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技術 糖化ヘモグロビンのパーセントを定量するための方法

出願人 ジェネラルアトミクス
発明者 チョン-センユアンリューリミンアビジットダッタ
出願日 2013年10月2日 (7年4ヶ月経過) 出願番号 2013-207006
公開日 2013年12月26日 (7年1ヶ月経過) 公開番号 2013-255519
状態 拒絶査定
技術分野 微生物・酵素関連装置 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 較正因子 nm周辺 プロテアーゼ液 有色物質 還元性糖 較正サンプル 発色源 糖化タンパク
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年12月26日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法を提供すること。

解決手段

上記方法は、a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、該血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)低分子還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤、3)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤、および4)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成される、工程などを含む。

概要

背景

糖化ヘモグロビンは、タンパクを構成するアミノ酸アミノ基の、還元性糖、例えばアルドースアルデヒド基との、非酵素的不可逆的結合によって生産される物質である。例えば、特許文献1を参照されたい。このような非酵素的、不可逆的結合反応は、「アマドリ転位」とも呼ばれ、したがって、前述の糖化タンパクも、ある場合には「アマドリ化合物」と呼ばれることがある。

ある種の疾患の進行、例えば、糖尿病合併症および加齢過程において、タンパクの非酵素的糖化関与報告されている(非特許文献1および非特許文献2)。この反応は、糖のアダクトおよび架橋の形成を通じて標的分子機能不全を招く。インビトロおよびインビボにおける非酵素的糖化においてもっとも重要な「早期」修飾であるアマドリ転位にたいし相当の関心が寄せられている。

糖化タンパクについては種々のアッセイが知られる。例えば、特許文献1によれば、糖化タンパクを含むサンプルを、プロテアーゼXIV、すなわち、Aspergillus
genus由来のプロテアーゼで処理し、その後(または、サンプルを前述のプロテアーゼで処理している間に)FAODフラクトシルアミノ酸オキシダーゼ)をサンプルと反応させ、このFAOD反応によって消費される酸素の量を測定するか、または、得られる反応産物の量を測定して、糖化タンパクの量を定量する方法が開示される。

別の例では、特許文献2の開示によれば、サンプル中の糖化タンパクの量は、サンプルを、第1に、プロテアーゼとペルオキシダーゼの混合物である試薬と反応させ、第2に、ケトアミンオキシダーゼと反応させることによって定量することが可能である。特許文献2はさらに、この組み合わされたペルオキシダーゼ/プロテアーゼ酵素試薬、およびさらにケトアミンオキシダーゼを含むキットを開示する。特許文献3も、キメラアマドリアーゼを用いて糖化タンパクの量を測定するための方法およびキットを開示する。特許文献4、および特許文献5も、糖化ヘモグロビンを選択的に定量する方法を開示する。

糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを決めるための、以前に記載された方法は、サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することを要求する。糖化ヘモグロビンA1cのパーセント値を決めるために化学分析機を使用する場合、二重チャンネル方式が必要とされる。この方式では、サンプルにおける、1)糖化ヘモグロビンA1c濃度、および、2)総ヘモグロビン濃度を定量するために、二つの別々のアッセイが実行され、次いで、HbA1cのパーセントを得るために、糖化HbA1cの、総ヘモグロビンに対する比の計算が行われる。

本明細書に引用される特許、特許出願、および出版物は、全て、その全体を、引用することにより本明細書に含める。

概要

液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法を提供すること。上記方法は、a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、該血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)低分子還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤、3)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤、および4)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成される、工程などを含む。なし

目的

本発明は、血液サンプル中の糖化ヘモグロビンのパーセントを、該サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することを要することなく、直接定量する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

本明細書に記載の発明。

技術分野

0001

関連出願への相互参照
この出願は、2006年7月25日に出願された米国仮特許出願第60/833,390号および2006年11月13日に出願された同第60/858,809号(これらの全ては、それらの全体が参考として本明細書に援用される)の優先権の利益を主張する。

0002

連邦政府支援した研究または開発についての陳述
適用していない。

0003

発明の分野
本発明は、血液サンプルにおける糖化ヘモグロビンパーセントを定量するための直接的酵素アッセイに関する。

背景技術

0004

糖化ヘモグロビンは、タンパクを構成するアミノ酸アミノ基の、還元性糖、例えばアルドースアルデヒド基との、非酵素的不可逆的結合によって生産される物質である。例えば、特許文献1を参照されたい。このような非酵素的、不可逆的結合反応は、「アマドリ転位」とも呼ばれ、したがって、前述の糖化タンパクも、ある場合には「アマドリ化合物」と呼ばれることがある。

0005

ある種の疾患の進行、例えば、糖尿病合併症および加齢過程において、タンパクの非酵素的糖化関与報告されている(非特許文献1および非特許文献2)。この反応は、糖のアダクトおよび架橋の形成を通じて標的分子機能不全を招く。インビトロおよびインビボにおける非酵素的糖化においてもっとも重要な「早期」修飾であるアマドリ転位にたいし相当の関心が寄せられている。

0006

糖化タンパクについては種々のアッセイが知られる。例えば、特許文献1によれば、糖化タンパクを含むサンプルを、プロテアーゼXIV、すなわち、Aspergillus
genus由来のプロテアーゼで処理し、その後(または、サンプルを前述のプロテアーゼで処理している間に)FAODフラクトシルアミノ酸オキシダーゼ)をサンプルと反応させ、このFAOD反応によって消費される酸素の量を測定するか、または、得られる反応産物の量を測定して、糖化タンパクの量を定量する方法が開示される。

0007

別の例では、特許文献2の開示によれば、サンプル中の糖化タンパクの量は、サンプルを、第1に、プロテアーゼとペルオキシダーゼの混合物である試薬と反応させ、第2に、ケトアミンオキシダーゼと反応させることによって定量することが可能である。特許文献2はさらに、この組み合わされたペルオキシダーゼ/プロテアーゼ酵素試薬、およびさらにケトアミンオキシダーゼを含むキットを開示する。特許文献3も、キメラアマドリアーゼを用いて糖化タンパクの量を測定するための方法およびキットを開示する。特許文献4、および特許文献5も、糖化ヘモグロビンを選択的に定量する方法を開示する。

0008

糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを決めるための、以前に記載された方法は、サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することを要求する。糖化ヘモグロビンA1cのパーセント値を決めるために化学分析機を使用する場合、二重チャンネル方式が必要とされる。この方式では、サンプルにおける、1)糖化ヘモグロビンA1c濃度、および、2)総ヘモグロビン濃度を定量するために、二つの別々のアッセイが実行され、次いで、HbA1cのパーセントを得るために、糖化HbA1cの、総ヘモグロビンに対する比の計算が行われる。

0009

本明細書に引用される特許、特許出願、および出版物は、全て、その全体を、引用することにより本明細書に含める。

0010

米国特許第6,127,138号明細書
米国特許第6,008,006号明細書
米国特許出願公開第2005/0014935号明細書
米国特許出願公開第2003/0162242号明細書
欧州特許出願公開第1304385号明細書

先行技術

0011

Takahashiら、J.Biol.Chem.,(1997)272(19):12505−7
Bayenes and Monnier,Prog.Clin.Biol.Res.,(1989)304:1−410

課題を解決するための手段

0012

本発明は、血液サンプル中の糖化ヘモグロビンのパーセントを、該サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することを要することなく、直接定量する方法を提供する。総ヘモグロビンを別に測定する必要がなく、比計算の工程が必要なくなるので、本発明の方法は、完全に自動化すること、および、単一チャネル方式において各種化分析機と共に使用することが可能である。

0013

一局面において、本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法であって、a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)低分子還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤、3)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤、および4)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成され;b)工程a)において生成されるH2O2を、ペルオキシダーゼの存在下に発色性物質に接触させて測定可能な信号を生成する工程;およびc)工程b)において生成される信号を、較正曲線に適用することによって、血液サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することなくサンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを定量する工程、を含む方法を提供する。

0014

ある実施態様では、第1酸化剤は、Dess−Martinペルヨージナンか、またはN−エチルマレイミドであり、第2酸化剤はテトラゾリウム塩である。

0015

ある実施態様では、溶解バッファーは、第1酸化剤および/または第2酸化剤を含む。ある実施態様では、溶解バッファーは、第1酸化剤、第2酸化剤、およびプロテアーゼを含む。ある実施態様では、溶解バッファーはプロテアーゼを含む。

0016

ある実施態様では、第1酸化剤および第2酸化剤は、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、第1酸化剤および第2酸化剤は、別の組成物中に処方される。ある実施態様では、プロテアーゼは、第1酸化剤または第2酸化剤と共に、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、第1酸化剤、第2酸化剤、およびプロテアーゼは、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、および発色性物質は、単一組成物中に処方される。

0017

別の局面では、本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法であって、a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)テトラゾリウム塩である第1酸化剤、および3)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成され;b)工程a)において生成されるH2O2を、ペルオキシダーゼの存在下に発色性物質に接触させて測定可能な信号を生成する工程;およびc)工程b)において生成される信号を、較正曲線に適用することによって、血液サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することなくサンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを定量する工程、を含む方法を提供する。

0018

ある実施態様では、溶解バッファーは酸化剤を含む。ある実施態様では、溶解バッファーは、プロテアーゼを含む。ある実施態様では、酸化剤およびプロテアーゼは、単一組成物中に処方される。

0019

ある実施態様では、テトラゾリウム塩は、2−(4−ヨードフェニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩、または2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩である。

0020

ある実施態様では、発色性物質は、N−カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビスジメチルアミノ)−ジフェニルアミンナトリウム塩(DA−64)、N,N,N’N’,N”,N”−ヘキサ(3−スルホプロピル)−4,4’,4”,−トリアミノ−トリフェニルメタン6ナトリウム塩(TPM−PS)、または10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジンナトリウム塩(DA−67)である。

0021

ある実施態様では、血液サンプルは、全血液、または収集血球である。

0022

ある実施態様では、プロテアーゼは、エンド型プロテアーゼであるか、またはエキソ型プロテアーゼである。ある実施態様では、プロテアーゼは、プロテイナーゼK、プロナーゼE、アナニン(ananine)、サーモリシン(thermolysin)、スブチリシン(subtilisin)、およびウシすい臓プロテアーゼから成る群から選ばれる。ある実施態様では、プロテアーゼは、AspergillusまたはBacillus起源中性プロテアーゼである。ある実施態様では、プロテアーゼは、約2から約30のアミノ酸残基の糖化ペプチドを生成する。ある実施態様では、プロテアーゼは、糖化グリシン糖化バリン、または糖化リシン残基、あるいは、糖化グリシン、糖化バリン、または糖化リシン残基を含む糖化ペプチドを生成する。

0023

ある実施態様では、ペルオキシダーゼは、西ワサビペルオキシダーゼである。

0024

ある実施態様では、糖化ペプチド、または糖化アミノ酸を含むタンパク断片は、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼおよびペルオキシダーゼに、順次、または同時に接触される。

0025

ある実施態様では、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼは、配列番号1:

0026

に記載されるアミノ酸配列を含む。

0027

ある実施態様では、本法は、疾患または障害の予後または診断に使用される。ある実施態様では、該疾患または障害は、糖尿病である。

0028

本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、血液サンプル中の総ヘモグロビン含量の別途の測定を要することなく、直接定量するためのキットであって、a)血球を溶解してヘモグロビンを放出させる溶解バッファー;b)低分子量還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤;c)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤;d)ヘモグロビンを、糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片に加水分解するプロテアーゼ;e)糖化ペプチドおよび糖化アミノ酸と反応して、過酸化水素(H2O2)を生成する、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ;f)ペルオキシダーゼおよび発色性物質;およびg)較正曲線を構築するために使用される、既知パーセントの糖化ヘモグロビン、または既知パーセントの糖化ヘモグロビンA1cを有する較正因子(calibrator)(単数または複数)、を含むキットを提供する。本キットはさらに、本明細書に記載される方法を実行するための指示書を含んでもよい。

0029

ある実施態様では、第1酸化剤および/または第2酸化剤は、溶解バッファーの中に含まれる。ある実施態様では、第1酸化剤および/または第2酸化剤は、プロテアーゼと同じバッファーに含まれる。

0030

別の局面では、本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、血液サンプル中の総ヘモグロビン含量の別途の測定を要することなく、直接定量するためのキットであって、a)血球を溶解してヘモグロビンを放出させる溶解バッファー;b)テトラゾリウム塩である酸化剤;c)ヘモグロビンを、糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片に加水分解するプロテアーゼ;d)糖化ペプチドおよび糖化アミノ酸と反応して、過酸化水素(H2O2)を生成する、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ;e)ペルオキシダーゼおよび発色性物質;およびf)較正曲線を構築するために使用される、既知パーセントの糖化ヘモグロビン、または既知パーセントの糖化ヘモグロビンA1cを有する較正因子(単数または複数)、を含むキットを提供する。本キットはさらに、本明細書に記載される方法を実行するための指示書を含んでもよい。

0031

ある実施態様では、酸化剤は溶解バッファーに含まれる。ある実施態様では、プロテアーゼは溶解バッファーに含まれる。ある実施態様では、酸化剤およびプロテアーゼは、単一組成物中に処方される。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法であって:
a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、該血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)低分子量還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤、3)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤、および4)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成される、工程;
b)工程a)において生成されるH2O2を、ペルオキシダーゼの存在下に発色性物質に接触させて測定可能な信号を生成する工程;ならびに、
c)工程b)において生成される信号を、較正曲線に適用することによって、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することなく、該サンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを定量する工程、
を含む、方法。
(項目2)
上記第1酸化剤が、Dess−Martinペルヨージナンか、またはN−エチルマレイミドであり、上記第2酸化剤がテトラゾリウム塩である、項目1に記載の方法。
(項目3)
上記溶解バッファーが、上記第1酸化剤または上記第2酸化剤を含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
上記溶解バッファーが、上記第1酸化剤および上記第2酸化剤を含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
上記溶解バッファーが、上記第1酸化剤、上記第2酸化剤、および上記プロテアーゼを含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
上記溶解バッファーが上記プロテアーゼを含む、項目1に記載の方法。
(項目7)
上記第1酸化剤および上記第2酸化剤が、単一組成物中に処方される、項目1に記載の方法。
(項目8)
上記第1酸化剤および上記第2酸化剤が、別の組成物中に処方される、項目1に記載の方法。
(項目9)
上記プロテアーゼが、上記第1酸化剤または上記第2酸化剤と共に、単一組成物中に処方される、項目1に記載の方法。
(項目10)
上記第1酸化剤、上記第2酸化剤、および上記プロテアーゼが、単一組成物中に処方される、項目1に記載の方法。
(項目11)
上記フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、上記ペルオキシダーゼ、および上記発色性物質が、単一組成物中に処方される、項目1に記載の方法。
(項目12)
テトラゾリウム塩が、2−(4−ヨードフェニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩、または2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩である、項目2に記載の方法。
(項目13)
上記発色性物質が、N−カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ジフェニルアミンナトリウム塩(DA−64)、N,N,N’N’,N”,N”−ヘキサ(3−スルホプロピル)−4,4’,4”,−トリアミノ−トリフェニルメタン6ナトリウム塩(TPM−PS)、または10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジンナトリウム塩(DA−67)である、項目1に記載の方法。
(項目14)
上記血液サンプルが、全血液、または収集血球である、項目1に記載の方法。
(項目15)
上記プロテアーゼが、エンド型プロテアーゼか、またはエキソ型プロテアーゼである、項目1に記載の方法。
(項目16)
上記プロテアーゼが、プロテイナーゼK、プロナーゼE、アナニン、サーモリシン、スブチリシン、およびウシすい臓プロテアーゼから成る群から選ばれる、項目1に記載の方法。
(項目17)
上記プロテアーゼが、AspergillusまたはBacillus起源の中性プロテアーゼである、項目1に記載の方法。
(項目18)
上記プロテアーゼが、約2から約30のアミノ酸残基の糖化ペプチドを生成する、項目2に記載の方法。
(項目19)
上記プロテアーゼが、糖化グリシン、糖化バリン、または糖化リシン残基、あるいは、糖化グリシン、糖化バリン、または糖化リシン残基を含む糖化ペプチドを生成する、項目1に記載の方法。
(項目20)
上記ペルオキシダーゼが、西洋ワサビペルオキシダーゼである、項目1に記載の方法。
(項目21)
上記糖化ペプチド、または糖化アミノ酸を含む、上記タンパク断片が、上記フルクトシルアミノ酸オキシダーゼおよび上記ペルオキシダーゼに、順次、または同時に接触される、項目1に記載の方法。
(項目22)
上記フルクトシルアミノ酸オキシダーゼが、配列番号1:



に記載されるアミノ酸配列を含む、項目1に記載の方法。
(項目23)
疾患または障害の予後または診断に使用される、項目1に記載の方法。
(項目24)
上記疾患または障害が、糖尿病である、項目23に記載の方法。
(項目25)
血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、血液サンプル中の総ヘモグロビン含量の別途の測定を要することなく、直接定量するためのキットであって:
a)血球を溶解してヘモグロビンを放出させる溶解バッファー;
b)低分子量還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤;
c)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤;
d)ヘモグロビンを、糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片に加水分解するプロテアーゼ;
e)糖化ペプチドおよび糖化アミノ酸と反応して、過酸化水素(H2O2)を生成する、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ;
f)ペルオキシダーゼおよび発色性物質;
g)較正曲線を構築するために使用される、既知パーセントの糖化ヘモグロビン、または既知パーセントの糖化ヘモグロビンA1cを有する較正因子(単数または複数)、ならびに、
h)項目1に記載の方法を実行するための指示書、
を含む、キット。
(項目26)
上記第1酸化剤および上記第2酸化剤が、上記溶解バッファーの中に含まれる、項目25に記載のキット。
(項目27)
上記第1酸化剤および上記第2酸化剤が、上記プロテアーゼと同じバッファーに含まれる、項目25に記載のキット。
(項目28)
上記フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、上記ペルオキシダーゼ、および上記発色性物質が、単一組成物中に処方される、項目25に記載のキット。
(項目29)
血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法であって:
a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、該血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)テトラゾリウム塩である酸化剤、および3)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成される、工程;
b)工程a)において生成されるH2O2を、ペルオキシダーゼの存在下に発色性物質に接触させて測定可能な信号を生成する工程;ならびに、
c)工程b)において生成される信号を、較正曲線に適用することによって、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することなく、該サンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを定量する工程、
を含む、方法。
(項目30)
上記溶解バッファーが上記酸化剤を含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
上記溶解バッファーが上記プロテアーゼを含む、項目29または30に記載の方法。
(項目32)
上記酸化剤および上記プロテアーゼが、単一組成物中に処方される、項目29に記載の方法。
(項目33)
血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、血液サンプル中の総ヘモグロビン含量の別途の測定を要することなく、直接定量するためのキットであって:
a)血球を溶解してヘモグロビンを放出させる溶解バッファー;
b)テトラゾリウム塩である酸化剤;
c)ヘモグロビンを、糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片に加水分解するプロテアーゼ;
d)糖化ペプチドおよび糖化アミノ酸と反応して、過酸化水素(H2O2)を生成する、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ;
e)ペルオキシダーゼおよび発色性物質;
f)較正曲線を構築するために使用される、既知パーセントの糖化ヘモグロビン、または既知パーセントの糖化ヘモグロビンA1cを有する較正因子(単数または複数)、ならびに、
g)項目28に記載の方法を実行するための指示書、
を含む、キット。
(項目34)
上記酸化剤が、上記溶解バッファーの中に含まれる、項目33に記載のキット。
(項目35)
上記プロテアーゼが、上記溶解バッファーの中に含まれる、項目33または34に記載のキット。
(項目36)
上記酸化剤および上記プロテアーゼが、単一組成物中に処方される、項目33に記載のキット。

図面の簡単な説明

0032

図1は、単一チャネルHbA1c酵素アッセイ法の時間経過を示す。
図2は、酵素によるHbA1cアッセイの較正曲線を示す。X−軸は、較正サンプルについて既知のグルコシル化A1cのパーセントを示し、Y−軸は、700nmにおける吸光度値について、試薬R1aおよびR1b添加の8分後および5分後における対応差を示す。
図3は、実施例1に記載の、単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイと、TosohのHPLC法との間の相関を示す。Y軸は、サンプルについて、実施例1に記載の単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイによって測定されたHbA1c値を示し;X−軸は、対応サンプルについて、TosohのHPLC法によって測定されたHbA1c値を示す。
図4は、実施例2に記載の1酸化剤による酵素HbA1cアッセイの較正曲線を示す。X−軸は、較正サンプルについて既知の、糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを示し;Y−軸は、試薬R1aおよびR1b添加8分後および5分後における吸光度値の対応差を示す。

0033

本発明は、血液サンプルにおける糖化ヘモグロビンのパーセントを、血液サンプルにおける総ヘモグロビン含量の別途の測定を要することなく、直接的に定量するための酵素法を提供する。一局面では、本法は、プロテアーゼ、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼによって触媒される酵素反応と結合して、血液サンプルにおける、低分子量還元性物質(主に、アスコルビン酸、および遊離チオ含有分子)および高分子量還元性物質(主にヘモグロビン)を選択的に酸化する、二つの異なる型の酸化剤を利用する。別の局面では、本発明は、プロテアーゼ、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、およびペルオキシダーゼによって触媒される酵素反応と結合して、血液サンプルにおける、高分子量還元性物質(主にヘモグロビン)を選択的に酸化する、一型の酸化剤を利用する。本発明はさらに、本発明の方法を実行するためのキットを提供する。

0034

A.定義
別様に定義しない限り、本明細書で使用される全ての技術および科学用語は、本発明が属する分野において通常の技量を有する当業者によって普通に理解されるものと同じ意味を持つ。本明細書において参照される、全ての特許、特許出願、公開特許出願、およびその他の刊行物は、その全体を参照により本明細書に含める。もしもこのセクションに記載される定義が、本明細書において参照される、特許、特許出願、公開特許出願、およびその他の刊行物に記載される定義に反するか、またはその他の点で一致しない場合は、本セクションに記載される定義が、参照により本明細書に含められる定義に優先する。

0035

本明細書で用いる「ある」は、「少なくとも一つの」、または「一つ以上」を意味する。

0036

本明細書で用いる「フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ」または(FAOD)は、下記の反応に示すように、アマドリ産物の酸化的脱糖化を触媒し、対応するアミノ酸、グルコソン、および、H2O2を生成する酵素を指す:

0037

上式において、R1は、還元性糖のアルドース残基を表し、R2は、アミノ酸、タンパク、またはペプチドの残基を表す。アマドリアーゼの、他の同義語としては、アマドリアーゼ、フルクトシルアミン:酸素オキシドレダクターゼ(FAOO)、およびフルクトシルバリンオキシダーゼ(FVO)が挙げられる。本発明の目的のために、「フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ」という名称が使用されるが、ただし、同様の全ての化学的同義語も考慮の対象とされる。「フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ」はさらに、アマドリ産物の酸化的脱糖化を触媒し、対応するアミノ酸、グルコソン、およびH2O2を生成する酵素活性を依然として実質的に保持する、機能的断片または誘導体も含有する。通常、機能的断片または誘導体は、そのアマドリアーゼ活性の少なくとも50%を保持する。機能的断片または誘導体は、そのアマドリアーゼ活性の、少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%を保持することが好ましい。さらに、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼは、その活性を実質的に変えない、保存的アミノ酸置換を含むことが可能であることが意図される。アミノ酸の適切な保存的置換は、当業者には既知であり、得られる分子の生物活性を変えることなく一般的に実行してよい。当業者であれば、一般に、ポリペプチドの非本質的領域における単一アミノ酸置換は、生物活性を実質的に変えないことを認識する(例えば、Watson,et al.,Molecular
Biology of the Gene,4th Edition,1987,The Benjamin/Cummings Pub.Co.,p.224を参照されたい)。このような例示の置換は、下記の表1に記載されるものにしたがって実行することが好ましい。

0038

他の置換も許容可能であり、経験的にか、または、既知の保存的置換にしたがって判断してもよい。

0039

本明細書で用いる「ペルオキシダーゼ」とは、過酸化水素が特異的酸化剤であり、広範な基質電子供与体として活動する、一群の反応を触媒する酵素を指す。この用語は、その活性を実質的に変えない保存的アミノ酸置換を含有することが意図される。主な市販のペルオキシダーゼは、西洋ワサビペルオキシダーゼである。

0040

本明細書で用いる「組成物」とは、二つ以上の産物または化合物の、任意の混合物を指す。組成物は、溶液縣濁液液体粉末ペースト水溶液非水溶液、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。

0041

B.糖化ヘモグロビンのパーセントを直接定量する方法
一局面では、本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法であって、a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)低分子量還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤、3)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤、および4)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成され;b)工程a)において生成されるH2O2を、ペルオキシダーゼの存在下に発色性物質に接触させて測定可能な信号を生成する工程;およびc)工程b)において生成される信号を較正曲線に適用することによって、血液サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することなくサンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを定量する工程、を含む方法を提供する。

0042

別の局面では、本発明は、総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを直接定量するための方法であって、a)血液サンプル中の赤血球を溶解バッファーによって分解してヘモグロビンを放出する工程;b)低分子量還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤によって分解物を酸化する工程;c)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤によって分解物を酸化する工程;d)該分解物をプロテアーゼに接触させて、糖化ペプチドおよび/または糖化アミノ酸を含むタンパク断片を形成する工程;e)該タンパク断片をフルクトシルアミノ酸オキシダーゼと接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程;f)ペルオキシダーゼの存在下、Trinder反応において工程e)で生成されるH2O2によって、かつ、未反応の第2酸化剤によって発色性物質を酸化させて測定可能な信号を生成する工程;g)工程f)において生成される信号を評価する工程;および、h)該信号を較正曲線と比較することによって、サンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別途の測定することなしに定量すること、を含む方法を主題とする。

0043

別の局面では、本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、血液サンプル中の総ヘモグロビン含量を別途の測定することなく、直接定量するための方法であって、a)血液サンプル中の赤血球を溶解バッファーによって分解してヘモグロビンを放出する工程;b)Dess−Martinペルヨージナンおよび/またはN−エチルマレイミドである第1酸化剤によって分解物を酸化する工程;c)テトラゾリウム塩である第2酸化剤によって分解物を酸化する工程;d)該分解物をプロテアーゼに接触させて、糖化ペプチドおよび/または糖化アミノ酸を含むタンパク断片を形成する工程;e)該タンパク断片をフルクトシルアミノ酸オキシダーゼと接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程;f)ペルオキシダーゼの存在下、Trinder反応において工程e)で生成されるH2O2によって発色性物質を酸化させて測定可能な信号を生成する工程;g)工程f)において生成される信号を評価する工程;および、h)該信号を較正曲線と比較することによって、サンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別途の測定することなしに定量すること、を含む方法を提供する。

0044

血液サンプルの分解、第1酸化剤による酸化、第2酸化剤による酸化、分解物のプロテアーゼによる断片化は、同時に、または別工程によって行ってもよい。ある実施態様では、サンプル中の赤血球の分解および第1酸化剤による酸化、赤血球の分解および第2酸化剤による酸化、第1酸化剤および第2酸化剤による酸化、または、赤血球の分解および第1酸化剤および第2酸化剤による酸化、を含む諸工程が同時に実行される。ある実施態様では、赤血球の分解およびプロテアーゼによる分解物の断片化、第1酸化剤による酸化およびプロテアーゼによる分解物の断片化、第2酸化剤による酸化およびプロテアーゼによる分解物の断片化、または、第1酸化剤および第2酸化剤による酸化およびプロテアーゼによる分解物の断片化、を含む諸工程が同時に実行される。ある実施態様では、赤血球の分解、第1酸化剤および第2酸化剤による酸化、および分解物の断片化を含む諸工程が同時に実行される。ある実施態様では、第1酸化剤および/または第2酸化剤は、溶解バッファーに含まれるか、または、溶解バッファーの添加と同時に血液サンプルに添加される。ある実施態様では、プロテアーゼも、第1および第2酸化剤と共に溶解バッファーに含まれるか、または、溶解バッファーおよび第1および第2酸化剤が、血液サンプルに添加されるのと同時に、血液サンプルに添加される。ある実施態様では、第1および/または第2酸化剤は、赤血球分解物に添加される前に、プロテアーゼ液と共に同じ溶液中に存在する。ある実施態様では、第1酸化剤および溶解バッファーは、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、プロテアーゼ、および第1酸化剤または第2酸化剤は、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、第1および第2酸化剤は、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、第1および第2酸化剤は、別の単一組成物中に処方される。ある実施態様では、溶解バッファーはプロテアーゼを含むか、またはプロテアーゼは、溶解バッファーが添加されるのと同時に血液サンプルに添加される。

0045

第1酸化剤は、低分子量(分子量<3000)の還元性物質を選択的に酸化する一型の酸化剤である。第1酸化剤は、高分子量(分子量>3000)の還元性物質よりも、低分子量還元性物質に対してより高度の酸化力を有する。血液サンプルにおける低分子量物質の例としては、アスコルビン酸、および遊離チオ含有分子がある。第1酸化剤の例は、Dess−MartinペルヨージナンおよびN−エチルマレイミドである。第1酸化剤の他の例は、ヨード酢酸ナトリウム、過ヨウ素酸ナトリウム、およびクロールアミンTである。ある実施態様では、一つを超える第1酸化剤(例えば、Dess−MartinペルヨージナンおよびN−エチルマレイミドの両方)が使用される。

0046

第2酸化剤は、高分子量(分子量>3000)の還元性物質を選択的に酸化する一型の酸化剤である。第2酸化剤は、低分子量還元性物質よりも、高分子量還元性物質に対してより高度の酸化力を有する。血液サンプルにおける高分子量物質の例はヘモグロビンである。第2酸化剤の例は、テトラゾリウム塩(例えば、2−(4−ヨードフェニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩、または2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩)である。第2酸化剤の他の例として、ドデシル硫酸ナトリウムフェリシアン化カリウム(III)、およびヨウ素酸カリウムがある。ある実施態様では、一つを超える第2酸化剤が使用される。

0047

別の局面では、本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、該血液サンプル中の総ヘモグロビンを別のプロセスにおいて測定することなく、直接定量するための方法であって、a)糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片を、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させて過酸化水素(H2O2)を生成する工程であって、該タンパク断片は、血液サンプルを、1)該血液サンプル中の赤血球からヘモグロビンを放出させる溶解バッファー、2)テトラゾリウム塩である酸化剤、および4)糖化ヘモグロビンを消化して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸に変換するプロテアーゼ、に接触させることによって生成され;b)工程a)において生成されるH2O2を、ペルオキシダーゼの存在下に発色性物質に接触させて測定可能な信号を生成する工程;およびc)工程b)において生成される信号を較正曲線に適用することによって、血液サンプル中の総ヘモグロビンを別に測定することなくサンプル中の総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを定量する工程、を含む方法を提供する。本明細書に記載される任意のテトラゾリウム塩を使用してよい。工程a)およびb)は、順次実行してもよいし、同時に実行してもよい。ある実施態様では、溶解バッファーは酸化剤を含む。ある実施態様では、溶解バッファーはプロテアーゼを含む。ある実施態様では、溶解バッファーは、酸化剤とプロテアーゼを含む。ある実施態様では、酸化剤およびプロテアーゼは、単一組成物中に処方される。

0048

本法を用いて定量することが可能な血液サンプルとしては、全血、または収集血球が挙げられる。血液サンプル中の赤血球は、溶解バッファーにおいて分解されヘモグロビンを放出する。赤血球を溶解し、ヘモグロビンを放出することが可能である限り、いずれの溶解バッファー(例えば、酸性、またはアルカリ性pH範囲)を使用することも可能である。溶解バッファーは、一般に、界面活性剤、例えば、Triton(例えば、Triton X−100)、Tween(例えば、Tween20)、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド(TTAB)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(POE)、およびNonidet P−40(NP−40)を含む。

0049

本法においては、適切なものであれば、いずれのプロテアーゼの使用も可能である。エンド型プロテアーゼ、またはエキソ型プロテアーゼのいずれも使用することが可能である。例示のエンド型プロテアーゼとしては、トリプシン、α−キモトリプシン、スブチリシン、プロテイナーゼK、パパインカテプシンBペプシン、サーモリシン、プロテアーゼXVII、プロテアーゼXXI、リシルエンドペプチダーゼ、プロレザー、およびブロムラインFが挙げられる。例示のエキソ型プロテアーゼとしては、アミノペプチダーゼ、またはカルボキシペプチダーゼが挙げられる。一例では、プロテアーゼは、プロテイナーゼK、プロテイナーゼE、アナニン、サーモリシン、スブチリシン、またはウシすい臓プロテアーゼである。Aspergillus sps,Alicyclobacillus sps,およびBacillus sps由来のメタロプロテアーゼおよび中性プロテアーゼを使用してもよい。

0050

プロテアーゼは、適切であれば、任意のサイズの糖化ペプチドを生成するために使用することが可能である。例えば、プロテアーゼは、約2から約30アミノ酸残基の糖化ペプチドを生成するために使用することが可能である。別の例では、プロテアーゼは、糖化グリシン、糖化バリンまたは糖化リシン残基、または、糖化グリシン、糖化バリン、または糖化リシン残基を含む糖化ペプチドを生成するために使用される。

0051

糖化ペプチドおよび/または糖化アミノ酸は、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼに接触させられる。いずれのフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ(FAOD)を使用することも可能である。フルクトシルアミノ酸オキシダーゼは、精製してもよいし、または、組み換え的に生産してもよい。いずれの天然生物種を使用してもよい。一実施例では、使用されるFAODは、Aspergillus sp.起源のものである(例えば、Takahashiら、J.Biol.Chem.272(6):3437−43,1997を参照されたい)。例えば、GenBankアクセス番号U32830(Takahashiら、J.Biol.Chem.,272(19):12505−12507(1997)、および米国特許第6,127,138号に開示される、他のフルクトシルアミノ酸オキシダーゼを使用することも可能である。アマドリ産物の酸化的脱糖化を触媒して、対応するアミノ酸、グルコソン、およびH2O2を生成する酵素活性を依然として保持する、アマドリアーゼの、機能的断片または誘導体も使用が可能である。

0052

通常、アマドリアーゼの機能的断片または誘導体は、その酵素活性の少なくとも50%を保持する。アマドリアーゼの機能的断片または誘導体は、その酵素活性の、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、99%、または100%を保持することが好ましい。

0053

米国特許出願公開第2005/0014935号に記載されるFAODの酵素活性を有するキメラタンパクのいずれものものも使用することが可能である。ある実施態様では、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼは、N末端からC末端へ向かって:a)約5から約30アミノ酸残基の、細菌リーダー配列;およびb)FAODを含む第2ペプチジル断片を含む。ある実施態様では、FAODは、下記のアミノ酸配列:

0054

を含む。

0055

このキメラタンパクは、細菌細胞、例えば、E.coli(大腸菌)において生産してもよい。生産されるタンパクは、精製し、その酵素活性について定量されてもよい。FAODの酵素活性の定量法は、当技術分野において既知である(例えば、Takahashiら、J.Biol.Chem.272(6):3437−43(1997)および米国特許第6,127,138号を参照)。アマドリアーゼの酵素活性の、四つの例示のアッセイがTakahashiら、J.Biol.Chem.,272(6):3437−43(1997)に開示される。

0056

フルクトシルアミノ酸オキシダーゼによって触媒される反応によって生成される過酸化水素は、Trinder反応によって定量される。発色性物質およびペルオキシダーゼが反応に加えられ、発色性物質は、過酸化水素によって酸化され、キノイミンまたはBindschedler緑色誘導体などの有色物質、およびH2Oを形成する。生成されるキノネイミンまたはBindschedler緑色産物の量は、約500nmから約800nm(例えば、700nmの周辺)の吸光度を測定することによって定量することが可能である。理論によって拘束されることを望むものではないが、血液分解物中の高分子量物質と反応しない第2酸化剤がさらに、この発色性物質と反応して有色産物を形成する場合があり、したがって、測定された吸光度は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセントおよび糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを反映する。発色性物質の例として、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ジフェニルアミンナトリウム塩(DA−64)、N,N,N’N’,N”,N”−ヘキサ(3−スルホプロピル)−4,4’,4”,−トリアミノ−トリフェニルメタン6ナトリウム塩(TPM−PS)、および10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)−フェノチアジンナトリウム塩(DA−67)がある。ペルオキシダーゼの一例は西洋ワサビペルオキシダーゼである。

0057

ある実施態様では、糖化ペプチドおよび/または糖化アミノ酸は、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼおよびペルオキシダーゼに、順次または同時に接触させられる。ある実施態様では、FAOD、ペルオキシダーゼ、および発色性物質は、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、FAOD、ペルオキシダーゼ、および発色性物質は、異なる組成物中に処方され、同時に、または異なる時点で反応に添加される。

0058

血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントは、吸光度(例えば、700nm周辺の吸光度)を較正曲線と比較することによって決定される。本法を用いると、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントが、該血液サンプルの総ヘモグロビンを別途の測定することなく決定される。較正曲線は、較正因子、すなわち、既知のパーセントの糖化ヘモグロビン、または既知のパーセントの糖化ヘモグロビンA1cを有するサンプル(血液サンプルおよび人工的較正因子を含む)を用いて定められる。例えば、実施例1を参照されたい。

0059

ある実施態様では、較正曲線は、総ヘモグロビンを別途の測定することなく、未知のサンプルと同じ工程を実行することによって、較正サンプルについて信号レベル(例えば、700nm周辺の吸光度)を定量し;かつ、較正サンプルの信号レベルと、較正サンプルの既知パーセントの糖化ヘモグロビンまたは既知パーセントの糖化ヘモグロビンA1cの間の相関をグラフに描くことによって調製される。例えば、適切な、より高次の物質との比較によって割り当てられた、糖化ヘモグロビンA1c値のパーセントを有する全血サンプルは、較正因子として使用することが可能である。それとは別に、糖化ヘモグロビンA1cのパーセントは、HPLCなどの、別の公認された方法によって決めてもよい。較正因子に関して測定される吸光度値は、較正曲線を定めるために、期待されるHbA1c値に対してプロットされる。

0060

較正曲線を定めるためには、全血サンプル以外の較正因子を使用してもよい。適切な、より高次の参照物質との比較によって割り当てられるパーセントの糖化ヘモグロビンA1c値を有する、適切に平衡される、タンパク基質液に溶解した、溶血サンプル(分解血液サンプル)、糖化ペプチド、糖化アミノ酸、および糖化アミノ酸誘導体も、人工的較正因子として使用することが可能である。例えば、較正サンプルは、10%BSA、および、種々のパーセントのHbA1c(例えば、5%から12%)に対応する、適切量の合成フルクトシルプロピルアミン(糖化アミノ酸)を有する、リン酸バッファー液として調製してもよい。人工較正因子は、分解工程を使用しなくともよいことを除いては、未知サンプルの場合と同様に試験してもよい。これらの較正因子に関して測定される吸光度値は、較正曲線を定めるために、期待されるHbA1c値に対してプロットされる。人工較正因子は、有効期限延長のために、凍結化または安定化されてもよい。

0061

本法は、任意の適切な目的のために使用することが可能である。本法は、疾患または障害、例えば、糖尿病の予後または診断において使用されるのが好ましい。

0062

C.糖化ヘモグロチンパーセント定量用キット
本発明は、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、総ヘモグロビン含量を別途に測定することなく、定量するためのキットであって、a)血球を溶解してヘモグロビンを放出させる溶解バッファー;b)低分子量還元性物質を選択的に酸化する第1酸化剤;c)高分子量還元性物質を選択的に酸化する第2酸化剤;d)ヘモグロビンを加水分解して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片に変換するプロテアーゼ;e)糖化ペプチドおよび糖化アミノ酸と反応して、過酸化水素(H2O2)を生成する、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ;f)ペルオキシダーゼおよび発色性物質;およびg)較正曲線を構築するために使用される、糖化ヘモグロビンまたは糖化ヘモグロビンA1c較正因子(単数または複数)(糖化ヘモグロビンの既知パーセント、または糖化ヘモグロビンA1cの既知パーセントを有する較正因子(単数または複数))、を含むキットを提供する。

0063

ある実施態様では、第1酸化剤は、Dess−Martinペルヨージナンか、またはN−エチルマレイミドであり、第2酸化剤はテトラゾリウム塩である。

0064

ある実施態様では、溶解バッファーは、第1酸化剤および/または第2酸化剤を含む。ある実施態様では、溶解バッファーはプロテアーゼを含む。ある実施態様では、溶解バッファーは、第1酸化剤、第2酸化剤、およびプロテアーゼを含む。ある実施態様では、第1酸化剤および第2酸化剤は、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、第1酸化剤および第2酸化剤は、別の組成物中に処方される。ある実施態様では、プロテアーゼは、第1酸化剤および/または第2酸化剤と共に、単一組成物中に処方される。

0065

本発明はさらに、血液サンプルにおける総糖化ヘモグロビンのパーセント、または糖化ヘモグロビンA1cのパーセントを、血液サンプル中の総ヘモグロビン含量の別途の測定を要することなく、直接定量するためのキットであって、a)血球を溶解してヘモグロビンを放出させる溶解バッファー;b)テトラゾリウム塩である酸化剤;c)ヘモグロビンを加水分解して糖化ペプチドまたは糖化アミノ酸を含むタンパク断片に変換するプロテアーゼ;d)糖化ペプチドおよび糖化アミノ酸と反応して、過酸化水素(H2O2)を生成する、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ;e)ペルオキシダーゼおよび発色性物質;およびf)較正曲線を構築するために使用される、糖化ヘモグロビンの既知パーセント、または糖化ヘモグロビンA1cの既知パーセントを有する較正因子(単数または複数)、を含むキットを提供する。ある実施態様では、酸化剤は溶解バッファーに含まれる。ある実施態様では、プロテアーゼは溶解バッファーに含まれる。ある実施態様では、酸化剤およびプロテアーゼは、溶解バッファーに含まれる。ある実施態様では、酸化剤およびプロテアーゼは、単一組成物中に処方される。

0066

ある実施態様では、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼおよびペルオキシダーゼは、単一組成物中に処方される。ある実施態様では、較正因子は、凍結乾燥形状または溶液として存在してもよい、糖化ヘモグロビンA1cの既知パーセントを有する血液サンプルである。

0067

ある実施態様では、キットは、溶解バッファー、R1a試薬、R1b試薬、およびR2試薬を含む。ある実施態様では、溶解バッファーは、第1酸化剤(例えば、N−エチルマレイミドおよび/またはDess Martinペルヨージナン)を含む。ある実施態様では、R1a試薬は、プロテアーゼおよび第1酸化剤(例えば、N−エチルマレイミドおよび/またはDess Martinペルヨージナン)を含む。ある実施態様では、R1b試薬は、第1酸化剤(例えば、N−エチルマレイミドおよび/またはDess Martinペルヨージナン)、および第2酸化剤(例えば、テトラゾリウム塩)を含む。ある実施態様では、R2試薬は、フルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)、および発色性物質(例えば、DA−64)を含む。例えば、溶解バッファーは、0.1〜10%TritonX−100(例えば、約0.1%、約0.2%、約0.5%、約1%、約2.5%、約5%、約7.5%、約10%);5〜100mM CHES(例えば、約5mM、約10mM、約25mM、約50mM、約75mM、約100mM)、pH約8.7;0.1〜50mM N−エチルマレイミド(例えば、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約5mM、約10mM、約20mM、約30mM、約40mM、約50mM);0.1〜5% SDS(例えば、約0.15%、約0.25%、約0.35%、約0.45%、約0.55%、約0.75%、約1%、約2.5%、約5%);0.001〜1KU/mlカタラーゼ(例えば、約1U/ml、約2U/ml、約3U/ml、約4U/ml、約5U/ml、約10U/ml、約50U/ml、約100U/ml、約500U/ml、約1KU/ml);0.001〜1KU/mlアスコルビン酸オキシダーゼ(例えば、約1U/ml、約2U/ml、約4U/ml、約5U/ml、約10U/ml、約50U/ml、約100U/ml、約1KU/ml)を含んでもよい。R1a試薬は、0.1〜10KU/ml Bacillus spプロテアーゼ(例えば、約0.1KU/ml、約2KU/ml、約3.0KU/ml、約3.5KU/ml、約4.0KU/ml、約4.5KU/ml、約5KU/ml、約10KU/ml);1〜100mM MES(例えば、約1mM、約5mM、約10mM、約25mM、約50mM、約100mM)、pH約7.0;1〜10mM CaCl2(例えば、約1mM、約2.5mM、約5mM、約7.5mM、約10mM);0.01〜10mM Dess Martinペルヨージナン(例えば、約0.01mM、約0.015mM、約0.02mM、約0.05mM、約0.1mM、約5mM、約10mM);0.01〜5mg/mlメチル4−ヒドロキシベンゾエートナトリウム塩(例えば、約0.01mg/ml、約0.05mg/ml、約0.1mg/ml、約1mg/ml、約5mg/ml);および0.001〜1mg/mlゲネティシン(G418)(例えば、約0.001mg/ml、約0.01mg/ml、約0.1mg/ml、約1mg/ml)を含んでもよい。R1b試薬は、0.1〜50mM MES水和物(例えば、約0.1mM、約0.5mM、約1.0mM、約10mM、約25mM、約50mM);0.1〜50mM WST−3(2−(4−ヨードニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩(例えば、約0.1mM、約0.5mM、約1mM、約2.5mM、約2.6mM、約2.7mM、約2.8mM、約2.9mM、約3.0mM、約5mM、約10mM、約25mM、約50mM);および、0.01〜10mM Dess Martinペルヨージナン(例えば、約0.01mM、約0.04mM、約0.05mM、約0.06mM、約0.07mM、約0.08mM、約0.09mM、約0.1mM、約1mM、約5mM、約10mM)を含んでもよい。R2試薬は、0.01〜10KU/mlフルクトシルバリンオキシダーゼ(例えば、約0.01KU/ml、約0.012KU/ml、約0.013KU/ml、約0.0135KU/ml、約0.014KU/ml、約0.0145KU/ml、約0.015KU/ml、約0.0155KU/ml、約0.016KU/ml、約0.05KU/ml、約0.1KU/ml、約1KU/ml、約5KU/ml、約10KU/ml);1〜50mM Tris−HCl(例えば、約1mM、約5mM、約10mM、約15mM、約20mM、約50mM)、pH約8.0;0.1〜10%TritonX−100(例えば、約0.1%、約0.2%、約0.5%、約1%、約2.5%、約5%、約7.5%、約10%);0.01〜10KU/ml西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)(例えば、約0.01KU/ml、約0.05KU/ml、約0.08KU/ml、約0.09KU/ml、約0.1KU/ml、約1.0KU/ml、約5KU/ml、約10KU/ml);0.01〜10mM DA−64(例えば、約0.01mM、約0.05mM、約0.075mM、約0.08mM、約0.085mM、約0.09mM、約0.1mM、約1mM、約5mM、約10mM);および、0.01〜10mg/mlゲネチシン(G418)(例えば、約0.01mg/ml、0.05mg/ml、約0.1mg/ml、約5mg/ml、約10mg/ml)を含んでもよい。本キットはさらに、本明細書に記載される方法を実行するための指示書を含んでもよい。本キットは、実施例1に詳述されるように使用されてもよい。

0068

本発明のキットは、適切であれば、任意の包装の中に納められてよい。適切な包装としては、例えば、ただしこれらに限定されないが、バイアル、瓶、ジャー屈曲性包装などが挙げられる。キットはさらに、本明細書に記載される方法の内のいずれかを実行するための指示書を含んでもよい。

0069

(実施例1)
単一チャネルHbA1c酵素アッセイ
この単一チャネルHbA1c試験は、サンプルが分解され、低分子量および高分子量の信号干渉物質を除去するための薬剤と反応させられる、酵素アッセイである。分解された全血サンプルに対し、Bacillus spプロテアーゼによる徹底的プロテアーゼ消化が行われる。このプロセスによって、ヘモグロビンβ鎖から、糖化バリンを含むアミノ酸が放出される。次に、糖化バリンは、大腸菌において生産される、特異的組み換えフルクトシルバリンオキシダーゼ(FVO)酵素の基質として使用される。この組み換えFVOは、選択的薬剤の存在下に、N−末端バリンを切断し、過酸化水素を生産することが可能である。次に、この過酸化水素は、西洋ワサビペルオキシダーゼ(POD)触媒反応、および適切な発色源を用いて測定される。HbA1c濃度は、適切な較正曲線を用いることによって、直接%HbA1cとして表される。

0070

I.試薬の組成
溶解バッファー:50mM CHES pH9.4、2%TritonX−100、3mM Dess−Martinペルヨージナン、および2.5mM N−エチルマレイミド。

0071

試薬R1a:25mM MESバッファーpH6.5、5mM CaCl2、1000U/ml中性プロテアーゼ(Toyobo Co.,Ltd.)、2mM N−エチルマレイミド。

0072

試薬R1b:25mM MESpH6.5、150mM塩化ナトリウム、5mM Dess−Martinペルヨージナン、2mM WST−3(2−(4−ヨードぺニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩(Dojindo Laboratoriesによって製造))。

0073

試薬R2:25mM Tris、pH8.2、5U/mlの、配列番号1に示すアミノ酸配列を有するフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、50U/ml西洋ワサビペルオキシダーゼ、および0.5mM発色源N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ジフェニルアミンナトリウム塩(製品名DA−64、Wakoによって製造)。

0074

II.アッセイ手順
溶解バッファー(500μL)を、サンプルカップ、またはエッペンドルフ微小遠心管などの適切な容器に投じた。試験前、全血サンプルを穏やかに反転して混合することによって、沈着した赤血球を再縣濁させた。十分に再縣濁させた全血サンプル(40μL)を、適切なパイペッターを用い、泡立てることなく、溶解バッファーと穏やかに混ぜ合わせた。次に、この混合物を室温で5から10分インキュベートした。混合物が、全く粒状の物質を含まない透明な赤色液となったとき、完全な分解が観察された。

0075

試薬R1aおよびR1bを、使用前に70:30容量比で混ぜ合わせた。試薬R1bをR1aに注入し、これらの試薬を穏やかに反転して混ぜ合わせ試薬R1abを形成した。

0076

試薬R1ab(170μL)および分解物(20μL)をキュベットに加え、混ぜ合わせた。このキュベットを37℃で5分インキュベートした。この反応はさらに室温で実行することが可能である。インキュベーション後、50μLの試薬R2をキュベットに加えた。700nmにおける吸光度を3分間監視した。較正因子、コントロール、およびサンプルの吸光度値は、A1におけるO.D.値(R2添加直後の吸光度)から、A2におけるO.D.値(R2添加3分後の吸光度)を差し引くことによって、すなわち、ΔA700=(A2−A1)を求めることによって計算した。反応の時間経過を図1に示す。未知サンプルの値は、HbA1c%単位で直接表される較正曲線、例えば、図2に示す較正曲線を用いて求めた。

0077

較正曲線(図2)は、前述の手順にしたがって、既知パーセントの糖化ヘモグロビンA1c(6.25%、10.00%、および15.00%)を有する三つの標準サンプルについてΔA700を測定することから得られたデータを用いて作成した。較正因子は、適切な全血材料を、HPLC法を用いてHbA1c値に関して試験することによって調製した。較正に用いた全血材料は、有効期限延長のために、凍結化または安定化することが可能である。

0078

表2に示すように、前述の方法によって得た、糖化ヘモグロビンA1cのパーセント値(「獲得値」表題カラム)は、サンプルの期待値と一致する。サンプルの期待値は、HPLCによって得た。期待値の範囲は、受容可能な数値範囲を示す。

0079

III.単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイの精度
測定精度を、二つの異なる%HbA1cレベル新鮮全血サンプル(サンプルID 10810285、低HbA1c、およびサンプルID 10810244、高HbA1c)について16回反復して評価した。評価は、Hitachi917オートアナライザー装置、および、本実施例に記載する単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイを用いて行った。本実験には、正常コントロールおよび病的正常コントロールを含めた。

0080

本実験に使用される、確認された%HbA1c値を有する全血サンプルは、保証付き供給業者ProMedDx,LLC(10 Commerce Way,Norton,MA02766)から入手し、サンプルには、それを収集するために用いられたプロトコールインフォームドコンセントがIRB承認済みであるというIRB保証書がついていた。

0081

下記の表3は、単一チャネル酵素ヘモグロビンアッセイの精度を示す。

0082

IV.単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイの確度
確度を証明するために、個々の全血サンプル(下記にIDシリーズを示す)について、単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイを用い、現今市販されるHbA1c装置(Tosoh G7:HbA1c分散分析モード)である、Tosoh HbA1cHPLCアッセイと比較した。この確度実験試験は、Hitachi917オートアナライザー装置において行った。

0083

本実験に使用される、確認された%HbA1c値を有する全血サンプルは、保証付き供給業者ProMedDx,LLCから入手し、サンプルには、それを収集するために用いられたプロトコール、インフォームドコンセントがIRB承認済みであるというIRB保証書がついていた。

0084

この比較実験には30個の試験サンプルが含まれ、得られた結果を、下記の表4に示す。“Tosoh %HbA1c”は、これらのサンプルについて、Tosho HbA1cHPLC法を用いて得た数値を示す。“DZ %HbA1c”は、本実施例に記載される、単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイを用いて得られた対応数値を示す。

0085

図3は、本実施例に記載される、単一チャネル酵素ヘモグロビンA1cアッセイを用いて得られたHbA1c値(%)を、TosoのHPLC法によって得られた結果に対してプロットしたグラフを示す。図3に示すように、勾配は1.05であり;二つの方法の間の相関係数は0.96であり;y切片は−0.367であった。

0086

(実施例2)
1つの酸化剤による単一チャネルHbA1c酵素アッセイ
本実施例の単一チャネルHbA1c試験の手順は、血液サンプル中の還元性物質を酸化するためにただ一つの酸化剤を使用したことを除いては、実施例1に記載する手順と同様であった。

0087

I.試薬の組成
溶解バッファー:50mM CHES pH9.4、および2%TritonX−100。

0088

試薬R1a:25mM MESバッファーpH6.5、5mM CaCl2、1000U/ml中性プロテアーゼ(Toyobo Co.,Ltd.)。

0089

試薬R1b:25mM MESpH6.5、150mM塩化ナトリウム、および2mM WST3(2−(4−ヨードぺニル)−3−(2,4−ジニトロフェニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テトラゾリウム一ナトリウム塩(Dojindo Laboratoriesによって製造))。

0090

試薬R2:25mM Tris、pH8.2、5U/mlの、配列番号1に示すアミノ酸配列を有するフルクトシルアミノ酸オキシダーゼ、50U/ml西洋ワサビペルオキシダーゼ、および0.5mM発色源(N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−ジフェニルアミンナトリウム塩(製品名DA−64、Wakoによって製造)。

0091

II.アッセイ手順
溶解バッファー(500μL)を、サンプルカップ、またはエッペンドルフ微小遠心管などの適切な容器に投じた。試験前、全血サンプルを穏やかに反転して混合することによって、沈着した赤血球を再縣濁させた。十分に再縣濁させた全血サンプル(40μL)を、適切なパイペッターを用い、泡立てることなく、溶解バッファーと穏やかに混ぜ合わせた。次に、この混合物を室温で5から10分インキュベートした。混合物が、全く粒状の物質を含まない透明な赤色液となったとき、完全な分解が観察された。

0092

試薬R1aおよびR1bを、使用前に70:30容量比で混ぜ合わせた。試薬R1bをR1aに注入し、これらの試薬を穏やかに反転して混ぜ合わせ試薬R1abを形成した。

0093

試薬R1ab(170μL)および分解物(20μL)をキュベットに加え、混ぜ合わせた。このキュベットを37℃で5分インキュベートした。インキュベーション後、50μLの試薬R2をキュベットに加えた。700nmにおける吸光度を3分間監視した。較正因子、コントロール、およびサンプルの吸光度値は、A1におけるO.D.値(R2添加直後の吸光度)から、A2におけるO.D.値(R2添加3分後の吸光度)を差し引くことによって、すなわち、ΔA700=(A2−A1)を求めることによって計算した。反応の時間経過を図1に示す。

0094

図4は、既知パーセントの、糖化ヘモグロビンA1cに対してプロットした、前述の手順にしたがってサンプルのΔA700を測定して得たデータ(Y−軸)を示す。図4は、糖化ヘモグロビンA1cのパーセントは、総ヘモグロビンを別途の測定することなく、単一酸化剤テトラゾリウムによる試薬システムを用いて直接定量することも可能であることを示す。ただし、結果(確度および相関)は、実施例1に記載する2酸化剤使用の試薬システムによって得られたものほど良好ではなかった。

実施例

0095

上に、明瞭と理解のために、例示と実施例を借りてやや詳細に本発明を記載したわけであるが、当業者には、いくつかの変更および改変が実行可能であることは明白であろう。したがって、説明および実施例は、本発明の範囲を限定するものと考えてはならず、範囲は、付属の特許請求項によって定められる。

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