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技術 コンバインの穀粒排出構造

出願人 株式会社クボタ
発明者 小宮良介永田哲治
出願日 2012年4月27日 (8年7ヶ月経過) 出願番号 2012-103782
公開日 2013年11月14日 (7年1ヶ月経過) 公開番号 2013-230111
状態 未査定
技術分野 脱穀機要素4(籾処理)
主要キーワード 長尺状態 案内終端 受止部材 補助シュート 排出箇所 延出部材 保形部材 起伏方向
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年11月14日)のものです。
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図面 (20)

課題

穀粒排出装置の構成の簡素化などを図りながら、穀粒タンク貯留した穀粒の穀粒排出装置による機外への排出を良好に行えるようにする。

解決手段

穀粒タンクに貯留した穀粒を機外に排出する穀粒排出装置12を備えたコンバイン穀粒排出構造において、穀粒排出装置12に、穀粒タンク11内の穀粒を揚送して上部の排出口から排出する揚送コンベヤ16と、排出口から排出された穀粒を機体外方流下案内する排出シュート17とを備え、排出シュート17を穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した。

概要

背景

コンバイン穀粒排出構造としては、例えば、穀粒排出装置に、グレンタンク穀粒タンク)の底部に前後向き配備した排出スクリュと、グレンタンクから後方に突出した排出スクリュの後端部に下端部を連接したスクリュ搬送式の縦オーガと、縦オーガの上端部に一端部を連接したスクリュ搬送式の横オーガとを、それらの連動駆動が可能な状態で、かつ、横オーガの縦オーガとの連結部を基点にした旋回操作起伏揺動操作とが可能な状態に装備し、又、横オーガを旋回駆動する旋回モータと横オーガを揺動駆動する油圧シリンダとを備えて、グレンタンクに貯留した穀粒を、横オーガの他端部(延出端部)に形成した排出口から機外の任意の排出箇所に排出するように構成したものがある(例えば特許文献1参照)。

概要

穀粒排出装置の構成の簡素化などをりながら、穀粒タンクに貯留した穀粒の穀粒排出装置による機外への排出を良好に行えるようにする。穀粒タンクに貯留した穀粒を機外に排出する穀粒排出装置12を備えたコンバインの穀粒排出構造において、穀粒排出装置12に、穀粒タンク11内の穀粒を揚送して上部の排出口から排出する揚送コンベヤ16と、排出口から排出された穀粒を機体外方流下案内する排出シュート17とを備え、排出シュート17を穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した。

目的

本発明の目的は、穀粒排出装置の構成の簡素化などを図りながら、穀粒タンクに貯留した穀粒の穀粒排出装置による機外への排出を良好に行えるようにすることにある

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

穀粒タンク貯留した穀粒機外に排出する穀粒排出装置を備えたコンバイン穀粒排出構造において、前記穀粒排出装置に、穀粒タンク内の穀粒を揚送して上部の排出口から排出する揚送コンベヤと、前記排出口から排出された穀粒を機体外方流下案内する排出シュートとを備え、前記排出シュートを穀粒案内方向に長さ調節可能に構成したコンバインの穀粒排出構造。

請求項2

前記排出シュートに、前記排出シュートの穀粒案内方向上手側を構成する上手側シュート部と、前記排出シュートの穀粒案内方向下手側を構成する下手側シュート部とを備え、前記下手側シュート部を、前記上手側シュート部に、前記上手側シュート部の穀粒案内方向下手側に連接する作用位置と連接しない非作用位置とに揺動切り換え可能に連結することにより、前記排出シュートを穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した請求項1に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項3

前記下手側シュート部を、上昇揺動により前記非作用位置に位置し、かつ、下降揺動により前記作用位置に位置するように構成するとともに、前記上手側シュート部と前記下手側シュート部とを、底板と前記底板から立ち上がる一対の側板とを備える溝型に形成して、前記非作用位置においては前記上手側シュート部に対して前記下手側シュート部が上方から嵌合するように構成した請求項2に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項4

前記非作用位置においては前記下手側シュート部が前記上手側シュート部に対して上方から覆い重なる状態で外嵌するように構成した請求項3に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項5

前記下手側シュート部に、前記非作用位置においては前記一対の側板に沿って垂下する垂下姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離を前記排出シュートの排出幅に設定し、かつ、前記作用位置においては一方の側板から他方の側板に向けて他方の側板側ほど下方に位置する状態に傾斜する傾斜姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離よりも短い長さを前記排出シュートの排出幅に設定する案内板を備えた請求項3又は4に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項6

前記下手側シュート部の前記非作用位置から前記作用位置への揺動切り換えに伴って前記案内板が前記垂下姿勢から前記傾斜姿勢に切り換わり、前記下手側シュート部の前記作用位置から前記非作用位置への揺動切り換えに伴って前記案内板が前記傾斜姿勢から前記垂下姿勢に切り換わるように構成した請求項5に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項7

前記下手側シュート部を前記作用位置にて受け止めるストッパを前記上手側シュート部に備えた請求項2〜6のいずれか一つに記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項8

前記排出シュートに、前記排出シュートの穀粒案内方向上手側を構成する上手側シュート部と、前記排出シュートの穀粒案内方向下手側を構成する下手側シュート部とを備え、前記下手側シュート部を、前記上手側シュート部に対して、前記上手側シュート部の穀粒案内方向下手側に連接する作用位置に装着する状態と装着しない状態とに着脱可能に構成することにより、前記排出シュートを穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した請求項1に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項9

前記下手側シュート部を、前記上手側シュート部に対して、前記上手側シュート部の穀粒案内方向下手側に連接しない非作用位置と前記作用位置とに付け替え可能に構成した請求項8に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項10

前記上手側シュート部と前記下手側シュート部とを、底板と前記底板から立ち上がる一対の側板とを備える溝型に形成して、前記非作用位置においては前記上手側シュート部に対して前記下手側シュート部が嵌合するように構成した請求項9に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項11

前記非作用位置においては前記下手側シュート部が前記上手側シュート部に対して覆い重なる状態で外嵌するように構成した請求項10に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項12

前記下手側シュート部を、その排出幅が前記上手側シュート部の排出幅よりも狭くなるように構成した請求項8〜10のいずれか一つに記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項13

前記下手側シュート部に、前記非作用位置においては前記一対の側板に沿って垂下する垂下姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離を前記排出シュートの排出幅に設定し、かつ、前記作用位置においては一方の側板から他方の側板に向けて他方の側板側ほど下方に位置する状態に傾斜する傾斜姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離よりも短い長さを前記排出シュートの排出幅に設定する案内板を備えた請求項10又は11に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項14

前記下手側シュート部の前記非作用位置から前記作用位置への付け替えに伴って前記案内板が前記垂下姿勢から前記傾斜姿勢に切り換わり、前記下手側シュート部の前記作用位置から前記非作用位置への付け替えに伴って前記案内板が前記傾斜姿勢から前記垂下姿勢に切り換わるように構成した請求項13に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項15

前記排出シュートに、その穀粒案内方向の終端部を形成する終端シュート部を備え、かつ、前記終端シュート部を可撓性を有するように構成した請求項1〜14のいずれか一つに記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項16

前記穀粒排出装置に、前記排出シュートの穀粒案内方向上手側端部を支持する横向きの支軸支点にして前記排出シュートの傾斜角を変更する傾斜角変更機構を備えた請求項1〜15のいずれか一つに記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項17

前記傾斜角変更機構を、傾斜角設定用の複数の凹部を備えた受止部材と、前記複数の凹部に択一的に係入する係合部を備えた突っ張り部材とから構成し、前記揚送コンベヤと前記排出シュートの底板とのいずれか一方に前記受止部材を装備し、他方に前記突っ張り部材を揺動可能に装備した請求項16に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項18

前記傾斜角変更機構に、前記突っ張り部材を前記受止部材に向けて係合付勢する付勢手段を備えた請求項17に記載のコンバインの穀粒排出構造。

請求項19

少なくとも前記排出シュートの上部側を、底板と前記底板から立ち上がる一対の側板とからなる溝型に形成し、前記穀粒排出装置に、前記揚送コンベヤの上部から前記排出シュートにわたって前記排出シュートの上部側を上方から覆うカバー開閉可能に備えた請求項1〜18のいずれか一つに記載のコンバインの穀粒排出構造。

技術分野

0001

本発明は、穀粒タンク貯留した穀粒機外に排出する穀粒排出装置を備えたコンバイン穀粒排出構造に関する。

背景技術

0002

コンバインの穀粒排出構造としては、例えば、穀粒排出装置に、グレンタンク(穀粒タンク)の底部に前後向き配備した排出スクリュと、グレンタンクから後方に突出した排出スクリュの後端部に下端部を連接したスクリュ搬送式の縦オーガと、縦オーガの上端部に一端部を連接したスクリュ搬送式の横オーガとを、それらの連動駆動が可能な状態で、かつ、横オーガの縦オーガとの連結部を基点にした旋回操作起伏揺動操作とが可能な状態に装備し、又、横オーガを旋回駆動する旋回モータと横オーガを揺動駆動する油圧シリンダとを備えて、グレンタンクに貯留した穀粒を、横オーガの他端部(延出端部)に形成した排出口から機外の任意の排出箇所に排出するように構成したものがある(例えば特許文献1参照)。

先行技術

0003

特開2011−67110号公報(段落番号0018、0019〜0022、図1、2)

発明が解決しようとする課題

0004

上記の構成では、穀粒排出箇所の選択の自由度を高めるために、穀粒排出装置に、縦オーガで揚送した穀粒を横方向に搬送する横オーガ、横オーガによる穀粒の搬送方向の変更を可能にする旋回モータ、及び、横オーガの排出口から排出する穀粒の排出高さの変更を可能にする油圧シリンダ、などを備えることから、穀粒排出装置が部品点数の多い構造が複雑で大掛かりなものとなっている。そのため、穀粒排出装置を装備する上において手間やコストがかかる上に穀粒排出装置の重量が嵩むようになっていた。

0005

しかも、穀粒の排出を行わない作業走行時や移動走行時などにおいては、縦オーガの上端部から延出する横オーガを予め設定した格納位置にて固定保持する必要があり、そのためには、横オーガの延出端側を格納位置にて支持する支持部材機体に立設装備する必要があることから、穀粒排出装置を装備する上において更に手間やコストがかかるようになっていた。

0006

本発明の目的は、穀粒排出装置の構成の簡素化などを図りながら、穀粒タンクに貯留した穀粒の穀粒排出装置による機外への排出を良好に行えるようにすることにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明の請求項1に係る発明は、穀粒タンクに貯留した穀粒を機外に排出する穀粒排出装置を備えたコンバインの穀粒排出構造において、
前記穀粒排出装置に、穀粒タンク内の穀粒を揚送して上部の排出口から排出する揚送コンベヤと、前記排出口から排出された穀粒を機体外方流下案内する排出シュートとを備え、
前記排出シュートを穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した。

0008

上記の発明では、穀粒タンク内の穀粒を機外の所定位置に排出する場合には、穀粒タンク内の穀粒を揚送コンベヤによって揚送することにより、その揚送した穀粒を上部の排出口から排出することができ、排出した穀粒を排出シュートによって機体外方の所定の排出箇所に流下案内することができる。つまり、揚送コンベヤからの穀粒を横方向に搬送する横オーガ、横オーガを旋回駆動する旋回モータ、及び、横オーガを起伏方向に揺動駆動する油圧シリンダ、などを備えることなく、穀粒タンク内の穀粒を機外の所定位置に排出することができる。

0009

又、排出シュートを採用したことにより、横オーガを採用した場合に装備する必要があった横オーガを格納位置にて支持するための支持構造を不要にすることができる。

0010

しかも、排出シュートは、その穀粒案内方向の長さ(案内長さ)が調節可能であることから、例えば、トラック荷台などの高所の穀粒排出箇所に対して穀粒を排出する場合には、排出シュートの案内長さを短くすることにより、高所の穀粒排出箇所に対応させることができる。これにより、高所の穀粒排出箇所に対する穀粒の排出を無理なく良好に行うことができる。

0011

又、排出シュートからの穀粒を籾袋などに詰め込む袋取りを行う場合には、排出シュートの案内長さを長くすることにより、排出シュートの案内終端部を手元高さ位置に位置させることができる。これにより、排出シュートからの穀粒の袋取りを無理なく簡便に行うことができ、袋取りに要する労力を軽減させることができる。

0012

従って、穀粒排出装置の構成の簡素化、軽量化、及びコストの削減などを図りながら、穀粒タンクに貯留した穀粒の穀粒排出装置による機外への排出を、穀粒排出箇所に適した状態で良好に行うことができる。

0013

本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の発明において、
前記排出シュートに、前記排出シュートの穀粒案内方向上手側を構成する上手側シュート部と、前記排出シュートの穀粒案内方向下手側を構成する下手側シュート部とを備え、
前記下手側シュート部を、前記上手側シュート部に、前記上手側シュート部の穀粒案内方向下手側に連接する作用位置と連接しない非作用位置とに揺動切り換え可能に連結することにより、前記排出シュートを穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した。

0014

上記の発明では、上手側シュート部に対する下手側シュート部の揺動操作によって、排出シュートの案内長さを簡便に切り換えることができる。

0015

又、排出シュートの長さ調節を下手側シュート部の着脱で行うように構成した場合に招く虞のある下手側シュート部の未使用時における紛失を未然に回避することができる。

0016

従って、排出シュートの長さ調節操作における操作性の向上、及び、下手側シュート部の管理の容易化を図ることができる。

0017

本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項2に記載の発明において、
前記下手側シュート部を、上昇揺動により前記非作用位置に位置し、かつ、下降揺動により前記作用位置に位置するように構成するとともに、前記上手側シュート部と前記下手側シュート部とを、底板と前記底板から立ち上がる一対の側板とを備える溝型に形成して、前記非作用位置においては前記上手側シュート部に対して前記下手側シュート部が上方から嵌合するように構成した。

0018

上記の発明では、下手側シュート部の非作用位置を、例えば、下手側シュート部が上手側シュート部に対して上手側シュート部の上下又は横側に隣接する位置に設定する場合には、上手側シュート部の周辺において確保する必要があった下手側シュート部の収納空間を不要にすることができる。又、排出シュートの案内長さを短くした場合には、上手側シュート部と下手側シュート部とが嵌合することにより、排出シュートをコンパクトにすることができる。

0019

更に、下手側シュート部を作用位置に切り換えて排出シュートの案内長さを長くした場合には、排出シュートがその全長にわたって溝型になることから、例えば、排出シュートの案内長さを長くする袋取りの最中に排出シュートにおいて穀粒の詰まりが生じた場合には、その詰まりを目視で早期に発見することができ、又、詰まった穀粒を排出シュートの開放部分から差し入れた手で排出シュートの下方に向けて容易に掻き流すことができる。

0020

従って、穀粒排出装置の小型化を図れる上に、排出シュートの案内長さを長くした袋取りなどにおける作業効率の向上を図ることができる。

0021

本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項3に記載の発明において、
前記非作用位置においては前記下手側シュート部が前記上手側シュート部に対して上方から覆い重なる状態で外嵌するように構成した。

0022

上記の発明では、下手側シュート部の作用位置と非作用位置とにかかわらず、下手側シュート部の一対の側板が上手側シュート部の一対の側板の横外側に位置することから、下手側シュート部の一対の側板が上手側シュート部の一対の側板の内側に位置する場合に生じる虞のある、上手側シュート部の側板と下手側シュート部の側板との隙間からの穀粒の漏れ出しなどを防止することができる。

0023

従って、穀粒の漏れ出しによる穀粒回収率の低下を防止することができる。

0024

本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項3又は4に記載の発明において、
前記下手側シュート部に、前記非作用位置においては前記一対の側板に沿って垂下する垂下姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離を前記排出シュートの排出幅に設定し、かつ、前記作用位置においては一方の側板から他方の側板に向けて他方の側板側ほど下方に位置する状態に傾斜する傾斜姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離よりも短い長さを前記排出シュートの排出幅に設定する案内板を備えた。

0025

上記の発明では、例えば、トラックの荷台などに穀粒を排出するために下手側シュート部を非作用位置に切り換えて排出シュートの案内長さを短くした場合には、案内板を垂下姿勢に維持することができ、排出シュートの排出幅をトラックの荷台などへの穀粒の排出に適した幅広にすることができる。これにより、トラックの荷台などへの穀粒の排出を促進させることができる。

0026

又、排出シュートからの穀粒を袋取りするために下手側シュート部を作用位置に切り換えて排出シュートの案内長さを長くした場合には、案内板を傾斜姿勢に維持することができ、排出シュートの排出幅を穀粒の袋取りに適した幅狭にすることができる。これにより、穀粒の袋取りが行い易くなる。

0027

従って、トラックの荷台などに穀粒を排出する際の作業効率の向上と、穀粒を袋取りする際の作業性の向上とを両立させることができる。

0028

本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項5に記載の発明において、
前記下手側シュート部の前記非作用位置から前記作用位置への揺動切り換えに伴って前記案内板が前記垂下姿勢から前記傾斜姿勢に切り換わり、前記下手側シュート部の前記作用位置から前記非作用位置への揺動切り換えに伴って前記案内板が前記傾斜姿勢から前記垂下姿勢に切り換わるように構成した。

0029

上記の発明では、手動による案内板の姿勢切り換え操作を不要にすることができる。

0030

従って、排出シュートを、トラックの荷台などへの穀粒の排出に適した状態と穀粒の袋取りに適した状態とに切り換える際の操作性の向上を図ることができる。

0031

本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項2〜6のいずれか一つに記載の発明において、
前記下手側シュート部を前記作用位置にて受け止めるストッパを前記上手側シュート部に備えた。

0032

上記の発明では、下手側シュート部を作用位置に安定した状態で位置させることができる。

0033

本発明の請求項8に係る発明は、上記請求項1に記載の発明において、
前記排出シュートに、前記排出シュートの穀粒案内方向上手側を構成する上手側シュート部と、前記排出シュートの穀粒案内方向下手側を構成する下手側シュート部とを備え、
前記下手側シュート部を、前記上手側シュート部に対して、前記上手側シュート部の穀粒案内方向下手側に連接する作用位置に装着する状態と装着しない状態とに着脱可能に構成することにより、前記排出シュートを穀粒案内方向に長さ調節可能に構成した。

0034

上記の発明では、上手側シュート部に対する下手側シュート部の着脱によって、排出シュートの案内長さを切り換えることができる。これにより、排出シュートの長さ調節を上手側シュート部に対する下手側シュート部の揺動で行う場合には排出シュートの周辺において確保する必要のある下手側シュート部の揺動操作領域を不要にすることができる。

0035

従って、コンバイン全体としての小型化などを図ることができ、又、排出シュートの長さ調節時に下手側シュート部が他物に接触する不都合を回避し易くなる。

0036

本発明の請求項9に係る発明は、上記請求項8に記載の発明において、
前記下手側シュート部を、前記上手側シュート部に対して、前記上手側シュート部の穀粒案内方向下手側に連接しない非作用位置と前記作用位置とに付け替え可能に構成した。

0037

上記の発明では、下手側シュート部を使用しない場合には、下手側シュート部を非作用位置にて保管することができる。これにより、下手側シュート部の未使用時における紛失を回避し易くなる。

0038

従って、下手側シュート部の未使用時の管理を容易にすることができる。

0039

本発明の請求項10に係る発明は、上記請求項9に記載の発明において、
前記上手側シュート部と前記下手側シュート部とを、底板と前記底板から立ち上がる一対の側板とを備える溝型に形成して、前記非作用位置においては前記上手側シュート部に対して前記下手側シュート部が嵌合するように構成した。

0040

上記の発明では、下手側シュート部を非作用位置に位置させて排出シュートの案内長さを短くした場合には、上手側シュート部と下手側シュート部とが嵌合することにより、排出シュートをコンパクトにすることができる。

0041

又、下手側シュート部を作用位置に位置させて排出シュートの案内長さを長くした場合には、排出シュートがその全長にわたって溝型になることから、例えば、排出シュートの案内長さを長くする袋取りの最中に排出シュートにおいて穀粒の詰まりが生じた場合には、その詰まりを目視で早期に発見することができ、しかも、詰まった穀粒を排出シュートの開放部分から差し入れた手で排出シュートの下方に向けて容易に掻き流すことができる。

0042

従って、排出シュートの案内長さを短くした場合における穀粒排出装置の小型化を図れる上に、排出シュートの案内長さを長くした袋取りなどにおける作業効率の向上を図ることができる。

0043

本発明の請求項11に係る発明は、上記請求項10に記載の発明において、
前記非作用位置においては前記下手側シュート部が前記上手側シュート部に対して覆い重なる状態で外嵌するように構成した。

0044

上記の発明では、下手側シュート部の作用位置と非作用位置とにかかわらず、下手側シュート部の一対の側板が上手側シュート部の一対の側板の横外側に位置することから、下手側シュート部の一対の側板が上手側シュート部の一対の側板の内側に位置する場合に生じる虞のある、上手側シュート部の側板と下手側シュート部の側板との隙間からの穀粒の漏れ出しなどを防止することができる。

0045

従って、穀粒の漏れ出しによる穀粒回収率の低下を防止することができる。

0046

本発明の請求項12に係る発明は、上記請求項8〜10のいずれか一つに記載の発明において、
前記下手側シュート部を、その排出幅が前記上手側シュート部の排出幅よりも狭くなるように構成した。

0047

上記の発明では、下手側シュート部を非作用位置に位置させて排出シュートの案内長さを短くした場合には、上手側シュート部の排出幅が排出シュートの排出幅となることにより、排出シュートの排出幅を広くすることができる。又、下手側シュート部を作用位置に位置させて排出シュートの案内長さを長くした場合には、下手側シュート部の排出幅が排出シュートの排出幅となることにより、排出シュートの排出幅を狭くすることができる。

0048

つまり、例えば、トラックの荷台などに穀粒を排出するために排出シュートの案内長さを短くした場合には、排出シュートの排出幅をトラックの荷台などへの穀粒の排出に適した幅広にすることができ、トラックの荷台などへの穀粒の排出を促進させることができる。又、排出シュートからの穀粒を袋取りするために排出シュートの案内長さを長くした場合には、排出シュートの排出幅を穀粒の袋取りに適した幅狭にすることができ、穀粒の袋取りが行い易くなる。

0049

従って、トラックの荷台などに穀粒を排出する際の作業効率の向上と、穀粒を袋取りする際の作業性の向上とを両立させることができる。

0050

本発明の請求項13に係る発明は、上記請求項10又は11に記載の発明において、
前記下手側シュート部に、前記非作用位置においては前記一対の側板に沿って垂下する垂下姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離を前記排出シュートの排出幅に設定し、かつ、前記作用位置においては一方の側板から他方の側板に向けて他方の側板側ほど下方に位置する状態に傾斜する傾斜姿勢を維持して前記一対の側板の離間距離よりも短い長さを前記排出シュートの排出幅に設定する案内板を備えた。

0051

上記の発明では、例えば、トラックの荷台などに穀粒を排出するために下手側シュート部を非作用位置に位置させて排出シュートの案内長さを短くした場合には、案内板を垂下姿勢に維持することができ、排出シュートの排出幅をトラックの荷台などへの穀粒の排出に適した幅広にすることができる。これにより、トラックの荷台などへの穀粒の排出を促進させることができる。

0052

又、排出シュートからの穀粒を袋取りするために下手側シュート部を作用位置に位置させて排出シュートの案内長さを長くした場合には、案内板を傾斜姿勢に維持することができ、排出シュートの排出幅を穀粒の袋取りに適した幅狭にすることができる。これにより、穀粒の袋取りが行い易くなる。

0053

従って、トラックの荷台などに穀粒を排出する際の作業効率の向上と、穀粒を袋取りする際の作業性の向上とを両立させることができる。

0054

本発明の請求項14に係る発明は、上記請求項13に記載の発明において、
前記下手側シュート部の前記非作用位置から前記作用位置への付け替えに伴って前記案内板が前記垂下姿勢から前記傾斜姿勢に切り換わり、前記下手側シュート部の前記作用位置から前記非作用位置への付け替えに伴って前記案内板が前記傾斜姿勢から前記垂下姿勢に切り換わるように構成した。

0055

上記の発明では、手動による案内板の姿勢切り換え操作を不要にすることができる。

0056

従って、排出シュートを、トラックの荷台などへの穀粒の排出に適した状態と穀粒の袋取りに適した状態とに切り換える際の操作性の向上を図ることができる。

0057

本発明の請求項15に係る発明は、上記請求項1〜14のいずれか一つに記載の発明において、
前記排出シュートに、その穀粒案内方向の終端部を形成する終端シュート部を備え、かつ、前記終端シュート部を可撓性を有するように構成した。

0058

上記の発明では、排出シュートの案内終端部が穀粒排出箇所の一例であるトラックの荷台などに接触しても、その接触に起因した排出シュート及びトラックの荷台などの損傷を防止することができる。

0059

又、排出シュートからの穀粒を袋取りする場合には、終端シュート部によって形成される排出シュートの案内終端部を籾袋の開口などに挿入することが可能な状態に容易に変形させることができる。その結果、穀粒を袋取りする際の作業の容易化を図ることができる。

0060

本発明の請求項16に係る発明は、上記請求項1〜15のいずれか一つに記載の発明において、
前記穀粒排出装置に、前記排出シュートの穀粒案内方向上手側端部を支持する横向きの支軸支点にして前記排出シュートの傾斜角を変更する傾斜角変更機構を備えた。

0061

上記の発明では、排出シュートの穀粒排出方向での長さ調節に加えて排出シュートの傾斜角を変更することにより、排出シュートの高さ方向での排出位置の変更をより細かく行える上に、排出シュートの傾斜角変更方向での排出位置の変更が可能になることから、排出シュートの排出位置を穀粒の排出箇所に対するより適切な位置に容易に設定変更することができる。その結果、穀粒の排出箇所にかかわらず排出シュートによる穀粒の排出を良好に行うことができる。

0062

又、排出シュートの傾斜角を変更することにより、排出シュートで流下案内される穀粒の流下速度を調節することができる。これにより、水分量などによって変化する穀粒の流動性に応じて排出シュートの傾斜角を変更することにより、穀粒の流下速度を適切な速度に調節することが可能になる。その結果、流動性の低下に起因した排出シュートでの穀粒詰まりの発生などを未然に回避し易くなり、排出シュートでの穀粒詰まりによる作業効率の低下を防止することができる。

0063

本発明の請求項17に係る発明は、上記請求項16に記載の発明において、
前記傾斜角変更機構を、傾斜角設定用の複数の凹部を備えた受止部材と、前記複数の凹部に択一的に係入する係合部を備えた突っ張り部材とから構成し、
前記揚送コンベヤと前記排出シュートの底板とのいずれか一方に前記受止部材を装備し、他方に前記突っ張り部材を揺動可能に装備した。

0064

上記の発明では、高価な油圧シリンダや電動シリンダなどのアクチュエータを使用しなくても、突っ張り部材の揺動操作によって排出シュートの傾斜角を容易に変更することができる。

0065

従って、コストの高騰などを招くことなく、排出シュートの傾斜角を変更する際の操作性を向上させることができる。

0066

本発明の請求項18に係る発明は、上記請求項17に記載の発明において、
前記傾斜角変更機構に、前記突っ張り部材を前記受止部材に向けて係合付勢する付勢手段を備えた。

0067

上記の発明では、付勢手段の作用よって、突っ張り部材の係合部を受止部材の凹部に係入する際の操作性を向上させることができる。又、突っ張り部材の係合部が受止部材の凹部に係入する突っ張り部材の受止部材に対する係合状態を安定的に維持することができる。

0068

本発明の請求項19に係る発明は、上記請求項1〜18のいずれか一つに記載の発明において、
少なくとも前記排出シュートの上部側を、底板と前記底板から立ち上がる一対の側板とからなる溝型に形成し、
前記穀粒排出装置に、前記揚送コンベヤの上部から前記排出シュートにわたって前記排出シュートの上部側を上方から覆うカバー開閉可能に備えた。

0069

上記の発明では、穀粒の排出中は、溝型に形成した排出シュートの上部側をカバーで覆うことにより、排出シュートの上部側において生じる虞のある上部側の開放部分からの穀粒の飛び出しを防止することができる。

0070

又、排出シュートの上部側において穀粒の詰まりが生じた場合には、カバーを開操作して排出シュート上部側の開放部分を開放することにより、排出シュートの上部側において詰まった穀粒を、上部側の開放部分から差し入れた掻き落とし用の用具などによって簡単に下方に掻き落とすことができる。

0071

従って、穀粒回収率及び作業効率の向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0072

自脱型コンバインの右側面図である。
自脱型コンバインの平面図である。
自脱型コンバインの背面図である。
第1実施形態での穀粒排出装置の構成を示す要部の右側面図である。
第1実施形態での穀粒排出装置の構成を示す要部の背面図である。
第1実施形態での穀粒排出装置の上部側の構成を示す要部の正面図である。
第1実施形態での穀粒排出装置の上部側の構成を示す分解斜視図である。
第1実施形態での穀粒排出装置の上部側の構成を示す斜視図である。
第1実施形態での穀粒排出装置の上部側の構成を示す縦断背面図(a)と排出シュートの底面側の構成を示す要部の斜視図(b)である。
第1実施形態において下手側シュート部を非作用位置に切り換えた状態を示す要部の斜視図(a)と要部の右側面図(b)と要部の背面図(c)である。
穀粒排出装置での案内杆の作用を示す要部の斜視図である。
穀粒排出装置での案内杆の作用を示す要部の横断平面図である。
穀粒排出装置に水平排出ガイドを装備した状態を示す要部の一部縦断背面図である。
穀粒タンクの構成を示す要部の斜視図(a)と要部の背面図(b)と要部の右側面図(c)である。
第2実施形態において下手側シュート部を非作用位置に位置させた状態を示す要部の横断平面図(a)と要部の右側面図(b)と要部の背面図(c)である。
第2実施形態での下手側シュート部及び終端シュート部の付け替え状態を示す要部の斜視図(a)〜(d)である。
第2実施形態において下手側シュート部を非作用位置に位置させた状態を示す要部の斜視図(a)と下手側シュート部を作用位置に位置させた状態を示す要部の斜視図(b)である。
排出シュートに複数の下手側シュート部を備えた別実施形態での下手側シュート部の切り換え状態を示す要部の背面図(a)〜(c)である。
第2実施形態の排出シュートに案内板を備えた別実施形態を示す要部の横断平面図(a)と要部の右側面図(b)と要部の背面図(c)である。
第2実施形態の排出シュートに案内板を備えた別実施形態での下手側シュート部及び終端シュート部の付け替え状態を示す要部の斜視図(a)〜(d)である。

実施例

0073

〔第1実施形態〕

0074

以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係るコンバインの穀粒排出構造を、コンバインの一例である自脱型コンバインに適用した第1実施形態を図面に基づいて説明する。

0075

図1〜3に示すように、本実施形態で例示する自脱型コンバインは、角パイプ材などの複数の鋼材を連結して機体フレーム1を構成している。機体フレーム1の下部には左右一対クローラ2を装備している。機体フレーム1における右半部の前側には、エンジン3を搭載するとともに搭乗運転部4を形成している。機体フレーム1における左側の前端部には、作業走行時に機体の前方に位置する収穫対象作物穀稈を刈り取って後方に搬送する刈取搬送装置5を、左右向きの支軸(図示せず)を支点にした昇降揺動操作が可能となるように連結装備している。機体フレーム1の左半部には、刈取搬送装置5が搬送した刈取穀稈を受け取って後方に搬送しながら刈取穀稈の着粒部に脱穀処理を施し、この脱穀処理で得た処理物選別処理を施す脱穀装置6を搭載している。脱穀装置6における上側の後部には、脱穀処理後の脱粒穀稈を脱穀装置6の挟持搬送機構7から受け取って脱穀装置6の上部後方に搬送する脱粒穀稈搬送装置8を配備している。脱穀装置6における下側の後端部には、脱粒穀稈搬送装置8が搬送した脱粒穀稈の細断排出を可能にする細断装置9を連結装備している。機体フレーム1における右半部の後側には、脱穀装置6からスクリュ揚送式の供給コンベヤ10を介して揚送搬出した穀粒を貯留する板金製の穀粒タンク11を搭載している。穀粒タンク11には、穀粒タンク11に貯留した穀粒の機外への排出を可能にする穀粒排出装置12を装備している。

0076

図3及び図5に示すように、細断装置9は、機体フレーム1の右後端部に立設した第1支柱13に、この第1支柱13に備えた上下一対の縦向きの支軸(図示せず)を介して、それら上下の支軸を支点にした横方向への揺動操作が可能となるように連結している。これにより、脱粒穀稈搬送装置8が搬送した排ワラの細断排出が可能となるように脱粒穀稈搬送装置8の下方に位置して脱穀装置6の下側後部に連接する作業位置と、その遊端側が機体の右後方に位置して脱穀装置6の後端部との間を大きく開放するメンテナンス位置とにわたる揺動操作が可能となるように構成している。

0077

図示は省略するが、脱穀装置6の左後端部と細断装置9の遊端部には、細断装置9の作業位置での固定保持を可能にするロック機構構成部品をそれぞれ装備している。

0078

図1〜5及び図14に示すように、穀粒タンク11は、その左上端部の前後中間箇所に、供給コンベヤ10の上端部に形成した穀粒排出口10Aに連通する穀粒受入口11Aを形成している。又、その左右の側板11B,11Cの下部側に、穀粒タンク11に貯留した穀粒を左右中央側の底部に形成した穀粒搬出部11Dに流下案内する傾斜部11Ba,11Caを備えている。そして、その穀粒搬出部11Bの後端箇所に、穀粒タンク11に貯留した穀粒の穀粒タンク外への取り出しを可能にする穀粒取出口11Eを形成している。

0079

図1〜12に示すように、穀粒排出装置12は、穀粒搬出部11Bに位置して穀粒タンク内の穀粒を穀粒取出口11Eからタンク外に搬出する搬出スクリュ15、搬出スクリュ15が搬出した穀粒を揚送して上部の排出口16Aから排出する揚送コンベヤ16、及び、その排出口16Aから排出された穀粒を機体の右外方に流下案内する排出シュート17、などを備えて構成している。

0080

搬出スクリュ15は、そのスクリュ軸15Aの前端部が穀粒タンク11の前端から前方に突出する状態となり、かつ、搬出スクリュ15の後端部が、穀粒タンク11の穀粒取出口11Eを通って、穀粒タンク11の底部後端に連接した穀粒排出ケース18の内部に位置する状態となるように、穀粒タンク11の穀粒搬出部11Bに前後向きに配備している。そして、スクリュ軸15Aの前端部には、エンジン3から穀粒排出装置12への伝動断続するベルトテンション式の排出クラッチ19を連結している。スクリュ軸15Aの後端部には、ベベルギア(図示せず)を搬出スクリュ15と一体回転する状態で連結している。

0081

揚送コンベヤ16は、穀粒排出ケース18の上端部に上下向き連通接続した円筒状のコンベヤケース21、コンベヤケース21の上端に形成した開口21Aを閉塞する蓋体22、及び、コンベヤケース21の内部に回転可能に備えた揚送スクリュ23、などによってスクリュ搬送式に構成して穀粒タンク11の後方に配備している。

0082

揚送スクリュ23は、その下端部がコンベヤケース21から下方に延出して穀粒排出ケース18の内部に位置するように構成している。そして、そのスクリュ軸23Aの下端部には、搬出スクリュ15のスクリュ軸15Aに連結したベベルギアと噛み合い連動するベベルギア(図示せず)を揚送スクリュ23と一体回転する状態に連結している。揚送スクリュ23の上部には、揚送コンベヤ16の上部まで揚送した穀粒を排出口16Aから水平方向に放出する放出手段Aを装備している。放出手段Aは、揚送スクリュ23と一体回転することにより揚送コンベヤ16の上部に位置する穀粒に放擲作用する放擲板23Bにより構成している。

0083

穀粒排出ケース18は、2つのベベルギアを噛み合い連動可能に支持した状態で収納するギア収納空間と、穀粒タンク11の内部とコンベヤケース21の内部とを穀粒の搬出が可能な状態に連通する連通空間とを備えたL字型に形成している。

0084

揚送コンベヤ16において、穀粒排出ケース18の上部には、その上部に形成した排出口16Aから放出された穀粒を機体右外方の斜め下方に向けて案内する下向き排出ガイド70を着脱可能にボルト連結している。そして、穀粒排出ケース18における下向き搬出ガイド70の真下位置に、下向き排出ガイド70が案内した穀粒を機体右外方に流下案内する状態で排出シュート17を配備している。

0085

上記の構成から、穀粒排出装置12は、排出クラッチ19を介したエンジン3からの動力で搬出スクリュ15を駆動すると、搬出スクリュ15と揚送スクリュ23とがベベルギアを介して連動する。そして、この連動により、穀粒タンク11に貯留した穀粒を搬出スクリュ15によって穀粒取出口11Eから搬出して穀粒排出ケース18の連通空間に送り込む。又、その連通空間に送り込んだ穀粒を揚送スクリュ23によって揚送コンベヤ16の上部に揚送し、その上部に揚送した穀粒を放擲板23Bによって排出口16Aから水平方向に放擲し、放擲した穀粒を下向き排出ガイド70によって下方の排出シュート17に向けて案内する。そして、その案内された穀粒を排出シュート17によって機体の右外側下方に位置させたトラックの荷台などの所定の穀粒排出箇所に流下案内する。

0086

つまり、穀粒タンク11に貯留した穀粒を、排出シュート17を備える簡単で安価な構成の穀粒排出装置12によって機体右外側下方の穀粒排出箇所に良好に排出することができる。

0087

図1〜9に示すように、揚送コンベヤ16は、その上端が穀粒タンク11の上端よりも上側に位置するように構成している。そして、その上端に備えた蓋体22をコンベヤケース21の上端に着脱可能にボルト連結している。又、その蓋体22の裏面に、揚送スクリュ23のスクリュ軸23Aの上端部を抜き差し可能な状態で相対回転可能に支持する軸支部22Aを備えている。更に、スクリュ軸23Aの下端部とベベルギアとの連結を、それらの一体回転を可能にしながらベベルギアに対するスクリュ軸23Aの上方からの係脱を許容する嵌合(例えばスプライン嵌合)で行うように構成している。穀粒排出ケース18の上端部には、揚送スクリュ23の下端部を受け止め支持する支持部(図示せず)を備えている。

0088

上記の構成から、搬出スクリュ15と揚送スクリュ23とをベベルギアを介して連動連結する構造を採用しながらも、コンベヤケース21の上端から蓋体22を取り外すことにより、揚送スクリュ23の真上に位置する開口21Aを開放することができ、この開口21Aから揚送スクリュ23を引き上げることにより、スクリュ軸23Aの下端部とベベルギアとの嵌合を解除することができ、コンベヤケース21から揚送スクリュ23を抜き出すことができる。これにより、コンベヤケース21や揚送スクリュ23に対する清掃あるいは揚送スクリュ23の交換などのメンテナンスが行い易くなる。

0089

又、メンテナンス後は、開口21Aから揚送スクリュ23を挿入してスクリュ軸23Aの下端部をベベルギアに嵌合することにより、揚送スクリュ23を搬出スクリュ15に連動連結することができる。その後、スクリュ軸23Aの上端部に蓋体22の軸支部22Aを嵌合し、蓋体22をコンベヤケース21の上端にボルト連結することにより、コンベヤケース21の内部に揚送スクリュ23を駆動可能な適正状態で装備することができる。

0090

そして、揚送コンベヤ16の上端が穀粒タンク11の上端よりも上側に位置することで、コンベヤケース21に対して揚送スクリュ23を抜き差しする際に揚送スクリュ23が穀粒タンク11の上部に不測に接触して揚送スクリュ23及び穀粒タンク11が損傷する虞を招き難くすることができる。

0091

図1〜12に示すように、コンベヤケース21は、その上下中間側の所定位置を、機体フレーム1の右後端部に立設した第2支柱24に、この第2支柱24の上端部に備えたホルダ25を介して、揚送スクリュ23のスクリュ軸23Aを支点にした相対回転が可能な状態で連結している。又、その上部を穀粒タンク11に固定具26を介して相対回転不能に連結してあり、かつ、その下端部を穀粒タンク11に連結した穀粒排出ケース18に相対回転不能に連結している。

0092

穀粒排出ケース18及びコンベヤケース21は、穀粒排出ケース18の上部において左右向きに突出形成した左右一対の連結部18Bと、コンベヤケース21の下部において穀粒排出ケース18の各連結部18Bと対向する状態に配備した連結部21Dとをボルト連結することにより、穀粒排出ケース18とコンベヤケース21とを連通接続した状態で相対回転不能に連結することができる。

0093

コンベヤケース21の各連結部21Dは,コンベヤケース21の下端部において左右向きに突設した左右一対のブラケット21Eの延出端に垂下姿勢で溶接している。

0094

穀粒排出ケース18の底部には、揚送スクリュ23の回転中心と同心上に位置する状態で底部から下方に向けて延出する円筒状の支軸部18Aを一体形成している。そして、この支軸部18Aを、機体フレーム1の右後端部に備えた軸支部1Aに相対回転可能に内嵌してあり、又、その軸支部1Aによって下方から受け止め支持している。

0095

上記の構成から、穀粒排出装置12は、揚送スクリュ23の回転中心と穀粒排出ケース18の支軸部18Aの中心とを通る縦向きの軸心Xを支点にして穀粒タンク11と一体揺動する。これにより、穀粒タンク11を、その後方に備えた縦向きの軸心Xを支点にして、脱穀装置6の右側端に隣接して供給コンベヤ10の穀粒排出口10Aと穀粒タンク11の穀粒受入口11Aとが連通接合する作業位置と、供給コンベヤ10の穀粒排出口10Aと穀粒タンク11の穀粒受入口11Aとの連通接合を解除して脱穀装置6から機体の右外方に離れるメンテナンス位置とにわたって揺動変位させることができる(図2参照)。その結果、穀粒タンク11をメンテナンス位置に揺動変位させることで、作業位置では隣接していた脱穀装置6と穀粒タンク11との間に広い空間を確保しながら脱穀装置6の右側部及び穀粒タンク11の左側部などを開放することができ、脱穀装置6及び穀粒タンク11などに対するメンテナンスが行い易くなる。

0096

図1及び図4に示すように、第2支柱24には、穀粒タンク11の機体右外方への揺動操作時に、コンベヤケース21における機体外側(右側)のブラケット21Eを受け止めることにより、穀粒タンク11の機体右外方への揺動変位をメンテナンス位置に制限するストッパ24Aを装備している。

0097

図示は省略するが、穀粒タンク11は、第1ロック機構及び第2ロック機構による作業位置での固定保持が可能となるように構成している。第1ロック機構は、機体フレーム1の所定位置に穿設した係合孔、及び、この係合孔に対する係合方向バネ付勢した状態で穀粒タンク11の前下部に備えた下向きL字型の係合ピン、などによって穀粒タンク11の下部側に対して作用するように構成している。第2ロック機構は、脱穀装置6の前上部に備えた係止ピン、及び、穀粒タンク11の前上部に揺動可能に備えた係合フック、などによって穀粒タンク11の上部側に対して作用するように構成している。係合フックは、穀粒タンク11の前下部に備えたロック解除レバー連係ロッドを介して連係している。

0098

図1及び図2に示すように、排出クラッチ19は、その伝動ベルト19Aをテンションアーム19Bの揺動操作によって緊張状態弛緩状態とに切り換えることにより、エンジン3からの動力を穀粒排出装置12に伝達する伝動状態と、その伝動を遮断する遮断状態とに切り換わるように構成している。テンションアーム19Bは、搭乗運転部4において運転座席35の左後方箇所に配備した排出クラッチレバー36に連係機構37を介して連係している。

0099

上記の構成から、穀粒タンク11をメンテナンス位置に揺動操作する際には、排出クラッチレバー36を操作して排出クラッチ19を遮断状態に切り換え、この切り換えで弛緩した伝動ベルト16Aを、スクリュ軸15Aと一体回転する排出クラッチ19の出力プーリ19Cから外した後、第1ロック機構及び第2ロック機構による穀粒タンク11の作業位置での固定保持を解除することで、穀粒タンク11のメンテナンス位置への揺動操作を可能にすることができる。

0100

図3〜10に示すように、揚送コンベヤ16の排出口16Aは、コンベヤケース21の上部に備えた枠部材21Bによって、コンベヤケース21の直径と同幅で縦長の矩形状に形成している。又、穀粒タンク11が作業位置に位置する状態において機体の真右方向を向くように設定している。そして、この枠部材21Bに下向き搬出ガイド70を、枠部材21Bに備えた排出ガイド取り付け用の4つのボルト連結部21aを利用して、枠部材21Bに下向き搬出ガイド70を外嵌した状態で着脱可能にボルト連結している。つまり、枠部材21Bが排出ガイド取付部を兼ねるように構成している。

0101

各ボルト連結部21aは、枠部材21Bの前後両側部にそれぞれ上下一対ずつ穿設したボルト挿通孔、及び、各ボルト挿通孔に対応させた状態で枠部材21Bの内面側に溶接したナットによって構成している。

0102

コンベヤケース21は、枠部材21Bの真下位置に排出シュート用の支持部材21Cを装備している。そして、この支持部材21Cに、排出シュート17の基端部である穀粒案内方向上手側の端部を、穀粒タンク11が作業位置に位置する状態において前後向きになる横向きの支軸40を介して、この支軸40を支点にした排出シュート17の上下揺動が可能となるように連結している。

0103

図1〜12に示すように、排出シュート17は、排出シュート17の穀粒案内方向上手側を構成する上手側シュート部17Aと、排出シュート17の穀粒案内方向下手側を構成する下手側シュート部17Bとを備えている。各シュート部17A,17Bは、底板17aと底板17aから平行に立ち上がる一対の側板17bとを備える溝型で、かつ、上手側シュート部17Aが下向き搬出ガイド70よりも穀粒案内方向の長さが長くなるように形成している。又、上手側シュート部17Aが下向き搬出ガイド70の横幅よりも広い横幅を有し、かつ、下手側シュート部17Bが上手側シュート部17Aの横幅よりも広い横幅を有するように、各シュート部17A,17Bにおける一対の側板17bの離間距離を設定している。

0104

上手側シュート部17Aは、揚送コンベヤ16の排出口側である右側部に、その右側部に底板17aが面する右向き姿勢で、横向きの支軸40を支点にした上下揺動が可能な状態で配備している。上手側シュート部17Aの遊端部には、一対の側板17bにわたってそれらの上端部を連結する保形用連結杆17cを備えている。

0105

下手側シュート部17Bは、その各側板17bの一端部を上手側シュート部17Aにおける各側板17bの遊端部に横向きで一対の支軸17Cを介して連結することにより、上手側シュート部17Aに対して上下揺動可能に構成している。そして、上手側シュート部17Aに対する一対の支軸17Cを支点にした下降揺動により、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向下手側に連接する作用位置に切り換わり、かつ、上手側シュート部17Aに対する一対の支軸17Cを支点にした上昇揺動により、上手側シュート部17Aに対して上方から覆い重なる状態で外嵌する非作用位置に切り換わるように構成している。

0106

つまり、上手側シュート部17Aに対する下手側シュート部17Bの上下揺動によって下手側シュート部17Bを作用位置と非作用位置とに切り換えることにより、排出シュート17の穀粒案内方向での長さを、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向の長さに設定する短尺状態と、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向の長さに下手側シュート部17Bの穀粒案内方向の長さを加えた長さに設定する長尺状態とに、2段階に切り換え調節可能に構成している。

0107

上記の構成から、トラックの荷台などの高所に対して穀粒を排出する場合には、排出シュート17を短尺状態に切り換えておくことにより、排出シュート17を荷台の周囲に立設したアオリなどに接触させ難くしながら、トラックの荷台などへの穀粒の排出を効率良く行うことができる。しかも、この短尺状態では、下手側シュート部17Bが上手側シュート部17Aに対して上方から覆い重なる状態で外嵌することにより、下手側シュート部17Bを上手側シュート部17Aの上下又は前後に隣接させる場合に比較して、上手側シュート部17Aの周辺に下手側シュート部17Bの収納空間を確保する必要がなく、又、短尺状態での排出シュート17をコンパクトにすることができる。その結果、コンバイン全体としての大型化を招くことなく、短尺状態に切り換えた排出シュート17の他物との接触を回避し易くすることができる。

0108

一方、排出シュート17からの穀粒を籾袋などに詰め込む袋取りを行う場合には、排出シュート17を長尺状態に切り換えておくことにより、排出シュート17の案内終端部を手元高さ位置に位置させることができる。これにより、排出シュート17からの穀粒の袋取りを無理なく簡便に行えるようになり、袋取りに要する労力を軽減させることができる。しかも、この長尺状態では、排出シュート17がその全長にわたって溝型になることから、袋取りの最中に排出シュート17において穀粒の詰まりが生じた場合には、その詰まりを目視で早期に発見することができ、又、詰まった穀粒を排出シュート17の開放部分から差し入れた手で排出シュート17の下方に向けて容易に掻き流すことができる。

0109

図4図6〜8及び図10に示すように、排出シュート17には、下手側シュート部17Bを非作用位置に保持するロック機構17Dを備えている。ロック機構17Dは、上手側シュート部17Aに上下揺動可能に備えたフック部材17d、下手側シュート部17Bに横向きに備えた係合ピン17e、及び、フック部材17dを係合ピン17cに係合付勢する捻りバネ17fによって構成している。

0110

図5図6及び図8〜11に示すように、上手側シュート部17Aには、下手側シュート部17Bの作用位置への切り換えに伴って、下手側シュート部17Bの穀粒案内方向上手側端部を受け止めることにより、下手側シュート部17Bを作用位置に保持するストッパ17Eを備えている。そして、このストッパ17Eにて下手側シュート部17Bを受け止めることにより、作用位置において下手側シュート部17Bが上手側シュート部17Aと一直線上に並ぶ状態を安定的に維持するように構成している。

0111

図1図4図5図7図8図10及び図12に示すように、下手側シュート部17Bには、排出シュート17の排出幅を、トラックの荷台などに対する通常排出用の幅広状態と、袋取り用の幅狭状態とに切り換える案内板17Fを備えている。案内板17Fは、下手側シュート部17Bの底板17aにおける遊端部の幅方向中間側箇所に立設した支軸17Gを支点にして揺動する状態に、その一端部を支軸17Gに外嵌している。又、その垂直姿勢から後方への揺動を、下手側シュート部17Bにおける底板17aの幅方向中間側箇所に立設した受止ピン17Hによって阻止している。そして、これらにより、下手側シュート部17Bの非作用位置と作用位置との揺動切り換えに伴って支軸17Gを支点にして自重で揺動変位し、この揺動変位により、下手側シュート部17Bの非作用位置においては、一対の側板17bの間において側板17bに沿って垂下する垂下姿勢を維持して一対の側板17bの離間距離L1を排出シュート17の排出幅に設定する幅広状態となり、又、下手側シュート部17Bの作用位置においては、その遊端が前側の側板17bに当接して前側の側板17bから後側の側板17bに向けて後側の側板側ほど下方に位置する状態に傾斜する傾斜姿勢を維持して一対の側板17bの離間距離よりも短い長さ(後側の側板17bと案内板17Fの揺動機端部との離間距離)L2を排出シュート17の排出幅に設定する幅狭状態となるように構成している。

0112

上記の構成から、下手側シュート部17Bを非作用位置に切り換えて、排出シュート17をトラックの荷台などへの穀粒の排出に適した短尺状態に切り換えた場合には、排出シュート17の排出幅として、トラックの荷台などに対する通常排出用の幅広状態を自動的に得ることができる。又、下手側シュート部17Bを作用位置に切り換えて、排出シュート17を穀粒の袋取りに適した長尺状態に切り換えた場合には、排出シュート17の排出幅として袋取り用の幅狭状態を自動的に得ることができる。

0113

つまり、下手側シュート部17Bを非作用位置と作用位置とに切り換えるだけで、排出シュート17の穀粒案内方向の長さとともに排出シュート17の排出幅を穀粒の排出箇所に適した長さに変更することができ、これにより、穀粒をトラックの荷台などに排出する際の作業効率の向上を図りながら、穀粒を袋取りする際の作業の容易化を図ることができる。

0114

図1〜10に示すように、穀粒排出装置12は、揚送コンベヤ16の上部から排出シュート17にわたって排出シュート17の穀粒案内方向上手側である上部側を上方から覆うカバー51を開閉可能に備えている。カバー51は、下向き搬出ガイド70に左右一対の蝶番52を介して上下揺動可能に連結したU字状の保形部材51Aに、透明で可撓性を有する樹脂シート51Bの一側縁部をボルト連結して、穀粒案内方向視の形状がU字状になるように構成している。そして、下向き搬出ガイド70と保形部材51Aとにわたって架設したトグルバネ53により、排出シュート17の上部側を上方から覆う閉状態と、排出シュート17の上部側を開放する開状態とに切り換え保持可能に構成している。

0115

上記の構成から、カバー51を軽量で安価に構成しながらも、排出シュート17の穀粒案内方向上手側での穀粒の漏れ出しを防止することができる。又、カバー51の開閉状態にかかわらず、排出シュート17の穀粒案内方向上手側での穀粒の流動状態を容易に視認することができ、排出シュート17の穀粒案内方向上手側において穀粒の詰まりが生じた場合には、カバー51を開状態に切り換え保持することにより、穀粒の詰まりに対する適切な処置を容易に行うことができる。

0116

図3〜10に示すように、穀粒排出装置12には、支軸40を支点にして上下揺動する排出シュート17の傾斜角を変更する傾斜角変更機構41を備えている。傾斜角変更機構41は、排出シュート17における上手側シュート部17Aの底板17aに排出シュート17の穀粒案内方向に沿って上下向きに装備した受止部材42、揚送コンベヤ16のコンベヤケース21に上下揺動可能に装備した突っ張り部材43、及び、突っ張り部材43を受止部材42が位置する上昇方向に揺動付勢する付勢手段の一例である捻りバネ44によって構成している。

0117

受止部材42には、傾斜角設定用の3つの凹部42a〜42cを備える案内溝42Aを排出シュート17の穀粒案内方向に沿って上下向きに形成している。突っ張り部材43は、その遊端部に受止部材42の各凹部42a〜42cに択一的に係入する係合部43aを屈曲形成している。又、機体右外側からの突っ張り部材43の操作を容易にする操作レバー43bを備えている。そして、突っ張り部材43の操作と付勢手段44の作用によって、その係合部43aが受止部材42の各凹部42a〜42cに択一的に係入することにより、その係入状態を維持して排出シュート17を受け止め支持するように構成している。

0118

穀粒排出装置12は、排出シュート17を揚送コンベヤ16に沿う垂下姿勢で揚送コンベヤ16に最接近させた格納位置に保持する保持機構48を備えている。保持機構48は、コンベヤケース21の後部側に横向きに備えた筒状の係合部49、及び、排出シュート17における上手側シュート部17Aの底板17aに備えた弾性変形可能な挟持具50によって、排出シュート17の格納位置への到達に伴って係合部49に挟持具50が挟持嵌合することにより、傾斜角変更機構41に備えた付勢手段44の作用に抗した排出シュート17の格納位置での固定保持が可能となるように構成している。

0119

上記の構成から、排出シュート17の傾斜角を、保持機構48により排出シュート17を格納位置にて保持した最大傾斜角と、突っ張り部材43の係合部43aを受止部材42における最下位の凹部42aに係入することによって排出シュート17の排出位置を機体に最も接近させた最大排出傾斜角と、突っ張り部材43の係合部43aを受止部材42における上下中間位置の凹部42bに係入することによって排出シュート17の排出位置を最大排出傾斜角での排出位置よりも機体から右外方に離間させた中間排出傾斜角と、突っ張り部材43の係合部43aを受止部材42における最上位の凹部42cに係入することによって排出シュート17の排出位置を機体から最も路間させた最小排出傾斜角との4段階に変更することができる。

0120

つまり、排出シュート17の穀粒排出方向での長さ調節に加えて排出シュート17の傾斜角を変更することにより、排出シュート17の高さ方向での排出位置の変更をより細かく行える上に、排出シュート17の機体横方向での排出位置の変更が可能になることから、排出シュート17の排出位置を穀粒の排出箇所に対するより適切な位置に容易に設定変更することができる。その結果、穀粒の排出箇所にかかわらず排出シュート17による穀粒の排出を良好に行うことができる。

0121

そして、排出シュート17を格納位置に切り換えた状態では、保持機構48によって排出シュート17を格納位置に安定した状態で保持することができ、これにより、走行中の機体の振動などに起因して排出シュート17が不測に格納位置から排出位置に切り換わって他物に接触する不都合の発生を確実に防止することができる。

0122

又、排出シュート17の傾斜角を変更することにより、排出シュート17で流下案内される穀粒の流下速度を調節することができ、これにより、穀粒の水分量などによって変化する流動性に応じて排出シュート17の傾斜角を変更することにより、穀粒の流下速度を適切な速度に調節することが可能になる。その結果、流動性の低下に起因した排出シュート17での穀粒詰まりの発生などを未然に回避し易くなり、排出シュート17での穀粒詰まりによる作業効率の低下を防止することができる。

0123

更に、排出シュート17における上手側シュート部17Aに連結杆17cを備えたことにより、この連結杆17cを排出シュート17の傾斜角を変更する際の把手に利用することができ、これにより、排出シュート17の傾斜角を変更する際の操作性を向上させることができる。

0124

図2〜5、図7図11及び図12に示すように、第2支柱24の上端部には、メンテナンス位置に揺動する穀粒タンク11と一体で動く排出シュート17における上手側シュート部17Aの底板17aに摺接することにより、保持機構48による排出シュート17の格納位置での保持を解除して排出シュート17の遊端側を揚送コンベヤ16から遠ざける円弧状の摺接部56Aを備えた案内杆56を装備している。

0125

上記の構成から、保持機構48によって排出シュート17を格納位置に保持した状態のままで穀粒タンク11をメンテナンス位置に向けて揺動すると、排出シュート17の底板17aが案内杆56の摺接部56Aに乗り上がるように摺接して排出シュート17の遊端側が徐々に押し上げられることで、保持機構48の係合部49と挟持具50との挟持嵌合による排出シュート17の保持が自動的に解除されて排出シュート17が上昇揺動する。

0126

これにより、穀粒タンク11をメンテナンス位置に向けて揺動変位させる際に、穀粒タンク11と一体揺動する排出シュート17が第2支柱24などに接触する不都合の発生を防止することができる。その結果、穀粒タンク11を機体の右外側に大きく揺動変位させることができ、脱穀装置6と穀粒タンク11との間において広い空間を確保することができる。

0127

図3及び図15に示すように、第1支柱13と第2支柱24は、それらの上部を連結部材60を介して連結することにより、それらの強度を高めるように構成している。

0128

図13に示すように、穀粒排出装置12は、揚送コンベヤ16の排出口16Aから放出された穀粒を機体外方に向けて水平方向に案内する水平排出ガイド74を、揚送コンベヤ16の上部に備えた枠部材(排出ガイド取付部)21Bに対して、下向き排出ガイド70と付け替え可能に備えている。

0129

水平排出ガイド74は、枠部材21Bに備えた排出ガイド取り付け用の4つのボルト連結部21aを利用して枠部材21Bに着脱可能にボルト連結される矩形状の保形部材74Aに、透明で可撓性を有する樹脂シート74Bの一側縁部を装着して、この樹脂シート74Bを角筒状に巻き上げることにより、穀粒案内方向視の形状が矩形状になるように構成している。

0130

つまり、アオリ100aの高いトラック100の荷台100Aに対する穀粒の排出などのように、排出シュート17の穀粒案内方向での長さ調節や傾斜角の変更では対応しきれない高さ位置からの穀粒の排出を行う必要が生じた場合には、穀粒排出装置12に装備する排出ガイドを、下向き排出ガイド70から水平排出ガイド74に付け替えることにより、容易に対処することができる。

0131

又、水平排出ガイド74が可撓性を有することにより、水平排出ガイド74が荷台100Aのアオリ100aなどに接触しても、その接触に起因した水平排出ガイド74及び荷台100Aのアオリ100aなどの損傷を防止することができる。

0132

しかも、排出シュート17を、下向き排出ガイド70ではなく揚送コンベヤ16に装備していることにより、排出シュート17を残した状態で下向き排出ガイド70と水平排出ガイド74との付け替えを行えることから、排出ガイドの付け替え作業、及び、下向き排出ガイド70を取り外した場合における下向き排出ガイド70の保管を容易にすることができる。

0133

図1図4及び図14に示すように、エンジン3は、搭乗運転部4における運転座席35の下方に位置にエンジンカバー65により覆われた状態で配備している。エンジンカバー65は、その右側壁65Aに、エンジン3に対する外気取り入れ用の開口65Bを形成し、かつ、この開口65Bからの塵埃の流入を防止する除塵網66を備えている。右側壁65Aは、機体フレーム1の右端に沿って起立することによって下部側の外側面(右側面)を機体フレーム1の右端面と同一面上に位置させる下側起立部65a、下側起立部65aの上端から機体の右外方に向けて傾斜する傾斜部65b、及び、機体フレーム1の右端から右外方に張り出した位置で傾斜部65bの上端から起立する上側起立部65c、を備えるように形成している。

0134

搭乗運転部4の後方に位置する穀粒タンク11は、その右側板11Cに、エンジンカバー65の右側壁65Aと同様に、機体フレーム1の右端に沿って起立することによって下部側の外側面(右側面)を機体フレーム1の右端面と同一面上に位置させる下側起立部11Cb、下側起立部11Cbの上端から機体の右外方に向けて傾斜する傾斜部11Ca、及び、機体フレーム1の右端から右外方に張り出した位置で傾斜部11Caの上端から起立する上側起立部11Cc、を備えて、その右側板11Cをエンジンカバー65の右側壁65Aと類似する形状に形成することにより、穀粒タンク11の右端下部がエンジンカバー65の右側壁65Aから右外方に張り出さないように構成している。

0135

これにより、穀粒タンク11の右端下部がエンジンカバー65の右側壁65Aから右外方に張り出すように形成した場合に生じる虞のある、機体の右側にも未刈り穀稈が存在する中割り作業などにおいて機体右側の未刈り穀稈が穀粒タンク11の右端下部に衝突して損傷する不都合などを、エンジンカバー65における右側壁65Aの下部側に、機体右側の未刈り穀稈を穀粒タンク11の右外側に案内する穀稈ガイドを備えることなく、防止することができる。

0136

図1図2図4及び図14に示すように、穀粒タンク11は、その右側板11Cにおける下側起立部11Cbに、右側板11Cの前後幅よりも少し短い前後長さを有する矩形状開口11Cdを形成している。又、その穀粒排出部11Dの右側部に開閉式の残留物排出口11Daを備えている。そして、右側板11Cの下側起立部11Cbには、開口11Cdを塞ぐ板金製の第1化粧カバー11Fを着脱可能にボルト連結している。又、穀粒排出部11Dの右側部には、残留物排出口11Daなどを覆い隠す板金製の第2化粧カバー11Gを着脱可能に係合連結している。

0137

この構成から、穀粒タンク11の底部に残留した塵埃などを取り除く場合には、第2化粧カバー11Gを取り外して残留物排出口11Daを開くことにより、穀粒タンク11の底部に残留した塵埃などを残留物排出口11Daから容易に排出することができる。

0138

又、穀粒タンク11の底部において搬出スクリュ15の真上に搬出スクリュ15に沿う前後向き姿勢で配備した断面形状が逆V字状の流下案内板80の流下案内長さを変更する場合には、第1化粧カバー11Fを取り外して開口11Cdを開くことにより、流下案内板80の横側方を開放することができ、これにより、流下案内板80の流下案内長さを容易に変更することができる。

0139

流下案内板80は、その上端部に備えた支軸80Aを介して穀粒タンク11の底部に左右揺動可能に連結している。又、搬出スクリュ15の駆動に連動して左右揺動するように、その支軸80Aを偏心カム式の連動機構(図示せず)を介して搬出スクリュ15に連動連結している。そして、その左右の両端部に、流下案内長さ変更用の左右一対の補助案内板80Bを、左右の端部からの延出長さの変更が可能な状態でボルト連結している。

0140

つまり、流下案内板80は、その左右の端部からの左右の補助案内板80Bの延出長さを変更することによって流下案内長さが変更されるように構成している。そして、例えば穀粒の水分量が多いなどの穀粒排出装置12での穀粒詰まりを招き易い作業状況下においては、流下案内板80の流下案内長さを長くし、流下案内板80の案内終端(補助案内板80Bの延出端)を穀粒タンク11の左右の側板11B,11Cに接近させて、穀粒の搬出スクリュ15への流下を抑制することにより、穀粒の水分量が多いことなどに起因した穀粒排出装置12での穀粒詰まりの発生を防止することができる。逆に、例えば穀粒の水分量が少ないなどの穀粒排出装置12での穀粒詰まりを招き難い作業状況下においては、流下案内板80の流下案内長さを短くし、流下案内板80の案内終端(補助案内板80Bの延出端)を穀粒タンク11の左右の側板11B,11Cから離間させて、穀粒の搬出スクリュ15への流下を促進させることにより、穀粒排出装置12による穀粒の排出効率を向上させることができる。

0141

図1図2及び図14に示すように、第1化粧カバー11Fには、エンジンカバー65と穀粒タンク11との隙間を覆う板金製の補助カバー11Faを、上下一対の蝶番11Fbを介して左右方向に開閉揺動可能に備えている。補助カバー11Faは、穀粒タンク11からエンジンカバー65と穀粒タンク11との隙間に向けて延出した延出部材11Hに備えたマグネット11Haの吸着作用により、エンジンカバー65と穀粒タンク11との隙間を覆う閉じ位置に保持するように構成している。

0142

これにより、機体の右側にも未刈り穀稈が存在する中割り作業などにおいて、未刈り穀稈がエンジンカバー65と穀粒タンク11との間に入り込んで、その間に備えた排出クラッチ19などに絡み付く不都合などの発生を未然に回避することができる。

0143

〔第2実施形態〕

0144

以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係るコンバインの穀粒排出構造を、コンバインの一例である自脱型コンバインに適用した第2実施形態を図面に基づいて説明する。

0145

尚、この第2実施形態は、上記第1実施形態と排出シュート17の構成が異なるだけであることから、排出シュート17の構成についてのみ説明する。

0146

図15〜17に示すように、排出シュート17は、排出シュート17の穀粒案内方向上手側を構成する上手側シュート部17Aと、排出シュート17の穀粒案内方向下手側を構成する下手側シュート部17Bと、排出シュート17の案内終端部を構成する終端シュート部17Jとを備えている。

0147

上手側シュート部17A及び下手側シュート部17Bは、底板17aと底板17aから平行に立ち上がる一対の側板17bとを備える溝型で、かつ、上手側シュート部17Aが下向き搬出ガイド70よりも穀粒案内方向の長さが長くなるように形成している。又、上手側シュート部17Aが下向き搬出ガイド70の横幅よりも広い横幅を有し、かつ、下手側シュート部17Bが上手側シュート部17Aの横幅よりも広い横幅を有するように、各シュート部17A,17Bにおける一対の側板17bの離間距離を設定している。

0148

終端シュート部17Jは、下手側シュート部17Bに外嵌可能な大きさを有するように形成した矩形状の保形部材17jに、透明で可撓性を有する樹脂シート17kの一側縁部を装着して、この樹脂シート74Bを角筒状に巻き上げることにより、穀粒案内方向視の形状が矩形状になるように構成している。

0149

上手側シュート部17Aは、揚送コンベヤ16の排出口側である右側部に、その右側部に底板17aが面する右向き姿勢で、横向きの支軸40を支点にした上下揺動が可能な状態で配備している。そして、その各側板17bにおける穀粒案内方向下手側の端部に、下手側シュート部取り付け用と補助シュート部取り付け用とを兼ねる上下一対のボルト連結部17gを備えている。又、その各側板17bにおける穀粒案内方向上手側に、下手側シュート部取り付け用の上下一対の取付孔17hを穿設している。各ボルト連結部17gは、上手側シュート部17Aの各側板17bに穿設したボルト挿通孔、及び、各ボルト挿通孔に対応させた状態で上手側シュート部17Aの各側板17bの内面側に溶接したナットによって構成している。

0150

下手側シュート部17Bは、上手側シュート部17Aに対して、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向下手側に連接する作用位置と、上手側シュート部17Aに上方から覆い重なる状態で外嵌する非作用位置とに付け替え可能に構成している。そして、その付け替えを可能にするために、その各側板17bにおける穀粒案内方向上手側の端部に、作用位置での上手側シュート部17Aに対する取り付け用と、非作用位置での上手側シュート部17Aに対する終端シュート部17Jとの共締め連結用とを兼ねる上下一対の第1取付孔17mを穿設している。又、その各側板17bにおける穀粒案内方向下手側の端部に、非作用位置での上手側シュート部17Aに対する取り付け用と、作用位置での補助シュート部取り付け用とを兼ねる上下一対の第2取付孔17nを穿設している。

0151

終端シュート部17Jは、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向下手側に連接する第1作用位置と、下手側シュート部17Bの穀粒案内方向下手側に連接する第2作用位置とに付け替え可能に構成している。又、その付け替えを可能にするために、その保形部材17jの両横側部に、上手側シュート部17Aに対する終端シュート部17Jとの共締め連結用と、下手側シュート部17Bに対する取り付け用とを兼ねる上下一対の取付孔17oを穿設している。そして、これにより、下手側シュート部17Bが非作用位置に位置する状態においては、第1作用位置に位置することにより、排出シュート17における穀粒案内方向の終端部を形成し、又、下手側シュート部17Bが作用位置に位置する状態においては、第2作用位置に位置することにより、排出シュート17における穀粒案内方向の終端部を形成するように構成している。

0152

又、排出シュート17には、上手側シュート部17Aの各取付孔17hと下手側シュート部17Bの各第2取付孔17nとを利用した上手側シュート部17Aに対する下手側シュート部17Bの非作用位置での取り付けを可能にし、かつ、下手側シュート部17Bの各第2取付孔17nと終端シュート部17Jの各取付孔17oとを利用した下手側シュート部17Bに対する終端シュート部17Jのボルト連結を可能にする補助部材17Pを備えている。

0153

補助部材17PはU字状に形成してあり、その両側部に上下一対のボルト連結部17pを備えている。各ボルト連結部17pは、補助部材17Pの両側部に穿設したボルト挿通孔、及び、各ボルト挿通孔に対応させた状態で補助部材17Pの両側部の内面側に溶接したナットによって構成している。

0154

上記の構成により、排出シュート17は、上手側シュート部17Aに対して下手側シュート部17Bを非作用位置に取り付け、終端シュート部17Jを第1作用位置に取り付けることにより、排出シュート17の穀粒案内方向での長さを、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向の長さに終端シュート部17Jの穀粒案内方向の長さを加えた長さに設定する短尺状態に切り換えることができる。又、上手側シュート部17Aに対して下手側シュート部17Bを作用位置に取り付け、終端シュート部17Jを第2作用位置に取り付けることにより、排出シュート17の穀粒案内方向での長さを、上手側シュート部17Aの穀粒案内方向の長さに下手側シュート部17Bの穀粒案内方向の長さと終端シュート部17Jの穀粒案内方向の長さとを加えた長さに設定する長尺状態に切り換えることができる。

0155

つまり、下手側シュート部17B及び終端シュート部17Jの付け替えにより、排出シュート17の穀粒案内方向での長さを短尺状態と長尺状態との2段階に切り換え調節可能に構成している。

0156

これにより、トラックの荷台などの高所に対して穀粒を排出する場合には、排出シュート17を短尺状態に切り換えておくことにより、排出シュート17を荷台の周囲に立設したアオリなどに接触させ難くしながら、トラックの荷台などへの穀粒の排出を効率良く行うことができる。しかも、この短尺状態では、下手側シュート部17Bが上手側シュート部17Aに対して上方から覆い重なる状態で外嵌することにより、下手側シュート部17Bを上手側シュート部17Aの上下又は前後に隣接させる場合に比較して、上手側シュート部17Aの周辺に下手側シュート部17Bの収納空間を確保する必要がなく、又、短尺状態での排出シュート17をコンパクトにすることができる。その結果、コンバイン全体としての大型化を招くことなく、短尺状態に切り換えた排出シュート17の他物との接触を回避し易くすることができる。

0157

一方、排出シュート17からの穀粒を籾袋などに詰め込む袋取りを行う場合には、排出シュート17を長尺状態に切り換えておくことにより、排出シュート17の案内終端部を手元高さ位置に位置させることができる。これにより、排出シュート17からの穀粒の袋取りを無理なく簡便に行えるようになり、袋取りに要する労力を軽減させることができる。しかも、この長尺状態では、排出シュート17がその全長にわたって溝型になることから、袋取りの最中に排出シュート17において穀粒の詰まりが生じた場合には、その詰まりを目視で早期に発見することができ、又、詰まった穀粒を排出シュート17の開放部分から差し入れた手で排出シュート17の下方に向けて容易に掻き流すことができる。

0158

更に、上手側シュート部17Aに対して下手側シュート部17Bを着脱式に構成したことにより、上手側シュート部17Aに下手側シュート部17Bを揺動可能に連結する場合には確保する必要のある下手側シュート部17Bの揺動操作領域を不要にすることができ、その分、コンバイン全体としての小型化などを図ることができる。

0159

その上、排出シュート17の案内終端部を、可撓性を有する終端シュート部17Jにて構成することにより、排出シュート17の案内終端部が穀粒排出箇所の一例であるトラックの荷台などに接触しても、その接触に起因した排出シュート17及びトラックの荷台などの損傷を防止することができる。又、排出シュート17からの穀粒を袋取りする場合には、排出シュート17の案内終端部を籾袋の開口などに挿入することが可能な状態に容易に変形させることができ、これにより、穀粒を袋取りする際の作業の容易化を図ることができる。

0160

図15に示すように、穀粒排出装置12は、支軸40を支点にして上下揺動する排出シュート17の傾斜角を変更する傾斜角変更機構41と、排出シュート17を揚送コンベヤ16に沿う垂下姿勢で揚送コンベヤ16に最接近させた格納位置に保持する保持機構48とを備えている。傾斜角変更機構41及び保持機構48の構成は第1実施形態と同じである。

0161

図16に示すように、この排出シュート17においては、補助部材17Pを逆U字状の姿勢で使用するように構成している。これにより、排出シュート17を長尺状態に切り換えた場合には、補助部材17Pを排出シュート17の傾斜角を変更する際の把手に利用することができ、これにより、排出シュート17の傾斜角を変更する際の操作性を向上させることができる。

0162

〔別実施形態〕

0163

〔1〕コンバインとしては、刈取穀稈の全体を脱穀装置6の内部に投入する全稈投入型に構成したものであってもよい。又、搭乗運転部4をキャビンで覆うように構成したものであってもよい。

0164

〔2〕穀粒排出装置12としては、穀粒タンク11に貯留した穀粒を穀粒取出口11Eからタンク外に搬出する搬出スクリュ15を穀粒タンク11の穀粒搬出部11Bに備える構成に代えて、穀粒タンク11の穀粒搬出部11Bを、穀粒タンク11に貯留した穀粒を穀粒取出口11Eからタンク外に流下案内する傾斜面を備えるように構成したもの、あるいは、穀粒タンク11の穀粒搬出部11Bを振動させることで、穀粒タンク11に貯留した穀粒を穀粒取出口11Eからタンク外に流動案内するように構成したものであってもよい。

0165

〔3〕穀粒排出装置12としては、揚送コンベヤ16の排出口側となる右側部に、排出シュート17を、その側板17bが揚送コンベヤ16の右側部に面する状態で装備して、穀粒タンク11に貯留した穀粒を機体の後外方に排出するように構成したものであってもよい。

0166

〔4〕穀粒排出装置12としては、揚送コンベヤ16の上部後側に排出口16Aを形成し、揚送コンベヤ16の排出口側となる後部側に、排出シュート17を、その底板17aが揚送コンベヤ16の後部に面する状態で装備して、穀粒タンク11に貯留した穀粒を機体の後外方に排出するように構成したものであってもよい。

0167

〔5〕穀粒排出装置12としては、揚送コンベヤ16の上部後側に排出口16Aを形成し、揚送コンベヤ16の排出口側となる後部側に、排出シュート17を、その側板17bが揚送コンベヤ16の後部に面する状態で装備して、穀粒タンク11に貯留した穀粒を機体の右外方に排出するように構成したものであってもよい。

0168

〔6〕穀粒排出装置12としては、傾斜角変更機構41を備えずに、排出シュート17を所定の傾斜角を有する状態で固定装備するように構成したものであってもよい。

0169

〔7〕揚送コンベヤ16としてバケットコンベヤを採用してもよい。又、揚送コンベヤ16を穀粒タンク11の前方又は機体外側の横側方に配備してもよい。

0170

〔8〕排出シュート17の穀粒案内方向での長さ調節段数としては種々の変更が可能であり、例えば2段階や5段階などに長さ調節可能に構成してもよい。又、排出シュート17の穀粒案内方向での長さ調節を無段階で行うように構成してもよい。

0171

〔9〕排出シュート17としては、上手側シュート部17Aに対する下手側シュート部17Bの横方向(機体前後方向)への揺動操作によって穀粒案内方向での長さ調節が可能となるように構成したものであってもよい。

0172

〔10〕排出シュート17としては、上手側シュート部17Aに対する下手側シュート部17Bの摺動による出退操作によって穀粒案内方向での長さ調節が可能となるように構成したものであってもよい。又、上手側シュート部17Aに対する下手側シュート部17Bの穀粒案内方向での連結位置の変更による出退操作によって穀粒案内方向での長さ調節が可能となるように構成したものであってもよい。

0173

〔11〕図18に示すように、排出シュート17としては複数の下手側シュート部17Bを備えるように構成したものであってもよい。図18においては、第1実施形態で例示した下手側シュート部17Bが揺動式の排出シュート17において2つの下手側シュート部17Bを備えるように構成したものを示しているが、3つ以上の下手側シュート部17Bを備えるように構成してもよく、又、第2実施形態で例示した下手側シュート部17Bが着脱式の排出シュート17において複数の下手側シュート部17Bを備えるように構成してもよい。ちなみに、図18に示す構成では、排出シュート17の穀粒案内方向での長さを、穀粒案内方向上手側の下手側シュート部17Bと穀粒案内方向下手側の下手側シュート部17Bとの双方を作用位置に切り換えた長尺状態、穀粒案内方向下手側の下手側シュート部17Bのみを非作用位置に切り換えた中尺状態、及び、穀粒案内方向上手側の下手側シュート部17Bと穀粒案内方向下手側の下手側シュート部17Bとの双方を非作用位置に切り換えた短尺状態、の3段階に切り換えることができる。

0174

〔12〕排出シュート17における下手側シュート部17Bの非作用位置は種々の変更が可能である。例えば、上手側シュート部17Aに対して下手側シュート部17Bが上手側シュート部17Aの上下又は横側(前後)に隣接する位置を下手側シュート部17Bの非作用位置に設定してもよく、又、上手側シュート部17Aが下手側シュート部17Bの横幅よりも広い横幅を有するように形成して、上手側シュート部17Aに対して下手側シュート部17Bが上方から内嵌する位置を下手側シュート部17Bの非作用位置に設定してもよい。更に、下手側シュート部17Bが着脱式である場合は、上手側シュート部以外の例えば揚送コンベヤ16に対する取り付け位置を下手側シュート部17Bの非作用位置に設定してもよく、又、上手側シュート部17Aに対して下手側シュート部17Bが下方から外嵌する位置を下手側シュート部17Bの非作用位置に設定してもよい。

0175

〔13〕排出シュート17としては、例えば、下手側シュート部17Bを、少なくとも、その穀粒案内方向下手側部分の横幅が穀粒案内方向下手側ほど狭くなる先窄み形状に形成することにより、下手側シュート部17Bにおける穀粒案内方向終端の排出幅が上手側シュート部17Aにおける穀粒案内方向終端の排出幅よりも狭くなるように構成したものであってもよい。

0176

〔14〕排出シュート17としては、上手側シュート部17Aと下手側シュート部17Bのうちの少なくともいずれか一方を筒状に形成したものであってもよい。

0177

〔15〕排出シュート17としては、第1実施形態で例示した下手側シュート部17Bが揺動式の排出シュート17に、第2実施形態で例示した終端シュート部17Jを備えるように構成したものであってもよい。

0178

〔16〕図19及び図20に示すように、排出シュート17としては、第2実施形態で例示した下手側シュート部17Bが着脱式の排出シュート17に、第1実施形態で例示した排出シュート17の排出幅変更用の案内板17Fを備えるように構成したものであってもよい。この構成によると、排出シュート17の長尺状態と短尺状態とのいずれにおいても、下手側シュート部17Bにおける穀粒案内方向の向きを上下反転させることによって排出シュート17の排出幅を変更することができる。

0179

〔17〕排出シュート17の排出幅変更用の案内板17Fとしては、専用の操作によって垂下姿勢(垂直姿勢)と傾斜姿勢とに切り換え保持するように構成したものであってもよい。

0180

〔18〕終端シュート部17Jとしては、不透明の樹脂シート又は帆布などを採用して可撓性を有するように構成したものであってもよい。又、円筒状や溝状に形成したものであってもよい。

0181

〔19〕傾斜角変更機構41としては、排出シュート17の傾斜角を2段階又は5段階などに変更可能に構成したものであってもよく、又、無段階に変更可能に構成したものであってもよい。

0182

〔20〕傾斜角変更機構41としては、揚送コンベヤ16に受止部材42を装備し、かつ、排出シュート17の底板17a又は側板17bに突っ張り部材43を揺動可能に装備することによって構成したものであってもよい。

0183

〔21〕傾斜角変更機構41としては、油圧シリンダや電動シリンダなどのアクチュエータを採用して構成したものであってもよい。

0184

〔22〕傾斜角変更機構41の付勢手段44として引っ張りバネ又は圧縮バネなどを採用してもよい。

0185

〔23〕排出シュート17の上部側を上方から覆うカバー71としては、不透明の樹脂シート又は帆布などを採用して可撓性を有するように構成したものであってもよく、又、板金材などを採用して剛性を有するように構成したものであってもよい。

0186

〔24〕排出シュート17に,上手側シュート部17Aに対する下手側シュート部17Bの上下揺動角の調節を可能にする揺動角調節機構を備えて、下手側シュート部17Bの傾斜角を単独で変更できるように構成してもよい。

0187

本発明に係るコンバインの穀粒排出構造は、穀粒タンクを備える自脱型や全稈投入型のコンバインに適用することができる。

0188

11穀粒タンク
12穀粒排出装置
16 揚送コンベヤ
16A 排出口
17排出シュート
17A上手側シュート部
17B下手側シュート部
17Eストッパ
17F案内板
17J終端シュート部
17a底板
17b側板
40支軸
41傾斜角変更機構
42受止部材
42a 凹部
42b 凹部
42c 凹部
43 突っ張り部材
43a係合部
44付勢手段
71カバー
L1離間距離
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