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課題・解決手段

本明細書には、不純物担持有機塩溶液ストリッピング溶液と混合して二相混合物を形成する(ここで混合する工程が不純物担持有機塩中の不純物の濃度を効果的に低下させ、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相とストリッピング溶液の相とを形成する)工程により、不純物担持有機塩溶液から不純物を除去する方法が提供される。

概要

背景

しばしば「イオン液」と呼ばれる特定の有機液は、これらの有機塩により提供される独自の特性により、工業の適用における再利用可能な(すなわち、「グリーンな」)溶媒および試薬として益々研究されている。しかし、これらの有機塩を工業的規模使用可能な形態まで再循環または再生する工程はまだ対処されていない。これらの有機塩が所望の生成物の抽出のため、不純物の抽出のため、または反応の溶媒として使用されているかに拘わらず、不純物および/または生成物がシステム中に蓄積して、最終的にはシステムの故障に導くことは広く認識されている。

プロセス流から不純物を抽出するために有機塩を利用する方法の一例はバイエル法である。典型的な営業的バイエル法においては原料ボーキサイト微細粉砕状態に粉砕する。次に粉砕された鉱石スラリーミキサーに供給し、そこで古液(spent liquor)と添加苛性アルカリ水酸化ナトリウム)を使用してスラリーを調製する。次にこのボーキサイトのスラリーを希釈し、一連蒸解釜を通過させ、そこで約98%の利用可能な総アルミナが、アルミナの三水和物一水和物形態の双方を含む可能性がある鉱石から抽出される。蒸解釜からの排水液は一連のフラッシュタンクまたは噴気(blow−off)タンクを通過し、そこで蒸解スラリーが冷却され、大気圧に戻される時に、熱と凝縮液回収される。アルミネート液(liquor)は、フラッシュ作業を通過後に、典型的には約1〜20%の固形分を含み、それは、ボーキサイト鉱石と、鉱石および蒸解期間に沈殿する不溶性成分を蒸解するために使用される塩基性物質の間の反応後に残留する不溶性残留物を含む。

比較的粗い固形粒子は一般に、「サンドトラップサイクロンを使用して除去される。液から比較的微細固形分粒子を分離するために、スラリーを典型的には、沈殿槽(「デカンター」、「残留物濃縮装置」または「傾斜濃縮装置」とも呼ばれる)の中心のウェルに供給され、そこでそれが凝集剤で処理される。泥が沈殿すると、「グリーン」または「プレグナント」液と呼ばれる清澄化アルミン酸ナトリウム溶液が泥沈殿層の上部のあふれ出て、その後の処理工程に通過する。沈殿した固形分(一般に「赤泥」と呼ばれる)は泥沈殿装置の底部から引取られ、アルミン酸ナトリウムソーダの更なる回収のために向流洗浄回路(「洗浄トレイン」と呼ばれる)を通過する。沈殿装置をあふれ出るアルミン酸液(沈殿装置または濃縮装置の横溢液)はまだ、典型的には1リットル当たり50〜200mgの非溶解懸濁固形分を含む、溶解および非溶解双方の、様々な不純物を含む。次にこの古液を一般に、更に、非溶解懸濁固形分を除去するために濾過により澄明化して、1リットル溶液当たり約10mg以下の非溶解懸濁固形分を含む濾液を与える。次に、濾液から、比較的純粋な形態のアルミナを三水和アルミナ結晶として沈殿させる。残留する有機液水溶液または古液(spent liquor)は濃縮して、「ストロング」溶液を形成し、それから更なる三水和アルミナを沈殿させることができ、そしてそれから更なる古液を生成することができる。古液の流れは典型的には最初の蒸解工程に戻り、更なる苛性アルカリで再構成された後に、更なる鉱石の蒸解物として利用することができる。

ボーキサイト鉱石は一般に、その量がボーキサイト原料に特異的である有機および無機不純物を含む。バイエル液は蒸解の早期工程中に、多塩基酸、多ヒドロキシ酸アルコ
ルおよびフェノールベンゼンカルボン酸フミン酸フルボ酸リグニンセルロースおよびその他の炭水化物を含む広範な有機化合物を含む。バイエル系中に存在するようなアルカリ性酸化条件下では、これらの複雑な有機分子は分解して、その他の化合物、例えばギ酸琥珀酸酢酸乳酸および蓚酸ナトリウム塩、を形成する。これらのなかで、主なものは蓚酸ナトリウムである。

蓚酸ナトリウムは苛性アルカリ溶液に低い溶解度をもち、従って、適切に制御されない場合は、苛性度の増加または温度の低下が存在するバイエル回路の領域に針状(微細な針状)形態に沈殿する傾向がある。これらの微細な針状蓚酸ナトリウムは三水和アルミナの核を形成し、その凝集を妨げて、クラス分けが困難で、カ焼法には余り理想的ではない微細な、望ましくないギブサイト粒子をもたらす可能性がある。微細な粒子の過剰な生成は、濃縮装置の横溢溶液の濾過中、濾過布の孔の目詰まりをもたらして、従って濾過速度を望ましくなく低下させる可能性がある。

カ焼工程中、蓚酸塩は分解して、高いナトリウムを含む脆弱アルミナ粒子を残し、それが順次、アルミニウム生産コストを増加し、次に、望ましくないレベルの排出CO2を生成する可能性がある。更に、蓚酸ナトリウムの形成により、(1)浮石(scale)の成長が増加し、(2)液の沸点の上昇があり、(3)回路に苛性アルカリの喪失を認め(有機ナトリウム塩の形成により)そして/または(4)バイエル液の粘度と密度が上昇して、物質輸送コストの増加をもたらす、可能性がある。

蓚酸塩および/またはその他の有機物質(例えば、グルコイソサッカリネート、グルコネート、タータレートおよびマニトール)の存在は、ギブサイトの沈殿収量を減少する可能性がある。グルコネートの存在はギブサイトの成長速度を低下させることができる。バイエル液中フミン物質の存在は一般的である。それらの界面活性性状により、中程度の分子量のおよび高分子フミン物質はしばしば、液の発泡および赤泥の凝集による妨害の原因である。バイエル液中の高レベルの有機物質はまた、赤泥回路期間の凝集効率の減少および上澄み液透明度の低下をもたらす可能性がある。高レベルの有機物質を含む三水和アルミナはまた、望ましくない程度に高レベルの着色および/または不純物レベルを有する最終生成物を生成する傾向がある。

バイエルのプロセスは循環型であるので、プロセス流中に流入する有機物質はプロセスの各サイクルに伴って堆積する傾向があり、そこで定常状態不純物濃度はプロセスの流入および流出の流れにより決定される。赤泥回路およびギブサイト生成物の双方がバイエルのプロセス中の有機不純物に対する排水経路である。バイエルのプロセスから不純物を除去するために、特定の有機塩、すなわち「イオン液」を使用することができることが示されている。コストを最低にするために、不純物を除去するために利用される有機塩を再利用することは望ましいかも知れない。

有機塩、すなわちイオン液の再利用または再生に関して幾つかの方法が報告されている。疎水性有機塩は、有機塩がそれに可溶性ではないが、不純物は可溶性である溶媒を使用して、それから不純物を抽出する方法により、再生されてきた。しかし、有機塩は複数の再生サイクル上で活性を喪失するために、その方法は完全に有効であることは示されていない。

その他の再生法において、塩化ナトリウムは、有機溶媒中で第四級アンモニウム配位された乳酸に対して有効な抽出剤(extractant)であることが示されている。この再生法は簡単なイオン交換上で実施される。特定の有機塩の再生の更なる方法は、それらに限定はされないが、超臨界二酸化炭素の使用、浸透気化法、不純物の蒸留アルカリ性溶液の使用、電気分解およびナノ濾過を含む。しかし、今日までに知られた方法は、
大工業の適用に必要な規模をもたない。

概要

本明細書には、不純物担持有機塩溶液ストリッピング溶液と混合して二相混合物を形成する(ここで混合する工程が不純物担持有機塩中の不純物の濃度を効果的に低下させ、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相とストリッピング溶液の相とを形成する)工程により、不純物担持有機塩溶液から不純物を除去する方法が提供される。

目的

洗浄された有機塩を含む相は一般に、抽出剤としての使用のために工業のプロセス流に提供する

効果

実績

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請求項1

有機塩から不純物を除去する方法であって、不純物担持有機塩溶液を提供し、そして不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して二相混合物を形成する、工程を含んでなる方法であって、そこで、混合する工程が、不純物担持有機塩中の不純物の濃度を低減させるために有効であって、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相と、主としてストリッピング溶液の相とを形成する、方法。

請求項2

不純物担持有機塩溶液が、不純物担持有機塩溶液の総重量に基づいて約1重量%〜約97重量%の水を含んでなる、請求項1記載の方法。

請求項3

混合する工程が、インラインミキサーに不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液とを供給する工程を含んでなる、請求項1記載の方法。

請求項4

混合する工程が、不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液とを連続ミキサーセトラーユニットに供給する工程を含んでなる、請求項1記載の方法。

請求項5

請求項6

不純物担持有機塩溶液が[1:100]〜[1:0.01]の範囲の不純物担持有機塩溶液−対−ストリッピング溶液、の質量比でストリッピング溶液と混合される、請求項1記載の方法。

請求項7

更に、主としてストリッピング溶液の相から不純物を低減された有機塩溶液を少なくとも一部分離して、分離された、不純物を低減された有機塩溶液と分離されたストリッピング溶液の相とを形成する工程:を含んでなる、請求項1記載の方法。

請求項8

更に、工業のプロセス流に、分離された、不純物を低減された有機塩溶液を提供する工程:を含んでなる、請求項7記載の方法。

請求項9

工業のプロセス流がバイエルのプロセス流、核廃棄物流、高イオン強度系からの塩水および採鉱操業からの排水よりなる群から選択される、請求項8記載の方法。

請求項10

更に、不純物を低減された有機塩溶液を、二相混合物を形成するのに有効量の洗浄溶液と混合する工程を含んでなり、ここで混合する工程が、洗浄された有機塩の相と、主として洗浄溶液の相とを形成するのに有効である、請求項7記載の方法。

請求項11

分離された、不純物を低減された有機塩溶液が、[1:100]〜[1:0.01]の間の範囲で、分離された、低減された濃度の相−対−洗浄溶液、の質量比で、洗浄溶液と混合される、請求項10記載の方法。

請求項12

洗浄溶液がフルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシル、アルキルスルフェート、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートよりなる群から選択されるアニオンを含んでなる、請求項10記載の方法。

請求項13

不純物がフメート、フメート分解生成物、金属、オキサレートアセテートフォルメート、スルフェート、クロリド、フルオリド、ホスフェートおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される、請求項1記載の方法。

請求項14

不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩が、ホスホニウムアンモニウムスルホニウムピリジニウムピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラゾリウム、イミダゾリウムチアゾリウムオキサゾリウム、ピロリジニウムキノリニウムイソキノリニウムグアニジニウム、ピペリジニウムおよびメチルモルホリニウムよりなる群から選択される第四級有機カチオンを含んでなる、請求項1記載の方法。

請求項15

不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩が、ホスホニウム、アンモニウム、スルホニウム、ピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラゾリウム、イミダゾリウム、チアゾリウム、オキサゾリウム、ピロリジニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、グアニジニウム、ピペリジニウムおよびメチルモルホリニウムよりなる群から選択されるカチオン、並びにフルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシル、アルキルスルフェート、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートよりなる群から選択されるアニオン:を含んでなる、請求項1記載の方法。

請求項16

不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩が、オクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリド、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・クロリド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム・クロリド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・クロリド、ブチルメチルピロリジニウム、オクチル(トリブチル)ホスホニウム・ヒドロキシドテトラブチルホスホニウム・ヒドロキシド、テトラブチルアンモニウム・ヒドロキシド、テトラデシル(トリブチル)ホスホニウム・クロリド、オクチル(トリブチル)アンモニウム・クロリド、テトラデシル(トリヘキシル)ホスホニウム・ブロミド、テトラヘキシルアンモニウム・クロリド、トリブチル(ヘキシル)ホスホニウム・クロリド、テトラデシル(トリヘキシル)ホスホニウム・クロリド、テトラブチルホスホニウム・クロリド、テトラブチルアンモニウム・クロリド、トリブチルメチルアンモニウム・ヒドロキシド、テトラペンチルアンモニウム・ヒドロキシド、ジメチルジココ第四級アンモニウム・クロリド、ステアラミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム・ナイトレート、エチルテトラデシルジウンデシルアンモニウム・クロリド、タロウアルキルトリメチルアンモニウム・クロリド、テトラヘキシルアンモニウム・ブロミド、ブチルメチルピロリジニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、N,N,N−トリメチル−l−ドデカンアミニウム・クロリド、ベンジルジメチルココアキルアンモニウム・クロリド、N,N−ジメチル−N−ドデシルグリシンベタイン、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・クロリド、トリブチル−8−ヒドロキシオクチルホスホニウム・クロリド、テトラペンチルホスホニウム・ヒドロキシドおよびそれらの組み合わせ物:よりなる群から選択される、請求項1記載の方法。

請求項17

ホスホニウム、アンモニウム、スルホニウム、ピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラゾリウム、イミダゾリウム、チアゾリウム、オキサゾリウム、ピロリジニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、グアニジニウム、ピペリジニウムおよびメチルモルホリニウムよりなる群から選択されるカチオンをもつ、洗浄された有機塩、並びにフルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシル、アルキルスルフェート、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートよりなる群から選択されるアニオン:を含んでなる組成物

請求項18

工業のプロセス流から不純物を除去する方法であって、不純物抽出量の有機塩を含んでなり、不純物を含んでなる工業のプロセス流と少なくとも一部は非混和性である有機塩溶液を提供し、工業のプロセス流を有機塩溶液と混合して、第一の二相混合物を形成し、ここで混合する工程が工業のプロセス流中の不純物の濃度を低減させるのに有効であり、不純物担持有機塩溶液を含む相と、不純物を低減された工業のプロセス流を含む相とを形成する、不純物担持有機塩溶液をストリッピング液と混合して第二の二相混合物を形成し、ここで不純物担持有機相溶液とストリッピング溶液との混合が、不純物担持有機塩溶液中の不純物の濃度を低減させるのに有効であり、不純物を低減された有機塩溶液を形成する、そして場合により、不純物を低減された有機塩溶液を洗浄溶液と混合して第三の二相混合物を形成する、ここで混合する工程は洗浄された有機塩の相と洗浄溶液の相とを形成するのに有効である:工程を含んでなる、方法。

請求項19

ストリッピング溶液が、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシル、アルキルスルフェート、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートよりなる群から選択されるアニオンをもつ化合物を含んでなる、請求項18記載の方法。

請求項20

不純物担持有機塩溶液が[1:100]〜[1:0.01]の範囲の、有機塩溶液−対−ストリッピング溶液、の質量比でストリッピング液と混合される、請求項18記載の方法。

請求項21

洗浄溶液がフルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシル、アルキルスルフェート、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートよりなる群から選択されるアニオンを含んでなる、請求項18記載の方法。

請求項22

不純物を低減された有機塩溶液が[1:100]〜[1:0.01]間の範囲の、不純物を低減された有機塩溶液−対−洗浄溶液、の質量比で洗浄溶液と混合される、請求項18記載の方法。

請求項23

洗浄溶液が水酸化ナトリウムを含んでなる、請求項18記載の方法。

請求項24

不純物がフメート、フメート分解生成物、金属、オキサレート、アセテート、フォルメート、スルフェート、クロリド、フルオリド、ホスフェートおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される、請求項18記載の方法。

請求項25

工業のプロセス流がバイエルのプロセス流、核廃棄物の流れ、高イオン強度系からの塩水および採鉱操業からの排水よりなる群から選択される、請求項18記載の方法。

請求項26

有機塩から不純物を除去する方法であって、不純物担持有機塩溶液を提供し、ここで不純物担持有機塩溶液中の不純物はバイエルのプロセス流から得られる、そして不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して二相混合物を形成する、ここで混合する工程は不純物担持有機塩中の不純物の濃度を低減させるのに有効であり、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相と、主としてストリッピング溶液の相とを形成する:工程を含んでなる、方法。

請求項27

有機塩から不純物を除去する方法であって、不純物担持有機塩溶液を提供し、ここで該不純物はフメート、フメート分解生成物、金属、オキサレート、アセテート、フォルメート、スルフェート、クロリド、フルオリド、ホスフェートおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される、そして不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して二相混合物を形成する、ここで混合する工程は不純物担持有機塩中の不純物の濃度を低減するのに有効であり、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相と、主としてストリッピング溶液の相を形成する:工程を含んでなる、方法。

技術分野

0001

開示される主題は概括的に、工業のプロセス流を処理するための方法および組成物に関する。それは更に具体的には、不純物担持有機塩からの不純物除去法に関する。

背景技術

0002

しばしば「イオン液」と呼ばれる特定の有機液は、これらの有機塩により提供される独自の特性により、工業の適用における再利用可能な(すなわち、「グリーンな」)溶媒および試薬として益々研究されている。しかし、これらの有機塩を工業的規模使用可能な形態まで再循環または再生する工程はまだ対処されていない。これらの有機塩が所望の生成物の抽出のため、不純物の抽出のため、または反応の溶媒として使用されているかに拘わらず、不純物および/または生成物がシステム中に蓄積して、最終的にはシステムの故障に導くことは広く認識されている。

0003

プロセス流から不純物を抽出するために有機塩を利用する方法の一例はバイエル法である。典型的な営業的バイエル法においては原料ボーキサイト微細粉砕状態に粉砕する。次に粉砕された鉱石スラリーミキサーに供給し、そこで古液(spent liquor)と添加苛性アルカリ水酸化ナトリウム)を使用してスラリーを調製する。次にこのボーキサイトのスラリーを希釈し、一連蒸解釜を通過させ、そこで約98%の利用可能な総アルミナが、アルミナの三水和物一水和物形態の双方を含む可能性がある鉱石から抽出される。蒸解釜からの排水液は一連のフラッシュタンクまたは噴気(blow−off)タンクを通過し、そこで蒸解スラリーが冷却され、大気圧に戻される時に、熱と凝縮液回収される。アルミネート液(liquor)は、フラッシュ作業を通過後に、典型的には約1〜20%の固形分を含み、それは、ボーキサイト鉱石と、鉱石および蒸解期間に沈殿する不溶性成分を蒸解するために使用される塩基性物質の間の反応後に残留する不溶性残留物を含む。

0004

比較的粗い固形粒子は一般に、「サンドトラップサイクロンを使用して除去される。液から比較的微細固形分粒子を分離するために、スラリーを典型的には、沈殿槽(「デカンター」、「残留物濃縮装置」または「傾斜濃縮装置」とも呼ばれる)の中心のウェルに供給され、そこでそれが凝集剤で処理される。泥が沈殿すると、「グリーン」または「プレグナント」液と呼ばれる清澄化アルミン酸ナトリウム溶液が泥沈殿層の上部のあふれ出て、その後の処理工程に通過する。沈殿した固形分(一般に「赤泥」と呼ばれる)は泥沈殿装置の底部から引取られ、アルミン酸ナトリウムソーダの更なる回収のために向流洗浄回路(「洗浄トレイン」と呼ばれる)を通過する。沈殿装置をあふれ出るアルミン酸液(沈殿装置または濃縮装置の横溢液)はまだ、典型的には1リットル当たり50〜200mgの非溶解懸濁固形分を含む、溶解および非溶解双方の、様々な不純物を含む。次にこの古液を一般に、更に、非溶解懸濁固形分を除去するために濾過により澄明化して、1リットル溶液当たり約10mg以下の非溶解懸濁固形分を含む濾液を与える。次に、濾液から、比較的純粋な形態のアルミナを三水和アルミナ結晶として沈殿させる。残留する有機液水溶液または古液(spent liquor)は濃縮して、「ストロング」溶液を形成し、それから更なる三水和アルミナを沈殿させることができ、そしてそれから更なる古液を生成することができる。古液の流れは典型的には最初の蒸解工程に戻り、更なる苛性アルカリで再構成された後に、更なる鉱石の蒸解物として利用することができる。

0005

ボーキサイト鉱石は一般に、その量がボーキサイト原料に特異的である有機および無機不純物を含む。バイエル液は蒸解の早期工程中に、多塩基酸、多ヒドロキシ酸アルコ
ルおよびフェノールベンゼンカルボン酸フミン酸フルボ酸リグニンセルロースおよびその他の炭水化物を含む広範な有機化合物を含む。バイエル系中に存在するようなアルカリ性酸化条件下では、これらの複雑な有機分子は分解して、その他の化合物、例えばギ酸琥珀酸酢酸乳酸および蓚酸ナトリウム塩、を形成する。これらのなかで、主なものは蓚酸ナトリウムである。

0006

蓚酸ナトリウムは苛性アルカリ溶液に低い溶解度をもち、従って、適切に制御されない場合は、苛性度の増加または温度の低下が存在するバイエル回路の領域に針状(微細な針状)形態に沈殿する傾向がある。これらの微細な針状蓚酸ナトリウムは三水和アルミナの核を形成し、その凝集を妨げて、クラス分けが困難で、カ焼法には余り理想的ではない微細な、望ましくないギブサイト粒子をもたらす可能性がある。微細な粒子の過剰な生成は、濃縮装置の横溢溶液の濾過中、濾過布の孔の目詰まりをもたらして、従って濾過速度を望ましくなく低下させる可能性がある。

0007

カ焼工程中、蓚酸塩は分解して、高いナトリウムを含む脆弱アルミナ粒子を残し、それが順次、アルミニウム生産コストを増加し、次に、望ましくないレベルの排出CO2を生成する可能性がある。更に、蓚酸ナトリウムの形成により、(1)浮石(scale)の成長が増加し、(2)液の沸点の上昇があり、(3)回路に苛性アルカリの喪失を認め(有機ナトリウム塩の形成により)そして/または(4)バイエル液の粘度と密度が上昇して、物質輸送コストの増加をもたらす、可能性がある。

0008

蓚酸塩および/またはその他の有機物質(例えば、グルコイソサッカリネート、グルコネート、タータレートおよびマニトール)の存在は、ギブサイトの沈殿収量を減少する可能性がある。グルコネートの存在はギブサイトの成長速度を低下させることができる。バイエル液中フミン物質の存在は一般的である。それらの界面活性性状により、中程度の分子量のおよび高分子フミン物質はしばしば、液の発泡および赤泥の凝集による妨害の原因である。バイエル液中の高レベルの有機物質はまた、赤泥回路期間の凝集効率の減少および上澄み液透明度の低下をもたらす可能性がある。高レベルの有機物質を含む三水和アルミナはまた、望ましくない程度に高レベルの着色および/または不純物レベルを有する最終生成物を生成する傾向がある。

0009

バイエルのプロセスは循環型であるので、プロセス流中に流入する有機物質はプロセスの各サイクルに伴って堆積する傾向があり、そこで定常状態不純物濃度はプロセスの流入および流出の流れにより決定される。赤泥回路およびギブサイト生成物の双方がバイエルのプロセス中の有機不純物に対する排水経路である。バイエルのプロセスから不純物を除去するために、特定の有機塩、すなわち「イオン液」を使用することができることが示されている。コストを最低にするために、不純物を除去するために利用される有機塩を再利用することは望ましいかも知れない。

0010

有機塩、すなわちイオン液の再利用または再生に関して幾つかの方法が報告されている。疎水性有機塩は、有機塩がそれに可溶性ではないが、不純物は可溶性である溶媒を使用して、それから不純物を抽出する方法により、再生されてきた。しかし、有機塩は複数の再生サイクル上で活性を喪失するために、その方法は完全に有効であることは示されていない。

0011

その他の再生法において、塩化ナトリウムは、有機溶媒中で第四級アンモニウム配位された乳酸に対して有効な抽出剤(extractant)であることが示されている。この再生法は簡単なイオン交換上で実施される。特定の有機塩の再生の更なる方法は、それらに限定はされないが、超臨界二酸化炭素の使用、浸透気化法、不純物の蒸留アルカリ性溶液の使用、電気分解およびナノ濾過を含む。しかし、今日までに知られた方法は、
大工業の適用に必要な規模をもたない。

0012

一つの態様は、有機塩から不純物を除去する方法に関し、該方法は、不純物担持有機塩溶液を提供し、そして不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して、二相混合物を形成する:工程を含んでなり、ここで、混合する工程は不純物担持有機塩中の不純物の濃度を低減させるのに有効であり、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相と、主としてストリッピング溶液の相とを形成する。

0014

その他の態様は、工業のプロセス流から不純物を除去する方法に関し、該方法は、不純物抽出量の有機塩を含んでなり、不純物を含んでなる工業のプロセス流と少なくとも一部は非混和性である有機塩溶液を提供し、工業のプロセス流を有機塩溶液と混合して、第一の二相混合物を形成し、ここで混合する工程が工業のプロセス流中の不純物の濃度を低減させるのに有効であり、不純物担持有機塩溶液を含む相と、不純物を低減された工業のプロセス流を含む相とを形成する、不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して第二の二相混合物を形成し、ここで不純物担持有機塩溶液のストリッピング溶液との混合が不純物担持有機塩溶液中の不純物の濃度を低減して、不純物を低減された有機塩溶液を形成するのに有効である、そして場合により、不純物を低減された有機塩溶液を洗浄溶液と混合して、第三の二相混合物を形成する、ここで混合する工程が洗浄された有機塩の相と洗浄溶液の相とを形成するのに有効である、工程:を含んでなる。

0015

まだ更なる態様は、有機塩から不純物を除去する方法に関し、その方法は、不純物担持有機塩溶液を提供し、ここで不純物担持有機塩溶液中の不純物はバイエルのプロセス流から得られる、そして不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して、二相混合物を形成する、ここで混合する工程が不純物担持有機塩中の不純物濃度を低減させるのに有効であり、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相と、主としてストリッピング溶液の相とを形成する、工程:を含んでなる。

0016

更なる態様は、有機塩から不純物を除去する方法に関し、その方法は、不純物担持有機塩溶液を提供し、ここで該不純物がフメート、フメート分解生成物、金属、オキサレートアセテートフォルメート、スルフェート、クロリド、フルオリド、ホスフェートおよびそれらの組み合わせ物よりなる群から選択される、そして不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合して二相混合物を形成する、ここで混合する工程が不純物担持有機塩中の不純物濃度を低減させるのに有効であり、それにより有機塩から不純物を除去し、そして不純物を低減された有機塩溶液の相と、主としてストリッピング溶液の相とを形成する、工程:を含んでなる。

0017

これらおよびその他の態様は以下に更に詳細に説明される。

図面の簡単な説明

0018

今度は代表的な態様である図において説明される。
図1は、水酸化物のレベルが有機塩を含む相中で変化する時の不純物の除去の変化を表す図である。
図2総有機炭素分配を表す図である。

0019

発明の特定の態様の詳細な説明
本明細書に記載の様々な態様は、工業のプロセス流から特定の化合物(例えば、不純物)を除去するために使用される特定の有機塩を再生する組成物および方法に関する。適切な有機塩の例は本明細書に説明され、そしていわゆる「イオン液」を含む。

0020

有機塩は特定のカチオンまたはアニオンを含むように限定はされない。しかし、一つの態様において、有機塩は第四級有機カチオンを含む。第四級有機カチオンの例は、ホスホニウム、アンモニウム、スルホニウム、ピリジニウム、ピリダジニウム、ピリミジニウム、ピラジニウム、ピラゾリウム、イミダゾリウム、チアゾリウム、オキサゾリウム、ピロリジニウム、キノリニウム、イソキノリニウム、グアニジニウム、ピペリジニウムおよびメチルモルホリニウムを含む。当業者は、第四級有機カチオンの前記の例は、以下:

0021

0022

を含むそれらの置換バージョン包含することを理解すると考えられる。

0023

Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rfはそれぞれ、独立に、水素、または場合により置換されたC1−C50アルキル基から選択され、ここで場合により置換される置換基はア
キルシクロアルキルアルケニルシクロアルキニルアルキニルアルコキシアルコキシアルキルアルデヒドエステルエーテルケトンカルボン酸アルコール、カルボキシレート、ヒドロキシル、ニトロ、シリルアリールおよびハロゲンイオン(halide)官能基(functionalities)から選択される1個以上を含む。RaからRfはそれぞれ独立に、約1個〜約50個の炭素原子、例えば約1個〜約20個の炭素原子を含んでなる。RaからRfの2個以上が環構造を形成することができることは認められると考えられる。

0024

R1〜R7はそれぞれ独立に、水素、ハロゲンまたは場合により置換されたC1−C50アルキル基から選択され、ここで場合により置換される置換基はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルキニル、アルキニル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルデヒド、エステル、エーテル、ケトン、カルボン酸、アルコール、カルボキシレート、ヒドロキシル、ニトロ、シリル、アリールおよびハロゲンイオン官能基から選択される1個以上を含む。R1〜R7はそれぞれ独立に、約1〜約50個の炭素原子、例えば約1〜約20個の炭素原子を含んでなる。R1〜R7の2個以上が環構造を形成することができることは認められると考えられる。

0025

本明細書に使用されるような用語「アルキル」は1〜50個の炭素原子よりなる分枝または非分枝炭化水素基(すなわち、メチル、エチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチルイソブチル、t−ブチルペンチル、ヘキシルヘプチルオクチル、ノニルデシルドデシルテトラデシルヘキサデシル、等)であることができる。アルキル基は未置換でもまたは、限定はされないが、下記のようなアルキル、アルコキシ、アルケニル、ハロゲン化アルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、ケトン、アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、エーテル、エステル、チオールスルホオキソ、シリル、スルホキシドスルホニルスルホン、ハロゲンまたはニトロを含む1個以上の置換基で置換されてもよい。用語「アルキル」は一般に、未置換アルキル基と置換アルキル基の双方を表すために使用され、本明細書で使用される置換アルキル基は、特定の1個または複数の置換基を表すことにより説明される。例えば、「アルキルアミノ」は下記のように1個以上のアミノ基で置換されたアルキル基を表す。用語「ハロゲン化アルキル」は1個以上のハロゲンイオン(例えば、フッ素塩素臭素またはヨウ素)で置換されたアルキル基を表す。1例で「アルキル」が使用され、他の例で「アルキルアルコール」のような特定の用語が使用される時は、用語「アルキル」がまた「アルキルアルコール」等のような特定の用語を表さないことを示唆することは意味しない。「アルキル」のような一般的用語および「アルキルアルコール」のような特定の用語を使用する時は、一般的用語が特定の用語をも含まないことを暗示しない。この事実はまた、本明細書に記載のその他の用語にも使用される。

0026

用語「アルコキシ」は単一の末端エーテル結合により結合されたアルキル基を表し、すなわち、「アルコキシ」基は、そのRが前記のようなアルキルである−ORとして規定することができる。

0027

用語「アルケニル」は少なくとも1個の炭素炭素二重結合を含む、2〜50個の炭素原子を含んでなる、置換または未置換炭化水素基である。用語「アルケニル」は、その中に化合物が存在することができるあらゆる異性体を含む。アルケニル基は、それらに限定はされないが、下記のようなアルキル、アルコキシ、アルケニル、ハロゲン化アルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、ケトン、アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、エーテル、エステル、チオール、スルホ−オキソ、シリル、スルホキシド、スルホニル、スルホン、ハロゲンイオンまたはニトロを含む1個以上の基で置換されてもよい。

0028

本明細書で使用される用語「ハロゲン化アルキル」は、少なくとも1個のハロゲン(例えば、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド)で置換されたアルキル基である。ハロゲン化アルキルはまた未置換でも、またはそれらに限定はされないが、下記のようなアルキル、アルコキシ、アルケニル、ハロゲン化アルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、ケトン、アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、エーテル、エステル、チオール、スルホ−オキソ、シリル、スルホキシド、スルホニル、スルホン、ハロゲンイオンまたはニトロを含む1個以上の基で置換されてもよい。

0029

用語「アルキニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含む、2〜50個の炭素原子を含んでなる置換または未置換炭化水素基を表す。アルキニル基はそれらに限定はされないが、下記のようなアルキル、アルコキシ、アルケニル、ハロゲン化アルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、ケトン、アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、エーテル、エステル、チオール、スルホ−オキソ、シリル、スルホキシド、スルホニル、スルホン、ハロゲンイオンまたはニトロを含む1個以上の基で置換されてもよい。

0030

用語「アリール」は、それらに限定はされないが、フェニルナフチルビフェニル、等を含む1個以上の芳香環よりなる炭化水素基である。その用語は、芳香環内に少なくとも1個のヘテロ原子を含む芳香族基である「ヘテロアリール」を含む。ヘテロ原子はそれらに限定はされないが、酸素窒素硫黄およびリンであることができる。アリール基は未置換でも、またはそれらに限定はされないが、アルキル、アルコキシ、アルケニル、ハロゲン化アルキル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、ケトン、アミノ、ヒドロキシル、カルボン酸、エーテル、エステル、チオール、スルホ−オキソ、シリル、スルホキシド、スルホニル、スルホン、ハロゲンイオンまたはニトロを含む1個以上の基で置換されてもよい。

0031

用語「アルデヒド」は−(CO)H基(ここで(CO)はC=Oを表す)を表す。用語「カルボン酸」は−C(O)OH基を表す。「カルボキシレート」は式−C(O)O−を表す。用語「エステル」は式−OC(O)Rまたは−C(O)ORを表し、そのRはアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニルヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルであることができる。用語「エーテル」は式R1OR2を表し、ここでR1とR2は独立して、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルであることができる。用語エーテルはまた、ポリエーテルをも含み、その「ポリエーテル」は式X-(OR)n−Yを表す。用語「ケトン」はRx(CO)Ry基を表し、そこでRxとRyとはそれぞれ独立して、炭素−炭素結合により(CO)基に結合されたアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルであることができる。用語「アミン」または「アミノ」はNRaRbRc基を表し、そこでRa、RbおよびRcはそれぞれ独立して、水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルであることができる。

0032

用語「ヒドロキシル」は-OH基を表す。用語「カルボン酸」は-(CO)OH基を表す。用語「ハロゲンイオン」はハロゲンのフルオリド、クロリド、ブロミドおよびヨージドを表す。用語「ニトロ」は式-NO2を表す。用語「シリル」は式-SiR1R2R3を表し、ここでR1、R2およびR3は独立して、水素、アルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シク
ロアルケニル、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニルであることができる。

0033

第四級有機カチオンの特定の例は、それらに限定はされないが、トリブチル(メチル)ホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリブチル−8−ヒドロキシオクチルホスホニウム、テトラペンチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム、オクチル(トリブチル)ホスホニウム、テトラデシル(トリブチル)ホスホニウム、テトラデシル(トリヘキシル)ホスホニウム、トリブチル(メチル)アンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、テトラデシル(トリブチル)アンモニウム、テトラデシル(トリヘキシル)アンモニウム、ジメチルジココ第四級アンモニウム、ステアラミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム、エチル(テトラデシルジウンデシル)アンモニウム、タロウアルキルトリメチルアンモニウム、N,N,N−トリメチル−1−ドデカンアンモニウム、ベンジルジメチルココアルキルアンモニウム、N,N−ジメチル−N−ドデシルグリシン、ブチルメチルピロリジニウム、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、スルホニウムおよびグアニジニウムを含む。用語「ココ」は、一般に約12個の炭素原子をもつ飽和脂肪であるココナツ油中に認められる脂肪酸の混合物から誘導されるアルキル基を表す。好適なカチオンはホスホニウム、アンモニウム、ピロリジニウムおよびイミダゾリウムである。

0034

有機塩のカチオンは典型的にはアニオンの対イオンまたはアニオンと会合している。当業者は、あらゆるアニオンが本明細書で開示される有機塩中に利用され得ることを認識すると考えられる。適当なアニオンの例は、無機アニオン有機アニオンを含む。アニオンはカオトロピック(chaotropic)アニオンまたはコスモトロピック(kosmotropic)アニオンであることができる。一般に、カオトロピックアニオンは「水脱構造(water de−structuring)」アニオンであり、すなわち水分子が塩の周囲に特定の秩序では配列しないことを意味し、他方、コスモトロピックアニオンは、「水構造」アニオンであり、水分子が特定の方法で塩の周囲に配列すると考えられることを意味する。

0035

適当なアニオンの例は、それらに限定はされないが、ハロゲンイオン(例えば、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド)、ヒドロキシル、アルキルスルフェート(例えば、メチルスルフェート、エチルスルフェート、オクチルスルフェート)、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、(例えば、フォルメート、アセテート、プロピオネートブチレートヘキサノエートフマレートマレエートラクテート、オキサレート、ピルベート)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェート、CN−、SCN−、OCN−、並びに下記のあらゆるアニオンを含む。

0036

ハロゲンイオンおよびハロゲン含有化合物の基は、それらに限定はされないが、F−、Cl−、Br−、I−、BF4−、ClO3−、ClO4−、BrO3−、BrO4−、IO3−、IO4−、PF6−、AlCl4−、Al2Cl7−、Al3Cl10−、AlBr4−、FeCl4−、BCl4−、SbF6−、AsF6−、ZnCl3−、SnCl3−、CuCl2−、CF3SO3−、(CF3SO3)2N−、CF3CO2−、CCl3CO2−を含む。

0037

以下は様々なアニオンの定義を含む。式が提供される場合は、「R」基は前記と同様な定義をもつ。スルフェート、スルファイトおよびスルホネートの基は、それらに限定はさ
れないが、SO42−、HSO4−、SO32−、HSO3−、R1OSO3−、R1SO3−を含む。ナイトレートとナイトライトの基は:NO3−、NO2−を含む。ホスフェートの基は、それらに限定はされないが、PO43−、HPO42−、H2PO4−、R1PO42−、HR1PO4−、R1R2PO4−を含む。ホスホネートホスフィネートの基は、それらに限定はされないが、R1HPO3−、R1R2PO2−、R1R2PO3−を含む。ホスファイトの基は、それらに限定はされないが、PO33−、HPO32−、H2PO3−、R1PO32−、RHPO3−、R1R2PO3−を含む。

0038

ホスホナイトとホスフィナイトの基は、それらに限定はされないが、R1R2PO2−、R1HPO2−、R1R2PO−、R1HPO−を含む。カルボン酸の基は、一般式R1COO−、例えば、フォルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ヘキサノエート、フメレート、マレート、ラクテート、オキサレート、ピルベートである。ボレートの基は、それらに限定はされないが、BO33−、HBO32−、H2BO3−、R1R2BO3−、R1HBO3−、R1BO32−、B(OR1)(OR2)(OR3)(OR4)、B(HSO4)−、B(R1SO4)−を含む。ボロネートの基は、それらに限定はされないが、R1BO22−、R1R2BO−を含む。カーボネートとカルボン酸エステルの基は、それらに限定はされないが、HCO3−、CO32−、R1CO3−を含む。シリケートシリル酸エステルの基は、それらに限定はされないが、SiO44−、HSiO43−、H2SiO42−、H3SiO4−、R1SiO43−、R1R2SiO42−、R1R2R3SiO4−、HR1SiO42−、H2R1SiO4−、HR1R2SiO4−を含む。

0039

アルキルシランとアリールシラン塩の基は、それらに限定はされないが、R1SiO33−、R1R2SiO22−、R1R2R3SiO−、R1R2R3SiO3−、R1R2R3SiO2−、R1R2SiO3−を含む。

0040

カルボキシイミド、ビス(スルホニル)イミドおよびスルホニルイミドの基は、それらに限定はされないが、

0041

0042

を含む。

0043

一般式R1O−のアルコキシドアリールオキシドの基。

0044

Fe(CN)63−、Fe(CN)64−、MnO4−、Fe(CO)4−のような錯体金属イオンの基。

0045

有機塩は本明細書に記載の、または当該技術分野で一般に知られたいずれの第四級有機カチオンとアニオンのあらゆる対をも含むことができる。適した有機塩の例は、それらに限定はされないが、Solvent Innovation,Cologne,Germ
anyにより製造されるAMMOENG 101(登録商標)、AMMOENG 110(登録商標)、テトラデシル(トリヘキシル)ホスホニウム・クロリド(CyphosIL101(登録商標)、Cytec Industries,Inc.Woodland Park,NJ)、テトラブチルホスホニウム・クロリド(Cyphos IL 164(登録商標),Cytec Industries,Inc.Woodland Park,NJ)、テトラデシル(トリブチル)ホスホニウム・クロリド(Cyphos
IL 167(登録商標))、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム・クロリド([C4mim]Cl)、テトラブチルアンモニウム、・ヒドロキシド([(C4)4N][OH])、テトラブチルアンモニウム・クロリド([(C4)4N]Cl)、トリブチルメチルアンモニウム・ヒドロキシド([(C4)3(C1)N][OH])、テトラペンチルアンモニウム・ヒドロキシド([(C5)4N][OH])、Sherex Chemical Company,Dublin OHにより提供されるAdogen 462(登録商標) (ジメチルジココ第四級アンモニウム・クロリド)、Cytec Industries,Inc.W.Paterson,NJ,により製造されるCyastat SN(登録商標) (ステアラミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム・ナイトレート)、エチルテトラデシルジウンデシルアンモニウム・クロリド、Akzo Nobel,Chicago,IL,により製造されるArquad T−50(登録商標) (タロウアルキルトリメチルアンモニウム・クロリド)、テトラヘキシルアンモニウム・ブロミド、ブチルメチルピロリジニウム・ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、Arquad 12−50H(登録商標) (N,N,N−トリメチル−1−ドデカンアミニウム・クロリド)、ArquadDMCB−80(登録商標)
(ベンジルジメチルココアルキルアンモニウム・クロリド)、Albright and Wilson,UK,により製造されるEMPIGEN BB(登録商標)洗剤(N,N−ジメチル−N−ドデシルグリシン)、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム・クロリド、PEG 900中に溶解された10重量wt%テトラブチルアンモニウム・ヒドロキシド、Cognis Corp.Tucson,AZ,により製造されるAliquat(登録商標)HTA−1、トリブチル−8−ヒドロキシオクチルホスホニウム・クロリド、オクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリド、オクチル(トリブチル)ホスホニウム・ヒドロキシドおよびテトラブチルホスホニウム・ヒドロキシドを含む。

0046

AMMOENG 101(登録商標)は次の式により表される:

0047

0048

AMMOENG 110(登録商標)は次の式により表される:

0049

0050

DOGEN 462(登録商標)は次の式により表される:

0051

0052

本明細書に開示の有機塩は、工業のプロセス流から不純物を除去あるいは抽出するための抽出剤として利用することができる。本明細書で使用される用語「不純物」は使用者に対して興味深い化合物または工業のプロセス流を汚染する可能性がある化合物を表す。不純物は、それらに限定はされないが、有機物質および/または無機物質を含む。特定の不純物は、それらに限定はされないが、オキサレート、フォルメート、アセテート、フメートおよびフメート分解生成物、フルオリド、クロリド、ブロミド、ホスフェート、金属、スルフェート、酸化ガリウムおよび/または水酸化ガリウム並びにそれらの組み合わせ物を含む。

0053

有機塩が使用されることができる工業のプロセス流の例は、それらに限定はされないが、バイエルのプロセス流、核廃棄物の流れ、高イオン強度系(例えば、食塩水)、採鉱操業からの排水、等を含む。

0054

概括的に、本明細書に説明される方法は、工業のプロセス流と少なくとも一部は非混和性の抽出剤と混合し、次に、生成される相を分離する工程により、工業のプロセス流から不純物を抽出する工程を伴う、液体/液体抽出である。一つの態様において、不純物はバイエルのプロセス流から抽出される。バイエルのプロセス流はバイエル法の期間に生成される液体の流れであり、濃縮装置の横溢液、プレグナント液、古液および強い液(strong liquor)の流れを含む、前記の様々なバイエルのプロセス流を含む。バイエルのプロセス流からの不純物の除去は本明細書に詳細に考察されるが、本明細書で考察される1種以上の方法は、その他の工業のプロセス流とともに適用し、利用することができることは認識しなければならない。

0055

前記に詳細に考察された、不純物抽出量の有機塩を含む有機塩溶液は、工業のプロセス流から不純物を除去するために極めて有効であることができることが見出された。特定の態様において、バイエル法に使用される時に、本明細書に記載の方法は濃縮装置後から蒸解までのどの地点でもバイエル法に追加される、不純物除去ユニットの作業の形態で実施することができ、その好適な位置は最終的三水和アルミナ沈殿工程の直後である。

0056

一つの態様において、不純物抽出量の有機塩を含む有機塩溶液がバイエルのプロセス流と混合されると、バイエルのプロセス流から不純物が除去され、そして不純物抽出期間
アニオン交換によりバイエル液中の苛性アルカリ(OH−)濃度が増加し、それが最終使用者に更なる経済的利益を与えることができる。例えば、特に有機塩が有意な量の水酸化物アニオンと会合している時は、バイエルのプロセス流から水を除去することができ、そして有機塩を含む相中に水が抽出されることができる。次に相を分離し、それによりバイエルのプロセス流中の水のレベルを低下させることができる。

0057

一つの態様は、不純物抽出量の有機塩を含む有機塩溶液を提供し、そして工業のプロセス流を有機塩溶液と混合して二相混合物を形成する工程により、工業のプロセス流を精製する方法を含む。有機塩溶液は工業のプロセス流と少なくとも一部は非混和性である。

0058

生成される二相混合物は、工業のプロセス流中に存在する有機塩と不純物に応じて液体/液体の二相混合物または固体/液体の二相混合物であることができる。一つの態様において、二相混合物は主として工業のプロセス流の相と、主として有機塩溶液とを含む。

0059

有機塩溶液の工業のプロセス流との混合は、工業のプロセス流中に存在する不純物の濃度を低減するのに有効である。工業のプロセス流中に存在する不純物の濃度の低減は、不純物担持有機塩溶液を含む相と、不純物を低減された工業のプロセス流を含む相との形成をもたらす。

0060

例えば、有機塩がテトラブチルアンモニウム・ヒドロキシドである一つの態様において、約48.2重量パーセントのオキサレート/スクシネート並びにそれぞれ約85.6、91.7および96.1重量パーセントのアセテート、フォルメートおよびクロリドイオンがバイエル液から除去され得る。総有機炭素含量(TOC)はバイエル液中で約63.0重量パーセントだけ低減することができる。更に、不純物抽出量の有機塩を含む有機塩溶液と接触後のバイエル液の色彩の強い視覚希薄化(visual reduction)を認めることができる。有機塩がテトラブチルホスホニウム・ヒドロキシドである他の態様において、約53.38重量パーセントのオキサレート/スクシネート並びにそれぞれ83.93、91.93、96.48重量パーセントのアセテート、フォルメートおよびクロリドイオンをバイエル液から除去することができる。バイエル液中のTOC含量は約67.7重量パーセントだけ低減されることができる。

0061

本発明は操作の理論により制約はされないが、それが一緒に混合される有機塩溶液中への工業のプロセス流からの不純物(例えば、オキサレート)の除去(抽出)は、混合条件と有機塩溶液中の有機塩の存在により容易にされると考えられる。工業のプロセス流の、有機塩溶液との混合は、工業のプロセス流中に存在する1種または複数の不純物を除去することができると推定される。工業のプロセス流から除去される不純物は、それらに限定はされないが、工業のプロセス流内に存在する不純物、有機塩溶液中に存在する有機塩、塩溶液−対−工業のプロセス流の比率、等を含む様々な因子に左右されると考えられる。

0062

一つの態様において、有機塩溶液は不純物抽出量の有機塩を含む。特定の例において、不純物抽出量は有機塩のオキサレート抽出量である。有機塩の不純物抽出量は本明細書に提供される指針により教示される定常実験により決定することができる。有機塩溶液中に存在する有機塩の不純物抽出量は適用に応じてばらつく可能性がある。一つの例において、有機塩は、有機塩溶液の総重量に基づいて約2重量%以上の量で有機塩溶液中に存在する。他の例において、有機塩は有機塩溶液の総重量に基づいて約3重量%以上の量で有機塩溶液中に存在する。更に他の例において、有機塩は有機塩溶液の総重量に基づいて約5重量%以上の量で有機塩溶液中に存在する。更なる例において、有機塩は有機塩溶液の総重量に基づいて約3%〜約100重量%の量で有機塩溶液中に存在する。本発明に従う方法がバイエル法に適用される時は、有機塩の不純物抽出量は好適には、バイエルのプロセス流の重量に基づいて少なくとも約1重量%、より好適には少なくとも約10重量%であ
る。

0063

一つの態様において、有機塩溶液は特定量の水を含む水溶液であることができる。有機塩溶液が水溶液である時は、有機塩は好適には有機塩溶液の総重量に基づいて30重量%以上の量で有機塩溶液中に存在する。その他の態様において、有機塩溶液が水溶液である時は、有機塩はより好適には、有機塩水溶液の総重量に基づいて50重量%以上の量で有機塩溶液中に存在する。有機塩水溶液中に存在する水の量は適用に応じてばらつくと考えられ、本明細書に適用される指針により教示される定常(routine)実験により決定することができる。例えば、一つの態様において、有機塩水溶液は有機塩水溶液の総重量に基づいて約20重量%〜約80重量%の水を含んでなる。

0064

その他の態様において、有機塩溶液は希釈剤、例えばアルコール(例えば、イソプロパノール)、ポリオールおよび/またはポリエチレンオキシド、を含むことができる。このような希釈剤は相分離を容易にすることができる。有機塩溶液中に存在する希釈剤の量は適用毎に変わる。一つの例において、有機塩溶液は有機塩溶液の総重量に基づいて約ゼロ(0)〜約90重量%の希釈剤を含む。その他の例において、有機塩溶液は有機塩溶液の総重量に基づいて約ゼロ(0)〜約70重量%の希釈剤を含む。

0065

有機塩溶液はまた溶媒を含むことができる。有機塩溶液中で有用な溶媒は、それらに限定はされないが、その幾つかの例がトルエンベンゼンおよびそれらの誘導体を含む芳香族炭化水素並びに軽量芳香族炭化水素油(SX−12)、その幾つかの例が1−ヘキサノール1−ヘプタノール、1−オクタノールおよびそれらそれぞれの誘導体を含む脂肪族アルコール、それらの例がフェノールおよび誘導体を含む芳香族アルコール、並びにそれらの例がメチレンクロリドおよびクロロホルムを含むハロゲン化炭化水素、を含む。有機塩溶液はまた酸化ホスフィンも含むことができる。有機塩溶液中に存在する溶媒量は適用により変わる。一つの例において、有機塩溶液は有機塩溶液の総重量に基づいて約ゼロ(0)〜約90重量%の溶媒を含む。その他の例において、有機塩溶液は有機塩溶液の総重量に基づいて約ゼロ(0)〜約70重量%の溶媒を含む。

0066

幾つかの態様において、有機塩溶液中に存在する有機塩には、しばしば平衡化と呼ばれる前抽出処理を施すことができる。この処理を達成するために、好適な対アニオン、例えば対アニオンとしてのヒドロキシド、をもつ有機塩のカチオン部分の少なくとも一部をもたらす、様々な方法を利用することができる。図1は、ヒドロキシドのレベルが有機塩を含む相中で変化するに従って不純物の除去がいかに変化するかを示す。例えば、クロリドの除去は、有機塩中に存在するヒドロキシドのレベルが増加するにつれて増加する。

0067

例えば、前抽出法1はNaOH溶液(例えば、26%のNaOH溶液)を約1重量部の有機塩−対−4もしくは5重量部のNaOH溶液、の範囲の比率で有機塩と激しく混合することにより実施することができる。次に生成される混合物を20分間放置して相分離させる。次に有機塩を含む上部の相を分離し、[1:4]の質量比新鮮なNaOH溶液と再度接触させる。この方法を4〜5回反復することができる。この方法は、大部分の対アニオンをOH−と交換し、水のポテンシャルを前以て平衡化して、有機塩を含む有機塩水溶液と工業のプロセス流との間のあらゆる水の移動を最少にする。

0068

前抽出法2は、有機塩−対−NaOH溶液、の比率が約[1:2]重量であることを除いて、方法1と同様な方法で実施される。前抽出法3は、有機塩が、NaOH溶液と混合される前にポリエチレングリコール中に溶解され、該方法が4〜5回の代わりに2回反復されることを除いて、方法2と同様である。前抽出法4は、有機塩が、NaOH溶液との混合の前に溶媒に溶解され、そして該方法が4〜5回の代わりに2回反復されることを除いて、方法2と同様である。

0069

前抽出法5において、有機塩はそれをNaOHと接触させずに、受け入れたままを直接、工業のプロセス流から不純物を分離するために使用することができる。このプロセス中、二相間に幾らかの水の移動があるかも知れず、それは後に説明され得る。更に、その速度と程度が交換の競合におけるアニオンのタイプに左右されると考えられる、幾らかのイオン交換が典型的には工業のプロセス流中のアニオン物質と第四級有機カチオンの対アニオンとの間に起る。

0070

前抽出法6は、NaHCO3のスラリーで有機塩を平衡化する方法により実施される。本法において、有機塩溶液とNaHCO3スラリー、例えば20%のNaHCO3スラリーとの等量部を60℃で急速に撹拌する。混合物を相分離させる。下部のNaHCO3相を排水し、新鮮な量の15%NaHCO3を添加する。混合物を撹拌し、放置して相分離させる。下部のNaHCO3相を排水し、上部の平衡化有機塩溶液を更なる使用のために保存する。

0071

工業のプロセス流と混合される有機塩溶液の量は典型的には、二相混合物を形成するのに有効な量である。一つの態様において、二相混合物は、不純物担持有機塩溶液を含む相と、不純物を低減された工業のプロセス流を含む相とを含む。「不純物担持」により、有機塩がそれと錯体を形成した、またはそれと会合した不純物を有することを意味する。有機塩に対する不純物の「錯体形成」または「会合(association)」は、有機塩溶液と工業のプロセス流の混合中そしてそれらの間の相互反応中に起る。

0072

有機塩溶液は、工業のプロセス流と少なくとも一部は非混和性であるが、混和度合いはばらつく可能性があり、従って、混合される有機塩溶液と工業のプロセス流との相対的量は比較的広範な範囲にばらつく可能性がある。混和性に影響を与える傾向のある因子は、それらに限定はされないが、温度、工業のプロセス流の塩含量、有機塩溶液の有機塩含量および有機塩自体の様々な特徴、例えば分子量および化学構造、を含む。

0073

二相混合物を形成するために有効な、有機塩溶液−対−工業のプロセス流、の有用な質量比は典型的には、約[1:100]〜約[1:0.01]重量の範囲にある。その他の態様において、有機塩溶液−対−工業のプロセス流、の重量比は、約[1:10]〜約[1:0.1]の間である。また更なる態様において、有機塩溶液−対−工業のプロセス流、の重量比は約[1:4]〜約[1:0.15]の間である。更なる態様において、有機塩溶液−対−工業のプロセス流、の重量比は約[1:2]〜約[1:0.25]である。本明細書に提供される指針により教示される定常実験を使用して、二相混合物を形成するために有効な有機塩溶液と工業のプロセス流との相対的量を確認することができる。

0074

工業のプロセス流と有機塩溶液は、様々な方法で、例えばバッチ法により、半連続または連続法により混合することができる。一つの態様において、その方法は連続法である。

0075

混合は、工業のプロセス流と有機塩溶液を、混合および相分離または沈降のために使用することができるあらゆる適当な機器中に供給することにより実施することができる。特定の状況に適することができる混合および相分離または沈降タンクの例は、それらに限定はされないが、連続ミキサーセトラーユニット、静的ミキサー、インラインミキサーカラム遠心分離装置およびハイドロサイクロンを含むことができる。本明細書に提供される指針により教示される定常実験を使用して、特定の状況に対して適切な機器と操作条件を確認し、選択することができる。

0076

本発明において、抽出とストリッピングはミキサー・沈降タンク、カラム、遠心分離装置、静的ミキサー、反応器、またはその他の適当な接触/分離機器中で実施することがで
きる。工程図は1以上の抽出工程、1以上のストリッピング工程を含むことができ、そして不純物を除去し、巻き込み汚染を低減するための洗浄/スクラブ工程を含んでも含まなくてもよい。抽出プラントは、溶媒抽出(「SX」)回路の各部門(すなわち抽出部門、スクラブ/洗浄部門およびストリッピング部門)に対して並列修正並列、直並列、修正直並列、並列または織り混ぜた直並列操作に対するように形成することができる。あるいはまた、抽出、スクラブおよびストリッピング工程をバッチ式に実施することができる。

0077

有機塩溶液の工業のプロセス流との混合により形成される二相混合物は、不純物担持有機塩溶液を含む相と、不純物を低減された工業のプロセス流を含む相とを含む。工業のプロセス流と有機塩溶液はある程度は相互に可溶性であるが(そして従って、混合後は各々が少量の他方を含むことができる)、二相は相互と少なくとも一部は非混和性であり、従って、それは一般に、本明細書に記載されたような比較的少量の不純物(例えば有機物含有物(TOCと呼ばれる)、オキサレート、等)および/または水を含むと考えられるが、工業のプロセス流を含む生成される相は典型的には、元来の工業のプロセス流に類似すると考えられる。同様に、不純物担持有機塩を含む相は一般に、本明細書に記載されたような比較的大量の不純物(例えば、オキサレート、等)および/または水を含むと考えられるが、それは典型的には元来の有機塩溶液に類似すると考えられる。

0078

不純物担持有機塩溶液はなかでも、不純物担持有機塩を含む。不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物担持有機塩の量は、適用並びに工業のプロセス流から除去される不純物の量に応じて変動すると考えられる。一つの例において、不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物担持有機塩の量は、不純物担持有機塩溶液の重量に基づいて1重量%以上である。

0079

一つの態様において、本明細書に記載された抽出法の結果として、不純物を低減された工業のプロセス流は、元来の工業のプロセス流中に存在する、低減レベルの少なくとも1種の不純物を含む。一つの態様において、不純物を低減された工業のプロセス流の相は、元来の工業のプロセス流に比較して、より低いレベルの、オキサレート、フォルメート、アセテート、有機炭素およびクロリドから選択される少なくとも1種の不純物を有する。その他の態様において、不純物を低減された工業のプロセス流の相は、元来の工業のプロセス流に比較して、より低いレベルの水分を有する。

0080

不純物を低減された工業のプロセス流と不純物担持有機塩溶液は、異なる方法で利用することができる。例えば、不純物を低減された工業のプロセス流は、それが元来採取された工業のプロセスに導入されるか、またはそれは廃棄されることができる。あるいはまた、不純物を低減された工業のプロセス流は更なる処理を受けることができる。

0081

不純物担持有機塩溶液には、再生し、その後、その中に存在する有機塩を再利用するために、更なる処理を施すことができる。あるいはまた、不純物担持有機塩溶液はその他の工業のプロセス流と混合されて、それから不純物を除去されることができる。

0082

不純物担持有機塩溶液または不純物を低減された工業のプロセス流を利用するために、相の分離が必要である可能性がある。不純物を低減された工業のプロセス流からの不純物担持有機塩溶液の分離は、分離された不純物担持有機塩溶液と、分離された、不純物を低減された工業のプロセス流を形成する。

0083

分離は様々な方法で実施することができる。例えば、混合装置は、二相混合物の形成(すなわち、相の分離)並びに相の物理的分離を容易に実施するように形成することができる。例えば、二相の混合物を、上部と底部に取出し弁をもつ混合槽中で形成することができる。混合を停止後、不純物担持有機塩溶液が不純物を低減された工業のプロセス流から
分離し、各層がそれぞれの上部および底部の取出し弁により混合槽から引き出される。各相は、混合中でも、槽のそれぞれの領域に形成する傾向があるかも知れないので、混合を完全に停止する必要はない。

0084

一つの態様において、不純物担持有機塩溶液からの不純物を低減された工業のプロセス流の相分離速度を高めることができる。例えば、分離速度は加熱により高めることができる。加熱は様々な方法で実施することができる。例えば、二相混合物を混合槽自体のなかで加熱し、そして加熱のために(そして場合により分離のために)他の槽に移動させることができる。加熱の方法は有益には、その他の熱源からの過剰な熱を捕捉するために使用することができる熱交換機を含む。熱交換機の例は、シェルチューブの熱交換機、プレート熱交換機再生型熱交換機、断熱ホイール熱交換機、流体熱交換機および動的スクレープ表面交換機を含む。

0085

熱交換機の使用は、例えば、温度を最高約100℃まで上昇させるように加熱することにより、二相混合物の温度を特定の温度に維持または所望の温度に上昇させることができる。分離速度は、それが分離を受ける時に二相混合物の温度を調節することにより制御することができる。これは、工業のプロセス流からの不純物の除去の効率を高めることができる。

0086

分離された、不純物を低減された工業のプロセス流の相は、それが採取されたプロセスに導入することができる。一つの態様において、分離された、不純物を低減された工業のプロセス流の相は、第二の工業のプロセス流と混合することができる。これは様々な理由で実施することができ、例えば、バイエル法に利用する場合は、一般に連続的である全体のプロセスの効率を最大にすることができる。従って、本明細書に記載の方法は、元来の工業のプロセス流の特定の部分を精製するために適用して、次に、生成される、不純物を低減された工業のプロセス流を元来の工業のプロセス流中に再導入し、それにより、希釈により元来の工業のプロセス流中の不純物レベルを低下させることができる。

0087

その他の態様において、不純物がバイエルのプロセス流から除去されると、分離された、不純物を低減された工業のプロセス流を冷却して、その中に溶解された水酸化アルミニウムおよび/または蓚酸アルミニウムの少なくとも一部を沈殿させることができる。分離された、不純物を低減された工業のプロセス流の冷却は様々な方法で実施することができる。例えば、二相混合物を加熱する工程の考え方において前記の熱交換機を使用して、分離された、不純物を低減された工業のプロセス流および/またはその中にそれが導入される工業のプロセス流から熱をとり、それにより液を冷却することもできる。熱交換機はバイエルのプロセス液を冷却するために所望されるプラントのどんな場所にでも配置することができる。

0088

不純物担持有機塩溶液、すなわち分離された不純物担持有機塩溶液は、有機塩を再生するための更なる処理が施されてもよく、またはその中に存在する不純物の量とタイプを決定するための試験が施されてもよく、またはその他の工業のプロセス流中の抽出溶媒として再利用されても、またはそれらの組み合わせでもよい。

0089

一つの態様において、不純物担持有機塩溶液は第四級有機カチオン並びにオキサレート、フォルメート、アセテートおよび有機炭素から選択される少なくとも1種の有機不純物を含む。有機不純物の量は広範な範囲にわたりばらつく可能性があり、例えば有機不純物の量は、不純物担持有機塩溶液の総重量に基づいて約0.0001重量%〜約5重量%の範囲にある。不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩の量は、本明細書に記載の方法における使用のために本明細書の他の部分で記載されたものと同様であることができる。不純物担持有機塩溶液が1以上の不純物を含む場合でも、それが比較的低いレベルの不純物
を含む状況においては、それは抽出剤としてまだ、有用であることができる。

0090

一つの態様において、不純物担持有機塩溶液は、本明細書に記載のバイエルのプロセス流からの抽出の結果として、有機不純物、無機不純物および/または更なる水を含む分離された相であることができる。例えば、一つの態様において、不純物担持有機塩溶液は、オキサレート並びに、フォルメート、アセテート、有機炭素、フルオリド、クロリド、ブロミド、スルフェート、ホスフェートおよびその他の金属イオンから選択される少なくとも1種の有機不純物を含む。不純物担持有機塩溶液は、抽出の程度および工業のプロセス流中の不純物のレベルに応じて、様々な量の不純物を含むことができる。場合により、不純物担持有機塩溶液中の不純物レベルは比較的低く、そのため不純物担持有機塩溶液を本明細書に記載の方法で抽出剤として使用することができる。

0091

不純物担持有機塩溶液中に存在するアニオンの不純物の量は伝導度検出を伴うアニオン交換イオンクロマトグラフィー法を使用して決定することができる。以下のような2つのどちらかのイオンクロマトグラフィー(IC)法、すなわちアイクラチック法および勾配法、を使用することができる:
オキサレート定量のためのイオンクロマトグラフィー(「アイソクラチック法」):
サンプルを脱イオン(DI)水で125倍に希釈し、次にクロマトグラフィー分離のためにスナップキャップの付いたAgilent PPバイアル中にPALLAcrodisc 0.2μm x 13mmPVDFシリンジフィルターを使用して濾過した。サンプル中のオキサレートを、Dionex IonPac AS4A−SCカラム(250 x 4.0mm,部品#043174)、ガードカラム(Dionex IonPac AG4A−SC 部品#043175)、3.5mM NaCO3と1.7mM NaHCO3の移動相、DionexASRS−ULTRAII 4mmアニオン自動再生サプレッサーおよび伝導度検出計、を使用して単一のクロマトグラフィーピークとしてそのマトリックスから分離する。詳細な機器の条件は次の通りである。

0092

システム: Dionex ICS−3000勾配ポンプシステム(システム1)カラム: Dionex Ionpac AS4A−SCカラム、250 x
4.0mm、部品#043174
カードカラム: Dionex IonPac AG4A−SC 部品#043175移動層: 3.5mM NaCO3と1.7mM NaHCO3
流量: 1.5ml/分
実行時間: 20分
注入容量: 25μL
カラム温度: DX−500上で35℃;ICS−3000システム1上で30℃
ASRSの電流リサイクルモードで50mA
伝導度検出計: 温度補整1.7%℃を伴って35℃
データ収集速度: 5.0Hz
ソフトウェア: Dionex Chromeleonソフトウェア、バージョン6.
70

0093

アイソクラチック法の定量結果は、サンプルとオキサレートの標準溶液からのオキサレートピークのサイズを比較することにより得られる。Acros Organicからのオキサレート標準物質DI水に溶解し、幾つかの濃度レベルに希釈する。サンプルに平行した、分析された標準溶液の検出反応をそれらの濃度に対してプロットする。このプロットの直線状の濃度範囲作業範囲として設定する。サンプルの定量は直線状の線勾配に基づく。該方法は約1.7%の相対的標準偏差(RSD)をもち、機器の精度は約0.4%である。検出限界は0.2ppmの蓚酸ナトリウムである。

0094

「勾配法」はアセテート、フォルメート、クロリド、スルフェート、ホスフェートおよびオキサレート/スクシネートアニオンの分析に使用される。オキサレートおよびスクシネートアニオンはこの方法で共溶離することに注意しなければならない。サンプルはDI水で125倍に希釈され、次にクロマトグラフィー分離のためのスナップキャップの付いたAgilent PPバイアル中にPALLAcrodisc 0.2μm x 13mmPVDFシリンジのフィルターを使用して濾過する。特定のアニオンを分離し、Dionex IonPac AS4A−SCカラム、水酸化カリウム勾配溶離剤、DionexASRS−ULTRAII 4mmのアニオン自動再生サプレッサーおよび伝導度検出計を伴う、Dionex ICS−3000試薬を含まないイオンクロマトグラフィー(RFIC)システムを使用して検出する。サンプル中のアニオン含量を定量測定するために、様々な濃度をもつ外部標準物を使用して、濃度と検出計の応答との間の相関確立する。オキサレート標準物質はAcros Organicから得られ、その他はInorganic Venturesから購入する。その濃度が50ppm(mg/L)を超え、そしてアセテートがもっとも狭い直線範囲をもつ時に、有機アニオンに対する相関関係非直線状湾曲)になる。従って、特にバイエル溶液と、除去する抽出溶媒の間の質量バランスの正確なデータを得るために、定量に使用される有機外部標準物の濃度は、非線状効果の原因となるサンプル中のアニオン濃度に関して補整される。

0095

詳細な機器の条件は以下のとおりである。
KOH溶離剤発生装置をもつDIONEX ICS−3000システム2
カラム: DIONEX IonPac AS19,250X4.0mm
ガードカラム: DIONEX IonPac AG19
カラム温度: 30℃
イオンサプレッサー:DIONEXASRS−ULTRA II,4mm;リサイク
ル;114mA
検出: 温度補整1.7%℃を伴う伝導度検出計
収集速度: 5.0Hz
注入: 25μL
流量: 1.0mL/分
実行時間: 後処理時間を含んで30分
移動相: KOH勾配
勾配: 時間(分) KOH mM
0 10
3 10
25 50
25.1 10
30 10
ソフトウェア:Dionex Chromeleonソフトウェア、バージョン6.70

0096

機器の精度は、すべての被検体に対して0.7%相対標準偏差(RSD)以上である。方法の精度は、ホスフェートを例外として、すべての検体に対して0.7%RSD以上である。ホスフェートに対しては、6の個々の測定においてその濃度は1ppm未満であることが認められ、該方法の精度は5.8%RSDである。最後に検出限界はすべてのアニオンに対し0.2ppm(mg/L)以上である。

0097

双方の方法に対し、サンプルのマトリックスから堆積されたポリ−アニオン物質および金属から汚染物を除去するために、20〜40個のサンプルの分析後、カラムを洗浄する。この洗浄法は0.5Mの水酸化ナトリウム、水および2Nの塩酸計画された洗浄工程を使用してICユニット上に設定される。

0098

不純物担持有機塩溶液は、不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物の量を決定後、廃棄されるか、または更なる処理を受けることができる。一つの態様において、不純物担持有機塩溶液はその他の工業のプロセス流中の抽出剤として使用されることができる。当業者は、不純物担持有機塩溶液のその他の工業のプロセス流に対する導入はその中の不純物の分析なしで実施することができることを認めると考えられる。

0099

その他の態様において、不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩は再生させることができ、すなわち、有機塩を抽出剤の一部として再利用するために、不純物が有機塩から除去される。不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩の再生は、不純物担持有機塩から不純物を除去する工程を伴う。有機塩の再生は、不純物担持有機塩溶液をストリッピング溶液と混合する工程を含む。本明細書では唯一のストリッピング工程を考察しているが、2以上のストリッピング工程を使用することができるので、該方法はこれに限定はされない。更に、2以上のストリッピング工程が実施される場合は、その次の工程中に使用されるストリッピング溶液は第1の工程で使用されたストリッピング溶液と同一でも異なってもよいことは推定される。

0100

有機塩から不純物を除去する一つの態様において、不純物担持有機塩溶液はストリッピング溶液と混合されて、二相の混合物を形成する。一般に、ストリッピング溶液は不純物担持有機塩からの不純物の除去を容易にする。例えば、ストリッピング溶液は、ハロゲンイオン(例えば、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド)、ヒドロキシル、アルキルスルフェート(例えば、メチルスルフェート、エチルスルフェート、オクチルスルフェート)、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート(例えば、フォルメート、アセテート、プロピオネート、ブチレート、ヘキサノエート、フマレート、マレエート、ラクテート、オキサレート、ピルベート)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2])、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェート、から選択されるアニオンをもつ化合物を含むことができる。

0101

特定の例において、ストリッピング溶液はヒドロキシル(OH−)アニオンをもつ化合物を含む。その他の例において、ストリッピング溶液はバイカーボネートアニオン(HCO3−)をもつ化合物を含む。更なる例において、ストリッピング溶液はクロリドアニオン(Cl−)をもつ化合物を含む。

0102

ストリッピング溶液中に存在する化合物が前記のアニオンと結合することができるあらゆるカチオンを含むことができることは推定される。ストリッピング溶液中に存在する1種または複数の化合物は、それらに限定はされないが、塩化ナトリウム、臭化カリウム重硫酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、硝酸ナトリウム重炭酸ナトリウム亜硝酸ナトリウム、等を含むことができる。

0103

不純物担持有機塩水溶液と混合されることができるストリッピング溶液の特定の例は、25%(重量)の塩化ナトリウムを含む溶液(25%NaCl)である。ストリッピング溶液のその他の例は15%(重量)の重炭酸ナトリウムを含む溶液(15%NaHCO3)である。ストリッピング溶液の更なる例は7.5%(重量)の水酸化ナトリウムを含む溶液(7.5%NaOH)である。ストリッピング溶液のその他の例は10%(重量)の水酸化ナトリウムを含む溶液(10%NaOH)である。更にその他の例において、ストリッピング溶液は12.5%(重量)の水酸化ナトリウムを含む(12.5%NaOH)。

0104

不純物担持有機塩溶液はストリッピング溶液と少なくとも一部は非混和性である可能性
があるが、非混和性の度合いはばらつく可能性があり、従って、不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液との相対量は比較的広範な範囲にわたりばらつく可能性がある。非混和性に影響を与える傾向がある因子は温度、無機塩の含量(例えばOH−の含量)、有機塩の含量および有機塩自体の様々な特徴(例えば、分子量および化学構造)を含む。

0105

混合されて二相の混合物を形成する不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液の量は適用に従ってばらつき、1以上の因子に左右される。ストリッピング溶液と不純物担持有機塩溶液の量に影響を与える因子は、それらに限定はされないが、不純物担持有機塩溶液中に存在する有機塩および/または不純物のタイプおよび/または量、ストリッピング溶液中に存在するアニオン、等を含む。

0106

一つの態様において、不純物担持有機塩溶液−対−ストリッピング溶液、の質量比は[1:100]〜[1:0.01]である。その他の態様において、不純物担持有機塩溶液−対−ストリッピング溶液、の重量比は[1:10]〜[1:0.1]である。更なる態様において、不純物担持有機塩溶液−対−ストリッピング溶液、の重量比は[1:4]〜[1:0.15]である。まだ更なる態様において、不純物担持有機塩溶液−対−ストリッピング溶液、の重量比は[1:2]〜[1:0.25]である。

0107

不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液の混合は二相の混合物を形成する。二相の混合物の各相は液相であることができる。あるいはまた、二相の混合物の相の一方は固形物を含むことができる。二相の固形物は主として不純物担持有機塩の相と、主としてストリッピング溶液の相を含む。

0108

不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液は様々な方法で、例えばバッチ法、半連続的、または連続的方法により混合することができる。有機塩溶液の、工業のプロセス流との混合と同様に、不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液との混合は、不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液を、混合および相分離または沈降のために使用することができるあらゆる適切な機器中に供給することにより実施することができる。一つの態様において、該混合は、不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液をインラインのミキサーに供給する工程を含んでなる。その他の態様において、混合は、不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液を連続的ミキサー/セトラーユニットに供給する工程を含んでなる。

0109

不純物担持有機塩溶液とストリッピング溶液の混合は、不純物担持有機塩から不純物を除去するのに有効であり、それにより、不純物担持有機塩溶液中の不純物の濃度を低下させる。不純物担持有機塩からの不純物の除去は、不純物を低減された有機塩溶液と、主としてストリッピング溶液の相とを形成する。

0110

一般に、不純物を低減された有機塩溶液は、不純物をそれから除去された有機塩を含む。不純物を低減された有機塩溶液はまた、幾らかの不純物担持有機塩を含むことができる。

0111

不純物担持塩溶液をストリッピング溶液と混合後、生成される相が分離され、個々に利用されることができる。例えば、生成される、主としてストリッピング溶液の相は、廃棄されるか、またはストリッピング溶液として再利用することができる。あるいはまた、主としてストリッピング溶液は、廃棄または再利用される前に更なる処理を受けることができる。二相の混合物の形成および、その他の相からの一相の物理的分離は、前記の二相の混合物の形成および分離と同様な方法で実施することができることは認められるであろう。

0112

生成される、不純物を低減された有機塩溶液は、工業のプロセス流に提供されて抽出剤
として、すなわち工業のプロセス流から不純物を抽出するために利用されることができる。あるいはまた、不純物を低減された有機塩溶液には更なる処理、例えば洗浄溶液との混合、を施すことができる。

0113

一つの態様において、例えば、不純物担持有機塩溶液をヒドロキシル(OH−)アニオンをもつ化合物を含むストリッピング溶液と混合する工程により、不純物が有機塩から除去される場合に、バイエルのプロセス流が工業のプロセス流として使用される時に、不純物を含まない有機塩を含む、不純物を低減された有機塩溶液が、抽出剤としての使用のために工業のプロセス流に提供されることができる。あるいはまた、ストリッピング溶液がヒドロキシル(OH−)以外のアニオンをもつ化合物を含む場合は、不純物を低減された有機塩溶液は、工業のプロセス流中の抽出剤として、不純物を含まない有機塩を再利用する前に、洗浄溶液との混合のような更なる処理を受けることができる。

0114

不純物を低減された有機塩溶液を洗浄溶液と混合する工程は、工業のプロセス流中の抽出剤として使用される有機塩の能力を妨害または防止する可能性があるアニオンの有機塩からの除去を容易にする。本明細書では唯一の洗浄工程が考察されているが、2以上の洗浄工程を使用することができるので、その方法は、これに限定されない。更に、2以上の洗浄工程が実施される場合は、次の洗浄工程中に使用される洗浄溶液は第一の洗浄工程で使用される洗浄溶液と同一でも異なってもよいことは推定される。

0115

一つの態様において、洗浄溶液はアニオンを有する化合物を含む。適切なアニオンの例は、それらに限定はされないが、ハロゲンイオン(例えば、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド)、ヒドロキシル、アルキルスルフェート(例えば、メチルスルフェート、エチルスルフェート、オクチルスルフェート)、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートを含む。

0116

特定の例において、洗浄溶液は、ヒドロキシル(OH−)アニオンをもつ化合物を含む。洗浄溶液中に存在する化合物の特定の例は、水酸化ナトリウム(NaOH)である。洗浄溶液の特定の例は、7.5%のNaOHを含む。洗浄溶液のその他の特定の例は、10%のNaOHを含む。洗浄溶液の更なる例は12.5%のNaOHを含む。

0117

不純物を低減された有機塩溶液は洗浄溶液と混合されて二相の混合物を形成する。一つの態様において、二相の混合物は、洗浄された有機塩を含む相と洗浄溶液を含む相とを含む。洗浄された有機塩は一般に不純物を含まない有機塩を含む。洗浄溶液の相は洗浄溶液を含む。

0118

不純物を低減された有機塩溶液は、二相の混合物を形成するのに有効なあらゆる量の洗浄溶液と混合される。混合される、不純物を低減された有機塩溶液と洗浄溶液の量は、適用毎にばらつくと考えられる。一つの例において、不純物を低減された有機塩溶液−対−洗浄溶液、の質量比は[1:100]〜[1:0.01]重量である。その他の態様において、不純物を低減された有機塩溶液−対−洗浄溶液、の重量比は[1:10]〜[1:0.1]重量である。また更なる態様において、不純物を低下された有機塩溶液−対−洗浄溶液、の重量比は[1:4]〜[1:0.15]重量である。その他の態様において、不純物を低下された有機塩溶液−対−洗浄溶液、の重量比は[1:2]〜[1:0.25]重量である。

0119

洗浄溶液との不純物を低減された有機塩溶液の混合は洗浄された有機塩を含む相を形成
するのに有効である。洗浄された有機塩を含む相は一般に、抽出剤としての使用のために工業のプロセス流に提供することができる再生有機塩を含む。洗浄された有機塩は、元来の有機塩水溶液が不純物を除去するために添加されたプロセスに提供されることができることは認められるであろう。あるいはまた、洗浄された有機塩は、不純物を除去するためにその他のプロセス中のその他の工業流に提供することができる。

0120

残留洗浄溶液は廃棄されるかまたは洗浄溶液として再利用することができる。

0121

一つの態様において、洗浄された有機塩は第四級有機カチオンと対イオンを含む。洗浄された有機塩は特に、ホスホニウム、アンモニウム、イミダゾリウム、ピロリジニウム、キノリニウム、ピラゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、イソキノリニウムおよびピペリジニウムよりなる群から選択されるカチオンを含む。対イオンは、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、ヒドロキシル、アルキルスルフェート、ジアルキルホスフェート、スルフェート、ナイトレート、ホスフェート、スルファイト、ホスファイト、ナイトライト、ハイポクロライト、クロライト、クロレート、ペルクロレート、カーボネート、バイカーボネート、カルボキシレート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド([NTF2]−)、テトラフルオロボレートおよびヘキサフルオロホスフェートよりなる群から選択されるアニオンである。

0122

以下の実施例は、本明細書に開示され、考察された、本発明の特定の態様を具体的に示す。実施例は具体的目的のみのためのものであり、どんな方法でも本発明またはあらゆる態様を限定することを意味しない。

0123

実施例1塩化ナトリウムを含むストリッピング溶液を使用する不純物担持有機塩溶液からの不純物の除去
62%のオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドと38%の水を含む有機塩溶液を、2工程の向流ミキサー・セトラーユニット中で[1:1]の質量比で10%の水酸化ナトリウムと接触させる。二相の混合物が形成される。その工程が有機塩溶液中約0.35ミリモル/gのヒドロキシド濃度をもたらす。

0124

前記の有機塩溶液を[1:1]の質量比(バイエルのプロセス液−対−有機塩溶液)でバイエルのプロセス液と混合する。“Mass−Transfer Operations”第3版,Robert E.Treybal,McGraw−Hill Book Company,New York,1980(10章)に記載の実験室分液漏斗中の小バッチを使用することにより、向流フローシートシミュレートする。二相系が形成し、不純物が平衡値に基づいて2相間で分配され、それにより不純物担持有機塩溶液を含む相とバイエルのプロセス液を含む相を形成する。

0125

次に不純物担持有機塩溶液を、実験室の分液漏斗中の小バッチを使用することにより、シミュレートされた向流フローシート中で[1:0.33]の質量比(不純物担持有機塩溶液−対−ストリッピング溶液)でストリッピング溶液と接触させる。ストリッピング溶液は25%の塩化ナトリウムを含む。不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物は塩化ナトリウムにより除去される。図2は、異なるデータポイントがNaCl相に対する有機塩溶液の異なる質量比を表す、二相それぞれ中の総有機炭素(TOC)の分配を示す。

0126

a.有機塩を平衡化する:
例えばオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドのような有機塩を含む有機塩溶液を、次の方法を使用して、10%または26%NaOH溶液のいずれかで平衡化する:完全に水と混和性の有機塩に対して、最初に有機塩を脱イオン水(DI)に溶解して約7
0%w/wの溶液を達成する。等質量の有機塩溶液とNaOH溶液を分液漏斗中で接触させる。分液漏斗を密閉し、60℃のオーブン内に2時間入れる。次に漏斗を2分間震盪し(手で)、次に30分間オーブン内に入れる。次に漏斗を再度2分間震盪し、1時間オーブン内に戻し、相が完全に分解されることを確保する。1時間後、底部のNaOH層を排水し、上部のNaOHで平衡化された有機塩相、すなわち有機塩溶液を更なる使用のために保存する。

0127

b.バイエル溶液と有機塩溶液を混合する:
有機塩溶液を以下の方法を使用してバイエル溶液と混合する:等質量の有機塩溶液とバイエル溶液を分液漏斗に添加し、60℃のオーブン中に2時間入れる。次に漏斗を2分間震盪し(手で)、次に30分間オーブン内に入れる。次に漏斗を再度2分間震盪し、1時間オーブン内に戻して、相が完全に分解することを確保する。1時間後、底部のバイエル溶液の相を排水して、上部の不純物担持有機塩溶液を更なる使用のために回収する。

0128

c. 25%のNaClを含むストリッピング溶液を使用して不純物担持有機塩溶液から不純物をストリッピングする
前記からの不純物担持有機塩溶液を25%のNaClを含むストリッピング溶液と接触させる。等質量を実験室の分液漏斗に入れ、2分間震盪し、次に60℃のオーブン内に2時間入れる。次に漏斗を2分間震盪し、次に30分間オーブン内に入れる。次に漏斗を2分間震盪し、1時間オーブン内に戻して、相が完全に分解することを確保する。次に相を分離し、分析する。イオンクロマトグラフィー(IC)(勾配法)を使用して、オキサレート/スクシネート、アセテートおよびフォルメートの濃度を決定し、以下の表1に示される。

0129

0130

実施例2重硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウムまたは亜硝酸ナトリウムを含むストリッピング溶液を使用する、不純物担持有機塩溶液からの不純物の除去
a.有機塩を平衡化
1例としてオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドのような有機塩を含む有機塩溶液を、以下の方法を使用して、10%または26%のNaOH溶液のいずれかで平衡
にする:完全に水に混和性の有機塩に対して、最初に有機塩を脱イオン水(DI)に溶解して、約70%の有機塩の有機塩溶液を達成する。

0131

等質量の有機塩溶液とNaOH溶液を500mLの分液漏斗中で接触させる(各200g)。分液漏斗を密閉し、60℃のオーブン内に2時間入れる。次に漏斗を2分間震盪(手で)し、次に30分間オーブン中に入れる。次に漏斗を再度2分間震盪し、1時間オーブン内に戻して相が完全に分解することを確保にする。1時間後、底部のNaOH層を排水させ、上部のNaOHで平衡化した有機塩相、すなわち有機塩溶液を更なる使用のために保存する。

0132

b.バイエル溶液と有機塩水溶液を混合
有機塩溶液を以下の方法を使用してバイエル溶液と混合する:等質量(200g)の有機塩溶液とバイエル溶液を500mLの分液漏斗に添加し、60℃のオーブン内に2時間入れる。次に漏斗を2分間震盪(手で)し、次に30分間オーブン内に入れる。次に漏斗を再度2分間震盪し、1時間オーブンに戻して相を完全に分解することを確保する。1時間後、底部のバイエル溶液の相を排水させ、上部の不純物担持有機塩溶液を更なる使用のために回収する。

0133

有機塩溶液と混合する前にバイエル溶液中に存在する不純物の濃度を決定し、以下の表2に提供される。イオンクロマトグラフィー(IC)(勾配法)を使用して、オキサレート/スクシネート、アセテート、フォルメートおよびクロリドの濃度を決定し、他方、除去不能な有機炭素(NPOC)の濃度は、例えば、Shimadzu ModelTOC−5050A総有機炭素分析装置のようなTOC分析機を使用して決定される。

0134

0135

c.重硫酸ナトリウム(NaHSO4)を含むストリッピング溶液と不純物担持有機塩溶液を混合する
有機塩としてオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドを含む不純物担持有機塩溶液を重硫酸ナトリウム(NaHSO4)を含むストリッピング溶液と混合する。

0136

不純物担持有機塩溶液を、前記の工程a.とb.で考察されたように調製する。不純物担持有機塩溶液を前記の工程b.で認められたバイエル溶液による抽出に対するものと同様な方法を使用して、1、2、5および10の質量比において30%と50%NAHSO4溶液と混合する。不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物担持有機塩からストリッピングされた不純物の濃度は以下の表3aと3bに示され、IC(勾配法)および/またはTOC分析機により決定される。

0137

0138

0139

d.硝酸ナトリウム(NaNO3)を含むストリッピング溶液と不純物担持有機塩溶液を混合する
有機塩としてオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドを含む不純物担持有機塩溶液を、硝酸ナトリウム(NaNO3)を含むストリッピング溶液と混合する。

0140

不純物担持有機塩溶液を前記の工程a.とb.で考察されたように調製する。不純物担持有機塩溶液を12.5%、25%および50%のNaNO3溶液を含む等質量(各10g)のストリッピング溶液と前記の工程b.で記載のバイエル抽出に対するものと同様な方法を使用して混合する。不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物担持有機塩からストリッピングされた不純物の量は以下の表4aと4bに示され、IC(勾配法)および/またはTOC分析機により決定される。

0141

0142

0143

e.亜硝酸ナトリウム(NaNO2)を含むストリッピング溶液と不純物担持有機塩水溶液を混合する
有機塩としてオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドを含む不純物担持有機塩溶液を亜硝酸ナトリウム(NaNO2)含有ストリッピング溶液と混合する。

0144

前記の工程a.とb.で考察されたように不純物担持有機塩溶液を調製する。不純物担持有機塩溶液を、前記の工程b.で示されたバイエル抽出に対するものと同様な方法を使用して、等質量(各10g)の、25%のNaNO2溶液含有ストリッピング溶液と混合する。不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物担持有機塩からストリッピングされた不純物の量は以下の表5aと5b示され、IC(勾配法)および/またはTOC分析機により決定される。

0145

0146

0147

実施例3重炭酸ナトリウム含有ストリッピング溶液を使用する不純物担持有機塩溶液からの不純物の除去
a.有機塩の平衡化
オクチル(トリブチル)ホスホニウムのような有機塩を含む有機塩溶液を、以下の方法
を使用してNaHCO3で平衡化する:250gの20%NaHCO3スラリー(脱イオン水中)を500mLの反応器中で、60℃で急速に撹拌する。等質量(250g)の有機塩溶液(脱イオン水中74%の有機塩)を急速に撹拌しながら添加する。有機塩溶液の添加後、混合を停止し、溶液を60℃に到達させる。次に混合物を2分間撹拌し、次に放置して相を分離させる。下部のNaHCO3相を排水させ、新鮮な250gの15%NaHCO3(60℃)を添加する。混合物を2分間撹拌し、次に相を放置分離させる。下部のNaHCO3相を排水し、上部の平衡化有機塩溶液を更なる使用のために保存する。

0148

b.バイエル溶液と有機塩溶液を混合する
有機塩溶液を次の方法を使用してバイエル溶液と混合する:等質量(200g)の平衡化有機塩水溶液とバイエル溶液を500mLの分液漏斗に添加し、60℃のオーブン内に2時間入れる。次に漏斗を2分間震盪し(手で)、次に30分間オーブンに入れる。次に漏斗を再度2分間震盪し、1時間オーブン内に戻して、相の完全な分解を確保する。1時間後、底部のバイエル溶液の相を排水し、上部の不純物担持有機塩溶液を更なる使用のために回収する。

0149

有機塩水溶液と混合する前に、バイエル溶液中に存在する不純物の濃度を、IC(勾配法)および/またはTOC分析機を使用して決定され、下記の表6に提供される。

0150

0151

c.不純物担持有機塩溶液を重炭酸ナトリウム(NaHCO3)含有ストリッピング溶液と混合する
有機塩としてのオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドを含む不純物担持有機塩溶液を15%重炭酸ナトリウム含有ストリッピング溶液と混合する。

0152

前記の工程a.とb.に従って、有機塩としてオクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドを含む不純物担持有機塩溶液を調製する。不純物担持有機塩溶液を、前記の工程b.におけるバイエル溶液を使用する抽出に対するものと同様な方法を使用して、1−対−0.5、1、1.5、2、2.5、3および4の、不純物担持有機塩溶液:NaHCO3質量比で、15%のNaHCO3溶液と接触させる。不純物担持有機塩溶液中に存在する不純物担持有機塩からストリッピングされた不純物の量は以下の表7aと7bに示され、IC(勾配法)および/またはTOC分析機により決定される。

0153

0154

0155

実施例4塩化ナトリウム含むストリッピング溶液と、水酸化ナトリウム含有洗浄溶液とを使用する、不純物担持有機塩溶液からの不純物の除去
不純物担持有機塩を[1:1]の質量比で25%NaClを含むストリッピング溶液と混合することにより、次に[1:1]の質量比で10%NaOHを含む洗浄溶液を使用する洗浄工程により再生する。以下の方法は60℃で実施される。
a.有機塩の平衡化
最初に、オクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリドを含む74%の有機塩溶液を有機塩:10%NaOHの[1:1]質量比で10%NaOH溶液と溶液を接触させることにより状態調整する。10%NaOH相は排水され、[1:1]質量比の10%NaOH中に新鮮な10%のNaOH溶液を添加する。10%NaOH相(底部相)を除去し、有機塩を、工業のプロセス流から不純物を除去するために調製する。

0156

b. 工業のプロセス流からの不純物の抽出
状態調整された有機塩を分液漏斗中で等質量のバイエル古液を含む溶液として混合され
る。混合物を2分間震盪し、相を放置分離させる。混合物を2回目に2分間震盪し、最終分離のために相を放置分解させる。相を物理的に分離し、イオンクロマトグラフィー法および/またはTOC分析機により分析して、各相中に存在する不純物の濃度を決定する。不純物担持有機塩含有相中に存在する不純物の濃度は以下の表8に示される。

0157

c.ストリッピング溶液と不純物担持有機塩を混合する
不純物担持有機塩含有相、すなわち不純物担持有機塩溶液を、等質量の25%NaClストリッピング溶液と混合する。混合物を2分間2回震盪し、次に放置して相を分解させる。相を分離し、両方の相中に存在する不純物の濃度は表8に示される。

0158

d.洗浄溶液と不純物を低減された有機塩を混合する
次にストリッピングされた有機塩を含む相、すなわち不純物を低減された有機塩溶液を、等質量の10%NaOH洗浄溶液と混合する。前記のように、混合物を2分間2回震盪し、次に相を放置して分解させる。相を分離し、両方の相中に存在する不純物の濃度は表8に示される。

0159

e. 工業のプロセス流に洗浄された有機塩を提供する
洗浄された有機塩を含む相、すなわち洗浄された有機塩の相を、等質量の新鮮なバイエル古液に提供する。前記のように、混合物を2分間2回震盪し、次に相を放置して分解させる。相を分離し、第2の抽出のための両方の相中の不純物の濃度は表8に示される。

0160

0161

実施例5重炭酸ナトリウム含有のストリッピング溶液と水酸化ナトリウム含有の洗浄溶液とを使用する不純物担持有機塩溶液からの不純物の除去
不純物担持有機塩を[1:1]質量比の15%NaHCO3含有ストリッピング液と混合し、次に[1:1]質量比の10%NaOH含有洗浄溶液を使用する洗浄工程により再生する。以下の方法を60℃で実施する:

0162

a.有機塩の平衡化
オクチル(トリブチル)ホスホニウム・クロリド含有74%有機塩溶液を、[1:1]質量比の15%NaHCO3と有機塩溶液を混合することにより状態調整する。15%の
NaHCO3の相を排水し、15%NaHCO3の[1:1]質量比の新鮮な15%NaHCO3が添加される。15%NaHCO3含有相は除去され、有機塩は工業のプロセス流からの不純物を除去する用意ができている。

0163

b. 工業のプロセス流からの不純物の抽出
状態調整された有機塩を、分液漏斗中で等質量のバイエル古液と混合する。混合物を2分間震盪し、相を放置して分離させる。混合物を2回目に2分間震盪し、相を放置して最終的分離のために分解させる。相を物理的に分離し、IC(勾配法)および/またはTOC分析機により分析して、各相中に存在する不純物の濃度を決定する。不純物の濃度は下記の表9に示される。

0164

c.ストリッピング溶液と不純物担持有機塩を混合する
不純物担持有機塩を含む相、すなわち不純物担持有機塩溶液を、等質量の15%NaHCO3ストリッピング溶液と混合する。前記のように、混合物を2分間2回震盪し、次に相を放置して分解させる。相を分離し、両方の相中に存在する不純物の濃度は表9に示される。

0165

d.洗浄溶液と不純物を低減された有機塩を混合する
次に、ストリッピングされた有機液を含む相、すなわち不純物を低減された有機塩溶液を等質量の10%NaOH洗浄溶液と混合する。前記のように混合物を2分間2回震盪し、次に相を放置して分解させる。相を分離し、両方の相中に存在する不純物の濃度は表9に示される。

0166

e. 工業のプロセス流に洗浄された有機塩を提供する
洗浄された有機塩含有相、すなわち洗浄された有機塩の相を、等質量の新鮮なバイエル古液に提供する。前記のように、混合物を2分間2回震盪し、次に相を放置して分解させる。相を分離し、両方の相中に存在する不純物の濃度は表9に示される。

実施例

0167

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