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技術 色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する方法、照明装置、照明装置の製造装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 清水智之
出願日 2012年5月10日 (8年3ヶ月経過) 出願番号 2012-108870
公開日 2013年11月21日 (6年8ヶ月経過) 公開番号 2013-235784
状態 特許登録済
技術分野 光源の回路一般
主要キーワード 曲線性 電流パラメータ 出力比率 混色比 決定パラメータ マイコンピュータ 照明空間 各色温度
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

複数の照明装置間での、出力光色温度のばらつきを低減する。

解決手段

本発明の方法は、色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定工程と、上記測定工程によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算工程と、上記演算工程によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整工程とを含む。

概要

背景

LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)は、長寿命低消費電力といった利点を有するため、照明装置光源として採用されつつある。LEDを光源とする各種照明装置は、地球に優しい次世代の省エネルギー照明として注目されている。

例えば、特許文献1には、光源としてLEDを備えた照明装置、および、その照明装置を複数備えた照明システムが開示されている。特許文献1に記載の照明システムは、照明空間天井面に複数の照明器具縦横に並べて設置される。

概要

複数の照明装置間での、出力光色温度のばらつきを低減する。本発明の方法は、色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定工程と、上記測定工程によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算工程と、上記演算工程によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整工程とを含む。

目的

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の照明装置間での、出力光の色温度のばらつきを低減することのできる、色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する方法、照明装置およびその製造装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

色温度の異なる複数の光源からの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力するときの、各光源の出力の比率を決定する方法であって、上記色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定工程と、上記測定工程によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算工程と、上記演算工程によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整工程とを含むことを特徴とする方法。

請求項2

上記測定工程では、互いに異なる複数の第2の出力比率で上記複数の光源を点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定することを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

上記色温度の異なる複数の光源の出力比率と色座標とが予め設定された色温度における、上記光源の色座標を測定する前処理工程と、上記前処理工程の測定結果が、所定範囲内にあるかどうかを判定する判定工程とをさらに有し、上記判定工程において、上記前処理工程の測定結果が所定範囲内にあると判定された場合に、上記測定工程、演算工程、および調整工程を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。

請求項4

色温度の異なる複数の光源からの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力する照明装置製造装置であって、上記色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する比率決定部を備え、上記比率決定部は、上記色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定部と、上記測定部によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算部と、上記演算部によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整部とを備えることを特徴とする製造装置。

請求項5

色温度の異なる複数の光源からの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力する照明装置であって、上記色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する比率決定部を備え、上記比率決定部は、上記色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定部と、上記測定部によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算部と、上記演算部によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整部とを備えることを特徴とする照明装置。

技術分野

0001

本発明は、色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する方法、その方法を利用した照明装置および照明装置の製造装置に関する。

背景技術

0002

LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)は、長寿命低消費電力といった利点を有するため、照明装置の光源として採用されつつある。LEDを光源とする各種照明装置は、地球に優しい次世代の省エネルギー照明として注目されている。

0003

例えば、特許文献1には、光源としてLEDを備えた照明装置、および、その照明装置を複数備えた照明システムが開示されている。特許文献1に記載の照明システムは、照明空間天井面に複数の照明器具縦横に並べて設置される。

先行技術

0004

特開2011−165577号公報(2011年8月25日公開

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、最近の照明装置は、調光および調色機能を有している。調光および調色機能は、昼白色のLEDと、電球色のLEDとの出力比率を変えて所定の色温度を得ることによって実現される。

0006

しかし、特許文献1の照明システムを用いて、調色機能を実現しようとすると、複数の照明装置間で出力される光の色温度にばらつきが生じる虞がある。具体的には、複数の照明装置に対して同じ色温度を出力するように設定しても、各LEDの性能のばらつきによって、照明装置ごとに色温度にもばらつきが生じる。このため、特に、照明装置を複数並べた照明システムにおいては、照明装置間で設定した色温度にばらつきが生じる。複数の照明装置間での出力光の色温度のばらつきは、出力光の輝度のばらつきに比べてより目立ちやすく、使用者に違和感を感じさせるという問題がある。

0007

本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、複数の照明装置間での、出力光の色温度のばらつきを低減することのできる、色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する方法、照明装置およびその製造装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明に係る色温度の異なる複数の光源からの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力するときの、各光源の出力の比率を決定する方法は、上記の課題を解決するために、
上記色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定工程と、
上記測定工程によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算工程と、
上記演算工程によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整工程とを含むことを特徴としている。

0009

これにより、色温度の異なる光源のばらつきを考慮して、所定の色温度を実現することができる。従って、複数の照明装置間での、出力光の色温度のばらつきを低減することができる。それゆえ、複数の照明装置間での色温度のずれを顕著に抑制することができる。このため、複数の照明装置を並べて配置したとしても、色温度の差が目立たない。

0010

本発明に係る方法において、上記測定工程では、互いに異なる複数の第2の出力比率で上記複数の光源を点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定することが好ましい。

0011

これにより、光源のばらつきに加えて、光源に電流を与える電源回路におけるばらつきも考慮して、設定された色温度を実現することができる。従って、照明装置ごとに均一な色温度を、高精度で実現することができる。

0012

本発明に係る方法において、上記色温度の異なる複数の光源の出力比率と色座標とが予め設定された色温度における、上記光源の色座標を測定する前処理工程と、
上記前処理工程の測定結果が、所定範囲内にあるかどうかを判定する判定工程とをさらに有し、
上記判定工程において、上記前処理工程の測定結果が所定範囲内にあると判定された場合に、上記測定工程、演算工程、および調整工程を行わないことが好ましい。

0013

これにより、判定工程において、前処理工程の測定結果が、所定範囲内にあると判定された場合には、上記測定工程、演算工程、および調整工程が行われず、所定範囲内にないと判定された場合にのみ上記測定工程、演算工程、および調整工程を行う。従って、色温度の異なる光源の明るさの比率を決定する方法や、照明装置の製造工程を短縮することができる。

0014

本発明に係る照明装置の製造装置は、上記の課題を解決するために、色温度の異なる複数の光源からの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力する照明装置の製造装置であって、
上記色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する比率決定部を備え、
上記比率決定部は、
上記色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定部と、
上記測定部によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算部と、
上記演算部によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整部とを備えることを特徴としている。

0015

これにより、色温度の異なる光源のばらつきを考慮して、所定の色温度を実現することができる。従って、複数の照明装置間での、出力光の色温度のばらつきを低減することのできる照明装置を製造することができる。

0016

本発明に係る照明装置の製造装置は、上記の課題を解決するために、色温度の異なる複数の光源からの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力する照明装置であって、
上記色温度の異なる複数の光源における各光源の出力の比率を決定する比率決定部を備え、
上記比率決定部は、
上記色温度の異なる複数の光源を、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記複数の光源の出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定部と、
上記測定部によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各光源の明るさの比率とを算出する演算部と、
上記演算部によって算出された上記交点の色座標における各光源の明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整部とを備えることを特徴としている。

0017

これにより、照明装置の使用中に色温度にばらつきが生じたとしても、色温度のばらつきを照明装置自身で補正(調整)することができる。このため、色温度の異なる光源の経時的なばらつきを考慮して、設定された色温度を実現することができる。従って、複数の照明装置間での、出力光の色温度のばらつきを低減することのできる照明装置を提供することができる。

発明の効果

0018

本発明によれば、複数の照明装置間での、出力光の色温度のばらつきを低減することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0019

本発明の実施の一形態に係る照明装置の概略構成を示す断面図である。
上記照明装置の概略構成を示すブロック図である。
XYZ表示系におけるxy色度図である。
(a)は、LED光源の明るさと電流(出力比)との関係を示すグラフであり、(b)は、別のLED光源の明るさと電流(出力比)との関係を示すグラフである。
上記照明装置における各LED光源の明るさと電流決定パラメータとの関係の一例を示すグラフである。
(a)は、LED光源の明るさと電流決定パラメータとの関係を補正したグラフであり、(b)は、別のLED光源の明るさと電流決定パラメータとの関係を補正したグラフである。
本発明の実施の一形態に係る照明装置の製造装置が備えるLED光源の明るさの比率を決定する比率決定部の概略構成を示すブロック図である。

実施例

0020

以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の一形態に係る照明装置10の概略構成を示す断面図である。図2は、照明装置10の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の照明装置10は、例えば、天井の取付面Xに取り付けられる照明器具である。以下の説明では、便宜上、室内(床)側を「下方(下側)」、天井(取付面)側を「上方(上側)」として説明する。

0021

図1のように、照明装置10は、天井等の取付面Xに対して平行に設置されたシャーシ1と、シャーシ1上に設けられたLED光源2および電子部品3と、シャーシ1の外縁部に取り付けられた照明カバー4とを備えている。

0022

シャーシ1は、照明装置10における器具本体であり、取付面Xに設置されたローゼット(図示せず)に装着されている。シャーシ1は、例えば、アルミニウム、鉄、樹脂などの放熱性の高い材料から構成することができる。LED光源2は、取付面Xに対して平行になるように、シャーシ1に搭載されている。これにより、LED光源2の点灯時に発生した熱を、シャーシ1によって効率的に放熱することができる。さらに、シャーシ1をアルミニウムや鉄などの光を反射する材料から構成すれば、シャーシ1が、LED光源2からの出射光を反射させる反射部としても機能する。

0023

LED光源2は、互いに色温度の異なる2種類の光源(LED光源2a,LED光源2b)から構成されており、室内(床)側に光を出射する。LED光源2aは昼白色の光を出射し、LED2bは電球色の光を出射する。なお、図示しないが、LED光源2は、LED基板と、LED基板上に搭載された複数のLEDチップから構成されている。また、照明装置10では、LED光源2が、昼白色のLED光源2aと電球色のLED光源2bとから構成されている。しかし、LED光源2の色温度はこれに限らずその他の色温度のLEDでもよく、色温度の異なる複数種類のLED光源から構成されていればよい。

0024

電子部品3は、LED光源2を制御するための部品であり、詳細は後述する。

0025

照明カバー4は、シャーシ1を覆うように設けられている。このため、照明カバー4の内部に、シャーシ1に搭載されたLED光源2および電子部品3が収容され、これらを保護する。照明カバー4は、LED光源2からの出射光を透光および拡散させる。照明カバー4は、照明装置10に設けられたグローブまたはシェードとも言い換えられる。照明カバー4は、例えば、ガラスあるいは合成樹脂から形成することができる。LED光源2は点灯時の発熱量が比較的多いため、照明カバー4は、耐熱性材料から形成することが好ましい。例えば、乳白色のポリカーボネート樹脂またはアクリルは、耐衝撃性耐熱性光拡散性に優れているため、照明カバー4の構成材料として好適である。

0026

図2は、照明装置10の概略構成を示すブロック図である。照明装置10では、電子部品3として、LED光源2の点灯状態を制御する点灯制御部31と、LED光源2の点灯を制御するプログラムを格納した記憶部32とを備えている。例えば、点灯制御部31は、LED光源2に電力を供給する電源回路部と、記憶部32のプログラムを実行するマイコンピュータとを含んでいる。記憶部32は、照明装置10に設定されている所定の色温度を実現するためのテーブルを格納している。点灯制御部31は、LED光源2および記憶部32に接続されていると共に、電源商用交流電源)90にも接続されている。これにより、電源90から照明装置10に電力が供給されると、点灯制御部31が記憶部32の制御プログラム読み出し、その制御プログラムに応じて、LED光源2を点灯させる。照明装置10は、白色のLED光源2aと、電球色のLED光源2bとを備えているため、点灯制御部31の制御によって、調光および調色が可能となる。

0027

ここで、照明装置10は、色温度の異なる複数のLED光源2a,2bをからの出力光を混色させて、所定の色温度の光を出力する。照明装置10のように、色温度の異なるLED光源2a,2bを用いて調光および調色機能を有する場合、同じ色温度を出力するように設定されていても、見た目の色温度(実際の色温度)は、照明装置10ごとに異なる。このような色温度のばらつきは、LED光源2の性能のばらつきに大きく起因している。

0028

具体的には、図3は、CIE国際照明委員会)のXYZ表示系におけるxy色度図である。図3に示すように、LED光源2a単独(第1の出力比率)で点灯させたときの色座標を(x1,y1)、LED光源2b単独(第2の出力比率)で点灯させたときの色座標を(x2,y2)とする。この場合、LED光源2aとLED光源2bとを任意の出力比で点灯させたときの色座標は、(x1,y1)と(x2,y2)とを結ぶ直線Q上の座標で表される。さらに、所定の色温度を実現するためには、直線Qと色温度直線との交点の色座標となるようにLED光源2aとLED光源2bとを点灯させることになる。例えば、図3のように、直線Qと、4500Kの色温度直線Rとの交点Pの色座標となるようにLED光源2aとLED光源2bとを点灯すれば、4500Kの色温度を実現することができる。色温度直線Rは、黒体軌跡BL上の4500Kを表す点における黒体軌跡BLに対する法線である。なお、図3では、4500Kの色温度直線のみを示している。しかし、照明装置10に設定された各色温度の色温度直線と、直線Qとの交点の色座標となるようにLED光源2aとLED光源2bとを点灯させることによって、設定された全ての色温度での調色を実現することができる。このような調色のためのテーブルが、上述した記憶部32に、設定値として記憶されている。

0029

しかし、LED光源2a,2bの性能には、ばらつきがあり、同一型番製品のLED光源2aおよびLED光源2bであっても、性能は異なる。このため、図3における直線Qは、照明装置10ごとに異なる。つまり、直線Qの傾きが異なったり、両端部の色座標が異なったりする。その結果、照明装置10に格納された初期設定値を用いて調色すると、照明装置10ごとに色温度にばらつきが生じ、照明装置10間で見た目の色温度が異なってしまう。

0030

そこで、本実施形態では、このような色温度のずれが、照明装置10ごとに製造工程中に補正(調整)されている。すなわち、照明装置10ごとの初期設定値が、色温度を基準にして、製造工程中に補正(調整)されている。

0031

具体的には、色温度の異なるLED光源2a,2bを混色させて、所定の色温度の光を出力するときのLED光源2a,2bの出力の比率を決定する。つまり、色温度の異なるLED光源2a,2bを、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記LED光源2a,2bの出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定工程と、測定工程によって測定した2点の色座標を通る直線と上記所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各LED光源2a,2bの明るさの比率とを算出する演算工程と、上記演算工程によって算出された上記交点の色座標における各LED光源2a,2bの明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整工程とによって、色温度を調整する。

0032

より詳細には、測定工程では、以下に示す出力光の色座標を測定する。以下の例では、LED光源2aのみを点灯させたときを第1の出力比率とし、LED光源2bのみを点灯させたときをを第2の出力比率とする。なお、第1の出力比率および第2の出力比率はこれに限らず、任意の異なる出力比率であればよい。このとき、出力光の色座標と共に明るさ(照度または輝度)も測定する。各出力比率において、色座標と明るさは同時に測定してもよいし、個別に測定してもよい。
(a)LED光源2aのみを点灯(LED光源2a:LED光源2b=100:0)させたときの、明るさ(L1)の色座標(x1,y1)
(b)LED光源2bのみを点灯(LED光源2a:LED光源2b=0:100)させたときの、明るさ(L2)の色座標(x2,y2)。

0033

なお、明るさの測定方法は、特に限定されるものではないが、直下照度(lx)と色座標とを色彩照度計などによって測定することができる。

0034

次に、演算工程では、測定工程の測定結果に基づいて、以下に示す演算処理をする。
(c)色座標(x1,y1)および(x2,y2)を通る直線Qを求める。
(d)上記直線Qと、照明装置10に設定された各色温度における色温度直線(4500Kの場合直線R、その他の色温度も同様)との交点(4500Kの場合交点P)の色座標(xk,yk)を求める。

0035

上記(d)において、4500Kの色温度における交点Pの色座標(xk,yk)は、以下の式で表すことができる。
xk=A・x1+B・x2
yk=A・y1+B・y2
ただし、A,Bは、LED光源2aとLED光源2bとの混色比である。この連立方程式解くことにより、LED光源2aとLED光源2bとの混色比(A,B)を求めることができる。

0036

また、4500Kの色温度における明るさ(Lk)は、目標値として予め定まっている。4500Kの色温度におけるLED光源2aの明るさ(Lk1)およびLED光源2bの明るさ(Lk2)と、4500Kの色温度における明るさ(Lk)との関係は、
Lk=Lk1+Lk2で表される。
また、Lk1:Lk2=A:Bであるので、B・Lk1=A・Lk2となる。
したがって、以上2式から、Lk1とLk2は、
Lk1=Lk(A/A+B)
Lk2=Lk(B/A+B)
で表される。

0037

上述のように、4500Kの色温度における明るさ(Lk)は予め定まっており、LED光源2aとLED光源2bとの混色比(A,B)は既に求めている。このため、各値(明るさLk,混色比A,B)を代入すれば、LED光源2aの明るさ(Lk1)と、LED光源2bの明るさ(Lk2)とを求めることができる。

0038

ここで、図4の(a)は、LED光源2aの明るさと電流(出力比)との関係を示すグラフであり、図4の(b)は、LED光源2bの明るさと電流(出力比)との関係を示すグラフである。図4の(a),(b)に示すように、各LED光源2a,2bの明るさと、各LED光源2a,2bに供給される電流との関係は、略比例関係にある(線形性がある)とみなすことができる。つまり、LED光源2aのみを点灯させた場合の明るさ(L1)またはLED光源2bのみを点灯させた場合の明るさ(L2)と、原点とを通る直線関係にあるとみなすことができる。このため、各直線から、LED光源2aの明るさ(Lk1)を得るための電流値(I(A))、LED光源2aの明るさ(Lk2)を得るための電流値(I(B))を求めることができる。つまり、4500KにおけるLED光源2aとLED光源2bとの出力比を求めることができる。同様にして、照明装置10に設定された各色温度について、LED光源2aとLED光源2bとの出力比を求める。なお、直線Qは、各色温度において共通であるため、各色温度について演算処理は容易である。

0039

次に、色温度調整工程では、演算工程で求めた各色温度におけるLED光源2aとLED光源2bとの出力比となるように、照明装置10の設定値を調整(補正)する。そして、調整(補正)された設定値となるように、設定値(初期設定値)が書き換えられる。つまり、上述の記憶部32に記憶された調色のためのテーブルが書き換えられる。このような設定値の調整を、照明装置10ごとに行う。これにより、色温度の異なるLED光源2a,2bのばらつきを考慮して、所定の色温度を実現することができる。従って、複数の照明装置10間での、出力光の色温度のばらつきを低減することができる。それゆえ、複数の照明装置10間での色温度のずれを顕著に抑制することができる。このため、複数の照明装置10を並べて配置したとしても、色温度の差が目立たない。

0040

ここで、上述のように、各LED光源2a,2bの明るさと、各LED光源2a,2bに供給される電流との関係は、略比例関係にある(線形性がある)とみなすことができる(図4参照)。しかし、各LED光源2a,2bに供給する電流値とその電流値を決定するパラメータ(例えば、調光器で規定された調光率など)は、線形性を示さない場合がある。図5は、各LED光源2a,2bの明るさと電流決定パラメータとの関係の一例を示すグラフである。図5に示すように、LED光源2a,2bの明るさと、電流決定パラメータとは、曲線非直線)となっている。しかも、LED光源2aの曲線と、LED光源2bの曲線とは、互いに異なる方向に湾曲している。各LED光源2a,2bの明るさを変更するためには、電流決定パラメータを操作する必要があり、実際には電流決定パラメータと光源の明るさの関係を考慮する必要がある。

0041

そこで、上記測定工程では、互いに異なる複数の第2の出力比率でLED光源2a,2bを点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定することが好ましい。すなわち、色温度の異なるLED光源2a,2bを、3点以上の任意の比率で点灯させたときの出力光の明るさおよび色座標を測定することが好ましい。例えば、LED光源2aを電流決定パラメータにて50%の出力とし、LED光源2bを電流決定パラメータにて50%の出力として点灯させたときの明るさ(La)および色座標(xa,ya)を測定する。ここで、色座標(xa,ya)は、上述の直線Q上の点である。以下の例では、LED光源2aのみを点灯させたときを第1の出力比率とし、(i)LED光源2bのみを点灯させたとき、および、(ii)LED光源2aを電流決定パラメータにて50%の出力とし、LED光源2bを電流決定パラメータにて50%の出力として点灯させたとき、を第2の出力比率とする。なお、第1の出力比率および第2の出力比率、並びに、各々の第2の出力比率はこれに限らず、任意の異なる出力比率であればよい。このとき、出力光の色座標と共に明るさ(照度または輝度)も測定する。各出力比率において、色座標と明るさは同時に測定してもよいし、個別に測定してもよい。

0042

次に、演算工程において、色座標(xa,ya)は、以下の式で表すことができる。
xa=C・x1+D・y1
ya=C・x2+D・y2
ただし、C,Dは、LED光源2aとLED光源2bとの混色比である。この連立方程式を解くことにより、LED光源2aとLED光源2bとの混色比(C,D)を求めることができる。

0043

また、上記混色時の明るさ(La)も測定しているため、上記混色時におけるLED光源2aの明るさ(La1)およびLED光源2bの明るさ(La2)と、明るさLaとの関係は、
La=La1+La2で表される。
また、La1:La2=C:Dであるので、D・La1=C・La2となる。
したがって、以上2式から、La1とLa2は、
La1=La(C/C+D)
La2=La(D/C+D)
で表される。

0044

ここで、色座標(xa,ya)は、La1=La2であれば、理想的には、(x1,y1)と(x2,y2)とを結ぶ直線Qの中点である。しかし、上述のように、LED光源2a,2bの明るさと、電流決定パラメータとは、曲線性を示す(図5参照)。このため、実際には、色座標(xa,ya)は、直線Qの中点からずれてしまう。ただし、色座標(xa,ya)は直線Qの中点からずれていても、直線Q上には存在する。

0045

そこで、このような色座標(xa,ya)のずれを補正する(実際の色座標(xa,ya)を求める)ために、各LED光源2a,2bの明るさ(La1,La2)と、電流決定パラメータとの関係を補正するグラフを作成する。図6の(a)は、LED光源2aの明るさと電流決定パラメータとの関係を補正したグラフであり、図6の(b)は、LED光源2bの明るさと電流決定パラメータとの関係を補正したグラフである。図6の(a)および(b)の各グラフは、LED光源2aまたはLED光源2bを100%点灯したときの明るさ(L1,L2)、LED光源2aまたはLED光源2bを非点灯とした点(原点)、LED光源2aを電流決定パラメータにて50%の出力とし、LED光源2bを電流決定パラメータにて50%の出力として点灯させたときの明るさ(La1,La2)の3点から作成することができる。

0046

そして、図6の(a)および(b)の各グラフから、図4の(a)および(b)で求めたのと同様に、LED光源2aの明るさ(Lk1)を得るための電流パラメータ(I(A))、LED光源2aの明るさ(Lk2)を得るための電流パラメータ(I(B))を求めることができる。つまり、4500KにおけるLED光源2aとLED光源2bとの出力比を求めることができる。同様にして、照明装置10に設定された各色温度について、LED光源2aとLED光源2bとの出力比を求める。これにより、LED光源2a,2bのばらつきに加えて、電源回路等のばらつきも考慮して、設定された色温度を実現することができる。従って、照明装置10ごとに均一な色温度を、高精度で実現することができる。

0047

なお、ここでは、3点でグラフを作成したが、4点以上で作成してもよい。これにより、作成したグラフの精度をより高めることができる。従って、照明装置10ごとに均一な色温度を、より一層高精度で実現することができる。

0048

また、このような各LED光源2a,2bの明るさの比率を決定(調整)する方法は、製造工程中のすべての照明装置10に対して実施してもよいし、一部の照明装置10に対して実施してもよい。一部の照明装置10に対して実施する場合、例えば、色温度の異なるLED光源2a,2bの出力比率と色座標とが予め設定された色温度における、上記LED光源2a,2bの色座標を測定する前処理工程と、上記前処理工程の測定結果が、所定範囲内にあるかどうかを判定する判定工程とをさらに行う。そして、上記判定工程において、上記前処理工程の測定結果が所定範囲内にないと判定されたときにのみ、上記測定工程、演算工程、および調整工程を行ってもよい。これにより、判定工程において、前処理工程の測定結果が、所定範囲内にあると判定された場合には、上記測定工程、演算工程、および調整工程が行われない。従って、照明装置10の製造工程を短縮することができる。一方、全ての照明装置10に対して各工程を実施すれば、照明装置10ごとに均一な色温度を、高精度で実現することができる。

0049

このような色温度の異なるLED光源2a,2bの明るさの比率を決定(調整)する工程は、照明装置10の製造装置によって行うこともできる。図7は、照明装置10の製造装置が備える比率決定部50の概略構成を示すブロック図である。比率決定部50は、色温度の異なるLED光源2a,2bにおける各LED光源2a,2bの出力の比率を決定する。比率決定部50は、色温度の異なるLED光源2a,2bを、第1の出力比率で点灯させたとき及び該第1の出力比率と上記LED光源2a,2bの出力比率が異なる第2の出力比率で点灯させたときのそれぞれの出力光の色座標を測定する測定部51と、測定部51によって測定した2点の色座標を通る直線と所定の色温度の色温度直線との交点の色座標と、上記交点の色座標における各LED光源2a,2bの明るさの比率とを算出する演算部52と、演算部52によって算出された上記交点の色座標における各各LED光源2a,2bの明るさの比率となるように、各光源の出力の比率を調整する調整部53とを備えていればよい。すなわち、比率決定部50は、測定部51が上述の測定工程を行い、演算部52が上述の演算工程を行い、調整部53が上述の調整工程を行うことになる。さらに、比率決定部50は、上記色温度の異なるLED光源2a,2bの出力比率と色座標とが予め設定された色温度における、上記LED光源2a,2bの色座標を測定する前処理部54と、前処理部54の測定結果が、所定範囲内にあるかどうかを判定する判定部55とを備えることが好ましい。すなわち、前処理部54が上述の前処理工程を行い、判定部55が上述の判定工程を行うことになる。これにより、LED光源2a,2bのばらつきを考慮して、設定された色温度を実現することができる。従って、複数の照明装置10間での、出力光の色温度のばらつきを低減することのできる照明装置10を製造することができる。

0050

一方、図7に示す比率決定部50は、照明装置10に設けられていてもよい。すなわち、比率決定部50が、照明装置10における点灯制御部31(図2参照)に設けられていてもよい。このような構成は、例えば、測定部51として照度センサを備えた照明装置10に好適である。これにより、照明装置10の使用中に色温度にばらつきが生じたとしても、色温度のばらつきを照明装置10自身で補正(調整)することができる。このため、LED光源2a,2bの経時的なばらつきを考慮して、設定された色温度を実現することができる。従って、複数の照明装置10間での、出力光の色温度のばらつきを低減することのできる照明装置10を提供することができる。

0051

なお、照明装置10が、比率決定部50を備えている場合、演算部52による演算処理は、照明装置10で行ってもよいし、照明装置10の外部装置(照明装置10の製造装置など)で行ってもよい。外部装置で演算処理を行う場合は、当然、照明装置10に演算部52を設ける必要がない。

0052

なお、本実施形態では、光源としてLED光源2を備える照明装置10について説明した。しかし、光源はLED光源2に限定されるものではなく、蛍光体エレクトロルミネッセンス素子半導体光源等の各種発光素子であってもよい。また、光源の色は任意に設定すればよい。

0053

本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、本実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0054

1シャーシ
2LED光源
2a LED光源
2b LED光源
3電子部品
4照明カバー
10照明装置
31点灯制御部
32 記憶部
50比率決定部
51測定部
52演算部
53 調整部
54 前処理部
55 判定部
90電源
BL黒体軌跡
P交点
Q 直線
R色温度直線
X取付面

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