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技術 車両用運転支援装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 小丸尭松本真聡
出願日 2012年5月23日 (8年1ヶ月経過) 出願番号 2012-117433
公開日 2013年12月9日 (6年6ヶ月経過) 公開番号 2013-246466
状態 特許登録済
技術分野 交通制御システム
主要キーワード 空気圧センサー 車載センサー 支援態様 較正済み カウント周期 検知モジュール 誤差特性 較正係数
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年12月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

不特定多数の車両から選択した相手車両との間で適切に運転支援を行う。

解決手段

自車両についての走行情報自車両走行情報)と、検出装置で自車両走行情報を較正して得られた較正情報とを記憶しておき、それらを車車間通信する。そして、運転支援を行う際には、自車両および相手車両について得られた較正情報を考慮して運転支援の支援態様を選択し、選択した支援態様で運転支援を行う。こうすれば、不特定多数の車両から選択した相手車両との間で運転支援を行う場合でも、自車両および相手車両から得られる走行情報の精度を較正情報に基づいて判断することができるので、適切に運転支援を行うことが可能となる。

概要

背景

近年では、周辺走行する車両(周辺車両)の走行情報無線通信によって取得し、得られた走行情報に基づいて、各種の運転支援を行う技術が提案されている。例えば、車両に搭載された車速センサーを用いて検出した車速情報や、GPS受信機を用いて検出した位置情報および進行方向などの情報を、無線通信によって周辺車両と通信することにより、出会い頭による衝突事故などの発生を回避する技術が提案されている。

また、周辺車両との間の通信量を抑制しようとする技術(特許文献1)や、交差点での運転支援の内容を、周辺車両の走行情報を考慮して決定する技術(特許文献2)も提案されている。このように周辺車両の走行情報を利用して運転支援を行う技術では、走行情報に含まれる誤差の大きさが許容範囲内に収まっていることが前提となる。

概要

不特定多数の車両から選択した相手車両との間で適切に運転支援を行う。自車両についての走行情報(自車両走行情報)と、検出装置で自車両走行情報を較正して得られた較正情報とを記憶しておき、それらを車車間通信する。そして、運転支援を行う際には、自車両および相手車両について得られた較正情報を考慮して運転支援の支援態様を選択し、選択した支援態様で運転支援を行う。こうすれば、不特定多数の車両から選択した相手車両との間で運転支援を行う場合でも、自車両および相手車両から得られる走行情報の精度を較正情報に基づいて判断することができるので、適切に運転支援を行うことが可能となる。

目的

この発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、不特定多数の周辺車両から得た走行情報を用いて、適切な運転支援を行うことが可能な車両用運転支援装置の提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

自車両で検出した走行状態に関する情報である自車両走行情報と、相手車両から受信した走行状態に関する情報である相手車両走行情報とに基づいて、自車両の運転支援を行う車両用運転支援装置であって、前記自車両走行情報を記憶する自車両走行情報記憶手段と、道路側に設置されて該道路を通過する車両の走行状態を検出する検出装置から、該検出装置が前記自車両について検出した前記走行情報である検出情報を受信する検出情報受信手段と、前記自車両走行情報記憶手段に記憶されている前記自車両走行情報と前記検出情報とに基づいて、該自車両走行情報についての較正情報を生成する較正情報生成手段と、前記較正情報を記憶する自車両較正情報記憶手段と、前記自車両走行情報および前記較正情報を外部に向けて送信する送信手段と、前記相手車両から送信された前記相手車両走行情報および前記較正情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記相手車両走行情報を記憶する相手車両走行情報記憶手段と、前記受信手段によって受信された前記較正情報を記憶する相手車両較正情報記憶手段と、前記運転支援の態様である支援態様複数種類記憶している支援態様記憶手段と、前記自車両についての前記較正情報と前記相手車両についての前記較正情報とを考慮して、前記支援態様を選択する支援態様選択手段と、選択された前記支援態様で前記運転支援を行う運転支援実行手段とを備える車両用運転支援装置。

請求項2

請求項1に記載の車両用運転支援装置であって、前記支援態様記憶手段は、前記自車両走行情報および前記相手車両走行情報に対する要求精度が異なる複数種類の前記支援態様を記憶している手段であり、前記支援態様選択手段は、前記自車両および前記相手車両の何れについても前記較正情報が得られている場合には、少なくとも一方の前記較正情報が得られていない場合よりも、前記要求精度の高い前記支援態様を選択する手段である車両用運転支援装置。

請求項3

請求項2に記載の車両用運転支援装置であって、前記較正情報生成手段は、前記自車両走行情報を前記検出情報で除算することによって求めた較正係数を、前記較正情報として生成する手段である車両用運転支援装置。

請求項4

請求項2または請求項3の何れか一項に記載の車両用運転支援装置であって、前記検出情報受信手段は、前記検出装置から、前記検出情報に加えて、該検出装置に関する情報である検出装置情報も受信する手段であり、前記較正情報生成手段は、前記検出装置情報を含んだ前記較正情報を生成する手段である車両用運転支援装置。

請求項5

請求項4に記載の車両用運転支援装置であって、前記支援態様選択手段は、前記自車両および前記相手車両の何れについても前記較正情報が得られている場合には、それぞれの該較正情報に含まれる前記検出装置情報が一致するか否かを判断し、一致する場合には一致しない場合よりも、前記要求精度の高い前記支援態様を選択する手段である車両用運転支援装置。

請求項6

請求項5に記載の車両用運転支援装置であって、前記支援態様選択手段は、前記自車両および前記相手車両の何れについても前記較正情報が得られているが、それぞれの該較正情報に含まれる前記検出装置情報が一致しない場合には、前記相手車両較正情報記憶手段に記憶されている前記較正情報の中から、前記自車両の前記較正情報と前記検出装置情報が一致し、且つ、前記相手車両の前記較正情報とも前記検出装置情報が一致する第三車両の前記較正情報を検索し、前記第三車両の前記較正情報が見つかった場合には、見つからなかった場合よりも、前記要求精度の高い前記支援態様を選択する手段である車両用運転支援装置。

請求項7

請求項6に記載の車両用運転支援装置であって、前記支援態様選択手段は、前記第三車両の前記較正情報が見つかった場合には、前記自車両の前記較正情報に対して前記検出装置情報が一致する前記第三車両の前記較正情報と、前記相手車両の前記較正情報に対して前記検出装置情報が一致する前記第三車両の前記較正情報と、前記相手車両の前記較正情報に対して前記検出装置情報が一致しない前記自車両の前記較正情報とを用いて、前記相手車両の前記較正情報に対して前記検出装置情報が一致する前記自車両の前記較正情報を合成する手段である車両用運転支援装置。

技術分野

0001

本発明は、自車両の走行情報と、車車間通信によって相手車両から取得した走行情報とを用いて運転支援を行う車両用運転支援装置に関する。

背景技術

0002

近年では、周辺走行する車両(周辺車両)の走行情報を無線通信によって取得し、得られた走行情報に基づいて、各種の運転支援を行う技術が提案されている。例えば、車両に搭載された車速センサーを用いて検出した車速情報や、GPS受信機を用いて検出した位置情報および進行方向などの情報を、無線通信によって周辺車両と通信することにより、出会い頭による衝突事故などの発生を回避する技術が提案されている。

0003

また、周辺車両との間の通信量を抑制しようとする技術(特許文献1)や、交差点での運転支援の内容を、周辺車両の走行情報を考慮して決定する技術(特許文献2)も提案されている。このように周辺車両の走行情報を利用して運転支援を行う技術では、走行情報に含まれる誤差の大きさが許容範囲内に収まっていることが前提となる。

先行技術

0004

特開2011−95929号公報
特開2012−22565号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、周辺車両はたまたま自車両の周囲に存在した不特定多数の車両に過ぎないから、それら周辺車両から得られる走行情報の誤差の大きさが許容範囲内に収まっているか否かを判断することは難しい。このため、周辺車両から得た走行情報を利用して適切な運転支援を行うことは困難であるという問題があった。

0006

この発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、不特定多数の周辺車両から得た走行情報を用いて、適切な運転支援を行うことが可能な車両用運転支援装置の提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述した問題を解決するために、本発明の車両用運転支援装置は、自車両についての走行情報(自車両走行情報)を取得して記憶しておき、道路側に設置された検出装置を用いて自車両走行情報を較正できた場合には、較正によって得られた較正情報も記憶しておく。尚、較正情報としては、例えば、走行情報を較正するために用いる較正係数とすることができる。この場合は、較正係数を用いて走行情報を較正することで、より精度の高い走行情報を得ることができる。あるいは、走行情報を取得した時に既に較正係数が得られている場合には、取得した走行情報を較正してから自車両走行情報として記憶するようにしてもよい。この場合は、走行情報が較正済みであることを示すフラグを、較正情報として記憶しても良い。更には、このようなフラグの代わりに、較正係数を求めた時刻(較正時刻)を、較正情報として記憶しても良い。
また、運転支援の対象となる相手車両から、走行情報(相手車両走行情報)や較正情報を受信した場合には、これらの情報も記憶しておく。そして、運転支援を行う際には、自車両についての較正情報と相手車両についての較正情報とを考慮して、運転支援の支援態様を選択した後、選択した態様で運転支援を行う。

0008

較正情報の有無も含めて、自車両および相手車両についての較正情報が分かれば、相手車両が不特定多数の車両の中から選択された車両であっても、自車両および相手車両から得られる走行情報の精度について判断することができる。このため、それらの走行情報に基づいて適切に運転支援を行うことが可能となる。

0009

また、上述した本発明の車両用運転支援装置においては、次のようにしても良い。先ず、支援態様記憶手段では、自車両走行情報および相手車両走行情報に対する要求精度が異なる複数種類の支援態様を記憶しておく。そして、支援態様選択手段では、自車両および相手車両の何れについても較正情報が得られている場合には、少なくとも一方の較正情報が得られていない場合よりも、要求精度の高い支援態様を選択するようにしてもよい。

0010

自車両および相手車両の何れについても較正情報が得られていれば、自車両および相手車両の何れについても精度の高い走行情報を得ることができるので、走行情報に対する要求精度の高い支援態様で運転支援を行うことができる。これに対して、何れか一方の較正情報しか得られていない場合は、一方の車両でしか高い精度の走行情報を得ることができないので、要求精度があまり高い支援態様での運転支援を行うことは困難である。従って、何れについても較正情報が得られている場合には、少なくとも一方の較正情報しか得られていない場合よりも要求精度の高い支援態様を選択することで、適切な支援態様で運転支援を行うことが可能となる。

0011

また、上述した本発明の車両用運転支援装置の較正情報生成手段では、自車両走行情報を検出情報除算することによって較正係数を算出し、得られた較正係数を較正情報としてもよい。

0012

このようにして生成した較正情報を記憶しておけば、走行情報に較正情報を乗算するだけで、精度の高い走行情報を、迅速に得ることが可能となる。

0013

また、上述した本発明の車両用運転支援装置においては、次のようにしても良い。すなわち、検出情報受信手段では、検出装置から検出情報を受信するだけでなく、検出装置に関する情報である検出装置情報も受信する。尚、検出装置情報は、検出装置を識別するための識別番号とすることができるが、検出装置が検出情報を検出する方法に関する情報とすることもできるし、検出装置が検出情報を検出する精度(検出精度)に関する情報とすることもできる。そして、較正情報生成手段では、較正情報を生成する際に、検出装置から受信した検出装置情報を含んだ較正情報を生成するようにしてもよい。

0014

こうすれば、運転支援の支援態様を選択する際に、較正情報を生成する元となった検出装置に関する情報も考慮することができるので、より適切な支援態様を選択することが可能となる。

0015

また、検出装置情報も含んだ較正情報を考慮して支援態様を選択する本発明の車両用運転支援装置においては、次のようにして支援態様を選択しても良い。すなわち、支援態様選択手段では、自車両および相手車両の何れについても較正情報が得られている場合には、それぞれの較正情報に含まれる検出装置情報が一致するか否かを判断する。そして、一致する場合には、一致しない場合よりも、要求精度の高い支援態様を選択するようにしてもよい。

0016

自車両および相手車両の何れについても較正情報が得られているだけでなく、それぞれの較正情報に含まれる検出装置情報が一致していれば、検出装置情報が一致していない場合よりも、自車両および相手車両の走行情報を高い精度で較正することができる。このため、自車両および相手車両の較正情報に含まれる検出装置情報が一致する場合には、一致しない場合よりも、要求精度の高い支援態様を選択しておくことで、より適切な態様で運転支援を行うことが可能となる。

0017

また、上述した検出装置情報も考慮して支援態様を選択する本発明の車両用運転支援装置においては、次のようにして支援態様を選択しても良い。すなわち、支援態様選択手段では、自車両および相手車両の何れについても較正情報が得られているが、それぞれの較正情報に含まれる検出装置情報が一致しない場合には、相手車両較正情報記憶手段に記憶されているか複数の較正情報の中から、第三車両の較正情報を検索する。ここで、第三車両とは、自車両の較正情報と検出装置情報が一致し、且つ、相手車両の較正情報とも検出装置情報が一致する車両である。そして、そのような第三車両の較正情報が見つかった場合には、見つからなかった場合よりも、要求精度の高い支援態様を選択するようにしてもよい。

0018

このような第三車両の較正情報が存在していれば、自車両の較正情報と相手車両の較正情報との間で検出装置情報が一致しなくても、第三車両の較正情報を用いて、自車両および相手車両の走行情報を精度良く較正することができる。従って、そのような第三車両の較正情報が見つかった場合には、見つからなかった場合よりも要求精度の高い支援態様を選択することで、適切な支援態様で運転支援を行うことが可能となる。

0019

また、上述した第三車両の較正情報を利用する本発明の車両用運転支援装置においては、第三車両の較正情報を次のようにして利用しても良い。すなわち、自車両の較正情報に対して検出装置情報が一致する第三車両の較正情報と、相手車両の較正情報に対して検出装置情報が一致する第三車両の較正情報と、相手車両の較正情報に対して検出装置情報が一致しない自車両の較正情報とを用いて、相手車両の較正情報に対して検出装置情報が一致する自車両の較正情報を合成することとしてもよい。

0020

これらの較正情報を用いて、相手車両の較正情報に対して検出装置情報が一致する自車両の較正情報を合成可能な理由については後述するが、こうして自車両の較正情報を合成してやれば、自車両と相手車両との間で検出装置情報が一致する較正情報が記憶されていない場合でも、一致する較正情報を合成することができるので、適切な支援態様で運転支援を行うことが可能となる。

図面の簡単な説明

0021

本実施例の車両用運転支援装置100を含んだ交通システム1を示す説明図である。
本実施例の車両用運転支援装置100の構成を示すブロック図である。
車両用運転支援装置100で行われる第1実施例のバックグラウンド処理の前半部分のフローチャートである。
第1実施例のバックグラウンド処理の後半部分のフローチャートである。
第1実施例の自車走行情報記憶部112および自車較正係数記憶部114に記憶される各種データを例示した説明図である。
第1実施例の他車走行情報記憶部122および他車較正係数記憶部124に記憶される各種データを例示した説明図である。
路側機30で行われる第1実施例の路側機側処理のフローチャートである。
路側機30の構成を示す説明図である。
路側機30から送信される第1実施例の測定情報を例示した説明図である。
車両用運転支援装置100で行われる第1実施例の運転支援処理の前半部分のフローチャートである。
第1実施例の運転支援処理の後半部分のフローチャートである。
運転支援の開始に際して操作パネル152に表示される選択画面を例示した説明図である。
支援レベルに応じて設定された第1実施例の支援態様を例示した説明図である。
第1実施例の変形例のバックグラウンド処理の前半部分のフローチャートである。
第1実施例の変形例のバックグラウンド処理の後半部分のフローチャートである。
第1実施例の変形例の自車走行情報記憶部112に記憶される走行情報のデータを例示した説明図である。
第1実施例の変形例の他車走行情報記憶部122に記憶される走行情報のデータを例示した説明図である。
第1実施例の変形例の運転支援処理のフローチャートである。
第2実施例の路側機側処理のフローチャートである。
第2実施例の測定情報を例示した説明図である。
第2実施例の自車較正係数記憶部114に記憶される各種のデータを例示した説明図である。
第2実施例の他車較正係数記憶部124に記憶される各種のデータを例示した説明図である。
第2実施例の運転支援処理の後半部分のフローチャートである。
第2実施例の支援態様を例示した説明図である。
第2実施例の変形例1の運転支援処理で較正係数を合成する部分のフローチャートである。
第2実施例の変形例1の運転支援処理で較正係数を合成する方法を示した説明図である。

実施例

0022

以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために実施例について説明する。
A.装置構成
図1には本実施例の車両用運転支援装置100が用いられる交通システム1の概要が示されている。図示されるように交通システム1は、道路を走行する自車両10および他車両20や、道路側(道路上あるいは道路脇)に設置された路側機30などを備えている。自車両10および他車両20には、本実施例の車両用運転支援装置100が搭載されている。尚、車両用運転支援装置100は、CPUや、ROM、RAM、タイマーなどがバスによってデータを読み書き可能に接続されたマイクロコンピューターなどによって構成されている。ROMには各種のプログラムや、プログラムの実行に必要なデータが予め記憶されており、CPUがプログラムやデータを読み出して、RAMを用いてプログラムを実行することで、各種の処理が行われる。

0023

また、後述するように車両用運転支援装置100は通信機能を有しており、自車両10に搭載された各種のセンサーを用いて検出された車速などの走行情報を外部に送信したり、他車両20から送信された走行情報を受信したりすることができる。また、GPS衛星40からGPS信号受信可能な場合には、位置情報を走行情報として検出して、外部に送信しても良い。

0024

路側機30は、道路上の測定エリア30aを監視しており、測定エリア30a内に車両が侵入すると、その車両の車速などの走行情報を測定して、得られた走行情報を外部に送信することができる。尚、各車が同じ路側機30から得られる走行情報の誤差特性(すなわち精度)は同じといってよい。従って、各車が互いに走行情報を共有するとき、それぞれが固有の誤差特性を持つ各車の車載センサー12によって得られる走行情報を用いる場合とは違い、一定の精度の保証が可能である。よって、本明細書中では、路側機30で得られる走行情報のことを「測定情報」と称して、車載センサー12によって得られる走行情報と区別する。また、本実施例では路側機30が、本発明における「検出装置」に対応する。また、尚、本実施例では、路側機30から送信される測定情報が、本発明における「検出情報」に対応する。

0025

図2には、車両用運転支援装置100の大まかな構成が示されている。図示されるように本実施例の車両用運転支援装置100は、自車情報モジュール110と、他車情報モジュール120と、運転支援モジュール130と、通信モジュール140と、入出力モジュール150などを備えている。尚、「モジュール」とは、車両用運転支援装置100を機能に着目して便宜的に分割した抽象的概念であり、モジュールの実体は、プログラムの一部分や、複数のプログラムの集まり、あるいは車両用運転支援装置100に搭載されたハードウェアなどとすることができる。

0026

自車情報モジュール110は、自車両10で検出された各種の情報を取得して記憶するモジュールである。自車両10には、各種の車載センサー12が搭載されており、自車情報モジュール110は、これら車載センサー12で検出した走行情報を、自車走行情報として自車走行情報記憶部112に記憶する。車載センサー12としては、車速を検出する車速センサーや、GPS信号を受信して位置情報を検出する位置センサーや、操舵角を検出する舵角センサーや、走行距離を検出する距離センサーや、タイヤ空気圧を検出する空気圧センサーなどとすることができる。また、走行情報は、時刻検出部102で検出された時刻(検出時刻)と共に記憶される。

0027

また、後述するように車両用運転支援装置100は、路側機30で測定された自車の走行情報(測定情報)を受信して、車載センサー12で検出された各種の走行情報(自車走行情報)を較正することが可能である。このことと対応して、車両用運転支援装置100の自車情報モジュール110は、路側機30から受信した測定情報と自車走行情報とに基づいて較正係数(自車較正係数)を算出すると、得られた較正係数をその時点での時刻(較正時刻)と共に記憶する。較正係数および較正時刻は、自車較正係数記憶部114に記憶される。

0028

通信モジュール140は、送信部142と受信部144とを備えている。送信部142は、自車両10で検出された自車走行情報や較正係数などを送信し、受信部144は、他車両20から送信された走行情報や較正係数などを受信する。また、路側機30から送信された測定情報も、受信部144によって受信される。

0029

他車情報モジュール120に設けられた他車走行情報記憶部122は、通信モジュール140が他車両20から受信した走行情報(他車走行情報)などのデータを記憶する。また、他車情報モジュール120の他車較正係数記憶部124は、他車両20から受信した較正係数(他車較正係数)などのデータを記憶する。

0030

運転支援モジュール130は、運転支援を行う運転支援部132と、運転支援の開始に先立って運転支援の支援レベルを決定する支援レベル決定部134とを備えている。また、運転支援モジュール130は、自車両10の運転者とのユーザーインターフェースを司る入出力モジュール150に接続されている。入出力モジュール150には、後述する操作パネル152や、図示しない各種の操作ボタンなどが設けられている。運転者による運転支援の開始指示が、入出力モジュール150を介して運転支援モジュール130に入力されると、後述するように支援レベル決定部134が自車情報モジュール110および他車情報モジュール120の各種情報に基づいて支援レベルを決定する。その後、運転支援部132が、決定された支援レベルで運転支援を開始する。

0031

尚、本実施例の自車走行情報が本発明における「自車両走行情報」に対応し、本実施例の自車走行情報記憶部112が、本発明における「自車両走行情報記憶手段」に対応する。また、運転支援に際して他車両の中から相手車両が選択されると、選択された他車両の他車走行情報が本発明における「他車両走行情報」に対応することとなり、従って、他車走行情報記憶部122が、本発明における「相手車両走行情報記憶手段」に対応する。更に、本実施例の較正係数(自車較正係数および他車較正係数)が、本発明における「較正情報」に対応し、較正係数を生成する自車情報モジュール110が、本発明における「較正情報生成手段」に対応する。また、本実施例の自車較正係数記憶部114が本発明における「自車両較正情報記憶手段」に対応し、他車較正係数記憶部124が本発明における「相手車両較正情報記憶手段」に対応する。更に、通信モジュール140の送信部142は、本発明における「送信手段」に対応し、通信モジュール140の受信部144は、本発明における「受信手段」および「検出情報受信手段」に対応する。また、本実施例の支援レベル決定部134は、本発明における「支援態様記憶手段」および「支援態様選択手段」に対応し、本実施例の運転支援部132は、本発明における「運転支援実行手段」に対応する。

0032

B.第1実施例 :
B−1.バックグラウンド処理:
図3および図4には、第1実施例の運転支援の前提として車両用運転支援装置100が実行するバックグラウンド処理のフローチャートが示されている。第1実施例のバックグラウンド処理を開始すると、先ず始めに、車両用運転支援装置100に内蔵された図示しないタイマーが一周期分カウントアップを終了したか否かを判断する(S100)。本実施例では、タイマーのカウント周期は100msecに設定されており、100msecが経過する度に、タイマーが一周期分のカウントアップを終了する。

0033

その結果、一周期分のカウントアップが終了したと判断したら(S100:yes)、各種の車載センサー12から自車両10の走行情報(例えば、車速や操舵角など)を取得する(S102)。そして、得られた走行情報と、時刻検出部102(図2参照)で検出した現在の時刻(検出時刻)とを、自車走行情報記憶部112に記憶する(S104)。
その後、自車両10の車両IDと、自車走行情報と、検出時刻とを、通信モジュール140からブロードキャスト送信する(S106)。ここで「ブロードキャスト送信」とは、宛先を指定せずに不特定多数に向けて情報を送信することをいう。また、「車両ID」とは、車両毎に付与された識別コードである。尚、車両IDは、個々の車両を識別可能なデータであれば、必ずしも車両に対して付与されたものである必要はない。例えば、車両用運転支援装置100の通信モジュール140には、通信モジュールを識別するためのMACアドレスが必ず付与されているから、このMACアドレスを車両IDとして用いることもできる。

0034

図5(a)には、自車走行情報記憶部112に自車走行情報が記憶されている様子が概念的に示されている。図示した例では、自車走行情報として、車速を表すdataVと、位置情報を表すdataGと、操舵角を表すdataDとが記憶されている。車速は、車載センサー12として搭載された図示しない車速センサーによって検出する。位置情報は、車載センサー12として搭載された図示しないGPS信号受信装置が、GPS信号を受信することによって検出する。操舵角は、車載センサー12として搭載された図示しない操舵角センサーによって検出する。もちろん、これら以外の走行情報を記憶しても良い。
また、検出時刻は、月(m)/日(d)/時(h)/分(m)/秒(s)/0.1秒(ss)のデータ形式で記憶されている。

0035

上述したように本実施例では100msec毎に一周期分のカウントアップが終了するから、100msec毎に車載センサー12から走行情報が取得されて、自車走行情報記憶部112に検出時刻および走行情報が追加されていく。もっとも、自車走行情報記憶部112の記憶容量には限りがあるので、検出時刻から一定時間以上が経過した古い走行情報は削除するようにして、記憶容量を節約しても良い。
一方、タイマーで一周期分のカウントアップが終了していないと判断した場合は(S100:no)、上述した一連の処理(S100〜S106)は行わない。

0036

続いて、路側機30からの測定情報を受信したか否かを判断する(S108)。詳細には後述するが、路側機30は、測定エリア30aに車両が侵入するとその車両の走行情報(例えば車速など)を測定し、更に、車両のナンバープレート撮影して車両ナンバーを認識する。そして、測定情報を車両ナンバーと共にブロードキャスト送信する。図3のS108では、こうして路側機30から送信された測定情報を受信したか否かを判断する。

0037

その結果、路側機30からの測定情報を受信したら(S108:yes)、その測定情報が自車両10についての測定情報か否かを判断する(S110)。上述したように、路側機30は、測定情報と共に車両ナンバーもブロードキャスト送信しているから、同時に受信した車両ナンバーに基づいて、その測定情報が自車両10についてのものか否かを判断することができる。

0038

そして、自車両10についての測定情報と判断した場合は(S110:yes)、自車走行情報記憶部112に記憶されている自車走行情報を参照することによって、較正係数を算出する(S112)。すなわち、測定情報を受け取る直前に取得した同種の自車走行情報(測定情報が車速であれば、車速を示す走行情報)を読み出して、その自車走行情報で測定情報を除算することによって、自車走行情報を測定情報に較正するための較正係数を算出する。こうすれば、車載センサー12から取得した自車走行情報に較正係数を乗算するだけで、車載センサー12による走行情報を、路側機30による測定情報と同様に高精度なデータに較正することができる。また、複数種類の測定情報を受け取った場合には、複数種類の較正係数を算出する。

0039

尚、ここでは、測定情報に対応する自車走行情報が、測定情報を受信する直前に取得した自車走行情報であるものとした。路側機30が通過車両の走行情報を測定してから、測定情報を送信するまでの時間は十分に短く、且つ、普通はその間に走行情報が大きく変化することはないので、このようにしても実用上の問題は生じない。
しかし、路側機30が測定情報を測定した時刻(測定時刻)を、測定情報と共にブロードキャスト送信するようにしておき、路側機30からの測定情報を受け取ったら、測定情報と共に受け取った測定時刻に検出時刻が最も近い自車走行情報を読み出すようにしても良い。こうすれば、測定情報とほぼ同時に検出された自車走行情報を用いて較正係数を算出することができるので、より正確な較正係数を得ることができる。

0040

以上のようにして較正係数を算出したら(S112)、続いて、較正係数および較正時刻を自車較正係数記憶部114に記憶する(S114)。ここで「較正時刻」とは、較正を行った時刻である。本実施例では、路側機30で測定した測定情報と、測定情報が得られた直前の自車走行情報とを用いて較正するから、正確には、その自車走行情報の検出時刻(あるいは路側機30が測定情報を測定した時刻)が較正時刻となる。しかし較正時刻は、自車走行情報の検出時刻や測定情報を測定した時刻ほどの高い時間分解能を必要としないので、「秒(s)」までの時間分解能で十分である。そこで簡易的には、路側機30からの測定情報を受信した時刻、あるいは測定情報を用いて較正係数を算出した時刻を較正時刻としても良い。第1実施例では、較正係数を算出した時刻を較正時刻として記憶する。

0041

図5(b)には、自車較正係数記憶部114に記憶された較正係数および較正時刻が例示されている。前述したように検出時刻は0.1秒(ss)の単位まで記憶されていたが(図5(a)参照)、較正時刻は、月(m)/日(d)/時(h)/分(m)/秒(s)のデータ形式で記憶されており、0.1秒(ss)の単位のデータは記憶されていない。また、較正係数kVは、走行情報dataVに対する較正係数である。他の走行情報(例えばdataG)に対する較正係数が得られた場合には、その測定情報に対する較正係数(例えば較正係数kG)として記憶される。

0042

尚、自車較正係数記憶部114の記憶容量を節約するために、較正時刻から一定時間が経過した古い較正係数は削除するようにしても良い。あるいは、同じ走行情報に対する較正係数(図5(b)に示した例では、走行情報dataVに対する較正係数kV)が複数存在する場合には、較正時刻の古い較正係数を削除するようにしてもよい。

0043

続いて、算出した較正係数および較正時刻を、自車両10の車両IDとともにブロードキャスト送信する(S116)。

0044

以上では、路側機30から受信した測定情報が自車両10についての測定情報であると判断した場合(S108:yes)の処理について説明した。これに対して、自車両10についての測定情報ではないと判断した場合(S108:no)は、較正係数の算出からブロードキャスト送信までの一連の処理(S112〜S116)は省略する。

0045

続いて、他車両20からの走行情報などのデータを受信したか否かを判断する(図4のS118)。すなわち、自車両10では前述したように走行情報を取得すると、自車の車両IDおよび検出時刻と共にブロードキャスト送信するが(図3のS106参照)、他車両20でも同じように走行情報や車両ID、検出時刻のデータをブロードキャスト送信している。そこで、これらのデータを受信したか否かを判断する。

0046

その結果、他車両20からの走行情報などのデータを受信したと判断したら(S118:yes)、他車両20の走行情報および検出時刻を車両ID毎に、他車走行情報記憶部122に記憶する(S120)。
図6(a)には、他車走行情報記憶部122に記憶された検出時刻および走行情報が例示されている。尚、他車走行情報記憶部122の記憶容量を節約するために、検出時刻から一定時間が経過した古い走行情報は削除するようにしても良い。あるいは、同じ車両IDに対して複数の走行情報が記憶されている場合には、検出時刻の古い走行情報を削除するようにしてもよい。
一方、他車両20の走行情報などを受信していないと判断した場合は(S118:no)、他車両20の走行情報などを記憶する処理(S120)は省略する。

0047

次に、他車両20の較正係数などのデータを受信したか否かを判断する(S122)。すなわち、前述したように自車両10では較正係数を算出すると、自車の車両IDおよび較正時刻と共にブロードキャスト送信するが(図3のS116参照)、他車両20でも同じように較正係数や車両ID、較正時刻のデータをブロードキャスト送信している。そこで、これらのデータを受信したか否かを判断する。

0048

その結果、他車両20の較正係数などのデータを受信したと判断したら(S122:yes)、車両ID毎に、他車両20の較正係数および較正時刻を他車較正係数記憶部124に記憶する(S124)。
図6(b)には、他車較正係数記憶部124に記憶された較正時刻および較正係数が例示されている。尚、他車較正係数記憶部124の記憶容量を節約するために、較正時刻から一定時間が経過した古い較正係数は削除するようにしても良い。あるいは、1つの車両IDに対して、同じ走行情報についての較正係数が複数存在する場合には、較正時刻の古い較正係数を削除するようにしてもよい。
一方、他車両20の較正係数などを受信していないと判断した場合は(S122:no)、他車両20の較正係数などを記憶する処理(S124)は省略する。

0049

続いて、自車両10宛てに較正係数送信要求を受信したか否かを判断する(S126)。ここで「較正係数送信要求」とは、運転支援を開始する際に、運転支援の相手車両に対して較正係数を送信するように要求するコマンドである。較正係数送信要求がどのようにして送信されるかについては、後ほど詳しく説明する。
その結果、自車両10宛の較正係数送信要求を受信していた場合は(S126:yes)、自車較正係数記憶部114に記憶されている較正係数および較正時刻に、自車両10の車両IDを付加してブロードキャスト送信する(S128)。
これに対して、自車両10宛の較正係数送信要求を受信していない場合は(S126:no)、較正係数などのデータをブロードキャスト送信する処理(S128)は省略する。

0050

以上のような処理を実施したら、自車両10の運転終了か否かを判断する(S130)。運転終了は、自車両10のエンジンスタートスイッチに基づいて判断する。エンジンスタートスイッチがONにされたままであれば、運転終了ではないと判断して(S130:no)、上述したバックグラウンド処理の先頭の処理(図3のS100)に戻って、タイマーが一周期分のカウントアップを終了したか否かを判断した後、前述した続く一連の処理を継続する。
これに対して、エンジンスタートスイッチがOFFにされた場合には、運転終了と判断して(S130:yes)、上述したバックグラウンド処理を終了する。

0051

B−2.路側機側処理 :
以上に説明したように車両用運転支援装置100では、第1実施例の運転支援の前提として、上述したバックグラウンド処理が行われている。これに対して、路側機30では、以下に説明する路側機側処理が行われる。
図7には、第1実施例の運転支援の前提として路側機30で行われる路側機側処理のフローチャートが示されている。また、図8には、路側機30の構成を示すブロック図が示されている。図示されるように路側機30には、検知モジュール32、測定撮影モジュール34、通信モジュール36などが搭載されている。尚、これらのモジュールは、路側機30を構成するCPUやROM、RAMなどのハードウェア、あるいはソフトウェアによって実現することができる。

0052

第1実施例の路側機側処理を開始すると、測定エリア30a(図1参照)に向けて近赤外あるいはマイクロ波などの電磁波を照射し、反射波を検知することによって、通過車両を検知したか否かを判断する(S150)。電磁波は、路側機30の検知モジュール32に設けられた放射部から照射され、反射波は、検知モジュール32の検知部で検知される(図8参照)。通過車両が検知されない場合は(S150:no)、同じ判断を繰り返しながら、通過車両が検知されるまで待機状態となる。

0053

その結果、通過車両が検知された場合には(S150:yes)、通過車両についての走行情報を測定し、且つ、通過車両のナンバープレートに記載された車両ナンバーを認識する(S152)。図8に示すように、路側機30には測定撮影モジュール34が搭載されており、測定撮影モジュール34内の測定部が通過車両の走行情報を測定する。尚、通過車両の走行情報としては種々の走行情報を測定し得るが、本実施例では車速を測定するものとする。車速は、光学的あるいは音響的な手法によって十分な精度で検出することができる。
また、測定撮影モジュール34内の撮影部は、図示しないカメラによって通過車両のナンバープレートの画像を撮影して、画像を解析することにより、ナンバープレートに表示された車両ナンバーを認識する。

0054

そして、走行情報の測定および車両ナンバーの認識が成功したか否かを判断し、何れも成功している場合は(S154:yes)、測定した走行情報(すなわち測定情報)および車両ナンバーのデータに、測定時刻を付加してブロードキャスト送信する(S156)。図9には、路側機30からブロードキャスト送信されるデータが例示されている。こうしてブロードキャスト送信されたデータは、自車両10が前述のバックグラウンド処理を行うことによって受信される(図3のS108参照)。尚、路側機30が設置された位置情報を路側機30内部に記憶しておき、この位置情報を、車速と共にあるいは単独で、測定情報としてブロードキャスト送信してもよい。
これに対して、走行情報の測定あるいは車両ナンバーの認識の何れか一方でも成功していない場合は(S154:no)、測定情報などをブロードキャスト送信することなく、路側機側処理の先頭に戻って、通過車両が検出されたか否かを判断する(S150)。

0055

B−3.運転支援処理:
自車両10の車両用運転支援装置100は、それぞれの車両では前述のバックグラウンド処理が実行され、且つ路側機30では上述の路側機側処理が実行されていることを前提として、運転支援を実施する。運転支援のための制御は、車両用運転支援装置100内の運転支援モジュール130(図2参照)が司っている。運転支援モジュール130内の支援レベル決定部134が運転支援の支援レベルを決定すると、運転支援モジュール130内の運転支援部132が、決定された支援レベルで運転支援を開始する。

0056

図10には、車両用運転支援装置100が実行する第1実施例の運転支援処理のフローチャートが示されている。この処理は、自車両10の運転者が車両用運転支援装置100に対して所定の操作(例えば図示しない開始ボタンを押すなど)をすることによって開始される。

0057

運転支援処理では、先ず始めに、他車走行情報記憶部122に記憶されている他車走行情報を読み出して、入出力モジュール150の操作パネル152に表示する(S170)。図6(a)に示したように、他車走行情報記憶部122には、車両ID毎に、車速を表す走行情報dataVや、位置情報を表す走行情報dataGや、操舵角を表す走行情報dataDなどの他車走行情報が記憶されている。

0058

図12には、読み出された他車走行情報が操作パネル152上に表示された様子が例示されている。図示した例では、操作パネル152の画面中央の下寄りに表示された自車両10を中心として、周囲に存在する複数の他車両20が表示されている。それぞれの他車両20の表示位置は、他車走行情報記憶部122から読み出された走行情報dataGに基づいて決定されている。尚、操作パネル152には、他車走行情報記憶部122に記憶されている全ての他車両20を表示する必要はなく、操作パネル152の表示範囲にある他車両20のみを表示すればよい。
また、操作パネル152は、いわゆるタッチパネル式の画面となっている。このため自車両10の運転者は、操作パネル152の画面上で他車両20が表示されている箇所を指で押すことによって、運転支援の対象とする他車両20(すなわち相手車両)を選択することができる。

0059

運転支援モジュール130の支援レベル決定部134は、操作パネル152に他車走行情報を表示すると(S170)、続いて、相手車両が選択されたか否かを判断する(S172)。未だ、相手車両が選択されていない場合は(S172:no)、S170に戻って再び他車走行情報を表示する。この結果、操作パネル152の表示範囲に新たな他車両20が入ってきたり、あるいは表示範囲内から他車両20が出て行ったりした場合には、それらの内容が操作パネル152の表示に反映される。

0060

このような処理(S170およびS172)を繰り返しているうちに、相手車両が選択されたら(S172:yes)、選択された相手車両の車両IDを他車走行情報記憶部122から読み込む(S174)。
そして、その車両ID(以下では、相手車両ID)を指定して、較正係数送信要求をブロードキャスト送信する(S176)。前述したように較正係数送信要求とは、運転支援の相手車両に対して較正係数を送信するように要求するコマンドである。また、図3および図4を用いて前述したように、較正係数送信要求を受け取った他車両20は、較正係数送信要求と共に送信される車両IDに基づいて、その要求が自車両10宛てであるか否かを判断する(図4のS126参照)。そして、要求が自車両10宛であると判断した場合には、自車両10の自車較正係数記憶部114から較正係数、較正時刻を読み出して、自車両10の車両IDと共にブロードキャスト送信する(図4のS128参照)。

0061

較正係数送信要求を受信した相手車両で以上のような処理が行われることと対応して、図10の運転支援処理では、相手車両に対して較正係数送信要求をブロードキャスト送信すると(S176)、所定時間が経過するまで待機状態となる(S178)。そして、所定時間が経過したと判断したら(S178:yes)、相手車両から較正係数などのデータを受信できたか否かを判断する(S180)。
その結果、受信できていた場合は(S180:yes)、受信したデータ(すなわち、較正係数および較正時刻)を相手車両IDに対応付けて、他車較正係数記憶部124に記憶する(S182)。
一方、相手車両から較正係数などのデータを受信できていなかった場合は(S180:no)、受信したデータを他車較正係数記憶部124に記憶する処理は省略する。

0062

尚、図3を用いて前述したように、バックグラウンド処理では、路側機30から自車両10についての測定情報を受信して較正係数を算出すると、その較正係数および較正時刻をブロードキャスト送信している(図3のS108〜S116参照)。従って、図10の運転支援処理で相手車両に較正係数送信要求をブロードキャスト送信する時点では、相手車両の較正係数および較正時刻のデータが既に自車両10の他車較正係数記憶部124に記憶されている可能性がある。しかし、この場合でも、相手車両が較正係数などのデータをブロードキャスト送信した時に、たまたま自車両10が障害物の陰に隠れて電波を受信しづらい状況にある場合もある。従って、運転支援の相手車両として選択された時点で較正係数送信要求を送信すれば、常に最新の較正係数および較正時刻を得ることができる。そして、較正係数送信要求に対して相手車両から較正係数を受け取った時点で、既にその相手車両の較正係数および較正時刻が他車較正係数記憶部124に記憶されていた場合には、新たに受け取った較正係数および較正時刻を上書きすればよい。

0063

続いて、運転支援モジュール130の支援レベル決定部134は、相手車両IDの較正係数(および較正時刻)が他車較正係数記憶部124に記憶されているか否かを判断する(図11のS184)。その結果、相手車両IDの較正係数が記憶されていた場合は(S184:yes)、自車両10の較正係数(および較正時刻)が自車較正係数記憶部114に記憶されているか否かを判断する(S186)。

0064

そして、自車両10の較正係数(および較正時刻)が記憶されていた場合は(S186:yes)、相手車両の較正係数および自車両10の較正係数が何れも記憶されていることになるので、今度は、それらの較正係数が何れも有効であるか否かを、較正係数と共に記憶されている較正時刻に基づいて判断する(S188)。すなわち、算出されてから長い時間が経過した較正係数は、較正の精度が低下していることが考えられる。そこで、較正係数の較正時刻が現在時刻から一定時間以上古い場合は、その較正係数は失効したものと判断する。
S188では、相手車両の較正係数の較正時刻、および自車両10の較正係数の較正時刻を確認して、何れの較正時刻も現在時刻から一定時間以上古くなければ、何れの較正係数も有効と判断する(S188:yes)。そして、この場合は、運転支援レベルを支援レベル3に設定する(S190)。これに対して、相手車両の較正係数の較正時刻、あるいは自車両10の較正係数の較正時刻の少なくとも一方が、現在時刻から一定時間以上古かった場合は(S188:no)、運転支援レベルを支援レベル2に設定する(S194)。

0065

ここで運転支援の支援レベルについて説明しておく。説明の都合上、以下では、運転支援の内容が「前方の相手車両に対して一定の車間を保って追走すること」であったものとする。
図13には、このような運転支援の内容に対して、各支援レベルでの支援態様が示されている。例えば、支援レベル1では、前方の相手車両との車間が広がりつつあるのか、詰まりつつあるのかを示す表示を、操作パネル152の画面上に表示する態様の運転支援が行われる。このような態様での運転支援であれば、たとえ表示に誤りがあっても運転者が修正できるので、自車両10および相手車両の走行情報には、それほど高い精度が要求されることはない。

0066

また、支援レベル2では、操作パネル152の画面上で車間を表示することに加えて、車間が広がりつつある場合には、運転者に加速を促す報知音を出力し、逆に車間が詰まりつつある場合には、減速を促す報知音を出力する態様で運転支援が行われる。このような態様での運転支援は、運転者に対して加速あるいは減速を促すので、自車両10および相手車両の走行情報には、ある程度の精度が要求される。

0067

更に、支援レベル3では、操作パネル152の画面上での車間の表示や、報知音の出力に加えて、アクセルペダルブレーキペダル自動制御する。この場合は、アクセルペダルやブレーキペダルを操作するので、自車両10および相手車両の走行情報には、高い精度が要求される。尚、本実施例では、これら支援レベル1〜3が、本発明における「支援態様」に対応する。

0068

上述した運転支援処理では、自車両10および相手車両の何れについても有効な較正係数が記憶されている場合は(S188:yes)、自車両10および相手車両の何れについても高い精度の走行情報が得られるものと考えられる。そこでこの場合は、運転支援の支援態様を支援レベル3に設定する(S190)。これに対して、自車両10あるいは相手車両の少なくとも一方の較正係数が有効ではなかった場合(S188:no)、支援レベル3よりは要求精度の低い支援態様である支援レベル2に設定する(S194)。

0069

また、相手車両の較正係数が記憶されているが(S184:yes)、自車両10の較正係数が記憶されていない場合(S186:no)にも、運転支援レベルを支援レベル2に設定する(S194)。あるいは、相手車両の較正係数は記憶されていないが(S184:no)、自車両10の較正係数は記憶されている場合(S186:yes)にも、運転支援レベルを支援レベル2に設定する(S194)。
これに対して、相手車両の較正係数が記憶されておらず(S184:no)、自車両10の較正係数も記憶されていない場合(S186:no)は、自車両10および相手車両の何れについても十分な精度の走行情報は得られないので、走行情報に対する要求精度が最も低い支援態様である支援レベル1に設定する(S196)。

0070

以上のようにして、支援レベル1〜3の何れかの支援態様を設定したら(S184〜S196)、今度は運転支援モジュール130の運転支援部132が、自車両10および相手車両の走行情報をそれぞれの較正係数を用いて較正した後、設定された支援レベルで運転支援を開始する(S198)。すなわち、自車両10についての較正係数が得られている場合には、その較正係数によって自車両10の走行情報を較正する。前述したように較正係数は、路側機30から得た測定情報を走行情報で除算することによって算出しているから、較正係数を乗算することによって走行情報を較正することができる。また、自車両10についての較正係数が得られていない場合は、自車両10の走行情報をそのまま使用する。相手車両についても同様に、その相手車両についての較正係数が得られている場合は、その較正係数によって相手車両の走行情報を較正し、相手車両の較正係数が得られていない場合は、相手車両の走行情報をそのまま使用する。そして、こうして得られた自車両10および相手車両の走行情報を用いて、設定された支援レベルでの運転支援を開始する。

0071

以上に説明したように、第1実施例の運転支援処理では、自車両10の走行情報と、相手車両から得られた走行情報とを用いて運転支援を行う。この時、自車両10あるいは相手車両の何れかで走行情報についての較正係数が得られている場合は、運転支援の態様を、走行情報に対してより高い精度が要求される支援態様(上述した例では支援レベル2)とする。更に、自車両10および相手車両の何れについても較正係数が得られており、且つそれら較正係数が有効な較正係数であった場合には、より一層高い精度が要求される支援態様(上述した例では支援レベル3)とする。これに対して、自車両10および相手車両の何れについても較正係数が得られていない場合は、何れか一方の較正係数が得られている場合よりも、走行情報に対して精度が要求されない支援態様(上述した例では支援レベル1)とする。その結果、たまたま自車両10の周囲にいた相手車両に対しても、適切な態様で運転支援を行うことが可能となる。

0072

B−4.第1実施例の変形例 :
上述した第1実施例では、走行情報と較正係数とを別々に記憶するものとして説明した。すなわち、自車走行情報記憶部112あるいは他車走行情報記憶部122に記憶されている走行情報は常に未較正のデータであり、従って、その走行情報を使用する際には、自車較正係数記憶部114あるいは他車較正係数記憶部124を参照して、較正係数が記憶されていた場合には、その較正係数で走行情報を較正して使用するものとした。
しかし、走行情報を取得した時に較正係数が得られていた場合には、較正係数を用いて較正した走行情報を自車走行情報記憶部112あるいは他車走行情報記憶部122に記憶するようにしても良い。以下では、このような第1実施例の変形例について説明する。尚、変形例の説明では、第1実施例との相違点焦点をあてて説明することとし、第1実施例と同様な点については、同じ符号を付すことによって説明を省略する。

0073

図14および図15には、第1実施例の変形例で車両用運転支援装置100が実行するバックグラウンド処理のフローチャートが示されている。この変形例のバックグラウンド処理では、前述した第1実施例のバックグラウンド処理に対して、走行情報をそのままブロードキャスト送信するのではなく、較正係数を用いて較正してからブロードキャスト送信する点と、較正係数はブロードキャスト送信しない点とが異なっている。

0074

第1実施例の変形例のバックグラウンド処理においても、処理を開始すると先ず始めに、タイマーが一周期分のカウントアップを終了したか否かを判断する(S200)。そして、一周期分のカウントアップが終了していれば(S200:yes)、車載センサー12から自車両10の走行情報(自車走行情報)を取得して(S202)、得られた自車走行情報および検出時刻を、一旦、自車走行情報記憶部112に記憶する(S204)。

0075

続いて、自車両10の自車較正係数記憶部114に、有効な較正係数が記憶されているか否かを判断する(S206)。図5(b)を用いて前述したように、自車較正係数記憶部114には、較正係数および較正時刻が記憶されている。従って、較正時刻と現在時刻とを比較して、較正時刻が現在時刻から一定時間以上古くなければ、その較正係数は有効と判断できる。そして、有効な較正係数が記憶されていれば、その較正係数を用いて対応する自車走行情報を較正し(S208)、自車走行情報記憶部112に記憶されている自車走行情報を、較正された自車走行情報で上書きすると共に、較正済みフラグをONに設定する(S210)。

0076

図16には、第1実施例の変形例の自車較正係数記憶部114に自車走行情報が記憶されている様子が例示されている。図中の「dataV」は車速を表す走行情報を、「dataG」は位置情報を表す走行情報を、「dataV」は操舵角を表す走行情報を示している。また、走行情報に続けて表示された(+)は、その走行情報については較正済みフラグがONに設定されていることを表しており、走行情報に続けて表示された(−)は較正済みフラグがOFFに設定されていることを表している。従って、後ろに(+)が表示された走行情報は較正済みの走行情報であり、後ろに(−)が表示された走行情報は未較正の走行情報である。

0077

一方、有効な較正係数が記憶されていない場合(S206:no)、すなわち較正係数が記憶されていないか、あるいは較正係数が記憶されているが較正時刻が一定時間以上古かった場合は、自車走行情報を較正し、較正済みフラグをONに設定する処理(S208)は行わない。

0078

その後、自車走行情報(較正した場合には較正済みの自車走行情報)および較正済みフラグに、自車の車両IDを付加してブロードキャスト送信する(S210)。このように第1実施例の変形例では、有効な較正係数が得られている自車走行情報については較正済みの自車走行情報をブロードキャスト送信しており、別途に較正係数をブロードキャスト送信する必要がない。このため、第1実施例に比べて通信トラフィックの増加を抑制することが可能である。

0079

続いて、路側機30からの測定情報を受信したか否かを判断し(図15のS212)、受信していれば(S212:yes)、自車両10についての測定情報(すなわち、自車両10宛てに送信された測定情報)であるか否かを判断する(S214)。その結果、自車両10についての測定情報であった場合は(S214:yes)、前述した第1実施例と同様にして較正係数を算出した後(S216)、較正係数および較正時刻を自車較正係数記憶部114に記憶する(S218)。
これに対して、路側機30からの測定情報を受信していない場合(S212:no)や、受信した測定情報が自車両10についてのものではなかった場合(S214:no)は、較正係数を算出して較正時刻と共に記憶する処理(S216、S218)は省略する。

0080

その後、他車両20から送信された走行情報などのデータ(車両ID、走行情報、検出時刻、較正済みフラグ)を受信したか否かを判断する(S220)。その結果、これらのデータを受信していたら(S220:yes)、それら他車両20の走行情報などのデータを車両ID毎に、他車走行情報記憶部122に記憶する(S222)。
図17には、第1実施例の変形例の他車走行情報記憶部122に、他車両20の走行情報などのデータが記憶されている様子が例示されている。尚、走行情報に続けて表示された(+)あるいは(−)は較正済みフラグの設定を表している。
一方、他車両20の走行情報などを受信していない場合は(S220:no)、他車両20の走行情報などを記憶する処理(S222)は省略する。

0081

以上のような処理を実施したら、自車両10の運転終了か否かを判断し(S224)、運転終了でなければ(S224:no)、上述した変形例のバックグラウンド処理の先頭に戻って、タイマーが一周期分のカウントアップを終了したか否かを判断した後(S200)、続く一連の処理を継続する。これに対して、運転終了と判断した場合は(S224:yes)、上述したバックグラウンド処理を終了する。

0082

以上に説明したように、第1実施例の変形例のバックグラウンド処理では、較正係数がブロードキャスト送信されることはない。その代わりに、較正済みフラグが自車走行情報と共にブロードキャスト送信される。従って、第1実施例の変形例の運転支援処理は次のような処理となる。
尚、第1実施例の変形例では、較正済みフラグが本発明における「較正情報」に対応する。また、第1実施例の変形例では、自車走行情報記憶部112の中の較正済みフラグを記憶する部分が、本発明における「自車両較正情報記憶手段」に対応し、他車走行情報記憶部122の中の較正済みフラグを記憶する部分が、本発明における「相手車両較正情報記憶手段」に対応する。

0083

図18には、第1実施例の変形例の運転支援処理のフローチャートが示されている。第1実施例の変形例においても、前述した第1実施例の運転支援処理と同様に、先ず始めに、他車走行情報記憶部122に記憶されている他車走行情報を、操作パネル152に表示する(S250)。そして、相手車両が選択されたら(S252:yes)、選択された相手車両の車両ID(相手車両ID)を読み込む(S254)。

0084

続いて、他車走行情報記憶部122内に相手車両IDに対応付けて記憶されている他車走行情報が、較正済みであるか否かを判断する(S256)。図17に例示したように、第1実施例の変形例では、他車走行情報記憶部122の他車走行情報は較正済みフラグと共に記憶されている。従って、較正済みフラグの設定に基づいて、他車走行情報が較正済みであるか否かを判断することができる。

0085

その結果、他車走行情報(相手車両の走行情報)が較正済みであった場合は(S256:yes)、自車両10の走行情報(自車走行情報)が較正済みであるか否かを判断する(S258)。図16に例示したように、第1実施例の変形例では、自車走行情報についても較正済みフラグが設定されているので、較正済みフラグの設定に基づいて、自車走行情報が較正済みであるか否かを判断することができる。

0086

その結果、自車走行情報も較正済みであると判断した場合は(S258:yes)、今度は、相手車両の走行情報についての較正、および自車両10の走行情報についての較正が、何れも有効であるか否かを判断する(S260)。変形例においては、較正が有効であるか否かは、走行情報の検出時刻に基づいて判断するものとする。すなわち、図14を用いて前述したように、第1実施例の変形例のバックグラウンド処理では、自車走行情報を検出した時に、一定時間以内に得られた(比較的新しい)較正係数が記憶されていた場合には、その較正係数は有効であるとして自車走行情報を較正した。従って、運転支援処理で読み出した相手車両の走行情報、あるいは自車走行情報の検出時刻が古いものであった場合、その走行情報の較正に用いた較正係数は既に失効している可能性が高い。逆に、走行情報の検出時刻が比較的新しいものであった場合には、その走行情報の較正に用いた較正係数は未だ有効である可能性が高い。そこで、検出時刻と現在時刻との差が閾値時間以内であれば、その走行情報の較正は有効と判断する。

0087

第1実施例の変形例の運転支援処理中のS260では、相手車両の走行情報の検出時刻と、自車走行情報の検出時刻とを読み出して現在時刻と比較する。その結果、何れの検出時刻も現在時刻との差が閾値時間以内であれば、何れの較正も有効であると判断する(S260:yes)。そしてこの場合は、運転支援の態様を支援レベル3に設定する(S262)。
これに対して、少なくとも何れかの検出時刻について、現在時刻との差が閾値時間より大きかった場合は、少なくとも一方の較正は有効ではないと判断して(S260:no)、運転支援の態様を支援レベル2に設定する(S266)。

0088

また、相手車両の走行情報は較正済みであるが(S256:yes)、自車走行情報が較正済みではなかった場合(S258:no)にも、運転支援の態様を支援レベル2に設定する(S266)。あるいは、相手車両の走行情報は較正済みではないが(S256:no)、自車走行情報は較正済みであった場合(S264:yes)にも、運転支援の態様を支援レベル2に設定する(S266)。
これに対して、相手車両の走行情報が較正されておらず(S256:no)、自車走行情報も較正されていない場合(S264:no)は、運転支援の態様を支援レベル1に設定する(S268)。
こうして、支援レベル1〜3の何れかの支援態様を設定したら、自車両10および相手車両の走行情報をそれぞれの較正係数を用いて較正した後、設定された支援レベルで運転支援を開始する(S270)。

0089

以上に説明したように、第1実施例の変形例の運転支援処理においては、自車両10の走行情報および相手車両から得られた走行情報が、較正済みであるか否かを判断する。このため、走行情報の精度に応じて、適切な態様で運転支援を行うことが可能となる。

0090

C.第2実施例 :
上述した第1実施例では、どのような路側機30でも同じような測定情報が得られるものとして説明した。従って、自車両10あるいは相手車両で有効な較正係数が得られていれば(あるいは走行情報が較正済みであれば)、支援レベル2や支援レベル3などのように走行情報に対する要求精度の高い態様で運転支援を開始するものとして説明した。
しかし、どのような路側機30でも同じような測定情報が得られるとは限らない。そこで、路側機30から測定情報を受信したら単に較正係数を算出して記憶するだけでなく、その測定情報を測定した路側機30に関する情報も記憶しておく。また、較正係数をブロードキャスト送信する場合(あるいは較正済みの走行情報をブロードキャスト送信する場合)には、路側機30に関する情報も送信する。そして、運転支援の態様を設定する際には、路側機30に関する情報も考慮して支援の態様を設定するようにしても良い。以下では、このような第2実施例について、第1実施例との相違点を中心として説明する。

0091

C−1.路側機側処理 :
図19には、第2実施例の路側機側処理のフローチャートが示されている。この処理は、図7を用いて前述した第1実施例の路側機側処理に対して、測定情報と共に路側機IDを送信する点で異なるが、他の点については同様である。ここで「路側機ID」とは、路側機30に付与された固有の識別コードである。尚、第2実施例の路側機IDが、本発明における「検出装置情報」に対応する。

0092

第2実施例の路側機側処理においても、路側機30は、測定エリア30a(図1参照)内の通過車両を検知したか否かを判断する(S300)。その結果、通過車両が検知されていない場合は(S300:no)検知されるまで待機状態となり、通過車両が検知されたら(S300:yes)、通過車両についての走行情報(測定情報)を測定し、且つ、通過車両のナンバープレートに記載された車両ナンバーを認識する(S302)。

0093

そして、走行情報の測定および車両ナンバーの認識が成功したか否かを判断し(S304)、何れも成功している場合は(S304:yes)、測定情報、車両ナンバー、測定時刻のデータに路側機IDを付加してブロードキャスト送信する(S306)。図20には、第2実施例の路側機30からブロードキャスト送信されるデータが例示されている。

0094

これに対して、測定情報の測定あるいは車両ナンバーの認識が成功していない場合は(S304:no)、測定情報などをブロードキャスト送信することなく、路側機側処理の先頭に戻って、通過車両が検出されたか否かを判断する(S300)。

0095

C−2.バックグラウンド処理:
第2実施例の自車両10においては、図3および図4を用いて前述した第1実施例のバックグラウンド処理とほぼ同様なバックグラウンド処理が行われる。但し、上述したように、第2実施例では路側機30から測定情報と共に路側機IDが送信されることに対応して、第2実施例のバックグラウンド処理では、測定情報を用いて較正係数を算出すると、得られた較正係数だけでなく路側機IDも記憶する点が異なっている。以下では、第1実施例のバックグラウンド処理を示した図3および図4を参照しながら、第2実施例のバックグラウンド処理について説明する。

0096

先ず、第2実施例のバックグラウンド処理においても、タイマーが一定周期のカウントアップを終了する度に、車載センサー12から取得した走行情報や検出時刻を自車較正係数記憶部114に記憶した後、自車両10の車両IDと共に走行情報および検出時刻をブロードキャスト送信する(図3のS100〜S106に対応)。

0097

その後、路側機30から自車両10宛の測定情報を受信すると、較正係数を算出する(S108〜S112に対応)。ここで、第2実施例では、路側機30から受信したデータには路側機IDも含まれている。そこで、第2実施例のバックグラウンド処理では、較正係数および較正時刻を自車較正係数記憶部114に記憶する際に、路側機30から受信した路側機IDも記憶する(S114に対応)。
図21には、第2実施例の自車較正係数記憶部114に、較正係数および較正時刻と共に、路側機IDが記憶されている様子が例示されている。
更に第2実施例のバックグラウンド処理においては、自車両10の車両IDや、較正係数、較正時刻をブロードキャスト送信する際には、路側機IDも一緒にブロードキャスト送信する(S116に対応)。

0098

こうして自車両10の較正係数などのデータをブロードキャスト送信した後は、第2実施例のバックグラウンド処理においても、他車両20からの走行情報などのデータを受信したか否かを判断し、受信していた場合には、他車走行情報記憶部122に記憶する(図4のS118〜S120に対応)。

0099

続いて、他車両20からの較正係数などのデータを受信したか否かを判断し、受信していた場合には、他車較正係数記憶部124に記憶する(S122〜S124に対応)。ここで、第2実施例では、自車両10から較正係数をブロードキャスト送信する際には、路側機IDも送信している。従って、他車両20から受信した較正係数などのデータにも路側機IDが含まれている。そこで、第2実施例のバックグラウンド処理では、他車両20からの較正係数や、較正時刻、車両IDを他車較正係数記憶部124に記憶する際に、路側機IDも記憶する(S124に対応)。
図22には、第2実施例の他車較正係数記憶部124、車両IDや、較正係数、較正時刻と共に、路側機IDが記憶されている様子が例示されている。

0100

続いて、第2実施例のバックグラウンド処理においても、自車両10宛てに較正係数送信要求を受信したか否かを判断し、受信していれば、自車両10の車両IDや、較正係数、較正時刻に加えて、路側機IDをブロードキャスト送信する(S126〜S128に対応)。その後、運転終了か否かを判断する(S130に対応)。その結果、運転終了でなければバックグラウンド処理の先頭に戻って同じ処理を繰り返し、運転終了であれば、第2実施例のバックグラウンド処理を終了する

0101

C−3.運転支援処理:
第2実施例の運転支援処理は、以上のような路側機側処理およびバックグラウンド処理が行われることを前提として実施される。第2実施例の運転支援処理は、図10および図11を用いて前述した第1実施例の運転支援処理とほぼ同様であるが、上述したように第2実施例のバックグラウンド処理では、較正係数と共に路側機IDを送受信している。このことに対応して、第2実施例の運転支援処理では、運転支援の支援態様を設定する際に、較正係数だけでなく路側機IDも考慮する点が異なっている。以下では、第2実施例の運転支援処理について、第1実施例との相違点を中心に説明する。

0102

図23には、第2実施例の運転支援処理の後半部分のフローチャートのみが示されている。第2実施例の運転支援処理の前半部分のフローチャートは、図10に示した第1実施例の運転支援の前半部分のフローチャートと全く同じであるため、図10流用して説明する。

0103

第2実施例の運転支援処理においても、先ず始めに、他車走行情報記憶部122に記憶されている他車走行情報を操作パネル152に表示する(図10のS170に対応)。そして、操作パネル152の画面上で何れかの他車両20が選択されたか否かを判断する(S172に対応)。相手車両が選択されていない場合には、他車両20が選択されるまでそのまま待機状態となる。
そして、相手車両が選択されたら、選択された相手車両の車両IDを他車走行情報記憶部122から読み込んで(S174に対応)、その車両ID(相手車両ID)を指定して較正係数送信要求をブロードキャスト送信する(S176に対応)。そして、所定時間が経過するまで待機した後(S178に対応)、相手車両から較正係数などのデータを受信できていたか否かを判断する(S180に対応)。

0104

その結果、受信できていた場合は、受信した較正係数などのデータを相手車両IDに対応付けて、他車較正係数記憶部124に記憶する(S182に対応)。尚、第2実施例では、相手車両から送信されてくるデータには、相手車両IDや、較正係数、較正時刻の他に、路側機IDも含まれる。従って、第2実施例の運転支援処理では、S182に対応する処理で、較正係数および較正時刻に加えて、路側機IDも、相手車両IDに対応付けて記憶する。

0105

続いて、第2実施例の運転支援処理においても、相手車両IDの較正係数が他車較正係数記憶部124に記憶されているか否かを判断する(図23のS370)。その結果、記憶されていた場合は(S370:yes)、自車両10の較正係数が自車較正係数記憶部114に記憶されているか否かを判断する(S372)。そして、自車両10の較正係数も記憶されていた場合は(S372:yes)、相手車両の較正係数および自車両10の較正係数が何れも有効か否かを判断する(S374)。較正係数が有効か否かの判断は、較正時刻と現在時刻との時間差に基づいて行う。

0106

そして、相手車両および自車両10の何れの較正係数も有効であった場合には(S374:yes)、第2実施例の運転支援処理では、更に路側機IDが一致するか否かを判断する(S376)。すなわち、第2実施例では、図21および図22に示したように、自車較正係数記憶部114および他車較正係数記憶部124の何れにも路側機IDが記憶されている。そこで、何れの較正係数も有効であった場合には(S374:yes)、これらの路側機IDが一致するか否かも判断する。

0107

その結果、路側機IDが一致していた場合は(S376:yes)、相手車両および自車両10の何れの較正係数も有効であり、しかも、同じ路側機30で較正されていることになる。従って、これら較正係数を用いて較正した走行情報は、極めて精度が高いと考えられる。そこで、この場合は、走行情報に対する要求精度が支援レベル3よりも高い運転支援の態様である支援レベル4に設定する(S378)。これに対して、相手車両および自車両10の何れの較正係数も有効であるが、路側機IDは一致していなかった場合は(S376:no)、支援レベル4の次に要求精度が高い支援態様の支援レベル3に設定する(S380)。

0108

一方、相手車両あるいは自車両10の少なくとも一方の較正係数が失効していた場合や(S374:no)、相手車両あるいは自車両10の何れかの較正係数が記憶されていなかった場合は(S372:no、またはS382:yes)、運転支援の態様を支援レベル2に設定する(S384)。
また、相手車両および自車両10の何れについても較正係数が記憶されていない場合(S382:no)は、走行情報に対する要求精度が最も低い支援態様である支援レベル1に設定する(S386)。

0109

図24には、第2実施例の各支援レベルでの支援態様が例示されている。支援レベル1および支援レベル2については、図13に例示した第1実施例と同様である。
第2実施例の支援レベル3では、操作パネル152の画面上での車間の表示や、報知音の出力に加えて、アクセルペダルを戻す操作やブレーキペダルを踏み増す操作までの自動制御(減速までの自動制御)を行う。更に、第2実施例の支援レベル4では、操作パネル152の画面上での車間の表示や、報知音の出力に加えて、アクセルペダルやブレーキペダルの全ての操作を含めた自動制御(加減速までの自動制御)を行う。

0110

以上のようにして、支援レベル1〜4の何れかの支援態様を設定したら(S378〜S386)、第2実施例の運転支援処理においても、自車両10および相手車両の走行情報をそれぞれの較正係数を用いて較正した後、設定された支援レベルで運転支援を開始する(S390)。

0111

このように第2実施例の運転支援処理では、自車両10および相手車両から得られた較正係数だけでなく、その較正係数を算出するための測定情報を測定した路側機IDも考慮して、運転支援の支援態様(ここでは支援レベル)を決定する。このため、たまたま自車両10の周囲にいた相手車両に対しても、適切な支援態様で運転支援を行うことが可能となる。

0112

C−4.第2実施例の変形例 :
上述した第2実施例については、種々の変形例を考えることができる。以下では、これら変形例について簡単に説明する。

0113

C−4−1.変形例1 :
上述した第2実施例では、自車両10および相手車両について有効な較正係数が記憶されていても、それら較正係数の路側機IDが一致しない場合には(図23のS376:no)、運転支援の態様を支援レベル4ではなく支援レベル3に設定する(S380)ものとして説明した。しかし、路側機IDが一致する較正係数が存在しない場合には、所定の条件を満たす第三の車両(以下、第三車両)が存在するか否かを判断して、第三車両が存在する場合には、第三車両の較正係数を用いて路側機IDが一致する較正係数を合成してもよい。そして、較正係数が合成できた場合には、運転支援の態様を支援レベル4に設定しても良い。

0114

図25には、第2実施例の変形例1において、第三車両の較正係数を用いて路側機IDが一致する較正係数を合成するためのフローチャートが示されている。尚、このフローチャートは、図23を用いて前述した第2実施例の運転支援処理の中で、S376で「no」と判断した場合(すなわち、自車両10と相手車両との間で路側機IDの一致する較正係数が存在しなかった場合)に実行される。

0115

第2実施例の変形例1の運転支援処理では、自車両10と相手車両との間で路側機IDの一致する較正係数が存在しないと判断すると(図23のS376:noに対応)、他車較正係数記憶部124に記憶されている較正係数のデータを検索して、次のような第三車両の較正係数が記憶されているか否かを判断する(図25のS400)。すなわち、他車較正係数記憶部124に記憶されている相手車両IDの較正係数(通常は種々の路側機IDの較正係数が存在する)と、路側機IDが共通する較正係数を有する車両ID(第三車両の車両ID)が存在するか否かを判断する。例えば、相手車両IDの較正係数として、路側機IDがr1のデータと、r2のデータとが記憶されているのであれば、相手車両ID以外の較正係数で、路側機IDがr1の較正係数や、路側機IDがr2の較正係数が記憶されているか否かを判断する。他車較正係数記憶部124に記憶されている較正係数の中からそのような較正係数が見つかれば、その較正係数は、相手車両のものでも自車両10のものでもないから、第三車両の較正係数となる。

0116

その結果、そのような第三車両の較正係数が存在している場合は(S400:yes)、他車較正係数記憶部124に記憶されている較正係数のデータ(すなわち、車両ID、較正時刻、較正係数、路側機ID)の中から、該当する較正係数のデータを全て抽出する(S402)。

0117

続いて、抽出した較正係数のデータの中から、自車較正係数記憶部114に記憶されている較正係数(自車較正係数)に対して路側機IDが共通する較正係数が存在するか否かを判断する(S404)。上述した例であれば、他車較正係数記憶部124から抽出した較正係数のデータは、路側機IDがr1またはr2のデータであるから、自車較正係数の中で、路側機IDがr1のデータ、またはr2のデータが存在するか否かを判断する。すなわち、他車較正係数記憶部124に記憶されている他車両20の較正係数の中から相手車両との関係で抽出した第三車両を、自車較正係数記憶部114に記憶されている自車較正係数との関係で更に絞り込むことになる。

0118

その結果、自車較正係数の中に、そのような較正係数が存在している場合は(S404:yes)、自車較正係数記憶部114の中から、該当する較正係数のデータを全て抽出する(S406)。
そして、複数の較正係数のデータが抽出されたか否かを判断し(S408)、複数のデータが抽出されていた場合は(S408:yes)、較正時刻の最も新しいデータを選択する(S410)。これに対して1つのデータしか抽出されていない場合は(S408:no)、S410の処理は省略する。

0119

そして、最終的に得られた第三車両の較正係数のデータと、自車較正係数記憶部114に記憶されている較正係数(自車較正係数)のデータとを用いて、相手車両と同じ路側機IDの較正係数(すなわち、同じ路側機で較正した補正係数)を合成して、自車較正係数記憶部114に記憶する(S412)。

0120

図26には、第三車両の較正係数から、相手車両と同じ路側機IDを有する自車両10の較正係数を合成可能な理由、およびそのような補正係数を合成する方法が示されている。例えば、車両IDがn1の相手車両には、自車両10と同じ路側機IDの較正係数が記憶されていなかったとする(図23のS376:noに対応)。この場合、相手車両と同じ路側機ID(図示した例ではra)の較正係数が記憶されており、且つ、自車較正係数と同じ路側機ID(図26(a)に示した例ではrb)の較正係数も記憶されているような第三車両が存在したとする。図示した例では、車両IDがn2の車両が第三車両に該当する。

0121

このような第三車両については、路側機IDがraの較正係数(たとえば路側機Aによって得られた較正係数)K2と、路側機IDがrbの較正係数(たとえば路側機Bによって得られた較正係数)K3とが得られている。どちらの較正係数も同じ車両(車両IDがn2)について得られたものであるから、この2つの較正係数の違いは路側機A,Bの違いに起因する。従って、路側機Bによって得られた較正係数を(K2/K3)倍してやれば、路側機Aによる較正係数を算出することができる。

0122

一方、自車両10の較正係数については、路側機Bによる較正係数(路側機IDがrbの較正係数)は得られている。従って、仮にその較正を、路側機Bではなく路側機Aで行ったとしたら、路側機Bによる較正係数(図25(b)に示す例ではK4)に(K2/K3)を乗算した較正係数が得られたものと考えることができる。
以上の理由から、他車較正係数記憶部124に記憶されている第三車両の較正係数K2およびK3と、自車較正係数記憶部114に記憶されている自車両10の較正係数K4とを用いて、図26(c)に示す計算式によって、路側機IDがraの較正係数K5を合成することが可能となる。

0123

図25のS412では、以上のようにして路側機IDがraの較正係数を合成した後、自車較正係数記憶部114に記憶する。その後は、図23を用いて前述した第2実施例の運転支援処理のS378に移行して、運転支援の態様を支援レベル4に設定する。
これに対して、上述した第三車両が見つからなかった場合(図25のS400:no、あるいはS404:no)、前述した第2実施例の運転支援処理のS380に移行して、運転支援の態様を支援レベル3に設定する。

0124

以上に説明した第2実施例の変形例1では、自車両10と相手車両との間に路側機IDが一致する較正係数が存在しない場合でも、そのような較正係数を合成することができる。従って、合成した較正係数を用いることによって、自車両10と相手車両との間で、走行情報に対する要求精度の高い支援態様の運転支援を行うことが可能となる。

0125

C−4−2.変形例2 :
また、上述した第2実施例では、路側機30が測定情報をブロードキャスト送信する際に、路側機IDも送信するものとした。しかし、路側機IDの代わりに、路側機30が走行情報を測定した測定方法に関する情報を、測定情報と共にブロードキャスト送信してもよい。そして、自車両10で較正係数を算出した場合には、路側機IDの代わりに測定方法に関する情報を記憶しておき、他車両20と較正係数を送受信する際には、測定方法に関する情報も送受信する。

0126

異なる路側機30で測定した場合でも、測定方法が同じであれば、ほぼ同じ測定結果が得られると考えられる。従って、運転支援の態様を設定する際に、自車両10および相手車両の何れも有効な較正係数が記憶されている場合には、測定方法に関する情報が一致するか否かに応じて、支援レベルを設定しても良い。尚、変形例2においては、路側機30が走行情報を測定した測定方法に関する情報が、本発明における「検出装置情報」に対応する。

0127

C−4−3.変形例3 :
また、上述した第2実施例では、路側機30が測定情報をブロードキャスト送信する際に、路側機IDの代わりに、路側機30が走行情報を測定する際の測定精度に関する情報をブロードキャスト送信してもよい。そして、自車両10で較正係数を算出した場合には、路側機IDの代わりに測定精度に関する情報を記憶しておき、他車両20と較正係数を送受信する際には、測定精度に関する情報も送受信するようにしてもよい。

0128

異なる路側機30で、異なる測定方法で測定した場合でも、測定精度が高ければ同じ測定結果が得られると考えられる。従って、運転支援の態様を設定する際に、自車両10および相手車両の何れも有効な較正係数が記憶されている場合には、測定精度に関する情報も考慮するようにしてもよい。そして、何れの測定精度も高ければ、走行情報に対する要求精度の高い支援レベルを設定し、少なくとも一方の測定精度が低ければ、要求精度の低い支援レベルを設定しても良い。尚、変形例3においては、路側機30が走行情報を測定する測定精度に関する情報が、本発明における「検出装置情報」に対応する。

0129

以上、本発明の車両用運転支援装置100について説明したが、本発明は上記の各種実施例や、各種変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。

0130

例えば、上述した第1実施例および第2実施例では、路側機30は、通過車両の車両ナンバーを用いて車両を特定するものとして説明した。すなわち、路側機30は、通過車両のナンバープレートの画像を解析して車両ナンバーを認識し、得られた車両ナンバーを測定情報に付加してブロードキャスト送信するものとした。
しかし、車両に固有の識別コードを、一次元あるいは二次元のバーコードなどの形態で車両の一部(たとえばナンバープレート)に表示しておき、路側機30がこのバーコードを読み込むことによって、車両の識別コードを認識する。そして、この識別コートを測定情報に付加してブロードキャスト送信するようにしても良い。
こうすれば、ナンバープレートの画像から車両ナンバーを認識するよりも、車両の識別コードを容易に認識することができる。その結果、路側機30の制御負荷が軽くなるだけでなく、通過車両が測定エリア30aに侵入してから、路側機30が測定情報を送信するまでの時間を短縮することができるので、測定情報を通過車両に確実に伝えることができる。

0131

また、上述した第1実施例および第2実施例では、路側機30は、測定エリア30aに侵入する通過車両の走行情報を測定すると、測定した走行情報(測定情報)をブロードキャスト送信するものとして説明した。しかし、近赤外光短波長の電波などの指向性の高い電波を用いて、通過車両に向けて測定情報を送信するようにしても良い。
こうすれば、測定情報をブロードキャスト送信する必要がなくなるので、通信トラフィックの増加を回避することができる。また、ブロードキャスト送信のために通過車両を特定するための情報(車両ナンバーなど)を取得する必要もなくなるので、路側機30の構成を簡単にすることができる。

0132

また、上述した第1実施例および第2実施例では、較正係数が有効か否かは、較正時刻と現在時刻との時間差に基づいて判断するものとして説明した。しかし、別の方法によって較正係数が有効か否かを判断しても良い。例えば、較正係数が得られた時の走行距離や、タイヤの空気圧などの走行情報を取得しておく。そして、これらの走行情報が一定の閾値以上に変わったら、較正係数を失効させるようにしても良い。
較正係数が得られてからの時間はそれほど経過していなくても、あまりに長い距離を走行した場合は、較正係数の精度が低下している可能性がある。また、タイヤの空気圧が大きく変わると車速に影響を与えるので、較正係数の精度が低下している可能性がある。そこで、これらの走行情報が一定の閾値以上に変わったら、較正係数を失効させることとしておけば、不適切な較正係数が使用されることを回避することができる。もちろん、これらの走行情報に加えて、較正時刻と現在時刻との時間差が一定時間以上になった場合にも、較正係数を失効させるようにしても良い。

0133

また、上述した第1実施例および第2実施例では、走行情報は一定周期で取得する度にブロードキャスト送信し、較正係数は測定情報を受信して較正係数を算出する度にブロードキャスト送信するものとして説明した。しかし、走行情報をブロードキャスト送信する際に、その時点で得られている較正係数も一緒にブロードキャスト送信してもよい。
こうすれば、別途、較正係数をブロードキャスト送信する必要がなくなるので、処理を単純化することができる。

0134

10…自車両、 12…車載センサー、 20…他車両、
30…路側機、 100…車両用運転支援装置、
112…自車走行情報記憶部、 114…自車較正係数記憶部、
122…他車走行情報記憶部、 124…他車較正係数記憶部、
132…運転支援部、 134…支援レベル決定部、 140…通信モジュール

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