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図面 (3)

課題

試験試料溶液中でおこなわれる溶液ベース生化学試験手順によって、医学的に関連した状態を、さらに改善されたかたちで診断するための方法を提供する。また、試験試料細胞学的および/または組織学的データに含まれる細胞ベース形態学的な情報を上記溶液から得られる分子情報によって置換する方法であって、原試験試料を溶解し、溶解された試験試料から医学的に関連した評価を正確かつ再現可能に行うことを可能とする方法を提供する。

解決手段

診断すべき状態に関連した1以上の疾患マーカーのレベルを決定する工程と、上記試料の形態学的態様に関連した情報を置き換えるのに適した1以上の標準化マーカーのレベルを決定する工程と、上記疾患マーカーのデータと標準化マーカーのデータとを比較および/または組み合わせる工程と、医学的に関連した状態の診断を評価する工程とを含む。

概要

背景

現在、分子マーカーをツールとして用いて、多数の医学的に関連した状態の診断がおこなわれている。分子ツールは一般に、複雑な検査での1つの局面として用いられており、検査すべき試料特徴づける一連の異なるパラメータを考慮に入れる。

医学的に関連した分析では、細胞学的または組織学的手段による試料の形態学的検査が一般に用いられている。細胞ベースの試料の形態学的特性もとづくそのような方法は、例えば、体液、血液、外科摘出分泌物スワブ、または洗浄液等の臨床試料の分析に、適用される。

子宮頸癌スクリーニングでは、例えば、スワブを用いて子宮頸新生物性病変の検出がおこなわれる。このスクリーニング手順では、異なる起源の病変を区別しなければならない。病原の原因は、例えば、炎症(感染因子または物理的もしくは化学的ダメージによる)または新生物発生前の変化および新生物性の変化であると考えられる。形態学的検査では、特徴が異なる病変を複雑化して区別させる。したがって、スワブの検査について、細胞学者および病理学者は、ことのほか訓練されなければならず、たとえ経験豊かな試験官が細胞学的試料にもとづいた診断の評価における高度のオブザーバ間または内の相違を有する。一般的に、検査の結果は、試験した病理学者/細胞学者による診断基準主観的な解釈にもとづく。その結果、スクリーニング試験での偽陽性の結果と偽陰性結果との割合は、かなり満足できないままである。

したがって、多くのケースでは、これらの細胞学的または組織化学検査手順が分子マーカーの使用によってサポートされている。そのようなマーカーは、しばしば、免疫組織化学染色反応、あるいはインサイチュハイブリダイゼーション反応で使用される。形態学的検査とマーカー分子ベースとした免疫組織化学的染色反応との従来の組み合わせは、組織または細胞の医学的に関連した異なる状態に対して特有なものであり、強調された結果が得られる場合がある。形態学的検査は、分子的方法によってサポートされてよりいっそう信頼性のある結果が得られるようとしても、手間と時間とがかかり、そのため高価なものとなる。さらに、形態学的細胞をベースとしたレベルでの診断は、分子パラメータによってサポートされている場合でさえ、各々の試験者による個人的な形態学的認識に支配される。したがって、診断は検査を実行する人に左右される。

きわめて希なケースのみで、細胞ベースの形態学的検査によってさらにサポートされることなく分子マーカーを診断用ツールとして用いることが可能である。このことは、とわけ、ある環境下でマーカーが検出されようとしている場合、正確に定義された条件下でのみ生ずるケースである。したがって、細胞ベースの情報によるサポートなしで分子レベルのみでの状態の診断方法は、特徴づけられる状態に対して曖昧なことなく特異的な適当なマーカーが存在するようなケースに制限される。例えば、ウイルス感染の検出を試料溶液中でおこなってもよい。なぜならば、組織中でのウイルスの存在に対して特有のマーカーが、影響を受けていないヒト組織で生じない。

サポート用の分子ツールを用いることによって、検査結果再現性を高めることができる。しかし、試料の保持および調製に関する問題を、単に分子マーカーをさらに使用することで克服できるとは思えない。

細胞学的または組織化学的検査で分子ツールを使用する場合、アーチファクトおよび不適当な試験結果にならないよう、試料を保存する際に厳しい予防策をとる必要がある。このことは、細胞ベースの形態学的な情報が不安定であることに部分的に起因し、また検出すべき試験中の分子マーカーの不安定性に部分的に起因する。もし試料の調製、輸送、または保存が適切な方法でおこなわれなければ、細胞ベースの情報、または分子情報さえも失われるか、もしくは変えられる可能性がある。したがって、診断が不可能となるか、アーチファクトが生じる傾向がある。例えば、生検または細胞学的調製は、細胞に傷害(物理的または生化学的)が生ずるため、しばしば困難または不可能になる。組織試料または組織生検に関して、急速なターンオーバーにさらされる試料の分子構成要素の保存は、適当な保存剤が全試料に浸透するまでの経過時間によって複雑化するように思われる。

概要

試験試料溶液中でおこなわれる溶液ベース生化学試験手順によって、医学的に関連した状態を、さらに改善されたかたちで診断するための方法を提供する。また、試験試料の細胞学的および/または組織学的データに含まれる細胞ベースの形態学的な情報を上記溶液から得られる分子情報によって置換する方法であって、原試験試料を溶解し、溶解された試験試料から医学的に関連した評価を正確かつ再現可能に行うことを可能とする方法を提供する。診断すべき状態に関連した1以上の疾患マーカーのレベルを決定する工程と、上記試料の形態学的態様に関連した情報を置き換えるのに適した1以上の標準化マーカーのレベルを決定する工程と、上記疾患マーカーのデータと標準化マーカーのデータとを比較および/または組み合わせる工程と、医学的に関連した状態の診断を評価する工程とを含む。なし

目的

本発明は、試験試料の溶液中でおこなわれる溶液ベースの生化学的試験手順によって医学的に関連した状態の診断を改善する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

患者医学的に関連した状態を診断するための方法であって、(a)細胞または細胞破片を含む原試料を患者から得るステップと、(b)該原試料から試料溶液を調製するステップと、(c)該試料溶液内で、該医学的に関連した状態に対して特徴的な1種類以上の関連マーカーのレベルを検出するステップと、(d)以下の標準化パラメータ、すなわち、−該試料中に示される細胞のうちの特定の細胞種類の有無、−該試料溶液中に示される前記細胞の特定の分化様式の有無、および−該試料溶液中に示される前記細胞の特定の増殖特性の有無、の少なくとも1つに対して特徴的な1種類以上の標準化マーカーのレベルを決定するステップと、(e)該標準化パラメータの少なくとも1つに関して該1種類以上の関連マーカーの検出されたレベルを標準化するステップと、(f)該標準化パラメータに対して該関連マーカーの標準化されたレベルにもとづいて、前記医学的に関連した状態を診断するステップと、を含むことを特徴とする方法。

請求項2

前記医学的に関連した状態は、試料中の特定の細胞種類の有無、該試料内の細胞に関連した特定の分化様式の有無、および該試料内での細胞の増殖特性の有無からなる群から選択される特性によって特徴づけられる状態であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記医学的に関連した状態が疾患であることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記疾患が、細胞増殖性疾患、癌、または前兆としての病変であることを特徴とする請求項3に記載の方法。

請求項5

前記癌が、頭部および頚部の癌、呼吸器官の癌、消化管の癌、皮膚およびその付属器の癌、中枢および末梢神経系の癌、泌尿器系の癌、生殖器系の癌、肛門性器癌、内分泌系の癌、軟組織および骨の癌、またはリンパ球産生系および造血系の癌であることを特徴とする請求項4に記載の方法。

請求項6

前記原試料が、血液、分泌物スワブ吸引液洗浄液唾液大便胆汁、細胞、組織生検採取物、または体液であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項7

前記試料が、真核生物または原核生物の細胞を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。

請求項8

前記1種類以上の関連マーカーは、細胞周期調節タンパク質メタロプロテイナーゼ膜貫通タンパク質カルシウム結合タンパク質成長因子ウイルス感染に特徴的なマーカー分子細胞増殖マーカー、およびDNA複製に関連したマーカー腫瘍マーカータンパク質、および各々のタンパク質をコードする核酸からなる群から選択される請求項1に記載の方法。

請求項9

前記腫瘍マーカー・タンパク質は、サイクリン依存性キナーゼインヒビター、p53、pRb、p14ARF、サイクリンE、サイクリンA、サイクリンB、MN、her2/neu、mdm−2、bc1−2、EGF−受容体MCM2、MCM3、MCM4、MCM5、MCM6、MCM7、CDC2、CDC6、CDC7プロテインキナーゼ、CDC14プロテインホスファターゼ、Dbf4、PCNA、Ki67、KiS1、Id1、オステオポンチンGRP腎性ジペプチダーゼ、およびTGFβII受容体からなる群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。

請求項10

前記サイクリン依存性キナーゼインヒビターは、p16INK4a、p13.5、p14、p15、p19、p21、およびp27からなる群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の方法。

請求項11

ウイルス感染に対して特徴的な前記マーカー分子が、ウイルス・タンパク質またはウイルス核酸であることを特徴とする請求項8に記載の方法。

請求項12

前記ウイルス・タンパク質または前記ウイルス核酸が、HPVL1、HPVL2、HPVE1、HPVE2、HPVE4、HPVE5、HPVE6、およびHPVE7からなる群から選択されるHPV遺伝子由来するHPVタンパク質または核酸であることを特徴とする請求項11に記載の方法。

請求項13

前記1種類以上の標準化マーカーは、細胞表面タンパク質ハウスキーピング遺伝子受容体タンパク質糖タンパク質および/またはプロテオグリカン、糖タンパク質および/またはプロテオグリカンに特異的な炭水化物構造、細胞周期調節タンパク質、メタロプロテイナーゼ、膜貫通タンパク質、カルシウム結合タンパク質、成長因子、細胞分化マーカー、およびDNA複製に関連したタンパク質からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項14

前記1種類以上の標準化マーカーが、上皮抗原サイトケラチン、またはCD抗原であることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項15

前記1種類以上の標準化マーカーは、糖タンパク質、プロテオグリカン、およびこれらの分子に存在する炭水化物構造からなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項16

前記1種類以上の標準化マーカーは、糖タンパク質および/またはプロテオグリカンの生合成にかかわる酵素であることを特徴とする請求項13に記載の方法。

請求項17

前記関連マーカーまたは前記標準化マーカーの検出は、前記マーカー分子を特異的に認識および結合する少なくとも1種類のプローブを用いておこなわれることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項18

少なくとも1種類のプローブを検出可能に標識することを特徴とする請求項17に記載の方法。

請求項19

前記プローブを、放射性同位元素生物発光化合物化学発光化合物エレクトロルミネセンス化合物蛍光化合物金属キレート、酵素、または生物学的に関連した結合構造によって、標識することを特徴とする請求項18に記載の方法。

請求項20

前記生物学的に関連した結合構造が、ビオチンストレプトアビジン、またはジゴキシゲニンであることを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項21

前記少なくとも1種類のプローブが結合剤であることを特徴とする請求項17に記載の方法。

請求項22

前記結合剤がマーカー・ポリペプチドに特異的に結合する請求項21に記載の方法。

請求項23

前記結合剤が、抗体、抗体フラグメントミニ抗体、または抗原結合エピトープを含むペプチド模倣物であることを特徴とする請求項21に記載の方法。

請求項24

前記少なくとも1種類のプローブが、炭水化物結合部位を含むレクチン、またはレクチンによって特異的に認識される炭水化物であることを特徴とする請求項17に記載の方法。

請求項25

前記少なくとも1種類のプローブは、マーカー核酸に対して相補的または逆相補的である核酸分子であり、前記プローブが前記マーカー核酸に対して特異的にハイブリダイズしていることを特徴とする請求項17に記載の方法。

請求項26

前記検出が、定量的または半定量的増幅反応を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。

請求項27

医学的に関連した状態を診断するための試験キットであって、(a)医学的に関連した状態に対して特徴的な少なくとも1種類のマーカー分子を検出するための少なくとも1種類の試薬と、(b)以下のパラメータ、すなわち、特定の細胞種類または分化の有無、前記試料溶液中に示される前記細胞の様式、および前記試料溶液中に示される前記細胞に特有な増殖特性の有無、の少なくとも1つに対して特徴的な少なくとも1種類の標準化マーカーを検出するための少なくとも1種類の試薬と、(c)試料を溶解するための緩衝液と、を含むことを特徴とする試験キット。

請求項28

少なくとも1種類の試薬が固相に固定されていることを特徴とする請求項27に記載の試験キット。

請求項29

以下の成分、すなわち、(a)(i)医学的に関連した状態に対して特徴的な関連マーカー分子、ならびに(ii)以下のパラメータ、すなわち、前記試料溶液中に示される前記細胞の特定の分化様式の有無、前記試料溶液中に示される前記細胞の特定の増殖特性の有無、の少なくとも1つに対して特徴的な標準化マーカー分子、からなる群から選択される、正のコントロール反応を行うための少なくとも1種類のマーカー分子と、(b)前記検出反応を実行するために一般に用いられる試薬および緩衝液と、の少なくとも1つを、さらに含むことを特徴とする請求項27に記載の試験キット。

請求項30

マーカー分子を検出するための前記試薬は、前記マーカー分子および/または前記マーカー分子をコードする核酸とハイブリダイズする核酸プローブに特異的な結合剤を含むことを特徴とする請求項27に記載の試験キット。

請求項31

前記結合剤が抗体、ミニ抗体、または抗原結合エピトープを含むペプチド模倣物であることを特徴とする請求項30に記載の試験キット。

請求項32

前記試験キットは、診断用試験キット、研究キット、または分析キットであることを特徴とする請求項27に記載の試験キット。

請求項33

子宮頚部異形成、頚部癌、およびヒト子宮頚部試料でのそれらの各々の前駆体段階を診断するための方法であって、(a)ヒト子宮頚部試料から試料溶液を調製するステップと、(b)子宮頚部異形成の存在に対して特徴的な少なくとも1種類の関連マーカーのレベルを検出するステップと、(c)上皮細胞の存在に対して特徴的な少なくとも1種類の標準化マーカーのレベルを検出するステップと、(d)前記試料溶液中に検出される標準化マーカーのレベルに対して前記関連マーカーのレベルを標準化するステップと、(e)前記標準化マーカーに対する前記関連マーカーの標準化レベルにもとづいて、子宮頚部異形成を診断するステップと、を含むことを特徴とする方法。

請求項34

子宮頚部異形成の存在に対して特徴的な前記少なくとも1種類の関連マーカーは、p16INK4a、HPV関連マーカー、p14ARF、p19、p21、p27、pRb、p53、サイクリンE、サイクリンA、サイクリンB、MN、her2/neu、mdm−2、bc1−2、EGF−受容体、MCM2、MCM3、MCM4、MCM5、MCM6、MCM7、CDC2、CDC6、CDC7プロテインキナーゼ、CDC14プロテインホスファターゼ、Dbf4、PCNA、Ki67、KiS1、Id1、オステオポンチン、クローディン−1、GRP、腎性ジペプチダーゼ、およびTGFβII受容体からなる群から選択されることを特徴とする請求項33に記載の方法。

請求項35

上皮細胞の存在に対して特徴的な前記少なくとも一種類の標準化マーカーは、ガンマカテニン、Ep−Cam、E−カドヘリンアルファ・カテニン、ベータ・カテニン、デスモプラキン、hKLK13、SCCA、uPA1、インボルクリンCK8、CK18、CK10、CDK13、ビメンチンコンカナバリンA受容体、およびレクチンからなる群から選択されることを特徴とする請求項33に記載の方法。

請求項36

前記方法が、子宮頚部病変の早期検出または一次スクリーニング試験で使用されることを特徴とする請求項33に記載の方法。

請求項37

前記ヒト子宮頚部試料が、スワブ、分泌物、吸引液、洗浄液、細胞、組織、生検採取物、または体液であることを特徴とする請求項33に記載の方法。

請求項38

前記上皮細胞が、子宮腟部または子宮頸管内の細胞であることを特徴とする請求項33に記載の方法。

請求項39

子宮頸管内の細胞の存在を示す標準化マーカーは、Ep−Cam、CK8、およびCK18からなる群から選択されることを特徴とする請求項38に記載の方法。

請求項40

子宮頸管内の細胞の存在を示す標準化マーカーは、ガンマ・カテニン、E−カドヘリン、アルファ・カテニン、ベータ・カテニン、CK13、p120、およびインボルクリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項38に記載の方法。

請求項41

子宮頚部異形成を診断するための試験キットであって、(a)p16INK4a、p14ARF、サイクリンE、サイクリンA、サイクリンB、MN、her2/neu、mdm−2、bc1−2、EGF−受容体、mcm−2、mcm−5、クローディン−1、ヒト・パピローマ・ウイルス感染を示すマーカー、pRb、およびp53からなる群から選択される子宮頚部異形成に対して特徴的な少なくとも1種類のマーカー分子を検出するための、少なくとも1種類の試薬と、(b)CK8、Ep−Cam、CK13、CK8、CK18、E−カドヘリン、アルファ・カテニン、ベータ・カテニン、ガンマ・カテニン、およびインボルクリンからなる群から選択される、上皮細胞の有無に対して特徴的な少なくとも1種類の標準化マーカーを検出するための、少なくとも1種類の試薬と、を含むことを特徴とする試験キット。

請求項42

少なくとも1種類の試薬が固相に固定されていることを特徴とする請求項41に記載の試験キット。

請求項43

以下の成分:(a)以下(i)子宮頚部異形成に対して特徴的な関連マーカー分子、ならびに(ii)以下のパラメータ、すなわち、円柱上皮細胞の有無、扁平上皮細胞の有無、の少なくとも1つに対して特徴的な標準化マーカー分子、からなる群から選択される、正のコントロール反応をおこなうための少なくとも1種類のマーカー分子と、(b)前記検出反応を実行するために一般に用いられる試薬および緩衝液と、の少なくとも1つを、さらに含むことを特徴とする請求項41に記載の試験キット。

請求項44

マーカー分子を検出するための前記試薬が、前記マーカー分子および/または前記マーカー分子をコードする核酸にハイブリダイズしている核酸プローブに特異的な結合剤を含むことを特徴とする請求項41に記載の試験キット。

請求項45

前記結合剤が、抗体、ミニ抗体、または抗原結合エピトープを含むペプチド模倣物であることを特徴とする請求項44に記載の試験キット。

請求項46

前記試験キットが、診断用試験キット、インビトロ診断装置、研究キット、または分析キットであることを特徴とする請求項41に記載の試験キット。

請求項47

試験キットであって、(a)p16INK4aを検出するための試薬と、(b)ガンマ・カテニンを検出するための試薬と、を含むことを特徴とする試験キット。

請求項48

Ep−Camを検出するための試薬を、さらに含むことを特徴とする請求項47に記載の試験キット。

請求項49

試料溶解のための緩衝液を、さらに含むことを特徴とする請求項47に記載の試験キット。

請求項50

p16INK4aを検出するための試薬とガンマ・カテニンを検出するための試薬とが固相に固定されていることを特徴とする請求項47に記載の試験キット。

請求項51

インビトロ診断装置であることを特徴とする請求項47に記載の試験キット。

技術分野

0001

本発明は、医学的に関連した状態に対して特有関連マーカーのレベルと、標準化マーカーのレベルとを検出することで、医学的に関連した状態の診断をおこなう方法に関する。この方法は、液相中の試料特徴づけることに関係するもので、細胞ベースとした形態学的な情報に依存することはない。

背景技術

0002

現在、分子マーカーをツールとして用いて、多数の医学的に関連した状態の診断がおこなわれている。分子ツールは一般に、複雑な検査での1つの局面として用いられており、検査すべき試料を特徴づける一連の異なるパラメータを考慮に入れる。

0003

医学的に関連した分析では、細胞学的または組織学的手段による試料の形態学的検査が一般に用いられている。細胞ベースの試料の形態学的特性もとづくそのような方法は、例えば、体液、血液、外科摘出分泌物スワブ、または洗浄液等の臨床試料の分析に、適用される。

0004

子宮頸癌スクリーニングでは、例えば、スワブを用いて子宮頸新生物性病変の検出がおこなわれる。このスクリーニング手順では、異なる起源の病変を区別しなければならない。病原の原因は、例えば、炎症(感染因子または物理的もしくは化学的ダメージによる)または新生物発生前の変化および新生物性の変化であると考えられる。形態学的検査では、特徴が異なる病変を複雑化して区別させる。したがって、スワブの検査について、細胞学者および病理学者は、ことのほか訓練されなければならず、たとえ経験豊かな試験官が細胞学的試料にもとづいた診断の評価における高度のオブザーバ間または内の相違を有する。一般的に、検査の結果は、試験した病理学者/細胞学者による診断基準主観的な解釈にもとづく。その結果、スクリーニング試験での偽陽性の結果と偽陰性結果との割合は、かなり満足できないままである。

0005

したがって、多くのケースでは、これらの細胞学的または組織化学検査手順が分子マーカーの使用によってサポートされている。そのようなマーカーは、しばしば、免疫組織化学染色反応、あるいはインサイチュハイブリダイゼーション反応で使用される。形態学的検査とマーカー分子をベースとした免疫組織化学的染色反応との従来の組み合わせは、組織または細胞の医学的に関連した異なる状態に対して特有なものであり、強調された結果が得られる場合がある。形態学的検査は、分子的方法によってサポートされてよりいっそう信頼性のある結果が得られるようとしても、手間と時間とがかかり、そのため高価なものとなる。さらに、形態学的細胞をベースとしたレベルでの診断は、分子パラメータによってサポートされている場合でさえ、各々の試験者による個人的な形態学的認識に支配される。したがって、診断は検査を実行する人に左右される。

0006

きわめて希なケースのみで、細胞ベースの形態学的検査によってさらにサポートされることなく分子マーカーを診断用ツールとして用いることが可能である。このことは、とわけ、ある環境下でマーカーが検出されようとしている場合、正確に定義された条件下でのみ生ずるケースである。したがって、細胞ベースの情報によるサポートなしで分子レベルのみでの状態の診断方法は、特徴づけられる状態に対して曖昧なことなく特異的な適当なマーカーが存在するようなケースに制限される。例えば、ウイルス感染の検出を試料溶液中でおこなってもよい。なぜならば、組織中でのウイルスの存在に対して特有のマーカーが、影響を受けていないヒト組織で生じない。

0007

サポート用の分子ツールを用いることによって、検査結果再現性を高めることができる。しかし、試料の保持および調製に関する問題を、単に分子マーカーをさらに使用することで克服できるとは思えない。

0008

細胞学的または組織化学的検査で分子ツールを使用する場合、アーチファクトおよび不適当な試験結果にならないよう、試料を保存する際に厳しい予防策をとる必要がある。このことは、細胞ベースの形態学的な情報が不安定であることに部分的に起因し、また検出すべき試験中の分子マーカーの不安定性に部分的に起因する。もし試料の調製、輸送、または保存が適切な方法でおこなわれなければ、細胞ベースの情報、または分子情報さえも失われるか、もしくは変えられる可能性がある。したがって、診断が不可能となるか、アーチファクトが生じる傾向がある。例えば、生検または細胞学的調製は、細胞に傷害(物理的または生化学的)が生ずるため、しばしば困難または不可能になる。組織試料または組織生検に関して、急速なターンオーバーにさらされる試料の分子構成要素の保存は、適当な保存剤が全試料に浸透するまでの経過時間によって複雑化するように思われる。

発明が解決しようとする課題

0009

当該技術分野で日常的におこなわれている形態学的にサポートされた診断方法は、主な欠点が2つある。第1に、方法が試験者の個人的な認識に大きく依存していることである。第2に、形態学的情報は、減衰プロセスに対して感受性が高いので、試料調製後にアーチファクトが生ずる可能性がある。両局面とも、結果の再現性が不適当なものとなる一因となる。

0010

医学的に関連した状態の診断を改善するために、細胞ベースの形態学的な情報に依存しない方法が望ましい。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、患者の医学的に関連した状態を診断するための方法に関する。この方法は、細胞または細胞破片を含む原試料を患者から得る工程と、試料から試料溶液を調製する工程と、試料溶液内で、上記医学的に関連した状態に対して特有の1種類以上の関連マーカーのレベルを検出する工程と、1種類以上の標準化マーカーのレベルを決定する工程と、上記標準化パラメータに関して関連マーカーの検出されたレベルを標準化する工程と、試料溶液中の上記関連マーカーの標準化レベルから医学的に関連した状態を診断する工程と、を含む。標準化マーカーは、以下の標準化パラメータの少なくとも1つに対して特有である。すなわち、前記試料中に示される細胞のうちの特定の細胞種類の有無、前記試料溶液中に示される前記細胞での特有な分化様式の有無、および前記試料溶液中に示される前記細胞に特有な増殖特性の有無である。

0012

本発明の一実施形態では、医学的に関連した状態は、細胞増殖性障害、癌、または前駆的病変である。

0013

本発明は、医学的に関連した状態を診断するための試験キットにも関する。

図面の簡単な説明

0014

本特許出願は、少なくとも1枚のカラー図面を含む。カラー図面が添付されたこの特許または特許出願公報の写しは、申請および必要な料金の支払いをおこなうことで、特許から提供される。
図1は、子宮頚部切片での子宮頸管内膜および子宮膣部上皮細胞の特異的免疫化学的染色を示す。図1Aは、サイトケラチン18(CK18)に対する抗体を用いて、子宮頚部の円柱上皮に検出された陽性反応を示す。図1Bは、サイトケラチン18(CK18)に対する抗体を用いて、子宮頚膣部の円柱上皮で特異的染色が見られないことを示す。図1Cは、サイトケラチン10/13(CK10/13)に対する抗体を用いて、子宮頚部の円柱上皮で特異的染色が見られないことを示す。図1Dは、サイトケラチン10/13(CK10/13)に対する抗体を用いて、強く染色された子宮頸膣部の扁平上皮を示す。
図2は、子宮頚部スワブから得た可溶化試料のウエスタンブロット分析を示す。番号1ないし4は、個々の患者から得た試料(子宮頚部スワブ)を示す。
図3は、試料の妥当性を実証するウエスタン・ブロットおよびELISA分析を示す。高度子宮頚部上皮異形成(診断を参照のこと)の4人の患者の試料を、ウエスタン・ブロット分析(図の上側パネル)を用いて分析した。この図の下側パネルは、ELISA分析の結果を示す。

0015

本発明は、試験試料溶液中でおこなわれる溶液ベース生化学的試験手順によって医学的に関連した状態の診断を改善する方法を提供する。本発明は、溶液から得た分子情報によって、試験試料の細胞学的および/または組織化学的データに含まれる細胞ベースの形態学的な情報を置換する方法であって、原試験試料を溶解させることで、溶解した試験試料から、医学的に関連した診断の正確かつ再現可能な評価を可能にする方法を提供する。本発明にもとづく方法は、診断すべき状態に関連した1種類以上のマーカーのレベルを決定する工程と、細胞ベースの試験系で診断を可能に、またはサポートする試料の形態学的局面に関連した情報の置換に適当な一組の標準化マーカーのレベルを決定する工程と、上記マーカーのレベルに関するデータの比較および/または結合をおこなう工程と、医学的に関連した状態の診断を評価する工程と、を含む。

0016

本発明は、組織学的および/または組織学的検査手順によって、通常は(細胞ベースの診断系で)可能に、および/またはサポートする状態の診断が、異なる特性の種々の細胞種類を含む原試料から得た溶液で、原料を得る工程と、試料を適当な溶媒に溶解する工程と、試料溶液内で、診断すべき状態に関連した1種類以上のマーカー、さらに加えて1種類以上の標準化マーカーのレベルを決定する工程と、標準化マーカーと相関関係のあるデータに関連した上記状態に関連したマーカーと相関関係を示すデータを標準化する工程および試料にかかる状態の存在または非存在を診断する工程とを含む方法によって、おこなうことが可能である。

0017

本発明にもとづく方法は、例えば、細胞学的、組織学的、または病理学的検査が正常におこなわれるケースでの一次スクリーニング試験として適用可能である。本発明を用いることで、診断すべき状態が試料に存在する場合、区別可能である。もし溶液ベースの診断が特定の状態について負の結果を与えるならば、さらなる検査が省略可能である。結果が陽性である場合、続けて古典的に適用できる方法によって確認することが可能である。したがって、高価で時間がかかる顕微鏡的検査または他の検査を、安価な一次スクリーニング試験によって回避することができた。

0018

本発明の一局面は、医学的に関連した状態の診断を向上させる方法であって、診断の価が、溶解した原組織試料または原細胞試料の溶液を用いて実施される方法を提供する。本発明にもとづいて開示された診断の方法は、形態学的パラメータに依存するものではなく、生化学的分析による診断を可能とする。

0019

本発明の第2の局面は、目的とするパラメータに対して特有の分子マーカーによって、溶液中の複合試料を特徴づけ、さもなければ細胞学的または組織化学的検査から得ることが可能な、情報が置換される方法である。

0020

本発明の第3の局面は、複合試料で医学的に関連した特定の状態の診断用に適した組み合わせを提供する。標準化のためのマーカーは、試料を原試料に溶解することで喪失される診断を可能またはサポートする原試料に含まれるパラメータが置換可能である。

0021

本発明の第4の局面は、本発明にもとづく診断または研究をおこなうための試験キットである。

0022

本発明は、体液、スワブ、洗浄液(例えば気管支肺胞性ラビッジ、胸部管洗浄液、その他)、吸引液(針吸引液、細針吸引液)または複合細胞もしくは組織試料等の原試料で、状態の診断を急速かつ簡単におこなうことを可能とする。一般に、原料に関する問題は、いくつかの異なる細胞種類が試料に存在すること、ならびに特定の微生物および細胞外物質が存在することである。したがって、結果としてアーチファクトを与える傾向になる細胞と組成物との混合物を含む。原試料内の物質および生物体の増殖特性が異なる種々の細胞種類の存在によって、マーカー分子の特定のレベルの一因となりうる多数の因子が生ずる。1つの単一分子マーカーのレベルを単に検出するだけでは、もし原試料に関するさらなる(形態学的な)パラメータが与えられた場合、診断に有用な情報のみが提供されるにすぎないと思われる。原試料から得ることが可能なすべての形態学的データが、溶液に溶解することで失われる。それにもかかわらず、組織化学的、細胞学的方法によって得ることが可能な特定の形態学的または他のパラメータに対応する適当な分子マーカーがある。

0023

例えば、原試料内の単一構成要素に関する情報を、顕微鏡的検査によって、古典的に得ることが可能である。形態学的な検査によって、分化、細胞の移動、さらには細胞が出現する環境についてのヒントが得られる。子宮頚部−スワブの細胞学的調製では、例えば、特定の細胞が上皮細胞として同定可能であり、さらに子宮頸管内膜または子宮膣部の上皮細胞として同定されることもある。子宮内膜細胞等の非子宮頚部細胞の存在さえも、顕微鏡的検査によって容易に解明することが可能である。

0024

本発明によれば、試料材料の同種的または異種的特徴とは独立したさらなる調製または特徴付けをおこなうことなく、原料を適当な溶媒に直接溶解してもよい。材料溶解過程で失われたデータを、一連のマーカー分子のレベルによってコードされた試料溶液に加えられ、それによって、各々の形態学的特性に対する標準化のための上記分子データを使用して、再構成することも可能である。このことは、明確な診断に必要とされる特性パラメータの各々についての適当な分子マーカーを用いることで達成される。適当なマーカー・アレイを検出することで、原試料を特徴づける関連パラメータを評価することが可能であり、さらに試料の溶解を介して情報の喪失という欠点が克服される。

0025

本発明にもとづく試験手順として、問題になっている細胞状態に対して特有のマーカー特性のレベルおよび試験試料内の特定環境を特徴づけるパラメータに関してデータを標準化するためのマーカーのレベルの検出を含む。本発明にふさわしいマーカーは、さまざまなものに由来するものであってもよい。問題となっている状態の検出にとって適当なマーカーの発現様式は、細胞の増殖状態分化状態、細胞種類、または生物体に依存する。適当なマーカーの例を以下に示す。

0026

本明細書で使用される「診断」という用語には、一般に、医学的に関連した状態の有無についてのあらゆる種類の評価が含まれる。したがって、診断は、したがって、医学的に関連した状態の傾向(predisposition)をスクリーニングするプロセス、医学的に関連した状態の前駆体(precursor)をスクリーニングするプロセス、医学的に関連した状態の臨床的または病理学的診断プロセス等が診断に含まれる。本明細書で使用されるように、医学的に関連した状態の診断とは、任意の状態の検査を含むものであってもよく、該状態は、ヒトの健康および/または身体に関して有用と思われる細胞学的、組織化学的、生化学的、または分子生物学的レベルで検出可能である。そのような検査には、例えば、医学的診断法および生命化学分野での研究を含むことができる。本発明の一実施形態では、上記方法は、疾患等の医学的に関連した状態の診断に用いられる。そのような疾患として、細胞または組織の非野生型増殖によって特徴づけられる疾患を挙げることができる。

0027

一実施形態では、癌およびその前駆段階の診断、癌の疾病経過モニタリング、癌の予後評価、および微小残存病変診断の過程での播種性腫瘍細胞等の検出に関する。本発明にもとづく方法は、例えば、癌およびその前駆段階を臨床もしくは病理学的に診断する過程で、または癌の臨床学的診断およびその前駆段階、またはスワブの検査等、特定の癌に対して実施されるルーチン・スクリーニング試験、例えば頚部病変のスクリーニング試験、肺癌に関する気管支洗浄液のスクリーニング試験、または結腸直腸病変等の消化管病変に関する便のスクリーニング試験で使用することが可能である。

0028

本発明にもとづく方法は、すべての種類の医学的に関連した状態に適用可能である。

0029

本発明にもとづいて用いられるように、医学的に関連した状態は、例えば、組織の組成物、体液、分泌物、洗浄液、またはスワブであってもよい。そのような状態は、体液の細胞性組成物、例えば血液組成物分泌液組成物、または精液組成物であってもよい。この文脈では、これらの組成物は、例えば、特定の細胞種類(例えば、ウイルス等の病原体前新生物新生物、および/または形成異常細胞他)の有無、特定の細胞種類の分化様式の有無、特定の細胞種類(例えば、赤血球白血球精子、その他)の総数、試料中に存在または不在の任意の細胞型の全細胞または特定の他の特徴を持つ細胞分画とする。

0030

さらに、医学的に関連した状態は、細胞または組織に関連した疾患も含むものであってもよい。診断すべき上記状態は、細胞学的および組織学的組織試料に関連するパラメーを含むものであってもよい。上記状態は、例えば外科的切除試料、生検、スワブ、洗浄液
等の組織試料中での細胞の分化様式を含むものであってもよい。そのような状態は、例えば先天性疾患炎症性疾患機械障害外傷障害、血管障害変性障害成長障害良性新生生物悪性新物を含むものであってもよい。本発明にもとづく状態の別の局面は、増殖特性の有無によって特徴づけられる状態であってもよい。増殖特性の有無によって特徴づけられる状態が、例えば、細胞増殖性疾患であってもよい。

0031

本発明にもとづく細胞増殖性疾患は、正常制御細胞または組織の増殖特性と比較して、細胞または組織の異常増殖によって特徴づけられた疾患を含む。細胞または組織の増殖は、例えば、異常に加速減速するか、もしくは異常に制御されるものが考えられる。上記で用いたように、異常制御は、天然に生ずる増殖制御の影響に対する細胞または組織の非野生型応答の有無の任意に形態を含むものであってもよい。細胞または組織の増殖における異常として、例えば、新生物または過形成のものが考えられる。

0032

一実施形態では、細胞増殖性疾患は腫瘍である。腫瘍として、頭部および頚部の腫瘍、呼吸器官の腫瘍、肛門性器道の腫瘍、消化管の腫瘍、泌尿器系の腫瘍、生殖器系の腫瘍、内分泌系の腫瘍、中枢および末梢神経系の腫瘍、皮膚およびその付属器の腫瘍、軟組織および骨の腫瘍、リンパ球および造血系の腫瘍、その他を挙げることができる。腫瘍は、例えば良性および悪性腫瘍、癌種、肉腫白血病リンパ腫、または異形成を含むものであってもよい。特定の実施形態では、腫瘍は、例えば頭部および頚部の癌、呼吸器官の癌、肛門性器道の癌、消化管の癌、皮膚およびその付属器の癌、中枢および末梢神経系の癌、泌尿器系の癌、生殖器系の癌、内分泌系の癌、軟組織および骨の癌、造血系およびリンパ球生成系の癌である。

0033

上記肛門性器道の腫瘍として、会陰癌、肛門周囲癌、および陰嚢皮膚癌子宮頚癌陰門癌、癌、陰茎癌、肛門癌等が含まれる。子宮頸癌として、鱗状病変、病変または他の上皮性腫瘍が含まれる。鱗状病変として、例えば子宮頚部上皮内異常増殖(軽度、中等度、および高度の異形成)、癌種インサイチュ扁平上皮細胞癌(例えば、角質化、非角質化、状、いぼ状乳頭状リンパ上皮腫様)が含まれる。腺病変として、非定型増殖、腺癌インサイチュ、腺癌(例えば、ムチン、類子宮内膜、澄明細胞、悪性腺種、乳頭状、漿液性、または中腎性の腺癌)が含まれる。他の上皮性腫瘍として、腺扁平上皮癌硝子細胞癌腺様嚢胞癌腺様基底癌、カルチノイド腫瘍小細胞癌、および未分化癌腫が含まれる。さらに詳しい情報については、「Kurman,R.,Norris,Hら,Tumors of the Cervix, Vagina,and Vulva, Atlas of Tumor Pathology,1992,AFIP」を参照すること。この文献の内容は、本明細書中で参考として援用される。

0034

消化管の腫瘍として、大腸癌上行結腸癌、下行結腸癌、横行結腸癌、S字結腸癌、直腸癌小腸癌、空腸癌、十二指腸癌、胃ガン食道癌肝臓癌胆汁癌、胆管系癌、脾臓癌等が含まれる。胃腸病変についての総合的な概要は、「Hamilton Sr, Aaltonen LA (Eds.): World Health Organization Classification of Tumours, Pathology and Genetics of Tumors of the Digestive System, IARC Press: Lyon 2000」から得られ、本明細書中で参考として援用される。

0035

呼吸器官の腫瘍として、呼吸器官のなんらかの悪性状態が含まれ、該悪性状態として、例えば肺胞細気管支気管支樹および気管支鼻咽頭空間、口腔咽頭鼻腔および副鼻腔等の癌が挙げられる。小細胞肺癌非小細胞肺癌扁平上皮細胞肺癌、小細胞肺癌、肺の腺癌、大きい細胞肺癌アデノ鱗状肺癌、肺のカルチノイド腫瘍、気管支腺腫瘍または(悪性)または中皮腫等の肺癌。呼吸器官の腫瘍についての概要は、「Colby TV,ら.:Tumors of the Lower Respiratory Tract, Atlas of Tumor Pathology, Third Series, Fascicle 13,AFIP: Washington 1995」に見いだすことができ、本明細書ではこの文献は参考として援用される。

0036

泌尿器系の腫瘍として、膀胱癌腎臓癌腎盂癌、尿管癌、および尿道癌を挙げることができる。生殖器系の腫瘍として、卵巣、子宮、精巣前立腺精巣上体副睾丸等の癌もしくはそれらの前駆段階を挙げることができる。

0037

すべてのケースで、本発明にもとづく方法は、病変、腫瘍、または癌の前駆対段階に対しても適用される。

0038

一実施形態では、本発明にもとづく方法は、播種性腫瘍細胞または転移の検出に関する。

0039

本発明の一実施形態では、癌は、例えば子宮頚癌、大腸癌、胃癌胸部癌、膀胱癌、肺癌、口腔癌等である。

0040

試料の分子特性を保存する強力で迅速かつ容易ないくつかの方法を提供するもので、それによって試料の形態学的情報が失われる。試料は、例えば、該試料を得た後、または該試料を得ているあいだでも、適当な溶媒に対して急激に試料の細胞性成分を溶解することで、再生可能かつ容易に保存および運搬できる形態に調製することができる。体液を、個人の体から適当な界面活性剤と保存剤物質とを含む溶液へ直接移すことも可能である。さらに、組織試料を変性溶解状態に素早く移して(最終的には、物理的力による)保存することが可能である。溶媒の適当な成分を用いて、原試料の分子構成要素を保存することができ、分解が生ずるようなことはないと思われる。酵素活性の低下は、例えば酵素阻害剤を用いることで、最小限にすることが可能である。したがって、試験試料の溶液は、保存上の予防策をさらに必要とすることなく、溶解時に試験試料の分子的特性を容易に示すことが可能である。

0041

原試料は、臨床試料、例えば分泌物、スワブ、洗浄液、体液、血液、尿、精液、大便、胆汁、分泌液、骨髄、生検、細胞試料、および組織試料を含むのであってもよい。生検は、本発明の文脈で用いられるように、腫瘍切除試料、内視鏡的手段または器官パンチもしくは針による生検によって調製された試料を含むものであってもよい。さらに、検出すべきマーカー分子が含まれている可能性がある任意の試料が、本発明の試料であってもよい。本発明の一実施形態では、上記試料として、子宮頚部スワブ、気管支洗浄液、便等が含まれる。本発明の文脈で使用される原試料は、固定または保存された細胞または組織試料を含むものであってもよい。例えば、適当な溶液(アルコール等)に保存された細胞、または固定組織試料を、本発明にもとづく方法で原試料として用いることもできる。

0042

本発明の方法にもとづく原試料として、細胞または細胞破片を含む任意の試料が挙げられる。細胞は、例えば原核細胞または真核細胞である。

0043

本発明が感染性の疾患に適用される場合、決定すべき細胞として、クラミジア大腸菌(E.coli)、カンジダ等の微生物が考えられる。

0044

本発明によれば、原試料の分子構成要素の全部または一部は、例えば溶媒を含んでいる適切な溶解緩衝液で可溶化される。そのような溶媒として、例えばカオトロピック剤(例えば例えば尿素、GuaSCN、ホルムアミド)、陰イオン洗浄剤(例えば、SDS、N−ラウリルサルコシンデオキシコール酸ナトリウムアルキルアリールスルホン酸塩長鎖脂肪)アルコール硫酸塩、オレフィン硫酸塩およびスルホン酸塩、アルファ・オレフィン硫酸塩およびスルホン酸塩、硫酸化モノグリセリド、硫酸化エーテルスルホコハク酸塩アルカン・スルホン酸塩、リン酸塩エステル、アルキル・イセチオン酸塩ショ糖エステル)、陽イオン性界面活性剤(例えば、セチルトリメチルアンモニウム塩)、非イオン性界面活性剤(例えばTween 20、Nonidet P−40、Triton X−100、NP−40、Igepal CA−630、N−オクチル・グルコシド)または両性界面活性剤(例えば、CHAPS、3−ドデシルジメチルアンモニオプロパン−1−スルホネート、ラウリルジメチルアミンオキシド)、および/またはNaOHもしくはKOH等のアルカリ水酸化物が挙げられる。上記溶媒は、細胞、細胞破片、核酸ポリペプチド、脂質、さらに原試料に存在する可能性のある他の生体分子が溶解されるように、設計される。本発明にもとづいて原試料を溶解するための溶液は、原試料に含まれる構成要素の分解を防ぐ1種類以上の試薬をさらに含むものであってもよい。そのような構成要素は、例えば酵素阻害剤(例えばタンパク質分解酵素阻害剤、RNAアーゼ阻害剤、DNAアーゼ阻害剤等)から構成されるものであってもよい。本発明の一実施形態では、試料を、被験者から得ることが可能な形態に直接溶解する。本発明の別の実施形態では、溶解前に上記試料をさらに精製してもよい。そのような精製手順は、例えば、粘液等の汚染物質を洗い流し、細胞性構成要素の分離または濃縮化をおこない、細胞を保存および輸送することが可能である。したがって、原試料の細胞性構成要素が単一の試料溶媒に含まれる。

0045

本明細書に開示されたように、一方法で用いられる試料の調製もまた、該試料をさらに調製するためのいくつかの工程を含む場合もある。例えば、不溶性成分の分離、ポリペプチドもしくは核酸の単離、ペプチドもしくは核酸を固定した固相の調製あるいはビーズの調製、決定すべき分子が共有または非共有結合する膜もしくはスライド等がある。

0046

本発明によれば、マーカー分子の検出は、この溶液から直接実行される。検出は、溶液でおこなうことも可能であり、あるいは固相に固定した試薬を用いておこなうことも可能である。本発明の特定の実施形態では、マーカー分子の検出は、溶解させた身体試料の溶液からおこなわれる。したがって、検出は溶液でおこなうことが可能であり、あるいは固相に固定した試薬を用いておこなうことが可能である。本発明の文脈で使用される固相は、平面、粒子マイクロ粒子ナノ粒子、またはさらに小さい粒子さえも包含される)のさまざまな実施形態を含むことが可能である。ある実施形態では、粒子をビーズ、コロイド等として提供してもよい。試験キットまたはインビトロ診断装置の固相に対する試薬の固定は、直接的固定または間接的固定を介して作用するものであってもよい。直接的固定を、例えば表面に対する共有または非共有結合もしくは会合によっておこなうことが可能である。間接的固定は、それ自体が固相に直接固定される試薬に対する試薬(例えば抗体、プローブ等)の結合を介しておこなうことが可能である。そのような試薬として、抗体、またはソトレプトアビジンビオチン等のような他の結合剤を含むものであってもよい。一種類以上の分子マーカーの検出は、単一反応混合物または2つ以上の異なる反応混合物でおこなうことが可能である。いくつかのマーカー分子に対する検出反応は、例えば、マルチウェル反応容器で、あるいは場合により単一もしくは2つ以上の異なる試験片で、同時に実施することが可能である。細胞増殖性疾患に対して特有のマーカーは、これらの分子を特異的に認識する試薬を用いて検出することが可能である。同時に、標準化マーカーは該標準化マーカーを特異的に認識する試薬を用いて検出するこが可能である。各々のクラスのマーカーに対する検出反応は、最初のマーカー分子の認識または好ましくは最初のマーカーを認識するために用いられる一次分子の認識のいずれかをおこなう試薬を検出する一種類以上のさらなる反応を含むものであてもよい。検出反応は、さらに、細胞増殖性疾患または標準マーカーに対して特有のマーカーのレベルを示すレポーター反応を含むものであってもよい。

0047

用語「マーカー」または「マーカー分子」は、本発明の文脈のなかで用いられるその文法的形態の全てにおいて、ポリペプチド分子と同様に核酸分子のことをいう。したがってマーカーまたはマーカー分子は、例えば、RNA(mRNAhnRNA等)、DNA(cDNAゲノムDNA等)、タンパク質、ポリペプチド、プロテオグリカン糖タンパク質、およびそれらの分子の各々のフラグメントを含む。用語「関連マーカー」は、医学的に関連した状態に対して特有のマーカー分子のことをいう。標準化マーカーという用語は、標準化目的のために用いられるマーカーのことをいう。

0048

本明細書で使用されるマーカー分子のレベルは、試料に存在する各々のマーカーの量に関して、定量値と同様に準定量値をいう。定量値を、例えば、濃度に換算して表してもよい。準定量値は、複数のレベルからなる等級に換算して表すことが可能である。例えば、検出不可能なレベル、低レベル中間レベル高レベル、または任意の他の適当なモードであってもよい。マーカーのレベルを従属的パラメータに換算して表してもよい。該パラメータとして、例えばマーカー分子の存在に応答してアッセイフォーマットで発生する信号の強度が挙げられる。

0049

本発明の文脈で使用されるマーカー分子の検出のためのプローブは、該マーカー分子に特異的に結合する任意の分子であってもよい。プローブは、抗体(モノクローン性もしくはポリクローン性)、抗体フラグメントまたはエピトープを含む人工的分子、タンパク質または核酸等のDNAまたはRNA結合分子である。他の核酸に結合する核酸もまた、例えば検出目的またはプライマーに関して、ペプチド核酸(PNA)またはオリゴヌクレオチド(RNA、DNA、PNA、人工的核酸等)とすることができる。

0050

分子が他の分子と特異的に相互作用する場合、その分子がその他の分子を認識するという。特異的相互作用を、例えば、他の分子に対する特異的結合もしくは他の分子の特異的結合とすることができる。

0051

レポーター反応は、例えば着色した化合物を生ずる反応であってもよい。本発明の一実施形態では、特定のマーカーと相関しているレポーター物質によって異なる色が生ずる。別の実施形態では、標準化マーカー特異的レポーターは、試料に存在する標準マーカーのレベルに依存して、医学的に関連した状態に対して特有の、マーカーに対して特異的なレポーター分子によって生成されるシグナルを消す分子であってもよい。さらに別の実施形態では、レポーター反応は、異なった波長特性を持つ蛍光色素を生ずるものであってもよい。本発明のさらなる実施形態では、レポーター反応は、検出すべきいずれかのマーカーに対して特異的なレポーター物質に対して特有の異なる波長を持つ発光反応を含むものであってもよい。本発明の別の実施形態では、レポーター反応は、放射線の放出と、該放射線を視覚化または定量化する追加的な方法とを含むものであってもよい。一実施形態では、複数の異なるマーカー分子が、異なるエネルギー的特性を示す放射性核種放出放射線を持つ複数の試薬を認識するものであってもよく、それによってマーカー分子に関するシグナルが区別されるかもしれない。

0052

本発明にもとづく検出反応に対して適応可能なフォーマットには、ブロッティング技術、例えばウエスタン・ブロット、サザン・ブロット、およびノーザン・ブロットが挙げられる。これらのブロッティング技術は、当業者に知られており、例えば電子ブロット、半乾燥ブロット、真空ブロット、またはドット・ブロットとして実行することが可能である。さらに、分子を検出するための免疫学的方法は、例えば免疫沈降法または免役アッセイ、例えばEIA、ELISA、RIA側方流動アッセイフロースルー・アッセイ、免疫クロマトグラフィーストリップ等を適用することが可能である。本発明で用いられる免疫アッセイは、サンドイッチ・アッセイ等の非競合的免疫アッセイと同様に競合的免疫アッセイから構成されるものであってもよい。

0053

本発明の特定の実施形態では、臨床検査室用の試験装置を用いて免疫化学的または核酸ベースの試験を行うことも可能である。そのような試験装置には、免疫化学的または核酸をベースとした試験に適した任意の装置が含まれる。例えば、任意のフォーマット、ベンチトップもしくは実験装置と同様に診療現場ポイントオブケア検査装置が挙げられる。これらの装置は、例えば、オープンまたはクローズドプラットフォーム・システムとして提供される。このシステムは、任意の適当な方法論、例えばマイクロタイタープレートマルチウェル・プレート、フロー・スルーもしくは側方流動システム、マイクロチップもしくはアレイをベースとしたシステム、またはビーズもしくは膜をベースとしたシステム等を用いる方法論に基づいたものであってもよい。使用される検出方法は、免疫化学的または核酸ベースの検出反応にとって有用な当業者に公知の任意の方法を含むものであってもよい。そのような検出システムとして、例えば、発光ルミネセンス)システム(電気発光生物発光光発光、放射線発光、化学発光電気化学発光)、蛍光ベースのシステム、導電性ベースの検出システム、放射線(光、UV、X線ガンマ等)または任意の他の公知方法が可能である。

0054

本発明の一実施形態でのマーカー分子レベルの検出方法は、生物学的試料中のわずかな量の特異的分子でさえも検出するのに適した任意の方法である。さらに、感度に関係なくマーカー分子を検出する任意の方法も適用可能である。本発明にもとづく検出反応は、例えば、核酸のレベルでの検出反応および/またはポリペプチドのレベルでの検出反応を含むものであってもよい。一実施形態では、マーカー分子の検出は、特定のスプライシング変異体の検出を含むものであってもよい。本発明の別の実施形態では、検出方法は、試料中のポリペプチドのリン酸化もしくはグリコシル化等または核酸のメチル化等、マーカー分子の修飾を検出することを含むものであってもよい。

0055

本発明の一実施形態では、マーカー分子のレベルの検出は、試料中に存在する該マーカー分子またはそのフラグメントのレベルを検出することによって、おこなわれる。核酸分子の検出手段は、当業者に知られている。核酸検出のための手順は、例えば、検出すべき分子を相補的核酸プローブ、該核酸に対する特異的結合性を持つタンパク質、または該核酸に対して特異的に認識および結合する任意の他の実体との結合反応によって、おこなうことができる。この方法は、インビトロで、例えば検出染色反応のあいだの、直接的インサイチュと同様に、実行することができる。本発明にもとづく方法でおこなわれる核酸のレベル上での試料内のマーカー分子を検出する別の方法は、核酸の増幅反応であり、例えばポリメラーゼ鎖反応のように、定量的におこなうことができる。本発明の一実施形態では、例えば、リアルタイムRTPCRを用いて、細胞増殖性疾患の試料に含まれるマーカーRNAのレベルを定量することが可能である。

0056

本発明の別の実施形態では、マーカー分子のレベルの検出は、タンパク質の発現レベルを決定することによっておこなわれる。タンパク質レベル上でのマーカー分子の決定は、例えば、該マーカー分子レベルの検出に対して特異的な結合剤を含む反応でおこなうことが可能である。これらの結合材は、例えば、抗体および抗原結合フラグメント二官能性ハイブリッド抗体、最小抗原結合エピトープを含むペプチド模倣薬等を含むものであってもよい。上記結合剤は、ウエスタン・ブロット、ELISA、RIA、EIA、フロー・スルー・アッセイ、側方流動アッセイ、ラテックス凝集免疫クロマトグラフィ・ストリップ、または免疫沈降等における多くの異なる検出技術で用いることが可能である。通常、結合剤ベースの検出は、インビトロと同様に直接インサイチュで、例えば免疫細胞化学的染色反応の間、おこなうことが可能である。生物学的試料の溶液中の特定のポリペプチドの量を決定するのに適した任意の他の方法を、本発明にもとづいて用いることができる。

0057

核酸分子および/またはポリペプチドの修飾状態を検出する方法は、当業者に公知である。

0058

核酸のメチル化を検出するための方法は当業者に公知であり、該方法は、例えば、重亜硫酸ナトリウム、過マンガン酸塩、またはヒドラジン等による核酸の化学的前処理と、特異的制限エンドヌクレアーゼによる、または(例えば増幅反応の過程での)特異的プローブによる修飾のその後の検出とを用いる方法を含むことが可能である。メチル化の検出は、さらに、メチル化特異的制限エンドヌクレアーゼを用いておこなうことができる。核酸内のメチル化の状態を検出する方法は、特許出願EP02010272.9、米国特許第5,856,094号、WO0031294、米国特許第6,331,393号等に開示されている。これらの引用文献を本明細書で参考として援用する。

0059

ポリペプチドの修飾された状態の検出は、例えば、ポリペプチドの修飾または非修飾状態を特異的に認識する結合剤を含むものであってもよい。あるいは、ホスファターゼまたはグリコシラーゼ等の酵素は、分子内の修飾を取り除くことに用いることが可能である。したがって、修飾の有無は、電気泳動クロマトグラフィ、質量スペクトロメトリ等を用いて、各々の酵素とのインキュベーションに先だってまたはその後に、分子の質量または電荷を決定することによって検出することができる。

0060

本発明のさらなる実施形態では、一連のマーカー分子の検出は、ポリペプチドのレベルでおこなうことができ、同時にさらなる一連のマーカー分子および/または同一マーカー分子の全てもしくは一部分の検出が核酸分子のレベルでおこなうことができる。

0061

医学的に関連した細胞状態に関係するマーカーは、例えば細胞および/または組織の増殖および/または分化に影響および/または反映する分子であってもよい。そのような分子として、例えば細胞周期調節タンパク質DNA複製に関係するタンパク質、膜貫通タンパク質受容体タンパク質シグナル伝達タンパク質、カルシウム結合タンパク質DNA結合ドメイン含有タンパク質、メタロプロテイナーゼキナーゼキナーゼ阻害剤シャペロン胚形成タンパク質、熱ショック・タンパク質、または他のタンパク質を翻訳後修飾することで該タンパク質の活性を制御する酵素、または指定されたタンパク質をコードする核酸を含むことができる。また、指定されたタンパク質をコードするmRNAも本発明にもとづく有用なマーカー分子となり得る。一実施形態では、細胞増殖性疾患に関係するマーカーは、例えば、疾患にかかった細胞内で独特発現をするか、該細胞で発現しないか、もしくは該細胞で過剰に発現するものであってもよい。

0062

本発明にもとづく用途のためのマーカー分子は、p13.5、p14、p15、p16(p16INK4aともいう)、p19、p21、p27、p53、pRb、p14ARF、サイクリンA、サイクリンB、サイクリンE、MDM−2、MCM2、MCM5、MCM6、CDC2、CDC6、Id1、オステオポンチンGRP腎性ジペプチダーゼ、her2/neu、TGFFβII受容体、例えばHPV遺伝子L1、L2、E1、E2、E4、E5、E6またはE7から誘導されたHPV関連マーカー等から選択される1つ以上のマーカーを含む。医学的に関連した状態の検出のための本発明の一実施形態で有用なマーカーの選択を以下の表1に示す。

0063

一実施形態において、医学的に関連する状態に対するマーカーは、腫瘍に対するマーカー(腫瘍マーカー)であり得る。腫瘍に対して特有のマーカー分子は、例えば、正常制御組織と比較して腫瘍で非野生型のかたちで発現するタンパク質であってもよい。本明細書で用いられるように、非野生型発現とは、各々の分子の発現レベルの増減、発現の欠如、または非野生型形態の発現が含まれると考えられる。タンパク質の非野生型形態の発現は、挿入、欠失、置換、もしくはフレームシフト突然変異により生じるタンパク質の突然変異形態の発現か、またはタンパク質もしくは核酸における任意の他の公知の種類の突然変異を含む。非野生型タンパク質の発現またはタンパク質の非野生型レベルのすべての場合において、タンパク質、ポリペプチド、もしくはそれらのフラグメント、またはそれらのタンパク質もしくはポリペプチドをコードする核酸、もしくは該核酸のフラグメントを、腫瘍に関連する分子マーカーとして使用することが可能であり、そのため本発明の文脈で使用されるように「腫瘍マーカー(tumor marker)」という用語で理解することもできる。腫瘍に関連して非野生型発現を示すタンパク質は、例えばWO9904265A2、WO0149716A2、WO0055633A2、およびWO0142792A2の文献に開示されており、本明細書ではこれらを参考として援用する。

0064

本発明の一実施形態では、医学的に関連した状態に対して特有のマーカーは、細胞周期調節蛋白質、例えばサイクリン、サイクリン依存性キナーゼまたはサイクリン依存性キナーゼ阻害剤であってもよい。本発明のさらに別の実施形態では、医学的に関連した状態に対して特有のマーカーは、一時的または持続的ウイルス感染に関係するマーカーであってもよい。上記ウイルス感染は、ヒト・パピローマ・ウイルス(HPV)、例えばハイリスクまたは低リスクHPVによる感染を含むものであってもよい。ハイリスクHPVは、例えばHPV 16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、および58のようなHPVサブタイプを含むものであってもよい。HPV感染のマーカーは、例えばHPV遺伝子L1、L2、E2、E4、E5、E6、またはE7のHPV発現産物を含むものであってもよい。本発明の第3の実施形態では、ウイルス感染に対して特有のマーカーは、医学的に関連した状態の任意の他のマーカーと組み合わせて、例えば細胞周期制御タンパク質と組み合わせて使用することが可能である。HPV関連に関して特に興味深いHPマーカー分子の組み合わせについては、例えばWO0208764に開示されており、本明細書ではこの文献を援用する。

0065

一実施形態では、HPVマーカーと組み合わせて使用するための細胞周期調節タンパク質は、例えば、pRb、p53、p14ARF、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤を含む群から選択することができる。特定の一実施形態では、p16INK4aをHPV感染のマーカー(例えば、L1、L2、E2、E4、E5、E6、またはE7)と組み合わせて使用することが可能である。

0066

状況に応じて、特定の実施形態での医学的に関連した状態に対するマーカーとして有効なマーカーが、特定の他の実施形態での標準化のためのマーカーとして用いられ得る(逆もまたしかり)ことを、理解しなければならない。しかし、各々の単一実施形態で、マーカーは医学的に関連した状態のためのマーカーとして、または標準化のためのマーカーとしてのみ、用いられることができる。例えば、細胞増殖のためのマーカーとしてのKi67は、特定の実施形態(例えばp16、p14ARF、クローイン−1、または医学的に関連した状態のためのマーカーとしての他のものと組み合わせたかたちで)、標準化マーカーとして有効であると考えられる。別の実施形態では、Ki67は、適当な標準化マーカー(例えばサイトケラチンまたはカテニン等)と組み合わせて、医学的に関連した状態(例えば子宮頚部上皮異形成または他の形成異常疾患のマーカーとして)のマーカーとして用いられることが可能である。他の種々のマーカーは、同様に医学的に関連した状態のマーカーとして用いることが可能であり、または用途の特定の実施形態に応じた標準化のために役に立つことが可能である。

0067

本発明にもとづく標準化マーカーは、例えばハウスキーピング遺伝子(例えばアクチン、gapdh、ヒストン・タンパク質、ホスホリパーゼβ2ミクログロブリン、ki67、PCNAまたはスタチン等の細胞増殖活性に関係するタンパク質、または上皮細胞のCK20等の特定細胞種類もしくは任意の細胞特異的細胞表面抗原に対して特有のタンパク質)を含むものであってもよい。また、糖タンパク質に存在する炭水化物構造、プロテオグリカン、コンカナバリンA受容体等のレクチン受容体、ムチン、さらにGalNacトランスフェラーゼおよびオリゴサッカリルトランスフェラーゼ等のようなこれらの分子の生合成に関わる酵素もまた、標準化マーカーとして用いることが可能である。マーカー・タンパク質の種類は、マーカーによって提供されるべき情報にもとづいて選択されなければならない。特に、特定の医学的に関連した状態に有効なマーカーは、特定の状況下で、標準化マーカーとして有用であると考えられる。本発明にもとづく方法を実行するのに有用なマーカーの選択を表1に示す。

0068

医学的に関連した状態に対するマーカーに関してと同様、標準化マーカーに関することに関して、分子(例えば、ポリペプチドおよび核酸)の修飾状態を本発明にもとづく方法でマーカーとして用いることが可能である。例えば、リン酸化、グリコシル化、もしくはそれ以外の修正されたポリペプチドまたはメチル化された核酸は、本発明にもとづく方法でマーカーとして対処可能である。

0069

本発明にもとづいて使用されるように、標準化は、検出されたマーカーのレベルを、診断評価に役立つパラメータに対して、関連づけることに適した任意の方法を含むものとする。この標準化の一局面は、試料溶液で検出可能な適当な分子マーカーによって、原試料に含まれる関連した細胞学的および組織学的情報再構築することが可能である。標準化は、例えば試料に存在する細胞の合計数、試料での特定の細胞種類の有無、試料に含まれる生物体または生物体の細胞の有無、試料に含まれる特定の細胞種類の細胞数もしくは生物体の数、試料に存在する細胞の増殖特性、または試料に存在する細胞の分化様式を検出することを含むことが可能である。

0070

特定の実施形態では、標準化はまた、試験の適性を証明することを含むものであってもよく、場合によって、不適当な試験結果を破棄または無効なものとして分類することができる。したがって、本発明の文脈で用いられるように、標準化は、標準化のための定量的または半定量的方法を含むことが可能である。いくつかの実施形態では、準定量的標準化は、標準化マーカーの閾値を決定することを含むことが可能である。一実施形態では、準定量的標準化は、例えば以下のようにして適用してもよい。例えば、標準化マーカーのレベルが所定の閾値を上回る場合だけ、関連したマーカーのために測定されるレベルは有効な試験結果と考えられる。閾値に達しない場合、関連したマーカーの試験結果は無効と見なされる。診断は、検査を基礎として評価される可能性はない。他の実施形態で、閾値は、上回られる可能性がないように設定してもよい。特定の実施形態では、定量的な標準化は、標準化マーカーの有無に関して実行することが可能である。それらのケースでは、例えば、関連したマーカーのために測定される値は、標準化マーカーの有無と比較される。あらかじめ定義されたように、標準化パラメータ(標準化マーカーの検出可能なレベルの有無)が満たされる場合、値は有効である。

0071

0072

0073

本発明によれば、標準化は試料中の問題となっているいくつかの(ヒト)細胞の存在を決定することを含むものであってもよい。このことは、本発明の重要な局面である。特に、試験手順が検証する場合、試験の実施形態の誤った(特に偽陰性)結果のみを避けることができる。試験試料は、特定の検査を実行するために必要な材料(例えば細胞、組織生物体等)を含む。種々の試験では、このことは、試料が細胞を含むことを確実にすることから構成される。本発明の広範囲にわたる実施形態では、試料の適性の確認は、細胞の存在を確かめることだけではなく、異なる起源の細胞または特定の細胞種類の存在を検出することが含まれる。

0074

このように、標準化はまた、例えば、特定の器官由来の細胞または特定の組織学的位置に由来する細胞等、特定起源の細胞の決定、例えば上皮の異なった領域の細胞、または結合組織の細胞、異質起源(例えば転移細胞)の細胞または組織の基底膜に由来する細胞の検出、を含むことも可能である。このことは、特定の場合に必要となる可能性がある。なぜなら、特定の正常状態での新形成または異形成等、医学的に関連した状態の検出に用いられるかもしれないマーカーを特定の環境下で発現する細胞が存在するかもしれないからである。本発明にもとづいて使用されるように、標準化は、医学的に関連した状態の診断に対して選択された特定のマーカーの全レベルの一因となる可能性がある任意の細胞種類の有無および/またはレベルの検出を含むものであってもよい。

0075

一実施形態では、方法は頚部病変の検出のために適用される可能性がある。子宮頚部病変は、上記に定義した子宮頸癌とその前駆段階等、いかなる子宮頚部上皮異形成も含むものと考えられる。この検出目的に有用なマーカーおよび該マーカーの組み合わせは、例えば、WO0208764およびEP1217377に開示されており、本明細書ではこれらの文献を参考として援用する。この実施形態では、試験は子宮頚部由来の任意の適当な試料を用いて実施してもよい。試料は、例えば、子宮頚部の生検もしくは微小生検または子宮頚部領域から得たスワブを含むことが可能である。本明細書で用いられるように、子宮頚部スワブは、サンプリング手順の間、子宮頚部と接触する、例えば、ブラシ、タンポン、またはスパーテル等の適当な手段を用いて得ることが可能な試料である。サンプリング装置は、内科医によって実行される従来の試験装置またはセルフ・サンプリング装置で用いられる任意の適当な装置を用いてもよい。

0076

子宮頚部スワブの評価を向上させる見込みのある分子マーカーとして、p16INK4a、p14ARF、サイクリンE、サイクリンA、サイクリンB、MN、her2/neu、mdm−2、bc1−2、EGF−受容体、mcm−2、mcm−5、クローディン−1、ヒト・パピローマ・ウイルス感染を示すマーカー、pRb、およびp53が挙げられ、これらは異形性および新生物細胞の検出に用いられるかもしれない。子宮頚部スワブを分析する目的での本発明にもとづく標準化は、少しでもヒト細胞が存在することの検出、子宮頚部上皮の細胞の検出、子宮膣部細胞と同様に子宮頸管内膜の存在の検出、および子宮内膜由来の細胞の検出とを含むものであってもよい。子宮頸管内膜の上皮は、腺円柱上皮である。したがって、円柱の上皮細胞によってまたは腺上皮の中の細胞によって選択的に発現されるマーカーにより、子宮頚部から生じている細胞が同定可能である。子宮膣部上皮は、扁平上皮である。子宮膣部細胞の同定は、このように扁平上皮細胞に対して特有のマーカー特性の検出によって達成可能である。特定の実施形態では、上皮細胞(円柱であるのと同様に扁平上皮を含む)の検出が十分である。他の実施形態では、特に子宮頸管内の細胞の分化が重要と思われる。大部分の異形成と異常増殖が起こる子宮頚部変換帯でとられた試料であることを確証する試料中の子宮頸管内外の細胞の存在を確かめることは、重要なステップである。そのような細胞がない場合、試料は試験手順に適切でない。なぜならば、それは偽陰性結果を与えやすいからである。p16INK4aがp16INK4aの正常子宮内膜細胞標準化で発現される可能性があることから、子宮内膜細胞の数に関する発現レベルは、必要であると考えられる。

0077

信頼性のある診断を可能とするために、標準化は、さらに、試料内の指定された細胞性構成要素の有無の検出、さらに特定の細胞種類の総レベルの検出、または特定の細胞種類が試料中の全細胞数に関与する分画の検出を含むことが可能である。

0078

したがって、一実施形態では、p16INK4aタンパク質の検出されたレベルは、特定の試料に見受けられる細胞学的状態に標準化される可能性がある。p16INK4aタンパク質の検出レベルがp16INK4aを過剰発現している子宮頚部細胞を示す場合、または試料に子宮内膜細胞が過剰に存在する場に、p16INK4aの過剰発現を模倣すること言われている。この点で、標準化は分子マーカーを基礎として子宮頚部試料内で子宮内膜細胞の量の決定することを含むものであってもよい。例えば分子マーカーによって評価される子宮内膜細胞量に対して、子宮頚部試料で決定される医学的に関連した状態のマーカーとしてのp16INK4aのレベルを比較することで、p16の総量が試料溶液内に存在する子宮内膜細胞のみから生ずるかどうかを述べることが可能である。したがって、子宮内膜細胞の高レベルの存在に起因しているp16INK4aを過剰発現する子宮頚部上皮異形成の診断での偽陽性結果は、除外される可能性がある。本発明の文脈で使用されるように、量は定量的または半定量的評価のことを言及することができる。このことは、例えば、細胞の総数の評価または細胞総数に対する分画の評価を含むものであってよい。本発明の特定の実施形態では、量の決定は、特定種類の細胞に起因する全体的なマーカー・レベルの分画の評価に言及することが可能である。

0079

子宮頚部標本評価のための標準化マーカーを提供するために、いくつかの標準化マーカーが有用であると思われ、また、例えば以下から選択してもよい。すなわち、サイトケラチン、E−カドヘリンインボルクリンウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター、SCCA(扁平上皮細胞癌抗原)、カテニン(例えばアルファ・カテニン、ベータ・カテニン、ガンマ・カテニン(プラコグロビン))、Ep−Cam。

0080

標準化マーカーのいくつかの候補を、子宮頚部標本の特徴づけでの該標準化マーカーの特性について、調べた。その結果を表2および表3に示す。

0081

0082

0083

標準化のためのマーカーを、例えば特異的細胞分化パターン、例えば特異的な上皮細胞としての分化もしくは最終分化を表すマーカーとして、適用することが可能である。特定の実施形態では、標準化マーカーは、例えば子宮頚部試料での子宮膣部細胞の存在を示す扁平上皮細胞に対して特有のマーカー分子であってもよい。適当なマーカーとして、例えばCK13、Eカドヘリン、ガンマ・カテニン、またはインボルクリンを挙げることが可能である。別の実施形態では、マーカーは、標本内での子宮頸管内細胞の存在を示す円柱上皮細胞の存在に対して特異的なものであってもよい。適当なマーカーとして、Ep−Cam、CK18、およびCK8が挙げられる。

0084

いくつかの実施形態では、標準化は一般に上皮細胞の検出を含むものであってもよい。これらのケースでは、上皮細胞の検出に適した任意のマーカーを使用することが可能である。マーカーとして、例えば、図2および図3に示したものを用いることが可能である。

0085

本発明のさらに別の実施形態では、本明細書に開示した方法は、呼吸器官の疾患を検出するために使用することが可能である。小細胞肺癌の診断で、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)の検出は、用いたマーカーのうちの1つである。腫瘍標本の試料は、ブラシまたは気管支肺胞性ラビッジによる細胞を集める気管支鏡検査法によって与えられる。NSEが肺内のわずかな正常細胞でも発現されることから、溶解した試料で検出されるNSE発現のレベルは、該試料内に存在する細胞の量を検出するための標準化マーカー(例えば、アクチン)と関連づけられなければならない。

0086

本発明の第3の実施形態は、消化管(例えば大便試料からの結腸直腸病変)の病変の発見である。この場合、指標核酸の起源および/または大便試料で検出可能なポリペプチドは、診断の評価のために重要であると思われる。本発明によれば、使用されたマーカー分子の起源(細胞種類/生物体)を決定することが可能である。このように、例えば、消化管の粘膜の病変から生ずるマーカー分子よりもむしろ、個人によって摂取される食品から生じているマーカー分子の検出にもとづく結果を、除去することが可能である。さらに、血液循環からマーカーの痕跡の存在によって生じたアーチファクト、あるいは嚥下されたから生じるアーチファクト等は、本明細書に開示した方法を用いて取り除くことが可能である。

0087

本発明の別の態様は、本発明にもとづく方法を実施するための試験キットである。このキットは、例えば診断キット分析キット、または研究キットとすることができる。

0088

本発明にもとづいて使用されるように、キットという用語は、診断装置と同様にキットを含むものであってもよい。キットまたは装置は、例えばELISA(例えば、サンドイッチ、競合、非競合等)、EIA(競合、非競合他)、RIA試験、ビーズをベースとする試験系、ラテラルフローアッセイ、フロー・スルー・アッセイ、ストリップ試験アッセイディップスティック・アッセイ、またはラボラトリー、ベンチ・トップ、もしくはポイント・オブ・ケア試験フォーマット用に設計されたものであってもよい。本発明にもとづくキットは、いくつかの実施形態では、診断試験を実施するためのインビトロ診断装置を含むものであってもよい。インビトロ診断装置は、例えば当業者に公知のいずれかのELISA装置であってもよい。これらの装置は、サンドイッチELISAフォーマット、競合的ELISAフォーマット、および他のいずれかのELISAフォーマットのための装置を含む。別の実施形態では、インビトロ診断装置はラテラルフローアッセイ装置、またはフロー・スルー・アッセイ装置であってもよく、例えば、医学的に関連した状態に対して特有のマーカーに結合する少なくとも1種類の試薬と、標準化マーカーに結合する1種類の試薬とを用いるもので、これらの試薬は両方とも固相に固定される。そのような装置は、試験結果を視覚化するために種々のメカニズムを用いることができる。特定の実施形態では、上記試験は検出可能な部分に結合したマーカー分子に対する二次検出試薬を用いることが可能である。検出可能な部分とは、金コロイド、(着色)ラテックス・ビーズ等を用いることが可能である。

0089

さらに別の実施形態では、インビトロ診断検査装置は、毛細管または多孔性部材(例えば膜、ビーズまたは多孔性物質からなる他の三次元配列)にもとづいたフロー・スルー・アッセイ装置であってもよい。実施形態にもとづくと、孔または毛細管のサイズは、最適なフロー状態を確保するように調整される必要がある。

0090

本発明にもとづくキットは、
(a)マーカー分子を検出するための試薬と、
(b)検出反応を実施するために一般に用いられる試薬および緩衝液、例えば緩衝液、検出マーカー担体物質、およびその他と、
(c)1種類以上のマーカーならびに/またはポジティブおよび/もしくはコントロール反応を実行するための、診断すべき医学的に関連した状態を代表する試料と、
(d)ポジティブおよび/またはコントロール反応を実行するための1種類以上の標準化マーカー試料と、
を含むものであってもよい。

0091

試験キットは、原試料を可溶化するために、任意に溶解緩衝液を含むものであってもよい。通常、溶解緩衝液は当業者に公知の適当な溶媒のいずれであってもよい。上記キットで使用する溶解緩衝液は、例えばカオトロピック剤(例えば、尿素、GuaSCN、ホルムアミド)、陰イオン洗浄剤(例えば、SDS、N−ラウリル・サルコシン、デオキシコール酸ナトリウム、アルキル・アリール・スルホン酸塩、長鎖(脂肪)アルコール硫酸塩、オレフィン硫酸塩およびスルホン酸塩、アルファ・オレフィン硫酸塩およびスルホン酸塩、硫酸化モノグリセリド、硫酸化エーテル、スルホコハク酸塩、アルカン・スルホン酸塩、リン酸塩エステル、アルキル・イセチオン酸塩、ショ糖エステル)、陽イオン性界面活性剤(例えば、セチル・トリメチルアンモニウム塩)、非イオン性界面活性剤(例えばTween 20、Nonidet P−40、Triton X−100、NP−40、Igepal CA−630、N−オクチル・グルコシド)または両性界面活性剤(例えば、CHAPS、3−ドデシル−ジメチルアンモニア−プロパン−1−スルホネート、ラウリルジメチルアミン・オキシド)、および/またはNaOHもしくはKOH等のアルカリ水酸化物が考えられる。溶解緩衝液の例を表4に示す。

0092

(表4)
溶解緩衝液ウエスタン・ブロットでのELISAとの適合性
p16INK4aの可溶化
界面活性剤:
0.1-1% SDS + +/−
0.2-3% SDS + <0.5%
0.2-3%DOC ++ +/−
0.1-1%n-オクチルグリコシド+ あり
0.1-3% Triton X-100 + あり
0.1-1%CHAPS + nd。

0093

界面活性剤−混合物:
RIPA(1%NP40、0.5%DOC、 ++ あり
0.1%SDS、PBS)40-100%
SOX(0.5%DOC、0.5% + あり
n-オクチルグリコシド)40-100%
mtm溶解緩衝液++ あり
(3%TritonX-100,0.4%SDS,PBS)。

0094

市販の溶解緩衝液:
Dynal(Dynal,Oslo,Norway) ++ あり
M-PER/B-PER ++ あり
(Pierce,Rockford,IL)
その他:
0.5〜8M尿素含有PBS+++適合性<2M
Lammli試料緩衝液+++ なし
10〜80%DMSO +++ なし
10〜80%ホルムアミドnd なし
50〜70%ギ酸++ なし
PBS +/− あり
クエン酸緩衝液(pH6.0) +/− あり
50mMNaCl含有リン酸緩衝液+/− あり
nd:決定されず +/−:劣、+:良好、++:非常に良好、+++:優。

0095

いくつかの実施形態では、溶解緩衝液は、原試料に含まれる構成要素の分解を妨げる1種類以上の試薬をさらに含むものであってもよい。そのような構成要素は、例えば、酵素阻害剤であり、例えばプロテアーゼ阻害剤、RNAアーゼ阻害剤、DNアーゼ阻害剤等を挙げることが可能である。阻害剤は、例えば、表5に挙げた組成物から選択されたプロテアーゼ阻害剤を含むものであってもよい。いくつかの実施形態では、分解の阻害剤を提供する目的で溶解緩衝液は、試料中でのp16の検出を可能とする。いくつかの実施形態では、サイクリン依存性キナーゼインヒビターp16が可溶化試料で分解されることで、それが検出されなくなる可能性がある。もし試料が溶解媒体に直接送られて一定の期間そこで保存される場合、このことは、特にあてはまる

0096

(表5)
インヒビター阻害された 濃度水への溶解度水中安定性
プロテアーゼ
のクラス
アプロチニンセリン0.6-2μg/ml 非常に良好 良好
ベンズアミジンセリン 0.5-4mM 良好 良好
ベスタチンアミノペプチダーゼ1-10μM 良好 良好
カルペプチンシステイン0.3-1μM 良好 良好
シスタチンシステイン 1μM 良好 良好
E−64 システイン 1-10μM 良好 良好
EDTA金属 0.5-5mM 良好 良好
(Metallo)
エラスタナルセリン 0.5-2μg/ml 劣 良好
EST システイン 20-50μg/ml 不良 劣
胎児血清全クラス 10% 良好 良好
ロイペプチンセリン/システイン 10-100μM 良好 良好
a2− 全クラス 1μM 良好 良好
マクログロブリン
NCO-700 システイン 0.5-100mM 劣 劣
ファブロク セリン 0.2-10μM 良好 非常に劣る
(Pefabloc=)
AEBS
ペプスタチンAアスパラギン1μM 不良 劣
PMSF セリン 0.2-10μM 不良 非常に劣る
o−フェナンスロリン金属 1-10mM 不良 劣。

0097

安定化を目的として、溶解緩衝液はまた、試料タンパク質と分解で競合するために、バルク・タンパク質(例えばウシ血清アルブミンまたは仔牛血清アルブミンのようなアルブミン、さもなければ他のバルク・タンパク質)を含むものであってもよい。バルク・タンパク質を、例えば、プロテアーゼ阻害剤と組み合わせて、またはプロテアーゼ阻害剤の代わりに添加してもよい。一実施形態では、試験のパフォーマンス(EIA、ELISA、またはストリップ試験パフォーマンス)と適合し、その結果、可溶性試料が直接試験に供されるように、溶媒を選択することが可能である。上記文脈で用いられるように、試験はマーカー分子の有無および/またはレベルを検出するための任意の手順を含むことが可能である。

0098

マーカー分子を検出するための試薬は、マーカー分子と結合することが可能な任意の薬剤を含むことが可能である。そのような試薬として、タンパク質、(ポリ)ペプチド、核酸、ペプチド核酸(PNA)、糖タンパク質、プロテオグリカン、多糖類、または脂質が挙げられる。

0099

医学的に関連した状態に対して特有のマーカーおよび/または正のコントロールおよび/または負のコントロールをおこなう標準化マーカー試料は、例えば、溶液または塩等の適用可能な形態にある核酸、適用可能な形態にあるペプチド、組織切片試料、微生物、またはポジティブもしくはネガティブ細胞系統を含むものであってもよい。

0100

本発明の一実施形態では、マーカー分子の検出はポリペプチドのレベル上でおこなわれる。この実施形態では、結合剤は、例えば、マーカー分子またはそのフラグメントに対して特異的な抗体であってもよい。さらに、結合剤はFabフラグメント等の抗原結合フラグメント、単一鎖抗体、二完能性ハイブリッド抗体、最小の抗原結合エピトープを含むペプチド模倣薬等を含むものであってもよい。さらに、上記結合剤は、マーカー分子上の特異的炭化水素構造に対して結合するレクチンであるかもしれない。

0101

試験キットの別の実施形態では、マーカー分子の検出は、核酸レベル上でおこなわれる。発明のこの実施形態で、検出のための試薬は、例えば上記マーカー核酸に対する核酸プローブまたは逆相補性のプライマーであってもよい。

0102

以下の実施例は、説明することのみを目的としたものであり、本明細書に開示された発明の範囲を限定することを意図するものではない。

0103

(実施例1)子宮頚部切片での子宮頸管内上皮細胞および子宮膣部上皮細胞の特異的免疫組織化学的検出
子宮頚部スワブの妥当性を示しているマーカーを評価するために、子宮頚部切片(4%のホルムアルデヒド溶液で固定して、パラフィン包埋した)を、サイトケラチン18(子宮頸管内膜の円柱上皮のマーカー)およびサイトケラチン10/13(子宮膣部扁平上皮のマーカー)とに対する抗体で染色した。図1は、抗サイトケラチン18抗体による子頸管内膜の上皮の特異的染色と、抗サイトケラチン10/13抗体による子宮膣部の特異的染色を示す。実験は以下のように実施した。
すなわち、ホルマリン固定およびパラフィン包埋した切片を、キシレン浴5分間浸すことで脱パラフィン化し(ステップを1回繰り返した)、過剰の液体を取り除き、スライドを95〜96%エタノールに3(±1)分間、70%エタノールに3(±1)分間置き(ステップを1回繰り返した)、最後に蒸留水に30秒置いた。エピトープを回収するために、スライドをコプリンジャーに置いて、10mMのクエン酸緩衝液pH 6.0で95〜99℃、40分間沸騰させた。この緩衝液中で、スライドを室温(RT)で20分間(±1分)冷やした。スライドをペルオキダーゼ遮断薬(3%H2O2;NaN315mM)で覆い、室温で5(±1)分間インキュベートした。洗浄緩衝液で5分間洗浄した後、スライドを一次抗体(CK10/13:DE−K13、1:50、DAKO;CK18:K18.7、1μg/ml、dianova)で30分間インキュベートした。その後、スライドを洗浄緩衝液ですすぎ、洗浄緩衝液で室温、5分間にわたって洗浄した。その後、EnVision(抗マウス西洋わさびペルオキシダーゼ複合体;DAKOを使用する用意ができている)で30分間インキュベートし、スライドを3回、5分間洗浄し、さらにDAB基質で10分間インキュベートし、ヘマトキシリンによる対比染色をおこない、さらにファラマウント・マウンティング媒体によりマウントした。

0104

免疫組織化学的染色手順でサイトケラチン18(CK18)に対する抗体を用いることで、子宮頚管内の円柱上皮で陽性反応が検出され(図1A),その一方で子宮頸膣部の扁平上皮では特異的染色が見られなかった(図1B)。サイトケラチン10/13(CK10/13)に対する抗体による免疫組織化学的染色は、子宮頚管内の円柱上皮では何ら染色がみられなかった(図1C)。その一方で、子宮頸膣部の扁平上皮が強く染色された(図1D)。したがって、CK18は、子宮頚管内の円柱上皮細胞検出のための特異的マーカーとして、CK10/13は、子宮頚膣部の扁平上皮細胞検出のための特異的マーカーとして、用いることが可能である。

0105

(実施例2)子宮頚部スワブ由来の可溶化試料のウエスタン・ブロット分析
可溶化試料のウエスタン・ブロット分析が頚部病変の診断を評価することを可能にするかどうかの評価をおこなうために、既知の診断による臨床試料を、試料材料の溶解の後、マーカー分子に基づいて免疫化学的分析にかけた。

0106

臨床材料(子宮頚部スワブ)試料を標準的なウェスタン分析によって、以下のようにして分析をおこなった。

0107

要するに、超音波処理前に、臨床材料を第1ステップでLarmiliタンパク質試料緩衝液(100mM Tris pH.6.8,2% SDS,200 mM DTT,0.05% BpB)で沸騰(5分、95℃)することで、該臨床材料を可溶化させた。第2のステップでは、タンパク質試料をSDS−PAGE(12%アクリルアミド)に再び溶解させ、その後、タンク・ブロッティングによって、ニトロセルロース膜に移した(Towbinら、1979,Proc Natl Acad Sci:76:4350−4354)。さらなるステップでは、上記膜をブロックさせて非特異的抗体結合(10%脱脂乾燥乳含有PBS)を防ぎ、続いて特異的モノクローナルマウス抗体(CK8:35βH11、1:100、DAKO;p16INK4a;D7D7、1:140、MTM Laboratories)とインキュベートした。特異的抗体の結合を光子放出基質を触媒する西洋わさびペルオキシダーゼ共役二次試薬(マーカー特異的抗体に対して結合)によって視覚化した。

0108

サイトケラチン8(CK8)を子宮頸管内膜の細胞特異的マーカーとして使用することで、本実験での試料回収の妥当性を示した。特異的疾患に関連したマーカーとして、サイクリン依存性キナーゼインヒビターp16INK4aを用いた。

0109

本実験の結果を図2に示す。番号1ないし4は、個々の患者から得た試料(子宮頚部スワブ)を示す。免疫ブロット検出は、サイトケラチン8(CK8)に対する特異的抗体とp16INK4a(p16)に対する特異的結合とを用いて、おこなった。患者1、2、および3の試料ではp16INK4aのシグナルが見られない。このことは、これらの試料に異形成子宮頚部細胞が存在しないことを示している。患者4の試料は、p16INK4aの強いシグナルが見られる。このことは、試料に異形性子宮頚部細胞が存在することを示している。上側のバンドは、サイトケラチン8の特異的シグナルを示す。試料1、3、および4では、サイトケラチン8を検出することができ、その一方で試料2ではシグナルを見ることができない。このことは、子宮頸管内膜円柱細胞が試料1、3、および4に存在し、試料2では存在しないことを示している。子宮頸管内膜円柱上皮細胞の存在が子宮頚部スワブの妥当性に関するパラメータの1つであることから、試料2は不適当であると考えられ、p16INK4aの負の結果からはなんら診断結果を引き出すことはできない。試料1、3、4は、十分であるとみなされる。そのため、pK16INK4aについての試料1および3のネガティブ・シグナルに基づいて、これらの患者は子宮頚部異形形成を持たないことがわかった。試料4は、pK16INK4aに対する正のシグナルを示し、この患者の異形子宮部病変の存在が示されている。

0110

複数のスワブの並行細胞学的分析をおこなうことで、女性1および3について通常の細胞組成が示される。女性2では、細胞材料が乏しいため、なんら診断を得ることができなかった。女性4では、高度の異形成が診断された。注目すべきことに、上側バンド(CK8)が子宮頸管内膜の細胞特異的標準化マーカーであるサイトケラチン8を意味しており、試料収集の妥当性が示されている。下側バンドは、特異的疾患関連マーカーp16INK4aを示している。ブロットは、患者4について、高度子宮頚部異形成整合したp16INK4aの陽性シグナルを示す。患者1および3の試料は、CK8特異的バンドのみを示し、適当な試料収集が示されているが、正常かつ健康な子宮頚部上皮と整合した疾患関連したマーカー(p16INK4a)を示さない。患者2の試料は、この試料の低細胞数と整合したCK8シグナルを示さないことから、p16INK4aに対する負のシグナルから診断結論を出すことはできない。

0111

(実施例3)試料の妥当性を示すためのウエスタン・ブロットおよびELISA分析
試料の診断とは異なる溶液ベースの分析の結果が試料の妥当性によるものかどうかを評価するために、診断(PapIVaおよびPapIVbの細胞学的診断にもとづいた高度子宮頚部上皮内異常増殖)が確かめられた4人の異なる患者の子宮頚部スワブのウエスタン・ブロット分析をおこなった。異形成細胞の存在を示すために、p16INK4aに対する抗体を用いて、一方、試料の妥当性を示すためにCK18およびCK10/13に対する抗体を用いた。

0112

ウエスタン・ブロット分析を以下のようにおこなった。すなわち、患者試料を子宮頚部ブラシで収集し、Laemmli試料緩衝液(2% SDS、60mM Tris pH.6.8、0.01%、100mM DTT)に、5分間、95℃で直接溶解(1x107細胞/ml)、続いて超音波処理をおこなった(5x5秒パルス最大強度)。溶解物を微小遠心器遠心(16,600xg、12分間)し、上清を新しい試験管に移した。プレキャスト4〜20%線形勾配アクリルアミド・ゲル(Criterion System,Bio−Rad)に10μl(105細胞)の全細胞抽出物充填し、25mAの定常電流を45分間かけることでタンパク質を分離した。バイオ・ラッド・クライテリオンブロッター(Bio Rad Criterion Blotter)を用いて標準タンク・ブロッティングによりタンパク質をゲルからHybondECLニトロセルロース膜(Amersham)に移した(定常100ボルトで15分間、続いて定常50ボルトで45分間)。ニトロセルロース膜をポンソーS溶液で5分間染色し、タンパク質の転移を確認した。PBSによる2x10分間の洗浄によりポンソーS溶液を除去した。免疫検出のために、ブロットをブロッキング緩衝液(0.1%Tween−20含む10%粉ミルク含有PBS)で一晩ブロックした。一次抗体は、攪拌しながら室温で1時間にわたりブロッキング緩衝液中で製造元にしたがって希釈してインキュベートした(CK18:MAB 3236),1:1000,CHEMICON;CK10/13:DE−K13,1:500,DAKO,p16INK4a:D7D7,1:140,MTM Laboratories)。PBS/0.1% Tween−20で10分間にわたり6回洗浄した後、ブロットをウサギ抗マウスHRP(DAKO,ブロッキング緩衝液で1:5,000に希釈)により室温で1時間インキュベートした。PBS/0.1% Tween−20で10分間にわたり6回洗浄した後、膜を基質溶液で5分間インキュベートし(Super Signal West Femto Maximum Substrate, Pierce)、プラスチックエンベロープ包み、さらにX線フィルムに1〜5分露出した。最後に、画像形成システム(Bio−Rad)を用いて、X線フィルムを現像
、固定、乾燥、および記録した。同一の試料を用いてp16INK4a、CK 10/13、およびCK18についてELISA分析をおこなった。検出されたシグナルおよび結果はウエスタン・ブロット分析に類似しており、同じ結論が導き出された。

0113

ELISA分析を以下のようにおこなった。すなわち、平底96穴ウエル)プレート(MaxiSorb; Nunc)を一晩4℃で、捕捉抗体被覆した(p16INK4a:MTM−E6H4,PBS中 2μg/ml,MTM Laboratories;CK10:MS481P1ABX,2μg/ml,dianova;CK18:K18.7,2μg/ml,dianova;50μgl/ウエル)。プレートをPBS/0.1% Tween−20で6回洗浄し、Superblock緩衝液(Pierce)でブロックした。子宮頚部スワブから得られた可溶化タンパク質抽出物をインキュベーション緩衝液(PBS,3% Superblock,0.1% Tween20)に溶解し、3連で各々のウエルに加えた。室温で1時間インキュベートした後、プレートをPBS/0.1%Tween−20で6回洗浄し、ビオチニル化検出抗体(p16INK4a: MTM−D7D7 (0.2 μg/ml, MTM Laboratories,CK10: MS481−BO, 200 μg/ml, dianova; CK18: MS142−BO, 200 μg/ml, dianova;インキュベーション緩衝液中)と室温で1時間インキュベートした。PBS/0.1%Tween−20TMBによる洗浄を6回行った後、50μlのストレプトアビジン被覆アルカリ・ホスファターゼ(1:1000希釈;Dianova)を30分間にわたり加えた。その後、プレートをPBS/0.1%Tween−20で6回洗浄し、100μlのp−ニトロフェニルスファターゼ基質(PnPP;ジエタノール・アミン緩衝液に溶解)を各々のウェルに加えた。30分後、1時間後、および2時間後に、ELISA読取装置(Tecan)でOD405nm(620nm参照波長)を測定した。本実施例は、サンドイッチELISAフォーマットが、本発明にもとづいた方法での使用に適している感度を示すことを示した。本明細書に開示された方法で使用するために、この実施例で述べたように、サンドイッチELISAフォーマットを複数のマーカー分子、例えば標準化/妥当性のマーカーおよび医学的に関連した状態に対して特有のマーカーに対して適用可能である。

0114

高度子宮頚部異形成(「診断」を参照のこと)にかかっている4人の患者の試料を、ウエスタン・ブロット分析(図面の上側パネル)を用いて分析した。免疫ブロット検出が、左側のブロットに対してはβアクチンおよびp16INK4aに対して特異的な抗体を用いておこなわれ、中間のブロットに対しては、サイトケラチン10/13に対して特異的な抗体を用いておこなわれ、さらに右側のブロットに対しては、サイトケラチン18に特異的な抗体が用いられた。βアクチン、CK18、およびCK10/13を、試料の妥当性を実証するマーカとして使用した。βアクチンは任意の細胞の存在を示し、CK10/13は子宮膣部扁平上皮細胞の存在を示し、またCK18は子宮頸管内膜円柱細胞の存在を示す。

0115

図3に示すように、患者1および2の試料について、免疫ブロット検出は、全ての適用された妥当性マーカー(CK10/13、CK18、β−アクチン)に対して、また異形成細胞を示すマーカー(p16INK4a)に対して、正のシグナルを示す。試料3および4は、ウエスタン・ブロットでのp16INK4aバンドに関してネガティブ(負)であった。しかし、これらのケースでは、βアクチンおよび2種類のサイトケラチン・マーカーは非常に弱い(患者3、βアクチン)または負の(患者4、すべてのマーカー;患者3、CKマーカー)シグナルをウェスタンブロットにおいて示す。したがって、p16INK4aに対する負のシグナルから導き出される診断結果はない。

0116

この図の下側のパネルは、ELISA分析の結果を示す。妥当性マーカー(CK10/13,CK18)の正のシグナルが患者1および2の試料について検出され、一方患者3および4の試料についてはCK10/13およびCK18に対する信号が検出されない。したがって、ELISA分析結果は、ウエスタン・ブロット分析結果と類似しており、同一の結論を導き出すことができる。

0117

(実施例4)肺起源の異なる試料のウエスタン・ブロット分析
可溶化試料のウエスタン・ブロット分析が肺病変の診断を可能とするかどうかを評価するために、既知の診断による臨床試料を可溶化し、マーカーおよび標準化分子に基づいた免疫化学的分析にかけた。

0118

臨床試料(ブラッシングまたは気管支肺胞洗浄液によって集められる細胞)を、次のように標準的ウエスタン・ブロットによって分析した。気管支肺胞洗浄液から得た細胞を遠心(1000rpm、5分)によってペレットにし、該ペレットをLammliタンパク質試料緩衝液(100mMのTris pH.6.8、2%SDS、200mMのDTT、0.05%のBpB)に溶かした。ブラッシングによって得られる細胞を、直接Lammliタンパク質試料緩衝液(100mMのTris pH.6.8、2%のSDS、200mMのDTT、0.05%のBpB)に溶かした。材料を、超音波処理に先立って沸騰させた5分、95℃)。第2のステップでは、タンパク質試料のアリコートをSDS−PAGE(12%アクリルアミド)で二連に分析し、続いてタンク・ブロッティングによりニトロセルロース膜に移した(Towbinら、1979.Proc Natl Acad Sci;76:4350−4354)。さらに別のステップでは、膜をブロックして非特異的な抗体結合(10%無脂肪乾燥乳PBS中)を防ぎ、続いて1枚の膜をNSEに対する特異的モノクローナル・マウス抗体とインキュベートした(DAKO Germany,クローンBSS/NC/VI−H14,マウスモノクローナル抗体,希釈1:1000;)。さらに、一枚の膜を標準化マーカー・アクチンとインキュベートした(ICN,USA,クローンC4,マウス・モノクローナル,希釈1:400)。特異的抗体の結合は、光子放出基質を触媒する第二の試薬(マーカー特異的抗体と結合)と共役した西洋わさびペルオキシダーゼによって、可視化された。

0119

既知の小細胞肺癌を持つ患者の気管支肺胞内洗浄液では、アクチンの発現レベルと比較して高いレベルのNSEが検出され、一方、腫瘍のない患者ではわずかなNSEも見つけられることができなかったが、アクチン・レベルは癌患者のレベルと同等だった(データ示さず)。

0120

結果は、本明細書に示した方法にもとづく溶液ベースの試験手順の標準化によって、形態学的な情報に頼ることなく、疾患の診断を評価することが可能となることを示している。

0121

(実施例5)ELISA試験フォーマットでの子宮頚部上皮内異常増殖の検出
溶解緩衝液内で得られる34種類の子宮頚部スワブに対して、該スワブ内に含有される細胞から調製した溶液中の、サイクリン依存性キナーゼインヒビターp16INK4aの過剰発現のELISAベースの検出をおこなった。ELISA試験は以下のように実行した。

0122

(A)細胞溶解
・子宮頚部スワブ・ブラシを、mtm溶解緩衝液2mlを含有する15ml容器に入れる。該ブラシに存在する子宮頚部細胞を少なくとも20時間溶解する。その後、子宮頚部スワブ試料の溶解物を2ml管に移し、4℃で遠心する(28,000xg(16,600rpm Highspeed CentrifugeJECMulti RF)で15分)。上清を新たな管に移す。場合に応じて、上清を−20℃で保存することが可能である。

0123

(B)ELISAの実行
ELISAプレートコーティング
・p16INK4a特異的抗体クローンmtm E6H4、Ep−Cam特異的抗体Ber−Ep4、およびガンマ・カテニン特異的抗体クローン15の原液をPBSで希釈し、即時使用可能なコーティング溶液とする。
・即時使用可能な捕捉抗体コーティング溶液をそれぞれ50μlずつELISAプレートに添加する。
・コーティングのために、該プレートを4℃で一晩インキュベートする。
・コーティング溶液をELISAプレートから除去し、該プレートを、自動ELISA洗浄器を用いて以下のように洗浄する。すなわち、
洗浄緩衝液(0.1%Tween20(v/v)含有PBS)250μlを用いて7回。
・洗浄緩衝液の残りを除去した後、300μlブロッキング緩衝液(2%BSA含有PBS)を各ウェルに添加する。振動装置上で、プレートを外界温度で1時間インキュベートする。

0124

(試料を用いたインキュベーション)
・ブロッキング緩衝液を除去した後、溶解した細胞試料100μlを各ウェルに添加する。p16INK4aおよびガンマ・カテニンを特異的に検出する抗体に対するポジティブ・コントロールとしてHeLa細胞の溶解物を、Ep−Camを特異的に検出する抗体に対するポジティブ・コントロールとしてHT29細胞の溶解物を用いる。
・試験のキャリブレーションのために、異なる濃度の組み換え型p16タンパク質、組み換え型ガンマ・カテニン、およびEp−Cam(0pg/ml、50pg/ml、100pg/ml、200pg/ml、400pg/ml、800pg/ml)を該試験に包含する。
・試料を室温で1時間インキュベートする。
・その後、自動ELISA洗浄器で以下のように洗浄を実行する。すなわち、
洗浄緩衝液250μlを用いて7回。残存する緩衝液を除去する。

0125

検出用抗体を用いたインキュベーション)
ビオチン標識次抗体(p16INK4a特異的クローンmtm D7D7、Ep−Cam特異的クローンA5B4、およびガンマ・カテニン特異的クローンMAB2083)のワーキング溶液を原液の希釈によって調製する。
・ビオチン標識2次抗体ワーキング溶液100μlを、対応する抗原および捕捉抗体でインキュベートしたウェルに添加する。RTでの1時間のインキュベーション後、抗体溶液を除去して、ELISAプレートを自動ELISA洗浄器によって洗浄する。
・すなわち、洗浄緩衝液250μlを用いて7回。

0126

(検出)
・ストレプトアビジン・HRP・高分子(1mg/ml)を1:10で前希釈(4μl+36μlインキュベーション緩衝液)する。インキュベーション緩衝液(0.1%BSA含有PBS)で1:300の希釈によって、最終インキュベーション溶液を調製し、最終濃度0.33μg/mlにする。
・この溶液の100μlを各ウェルに添加し、RTで1時間インキュベートする。
・その後、該緩衝液を除去し、1ウェル当たり200μlの洗浄緩衝液を用いて、該プレートを手動で5回洗浄する。

0127

(基質のインキュベーション)
暗所で、TMB基質を1時間25℃に平衡させる。
・基質溶液100μlを各ウェルに添加する。
・暗所で、ELISAプレートを25℃で厳密に15分間インキュベートする。2.5M H2SO4を80μl添加して、反応を停止させる。
・反応を停止して5分以内に、OD450nmを測定する。結果を評価した後、各試料の該ODに対する値を得る。

0128

(結果の評価)
・試料の妥当性としては、最小限の細胞の適切なサンプリングを証明するために、ガンマ・カテニン用の全ての試料のOD値が所定の閾値を超えていなければならない。適切なサンプリングをさらに確実にするためには、子宮頸管内膜の細胞の存在を示すEp−CamのOD値に対する閾値を超えていなければならない。
・異形成細胞の検出のために、最小限のp16陽性異形成細胞の存在を証明するために、p16INK4に対するOD値が所定の閾値を超えていなければならない。
・この実験結果を表6に示す。

0129

(表6)
試料数p16INK4aガンマ・カテニン結論
3 + +試料は妥当である
p16INK4aは、異形成細胞の存在を
示す
30 − + 試料は妥当である
検出可能なp16INK4aの不在は、
異形成細胞の不在を示す

1 − − 試料は妥当ではない
再サンプリングが必要である。

0130

34種類の試料のp16INK4aおよびガンマ・カテニンに対するOD値と対応する閾値との比較によって、33種類の試料が妥当であり、さらに評価されうることが明らかになった。これらの33種類の試料のうち、30種類の試料がp16INK4aに対して陰性であり、3種類が陽性であった。

0131

ELISAの結果を、同患者から得たパパニコラウ試験(PAP試験、子宮頚部細胞学)の診断結果と比較した。Munich Classification II (1990)に準じて、子宮頚部細胞学を評価した。イン・サイチュで、PapIIは、良性細胞、子宮頸管炎、および化生を包含し、PapIVは、重度異形成および癌腫を包含する。ELISAで0.9より大きいp16INK4aに対するODを得た試料は、従来の細胞学的PAP試験によって異型性として分類される試料に対応することが判明した。

0132

試料の評価のために、OD0.9を閾値として適用すると、ELISAの結果を以下のように報告することが可能である。

0133

(表7)
診断/ELISA結果 p16INK4a陽性ELISA p16INK4a陰性ELISA
PapII 0 30
PapIV 3 0
不十分な細胞0 1。

0134

ELISA試験は、重度の異形成を有する女性由来の3種類の試料全てで陽性(100%)であり、異形成ではない女性の30種類の試料全てで陰性(100%)である。1つの試料のみが非常に少ない細胞を含有していたため、サンプリングが妥当ではないので評価から除外した。

0135

上皮細胞の存在に特有の標準化マーカーに対する、可溶化した患者試料内のp16INK4aタンパク質レベルの標準化によって、該試料由来の異形成の診断を評価することが可能になる。この場合の標準化によって、特に、妥当ではないサンプリング(例えば、分析を実行するために十分ではない患者材料の総量、または正しい解剖学的位置採取されていない患者材料)による偽陰性結果を避けることが可能になる。ELISAで測定されたガンマ・カテニン標準化マーカーに対するODの閾値を適用することによって、試験フォーマットで標準化を実行する。該試料は、該閾値を超えると妥当であるとして分類される。特定の閾値(200,000個の扁平上皮子宮膣部細胞に対応)未満では、該試料は、患者材料の妥当量を含有していない。子宮頸管内膜の細胞の存在を示す第2の標準化マーカーを用いることによって、該試料の妥当性について更なる情報がもたらされる。ELISAで測定されたEp−Cam標準化マーカーに対するODの閾値を適用することによって、試験フォーマットで標準化を実行する。該試料は、該閾値を超えると妥当であるとして分類される。特定の閾値(2000個の円柱子宮頸管内膜の細胞に対応)未満では、該試料は、子宮頸管内膜の細胞の妥当量を含有していない。(この実施例で適用する閾値は特定の反応条件に合わせていないことが理解されなければならない。ODと同様に細胞に対する値も、反応条件によって変わり得る。したがって、本明細書での値は、条件を例示することを意図しており、本発明の範囲を限定するものではない。当業者は、特定の試験フォーマットに対する適切な閾値をどのように確立するかについて知っている)。子宮頸管内膜の細胞の存在によって、スワブまたはブラシが子宮頚内膜の円柱上皮と接触していたという情報が与えられ、したがって、子宮頚部上皮異形成が通常発生する変性地帯とスワブまたはブラシの接触を示唆する。具体的には、特定量の子宮頸管内の細胞(Ep−Cam)と合わせて特定量の子宮膣部細胞(ガンマ・カテニン)を検出することによって、患者材料が正しい解剖学的位置(子宮頚部変性地帯)で採取されたという情報が高い確率で得られる。

0136

これらの実験で評価された閾値を用いて、300人の患者の細胞学的標本を、提示したELISA試験フォーマットで試験した。この実験では、細胞学的検査によって異形成であると示された標本は、ELISA試験フォーマットでもまた、異形成であると示されうる。

0137

(実施例6)ELISA試験フォーマットでの子宮頚部上皮内異常増殖の検出
溶解緩衝液内で得られる実施例5ですでに用いた34種類の子宮頚部スワブに対して、該スワブ内に含有される細胞から調製した溶液内で、HPVE7タンパク質および1種類の妥当性用マーカーの過剰増殖のELISAベースの検出をおこなった。ELISA試験は以下のように実行した。

0138

(A)細胞溶解
子宮頚部スワブ・ブラシを、mtm溶解緩衝液2mlを含有する15ml容器に入れる。該ブラシに存在する子宮頚部細胞を少なくとも20時間溶解する。その後、子宮頚部スワブ試料の溶解物を2ml管に移し、4℃で遠心する(28,000xg(16,600rpm Highspeed CentrifugeJECMulti RF)で15分)。上清を新たな管に移す。場合に応じて、上清を−20℃で保存することが可能である。

0139

(B)ELISAの実行
・ELISAプレートのコーティング
・E7特異的抗体クローンNM2およびガンマ・カテニン特異的抗体クローン15の原液をPBSで希釈し、即時使用可能なコーティング溶液とする。
・即時使用可能な捕捉抗体コーティング溶液をそれぞれ50μlずつELISAプレートに添加する。
・コーティングのために、該プレートを4℃で一晩インキュベートする。
・コーティング溶液をELISAプレートから除去し、該プレートを、自動ELISA洗浄器を用いて以下のように洗浄する。すなわち、
洗浄緩衝液(0.1%Tween20(v/v)含有PBS)250μlを用いて7回。
・洗浄緩衝液の残りを除去した後、ブロッキング緩衝液(2%BSA含有PBS)300μlを各ウェルに添加する。振動装置上で、プレートを外界温度で1時間インキュベートする。

0140

(試料とのインキュベーション)
・ブロッキング緩衝液を除去した後、溶解した細胞試料100μlを各ウェルに添加する。ガンマ・カテニンを特異的に検出する抗体に対するポジティブ・コントロールとしてHeLa細胞の溶解物を用いる。試験のキャリブレーションのために、異なる濃度の組み換え型HPV16 E7タンパク質および組み換え型ガンマ・カテニン(0pg/ml、50pg/ml、100pg/ml、200pg/ml、400pg/ml、800pg/ml)を該試験に包含する。
・試料を室温で1時間インキュベートする。
・その後、自動ELISA洗浄器で以下のように洗浄を実行する。すなわち、
・洗浄緩衝液250μlを用いて7回。残存する緩衝液を除去する。

0141

(検出用抗体とのインキュベーション)
・ビオチン標識2次抗体(HPV16 E7タンパク質特異的クローンNM13およびガンマ・カテニン特異的クローンMAB2083)のワーキング溶液を原液の希釈によって調製する。
・ビオチン標識2次抗体ワーキング溶液100μlをウェルに添加して、対応する抗原および捕捉抗体とインキュベートする。RTでの1時間のインキュベーション後、抗体溶液を除去して、ELISAプレートを自動ELISA洗浄器によって洗浄する。
・すなわち、洗浄緩衝液250μlを用いて7回。

0142

(検出)
・ストレプトアビジン・HRP・高分子(1mg/ml)を1:10で前希釈(4μl+36μlインキュベーション緩衝液)する。インキュベーション緩衝液(0.1%BSA含有PBS)中の1:300の希釈によって、最終インキュベーション溶液を調製し、最終濃度0.33μg/mlにする。
・この溶液の100μlを各ウェルに添加し、RTで1時間インキュベートする。
・その後、該緩衝液を除去し、1ウェル当たり200μlの洗浄緩衝液を用いて、該プレートを手動で5回洗浄する。

0143

(基質のインキュベーション)
・暗所で、TMB基質を1時間25℃に平衡させる。
・基質溶液100μlを各ウェルに添加する。
・暗所で、ELISAプレートを25℃で厳密に15分間インキュベートする。2.5M H2SO4を80μl添加して、反応を停止させる。
・反応を停止して5分以内に、OD450nmを測定する。結果を評価した後、各試料の該ODに対する値を得る。

0144

(結果の評価)
・試料の妥当性としては、最小限の上皮細胞の存在を証明するために、ガンマ・カテニン用の全ての試料のOD値が所定の閾値を超えていなければならない(実施例5参照)。
・異形成細胞の検出のために、最小限の変性細胞の存在を証明するために、HPV16 E7に対するOD値が所定の閾値を超えていなければならない。閾値は、使用したELISA条件に依存し、当試験フォーマットでは、OD0.7として設定した。
・34種類の試料のHPV 16 E7およびガンマ・カテニンに対するOD値と閾値との比較によって、33種類の試料が、ガンマ・カテニンの検出によって、上皮細胞を含有することが明らかになった。

実施例

0145

ここで、好ましい実施形態によって本発明を説明してきたが、本発明の範囲から逸脱せずに、様々な変更が可能であることが理解される。

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