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図面 (12)

課題

分析性能の低下を防止しつつ、常時安定してガス計測を行うことができるガス分析装置を提供すること。

解決手段

ガス分析装置10Bは、燃料ガス11を抜出す燃料ガス抜出し管12と、燃料ガス抜出し管12壁面に設けられ、燃料ガス11が流通する方向の表面に光触媒層を有する第1の光触媒コーティング窓15と、燃料ガス抜出し管12の外部に設けられ、波長可視領域の第1のレーザ光16、及び波長が紫外から真空紫外領域の第2のレーザ光17を、燃料ガス11に照射する光照射手段18と、燃料ガス11に第1のレーザ光16を照射することで発生する散乱光を検出する検出器20と、第1のレーザ光16と第2のレーザ光17とを分光するハーフミラー42と、を具備し、第1のレーザ光16が、光照射手段18からダイクロイックミラー44までの光路が第2のレーザ光17より長い迂回通路41を介して燃料ガス11に照射される。

概要

背景

排ガス処理ガス燃料ガスなどに含まれるガス化された有害有機化合物の濃度が規制の値の範囲内に抑制されているかを定期的に監視する必要がある。従来より、燃料ガスのガス成分、発熱量などを例えばレーザラマン法を用いてオンラインモニタリングする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

図11は、従来のラマン散乱光を用いてガス成分を分析するガス測定装置である。図11に示すように、従来のガス測定装置100は、ガス化炉101からガスタービン102に送給される配管103内を通過する測定試料であるガス(測定ガス)104に対してレーザー105を測定領域106に照射し、測定ガス104からのラマン散乱光(散乱光)107を分光し、測定データとして取り出すようにしたものである。従来のガス測定装置100では、レーザー照射装置110からレーザ発振によりレーザー光105を出力し、レーザー光105は石英窓111、112、電磁弁113を通過して測定ガス104へ照射する。レーザー光105が測定ガス104に照射されることで散乱光107が発生する。この測定ガス104からの散乱光107が、レンズ114、115、偏光素子116、ミラー117、フィルター118、レンズ119、分光器120を通過して測定ガス104からの散乱光107を分光し、ICCD(Intensified Charge Coupled Device)カメラ121により測定する。ICCDカメラ121で測定された測定データは測定部122で計測される。

このように、レーザラマン法を用い散乱光107から測定データとして取り出すことで、燃料ガスのガス成分を数秒など短時間で分析することが可能となるため、燃料ガス化プラントにおいて燃料ガスの制御が可能となり、燃料ガス化プラントの信頼性の向上を図ることができる。

概要

分析性能の低下を防止しつつ、常時安定してガス計測を行うことができるガス分析装置を提供すること。ガス分析装置10Bは、燃料ガス11を抜出す燃料ガス抜出し管12と、燃料ガス抜出し管12壁面に設けられ、燃料ガス11が流通する方向の表面に光触媒層を有する第1の光触媒コーティング窓15と、燃料ガス抜出し管12の外部に設けられ、波長可視領域の第1のレーザ光16、及び波長が紫外から真空紫外領域の第2のレーザ光17を、燃料ガス11に照射する光照射手段18と、燃料ガス11に第1のレーザ光16を照射することで発生する散乱光を検出する検出器20と、第1のレーザ光16と第2のレーザ光17とを分光するハーフミラー42と、を具備し、第1のレーザ光16が、光照射手段18からダイクロイックミラー44までの光路が第2のレーザ光17より長い迂回通路41を介して燃料ガス11に照射される。

目的

本発明は、前記問題に鑑み、分析性能の低下を防止しつつ、常時安定してガス計測を行うことができるガス分析装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

油分を含む被測定ガス抜出す被測定ガス抜出し管と、前記被測定ガス抜出し管壁面に設けられ、前記被測定ガスが流通する方向の表面に光触媒コーティングした光触媒層を有する第1の光触媒コーティング窓と、前記被測定ガス抜出し管の外部に設けられ、波長可視領域の第1のレーザ光、及び波長が紫外から真空紫外領域の第2のレーザ光を、前記第1の光触媒コーティング窓を介して前記被測定ガスに照射する光照射手段と、前記被測定ガス抜出し管の前記被測定ガスに第1のレーザ光を照射することで発生する散乱光を検出する検出器と、前記光照射手段から照射された第1のレーザ光と第2のレーザ光とを分光するハーフミラーと、を具備し、前記第1のレーザ光が、前記光照射手段から前記第1の光触媒コーティング窓までの光路が前記第2のレーザ光より長い迂回通路を介して前記被測定ガスに照射されることを特徴とする、ガス分析装置

請求項2

前記迂回通路が、前記ハーフミラーと、前記ハーフミラーで反射された光を反射する少なくとも1つの反射ミラーと、前記第2のレーザ光を反射して前記第2のレーザ光を前記第1の光触媒コーティング窓に照射するダイクロイックミラーと、から構成される、請求項1に記載のガス分析装置。

請求項3

前記ダイクロミックミラーと前記第2のレーザ光の光路に設けられた凹レンズを有する、請求項1又は請求項2に記載のガス分光装置

請求項4

前記光照射手段が、波長が赤外領域のレーザ光を前記被測定ガスに照射するレーザ照射装置と、前記レーザ光を前記第1のレーザ光に変換する第1の波長変換器と、前記第1のレーザ光の少なくとも一部を前記第2のレーザ光に変換する第2の波長変換器と、を有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス分析装置。

請求項5

前記被測定ガス抜出し管に一対の突出部が設けられ、前記第1の光触媒コーティング窓が、前記一対の突出部の一方の突出部に設けられた、請求項1から請求項4のいずれかに記載のガス分析装置。

請求項6

前記第1の光触媒コーティング窓と対向する壁面側に、前記第1のレーザ光を遮蔽する遮蔽部材を有する、請求項1から請求項5のいずれかに記載のガス分析装置。

請求項7

前記被測定ガス抜出し管内に、不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段を有する、請求項1から請求項6のいずれかに記載のガス分析装置。

請求項8

前記被測定ガス抜出し管内に、オゾンガスを供給するオゾンガス供給手段を有する、請求項1から請求項7のいずれかに記載のガス分析装置。

技術分野

0001

本発明は、燃料ガスガス成分を分析するガス分析装置に関する。

背景技術

0002

排ガス処理ガス、燃料ガスなどに含まれるガス化された有害有機化合物の濃度が規制の値の範囲内に抑制されているかを定期的に監視する必要がある。従来より、燃料ガスのガス成分、発熱量などを例えばレーザラマン法を用いてオンラインモニタリングする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

図11は、従来のラマン散乱光を用いてガス成分を分析するガス測定装置である。図11に示すように、従来のガス測定装置100は、ガス化炉101からガスタービン102に送給される配管103内を通過する測定試料であるガス(測定ガス)104に対してレーザー105を測定領域106に照射し、測定ガス104からのラマン散乱光(散乱光)107を分光し、測定データとして取り出すようにしたものである。従来のガス測定装置100では、レーザー照射装置110からレーザ発振によりレーザー光105を出力し、レーザー光105は石英窓111、112、電磁弁113を通過して測定ガス104へ照射する。レーザー光105が測定ガス104に照射されることで散乱光107が発生する。この測定ガス104からの散乱光107が、レンズ114、115、偏光素子116、ミラー117、フィルター118、レンズ119、分光器120を通過して測定ガス104からの散乱光107を分光し、ICCD(Intensified Charge Coupled Device)カメラ121により測定する。ICCDカメラ121で測定された測定データは測定部122で計測される。

0004

このように、レーザラマン法を用い散乱光107から測定データとして取り出すことで、燃料ガスのガス成分を数秒など短時間で分析することが可能となるため、燃料ガス化プラントにおいて燃料ガスの制御が可能となり、燃料ガス化プラントの信頼性の向上を図ることができる。

先行技術

0005

特許第3842982号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、測定ガス104にダスト、油分が多く含まれている場合に、これらの油分がレーザ光入射させるために設けられている石英窓112の内側表面など光学部品に付着すると、石英窓112の透過率が低下することにより、配管103内に入射されるレーザー105のレーザ出力減衰し、得られる散乱光107の強度が低下するため、測定精度が悪化する、という問題がある。

0007

よって、燃料ガス成分の分析を行う際、レーザ照射用に用いる窓の交換をすることなく、分析性能の低下を防止し、常に安定したガス計測をすることができるガス分析装置の出現が切望されている。

0008

本発明は、前記問題に鑑み、分析性能の低下を防止しつつ、常時安定してガス計測を行うことができるガス分析装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

上述した課題を解決するため本発明のガス分析装置は、油分を含む被測定ガス抜出す被測定ガス抜出し管と、前記被測定ガス抜出し管壁面に設けられ、前記被測定ガスが流通する方向の表面に光触媒コーティングした光触媒層を有する第1の光触媒コーティング窓と、前記被測定ガス抜出し管の外部に設けられ、波長可視領域の第1のレーザ光、及び波長が紫外から真空紫外領域の第2のレーザ光を、前記第1の光触媒コーティング窓を介して前記被測定ガスに照射する光照射手段と、前記被測定ガス抜出し管の前記被測定ガスに第1のレーザ光を照射することで発生する散乱光を検出する検出器と、前記光照射手段から照射された第1のレーザ光と第2のレーザ光とを分光するハーフミラーと、を具備し、前記第1のレーザ光が、前記光照射手段から前記第1の光触媒コーティング窓までの光路が前記第2のレーザ光より長い迂回通路を介して前記被測定ガスに照射されることを特徴とする。

0010

本発明のガス分析装置においては、前記迂回通路が、前記ハーフミラーと、前記ハーフミラーで反射された光を反射する少なくとも1つの反射ミラーと、前記第2のレーザ光を反射して前記第2のレーザ光を前記第1の光触媒コーティング窓に照射するダイクロイックミラーと、から構成されることが好ましい。

0011

本発明のガス分析装置においては、前記ダイクロミックミラーと前記第2のレーザ光の光路に設けられた凹レンズを有することが好ましい。

0012

本発明のガス分析装置においては、前記光照射手段が、波長が赤外領域のレーザ光を前記被測定ガスに照射するレーザ照射装置と、前記レーザ光を前記第1のレーザ光に変換する第1の波長変換器と、前記第1のレーザ光の少なくとも一部を前記第2のレーザ光に変換する第2の波長変換器と、を有することが好ましい。

0013

本発明のガス分析装置においては、前記被測定ガス抜出し管に一対の突出部が設けられ、前記第1の光触媒コーティング窓が、前記一対の突出部の一方の突出部に設けられたことが好ましい。

0014

本発明のガス分析装置においては、前記第1の光触媒コーティング窓と対向する壁面側に、前記第1のレーザ光を遮蔽する遮蔽部材を有することが好ましい。

0015

本発明のガス分析装置においては、前記被測定ガス抜出し管内に、不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段を有することが好ましい。

0016

本発明のガス分析装置においては、前記被測定ガス抜出し管内に、オゾンガスを供給するオゾンガス供給手段を有することが好ましい。

発明の効果

0017

本発明によれば、波長が紫外領域から真空紫外領域の第2のレーザ光を光触媒コーティング窓に照射することで、光触媒コーティング窓にコーティングした光触媒の機能が発揮されることにより光触媒コーティング窓の表面に付着した汚れを除去することができる。このため、波長が可視光領域の第1のレーザ光を光触媒コーティング窓を通過する際に光の強度が低減されることなく被測定ガスに照射することができると共に、第1のレーザ光を燃料ガスに照射することで散乱する散乱光の強度も低減されることなく測定することができる。これにより、窓を交換することなく、常時安定して被測定ガスの分析の測定精度を維持しつつ、測定することができる。

図面の簡単な説明

0018

図1は、本発明による実施例1に係る第一のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
図2は、窓への中間層、TiO2層の積層状態を示す図である。
図3は、計測チャンネル信号強度との関係を示す図である。
図4は、時間と水素の信号強度との関係を示す図である。
図5は、本発明による実施例2に係る第二のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
図6は、第1のレーザ光のパルス時間幅と第2のレーザ光のパルス時間幅との関係を示す図である。
図7は、第1のレーザ光と第2のレーザ光との光路を簡略に示す図である。
図8は、本発明による実施例3に係る第三のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
図9は、本発明による実施例4に係る第四のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
図10は、本発明による実施例5に係る第五のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
図11は、従来のラマン散乱光を用いてガス成分を分析するガス測定装置を示す図である。

0019

以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。

0020

本発明による実施例1に係る第一のガス分析装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明による実施例1に係るガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
図1に示すように、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aは、油分を含む被測定ガスとして燃料ガス11を抜出す燃料ガス抜出し管(被測定ガス抜出し管)12と、この燃料ガス抜出し管12に窓13が設けられ、この窓13の燃料ガス11が流通する方向の面側に光触媒として酸化チタン(TiO2)をコーティングしたTiO2層(光触媒層)14を有する酸化チタン(TiO2)コーティング窓15と、TiO2コーティング窓15に外部から波長が可視領域の第1のレーザ光16、波長が紫外から真空紫外領域の第2のレーザ光17の両方をTiO2コーティング窓15を通過して燃料ガス11に照射させる光照射手段18と、燃料ガス抜出し管12の燃料ガス11に第1のレーザ光16を照射することで発生する散乱光19を検出する検出器20と、を有するものである。

0021

被測定ガスである燃料ガス11中の計測対象のガス成分としては、例えば一酸化窒素(NO)、一酸化炭素(CO)、水(H2O)、二酸化窒素(NO2)、メタン(CH4)、アンモニアベンゼン等を例示することができる。

0022

燃料ガス抜出し管12は煙道21に連結され、煙道21内を流れる燃料ガス11を燃料ガス抜出し管12から一部抜出す。燃料ガス抜出し管12より燃料ガス11を連続的に抜出すことで、燃料ガス11中のガス成分を連続して測定することができる。

0023

また、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aにおいては、光照射手段18は、波長が赤外領域のレーザ光22を燃料ガス11に照射するレーザ照射装置23と、レーザ光22を第1のレーザ光16に変換する第1の波長変換器24と、第1のレーザ光16の一部を第2のレーザ光17に変換する第2の波長変換器25と、により構成されている。

0024

また、レーザ照射装置23から照射されるレーザ光22としては、例えばYAG結晶に微量のNd(ネオジウム)を添加した結晶体に強い励起光を照射することで得られるYAGレーザ(波長:1064nm)が用いられる。また、レーザ照射装置23より照射されるレーザ光22としては、YAGレーザに限定されるものではなく、波長が赤外領域の光であれば用いることができる。

0025

レーザ光22は、第1の波長変換器24において波長が可視領域の第1のレーザ光16に変換される。第1の波長変換器24には、非線形光学結晶が備えられ、レーザ光22を非線形光学結晶に通して第1のレーザ光16を得るようにしている。非線形光学結晶としては、例えば、ベータバリウムボライト(β-BaB2O4:BBO結晶、KTiOPO4(KTP)結晶などが例示される。レーザ光22は、波長が1064nmのYAGレーザである時は、第1のレーザ光16はその第二高調波である波長が532nmのレーザ光に変換される。また、第1のレーザ光16は第二高調波(波長:532nm)に限定されるものではなく、波長が可視領域のレーザ光であればよい。

0026

第1の波長変換器24で波長変換された第1のレーザ光16の一部は、第2の波長変換器25において第2のレーザ光17に変換される。第1の波長変換器25には、非線形光学結晶が備えられ、第1のレーザ光16を非線形光学結晶に通して第2のレーザ光17を得るようにしている。非線形光学結晶としては、例えばBBO結晶などが例示される。第2のレーザ光17は波長が紫外領域のレーザ光であり、第2のレーザ光17のパルス波長は、例えば213nm以上355nm以下であるのが好ましい。また、第2のレーザ光17のパルス波長は、レーザ発振の容易さなどから、例えば213nm、266nm、355nmを用いるのが特に好ましい。これは、非線形光学結晶を設置するだけで、第2のレーザ光17を発振できるので、設置が容易であり、メンテナンス性も良いためである。なお、第2のレーザ光17の波長は213nm以上355nm以下に限定されるものではなく、第2のレーザ光17は波長が紫外領域のレーザ光であればよい。

0027

また、第2の波長変換器25は、第1のレーザ光16の一部を第2のレーザ光17に波長変換しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1のレーザ光16の全部を第2のレーザ光17に波長変換するようにしてもよい。

0028

第1のレーザ光16と、第2の波長変換器25で波長が変換された第2のレーザ光17とは、同軸で進行し、反射ミラー26で反射され、TiO2コーティング窓15に向けて光路を変更し、集光レンズ27で集光された後、第1のレーザ光16及び第2のレーザ光17はTiO2コーティング窓15に同時に到達する。

0029

また、レーザ照射装置23から照射されるレーザ光22のパルス時間幅(レーザパルス幅)は0.1ナノ秒(ns)以上100ナノ秒(ns)以下、より好ましくは1ns以上10ns以下であることが好ましい。これは、パルス時間幅が100nsを越えると、確保すべき光路が長くなるためであり、パルス時間幅が0.1nsを下回ると窓13に照射される光量が少なくなるため、効率的な光触媒の機能が達成されないからである。

0030

また、レーザ照射装置23から照射されるレーザ光22のレーザエネルギー密度は1MW/cm2以上1000MW/cm2以下、より好ましくは10MW/cm2以上100MW/cm2以下であることが好ましい。これはレーザエネルギー密度が1MW/cm2を下回ると、効率的な光触媒の機能が達成されないためであり、レーザエネルギー密度が1000MW/cm2を超えると、光密度が高くなるため、窓13の破損を生じる虞があるためである。

0031

よって、第2のレーザ光17の波長が213nm以上355nm以下であり、第2のレーザ光17のパルス時間幅が0.1ns以上100nsであると共に、レーザエネルギー密度が1MW/cm2以上1000MW/cm2以下とすることで、レーザ光22を波長変換して得られる第2のレーザ光17によりTiO2の光触媒の機能を有効に発揮させることができる。

0032

燃料ガス抜出し管12の内壁12aに一対の突出部28−1、28−2が突出して設けられている。突出部28−1、28−2は、燃料ガス抜出し管12を挟んで対抗して設けられている。本実施例においては、TiO2コーティング窓15は、一方の突出部28−1の内壁28aに設けられている。TiO2コーティング窓15は、図2に示すように、内壁28aに設けた窓13の上に中間層31、TiO2層14の順で燃料ガス抜出し管12の内側に向かって積層されている。

0033

窓13は、第1のレーザ光16、第2のレーザ光17を透過させるものとする。窓13の材料には、例えばソーダライムガラスを用いるのが好ましい。中間層31には、例えばシリカ(SiO2)を主成分として含む材料などが用いられる。

0034

窓13の材料として、例えばソーダライムガラスを用い、このソーダライムガラスの表面上にTiO2層14を積層すると、ソーダライムガラスを構成するナトリウムイオン(Na+)がTiO2と反応してTiO2の光触媒の機能を低下させ、TiO2層14の表面に入射した光が乱れて進行するため、対象物が歪んで見えてしまう。

0035

これに対し、TiO2コーティング窓15のように、窓13とTiO2層14との間に中間層31を設けることで、中間層31がソーダライムガラスを構成するNa+がTiO2層14に侵入するのを防ぐため、TiO2の光触媒の機能の低下を防ぐことができる。このため、TiO2層14の表面に入射した光が乱れることなく進行することができるため、測定用の窓に用いることができる。

0036

TiO2層14の表面には、燃料ガス11中に含まれるタールに起因するミストや、油分など有機物に起因して発生する固着物が付着する。第2のレーザ光17がTiO2コーティング窓15に照射されることで、第2のレーザ光17は紫外光であるため、TiO2層14の表面では光触媒の機能が発揮される。TiO2の光触媒としての機能が発揮されることにより、燃料ガス11中に含まれるミストや、有機物などの固着物がTiO2層14の表面に生成されるのを防止することができるため、TiO2層14の表面が汚染されるのを防止することができる。

0037

また、突出部28−1には、突出部28−1内に不活性ガス34を供給する不活性ガス供給部(不活性ガス供給手段)35を設けている。不活性ガス供給部35より突出部28−1内に不活性ガス34を供給することで、TiO2層14の表面に積層される燃料ガス11に起因する煤塵パージすることができる。不活性ガス34としては、例えばN2ガス、Arガスなどを用いることができる。

0038

また、第2のレーザ光17として紫外光を用いているが、波長が200nm以下の真空紫外領域では、酸素分子光吸収の影響があるので、第2のレーザ光17が燃料ガス11に照射される周囲環境を不活性ガス34で充填させることで酸素分子の光吸収の影響を抑制することができる。

0039

TiO2層14の膜厚としては、例えば、10nm以上1000nm以下が好ましい。これは、TiO2層14の膜厚が10nmより小さいと、TiO2層14が中間層31から剥離し易いためである。また、TiO2層14の膜厚が1000nmより大きいと、光の透過率が低下するためである。なお、TiO2層14の膜厚は、特に上記範囲に限定されるものではなく、TiO2層14の光触媒の機能が発揮されるものであればよい。

0040

また、光触媒としてTiO2を用いているが、TiO2を用いる場合、触媒性能に優れたアナターゼ型結晶構造を有するTiO2を用いるのが特に好ましい。また、本実施例に係る第一の排ガス分析装置10Aにおいては、光触媒の材料としてTiO2を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、酸化亜鉛(ZnO)、硫化カドミウムCdS)、酸化鉄なども用いることができる。

0041

TiO2コーティング窓15と対向する壁面側に、第1のレーザ光16を遮蔽するダンパ(遮蔽部材)36が設けられている。ダンパ36は、燃料ガス抜出し管12の他方の突出部28−2に設けられている。第2の波長変換器25において波長変換されなかった第1のレーザ光16はTiO2コーティング窓15を通過してダンパ36に吸収される。

0042

また、第1のレーザ光16は燃料ガス抜出し管12内に抜き出された燃料ガス11中のガス成分、煤塵等で散乱し、散乱光19を発生する。この第1のレーザ光16から発生した散乱光19は、第1のレーザ光16が燃料ガス11中のCOなどガス成分に入射することで発生するラマン散乱光と、燃料ガス11中の煤塵等に入射することで散乱するミー散乱光(光の波長と同程度かそれ以上の粒子による散乱光)とが含まれる。

0043

この第1のレーザ光16から発生した散乱光19は、燃料ガス抜出し管12内からTiO2コーティング窓15を通過して反射ミラー37で反射され、集光レンズ38で集光された後、分光器39で分光された後、検出器20で検出され、測定される。

0044

よって、第2のレーザ光17がTiO2層14に照射されることで、TiO2層14の表面に付着した燃料ガス11中に含まれるミストや、有機物などの固着物を光触媒の」効果により除去することができる。このため、TiO2コーティング窓15を通過する第1のレーザ光16のレーザ出力が低下されることなく燃料ガス11に照射することができる。また、散乱光19がTiO2コーティング窓15を通過する際、光の強度を低下することなく検出器20に照射し、測定することができる。

0045

また、図3は、計測チャンネルと信号強度との関係を示す図である。
尚、図3の測定には、波長が532nm程度のレーザ光を用いて行なったものである。
図3に示すように、測定ガスとしてH2ガスを用いたときには、波長が693nm付近ピーク観測される。よって、測定ガスとしてH2ガスを用いるときには、波長が693nm付近の光を検出用として用いることで高い測定性能が得られる。

0046

図4は、時間と水素の信号強度との関係を示す図である。
図4中、試験例1は、窓13にTiO2層14をコーティングしたTiO2コーティング窓15を有する本実施例に係る第一のガス分析装置10Aを用いて行なった試験結果を示す(図4中、太線)。比較例1は、窓13にTiO2層14をコーティングしていない従来より用いられている図11に示すようなラマン散乱光を測定するガス測定装置を用いて行なった試験結果を示す(図4中、破線)。
尚、図4の測定には、波長が532nm程度のレーザ光を用いて行なったものである。また、H2ガスを測定ガスとして用いて行なっているので、図3に示すように、波長が693nm付近の光を検出して行なった。
図4に示すように、従来より用いられている図11に示すようなラマン散乱光を測定するガス測定装置を用いてガス成分の分析を行った比較例1の場合、時間が経過するに従ってH2の信号強度は低下していった。これに対し、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aを用いてガス成分の分析を行った試験例1では、常時安定してH2の信号強度が高く維持できた。よって、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aを用いてガス成分の分析を行うことで、散乱光19の光の強度を低下させることなく検出器20で検出し、安定してガス成分の測定をすることができる。

0047

また、TiO2層14の光触媒の機能を発揮させる第2のレーザ光17と、燃料ガス11のガス成分の分析用に用いる第2のレーザ光17とはレーザ照射装置23から照射される単一のレーザ光22を用いている。また、レーザ照射装置23から照射されるレーザ光22はパルス時間幅で調整することができる。よって、燃料ガス11のガス成分の分析を行う装置の構成を簡略にすることができると共に、ガス成分の分析精度を向上させることができる。

0048

また、検出器20としては、例えば、ICCD(Intensified Charge Coupled Device)カメラなどが用いられる。検出器20としてICCDカメラを用い、ラマン散乱光、ミー散乱光を検知することにより、燃料ガス11中のガス成分、煤塵を監視することができる。これにより、燃料ガス11中に含まれるガス成分、煤塵等を検知することができる。

0049

燃料ガス抜出し管12内は燃料ガス11が流れているため分析中は開けることができないが、燃料ガス抜出し管12内の煤塵の有無を検出器20で検知することで、燃料ガス抜出し管12内の燃料ガス11中の煤塵に起因する汚れを事前予測することができるため、N2ガス34によりTiO2層14の表面に積層される燃料ガス11に起因する煤塵をパージすることもできる。

0050

なお、検出器20として、ICCDカメラを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、光電子増倍管(PMT:Photomultiplier)など第1のレーザ光16の散乱光19を検出できるものであればよい。

0051

このように、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aによれば、波長が紫外領域の第2のレーザ光17をTiO2コーティング窓15に照射することで、TiO2層14の表面に付着した燃料ガス11中に含まれるミストや、有機物などの固着物をTiO2の光触媒の機能が発揮されることにより除去することができる。よって、波長が可視領域の第1のレーザ光16がTiO2コーティング窓15を通過する際に光の強度が低減されることなく燃料ガス11に照射することができると共に、第1のレーザ光16を燃料ガス11に照射することで散乱する散乱光19の強度も低減されることなく測定することができる。

0052

従って、TiO2コーティング窓15を通過する第1のレーザ光16と散乱光19との光の強度の低下を抑制することができるため、窓13など光学部品の汚れにより第1のレーザ光16及び散乱光19のレーザ出力低下に伴い検出感度が低下し、測定能力が低下するのを防止し、窓13を交換することなく、常時安定して燃料ガス11の分析の測定精度を維持しつつ、測定することができる。

0053

また、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aにおいては、TiO2コーティング窓15を突出部28−1の内壁28aに設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、燃料ガス11の通路の壁面に設けるようにすればよいため、燃料ガス抜出し管12の壁面にTiO2コーティング窓15を設けるようにしてもよい。

0054

また、本実施例に係る第一のガス分析装置10Aにおいては、被測定ガスとしてボイラ等から排出される燃料ガス11中のガス分析について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の燃焼設備等から排出されるガスを被測定用ガスとして分析を行うようにしてもよい。

0055

本発明による実施例2に係る第二のガス分析装置について、図5を参照して説明する。
図5は、本発明による実施例2に係る第二のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第二のガス分析装置は、図1に示す実施例1に係る第一のガス分析装置10Aの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。

0056

図5に示すように、本実施例に係る第二のガス分析装置10Bは、前記図1に示した実施例1に係る第一のガス分析装置10Aの第1のレーザ光16が第2の波長変換器25を迂回する迂回通路41を有するものである。

0057

迂回通路41は、第1のレーザ光16を分光するハーフミラー42と、反射ミラー43−1、43−2と、第1のレーザ光16を透過すると共に、第2のレーザ光17を反射するダイクロイックミラー44と、で構成されている。また、第2の波長変換器25の後流側には、凹レンズ45が設けられ、凹レンズ45は第2の波長変換器25とダイクロイックミラー44との間に配置されている。また、迂回通路41には、凸形状である集光レンズ27が設けられ、集光レンズ27は反射ミラー43−2とダイクロイックミラー44との間に配置されている。

0058

レーザ照射装置23から照射されたレーザ光22は第1の波長変換器24で波長変換され、第1のレーザ光16となった後、ハーフミラー42で分光された第1のレーザ光16aの一部は、第2の波長変換器25で波長変換され、第2のレーザ光17となる。また、第2の波長変換器25とダイクロイックミラー44との間に凹レンズ45を設けているため、第2のレーザ光17の光束は拡大される。また、ダイクロイックミラー44は、第1のレーザ光16aを透過し、第2のレーザ光17を反射するため、第1のレーザ光16aはダイクロイックミラー44を透過してダンパ46で吸収され、第2のレーザ光17はダイクロイックミラー44で反射される。このため、第2のレーザ光17のみ光束を拡大しながらTiO2コーティング窓15に照射させることができる。

0059

よって、第2のレーザ光17をTiO2層14の全面に照射させることができるため、窓13の全面において窓汚れなどに起因する窓透過率の低下が回避できる。そのため、TiO2層14の全面に照射される散乱光19は窓汚れによる光量低下が起こることなく、検出器20に照射され、検出用に用いることができる。

0060

ハーフミラー42で分光された他の第1のレーザ光16bは、迂回通路41を経由してTiO2コーティング窓15に導くことができる。即ち、ハーフミラー42で反射され分光された第1のレーザ光16bは、反射ミラー43−1、43−2で光路を変更し、ダイクロイックミラー44を透過してTiO2コーティング窓15に導かれる。第1のレーザ光16bが迂回通路41を経由することで、ハーフミラー42から迂回通路41を経由してTiO2コーティング窓15までの光路の長さをハーフミラー42から第2の波長変換器25を通過してTiO2コーティング窓15までの光路の長さよりも長くすることができる。

0061

このため、第2の波長変換器25で第1のレーザ光16aを波長変換した第2のレーザ光17は、迂回通路41を経由する第1のレーザ光16bよりもTiO2コーティング窓15に早く照射させることができる。TiO2コーティング窓15に第2のレーザ光17を照射することによりTiO2コーティング窓15のTiO2層14の表面で光触媒としての機能が働くため、迂回通路41を経由した第1のレーザ光16bがTiO2コーティング窓15に到着する前に、予め燃料ガス11中に含まれるミスト、有機物などの固着物がTiO2層14の表面に生成されるのを防止することができる。

0062

よって、第2のレーザ光17より遅れて燃料ガス11に照射される第1のレーザ光16bが、TiO2コーティング窓15で第1のレーザ光16bのレーザ出力が低下するのを防ぐことができる。従って、第1のレーザ光16bのレーザ出力を低下させることなく燃料ガス11に照射させることができる。また、散乱光19がTiO2コーティング窓15を通過する際、光の強度を低下することなく検出器20に照射し、測定することができる。

0063

迂回通路41の長さは、第1のレーザ光16のパルス時間幅に応じて調整する。図6は、第1のレーザ光のパルス時間幅と第2のレーザ光のパルス時間幅との関係を示す図である。図6に示すように、第1のレーザ光16のパルスと第2のレーザ光17のパルスとを10nsとしたとき、第1のレーザ光16、第2のレーザ光17は、1nsで30cm進む。そのため、第2のレーザ光17が第1のレーザ光16よりも10ns遅れてTiO2コーティング窓15に照射されるようにするためには、迂回通路41を経由して遅延する分の長さが3mとなるように調整する必要がある。

0064

図7は、第1のレーザ光と第2のレーザ光との光路を簡略に示す図である。図7に示すように、第1のレーザ光16bが第2のレーザ光17よりも10ns遅れてTiO2コーティング窓15に照射されるようにするためには、下記式(1)、(2)を満たすようにし、遅延する分の光路の長さが3mとなるように調整する。
A+C=3m ・・・(1)
B=D ・・・(2)
但し、ハーフミラー42と反射ミラー43−1との距離をA、ハーフミラー42とダイクロイックミラー44との距離をB、反射ミラー43−2とダイクロイックミラー44との距離をC、反射ミラー43−1と反射ミラー43−2との距離をD、とする。

0065

このように、本実施例に係る第二のガス分析装置10Bによれば、第1のレーザ光16bは迂回通路41を経由させ、第1のレーザ光16bを第2のレーザ光17よりも遅れてTiO2コーティング窓15に照射することで、予め燃料ガス11中に含まれるミストや、有機物などの固着物がTiO2層14の表面に付着するのを防止することができる。燃料ガス11のガス分析の開始時点より第1のレーザ光16がTiO2コーティング窓15を通過する際に光の強度が低減されることなく燃料ガス11に照射することができると共に、第1のレーザ光16を燃料ガス11に照射することで散乱する散乱光19の強度も低減されることなく測定することができる。

0066

また、第2の波長変換器25とダイクロイックミラー44との間に設けた凹レンズ45により第2のレーザ光17の光束を拡大し、第2のレーザ光17をTiO2層14の全面に照射させることができるため、窓13の全面において窓汚れなどに起因する窓透過率の低下が回避できる。そのため、TiO2層14の全面に照射される散乱光19を窓汚れによる光量低下を生じることなく、検出器20に照射させることができ、検出用に用いることができる。

0067

従って、燃料ガス11のガス分析の開始時点より窓13など光学部品の汚れにより第1のレーザ光16及び散乱光19のレーザ出力の低下を防止でき、窓13を交換することなく、常時安定して燃料ガス11の分析の測定精度を維持しつつ測定することができる。

0068

また、本実施例に係る第二のガス分析装置10Bにおいては、第2の波長変換器25とダイクロイックミラー44との間に凹レンズ45を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、凹レンズ45は設けなくてもよい。また、反射ミラー43−2とダイクロイックミラー44との間に集光レンズ27を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、集光レンズ27は設けなくてもよい。この場合には、集光レンズ27はダイクロイックミラー44と反射ミラー37との間に設けるようにする。

0069

本発明による実施例3に係るガス分析装置について、図8を参照して説明する。
図8は、本発明による実施例3に係るガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第三のガス分析装置10Cは、図1に示す実施例1に係る第一のガス分析装置10A又は図5に示す実施例2に係る第二のガス分析装置10Bの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。

0070

図8に示すように、本実施例に係る第三のガス分析装置10Cは、突出部28−1内に、オゾン(O3)ガス51を供給するオゾン(O3)ガス供給部(O3ガス供給手段)52を有するものである。

0071

O3ガス51を突出部28−1内に供給し、窓13にコーティングされたTiO2層14に第2のレーザ光17を照射することで、O3は、TiO2の表面において下記式(3)のように反応して酸化剤を生成し、TiO2層14の表面において光触媒効果をより向上させることができる。このため、燃料ガス11中に含まれるミスト、固着物がTiO2層14の表面に生成されるのを更に効果的に防止することができる。
O3 → O・+O2- ・・・(3)

0072

また、突出部28−1内にO3ガス51を供給することで、TiO2層14の表面に積層される燃料ガス11に起因する煤塵などをパージすることができる。

0073

よって、本実施例に係る第三のガス分析装置10Cによれば、突出部28−1内にO3ガス51を供給し、TiO2層14の表面に生成される燃料ガス11中のミスト、固着物などの酸化分解を促進することで、ミスト、固着物の分解効率を更に向上させることができると共に、TiO2層14の表面に積層される煤塵などをパージすることができる。

0074

このため、窓13など光学部品の汚れにより第1のレーザ光16及び散乱光19のレーザ出力の低下をより確実に防止でき、窓13を交換することなく、燃料ガス11の分析の測定精度を維持しつつより安定してガス分析を行うことができる。

0075

本発明による実施例4に係る第四のガス分析装置について、図9を参照して説明する。
図9は、本発明による実施例4に係るガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第四のガス分析装置10Dは、図1に示す実施例1に係る第一のガス分析装置10A乃至図8に示す実施例3に係る第三のガス分析装置10Cの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。

0076

図9に示すように、本実施例に係る第四のガス分析装置10Dは、前記図1に示した実施例1に係る第一のガス分析装置10Aの対向する一対の突出部28−1、28−2内にTiO2コーティング窓15−1、15−2を各々設けてなるものである。
即ち、図9に示すように、本実施例に係る第四のガス分析装置10Dは、前記図1に示した実施例1に係る第一のガス分析装置10Aの他方の突出部28−2内に更にTiO2コーティング窓15−2が設けられ、突出部28−2内に設けたTiO2コーティング窓15−2と突出部28−2の内壁28aとの間に、第1のレーザ光16は透過し、第2のレーザ光17は反射させるダイクロイックミラー61を有するものである。

0077

TiO2コーティング窓15−1、15−2は、TiO2層14−1、14−2が燃料ガス抜出し管12の内側に対向するように配置されている。TiO2コーティング窓15−1は、第2のレーザ光17の入射方向から、窓13−1、中間層31−1、TiO2層14−1の順に配置されている。TiO2コーティング窓15−2は、ダイクロイックミラー61で反射した第2のレーザ光17の入射方向から、窓13−2、中間層31−2、TiO2層14−2の順に配置されている。

0078

突出部28−2内にダイクロイックミラー61を設けることで、TiO2コーティング窓15−1、15−2を透過した第1のレーザ光16はダイクロイックミラー61を透過し、第2のレーザ光17のみ反射させることができる。このため、ダイクロイックミラー61で反射された第2のレーザ光17をTiO2コーティング窓15−1、15−2の表面のTiO2層14−1、14−2に照射させることができる。

0079

これにより、TiO2コーティング窓15−1、15−2の表面に第2のレーザ光17が照射される時間を増大させることができるため、TiO2層14−1、14−2に安定して第2のレーザ光17を照射させることができ、燃料ガス11中に含まれるミスト、有機物などの固着物に起因するTiO2層14−1、14−2の表面の汚れを安定して除去することができる。

0080

また、ダイクロイックミラー61で第1のレーザ光16は透過され、分光器39に到達することはないため、測定ノイズを除去することができ、測定精度を向上させることができる。

0081

また、突出部28−1には突出部28−1内にO3ガス51を供給するO3ガス供給部52を設けている。突出部28−1内にO3ガス51を供給することで、TiO2層14−1の表面に積層される燃料ガス11に起因する煤塵などをパージすることができると共に、TiO2層14−1の表面に生成される燃料ガス11中のミスト、固着物などの酸化分解を促進することができる。

0082

また、突出部28−2内に不活性ガス62を供給する不活性ガス供給部63を設けている。突出部28−2内に不活性ガス62を供給することで、TiO2層14−2の表面に積層される燃料ガス11に起因する煤塵などをパージすることができる。不活性ガスとしては、例えばN2ガス、Arガスなどを用いることができる。

0083

従って、本実施例に係る第四のガス分析装置10Dによれば、突出部28−2内にTiO2コーティング窓15−2と、TiO2コーティング窓15−2と突出部28−2の内壁28aとの間にダイクロイックミラー61とを設けることで、TiO2コーティング窓15−1、15−2のTiO2層14−1、14−2に安定して第2のレーザ光17を照射させることができる。このため、TiO2層14−1、14−2の表面に付着した燃料ガス11中に含まれるミスト、有機物などの固着物をTiO2の光触媒の機能が発揮されることによりTiO2層14−1、14−2の表面の汚れを安定して除去することができる。

0084

よって、第1のレーザ光16及び散乱光19のレーザ出力の低下を更に確実に防止でき、窓13を交換することなく、燃料ガス11の分析の測定精度を維持しつつ更に安定してガス分析を行うことができる。

0085

また、第2のレーザ光17がTiO2層14−1の表面に照射される光量を更に増加させたい場合には、ダイクロイックミラー61を複数設け、第2のレーザ光17の反射回数を増大させ、多重反射させ、第2のレーザ光17をTiO2層14−1の表面に照射させるようにようにする。

0086

また、本実施例に係る第四のガス分析装置10Dにおいては、突出部28−1、28−2内にTiO2コーティング窓15−1、15−2を設けるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、TiO2コーティング窓15−1のTiO2層14−1の表面が第1のレーザ光16及び散乱光19のレーザ出力の低下を抑制することができればよいため、突出部28−2内にTiO2コーティング窓15−2を設けなくてもよい。

0087

また、本実施例に係る第四のガス分析装置10Dにおいては、突出部28−1内にO3ガス51を供給するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、突出部28−1内にN2ガス62を供給するようにしてもよい。また、O3ガス51、不活性ガス34の両方を供給するようにしてもよい。

0088

本発明による実施例5に係る第五のガス分析装置について、図10を参照して説明する。
図10は、本発明による実施例5に係る第五のガス分析装置の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第五のガス分析装置は、図1に示す実施例1に係る第一のガス分析装置10A乃至図9に示す実施例4に係る第四のガス分析装置10Dの構成と同様であるため、同一部材には同一の符号を付して重複した説明は省略する。

0089

図10に示すように、本実施例に係る第五のガス分析装置10Eは、前記図1に示した実施例1に係る第一のガス分析装置10Aの突出部28−2内に第2の波長変換器25が設けられ、第2の波長変換器25と突出部28−2の内壁28aとの間に、第1のレーザ光16は透過し、第2のレーザ光17を反射させるダイクロイックミラー61と、レーザ照射領域である中心部分に孔71を有する板72と、第2の波長変換器25と板72との間に不活性ガス62を供給する不活性ガス供給部63と、を有するものである。

0090

板72にはレーザの照射領域である中心部分に孔71が設けられているため、第1のレーザ光16は孔71を通過し、第2の波長変換器25において第1のレーザ光16の一部は波長変換され第2のレーザ光17となる。ダイクロイックミラー61は、第1のレーザ光16を透過し、第2のレーザ光17を反射するようにしたものであるため、第1のレーザ光16はダイクロイックミラー61を通過し、ダンパ36で遮蔽される。また、第2のレーザ光17はダイクロイックミラー61で反射される。

0091

また、板72と第2の波長変換器25との間には、凹レンズ73が設けられている。ダイクロイックミラー61で反射され、第2の波長変換器25を通過した第2のレーザ光17は、凹レンズ73で光束が広がるため、孔71を通過し、TiO2コーティング窓15の表面のTiO2層14全体に照射させることができる。また、第2の波長変換器25で波長変換された第2のレーザ光17を反射ミラー37を通過させた後、窓13に照射するようにした場合、第2のレーザ光17の一部が反射ミラー37で遮断される虞がある。これに対し、第2の波長変換器25で波長変換した第2のレーザ光17は、第2の波長変換器25とTiO2層14との間に第2のレーザ光17を遮断する反射ミラー37などは設けられていない。このため、第2のレーザ光17は反射ミラー37などにより遮断されることなくTiO2層14に照射することができる。

0092

よって、TiO2コーティング窓15の表面のTiO2層14全体に第2のレーザ光17を照射することで、TiO2層14の表面全体に付着した燃料ガス11中に含まれるミスト、有機物などの固着物をTiO2の光触媒の機能が発揮されることにより除去することができるため、検出器20で検出される散乱光19の光信号を増大させることができる。

0093

また、不活性ガス供給部63より不活性ガス62を第2の波長変換器25と板72との間に供給する供給することで、突出部28−2の板72とダンパ36との間の空間74の圧力は燃料ガス11が流れている燃料ガス抜出し管12内の圧力よりも高く設定することができる。このため、燃料ガス11が突出部28−2の板72とダンパ36との間の空間74に侵入するのを防ぐことができ、第2の波長変換器25、ダイクロイックミラー61が燃料ガス11中に含まれるミスト、有機物などの固着物で汚染されるのを防ぐことができる。

0094

よって、本実施例に係る第五のガス分析装置10Eによれば、突出部28−2内に第2の波長変換器25と、第2の波長変換器25と突出部28−2の内壁28aとの間にダイクロイックミラー61とを設けることで、第2のレーザ光17のみをTiO2コーティング窓15の表面のTiO2層14全体に照射させることができる。このため、TiO2層14の表面全体に付着し、生成した燃料ガス11中のミスト、固着物などをTiO2の光触媒の機能が発揮されることにより除去することができる。

実施例

0095

従って、第1のレーザ光16及び散乱光19のレーザ出力の低下を更に広範囲で防止し、レーザ出力低下に伴い測定能力が低下するのを防止できるため、窓13を交換することなく、常時安定して燃料ガス11の分析の測定精度を維持して測定することができる。

0096

以上のように、本発明に係るガス分析装置は、油分を含む被測定ガスのガス分析の測定精度を維持することができるため、燃料ガスなど被測定ガスのガス成分の分析を行うガス分析装置に用いるのに適している。

0097

10A〜10E 第一〜第五のガス分析装置
11燃料ガス
12 燃料ガス抜出し管
13 窓
14 TiO2層(光触媒層)
15酸化チタン(TiO2)コーティング窓
16、16a、16b 第1のレーザ光
17 第2のレーザ光
18光照射手段
19散乱光
20検出器
21煙道
22 レーザ光
23レーザ照射装置
24 第1の波長変換器
25 第2の波長変換器
26、37、43−1、43−2反射ミラー
27、38集光レンズ
28−1、28−2 突出部
31 中間層
32−1、32−2保持部材
33ボルト
34、62不活性ガス
35、63 不活性ガス供給部(不活性ガス供給手段)
36、46ダンパ(遮蔽部材)
39分光器
41迂回通路
42ハーフミラー
44、61ダイクロイックミラー
45、73凹レンズ
51 オゾン(O3)ガス
52 オゾン(O3)ガス供給部(O3ガス供給手段)
71 孔
72 板
74 空間

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