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技術 CD37結合分子及びそのイムノコンジュゲート

出願人 イミュノジェン,インコーポレイテッド
発明者 デッカート,ジュタパーク,ピータータバレス,ダニエルルイ,リニュン
出願日 2011年3月11日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2012-557290
公開日 2013年6月20日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2013-524777
状態 特許登録済
技術分野 突然変異または遺伝子工学 生物学的材料の調査,分析 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性 ペプチド又は蛋白質
主要キーワード 臭気分析 等価表現 小型ループ 親水性形態 懸垂部分 組み立て物 コンピレーション 投薬医
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図面 (20)

課題・解決手段

CD37に結合する抗体及びイムノコンジュゲート包含するがこれらに限定されない新しい抗癌剤を提供する。剤、抗体、又はイムノコンジュゲートの使用方法、例えば腫瘍成育を抑制する方法もまた提供する。一実施形態において、CD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントが提供され、この抗体又はその抗原結合フラグメントが補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導することができる。別の実施形態において、上記抗体は又、アポトーシスを誘導することもできる。

概要

背景

白血球抗原CD37(「CD37」)は、GP52−40、テトラスパニン−26又はTSPAN26としても知られており、テトラスパニンスーパーファミリー膜貫通蛋白である(Maecker等、1997FASEB J. 11:428-442)。これは前B〜末梢成熟B細胞の段階の間にB細胞上に発現されるが、末期分化プラズマ細胞上には非存在である、4膜貫通ドメインを有する高度にグリコシル化された蛋白である(Link等、1987,J Pathol. 152:12-21)。CD37抗原はT細胞骨髄様細胞及び顆粒球上には僅かに発現されるのみである(Schwartz-Albiez等、1988,J. Immunol., 140(3)905-914)。しかしながらCD37は又非ホジキンリンパ腫(NHL)及び慢性リンパ性白血病(CLL)を呈するような悪性B細胞上にも発現されれる(Moore等、1986,J Immunol. 137(9):3013-8)。この発現プロファイルはCD37がB細胞悪性疾患のための有望な治療標的となることを示唆している。

CD37の厳密な生理学役割は不明であるが、研究によればT細胞増殖における潜在的役割が示唆されている(van Spriel等、2004, J Immunol., 172(5):2953-61)。細胞表面糖蛋白のテトラスパニンファミリーの部分として、CD37は他の表面蛋白とも複合体形成する場合がある(Angelisova1994, Immunogenetics., 39(4):249-56)。CD37発現欠損マウスを発生させたところ、リンパ様臓器発達及び細胞組成には変化が無いことが判明した。IgG1の低下したレベル及びT細胞依存性抗原への応答改変のみが観察されている(Knobeloch等、2000,Mol Cell Biol., 20(15):5363-9)。

抗体はそのような癌を治療するための有望な方法となりつつある。特に標的細胞におけるアポトーシス誘導することができる抗体が望ましい。更に又、補体依存性細胞傷害(CDC)活性及び抗体依存性細胞傷害ADCC)を有する抗体もまた望ましい。

現在、リツキシマブと称される抗CD20抗体がB細胞悪性疾患を治療するために使用されている(Leget等、1998, Curr. Opin. Oncol., 10:548-551)。しかしながら患者サブセットのみがリツキシマブ治療に応答しており、そしてリツキシマブを使用している応答患者であっても最終的には回帰し、そしてしばしばリツキシマブ治療に対する耐性を発生させる。更に又、CD37結合剤もB細胞悪性疾患のための潜在的治療薬として試験されている。Trubion PharmaceuticalはCD37結合剤、SMIP−016及びTRU−016を開発している(Zhao等、2007,Blood, 110:2569-2577) 。SMIP−016はハイブリドーマ由来可変領域及び操作されたヒト定常領域を包含する単鎖ポリペプチドである。TRU−016は抗CD37SMIP蛋白のヒト化バージョンである。例えば米国特許出願公開2007/0009519を参照できる。TRU−016は慢性リンパ性白血病(CLL)の治療に関して臨床試験中である。Boehringer Ingelheimもまた国際公開出願WO2009/019312においてCD37結合剤を開示している。しかしながら、これらの結合剤の何れに関しても、CDC活性は記載されておらず、そして架橋剤非存在下のインビトロアポトーシス活性も記載されていない。

ラジオイムノセラピーRIT)は2つの別個治験において放射標識抗CD37抗体MB−1を使用しながら試みられている。131I−MB−1の治療用量を6人の回帰NHL患者に投与している(Press等、1989 J Clin Oncol. 7(8):1027-38, Press等、1993, N Engl J Med.329(17):1219-24)。6人の患者全てが4〜31ヶ月の期間で完全な軽快(CR)を達成している別の治験においては131I−MB−1が10人の回帰NHL患者に投与されている(Kaminski等、1992J Clin Oncol. 10(11):1696-711)。CRは僅か1例のみの報告であったが、合計4人の患者が2〜6ヶ月の期間の範囲の応答を有していた。しかしながら、生存標的臓器放射線曝露に関する問題を生じさせた放射標識の望ましくない生体分布のために全ての患者を治療できたわけではなかった。実際はこれらの治験においては重度骨髄抑制及び心配毒性を包含するRIT関連毒性が観察された。これらの臨床データは抗CD37ラジオイムノコンジュゲートが有効である可能性を示唆しているものの、これらの治療薬は投与が面倒であり、そして回帰時にはRIT後の患者は高線量照射に伴う危険性のためにRITで再治療できない。

RITの限界を克服すべく、抗体−細胞傷害剤コンジュゲートACC)、別称、抗体−薬剤コンジュゲート(ADC)が開発されている。これらは、抗体により認識される蛋白を発現する細胞への細胞傷害薬の特異的送達を可能にする化学リンカーを介して抗体に共有結合された細胞傷害剤を包含するイムノコンジュゲートである。しかしながら内在化不良の蛋白はそのような治療薬の望ましい標的であるとは考えられない。CD37とCD20は、両抗原とも4つの膜貫通ドメインを含有することから構造的に同様であるが、CD20はテトラスパニンファミリーの部分ではない(Tedder等、1989, J. Immun. 142: 2560-2568)。CD37及びCD20を包含する数種のB細胞抗原に対する抗体はエンドサイトーシス及び分解を起こすそれらの能力に関して研究されている(Press等、1989,Cancer Res. 49(17):4906-12, and Press等、1994, Blood. 83(5):1390-7)。抗CD37抗体MB−1は細胞表面に保持され、そしてインビトロではDaudiリンパ腫細胞中に緩徐に内在化される。MB−1抗体はまたインビトロのNHL患者細胞中では低速のエンドサイトーシス及び細胞内代謝を有している。同様の結果は、同じくリンパ腫細胞表面上に主に保持され、内在化が不良である抗CD20抗体IF5でも得られている。CD20抗体のADCは以前に研究されているが、特に非ジスルフィド又は酸安定性リンカーを使用する場合には、有意に強力な力価を示していない(例えばPolson等、2009,Cancer Res., 69(6):2358-2364参照)。これらの観察結果に鑑みて、CD37は抗体−薬品コンジュゲートのための望ましい標的とは考えられていない。

従って、B細胞悪性疾患を治療するための手段としての抗体、その抗原結合フラグメント、及び抗体−薬品コンジュゲート(イムノコンジュゲート)を包含するCD37結合剤の必要性が存在している。本発明はその必要性に着目している。

概要

CD37に結合する抗体及びイムノコンジュゲートを包含するがこれらに限定されない新しい抗癌剤を提供する。剤、抗体、又はイムノコンジュゲートの使用方法、例えば腫瘍成育を抑制する方法もまた提供する。一実施形態において、CD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントが提供され、この抗体又はその抗原結合フラグメントが補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導することができる。別の実施形態において、上記抗体は又、アポトーシスを誘導することもできる。

目的

方法は(a)そのようなCD37結合剤を生産する細胞を培養すること;及び(b)培養細胞から抗体、その抗原結合フラグメント、又はポリペプチドを単離することを含む抗体又はその抗原結合フラグメント又はポリペプチドの作成方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

抗体又はその抗原結合フラグメント補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導することができる、CD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項2

該抗体が又、アポトーシスを誘導することもできる、請求項1記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項3

該抗体が又、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導することもできる、請求項1又は2記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項4

下記:(a)配列番号55のポリペプチド及び配列番号72のポリペプチドを含む抗体;(b)配列番号59のポリペプチド及び配列番号75のポリペプチドを含む抗体;(c)配列番号61のポリペプチド及び配列番号77のポリペプチドを含む抗体;(d)配列番号64のポリペプチド及び配列番号80のポリペプチドを含む抗体;(e)配列番号66のポリペプチド及び配列番号82のポリペプチドを含む抗体;(f)配列番号68のポリペプチド及び配列番号84のポリペプチドを含む抗体;及び、(g)配列番号70のポリペプチド及び配列番号86のポリペプチドを含む抗体;よりなる群から選択される抗体と同じCD37エピトープに特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項5

CD37に特異的に結合し、そして配列番号180のポリペプチドに特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項6

該抗体又はそのフラグメントが配列番号184のポリペプチドに結合しない、請求項5記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項7

CD37に特異的に結合し、そして配列番号184のポリペプチドに特異的に結合しない抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項8

抗体又はその抗原結合フラグメントが下記:(a)配列番号55のポリペプチド及び配列番号72のポリペプチドを含む抗体;(b)配列番号59のポリペプチド及び配列番号75のポリペプチドを含む抗体;(c)配列番号61のポリペプチド及び配列番号77のポリペプチドを含む抗体;(d)配列番号64のポリペプチド及び配列番号80のポリペプチドを含む抗体;(e)配列番号66のポリペプチド及び配列番号82のポリペプチドを含む抗体;(f)配列番号68のポリペプチド及び配列番号84のポリペプチドを含む抗体;及び、(g)配列番号70のポリペプチド及び配列番号86のポリペプチドを含む抗体;よりなる群から選択される抗体を競合的に阻害するCD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項9

2010年2月18日にATCC寄託されたATCC受託番号PTA−10664、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10665、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10666、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10667、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10668、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10669、及び、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10670よりなる群から選択されるハイブリドーマにより生産される抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項10

抗体が下記:(a)配列番号4、5及び6及び配列番号28、29及び30;(b)配列番号7、8及び9及び配列番号31、32及び33;(c)配列番号10、11及び12及び配列番号34、35及び36;(d)配列番号13、14及び15及び配列番号37、38及び39;(e)配列番号13、14及び15及び配列番号37、40及び39;(f)配列番号16、17及び18及び配列番号41、42及び43;(g)配列番号19、20及び21及び配列番号44、45及び46;(h)配列番号19、20及び21及び配列番号44、47及び46;(i)配列番号22、23及び24及び配列番号48、49及び50;(j)配列番号22、23及び24及び配列番号48、51及び50;(k)配列番号25、26及び27及び配列番号52、53及び54;及び、(l)保存的アミノ酸置換1、2、3又は4つを含む(a)〜(k)の変異体;よりなる群から選択されるポリペプチド配列を含むCD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項11

抗体が下記:(a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択されるポリペプチド配列に少なくとも90%同一であるポリペプチド配列を含む請求項10記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項12

ポリペプチド配列が下記:(a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択されるポリペプチド配列に少なくとも95%同一である請求項11記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項13

ポリペプチド配列が下記:(a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択されるポリペプチド配列に少なくとも99%同一である請求項12記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項14

該抗体又はその抗原結合フラグメントがネズミ非ヒトヒト化キメラリサーフシング化又はヒトのものである請求項1〜13の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項15

該抗体又は抗体フラグメント架橋剤の非存在下にインビトロでCD37を発現する細胞のアポトーシスを誘導することができる請求項4〜14の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項16

該抗体又は抗原結合フラグメントが補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導することができる請求項4〜14の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項17

該抗体が抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる請求項4〜14の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項18

ヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメントが架橋剤の非存在下にインビトロでCD37を発現する細胞のアポトーシスを誘導することができる、CD37に特異的に結合するヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項19

該ヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメントが又、補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導することもできる請求項18記載のヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項20

該ヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメントが又、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導することもできる請求項18又は請求項19記載のヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項21

該抗体がヒトCD37又はマカクCD37に結合する請求項1〜20の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項22

完全長抗体である請求項1〜21の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項23

抗原結合フラグメントである請求項1〜21の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項24

該抗体又はその抗原結合フラグメントがFab、Fab’、F(ab’)2、Fd、単鎖Fv即ちscFv、ジスルフィド連結Fv、V−NARドメインIgNar、イントラボディーIgGΔCH2、ミニボディー、F(ab')3、テトラボディートリアボディーダイアボディー、単ドメイン抗体、DVD−Ig、Fcab、mAb2、(scFv)2、又はscFv−Fcを含む請求項1〜21の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント。

請求項25

該ポリペプチドが下記:(a)配列番号4、5及び6及び配列番号28、29及び30;(b)配列番号7、8及び9及び配列番号31、32及び33;(c)配列番号10、11及び12及び配列番号34、35及び36;(d)配列番号13、14及び15及び配列番号37、38及び39;(e)配列番号13、14及び15及び配列番号37、40及び39;(f)配列番号16、17及び18及び配列番号41、42及び43;(g)配列番号19、20及び21及び配列番号44、45及び46;(h)配列番号19、20及び21及び配列番号44、47及び46;(i)配列番号22、23及び24及び配列番号48、49及び50;(j)配列番号22、23及び24及び配列番号48、51及び50;(k)配列番号25、26及び27及び配列番号52、53及び54;及び、(l)保存的アミノ酸置換1、2、3又は4つを含む(a)〜(k)の変異体;よりなる群から選択される配列を含むCD37に特異的に結合するポリペプチド。

請求項26

該ポリペプチドが下記:(a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択される配列に少なくとも90%同一である配列を含む請求項25記載のポリペプチド。

請求項27

配列が下記: (a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択される配列に少なくとも95%同一である請求項26記載のポリペプチド。

請求項28

配列が下記: (a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択される配列に少なくとも99%同一である請求項27記載のポリペプチド。

請求項29

請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント又は請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチドを生産する単離された細胞。

請求項30

(a)請求項29記載の細胞を培養すること;及び(b)該培養された細胞から抗体、その抗原結合フラグメント、又はポリペプチドを単離することを含む、請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント又は請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチドを作成する方法。

請求項31

式(A)−(L)−(C)を有し、式中:(A)は請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又は抗原結合フラグメント又は請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチドであり;(L)はリンカーであり;そして、(C)は細胞傷害剤であり;そして、ここで該リンカー(L)は(A)を(C)に連結させる、イムノコンジュゲート

請求項32

式(A)−(L)−(C)を有し、式中:(A)はCD37に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントであり;(L)は切断不可能なリンカーであり;そして、(C)は細胞傷害剤であり;そして、ここで該リンカー(L)は(A)を(C)に連結させる、イムノコンジュゲート。

請求項33

式(A)−(L)−(C)を有し、式中:(A)はCD37に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントであり;(L)はリンカーであり;そして、(C)はマイタンシノイドであり;そして、ここで該リンカー(L)は(A)を(C)に連結させる、イムノコンジュゲート。

請求項34

該リンカーが切断不可能なリンカーである請求項33記載のイムノコンジュゲート。

請求項35

第2の(C)を更に含む請求項31〜34の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項36

第3の(C)を更に含む請求項35記載のイムノコンジュゲート。

請求項37

第4の(C)を更に含む請求項36記載のイムノコンジュゲート。

請求項38

2〜6個の(C)を含む請求項31〜34の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項39

3〜4個の(C)を含む請求項31〜34の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項40

該リンカーが切断可能なリンカー、切断不可能なリンカー、親水性リンカー、及びジカルボン酸系リンカーよりなる群から選択される請求項31〜39の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項41

該リンカーがN−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオペンタノエート(SPP);N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ブタノエート(SPDB)又はN−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)−2−スルホブタノエート(スルホ−SPDB);N−スクシンイミジル4−(マレイミドメチルシクロヘキサンカルボキシレートSMCC);N−スルホスクシンイミジル4−(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキシレート(スルホSMCC);N−スクシンイミジル4−(ヨードアセチル)−アミノベンゾエート(SIAB);及びN−スクシンイミジル−[(N−マレイミドプロピオンアミド)−テトラエチレングリコールエステル(NHS−PEG4−マレイミド)よりなる群から選択される請求項40記載のイムノコンジュゲート。

請求項42

該リンカーがN−スクシンイミジル−[(N−マレイミドプロピオンアミド)−テトラエチレングリコール]エステル(NHS−PEG4−マレイミド)である請求項41記載のイムノコンジュゲート。

請求項43

該細胞傷害剤がマイタンシノイド、マイタンシノイド類縁体ドキソルビシン、修飾されたドキソルビシン、ベンゾジアゼピンタキソイド、CC−1065、CC−1065類縁体、デュオカルマイシン、デュオカルマイシン類縁体、カリケアマイシンドラスタチン、ドラスタチン類縁体アリスタチン、トマイマイシン誘導体、及びレプトマイシン誘導体又は該剤のプロドラッグよりなる群から選択される請求項31〜32及び35〜42の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート。

請求項44

該細胞傷害剤がマイタンシノイドである請求項43記載のイムノコンジュゲート。

請求項45

該細胞傷害剤がN(2’)−デアセチル−N(2’)−(3−メルカプト−1−オキソプロピル)−マイタンシン(DM1)又はN(2’)−デアセチル−N2−(4−メルカプト−4−メチル−1−オキソペンチル)−マイタンシン(DM4)である請求項44記載のイムノコンジュゲート。

請求項46

請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント、請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチド、又は請求項31〜45の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート及び製薬上許容しうる担体を含む医薬組成物

請求項47

イムノコンジュゲートが(A)当たり(C)を平均で約3〜約4個有する請求項31〜45の何れか1項に記載のイムノコンジュゲートを含む医薬組成物。

請求項48

イムノコンジュゲートが(A)当たり(C)を平均で約3.5個有する請求項41記載の医薬組成物。

請求項49

イムノコンジュゲートが(A)当たり(C)を平均で約3.5±0.5個有する請求項41記載の医薬組成物。

請求項50

第2の抗癌剤を更に含む請求項46〜49の何れか1項に記載の医薬組成物。

請求項51

標識された請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント、請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチド、又は請求項31〜45の何れか1項に記載のイムノコンジュゲートを含む診断試薬

請求項52

該標識が放射標識蛍光団発色団画像化剤及び金属イオンよりなる群から選択される請求項51記載の診断試薬。

請求項53

請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント、請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチド、請求項31〜45の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート、又は請求項46〜50の何れか1項に記載の医薬組成物を含むキット

請求項54

対象に対して請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント、請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチド、請求項31〜45の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート、又は請求項46〜50の何れか1項に記載の医薬組成物に細胞を接触させることを含むCD37を発現する細胞の成育を阻害するための方法。

請求項55

対象に対して請求項1〜24の何れか1項に記載の抗体又はその抗原結合フラグメント、請求項25〜28の何れか1項に記載のポリペプチド、請求項31〜45の何れか1項に記載のイムノコンジュゲート、又は請求項46〜50の何れか1項に記載の医薬組成物の治療有効量を癌を有する患者投与することを含む該患者を治療するための方法。

請求項56

対象に対して第2の抗癌剤を投与することを更に含む請求項55記載の方法。

請求項57

該第2の抗癌剤が化学療法剤である請求項56記載の方法。

請求項58

該癌がB細胞リンパ腫、NHL、前駆性B細胞リンパ芽球性白血病/リンパ腫及び成熟B細胞新生物B細胞慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、B細胞前リンパ球性白血病リンパプラズマ細胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫FL)、低悪性度、中悪性度及び高悪性度(FL)、皮膚濾胞中心リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、MALT型辺縁帯B細胞リンパ腫、結節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾臓型辺縁帯B細胞リンパ腫、ヘアリー細胞白血病びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、ブルキットリンパ腫、プラズマ細胞腫、プラズマ細胞骨髄腫移植後のリンパ増殖性障害バルデンストレームマクログロブリン血症、及び未分化大細胞リンパ腫ALCL)よりなる群から選択される請求項55〜57の何れか1項に記載の方法。

請求項59

配列番号55〜87よりなる群から選択される配列に少なくとも90%同一であるポリペプチドをコードする配列を含む単離されたポリヌクレオチド

請求項60

該配列が配列番号55〜87よりなる群から選択される配列に少なくとも95%同一である請求項59記載の単離されたポリヌクレオチド。

請求項61

該配列が配列番号55〜87よりなる群から選択される配列に少なくとも99%同一である請求項60記載の単離されたポリヌクレオチド。

請求項62

ポリヌクレオチドが配列番号121〜151に少なくとも90%同一である配列を含む請求項59〜61の何れか1項に記載の単離されたポリヌクレオチド。

請求項63

ポリヌクレオチドが配列番号121〜151に少なくとも95%同一である配列を含む請求項62記載の単離されたポリヌクレオチド。

請求項64

ポリヌクレオチドが配列番号121〜151に少なくとも99%同一である配列を含む請求項63記載の単離されたポリヌクレオチド。

請求項65

請求項59〜64の何れか1項に記載のポリヌクレオチドを含むベクター

請求項66

請求項65記載のベクターを含む宿主細胞

技術分野

0001

本発明はCD37に結合する抗体、その抗原結合フラグメントポリペプチド及びイムノコンジュゲート、並びに、B細胞悪性疾患のような疾患の治療のためにそのようなCD37結合分子を使用する方法に関する。

背景技術

0002

白血球抗原CD37(「CD37」)は、GP52−40、テトラスパニン−26又はTSPAN26としても知られており、テトラスパニンスーパーファミリー膜貫通蛋白である(Maecker等、1997FASEB J. 11:428-442)。これは前B〜末梢成熟B細胞の段階の間にB細胞上に発現されるが、末期分化プラズマ細胞上には非存在である、4膜貫通ドメインを有する高度にグリコシル化された蛋白である(Link等、1987,J Pathol. 152:12-21)。CD37抗原はT細胞骨髄様細胞及び顆粒球上には僅かに発現されるのみである(Schwartz-Albiez等、1988,J. Immunol., 140(3)905-914)。しかしながらCD37は又非ホジキンリンパ腫(NHL)及び慢性リンパ性白血病(CLL)を呈するような悪性B細胞上にも発現されれる(Moore等、1986,J Immunol. 137(9):3013-8)。この発現プロファイルはCD37がB細胞悪性疾患のための有望な治療標的となることを示唆している。

0003

CD37の厳密な生理学役割は不明であるが、研究によればT細胞増殖における潜在的役割が示唆されている(van Spriel等、2004, J Immunol., 172(5):2953-61)。細胞表面糖蛋白のテトラスパニンファミリーの部分として、CD37は他の表面蛋白とも複合体形成する場合がある(Angelisova1994, Immunogenetics., 39(4):249-56)。CD37発現欠損マウスを発生させたところ、リンパ様臓器発達及び細胞組成には変化が無いことが判明した。IgG1の低下したレベル及びT細胞依存性抗原への応答改変のみが観察されている(Knobeloch等、2000,Mol Cell Biol., 20(15):5363-9)。

0004

抗体はそのような癌を治療するための有望な方法となりつつある。特に標的細胞におけるアポトーシス誘導することができる抗体が望ましい。更に又、補体依存性細胞傷害(CDC)活性及び抗体依存性細胞傷害ADCC)を有する抗体もまた望ましい。

0005

現在、リツキシマブと称される抗CD20抗体がB細胞悪性疾患を治療するために使用されている(Leget等、1998, Curr. Opin. Oncol., 10:548-551)。しかしながら患者サブセットのみがリツキシマブ治療に応答しており、そしてリツキシマブを使用している応答患者であっても最終的には回帰し、そしてしばしばリツキシマブ治療に対する耐性を発生させる。更に又、CD37結合剤もB細胞悪性疾患のための潜在的治療薬として試験されている。Trubion PharmaceuticalはCD37結合剤、SMIP−016及びTRU−016を開発している(Zhao等、2007,Blood, 110:2569-2577) 。SMIP−016はハイブリドーマ由来可変領域及び操作されたヒト定常領域を包含する単鎖ポリペプチドである。TRU−016は抗CD37SMIP蛋白のヒト化バージョンである。例えば米国特許出願公開2007/0009519を参照できる。TRU−016は慢性リンパ性白血病(CLL)の治療に関して臨床試験中である。Boehringer Ingelheimもまた国際公開出願WO2009/019312においてCD37結合剤を開示している。しかしながら、これらの結合剤の何れに関しても、CDC活性は記載されておらず、そして架橋剤非存在下のインビトロアポトーシス活性も記載されていない。

0006

ラジオイムノセラピーRIT)は2つの別個治験において放射標識抗CD37抗体MB−1を使用しながら試みられている。131I−MB−1の治療用量を6人の回帰NHL患者に投与している(Press等、1989 J Clin Oncol. 7(8):1027-38, Press等、1993, N Engl J Med.329(17):1219-24)。6人の患者全てが4〜31ヶ月の期間で完全な軽快(CR)を達成している別の治験においては131I−MB−1が10人の回帰NHL患者に投与されている(Kaminski等、1992J Clin Oncol. 10(11):1696-711)。CRは僅か1例のみの報告であったが、合計4人の患者が2〜6ヶ月の期間の範囲の応答を有していた。しかしながら、生存標的臓器放射線曝露に関する問題を生じさせた放射標識の望ましくない生体分布のために全ての患者を治療できたわけではなかった。実際はこれらの治験においては重度骨髄抑制及び心配毒性を包含するRIT関連毒性が観察された。これらの臨床データは抗CD37ラジオイムノコンジュゲートが有効である可能性を示唆しているものの、これらの治療薬は投与が面倒であり、そして回帰時にはRIT後の患者は高線量照射に伴う危険性のためにRITで再治療できない。

0007

RITの限界を克服すべく、抗体−細胞傷害剤コンジュゲートACC)、別称、抗体−薬剤コンジュゲート(ADC)が開発されている。これらは、抗体により認識される蛋白を発現する細胞への細胞傷害薬の特異的送達を可能にする化学リンカーを介して抗体に共有結合された細胞傷害剤を包含するイムノコンジュゲートである。しかしながら内在化不良の蛋白はそのような治療薬の望ましい標的であるとは考えられない。CD37とCD20は、両抗原とも4つの膜貫通ドメインを含有することから構造的に同様であるが、CD20はテトラスパニンファミリーの部分ではない(Tedder等、1989, J. Immun. 142: 2560-2568)。CD37及びCD20を包含する数種のB細胞抗原に対する抗体はエンドサイトーシス及び分解を起こすそれらの能力に関して研究されている(Press等、1989,Cancer Res. 49(17):4906-12, and Press等、1994, Blood. 83(5):1390-7)。抗CD37抗体MB−1は細胞表面に保持され、そしてインビトロではDaudiリンパ腫細胞中に緩徐に内在化される。MB−1抗体はまたインビトロのNHL患者細胞中では低速のエンドサイトーシス及び細胞内代謝を有している。同様の結果は、同じくリンパ腫細胞表面上に主に保持され、内在化が不良である抗CD20抗体IF5でも得られている。CD20抗体のADCは以前に研究されているが、特に非ジスルフィド又は酸安定性リンカーを使用する場合には、有意に強力な力価を示していない(例えばPolson等、2009,Cancer Res., 69(6):2358-2364参照)。これらの観察結果に鑑みて、CD37は抗体−薬品コンジュゲートのための望ましい標的とは考えられていない。

0008

従って、B細胞悪性疾患を治療するための手段としての抗体、その抗原結合フラグメント、及び抗体−薬品コンジュゲート(イムノコンジュゲート)を包含するCD37結合剤の必要性が存在している。本発明はその必要性に着目している。

0009

米国特許出願公開2007/0009519
国際公開出願WO2009/019312

先行技術

0010

Maecker等、1997FASEB J. 11:428-442
Link等、1987,J Pathol. 152:12-21
Schwartz-Albiez等、1988,J. Immunol., 140(3)905-914
Moore等、1986,J Immunol. 137(9):3013-8
vanSpriel等、2004, J Immunol., 172(5):2953-61
Angelisova1994, Immunogenetics., 39(4):249-56
Knobeloch等、2000,Mol Cell Biol., 20(15):5363-9
Leget等、1998,Curr. Opin. Oncol., 10:548-551
Zhao等、2007,Blood, 110:2569-2577
Press等、1989 J Clin Oncol. 7(8):1027-38
Press等、1993, N Engl J Med. 329(17):1219-24
Kaminski等、1992 J Clin Oncol. 10(11):1696-711
Tedder等、1989, J. Immun. 142: 2560-2568
Press等、1989, Cancer Res. 49(17):4906-12
Press等、1994, Blood. 83(5):1390-7
Polson等、2009, Cancer Res., 69(6):2358-2364

課題を解決するための手段

0011

ヒトCD37に結合する新しい抗体、これらの抗体を含むイムノコンジュゲート、及びそれらの使用方法を本明細書に記載する。新しいポリペプチド、例えばヒトCD37に結合する抗体、そのような抗体のフラグメント、及びそのような抗体に関連する他のポリペプチドも提供される。ポリペプチドをコードする核酸配列を含むポリヌクレオチド、並びにポリヌクレオチドを含むベクターも提供される。本発明のポリペプチド及び/又はポリヌクレオチドを含む細胞も更に提供される。新規なCD37抗体又はイムノコンジュゲートを含む組成物(例えば医薬組成物)も提供される。更に又、新規なCD37抗体又はイムノコンジュゲートを作成及び使用する方法、例えば腫瘍生育を抑制及び/又は癌を治療するために新規なCD37抗体又はイムノコンジュゲートを使用する方法も提供される。

0012

CD37に特異的に結合し、そして補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導することができる抗体又はその抗原結合フラグメントが提供される。一部の実施形態においては、抗体は又アポトーシス及び/又は抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘発することもできる。

0013

抗体又はその抗原結合フラグメントは、(a)配列番号55のポリペプチド及び配列番号72のポリペプチドを含む抗体;(b)配列番号59のポリペプチド及び配列番号75のポリペプチドを含む抗体;(c)配列番号61のポリペプチド及び配列番号77のポリペプチドを含む抗体;(d)配列番号64のポリペプチド及び配列番号80のポリペプチドを含む抗体;(e)配列番号66のポリペプチド及び配列番号82のポリペプチドを含む抗体;(f)配列番号68のポリペプチド及び配列番号84のポリペプチドを含む抗体;及び、(g)配列番号70のポリペプチド及び配列番号86のポリペプチドを含む抗体;よりなる群から選択される抗体と同じCD37エピトープに特異的に結合するものであることができる。

0014

一部の実施形態においては、抗体又はその抗原結合フラグメントはCD37に特異的に結合し、そして配列番号180のポリペプチドに特異的に結合する。特定の実施形態においては、抗体又はその抗原結合フラグメントは配列番号184のポリペプチドに結合しない。

0015

一部の実施形態においては、抗体又はその抗原結合フラグメントはCD37に特異的に結合し、そして抗体又はそのフラグメントは、(a)配列番号55のポリペプチド及び配列番号72のポリペプチドを含む抗体;(b)配列番号59のポリペプチド及び配列番号75のポリペプチドを含む抗体;(c)配列番号61のポリペプチド及び配列番号77のポリペプチドを含む抗体;(d)配列番号64のポリペプチド及び配列番号80のポリペプチドを含む抗体;(e)配列番号66のポリペプチド及び配列番号82のポリペプチドを含む抗体;(f)配列番号68のポリペプチド及び配列番号84のポリペプチドを含む抗体;及び、(g)配列番号70のポリペプチド及び配列番号86のポリペプチドを含む抗体;よりなる群から選択される抗体を競合的に阻害する。

0016

特定の実施形態においては、抗体又はその抗原結合フラグメントは2010年2月18日にATCC寄託されたATCC受託番号PTA−10664、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10665、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10666、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10667、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10668、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10669、及び、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10670よりなる群から選択されるハイブリドーマにより生産される。

0017

一部の実施形態においては、抗体又はその抗原結合フラグメントはCD37に特異的に結合し、そして抗体は(a)配列番号4、5及び6及び配列番号28、29及び30;(b)配列番号7、8及び9及び配列番号31、32及び33;(c)配列番号10、11及び12及び配列番号34、35及び36;(d)配列番号13、14及び15及び配列番号37、38及び39;(e)配列番号13、14及び15及び配列番号37、40及び39;(f)配列番号16、17及び18及び配列番号41、42及び43;(g)配列番号19、20及び21及び配列番号44、45及び46;(h)配列番号19、20及び21及び配列番号44、47及び46;(i)配列番号22、23及び24及び配列番号48、49及び50;(j)配列番号22、23及び24及び配列番号48、51及び50;(k)配列番号25、26及び27及び配列番号52、53及び54;及び、(l)保存的アミノ酸置換1、2、3又は4つを含む(a)〜(k)の変異体;よりなる群から選択されるポリペプチド配列を含む。

0018

その他の実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは(a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択されるポリペプチド配列に少なくとも90%同一であるか、少なくとも95%同一であるか、少なくとも99%同一であるか、又は同一であるポリペプチド配列を含む。

0019

一部の実施形態においては、抗体又はその抗原結合フラグメントはネズミ非ヒト、ヒト化、キメラリサーフシング化又はヒトのものである。

0020

一部の実施形態においては、抗体又は抗体フラグメントは架橋剤の非存在下にインビトロでCD37を発現する細胞のアポトーシスを誘導することができる。一部の実施形態においては、抗体又は抗原結合フラグメントは補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導できる。更にその他の実施形態において、抗体又は抗原結合フラグメントは抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導できる。

0021

他の実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒト又はヒト化のものであり、CD37に特異的に結合し、そして架橋剤の非存在下にインビトロでCD37を発現する細胞のアポトーシスを誘導することができる。その他の実施形態において、ヒト又はヒト化抗体又はその抗原結合フラグメントは又、補体依存性細胞傷害(CDC)を誘導でき、及び/又は、抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導できる。

0022

更に他の実施形態において、抗体又はその抗原結合フラグメントはヒトCD37及びマカクCD37に結合する。

0023

一部の実施形態においては抗体又はその抗原結合フラグメントは完全長抗体又は抗原結合フラグメントである。抗体又はその抗原結合フラグメントはFab、Fab’、F(ab’)2、Fd、単鎖Fv即ちscFv、ジスルフィド連結Fv、V−NARドメインIgNar、イントラボディー、IgGΔCH2、ミニボディー、F(ab')3、テトラボディートリアボディーダイアボディー、単ドメイン抗体、DVD−Ig、Fcab、mAb2、(scFv)2、又はscFv−Fcを含むことができる。

0024

他の実施形態において、CD37結合剤はCD37に特異的に結合するポリペプチドであり、そしてポリペプチドは(a)配列番号4、5及び6及び配列番号28、29及び30;(b)配列番号7、8及び9及び配列番号31、32及び33;(c)配列番号10、11及び12及び配列番号34、35及び36;(d)配列番号13、14及び15及び配列番号37、38及び39;(e)配列番号13、14及び15及び配列番号37、40及び39;(f)配列番号16、17及び18及び配列番号41、42及び43;(g)配列番号19、20及び21及び配列番号44、45及び46;(h)配列番号19、20及び21及び配列番号44、47及び46;(i)配列番号22、23及び24及び配列番号48、49及び50;(j)配列番号22、23及び24及び配列番号48、51及び50;(k)配列番号25、26及び27及び配列番号52、53及び54;及び、(l)保存的アミノ酸置換1、2、3又は4つを含む(a)〜(k)の変異体;よりなる群から選択される配列を含む。

0025

他の実施形態において、CD37結合剤はCD37に特異的に結合するポリペプチドであり、そしてポリペプチドは(a)配列番号55及び配列番号72;(b)配列番号56及び配列番号73;(c)配列番号57及び配列番号74;(d)配列番号58及び配列番号74;(e)配列番号59及び配列番号75;(f)配列番号60及び配列番号76;(g)配列番号61及び配列番号77;(h)配列番号62及び配列番号78;(i)配列番号63及び配列番号79;(j)配列番号64及び配列番号80;(k)配列番号65及び配列番号81;(l)配列番号66及び配列番号82;(m)配列番号67及び配列番号83;(n)配列番号68及び配列番号84;(o)配列番号69及び配列番号85;(p)配列番号70及び配列番号86;及び(q)配列番号71及び配列番号87;よりなる群から選択される配列に少なくとも90%同一であるか、少なくとも95%同一であるか、少なくとも99%同一であるか、又は同一である配列を含む。

0026

抗体又はその抗原結合フラグメント又はポリペプチドを生産する細胞もまた本明細書に記載した方法に従って作成及び使用することができる。方法は(a)そのようなCD37結合剤を生産する細胞を培養すること;及び(b)培養細胞から抗体、その抗原結合フラグメント、又はポリペプチドを単離することを含む抗体又はその抗原結合フラグメント又はポリペプチドの作成方法を提供する。

0027

一部の実施形態においては、CD37結合剤は式(A)−(L)−(C)を有するイムノコンジュゲートであり、式中:(A)はCD37結合剤であり;(L)はリンカーであり;そして、(C)は細胞傷害剤であり;そして、リンカー(L)は(A)を(C)に連結させる。

0028

一部の実施形態においては、CD37結合剤は式(A)−(L)−(C)を有するイムノコンジュゲートであり、式中:(A)はCD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントであり;(L)は切断不可能なリンカーであり;そして、(C)は細胞傷害剤であり;そして、リンカー(L)は(A)を(C)に連結させる。

0029

一部の実施形態においては、CD37結合剤は式(A)−(L)−(C)を有するイムノコンジュゲートであり、式中:(A)はCD37に特異的に結合する抗体又はその抗原結合フラグメントであり;(L)はリンカーであり;そして、(C)はマイタンシノイドであり;そして、リンカー(L)は(A)を(C)に連結させる。

0030

イムノコンジュゲートリンカーは切断不可能なリンカーであることができる。リンカーは切断可能なリンカー、切断不可能なリンカー、親水性リンカー、及びジカルボン酸系リンカーよりなる群から選択することができる。リンカーはN−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオペンタノエート(SPP);N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ブタノエート(SPDB)又はN−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)−2−スルホブタノエート(スルホ−SPDB);N−スクシンイミジル4−(マレイミドメチルシクロヘキサンカルボキシレートSMCC);N−スルホスクシンイミジル4−(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキシレート(スルホSMCC);N−スクシンイミジル4−(ヨードアセチル)−アミノベンゾエート(SIAB);及びN−スクシンイミジル−[(N−マレイミドプロピオンアミド)−テトラエチレングリコールエステル(NHS−PEG4−マレイミド)よりなる群から選択することができる。リンカーはN−スクシンイミジル−[(N−マレイミドプロピオンアミド)−テトラエチレングリコール]エステル(NHS−PEG4−マレイミド)であることができる。

0031

細胞傷害剤はマイタンシノイド、マイタンシノイド類縁体ドキソルビシン、修飾されたドキソルビシン、ベンゾジアゼピンタキソイド、CC−1065、CC−1065類縁体、デュオカルマイシン、デュオカルマイシン類縁体、カリケアマイシンドラスタチン、ドラスタチン類縁体アリスタチン、トマイマイシン誘導体、及びレプトマイシン誘導体又は剤のプロドラッグよりなる群から選択することができる。細胞傷害剤はマイタンシノイドであることができる。該細胞傷害剤はN(2’)−デアセチル−N(2’)−(3−メルカプト−1−オキソプロピル)−マイタンシン(DM1)又はN(2’)−デアセチル−N2−(4−メルカプト−4−メチル−1−オキソペンチル)−マイタンシン(DM4)であることができる。

0032

本明細書において同様に提供されるものは、CD37結合剤及び製薬上許容しうる担体を含む医薬組成物である。医薬組成物は第2の抗癌剤を含むことができる。

0033

標識されたCD37結合剤を含む診断試薬も本明細書において提供される。標識は放射標識、蛍光団発色団画像化剤及び金属イオンよりなる群から選択される。

0034

更に提供されるものはCD37結合剤を含むキットである。

0035

本明細書に記載する方法はCD37結合剤又はそれを含む医薬組成物に細胞を接触させることを含むCD37を発現する細胞の成育を阻害するための方法を包含する。

0036

方法は又、CD37結合剤又はそれを含む医薬組成物の治療有効量を患者に投与することを含む癌を有する患者を治療するための方法を提供する。

0037

方法は対象に第2の抗癌剤を投与することを含むことができる。第2の抗癌剤は化学療法剤であることができる。

0038

癌はB細胞リンパ腫、NHL、前駆性B細胞リンパ芽球性白血病/リンパ腫及び成熟B細胞新生物B細胞慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、B細胞前リンパ球性白血病リンパプラズマ細胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫FL)、低悪性度、中悪性度及び高悪性度(FL)、皮膚濾胞中心リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫、MALT型辺縁帯B細胞リンパ腫、結節性辺縁帯B細胞リンパ腫、脾臓型辺縁帯B細胞リンパ腫、ヘアリー細胞白血病びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、ブルキットリンパ腫、プラズマ細胞腫、プラズマ細胞骨髄腫移植後のリンパ増殖性障害バルデンストレームマクログロブリン血症、及び未分化大細胞リンパ腫ALCL)よりなる群から選択される癌であることができる。

0039

配列番号55〜87よりなる群から選択される配列に少なくとも90%同一であるか、少なくとも95%同一であるか、少なくとも99%同一であるか、又は同一であるポリペプチドをコードする配列を含む単離されたポリヌクレオチドもまた本明細書において提供される。ポリヌクレオチドは配列番号121〜151に少なくとも90%、少なくとも95%同一であるか、少なくとも99%同一であるか、又は同一である配列を含むことができる。

0040

ベクター及びこのようなポリヌクレオチド及びベクターを含む宿主細胞もまた本明細書において提供される。

図面の簡単な説明

0041

図1は非トランスフェクト300−19対照細胞左パネル)及びCD37発現300−19細胞(右パネル)への抗体結合に関するヒストグラムを示す。ヒストグラムは10nMのmuCD37−3、muCD37−12、muCD37−38及び一次抗体非存在の場合の染色に関するものである。
図2は非トランスフェクト300−19対照細胞(左パネル)及びCD37発現300−19細胞(右パネル)への抗体結合に関するヒストグラムを示す。ヒストグラムは10nMのmuCD37−50、muCD37−51、muCD37−56及びmuCD37−57を用いた染色に関するものである。
図3フローサイトメトリーによりアッセイした場合のWSU−DLCL−2細胞への(A)muCD37−3及びmuCD37−12及び(B)muCD37−8、muCD37−10及びmuCD37−14の結合を示す。
図4は10nMの濃度の(A)リツキシマブ、muCD37−3、muCD37−8、muCD37−10、muCD37−12又はmuCD37−14及び(B)リツキシマブhuCD37−3、muCD37−38、muCD37−50、muCD37−51、muCD37−56又はmuCD37−57と共にインキュベートしたRamosリンパ腫細胞を用いたアポトーシスの誘導を計測するためのアネキシン−Vアッセイの結果を示す。抗体非存在下(no Ab)の未投与細胞の対照試料を比較において使用する。
図5は5日間、種々の濃度のmuCD37−3、muCD37−38、muCD37−50、muCD37−51及びmuCD37−16抗体とともにインキュベートしたSU−DHL−4リンパ腫細胞に対するWST−8増殖アッセイの結果を示す。
図6は(A)CD37-3VL及び(B)CD37-3VHに関するリサーフィシング化バージョンにおけるCD37-3の表面残基及び置換リストを示す。
図7は(A)CD37-50VL及び(B)CD37-50VHに関するリサーフィシング化されたバージョンにおけるCD37-50の表面残基及び置換のリストを示す。
図8はCD37−3及びCD37-50の可変領域に関するリサーフィシング化配列の、それらのネズミ対応物:A)CD37-3軽鎖可変ドメイン;B)CD37−3重鎖可変ドメイン;C)CD37−50軽鎖可変ドメイン;D)CD37−50重鎖可変ドメインに対するアライメントを示す。ダッシュ「−」はネズミ配列との同一性を示す。
図9は(A)フローサイトメトリーでアッセイした場合のRamos細胞に対するmuCD37−3、chCD37−3、muCD37−12及びchCD37−12の直接結合アッセイ、及び(B)2nMの濃度のmuCD37−3−PEコンジュゲートの存在下のBJAB細胞へのmuCD37−3、chCD37−3、muCD37−3v1.0及びhuCD37−3v1.0を用いた競合的結合アッセイを示す。
図10はフローサイトメトリー:(A)muCD37−3、muCD37−12、muCD37−38、muCD37−50、muCD37−51、muCD37−56、muCD37−57、WR17及びTRU−016の結合、及び(B)huCD37−3、huCD37−38、huCD37−50、huCD37−51、huCD37−56及びhuCD37−57の結合によりアッセイしたマカクCD37抗原を発現する300−19細胞への抗CD37抗体の結合を示す。結合曲線を用いることにより、各抗体の見かけのKdに相当する抗体結合のEC50を求めた。
図11は種々の濃度の(A)huCD37−3、huCD37−38、huCD37−50及び(B)huCD37−51、huCD37−56、huCD37−57及びリツキシマブと共にインキュベートしたRamosリンパ腫細胞に対するアポトーシスの誘導を計測するためのアネキシン−Vアッセイの結果を示す。ヒトIgG1アイソタイプ対照抗体(huIgG対照)を投与した細胞の対照試料を比較において使用する。
図12は5日間種々の濃度のmuCD37−3、chCD37−3、huCD37−3v1.0及びhuCD37−3v1.01と共にインキュベートした(A)SU−DHL−4及び(B)DOHH−2リンパ腫細胞に対するWST−8増殖アッセイの結果を示す。
図13は5日間種々の濃度のhuCD37−3、TRU−016又はリツキシマブ抗体と共にインキュベートした(A)Granta−519及び(B)SU−DHL−4リンパ腫細胞に対するWST−8増殖アッセイの結果を示す。
図14は補体の原料としての5%ヒト血清の存在下(A)huCD37−3、huCD37−38、chCD37-12又はhuIgG1アイソタイプ対照抗体、及び(B)huCD37−38、huCD37−50、huCD37−51、huCD37−56及びhuCD37−57、huCD37−12又はhuIgG1アイソタイプ対照抗体と共にインキュベートしたRamosリンパ腫細胞に対するCDCアッセイの結果を示す。
図15エフェクター細胞としての精製ヒトNK細胞の存在下(A)huCD37−3、huCD37−38、chCD37-50、TRU−016及び(B)huCD37−51、huCD37−56、huCD37−57、TRU−016又はヒトIgG1アイソタイプ対照抗体と共にインキュベートしたDaudiリンパ腫細胞に対するADCCアッセイの結果を示す。
図16は完全長のネズミ、ヒト、及びマカカのCD37アミノ酸配列のアライメントを示す。ダッシュ「−」はネズミ配列との同一性を示す。小型及び大型の細胞外ドメインには下線を付す。
図17はヒト、組み換え体及び野生型のネズミ、マカカ及びキメラのCD37配列の大型細胞外ドメインのアライメントを示す。
図18は各抗体1.5μg/mlを用いながらフローサイトメトリーによりアッセイした場合の、(A)ヒトCD37野生型、及び(B)hCD37−M3変異体でトランスフェクトした細胞へのCD37抗体のパネルの結合を示す。
図19は各抗体1.5μg/mlを用いながらフローサイトメトリーによりアッセイした場合の、(A)hCD37−M1変異体、及び(B)hCD37−M45変異体でトランスフェクトした細胞へのCD37抗体のパネルの結合を示す。
図20はフローサイトメトリーによりアッセイした場合のBJAV細胞への結合について、(A)huCD37−3をhuCD37-3−SMCC−DM1、huCD37-3−SPP−DM1及びhuCD37-3−スルホ−mal−DM2と比較した場合、及び(B)huCD37−38をhuCD37-38−SMCC−DM1と比較した場合を示している。結合曲線を用いることにより、各々の見かけのKdに相当する抗体又はコンジュゲートの結合のEC50を求めた。
図21は(A)アポトーシスの誘導を計測するためのアネキシン−Vアッセイの結果、及び(B)CDCアッセイの結果を示す。アッセイは種々の濃度のhuCD37−3、huCD37−3−SMCC−DM1、huIgG1対照抗体、huIgG1−SMCC−DM1対照コンジュゲート、又はリツキシマブと共にインキュベートしたRamosリンパ腫細胞に対して実施した。CDCアッセイは補体の原料としての5%ヒト血清の存在下に実施した。
図22はエフェクター細胞としての精製ヒトNK細胞の存在下(A)huCD37−3、huCD37−3−SMCC−DM1、huCD37−3−PEG4−mal−DM1、TRU−016又はhuIgG1アイソタイプ対照抗体と共にインキュベートしたDaudiリンパ腫細胞、及び(B)huCD37−3、huCD37−3−SMCC−DM1、huCD37−3−PEG4−mal−DM1又はhuIgG1アイソタイプ対照抗体と共にインキュベートしたRamosリンパ腫細胞に対するADCCアッセイの結果を示す。
図23は20時間10nM濃度においてhuCD37−3、huCD37−3−SMCC−DM1、又は非結合huCD37−3−SMCC−DM1対照コンジュゲートと共にインキュベートした(A)BJAB細胞及び(B)RL細胞に対するヨウ化プロプリジウム染色を用いた細胞臭気分析の結果を示す。
図24は5日間3x10−8M〜1x10−11Mの範囲の濃度において(A)huCD37-3−SMCC−DM1、huCD37-38−SMCC−DM1、huCD37-50−SMCC−DM1、huCD37-51−SMCC−DM1、huCD37-56−SMCC−DM1、huCD37-57−SMCC−DM1とともにインキュベートしたDaudi細胞、及び(B)huCD37-3−SMCC−DM1、huCD37-38−SMCC−DM1、huCD37-50−SMCC−DM1、huCD37-51−SMCC−DM1、又は非結合huIgG1−SMCC−DM1対照コンジュゲートと共にインキュベートしたGranta−519細胞に対するWST−8細胞傷害アッセイの結果を示す。
図25はSCIマウス内に皮下移植したBJABリンパ腫細胞を用いた樹立異種移植片モデルの結果を示す。動物には、(A)huCD37-3Ab、huCD37-3−SMCC−DM1、huCD37-50Ab、huCD37-50−SMCC−DM1又は(B)huCD37-38Ab、huCD37-38−SMCC−DM1、huCD37-56Ab、huCD37-56−SMCC−DM1の何れか10mg/kgを、細胞接種後第12日に1回投与した。種々異なる投与群平均腫瘍体積腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図26はSCIDマウス内に皮下移植したBJABリンパ腫細胞を用いた樹立異種移植片試験の結果を示す。10mg/kgのhuCD37-3Ab、huCD37-3−SMCC−DM1、huCD37-3−スルホ−mal−DM4又は5mg/kgのhuCD37-3−SPP−DM1の何れかを、細胞接種後第9日に1回、動物に投与した。種々異なる投与群の平均腫瘍体積を腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図27はSCIDマウス内に皮下移植したSU−DHL−4びまん性大型B細胞リンパ腫細胞を用いた樹立異種移植片モデルの結果を示す。10mg/kgのhuCD37-3Ab、huCD37-3−SMCC−DM1、huCD37-3−スルホ−mal−DM4又は5mg/kgのhuCD37-3−SPP−DM1の何れかを、細胞接種後第17日に1回、動物に投与した。種々異なる投与群のメジアン腫瘍体積を腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図28はSCIDマウス内に皮下移植したBJABリンパ腫細胞を用いた樹立異種移植片試験の結果を示す。10mg/kgのhuCD37-3Ab、huCD37-3−SMCC−DM1又はhuCD37-3−PEG4−mal−DM4の何れかを、細胞接種後第9日に1回、動物に投与した。種々異なる投与群の平均腫瘍体積を腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図29はSCIDマウス内に皮下移植したSU−DHL−4びまん性大型B細胞リンパ腫細胞を用いた樹立異種移植片モデルの結果を示す。10mg/kgのhuCD37-3Ab、huCD37-3−SMCC−DM1又はhuCD37-3−PEG4−mal−DM4の何れかを、細胞接種後第15日に1回、動物に投与した。種々異なる投与群の平均腫瘍体積を腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図30はSCIDマウス内に皮下移植したDoHH2濾胞性B細胞リンパ腫細胞による樹立異種移植片モデルを用いたアッセイの結果を示す。動物には、接種後第12日から、(i)huCD37−3抗体10mg/kgの単回投薬、(ii)huCD37−3−SMCC−DM1コンジュゲート10mg/kgの単回投薬、(iii)3週間の期間、週2回リツキシマブ2mg/kgの6回投薬、(iv)単回40mg/kg投薬のシクロホスファミド及び0.5mg/kgのビンクリスチンと、これに平行して5回の毎日0.2mg/kg投薬のプレドニゾンCVP)の投薬法、又は(v)ベヒクル対照、の投与を開始した。種々異なる投与群のメジアン腫瘍体積を腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図31はSCIDマウス内に皮下移植したJVM3CLL細胞による樹立異種移植片モデルを用いたアッセイの結果を示す。動物には、接種後第7日から、(i)huCD37−3抗体10mg/kgの単回投薬、(ii)huCD37−3−SMCC−DM1コンジュゲート5mg/kg、(iii)huCD37−3−SMCC−DM1コンジュゲート10mg/kg、(iv)3週間の期間、週2回オファツムマブ5mg/kgの6回投薬、(v)単回50mg/kg投薬のベンダムスチン、又は(vi)ベヒクル対照、の投与を開始した。種々異なる投与群のメジアン腫瘍体積を腫瘍細胞接種後の時間に対してプロットする。
図32は種々のNHL及びCLL腫瘍細胞系統において計測したCD37及びCD20の発現レベル(A)及びこれらの細胞系統において計測したhuCD37−3−SMCC−DM1のインビトロの細胞傷害性(B)を示す。

0042

本発明はCD37発現(例えば陽性)細胞に対抗する以下の3つの細胞傷害活性:アポトーシスの誘導、ADCC及びCDCにおいて高い力価を有するCD37結合分子の新しいクラスを提供する。更に又、インビボ腫瘍モデルを用いて明らかにされる通り、抗CD37抗体のイムノコンジュゲートは意外にも良好にCD37発現細胞を殺傷する。

0043

1.定義
本発明の理解を容易にするために、多くの用語及びフレーズを以下に定義する。

0044

CD37という用語は、本明細書において使用する場合、特段の記載が無い限り、何れかのネイティブのCD37を指す。CD37は又GP52−40、白血球抗原CD37、及びテトラスパニン−26とも称される。「CD37」という用語は「完全長」の未プロセシングのCD37並びに細胞中でのプロセシングの結果として生じるCD37の何れかの形態を包含する。用語は又CD37の天然に存在する変異体、例えばスプライス変異体対立遺伝子変異体及びアイソフォームを包含する。本明細書に記載するCD37ポリペプチドは種々の原料、例えばヒト組織型から、又は、他の原料から単離することができ、或いは、組み換え又は合成の方法により調製できる。

0045

「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子の可変領域内部の抗原認識部位少なくとも1つを介して、蛋白、ポリペプチド、ペプチド炭水化物、ポリヌクレオチド、脂質又はこれらの組み合わせのような標的を認識して特異的に結合する免疫グロブリン分子を意味する。本明細書において使用する場合、「抗体」という用語は未損傷のポリクローナル抗体、未損傷のモノクローナル抗体、抗体フラグメント(例えばFab、Fab’、F(ab’)2、及びFvフラグメント)、単鎖Fv(scFv)突然変異体、少なくとも2つの未損傷抗体から形成された二重特異性抗体のような多重特異性抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、ヒト抗体、抗体の抗原決定部分を含む融合蛋白、及び、抗体が所望の生物学的活性を呈する限りにおいて、抗原認識部位を含むいずれかの他の修飾された免疫グロブリン分子を包含する。抗体は、それぞれアルファデルタイプシロンガンマ及びミューと称される自身の重鎖定常ドメインアイデンティティーに基づいて、免疫グロブリンの5主要クラス:IgAIgDIgE、IgG及びIgM、又はそのサブクラス(アイソタイプ)(例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)の何れかであることができる。異なるクラスの免疫グロブリンは異なる良く知られたサブユニット構造及び三次元配置を有する。抗体はネイキッドであるか、毒素放射性同位体等のような他の分子にコンジュゲートされていることができる。

0046

ブロッキング」抗体又は「拮抗剤」抗体とはCD37のような自身が結合する抗原の生物学的活性を阻害又は低減するものである。一部の実施形態においてはブロッキング抗体又は拮抗剤抗体は抗原の生物学的活性を実質的に、又は完全に阻害する。生物学的活性は10%、20%、30%、50%、70%、80%、90%、95%、又は100%までも低減することができる。

0047

「抗CD37抗体」又は「CD37に結合する抗体」という用語はCD37をターゲティングする場合において診断薬及び/又は治療剤として抗体が有用であるように、十分な親和性を持ってCD37に結合することができる抗体を指す。未関連の非CD37への抗CD37抗体の結合の程度は、例えばラジオイムノアッセイRIA)により計測した場合にCD37への抗体の結合の約10%未満であることができる。特定の実施形態においてはCD37に結合する抗体は≦1μM、≦100nM、≦10nM、≦1nM、又は≦0.1nMの解離定数(Kd)を有する。

0048

「抗体フラグメント」という用語は未損傷の抗体の一部分を指し、そして未損傷の抗体の抗原決定可変領域を指す。抗体フラグメントの例は、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びFvフラグメント、線状抗体、単鎖抗体、及び抗体フラグメントから形成された多重特異性抗体を包含するがこれらに限定されない。

0049

「モノクローナル抗体」とは単一の抗原決定基、即ちエピトープの高度に特異的な認識及び結合に関与する均質抗体集団を指す。これは種々異なる抗原決定基に対して指向された種々異なる抗体を典型的には包含しているポリクローナル抗体とは対照的である。「モノクローナル抗体」という用語は未損傷及び完全長のモノクローナル抗体、並びに抗体フラグメント(Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv)、単鎖(scFv)突然変異体、抗体部分を含む融合蛋白、及び抗原認識部位を含む何れかの他の修飾された免疫グロブリン分子を包含する。更に又、「モノクローナル抗体」とはハイブリドーマ、ファージ選択、組み換え発現、及びトランスジェニック動物による方法を包含するがこれらに限定されない態様の何れかにより作成された抗体を指す。

0050

「ヒト化抗体」という用語は最小限の非ヒト(例えばネズミ)配列を含有する特異的な免疫グロブリン鎖、キメラ免疫グロブリン、又はそのフラグメントである非ヒト(例えばネズミ)抗体の形態を指す。典型的にはヒト化抗体は所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト種(例えばマウス、ラットウサギハムスター)のCDRに由来する残基により、相補性決定領域(CDR)由来の残基が置き換えられているヒト免疫グロブリンである(Jones等、1986, Nature, 321:522-525; Riechmann等、1988, Nature,332:323-327; Verhoeyen等、1988, Science, 239:1534-1536)。一部の例においては、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域(FR)残基が所望の特異性、親和性及び能力を有する非ヒト種由来抗体中の相当する残基で置き換えられている。ヒト化抗体は更に抗体の特異性、親和性及び/又は能力を精鋭化及び最適化するためにFvフレームワーク内及び/又は置き換えられた非ヒト残基内部における追加的残基の置換により修飾できる。一般的にヒト化抗体は、非ヒト免疫グロブリンに相当するCDR領域の全て又は実質的に全てを含有する可変ドメイン少なくとも1つ、そして典型的には2つ又は3つの実質的に全てを含むことになり、一方FR領域の全て又は実質的に全てはヒト免疫グロブリンコンセンサス配列のものである。ヒト化抗体は又、免疫グロブリン定常領域又はドメイン(Fc)の少なくとも一部分、典型的にはヒト免疫グロブリンのものを含むこともできる。ヒト化抗体を形成するために使用される方法の例は米国特許5,225,539に記載されている。

0051

抗体の「可変領域」とは単独又は組み合わせにおいて、抗体軽鎖の可変領域又は抗体重鎖の可変領域を指す。重鎖及び軽鎖の可変領域は各々、超可変領域としても知られている3つの相補性決定領域(CDR)により連結された4つのフレームワーク領域(FR)よりなる。各鎖におけるCDRはFRにより近接して共に保持されており、そして他の鎖のCDRと共に、抗体の抗原結合部位の形成に寄与している。CDRを決定するためには少なくとも2つの手法、即ち:(1)種間の配列変動性に基づくアプローチ(即ちKabat等、Sequences of Proteins of Immunological Interest, (5th ed.,1991, National Institutes of Health, Bethesda Md.));及び(2)抗原−抗体複合体結晶学的研究に基づいたアプローチ(Al-lazikaniet al (1997) J. Molec. Biol. 273:927-948))が存在する。更に又、これらの2つのアプローチの組み合わせがCDRを決定するために当該分野で使用される場合もある。

0052

Kabatナンバリングシステムは一般的に可変ドメイン内の残基(概ね、軽鎖の残基1〜107及び重鎖の残基1〜113)を指す場合に使用される(例えばKabat等、Sequences of Immunological Interest. 5th Ed. Public HealthService, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991))。

0053

Kabatの場合のアミノ酸位置のナンバリングはKabat等、Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed.Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991)における抗体のコンピレーションの重鎖可変ドメイン又は軽鎖可変ドメインに対して使用されるナンバリングシステムである。このナンバリングシステムを使用すると、実際の線状アミノ酸配列は可変ドメインのFR又はCDRの短鎖化、又はそれへの挿入に相当する、より少数又は追加のアミノ酸を含有する場合がある。例えば、重鎖可変ドメインはH2の残基52の後の単一のアミノ酸の挿入(Kabatによる残基52a)及び重鎖FR残基82の後の挿入残基(例えばKabatによる残基82a、82b及び82c等)を包含する場合がある。残基のKabatナンバリングは「標準的」Kabatナンバリングされた配列との、抗体の配列の相同性の領域におけるアライメントにより所定の抗体について決定することができる。Chothiaは代わりに構造ループの箇所を指している(Chothiaand Lesk J. Mol. Biol. 196:901-917 (1987))。Kabatのナンバリング法を用いてナンバリングした場合のChothiaのCDR−H1ループ終点はループの長さによりH32とH34の間で変動する(その理由はKabatのナンバリング法はH35AとH35Bに挿入を置いており;35Aと35Bの何れも存在しない場合はループは32で終点となり;35Aのみが存在する場合は、ループは33で終点隣;35Aと35Bの両方が存在する場合は、ループは34で終点となる)。AbM超可変領域はKabatのCDRとChothiaの構造ループの間の妥協点を示しており、Oxford Molecular’s AbM抗体モデリングソフトウエアにより使用されている。

0054

「ヒト抗体」という用語は、ヒトにより作成された抗体、又は当該分野で知られている何れかの手法を用いて人工的に生成された抗体に相当するアミノ酸配列を有する抗体を意味する。ヒト抗体のこの定義は、未損傷又は完全長の抗体、そのフラグメント、及び/又は少なくとも1つのヒト重鎖及び/又は軽鎖のポリペプチドを含む抗体、例えばネズミ軽鎖及びヒト重鎖のポリペプチドを含む抗体を包含する。

0055

「キメラ抗体」という用語は免疫グロブリン分子のアミノ酸配列が2つ以上の種から誘導されている抗体を指す。典型的には、軽鎖及び重鎖の両方の可変領域は、所望の特異性、親和性及び能力を有する哺乳類の1種(例えばマウス、ラット、ウサギ等)から誘導された抗体の可変領域に相当し、そして、定常領域はその種における免疫応答を誘発することを回避するために別のもの(通常はヒト)から誘導された抗体中の配列に相同である。

0056

「エピトープ」又は「抗原決定基」という用語は、本明細書においては互換的に使用され、そして特定の抗体により認識され、そして特異的に結合されることができる抗原の部分を指す。抗原がポリペプチドである場合、エピトープは蛋白の3次折り畳みにより並置された連続アミノ酸及び非連続アミノ酸の両方から形成できる。連続アミノ酸から形成されたエピトープは典型的には蛋白変性時に保持されるのに対し、3次折り畳みにより形成されるエピトープは典型的には蛋白変性時に消失する。エピトープは典型的には少なくとも3つ、そしてより普通には少なくとも5又は8〜10個のアミノ酸をユニークな空間的コンホーメーションにおいて包含している。

0057

結合親和性」とは一般的に、分子(例えば抗体)の単一の結合部位とその結合相手(例えば抗原)との間の非共有結合的相互作用総計の強度を指す。特段の記載が無い限り、本明細書において使用する場合、「結合親和性」とは結合対メンバー(例えば抗体と抗原)の間の1:1相互作用を反映する内因性の結合親和性を指す。分子Xのその相手Yに対する親和性は一般的に解離定数(Kd)により表すことができる。親和性は本明細書に記載する者を含めて当該分野で知られている一般的方法により計測できる。低親和性の抗体は一般的に緩徐に抗原に結合し、そして容易に解離する傾向があるのに対し、高親和性の抗体は一般的に急速に抗原に結合し、そしてより長時間結合したままとなる傾向を有する。結合親和性を計測するための種々の方法が当該分野で知られており、それらのいずれも本発明の目的のために使用できる。特定の例示される実施形態は後述するとおりである。

0058

「より良好」とは本明細書において使用する場合、分子とその結合相手との間のより強い結合を指す。「より良好」とは本明細書において使用する場合、より小さい数のKd値により表されるより強い結合を指す。例えば、「0.6nMより良好」な抗原に対する親和性を有する抗体について、その抗原に対する抗体の親和性は<0.6nM、即ち0.59nM、0.58nM、0.57nM、等、又は0.6nM未満の何れかの値である。

0059

「特異的に結合する」とは、一般的に、抗体がその抗原結合ドメインを介してエピトープに結合すること、及び、結合が抗原結合ドメインとエピトープの間の何らかの相補性を必要とすることを意味する。この定義によれば、抗体は、それがランダムの未関連エピトープに結合するよりも更に容易にその抗原結合ドメインを介してエピトープに結合する場合にそのエピトープに「特異的に結合する」と言うことができる。「特異的に」という用語は本明細書においては、特定の抗体を特定のエピトープに結合させている相対的な親和性を評定するために使用する。例えば抗体「A」はあるエピトープに対して抗体「B」よりも高値の特異性を有すると考えてよく、或いは、抗体「A」はそれが関連するエピトープ「D」に対して有するよりも高値の特異性でエピトープ「C」部に結合すると考えてよい。

0060

優先的に結合する」とは、抗体があるエピトープに対し、関連する同様の相同又は類縁のエピトープに結合するよりも、より容易に特異的に結合することを意味する。即ち、あるエピトープに「優先的に結合する」抗体は、そのような抗体が関連エピトープに交差反応してもよいが、関連エピトープよりもそのエピトープにより結合しやすい。

0061

抗体は、レファレンス抗体のあるエピトープへの結合をある程度までブロックする域にまでそのエピトープに優先的に結合する場合に、そのエピトープへのレファレンス抗体の結合を「競合的に阻害する」と言える。競合的阻害は当該分野で知られている何れかの方法、例えば競合的ELISAアッセイにより測定してよい。抗体は、レファレンス抗体のあるエピトープへの結合を少なくとも90%、少なくとも80%、少なくとも70%、少なくとも60%、又は少なくとも50%競合的に阻害すると言ってよい。

0062

「実質的に同様」又は「実質的に同じ」というフレーズは、本明細書において使用する場合、当業者が2つの値の間の差が、その値(例えばKd値)により計測される生物学的特性の範囲内において生物学的及び/又は統計学的な有意性を殆ど又は全く有さないと考えるような、2つの数値(一般的に1つは本発明の抗体に関連するものであり、もう1つはレファレンスコンパレーター抗体に関連するもの)の間の十分高度な同様性を意味する。該2つの値の間の差は、レファレンス/コンパレーター抗体の値の関数として、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満であることができる。

0063

「単離された」ポリペプチド、抗体、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞又は組成物は、自然界で観察されない形態となっているポリペプチド、抗体、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞又は組成物である。単離されたポリペプチド、抗体、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞又は組成物はそれらが自然界で観察される形態にはそれらがもはやなりえない程度にまで精製されているものを包含する。一部の実施形態においては、単離された抗体、ポリヌクレオチド、ベクター、細胞、又は組成物は実質的に純粋である。

0064

本明細書において使用する場合、「実質的に純粋」とは少なくとも50%純粋(即ち夾雑物が存在しない)、少なくとも90%純粋、少なくとも95%純粋、少なくとも98%純粋、少なくとも99%純粋である物質を指す。

0065

「イムノコンジュゲート」又は「コンジュゲート」という用語は本明細書において使用する場合、細胞結合剤(即ち抗CD37抗体又はそのフラグメント)に連結された化合物又はその誘導体を指し、そして包括的な式:C−L−Aにより定義され、式中、C=細胞傷害物質、L=リンカー、そしてA=細胞結合剤又は抗CD37抗体又は抗体フラグメントである。イムノコンジュゲートは又、逆順序の包括的な式:A−L−Cによっても定義できる。

0066

「リンカー」とは安定な共有結合の態様において抗CD37抗体又はそのフラグメントのような細胞結合剤に、通常はマイタンシノイドのような薬物を連結することができる何れかの化学的部分である。リンカーは化合物又は抗体が活性であり続けられる条件において、酸誘導切断、光誘導切断、ペプチダーゼ誘導切断、エステラーゼ誘導切断、及びジスルフィド結合切断に対して感受性であるか、又は実質的に抵抗性であることができる。適当なリンカーは当該分野で良く知られており、そして例えばジスルフィド基チオエーテル基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基及びエステラーゼ不安定基を包含する。リンカーは又本明細書に記載する、そして当該分野で知られている荷電リンカー、及びその親水性形態を包含する。

0067

「癌」及び「癌性の」という用語は細胞集団制御不可能な細胞生育を特徴とする哺乳類における生理学的状態を指すか、これを説明するものである。癌の例は癌腫、リンパ腫、芽腫肉腫、及び白血病を包含するが、これらに限定されない。「腫瘍」及び「新生物」は前癌患部を包含する良性(非癌性)又は悪性(癌性)の何れかの過剰な細胞の生育又は増殖に起因する1つ以上の細胞を指す。治療及び/又は防止することができる「癌」又は「腫瘍形成性」疾患の例は、B細胞リンパ腫、例えばNHL、前駆性B細胞リンパ芽球性白血病/リンパ腫及び成熟B細胞新生物、例えばB細胞慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)、B細胞前リンパ球性白血病、リンパプラズマ細胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫(MCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、例えば低悪性度、中悪性度及び高悪性度(FL)、皮膚濾胞中心リンパ腫、辺縁帯B細胞リンパ腫(MALT型、結節型性及び脾臓型)、ヘアリー細胞白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、ブルキットリンパ腫、プラズマ細胞腫、プラズマ細胞骨髄腫、移植後のリンパ増殖性障害、バルデンストレームマクログロブリン血症、及び未分化大細胞リンパ腫(ALCL)を包含する。

0068

癌細胞」、「腫瘍細胞」という用語及び文法等価表現は、腫瘍細胞集団塊状物を含む非腫瘍形成性細胞及び腫瘍形成性幹細胞癌幹細胞)の両方を包含する腫瘍又は前癌性の患部から誘導された細胞の総集団を指す。本明細書において使用する場合、「腫瘍細胞」という用語は、癌幹細胞からそれらの腫瘍細胞を区別できるように更新及び分化する能力を欠いている腫瘍細胞のみを指す場合には、「非腫瘍形成性」という用語により修飾されることになる。

0069

「対象」という用語は、特定の治療のレシピエントとなるべきヒト、非ヒト霊長類げっ歯類等を包含するがこれらに限定されない何れかの動物(例えば哺乳類)を指す。典型的には、「対象」及び「患者」という用語は、ヒト対象に言及する場合には本明細書においては互換的に使用される。

0070

1つ以上の他の治療剤「と組み合わせた」投与とは、同時(並行)及び何れかの順序における連続投与を包含する。

0071

医薬品製剤」という用語は活性成分の生物学的活性を有効とする形態にあり、そして、製剤を投与する対象に対して許容できない程度毒性である追加的成分を含有しない調製物を指す。製剤は滅菌されることができる。

0072

本明細書に開示する抗体の「有効量」とは特に記載された目的を実施するために十分な量である。「有効量」は記載された目的に関連して、実験的に、そして定型的な態様において決定できる。

0073

「治療有効量」という用語は対象又は哺乳類における疾患又は障害を「治療」するために有効な抗体又は他の薬物の量を指す。癌の場合は、薬物の治療有効量はがん細胞の数を低減し;腫瘍の大きさを低減し;周辺臓器内部への癌細胞の浸潤を阻害し(即ちある程度まで緩徐化するか停止させ);腫瘍の転移を阻害し(即ちある程度まで緩徐化するか停止させ);腫瘍の生育をある程度まで阻害し;及び/又は癌に関連する症状の1つ以上をある程度まで緩和することができる。本明細書における「治療すること」の定義を参照できる。薬物が既存の癌細胞を生育を防止できる限り、それらは細胞増殖抑制性及び/又は細胞傷害性であることができる。「予防有効量」とは所望の予防結果を達成するために、必要な投薬量において必要な期間に渡り、有効な量を指す。必然的にではないが典型的には、予防用量は疾患の前、又は早期の段階において対象において使用されるため、予防有効量は治療有効量より低値となる。

0074

「標識」という用語は本明細書において使用する場合、「標識された」抗体を形成するべく抗体に直接又は間接的にコンジュゲートされる検出可能な化合物又は組成物を指す。「標識はそれ自体検出されることができる(例えば放射性同位体標識又は蛍光標識)か、又は、酵素標識の場合は、検出可能な基質化合物又は組成物の化学的改変を触媒することができる。

0075

「化学療法剤」とは作用機序に関わらず、癌の治療において有用な化学的化合物である。化学療法剤は例えば、CD20の拮抗剤、例えばリツキシマブ及びシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニソンフルダラビンエトポシドメトトレキセートレナリドミドクロラムブシルベンタムスチン、及び/又はこのような化学療法剤の修飾されたバージョンを包含する。

0076

「治療すること」又は「治療」又は「治療するため」又は「軽減すること」又は「軽減するため」等の用語は、1)診断された病理学的状態又は障害の症状の治癒、緩徐化、減少、及び/又は進行の停止を行う治療手段、及び2)ターゲティングされた病理学的状態又は障害の発症を防止及び/又は緩徐化する予防的又は防止的な手段の両方を指す。即ち、治療を必要とするものは、障害を既に有する者;障害を有し易い者;及び障害を防止すべき者を包含する。特定の実施形態においては、対象は患者が以下:癌細胞の数の減少又は完全な非存在;腫瘍の大きさの低減;例えば軟組織及び骨内部への癌の拡張を包含する周辺臓器内部への癌細胞の浸潤の阻害又は非存在;腫瘍転移の阻害又は非存在;腫瘍生育の阻害又は非存在;特定の癌に関連する症状1つ以上の緩解罹患率及び死亡率の低減;クオリティーオブライフの向上;腫瘍の腫瘍形成性、腫瘍形成頻度、又は腫瘍形成能力の低減;腫瘍中の癌幹細胞の数又は頻度の低減;腫瘍形成性細胞の非腫瘍形成性状態への分化;又は作用の何らかの組み合わせの1つ以上を呈する場合に本発明の方法に従って癌に関して良好に「治療される。

0077

本明細書において互換的に使用される「ポリヌクレオチド」又は「核酸」とは、何れかの長さのヌクレオチド重合体を指し、そしてDNA及びRNAを包含する。ヌクレオチドはデオキシリボヌクレオチドリボヌクレオチド、修飾されたヌクレオチド又は塩基、及び/又はそれらの類縁体、又はDNA又はRNAポリメラーゼにより重合体内に取り込まれることができる何れかの基質であることができる。ポリヌクレオチドは修飾されたヌクレオチド、例えばメチル化ヌクレオチド及びそれらの類縁体を含むことができる。存在する場合、ヌクレオチド構造の修飾は重合体の組み立ての前又は後に行うことができる。ヌクレオチドの配列は非ヌクレオチド成分により中断されていることができる。ポリヌクレオチドは重合の後に、例えば標識成分とのコンジュゲーションにより更に修飾されることができる。他の型の修飾は、例えば「キャップ」、天然に存在するヌクレオチド1つ以上の類縁体による置換、ヌクレオチド間修飾、例えば未荷電連結部(例えばメチルホスホネートホスホトリエステル、ホスホアミデートカーバメート等)及び荷電連結部(例えばホスホロチオエート、ホスホロジチオエート等)を有するもの、例えば蛋白のような懸垂部分を含有するもの(例えばヌクレアーゼ、毒素、抗体、シグナルペプチドポリ−L−リジン等)、インターカレーターを有する者(例えばアクリジンソラレン等)、キレート形成剤を含有するもの(例えば金属、放射活性金属、ホウ素、酸化性金属等)、アルキル化剤を含有するもの、修飾された連結部を有するもの(例えばアルファアノマー核酸等)並びにポリヌクレオチドの未修飾の形態を包含する。更に又、糖に元から存在するヒドロキシル基の何れかを例えばホスホネート基ホスフェート基で置き換えるか、標準的な保護基で保護するか、又は活性化して別のヌクレオチドへの別の連結部を調製することができ、又は固体支持体にコンジュゲートすることができる。5’及び3’末端のOHはホスホリル化するか、又は、アミン又は炭素原子1〜20個の有機キャッピング基部分で置換することができる。他のヒドロキシルもまた、標準的な保護基に誘導体化することができる。ポリヌクレオチドは又、当該分野で一般的に知られているリボース又はデオキシリボースの糖の類縁体型、例えば2’−O−メチル−、2’−O−アリル、2’−フルオロ−又は2’−アジド−リボース、カルボキシル糖類縁体、アルファアノマー型糖、エピマー型糖、例えばアラビノースキシロース又はリキソースピラノース糖、フラノース糖、セドヘプツロース非環式類縁体及び無塩基のヌクレオシド類縁体、例えばメチルリボーシドを含有できる。1つ以上のホスホジエステル連結部を代替連結基で置き換えることができる。このような代替の連結基はホスフェートがP(O)S(チオエート)、P(S)S(ジチオエート)、(O)NR2(アミデート)、P(O)R、P(O)OR’、CO又はCH2(ホルムアセタール)である実施形態を包含するがこれらに限定されず、式中各々のR又はR’は独立してH又は置換又は未置換の場合によりエーテル(−O−)連結部を含有するアルキル(1−20C)、アリールアルケニルシクロアルキルシクロアルケニル又はアラルキルである。ポリヌクレオチド中の全ての連結部が必ずしも同一である必要はない。以上の記載はRNA及びDNAを包含する本明細書において言及する全てのポリヌクレオチドに適用される。

0078

「ベクター」という用語は宿主細胞中に1つ以上の遺伝子又は配列を送達及び場合により発現することができるコンストラクトを意味する。ベクターの例はウィルスベクター、ネイキッドDNA又はRNA発現ベクタープラスミドコスミド又はファージベクターカチオン性縮合剤会合したDNA又はRNA発現ベクター、リポソーム内カプセル化されたDNA又はRNA発現ベクター、及び特定の真核生物の細胞、例えばプロデューサー細胞を包含するがこれらに限定されない。

0079

「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「蛋白」という用語は本明細書においては何れかの長さのアミノ酸の重合体を指すために互換的に使用される。重合体は直鎖又は分枝鎖であることができ、修飾されたアミノ酸を含むことができ、そして非アミノ酸により中断されることができる。用語は又、天然に、又は介入、例えばジスルフィド結合形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、ホスホリル化、又は他の何れかの操作又は修飾、例えば標識成分とのコンジュゲーションにより修飾されているアミノ酸重合体を包含する。同様に包含されるものは、例えばアミノ酸の類縁体1つ以上(例えば非天然のアミノ酸等を包含)並びに他の当該分野で知られている修飾を含有するポリペプチドである。本発明のポリペプチドは抗体に基づいているため、特定の実施形態においては、ポリペプチドは単鎖又は会合している鎖として存在することができる。

0080

2つ以上の核酸又はポリペプチドの文脈における「同一」又はパーセント「同一性」という用語は、配列同一性の部分として如何なる保存的アミノ酸置換も考慮しない場合に、最大相応が得られるように比較してアライン(必要に応じてギャップを導入)した場合に、同じであるか、又は同じであるヌクレオチド又はアミノ酸残基の特定のパーセンテージを有する2つ以上の配列又はサブ配列を指す。パーセント同一性は配列比較ソフトウエア又はアルゴリズムを用いながら、又は目視による検査により計測できる。アミノ酸又はヌクレオチド配列のアライメントを得るために使用できる種々のアルゴリズム及びソフトウエアが当該分野で知られている。そのような配列アライメントアルゴリズムの非限定的な例は、Karlin等、1993, Proc. Natl. Acad. Sci., 90:5873-5877により変更され、NBLAST及びXBLASTプログラム(Altschul等、1991,Nucleic AcidsRes., 25:3389-3402)に組み込まれたKarlin et al, 1990, Proc. Natl.Acad. Sci., 87:2264-2268に記載されているアルゴリズムである。特定の実施形態においてはGapped BLASTをAltschul等、1997,Nucleic Acids Res. 25:3389-3402に記載の通り使用できる。BLAST−2、WU−BLAST−2 (Altschul等、1996,Methods in Enzymology, 266:460-480)、ALIGN、ALIGN−2 (Genentech, South SanFrancisco, California)又はMegalign(DNASTAR)は配列をアラインするために使用できる別の好適に入手できるソフトウエアプログラムである。特定の実施形態においては、2つのヌクレオチド配列の間のパーセント同一性は、GCGソフトウエアにおけるGAPプログラムを用いながら(例えばNWSgapdna.CMPマトリックス及びギャップウエイト40、50、60、70又は90及びレングスウエイト1、2、3、4、5及び6を用いながら)求められる。特定の代替の実施形態においては、Needlemanand Wunsch (J. Mol. Biol. (48):444-453 (1970))
のアルゴリズムを組み込んだGCGソフトウエアパッケージにおけるGAPプログラムを用いることにより2つのアミノ酸配列の間のパーセント同一性を求めることができる(例えばBlossum62マトリックス又はPAM250マトリックス及びギャップウエイト16、14、12、10、8、6又は4及びレングスウエイト1、2、3、4、5を用いる)。あるいは特定の実施形態においては、ヌクレオチド又はアミノ酸配列の間のパーセント同一性はMyers and Miller (CABIOS, 4:11-17 (1989))のアルゴリズムを用いながら求める。例えばパーセント同一性はALIGNプログラム(バージョン2.0)を用いながら、そして、残基表を伴ったPAM120、ギャップレングスペナルティー12及びギャップペナルティー4を用いながら、求めることができる。特定のアライメントソフトウエアによる最大のアライメントのための適切なパラメーターは当業者が決定できる。特定の実施形態においては、アライメントソフトウエアのデフォルトパラメーターを使用する。特定の実施形態においては、第1のアミノ酸配列の第2の配列に対するパーセンテージ同一性「X」は100×(Y/Z)として計算され、式中、Yは第1及び第2の配列のアライメント(目視検査によるか特定の配列アライメントプログラムによりアラインした場合)における同一マッチとして採点されたアミノ酸残基の数であり、そしてZは第2の配列中の残基の総数である。第1の配列の長さが第2の配列より長い場合、第2の配列に対する第1の配列のパーセント同一性は第1の配列に対する第2の配列のパーセント同一性より長くなることになる。

0081

非限定的な例として、何れかの特定のポリヌクレオチドが、レファレンス配列に対して特定のパーセント配列同一性を有する(例えば少なくとも80%同一、少なくとも85%同一、少なくとも90%同一、そして一部の実施形態においては少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%同一)かは、特定の実施形態においては、Bestfitプログラムを用いて測定できる(Wisconsin Sequence Analysis Package, Version 8 for Unix(登録商標), Genetics ComputerGroup, University Research Park, 575 Science Drive, Madison, WI 53711)。Festfitは2つの配列の間の相同性の最良セグメントを見つけるためにSmithand Waterman, Advances in Applied Mathematics 2: 482 489 (1981)のローカルホモロジーアルゴリズムを使用している。Bestfit及び何れかの他の配列アライメントプログラムを用いることにより本発明に従って特定の配列がレファレンス配列に対して例えば95%同一であるかどうかを調べる場合、パラメーターは、同一性のパーセンテージがレファレンスヌクレオチド配列の完全長に渡って計算されるように、そしてレファレンス配列におけるヌクレオチドの総数の5%までの相同性におけるギャップが許容されるように設定する。

0082

一部の実施形態においては、本発明の2つの核酸又はポリペプチドは、配列比較アルゴリズムを用いるか、又は目視検査により計測した場合に最大相応が得られるように比較してアラインした場合に、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、そして一部の実施形態においては少なくとも95%、96%、97%、98%、又は99%のヌクレオチド又はアミノ酸残基の同一性を有することを意味するべく、実質的に同一という。同一性は少なくとも約10、約20、約40〜60残基長の、又はその間の何れかの整数値である配列の領域に渡って存在することができ、そして60〜80残基より長い領域、例えば少なくとも約90〜100残基に渡ることもでき、そして一部の実施形態においては、配列は例えばヌクレオチド配列のコドン領域のように、比較される配列の完全長に渡って実質的に同一である。

0083

「保存的アミノ酸置換」とは1つのアミノ酸残基が同様の側鎖を有する別のアミノ酸残基で置き換えられているものである。同様の側鎖を有するアミノ酸残基のファミリーは当該分野で定義されており、例えば、塩基性側鎖(例えばリジンアルギニンヒスチジン)、酸性側鎖(例えばアスパラギン酸グルタミン酸)、未荷電極性側鎖(例えばグリシンアスパラギングルタミンセリンスレオニンチロシンシステイン)、非極性側鎖(例えばアラニン、バアリン、ロイシンイソロイシンプロリンフェニルアラニンメチオニントリプトファン)、ベータ分枝側鎖(例えばスレオニン、バリン、イソロイシン)及び芳香族側鎖(例えばチロシン、ゲニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を包含する。例えば、チロシンに対するフェニルアラニンの置換は保存的置換である。一部の実施形態においては、本発明のポリペプチド及び抗体の配列における保存的置換は、そのアミノ酸配列を含有するポリペプチド又は抗体の、ポリペプチド又は抗体が結合する抗原、即ちCD37への結合を消失させない。抗原結合を排除しないヌクレオチド及びアミノ酸の保存的置換を識別するための方法は当該分野で良く知られている(例えばBrummell等、Biochem. 32: 1180-1 187 (1993); Kobayashi等、Protein Eng. 12(10):879-884 (1999);及びBurks等、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94:.412-417 (1997)を参照)。

0084

本開示及び請求項において使用する場合、「ある〜」、そして「その〜」という単数標記は、特段の記載が無い限り複数標記も包含するものとする。

0085

「含む」という表現で実施形態を本明細書に記載する場合は常時、「よりなる」及び/又は「より本質的になる」と言う用語において説明する別様の類似の実施形態も提供されるものと理解しなければならない。

0086

本明細書において「A及び/又はB」等のフレーズにおいて使用する場合の「及び/又は」という用語は「A及びB」、「A又はB」、「A」及び「B」の何れをも包含することを意図している。同様に「A、B及び/又はC」というフレーズにおいて使用する場合の「及び/又は」という用語は、以下の実施形態:A、B及びC;A、B又はC;A又はC;A又はB;B又はC;A及びC」;Aoyobi B;B及びC;A(単独);B(単独);及びC(単独)の各々を包含することを意図している。

0087

II.CD37結合剤
本発明はCD37に特異的に結合する剤を提供する。これらの剤は本明細書においては、「CD37結合剤」と称する。ヒト、マカカ、及びネズミCD37に関する完全長アミノ酸配列は当該分野で知られており、そしてそれぞれ配列番号1〜3で示されるとおり、本明細書において提供される。

0088

ヒトCD37:

0089

MSAQESCLSLIKYFLFVFNLFFFVLGSLIFCFGIWILIDKTSFVSFVGLAFVPLQIWSKVLAISGIFTMGIALLGCVGALKELRCLLGLYFGMLLLLFATQITLGILISTQRAQLERSLRDVVEKTIQKYGTNPEETAAEESWDYVQFQLRCCGWHYPQDWFQVLILRGNGSEAHRVPCSCYNLSATNDSTILDKVILPQLSRLGHLARSRHSADICAVPAESHIYREGCAQGLQKWLHNNLISIVGICLGVGLLELGFMTLSIFLCRNLDHVYNRLAYR(SEQID NO:1)

0090

マカカCD37:

0091

MSAQESCLSLIKYFLFVFNLFFFVILGSLIFCFGIWILIDKTSFVSFVGLAFVPLQIWSKVLAISGVFTMGLALLGCVGALKELRCLLGLYFGMLLLLFATQITLGILISTQRAQLERSLQDIVEKTIQRYHTNPEETAAEESWDYVQFQLRCCGWHSPQDWFQVLTLRGNGSEAHRVPCSCYNLSATNDSTILDKVILPQLSRLGQLARSRHSTDICAVPANSHIYREGCARSLQKWLHNNLISIVGICLGVGLLELGFMTLSIFLCRNLDHVYNRLRYR(SEQID NO:2)

0092

ネズミCD37(NP_031671)

0093

MSAQESCLSLIKYFLFVFNLFFFVLGGLIFCFGTWILIDKTSFVSFVGLSFVPLQTWSKVLAVSGVLTMALALLGCVGALKELRCLLGLYFGMLLLLFATQITLGILISTQRVRLERRVQELVLRTIQSYRTNPDETAAEESWDYAQFQLRCCGWQSPRDWNKAQMLKANESEEPFVPCSCYNSTATNDSTVFDKLFFSQLSRLGPRAKLRQTADICALPAKAHIYREGCAQSLQKWLHNNIISIVGICLGVGLLELGFMTLSIFLCRNLDHVYDRLARYR(SEQID NO:3)

0094

一部の実施形態においては、CD37結合剤は抗体、イムノコンジュゲート又はポリペプチドである。一部の実施形態においては、CD37結合剤はヒト
化抗体である。

0095

特定の実施形態においては、CD37結合剤は以下の作用、即ち:
腫瘍細胞の増殖の阻害、腫瘍内の癌幹細胞の発生頻度を低減することにより腫瘍の腫瘍形成性の低減、腫瘍生育の阻害、生存率の増大、腫瘍細胞の細胞死トリガー、腫瘍形成性細胞から非腫瘍形成性状態への分化、又は腫瘍細胞の転移の防止、の1つ以上を有する。

0096

特定の実施形態においては、CD37結合剤は補体依存性細胞傷害を誘導することができる。例えば、CD37結合剤の細胞への投与は未投与細胞の細胞生存性の約80%未満、約70%未満、約60%未満、約50%未満、約40%未満又は約35%未満まで細胞生存性を低減させるCDC活性をもたらすことができる。CD37結合剤の細胞への投与は又、未投与細胞の細胞生存性の約70〜80%、約60〜70%、約50〜60%、約40〜50%、又は約30〜40%まで細胞生存性を低減させるCDC活性をもたらすことができる。一部の特定の実施形態においては、CD37結合剤はRamos細胞において補体依存性細胞傷害を誘発することが可能である。

0097

特定の実施形態においては、CD37結合剤は抗体依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を誘導することができる。例えば、CD37結合剤の細胞への投与は少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、又は少なくとも約60%の細胞溶解を生じさせるADCC活性をもたらすことができる。CD37結合剤の細胞への投与は約10〜20%、約20〜30%、約30〜40%、又は約40〜50%の細胞溶解を生じさせるADCC活性をもたらすことができる。CD37結合剤の細胞への投与は又、約10〜50%、約20〜50%、約30〜50%、又は約40〜50%の細胞溶解を生じさせるADCC活性をもたらすことができる。一部の特定の実施形態においては、CD37結合剤はDaudi、Ramos及び/又はGranta−519細胞においてADCCを誘導することができる。

0098

一部の実施形態においては、CD37結合剤はアポトーシスを誘導することができる。例えば、CD37結合剤の細胞への投与は少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、又は少なくとも約55%の細胞においてアポトーシスを誘導できる。

0099

一部の実施形態においては、CD37結合剤は腫瘍の体積を低減することができる。腫瘍の体積を低減するCD37結合剤の能力は、例えば、対照対象のメジアン腫瘍体積で投与対象のメジアン腫瘍体積を割った値である%T/C値を計測することにより評価できる。一部の実施形態においてはCD37結合剤の投与は約55%未満、約50%未満、約45%未満、約40%未満、約35%未満、約30%未満、約25%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満又は約5%未満である%T/C値をもたらす。一部の特定の実施形態においては、CD37結合剤はBJAB異種移植片モデル及び/又はSU−DHL−4異種移植片モデルにおいて腫瘍の大きさを低減することができる。

0100

特定の実施形態においては、非とCD37に特異的に結合するイムノコンジュゲート又は他の剤は細胞傷害剤を介して細胞死をトリガーする。例えば、特定の実施形態においては、ヒトCD37抗体に対する抗体は、蛋白内在化によりCD37を発現している腫瘍細胞において活性化されるマイタンシノイドにコンジュゲートされる。特定の代替の実施形態においては、剤又は抗体はコンジュゲートされない。

0101

特定の実施形態においては、CD37結合剤は腫瘍生育を阻害することができる。特定の実施形態においては、CD37結合剤はインビボで(例えば異種移植片マウスモデル及び/又は癌を有するヒトにおいて)腫瘍生育を阻害することができる。

0102

CD37結合剤はCD37抗体であるCD37−3、CD37−12、CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57及びそのフラグメント、変異体及び誘導体を包含する。CD37結合剤は又CD37−3、CD37−12、CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57よりなる群から選択される抗体と同じCD37エピトープに特異的に結合するCD37結合剤を包含する。CD37結合剤は又CD37−3、CD37−12、CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57よりなる群から選択される抗体を競合的に阻害するCD37結合剤を包含する。

0103

一部の特定の実施形態においてはCD37へのCD37結合剤の結合はヒトCD37アミノ酸109〜138を必要としない。即ち、CD37結合剤は配列番号180のアミノ酸配列を含むポリペプチドに結合する。他の実施形態において、CD37へのCD37結合剤の結合はヒトCD37アミノ酸202〜243の突然変異により途絶される。即ち、一部のCD37結合剤は配列番号184のアミノ酸配列を含むポリペプチドに結合しない。

0104

一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号180のポリペプチド及び配列番号183のポリペプチドには結合するが、配列番号184のポリペプチドには結合しない。

0105

一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号190のポリペプチドに結合する。一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号190のポリペプチド及び配列番号189のポリペプチドに結合する。一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号190のポリペプチド及び配列番号188のポリペプチドに結合する。

0106

一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号192のポリペプチドに結合するが、配列番号194のポリペプチドには結合しない。一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号193のポリペプチドに結合するが、配列番号194のポリペプチドには結合しない。

0107

特定のCD37結合剤が結合するCD37ペプチドフラグメントは、配列番号1のアミノ酸200〜243、配列番号1のアミノ酸202〜220、又は配列番号1のアミノ酸221〜243を含むか、本質的にこれよりなるか、これよりなるCD37フラグメントを包含するがこれらに限定されない。一部の実施形態においては、CD37結合剤は配列番号1のアミノ酸202〜243を含むヒトCD37エピトープに特異的に結合する。一部の実施形態においては、CD37へのCD37結合剤の結合は配列番号1のアミノ酸202〜243を必要とする。一部の実施形態においては、CD37へのCD37結合剤の結合は配列番号1のアミノ酸200〜220を必要とする。一部の実施形態においては、CD37へのCD37結合剤の結合は配列番号1のアミノ酸221〜243を必要とする。

0108

CD37結合剤は又、CD37−3、CD37−12、CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56又はCD37−57の重鎖及び軽鎖CDR配列を含むCD37結合剤を包含する。CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57の重鎖及び軽鎖CDRは関連する配列を含有する。従ってCD37結合剤は又、CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57のアライメントにより得られるコンセンサス配列を含む重鎖及び軽鎖のCDR配列も含むことができる。CD37−3、CD37−12、CD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57のCDR配列並びにCD37−38、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57のコンセンサス配列を以下の表1及び2に示す。

0109

CD37結合分子はCDR当たり4つまで(即ち0、1、2、3又は4つ)の保存的アミノ酸置換を有するCD37−3、CD37−12、CD37−50、CD37−51、CD37−56又はCD37−57を含むCD37に特異的に結合する抗体又は抗原結合フラグメントであることができる。

0110

ポリペプチドは本明細書に記載する個々の可変軽鎖又は可変重鎖の1つを含むことができる。抗体及びポリペプチドは又、可変軽鎖及び可変重鎖の両方を含むこともできる。ネズミ、キメラ、及びヒト化CD37−3、CD37−12、CD37−50、CD37−51、CD37−56又はCD37−57抗体の可変軽鎖及び可変重鎖を以下の表3及び4に示す。

0111

同様に提供されるものは(a)配列番号55〜71と少なくとも約90%の配列同一性を有するポリペプチド;及び/又は(b)配列番号72〜87と少なくとも約90%の配列同一性を有するポリペプチドを含むポリペプチドである。特定の実施形態においては、ポリペプチドは配列番号55〜71と少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%又は少なくとも約99%の配列同一性を有するポリペプチドを含む。即ち、特定の実施形態においては、ポリペプチドは(a)配列番号55〜71と少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチド;及び/又は(b)配列番号72〜87と少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドを含む。特定の実施形態においてはポリペプチドは(a)配列番号55〜71のアミノ酸配列を有するポリペプチド;及び/又は(b)配列番号72〜87のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。特定の実施形態においては、ポリペプチドは抗体であり、及び/又は、ポリペプチドはCD37に特異的に結合する。特定の実施形態においては、ポリペプチドはCD37に特異的に結合するネズミ、キメラ、又はヒト化抗体である。特定の実施形態においては、配列番号55〜87と配列同一性の特定のパーセンテージを有するポリペプチドは、保存的アミノ酸置換のみにより、配列番号55〜87と異なっている。

0112

ポリペプチドは本明細書に記載する個々の軽鎖又は重鎖の1つを含むことができる。抗体及びポリペプチドは軽鎖及び重鎖の両方を含むこともできる。ネズミ、キメラ及びヒト化CD37−3、CD37−12、CD37−50、CD37−51、CD37−56及びCD37−57抗体の軽鎖及び可変鎖の配列を以下の表5及び6に示す。

0113

同様に提供されるものは(a)配列番号88〜104と少なくとも約90%の配列同一性を有するポリペプチド;及び/又は(b)配列番号105〜120と少なくとも約90%の配列同一性を有するポリペプチドを含むポリペプチドである。特定の実施形態においては、ポリペプチドは配列番号88〜104と少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%又は少なくとも約99%の配列同一性を有するポリペプチドを含む。即ち、特定の実施形態においては、ポリペプチドは(a)配列番号88〜104と少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチド;及び/又は(b)配列番号105〜120と少なくとも約95%の配列同一性を有するポリペプチドを含む。特定の実施形態においてはポリペプチドは(a)配列番号88〜104のアミノ酸配列を有するポリペプチド;及び/又は(b)配列番号105〜120のアミノ酸配列を有するポリペプチドを含む。特定の実施形態においては、ポリペプチドは抗体であり、及び/又は、ポリペプチドはCD37に特異的に結合する。特定の実施形態においては、ポリペプチドはCD37に特異的に結合するネズミ、キメラ、又はヒト化抗体である。特定の実施形態においては、配列番号88〜120と配列同一性の特定のパーセンテージを有するポリペプチドは、保存的アミノ酸置換のみにより、配列番号88〜120と異なっている。

0114

特定の実施形態においては、CD37抗体は
2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10664、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10665、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10666、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10667、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10668、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10669、及び、2010年2月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10670よりなる群から選択されるハイブリドーマにより生産される抗体であることができる(ATCC、10801 University Boulevard, Manassas, Virginia 20110))。特定の実施形態においては、抗体はPTA−10665、PTA−10666、PTA−10667、PTA−10668、PTA−10669及びPTA−10679よりなる群から選択されるハイブリドーマから生産された抗体のVH−CDR及びVL−CDRを含む。

0115

特定の実施形態においては、CD37抗体は組み換えプラスミドDNAphuCD37−3LC(2010年3月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10722)によりコードされる軽鎖を含むことができる。特定の実施形態においては、CD37抗体は組み換えプラスミドDNAphuCD37−3HCv.1.0.(2010年3月18日にATCCに寄託されたATCC受託番号PTA−10723)によりコードされる重鎖を含むことができる。特定の実施形態においては、CD37抗体は組み換えプラスミドDNAphuCD37−3LC(PTA−10722)によりコードされる軽鎖及び組み換えプラスミドDNAphuCD37−3HCv.1.0.(PTA−10723)によりコードされる重鎖を含むことができる。特定の実施形態においては、CD37抗体は組み換えプラスミドDNAphuCD37−3LC(PTA−10722)によりコードされるVL−CDR及び組み換えプラスミドDNAphuCD37−3HCv.1.0.(PTA−10723)によりコードされるVH−CDRを含むことができる。

0116

モノクローナル抗体はハイブリドーマ法、例えばKohler and Milstein (1975) Nature 256:495に記載のものを用いながら調製できる。ハイブリドーマ法を用いながら、マウス、ハムスター又は他の適切な宿主動物を上記した通り免疫化することにより免疫化抗原に特異的に結合するすることになる抗体のリンパ球による生産を誘発する。リンパ球はインビトロで免疫化することもできる。免疫化の後、リンパ球を単離し、そして例えばポリエチレングリコールを用いながら適当なミエローマ細胞系統と融合することによりハイブリドーマを形成し、これを次に未融合のリンパ球及びミエローマ細胞から選別する。免疫沈降イムノブロッティングによるか、又はインビトロの結合試験(例えばラジオイムノアッセイ(RIA);酵素結合免疫吸着試験(ELISA))により決定される選択された抗原に対して特異的に指向されたモノクローナル抗体を生産するハイブリドーマは、その後、インビトロの培養で標準的な方法を用いながら(Goding,Monoclonal Antibodies: Principles and Practice, Academic Press, 1986)又はインビボで動物中の腹水腫瘍として増殖され得る。次にモノクローナル抗体は、上記においてポリクローナル抗体に関して説明したとおり、培地又は腹水から精製されえる。

0117

或いは、モノクローナル抗体は又、米国特許4,816,567に記載の通り組み換えDNA法を用いて作成することもできる。モノクローナル抗体をコードするポリヌクレオチドを、抗体の重鎖及び軽鎖をコードする遺伝子を特異的に増幅するオリゴヌクレオチドプライマーを用いたRT−PCR等により成熟B細胞又はハイブリドーマから単離し、そしてその配列を従来の操作法を用いながら決定する。次に重鎖及び軽鎖をコードする単離されたポリヌクレオチドを適当な発現ベクター内にクローニングし、そしてこれが、別様には免疫グロブリン蛋白を生産しないE・コリ細胞サルOS細胞チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、又はミエローマ細胞のような宿主細胞内にトランスフェクトされた場合に、モノクローナル抗体が宿主細胞により形成される。更に又、所望の種の組み換えモノクローナル抗体又はそのフラグメントは記載された所望の種のCDRを発現するファージディスプレイライブラリから単離で切る(McCafferty等、1990, Nature, 348:552-554; Clackson等、1991, Nature,352:624-628;及びMarks等、1991, J. Mol. Biol., 222:581-597)。

0118

モノクローナル抗体をコードするポリヌクレオチドは更に、組み換えDNA技術を用いながら多くの種々異なる態様において修飾することにより代替の抗体を形成することができる。一部の実施形態においては、例えばマウスモノクローナル抗体の軽鎖及び重鎖の定常ドメインを、1)キメラ抗体を形成するために例えばヒト抗体のこれらの領域に対して、又は2)融合抗体を形成するために非免疫グロブリンポリペプチドに対して、置換することができる。一部の実施形態においては、定常領域をトランケーションするか除去することにより、モノクローナル抗体の所望の抗体フラグメントを形成する。可変領域の部位指向性又は高密度突然変異誘発を用いることによりモノクローナル抗体の特異性、親和性等を最適化することができる。

0119

一部の実施形態においては、ヒトCD37ン意対するモノクローナル抗体はヒト化抗体である。特定の実施形態においては、そのような抗体を治療上使用することにより、ヒト対象への投与時の抗原性及びHAMA(ヒト抗マウス抗体)応答を低減する。ヒト化抗体は当該分野で知られている種々の手法を用いながら生産することができる。特定の代替実施形態においては、CD37に対する抗体はヒト抗体である。

0120

ヒト抗体は当該分野で知られている種々の手法を用いながら直接調製することができる。インビトロで免疫化された、又は標的抗原に対して指向された抗体を生産する免疫化個体から単離された不朽化ヒトBリンパ球を形成できる(例えばCole等、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy, Alan R. Liss, p. 77(1985); Boemer等、1991, J. Immunol., 147 (1):86-95;及び米国特許5,750,373参照)。更に又、ヒト抗体は例えばVaughan等、1996,Nat. Biotech., 14:309-314, Sheets等、1998, Proc. Nat’l. Acad. Sci., 95:6157-6162,Hoogenboom and Winter, 1991, J. Mol. Biol., 227:381, and Marks等、1991, J. Mol.Biol., 222:581に記載のように、ファージライブラリがヒト抗体を発現するそのファージライブラリから選択できる。抗体ファージライブラリの形成及び使用のための手法は又、米国特許5,969,108,6,172,197,5,885,793,6,521,404;6,544,731;6,555,313;6,582,915;6,593,081;6,300,064;6,653,068;6,706,484;及び7,264,963;及びRothe等、2007, J. Mol. Bio., doi:10.1016/j.jmb.2007.12.018にも記載されている(これらの各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる)。アフィニティー成熟法及び鎖シャフリング法(Marks等、1992,Bio/Technology 10:779-783;参照により全体が本明細書に組み込まれる)が当該分野で知られ手織り、そして高親和性のヒト抗体を形成するために使用できる。

0121

ヒト化抗体は又、内因性免疫グロブリン生産の非存在下でヒト抗体の完全レパートリーを生産することが免疫化により可能であるヒト免疫グロブリン遺伝子座を含有するトランスジェニックマウスにおいて作成することができる。このアプローチは米国特許5,545,807;5,545,806;5,569,825;5,625,126;5,633,425;及び5,661,016に記載されている。

0122

本発明は又CD37を特異的に認識する二重特異性抗体も包含する。二重特異性抗体は少なくとも2つの異なるエピトープを特異的に認識して結合することができる抗体である。異なるエピトープは同じ分子(例えば同じCD37)内、又は、例えば抗体がCD37、並びに1)T細胞受容体(例えばCD3)又はFc受容体(例えばCD64、CD32又はCD16)のような白血球上のエフェクター分子、又は2)後に詳述する細胞傷害剤を特異的に認識して結合する両方の場合のように、異なる分子上にあることができる。

0123

例示される二重特異性抗体は2つの異なるエピトープに結合することができ、その少なくとも1つは本発明のポリペプチド中で生じる。或いは、免疫グロブリン分子の抗抗原性アームは、T細胞受容体分子(例えばCD2、CD3、CD28又はB7)又はIgGに対するFc受容体のような白血球上のトリガリング分子に結合するアームと組み合わせることにより特定の抗原を発現する細胞に細胞防御機序を集中させることができる。二重特異性抗体は又特定の抗原を発現する細胞に細胞傷害剤を指向させるために使用できる。これらの抗体は抗原結合アーム及び細胞傷害剤又はEOTUBE、DPTA、DOTA又はTETAのような放射性各種キレート形成剤に結合するアームを保有している。二重特異性抗体を作成するための手法は当該分野で一般的である(Millstein等、1983, Nature 305:537-539; Brennan等、1985, Science 229:81;Suresh et al, 1986, Methodsin Enzymol. 121:120; Traunecker等、1991,EMBO J.10:3655-3659; Shalaby等、1992, J. Exp. Med. 175:217-225; Kostelny等、1992, J.Immunol. 148:1547-1553; Gruber等、1994, J. Immunol. 152:5368;及び米国特許5,731,168)。2価より高価の抗体もまた意図される。例えば3重特異性抗体を調製できる(Tutt等、J.Immunol. 147:60 (1991))。即ち、特定の実施形態においては、CD37に対する抗体は多重特異性である。

0124

特定の実施形態においては、例えば腫瘍貫通性を増大させるための抗体フラグメントが提供される。抗体フラグメントの生産のための種々の手法が知られている。伝統的にはこれらのフラグメントは未損傷の抗体の蛋白分解性の消化を介して誘導される(例えばMorimoto等、1993, Journal of Biochemical and Biophysical Methods24:107-117; Brennan等、1985, Science, 229:81)。特定の実施形態においては、抗体フラグメントは組み換えにより生産される。Fab、Fv及びscFv抗体フラグメントは全てE・コリ又は他の宿主細胞中で発現され、これらより分泌されることができ、これによりこれらのフラグメントの大量の生産が可能となる。そのような抗体フラグメントは上記考察した抗体ファージライブラリから単離することもできる。抗体フラグメントは又例えば米国特許5,641,870に記載の通り線状抗体であることもでき、そして単一特異性又は二重特異性であることができる。抗体フラグメントの生産のための他の手法は当業者の知る通りである。

0125

本発明によればCD37に特異的な単鎖抗体の生産のために手法を適合させることができる(米国特許4,946,778参照)。更に又、方法をFab発現ライブラリ構築(Huse,等、Science 246:1275-1281 (1989))のために適合させることによりCD37に対して所望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメント、その誘導体、フラグメント、類縁体又は相同体の迅速で効果的な識別が可能となる。抗体フラグメントは当該分野の手法により生産でき、例えば限定しないが(a)抗体分子ペプシン消化により生産されるF(ab’)2フラグメント;(b)F(ab’)2フラグメントのジスルフィド架橋還元することにより形成されるFabフラグメント、(c)パパイン及び還元剤による抗体分子の処理により形成されるFabフラグメント、及び(d)Fvフラグメントが包含されるがこれらに限定されない。

0126

特に抗体フラグメントの場合は、その血清中半減期を増大させるために抗体を修飾することが更に望ましい場合がある。これは例えば抗体フラグメントにおける適切な領域の突然変異による抗体フラグメント内へのサルベージ受容体結合エピトープの取り込みにより、又は、エピトープをペプチドタグ内に取り込み、次にこれを末端又は中央の何れかにおいて抗体フラグメントに融合させること(例えばDNA又はペプチド合成による)により達成できる。

0127

テロコンジュゲート抗体も又、本発明の範囲に包含される。ヘテロコンジュゲート抗体は2つの共有結合的に連結された抗体より成る。そのような抗体は例えば望ましくない細胞に免疫細胞をターゲティングするために提案されている(米国特許4,676,980)。合成蛋白化学における知られた方法、例えば架橋剤を使用するものを用いながらインビトロで抗体を調整することが可能であることも意図している。例えば、ジスルフィド交換反応を用いて、又はチオエーテル結合を形成することにより、免疫毒素を構築することができる。この目的のための適当な試薬の例は、イミノチオレート及びメチル−4−メルカプトブチルイミデートを包含する。

0128

本発明の目的のためには、修飾された抗体はヒトCD37のポリペプチドとの抗体の会合をもたらす可変領域の何れかの型を含むことができることは当然である。この点に関し、可変領域は、体液性応答を生じさせ、そして所望の腫瘍会合抗原に対する免疫グロブリンを発生させるように誘導することができる哺乳類の何れかの型を含むか、これから誘導することができる。即ち、修飾された抗体の可変領域は例えば、ヒト、ネズミ、非ヒト霊長類(例えばカニクイザル、マカク等)又はオオカミ起源のものであることができる。一部の実施形態においては、修飾された免疫グロブリンの可変領域及び定常領域の両方がヒトのものである。他の実施形態において、適合性抗体(通常は非ヒト原料から誘導)の可変領域を、操作又は特別調整することにより結合特性を向上させるか、又は分子の免疫原性を低減することができる。この点に関し、本発明において有用な可変領域はヒト化されるか、又は別様にインポートされたアミノ酸配列の包含を介して改変することができる。

0129

特定の実施形態においては、重鎖及び軽鎖の両方における可変ドメインはCDR1つ以上の少なくとも部分的な置き換えにより、そして必要に応じて部分的なフレームワーク領域の置き換え及び配列変化により、改変される。CDRはフレームワーク領域の誘導元の抗体と同じクラス、更にはサブクラスの抗体から誘導できるが、異なるクラスの抗体から、そして恐らくは異なる種に由来する抗体から、CDRを誘導することも意図される。ある可変ドメインの抗原結合能力を別のものに転移させるためにドナーの可変領域由来の完全なCDRでCDRの全てを置き換えることが常時必要なわけではない。寧ろ、一部の場合においては、抗原結合部位の活性を維持するために必要な残基を転移させる必要があるのみである。米国特許5,585,089、5,693,761及び5,693,762に記載されている説明によれば、これは、定型的な実験を実施することによるか、又は、低減された免疫原性を有する機能的抗体を得るための試行錯誤の試験を行うことにより、当業者の能力の範囲内で十分行える。

0130

可変領域の改変にも関わらず、当業者の知る通り、本発明の修飾された抗体は、ネイティブ又は未改変の定常領域を含むほぼ同じ免疫原性の抗体と比較した場合に増強された腫瘍局在化又は低減された血清中半減期のような所望の生化学的特性を提供できるように、定常領域ドメインの1つ以上の少なくとも部分が欠失又は別様に改変されている抗体(例えば完全長抗体又はその免疫反応性フラグメント)を含むことになる。一部の実施形態においては、修飾された抗体の定常領域はヒト定常領域を含むことになる。本発明と適合する定常領域への修飾は、1つ以上のドメインにおける1つ以上アミノ酸の付加、欠失又は置換を含む。即ち、本明細書に開示された修飾された抗体は3つの重鎖定常ドメイン(CH1、CH2又はCH3)の1つ以上に対する、及び/又は軽鎖定常ドメイン(CL)に対する改変又は修飾を含むことができる。一部の実施形態においては、1つ以上のドメインが部分的又は全体的に欠失している修飾された定常領域が意図される。一部の実施形態においては、修飾された抗体は全CH2ドメインが除去されているドメイン欠失のコンストラクト又は変異体を含むことになる(ΔCH2コンストラクト)。一部の実施形態においては、省かれた定常領域ドメインは、非存在定常領域により典型的には付与される分子柔軟性の一部を与える短いアミノ酸スペーサー(例えば10残基)により置き換えられることになる。

0131

それらの配置の他に、定常領域は数種のエフェクター機能を媒介することも当該分野で知られている。例えば抗体への補体のC1成分の結合は補体系を活性化させる。補体の活性化は細胞病原体オプソニン作用及び溶解において重要である。補体の活性化は又、炎症応答刺激し、そして自己免疫過敏症に関与する場合もある。更に又、抗体はFc領域を介して細胞に結合し、その際、細胞上のFc受容体(FcR)に結合する抗体Fc領域上にFc受容体部位がある。IgG(ガンマ受容体)、IgE(イータ受容体)、IgA(アルファ受容体)及びIgM(ミュウ受容体)を包含する抗体の種々異なるクラスに対して特異的な多くのFc受容体が存在する。細胞表面上のFc受容体への抗体の結合は多くの重要で多様な生物学的応答、例えば抗体被覆粒子囲い込み破壊免疫複合体クリアランス、抗体被覆標的細胞のキラー細胞による溶解(抗体依存性細胞媒介性細胞傷害、即ちADCCと称される)、炎症メディエーターの放出、胎盤転移及び免疫グロブリン生産の制御をトリガーする。

0132

特定の実施形態においては、CD37結合抗体は改変されたエフェクター機能をもたらし、次にこれが投与された抗体の生物学的プロファイルに影響する。例えば定常領域ドメインの欠失又は不活性化点突然変異又は他の手段を介する)は循環中の修飾された抗体のFc受容体結合を低減し、これにより腫瘍の局在化を増強することができる。他の例においては、本発明と矛盾しない定常領域の修飾は補体結合を緩和し、そしてこれにより血清中半減期及びコンジュゲートした細胞毒の非特異的会合を低減する。定常領域の更に別の修飾は、増大した抗原特異性又は抗体柔軟性に起因する増強された局在化をもたらすジスルフィド連結部又はオリゴ糖部分を排除するために使用できる。同様に、本発明に従った定常領域の修飾は、当業者の知見の範囲内に十分含まれる良く知られた生化学的又は分子操作の手法を用いながら容易に作成できる。

0133

特定の実施形態においては、抗体であるCD37結合剤は1つ以上のエフェクター機能を有さない。例えば、一部の実施形態においては、抗体は抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)活性を有さず、及び/又は、補体依存性細胞傷害(CDC)活性を有さない。特定の実施形態においては、抗体はFc受容体及び/又は補体因子に結合しない。特定の実施形態においては、抗体はエフェクター機能を有さない。

0134

特定の実施形態においては、修飾された抗体は、それぞれの修飾された抗体のヒンジ領域に直接CH3ドメインを融合するように操作されることができることになる。別のコンストラクトにおいては、ヒンジ領域及び修飾されたCH2及び/又はCH3ドメインの間にペプチドスペーサーを与えることが望ましい場合がある。例えば、適合性のあるコンストラクトはCH2ドメインが欠失しており、そして残りのCH3ドメイン(修飾又は未修飾)が5〜20アミノ酸スペーサーでヒンジ領域に連結されているように発現させることができる。そのようなスペーサーは例えば定常ドメインの調節エレメント使用可能な状態のままであること、又は、ヒンジ領域が柔軟性を維持していることを確保するために、付加させることができる。しかしながら、アミノ酸スペーサーは一部の場合においては免疫原性であることがわかっており、そしてコンストラクトに対する望ましくない免疫応答を誘発することに留意しなければならない。したがって、特定の実施形態においては、コンストラクトに付加された何れのスペーサーも、修飾された抗体の所望の生化学的品質を維持するために比較的非免疫原性となるか、又は全体が省略されることになる。

0135

全定常領域ドメインの欠失のほかに、当然ながら、本発明の抗体は数個、更には単一のアミノ酸の部分的欠失又は置換により与えられる場合もある。例えば、CH2ドメインの選択された区域内の単一のアミノ酸の突然変異がFc結合を実質的に低減し、そしてこれにより腫瘍局在化を増強するために十分であることができる。同様に修飾すべきエフェクター機能(例えば補体CLQ結合)を制御する定常領域ドメイン1つ以上の部分を単に欠失させることが望ましい場合がある。そのような定常領域の部分的欠失は抗体の選択された特性(血清中半減期)を向上させつつ、対象の定常領域ドメインに関連する他の所望の機能は未損傷のままとすることができる。更に又、前述の通り、開示された抗体の定常領域は結果として生じるコンストラクトのプロファイルを増強させる突然変異又はアミノ酸1つ以上の置換を介して修飾できる。この点に関し、保存された結合部位により与えられる活性(例えばFc結合)を途絶しつつ、修飾された抗体の配置及び免疫原性プロファイルを実質的に維持することが可能となる。特定の実施形態は、エフェクター機能の低下又は上昇のような所望の特性を増強するか、又はより多くの細胞毒又は炭水化物の結合を可能とするために、定常領域へのアミノ酸1つ以上の付加を含むことができる。そのような実施形態において、選択された定常領域ドメインから誘導される特定の配列を挿入又は複製することが望ましい場合がある。

0136

本発明は更に本明細書に記載したキメラ、ヒト化及びヒトの抗体又はその抗体フラグメントに実質的に相同である変異体及び等価物を包含する。これらは例えば、保存的置換突然変異、即ち、アミノ酸1つ以上の同様のアミノ酸による置換を含むことができる。例えば保存的置換はあるアミノ酸の同じ一般的クラス内の別のものによる、例えばある酸性アミノ酸の別の酸性アミノ酸による
、ある塩基性アミノ酸の別の塩基性アミノ酸による、又は、ある中性アミノ酸の別の中性アミノ酸による置換を指す。保存的アミノ酸置換が意図するものは当該分野で良く知られている。

0137

本発明のポリペプチドはヒトCD37に対する抗体又はそのフラグメントを含む組み換えポリペプチド、天然ポリペプチド、又は合成のポリペプチドであることができる。当該分野で知られるとおり、本発明の一部のアミノ酸配列は蛋白の構造又は機能に大きく影響することなく変動させることができる。即ち、本発明は更にCD37蛋白に対する抗体又はそのフラグメントの実質的な活性を示すか、又はその領域を含む、ポリペプチドの変形例も包含する。そのような突然変異体は欠失、挿入、反転、反復及び型置換を包含する。

0138

ポリペプチド及び類縁体は更に、通常では蛋白の部分ではない追加的な化学部分を含有するように修飾できる。これらの誘導体化された部分は蛋白の溶解性生物学的半減期、又は吸収を向上させることができる。部分は又、蛋白の何らかの望ましくない副作用等を低減又は排除することもできる。これらの部分の概説REMINGTON'SPHARMACEUTICAL SCIENCES, 20th ed., Mack Publishing Co.,Easton, PA (2000)に記載されている。

0139

本明細書に記載する単離されたポリペプチドは当該分野で知られている何れかの適当な方法により生産できる。そのような方法は直接の蛋白合成の方法から、単離されたポリペプチド配列をコードし、これらの配列を適当な形質転換宿主中で発現するDNA配列を構築することまで様々である。一部の実施形態においてはDNA配列は目的の野生型蛋白をコードするDNA配列を単離又は合成することにより組み換え技術を用いながら構築される。場合により、配列を部位特異的突然変異誘発により突然変異誘発することによりその機能的類縁体を得ることができる。例えばZoeller等、Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 81:5662-5066 (1984) 及び米国特許4,588,585を参照できる。

0140

一部の実施形態においては目的のポリペプチドをコードするDNA配列はオリゴヌクレオチド合成器を用いた化学合成により構築される。そのようなオリゴヌクレオチドは、所望のポリペプチドのアミノ酸配列に基づいて、そして目的の組み換えポリペプチドが生産されることになる宿主細胞にとって好都合なコドンを選択しながら、設計することができる。標準的な方法は目的の単離されたポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド配列を合成するために適用できる。例えば完全なアミノ酸配列を用いて戻し翻訳された遺伝子を構築できる。更に又、特定の単離されたポリペプチドに関してコードしているヌクレオチド配列を含有するDNAオリゴマーを合成できる。例えば、所望のポリペプチドの部分に関してコードしている数種の小型のオリゴヌクレオチドを合成し、次にライゲーションすることができる。個々のオリゴヌクレオチドは典型的には相補的組み立てのための5’又は3’オーバーハングを含有する。

0141

組み立て(合成、部位指向性突然変異誘発又は他の方法による)の後、目的の特定の単離されたポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を発現ベクター内に挿入し、そして所望の宿主中での蛋白の発現のために適切である発現制御配列作動可能に連結することになる。適当な組み立ては、ヌクレオチド配列決定、制限マッピング、及び適当な宿主における生物学的に活性なポリペプチドの発現により確認できる。当該分野で良く知られている通り、宿主中でのトランスフェクトされた遺伝子の高い発現レベルを得るためには、遺伝子は選択された発現宿主中で機能的である転写及び翻訳発現制御配列に作動可能に連結していなければならない。

0142

特定の実施形態においては、組み換え発現ベクターはヒトCD37に対する抗体又はそのフラグメントをコードするDNAを増幅して発現させるために使用される。組み換え発現ベクターは哺乳類、微生物ウィルス又は昆虫の遺伝子から誘導された適当な転写又は翻訳調節エレメントに作動可能に連結した抗CD37抗体又はそのフラグメントのポリペプチド鎖をコードする合成又はcDNA誘導のDNAフラグメントを有する複製可能なDNAコンストラクトである。転写ユニットは一般的に、(1)遺伝子エレメント又は遺伝子発現において調節的役割を有するエレメント、例えば転写プロモーター又はエンハンサー、(2)mRNAに転写され、そして蛋白に翻訳される構造又はコーディング配列、及び(3)以下に詳述する適切な転写及び翻訳の開始および終止配列組み立て物を含む。そのような調節エレメントは転写を制御するためのオペレーター配列を包含できる。複製起点により通常は付与される宿主において複製するための能力、及び形質転換体の認識を容易にする選択遺伝子もまた組み込まれる。DNA領域はそれらが相互に機能的に関連している場合に作動可能に連結されている。例えばシグナルペプチド(分泌リーダー)に関するDNAはそれがポリペプチドの分泌に参画する前駆体としてそれが発現される場合はポリペプチドに関するDNAに作動可能に連結しており;プロモーターはそれが配列の転写を制御する場合はコーディング配列に作動可能に連結しており;或いは、リボソーム結合部位はそれが翻訳を可能とするように位置づけられていればコーディング配列に作動可能に連結している。コウボ発現系において使用するために意図された構造エレメントは宿主細胞による翻訳蛋白の細胞外分泌を可能にするリーダー配列を包含する。或いは、リーダー又はトランスポート配列の非存在下で組み換え蛋白が発現される場合、それはN末端メチオニン残基を包含できる。この残基は場合により後に、発現された組み換え蛋白から切断されて、最終産物を与える。

0143

発現制御配列及び発現ベクターの選択は宿主の選択に依存することになる。広範な種類の発現宿主/ベクターの組み合わせを使用できる。真核生物宿主のための有用な発現ベクターは、例えばSV40ウシパピローマウィルスアデノウィルス及びサイトメガロウィルスに由来する発現制御配列を含むベクターを包含する。細菌宿主のための有用な発現ベクターは、知られた細菌プラスミド、例えばエシェリシア・コリ由来のプラスミド、例えばpCR1、pBR322、pMB9及びそれらの誘導体、広範宿主範囲のプラスミド、例えばM13及びフィラメント様1本鎖DNAファージを包含する

0144

CD37結合ポリペプチド又は抗体(又は抗原として使用するためのCD37蛋白)の発現のための適当な宿主細胞は、適切なプロモーターの制御下の、原核生物、コウボ、昆虫及びより高等な真核生物の細胞を包含する。原核生物はグラム陰性又はグラム陽性の生物、例えばE・コリ又はバチルスを包含する。より高等な真核生物の細胞は後述するような哺乳類起源の樹立された細胞系統を包含する。無細胞翻訳系もまた使用される。細菌、カビ、コウボ、及び哺乳類細胞の宿主を用いた適切なクローニング及び発現ベクターはPouwels等、(Cloning Vectors: A Laboratory Manual, Elsevier, N.Y.,1985)により記載されており、その該当開示は参照により本明細書に組み込まれる。抗体生産を包含する蛋白生産の方法に関する別の情報は、例えば米国特許出願公開2008/0187954、米国特許6,413,746及び6,660,501及び国際特許公開WO04009823に記載されており、これらの各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。

0145

種々の哺乳類及び昆虫細胞の培養系も又、組み換え蛋白を発現させるために好都合に使用される。哺乳類細胞中の組み換え蛋白の発現は、そのような蛋白が一般的に正しく折り畳まれ、適切に修飾され、そして完全に機能することから、実施することができる。適当な哺乳類宿主細胞系統の例は、Gluzman (Cell 23:175, 1981)により記載されているサル腎臓細胞のCOS−7系統、及び適切なベクターを発現することができる他の細胞系統、例えばL細胞、C127,3T3、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)、HeLa及びBHK細胞系統を包含する。哺乳類発現ベクターは非転写エレメント、例えば複製起点、発現すべき遺伝子に連結された適当なプロモーター及びエンハンサー、及び5’又は3’フランキング転写配列、及び5’又は3’非翻訳配列、例えば必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナー及びアクセプター部位、及び転写終止配列を含むことができる。昆虫細胞中の非相同蛋白の生産のためのバキュロウィルス系はLuckowand Summers, Bio/Technology 6:47 (1988)において考察されている。

0146

形質転換された宿主により生産される蛋白は何れかの適当な方法に従って精製できる。そのような標準的な方法はクロマトグラフィー(例えばイオン交換、アフィニティー及びサイジングカラムクロマトグラフィー)、遠心分離溶解度差、又は何れかの他の標準的な蛋白精製手法を包含する。アフィニティータグ、例えばヘキサヒスチジン、マルトース結合ドメインインフルエンザ被膜配列及びグルタチオン−S−トランスフェラーゼを蛋白に結合することにより、適切なアフィニティーカラム上を通過させることによる容易な精製が可能となる。単離された蛋白は又、蛋白分解、核磁気共鳴及びX線結晶分析のような手法を用いながら物理的に特性化することができる。

0147

例えば、培地中に組み換え蛋白を分泌する系からの上澄みを先ず、市販の蛋白濃縮フィルター、例えばAmicon又はMillipore Pelliconの限外濾過ユニットを用いながら濃縮することができる。濃縮工程の後、濃縮液を適当な精製マトリックスに適用することができる。或いは、アニオン交換樹脂、例えば懸垂ジエチルアミノエチルDEAE)基を有するマトリックス又は基材を使用できる。マトリックスはアクリルアミドアガロースデキストランセルロース又は蛋白精製において一般的に使用されている他の型であることができる。或いは、カチオン交換皇帝を使用できる。適当なカチオン交換剤はスルホプロピル又はカルボキシメチル基を含む種々の不溶性マトリックスを包含する。最後に、疎水性RP−HPLC媒体、例えば懸垂メチル又は他の脂肪族基を有するシリカゲルを用いた1つ以上の逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)工程を用いてCD37−結合剤を更に精製することができる。種々の組み合わせににおける上記した精製工程の一部又は全てを用いて均質な組み換え蛋白を得ることもできる。

0148

細菌培養物中に生産された組み換え蛋白は、例えば細胞ペレットからの初期抽出、その後の1回以上の濃縮、塩析水性イオン交換又はサイズエクスクルージョンクロマトグラフィーの工程により単離できる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を最終精製工程のために使用できる。組み換え蛋白の発現において使用した微生物細胞は、何れかの好都合な方法、例えば凍結解凍サイクリング超音波処理機械的破壊又は細胞溶解剤の使用により破壊できる。

0149

抗体及び他の蛋白を精製するために当該分野で知られている方法は又、例えば米国特許出願公開2008/0312425、2008/0177048及び2009/0187005に記載されているものを包含し、これらの各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。

0150

特定の実施形態においては、CD37結合剤は抗体ではないポリペプチドである。蛋白標的に高親和性で結合する非抗体ポリペプチドを識別して生産するための種々の方法が当該分野で知られている。例えばSkerra, Curr. Opin.Biotechnol., 18:295-304 (2007), Hosse等、Protein Science,15:14-27 (2006), Gill等、Curr. Opin.Biotechnol., 17:653-658 (2006), Nygren, FEBSJ., 275:2668-76 (2008), andSkerra, FEBS J., 275:2677-83 (2008)に記載されており、これらの各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。特定の実施形態においては、CD37結合ポリペプチドを識別/生産するためにファージディスプレイ技術が用いられている。特定の実施形態においては、ポリペプチドはプロテインAリポカリンフィブロネクチンドメインアンキリンコンセンサスリピートドメイン及びチオレドキシンよりなる群から選択される型の蛋白スカホールドを含む。

0151

一部の実施形態においては、剤は非蛋白分子である。特定の実施形態においては、剤は小分子である。非蛋白CD37結合剤の識別において有用なコンビナトリアル化学ライブラリ及び手法は当該分野で知られている。例えばKennedy等、J. Comb. Chem, 10:345-354 (2008), Dolle et al, J. Comb.Chem., 9:855-902 (2007), and Bhattacharyya, Curr. Med. Chem., 8:1383-404 (2001)を参照でき、これらの各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。特定の別の実施形態においては、剤は炭水化物、グリコサミノグリカン、糖蛋白、又はプロテオグリカンである。

0152

特定の実施形態においては、剤は核酸アプタマーである。アプタマーは別の分子に結合する自身の能力に基づいて(例えばランダム又は突然変異誘発物質プールから)選択されているポリヌクレオチド分子である。一部の実施形態においては、アプタマーはDNAポリヌクレオチドを含む。特定の大体の実施形態においては、アプタマーはRNAポリヌクレオチドを含む。特定の実施形態においては、アプタマーは1つ以上の修飾された核酸残基を含む。蛋白への結合に関して核酸アプタマーを作成及びスクリーニングする方法は当該分野で良く知られている。例えば米国特許5,270,163、米国特許5,683,867、米国特許5,763,595、米国特許6,344,321、米国特許7,368,236、米国特許5,582,981、米国特許5,756,291、米国特許5,840,867、米国特許7,312,325、米国特許7,329,742、国際特許公開WO02/077262、国際特許公開WO03/070984、米国特許出願公開2005/0239134、米国特許出願公開2005/0124565及び米国特許出願公開2008/0227735を参照でき、これらの各々は参照により全体が本明細書に組み込まれる。

0153

III.イムノコンジュゲート
本発明は又、薬物又はプロドラッグに連結又はコンジュゲートされた本明細書に開示された抗CD37抗体、抗体フラグメント、及びそれらの機能的等価物を含むコンジュゲート(本明細書においてはイムノコンジュゲートとも称する)に関する。適当な薬物又はプロドラッグは当該分野で知られている。薬物又はプロドラッグは細胞傷害剤であることができる。本発明の細胞傷害コンジュゲートにおいて使用される細胞傷害剤は、細胞死をもたらすか、又は細胞死を誘導するか、又は一部の態様においては細胞の生存性を低下させる何れかの化合物であることができ、そして例えばマイタンシノイド及びマイタンシノイド類縁体を包含する。他の適当な細胞傷害剤は例えばベンゾジアゼピン、タキソイド、CC−1065及びCC−1065類縁体、デュオカルマイシン及びデュオカルマイシン類縁体、エネジイン、例えばカリケアマイシン、ドラスタチン及びドラスタチン類縁体、例えばオーリスタチン、トマイマイシン誘導体、レプトマイシン誘導体、メトトレキセート、シスプラチンカルボプラチンダウノルビシン、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチンメルファランマイトマイシンC、クロラムブシル及びモルホリノドキソルビシンである。

0154

そのようなコンジュゲートは抗体又は機能的等価物に薬物又はプロドラッグを連結するために連結基を用いることにより調製できる。適当な連結基は当該分野で良く知られており、そして、例えばジスルフィド基、チオエーテル基、酸不安定基、光不安定基、ペプチダーゼ不安定基及びエステラーゼ不安定基を包含する。

0155

薬物又はプロドラッグは例えばジスルフィド結合を介して抗CD37抗体又はそのフラグメントに連結できる。リンカー分子又は架橋剤は抗CD37抗体又はそのフラグメントと反応することができる反応性化学基を含む。細胞結合剤との反応のための反応性化学基はN−スクシンイミジルエステル及びN−スルホスクシンイミジルエステルであることができる。更に又、リンカー分子は薬物と反応してジスルフィド結合を形成できるジチオピリジル基であることができる反応性の化学基を含む。リンカー分子は、例えば−スクシンイミジル3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)(例えばCarlsson等、Biochem.J.、173:723−737(1978)参照)、N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ブタノエート(SPDB)(例えば米国特許4,563,304参照)、N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)2−スルホブタノエート(スルホ−SPDB)(米国特許公開20090274713参照)、N−スクシンイミジル4−(2−ピリジルジチオ)ペンタノエート(SPP)(例えばCAS登録番号341498−08−6参照)、2−イミノチオラン又は無水アセチルコハク酸を包含する。例えば、抗体又は細胞結合剤は架橋試薬で修飾することができ、そしてこのようにして誘導された遊離又は保護されたチオール基を含有する抗体又は細胞結合剤を次に、ジスルフィド又はチオール含有マイタンシノイドと反応させることによりコンジュゲートを生成する。コンジュゲートはクロマトグラフィー、例えば限定しないがHPLC、サイズエクスクルージョン、吸着、イオン交換及びアフィニティーキャプチャー透析又はタンジェンシャルフロー濾過により精製できる。

0156

本発明の別の側面において、抗CD37抗体は、イムノコンジュゲートの力価、溶解性又は薬効を増強する場合に、ジスルフィド結合及びポリエチレングリコールを介して細胞傷害薬に連結される。そのような切断可能な親水性のリンカーはWO2009/0134976に記載されている。このリンカー設計の追加的な利点は、所望の高い単量体比及び最小限の抗体薬物コンジュゲート凝集である。この側面において得に意図されるものは、細胞結合剤のコンジュゲートであり、そして2〜8の薬物負荷狭小な範囲を有するポリエチレングリコールスペーサー((CH2CH2O)n=1−14)を担持するジスルフィド結合(−S−S−)を介して連結した薬物は、癌細胞に対して比較的高い強力な生物学的活性を示し、そして高いコンジュゲート州立及び高い単量体比と最小限の蛋白凝集という望ましい生化学的特性を有すると記載されている。

0157

この側面において特に意図されるものは式(I)の抗CD37抗体薬物コンジュゲート又は式(I’)のコンジュゲート:
CB−[Xl−(−CH2−CH2O−)n−Y−D]m (I)
[D−Y−(−CH2−CH2O−)n−Xl]m−CB (I’)
であり、
式中:

0158

CBは抗CD37抗体又はフラグメントを示し;

0159

Dは薬物を示し;

0160

Xはチオエーテル結合、アミド結合、カーバメート結合、又はエーテル結合を介して細胞結合剤に結合された脂肪族芳香族又はヘテロ環の単位を示し;

0161

Yはジスルフィド結合を介して薬物に結合された脂肪族、芳香族又はヘテロ環の単位を示し;

0162

lは0又は1であり;

0163

mは2〜8の整数であり;そして、

0164

nは1〜24の整数である。

0165

一部の実施形態においては、mは2〜6の整数である。

0166

一部の実施形態においては、mは3〜5の整数である。

0167

一部の実施形態においては、nは2〜8の整数である。或いは、例えば米国特許6,441,163及び7,368,565に開示されている通り、細胞結合剤との反応に適する反応性エステルを導入するために先ず薬物を修飾することができる。活性化されたリンカー部分を含有するこれらの薬物の細胞結合剤との反応は、細胞結合剤薬物コンジュゲートを生成する別の方法を提供する。マイタンシノイドは例えば米国特許6,716,821に記載のPEG連結基を用いながら抗CD37抗体又はフラグメントに連結することもできる。これらのPEG切断不可能な連結基は水及び非水性の溶媒の両方に可溶であり、そして1つ以上の細胞傷害剤を細胞結合剤に連結するために使用できる。例示されるPEG連結基は、一端において官能性のスルドリル又はジスルフィド基、及び、他端において活性エステルを介してリンカーの両側末端で細胞傷害剤及び細胞結合剤と反応するヘテロ2官能性PEGリンカーを包含する。PEG連結基を用いる細胞傷害コンジュゲートの合成の一般的例として、ここでも米国特許6,716,821を参照でき、これは参照により全体が本明細書に組み込まれる。合成の開始は反応性のPEG部分を担持している細胞傷害剤1つ以上の細胞結合剤との反応であり、これにより細胞結合剤のアミノ酸残基による各反応性PEG部分の末端活性エステルの置き換えが起こり、これによりPEG連結基を介して細胞結合剤に共有結合下細胞傷害剤1つ以上を含む細胞傷害コンジュゲートが生じる。或いは、細胞結合剤を2官能性PEG架橋剤で修飾することにより反応性のジスルフィド部分(例えばピリジルジスルフィド)を導入することができ、これを次にチオール含有マイタンシノイドで処理することによりコンジュゲートを得ることができる。別の方法においては、細胞結合を2官能性のPEG架橋剤で修飾することによりチオール部分を導入することができ、次にこれを反応性ジスルフィド含有マイタンシノイド(例えばピリジルジスルフィド)で処理することによりコンジュゲートを得ることができる。

0168

切断不可能なの連結を有する抗体−マイタンシノイドコンジュゲートもまた調製できる。そのような架橋剤は当該分野で報告されており(米国特許公開20050169933参照)、そして、N−スクシンイミジル4−(マレイミドメチル)シクロヘキサンカルボキシレート(SMCC)を包含するがこれに限定されない。一部の実施形態においては、抗体は、1〜10個の反応性の基を導入するために文献記載の通り、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、スルホ−SMCC、マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)、スルホ−MBS又はスクシンイミジル−ヨードアセテートのような架橋剤で修飾される(Yoshitake et al, Eur. J. Biochem., 101:395-399 (1979); Hashida etal, J. Applied Biochem., 56-63 (1984);及びLiu et al, Biochem., 18:690-697 (1979))。次に修飾された抗体をチオール含有マイタンシノイド誘導体と反応させることによりコンジュゲートを生成する。コンジュゲートはSephadexG25カラムを通したゲル濾過により、又は、透析又はタンジェンシャルフロー濾過により精製できる。修飾された抗体をチオール含有マイタンシノイド(1〜2モル等量マレイミド基)で処理し、そして、抗体−マイタンシノイドコンジュゲートをSephadexG25カラムを通したゲル濾過、セラミックヒドロキシアパタイトカラム上のクロマトグラフィー、透析又はタンジェンシャルフロー濾過又はこれらの方法の組み合わせにより精製する。典型的には、抗体当たり平均で1〜10個のマイタンシノイドを連結する。1つの方法はスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)で抗体を修飾することによりマレイミド基を導入し、その後、修飾された抗体をチオール含有マイタンシノイドと反応させることによりチオエーテル連結コンジュゲートとする。ここでも抗体分子当たり1〜10薬物分子を有するコンジュゲートが生じる。抗体、抗体フラグメント及び他の蛋白のマイタンシノイドコンジュゲートを同じ態様において製造する。

0169

本発明の別の側面においては、PEGスペーサーを間においた切断不可能な結合を介して薬物にCD37抗体を連結させる。薬物と抗CD37抗体又はフラグメントの間のリンカーを形成する親水性PEG鎖を含む適当な架橋試薬は、当該分野で良く知られており、或いは、市販されている(例えばQuanta Biodesign, Powell, Ohio)。適当なPEG含有架橋剤は又、当該分野で知られている標準的合成化学手法を用いながら市販のPEG自体から合成することもできる。薬物を米国特許出願公開20090274713及びWO2009/0134976に詳述されている方法により2官能性PEG含有架橋剤と反応させることにより次の式、即ちZ−Xl−(−CH2−CH2−O−)n−Yp−Dの化合物とし、次にこれを細胞結合剤と反応させることによりコンジュゲートとすることができる。或いは、細胞結合を2官能性PEG架橋剤で修飾することによりチオール反応性基(例えばマレイミド又はハロアセトアミド)を導入し、次にこれをチオール含有マイタンシノイドで処理することによりコンジュゲートとすることができる。別の方法においては、細胞結合を2官能性PEG架橋剤で修飾することによりチオール部分を導入し、次にこれをチオール反応性マイタンシノイド(例えばマレイミド又はハロアセトアミドを担持したマイタンシノイド)で処理することによりコンジュゲートとすることができる。

0170

従って本発明の別の側面は式(II)又は式(II’)の抗CD37抗体薬物コンジュゲート:
CB−[Xl−(−CH2−CH2−O−)n−Yp−D]m (II)
[D−Yp−(−CH2−CH2−O−)n−Xl]m−CB (II’)
であり、式中、CBは抗CD37抗体又はフラグメントを示し;

0171

Dは薬物を示し;

0172

Xはチオエーテル結合、アミド結合、カーバメート結合、又はエーテル結合を介して細胞結合剤に結合された脂肪族、芳香族又はヘテロ環の単位を示し;

0173

Yはチオエーテル結合、アミド結合、カーバメート結合、エーテル結合、アミン結合、炭素−炭素結合及びヒドラゾン結合よりなる群から選択される共有結合を介して薬物に結合された脂肪族、芳香族又はヘテロ環の単位を示し;

0174

lは0又は1であり;

0175

pは0又は1であり;

0176

mは2〜15の整数であり;そして、

0177

nは1〜2000の整数である。

0178

一部の実施形態においては、mは2〜8の整数であり;そして、

0179

一部の実施形態においては、nは1〜24の整数である。

0180

一部の実施形態においては、mは2〜6の整数である。

0181

一部の実施形態においては、mは3〜5の整数である。

0182

一部の実施形態においては、nは2〜8の整数である。適当なPEG含有リンカーの例は、抗CD37抗体又はそのフラグメントとの反応のためのN−スクシンイミジルエステル又はN−スルホスクシンイミジルエステル、並びに化合物との反応のためのマレイミド−又はハロアセチル系の部分を有するリンカーを包含する。PEGスペーサーは本明細書に記載する方法により当該分野で知られている何れかの架橋剤内に取り込むことができる。

0183

本明細書に開示するリンカーの多くは米国特許特許公開20050169933及び20090274713、及びWO2009/0134976に詳述されており;その内容は参照により全体が本明細書に組み込まれる。

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