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技術 列車制御装置

出願人 株式会社東芝
発明者 山本純子射場智宮島康行
出願日 2012年5月30日 (8年7ヶ月経過) 出願番号 2012-123725
公開日 2013年12月12日 (7年0ヶ月経過) 公開番号 2013-251953
状態 特許登録済
技術分野 車両の電気的な推進・制動 車両の電気的な推進・制動
主要キーワード 運行条件 マスターコントローラ 停止目標位置 ハードウエアリソース 目標走行 受電器 路線条件 タコジェネレータ
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図面 (10)

課題

ダイヤからの遅れの少ない運行を可能とする列車制御装置を提供する。

解決手段

列車の現在位置及び速度を検出する検出手段10と、現在時刻を計時する計時手段33と、路線上の各駅における自列車の到着予定時刻を含むダイヤデータを入力するダイヤ入力手段31と、検出された現在位置及び検出された速度の自列車がその自列車の運転特性及び路線条件に従って次駅に至るまでの走行計画について、入力されたダイヤデータに含まれる次駅の到着予定時刻から計時された現在時刻を差し引いた目標走行時間により近い走行時間の走行計画を算出する算出手段とを備える。

概要

背景

従来、列車などの車両には、均一な運転を維持して走行遅延の虞を低減するため、自動列車運転装置ATO:Automatic Train Operation)が備えられている。このATOは、ある一のから次の停車駅までの区間における走行計画を予め作成しておき、この走行計画に従って速度制御制動制御などの種々の制御を行う。

概要

ダイヤからの遅れの少ない運行を可能とする列車制御装置を提供する。自列車の現在位置及び速度を検出する検出手段10と、現在時刻を計時する計時手段33と、路線上の各駅における自列車の到着予定時刻を含むダイヤデータを入力するダイヤ入力手段31と、検出された現在位置及び検出された速度の自列車がその自列車の運転特性及び路線条件に従って次駅に至るまでの走行計画について、入力されたダイヤデータに含まれる次駅の到着予定時刻から計時された現在時刻を差し引いた目標走行時間により近い走行時間の走行計画を算出する算出手段とを備える。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

列車の現在位置及び速度を検出する検出手段と、現在時刻を計時する計時手段と、路線上の各駅における自列車の到着予定時刻を含むダイヤデータを入力するダイヤ入力手段と、前記検出された現在位置及び前記検出された速度の自列車が当該自列車の運転特性及び路線条件に従って次駅に至るまでの走行計画について、前記入力されたダイヤデータに含まれる次駅の到着予定時刻から前記計時された現在時刻を差し引いた目標走行時間により近い走行時間の前記走行計画を算出する算出手段と、を備える列車制御装置

請求項2

前記算出手段は、前記路線条件に基づいたATC(AutomaticTrainControl)のブレーキパターンと接触しない範囲内で、自列車の走行速度を前記ブレーキパターンに近づけることで前記走行時間を短くして、前記目標走行時間に近づく前記走行時間の走行計画を算出する、請求項1に記載の列車制御装置。

請求項3

前記算出手段は、前記路線条件に基づいたATCによるブレーキパターンと接触しない範囲内で、より手前に自列車の減速を行うことで前記走行時間を長くして、前記目標走行時間に近づく前記走行時間の走行計画を算出する、請求項1又は2に記載の列車制御装置。

請求項4

前記ダイヤデータは、路線上の通過駅における自列車の通過予定時刻を含み、前記算出手段は、前記通過駅ごとに、前記入力されたダイヤデータに含まれる次駅の通過又は到着予定時刻から前記計時された現在時刻を差し引いた目標走行時間に近づく走行時間の前記走行計画を算出する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の列車制御装置。

請求項5

前記目標走行時間からずれた走行時間の走行計画が算出された場合は警告を報知する報知手段を更に備える、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の列車制御装置。

請求項6

前記算出手段は、前記走行計画に従った走行時に先行列車の接近による減速が生じた場合は、前記先行列車と自列車との間隔が所定の間隔以上空いたところで、前記走行計画を再算出する、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の列車制御装置。

請求項7

前記先行列車と自列車との間の閉塞区間数を示す開通区間数を受信する受信手段を更に備え、前記算出手段は、前記開通区間数が所定値以上となったところで、前記走行計画を再算出する、請求項6に記載の列車制御装置。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、列車制御装置に関する。

背景技術

0002

従来、列車などの車両には、均一な運転を維持して走行遅延の虞を低減するため、自動列車運転装置ATO:Automatic Train Operation)が備えられている。このATOは、ある一のから次の停車駅までの区間における走行計画を予め作成しておき、この走行計画に従って速度制御制動制御などの種々の制御を行う。

先行技術

0003

特開2003−235116号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、ATOにおける走行計画は、路線データあるいは車両モデルデータに従って走行計画の走行時間が駅間ごとに定められた所定走行時間に近づくように算出されたものであり、次駅到着時刻を考慮して作成されたものではなかった。したがって、上述した従来技術では、出発ダイヤから遅れると、次駅到着もダイヤから遅れる場合があった。

課題を解決するための手段

0005

上述した課題を解決するために、実施形態の列車制御装置は、自列車の現在位置及び速度を検出する検出手段と、現在時刻を計時する計時手段と、路線上の各駅における自列車の到着予定時刻を含むダイヤデータを入力するダイヤ入力手段と、前記検出された現在位置及び前記検出された速度の自列車が当該自列車の運転特性及び路線条件に従って次駅に至るまでの走行計画について、前記入力されたダイヤデータに含まれる次駅の到着予定時刻から前記計時された現在時刻を差し引いた目標走行時間により近い走行時間の前記走行計画を算出する算出手段とを備える。

図面の簡単な説明

0006

図1は、第1の実施形態にかかる列車制御装置の構成を示すブロック図である。
図2は、第1の実施形態にかかる列車制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図3は、走行計画を例示する概念図である。
図4は、通過駅がある場合の走行計画を例示する概念図である。
図5は、通過駅がある場合の走行計画を例示する概念図である。
図6は、通過駅がある場合の走行計画を例示する概念図である。
図7は、第2の実施形態にかかる列車制御装置の構成を示すブロック図である。
図8は、制限速度から見積もられるブレーキパターンと走行計画との関係を例示する概念図である。
図9は、先行列車との間隔が空いた場合の走行計画の再算出を例示する概念図である。

実施例

0007

以下、添付図面を参照して実施形態の列車制御装置を詳細に説明する。

0008

[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかる列車制御装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、列車Tには、列車制御装置1と、列車制御装置1からの力行指令ブレーキ指令に基づいて列車Tを駆動/制動する駆動・制動制御装置3が設置されている。列車Tは、駆動・制動制御装置3により車輪2が駆動/制動されてレールR上を走行する。なお、駆動・制動制御装置3は、モータを制御するためのインバータブレーキ装置による空制とモータによる電制協調制御するためのブレーキ制御装置とを含んでいる。

0009

列車制御装置1は、速度・位置検出部10、ATC車上装置20(ATC:Automatic Train Control)、ATO装置30、ダイヤ入力部31、データベース32、計時部33、表示装置60を備える構成である。速度・位置検出部10は、レールR上を走行する列車Tの速度や路線上の位置を検出する。具体的には、速度・位置検出部10は、車輪2の回転と連動するTG12(タコジェネレータ)の出力値などから列車Tの速度を検出する。なお、TG12は、車輪2の回転と連動するPGパルスジェネレータ)であってもよい。また、速度・位置検出部10は、列車Tの速度を積分して得られる走行距離と、車上子11で受信した地上子13からの信号とを元に、路線上における列車Tの現在位置を検出する。速度・位置検出部10が検出した列車Tの速度や列車Tの現在位置は、速度・位置情報としてATC車上装置20、ATO装置30へ出力される。

0010

ATC車上装置20は、レールRの軌道回路23を介してアナログの信号としてATC地上装置22より通知される情報を受電器21で受信し、その通知された情報と、列車Tの速度とをもとに、駆動・制動制御装置3へブレーキ指令を出力する。ATC地上装置22より通知される情報には、列車Tが在線する閉塞区間における制限速度(現示速度)を示す信号現示速度がある。ATC車上装置20は、ATC地上装置22より通知される信号現示速度と、列車Tの速度とを比較し、列車Tの速度が信号現示速度を超過している場合に、駆動・制動制御装置3にブレーキ指令を出力する。また、ATC車上装置20は、受電器21で受信した信号現示速度をATO装置30へ出力する。

0011

ATO装置30は、ATC車上装置20の下で力行指令、ブレーキ指令を駆動・制動制御装置3へ出力するものである。具体的には、ATO装置30は、速度・位置検出部10で検出した列車Tの速度と、列車Tの現在位置とに基づいて、ATC車上装置20より出力される信号現示速度を超えない範囲で列車Tを走行させ、駅の所定の位置に停止させるよう、力行指令、ブレーキ指令等の制御指令ノッチ指令)を駆動・制動制御装置3へ出力する。

0012

また、ATO装置30は、速度・位置検出部10により検出された現在位置及び速度の列車Tが、その運転特性及び路線条件に従って次駅に至るまでの走行計画を算出する(詳細は後述する)。この走行計画は、次の停車駅の目標位置へ所定の走行時間で列車Tを停車させるための力行惰行及び制動の区間と曲線とを定めたデータである。ATO装置30は、算出した走行計画に基づいて列車Tを運転する。

0013

自動運転の場合、ATO装置30は、走行計画に基づいて駆動・制動制御装置3に力行指令、ブレーキ指令を出力する。これにより、列車制御装置1は、列車Tを走行計画どおりに自動運転する。手動運転の場合、ATO装置30は、走行計画に基づいた目標速度を運転台に設置された表示装置60に表示させる。運転士は、表示装置60に表示された目標速度に基づいて、マスターコントローラ(図示しない)を操作し、列車Tを走行計画どおりに手動運転する。

0014

ダイヤ入力部31は、路線上の各駅における列車Tの到着(通過)予定時刻を含むダイヤデータの入力を受け付ける。具体的には、通信装置40を介した無線通信、I/F装置50を介して接続されるICカードである仕業カード51のメモリ部52に書き込まれたデータの読み取りなどにより、ダイヤデータの入力を受け付ける。ダイヤ入力部31により入力されたダイヤデータは、データベース32上の運行条件として記録される。

0015

ここで、路線上を運行する各列車のダイヤデータは、運行管理センタ41で管理される。このダイヤデータは、通信回線を介して列車Tの路線における駅管理装置42へ通知される。駅管理装置42では、運行管理センタ41より通知された列車Tのダイヤデータを、列車Tの通信装置40への無線通信、又は運転士が運転開始時にI/F装置50へ差し込む仕業カード51のメモリ部52への書き込みを行うことで列車Tへ通知する。

0016

通信装置40は、駅管理装置42との間の無線通信、GPS信号の受信などを行う装置である。通信装置40は、駅管理装置42より無線で通知されるダイヤデータを受信してダイヤ入力部31へ出力する。I/F装置50は、カードリーダなどであり、仕業カード51のメモリ部52に書き込まれたダイヤデータを読み出してダイヤ入力部31へ出力する。

0017

データベース32は、路線条件(勾配曲率、制限速度など)、運行条件(各駅の停止目標位置、各駅における通過又は到着予定時刻を含むダイヤデータなど)、車両性能車両重量加減速性能等の列車の運転特性など)等の、列車Tの運行に必要なデータを記憶する。具体的には、データベース32は、列車T内に搭載されたハードディスクや、運転士が携行するICカードなどであってよい。ICカードの場合は、運転開始時にI/F装置50に差し込むことで、データベース32の利用が可能となる。

0018

計時部33は、RTC(Real Time Clock)機能を有し、現在時刻を計時する。この計時部33が計時する現在時刻はATO装置30へ出力される。なお、計時部33が計時する現在時刻は、運行管理センタ41側でダイヤデータを作成する際に参照される現在時刻と同期されているものとする。具体的には、運行管理センタ41及び列車Tにおいて、GPS信号に含まれるGPS時刻に現在時刻を同期する。また、駅停車時に無線通信により運行管理センタ41側と現在時刻を同期するものでもよい。

0019

次に、ATO装置30による走行計画の算出と、算出された走行計画による列車Tの走行についての詳細を説明する。図2は、第1の実施形態にかかる列車制御装置1の動作の一例を示すフローチャートである。

0020

図2に示すように、処理が開始されると、ATO装置30は、列車Tの現在位置、現在時刻、現在速度を速度・位置検出部10、計時部33より取得する(S1)。次いで、ATO装置30は、次駅までの走行計画があるか否かを判定する(S2)。ここで、出発前の停車中の場合や、S14において次駅の更新が行われた場合には、次駅までの走行計画が未算出であることから、走行計画なしとなる。また、出発時に次駅までの走行計画を算出し、その算出した走行計画で走行中である場合には、走行計画ありとなる。

0021

S2において走行計画がなしの場合、ATO装置30は、ダイヤ入力部31により入力されデータベース32に記録された運行条件を参照し、次駅の到着(通過)予定時刻を取得する(S3)。次いで、ATO装置30は、次駅の到着(通過)予定時刻から現在時刻を差し引いた目標走行時間を算出し(S4)、データベース32に記録された路線条件、車両性能をもとに、目標走行時間に近い走行時間となる走行計画を算出する(S5)。これにより、ATO装置30は、算出した走行計画による自動運転又は手動運転の走行を行う。

0022

図3は、走行計画Pを例示する概念図である。図3に示すように、列車Tは、駅ST1に停車中であり、駅ST2に到着予定時刻12:02:30で向かうものとする。駅ST1を出発する際の時刻が12:00:18である場合、駅ST1、ST2間の目標走行時間は0:02:12である。ATO装置30は、データベース32に記録された路線条件における制限速度の範囲内で、車両性能をもとにした力学的な列車モデルを使用して列車Tの走行挙動予測する公知の方法、例えば、特願平4−284684号公報に記載される方法を用いて、走行計画の走行時間が駅間の目標走行時間に近くなるように、力行、惰行及び制動の区間と曲線とを定めた走行計画Pを算出する。

0023

ここで、ATO装置30は、上述した調整を行った後の走行計画Pの走行時間が目標走行時間からずれた場合、すなわち、上述した調整により走行計画Pの走行時間を目標走行時間に近づけたとしても、例えば、駅出発の遅れ、駅間における運転士操作などに起因する走行計画より低い速度での走行によって、一致するまでに至らなかった場合は、次駅にダイヤどおりに到着しない虞がある旨の警告画面を表示装置60に表示させるなどして運転士に報知する。具体的には、走行計画Pの走行時間によるダイヤからの遅れを示す遅延時間や、到着予定時刻を表示装置60に表示させて運転士に報知する。この報知は、スピーカなどによる警告音で行なってもよく、通信装置40を介して駅管理装置42、運行管理センタ41へ通知し、運転士とは別の運用員に報知してもよい。

0024

図2戻り、S2において走行計画がありの場合、すなわち、算出した走行計画で走行中である場合、ATO装置30は、走行計画の再計画が必要であるか否かを判定する(S6)。具体的には、速度・位置検出部10により検出された列車Tの速度、又は計時部33による時刻が走行計画から閾値以上ずれた時、アナログATCにおいて、信号現示速度(制限速度)が変更になった時、先行列車に接近して減速した後に先行列車との間隔ができた時等に走行計画の再計画が必要であると判定する。なお、先行列車に接近して減速した後に先行列車との間隔ができていない間は走行計画によらない減速制御(S10)を行うため再計画が必要でないものとする。具体的には、ATO装置30は、先行列車との間隔が空くことによってATC車上装置20より通知される信号現示速度が上昇し、走行中の現在位置における路線条件上の制限速度と一致するようになってから所定の時間経過したところで、先行列車との間隔が十分空いているものと判定し、再計画が必要であるとする。

0025

S6において再計画が必要である場合、ATO装置30は、S4、S5と同様、次駅の到着(通過)予定時刻から再計画を行う現在時刻を差し引いた目標走行時間を算出し(S7)、データベース32に記録された路線条件、車両性能をもとに、目標走行時間に近い走行時間となる走行計画を算出する(S8)。これにより、ATO装置30は、再計画が必要であるとして算出した走行計画による自動運転又は手動運転の走行を行う。したがって、例えば、駅間において先行列車に接近した場合であっても、先行列車との間隔が再び空いた場合には、新たな走行計画が算出されることから、ダイヤからのずれのない運行を継続することができる。

0026

次いで、走行計画による走行時において、ATO装置30は、接近する先行列車の有無を判定する(S9)。具体的には、ATO装置30は、走行中の現在位置における路線条件上の制限速度と、ATC車上装置20より通知される信号現示速度とを比較し、先行列車に接近したことによる信号現示速度の低下があった場合は、接近する先行列車があるものとする。信号現示速度が上昇し、路線条件上の制限速度に一致してから所定の時間が経過した場合は、先行列車との間隔があるものとする。

0027

S9において先行列車との間隔がある場合(先行列車の接近がない場合を含む)、ATO装置30は、走行計画による走行を継続する(S10)。また、S9において先行列車に接近した場合、ATO装置30は、ATO装置30は、先行列車との間隔を開けるように、走行計画よりも減速した減速制御を行う(S11)。

0028

S10、S11に次いで、ATO装置30は、次駅が通過駅であるか否か(次駅=通過駅?)を判定する(S12)。S12において次駅が通過駅である場合(次駅=通過駅)、ATO装置30は、速度・位置検出部10からの速度・位置情報をもとに、列車Tが次駅(通過駅)に十分接近したか否かを判定する(S13)。この次駅(通過駅)への接近については、次駅(通過駅)から所定距離内に列車Tが入ったか否かで判断するものとし、より具体的には、列車Tの先頭車両が各駅の進入開始位置に到達した所で十分接近したものとする。ここで、次駅に十分接近しておらず、間隔がある場合、ATO装置30はS1へ処理を戻す。また、次駅に十分接近した場合、ATO装置30は、次々駅を次駅として次駅を更新する(S14)。

0029

また、S12において次駅が通過駅でなく停車駅である場合(次駅=停車駅)、ATO装置30は、速度・位置検出部10からの速度・位置情報をもとに、列車Tが次駅(停車駅)に到着したか否かを判定する(S15)。具体的には、列車Tが停車駅の停止目標位置に到達したところで停車駅への到着と判定する。S15において、次駅(停車駅)への到着である場合、ATO装置30は出発駅から停車駅までの走行についての処理を終了する。また、次駅へ未着である場合、ATO装置30は、S1へ処理を戻し、出発駅から停車駅までの走行についての処理を継続する。

0030

図4〜6は、通過駅STa〜STdがある場合の走行計画P1〜P5を例示する概念図である。図5に示すように、駅ST1〜ST2に至る間に通過駅STa〜STdがある場合は、上述したフローチャートに従って通過駅ごとに走行計画P1〜P5が算出されて、列車Tの走行が行われることとなる。ここで、停止目標位置M1は、各駅において列車Tを停車した時の先頭位置であり、各駅における列車Tの到着(通過)予定時刻の基準とする位置である。また、進入開始位置M2は、各駅に列車Tが進入を開始する位置を示す。

0031

具体的には、駅ST1を出発する際の時刻が12:00:12であり、データベース32に記録された通過駅STaの通過予定時刻が12:02:15である場合は、目標走行時間を0:02:03として所定の制限速度で通過駅STaを通過する走行計画P1が算出される。このため、図5に示すように、駅ST1の停止目標位置M1〜通過駅STaの停止目標位置M1の範囲で走行計画P1に従った走行が行われる。次いで、通過駅STaに十分接近した(進入開始位置M2に到着)した際の時刻と通過駅STbの通過予定時刻12:04:45とをもとにした目標走行時間の走行計画P2が算出される。このため、図6に示すように、通過駅STaの進入開始位置M2〜通過駅STbの停止目標位置M1の範囲では走行計画P2に従った走行が行われる。なお、走行計画P1と走行計画P2とが重複する部分については、走行計画が途絶えることがないよう、進入開始位置M2に到達して走行計画P2が算出されるまでの間は走行計画P1による走行が行われ、走行計画P2の算出後は走行計画P2による走行が行われるように切り替えられるものとする。以下、同様に通過駅STb〜STdに到着した際の時刻と次駅の通過(到着)予定時刻とをもとにした走行時間の走行計画P3〜P5が算出され、走行計画P3〜P5に従った走行が行われる。

0032

このように、駅ST1〜ST2に至る間に通過駅STa〜STdがある場合は、通過駅ごとに細かく走行計画を算出することで、走行計画の算出に要するハードウエアリソース負荷を小さくすることができる。また、通過駅ごとに走行計画を算出して列車Tの走行を行う場合は、途中の通過駅で遅れなどが生じた場合でも、他の通過駅で解消させることができ、通過駅ごとの通過予定時刻への列車Tの定刻性を高めることができる。

0033

[第2の実施形態]
上述した第1の実施形態ではアナログATCを用いた場合を例示したが、第2の実施形態では、デジタルATCを用いた構成を例示する。

0034

図7は、第2の実施形態にかかる列車制御装置1aの構成を示すブロック図である。図7に示すように、ATC車上装置20aは、レールRの軌道回路23を介してデジタルの信号としてATC地上装置22aより通知される情報を受電器21aで受信し、その通知された情報と、列車Tの速度とをもとに、駆動・制動制御装置3へブレーキ指令を出力する。デジタルATCではATC地上装置22aより通知できる情報量をアナログATCよりも多くすることができ、ATC地上装置22aより通知される情報には、列車Tが在線する閉塞区間における信号現示速度の他、開通区間数が含まれている。この開通区間数は、先行列車が走行している閉塞区間と列車Tが走行している閉塞区間との間の閉塞区間数である。ATC車上装置20は、受電器21aで受信した信号現示速度、開通区間数をATO装置30へ出力する。

0035

第1の実施形態において図2を参照して説明したのと同様に、第2の実施形態においても、ATO装置30によって走行計画Pが算出される。この算出した走行計画Pの走行時間が目標走行時間より長い場合(目一杯走る走行計画でも目標走行時間に遅れる場合)、ATO装置30は、路線条件における制限速度をもとに見積もられるATC車上装置20aのブレーキパターンと一致するまでの範囲で、そのブレーキパターンに列車Tの走行速度を近づけるように(減速時の減速度を強くするように)走行計画Pを調整する。走行中、架線電圧が高めで、走行計画Pで想定したよりも高い加速度が得られたときなど、走行計画Pどおりの走行では早く着きすぎる状況になった場合、ATO装置30は、より手前の位置で列車Tの減速を行うように(減速時の減速度を弱く(元に戻す)ように)走行計画Pを調整する。

0036

図8は、制限速度から見積もられるブレーキパターンBPと走行計画Pとの関係を例示する概念図である。図8に示すように、走行計画Pは、制限速度よりATC車上装置20aのブレーキパターンBPとして見積もられる範囲内において、減速開始位置をブレーキパターンBPにより近づけて、ブレーキパターンBPに列車Tの走行速度を近づける走行計画Pbとすることで、走行時間を短縮できる。また、走行計画Pは、減速開始位置をブレーキパターンBPより手前とする走行計画Paとすることで、走行時間を長くできる。この走行計画Paでは、走行計画Pbと比べて、急減速の緩和により乗り心地が改善される。

0037

ATO装置30は、接近する先行列車がある場合の先行列車との間隔が所定の間隔以上あるか否かの判定(図2、S9)を、開通区間数が所定値以上になったか否かで行う。したがって、先行列車との間隔に則した走行を行うことが可能となる。

0038

図9は、先行列車T1との間隔が空いた場合の走行計画の再算出を例示する概念図である。図9に示すように、駅ST1〜ST2を走行計画P10に従って走行中の列車Tが先行列車T1に接近した場合は、先行列車T1によるブレーキパターンBP1との接触により、列車Tは減速することとなる。この減速によって、列車Tと先行列車T1との間の開通区間数が多くなるとともに、先行列車T1の進行に伴ってブレーキパターンBP1も進行することから、ブレーキパターンBP1への接触が生じない程度の距離が生じることとなる。したがって、ATO装置30は、ブレーキパターンBPによる減速が生じない程度の開通区間数となったところで、新たな走行計画P20を算出して駅ST2へ向けた走行を行うことで、先行列車T1との距離を保ちつつ、ダイヤからのずれの少ない運行を継続することができる。

0039

なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。

0040

1、1a…列車制御装置、2…車輪、3…駆動・制動制御装置、10…速度・位置検出部、11…車上子、12…TG、13…地上子、20、20a…ATC車上装置、21、21a…受電器、22、22a…ATC地上装置、23…軌道回路、30…ATO装置、31…ダイヤ入力部、32…データベース、33…計時部、40…通信装置、41…運行管理センタ、42…駅管理装置、50…I/F装置、51…仕業カード、52…メモリ部、60…表示装置、BP、BP1…ブレーキパターン、M1…停止目標位置、M2…進入開始位置、P、P1〜P5、P10、P20、Pa、Pb…走行計画、R…レール、ST1、ST2…駅、STa〜STd…通過駅、T…列車、T1…先行列車

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