図面 (/)

技術 ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法及びダイカスト用離型剤塗膜検出剤

出願人 スギムラ化学工業株式会社
発明者 柴康彦横山将士
出願日 2012年5月28日 (8年11ヶ月経過) 出願番号 2012-120425
公開日 2013年12月9日 (7年5ヶ月経過) 公開番号 2013-244508
状態 特許登録済
技術分野 チル鋳造・ダイキャスト 鋳型又は中子の材料
主要キーワード 配管清掃 凹凸部位 成膜部位 温度変化幅 吐出形状 自己吸着性 粉状組成物 局部加圧
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年12月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

幅広温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜検出手法の提供。ならびに当該方法に用いるダイカスト用離型剤塗膜検出剤の提供。

解決手段

金型内面キャビティ形成面)に成膜したダイカスト用離型剤塗膜2を目視で検出する方法として、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対し、粉状組成物を重ねて塗布する工程を含むことにより幅広い温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法

概要

背景

ダイカスト用離型剤の主な役割は、金型キャビティ形成面溶湯との間に塗膜を形成し、焼付きを防止することと、離型時のダイカスト製品の押し出し抵抗を低減させることである。これらの効果を得て、連続的なダイカスト製品の鋳造が容易となる。一般的には、ダイカスト用離型剤はショットごとに金型のキャビティ形成面にスプレー等によって塗布される。

ダイカスト成形においては、サイクルタイム金型温度とその分布スプレーノズルの調整、ダイカスト用離型剤の組成等種々の条件が検討されるが、ダイカスト成形の生産性を向上させるための重要な要素として、金型のキャビティ形成面へのダイカスト用離型剤塗膜の適切な成膜がある。当該成膜を確認する手法として、ダイカスト用離型剤に蛍光物質等を含有させる技術がある。

下記特許文献1は、光顔料発色剤として含むダイカスト用離型剤を開示する。金型内面に付着した当該ダイカスト用離型剤はブラックライトを用いて確認可能である。当該ダイカスト用離型剤の付着量が多量であれば強い発光が見られ、少量なら発光も弱くなる。発光に際し、金型表面温度は低いほどよく、250℃以下が好ましい。

下記特許文献2は蛍光物質を含有する離型剤が塗布された金型のキャビティ形成面に紫外光照射し、前記金型キャビティ形成面にて発される可視光発光強度を測定する離型剤塗布状態検出方法を開示する。

概要

幅広温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜の検出手法の提供。ならびに当該方法に用いるダイカスト用離型剤塗膜検出剤の提供。金型内面(キャビティ形成面)に成膜したダイカスト用離型剤塗膜2を目視で検出する方法として、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対し、粉状組成物を重ねて塗布する工程を含むことにより幅広い温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法

目的

よって、幅広い温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜の検出手法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

金型キャビティ形成面成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対し、粉状組成物を重ねて塗布する工程を含むダイカスト用離型剤塗膜の検出方法

請求項2

前記粉状組成物が無機物粉体からなる請求項1に記載のダイカスト用離型剤塗膜の検出方法。

請求項3

粉状であり、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対して重ねて塗布されるダイカスト用離型剤塗膜検出剤

技術分野

0001

本願が開示する発明は、ダイカスト用離型剤塗膜検出方法及びダイカスト用離型剤塗膜検出剤に関する。詳しくは、金型内面キャビティ形成面)に成膜したダイカスト用離型剤塗膜を目視で検出するダイカスト用離型剤塗膜の検出方法、及び、その方法に用いるダイカスト用離型剤塗膜検出剤に関する。

0002

本願において、「ダイカスト成形」とは、要するに溶融金属を型内に鋳込成形をいう。「溶湯」とは、ダイカスト成形の対象である溶融金属をいう。また、「塗膜」は流体膜流動化する膜)であり、「皮膜」は固体膜固形化した膜)である。

背景技術

0003

ダイカスト用離型剤の主な役割は、金型のキャビティ形成面と溶湯との間に塗膜を形成し、焼付きを防止することと、離型時のダイカスト製品の押し出し抵抗を低減させることである。これらの効果を得て、連続的なダイカスト製品の鋳造が容易となる。一般的には、ダイカスト用離型剤はショットごとに金型のキャビティ形成面にスプレー等によって塗布される。

0004

ダイカスト成形においては、サイクルタイム金型温度とその分布スプレーノズルの調整、ダイカスト用離型剤の組成等種々の条件が検討されるが、ダイカスト成形の生産性を向上させるための重要な要素として、金型のキャビティ形成面へのダイカスト用離型剤塗膜の適切な成膜がある。当該成膜を確認する手法として、ダイカスト用離型剤に蛍光物質等を含有させる技術がある。

0005

下記特許文献1は、光顔料発色剤として含むダイカスト用離型剤を開示する。金型内面に付着した当該ダイカスト用離型剤はブラックライトを用いて確認可能である。当該ダイカスト用離型剤の付着量が多量であれば強い発光が見られ、少量なら発光も弱くなる。発光に際し、金型表面温度は低いほどよく、250℃以下が好ましい。

0006

下記特許文献2は蛍光物質を含有する離型剤が塗布された金型のキャビティ形成面に紫外光照射し、前記金型キャビティ形成面にて発される可視光発光強度を測定する離型剤塗布状態検出方法を開示する。

先行技術

0007

特開2006−68751号公報
特開2007−69217号公報

発明が解決しようとする課題

0008

ダイカスト成形では、金型のキャビティ形成面の温度が250〜350℃まで上昇することが少なくない。連続的なダイカスト製品の鋳造では金型のキャビティ形成面及び内部の温度を常に同じとすることは困難であるが、クラック発生を防止するため、キャビティ形成面の温度変化幅はなるべく狭くしたいという要望がある。

0009

上記した特許文献1に記載の発明では、金型のキャビティ形成面の温度が250℃以上となった場合は光顔料が分解してしまい、本来の発光性能が発揮されない。即ち、ダイカスト成形のサイクルを止めてダイカスト用離型剤の塗膜の形成状態を検討するにはキャビティ形成面の温度を上記温度より低くする必要がある。これに反し、上記要望に応えて金型のキャビティ形成面を高温で維持した場合では、ダイカスト用離型剤の塗膜を形成する成分は金型のキャビティ形成面に残存していても発光剤である光顔料の効果が消失してしまうために、ダイカスト用離型剤の成膜はなされていないと判定されてしまう。このような発光性能の低下に起因し、光顔料を検出成分とする技術では、細かな凹凸部位など離型剤塗膜の存在を確認したい箇所ほどその確認が困難となっていた。

0010

一方で、金型のキャビティ形成面を高温とした状態でもダイカスト用離型剤の付着状況を確認するために、光顔料の含有量を増量してダイカスト用離型剤の組成を変更すると、当該組成の変更に起因する金型のキャビティ形成面への付着挙動の変化や、スプレーからの吐出量への影響が懸念される。そして、光顔料の含有量を増量したダイカスト用離型剤が実際のダイカスト成形に利用できないのであれば、ダイカスト用離型剤の更液作業が必要となってしまう。

0011

以上の問題に鑑み、本願発明者は、幅広温度域に適用でき、目視による検出が可能であるダイカスト用離型剤塗膜の検出手法を鋭意検討した。その結果、金型のキャビティ形成面に成膜されたダイカスト用離型剤塗膜に対し、粉状組成物を重ねて塗布することが有効であることを見出し、本願が開示する発明を完成した。

0012

よって、幅広い温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜の検出手法を提供することを解決すべき課題とする。また、当該方法に用いるダイカスト用離型剤塗膜検出剤を提供することを解決すべき課題とする。

課題を解決するための手段

0013

(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、
金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対し、粉状組成物を重ねて塗布する工程を含むダイカスト用離型剤塗膜の検出方法である。
即ち、前記成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対し、当該塗膜を検出するための粉体を後塗りする。

0014

(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、
前記粉状組成物が無機物の粉体からなる第1発明に記載のダイカスト用離型剤塗膜の検出方法である。

0015

(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、
粉状であり、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対して重ねて塗布されるダイカスト用離型剤塗膜検出剤である。

発明の効果

0016

上記ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法により、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜を容易に目視できる。また、当該ダイカスト用離型剤塗膜の状態も容易に目視判断できる。更に、上記検出方法の検出結果を利用して、ダイカスト用離型剤の良否、金型温度の分布確認、スプレーノズルの調整の必要性等も判定できる。

0017

上記ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法では、成膜したダイカスト用離型剤塗膜に後塗りした粉体が吸着される。よって、ダイカスト用離型剤自体に検出用の成分を混合する必要がなく、検出成分を混合することによるダイカスト用離型剤の変質を抑制できる。また、ダイカスト用離型剤塗膜を検出するための粉体を後塗りするので、上記ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法は様々なダイカスト用離型剤塗膜の検出に適用可能である。

0018

粉体を検出成分とするため、上記ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法は低温から高温まで幅広い温度域に適用できる。また、金型のキャビティ形成面を250℃以上としても成膜したダイカスト用離型剤塗膜を検出できる。よって、高い金型温度でも当該塗膜を検出でき、そのような金型温度が要求されるダイカスト成形のサイクルを再開しやすい。また、高い金型温度が要求されるダイカスト成形では、従来技術に比べてよりダイカスト製品生産時に近いダイカスト用離型剤塗膜を検出できる。

0019

ダイカスト成形の実施形態を考慮し、ダイカスト製品の鋳造性に対して効果的な粉体を検出成分として使用することで、ダイカスト用離型剤塗膜の検証後、粉体の高い離型性能により即座にダイカスト製品の生産を再開することが可能である。また、キャビティ形成面に対する保温性に効果的な粉体を選定することで断熱性が向上し、ダイカスト用離型剤塗膜の検証後ダイカスト成形の再稼働時の湯回り性向上も図れる。

0020

ダイカスト製品生産時の金型温度が低温状態で維持され、キャビティ形成面に対するダイカスト用離型剤の塗布場所確認のみが目的であれば特許文献1に記載の発明で対応可能ではあるが、本願発明により金型のキャビティ形成面の温度が250℃以上となる生産場面の塗膜確認が可能となると、塗膜の検出状態から使用中のダイカスト用離型剤が適正か否かも判断できる。

図面の簡単な説明

0021

金属ブロックにダイカスト用離型剤を塗布し、その後各実施例及び比較例に係る組成物を塗布する手順を簡便に図示する。

0022

以下、本願が開示する発明を、その最良の形態を含めて説明する。

0023

〔ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法〕
金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対し、粉状組成物を重ねて塗布する工程を含むダイカスト用離型剤塗膜の検出方法を本願は開示する。

0024

本願が開示する検出方法は周知のダイカスト成形に適用可能である。一般的な普通ダイカスト法の他にも例えば、低圧鋳造法高圧鋳造法真空ダイカスト法無孔性ダイカスト法局部加圧ダイカスト法、半溶融ダイカスト法、半凝固ダイカスト法アンダーカット成型法、低速充填ダイカスト法高真空ダイカスト法等が挙げられる。好ましくは、普通ダイカスト法、低圧鋳造法、真空ダイカスト法、無孔性ダイカスト法、局部加圧ダイカスト法である。

0025

ダイカスト成形に使用される金型も、ダイカスト成形の実施形態、ダイカスト製品の形状、ダイカスト製品の不良低減、生産性等を考慮して適宜選択可能である。好ましくは、固定型可動型中子の鋳抜きピンを含む金型である。

0026

キャビティ形成面とは製品形状を構成する金型の彫り込み部をいう。

0027

金型のキャビティ形成面を100℃以上としてダイカスト用離型剤塗膜を検出することも好ましく、150〜350℃としてダイカスト用離型剤塗膜を検出することがより好ましい。金型温度の測定法としては、サーモグラフィ非接触型温度計接触型温度計、金型内設置の熱伝対等が挙げられる。

0028

上記ダイカスト用離型剤は、その塗膜が金型のキャビティ形成面に成膜されるものである限り、適宜既知のダイカスト用離型剤を使用可能である。好ましいダイカスト用離型剤は、水系希釈型離型剤、水系原液塗布型離型剤、油性原液塗布型離型剤、である。また、粉状組成物を構成する粉体のダイカスト用離型剤塗膜への吸着メカニズムを取るという理由から、粉体型離型剤、皮膜型離型剤、粉体含有型離型剤をダイカスト用離型剤として使用しないことも好ましい。通常、一定温度以上の金型のキャビティ形成面に対してダイカスト用離型剤がスプレー等により塗布されて成膜される。当該成膜されたダイカスト用離型剤塗膜の厚さは、ダイカスト成形の実施形態、ダイカスト用離型剤、キャビティ形成面やその温度等を考慮し、適宜選択可能であるが、ダイカスト製品生産時の成膜状態で検証することが好ましい。

0029

ダイカスト用離型剤には、粉体を含有するタイプが存在するが、本願が開示する検出方法はダイカスト用離型剤塗膜を検出するために粉状組成物を後塗りする。即ち、成膜したダイカスト用離型剤塗膜に粉体が重ねて塗布される。粉状組成物の塗布の手法として、例えばスプレー塗布刷毛塗りを例示できるが、他の手法を採用しても良い。このように2段階の塗布を行うのでダイカスト用離型剤に検出成分を含有させなくてよい。また、耐熱性の高い粉体を使用することで、金型のキャビティ形成面を高温とした状態でもダイカスト用離型剤塗膜を検出できる。また、金型のキャビティ形成面の確認したい部位だけに粉状組成物を必要最低限の使用量塗布することが可能という利点がある。別の態様として、ダイカスト用離型剤に粉体を別途混合することも考えられるが、この態様では粉体が混合されることによりスプレーノズルからのダイカスト用離型剤の吐出形状に変化が生じ、元来のダイカスト用離型剤との性能の相関性が乏しくなる、離型剤の更液作業や配管清掃の手間が増える等が懸念される。

0030

本願が開示する方法で使用される粉状組成物を構成する検出成分である粉体は適宜選択可能であり、ダイカスト成形のサイクル時のキャビティ形成面の温度であっても粉体形状を維持するものが好ましい。また、有機粉体及び無機粉体のいずれも使用可能である。また、粉体はその1種を単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。金型の温度領域や粉体の融点、耐熱性を考慮すると、無機粉体を使用することが好ましい。好ましい無機粉体として、アルミナ二酸化珪素酸化チタンタルクマイカ窒化珪素窒化ホウ素珪酸カルシウムなどが挙げられる。粉体は飛散してしまう場合が多く、作業者の安全性の観点から、無機粉体として食品添加物用タルクを使用することがより好ましい。また、粉体は白色であることが好ましい。暗色のキャビティ形成面へのダイカスト用離型剤塗膜の成膜状態が把握・評価しやすく、当該塗膜の分布が容易に確認できる。粉体のサイズ(粒径)は、好ましくは0.01〜100μmである。当該サイズは平均粒径とすることができる。即ち、粉状組成物のうち、粒径0.01〜100μmのものが多くを占め、本願検出方法を実施できれば、好ましい粒径から外れた粉体が混合されていても良い。凝集し難い粉体を選択することにより、塗膜の検出性が向上する。

0031

成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対して塗布される粉体の量は、当該塗膜が粉体を吸着する力を考慮して適宜選択可能である。また、粉体の塗布後に、粉体塗布面に対してエアブローを行うことで、粉体の溜まり部位から余剰の粉体を除去可能であり、粉体の吸着が極端に少ない部位に粉体を供給することができる。粉体をスプレー塗布する際に使用するエアーは、成膜したダイカスト用離型剤塗膜への影響を考慮しドライエアーであることが好ましい。

0032

吸着した粉体の濃淡の目視により、ダイカスト用離型剤塗膜の状態を把握することができる。また、ダイカスト用離型剤塗膜の膜厚単位面積当たりの粉体吸着量の関係を予め求めておいた上で、単位面積当たりに吸着した粉末採取して重量測定を行いダイカスト用離型剤塗膜の膜厚を算出することもできる。ダイカスト用離型剤塗膜に粉体が吸着しているにも関わらず焼付き、カジリが生じる場合には、例えばスプレーノズルの調整が必要との判断や、使用中のダイカスト用離型剤が不適切であると判断も可能となる。

0033

〔ダイカスト用離型剤塗膜検出剤〕
粉状であり、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対して重ねて塗布されるダイカスト用離型剤塗膜検出剤を本願は開示する。当該ダイカスト用離型剤塗膜検出剤は、好ましくは上記ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法において使用される。

0034

ダイカスト用離型剤塗膜検出剤が含有する粉体については、上述の「ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法」における記載と同様である。

0035

上記ダイカスト用離型剤塗膜の検出方法においては、成膜したダイカスト用離型剤塗膜が吸着した粉体を目視する。よって、粉体を吸着し、かつ、その状態で当該塗膜に吸着される成分、粉体を当該塗膜から剥離する成分等、当該塗膜と粉体の吸着関係に影響を与える成分は含有させないほうが良い。配合を避けるべき成分としては、例えば金型温度で融点を迎え溶解してしまう粉体や、潮解性が強く使用するエアー内の水分によって水溶化してしまうような粉体が挙げられる。これら成分は、自己吸着性を有する物性変化が現れるため、使用は好ましくないと判断される。

0036

以下に本発明の実施例を比較例と共に説明する。本発明の技術的範囲は以下の実施例によって限定されない。

0037

ダイカスト用離型剤塗膜検出試験及び評価プロセスを進行に沿って図1(a)〜図1(c)に基づいて説明する。

0038

図1(a)〜(b)は便宜上、ダイカスト用離型剤2や後述の実施例及び比較例の各例に係る組成物を塗布するためのスプレーの図示は省略する。また、図1は便宜上、ダイカスト用離型剤2で構成される塗膜の表面を直線(当該塗膜の厚さが均一)として図示するが、実際の試験ではスプレー操作等により、ダイカスト用離型剤2の塗膜表面には微妙な凹凸が形成される場合が多い。また、図1(b)〜(c)では、下記の各実施例、比較例に係る組成物3がダイカスト用離型剤2の塗膜上に吸着した場合を図示している。後述の評価の通り、当該塗膜以外の個所に組成物が付着する場合もあるし、当該塗膜上に粉体が吸着しない場合もある。

0039

試験には金属ブロック1を用いた。当該金属ブロック1は金型材料からなる平板である。

0040

150〜350℃に加熱した金属ブロック1の表面にダイカスト用離型剤2を塗布したもとで、更にその上から下記表1に組成を示す実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17の各組成物を塗布した後、エアブローを行った。

0041

表1において、当該各組成物に含まれる各成分の含有量は重量部で表示した。そして各組成物中の粉体の吸着状態よりダイカスト用離型剤2の塗膜の判断を実施した。

0042

当該判断の基礎となる事項として、実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17の各組成物について、ダイカスト用離型剤2の塗膜への吸着性、ダイカスト用離型剤2の塗膜の検出性、ダイカスト用離型剤2の塗膜なしの状態における各組成物の金属ブロック1への付着性を評価した。結果を表1に示す。

0043

事前に塗布するダイカスト用離型剤2にはスギマックスYR−512S(スギムラ化学工業(株)製)を使用した。

0044

ダイカスト用離型剤2の塗膜なしの状態における金属ブロック1への各組成物の付着性の評価は、ダイカスト用離型剤2を塗布しない条件で加熱した金属ブロック1の表面に直接実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17の各組成物を塗布後エアブローし、各組成物自体の付着性の有無を評価した。

0045

〔離型剤塗膜への吸着性〕
金属ブロック1に成膜しているYR−512S塗膜に対し実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17の各組成物を重ねて塗布後エアブローし、ダイカスト用離型剤2の塗膜への粉体の吸着性を評価した。但し、比較例17は粉体を含まないため、評価は「C」となる。

0046

※離型剤塗膜への粉体の吸着性の評価基準
A:良好な吸着性
B:目立った粉体の塊(いわゆるダマ)が確認され、やや不良な吸着性
C:吸着が認められなかった

0047

〔離型剤塗膜の検出性〕
実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17の各組成物によるダイカスト用離型剤塗膜の検出性を評価した。但し、比較例17は粉体を含まないため、評価は「C」となる。

0048

※離型剤塗膜の検出性の評価基準
A:ダイカスト用離型剤2の塗膜表面の微妙な凹凸を反映する粉体の濃淡が確認でき、良好な検出状態
B:やや不良な検出状態
C:ダイカスト離型剤2の塗膜のない箇所に組成物自体が吸着し、不良

0049

〔離型剤塗膜なしの状態における金属ブロックへの付着性〕
実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17の各組成物自体の金属ブロック1への付着性を評価した。

0050

※離型剤塗膜なしの状態における金属ブロック1への付着性の評価基準
A:付着性なし
B:やや軽微な付着性あり
C:付着性あり

0051

0052

表1「有効成分(%)」の欄は質量%であり、「構造」欄に示す成分の含有量を表す。

0053

以上の通り、実施例1〜実施例6に係る組成物はダイカスト用離型剤2の塗膜への良好な吸着性を示し、成膜部位を良好に検出した。よって、実施例1〜実施例6に係る組成物は好ましいダイカスト用離型剤塗膜検出剤である。また、成膜したダイカスト用離型剤塗膜に対して粉状組成物を重ねて塗布する工程を含むことが、ダイカスト用離型剤塗膜の検出に有用であることが示された。また、金型の温度が高温であってもダイカスト用離型剤塗膜の検出に有用であることが示された。

実施例

0054

実際のダイカストマシンを使用した実機評価において、生産中のダイカスト用離型剤塗布直後の工程でマシンを停止させ、金型のキャビティ形成面に成膜したダイカスト用離型剤塗膜にダイカスト用離型剤塗膜検出剤を重ねて塗布しエアブローを実施したところ、ダイカスト用離型剤塗膜を良好に検出することが出来た。また、ダイカスト用離型剤塗膜検出剤の高い耐熱性と断熱性により、ダイカスト用離型剤塗膜の検出後の鋳造再開は、捨て打ちが少なく生産にも支障なく速やかに実施された。

0055

本願により、幅広い温度域に適用でき、目視による検出が可能である、ダイカスト用離型剤塗膜の検出手法が提供される。また、当該方法に用いるダイカスト用離型剤塗膜検出剤が提供される。

0056

1金属ブロック
2ダイカスト用離型剤
3 実施例1〜実施例6及び比較例7〜比較例17に係る各組成物

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社MORESCOの「 水性組成物」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題・解決手段】本発明の一局面は、下記式(1)で表されるカルボン酸化合物、下記式(2)で表されるカルボン酸無水物、及び無水トリメリット酸からなる群から選ばれる少なくとも1種と、塩基性化合物と、水とを... 詳細

  • 花王株式会社の「 鋳型造型用粘結剤組成物」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】鋳型の崩壊性を向上、すなわち残留鋳型圧強度を低下させて、鋳造後の解枠作業の生産性を改善できる、鋳型造型用粘結剤組成物を提供すること。【解決手段】 フェノール樹脂と、水酸基を有する炭素数5以上... 詳細

  • 東洋機械金属株式会社の「 成形システム」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】成形材料を金型に射出して成形品を成形する成形システムにおいて、既存のカメラを有効利用して、成形システムの状態を適切に点検可能な技術を提供する。【解決手段】成形システムは、金型が型開された第1タ... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ