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技術 簡易なカプセル・ベースの吸入器

出願人 ホヴィオンインターナショナルリミテッド
発明者 ヴィラックス,ペーターメンデス,ペドロマクダーメント,イアン
出願日 2011年4月18日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2013-506742
公開日 2013年6月20日 (6年1ヶ月経過) 公開番号 2013-524976
状態 特許登録済
技術分野 治療用噴霧、吸入、呼吸装置
主要キーワード 十字状パターン 非装填位置 非装填状態 空気入口開口 各切れ目 装填チャンバ 穿孔端 吸入チューブ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題・解決手段

または鼻用ドライパウダー吸入器は、吸入用散剤投与量を含有するカプセル(323)を使用し、2つの操作部品および任意にカバーを含む。カプセルと連通するマウスピースまたはノーズピース(303)を介して、空気が患者によって引き込まれ、空気路を介して装置およびカプセル(323)を通って移動し、それによって、粉末投与量が分散され取り込まれる。カプセル(323)は、部品(300)の1つに配置されたカット手段(350、351)によって、カプセル破片を取り除きまたは最小化し使用中の散剤漏出を最小化する形態で、カットされる。吸入器本体(300)およびカプセル・カット・ブレードを(350、351)は、単一の操作部品を含み、単一の統合工程で製造し得る。本発明は、肺の薬剤の投与のための非常に経済的で簡易な装置を実現する。

概要

背景

医薬品の供給または投与(delivery)に使用される吸入器は、広く知られており、それらは肺疾患治療する幾つかの種類(タイプ)の薬剤の投与および全身性投与にも使用される。1956年にチャールズシール(Charles Thiel)によって発明された投薬弁および加圧容器を含む吸入器から、噴霧器および散剤粉末ベースの吸入器までの、幾つかの種類の吸入器が知られている。この後者のカテゴリには、リザーバ貯留容器)ベースの装置が含まれ、その中には、複数投与を行うことができる大きな散剤(粉末)容器、またはブリスター包装された単位用量(unit doses:単回投与量)の供給、または、患者によって装填され装置によってカットされまたは切られる簡易カプセルであって、患者の吸気努力による吸引によって医薬用散剤の用量(dose:投与量)を投与する簡易なカプセル、が含まれる。本装置はこの最後のカテゴリに属する。

吸入投与には、粉末、粉塵または粒子に達するのを防ぐように呼吸器系が設計されているという単純な理由から、口腔または腸吸収のための経口投与、または注入投与に関連する幾つかの技術的課題が存在する。また、最適な吸入特性を有する粉末(散剤)、即ち直径2〜3μmの範囲の非常に小さい粒径は、強い凝集力および接着力の影響を受ける傾向があり、それによって、その投与分気管支細気管支または肺胞において充分に分散されて適正に沈着または付着することが妨げられる。また、患者のコンプライアンス服薬順守)がその装置の使い易さによってかなり影響を受ける。

ドライバウダー(乾燥散剤)吸入器の分野において、これらの課題は、2つの主要な発明動向によって対処された。その1つの動向は、洗練された機械的に複雑な装置の開発を支持するものである。その第2の動向は、粉体技術の進歩と組み合わされた単純な構造によって、大きい分散が可能になり、それが大きい肺沈着を生じさせ、従って良好な有効性並びに容易な使用法および低コストが可能になるような、必要最低限のアプローチ好むものである。我々は、この選択が最も有用であると考える。

従来技術には、カプセル・ベースの再利用可能な装置についての多くの文献が含まれる。確かにアレン(Allen)およびハンベリー(Hanbury)のロータヘーラ(Rotahaler)(米国特許第4889114号)は、高い単純性を有する初期の実施形態であるが、投与性能、特に放出用量の性能は、小さくおよび大きく変化し得るものである。また、他の文献は同じ種類の吸入器を記載しており、例えば英国特許公開第1182779号のスピンヘーラ(Spinhaler)、米国特許第4889114号の吸入器(Inhalators)、 仏国特許出願公開第75 21844号のサイクロヘーラ(Cyclohalar)、ポルトガル(葡国)特許(PT)第101450号、米国特許出願公開(US)第2003/131847号、国際公開(WO)第2004/082750号、国際公開(WO)第2007/098870号、国際公開(WO)第2007/144659号、国際公開(WO)第2009/139732号、米国特許出願公開(US)第2009/194105号が挙げられる。しかし、金属製の切断手段の付加またはバネの追加が必要であるために、組み立てがより複雑になりコストが増大した。最近では、ツツイ(Tsutsui)(米国特許公開第2007/0283955号)は、カプセルの両端部が切断され、そのカプセルの半球体部分が除去される非常に単純な吸入器を提案した。しかし、この設計では、重力の下で散剤がその装置から流出するのを防ぐために余分な部品を追加する必要があり、ツツイの解決法は、この流出を阻止し、使用において吸入の流れが生じた時に立ち上がる弁を追加するもので、それによって空気がカプセル内に流入し、分散し、マウスピース中に散剤が取り込まれるようにするものである。この発明の欠点は、反復使用の下では、散剤が弁機構にゆっくりと蓄積し、干渉または妨害し(interfere)、最終的に弁の正常動作を妨げ、吸入器の操作を阻止することである。ベラー( Beller)(国際公開(WO)第2007/093149号)は非常に類似した装置を提案している。理想的には、吸入器は、単純で再現性のある用量(投与量)を提供し、弁機構に頼らずに散剤の干渉の問題を解決しなければならない。

機械部品侵入する生来の傾向を有する散剤と、吸入器の正常動作との間のこのような相互作用は、微粒子径の影響を受け、投与量それ自体の影響をますます受ける。吸入によって投与される薬剤は、典型的には、非常に強力な喘息および肺気腫薬(抗コリン薬抗炎症副腎皮質ステロイド薬、および気管支拡張性のβ2作用薬)であり、総粉末量が従来の5〜25mgの範囲の総処方量になるように添加剤が混合されマイクログラム(μg)の範囲内で投与されていたが、現在、例えば肺感染症用の抗生剤のような吸入用に開発されている薬品は、さらに、純粋な薬物50〜100mgにその後で添加物が加えられるような、遙かに多い用量を目標としている。このような多い用量を用いると、散剤侵入が原因で、装置部品故障する機会がより多くなる。これは、吸入器が、散剤(粉末)の放出または漏出に関する問題にうまく対処したとしても、反復使用の下で蓄積し得る任意の余分な散剤をそこから逸らしそこから外れるように導くように設計されなければならないこと、を意味する。これは有益であろう。

概要

肺または鼻用のドライ・パウダー吸入器は、吸入用散剤投与量を含有するカプセル(323)を使用し、2つの操作部品および任意にカバーを含む。カプセルと連通するマウスピースまたはノーズピース(303)を介して、空気が患者によって引き込まれ、空気路を介して装置およびカプセル(323)を通って移動し、それによって、粉末投与量が分散され取り込まれる。カプセル(323)は、部品(300)の1つに配置されたカット手段(350、351)によって、カプセル破片を取り除きまたは最小化し使用中の散剤漏出を最小化する形態で、カットされる。吸入器本体(300)およびカプセル・カット・ブレードを(350、351)は、単一の操作部品を含み、単一の統合工程で製造し得る。本発明は、肺の薬剤の投与のための非常に経済的で簡易な装置を実現する。

目的

この発明の欠点は、反復使用の下では、散剤が弁機構にゆっくりと蓄積し、干渉または妨害し(interfere)、最終的に弁の正常動作を妨げ、吸入器の操作を阻止することである

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

またはへの投与に適したドライパウダー吸入器であって、前記ドライ・パウダー吸入器は、吸入器本体と、薬剤を含むカプセルを支持するよう内部に形成されたカプセル・チャンバを有するカプセル・トレイとを含み、前記吸入器本体は、対向する上壁下壁の間に画定され内部に形成されていて、少なくとも1つの端部開口を有する吸入器本体開口部であって、前記少なくとも1つの端部開口によって前記カプセル・トレイが前記吸入器本体開口部に係合され得るよう構成された、吸入器本体開口部と、前記上壁を貫通して伸び、前記吸入器本体の前記開口部で開口し、他端部の吸入チューブで開口する吸入路と、前記上壁および前記下壁に設けられたカット手段と、を含み、前記カプセル・トレイは、前記開口端部を通って第1の位置と第2の位置の間で前記開口部に可動的係合可能であり、前記第1の位置は、カプセルを前記カプセル・チャンバに装填し前記カプセル・チャンバから取り出すことを可能にするよう、前記カプセル・トレイが前記開口部から引き出された位置であり、前記第2の位置は、前記カプセル内に含まれる薬剤を前記吸入路を通して吸入することを可能にするよう、前記カプセル・チャンバが前記吸入器本体の前記上壁中の前記吸入路および前記下壁上の入口と整列する位置であり、前記カット手段は、前記カプセル・トレイが前記第1の位置から前記第2の位置に動かされると、前記カプセルの頂部および底部に食い込んで、前記カプセルの頂部および底部を切って各開口が形成されるようにし、特徴として、前記カット手段は、前記吸入器本体と一体化されていて、前記吸入器が2つの操作部品だけで形成されるものである、ドライ・パウダー吸入器。

請求項2

前記カット手段および前記吸入器本体は、一体的構造になっていて、同じ材料で形成されるようになっている、請求項1に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項3

前記カット手段および前記本体は、共通の製造方法で形成されるものである、請求項1または2に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項4

前記本体および前記カット手段は、単一の成型工程で形成されるものである、請求項3に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項5

前記カット手段がブレードである、請求項1乃至4のいずれかに記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項6

各カット手段は、前記カプセル・トレイの前記第1の位置と前記第2の位置の間の移動方向に実質的に垂直な2つのカット部分を有し、前記2つのカット部分は、使用中に、前記カプセル・トレイがその第1の位置からその第2の位置へ移動すると前記2つのカット部分の一方が前記カプセルに食い込み、前記カプセル・トレイが前記第2の位置から前記第1の位置へ移動すると前記2つのカット部分の他方が前記カプセルに食い込むよう、互いに反対方向を向くものである、請求項1乃至5のいずれかに記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項7

前記カット手段がブレードであり、前記カット部分が前記ブレードの刃先である、請求項6に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項8

各ブレードが菱形の断面を有する、請求項7に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項9

各ブレードが2つの湾曲のある断面を有する、請求項7に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項10

各ブレードがその断面の中心を横切る任意の軸について対称である、請求項7乃至9のいずれかに記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項11

各カット手段は、その各カット部分が、前記各カット手段が対応付けて設けられた前記本体の一方の壁から前記本体の他方の壁に向けて実質的に垂直に伸びるよう構成されている、請求項6乃至10のいずれかに記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項12

前記カプセル・トレイは、前記吸入器本体開口部に前記カプセル・トレイを挿入しおよび前記吸入器本体開口部から取り出す期間中に、前記吸入器本体の前記上壁および前記下壁にそれぞれ接触または隣接する互いに逆向きの上壁および下壁を有し、この上壁および下壁の少なくとも一方の外面は、前記吸入器本体開口部の前記壁上での粉末蓄積を減少させるよう作用する起伏ある表面を有するものである、請求項1乃至11のいずれかに記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項13

前記カプセル・トレイの前記両壁の外面に、起伏のある仕上げが存在する、請求項12に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項14

前記起伏ある表面または各起伏ある表面は、リッジ状、溝状または半球状の突出部を有するものである、請求項12または13に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項15

前記起伏ある表面または各起伏ある表面は、シェブロンパターンを有するものである、請求項14に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項16

前記起伏ある表面または各起伏ある表面は、前記カプセル・トレイの端縁に対して垂直な複数の平行なリッジを有するものである、請求項4に記載のドライ・パウダー吸入器。

請求項17

前記起伏ある表面または各起伏ある表面は、前記カプセル・トレイの端縁に対して傾斜した複数の平行なリッジを有するものである、請求項14に記載のドライ・パウダー吸入器。

技術分野

0001

本発明は、簡単な構造および操作の並びに低コストカプセルを用いた再利用可能なまたは鼻用吸入器に関する。

背景技術

0002

医薬品の供給または投与(delivery)に使用される吸入器は、広く知られており、それらは肺疾患治療する幾つかの種類(タイプ)の薬剤の投与および全身性投与にも使用される。1956年にチャールズシール(Charles Thiel)によって発明された投薬弁および加圧容器を含む吸入器から、噴霧器および散剤粉末ベースの吸入器までの、幾つかの種類の吸入器が知られている。この後者のカテゴリには、リザーバ貯留容器)ベースの装置が含まれ、その中には、複数投与を行うことができる大きな散剤(粉末)容器、またはブリスター包装された単位用量(unit doses:単回投与量)の供給、または、患者によって装填され装置によってカットされまたは切られる簡易なカプセルであって、患者の吸気努力による吸引によって医薬用散剤の用量(dose:投与量)を投与する簡易なカプセル、が含まれる。本装置はこの最後のカテゴリに属する。

0003

吸入投与には、粉末、粉塵または粒子が肺に達するのを防ぐように呼吸器系が設計されているという単純な理由から、口腔または腸吸収のための経口投与、または注入投与に関連する幾つかの技術的課題が存在する。また、最適な吸入特性を有する粉末(散剤)、即ち直径2〜3μmの範囲の非常に小さい粒径は、強い凝集力および接着力の影響を受ける傾向があり、それによって、その投与分気管支細気管支または肺胞において充分に分散されて適正に沈着または付着することが妨げられる。また、患者のコンプライアンス服薬順守)がその装置の使い易さによってかなり影響を受ける。

0004

ドライバウダー(乾燥散剤)吸入器の分野において、これらの課題は、2つの主要な発明動向によって対処された。その1つの動向は、洗練された機械的に複雑な装置の開発を支持するものである。その第2の動向は、粉体技術の進歩と組み合わされた単純な構造によって、大きい分散が可能になり、それが大きい肺沈着を生じさせ、従って良好な有効性並びに容易な使用法および低コストが可能になるような、必要最低限のアプローチ好むものである。我々は、この選択が最も有用であると考える。

0005

従来技術には、カプセル・ベースの再利用可能な装置についての多くの文献が含まれる。確かにアレン(Allen)およびハンベリー(Hanbury)のロータヘーラ(Rotahaler)(米国特許第4889114号)は、高い単純性を有する初期の実施形態であるが、投与性能、特に放出用量の性能は、小さくおよび大きく変化し得るものである。また、他の文献は同じ種類の吸入器を記載しており、例えば英国特許公開第1182779号のスピンヘーラ(Spinhaler)、米国特許第4889114号の吸入器(Inhalators)、 仏国特許出願公開第75 21844号のサイクロヘーラ(Cyclohalar)、ポルトガル(葡国)特許(PT)第101450号、米国特許出願公開(US)第2003/131847号、国際公開(WO)第2004/082750号、国際公開(WO)第2007/098870号、国際公開(WO)第2007/144659号、国際公開(WO)第2009/139732号、米国特許出願公開(US)第2009/194105号が挙げられる。しかし、金属製の切断手段の付加またはバネの追加が必要であるために、組み立てがより複雑になりコストが増大した。最近では、ツツイ(Tsutsui)(米国特許公開第2007/0283955号)は、カプセルの両端部が切断され、そのカプセルの半球体部分が除去される非常に単純な吸入器を提案した。しかし、この設計では、重力の下で散剤がその装置から流出するのを防ぐために余分な部品を追加する必要があり、ツツイの解決法は、この流出を阻止し、使用において吸入の流れが生じた時に立ち上がる弁を追加するもので、それによって空気がカプセル内に流入し、分散し、マウスピース中に散剤が取り込まれるようにするものである。この発明の欠点は、反復使用の下では、散剤が弁機構にゆっくりと蓄積し、干渉または妨害し(interfere)、最終的に弁の正常動作を妨げ、吸入器の操作を阻止することである。ベラー( Beller)(国際公開(WO)第2007/093149号)は非常に類似した装置を提案している。理想的には、吸入器は、単純で再現性のある用量(投与量)を提供し、弁機構に頼らずに散剤の干渉の問題を解決しなければならない。

0006

機械部品侵入する生来の傾向を有する散剤と、吸入器の正常動作との間のこのような相互作用は、微粒子径の影響を受け、投与量それ自体の影響をますます受ける。吸入によって投与される薬剤は、典型的には、非常に強力な喘息および肺気腫薬(抗コリン薬抗炎症副腎皮質ステロイド薬、および気管支拡張性のβ2作用薬)であり、総粉末量が従来の5〜25mgの範囲の総処方量になるように添加剤が混合されマイクログラム(μg)の範囲内で投与されていたが、現在、例えば肺感染症用の抗生剤のような吸入用に開発されている薬品は、さらに、純粋な薬物50〜100mgにその後で添加物が加えられるような、遙かに多い用量を目標としている。このような多い用量を用いると、散剤侵入が原因で、装置部品故障する機会がより多くなる。これは、吸入器が、散剤(粉末)の放出または漏出に関する問題にうまく対処したとしても、反復使用の下で蓄積し得る任意の余分な散剤をそこから逸らしそこから外れるように導くように設計されなければならないこと、を意味する。これは有益であろう。

0007

米国特許第4889114号
英国特許公開第1182779号
仏国特許出願公開第75 21844号
葡国特許第101450号
米国特許出願公開第2003/131847号
国際公開第2004/082750号
国際公開第2007/098870号
国際公開第2007/144659号
国際公開第2009/139732号
米国特許出願公開第2009/194105号
米国特許出願公開第2007/0283955号
国際公開第2007/093149号

先行技術

0008

カプセルの切断手段について、幾つかの設計(仏国特許出願公開第75 21844号、欧州特許(EP)第1245243号、米国特許第6470884号、米国特許出願公開第2007/0283955号、国際公開第2009/117112号)が提案されたが、それらは欠点を有する針またはブレード刃物)を採用している。大部分のものは、非常に良好な空気流を可能にする大きい開口を形成するようにカプセルを切るが、使用前に散剤がカプセルから直にこぼれ出るのを防止することはない。いずれの場合にも、空気および散剤の通過開口が大きすぎると、投与が速すぎて散剤の塊をうまく分散させることができない。その結果、開口の形状および大きさを充分小さくなるようにして、散剤の漏出を防ぎ、都合良く空気の通過を制限して、徐々に投与すること、効果的に分散させ投与することが可能となるような、吸入器が必要となる。

0009

さらに、従来技術は、カット(切断)手段または材料の製造方法についてまれに言及することがあるだけで、そのカット手段または材料は、一方で製造コストに対して、他方でカプセルのカット(切り)の質に対して、最大の影響の1つを与えるものである。さらに、刃先の形状が、従来技術の吸入器では記載されていない。この点について、カット手段が可能な最低のコストでカットするよう最適化されるであろう吸入器の開発に対するニーズ(必要性)が存在する。

0010

カプセルの作動において、従来技術の吸入器は、その機械的な複雑さに起因してかなりの数の工程(ステップ)を必要とする(国際公開第2007/098870号)。ハンディへーラ (Handihaler)吸入器(国際公開第2009/013218号)は、患者に、吸入前に、2回の開く動き(動作)、1回の装填する動き、1回の閉じる動き、1回の貫通する動き(5工程)によって装置を操作させる。サイクロヘーラ吸入器(仏国特許出願公開第75 21844号)は、1つの開口工程を節約する。装置には、吸入までに、開ける、装填する、閉じるという、3つだけの工程を有するという、有利な条件または状況がある。

0011

このような装置における工学的なジレンマは、発明者を、その装置の機械的複雑さを増大させ、その装置の、組立ての複雑さ、製造コスト、長期間の信頼性、および有効性を有害に増大させることによって、操作上の課題に対処したい気にさせる。本発明の装置は、上述の識別された欠点の全てに対処することによって、効率性、信頼性、低製造コストおよび使いやすさを達成する。たった2つの部品(コンポーネント)を有するカプセル・ベースの装置においてそのような結果を達成することは、それ自体が新規である。

0012

本発明は、肺またはへの投与(delivery:送達)に適したドライ・パウダーまたは乾燥粉末吸入器を実現し、その吸入器は、吸入器本体と、薬剤を含むカプセルを支持(carry:担持、搬送)するよう内部に形成されたカプセル・チャンバを有するカプセル・トレイとを含んでいる。その吸入器本体は、対向する上壁下壁の間に画定され内部に形成された吸入器本体開口部を有し、その開口部は少なくとも1つの端部開口(開端部)を有し、その少なくとも1つの端部開口によって、カプセル・トレイは、その開口部に係合または嵌合されてもよい。その吸入器本体は、さらに、上壁を貫通して伸び、吸入本体の開口部で開口し、他端部の吸入チューブ(管)で開口する吸入路通路)を有する。カット(切る、切断)手段が、その上壁および下壁に設けられる。カプセル・トレイは、その開口端部を通って第1の位置と第2の位置の間でその開口部に可動的に係合または嵌合可能であり、その第1の位置は、カプセルをカプセル・チャンバに装填しカプセル・チャンバから取り出すことを可能にするよう、そのカプセル・トレイがその開口部から引き出された位置(状態)であり、その第2の位置は、カプセル内に含まれる薬剤を吸入路を通して吸入することを可能にするよう、カプセル・チャンバがその吸入器本体の上壁中の吸入路および下壁上の入口と整列する位置(状態)である。カット手段は、カプセル・トレイがその第1の位置からその第2の位置に動かされると、カプセルの頂部および底部に食い込んでまたは係合して、カプセルの頂部および底部を切って(に切り込んで)各開口または各開孔が形成されるようにする。特徴として、カット手段は、吸入器本体と一体化されていて、吸入器が2つの操作部品だけで形成される。

0013

本発明のドライ・パウダー吸入器は、肺または鼻への投与用のものを意図しており、第1の操作部品、即ち吸入器本体を含み、その吸入器本体は、マウスピースまたはノーズピース吸入入口、少なくとも2つの空気入口、第2の(操作)部品用の開口部、その第2の操作部品を所定位置に保持するスライド滑動)手段、粉末(散剤)の蓄積を防止する手段、第2の操作部品の動きを制限する手段、患者に触覚(tactile)フィードバックを与える手段、カット(切る、切断)手段、および、作動中に第2の操作部品内に含まれるカプセルを患者が見ることができるようにする手段、からなる。

0014

その吸入器は、第2の操作部品、即ちカプセル・トレイを含み、そのカプセル・トレイは、吸入器本体内でスライドするトレイ、カプセルを輸送しカット手段の適正な操作および吸入のためにそのカプセルを所定位置に保持する手段、第2の部品内のその(保持手段)の動きを制限する手段、粉末(散剤)の蓄積を防ぐ手段、および患者に触覚フィードバックを与える手段、からなる。

0015

その吸入器は、任意選択的な第3の部品、即ちダストカバーを含み、そのダスト・カバーは、吸入器本体上に適合しまたは嵌り、保管および輸送期間に粉塵の侵入を防ぐよう設計されている。

0016

使用において、患者は、吸入器本体に関連するカプセル・トレイをスライドさせて、カプセル・トレイにおけるカプセル装填チャンバ露出させ、カプセルを装填し、カプセルが吸入器本体におけるカット手段、(即ち)カプセルの各先端部に切込みを入れる手段(のそば)を通過するようカプセル・トレイをスライドさせ、患者は吸入する。吸入後、患者は、カプセル・トレイを、使用済みカプセル除去位置と同じ元のカプセル装填位置にスライドさせ、カプセルを抜き取る。

0017

本発明の発明的要素は吸入器本体およびカプセル・トレイを対象としており、たった2つの操作部品内に吸入器の幾つかの発明の特徴が含まれているという事実が本発明の進歩性である。

0018

操作部品は、内部に統合されていて、内部に可動部品を有さず、吸入器の機械的操作に必須のまたは基本的な部品として、この明細書で説明される。ダスト・カバーは、装置の機械的操作に必須ではなく衛生上の理由と規制上の要件のために必要なので、本吸入器は、少なくとも2つのかつ2つ以下(2を超えない)の操作部品、即ち吸入器本体およびカプセル・トレイを有すると言える。

0019

吸入器は、マウスピースまたはノーズピースからなる。これは、一端部が口または鼻に入るように整形されたチューブであり、一般的にそれは円形または僅かに楕円形の断面または部分を有する。そのチューブの内部断面は円形または僅かに楕円形、またはその他の形状であってもよいが、その内壁は、粉末(散剤)が捕獲されまたはひっかかる可能性のある特長、サイクロン、チャンバまたはしわ、がなく、滑らかなものであることが好ましい。その内径は、一定の断面の内径であってよく、または、それを通過する空気および粉末(散剤)の速さが加速されまたは減速されて従って分散、空気混入および送達を増強するように、変化または変更を施してもよい。

0020

口から離れている側にあるチューブの先端部には、少なくとも1つの空気入口が設けられており、それによって患者が快適な吸入体験を持つのに充分な量の空気がチューブに流入するようになっている。マウスピースのこの端部において、吸入中にマウスピースを通ってカプセルが急上昇または通り抜けるのを防ぐために、吸入入口の内部の直径(内径)は、吸入入口(カプセル)の直径よりほんの少しだけ小さくされるであろう。

0021

吸入器本体には、カプセル・トレイを受け入れまたは収容する開口部が設けられる。カプセル・トレイはその開口部内部でスライドすることができる。この開口部は、上壁および下壁、並びに前壁および後壁からなる。一般的に、上壁と下壁の間の垂直方向の距離は、カプセル・サイズの長さによって決定され、そのカプセル・サイズに対してその吸入器が設計される。3番のカプセルの場合、その仕様は15.9±0.30mm(カプスゲル社(Capsugel)、米国)となっており、その垂直方向の距離は、本発明の吸入器の実施形態の1つでは15.7mmである。この開口部の各内壁(内側の壁)は、概して平坦で滑らかであり、カプセル・トレイがその中に挿入でき且つ患者がカプセル・トレイを横方向または側方に移動できるようになっている。カプセル・トレイのスライド(滑動)の動きをより良好に制御するために、吸入器本体には、カプセル・トレイにおける(レール機構に)対応するスロット(溝)と結合または係合するレール機構が設けられてもよい。

0022

開口部の各内壁には、吸入位置に達したことを示すために、カプセル・トレイの移動経路上の表面上に、カプセル・トレイの移動中に患者に対するクリック音または触感を生じさせる小さな干渉部または障害部を設けてもよい。吸入器本体の開口部には、カプセル・トレイの移動を制限し患者が過大な力または動きによって吸入器本体からカプセル・トレイを押し出すのを防止するための手段が設けられる。そのような干渉部および機械的ブロック(阻止)部は、機械装置の一般的な特徴である。

0023

吸入器本体には、さらに、2つの空気入口が設けられており、それら空気入口はマウスピースまたはノーズピースの縦軸長手方向軸)と整列する。その2つの入口は、前述した吸入入口、およびカプセルが吸入位置にあるときに空気をそれ(カプセル)に流入させる空気入口である。

0024

吸入器本体は、2つのブレードからなるカット(切る、切断)手段を有し、その2つのブレードは、吸入器本体開口部の上下の内壁に固定されている。それらのブレードは、刃先が上下の内壁に垂直であり、かつ同一平面に沿って整列するように配置されている。従って、各ブレードの刃先(端縁エッジ)は整列しており、この整列(方向)は、装填されるカプセルの縦軸に平行である。3番の通常の薬剤カプセルを使用するとき、切る動作が使用時にカプセルの各先端部に限られて両端にきちんと切込みが入るよう、各ブレードは、上下内壁から、小さい高さ、概して2mm以下だけ突出している。吸入器は、薬剤カプセルの他のサイズに対して設計されてもよく、その場合、ブレードの高さは、実験で決定されるような、充分なサイズの切込みが形成されるように調節されなければならない。一般的に、我々は、カプセル中により小さい切込みを形成して粉末(散剤)が溢出しまたは漏出するのを防ぐように、本体開口部における下壁に位置するブレードの高さが、上壁に位置するブレードの高さより小さいことを、好む。3番のカプセルの場合には、我々は、下壁のブレードの高さを1.0乃至1.6mmに、上壁のブレードの高さを1.4乃至2.0mmに寸法調整することを好む。これらの切込み(スリット)は、非常に狭く、利点として、カプセルが切られた後に粉末(散剤)がカプセルから溢れ出るのを防止する。さらに、カプセルの材料は幾分か弾性的なので、ブレードがカプセルを切った後で、切込みは再び狭くなる傾向がある。

0025

これらのブレードは、例えばステンレス鋼のような金属製であり、最も適切な等級外科用品質のものである。プラスチック製の吸入器本体を使用するとき、充分な製造技術の1つは、ブレードと吸入器が1つの一体的な部品となるような、射出成型処理の期間のインサート成型(挿入モールド)である。代替形態として、ブレードは、吸入器本体と同じプラスチックで形成されてもよく、同じ射出成型サイクルで形成されてもよく、その結果として、はるかに低い製造コストで1つの一体的部品が得られる。吸入器部品内に固定され吸入器部品と同じ材料のカット手段は、本発明において新規であり進歩性がある。カット手段として吸入器内に使用されるプラスチック製ブレードは、本発明の重要な特徴である。

0026

プラスチック製ブレード、または吸入器本体と同じ材料のブレードを使用するとき、その刃先(端縁)の品質が切る性能を失うことなく繰り返しの切る動作に耐え抜き得るように、使用されるプラスチックの等級は、望ましくは非常に硬くなければならない。射出成型によって製造される場合、鋳型(モールド)の設計は、フラッシュ(flash)の形成、プラスチック材料不規則フィルムが刃先から伸びそれによってそのカットのまたは切る品質が低下するような成型不良または欠陥を回避し、またはそれを完全に防止するようなものでなければならない。鋳型設計は、プラスチックポリマー射出されまたは注入される時にブレードの形状を形成するように閉じることからなる成型部品の動作を含むことができ、または移動動作なしで一体的な鋳型を用いてブレードを形成することができる。

0027

吸入器本体と同じ材料で形成されたブレードは、この(吸入器本体)の部品が、単一のまたは統合された1つの工程で製造されて、各ブレードが成型されること、を意味し、吸入器本体は、一体的な特徴としての各ブレードを含み、これが本出願の発明の別の進歩性である。

0028

追加的な進歩性は、ブレードが両刃であることである。換言すれば、この吸入器の各ブレードは、2つの刃先(端縁)を含み、カプセル・トレイが吸入器本体の内部で吸入位置に向かって前方へ押されたときにカプセルを両方向に切り、カプセル・トレイが反対方向へ押されまたは後退したときに再び切り得るようになっている。この2回目の切込みは、吸入操作には必要ないが、吸入後に、患者が使用済みカプセルを取り除くためにカプセル・トレイを開放位置に持ってくるときに、カプセル・トレイの円滑な動きを可能にする。最も好ましい実施形態において、この動きによって、必然的に、最初(第1)の刃先の反対側で使用済みカプセルがブレードと再び接触するようにされる。ブレードに刃先が設けられておらず、ブレードがとがっていない場合、吸入されて空になったカプセルの各先端部がその移動によって押し潰されてそれを取り除くことが困難になることがある。第2の刃先は、ブレードを通過して円滑な移動を行わせるために設けられる。別のあまり好ましくない実施形態では、カプセル排出(取出し)位置が、初期の装填位置と反対側に生じる。この場合、カプセル・トレイは、吸入器本体の反対側でカプセルが装填され吸入位置へ押され、次いで排出位置に押されるにしたがって、常に同じ方向に移動する。この実施形態では、カプセルが各ブレードを横切って戻ることがないので、ブレードは2番目の刃先(端縁)を必要としない。

0029

その両刃のブレードの追加的な進歩性は、その断面に関する。ブレードの断面は菱形(lozenge)で、その菱形の複数の頂点の各々にブレードがあり、カプセル・ベースの吸入器ではこのタイプのブレード断面は新規である。この設計では、ブレード断面は、4つの直線状の辺からなり、ブレード断面の中心を通って引かれる任意の線に沿って対称である。カプセル・ベースの吸入器に使用されるそのようなブレードの設計は、新規である。製造上の理由により、ブレードの長さを伸ばすことが必要とされてもよく、実際には、その断面は6つの辺を有し、その2つの辺が平行であり、ブレードの中央断面を形成し、中央断面から伸びる各刃先(端縁)が三角形状を有する。

0030

また、ブレード断面は2つの円弧で形成することができ、その2つのブレード刃先は2つの円弧の交点で画定される。この設計では、ブレード断面は湾曲した2辺からなり、その設計はブレード断面の中心を通って引かれた任意の線に沿って対称である。カプセル・ベースの吸入器に使用されるそのようなブレードの設計は、新規である。

0031

その2つの設計は組合されてもよく、ブレードは、2つの直線状の辺からなる1つの刃先と、2つの湾曲した辺からなる他方の刃先を有してもよい。また、この組合せを用いて、カプセル上の最初の切込みの、およびカプセル上の出口の切込みまたは最適なスリット幅の、より良好な品質が得られてもよい。カプセル・ベースの吸入器に使用されるそのようなブレードの設計は、新規である。

0032

側面図では、両刃ブレード正方形状または長方形状であり、カプセルがブレード刃先に接触したときに、少ない接触面積によって、切込みが促進され、カプセルが押し潰される可能性が低減されるようになる。側面視で正方形または長方形の形状の両刃ブレードは、新規であり、本願発明の進歩性を構成する。

0033

吸入器の第2の操作部品はカプセル・トレイであり、カプセル・トレイは、吸入器本体の内部に適合しまたは嵌合し、吸入器本体内において開放状態の位置と閉鎖状態の位置の間でスライドするよう意図されている。カプセル・トレイは、吸入器本体の開口部に、即ち、上壁、下壁、前壁および後壁にぴったり嵌りまたは適合する寸法に調整された4側面を含んでいる。前壁はカプセル・チャンバ(室)を含み、その機能は、薬理学的に活性の散剤(粉末)の単位用量(単回投与量)を含有するカプセル剤を受け入れまたは収容することである。カプセル・チャンバは、円筒状で、カプセルが頂部から装填されるようになっていてもよいが、半円筒状であることが好ましく、双方の場合において、カプセル・チャンバはカプセルより幅広であって、後者(カプセル)がカプセル・チャンバ内を長手方向に自由に動くことができるようになっていてもよい。

0034

一実施形態において、カプセル・トレイには、患者によって効果的に手で掴むまたは握ることを可能にするハンドルが設けられてもよく、この場合、カプセル・トレイはカプセルを受け入れるための開放位置に引き出される。別の実施形態では、カプセル・トレイが吸入器本体内に押し込まれて、カプセル・チャンバが吸入器本体の反対側に出現するようにされるよう、意図されている。

0035

粉末(散剤)の蓄積を防止するために、上壁および下壁はそのような蓄積を防止するための機能を含んでもよい。これらの機能は、カプセル・トレイと一体的に成型されるが、それらは隣接する吸入器本体内部の上壁および下壁に成型されてもよい。しかし、それはカプセル・トレイと共に成型することが好ましい。これらの上下壁は、半球部、溝部、掘部またはリッジ突条部)による凹凸波形または起伏のある平坦でない(textured)表面を有するものであり、それらは、カプセル・トレイの端縁に関連して、垂直または傾斜線からなる格子、またはシェブロン山形)状パターン模様)またはタイヤ・パターンまたはこれらの組み合わせを形成するよう配置してもよい。このような形態で、吸入器本体とカプセル・トレイの間に捕獲された粉末(散剤)は、その2つの部品間の接触点に蓄積せず、その代わりに、リッジの各溝部に沿って逸らされ、それによって吸入器本体の内部でのカプセル・トレイの動きの円滑さが改善される。粉末(散剤)の蓄積を防止するためのそのような機能は、再使用可能なパウダー吸入器において有利であり、本明細書において進歩性を構成している。

0036

これらの部品は射出成型によって形成され、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、LCP液ポリマーポリエチレンイミン(PEI)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスルホン(PSU)、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)(ABS)、ポリメチルメタクリレートPMMA)のような、薬剤的に適した等級(グレード)の中の任意の等級を使用することができる。そのポリマーは、自然(未装填)のまま、またはガラス充填とすることができる。しかし、ブレードが吸入器本体と共に射出成型されるとき、そのブレードは同じ材料で形成され、硬質プラスチック材料が好ましい。例えばPC、PPO、PBT、ガラス充填PET、PPS、PSU、ABSなどのABS等級が示される。

0037

本発明の吸入器に有用なカプセルには、例えば3番サイズのような任意のサイズ、またはその他の任意のサイズのゼラチンまたはセルロース/HPMCで形成された、通常の医薬品等級のカプセルが含まれる。また、そのカプセルには、他の任意の適した材料で形成された特注設計のカプセルが含まれるようにすることができる。

0038

使用において、患者は、吸入、開放、装填および閉鎖(閉じる)のために吸入器を準備するのに、たった3つの吸入器の動きを必要とするに過ぎない。従来技術の多くの吸入器では、吸入、開放、閉鎖およびカット(切断)のために吸入器を準備するのに、4つの吸入器の動きを必要とする。1つの工程を節減することは、患者にとって有益であり、動作中におけるより簡易な吸入器を形成し、より良好なコンプライアンスに通じる。

0039

使用において、患者は、吸入器本体を保持し、カプセル・トレイをスライドさせて、カプセル装填(充填)チャンバを露出させる。これは吸入器の開放位置である。次いで、吸入用に適切に処方された薬理活性薬剤を含有するカプセルが、患者によって、チャンバ中に装填される。

0040

次いで、患者は、カプセル・トレイを反対方向にスライドさせ、この動きによってカプセルが吸入器本体の上内壁および下内壁に固定されたブレードの位置を通過し、そこでカプセルの両先端部が切られて、細い切れ目(スリット)が形成され、実質的に、その切込みによってカプセル材料が取り外されることはない。患者は、カプセルがマウスピースと整列するまで、カプセル・トレイを押し続ける。利点として、吸入器本体の各内壁とカプセル・トレイの表面には、患者に対して吸入位置に達したことを示す可聴な触覚クリック音を発生する干渉機構が設けられてもよい。次いで、吸入器は、閉鎖位置にあり、吸入のための準備が整う。

0041

患者は、両肺の空気を空にするために息を吐き出し、吸入器をまたは鼻孔へと持って来て吸入する。透明なカプセルが使用される場合は、吸入位置でカプセル本体上の窓を通して粉末(散剤)の移動が見えることがある。吸入の後、任意の残りの粉末(散剤)が明瞭に見ることができ、そのような場合、患者は、全ての粉末(散剤)が投与されるまで吸入を繰り返してもよい。

0042

マウスピースに加えられる吸引(力)は吸入器全体にわたって圧力降下を生じさせるが、その(圧力降下の)強度は、患者によって、および吸入器内部の空気路によって生じる気道に対する抵抗によって、形成される吸気努力に応じたもの(関数)である。この抵抗は、主に、吸入器本体の空気入口(1つ以上の空気入口)の断面(部分)によって、二次的には、切られたカプセルの切れ目の表面によって、影響される。本発明の吸入器では、切られたカプセルが吸入入口をブロック(妨害、封鎖)するように吸入入口の前に位置するとき、公称上または名目上の圧力降下は、毎分35リットル(l)の空気の気流速度で4kPである。2kP程度の小さい圧力降下であっても、吸入器は小さい空気気流速度で特に効率的なので、適正な散剤処方を用いたときに、簡易(compendial:公定試験条件の下で完全な放出用量を投与し得る。

0043

吸入器が閉鎖位置にあるとき、切られたカプセルは、マウスピースと整列する。吸気努力がなされるとき、空気流および圧力降下によって、カプセルは、マウスピース・チューブの底部における吸入入口をブロックするまで、吸入器本体カプセル・チャンバ内部で前方に移動する。吸入入口の内径(内部直径)はカプセルの直径より小さいので、切れ目(スリット)が入れられるカプセルの半球体部またはドーム部が吸入入口に入って吸入入口を効果的にブロックし、それによって空気は反対側のカプセル先端部におけるその切れ目を通してカプセルに強制的に入る。この下側の切れ目を通してカプセルに入った空気は、吸入器本体の下側内壁の入口を介して、またはカプセル本体とカプセル・トレイの間の空気漏出路を介して、流れる。この下側の切れ目を通して急上昇または急増した空気がカプセルに入り、粉末(散剤)をエアロゾル化し(aerosolizes)、それを、上側のカプセル切れ目を通して、マウスピース・チューブ中へ、マウスピースの外へ、患者の口または鼻の中へ、次いで呼吸器系における意図された沈着区域ゾーン)へと取り込む。

0044

吸入操作が完了したとき、患者は、カプセル・トレイを開放位置へ向けてスライドさせ、使用済みのカプセルを取り外す。患者は、カプセル・トレイを閉鎖位置に戻し、任意選択的なダスト・カバーを交換する。

0045

この吸入器の目的は、局所的または全身的に疾患を治療するために鼻または肺を通して身体に医薬物質を投与または送達することである。有用な薬剤は、β2−作用薬(beta2-agonists:作動薬)(例えば、サルブタモール(salbutamol)、レバルブテロール(levalbuterol)、ピルブテロール(pirbuterol)、プロカテロール(procaterol)、ホルモテロール(formoterol)、エホルモテロール(eformoterol)、サルメテロール(salmeterol)、テルブタリン(terbutaline))、抗コリン作用薬(anti-cholinergics)(例えば、イプラトロピウム(ipratropium)、チオトロピウム(tiotropium))、抗ムスカリクス(anti-muscarinics)、コルチコステロイド(corticosteroids)(例えば、フルチカゾン(fluticasone)、ベクロメタゾン(beclomethasone)、ブデソニド(budesonide)、シクレソニド(ciclesonide)、モメタゾン(mometasone)、フルニソリド(flunisolide)、トリアムシノロン(triamcinalone))、クロモグリケート(cromoglycate)、およびネドクロミル(nedocromil)、ステロイドモジュレータ(steroid modulators)、抗感染症薬(anti-infectives)(例えば、トブラマイシン(tobramycin)、ホスホマイシン(fosfomycin)、ドキシサイクリン(doxycycline)、アミカシン(amikacin)、ペンタミジン(pentamidine)、ザナミビル(zanamivir)、ラニナミビル(laninamivir)、他のノイラミニダーゼ阻害剤(neuraminidase inhibitors))、鎮痛薬(analgesics)(例えば、フェンタニル(fentanyl)、エルゴタミン(ergotamine)、スマトリプタン(sumatriptan))、タンパク質ペプチド(例えば、インシュリンドルナーゼアルファ(dornase alfa)、ロイコトリエン阻害剤(leukotriene inhibitors))、siRNA化合物(SiRNA compounds)、勃起障害薬(erectile dysfunction drugs)(例えば、アポモルフィン(apomorphine))、抗高血圧剤(anti-hypertensives)(例えば、イロプロスト(iloprost))、禁煙剤(smoking cessation agents)(例えば、ニコチン)、肺がん治療薬(lung cancer drugs)、および気管支拡張(broncho-dilating)と抗炎症活性(antiinflammatory activity)の双方を有する化合物、である。

0046

発明が充分に理解されるように、次に、実施例および図面を参照しながら、その幾つかの実施形態を説明する。

図面の簡単な説明

0047

図1は、本発明による吸入器本体の側面図である。
図2は、図1の吸入器本体と係合または嵌合するカプセル・トレイの側面図である。
図3は、第1の装填位置において、図1の吸入器本体と部分的に係合または嵌合する図2のカプセル・トレイの側面図である。
図4は、第2の閉鎖位置において、図1の吸入器本体と完全に係合または嵌合する、図2のカプセル・トレイの側面図である。
図5は、内部に設けられた吸入器本体開口部およびカット手段を示す、図1の吸入器本体の側面図である。
図6および7は、カプセル・トレイの端面図および斜視図である。
.
図8a〜8cは、3つの異なる実施形態による、その表面処理を示す図2のカプセル・トレイの部分上面図である。
図9は、本発明の第2実施形態の斜視図である。
図10a〜10cは、3つの異なる操作位置における本発明の第1の実施形態による吸入器を示している。
図11は、本発明の第3の実施形態による吸入器本体の図である。
図12は、図11の吸入器本体と係合または嵌合したカプセル・トレイの図である。
図13a〜13cは、カプセル・トレイの斜視図および端面図である。
図14a〜14hは、吸入器を開放し、装填状態にし、吸入し、非装填状態にする(抜き取る)ための操作手順を示している。
図15aおよび15bは、第1ブレード形状の上面図および斜視図である。
図16aおよび16bは、第2ブレード形状の上面図および斜視図である。
図17aおよび17bは、第3ブレード形状の上面図および斜視図である。

実施例

0048

これらの実施形態の全ては本願において詳述する発明の特徴を含んでおり、この分野の専門家であれば、それらの説明が本発明を実施形態に一切限定するものでないように、その教示内容を他の吸入器に適用することができるであろう。

0049

図面を参照すると、用語“図”の後に連続番号が付されているが、同じ番号は同じ部品を示しており、3つの実施形態の各々は一連数字で識別され、100番台の数字は、実施形態の番号(1XX〜3XX)であり、各実施形態における同等の特徴は同じ番号xxを有する。

0050

最初に図1を参照すると、本発明による、2つの部分からなる吸入器組立体の1つの部品を形成する吸入器本体100が示されている。

0051

吸入器本体100は、後述するように、カプセル・トレイ110を受け入れまたは収容するよう内部に形成された開口部102を有し、その開口部は、対向する上壁108と下壁109によって頂部と底部において定められる(bound:範囲が定められる)。吸入路105は、開口部の上壁108から本体100の頂部に配置されたマウスピース103へと伸びて、開口部102とマウスピース103の間の流体連結を形成するようになっている。また、空気入口106が下壁109に形成され、それ(空気入口)は、開口部102から本体100の底部へと伸びて、下壁109を通って(貫通して)開口部102へと連通する流体連結を形成するようになっており、それによって、下壁109の外側から開口部102を通って吸入路105中およびマウスピース103へと通じる流体流路が設定または形成される。

0052

図2に示すように、カプセル・トレイ110は、内部に嵌め込まれまたは実装されるカプセルの内部に含まれる散剤(粉末)の吸入を可能にするように、吸入器本体100における開口部102内で移動可能で係合または嵌合可能になるように大きさが形成され整形されている。本体100は、下壁109上にレール104を含み、レール104は、図6に最もよく示されているような、カプセル・トレイ110の背部上に形成された相補的形状を有するレール・ストップ止め具)124と協働または連携し、レール・ストップ124はレール104と協働して、カプセル・トレイの動きを開口部102内に制限するようになっており、それによって、後述するようにカプセルを本体100の吸入路と確実に正しく整列させるようになっている。また、カプセル・トレイ110が完全に挿入された位置に達したことを表す可聴表示および/または触知的表示操作者に与える係合機構が、そのレールとレール・ストップの間に使用されてもよい。そのような機構の設計および装置構成は、充分に当業者の知識の範囲内のものであり、ここではその詳細について説明しない。また、カプセル・トレイ110の端部にハンドル(取っ手握り)112が形成されて、ユーザがそのトレイを簡単に本体100に係合し本体100から簡単に引き出すことができるようになっている。

0053

カプセル・トレイ110の上壁および下壁160は、吸入器本体に対してカプセル・トレイを出し入れする滑りまたはスライド運動を阻止し得るような、壁上での散剤の堆積または蓄積を防止するように、表面構造が与えられる(textured)ことが好ましい。また、その上壁および下壁は、この分野の専門家に周知の形態で、ラチェット歯止め)方式で、吸入器本体の上壁108および下壁109と干渉するよう構成されてもよい。

0054

カプセル・チャンバ(室)121は、散剤を含有するカプセル123を保持するように大きさが形成され整形される。チャンバ121は、カプセル123を受け入れまたは収容するように寸法が調整され、その下端部はカプセル幅より狭くなっていて、そのトレイが本体100から引き出されるときにカプセル123がチャンバ121から脱落するのを防止するようになっていてもよい。

0055

カプセル・チャンバ121は、カプセル123がその中にゆったりと余裕をもって嵌るように大きさが形成されていて、そのチャンバに対するカプセルの挿入と取出しを容易にし、また、後述するように使用中にカプセルがそのチャンバ内を移動できるようにする。この実施形態において、チャンバ121はさらにカプセル123より短く、そのカプセルの頂部および底部が、図3に示されているように、カプセル・トレイ110の上壁および下壁160より上および下に突出するようになっている。さらに、吸入器本体によって閉じられたときに、チャンバ121は、カプセルに対して横方向および縦方向の支持を形成するように大きさが形成されていて、そのトレイがユーザによって吸入位置に向けて移動されたときに、カット機構または穿孔機構(150、151)を通過することによって、繰り返しの使用において正確で再現性ある切込みが生じる。或る程度の横方向の動きは許容されるが、その横方向の動きの程度または範囲は制限されるべきである。

0056

カプセル・チャンバ121は、カプセル・トレイ110上に配置されていて、レール・ストップ124がレール104と係合状態で、そのトレイが本体100内の開口部102内に完全に挿入されたときに、チャンバ121と、従ってその中に装填された任意のカプセル123とが、吸入器本体100の入口開口部106および吸入路105と整列する。

0057

カプセル・トレイ110内に挿入されたカプセル123はシールまたは密閉状態にされ、従って、操作中にその(カプセルの)中に空気を引き込まれ得るようにするために、そのカプセルの頂部と底部の双方を切込みまたは穿孔するためのカット手段150、151がその本体に設けられる。図1に示されているように、カット手段150、151は1対のブレード150、151を含み、その一方のブレードは、カプセル123の底部を穿孔するように下壁109から開口部102中に伸び、その他方のブレードは、カプセル123の頂部を穿孔するように上壁108からその開口部中に伸びる。図5に示されているように、各ブレード150、151は、その刃先(端縁)がその壁から実質的に垂直に伸びその壁上にその対向壁を向くように取り付けられるように、配向されている。このようにして、トレイ110は本体100内に押し込まれるにしたがって、両ブレードはカプセル123の頂部および底部を横切って狭い切り目(スリット)を入れて、それによって、使用中に空気がそのカプセルを通して吸引され、そのカプセル内に含まれる散剤が、カプセル内部で分散され、その空気に同伴してその(カプセルの)外に引き出され、マウスピース103を通して吸入されるようにする流路の形成が可能になる。また、図5は複数の空気入口130を示しており、空気入口130によって、その空気の大部分がその吸入チューブを通して引き込まれる。これは、カプセルの各切れ目の大きさが小さいことに起因してそのカプセル上の各切れ目を通って流れる空気の量が減少し、また、患者が快適に吸入できるようにより多くの空気を加える必要があるからである。複数の空気入口130を通して流れ込む追加的な空気は、散剤がカプセルを出て吸入入口105を通ってマウスピースに入ると、乱流を増大させて、散剤凝集物(agglomerates:塊)の脱凝集化または分散(deaggregation)に寄与する。

0058

各ブレード150、151の高さ、即ちその各ブレードがこれに対応づけられた壁から壁を超えて)突出する距離は、開口部102の両壁108、109とカプセル・トレイ110との間の隙間または間隔(clearance)より大きい。これは、適切な切り目(スリット)がカプセル123に入り、従ってそれを通して良好な空気流が確実に形成できるようにするためである。次いで、そのトレイが開口部内へと各ブレードの位置を通過して移動できるようにするために、縦方向に伸びるスロット155は、トレイ110の頂部および底部の双方に各ブレードと整列するように形成されて、トレイ110が開口部内に挿入されたときに、ブレード150、151がスロット155に係合または嵌合し、カプセル123の頂部および底部に食い込むまたは係合するように案内されるようになっている。この構成では、カプセルがいずれかの側または両側の切り位置で支持され、それによって切込み動作がより信頼性あるものにできるという、別の利点を有する。

0059

図1に示されているように、吸入器本体100は、窓スリット135を有することが好ましく、窓スリット135は、その側部または側面に、空気入口開口部106および吸入路105と整列するように形成される。また、トレイ110は、好ましくは、本体100における窓スリット135が形成された側に対応するチャンバ121の一方の側が開いていてまたは開放状態になっていて、カプセル123が本体100内のその吸入位置にあるとき、それを窓135を通して見ることができるようになっている。これによって、患者または介護者が、そのカプセルが吸入のための適切な位置にあること、および、カプセルの中身全部が吸入されたかどうか、をチェックすることが可能である。

0060

図9は、本発明の別の実施形態を示しており、この実施形態において、吸入器本体200に対するカプセル・トレイの動きは、直線的でなく、ピボット式枢動可能であり、トレイ210は、図9に示されたチャンバ221に対するカプセル123の装填および抜取りのための開放位置と、カプセルの中身の吸入のためにカプセルが配置される閉鎖位置との間で移動するように本体100にピボット式で枢動可能に取り付けられている。カット・ブレード250、251は、トレイ210がその閉鎖位置に移動されてそのカプセルの頂部および底部に干渉しまたは当たり、それによってそのカプセルの頂部および底部に切れ目が入るような、それぞれ適切な位置に設けられる。第1の実施形態の同様の特徴が、この第2の実施形態において、その参照番号に100だけ加算した参照番号によって識別される。

0061

図9は、吸入器本体の一端部におけるカプセル・トレイの回転軸を示しているが、実際には、それ(回転軸)は、吸入路205および空気入口開口部206と整列しない限りにおいて、その本体に沿って任意に設けることができることは、理解されるであろう。

0062

図11〜14hは、本発明の第3の実施形態を示しており、この実施形態において、第1の実施形態と共通した特徴が、その参照番号に200だけ加算した参照番号によって識別される。この実施形態の構成および操作および動作は、トレイ310が本体300のいずれかの側からでも係合または嵌合できるように、吸入器本体300の開口部302が本体300の両側に開いていることを除いて、図1のものと同様である。このようにして、特に図14bおよび14eに示されているように、トレイの両方向のいずれかの方向の動きが、トレイを本体のいずれかの側からいずれかの方向に押すことによって行われるので、もはやハンドルをトレイ310上に設ける必要がない。この実施形態において、カプセルは、同様に、トレイ310内の同じ位置に挿入されトレイ310内の同じ位置から取り外されるが、その代わりに、トレイは開口部内全体を通って完全に移動可能であるようにして、カプセルをそのトレイ内にその一方の側で挿入できその他方の側で取り出せるようにしてもよい。

0063

図示されていない1つの可能な他の実施形態において、カプセル・トレイは、マウスピース・チューブに垂直な軸を中心に回転的な動きをするように構成されてもよい。

0064

図15a、16aおよび17aは、本発明における新規な両刃ブレードの3つの実施形態の断面図を示しており、図15b、16b、17bは、同ブレードの対応する斜視図を示している。これらの図において、ブレードの幅は線aa’で、その長さは線bb’で示され、そのブレード断面は、例えば線cc’のようなその断面内を通って引かれる任意の線に沿って対称である。ブレード350は2つの刃先352および353を有する。図17aのブレードの実施形態は図15aおよび16aの両実施形態の混合形態である。これらのブレード350は、吸入器本体の下壁309に固定されるように示されており、同様の形態で吸入器本体の上壁に配置される。

0065

吸入器は再利用可能であるよう意図されている。プラスチックまたはセラミック製のブレードを用いる吸入器は、新規である。また、プラスチックまたはセラミック製のブレードを用いる再利用可能な吸入器は、新規である。本発明における吸入器は、1日当たり、1つ、2つまたは3つのカプセルを1ヶ月の期間使用するよう意図されている。従って、それは30回、60回、最大で90回まで使用されるよう意図されている。

0066

その装置は次のように操作される。
トレイ110は、チャンバ121を露出させるように吸入器本体100から引き出され、新しい密封されたカプセル123がチャンバ121内に装填される。次いで、レール104がレール・ストップ124と係合するまで、トレイ110は、吸入器本体100における開口部102内へ確実に戻るようにスライドされる。トレイが開口部102内に移動すると、ブレード150、151は、トレイ内の各スロット(溝)155に沿って移動し、カプセルの頂部および底部に切れ目を入れる。

0067

次いで、ユーザは、マウスピース103を配置し自分の口の中、または鼻孔内に挿入または配置し、次いでマウスピース103を通して空気が吸入される。結果として生じる吸入路105内の圧力降下によって、まず、カプセルが本体開口部102の上壁108における吸入路開口部に対して当接した状態で、カプセルが吸引される。吸入路開口部105は、カプセル123の幅よりも小さくなるように大きさが形成され、カプセル切込み部は、実質的に吸入路105に露出される。また、カプセルの頂端部は、開口部102の周囲の上壁108とシールまたは封止を形成する。このシールによって、カプセル切れ目を通るのを除いて、空気が吸入路105中に入るのが防止されて、患者によって行われる吸引によって、吸入器本体100の下壁109における入口開口部106を通り、ブレード150、151によってカプセル内に切り込まれた切れ目(スリット)によってカプセル123を通り、吸入路105中へと空気が引き込まれる。その空気はカプセルを通って移動するにしたがって、カプセルに含まれている薬剤粉末(散剤)の用量(投与量)が、エアロゾル化され分散され、カプセル外に同伴して引き出され、吸入路中へ、最終的に口または鼻内へと入り、最終的にユーザの身体の所望位置へと送達される。

0068

次いで、患者または介護者は、本体100における窓135を用いてカプセル内に残留する散剤をチェックすることによって、全用量(投与量)が吸入されたかどうかをチャックすることができる。患者または介護者が全用量が投与されたことにいったん満足すると、トレイ110が本体100から引き出され、空のカプセルが廃棄処分されて、吸入器は再利用のための準備が整う。

0069

ユーザが非装填位置または取り出し位置に達したとき、その位置に達したことまたは代替形態として機械的要素によって更なる動作が妨げられることを示す、可聴または触知的な警告を発生する機構が利用されてもよい。

0070

本発明における吸入器の第3の実施形態における操作手順は、図14a〜14hに詳細に記載されている。

0071

上述したように、カプセル・トレイと接触する複数の表面、特に案内部内の複数の表面は、そのような接触の領域に、散剤の蓄積を防止しまたは減少させるのに適した構成を有するまたはざらつきがある(textured)ことが好ましい。これは、吸入器本体の上壁および下壁における平坦でなく起伏または凹凸のある表面によって、または可動トレイが移動したときに散剤を一掃し(スイープ)または擦り取る(スクレープ)ための機構が設けられた表面を用いて、または本体と可動トレイの間の干渉部から散剤を除去するための送風または吹き飛ばしシステム、または本体と可動トレイの間の空間にある散剤を引き寄せるための吸引または真空システム、または本体と可動トレイの間の散剤の滞留を回避するその2つの部品(本体と可動トレイ)の間の間隙またはギャップ、またはこれらの機能の任意の組み合わせ、によって達成されてもよい。好ましい実施形態において、一方の接触領域(またはその両方の接触領域)の表面は、例えば、装置部品間の干渉の領域において散剤の蓄積を防止しまたは最小化することができる、波状パターン(模様)、球形状パターン四角状パターン、十字状パターン平行線状パターン、シェブロン(山形)状パターン、タイヤ・パターン、または任意の幾何学的なパターン(模様)の中の1つのパターンで、波形にされる(例えば、図8a〜8cに示されている)。散剤の残留には、本体の壁108、109上に蓄積する傾向があり、開口部に対して出入りするトレイの円滑な動きに干渉するまたはその動きを妨害する傾向がある。カプセル・トレイのざらつきのある表面を設けることによって、擦り取る動作によって本体の問題ある表面から任意の残留散剤を除去するのを助ける効果が得られ、散剤の残留分の蓄積を実質的に減少させ、従って長期の使用において開口部におけるトレイのジャム詰まり、故障)の発生の事例を減少させる効果が得られる。

0072

以上では、カット要素または切込み要素をブレードとして説明したが、例えば爪(claws)または針のような代替的手段を用いることも可能である。そのカット手段は、金属、プラスチック、セラミックまたは、薬剤機能および吸入の機械的要件と適合性のあるその他の任意の材料で形成されてもよい。刃先は、先のったまたは丸みを帯びた先端であってもよいが、その設計は、カプセル破片を生じさせることなく、即ち、従来技術システムにおいて行われる、例えば頂部分のようなカプセル123の任意の部分を除去することなく、円滑な切り込みを実現するよう構成される。

0073

図15a〜17bには、カット手段用の相異なるブレード設計および構成の例が示されている。

0074

好ましい実施形態では、カットまたは穿孔機構は、吸入器の本体100に一体化されている。特に、カット要素150、151は、本体と共に一品(一塊)の形で製造、形成または成型されることが好ましいが、代替形態として、本体の製造中または製造後に挿入することができる。特に、カットまたは穿孔要素は、好ましくは、本体とカットまたは穿孔要素に対して同じ材料を用いて、本体と同じ製造工程で形成されて、それらの要素が本体100の一体的な部分となる。その製造方法は、本体と穿孔またはカット手段の双方に同じ材料を用いてもよく、または、1つの材料が本体機能により適切であり、別の材料がカットまたは穿孔機能により適切である場合は、例えば複数の金属またはセラミックのような相異なる材料を用いてもよいが、重要なことは、その両方が、同じ共通の製造工程で製造、形成または成型されることである。ここで、同じまたは共通の製造工程とは、同じ完全な製造サイクル周期)期間中に同じ製造設備内で生じる1つの作業、処理または操作(operation)として定義される。その結果、より低い製造単位コスト(単価)が得られる。

0075

次いで、カット・ブレード150、151には、必要なカット面が形成されて、更に別の製造または仕上げ工程は必要ないようになっている。しかし、例えば、鋭利化、調整、熱処理冷却処理化学処理研磨浸食腐食または被覆のような、更なる製造工程を適用して、機械的完全性、および穿孔またはカット要素の穿孔端縁または刃先の精密性(fineness)、鋭利性、弾性および耐性を増大させるようにしてもよい。

0076

また、吸入器は、マウスピースを閉鎖する役目を果たすカバー320(図14aに示されている)を有してもよく、そのようにして、貯蔵中に塵埃および粒子の偶発的な侵入が防止される。そのカバーは、本体300に対して可動であるように本体300と一体的に形成されてもよく、または別個の要素であってもよい。その格納位置または配置において、そのカバーはマウスピースを閉鎖し保護する。そのカバーは、吸入器の別の部品に接続することができ、または結合がないようにすることもできる。

0077

カプセルは、任意の材料、即ち、ゼラチン、セルロース、プラスチック、または医薬的に薬剤に適合するその他の材料のものであってもよい。用いられるカプセルは、例えば、00、0、1、2、3、4、5のような任意のサイズのものでよく、吸入器、吸入器本体、カプセル・トレイおよびカプセル・チャンバのそれぞれの大きさは、そのカプセルの大きさに応じて決められるものである。吸入器は、或るチャンバ内部で快適に嵌合または適合し、片手に都合良く適合するように、大きさが形成される。

0078

使用済みカプセルを取り外す期間中にトレイ110の円滑な動きを確保するために、カット・ブレードは、好ましくは、両刃になっていて、本体からそれ(トレイ)が引き出されたときにカプセルの材料を切り開くまたは切るようになっている。これによって、カプセルが引き出されたときに、その機構にジャム(詰まり)を生じさせ得る形態でブレードの後部または背部がカプセルに引っ掛かるのが防止される。しかし、代替形態として、その機構は、使用済みカプセルが、除去されるように本体の開口部内を移動し続けるよう構成されることもあり得るものであり、この場合、第2の1対のカット・ブレードを、再び吸入路105の他方の側に設けて、その除去中にその組立体がジャムを生じさせるのを防止するのを助けるようにしてもよい。

0079


本発明における吸入器の実施形態は、その空気力学的プロファイル外形輪郭)並びにその散剤投与送達を判定するために、試験された。1カプセル当り18μgの用量(投与量)のチオトロピウム(tiotropium)を含む実験的な乳糖ベースの混合物調剤されて、吸入器の分散および同伴(entrainment:取り込み)効力が判定された。

0080

複数の処方成分を混合して、指示された混合物を生成し、バッチ(1回分の)均一性を判定した後で、調剤された散剤を、本明細書の装置で使用されるセルロースHPMCカプセル、サイズ3(カプスゲル(Capsugel)、米国)に充填した。次いで、吸入器が、ネクストジェネレーションインパクタ(Next Generation Impactor)(コプリー・サイエンティフィック(Copley Scientific)、英国)上で、2×2リットル(l)の体積の空気がその装置を通過できるよう2回作動させて、流量または流速35リットル/分、圧力降下4kPで試験され、そのカスケード・インパクタの各段で堆積した有効薬剤の質量を、高圧液体クロマトグラフィを用いて計量または定量化した。これらのデータから、放出投与量および微粒子投与量が計算された。ここで、その放出投与量(用量)は、インダクタスロート部)を含む各インパクタの各段から回収された全薬剤質量の総和であり、その微粒子投与量は、5μ(ミクロン)のカットオフポイント通過点限界)未満の回収された薬剤の質量であった。放出投与量(ED)に対する微粒子投与量(FPD)の比は、微粒子の割合であり、吸入器効率の尺度である。微粒子投与量が多いほど、より多い肺投与量が期待される。その結果が、次の表にまとめられている。

0081

0082

これらのデータは、患者の能力に適合する(compatible:と互換性のある)吸気努力条件下において、本明細書の吸入器は吸入薬の投与量を効率的に送達可能であることを示している。

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