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技術 階調復元装置及びそのプログラム

出願人 日本放送協会
発明者 松尾康孝境田慎一三須俊枝
出願日 2012年5月9日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2012-107178
公開日 2013年11月21日 (7年0ヶ月経過) 公開番号 2013-235403
状態 特許登録済
技術分野 画像処理 FAX画像信号回路
主要キーワード 空間連続性 最小二乗直線 同一事象 ベクター変換 削減画像 超高精細画像 方向直線 水平位
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年11月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (10)

課題

本発明は、中間階調値を正確に復元できる階調復元装置を提供する。

解決手段

階調復元装置1は、階調削減画像エッジ保存フィルタを適用することで、周辺階調重み情報を生成する周辺階調重み情報生成手段10と、復元倍率に階調削減画像の各画素階調値を乗じることで、原画像の各画素の復元階調値を算出し、復元階調値の画素数と、復元階調値の間にある中間階調値の画素数との階調値ヒストグラム推定する階調値ヒストグラム推定手段20と、階調削減画像で同一階調値の画素について階調重み情報による並び順を算出し、階調値ヒストグラムを参照して、算出した並び順で同一階調値の画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段30とを備える。

概要

背景

従来から、画像やファクシミリベクトル量子化において、階調復元する発明が提案されている(特許文献1,2参照)。
この特許文献1に記載の発明は、N階調値カラー画像から、同じ色成分のデータを取り出すことで、複数画素で同じ色成分のデータを取得する。そして、取得した同じ色成分のデータを用いて、N階調値のカラー画像から、M階調値のカラー画像を復元するものである(但し、N<M)。

また、特許文献2に記載の発明は、画像をベクター変換するときに、いわゆる“同方向直線化法”を用いるものである。具体的に、特許文献2に記載の発明は、主走査線方向又は副走査線方向の階調変化特徴点間において、ベクター線分の方向が同一事象にある階調点を、1本の2値化直線(基準線)で表す。そして、各特徴点間の量子化階調値を、基準線を中心にして対象階調値がこの基準線の左側又は右側にある面積範囲を黒又は白のパターンで表して、ベクター間でのパターン化を行う。

概要

本発明は、中間階調値を正確に復元できる階調復元装置を提供する。階調復元装置1は、階調削減画像エッジ保存フィルタを適用することで、周辺階調重み情報を生成する周辺階調重み情報生成手段10と、復元倍率に階調削減画像の各画素の階調値を乗じることで、原画像の各画素の復元階調値を算出し、復元階調値の画素数と、復元階調値の間にある中間階調値の画素数との階調値ヒストグラム推定する階調値ヒストグラム推定手段20と、階調削減画像で同一階調値の画素について階調重み情報による並び順を算出し、階調値ヒストグラムを参照して、算出した並び順で同一階調値の画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段30とを備える。

目的

本発明は、前記した問題を解決し、中間階調値を正確に復元できる階調復元装置及びそのプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原画像から削減された階調復元する階調復元装置であって、前記原画像の階調を削減した階調削減画像が入力され、入力された前記階調削減画像にエッジ保存フィルタを適用することで、前記階調削減画像の各画素階調値重み付けられた階調重み情報を生成する階調重み情報生成手段と、階調値毎画素数を示す階調削減画像ヒストグラムを前記階調削減画像から算出し、算出した前記階調削減画像ヒストグラムの階調値に、前記原画像と前記階調削減画像との階調数の比を乗じて復元階調値を算出し、前記復元階調値毎の画素数及び前記復元階調値の間にある中間階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段と、前記階調削減画像で同一階調値の画素について、前記階調重み情報による並び順を算出し、前記階調値ヒストグラムを参照して、前記同一階調値の画素数と、前記同一階調値に対応する復元階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した前記並び順で前記同一階調値の画素に前記復元階調値又は前記中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段と、を備えることを特徴とする階調復元装置。

請求項2

前記階調重み情報生成手段は、前記エッジ保存型フィルタとして、階調値I、空間距離D1、輝度距離D2、前記画素の水平位置i、前記画素の垂直位置j、ガウシアンフィルタ領域サイズS、及び、ガウシアン分散値σ1,σ2で表される式(1)のガウシアンフィルタを用いて、前記階調重み情報O(i,j)を算出することを特徴とする請求項1に記載の階調復元装置。

請求項3

前記ヒストグラム算出手段は、最小二乗法により前記階調値ヒストグラムを算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の階調復元装置。

請求項4

前記ヒストグラム算出手段は、前記中間階調値の画素数が前記復元階調値の画素数と同じ値となるように前記階調値ヒストグラムを算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の階調復元装置。

請求項5

原画像から削減された階調を復元するために、コンピュータを、前記原画像の階調を削減した階調削減画像が入力され、入力された前記階調削減画像にエッジ保存型フィルタを適用することで、前記階調削減画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する階調重み情報生成手段、階調値毎の画素数を示す階調削減画像ヒストグラムを前記階調削減画像から算出し、算出した前記階調削減画像ヒストグラムの階調値に、前記原画像と前記階調削減画像との階調数の比を乗じて復元階調値を算出し、前記復元階調値毎の画素数及び前記復元階調値の間にある中間階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムを算出するヒストグラム算出手段、前記階調削減画像で同一階調値の画素について、前記階調重み情報による並び順を算出し、前記階調値ヒストグラムを参照して、前記同一階調値の画素数と、前記同一階調値に対応する復元階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した前記並び順で前記同一階調値の画素に前記復元階調値又は前記中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する中間階調復元画像生成手段、として機能させるための階調復元プログラム

技術分野

0001

本発明は、原画像から削減された階調復元する階調復元装置及びそのプログラムに関する。

背景技術

0002

従来から、画像やファクシミリベクトル量子化において、階調を復元する発明が提案されている(特許文献1,2参照)。
この特許文献1に記載の発明は、N階調値カラー画像から、同じ色成分のデータを取り出すことで、複数画素で同じ色成分のデータを取得する。そして、取得した同じ色成分のデータを用いて、N階調値のカラー画像から、M階調値のカラー画像を復元するものである(但し、N<M)。

0003

また、特許文献2に記載の発明は、画像をベクター変換するときに、いわゆる“同方向直線化法”を用いるものである。具体的に、特許文献2に記載の発明は、主走査線方向又は副走査線方向の階調変化特徴点間において、ベクター線分の方向が同一事象にある階調点を、1本の2値化直線(基準線)で表す。そして、各特徴点間の量子化階調値を、基準線を中心にして対象階調値がこの基準線の左側又は右側にある面積範囲を黒又は白のパターンで表して、ベクター間でのパターン化を行う。

先行技術

0004

特開平4−45660号公報(特許第3089355号公報)
特開平9−298747号公報(特許第3448601号公報)

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、特許文献1,2に記載の発明は、何れも空間方向で階調の相関を考慮していないため、中間階調値を正確に復元できないという問題があった。
そこで、本発明は、前記した問題を解決し、中間階調値を正確に復元できる階調復元装置及びそのプログラムを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

前記した課題に鑑みて、本願第1発明に係る階調復元装置は、原画像から削減された階調を復元する階調復元装置であって、階調重み情報生成手段と、ヒストグラム算出手段と、中間階調復元画像生成手段と、を備えることを特徴とする。

0007

かかる構成によれば、階調復元装置は、階調重み情報生成手段によって、原画像の階調を削減した階調削減画像が入力され、入力された階調削減画像にエッジ保存フィルタを適用することで、階調削減画像の各画素の階調値が重み付けられた階調重み情報を生成する。

0008

ここで、一般的な画像において、前景背景境界のようなエッジ領域では、そのエッジの両側で各画素の階調値が大きく異なり、空間方向で階調の相関が低くなる。一方、一般的な画像において、被写体の内部のようなグラデーション領域では、各画素の階調値が滑らかに連続し、空間方向で階調の相関が高くなる。そこで、階調重み情報生成手段は、エッジ保存型フィルタを用いて、エッジ領域では急峻に、グラデーション領域では滑らかとなるように、階調の空間連続性を考慮して階調値を重み付ける。

0009

また、階調復元装置は、ヒストグラム算出手段によって、階調値毎画素数を示す階調削減画像ヒストグラムを階調削減画像から算出し、算出した階調削減画像ヒストグラムの階調値に、原画像と階調削減画像との階調数の比を乗じて復元階調値を算出し、復元階調値毎の画素数及び復元階調値の間にある中間階調値毎の画素数を示す階調値ヒストグラムを算出する。

0010

また、階調復元装置は、中間階調復元画像生成手段によって、階調削減画像で同一階調値の画素について、階調重み情報による並び順を算出し、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する復元階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した並び順で同一階調値の画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成する。つまり、中間階調復元画像生成手段は、階調の空間連続性を考慮して、各画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てる。

0011

また、本願第2発明に係る階調復元装置は、階調重み情報生成手段が、エッジ保存型フィルタとして、階調値I、空間距離D1、輝度距離D2、画素の水平位置i、画素の垂直位置j、ガウシアンフィルタ領域サイズS、及び、ガウシアン分散値σで表される式(1)のガウシアンフィルタを用いて、階調重み情報O(i,j)を算出することを特徴とする。

0012

かかる構成によれば、階調復元装置は、式(1)に空間距離D1及び輝度距離D2の項が含まれるため、階調重み情報O(i,j)に階調の空間連続性をより正確に反映することができる。

0013

また、本願第3発明に係る階調復元装置は、ヒストグラム算出手段が、最小二乗法により階調値ヒストグラムを算出することを特徴とする。
かかる構成によれば、階調復元装置は、一般的な画像で各画素の階調値が滑らかに連続する性質を利用して、階調値ヒストグラムを算出する。

0014

また、本願第4発明に係る階調復元装置は、ヒストグラム算出手段が、中間階調値の画素数が復元階調値の画素数と同じ値となるように階調値ヒストグラムを算出することを特徴とする。
かかる構成によれば、階調復元装置は、簡易演算処理により階調値ヒストグラムを算出することができる。

0015

なお、本願第1発明に係る階調復元装置は、CPU、メモリハードディスク等のハードウェア資源を備える一般的なコンピュータを、前記した各手段として協調動作させる階調復元プログラムによって実現することもできる。この階調復元プログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。

発明の効果

0016

本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本願第1発明によれば、階調の空間連続性が考慮された階調重み情報を生成すると共に、この階調重み情報の並び順で、各画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てるため、中間階調値を正確に復元することができる。

0017

本願第2発明によれば、階調重み情報に階調の空間連続性がより正確に反映されるため、中間階調値の正確性をより向上させることができる。
本願第3発明によれば、中間階調値の画素数が滑らかに連続する階調値ヒストグラムを算出するため、中間階調値の正確性をより向上させることができる。
本願第4発明によれば、簡易な演算処理により階調値ヒストグラムを算出するため、演算処理の高速化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の第1実施形態に係る階調復元装置の構成を示すブロック図である。
図1の階調値ヒストグラム推定手段による階調削減画像ヒストグラムの算出を説明する図である。
図1の階調値ヒストグラム推定手段による階調値ヒストグラムの推定を説明する図である。
本発明の第1実施形態において、復元階調値及び中間階調値を説明する図である。
図1の中間階調値復元手段による中間階調値の復元を説明する図であり、(a)は階調削減画像を示し、(b)は周辺階調重み情報を示し、(c)は中間階調復元画像を示す。
図1の階調復元装置の動作を示すフローチャートである。
本発明の第2実施形態に係る階調復元装置の構成を示すブロック図である。
図7の階調値ヒストグラム生成手段による階調値ヒストグラムの生成を説明する図である。
本発明の変形例において中間階調値の復元を説明する図であり、(a)は階調削減画像を示し、(b)は周辺階調重み情報を示し、(c)は中間階調復元画像を示す。

実施例

0019

以下、本発明の各実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。

0020

(第1実施形態)
[階調復元装置の構成]
図1を参照し、本発明の第1実施形態に係る階調復元装置1の構成について、説明する。
階調復元装置1は、原画像から削減された階調を復元するものであり、周辺階調重み情報生成手段(階調重み情報生成手段)10と、階調値ヒストグラム推定手段(ヒストグラム算出手段)20と、中間階調復元画像生成手段30とを備える。

0021

ここで、原画像とは、例えば、人物風景等を撮影した一般的な画像である。また、CGコンピュータグラフィックス)で作成したCG画像は、階調の空間連続性が乏しいため、この原画像から除かれる。
階調削減画像とは、切り捨て法、四捨五入法、ロイドマックス法等の階調削減処理を用いて、原画像の階調を削減した画像である。
このロイド−マックス法は、例えば、参考文献「“A genetic Lloyd-max image quantization algorithm”,P.Scheumders,Pattern Recognition Letters,Vol.17,issue 4,p.547-556.1996」に記載されている。

0022

本実施形態では、原画像の階調数を10ビット(階調値=0〜1023、階調数=1024)とし、階調削減画像の階調数を8ビット(階調値=0〜255、階調数=256)とする。そして、階調復元装置1は、階調削減画像を、原画像と同じ階調数に復元することとする。

0023

<周辺階調重み情報生成手段>
周辺階調重み情報生成手段10は、階調削減画像にエッジ保存型フィルタを適用することで、階調削減画像の各画素の階調値が重み付けられた周辺階調重み情報(階調重み情報)を生成するものである。

0024

まず、周辺階調重み情報生成手段10の入出力について説明する。
この周辺階調重み情報生成手段10は、外部から、階調削減画像と、後記するフィルタ情報とが入力される。
また、周辺階調重み情報生成手段10は、生成した周辺階調重み情報を、中間階調復元画像生成手段30(周辺階調重み情報検出手段33)に出力する。

0025

次に、周辺階調重み情報生成手段10の処理について説明する。
本実施形態では、周辺階調重み情報生成手段10は、エッジ保存型フィルタとして、下記の式(1)で定義されたバイラテラル(bilateral)なガウシアンフィルタを用いて、周辺階調重み情報O(i,j)を生成する。すなわち、周辺階調重み情報生成手段10は、フィルタ情報を用いた畳込処理により、階調削減画像の各画素の階調値I(i,j)に空間距離D1及び輝度距離D2による重み付けを行う。このとき、周辺階調重み情報生成手段10は、ラスタスキャンを行うように画素位置(i,j)を変化させて、階調削減画像の全ての画素から周辺階調重み情報O(i,j)を生成する。

0026

0027

この式(1)では、階調値(輝度値)I、空間距離D1、輝度距離D2、画素の水平位置i、画素の垂直位置j、ガウシアンフィルタを適用する画素領域のサイズS、及び、ガウシアン分散値σで表される。
また、m,nは、例えば、ガウシアンフィルタの領域サイズSが3の場合、−3から3までの値をとる。
また、フィルタ情報は、ガウシアンフィルタの領域サイズS及びガウシアン分散値σ1,σ2であり、手動で設定される。例えば、ガウシアン分散値σ1,σ2は、例えば、0.1から10.1まで、1.0刻みの値の何れかで設定できる。
以後、周辺階調重み情報は、各画素の階調値を重み付けた値であるため、重み付き階調値と呼ぶことがある。

0028

<階調値ヒストグラム推定手段>
階調値ヒストグラム推定手段20は、階調値毎の画素数を示す階調削減画像ヒストグラムを階調削減画像から算出し、後記する復元倍率に階調削減画像の各画素の階調値を乗じて復元階調値を算出し、復元階調値の画素数及び復元階調値の間にある中間階調値の画素数の階調値ヒストグラムを推定(算出)するものである。

0029

まず、階調値ヒストグラム推定手段20の入出力について説明する。
この階調値ヒストグラム推定手段20は、階調削減画像と、階調数情報とが入力される。この階調数情報は、原画像の階調数(例えば、1024)及び階調削減画像の階調数(例えば、256)を示す情報であり、手動で設定される。
また、階調値ヒストグラム推定手段20は、推定した階調値ヒストグラムを、中間階調復元画像生成手段30(中間階調値復元手段35)に出力する。

0030

次に、図2図3を参照し、階調値ヒストグラム推定手段20の処理について説明する(適宜図1参照)。
なお、図2では、階調値0,1,2,3の画素数を符号α0,α1,α2,α3で図示すると共に、階調値の一部のみを図示した(図3図4図8も同様)。

0031

階調値ヒストグラム推定手段20は、階調数情報を参照し、原画像と階調削減画像との階調数の比(例えば、1024/256=4)を、復元倍率として算出する。
また、図2に示すように、階調値ヒストグラム推定手段20は、階調削減画像で階調値毎の画素数を示す階調削減画像ヒストグラム90を算出する。本実施形態では、階調削減画像の階調数=256である。従って、階調値ヒストグラム推定手段20は、階調値=0,1,2,3,・・・,255の画素数を示す階調削減画像ヒストグラム90を算出する。

0032

そして、図3に示すように、階調値ヒストグラム推定手段20は、算出した階調削減画像ヒストグラム90の階調値に復元倍率を乗じて、階調値ヒストグラム91の復元階調値を算出する。本実施形態では、復元倍率が4であり、階調削減画像ヒストグラム90の階調値=0,1,2,3,・・・,255である。従って、階調値ヒストグラム推定手段20は、階調値ヒストグラム91の復元階調値=0,4,8,12,・・・,1020を算出する。このとき、階調値ヒストグラム91の画素数(縦軸)は、図2の階調削減画像ヒストグラム90と同じ値になる。つまり、図2の符号α0,α1,α2,α3における階調値(横軸)を4倍したものが、図3の符号α0,α1,α2,α3となる。

0033

さらに、階調値ヒストグラム推定手段20は、一般的な画像で各画素の階調値が滑らかに連続する性質を利用して、最小二乗法により中間階調値の画素数を推定(算出)する。図3では、中間階調値は、復元階調値0,4の間にある1〜3と、復元階調値4,8の間にある5〜7と、復元階調値8,12の間にある9〜11とになる。まず、階調値ヒストグラム推定手段20は、最小二乗法を用いて、復元階調値0,4の間にある中間階調値1〜3の画素数を推定する。具体的には、階調値ヒストグラム推定手段20は、階調値ヒストグラム91で復元階調値=0,4の画素数を結ぶように、最小二乗直線β1を引く。すなわち、最小二乗直線β1は、復元階調値=0,4の間にある中間階調値=1〜3の画素数を推定したものになる。従って、階調値ヒストグラム推定手段20は、この最小二乗直線β1が示す値を中間階調値=1〜3の画素数として推定する。その後、階調値ヒストグラム推定手段20は、最小二乗直線β1と同様に最小二乗直線β2,β3を引いて、中間階調値=5〜7,9〜11の画素数を求め、階調値ヒストグラム91を推定する。
なお、階調値ヒストグラム推定手段20は、全ての階調値で画素数を推定することは言うまでもない。

0034

<中間階調復元画像生成手段>
図1戻り、階調復元装置1の構成について説明を続ける。
中間階調復元画像生成手段30は、階調削減画像で同一階調値の画素について階調重み情報による並び順を算出する。そして、中間階調復元画像生成手段30は、階調値ヒストグラムを参照して、同一階調値の画素数と、同一階調値に対応する復元階調値及び中間階調値の画素数の割合とに基づいて、算出した並び順で同一階調値の画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てた中間階調復元画像を生成するものである。このため、中間階調復元画像生成手段30は、階調値位置情報生成手段31と、周辺階調重み情報検出手段33と、中間階調値復元手段35とを備える。

0035

まず、中間階調復元画像生成手段30の入出力について説明する。
この中間階調復元画像生成手段30は、階調削減画像と、周辺階調重み情報と、階調数情報と、階調値ヒストグラムとが入力される。
また、中間階調復元画像生成手段30は、生成した中間階調復元画像を外部に出力する。

0036

次に、図4図5を参照し、中間階調復元画像生成手段30が備える各手段の処理について説明する。
中間階調復元画像生成手段30は、入力された階調数情報93を参照し、階調削減画像92の最小階調値(例えば、0)から最大階調値(例えば、255)までを順に指定階調値(同一階調値)として指定し、中間階調復元画像生成手段30の各手段が、指定階調値の画素に対して処理を行う。

0037

以下、説明を簡易にするために、指定階調値=32であり、階調削減画像92に指定階調値=32の画素が100個含まれることとする。従って、図4に示すように、復元階調値は、指定階調値=32に復元倍率=4を乗じた128となる。また、中間階調値は、復元階調値=128を基準として、復元倍率=4の階調値だけ前後する127,129,130となる。つまり、階調削減画像92での指定階調値=32には、中間階調復元画像94での階調値127〜130が対応する。

0038

また、図4の階調値ヒストグラム91では、階調値=127の画素数が19であり、階調値=128の画素数が29であり、階調値=129の画素数が27であり、階調値=130の画素数が25であることとする(階調値127〜130で画素数の合計が100)。

0039

図5では、エッジEgの付近に着目し、各画素の階調値を5,8,32といった数値で表し、指定階調値=32の画素を符号a,b,c,dで図示した(丸付きの数値)。
また、100個存在する指定階調値=32の画素のうち、4個の画素a,b,c,dに着目して説明する。

0040

階調値位置情報生成手段31は、図5(a)に示すように、階調削減画像92から、指定階調値=32の画素a,b,c,dを検出するものである。そして、階調値位置情報生成手段31は、検出した画素a,b,c,dの位置情報(画素座標)を生成して、周辺階調重み情報検出手段33に出力する。

0041

周辺階調重み情報検出手段33は、図5(b)に示すように、入力された全画素分の周辺階調重み情報93から、位置情報で特定される画素a,b,c,dの重み付き階調値=33,37,34,28を抽出する。そして、周辺階調重み情報検出手段33は、画素a,b,c,dの位置情報及び重み付き階調値(周辺階調重み情報)を、中間階調値復元手段35に出力する。

0042

中間階調値復元手段35は、図5(b)に示すように、階調削減画像92で指定階調値=32の画素a,b,c,dについて、重み付き階調値による並び順を算出するものである。つまり、中間階調値復元手段35は、100個存在する指定階調値=32の画素を重み付き階調値の昇順並び替えて、各画素の並び順を算出する。図5(b)では、画素a,b,c,dの並び順を上付き数値で図示し、画素aが42番目であり、画素bが87番目であり、画素cが63番目であり、画素dが31番目となっている。

0043

また、中間階調値復元手段35は、図5(c)に示すように、図4の階調値ヒストグラム91を参照して、重み付き階調値の並び順で、指定階調値=32の画素a,b,c,dに復元階調値=128又は中間階調値=127,129,130を割り当てる。前記したように、指定階調値=32の画素は、合計100個である。また、図4の階調値ヒストグラム91において、階調値が127,128,129,130となる画素数の割合は、19:29:27:25となっている。このため、中間階調値復元手段35は、100個存在する指定階調値=32の画素に対し、重み付き階調値の昇順で、19個の画素に中間階調値=127、29個の画素に復元階調値=128、27個の画素に中間階調値=129、25個の画素に中間階調値=130をそれぞれ割り当てる。従って、画素a,b,c,dは、それぞれ、階調値=128,130,129,128が割り当てられる。

0044

その後、中間階調復元画像生成手段30の各手段は、図5の処理を全ての指定階調値の画素に対して行い、全ての画素に階調値=0〜1023を割り当てた中間階調復元画像94を生成する。

0045

[階調復元装置の動作]
図6を参照し、階調復元装置1の動作について、説明する(適宜図1参照)。
階調復元装置1は、周辺階調重み情報生成手段10によって、階調削減画像にエッジ保存型フィルタを適用することで、周辺階調重み情報を生成する(ステップS1)。

0046

階調復元装置1は、階調値ヒストグラム推定手段20によって、階調削減画像ヒストグラムを算出する。また、階調復元装置1は、階調値ヒストグラム推定手段20によって、復元階調値を算出し、中間階調値を推定し、階調値ヒストグラムを推定する(ステップS2)。

0047

階調復元装置1は、中間階調復元画像生成手段30によって、中間階調復元画像を生成する。
階調値位置情報生成手段31は、階調削減画像から、指定階調値を有する画素を検出し、検出した画素の位置情報を生成する(ステップS3)。
周辺階調重み情報検出手段33は、全ての画素の周辺階調重み情報から、位置情報で特定される画素の重み付き階調値を抽出する(ステップS4)。
中間階調値復元手段35は、階調削減画像で指定階調値を有する画素について、重み付き階調値による並び順を算出し、階調値ヒストグラムを参照して、重み付き階調値の並び順で指定階調値の画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てる(ステップS5)。

0048

以上のように、本発明の第1実施形態に係る階調復元装置1は、階調の空間連続性が考慮された階調重み情報を生成すると共に、この重み付き階調値の並び順で、各画素に復元階調値又は中間階調値を割り当てるため、中間階調値を正確に復元することができる。

0049

さらに、階調復元装置1は、式(1)のガウシアンフィルタにより、階調重み情報に階調の空間連続性をより正確に反映させるため、中間階調値の正確性をより向上させることができる。

0050

さらに、階調復元装置1は、一般的な画像で各画素の階調値が滑らかに連続する性質を利用して、最小二乗法により中間階調値の画素数を推定する。このため、階調復元装置1は、階調値ヒストグラムにおいて、中間階調値の画素数が滑らかに連続し、中間階調値の正確性をより向上させることができる。

0051

ここで、超高精細画像は、画素密度が細かいため、通常の精細度を有する画像で空間周波数が高い箇所の階調値が、中間階調値となる可能性が高くなる。このため、階調復元装置1は、超高精細画像に対して特に効果を発揮する。

0052

(第2実施形態)
図7を参照し、本発明の第2実施形態に係る階調復元装置1Aについて、第1実施形態と異なる点を説明する。
図7に示すように、階調復元装置1Aは、図1の階調値ヒストグラム推定手段20の代わりに、階調値ヒストグラム生成手段(ヒストグラム算出手段)20Aを備える。
この階調値ヒストグラム生成手段20Aは、中間階調値を復元階調値と同じ値としてコピー(算出)する点が、図1の階調値ヒストグラム推定手段20と異なる。

0053

<階調値ヒストグラム生成手段>
図8を参照し、階調値ヒストグラム生成手段20Aの処理について説明する(適宜図7参照)。
階調値ヒストグラム生成手段20Aは、図1の階調値ヒストグラム推定手段20と同様、階調削減画像ヒストグラム90(図2)を算出し、復元階調値を算出する。つまり、図2の符号α0,α1,α2,α3における階調値を4倍したものが、図8の符号α0,α1,α2,α3となる。

0054

また、図8に示すように、階調値ヒストグラム生成手段20Aは、中間階調値を復元階調値と同じ値としてコピー(算出)する。例えば、復元階調値4を基準として、復元倍率=4の階調値だけ前後する中間階調値=3,5,6に着目する。この場合、階調値ヒストグラム生成手段20Aは、復元階調値4の画素数を中間階調値=3,5,6の画素数としてコピーする。つまり、階調値ヒストグラム91Aでは、階調値=3〜6の画素数が同じ値となる。

0055

これと同様、階調値ヒストグラム生成手段20Aは、復元階調値=8の画素数を中間階調値=7,9,10の画素数としてコピーし、復元階調値=12の画素数を中間階調値=11,13,14の画素数としてコピーする。このようにして、階調値ヒストグラム生成手段20Aは、全ての階調値の画素数を示す階調値ヒストグラム91Aを生成する。
なお、階調値ヒストグラム生成手段20Aは、階調値ヒストグラム91Aに負の階調値が存在しないため、復元階調値0の画素数を中間階調値1,2の画素数としてコピーする。

0056

以上のように、本発明の第2実施形態に係る階調復元装置1Aは、第1実施形態と同様、中間階調値を正確に復元することができる。さらに、階調復元装置1Aは、階調値ヒストグラム生成手段20Aが簡易な演算処理で階調値ヒストグラムを生成するため、演算処理の高速化を図ることができる。

0057

以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例を以下に示す。

0058

(変形例1)
各実施形態では、式(1)のガウシアンフィルタを用いることとして説明したが、本発明のエッジ保存型フィルタは、これに限定されない。
つまり、周辺階調重み情報生成手段10は、エッジ保存型フィルタとして、下記の式(2)で定義されたモノラテラル(monolateral)なガウシアンフィルタを用いることもできる。この式(2)は、式(1)から輝度距離D2に関する項を削除したものである。

0059

0060

<中間階調復元画像の比較>
式(2)のガウシアンフィルタを用いた場合でも、中間階調復元画像生成手段30の各手段は、第1実施形態と同様の処理により、中間階調復元画像94Aを生成する。しかし、生成した中間階調復元画像94Aは、式(1)及び式(2)のようにガウシアンフィルタが異なるため、中間階調復元画像94と異なる階調値を有することになる。そこで、図9を参照し、式(1)及び式(2)のガウシアンフィルタで生成した中間階調復元画像の相違について、説明する(適宜図1図5参照)。

0061

階調値位置情報生成手段31は、図9(a)に示すように、階調削減画像92から、指定階調値=32の画素a,b,c,dを検出する。この処理結果は、図5(a)と何ら変わることがない。

0062

周辺階調重み情報検出手段33は、図9(b)に示すように、全ての画素の周辺階調重み情報93Aから、画素a,b,c,dの重み付き階調値33,34,33,19を抽出する。つまり、図5(b)及び図9(b)では、式(1)及び式(2)のようにガウシアンフィルタが異なるため、画素a,b,c,dの重み付き階調値が異なっている。

0063

中間階調値復元手段35は、図9(b)に示すように、画素a,b,c,dについて、重み付き階調値の並び順を算出し、重み付き階調値の並び順で画素a,b,c,dに復元階調値=128又は中間階調値=127,129,130を割り当てる。図9(b)では、画素aが36番目であり、画素bが65番目であり、画素cが37番目であり、画素dが4番目である。従って、画素a,b,c,dは、それぞれ、階調値128,129,129,127が割り当てられる。

0064

ここで、図5(c)の中間階調復元画像94では、画素b,c,dの階調値=130,129,128である。一方、図9(c)の中間階調復元画像94Aでは、画素b,c,dの階調値=129,128,127である。つまり、画素b,c,dの階調値は、中間階調復元画像94が中間階調復元画像94Aよりも高く、エッジEgの右側に位置する画素の階調値との差もより大きくなる。以上より、中間階調復元画像94AではエッジEgが十分に鮮明であり、中間階調復元画像94ではエッジEgが極めて鮮明になることがわかる。

0065

(その他変形例)
各実施形態では、階調を線形的に復元することとして説明したが、本発明は、これに限定されない。
つまり、階調復元装置1,1Aは、ロイド−マックス(Lloyd-max)法等の非線形量子化を行うことができる。この場合、階調復元装置1,1Aは、階調削減画像の階調値と、中間階調復元画像の階調値との対応関係を示すコードブックを予め記憶し、このコードブックを参照して、復元する中間階調値の範囲を決定すればよい。

0066

各実施形態では、階調値ヒストグラム推定手段20又は階調値ヒストグラム生成手段20Aの何れか一方を備えることとして説明したが、本発明は、これに限定されない。つまり、本発明に係る階調復元装置は、階調値ヒストグラム推定手段20及び階調値ヒストグラム生成手段20Aの両方を備え、何れの手段により階調値ヒストグラムを算出するか手動で設定してもよい。

0067

1,1A階調復元装置
10周辺階調重み情報生成手段(階調重み情報生成手段)
20階調値ヒストグラム推定手段(ヒストグラム算出手段)
20A 階調値ヒストグラム生成手段(ヒストグラム算出手段)
30中間階調復元画像生成手段
31 階調値位置情報生成手段
33 周辺階調重み情報検出手段
35中間階調値復元手段

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