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技術 耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物

出願人 旭化成ケミカルズ株式会社
発明者 山内圭影山順一坂田範夫
出願日 2012年5月18日 (8年7ヶ月経過) 出願番号 2012-114571
公開日 2013年12月5日 (7年0ヶ月経過) 公開番号 2013-241506
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 最大曲げ強さ 材料単価 粒度分布累積 ダンパー開度 経時変色 通常粒子径 レーザー反射光 アルコープ
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

高温度雰囲気下に曝した際の経時変色を効果的に低減化した、耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供する。

解決手段

(A)銅化合物を、銅に換算して40ppm以上含むポリアミド樹脂:100質量部と、(B)平均厚みが0.05〜0.4μmである、メタリック着色顔料:1.0〜5.0質量部と、(C)ホスフィン酸系安定剤:0.05〜0.18質量部とを含有する耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。

概要

背景

近年、環境への配慮から意匠部品への塗装工程を省略するため、原料着色による意匠部品、特にメタリック調の原料着色部品電気電子部品機械部品自動車部品等において需要が高まっていている。
特に、自動車エンジンルーム内の部品において上記のような需要が高く、塗装品と比較すると安価で生産性が高いことから、従来から、原料着色部品に関する技術の提案がなされている。(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、ポリアミド樹脂における熱時雰囲気下での経時変色を低減させたメタリック調ポリアミド樹脂が開示さている(例えば、特許文献2乃至4参照。)。

概要

高温度雰囲気下に曝した際の経時変色を効果的に低減化した、耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供する。(A)銅化合物を、銅に換算して40ppm以上含むポリアミド樹脂:100質量部と、(B)平均厚みが0.05〜0.4μmである、メタリック着色顔料:1.0〜5.0質量部と、(C)ホスフィン酸系安定剤:0.05〜0.18質量部とを含有する耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。なし

目的

本発明においては、高温度雰囲気下に曝した際の経時変色を、より一層、効果的に低減化した、耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

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請求項1

(A)銅化合物を、銅に換算して40ppm以上含むポリアミド樹脂:100質量部と、(B)平均厚みが0.05〜0.4μmである、メタリック着色顔料:1.0〜5.0質量部と、(C)ホスフィン酸系安定剤:0.05〜0.18質量部と、を、含有する耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物

請求項2

前記ポリアミド樹脂(A)がポリアミド66である、請求項1に記載の耐熱変色性メタリック調アミド樹脂組成物

請求項3

前記メタリック着色顔料(B)が、平均粒径5〜20μmのコイン状で、平均表面粗さRaが20nm以下のアルミニウムである、請求項1又は2に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。

請求項4

メタリック着色顔料(B)100質量部に対し、ポリエチレングリコールを5〜10質量部配合して前記メタリック着色顔料(B)をペースト状とし、当該ペースト状のメタリック着色顔料(B)と、ポリアミド樹脂(A)と、ホスフィン酸系安定剤(C)とを、押出機により混練することにより製造される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。

請求項5

前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、(D)無機充填材を5〜25質量部、さらに含有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。

請求項6

請求項1乃至5のいずれか一項に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物を成形した成形品

請求項7

自動車エンジンルーム内部品である、請求項6に記載の成形品。

技術分野

背景技術

0002

近年、環境への配慮から意匠部品への塗装工程を省略するため、原料着色による意匠部品、特にメタリック調の原料着色部品電気電子部品機械部品自動車部品等において需要が高まっていている。
特に、自動車エンジンルーム内の部品において上記のような需要が高く、塗装品と比較すると安価で生産性が高いことから、従来から、原料着色部品に関する技術の提案がなされている。(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、ポリアミド樹脂における熱時雰囲気下での経時変色を低減させたメタリック調ポリアミド樹脂が開示さている(例えば、特許文献2乃至4参照。)。

先行技術

0003

特開平11−294184号公報
特開平11−293106号公報
特開平11−315205号公報
特表2001−509524号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献1に開示されている原料着色部品は、連続的に高温度雰囲気下にて使用されると、経時変色が生じるという問題を有している。
また、近年、エンジンルーム内は部品点数過密化する傾向があり、エンジンルーム内での使用環境が過酷になることで、さらに高温度での熱変色性を低減する必要があり、特許文献2乃至4に開示されているポリアミド樹脂は、未だ、市場の要求に対して耐熱変色性の特性が不十分である、という問題を有している。

0005

そこで本発明においては、高温度雰囲気下に曝した際の経時変色を、より一層、効果的に低減化した、耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上述したような従来技術の問題を解決するため鋭意検討した結果、所定量の銅化合物を含有するポリアミド樹脂にホスフィン酸系安定剤、特定の厚みのメタリック着色顔料を、各々所定量添加することで、非常に優れた耐熱変色性を発揮することを見出し本発明に至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。

0007

〔1〕
(A)銅化合物を、銅に換算して40ppm以上含むポリアミド樹脂:100質量部と、
(B)平均厚みが0.05〜0.4μmである、メタリック着色顔料:1.0〜5.0質量部と、
(C)ホスフィン酸系安定剤:0.05〜0.18質量部と、
を、含有する耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。
〔2〕
前記ポリアミド樹脂(A)がポリアミド66である、前記〔1〕に記載の耐熱変色性メタリック調アミド樹脂組成物
〔3〕
前記メタリック着色顔料(B)が、平均粒径5〜20μmのコイン状で、平均表面粗さRaが20nm以下のアルミニウムである、前記〔1〕又は〔2〕に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。
〔4〕
メタリック着色顔料(B)100質量部に対し、ポリエチレングリコールを5〜10質量部配合して前記メタリック着色顔料(B)をペースト状とし、当該ペースト状のメタリック着色顔料(B)と、ポリアミド樹脂(A)と、ホスフィン酸系安定剤(C)とを、押出機により混練することにより製造される、前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。
〔5〕
前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、(D)無機充填材を5〜25質量部、さらに含有する、前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物。
〔6〕
前記〔1〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物を成形した成形品
〔7〕
自動車エンジンルーム内部品である、前記〔6〕に記載の成形品。

発明の効果

0008

本発明によれば、高温度雰囲気下での耐熱変色性に優れた、メタリック調ポリアミド樹脂組成物が得られる。

0009

以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という)について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。

0010

〔耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物〕
本実施形態の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物(以下、単にポリアミド樹脂組成物と記載する場合がある。)は、
(A)銅化合物を、銅に換算して40ppm以上含むポリアミド樹脂:100質量部と、
(B)平均厚みが0.05〜0.4μmである、メタリック着色顔料:1.0〜5.0質量部と、
(C)ホスフィン酸系安定剤:0.05〜0.18質量部と、
を、含有する。
以下、本実施形態の耐熱変色性メタリック調ポリアミド樹脂組成物の構成成分について説明する。

0011

((A)ポリアミド樹脂)
本実施形態のポリアミド樹脂組成物を構成する(A)ポリアミド樹脂(以下、ポリアミド樹脂(A)、(A)成分と記載する場合もある。)は、特に制限はなく、従来公知のポリアミドを使用することができる。
例えば、ε−カプロラクタムアジピン酸セバシン酸ドデカン二酸イソフタル酸テレフタル酸ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンジアミン、2−、メチルペンタメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシルメタン等のポリアミド形成性モノマーを適宜組み合わせて得られるホモポリマー単独、共重合体単独、ホモポリマー同士の混合物、共重合体同士の混合物、共重合体とホモポリマーの混合物等を用いることができる。
以下の例に限定されるものではないが、具体的には、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミドMXD6、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸を重合してなるポリアミド(ポリアミド6I)、イソフタル酸とビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタンを重合してなるポリアミド(ポリアミドPACMI)等のホモポリマー、アジピン酸とイソフタル酸とへキサメレンジアミンを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6I共重合体)、アジピン酸とテレフタル酸とへキサメチレンジアミンを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6T共重合体)、アジピン酸とシクロヘキ酸とへキサメチレンジアミンを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6C共重合体)、イソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンを重合してなるポリアミド(ポリアミド6I/6T共重合体)、アジピン酸とイソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンを重合してなるポリアミド(ポリアミド66/6I/6T共重合体)、テレフタル酸と2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンと2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンを重合してなるポリアミド(ポリアミドTMDT共重合体)、イソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタンを重合してなる共重合ポリアミド、およびイソフタル酸とテレフタル酸とヘキサメチレンジアミンとビス(3−メチル−4アミノシクロヘキシル)メタンを重合してなる共重合ポリアミドとポリアミド6の混合物、ポリアミドMXD6とポリアミド66の混合物等が挙げられる。

0012

上述した各種ポリアミドの中でも、特に、ポリアミド66やポリアミド66/6C共重合体、ポリアミド66/6C/6I共重合体、ポリアミド66/6T共重合体、ポリアミド66/6T/6I共重合体等の半芳香族ポリアミドは、融点が高く、より耐熱性の必要な部品を得る場合の材料として好適である。
また、ポリアミド66/6I共重合体や、ポリアミドMXD6等の半芳香族ポリアミドや、これらの半芳香族ポリアミドと他の脂肪族ポリアミドとの混合物は、その共重合比、混合比により結晶化温度を適宜制御することができるため、結晶化温度を低下させることにより金型転写性が良好なものとなり、これらを用いて成形した成形品は表面に無機充填材が露出し難く、外観に優れた成形品となる。
また、ポリアミド66とポリアミド612やポリアミド610等のエチレン基の長いポリアミドとの混合物は、高温高湿度下での耐加水分解性に優れることから、高温多湿な環境で使用される部品を得る場合の材料として好適である。
上記ポリアミド66の混合物の中でも、成形性、高温度下での機械的特性の観点から、ポリアミド66成分を50質量%以上含有するものがより好ましく、70質量%以上含有するものがさらに好ましい。

0013

前記(A)ポリアミド樹脂は、従来公知の方法により重合できる。
例えば、熱溶融法ジカルボン酸ハライド成分とジアミン成分を用いた溶液法等が挙げられる。
特に、熱溶融法が最も効果的であり、重合形態としてはバッチ式でも連続式でもよい。
重合装置も特に制限されるものではなく、公知の装置、例えば、連続型反応器オートクレーブ型反応器タンブラー型反応器、ニーダー等の押出機型反応器がいずれも使用できる。

0014

ポリアミド樹脂(A)には、酸化防止剤として、銅化合物が添加されている。また、これに加えてヨウ素化合物が添加されていることが好ましい。
前記銅化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヨウ化銅、臭化第一銅、臭化第二銅、塩化第一銅酢酸銅プロピオン酸銅安息香酸銅、アジピン酸銅、テレフタル酸銅、イソフタル酸銅等が挙げられる。その中でもヨウ化銅及び酢酸銅が好ましく、特にヨウ化銅がより好ましい。
ヨウ素化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ヨウ化カリウムヨウ化マグネシウムヨウ化アンモニウム等が挙げられ、その中でもヨウ化カリウムが好ましい。
これらの銅化合物、ヨウ素化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

0015

ポリアミド樹脂(A)中の銅化合物は、銅に換算した濃度として、耐熱変色性の観点から40ppm以上200ppm以下とし、好ましくは50ppm以上175ppm以下であり、より好ましくは60ppm以上150ppm以下である。
銅が40ppmを下回ると耐熱変色性が悪化し、200ppmを超えて銅を添加しても耐熱変色性の改善効果は変化しない。

0016

また、銅化合物とヨウ素化合物に含まれるヨウ素と銅とのモル比は、ポリアミド樹脂(A)の溶融時の銅金属析出抑制の観点から、5<ヨウ素/銅、かつ30≧ヨウ素/銅が好ましい。これにより、射出成形後の成形品からのヨウ素溶出を抑え、さらに、射出成形機スクリュー腐食発生を抑えることが可能である。
より好ましい範囲は13≦ヨウ素/銅≦25であり、さらに好ましい範囲は15≦ヨウ素/銅≦22である。

0017

ポリアミド樹脂(A)中の銅の濃度は、以下の方法により定量できる。なお、以下の方法において用いた数値は具体例であり、以下に限定されるものではない。
まず、ポリアミド樹脂(A)を0.5g量し濃硫酸を20mL加え、ヒーター上で湿式分解し冷却した後、過酸化水素5mLを加え、ヒーター上で加熱し、全量が2〜3mLになるまで濃縮する。
再び冷却し、純水で500mLとする。
測定装置としてThermoJarrellAsh製IRIS/IPを用いて、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分析により波長で定量する。
具体的には、融合結合プラズマ(ICP)発光分析法、高周波誘導結合法により得られるアルゴプラズマ中に試料噴霧導入し、高温熱エネルギーにより励起された原子による発光スペクトル(原子発光スペクトル)の波長及び強度を測定して、元素の同定や定量分析を行うことにより定量できる。
また、ヨウ素の定量は、試料を精秤し、吸収液、例えば亜硝酸塩溶液中に入れ、その後、酸素リッチフラスコ中で燃焼分解し、さらに当該吸収液を定浴し、ダイオネクス製ICS−2000、カラム:IonPacAG18AS18、検出器電気伝導度検出器を用い、イオンクロマトグラフ法にて定量する。

0018

ポリアミド樹脂(A)中の水分は、特に限定しないが、コンパウンド原料のポリアミド溶融時の分子量上昇を抑えるため、ペレット水分率は、0.1質量%以上であることが好ましく、ポリアミド溶融時の加水分解を抑えるためにペレット水分率0.5質量%以下が好ましい。
ペレット水分率はカールフィッシャー法水分計を用いて、JIS K7251に準じて求めることができる。

0019

((B)メタリック着色顔料)
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、平均厚みが0.05〜0.4μmである、(B)メタリック着色顔料(以下、メタリック着色顔料(B)、(B)成分と記載する場合がある。)を、前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して1.0〜5.0質量部含有している。
メタリック着色顔料(B)の材料としては特に制限されるものではないが、例えば、アルミニウム、着色アルミニウムパール顔料カラーグラフイトカラーガラスフレークスチール、銀、すずニッケル等が挙げられ、特に、アルミニウムが好ましい。

0020

メタリック着色顔料(B)は、入手しやすさコスト面、耐熱変色性の観点から、平均厚みを0.05〜0.4μmとする。
厚みが0.05μm未満であると入手しにくく、かつ高価であり、0.4μmを上回るとポリアミド樹脂組成物の耐熱変色性が悪化する。
これは、メタリック着色顔料(B)は、樹脂熱変色隠蔽する効果も有しているが、メタリック着色顔料(B)の厚みが大きくなり過ぎると、成形品の表面部分に存在するメタリック着色顔料(B)の数が減少し、これにより、当該メタリック着色顔料(B)の隠蔽効果が減少してしまい、外観上の熱変色性が悪化する傾向があるためである。
メタリック着色顔料(B)の平均厚みは、0.05〜0.4μmが好ましく、0.08〜0.35mがより好ましい。

0021

また、メタリック着色顔料(B)の平均厚み(t)は、1g当たりの水面拡散面積:WCA(m2/g)を用いて次式により算出できる。
t=0.4/WCA
なお、水面拡散面積は、一定の予備処理、具体的には、メタリック着色顔料1gに、5質量%ステアリン酸ミネラルスピリット溶液を1〜2ml加え予備分散後、石油ベンジン50ml加え混合し、40〜45℃で2時間加温後、フィルター吸引濾過し、パウダー化したのち、JIS−K−5906−1991に従って求めることができる。

0022

また、メタリック着色顔料(B)の好ましい形状は、本実施形態のポリアミド樹脂組成物のメタリック感や、見た目の高級感の観点から、平均粒径5〜20μmのコイン状である。
平均粒径5μmを下回るとメタリック感が消失し、20μmを上回るとラメ調となり高級感が失われてしまう。
メタリック着色顔料(B)の平均粒径は、セイシン企業株式会社製レーザーミクロンサイザーLMS−24を用いて測定することができる。

0023

本実施形態のポリアミド樹脂組成物におけるメタリック着色顔料(B)の含有量は、成形品の輝度の観点から、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して1.0質量部以上とし、材料単価の観点から5.0質量部以下とする。好ましくは1.5質量部以上4.0質量部以下、より好ましくは1.5質量部以上3.0質量部以下とする。

0024

前記メタリック着色顔料(B)は、平均表面粗さRaが20nm以下であることが好ましい。
メタリック着色顔料(B)の平均表面粗さは、以下の方法により測定できる。
メタリック着色顔料(B)の表面形態観察装置としては、原子間力顕微鏡、Topometrix製、TMX−2010を使用することができる。
先ず、前処理として、測定用試料のメタリック着色顔料(B)を過剰のメタノール、又はクロロホルム超音波洗浄し、その後、真空乾燥し、再度アセトンに分散、Siウェハー上に滴下し、自然乾燥を行う。
次に、上記原子間力顕微鏡で測定を行うが、このとき、表面粗さの定量は、メタリック着色顔料(B)が他のメタリック着色顔料(B)と重なり合っていないものを選択し、5μm四方視野につき表面粗さ曲線を300スキャンにより測定し、粗さ曲線の算出術平均粗さ(基準長さ5μm内での標高の絶対値の算術平均)を求める。
通常、測定に用いる基準長さは、平均粒径によるが、本実施形態のポリアミド樹脂組成物に含有されているメタリック着色顔料(B)においては、5μmを選択することが好適である。
メタリック着色顔料(B)の平均表面粗さRaは20nm以下が好ましく、より好ましくは15nm以下である。
メタリック着色顔料(B)の平均粗さRaが20nm以下のとき、本実施形態のポリアミド樹脂組成物を用いて成形された成形品表面での正反射率、すなわち表面光沢度が大きくなり、極めて優れた輝度、メタリック感が得られる。

0025

メタリック着色顔料(B)として好適な材料であるアルミニウムは、消防法により危険物第2類の金属粉Aに指定されており、特にドライアルミニウムは粉塵爆発の危険性があるが、液体によって濡らすことによりこの粉塵爆発の危険性を大幅に低減できる効果が生ずる。用いられる液体としては、例えば、ミネラルスピリット、トルエンキシレン等が挙げられ、ミネラルスピリットが一般的に選択される。
このアルミニウムを湿潤状態にしたアルミニウムペーストを用いてポリアミド樹脂組成物を調製すると、ミネラルスピリットがポリアミド樹脂組成物中に残存し、射出成型時シルバーストリークと呼ばれる成形不良が発生しやすくなる。この外観不良現象を解消するため、ポリアミド樹脂組成物に混合する前段階として、ミネラルスピリットの代わりにポリエチレングリコールを使用してアルミニウムを湿潤状態にしておくことが好ましい。
ポリエチレングリコールを用いてアルミニウムを湿潤状態にしてアルミニウムペーストを得る際、アルミニウム100質量部に対してポリエチレングリコール5〜10質量部を用いることが好ましい。

0026

((C)ホスフィン酸系安定剤)
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、(C)ホスフィン酸系安定剤(以下、ホスフィン酸系安定剤(C)、安定剤、(C)成分と記載する場合がある。)を、前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.05〜0.18質量部含有する。
ホスフィン酸系安定剤(C)としては、燐が+1の原子価状態を有する有機燐含有安定剤が好ましい。
前記有機燐含有安定剤(酸化状態+1)の化合物としては、次亜燐酸塩が挙げられる。以下の例に限定されるものではないが、具体的には、次亜燐酸ナトリウム次亜燐酸カルシウム、次亜燐酸マグシム、次亜燐酸ジオールエステル、次亜燐酸メラミン等が挙げられ、特に次亜燐酸ナトリウムが好適である。これらのホスフィン酸系安定剤はそれぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
ホスフィン酸系安定剤(C)の添加量は、熱変色性の抑制効果の観点から前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.05質量部以上0.18質量部以下とする。
好ましい添加量は0.07〜0.175質量部であり、より好ましくは0.075〜0.16質量部である。
ホスフィン酸系安定剤(C)は、熱可塑性樹脂の熱変色抑制効果があるが、酸化防止剤である銅化合物の銅を金属化させる反応も示すため、過剰に添加すると、熱変色性の効果が損なわれるおそれがある。

0027

本実施形態のポリアミド樹脂組成物においては、安定した耐熱変色性を得るために、ホスフィン酸系安定剤(C)をあらかじめポリアミド樹脂組成物中に混練させておくことが好ましい。外潤によりホスフィン酸系安定剤(C)を添加すると、ポリアミド樹脂組成物をペレットとしてペレット袋による移送を行う際や射出成型時のホッパー内においてホスフィン酸系安定剤(C)が分級してしまい、射出成型時の成形初期後期にて熱変色性に差が生じる場合がある。
上述した観点から、ポリアミド樹脂組成物の製造工程においては、単軸又は二軸押出機により、ポリアミド樹脂(A)、ポリエチレングリコールにより置換されたアルミニウムペースト(B)、ホスフィン酸系安定剤(C)にて着色マスターバッチを作製することが好ましく、また、ポリアミド樹脂の重合時にホスフィン酸系安定剤(C)を添加する方法も選択できる。

0028

((D)無機充填材)
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、前記ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、(D)無機充填材(以下、無機充填材(D)、(D)成分と記載する場合がある。)を5〜25質量部を、さらに含有することが好ましい。
無機充填材(D)は、特に制限はなく、通常の強化熱可塑性樹脂に使用されているものを使うことがでる。
無機充填材(D)としては、特に制限されないが、例えば、ガラス繊維炭素繊維金属繊維等の繊維状の充填材の他、タルクカオリンマイカワラストナイトアルミナシリケートアルミナ酸化チタン酸化ケイ素酸化鉄酸化マグネシウムフレーク状ガラスガラスビーズ窒化ホウ素等の非繊維状の充填材が挙げられる。
これらは単独で使用してもよく、さらに2種類以上併用してもよい。
これらのうち好ましい充填材は、ガラス繊維、タルク、ワラストナイト、カオリン、マイカであり、特にタルクが好ましい。

0029

前記ガラス繊維の表面には、カップリング剤集束剤等を適宜付着させることが好ましい。
前記カップリング剤としては、以下の例に限定されるものではないが、例えば、アミノ系エポキシ系、クロル系、カチオンシランカップリング剤アミノシラン系カップリング剤等が挙げられる。
前記集束剤としては、以下の例に限定されるものではないが、例えば、無水マレイン酸系、ウレタン系、アクリル系、及びこれらの共重合体や混合物を含有する集束剤等が挙げられる。

0030

また、前記タルクは、4SiO2・3MgO・H2Oの化学式で表され、含水ケイ酸マグネシウムと呼ばれる。通常はタルク鉱石を従来公知の方法で粉砕し、0.1〜20μm程度の粒子径としたものが好ましく、より好ましいタルクの粒子径は0.5〜5μmである。
前記カオリンは、化学組成がAl2Si2O5(OH)4で、2八面体型1:1層状の積み重なり方が異なるカオリナイトディカイト、ナクライト、ハロイサイトがあるがいずれも使用することができる。通常、ポリアミド樹脂(A)に配合するカオリンは、脱水した構造の焼成カオリンがポリアミド樹脂組成物の成形品中揮発成分を減少させることや、成形品加工時の安定性向上の観点から好ましい。カオリンの粒子径は、通常0.1〜3μm程度のものが好適に用いられる。また、白色度の高いものほど成形体の色調への影響が少なく好ましい。

0031

前記ワラストナイトは、化学名がメタケイ酸カルシウムであり、白色針状結晶鉱物である。通常、SiO2を40〜60質量%、CaOを40〜55質量%含有し、その他にFe2O3、Al2O3、MgO、Na2O、K2O等の成分を含有するものである。
ワラストナイトは、吸油量20〜50cc/100g、嵩比重が0.1〜1.0、繊維長が0.1〜1000μm、平均粒子径が0.1〜50μmのものを好適に用いることができる。
なお、ここでいう平均粒子径は、攪拌し、場合によっては更に超音波照射した純水中に透過率が85%になるように分散させたワラストナイトをレーザー回折散乱粒度分布装置等を用いて導出する方法において粒度分布累積の50%に相当する粒子径を示す。
ワラストナイトは、天然に存在するものを粉砕、場合によっては分級したものでもよく、合成品でもよい。
また、ハンター白色度が60以上で、かつポリアミド樹脂(A)への耐候性を悪化させないようにする観点から、高純水と混合し、10質量%スラリーとした際のスラリーのpH値が6〜8のものを好ましく用いることができる。

0032

前記マイカは、産地合成法により結晶構造や化学組成が異なるが特に限定されない。
本実施形態のポリアミド樹脂組成物において、(D)成分として使用するマイカの主成分はSiO2であり、結晶構造は、SiO4四面体六角網目の板状に連なり、この板が2枚で一組となっているものが好ましい。また、その板間に八面体位をとるイオン(例えばAl3+、Mg2+)がイオン結合しているものが好ましい。これをタブレットといい、これが層をなして積み重なっており、タブレット間にアルカリ金属またはアルカリ土類金属のイオン(例えばK+、Li+、Na+)がイオン結合している。
マイカには白雲母、金雲母黒雲母人造雲母等があり、いずれを使用してもかまわないが、より白色に近い白雲母、人造雲母が好適に用いられる。
マイカはタブレット間のイオン結合が弱いことからこれを利用して薄片状に粉砕される。この厚みの幅に対する比率が高いほど成形体の剛性を向上できるため、好ましく使用できる。通常粒子径としては、1〜30μm程度のマイカが外観と剛性のバランスに優れるため好ましく用いることができる。

0033

本実施形態のポリアミド樹脂組成物中の無機充填材(D)の配合割合は、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、無機充填材(D)5〜25質量部であることが好ましい。
十分な機械的特性を得るためには、無機充填材(D)が5質量部以上であることが好ましく、成形品の良好なメタリック感を得るためには無機充填材(D)が25質量部以下であることが好ましい。より好ましくは7〜25質量部である。

0034

(その他の材料)
本実施形態のポリアミド樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲に於いて通常の熱可塑性樹脂に添加される酸化防止剤、紫外線吸収剤熱安定剤光劣化防止剤可塑剤滑剤離型剤核剤難燃剤、着色染・顔料等を添加することができる。
また、他の熱可塑性樹脂をブレンドしてもよい。なお、フェノール系酸化防止剤は耐熱変色性を悪化させる場合があるため、使用しないことが好まれる。
これらの添加剤は、ポリアミド樹脂(A)の重合時に添加してもよく、単軸または二軸押出により、ポリアミド樹脂組成物を製造する際に溶融混練してもよい。また、ポリアミド樹脂組成物を成形する際にマスターバッチブレンドによって射出成形機シリンダー内にて溶融混練してもよい。

0035

〔ポリアミド樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態のポリアミド樹脂組成物の製造方法としては、例えば、上述した(A)成分〜(C)成分、必要に応じて(D)成分やその他の材料を、単軸又は二軸押出機等の公知の装置を用いて溶融混練し、ペレット状に加工する方法が挙げられる。
また、ポリアミド樹脂組成物の製造工程においては、含有成分を一括して混合してもよく、ポリアミド樹脂(A)、メタリック着色顔料(B)とホスフィン酸系安定剤(C)等を用いた着色マスターバッチを得ておき、マスターバッチブレンドによって射出成形機シリンダー内にて溶融混練してもよい。
さらには、メタリック着色顔料(B)100質量部に対し、ポリエチレングリコールを5〜10質量部配合してメタリック着色顔料(B)をペースト状とし、このペースト状のメタリック着色顔料(B)と、ポリアミド樹脂(A)、ホスフィン酸系安定剤(C)とを押出機により溶融混練してポリアミド樹脂組成物を製造する方法は、メタリック着色顔料をミネラルスピリット等の有機溶剤によるペースト状とした際の引火爆発の危険が軽減されることに加え、射出成形する際の、熱履歴による外観不良発生防止を図ることのできるポリアミド樹脂組成物が得られる観点から好ましい。

0036

〔ポリアミド樹脂組成物の成形品〕
本実施形態のポリアミド樹脂組成物を通常の成形方法により成形することにより、所定の成形品が得られる。
成形方法としては、射出成型圧縮成形ブロー成形押し出し成形等が挙げられ、その中でも射出成形法が好ましい。
また、ガスアシスト射出成形法や溶融中駒法等による特殊な成形法も選択でき、複数成形品を振動溶着超音波溶着レーザー溶着、熱版溶着などの二次加工によっても得ることができる。
本実施形態のポリアミド樹脂組成物は、高い意匠性と高温度雰囲気下での高度な耐熱変色を有しており、特に、自動車エンジンルーム内用途に最適である。具体的には、エンジンカバーオイルキャップシリンダーヘッドカバータイミングベルトカバーホイールキャップ、等が挙げられ、その他、オートバイ部品や電動工具ハウジング等にも好適に利用することができる。

0037

以下、具体的な実施例と比較例を挙げて、本発明について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。

0038

実施例、比較例で用いた原材料評価方法を以下に示す。
<原材料>
((A)ポリアミド樹脂)
A−1:ポリアミド66(旭化成ケミカルズ株式会社製レオナ 1402S011)
A−2:ポリアミド66(旭化成ケミカルズ株式会社製 レオナ 1300S321)
A−3: ポリアミド66/6(旭化成ケミカルズ株式会社製 レオナ 94N05B0003)

0039

((B)メタリック着色顔料)
内径10cm、長さ30cmのボールミル内に、アトマイズドアルミニウム粉50g、ミネラルスピリット1L、及び、オレイン酸10gからなる配合物と、直径2mmのジルコニア球2kgを充填した。このボールミル摩砕温度30℃に保ち、回転数72rpmにて摩砕を行った。
上記条件にて、アトマイズドアルミニウム粉の平均直径、及び、摩砕時間を調整してメタリック着色顔料を得、当該メタリック着色顔料に所定の処理を施し、下記(B−1)〜(B−6)に示すメタリック着色顔料を得た。
B−1:コイン状アルミ顔料;平均粒径7μm、平均厚み0.12μm、平均粗さ19nm のアルミペースト遠心分離機にてミネラルスピリットを分離したのち、株式会社ADEK A製 アデカPEG400(ポリエチレングリコール)にて残留したアルミニウムを湿潤状 態とした。この時のポリエチレングリコールはアルミニウム100質量部に対し、ポリエチレングリコール10質量部用いた。
B−2:コイン状アルミ顔料;平均粒径14μm、平均厚み0.27μm平均粗さ19nmの アルミペーストを遠心分離機にてミネラルスピリットを分離したのち、株式会社ADEKA 製 アデカPEG400(ポリエチレングリコール)にて残留したアルミニウムを湿潤状態とした。この時のポリエチレングリコールはアルミニウム100質量部に対し、ポリエチレ ングリコール10質量部用いた。
B−3:コイン状アルミ顔料;平均粒径19μm、平均厚み0.36μm平均粗さ19nmの アルミペーストを用いた。なお、遠心分離機を用いず、ミネラルスピリットはアルミニウム 100質量部に対し、10質量部添加されたままとした。
B−4:コイン状アルミ顔料;平均粒径8μm、平均厚み0.08μm平均粗さ19nmのア ルミペーストを遠心分離機にてミネラルスピリットを分離したのち、株式会社ADEKA製 アデカPEG400(ポリエチレングリコール)にて残留したアルミニウムを湿潤状態と した。この時のポリエチレングリコールはアルミニウム100質量部に対し、ポリエチレングリコール10質量部用いた。
B−5:フレーク状アルミ顔料;平均粒径19μm、平均厚み0.20μm平均粗さ30nm のアルミペーストを遠心分離機にてミネラルスピリットを分離したのち、株式会社ADEK A製 アデカPEG400(ポリエチレングリコール)にて残留したアルミニウムを湿潤状 態とした。この時のポリエチレングリコールはアルミニウム100質量部に対し、ポリエチ レングリコール10質量部用いた。
B−6:コイン状アルミ顔料;平均粒径20μm、平均厚み0.44μm平均粗さ19nmの アルミペーストを遠心分離機にてミネラルスピリットを分離したのち、株式会社ADEKA 製 アデカPEG400(ポリエチレングリコール)にて残留したアルミニウムを湿潤状態 とした。この時のポリエチレングリコールはアルミニウム100質量部に対し、ポリエチレ ングリコール10質量部用いた。

0040

((C)ホスフィン酸系安定剤)
C−1:次亜燐酸ナトリウム(NaP太平化学産業株式会社製 )

0041

((D)無機充填材)
D−1:チョップドガラス繊維(GF)(日本電気硝子株式会社製 T275H)
D−2:タルク(富士タルク株式会社製 LMP−100)

0042

((E)有機系熱安定剤)
E−1:フェノール系酸化防止剤(住友化学株式会社製 SUMILIZERGA−80)
E−2:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF社製 IRGANOX 1098)
E−3:ホスファイト系着色防止剤(三光株式会社製 HCA)
E−4:ホスファイト系酸化防止剤(株式会社ADEKA製 アズカスタブPEP36)

0043

<評価方法>
((1)耐熱変色試験
後述する実施例、比較例のポリアミド樹脂組成物ペレット、住友重機械工業株式会社製SE50D射出成形機を用い、シリンダー温度を280℃、充填時間が約0.7秒になるよう射出圧力、速度を適宜調整し、40MPaにて12秒間射出保持圧力を加えた後、冷却時間14秒間を経て縦90ミリ、横60ミリ、厚さ2ミリ(ゲートサイズ10ミリ×2ミリ)の平板を得た。尚、金型温度は、80℃に設定した。
この成形品をエスペック株式会社製PHH−102パーフェクトオーブンにて150℃(ダンパー開度25%)雰囲気下で、400Hrと800Hrでそれぞれ曝露した。
この熱処理の実施前後の試験片にて、色差ΔEをミノルタ株式会社製色彩計、CM−200
2(分光測色計)CM−S9W(ソフト)にて測定した。この色差ΔEの値が小さいほど、高
熱雰囲気下での耐熱変色性に優れていることを示す。

0044

((2)メタリック感)
前記(1)にて得られた成形品の目視による判定を行った。
評価基準は下記の通りとする。
◎:非常に良好な輝度を持ったメタリック感である。
○:良好なメタリック感であるが、輝度が若干劣る。
また、関西ペイント株式会社製、レーザー式メタリック感測定装置アルコープMR−200を用いて評価した。
前記レーザー式メタリック感測定装置は、入射角45度に配置したレーザー光源と、受光角0度と−35度に受光器を持つ構成を有する。測定値としては、レーザー反射光のうち、測定面表面で反射する鏡面反射領域の光を除いて最大光強度が得られる受光角−35度で、測定面表面からの正反射光強度に比例するパラメーターとしてのIV値を求めた。IV値は輝度の大小を表すパラメーターであるものとし、数値の大きいほうが良好である。
また、観察角度(受光角)が変化したときの反射光強度変化度合い平均反射強度無次元化してF/F値を求めた。
F/F値はメタリック着色顔料(B)のフロップ性の大小を表すパラメーターであるものとし、数値の大きいほうが良好なメタリック感であることを示す。

0045

((3)表面光沢度)
株式会社堀場製作所製、ハンディ光沢計グロスチェッカIG−320を用いて、前記(1)にて得られた成形品のGs60°を測定した。
Gs60°とは、表面に光をあてた時の反射の程度を表す量であり、測定部分での反射光の強さと、光沢基準板からの反射光の強さの比で決められる値である。
基準値として、屈折率1.567のガラス板表面光沢度を基準として100と定める。
前記Gs60°は測定部面に対して垂直を0°とし、光源及び受光器をそれぞれ60°傾けて測定したときの、反射の程度を相対値として示したものである。
数値の大きい方が、成形品の外観が良好であると評価した。

0046

((4)曲げ特性
前記(1)と同様の方法でISO178試験片を得、ISO178に準じて120度雰囲気下での最大曲げ強さ曲げ弾性率の測定を行った。
値が高い方が好適であると評価した。

0047

((5)成形品収縮率
前記(1)と同様の方法で試験片を得、23℃、50%相対湿度下で24時間静置した後、試験片の寸法を射出成形時の流動方向と直角方向のそれぞれをノギスで0.1mmの精度で測定し、予め同様の方法で測定しておいた成形時の金型温度における金型基準寸法と比較し、試験片の寸法と金型基準寸法の差を金型基準寸法で除した値を100分率で表した数値を成形収縮率とした。
成形収縮率の値が低い方が好適であると評価した。

0048

((6)滞留銀条評価)
前記(1)の成型方法にて、冷却時間を14秒とした場合と、40秒に延長した場合のそれぞれにおける、成形作業開始から5ショット目以降の成形品にて、外観不良現象の一つである銀条(silvery streak)の発生の有無を観察した。この銀条発生が無いほうが滞留安定性に優れていると評価した。

0049

〔実施例1〕
A−1のポリアミド66とA−2のポリアミド66をブレンドしポリアミド樹脂混合物を得た。
このポリアミド樹脂混合物中の銅化合物の含有量を、銅に換算して40ppmに調整した。
このポリアミド樹脂混合物100質量部に対し、前記B−1のコイン状アルミ顔料2.2質量部、C−1の次亜燐酸ナトリウム0.1質量部添加した。東機械株式会社製2軸押出機TEM35を用い、バレル温度285℃、スクリュー回転数300rpmでポリアミド樹脂組成物を285℃で溶融混練し、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。
この得られたペレットを用い、前記の方法により、評価を行った。

0050

〔実施例2〕
C−1の次亜燐酸ナトリウムの添加量を0.05質量部とした。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0051

〔実施例3〕
C−1の次亜燐酸ナトリウムの添加量を0.075質量部とした。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0052

〔実施例4〕
C−1の次亜燐酸ナトリウムの添加量を0.15質量部とした。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0053

〔実施例5〕
C−1の次亜燐酸ナトリウムの添加量を0.175質量部とした。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0054

〔実施例6〕
A−1のポリアミド66とA−2のポリアミド66をブレンドし、ポリアミド樹脂混合物を得た。
このポリアミド樹脂混合物中の銅化合物の含有量を、銅に換算して50ppmに調整した。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0055

〔実施例7〕
B−1のコイン状アルミ顔料の添加量を1.7質量部とした。
その他の条件は実施例6と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0056

〔実施例8〕
A−1のポリアミド66とA−2のポリアミド66をブレンドし、ポリアミド樹脂混合物を得た。
このポリアミド樹脂混合物中の銅化合物の含有量を、銅に換算して60ppmに調整した。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0057

〔実施例9〕
メタリック着色顔料として、上記B−4を用いた。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0058

〔実施例10〕
メタリック着色顔料として、上記B−2を用いた。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0059

〔実施例11〕
メタリック着色顔料として、上記B−3を用いた。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0060

〔実施例12〕メタリック着色顔料として、上記B−5を用いた。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0061

〔実施例13〕
無機充填材(D)として、D−1のチョップドガラス繊維(GF)を、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して7質量部添加した。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0062

〔実施例14〕
無機充填材(D)として、D−2のタルクを、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して8質量部添加した。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0063

〔実施例15〕
A−1のポリアミド66とA−3のポリアミド66/6をブレンドし、ポリアミド樹脂混合物を得た。
このポリアミド樹脂混合物中の銅化合物の含有量を、銅に換算して50ppmに調整した。
その他の条件は実施例6と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0064

〔比較例1〕
A−1のポリアミド66とA−2のポリアミド66をブレンドしポリアミド樹脂混合物を得た。
このポリアミド樹脂混合物中の銅化合物の含有量を、銅に換算して20ppmに調整した。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0065

〔比較例2〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)を添加しなかった。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0066

〔比較例3〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)の添加量を0.03質量部とした。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0067

〔比較例4〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)の添加量を0.2質量部とした。
その他の条件は実施例1と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0068

〔比較例5〕
B−1のコイン状アルミ顔料の添加量を0.5質量部とした。
その他の条件は実施例6と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0069

〔比較例6〕
添加するメタリック着色顔料を、平均厚みが0.44μmのコイン状アルミ顔料(B−6)とした。
その他の条件は実施例8と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0070

〔比較例7〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)を添加しなかった。
これに代えて、E−1フェノール系酸化防止剤を、ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.1質量部添加した。
その他の条件は実施例11と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0071

〔比較例8〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)を添加しなかった。
これに代えて、E−2ヒンダードフェノール系酸化防止剤をポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.1質量部添加した。
その他の条件は実施例11と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0072

〔比較例9〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)を添加しなかった。
これに代えて、E−3ホスファイト系着色防止剤をポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.1質量部添加した。
その他の条件は実施例11と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0073

〔比較例10〕
C−1の次亜燐酸ナトリウム(NaP)を添加しなかった。
これに代えて、E−4ホスファイト系酸化防止剤をポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.1質量部添加した。
その他の条件は実施例11と同様とし、メタリック調ポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。

0074

0075

実施例

0076

実施例1〜15は、いずれも高温度雰囲気下での耐熱変色性に優れた、メタリック調ポリアミド樹脂組成物が得られた。

0077

本発明のポリアミド樹脂組成物は、高い意匠性と高温度雰囲気下での高度な耐熱変色が要求される、自動車エンジンルーム内の部品、更にはオートバイ部品や電動工具ハウジング等として、産業上の利用性を有している。

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