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技術 画像読取装置および画像形成装置

出願人 京セラドキュメントソリューションズ株式会社
発明者 宮川誠司
出願日 2012年3月28日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2012-073101
公開日 2013年10月7日 (7年2ヶ月経過) 公開番号 2013-207469
状態 特許登録済
技術分野 投影型複写機の光学系 投影型複写機の光源、細部等 イメージ入力 FAXの走査装置
主要キーワード 光検出状態 移動原点 特定幅 最小移動単位 開閉検知センサー 原点復帰方向 USBインタフェイス 特定位
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

原稿読取用の光源点灯することなく、イメージセンサーを用いてキャリッジホームポジションに適切に配置することができる画像読取装置および画像形成装置を提供する。

解決手段

キャリッジ110は、原稿台103に対して移動可能に設けられる。イメージセンサー112は、キャリッジ110の移動を伴って、原稿台103に載置された原稿D1の画像を読み取る。発光部130は、キャリッジ100の移動可能範囲内の特定位置に、キャリッジ110の移動方向の特定幅d1にわたる光を発する。基準位置設定部は、発光部130からの光をイメージセンサー112検知した際のキャリッジ110の位置に基づいてキャリッジ110の基準位置を設定する。

概要

背景

従来、複写機ファクシミリスキャナー複合機等の画像読取装置として、移動可能なキャリッジ原稿台の下方に設けた構成が知られている。このキャリッジには原稿照明する原稿読取用の光源が搭載される。密着光学系を採用する画像読取装置では、当該キャリッジに、原稿画像を読み取るためのイメージセンサーが搭載される。また、縮小光学系を採用する画像読取装置では、当該キャリッジに、キャリッジ外に配置されたイメージセンサーへ原稿において反射された光を誘導するためのミラーが搭載される。

キャリッジは、その移動方向(いわゆる、副走査方向)と平行に設置されたガイドに沿って往復動可能に設けられており、原稿台に載置された原稿は、キャリッジをガイドに沿って一方向に移動させることで読み取られる。また、原稿搬送装置により原稿トレイから1枚ずつ搬送される原稿は、キャリッジをガイド上の特定の画像読取位置に一時的に固定した状態で読み取られる。原稿の読み取りを行わない場合、キャリッジはガイド上の予め定められた位置(いわゆる、ホームポジション)で待機しており、当該ホームポジションを基準位置として、上述の副走査方向の移動や画像読取位置への移動が実現される。

キャリッジの移動には、ステッピングモータによるオープンループ制御が広く使用されている。そのため、当該制御法を採用する画像読取装置は、少なくとも電源投入時に、キャリッジをホームポジションに正確に配置するための初期化動作原点認識)を実施する必要がある。また、より高精度なキャリッジの移動を実現するため、原稿読取が完了する都度、初期化動作を実施する装置もある。

例えば、特許文献1は、光センサーを使用して上述の初期化動作を実現している。すなわち、キャリッジにフォトインタラプターを固定するとともに、ホームポジションに対応する位置に遮光板を配置した構成を採用している。この構成では、キャリッジを移動させることで、フォトインタラプターが遮光板により遮光される特定位置(移動原点)を検知することができる。そして、当該特定位置に基づいて、キャリッジをホームポジションに配置することができる。

また、特許文献2は、画像読取に使用するイメージセンサーを使用して上述の初期化動作を実現している。すなわち、イメージセンサーが読み取り可能な特定パターンを原稿台の特定位置に配置した構成を採用している。この構成では、キャリッジを移動させることで、イメージセンサーが上記特定パターンを検知することができる。そして、当該特定位置に基づいて、キャリッジをホームポジションに配置することができる。

概要

原稿読取用の光源を点灯することなく、イメージセンサーを用いてキャリッジをホームポジションに適切に配置することができる画像読取装置および画像形成装置を提供する。キャリッジ110は、原稿台103に対して移動可能に設けられる。イメージセンサー112は、キャリッジ110の移動を伴って、原稿台103に載置された原稿D1の画像を読み取る。発光部130は、キャリッジ100の移動可能範囲内の特定位置に、キャリッジ110の移動方向の特定幅d1にわたる光を発する。基準位置設定部は、発光部130からの光をイメージセンサー112検知した際のキャリッジ110の位置に基づいてキャリッジ110の基準位置を設定する。

目的

本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、原稿読取用の光源を点灯することなく、イメージセンサーを用いてキャリッジをホームポジションに適切に配置することができる画像読取装置および画像形成装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

原稿台に対して移動可能に設けられたキャリッジと、前記キャリッジの移動を伴って、前記原稿台に載置された原稿の画像を読み取るイメージセンサーと、前記キャリッジの移動可能範囲内の特定位置に、前記キャリッジの移動方向の特定幅にわたる光を発する発光部と、前記発光部からの光を前記イメージセンサーが検知した際の前記キャリッジの位置に基づいて、前記キャリッジの基準位置を設定する基準位置設定部と、を備える画像読取装置。

請求項2

前記発光部が、前記イメージセンサーの読取周期に同期して、点灯または消灯する請求項1記載の画像読取装置。

請求項3

前記発光部の光源が、原稿台における原稿搭載領域外の領域に、前記特定位置に到達したキャリッジと対向する状態で配置された、請求項1または2記載の画像読取装置。

請求項4

請求項1から3のいずれか1項に記載の画像読取装置と、前記画像読取装置が読み取った原稿画像を用紙上に印刷する画像形成部と、を備える画像形成装置

技術分野

0001

本発明は、キャリッジを移動させることで原稿台に載置された原稿の画像を読み取る画像読取装置および画像形成装置に関する。

背景技術

0002

従来、複写機ファクシミリスキャナー複合機等の画像読取装置として、移動可能なキャリッジを原稿台の下方に設けた構成が知られている。このキャリッジには原稿を照明する原稿読取用の光源が搭載される。密着光学系を採用する画像読取装置では、当該キャリッジに、原稿画像を読み取るためのイメージセンサーが搭載される。また、縮小光学系を採用する画像読取装置では、当該キャリッジに、キャリッジ外に配置されたイメージセンサーへ原稿において反射された光を誘導するためのミラーが搭載される。

0003

キャリッジは、その移動方向(いわゆる、副走査方向)と平行に設置されたガイドに沿って往復動可能に設けられており、原稿台に載置された原稿は、キャリッジをガイドに沿って一方向に移動させることで読み取られる。また、原稿搬送装置により原稿トレイから1枚ずつ搬送される原稿は、キャリッジをガイド上の特定の画像読取位置に一時的に固定した状態で読み取られる。原稿の読み取りを行わない場合、キャリッジはガイド上の予め定められた位置(いわゆる、ホームポジション)で待機しており、当該ホームポジションを基準位置として、上述の副走査方向の移動や画像読取位置への移動が実現される。

0004

キャリッジの移動には、ステッピングモータによるオープンループ制御が広く使用されている。そのため、当該制御法を採用する画像読取装置は、少なくとも電源投入時に、キャリッジをホームポジションに正確に配置するための初期化動作原点認識)を実施する必要がある。また、より高精度なキャリッジの移動を実現するため、原稿読取が完了する都度、初期化動作を実施する装置もある。

0005

例えば、特許文献1は、光センサーを使用して上述の初期化動作を実現している。すなわち、キャリッジにフォトインタラプターを固定するとともに、ホームポジションに対応する位置に遮光板を配置した構成を採用している。この構成では、キャリッジを移動させることで、フォトインタラプターが遮光板により遮光される特定位置(移動原点)を検知することができる。そして、当該特定位置に基づいて、キャリッジをホームポジションに配置することができる。

0006

また、特許文献2は、画像読取に使用するイメージセンサーを使用して上述の初期化動作を実現している。すなわち、イメージセンサーが読み取り可能な特定パターンを原稿台の特定位置に配置した構成を採用している。この構成では、キャリッジを移動させることで、イメージセンサーが上記特定パターンを検知することができる。そして、当該特定位置に基づいて、キャリッジをホームポジションに配置することができる。

先行技術

0007

特開平8−149299号公報
特開2001−5119号公報

発明が解決しようとする課題

0008

上述の特許文献2が開示する技術では、フォトインタラプター等の光センサーを設ける必要がないため画像読取装置の低コスト化が可能になる。しかしながら、当該技術はイメージセンサーにより特定パターンを検知する構成であるため初期化動作の際に原稿読取用の光源を点灯しなければならず、消費電力が大きくなるというデメリットがある。また、当該技術を、原稿読取が完了する都度、初期化動作を実施する画像読取装置に適用すると、仮に、原稿台上に原稿が存在し、当該原稿に上記特定パターンに一致する部分が存在するとホームポジションが誤って検知されるおそれがある。また、この構成では、原稿読取後のホームポジションへの移動の際に原稿読取用の光源が点灯することになるため、原稿の交換取出しをしようとするユーザーの目に当該光源の光が入る可能性が高い。原稿読取用の光源の輝度は高く、視認したユーザーはかなり眩しく感じるため、当該ユーザーに不快感を抱かせるおそれもある。

0009

本発明は、このような従来技術の課題を鑑みてなされたものであり、原稿読取用の光源を点灯することなく、イメージセンサーを用いてキャリッジをホームポジションに適切に配置することができる画像読取装置および画像形成装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

上述の目的を達成するために、本発明に係る画像読取装置は、キャリッジ、イメージセンサー、発光部および基準位置設定部を備える。キャリッジは、原稿台に対して移動可能に設けられる。イメージセンサーは、キャリッジの移動を伴って、原稿台に載置された原稿の画像を読み取る。発光部は、キャリッジの移動可能範囲内の特定位置に、キャリッジの移動方向の特定幅にわたる光を発する。基準位置設定部は、発光部からの光をイメージセンサーが検知した際のキャリッジの位置に基づいてキャリッジの基準位置を設定する。なお、イメージセンサーはキャリッジに搭載されていてもよく、キャリッジ外に固定されていてもよい。

0011

この構成では、特定幅の光が照射されている領域に移動中のキャリッジが到達すると、当該光がイメージセンサーに入射する。したがって、光の入射をイメージセンサーで検知することで、発光部の光照射領域にキャリッジが存在していることを特定できる。その結果、基準位置設定部は、イメージセンサーにより光が検知された際のキャリッジの位置に基づいて、キャリッジの基準位置(ホームポジション)が設定することができる。なお、当該基準位置は、イメージセンサーにより光が検知された際のキャリッジの位置そのものであってもよく、当該位置を基準(原点)として定められた他の位置であってもよい。

0012

この構成では、キャリッジの位置検出のみに使用するフォトインタラプター等の光センサーを使用しないため低コストである。また、初期化動作のためにキャリッジを移動させる際に原稿読取用の光源を点灯させる必要がない。加えて、発光部は、例えば、1つのLED(Light Emitting Diode)と、所定幅の開口を有するスリットにより構成することができるため、イメージセンサーを使用して初期化動作を実施する上述の従来構成に比べて初期化動作中の消費電力を著しく低減することができる。

0013

上記発光部は、イメージセンサーの読取周期に同期して、点灯または消灯する構成とすることができる。例えば、イメージセンサーの1読取周期ごとに発光部が点灯と消灯とを切り替える構成では、特定の読取周期において発光部からの光をイメージセンサーが受光したとき、次読取周期ではイメージセンサーは発光部からの光を受光しない。そして、その次の読取周期に、イメージセンサーは発光部からの光を受光する。すなわち、当該構成では、キャリッジが副走査方向に1ステップ移動するたびに、イメージセンサーの受光状態が変化することになる。したがって、イメージセンサーの受光状態の変化のパターンと、発光部の発光パターンとに不一致が生じた位置を、発光部が発する光の端として検出することができる。この構成では、イメージセンサーの1読取周期、すなわち、キャリッジの副走査方向の最小移動単位でキャリッジの位置を確実に特定することができる。その結果、キャリッジを極めて精度よく確実にホームポジションに配置することができる。

0014

また、上記発光部の光源は、原稿台における原稿搭載領域外の領域に、上記特定位置に到達したキャリッジと対向する状態で配置することができる。この構成では、発光部の光源と、上記特定位置に到達したキャリッジとを近接して配置できるため、発光部が発する光を減衰させることなくイメージセンサーに到達させることができる。そのため、発光部の発光強度をより小さく設定することができる。当該構成は、光源とイメージセンサーとの距離を極めて短く設定できる密着光学系を採用した画像読取装置に特に有効である。

0015

一方、他の観点では、本発明は、上述の画像読取装置と、当該画像読取装置が読み取った原稿画像を用紙上に印刷する画像形成部とを備える画像形成装置を提供することもできる。

発明の効果

0016

本発明によれば、原稿読取用の光源を点灯することなく、イメージセンサーを用いてキャリッジをホームポジションに適切に配置することができる。

図面の簡単な説明

0017

本発明の一実施形態におけるスキャナー装置の全体構成を示す概略構成
本発明の一実施形態におけるスキャナー装置のハードウェア構成を示す図
本発明の一実施形態におけるスキャナー装置を示す機能ブロック
本発明の一実施形態におけるスキャナー装置が実施する基準位置設定手順の一例を示すフロー
本発明の一実施形態における発光部の光を検知する手法を示す概念
本発明の一実施形態における画像形成装置の全体構成を示す概略構成図
本発明の一実施形態における他のスキャナー装置を示す機能ブロック図
本発明の一実施形態における他のスキャナー装置が実施する基準位置設定手順の一例を示すフロー図
本発明の一実施形態における発光部の光を検知する手法を示す概念図

実施例

0018

以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。以下では、キャリッジの移動を伴って原稿台に載置された原稿の画像を読み取るスキャナー装置として本発明を具体化する。

0019

図1は本実施形態におけるスキャナー装置の全体構成の一例を示す概略構成図である。図1(a)、図1(b)は、いずれもキャリッジの移動方向と垂直な方向から見た図であり、図1(a)は原稿台と平行な方向から見た概略構成図(側面図)、図1(b)は原稿台と垂直な方向から見た概略構成図(平面図)である。

0020

図1(a)、(b)に示すように、スキャナー装置100は、本体101と、本体101の上方に取り付けられたプラテンカバー102とを備える。本体101の上面には読取対象の原稿D1が載置される原稿台103が設けられており、原稿台103はプラテンカバー102によって開閉されるようになっている。なお、図1(b)では、プラテンカバー102の図示を省略するとともに、原稿台103および原稿D1を点線で示している。

0021

原稿台103の下方の本体101内部には、走査光学系104が設けられている。特に限定されないが、ここでは、走査光学系104は、密着光学系(いわゆる、CIS(Contact Image Sensor)方式)として構成されている。走査光学系104は、原稿D1の画像を読み取りその画像のデジタルデータ(画像データ)を生成する。

0022

走査光学系104は、キャリッジ110とガイド120とを備える。キャリッジ110は、線状の光源111、イメージセンサー112および等倍光学系レンズ113を備える。ここでは、LEDアレイ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ラインイメージセンサー屈折率分布型レンズを、それぞれ光源111、イメージセンサー112、等倍光学系レンズ113として使用している。例えば、光源111はR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色で原稿D1を照明する。等倍光学系レンズ113は、原稿D1からの反射光光像)をイメージセンサー112の受光面に結像する。イメージセンサー112は、受光面に入射した光像から、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色に対応する原稿D1の画像データを生成する。

0023

ガイド120は、本体101の互いに対向する側面に、原稿台103と平行に配置されている。キャリッジ110は、当該ガイド120に沿って往復動可能に設けられている。キャリッジ110の移動は、図示しない駆動手段による駆動により実現される。本実施形態では、駆動手段であるステッピングモータがキャリッジ110を駆動する。

0024

ガイド120は、少なくとも原稿台103の原稿載置可能領域(原稿読取可能領域)の一端から他端にわたってキャリッジ110に搭載されたイメージセンサー112を移動できるように設けられる。本実施形態では、原稿台103のサイズと原稿載置可能領域とが一致しており、ガイド120が設けられた本体101の側面と直交する原稿台103の一端103s(以下、開始端103sという。)から他端103e(以下、終了端103eという。)にわたってイメージセンサー112が移動可能になっている。

0025

この走査光学系104では、キャリッジ110をガイド120に沿って一方向(ここでは、開始端103sから終了端103eに向かう方向:以下、原稿読取方向という。)に移動することで、原稿台103に載置された原稿D1の画像をイメージセンサー112で読み取ることができる。

0026

なお、図1(a)、図1(b)に示すように、スキャナー装置100では、原稿台103は本体101に対してオフセットして配置されており、原稿台103の開始端103sと当該開始端103sと対向する本体101の側面との間の本体101内部に空間105が設けられている。特に限定されないが、本実施形態では、キャリッジ110の基準位置(ホームポジション)は、キャリッジ110が空間105内に配置される位置に設定されている。

0027

さらに、スキャナー装置100は発光部130を備える。発光部130は、キャリッジ110の移動可能範囲内の特定位置に、キャリッジ110の移動方向の特定幅にわたる光を発する。特に限定されないが、この例では、発光部130は、LED131と、LED131が発した光の照射範囲を制限するスリット132とを備える。スリット132は、キャリッジ110の移動方向の特定幅d1にわたる開口133を有している。この例では、発光部130は、キャリッジ110の移動方向において原稿台103と隣接する本体101の上面(すなわち、空間105における本体101の上面)に、開口133が下方を向く状態で固定されている。特に限定されないが、本実施形態では、図1(b)に示すように、発光部130は、キャリッジ110の幅方向(移動方向に垂直な方向:いわゆる、主走査方向)全体ではなく、中央部のみに設けられている。

0028

図2は、スキャナー装置における制御系のハードウェア構成図である。本実施形態のスキャナー装置100は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203、およびキャリッジ110を駆動する駆動部や図示しない原稿搬送装置を駆動する駆動部等の各駆動部に対応するドライバ204が内部バス205を介して接続されている。ROM203はプログラムを格納しており、CPU201はその制御プログラム指令にしたがってスキャナー装置100を制御する。例えば、CPU201はRAM202を作業領域として利用し、ドライバ204とデータや命令を授受することにより各駆動部の動作を制御する。

0029

内部バス205には、操作パネル206、各種のセンサー207、外部インタフェイス208も接続されている。操作パネル206は、ユーザーの操作を受け付け、その操作に基づく信号をCPU201に供給する。センサー207は、プラテンカバー102の開閉検知センサーや原稿台103上の原稿検知センサー等の各種のセンサーを含む。外部インタフェイス208は、スキャナー装置100が生成した画像データを他の機器へ送信するためのUSBインタフェイスネットワークインタフェイス等の各種通信インタフェイスを含む。CPU201は、例えばROM203に格納されたプログラムを実行することで、以下の各手段(機能ブロック)を実現するとともに、各センサーからの信号に応じて各手段の動作を制御する。

0030

図3は、本実施形態のスキャナー装置の機能ブロック図である。図3に示すように、本実施形態のスキャナー装置100は基準位置設定部301、発光制御部302および駆動制御部303を備える。

0031

基準位置設定部301は、発光部130が発した光をイメージセンサー112が検知した際のキャリッジ110の位置に基づいてキャリッジ110の基準位置、すなわちホームポジション位置を設定する。発光制御部302は、発光部130の点灯および消灯を制御する。駆動制御部303は、キャリッジ110を駆動する駆動手段(ここでは、上述のステッピングモータ)を制御する。

0032

図4は、スキャナー装置100が実施する基準位置設定手順の一例を示すフロー図である。当該手順は、例えば、スキャナー装置100に電源投入されたことや、原稿台103に載置された原稿の読み取りが完了したこと等、予め指定された条件(キャリッジ110の初期化動作開始条件)を満足したことをトリガーとして進行する(ステップS401)。なお、原稿台103に載置された原稿の読み取りが完了したことは、例えば、原稿D1のサイズとステッピングモータの駆動量とに基づいて、原稿D1の一端から他端にわたるキャリッジ100の移動を検出することで認識することができる。

0033

スキャナー装置100においてキャリッジ110の初期化動作開始条件が満たされると、駆動制御部303は、キャリッジ110の初期化動作を開始する(ステップS401Yes)。このとき、駆動制御部303は、発光制御部302に発光部130の点灯を指示する。当該指示を受けた発光制御部302は、発光部130のLED131を点灯する(ステップS402)。

0034

次いで、駆動制御部303は、キャリッジ110の駆動を開始する(ステップS403)。このとき、駆動制御部303は、画像読取方向と逆の方向(すなわち、終了端103eから開始端103sへ向かう方向:以下、原点復帰方向という。)にキャリッジ110を駆動する。なお、電源投入時に、ガイド120の空間105側端部にキャリッジ110が位置していた場合、キャリッジ110を原点復帰方向に駆動することができない。そのため、電源投入時には、キャリッジ110を一旦、画像読取方向に所定距離だけ駆動した後、原点復帰方向に駆動する構成を採用することができる。

0035

原点復帰方向へのキャリッジ110の駆動を開始した駆動制御部303は、その旨を基準位置設定部301に通知する。当該通知を受けた基準位置設定部301は、イメージセンサー112の出力信号監視し、発光部130が発する光に対応する出力信号の検出を試みる(ステップS404No)。

0036

図5は、基準位置設定部301が発光部130の光を検知する手法を示す概念図である。図5(a)は、発光部130により特定幅d1の光が照射されている光照射領域Sにキャリッジ110(イメージセンサー112)が到達していない状態を模式的に示している。また、図5(b)は、光照射領域Sの一端にイメージセンサー112が到達し、当該一端を含む光がイメージセンサー112に入射している状態を模式的に示している。図5(c)は、光照射領域Sの他端にイメージセンサー112が到達し、当該他端を含む光がイメージセンサー112に入射している状態を模式的に示している。図5(d)は、光照射領域Sをイメージセンサー112が通過した後の状態を模式的に示している。また、図5(e)は、キャリッジ110が図5(a)に示す状態から図5(d)に示す状態にわたって一方向に移動する場合のイメージセンサー112の出力信号(出力電圧)を模式的に示す図である。なお、図5(e)において、横軸キャリッジ位置に対応し、縦軸はイメージセンサー112を構成する全撮像素子のうち、キャリッジ110の移動に伴って光照射領域Sを通過する撮像素子の出力電圧に対応する。

0037

なお、イメージセンサー112は、イメージセンサー112を構成する各撮像素子受光領域において、入射した光量に応じた信号電荷が生成される電荷生成ステップと、当該信号電荷を出力信号(電圧値)として取り出す信号出力ステップとを経て信号を出力する。当該2つのステップを並行して実施するため、スキャナー装置100において、キャリッジ110が特定位置にあるときにイメージセンサー112に入力した光に応じた出力信号は、当該キャリッジ110が1ステップ移動した後にイメージセンサー112から出力される。そのため、厳密には、イメージセンサー112の出力信号は、当該出力信号が取得された時点におけるキャリッジ110の位置においてイメージセンサー112に入射した光量に対応せず、1移動ステップ前のキャリッジ110の位置において入射した光量に対応する。しかしながら、図5(e)では、このような出力信号とキャリッジ位置との間のずれを解消した状態、すなわち、キャリッジ110がある位置にあるときに、当該位置において入射した光量に応じた出力信号を図示している。

0038

図5(e)に示すように、キャリッジ110が図5(a)に示す状態から図5(d)に示す状態にわたって一方向に移動する場合、出力電圧は、低電位領域A、低電位領域から高電位領域への遷移領域B、高電位領域C、高電位領域から低電位領域への遷移領域D、低電位領域Eと順に変化する。なお、領域Bおよび領域Dにおける出力電圧のステップ状の変化は、上述のとおりキャリッジ110がステッピングモータで駆動されていることに起因する。

0039

領域Aは、光照射領域Sにイメージセンサー112が到達していない状態に対応する(図5(a))。同様に、領域Eは、光照射領域Sをイメージセンサー112が通過した後の状態に対応する(図5(d))。また、領域Bは、光照射領域Sの一端にイメージセンサー112が到達してから、キャリッジ110の移動に伴ってイメージセンサー112に入射する光が一定の光量になるまでの状態に対応する(図5(b))。同様に領域Dは、照射領域Sの他端にイメージセンサー112が到達してから、キャリッジ110の移動に伴ってイメージセンサー112に光が入射しなくなるまでの状態に対応する(図5(c))。そして、領域Cは、図5(b)に示す状態と図5(c)に示す状態との間で、イメージセンサー112に入射する光が一定の光量、すなわち、キャリッジ110の移動に伴って、イメージセンサー112に入射する光量が変化しない領域に対応する。

0040

図5(e)から理解できるように、イメージセンサー112の出力電圧の変化に基づいて、光照射領域Sの端部(開口部133のキャリッジ移動方向の端部に対応する位置)に対応するキャリッジ110の位置や、光照射領域Sの中央(開口部133のキャリッジ移動方向の中央に対応する位置)に対応するキャリッジ110の位置を検知することができる(ステップS404Yes)。例えば、基準位置設定部301は、領域Bにおいて最初に光が検出された位置Pと、領域Dにおいて最初に光が検出されなくなる直前の位置Qとを光照射領域Sの端部として検知し、位置Pと位置Qの中間位置Mをキャリッジ110の移動原点として特定することができる(ステップS405)。なお、特に限定されないが、ここでは、基準位置設定部301は、イメージセンサー112の出力電圧が予め指定された閾値電圧Vtを超えた場合に光が検出されたと判断し、イメージセンサー112の出力電圧が閾値電圧Vt以下である場合に光が検出されていないと判断する。また、中間位置Mは、位置Pから予め指定された移動ステップだけ進行した位置や、位置Qから予め指定された移動ステップだけ後退した位置として特定することも可能である。この場合、位置Pや位置Qからの移動ステップ数は、光照射領域Sのキャリッジ移動方向の幅(すなわち、開口133の開口幅d1と、LED131、スリット132および等倍光学系レンズ113の位置関係)に基づいて予め決定することができる。

0041

以上のようにして移動原点を特定した基準位置設定部301は、当該移動原点に基づいてキャリッジ110の基準位置(ホームポジション)を設定する(ステップS406)。当該基準位置は、上述の移動原点と同一であってもよく、移動原点から予め指定された方向に指定されたステップだけ移動した位置であってもよい。

0042

基準位置を設定した基準位置設定部301は、当該基準位置を駆動制御部303に通知する。当該通知を受けた駆動制御部303は、キャリッジ110を通知された基準位置に移動する。また、このとき、駆動制御部303は、発光制御部302に発光部130の消灯を指示する。当該指示を受けた発光制御部302は、発光部130のLED131を消灯する(ステップS407)。

0043

以上説明したように、このスキャナー装置100では、発光部130が発した光がイメージセンサー112に入射するか否かに基づいて、キャリッジ110の移動原点を特定する。この構成では、キャリッジ110の位置検出のみに使用するフォトインタラプター等の光センサーを使用しないため低コストである。また、初期化動作のためにキャリッジ110を移動させる際に原稿読取用の光源を点灯させる必要がないため、ユーザーの目に当該光が入射して不快感を抱かせることもない。加えて、発光部130は、LED131と、所定幅d1の開口133を有するスリット132により構成しているため、イメージセンサー112を使用して初期化動作を実施する上述の従来構成に比べて消費電力を著しく低減することができる。加えて、発光部130による光照射領域Sのキャリッジ移動方向の幅は構造上特定されるため、例えば、当該幅を超える、あるいは当該幅より狭い、出力信号の変化を、発光部130の光による出力信号の変化ではないと判定することもできる。そのため、当該判定を実施することで、例えば、原稿台103の直下をキャリッジ110が移動中に、ユーザーがプラテンカバー102を開閉した場合等に発生し得る誤検知を低減することができる。

0044

また、スキャナー装置100では、キャリッジ110の移動方向に沿って原稿台103と隣接して本体101に設けられた空間105の上面に、キャリッジ110と対向する状態で発光部130のLED131を配置している。この構成では、LED131と、当該LED131と対向する位置に到達したキャリッジ110とを近接して配置することができる。そのため、発光部130が発する光を減衰させることなくイメージセンサー112に到達させることができる。その結果、発光部130の発光強度をより小さく設定することができ、消費電力をより低減することが可能になる。

0045

なお、上記では消費電力をより低減する観点で、初期化動作の間だけ発光部130を点灯する構成としたが、発光部130は常時点灯する構成であってもよい。この場合、上述の発光制御部302が不要になる。

0046

上述のスキャナー装置100は、デジタル複合機に内蔵することもできる。図6は、本実施形態におけるデジタル複合機の全体構成の一例を示す概略構成図である。なお、図6において、スキャナー装置100の構成要素と同様の作用効果を奏する構成要素には、同一の符号を付し、以下での詳細な説明は省略する。

0047

図6に示すように、複合機600は、上述のスキャナー装置100と同様の構成を有する画像読取部620(画像読取装置)と画像形成部640とを含む、本体601を備える。本体601の上面には上述の原稿台103が設けられており、原稿台103はプラテンカバー602によって開閉されるようになっている。また、この画像形成装置600では、上述のスキャナー装置100とは異なり、プラテンカバー602が原稿搬送装置610と原稿トレイ611と排紙トレイ612を備えている。なお、複合機100の前面には、ユーザーが複合機600に複写開始やその他の指示を与えたり、複合機600の状態や設定を確認したりすることができる操作パネル(図示せず)が設けられている。

0048

原稿台103の下方に設けられている画像読取部620は、上述のように、走査光学系104により原稿の画像を読み取りその画像データを生成する。上述のスキャナー装置と同様に、原稿は、原稿台103に載置することができる。画像読取部620は、上述のように、キャリッジ110をガイド120に沿って原稿読取方向に移動させることで原稿台103に載置された原稿の画像データを生成する。

0049

また、原稿は、原稿トレイ611に載置することもできる。原稿搬送装置610は、ピックアップローラ613により原稿トレイ611にセットされた原稿を1枚ずつ搬送路616へ送り出す。その搬送路616上には画像読取位置Pがある。搬送ローラ614は画像読取位置Pへ原稿を搬送する。原稿トレイ611にセットされた原稿の画像を読み取る場合、画像読取部620は、キャリッジ110を画像読取位置Pに合わせて一時的に固定する。画像形成装置600では、画像読取位置Pの下方に主走査方向に延びる原稿読取窓618が設けられており、キャリッジ110は原稿読取窓618の直下に一時的に固定される。この例では、原稿読取窓618は、図1における発光部130と原稿台103との間に設けられている。原稿が画像読取位置Pを通過するとき、光源111は原稿を照明する。光源111からの光は、原稿読取窓618を透過して原稿読取位置Pを通過する原稿において反射し、イメージセンサー112に導入される。画像読取位置Pを通過した原稿は、排紙ローラ615により排紙トレイ612に排出される。

0050

画像形成装置600では、画像読取部620が生成した画像データを、画像形成部640において用紙に印刷することができる。また、ネットワークインタフェイス661によりネットワーク662を通じて他の機器(図示せず)へ送信することもできる。

0051

画像形成部640は、画像読取部620が生成した画像データや、ネットワーク662に接続された他の機器から受信した画像データを用紙に印刷する。画像形成部640は、感光体ドラム641を備える。感光体ドラム641は一定速度で一方向に回転する。感光体ドラム641の周囲には、回転方向上流側から順に、帯電器642、露光器643、現像器644、中間転写ベルト645が配置されている。帯電器642は、感光体ドラム641表面を一様に帯電させる。露光器643は、一様に帯電した感光体ドラム641の表面に、画像データに応じて光を照射し、感光体ドラム641上に静電潜像を形成する。現像器644は、その静電潜像にトナーを付着させ、感光体ドラム641上にトナー像を形成する。中間転写ベルト645は、感光体ドラム641上のトナー像を用紙に転写する。画像データがカラー画像である場合、中間転写ベルト645は、各色のトナー像を同一の用紙に転写する。なお、RGB形式のカラー画像は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック形式の画像データに変換され、各色の画像データが露光器643に入力される。

0052

画像形成部640は、手差しトレイ651、給紙カセット652、653、654等から、中間転写ベルト645と転写ローラ646との間の転写部に用紙を給送する。手差しトレイ651や各給紙カセット652、653、654には、様々なサイズの用紙を載置または収容することができる。画像形成部640は、ユーザーの指定した用紙や、自動検知した原稿のサイズに応じた用紙を選択し、選択した用紙を給送ローラ655により手差しトレイ651やカセット652、653、654から給紙する。給紙された用紙は搬送ローラ656やレジストローラ657で転写部に搬送される。トナー像が転写された用紙は、搬送ベルト647により定着器648に搬送される。定着器648は、ヒータを内蔵した定着ローラ658および加圧ローラ659を有しており、熱と押圧力によってトナー像を用紙に定着する。画像形成部640は、定着器648を通過した用紙を排紙トレイ649へ排紙する。

0053

この画像形成装置600の画像読取部620も、上述の発光部130が発した光がイメージセンサー112に入射するか否かに基づいて、キャリッジ110の移動原点を特定することができる。そのため、原稿読み取りの際のキャリッジ110の原稿読取方向の移動や画像読取位置Pへの移動の基準位置となるホームポジションにキャリッジ110を適切に配置できる構成を低コストで実現することができる。

0054

ところで、上記では初期化動作中に発光部130を点灯させる構成について説明したが、初期化動作中に発光部130が点滅する構成であってもよい。

0055

図7は、本実施形態における他のスキャナー装置の機能ブロック図である。図7に示すように、スキャナー装置700は、上述のスキャナー装置100と同様、基準位置設定部301、発光制御部302および駆動制御部303を備える。なお、スキャナー装置700の全体構成は図1に示すスキャナー装置100の全体構成と同一である。

0056

一方、スキャナー装置700は、画像読取周期信号を発生する読取周期信号発生部701から発光制御部302に、画像読取周期信号が入力されている点でスキャナー装置100と異なっている。画像読取周期信号は、ラインイメージセンサーであるイメージセンサー112における画像読取周期(すなわち、出力信号出力周期)を規定する信号であり、当該画像読取周期信号が規定する周期にしたがって、イメージセンサー112を構成する各撮像素子から順次出力信号が出力される。したがって、画像読取周期信号に同期して、キャリッジ110の移動方向と直交する方向(いわゆる、主走査方向)の1ライン分の画像データが取得される。なお、上述のように、イメージセンサー112では、電荷生成ステップと信号出力ステップとが並行して実施されるため、出力信号が出力される周期に同期して、各撮像素子において入射光に応じた信号電荷が生成されることになる。当該画像読取周期信号は、例えば、一定周期で繰り返し発生するパルス信号等により実現される。

0057

図8は、スキャナー装置700が実施する基準位置設定手順の一例を示すフロー図である。当該手順は、スキャナー装置100と同様、キャリッジ110の初期化動作開始条件を満足したことをトリガーとして進行する(ステップS801)。

0058

スキャナー装置700においてキャリッジ110の初期化動作開始条件が満たされると、駆動制御部303は、キャリッジ110の初期化動作を開始する(ステップS801Yes)。このとき、駆動制御部303は、発光制御部302に発光部130の点滅の開始を指示する。当該指示を受けた発光制御部302は、読取周期信号発生部701から入力される画像読取周期信号に同期して、発光部130のLED131の点滅を開始する(ステップS802)。ここでは、画像読取周期信号により規定される1周期ごと(すなわち、イメージセンサー112の1読取周期ごと)に発光制御部302がLED131の点灯と消灯とを切り替える。

0059

次いで、駆動制御部303は、キャリッジ110の駆動を開始する(ステップS803)。このとき、駆動制御部303は、スキャナー装置100と同様、原点復帰方向にキャリッジ110を駆動する。なお、上述のように、画像読取周期信号はイメージセンサー112による1ライン分の画像データの取得周期を規定している。そのため、当該周期と同期してキャリッジ110を移動させなければ、画像データを適切に取得することができない。すなわち、駆動制御部303は画像読取周期信号の周期と同期して、キャリッジ110を1ステップ移動させることになる。

0060

原点復帰方向へのキャリッジ110の駆動を開始した駆動制御部303は、その旨を基準位置設定部301に通知する。当該通知を受けた基準位置設定部301は、発光部130が発する光に対応するイメージセンサー112の出力信号を監視し、発光部130が発する光に対応する出力信号の検出を試みる(ステップS804No)。

0061

図9は、基準位置設定部301が発光部130の光を検知する手法を示す概念図である。図9は、キャリッジ110が上述の図5(a)に示す状態から図5(d)に示す状態にわたって一方向に移動する場合のイメージセンサー112の出力信号(出力電圧)を模式的に示している。図9において、横軸はキャリッジ位置に対応し、縦軸はイメージセンサー112を構成する全撮像素子のうち、キャリッジ110の移動に伴って光照射領域Sを通過する撮像素子の出力電圧に対応する。図9中のキャリッジ位置a〜位置mは、それぞれキャリッジ110が1ステップ移動したときに停止する位置に対応する。なお、図9では、図5(e)と同様に、出力信号とキャリッジ位置との間のずれを解消した状態で出力信号を図示している。また、この例では、発光部130が点灯している場合、位置dから位置jの間にキャリッジ110が位置するときにイメージセンサー112に発光部130の光が入射する。図9では、当該領域を光照射領域Sとして示している。

0062

また、図9の上部には、キャリッジ110が各位置にあるときの発光部130の状態を示している。「点」はLED131が点灯していることを示し、「消」はLED131が消灯していることを示している。この例では、上述のように、イメージセンサー112の1読取周期ごとに発光制御部302がLED131の点灯と消灯とを切り替えるともに、イメージセンサー112の1読取周期ごとに駆動制御部303がキャリッジ110を1ステップ移動させる。そのため、キャリッジ110が1ステップ移動するたびに、LED131の点灯と消灯とが切り替わる。具体的には、図9は、キャリッジ110が位置a、位置c、位置e、位置g、位置i、位置k、位置mにあるときLED131は消灯していること、およびキャリッジ110が位置b、位置d、位置f、位置h、位置j、位置lにあるときLED131は点灯していることを示している。

0063

上述のように、この例では、初期化動作中にキャリッジ110が一方向に移動する過程で位置dから位置jの間にあるとき、LED131が点灯していればイメージセンサー112に光が入射する。しかしながら、図9に示すように、キャリッジ110が位置d、位置f、位置h、位置jにあるときLED131は点灯しているが、キャリッジ110が位置e、位置g、位置iにあるときLED131は消灯している。そのため、図9に示すように、位置d、位置f、位置h、位置jではイメージセンサー112に光が入射した状態に応じた出力電圧が出力され、位置e、位置g、位置iではイメージセンサー112に光が入射していない状態に応じた出力電圧(低電位)が出力される。なお、図9では、参考のため、位置e、位置g、位置iにおいて、LED131が点灯していた場合の出力電圧を点線で示している。

0064

以上のことから理解できるように、スキャナー装置700では、発光部130の光照射領域Sをキャリッジ110が移動する際、イメージセンサー112の出力信号中に、LED131の点滅のパターンと一致する低電位の出力が現れる。すなわち、当該出力電圧の低電位が現れるパターンがLED131の消灯のパターンと一致しなくなる位置を検出することで、光照射領域Sの端部(開口部133のキャリッジ移動方向の端部に対応する位置)を検知することができる。

0065

ここでは、基準位置設定部301は、上述のように、イメージセンサー112の出力電圧が予め指定された閾値電圧Vtを超えた場合に光が検出されたと判断し、イメージセンサー112の出力電圧が閾値電圧Vt以下である場合に光が検出されていないと判断する。この場合、図9の例では、基準位置設定部301は、最初に光が検出された位置fを起点としてとして、「光検出状態」と「光非検出状態」とが1移動ステップごとに切り替わるパターンを検知する。すなわち、基準位置設定部301は、光検知状態(位置f)、光非検知状態(位置g)、光検知状態(位置h)、光非検知状態(位置i)を順に検知する。そして、キャリッジ110が位置jに移動したとき、基準位置設定部301は光非検知状態を検知する。このように、光非検知状態(低電位)が連続した場合、基準位置設定部301は当該位置(この場合、位置j)を光照射領域Sの端部として検知する(ステップS804Yes)。そして、基準位置設定部301は、当該位置jや、当該位置jから予め指定された移動ステップだけ後退した位置をキャリッジ110の移動原点として特定する(ステップS805)。なお、基準位置設定部301は、最初に光が検出された位置fおよび次に光が検出された位置hに基づいて、光照射領域S内であれば光が検出されるはずである位置dを光照射領域Sの端部として検知することも可能である。

0066

以上のようにして移動原点を特定した基準位置設定部301は、当該移動原点に基づいてキャリッジ110の基準位置(ホームポジション)を設定する(ステップS806)。当該基準位置は、上述の移動原点と同一であってもよく、移動原点から予め指定された方向に指定されたステップだけ移動した位置であってもよい。

0067

基準位置を設定した基準位置設定部301は、当該基準位置を駆動制御部303に通知する。当該通知を受けた駆動制御部303は、キャリッジ110を通知された基準位置に移動する。また、このとき、駆動制御部303は、発光制御部302に発光部130の消灯を指示する。当該指示を受けた発光制御部302は、発光部130のLED131を消灯する(ステップS807)。

0068

以上説明したように、このスキャナー装置700では、イメージセンサー112に、発光部130が発した点滅光に基づいて、キャリッジ110の移動原点を特定する。特に、キャリッジ110の1移動ステップごとにLED131の点灯と消灯とを切り替える構成では、イメージセンサー112の1読取周期、すなわち、キャリッジの副走査方向の最小移動単位でキャリッジの位置を確実に特定することができる。その結果、キャリッジを極めて精度よくホームポジションに配置することができる。

0069

また、発光部130の光照射領域Sにおいて、イメージセンサー112が光を少なくとも2回検知する構成(すなわち、光検知、光非検知、光検知の変化が発生する構成)とすれば誤検知を防止でき、上述のスキャナー装置100に比べてより確実にキャリッジ110を基準位置に設定することができる。具体的には、上述のスキャナー装置100では、キャリッジ100の初期動作中にプラテンカバー102が特定のタイミングで開閉された場合、移動原点を誤検知する可能性があるが、スキャナー装置700ではこのような誤検知を防止することができる。

0070

なお、上記では、キャリッジ110の1移動ステップごとにLED131の点灯と消灯とを切り替える構成としたが、LED131の点滅は任意のパターンで実施することができる。例えば、キャリッジ110の複数移動ステップごとにLED131の点灯と消灯とを切り替えてもよいし、「点灯」、「点灯」、「消灯」のパターンを繰り返してもよい。また、上記では消費電力をより低減するために、初期化動作を開始するときに発光部103を点滅する構成としたが、発光制御部302は発光部130を常時点滅させる構成であってもよい。

0071

以上のとおり、本発明によれば、原稿読取用の光源を点灯することなく、イメージセンサーを用いてキャリッジをホームポジションに適切に配置することができる。

0072

なお、上述した各実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記実施形態では、特に低コスト化が望まれる構成の例として、イメージセンサーを搭載した1個のキャリッジを備えるCIS方式のスキャナー装置を例示した。しかしながら、本発明は、光源およびミラーを搭載した第1キャリッジと、2つのミラーを搭載した第2キャリッジとを用い、当該第1及び第2キャリッジの移動によりキャリッジ外に固定されたイメージセンサーに、原稿台に載置された原稿の画像を結像する縮小光学系(いわゆる、CCD方式)を備えるスキャナー装置にも適用可能である。

0073

また、上述の実施形態では、発光部を主走査方向の中央部に配置したが、キャリッジの移動方向の特定幅にわたる光を照射可能であれば、その設置位置は任意である。また、上述の実施形態では、発光部の光源をキャリッジと対向させて配置し直接光を使用する構成を使用したが、キャリッジの移動方向の特定幅にわたる光を照射可能であれば、他の位置の光源を設置し反射光を利用する構成であってもよい。加えて、上述の実施形態では、発光部を、所定幅の開口を有するスリットと光源とで構成したが、キャリッジの移動方向の特定幅にわたる光を照射可能であれば、その構造も任意である。

0074

さらに、上述の実施形態では、スキャナー装置およびデジタル複合機として本発明を具体化したが、これらの装置に限らず、プリンタ、ファクシミリ、複写機、複合機等のキャリッジの移動を伴って、原稿台に載置された原稿の画像を読み取る任意の画像読取装置や画像形成装置に本発明を適用することも可能である。

0075

本発明によれば、原稿読取用の光源を点灯することなくイメージセンサーを用いてキャリッジをホームポジションに適切に配置することができ、画像読取装置および画像形成装置として有用である。

0076

100、700スキャナー装置(画像読取装置)
103原稿台
110キャリッジ
112イメージセンサー
130発光部
301基準位置設定部
302発光制御部
600画像形成装置
620 画像読取部(画像読取装置)
640画像形成部
701 読取周期信号発生部

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