。例えば、ヒト血漿血液画分および精製された調製物における第VIII因子活性の決定のためには、発色アッセイキットが一般に用いられる。第VIII因子活性の決定のための好ましいキットは、Coamatic Chromogenicアッセイキット(Chromogenix, Milan, Italy)およびCoaTest SP FVIIIアッセイキット(Chromogenix, Milan, Italy)である。

0199

式(I)の標的化試薬を、当業者には公知の標準的な方法により調製することができる。

0200

医薬組成物
本発明の方法により得られる改変タンパク質は、ヒトまたは動物の身体の治療において有用である。かくして、本発明はまた、本発明の方法により得られるタンパク質を含む医薬組成物に関する。典型的には、前記医薬組成物はさらに、製薬上許容し得る担体または希釈剤を含む。

0201

好ましい製薬上許容し得る担体または希釈剤は、水性緩衝化溶液である。かくして、本発明は、本発明の改変タンパク質とバッファーとの水性溶液を含む医薬製剤であって、改変タンパク質が0.001mg/ml以上の濃度で存在し、前記製剤が約2.0〜約10.0のpHを有する前記医薬製剤に関する。

0202

典型的には、バッファーは酢酸ナトリウム炭酸ナトリウムクエン酸グリチルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リシン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウムリン酸水素ナトリウムリン酸ナトリウム、およびトリス(ヒドロキシメチル)-アミノメタンビシントリシンリンゴ酸コハク酸マレイン酸フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸またはそれらの混合物からなる群より選択される。これらの特定のバッファーのそれぞれの一つは、本発明の代替的な実施形態を構成する。

0203

典型的には、前記製剤はさらに、製薬上許容し得る保存剤を含む。本発明のさらなる実施形態においては、保存剤は、フェノール、o-クレゾールm-クレゾール、p-クレゾール、メチルp-ヒドロキシ安息香酸、プロピルp-ヒドロキシ安息香酸、2-フェノキシエタノール、ブチルp-ヒドロキシ安息香酸、2-フェニルエタノールベンジルアルコールクロロブタノール、およびチオロサール、ブロノポール安息香酸イミドウレアクロヘキシジンデヒドロ酢酸ナトリウムクロロクレゾール、エチルp-ヒドロキシ安息香酸、ベンゼトニウム塩化物クロルフェネシン(3p-クロルフェノキシプロパン-1,2-ジオール)またはそれらの混合物からなる群より選択される。本発明のさらなる実施形態においては、保存剤は、0.1mg/ml〜20mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、保存剤は、0.1mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、保存剤は、5mg/ml〜10mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、保存剤は、10mg/ml〜20mg/mlの濃度で存在する。これらの特定の保存剤のそれぞれの一つは、本発明の代替的な実施形態を構成する。医薬組成物における保存剤の使用は、当業者には周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版補遺、1995に対する参照を行う。

0204

典型的には、前記製剤はさらに、等張剤を含む。本発明のさらなる実施形態においては、等張剤は、塩(例えば、塩化ナトリウム)、糖もしくは糖アルコール、アミノ酸(例えば、L-グリシン、L-ヒスチジン、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニン)、アルジトール(例えば、グリセロール(グリセリン)、1,2-プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール)、ポリエチレングリコール(例えば、PEG4000)、またはそれらの混合物からなる群より選択される。モノ-、ジ-、もしくはポリサッカリド、または水溶性グルカン、例えば、フルクトースグルコースマンノースソルボースキシロースマルトースラクトーススクローストレハロースデキストランプルランデキストリンシクロデキストリン可溶性デンプンヒドロキシエチルデンプンおよびカルボキシメチルセルロース-Naなどの任意の糖を用いることができる。一実施形態においては、糖添加物はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも1個の-OH基を有するC4〜C8炭化水素と定義され、例えば、マンニトールソルビトールイノシトールガラクチトールダルトールキシリトール、およびアラビトールが挙げられる。一実施形態においては、糖アルコール添加物はマンニトールである。上記の糖または糖アルコールは、個別に、または組合わせて用いることができる。糖または糖アルコールが液体調製物中で可溶性であり、本発明の方法を用いて達成される安定化効果に有害に作用しない限り、用いられる量に固定的限界はない。一実施形態においては、糖または糖アルコール濃度は、約1mg/ml〜約150mg/mlである。本発明のさらなる実施形態においては、等張剤は1mg/ml〜50mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、等張剤は1mg/ml〜7mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、等張剤は8mg/ml〜24mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、等張剤は25mg/ml〜50mg/mlの濃度で存在する。これらの特定の等張剤のそれぞれの一つは、本発明の代替的な実施形態を構成する。医薬組成物における等張剤の使用は当業者には周知である。便宜上、
Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版補遺、1995に対する参照を行う。

0205

典型的には、前記製剤はさらに、キレート化剤を含む。本発明のさらなる実施形態においては、キレート化剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸、およびアスパラギン酸の塩、ならびにそれらの混合物から選択される。本発明のさらなる実施形態においては、キレート化剤は、0.1mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、キレート化剤は、0.1mg/ml〜2mg/mlの濃度で存在する。本発明のさらなる実施形態においては、キレート化剤は、2mg/ml〜5mg/mlの濃度で存在する。これらの特定のキレート化剤のそれぞれの一つは本発明の代替的な実施形態を構成する。医薬組成物におけるキレート化剤の使用は当業者には周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版補遺、1995に対する参照を行う。

0206

典型的には、前記製剤はさらに、安定剤を含む。医薬組成物における安定剤の使用は当業者には周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版補遺、1995に対する参照を行う。

0207

典型的には、本発明の医薬組成物はさらに、該組成物の保存中にポリペプチドによる凝集物形成を低下させるのに十分な量のアミノ酸塩基を含んでもよい。「アミノ酸塩基」とは、任意の所与のアミノ酸がその遊離塩基形態またはその塩形態で存在する、アミノ酸またはアミノ酸の組合せを意図する。アミノ酸の組合せを用いる場合、全てのアミノ酸はその遊離塩基形態で存在してもよく、全てその塩形態で存在してもよく、またはいくつかはその遊離塩基形態で存在してもよいが、その他はその塩形態で存在する。一実施形態においては、本発明の組成物を調製する際に使用するアミノ酸は、荷電した側鎖を有するアミノ酸、例えば、アルギニン、リシン、アスパラギン酸、およびグルタミン酸である。特定のアミノ酸(例えば、グリシン、メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リシン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、トレオニンおよびそれらの混合物)の任意の立体異性体(すなわち、L、D、もしくはDL異性体)またはこれらの立体異性体の組合せは、特定のアミノ酸がその遊離塩基形態またはその塩形態で存在する限り、本発明の医薬組成物中に存在してもよい。一実施形態においては、L-立体異性体を用いる。本発明の組成物は、これらのアミノ酸の類似体と共に製剤化することもできる。「アミノ酸類似体」とは、本発明の液体医薬組成物の保存中にポリペプチドによる凝集物形成を低下させる所望の効果をもたらす天然アミノ酸の誘導体を意図する。好適なアルギニン類似体としては、例えば、アミノグアニジンオルニチンおよびN-モノエチルL-アルギニンが挙げられ、好適なメチオニン類似体としては、エチオニンおよびブチオニンが挙げられ、好適なシステイン類似体としては、S-メチル-L-システインが挙げられる。その他のアミノ酸と同様、アミノ酸類似体はその遊離塩基形態またはその塩形態で組成物中に組入れられる。本発明のさらなる実施形態においては、アミノ酸またはアミノ酸類似体は、タンパク質の凝集を防止するか、または遅延させるのに十分な濃度で用いられる。

0208

本発明のさらなる実施形態においては、治療剤として作用するポリペプチドがメチオニン残基のメチオニンスルホキシドへの酸化を受けやすい少なくとも1個のメチオニン残基を含むポリペプチドである場合、メチオニン(または他の硫黄アミノ酸もしくはアミノ酸類似体)を添加して、そのような酸化を阻害することができる。「阻害する」とは、時間と共にメチオニン酸化種蓄積が最少になることを意図する。メチオニン酸化の阻害は、ポリペプチドの適切な分子形態でのそのより長い保持をもたらす。メチオニンの任意の立体異性体(L、DもしくはDL異性体)またはその組合せを用いることができる。添加される量は、メチオニンスルホキシドの量が規制当局に許容されるようにメチオニン残基の酸化を阻害するのに十分な量であるべきである。典型的には、これは、組成物が約10%〜約30%以下のメチオニンスルホキシドを含有することを意味する。一般に、これは、メチオニン残基に添加されるメチオニンの比率が約1:1〜約1000:1、例えば、10:1〜約100:1の範囲になるようにメチオニンを添加することにより達成することができる。

0209

典型的には、前記製剤はさらに、高分子量ポリマーまたは低分子化合物の群から選択される安定剤を含む。本発明のさらなる実施形態においては、安定剤は、ポリエチレングリコール(例えば、PEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドンカルボキシ/ヒドロキシセルロースまたはその誘導体(例えば、HPC、HPC-SL、HPC-LおよびHPMC)、シクロデキストリン、硫黄含有物質、例えば、モノチオグリセロールチオグリコール酸および2-メチルチオエタノール、ならびに様々な塩(例えば、塩化ナトリウム)から選択される。これらの特定の安定剤のそれぞれの一つは本発明の代替的な実施形態を構成する。

0210

医薬組成物はまた、その中の治療上活性なポリペプチドの安定性をさらに増強する追加の安定化剤を含んでもよい。本発明に対して特定の目的の安定化剤としては、限定されるものではないが、メチオニン酸化に対してポリペプチドを保護する、メチオニンおよびEDTA、ならびに凍結-解凍または機械的剪断と関連する凝集に対してポリペプチドを保護する、非イオン性界面活性剤が挙げられる。

0211

本発明のさらなる実施形態においては、前記製剤は界面活性剤を含む。界面活性剤は、洗剤エトキシル化ヒマシ油、多解糖グリセリド(polyglycolyzed glyceride)、アセチル化モノグリセリドソルビタン脂肪酸エステルポリオキシプロピレン-ポリオキシエチレンブロックポリマー(例えば、Pluronic.RTM.F68、ポロキサマー188および407、Triton X-100などのポロキサマー)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンおよびポリエチレン誘導体、例えば、アルキル化およびアルコキシル化誘導体(tween、例えば、Tween-20、Tween-40、Tween-80およびBrij-35)、モノグリセリドまたはそのエトキシル化誘導体、ジグリセリドまたはそのポリオキシエチレン誘導体、アルコール、グリセロール、レクチンおよびリン脂質(例えば、ホスファチジルセリンホスファチジルコリンホスファチジルエタノールアミンホスファチジルイノシトール、ジホスファチジルグリセロールおよびスフィンゴミエリン)、リン脂質の誘導体(例えば、ジパルミトイルホスファチジン酸)およびリゾリン脂質(例えば、パルミトイルリゾホスファチジル-L-セリンおよびエタノールアミンコリン、セリンまたはトレオニンの1-アシル-sn-グリセロ-3-リン酸エステル)ならびにリゾホスファチジルおよびホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、アルコキシ(アルキルエーテル)-誘導体、例えば、リゾホスファチジルコリンジパルミトイルホスファチジルコリンラウロイルおよびミリストイル誘導体、および極性頭部基、すなわち、コリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、トレオニン、グリセロール、イノシトールの改変物、および正に荷電したDODAC、DOTMA、DCP、BISHOP、リゾホスファチジルセリンおよびリゾホスファチジルトレオニン、ならびにグリセロリン脂質(例えば、セファリン)、グリセロ糖脂質(例えば、ガラクトピラノシド)、スフィンゴ糖脂質(例えば、セラミドガングリオシド)、ドデシルホスホコリン鶏卵リゾレシチンフシジン酸誘導体(例えば、タウロ-ジヒドロフシジン酸ナトリウムなど)、長鎖脂肪酸およびその塩C6〜C12(例えば、オレイン酸およびカプリル酸)、アシルカルニチンおよび誘導体、リシン、アルギニンもしくはヒスチジンのN.sup..α-アシル化誘導体、またはリシン、アルギニンもしくはヒスチジンの側鎖アシル化誘導体、またはリシンもしくはアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リシン、アルギニンもしくはヒスチジンと、中性もしくは酸性アミノ酸との任意の組合せを含むジペプチドのN.sup..α-アシル化誘導体、中性アミノ酸と、2個の荷電アミノ酸との任意の組合せを含むトリペプチドのN.sup..α-アシル化誘導体、DSS(ドクサートナトリウムCAS登録番号[577-11-7])、ドクサートカルシウム(CAS登録番号[128-49-4])、ドクサートカリウム(CAS登録番号[7491-09-0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸ナトリウム)、カプリル酸ナトリウムコール酸またはその誘導体、胆汁酸およびその塩ならびにグリシンまたはタウリンコンジュゲート、ウルソデオキシコール酸コール酸ナトリウムデオキシコール酸ナトリウムタウロコール酸ナトリウムグリココール酸ナトリウム、N-ヘキサデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホナート陰イオン性(アルキル-アリール-スルホナート)一価界面活性剤、双性イオン界面活性剤(例えば、N-アルキル-N,N-ジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホナート、3-コラミド-1-プロピルジメチルアンモニオ-1-プロパンスルホナート、陽イオン性界面活性剤(第四級アンモニウム塩基)(例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミドセチルピリジニウムクロリド)、非イオン性界面活性剤(例えば、ドデシルβ-D-グルコピラノシド)、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドのエチレンジアミンへの連続付加から誘導された四官能性ブロックコポリマーであるポロキサミン(例えば、Tetronic's)であってよく、または界面活性剤をイミダゾリン誘導体、もしくはその混合物の群から選択することができる。これらの特定の界面活性剤のそれぞれの一つは本発明の代替的な実施形態を構成する。

0212

医薬組成物における界面活性剤の使用は当業者には周知である。便宜上、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、第19版補遺、1995に対する参照を行う。

0213

他の成分を本発明の医薬製剤中に存在させることも可能である。そのような追加成分としては、湿潤剤乳化剤酸化防止剤増量剤等張性改変剤(tonicity modifier)、キレート化剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン、ゼラチンまたはタンパク質)および双性イオン(例えば、ベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リシンおよびヒスチジンなどのアミノ酸)が挙げられる。そのような追加成分は勿論、本発明の医薬製剤の全体の安定性に有害に作用しないべきである。

0214

医薬組成物の非経口投与は、典型的にはシリンジ、必要に応じて、ペン型シリンジを用いる皮下、筋肉内、腹腔内または静脈内注射により実施される。あるいは、非経口投与を、輸液ポンプを用いて実施することができる。さらなる選択肢は、鼻内または経スプレーの形態での投与のための溶液または懸濁液であってよい組成物である。さらなる選択肢として、医薬組成物を、例えば、針を使用しない注入によるか、もしくはパッチ、必要に応じて、イオン導入パッチからの経皮投与、または経粘膜、例えば、投与に適合させることもできる。

0215

本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、これはさらなる限定と解釈されるべきではない。

0216

(実施例)
(ホーミングペプチドの同定)
1ビーズ1ペプチド法に基づく固相ライブラリーを、1〜2時間、インキュベーションバッファー(0.5%BSA、25mM TRIS、pH=7.4、0.15M NaCl、0.05%Tween20)中の0.1〜10μg/mlのビオチン化FVIIIを用いてスクリーニングした。インキュベーション後、ライブラリーを洗浄バッファー(25mM TRIS、pH=7.4、0.15M NaCl、0.05%Tween20)を用いて、2倍樹脂容量に相当する容量で約5〜6回洗浄した。

0217

洗浄後、ライブラリーを、約15〜30分間、インキュベーションバッファー中の0.1μg/mlのストレプトアビジン-アルカリホスファターゼ(Strep-AP)と共にインキュベートした。インキュベーション後、ライブラリーを洗浄バッファーで洗浄し、着色バッファー(50mM TRIS、pH=8.8、0.15M NaCl、5mM MgCl2)を、2mgの5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルホスフェート(BCIP)と一緒に添加した。ビーズの染色を1〜2時間行い、10%AcOHで洗浄することにより反応を停止させた。

0218

最も暗い青色のビーズをライブラリーから回収し、Applied BiosystemsのProcise装置で、Edman配列決定を用いて配列決定した。このように、FVIIIに結合するペプチドを同定した。

0219

(標的化試薬の調製)
例1〜20は、標的化試薬の調製に関する。これらの標的化試薬がタンパク質中に導入する置換基は後に改変することができる置換基(G1)または改変することができる置換基(G2)ではないため、これらの標的化試薬のいくつかを「参考」と命名した。むしろ、ビオチンおよびピレンから誘導されたこれらの置換基は、置換基が付加されたタンパク質の領域を標識した。

0220

(リンカー中に分枝またはペプチド(P')を有さない標的化試薬)
リンカー中に分枝またはペプチド(P')を有さない以下の標的化試薬(化合物1〜10)を調製した。

0221

(化合物1(一工程改変のための参考))

0222

0223

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。予め混合した、NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーモニタリング試薬として用いた。

0224

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0225

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコル反復サイクルを用いた。

0226

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0227

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中のビオチンの懸濁液(1ml中に360mg)を樹脂に添加した。溶液を樹脂と混合したら、NMP中のDICおよび4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンの溶液を添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシラン切り出した。化合物をジエチルエーテル磨砕した。
LC-MS: 802(M+H)2+。

0228

(化合物2)

0229

0230

同じ樹脂を、化合物1の調製と同様に用いた。N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0231

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の4-アジド安息香酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1522(M+H)+

0232

(化合物3)

0233

0234

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0235

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0236

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0237

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のジグリコール酸無水物(10eq)を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中の4,7,10-トリオキサトリデカン-1,13-ジアミン(25eq)およびPyBOP(5eq)の溶液を、樹脂に添加した。混合物を2時間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0238

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の4-アジド安息香酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1081(M+H)+

0239

(化合物4(一工程改変のための参考))

0240

0241

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0242

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0243

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0244

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0245

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の1-ピレン酪酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 825(M+H)2+

0246

(化合物5(一工程改変のための参考))

0247

0248

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0249

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0250

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0251

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-ヒドロキシ-3-ニトロ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0252

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の1-ピレン酪酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 847(M+H)2+

0253

(化合物6(一工程改変のための参考))

0254

0255

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0256

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0257

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0258

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-ヒドロキシ-3-ニトロ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0259

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中のビオチンの懸濁液(1ml中に360mg)を樹脂に添加した。一度、溶液が樹脂と混合されたら、NMP中のDIC(10eq)および4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジンの溶液を添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1177(M+H)+

0260

(化合物7)

0261

0262

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。

0263

ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0264

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0265

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0266

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。N-マレオイル-β-アラニン(4eq)をDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(3eq)を添加した。溶液が透明になるまで混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1792(M+H)+

0267

(化合物8)

0268

0269

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0270

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0271

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0272

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のアセトキシ酢酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

0273

N-マレオイル-β-アラニン(4eq)をDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(3eq)を添加した。溶液が透明になるまで混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1730(M+H)+

0274

(化合物9)

0275

0276

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0277

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0278

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0279

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

0280

N-マレオイル-β-アラニンをDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(3eq)を添加した。溶液が透明になるまで混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1529(M+H)+

0281

(化合物10)

0282

0283

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0284

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0285

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0286

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のアセトキシ酢酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

0287

N-マレオイル-β-アラニン(4eq)をDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(3eq)を添加した。溶液が透明になるまで混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1467(M+H)+

0288

(リンカー中にペプチド(P')を有するが、分枝を有さない標的化試薬)
リンカー中にペプチド(P')を有するが、分枝を有さない以下の標的化試薬(化合物11〜15)を調製した。

0289

(化合物11)

0290

0291

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0292

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0293

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0294

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のジグリコール酸無水物(10eq)の溶液を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中の4,7,10-トリオキサトリデカン-1,13-ジアミン(25eq)およびPyBOP(5eq)の溶液を、樹脂に添加した。混合物を2時間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。

0295

NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0296

配列EREを合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0297

Fmoc保護基を除去した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0298

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の4-アジド安息香酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 747(M+H)2+

0299

(化合物12(一工程改変のための参考))

0300

0301

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0302

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0303

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0304

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のジグリコール酸無水物(10eq)の溶液を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中の4,7,10-トリオキサトリデカン-1,13-ジアミン(25eq)およびPyBOP(5eq)の溶液を、樹脂に添加した。混合物を2時間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。

0305

NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0306

配列EREを合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0307

Fmoc保護基を除去した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0308

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の1-ピレン酪酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 810(M+H)2+

0309

(化合物13)

0310

0311

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0312

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0313

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0314

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0315

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の4-アジド安息香酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 888(M+H)2+

0316

(化合物14)

0317

0318

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0319

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0320

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0321

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の4-アセトキシ安息香酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

0322

N-マレオイル-β-アラニン(3eq)をDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(3eq)を添加した。溶液が透明になるまで、混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1344(M+H)+

0323

(化合物15)

0324

0325

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0326

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0327

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0328

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のアセトキシ酢酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

0329

N-マレオイル-β-アラニン(4eq)をDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(4eq)を添加した。溶液が透明になるまで、混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1280(M+H)+

0330

(リンカー中の第三級アミン部分により提供された分枝を有する標的化試薬)
リンカー中の第三級アミン部分により提供された分枝を有する以下の標的化試薬(化合物16)を調製した。

0331

(化合物16)

0332

0333

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0334

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0335

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0336

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中のブロモ酢酸(10eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(5eq)の混合物を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(黄色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中の1,8-ジアミノ-3,6-ジオキサオクタン(25eq)の溶液。混合物を一晩振とうした。樹脂を洗浄した。

0337

NMP中のFmoc-アミノ酸(8eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(8eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(8eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0338

NMP中の4-アセトキシ安息香酸(8eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(8eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(8eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。

0339

樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。NMP中の4-アジド安息香酸(10eq)、DIC(10eq)、およびDMAPの溶液を樹脂に添加した。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%トリエチルシランで切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 1179(M+H)2+

0340

(酒石酸部分により提供された分枝を有する化合物)
リンカー中の酒石酸部分により提供された分枝を有する以下の標的化試薬(化合物17〜20)を調製した。

0341

(化合物17)

0342

0343

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0344

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0345

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0346

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の(+)-ジアセトキシ-L-酒石酸無水物(10eq)の溶液を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

0347

N-マレオイル-β-アラニン(4eq)をDCM中に懸濁した。N-メチルイミダゾール(3eq)を添加した。溶液が透明になるまで、混合物を振とうした。溶液を1-(2-メシチレンスルホニル)-3-ニトロ-1H-1,2,4-トリアゾール(MSNT)(4eq)と混合した。完全な溶解後、混合物を樹脂と混合した。得られた混合物を一晩振とうした。混合物を24時間振とうした。樹脂を洗浄し、TFA中の5%の水で切り出した。化合物をジエチルエーテルで磨砕した。
LC-MS: 977(M+H)2+

0348

(化合物18)

0349

0350

Rinkアミドリンカーアミノエチルポリスチレン樹脂を、シリンジに入れた。樹脂を、N-メチルピロリドン(NMP)中のピペリジンの混合物(3:7、10ml)中で30分間振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のFmoc-アミノ酸(4eq)、7-アザ-1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(4eq)、およびN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(4eq)の予め混合した溶液を、樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。

0351

色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。得られた懸濁液を約1分間振とうした。シリンジを排水した。NMP中のピペリジン(3:7、10ml)を添加した。懸濁液を30分間振とうした。

0352

上記に列挙された配列を合成するために、上記のプロトコルの反復サイクルを用いた。

0353

N末端Fmoc保護基を除去し、続いて樹脂を洗浄した後、NMP中の(+)-ジアセトキシ-L-酒石酸無水物(10eq)の溶液を樹脂に添加した。ブロモフェノールブルーをモニタリング試薬として用いた。色が完全なアシル化を示すまで(淡緑色)、懸濁液を振とうした。樹脂をNMPで洗浄した(5 x 10ml)。メタノール中のテトラヒドロフランと飽和ナトリウムメトキシドの混合物(8:1)を樹脂に添加した。得られた混合物を1時間振とうした。樹脂をNMP、5%酢酸を含むDCM、およびDCMで洗浄した。

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