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課題・解決手段

本発明は、上皮増殖因子及びメチオニン又はK2S2O7のペレット、これらのペレットを含むカプセル、それらの調製方法及び潰瘍性大腸炎治療のためのその使用を含む。

概要

背景

潰瘍性大腸炎(UC)は、炎症性腸疾患(IBD)の一形態であり、遺伝要素を有すると考えられている。これは腔内抗原に対する免疫系の異常反応を生じ、その主症状組織破壊を伴う胃腸管慢性炎症である。

UCに対する治療はないが、食事制限は該疾病罹患している人の不快を低減し、更に、患者を安定化可能な医薬での治療も示されている。医薬、例えば抗炎症剤(すなわち、5-アミノサリチル酸及び副腎皮質ステロイド)、抗生物質及び免疫調節剤(すなわち、アザチオプリン、6-メルカプトプリナムシクロスポリン及びメトトレキサート)、及び免疫抑制剤が一般に使用される。これらの医薬の欠点は、胃腸副作用、例えば吐き気下痢腹痛頭痛、及び患者の免疫応答の低下を引き起こす炎症プロセスの非特異的抑制を誘発することである。これらの胃腸副作用は、感染、白血球減少症又は肝臓及び膵臓の変化、並びに骨粗鬆症筋ジストロフィー及び副腎皮質ステロイドを用いた長期治療における脆弱リスクを増加する。

UCの治療は主に、有効成分として5-アミノサリチル酸(5-AAS)の使用を基礎とする。5-AASでの治療の問題は結腸管における有効成分の乏しい吸収であり、これは有効な治療濃度が得られ難いという問題を引き起こす。従って、有効成分の吸収を増加させる5-AASの新規な製剤が考案されてきた。これらの製剤は、残念ながら同じ胃腸副作用が維持される5-AASのマイクロスフェア二量体又はコンジュゲートを含む。

UCにおける組織損傷修復のための別の治療は、ペプチド、特に、その完全性を修復するために腸粘膜に自然に分泌されている細胞保護因子投与である。これらの因子は、アルファ及びベータトランスフォーミング増殖因子(TGF)、トレフォイル因子上皮増殖因子(EGF)、ケラチノサイト増殖因子(KGF)、インターロイキン11(IL11)、及びグローイングファクターでありうる。

いくつかの細胞保護因子の、腸管腔におけるその放出のためのそれらの経口投与に対する放出制御製剤は当分野で知られている。このように、US2007/26082は経口多粒子薬学ペレットを開示し、これは粘膜付着特性を有するポリマーによって形成されたマトリックス包埋されたペプチドを有する内側マトリックス層で形成されている。

EGFは、上皮増殖因子受容体(EGFR)へのその結合によって、細胞の成長、増殖、及び分化の制御において重要な役割を果たす増殖因子である。ヒトEGFは、53のアミノ酸残基及び3つの分子ジスルフィド結合を有する6045-Daのタンパク質である。細胞表面におけるEGFRへのEGFの高親和性結合は、受容体内在タンパク質-チロシンキナーゼ活性刺激する。チロシンキナーゼ活性は、細胞内カルシウムベルの上昇をもたらすシグナル伝達カスケードを開始し、解糖及びタンパク質合成を増加させ、またEGFRに対する遺伝子を含む特定の遺伝子の発現を増加させ、これがDNA合成及び細胞増殖となる。

EGFはこれまでに治療において使用されてきた。例えば、EGFは酸性条件によって分解される前に作用するため、EGFは胃-十二指腸病変におけるその瘢痕性治癒効果のために経口投与された。加えて、EGFは浣腸経路で投与される場合にのみUCの治療に対して使用されてきた。この経路は結腸管の上行部におけるUCの治療において効果的ではないことが示された。加えて、創傷の修復及びUCの治療において、EGF単独又はトレフォイル因子との併用による皮下投与がその効果を示した。

EGFはそのペプチド性質により、長期パッケージングの間、又は生体液との接触において、その構造を自然に変更しうる。この変更は、それの半減期及び生物学的活性を含みうる。最も可能性のあるEGFの分解様式は、メチオニン残基酸化アスパラギン残基脱アミノ、及びアスパラギン酸残基の位置におけるスクシンアミドの形成である。加えて、製造条件中におけるEGFの幾つかの製剤への曝露、又は薬学的製剤保管、すなわち温度、時間、放射強度又は湿度は、ペプチド鎖の三次及び四次構造(天然構造)の変性又は断片化を引き起こし、EGFに対する免疫系の反応を促進する。

当分野で知られていることから、有効成分が、胃の迅速な通過後、結腸の管全体において制御放出を有する、上皮増殖因子の安定した経口薬学的組成物を供給する必要性が依然としてあることが分かる。

概要

本発明は、上皮増殖因子及びメチオニン又はK2S2O7のペレット、これらのペレットを含むカプセル、それらの調製方法及び潰瘍性大腸炎の治療のためのその使用を含む。

目的

これらの医薬の欠点は、胃腸副作用、例えば吐き気、下痢、腹痛、頭痛、及び患者の免疫応答の低下を引き起こす炎症プロセスの非特異的抑制を誘発することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

コア及び腸溶コーティングを有する経口投与可能薬学ペレットであって、コアが、薬学的に有効な量の上皮増殖因子と、メチオニン及びK2S2O7から成る群から選択されるイオウ含有抗酸化剤とを含有するペレット。

請求項2

上皮増殖因子及び抗酸化剤間のモル比が1:20〜1:60である請求項1に記載のペレット。

請求項3

コアが、結合剤アルカリ性剤滑剤界面活性剤又はその混合物を更に含有する請求項1−2の何れか一項に記載のペレット。

請求項4

結合剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項3に記載のペレット。

請求項5

アルカリ性剤がリン酸二ナトリウムである請求項3に記載のペレット。

請求項6

滑剤がタルクである請求項3に記載のペレット。

請求項7

界面活性剤がラウリル硫酸ナトリウムである請求項3に記載のペレット。

請求項8

コアが、60−80重量%の不活性核、0.05−1重量%の上皮増殖因子、0.5−3重量%の抗酸化剤、0.02−0.07重量%の界面活性剤、1.5−5重量%の結合剤、0.02−0.07重量%のアルカリ性剤、及び2−5重量%の滑剤を含む請求項1−7の何れか一項に記載のペレット。

請求項9

コアが、69重量%の不活性核、0.10重量%の上皮増殖因子、1.3重量%のメチオニン、0.05重量%のラウリル硫酸ナトリウム、2重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、0.05重量%のリン酸二ナトリウム、及び4重量%のタルクを含む請求項8に記載のペレット。

請求項10

コアが、69重量%の不活性核、0.10重量%の上皮増殖因子、2重量%のK2S2O7、0.05重量%のラウリル硫酸ナトリウム、2重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース、0.05重量%のリン酸二ナトリウム、及び4重量%のタルクを含む請求項8に記載のペレット。

請求項11

腸溶コーティングが、ポリ(メタクリル酸アクリル酸メチルメタクリル酸メチル)のポリマークエン酸トリエチル、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク又はその混合物を含有する1−10の何れか一項に記載のペレット。

請求項12

少なくとも変性放出ポリマーを含有する中間コーティング層を更に含んでなる請求項1−11の何れか一項に記載のペレット。

請求項13

中間コーティング層が滑剤を更に含んでなる請求項12に記載のペレット。

請求項14

変性放出ポリマーが、ポリアクリレートポリメタクリレートエチルセルロースヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びその混合物から成る群から選択される請求項12−13の何れか一項に記載のペレット。

請求項15

変性放出ポリマーが、ポリ(アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル)エステルのポリマーである請求項12−14の何れか一項に記載のペレット。

請求項16

滑剤がタルクである請求項12−15の何れか一項に記載のペレット。

請求項17

請求項1−16の何れか一項に記載のペレットの調製方法であって、(a)上皮増殖因子、抗酸化剤及び薬学的に許容可能な賦形剤を含む水性懸濁液噴霧することにより不活性核をコーティングする工程、(b)工程(a)において形成された活性層を乾燥させる工程、(c)腸溶コーティングポリマー及び薬学的に許容可能な賦形剤を含む懸濁液を噴霧することによって、工程(b)の核をコーティングする工程、及び(d)工程(c)において形成されたコーティングペレットを乾燥させる工程を含み、方法の各工程の温度が最高で40℃である方法。

請求項18

請求項12−16の何れか一項に記載のペレットの調製のための請求項17に記載の方法であって、変性放出ポリマー及び薬学的に許容可能な賦形剤を含有する懸濁液を噴霧することによって、工程(b)において得られた核をコーティングし、形成された層を乾燥させる追加工程を更に含んでなる方法。

請求項19

請求項1−16の何れか一項に記載のペレットを含む薬学的カプセル

請求項20

潰瘍性大腸炎治療における使用のための、請求項1−16の何れか一項に記載の薬学的ペレット。

技術分野

0001

本発明は、上皮増殖因子(EGF)の経口投与可能薬学ペレット、それを有するカプセル、それらの調製プロセス及び潰瘍性大腸炎治療のためのそれらの使用に関する。

背景技術

0002

潰瘍性大腸炎(UC)は、炎症性腸疾患(IBD)の一形態であり、遺伝要素を有すると考えられている。これは腔内抗原に対する免疫系の異常反応を生じ、その主症状組織破壊を伴う胃腸管慢性炎症である。

0003

UCに対する治療はないが、食事制限は該疾病罹患している人の不快を低減し、更に、患者を安定化可能な医薬での治療も示されている。医薬、例えば抗炎症剤(すなわち、5-アミノサリチル酸及び副腎皮質ステロイド)、抗生物質及び免疫調節剤(すなわち、アザチオプリン、6-メルカプトプリナムシクロスポリン及びメトトレキサート)、及び免疫抑制剤が一般に使用される。これらの医薬の欠点は、胃腸副作用、例えば吐き気下痢腹痛頭痛、及び患者の免疫応答の低下を引き起こす炎症プロセスの非特異的抑制を誘発することである。これらの胃腸副作用は、感染、白血球減少症又は肝臓及び膵臓の変化、並びに骨粗鬆症筋ジストロフィー及び副腎皮質ステロイドを用いた長期治療における脆弱リスクを増加する。

0004

UCの治療は主に、有効成分として5-アミノサリチル酸(5-AAS)の使用を基礎とする。5-AASでの治療の問題は結腸管における有効成分の乏しい吸収であり、これは有効な治療濃度が得られ難いという問題を引き起こす。従って、有効成分の吸収を増加させる5-AASの新規な製剤が考案されてきた。これらの製剤は、残念ながら同じ胃腸副作用が維持される5-AASのマイクロスフェア二量体又はコンジュゲートを含む。

0005

UCにおける組織損傷修復のための別の治療は、ペプチド、特に、その完全性を修復するために腸粘膜に自然に分泌されている細胞保護因子投与である。これらの因子は、アルファ及びベータトランスフォーミング増殖因子(TGF)、トレフォイル因子、上皮増殖因子(EGF)、ケラチノサイト増殖因子(KGF)、インターロイキン11(IL11)、及びグローイングファクターでありうる。

0006

いくつかの細胞保護因子の、腸管腔におけるその放出のためのそれらの経口投与に対する放出制御製剤は当分野で知られている。このように、US2007/26082は経口多粒子薬学的ペレットを開示し、これは粘膜付着特性を有するポリマーによって形成されたマトリックス包埋されたペプチドを有する内側マトリックス層で形成されている。

0007

EGFは、上皮増殖因子受容体(EGFR)へのその結合によって、細胞の成長、増殖、及び分化の制御において重要な役割を果たす増殖因子である。ヒトEGFは、53のアミノ酸残基及び3つの分子ジスルフィド結合を有する6045-Daのタンパク質である。細胞表面におけるEGFRへのEGFの高親和性結合は、受容体内在タンパク質-チロシンキナーゼ活性刺激する。チロシンキナーゼ活性は、細胞内カルシウムベルの上昇をもたらすシグナル伝達カスケードを開始し、解糖及びタンパク質合成を増加させ、またEGFRに対する遺伝子を含む特定の遺伝子の発現を増加させ、これがDNA合成及び細胞増殖となる。

0008

EGFはこれまでに治療において使用されてきた。例えば、EGFは酸性条件によって分解される前に作用するため、EGFは胃-十二指腸病変におけるその瘢痕性治癒効果のために経口投与された。加えて、EGFは浣腸経路で投与される場合にのみUCの治療に対して使用されてきた。この経路は結腸管の上行部におけるUCの治療において効果的ではないことが示された。加えて、創傷の修復及びUCの治療において、EGF単独又はトレフォイル因子との併用による皮下投与がその効果を示した。

0009

EGFはそのペプチド性質により、長期パッケージングの間、又は生体液との接触において、その構造を自然に変更しうる。この変更は、それの半減期及び生物学的活性を含みうる。最も可能性のあるEGFの分解様式は、メチオニン残基酸化アスパラギン残基脱アミノ、及びアスパラギン酸残基の位置におけるスクシンアミドの形成である。加えて、製造条件中におけるEGFの幾つかの製剤への曝露、又は薬学的製剤保管、すなわち温度、時間、放射強度又は湿度は、ペプチド鎖の三次及び四次構造(天然構造)の変性又は断片化を引き起こし、EGFに対する免疫系の反応を促進する。

0010

当分野で知られていることから、有効成分が、胃の迅速な通過後、結腸の管全体において制御放出を有する、上皮増殖因子の安定した経口薬学的組成物を供給する必要性が依然としてあることが分かる。

0011

上皮増殖因子及び抗酸化剤としてメチオニン又はピロ硫酸カリウム(K2S2O7)を含んでなる、経口投与のための薬学的ペレットが、適切な溶解プロファイルを有し、物理的又はタンパク質分解不活性化から保護された有効成分の良好な安定性を示すことを発明者は発見した。加えて、延長された摂取タイミング、胃腸副作用のリスクの減少、治療の減少、及び患者による経口投与薬量学の良好な許容により、それは有利である。

0012

このように、本発明の態様は、コア及び腸溶コーティングを有する経口投与可能な薬学的ペレットであって、コアがEGF、及びメチオニン及びK2S2O7から選択されるイオウ含有抗酸化剤を含むペレットを指す。両抗酸化剤は、水中に可溶性固形物である。両抗酸化剤はイオン特性を有し、メチオニンは中性pHで双性イオン形態であり、すなわち同じ分子内にアニオン中心及びカチオン中心を持ち、ピロ硫酸カリウムはカリウムカチオン及びピロ硫酸アニオンから成るイオン性塩である。

0013

本発明の別の態様は、上で定義したペレットの調製プロセスであって、(a)上皮増殖因子、抗酸化剤及び薬学的に許容可能な賦形剤を含んでなる水性懸濁液噴霧することにより不活性核コーティングする工程;(b)工程(a)において形成された活性層を乾燥させる工程;(c)腸溶コーティングポリマー及び薬学的に許容可能な賦形剤を含んでなる懸濁液を噴霧することによって、コーティングされた工程(b)の核をコーティングする工程;(d)工程(c)において形成されたコーティングペレットを乾燥させる工程;を含み、プロセスの各工程の温度が最大で40℃であるプロセスを指す。

0014

本発明の別の態様は、上で定義したペレットを含む薬学的カプセルに関する。
最後に、本発明の別の態様は、潰瘍性大腸炎の治療における使用のための本発明の薬学的ペレットに関する。

0015

(発明の詳細な説明)
本出願においてここで使用される全ての用語は、別段の定めがある場合を除き、当分野で知られているそれらの通常の意味において理解されるだろう。本発明において使用される特定の用語に対する他のより具体的な定義は下に示す通りであり、明細書及び請求の範囲を通して一律に使用されることを意図するが、別段な定義がより広義な定義を示す場合を除く。

0016

モル比」なる用語は、上皮増殖因子のモルと、有効成分を分解又は不活性化から保護するために必要な抗酸化剤のモルとの関係を指す。

0017

結合剤」なる用語は、粉末状材料凝集性を与え、タブレット又はペレットの製造における自由流動性を改善する材料を指す。結合剤として一般的に使用される材料は、デンプンゼラチン、糖類、アルギン酸ナトリウムカルボキシメチルセルロースメチルセルロース又はポリビニルピロリジンを含む。

0018

アルカリ性剤」なる用語は、アルカリ性反応を有する化合物から選択され得、ナトリウム;カリウム;カルシウム;リン酸炭酸クエン酸マグネシウム及びアルミニウム塩;Al2O3.6MgO・CO2・12H2O又はMgO・Al2O3・2SiO2・nH2Oのアルミニウム/マグネシウム混合化合物(ここでnは2以上の整数)又はアルカリ性反応を有する類似の化合物及びアミノ酸などである。更に、アルカリ性材料は、水酸化アルミニウム水酸化カルシウム水酸化マグネシウム酸化マグネシウムなどの制酸剤でありうる。

0019

滑剤」なる用語は、乾燥状態における粉末混合物の流特性を改善する材料を指す。滑剤として一般的に使用される材料は、ステアリン酸マグネシウムコロイド二酸化ケイ素又はタルクを含む。

0020

界面活性剤」なる用語は、液体表面張力及び2つの液体間の界面張力を低下させ、それらの容易な広がりを可能にするものを指す。界面活性剤として一般的に使用される材料は、ラウリル硫酸ナトリウム(LSS)又はジエチレングリコールモノエチルエーテルを含む。

0021

「重量%」なる用語は、ペレットの全重量に対する薬学的組成物の各成分のパーセンテージを指す。

0022

「不活性核」なる用語は、それらの組成に一又は複数の次の物質ソルビトールマンニトールショ糖、デンプン、微結晶セルロースラクトースグルコーストレハロースマルチトール又はフルクトースを有しうるマイクロスフェア中性顆粒を指す。この不活性核の初期サイズは、200及び1800マイクロメートルの間でありうる。

0023

「ヒト上皮増殖因子」なる用語は、そのポリペプチド配列、又はその何れかの実質的な部分を有するEGFを指す。ヒトEGFは何れかのヒトEGF変異体ガンマ-ウロガストロンなど、も指す。EGFは、天然供給源から単離されるか、組換えDNA技術を用いて生産されるか、又は化学合成によって調製されうる。EGFの生物学的活性断片アナログ又は人工化学合成誘導体が、完全な自然発生的分子の代わりに本発明において使用され得、ただし、かかる断片、アナログ又は誘導体は天然EGFの生物学的活性を保持されているとする。ここで使用される場合、EGFは、上述した任意の方法によって産生されるEGF、及び任意の生理活性断片、アナログ又は誘導体、及びその関連ポリペプチドを含む。

0024

EGFの「アナログ」なる用語は、EGFと実質的に同一なアミノ酸配列を有する何れかのポリペプチドを指し、ここで一又は複数のアミノ酸が化学的に類似なアミノ酸と置換されている。「アナログ」なる用語は、EGFから欠失したか又はEGFに加えられた一又は複数のアミノ酸を有するが、EGFに対する実質的なアミノ酸配列相同性を依然として保持している何れかのポリペプチドも指すだろう。実質的な配列相同性は、50パーセントより大きい何れかの相同性である。EGFの「断片」なる用語は、少なくとも10アミノ酸残基を有し、EGFと同じ生理活性を有するEGFの何れかの短いバージョンを指す。「化学的誘導体」なる表現は、自然発生的なEGFポリペプチド由来する何れかのポリペプチドを指し、ここで一又は複数のアミノ酸が、アミノ酸の機能的側基の反応によって化学合成的に誘導体化されている(すなわち、親EGF分子から一又は複数の工程によって得られる)。

0025

EGFの「薬学的に有効な量」とは、様々な投与レジメンにおいて、治療効果をもたらす量を指す。

0026

「腸溶コーティング」なる用語は、胃における有効成分の放出を防ぐ薬学的に許容可能な何れかのコーティングを指す。

0027

「ポリマー」なる用語は、共有結合された複数の単量体ユニットを有する分子を指し、分岐型樹状型、星型、及び線状ポリマーを含む。該用語は、ホモポリマー及びコポリマー、並びに非架橋ポリマー及び微〜中程度に又は実質的に架橋されたポリマーも含む。

0028

変性放出ポリマー」及び「変性デリバリーポリマー」なる用語は、同じ意味を持ち互換的である。両用語は、一定の期間、体及び疾患の必要に応じ、所定の割合及び/又は位置での薬剤のデリバリーを可能にするポリマーとして理解される。「変性放出ポリマー」及び「変性デリバリーポリマー」の非限定的な例は、制御放出、持続放出持効性放出又は延長放出をもたらすポリマーである。

0029

上述したように、本発明の態様は、コア及び腸溶コーティングを有する経口投与可能な薬学的ペレットであって、コアが上皮増殖因子、及びメチオニン及びK2S2O7から成る群から選択されるイオウ含有抗酸化剤を含むペレットを指す。

0030

ペレットのコアの組成は、腸管の全体において有効な濃度を与える。外側のコーティングは、胃におけるEGFの加水分解を回避し、EGFが、その未変性活性コンホメーションにおいて、腸管の標的部位に達することを可能にする。この結果、EGFは、薬学的組成物の調製プロセスの間、パッケージングの間、投与後、安定である。これは有利であり、なぜなら、一般にペプチドは、酸素の存在下において、ペプチド鎖の特定残基の酸化によって分解され得、それらが液状製剤である場合、それらが酸素に対して透過性であるプラスチック容器に通常パッケージ化されているという事実により、特に分解条件影響されやすい

0031

目標溶解プロファイルは、胃条件(すなわち、HCl 0.1N)におかれた場合、2時間以内に3%未満のEGFが溶解し、結腸条件(バッファー工程)におかれた場合、6時間後に少なくとも60%を超えるEGFが溶解することを含む(実施例4、表3を参照)。

0032

このように、経口投与後、腸管全体においてその有効な治療濃度を保つ、必要とされるEGFの制御溶解プロファイルは、コア及び外側腸溶コーティングを有するペレットによって得られ、ここで、コアは、不活性核の周りに、上皮増殖因子、及びメチオニン及びK2S2O7から成る群から選択されるイオウ含有抗酸化剤を有する内側活性層を有する。

0033

好ましい実施態様では、上で定義したEGF及び抗酸化剤間のモル比は、1:10〜1:670である。より好ましい実施態様では、モル比は1:15〜1:100である。別の好ましい実施態様では、モル比は1:20〜1:80である。別のより好ましい実施態様では、モル比は1:25〜1:60である。好ましくは、EGF及びメチオニン間のモル比は1:30であり、EGF及びK2S2O7間のモル比は1:30である。有効成分及び抗酸化剤間の記載したモル比は、本発明のペレットにおけるEGFの安定性を確実にすることに貢献し、その天然コンホメーションを維持する。

0034

本発明のペレットは、薬学的賦形剤を更に含有しうる。賦形剤は、本発明の経口投与可能薬学的ペレットを調製するために、上皮増殖因子を分解しないものから選択されなければならない。

0035

好ましい実施態様では、ペレットのコアは、結合剤、アルカリ性剤、滑剤、界面活性剤、又はその混合物を更に含む。本発明のペレットは、不活性核の周りの活性層の形成を助ける賦形剤によって形成されてもよい。

0036

特定の実施態様では、結合剤は、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロース、及びポリビニルピロリドンから成る群から選択される。好ましい実施態様では、結合剤はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)である。

0037

特定の実施態様では、アルカリ性剤は、炭酸マグネシウム、N-メチルグルタミンリン酸二ナトリウム、及びリン酸カルシウムから成る群から選択される。好ましい実施態様では、アルカリ性剤はリン酸二ナトリウムである。

0038

特定の実施態様では、滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、グリセリルモノエステアラート、コロイド二酸化ケイ素、ステアリン酸、タルク、及びナトリウムステアリルフマラートから成る群から選択される。好ましい実施態様では、滑剤はタルクである。

0039

特定の実施態様では、界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、及びジエチレングリコールモノエチルエーテルから成る群から選択される。好ましい実施態様では、界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウムである。

0040

好ましい実施態様では、本発明のペレットのコアは:60−80重量%の不活性核;0.05−1重量%の上皮増殖因子;0.5−3重量%の抗酸化剤;0.02−0.07重量%の界面活性剤;1.5−5重量%の結合剤;0.02−0.07重量%のアルカリ性剤;及び2−5重量%の滑剤を含む。

0041

より好ましい実施態様では、ペレットのコアは:69重量%の不活性核;0.10重量%の上皮増殖因子;1.3重量%のメチオニン;0.05重量%のラウリル硫酸ナトリウム;2重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;0.05重量%のリン酸二ナトリウム;及び4重量%のタルクを含む。

0042

別の好ましい実施態様では、ペレットのコアは:69重量%の不活性核;0.10重量%の上皮増殖因子;2重量%のK2S2O7;0.05重量%のラウリル硫酸ナトリウム;2重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;0.05重量%のリン酸二ナトリウム;及び4重量%のタルクを含む。

0043

実施例に説明するように、上に記載したものから一つの賦形剤又はその組合せを有する有効成分の溶液におけるEGFの量は、光から保護された37℃での30日の保管後でさえ、90重量%以上が維持される(表5を参照)。EGFは特に溶液中における空気によって容易に酸化される。試験溶液中の約10%のみのEGFが、実施例1に記載する賦形剤によって分解されたことから、本発明のペレットの調製に使用される賦形剤はEGFの酸化の原因にならないことが考えられる。(実施例5を参照)。

0044

上述したように、本発明のペレットは腸溶コーティングでコーティングされている。腸溶コーティングを調製するための適切な胃耐性ポリマーの例は、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシブチルセルロース(HBC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルセルロースヒドロキシメチルセルロース(HMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ポリオキシエチレングリコールヒマシ油酢酸フタル酸セルロース、HPMCのフタル酸、HMCのコハク酸酢酸カルボキシメチルアミロペクチンナトリウム、キトサンアルギン酸カラギーナンガラクトマンノン、トラガントシェラック寒天アラビアゴムグアーガム及びキサンタンガムポリアクリル酸ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレン及びポリプロピレンオキシド又はその混合を含む。他の適切な化合物は、メタクリル又はそれらの塩に基づく胃耐性ポリマー、アクリル酸メチルメタクリル酸メチル、及びメタクリル酸に基づくアニオンコポリマー(EudragitFS30D)、メタクリル酸、及びメタクリル酸メチルに基づくアニオンコポリマー(Eudragit S100)、又はアクリル及びメタクリル酸エステル及び第4級アンモニウム基のコポリマー(Eudragit RS又はEudragit RL)などを含む。好ましくは、腸溶コーティングポリマーはEudragit FS30Dである。

0045

胃耐性ポリマーは、可塑剤クエン酸トリエチル(TEC)、ポリエチレングリコール(PEG)、セチル、及びステアリルアルコールなど;界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、及びポロキサマーなど;色素二酸化チタン又は三二酸化鉄など;潤滑剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム又はモノステアリン酸グリセリンなど、及びその混合物を伴いうる。

0046

好ましい実施態様では、腸溶コーティングは、ポリ(メタクリル酸/アクリル酸メチル/メタクリル酸メチル)、クエン酸トリエチル、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、又はその混合物を含有する。

0047

好ましい実施態様では、腸溶コーティング層は、本発明のペレットの全重量の14〜25重量%である。

0048

特定の実施態様では、本発明のペレットは、コア及び腸溶コーティングの間に中間コーティング層を更に有する。この中間コーティング層は、少なくとも変性放出ポリマーを有する。中間コーティング層を調製するための適切な変性放出ポリマーは、限定するものではないが、アクリルポリマーセルロース、シェラック、ゼイン水素化植物油水素化ヒマシ油、及びそれらの混合物を含む。適したアクリルポリマーの例は、限定するものではないが、アクリル酸及びメタクリル酸コポリマーメタクリル酸メチルコポリマー、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸シアノエチルアミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(メタクリル酸無水物)、メタクリル酸メチル、ポリメタクリレート、ポリ(メタクリル酸メチル)コポリマー、ポリアクリルアミド、メタクリル酸アミノアルキルコポリマー、メタクリル酸グリシジルコポリマー、及びそれらの混合物を含む。適したセルロースの例は、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びそれらの混合物を含む。

0049

変性放出ポリマーは、アクリル酸及びメタクリル酸コポリマー、Eudragit L、Eudragit S、EudragitFS、Eudragit RS、Eudragit RL、Eudragit RD、及びEudragit NEなどから成る群から選択される。好ましくは、変性放出ポリマーはEudragit NE 30Dである。

0050

変性放出ポリマーは、可塑剤、クエン酸トリエチル(TEC)、ポリエチレングリコール(PEG)、セチル及びステアリルアルコールなど;界面活性剤、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート及びポロキサマーなど;色素、二酸化チタン、三二酸化鉄など;潤滑剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム又は又はモノステアリン酸グリセリンなど、及びその混合物を伴いうる。

0051

特定の実施態様では、中間コーティング層は滑剤を更に含有する。好ましくは、滑剤はタルクである。

0052

好ましい実施態様では、中間コーティング層は、本発明のペレットの全重量の5〜20重量%である。好ましくは、中間コーティング層の重量は15%である。

0053

酸素の存在下又は高湿度におけるEGFの不安定性により、高温高圧にさらされる時、又は長期の薬学的製剤の製造におかれる時、EGFは、プロセスの全工程の条件の制御を有する、分解を生成しない一般的なプロセスによって調製される。
本発明のペレットの製造のためのプロセスは、第一工程における、EGFが分解しうる、高温、及び有効成分の水性懸濁液を酸素に長期さらすことを避け、EGF、抗酸化剤及び適切な賦形剤の水性懸濁液の噴霧により不活性核をコーティングする工程;及び上に定義した活性ペレットを腸溶コーティング懸濁液でコーティングする第二工程を含む。プロセスの両工程において、温度は40℃より高くなるべきでない。EGFが40℃より高い温度にさらされると、ペプチド結合は壊れ、それによりEGFはその天然構造、そして結果としてその治療活性を失う。特定の実施態様では、プロセスの温度は27〜40℃である。好ましくは、プロセスの温度は35℃〜40℃である。より好ましくは、プロセスの温度は40℃である。

0054

このように、本発明の経口投与可能な薬学的ペレットは:(a)上皮増殖因子、抗酸化剤及び薬学的に許容可能な賦形剤を含む水性懸濁液を噴霧することにより不活性核をコーティングする工程;(b)工程(a)において形成された活性層を乾燥させる工程;(c)腸溶コーティングポリマー及び薬学的に許容可能な賦形剤を含む懸濁液を噴霧することによって、工程(b)の核をコーティングする工程;(d)工程(c)において形成されたコーティングペレットを乾燥させる工程;を含み、プロセスの各工程の温度が最大で40℃であるプロセスによって調製されうる。

0055

特定の実施態様では、中間コーティング層を有する本発明の経口投与可能薬学的ペレットが、変性放出ポリマー及び薬学的に許容可能な賦形剤を含有する懸濁液を噴霧することによって工程(b)において得られた核をコーティングし、形成された層を乾燥させる工程を更に含んでなる上に記載したプロセスによって調製され得る。

0056

特定の実施態様では、本発明のペレットにおいてより低い湿度内容物を得るために、乾燥工程(d)は、工程(c)で得られたペレットを、プレートドライヤーにおいて40℃の温度の空気で24時間乾燥させる工程を含む。

0057

別の特定の実施態様では、上で定義したプロセスの全工程は、「Wurster」型又は類似なものなどの流動床コーターにおいて実施され、これに、不活性核及び噴霧水性活性懸濁液及び腸コーティング懸濁液が連続的に加えられる。

0058

上で記載したように、本発明の別の態様は、上で定義したペレットを有する薬学的カプセルである。薬学的組成物は、当分野の水準で知られている任意のカプセル充填方法によって調製されることが可能である。このように、薬学的カプセルを調製するためのプロセスは:(a)上で定義したようにEGF及び抗酸化剤を含有する腸溶コーティングペレットを調製する工程;(b)工程(a)のペレットで薬学的カプセルを充填する工程;及び場合によっては、(c)薬学的カプセルを封着する工程を含む。

0059

特定の実施態様では、EGFの薬学的に許容可能な量は、カプセルあたり200〜800μgの間である。好ましくは、EGFの量はカプセルあたり500μgである。

0060

本発明のカプセルにおけるEGFの量は安定性である。実施例において説明するように、これらのカプセルがブリスター包装され、2〜8℃の温度で保管される場合、それは96重量%より高く維持される。更に、薬学的組成物の官能特性は変更されず、またカプセルの湿度は1%未満に維持される。このように、EGFは、ペレットの調製プロセス中にも、カプセルの保管においても分解されない(実施例2表1を参照)。

0061

本発明のカプセルは目標溶解プロファイルも達成する。このように、胃条件(すなわち、HCl 0.1N)におかれた場合、3%未満のEGFが2時間以内に溶解し、結腸条件(緩衝工程)におかれた場合、6時間後に少なくとも60%より多いEGFが溶解する(実施例4表3)。胃におけるEGFの低溶解パーセンテージは、タンパク質分解酵素によるEGFの分解を回避する。一方、腸溶コーティングが溶解した場合のEGFの急速な溶解は、腸管全体における有効濃度の達成をもたらし、非特異的抗炎症薬の投与による胃腸副作用が減少される。

0062

上述したように、潰瘍性大腸炎の治療、特に、UCにおける腸管全体の組織損傷の修復における使用のための、上で定義した薬学的ペレットも本発明の一部である。この態様は、潰瘍性大腸炎の治療に対する医薬の調製のための、上で定義した経口投与可能な薬学的ペレットの使用に従い、又はこのような治療を必要としている哺乳動物に有効量の本発明のペレットを投与することを含む、潰瘍性大腸炎の治療方法に従い製剤化されてもよい。このように、実施例3表2の結果に示すように、EGFの活性は、カプセルの形態に製剤化された後も維持される。

0063

明細書及び請求の範囲を通して、「含む」なる用語及び該用語のバリエーションは、他の技術的特性添加物、要素、又は工程を除外することを意図しない。

0064

本発明の更なる目的、利点及び特性は、記述調査において当業者に明瞭となり、本発明の実施によって理解されるだろう。次の実施例及び図は説明のために提供し、それらは本発明を制限することを意図しない。更に、本発明は、ここに記載されている特定の好ましい実施態様の全ての可能な組合せを包含する。

0065

実施例
実施例1:上皮増殖因子のペレットのカプセルの製造プロセス
1.1.メチオニンを含有する腸溶コーティングペレットの製造プロセス
ペレットの組成は次の通りである:

0066

ステンレススチールレセプタクルに、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの水溶液を調製し、上皮増殖因子及びメチオニンの溶液を連続的な撹拌と共に加えた。混合物が均一になったら、ラウリル硫酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム及びタルクを加え、懸濁液が均一になるまで室温で撹拌を継続した。

0067

700gの不活性核を流動床に組み入れ事前に調製した懸濁液で、次の条件の下、被覆した:空気流:260m3/h、ノズルの直径:1mm、噴霧圧:0.7bar、懸濁液の噴霧:35g/分、空気温度:50℃及び生成物温度:35℃。

0068

ステンレススチールレセプタクルにおいて、ポリソルベート80、クエン酸トリエチル、及びEudragitFS30Dの均一分散液を調製し、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクを加え、懸濁液が均一となるまで室温で撹拌を継続した。

0069

乾燥コアを、上で調製した腸溶水性懸濁液を噴霧することによって腸溶コーティング処理した。作動条件は次の通りである:空気流:180m3/h、ノズルの直径:1.2mm、噴霧圧:0.6bar、懸濁液の噴霧:30g/分、空気温度:55℃及び生成物温度:35℃。

0070

このように得られた腸溶コーティングペレットを次いで、プレートドライヤーにおいて40℃の温度の空気で24時間乾燥させた。

0071

1.2.K2S2O7を含有する腸溶コーティングペレットの製造プロセス
ペレットの組成は次の通りである:

これらのペレットを、抗酸化剤としてK2S2O7を使用して、先のセクション(1.1)のペレットに類似して調製した。

0072

カプセルの製造プロセス
腸溶-コーティングペレットを有するゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロースで作られた硬カプセルは、Bosch Zanassiの自動カプセル充填機を使用して充填した。

0073

実施例2:安定性試験
ブリスターに包装された実施例1のカプセルにおける上皮増殖因子の物理的及び化学的安定性を、5±3℃の温度で24ヶ月の期間、検査した。

0074

実施例1のカプセルの官能特性の分析は、それらの外観の何れの変更も示さなかった。カールフィッシャー法によって検定した実施例1のカプセルの湿度は1%未満に維持された。

0075

本発明のカプセルにおける上皮増殖因子の量を決定するために、100mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS1X)を実施例1の10カプセルの内容物に加え、撹拌を15分間維持した。得られた懸濁液を9000rpmで5分間遠心分離し、水溶液を集め、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって定量化した。

表1における先の結果は、上皮増殖因子が本発明のペレットにおいて安定であることを示し、ここでこれらのペレットはカプセルに入れられ、ブリスターに包装され、2〜8℃の温度で保管されている。先の表1におけるEFGの量に観察される小さい変動は、使用した解析法実験誤差に起因する。

0076

コアにメチオニン又はK2S2O7を含まないペレットにおけるEGFの量は85%未満であり、24ヶ月以内のEGFの分解は約15%である。
比較すると、表1に示すように、本発明のペレットにおける24ヶ月以内のEGFの分解は約4%であり、従って有効成分の量は96%より大きく、本発明のペレットは安定性であると考えられる。

0077

実施例3:生物学的活性
ブリスターに包装され、5±3℃の温度で保管された実施例1のカプセルにおける上皮増殖因子の活性を試験した。生物学的試験は、細胞分裂阻害との接触に極めて感受性である3T3/A3のマウス胚細胞株の増殖を誘発する上皮増殖因子ヒト組換え型(EGF Hu-r)の能力に基づく。

0078

生物学的活性法
EGFの細胞増殖の誘発の能力及びその持続時間を決定するために、該方法は、生細胞3T3 A31による染色剤クリスタルバイオレットの吸収の定量化を含む。

0079

EGFのサンプルの調製は、実施例1の10のカプセルの内容物への100mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS1X)の添加を含み、15分間の撹拌を維持する。得られた懸濁液を9000rpmで5分間遠心分離し、水溶液を集めた。

0080

96-プレートに1.5x105細胞/mLの濃度で細胞3T3 A31を播種した。これらのプレートを37°C、5%のCO2及び95%の湿度で、24時間インキュベートした。インキュベーション時間の完了後、細胞を100μlのPBS1Xで2回洗浄し、次いでウシ胎児血清(SFB)を含まない100μlのDMEM培地に加え、プレートを37°C、5%のCO2及び95%の湿度で更に24時間インキュベートした。

0081

インキュベーション時間の完了後、96-プレートに、異なる濃度の100μlのEGFの溶液の溶存サンプル及び100μlのDMEM1X培地のブランク溶液を加えた。10ng/mLのEGFの100μlの最大溶存サンプルから始めて、2倍階希釈を、8点完了するまで調製した。試験を二重に行った。次いで、プレートを37°C、5%のCO2及び95%の湿度で、更に24時間インキュベートした。

0082

インキュベーション時間の完了後、50μLのクリスタルバイオレットを加え、プレートを3分間インキュベートした。その後、過剰な色素を捨てるためにプレートを水で洗浄し、10%の酢酸の水溶液を50mL、各プレートに加えた。

0083

細胞数に関連する収集データ平行線の統計プログラムParlin V 4.2によって処理した。基準サンプル及び試験サンプルの用量曲線及び応答における比較を平行線に変換し;その後、UI/mgにおける生物学的活性値サンプル調製割り当て、ここでUIは国際単位である。各サンプルに割り当てられた効力値期待値の80−125%間であるべきであり、幾何変動係数(CGV)は20%以下であるべきである。

0084

カプセルの形態に製剤化される前の上皮増殖因子の基準生物学的活性は2x106UI/mgであった。

表2の結果に示されるように、EGFの量が0.5mgであるカプセルから採取した後のEGFの生物学的活性は、約1x106UI/カプセル、すなわち2x106UI/mgである。得られた表2の値は基準値と等しく、この事実は、EGFが、カプセルの形態で製剤化された後、また包装の24ヶ月後でさえその活性を維持することを示す。

0085

実施例4:溶解プロファイル
標的溶解プロファイルは、EGFが胃状況下で溶解せず、治療濃度が、その迅速な溶解により、結腸管全体において得られることを必要とする。

0086

溶解試験を、USP30薬局方に記載されている条件に従い、溶解装置としてPharmatest (PTWS, Germany)を使用して、37℃、100rpmで、900mLの溶液に対して実施した。

0087

溶解バスの条件
パドル速度:50rpm
溶解培地の温度:37℃±0.5℃
−胃耐性酸性工程:HCl 0.1N中において2時間
−緩衝工程:pH7.0
容器体積:500mL
−試験溶液のサンプリング
胃耐性工程:1h及び2h時。
緩衝工程:緩衝工程の開始から10分、5h及び6h時。

0088

クロマトグラフ分析の条件
フラックス:2mL/分
カラム:Vydac C8,250x4.6(Id:10531)
− 相:相A:水中に0.1%のTFA、相B:ACN中に0.05%のTFA
カラム温度:34℃
−容器体積:100uL
励起波長:285nm
放出波長:345nm
ベネフィット:16
勾配


表3における溶解プロファイル結果は、本発明のペレットが必要とされる溶解プロファイルを有することを示す。このように、EGFの溶解は、それが胃条件(pH1.20)におかれた場合、2時間以内で3%未満であり、それが結腸条件(pH7.05)におかれた場合、6時間後にはEGFの少なくとも60%が溶解される。先の表3における溶解EGFのパーセンテージに観察される小さい変動は、これらのパーセンテージが平均値であるという事実による。

0089

実施例5:賦形剤を併用したEGFの安定性試験
有効成分及び実施例1に記載されるものから一つの賦形剤又は賦形剤の組合せを有する溶液におけるEGFの量の分析は、上記賦形剤が酸化によってEGFを不安定化させるかを決定するために、37℃で30日間、光から保護されたEGFのこれらの溶液の保管を含む。

0090

保管時間の後、溶液から回収したEGFの量をHPLCによって算出し、データ収集をプログラムUnicorn version 4.12 (Amersham Biosiences AB, Upsala, Switzerland)で実施した。

0091

HPLC分析の条件
−フラックス:0.8mL/分
−カラム:Vydac C18, 250x4.6
− カラムの孔サイズ:5μm
− 相:相A:水中に0.1%のTFA、相B:CAN中に0.05%のTFA
検出波長:226nm
−勾配:カラムの3容積において25〜45%の溶液B


表5に観察されるように、EGFの量は、溶液中に30日間後でさえ、90重量%より大きく維持された。試験溶液中の約10%のみのEGFが分解されたことから、本発明のペレットの調製のために使用された賦形剤は、EGFの酸化の原因とならないと考えられる。

0092

実施例6:中間コーティング層を有する上皮増殖因子のペレットのカプセルを製造するためのプロセス
6.1.メチオニンを含有する腸溶コーティングペレットの製造プロセス
ペレットの組成は次の通りである:

ステンレススチールレセプタクルに、上皮増殖因子の水溶液を調製し、メチオニンを連続的な撹拌と共に加えた。混合物が均一になったら、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、リン酸二ナトリウム及びタルクを加え、完全に溶解するまで撹拌を継続した。

0093

1431.83gの不活性核を流動床HKC5に組み入れ、事前に調製した溶液で、次の条件の下、被覆した:空気流:200m3/h、ノズルの直径:1mm、噴霧圧:0.7bar、溶液の噴霧割合:5〜30g/分、空気温度:35℃及び生成物温度:25℃。

0094

次いで、このように得られたコアを、流動床において1時間、又はカールフィッシャー値が1.5%以下となるまで、35℃の温度で乾燥させた。乾燥コアを、0.425mm及び0.850mmのふるいで篩過した。

0095

ステンレススチールレセプタクルにおいて、タルク及び篩過したEudragit NE 30Dの均一分散液を調製した。乾燥コアを、流動床HKC-5において、上で調製された水性分散液を噴霧することによってコーティング処理した。作動条件は次の通りである:空気流:200m3/h、ノズルの直径:1.2mm、噴霧圧:0.7bar、分散液の噴霧割合:5〜30g/分、空気温度:35℃及び生成物温度:25℃。

0096

次いで、このように得られた中間コーティングペレットを流動床において1時間、35℃の温度で乾燥させた。乾燥中間コーティングペレットを、0.425mm及び0.850mmのふるいで篩過した。

0097

ステンレススチールレセプタクルにおいて、ポリソルベート80、クエン酸トリエチル、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクの均一水溶液を調製し、均一な完全溶解となるまで室温で撹拌を維持した。
次いで、上で調製した溶液に、篩過したEudragitFS30Dを加えた。

0098

中間コーティング層ペレットを、流動床HKC-5において、上で調製された腸溶水性懸濁液を噴霧することによって腸溶コーティング処理した。作動条件は次の通りである:空気流:200m3/h、ノズルの直径:1.2mm、噴霧圧:0.7bar、溶液の噴霧割合:5〜30g/分、空気温度:35℃及び生成物温度:25℃。

0099

次いで、このように得られた腸溶コーティングペレットを、流動床において1時間、又はカールフィッシャー値が1.5%以下となるまで、35℃の温度で乾燥させた。乾燥腸溶コーティングペレットを0.425mm及び0.850mmのふるいで篩過した。

0100

6.2.中間コーティング層及びメチオニンを含んでなる上皮増殖因子のペレットのカプセルの製造プロセス
実施例6セクション6.1の腸溶コーティングペレットを有するゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロースでできた硬カプセルは、Bosch Zanassiの自動カプセル充填装置を使用して充填した。

0101

実施例7:中間コーティング層を含んでなる上皮増殖因子のペレットの溶解プロファイル
溶解試験を、実施例4に開示するように実施した。

0102

EGFの溶解は胃条件(pH1.20)におかれた場合、2時間以内に3%未満であり、結腸条件(pH7.05)におかれた場合、6時間後に少なくとも60%のEGFが溶解した。このように、本発明の中間コーティング層を有するペレットは必要とされる溶解プロファイルを有する。

0103

本出願に記載される先行技術文献
1.US2007/26082

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