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技術 めっき方法及びめっき装置

出願人 株式会社荏原製作所
発明者 南吉夫藤方淳平岸貴士
出願日 2012年3月27日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2012-071546
公開日 2013年10月7日 (7年2ヶ月経過) 公開番号 2013-204057
状態 特許登録済
技術分野 電気メッキ方法,物品 半導体の電極 電気分解または電気泳動による被覆
主要キーワード 主開閉弁 板ばね形状 ヘリウムガス濃度 固定保持部材 フィキシング ポッチ セッティング誤差 密閉区間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年10月7日)のものです。
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図面 (10)

課題

シール部材シール性に関する重度の不具合を迅速かつ確実に発見し、しかも極微量の漏れに対しても、これを事前または事後に確実に発見できるようにする。

解決手段

基板の外周部をシール部材66,68でシールしながら基板Wを基板ホルダ18で保持し、基板ホルダで基板を保持した時にシール部材で密閉されて該基板ホルダの内部に形成される内部空間R内を真空引きして該内部空間が一定時間後に所定真空圧力に達するかを検査する第1段階漏れ検査を実施し、第1段階漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダに対して、内部空間を封止し該内部空間内の圧力が所定時間内に所定値以上に変化するかを検査する第2段階漏れ検査を実施する。

概要

背景

例えば、TAB(Tape Automated Bonding)やフリップチップにおいては、配線が形成された半導体チップの表面の所定箇所電極)に金、銅、はんだ、或いはニッケル、更にはこれらを多層に積層した突起状接続電極バンプ)を形成し、このバンプを介してパッケージの電極やTAB電極と電気的に接続することが広く行われている。このバンプの形成方法としては、電解めっき法蒸着法、印刷法ボールバンプ法といった種々の手法があるが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定している電解めっき法が多く用いられるようになってきている。

ここで、電解めっき法は、半導体ウエハ等の基板の被めっき面を下向き(フェースダウン)にして水平に置き、めっき液を下から噴き上げてめっきを施す噴流式またはカップ式と、めっき槽の中に基板を垂直に立て、めっき液をめっき槽の下から注入オーバーフローさせつつめっきを施すディップ式に大別される。ディップ方式を採用した電解めっき法は、めっきの品質に悪影響を与える泡の抜けが良く、フットプリントが小さいという利点を有しており、このため、めっき穴の寸法が比較的大きく、めっきにかなりの時間を要するバンプめっきに適していると考えられる。

従来のディップ方式を採用した電解めっき装置にあっては、半導体ウエハ等の基板をその外周部をシールし表面(被めっき面)を露出させて着脱自在に保持する基板ホルダを備え、この基板ホルダを基板ごとめっき液中に浸漬させて基板の表面にめっきを施すようにしており、気泡が抜けやすくできる利点を有している。

基板ホルダは、めっき液中に浸漬させて使用するため、基板ホルダで基板を保持してめっき液に浸漬させた時に、基板の裏面(反被めっき面)及び電気接点が接触する基板の外周部へめっき液が周り込まないよう、基板の外周部を確実にシールする必要がある。このため、例えば、一対のサポート保持部材)で基板を着脱自在に保持するようにした基板ホルダにあっては、一方のサポートにシール部材取付け、このシール部材を他方のサポート及び該サポートに載置保持した基板の外周部にそれぞれ圧接させることで、基板の外周部をシールするようにしている。

この種の基板ホルダにあっては、シール部材の形状や固定方法等を最適化したり、定期的(毎葉を含む)にシール部材を洗浄したり、定期的にシール部材を交換したり、更には、基板の前処理(シード層レジスト膜の生成)の精度を向上させたり、基板の基板ホルダへのセッティング誤差の最小化を図るとともに、定期的な再調整を行ったりして、めっき液等の漏れをなくすようにしている。

しかし、シール部材の劣化等により、シールの完全性を図ることはかなり困難である。特に、めっきを施して、トレンチビアホール等の微細凹部の内部にめっき膜を埋込むようにする時には、微細凹部内にめっき液が容易かつ確実に浸入するようにするため、一般に浸透性の良好なめっき液が使用されており、このため、完全なシールを施すことは更に困難となる。また、めっき液等の漏れを検出することも一般に困難である。そして、一旦めっき液の漏れが発生すると、基板ホルダの内部に漏れためっき液が基板の外周部や裏面に付着し、基板搬送機器乗り移って装置全体をめっき液で汚してしまうばかりでなく、漏れためっき液が接点腐食させて通電を妨げてしまう。

そのため、出願人は、基板ホルダで保持した基板を基板ホルダごとめっき液に浸漬させて実際にめっきを行った時に、めっき液が漏れたか否かを、漏れためっき液で短絡する液漏れ検知用の少なくとも一対の導電体を内部に設けて検知する(めっき液の漏れが生じる液漏れ検知用の導電体が通電する)ようにした基板ホルダ(特許文献1参照)や、基板ホルダで基板を保持した時に該基板と基板ホルダとの間に挟まれシール部材で包囲された空間の内部に加圧した気体を供給し、この加圧した気体の圧力が低下しないか否かによって、シール部材が漏れているかを検出するようにした基板ホルダ(特許文献2参照)を提案している。

また、基板の外周部をシール部材でシールした後、基板のめっき処理を行う前に、シール部材によって形成された空間内にめっき液の漏れが生じるか否かをめっき処理前に検査することが提案されている(特許文献3参照)。このめっき処理前の漏れ検査は、例えばシール部材によって形成された密閉された領域内を減圧するか、または加圧することによって行われる。

また、基板の外周部をシール部材でシールしながら基板を基板ホルダで保持した後、基板の収容部を減圧して、シールの完全性をめっき処理前に確認すること、例えば、基板ホルダで基板を保持した後、基板ホルダ内の基板で仕切られた内部空間を真空吸引して封止し、一定時間内における内部空間の圧力変化度合いが一定値以下であること(例えば内部空間をマイナス0.05気圧程度の負圧に減圧して封止し、5秒経過後にその負圧の変化が10%以内であれば合格(漏れなし)と判定する)を確認することが提案されている(特許文献4参照)。

概要

シール部材のシール性に関する重度の不具合を迅速かつ確実に発見し、しかも極微量の漏れに対しても、これを事前または事後に確実に発見できるようにする。基板の外周部をシール部材66,68でシールしながら基板Wを基板ホルダ18で保持し、基板ホルダで基板を保持した時にシール部材で密閉されて該基板ホルダの内部に形成される内部空間R内を真空引きして該内部空間が一定時間後に所定真空圧力に達するかを検査する第1段階漏れ検査を実施し、第1段階漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダに対して、内部空間を封止し該内部空間内の圧力が所定時間内に所定値以上に変化するかを検査する第2段階漏れ検査を実施する。

目的

本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、シール部材のシール性に関する重度の不具合を迅速かつ確実に発見し、しかも極微量の漏れに対しても、これを事前に確実に発見できるようにしためっき方法及びめっき装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
5件

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請求項1

基板の外周部をシール部材シールしながら基板を基板ホルダで保持し、前記基板ホルダで基板を保持した時に前記シール部材で密閉されて該基板ホルダの内部に形成される内部空間内を真空引きして該内部空間が一定時間後に所定真空圧力に達するかを検査する第1段階漏れ検査を実施し、前記第1段階漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダに対して、前記内部空間を封止し該内部空間内の圧力が所定時間内に所定値以上に変化するかを検査する第2段階漏れ検査を実施することを特徴とするめっき方法。

請求項2

前記内部空間内の圧力が所定時間内に所定値以上に変化するか否かを、前記内部空間内の封止後の圧力と、該内部空間内の真空引きによって同時に真空引して封止されるガス漏れのないマスター容器内の圧力との圧力差差圧センサで測定して検査することを特徴とする請求項1に記載のめっき方法。

請求項3

前記第2段階漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダに対して、前記基板ホルダで保持した基板と該基板の表面を覆うシールケースとの間に密閉した密閉空間を形成し、該密封空間内トレーサガスを導入しつつ前記内部空間を真空引きして、前記内部空間から吸引された空気内にトレーサガスが含まれているかを検査する第3段階漏れ検査を実施することを特徴とする請求項1または2に記載のめっき方法。

請求項4

前記密閉空間を、基板の外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材の周囲の基板側密閉空間と、ホルダ表面をシールするホルダ側シール部材の周囲のホルダ側密閉空間の2つの空間に分け、前記2つの空間の少なくとも一方の空間に対して前記第3段階漏れ試験を実施することを特徴とする請求項3に記載のめっき方法。

請求項5

基板の外周部をシール部材でシールしながら基板を基板ホルダで保持し、前記基板ホルダで保持した基板と該基板の表面を覆うシールケースとの間に密閉した密閉空間を形成し、前記密封空間内にトレーサガスを導入しつつ、前記基板ホルダで基板を保持した時に前記シール部材で密閉されて該基板ホルダの内部に形成される内部空間を真空引きして、前記内部空間から吸引された空気内にトレーサガスが含まれているかを検査する漏れ検査を実施することを特徴とするめっき方法。

請求項6

前記密閉空間を、基板の外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材の周囲の基板側密閉空間と、ホルダ表面をシールするホルダ側シール部材の周囲のホルダ側密閉空間の2つの空間に分け、前記2つの空間の少なくとも一方の空間に対して前記漏れ検査を実施することを特徴とする請求項5に記載のめっき方法。

請求項7

前記漏れ検査を、前記基板ホルダとの間で基板の脱着を行う基板着脱部で実施することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のめっき方法。

請求項8

基板の外周部をシールするシール部材を備え、基板を保持した時に前記シール部材で密閉されて内部に形成される内部領域に連通する内部通路を有する基板ホルダと、真空源から延びる吸引ラインに接続され、前記内部通路に連通するように前記基板ホルダに着脱自在に取付けられる吸引継手と、前記吸引ラインを通して前記内部空間内を真空引きした時に該内部空間が一定時間後に所定真空圧力に達するかを検査する圧力センサと、前記吸引ラインを通して前記内部空間を真空引きして封止した時における該内部空間内の圧力変化を検知する圧力変化検知部とを有することを特徴とするめっき装置。

請求項9

前記圧力変化検知部は、ガス漏れが生じないことが保証されて真空源に接続されるマスター容器と、前記マスター容器内の圧力と前記内部空間内の圧力の差圧を測定する差圧センサを有することを特徴とする請求項8に記載のめっき装置。

請求項10

前記基板ホルダで保持した基板の表面を覆って、内部に基板を収容した密閉区間を基板ホルダとの間に形成するシールケースと、前記密閉空間内にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部と、前記吸引ラインに沿って流れるガス中に前記トレーサガスが含まれているかを検出するトレーサガステスタとを更に有することを特徴とする請求項8または9に記載のめっき装置。

請求項11

前記シールケースは、前記密閉空間を、基板の外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材の周囲の基板側密閉空間と、ホルダ表面をシールするホルダ側シール部材の周囲のホルダ側密閉空間の2つの空間に切分ける切分けシール部材を有することを特徴とする請求項10に記載のめっき装置。

技術分野

0001

本発明は、例えば基板の被めっき面(表面)にめっきを施すめっき方法及びめっき装置に係り、特に半導体ウエハ等の表面に設けられた微細配線用溝ホールレジスト開口部にめっき膜を形成したり、半導体ウエハの表面にパッケージ電極等と電気的に接続するバンプ突起状電極)を形成したりするのに使用されるめっき方法及びめっき装置に関する。本発明のめっき方法及びめっき装置は、例えば内部に上下に貫通する多数のビアプラグを有し、半導体チップ等のいわゆる3次元実装に使用されるインタポーザまたはスペーサを製造する際におけるビアホールの埋込みにも使用される。

背景技術

0002

例えば、TAB(Tape Automated Bonding)やフリップチップにおいては、配線が形成された半導体チップの表面の所定箇所(電極)に金、銅、はんだ、或いはニッケル、更にはこれらを多層に積層した突起状接続電極(バンプ)を形成し、このバンプを介してパッケージの電極やTAB電極と電気的に接続することが広く行われている。このバンプの形成方法としては、電解めっき法蒸着法、印刷法ボールバンプ法といった種々の手法があるが、半導体チップのI/O数の増加、細ピッチ化に伴い、微細化が可能で性能が比較的安定している電解めっき法が多く用いられるようになってきている。

0003

ここで、電解めっき法は、半導体ウエハ等の基板の被めっき面を下向き(フェースダウン)にして水平に置き、めっき液を下から噴き上げてめっきを施す噴流式またはカップ式と、めっき槽の中に基板を垂直に立て、めっき液をめっき槽の下から注入オーバーフローさせつつめっきを施すディップ式に大別される。ディップ方式を採用した電解めっき法は、めっきの品質に悪影響を与える泡の抜けが良く、フットプリントが小さいという利点を有しており、このため、めっき穴の寸法が比較的大きく、めっきにかなりの時間を要するバンプめっきに適していると考えられる。

0004

従来のディップ方式を採用した電解めっき装置にあっては、半導体ウエハ等の基板をその外周部をシールし表面(被めっき面)を露出させて着脱自在に保持する基板ホルダを備え、この基板ホルダを基板ごとめっき液中に浸漬させて基板の表面にめっきを施すようにしており、気泡が抜けやすくできる利点を有している。

0005

基板ホルダは、めっき液中に浸漬させて使用するため、基板ホルダで基板を保持してめっき液に浸漬させた時に、基板の裏面(反被めっき面)及び電気接点が接触する基板の外周部へめっき液が周り込まないよう、基板の外周部を確実にシールする必要がある。このため、例えば、一対のサポート保持部材)で基板を着脱自在に保持するようにした基板ホルダにあっては、一方のサポートにシール部材取付け、このシール部材を他方のサポート及び該サポートに載置保持した基板の外周部にそれぞれ圧接させることで、基板の外周部をシールするようにしている。

0006

この種の基板ホルダにあっては、シール部材の形状や固定方法等を最適化したり、定期的(毎葉を含む)にシール部材を洗浄したり、定期的にシール部材を交換したり、更には、基板の前処理(シード層レジスト膜の生成)の精度を向上させたり、基板の基板ホルダへのセッティング誤差の最小化を図るとともに、定期的な再調整を行ったりして、めっき液等の漏れをなくすようにしている。

0007

しかし、シール部材の劣化等により、シールの完全性を図ることはかなり困難である。特に、めっきを施して、トレンチやビアホール等の微細凹部の内部にめっき膜を埋込むようにする時には、微細凹部内にめっき液が容易かつ確実に浸入するようにするため、一般に浸透性の良好なめっき液が使用されており、このため、完全なシールを施すことは更に困難となる。また、めっき液等の漏れを検出することも一般に困難である。そして、一旦めっき液の漏れが発生すると、基板ホルダの内部に漏れためっき液が基板の外周部や裏面に付着し、基板搬送機器乗り移って装置全体をめっき液で汚してしまうばかりでなく、漏れためっき液が接点腐食させて通電を妨げてしまう。

0008

そのため、出願人は、基板ホルダで保持した基板を基板ホルダごとめっき液に浸漬させて実際にめっきを行った時に、めっき液が漏れたか否かを、漏れためっき液で短絡する液漏れ検知用の少なくとも一対の導電体を内部に設けて検知する(めっき液の漏れが生じる液漏れ検知用の導電体が通電する)ようにした基板ホルダ(特許文献1参照)や、基板ホルダで基板を保持した時に該基板と基板ホルダとの間に挟まれシール部材で包囲された空間の内部に加圧した気体を供給し、この加圧した気体の圧力が低下しないか否かによって、シール部材が漏れているかを検出するようにした基板ホルダ(特許文献2参照)を提案している。

0009

また、基板の外周部をシール部材でシールした後、基板のめっき処理を行う前に、シール部材によって形成された空間内にめっき液の漏れが生じるか否かをめっき処理前に検査することが提案されている(特許文献3参照)。このめっき処理前の漏れ検査は、例えばシール部材によって形成された密閉された領域内を減圧するか、または加圧することによって行われる。

0010

また、基板の外周部をシール部材でシールしながら基板を基板ホルダで保持した後、基板の収容部を減圧して、シールの完全性をめっき処理前に確認すること、例えば、基板ホルダで基板を保持した後、基板ホルダ内の基板で仕切られた内部空間を真空吸引して封止し、一定時間内における内部空間の圧力変化度合いが一定値以下であること(例えば内部空間をマイナス0.05気圧程度の負圧に減圧して封止し、5秒経過後にその負圧の変化が10%以内であれば合格(漏れなし)と判定する)を確認することが提案されている(特許文献4参照)。

先行技術

0011

特開2004−52059号公報
特開2003−277995号公報
特表2002−531702号公報
特表2007−509241号公報

発明が解決しようとする課題

0012

基板ホルダ内の該基板ホルダで保持された基板により仕切られた内部空間を単純に真空吸引したり加圧したりして、内部空間内の圧力を検出するだけでは、シール部材のシール性がどの程度不完全なのかを判断することは一般に困難である。しかも、極微量のめっき液の漏れが生じた場合には、基板ホルダ内の内部空間の容積とめっき液の漏れ量の体積比がかなり大きくなり、これに反比例して、内部空間内の圧力変化がかなり小さくなる。例えば、内部空間の容積が500ccでめっき液の漏れ量が0.05ccならば、内部空間内の圧力変化は1/10000となる。このため、高精度の圧力センサを用いたとしても誤検出が起こる可能性がある。特に、めっき装置を連続的に安定的に運転するためには、極微量のめっき液の漏れであっても、これを事前または事後に確実に検出することが求められる。

0013

更に、めっきに使用した基板ホルダにめっき液の漏れが生じていたかを事後に検査する場合には、既に漏れためっき液により基板ホルダの電気接点が腐食したり、電気的な接触抵抗が増加したりしている恐れがあるので、めっき液の漏れの度合いに応じて、基板ホルダの清掃部品交換などのメンテナンスが求められる場合がある。

0014

本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、シール部材のシール性に関する重度の不具合を迅速かつ確実に発見し、しかも極微量の漏れに対しても、これを事前に確実に発見できるようにしためっき方法及びめっき装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0015

本発明のめっき方法は、基板の外周部をシール部材でシールしながら基板を基板ホルダで保持し、前記基板ホルダで基板を保持した時に前記シール部材で密閉されて該基板ホルダの内部に形成される内部空間内を真空引きして該内部空間が一定時間後に所定真空圧力に達するかを検査する第1段階漏れ検査を実施し、前記第1段階漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダに対して、前記内部空間を封止し該内部空間内の圧力が所定時間内に所定値以上に変化するかを検査する第2段階漏れ検査を実施する。

0016

このように、比較的短時間で済ますことができる第1段階漏れ検査を実施して、明らかなオペレーションミスやメンテナンス不備などに起因するめっき液の漏れを早期かつ敏速に発見することで、第2段階漏れ検査に対する負荷を軽減し、その後、第2段階漏れ検査を実施することによって、基板ホルダのシール部材のシール性に関する重度の不具合を確実かつ迅速に発見して、この漏れに対する適切な処置を行うことができる。

0017

本発明の好ましい一態様は、前記内部空間内の圧力が所定時間内に所定値以上に変化するか否かを、前記内部空間内の封止後の圧力と、該内部空間内の真空引きによって同時に真空引して封止されるガス漏れのないマスター容器内の圧力との圧力差差圧センサで測定して検査する。

0018

このように、内部空間内の圧力とマスター容器内の圧力との圧力差により内部空間内の圧力変化を測定することにより、圧力センサを使用して内部空間内の圧力変化を直接測定する場合に比較して、内部空間内の微小な圧力変化をより正確に検出することができる。

0019

この発明の好ましい一態様は、前記第2段階漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダに対して、前記基板ホルダで保持した基板と該基板の表面を覆うシールケースとの間に密閉した密閉空間を形成し、該密封空間内トレーサガスを導入しつつ前記内部空間を真空引きして、前記内部空間から吸引された空気内にトレーサガスが含まれているかを検査する第3段階漏れ検査を実施する。

0020

このように、第2段階漏れ検査を合格した基板ホルダに対して、比較的長時間を要する第3段階漏れ検査を実施することで、シール部材に超微細な漏れが生じる場合であっても、これを確実に検出することができる。

0021

本発明の好ましい一態様は、前記密閉空間を、基板の外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材の周囲の基板側密閉空間と、ホルダ表面をシールするホルダ側シール部材の周囲のホルダ側密閉空間の2つの空間に分け、前記2つの空間の少なくとも一方の空間に対して前記第3段階漏れ検査を実施する。

0022

これにより、漏れがホルダ側シール部材または基板側シール部材で発生するか、またはホルダ側シール部材及び基板側シール部材の双方に発生するかを特定して、漏れが発生する場所に適した処置を施すことができる。なお、第3段階漏れ検査をホルダ側密閉空間と基板側密閉空間とで個別に実施すると検査時間が長くなる。このため、例えば漏れがホルダ側シール部材で発生するか、または基板側シール部材側で発生するかを特定する必要がない場合には、密閉空間を2つの空間に分けることなく、1つの空間として第3段階漏れ検査を実施することで、検査時間を短縮することができる。

0023

本発明の他のめっき方法は、基板の外周部をシール部材でシールしながら基板を基板ホルダで保持し、前記基板ホルダで保持した基板と該基板の表面を覆うシールケースとの間に密閉した密閉空間を形成し、前記密封空間内にトレーサガスを導入しつつ、前記基板ホルダで基板を保持した時に前記シール部材で密閉されて該基板ホルダの内部に形成される内部空間を真空引きして、前記内部空間から吸引された空気内にトレーサガスが含まれているかを検査する漏れ検査を実施する。

0024

この漏れ検査は、例えば定期的に、あるいは運転開始前または運転終了後各基板ホルダの状態を確認するオフライン検査として実施される。オフライン検査で漏れ検査を実施する時には、基板の代わりにダミー基板を使用してもよい。

0025

本発明の好ましい一態様は、前記漏れ検査を、前記基板ホルダとの間で基板の脱着を行う基板着脱部で実施する。これによって、基板を基板ホルダで保持した直後のめっき処理を開始する直前に、基板ホルダの漏れ検査を実施することができる。

0026

本発明のめっき装置は、基板の外周部をシールするシール部材を備え、基板を保持した時に前記シール部材で密閉されて内部に形成される内部領域に連通する内部通路を有する基板ホルダと、真空源から延びる吸引ラインに接続され、前記内部通路に連通するように前記基板ホルダに着脱自在に取付けられる吸引継手と、前記吸引ラインを通して前記内部空間内を真空引きした時に該内部空間が一定時間後に所定真空圧力に達するかを検査する圧力センサと、前記吸引ラインを通して前記内部空間を真空引きして封止した時における該内部空間内の圧力変化を検知する圧力変化検知部とを有する。

0027

本発明の好ましい一態様において、前記圧力変化検知部は、ガス漏れが生じないことが保証されて真空源に接続されるマスター容器と、前記マスター容器内の圧力と前記内部空間内の圧力の差圧を測定する差圧センサを有する。

0028

本発明の好ましい一態様において、前記基板ホルダで保持した基板の表面を覆って、内部に基板を収容した密閉区間を基板ホルダとの間に形成するシールケースと、前記密閉空間内にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部と、前記吸引ラインに沿って流れるガス中に前記トレーサガスが含まれているかを検出するトレーサガステスタとを更に有する。

0029

本発明の好ましい一態様において、前記シールケースは、前記密閉空間を、基板の外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材の周囲の基板側密閉空間と、ホルダ表面をシールするホルダ側シール部材の周囲のホルダ側密閉空間の2つの空間に切分ける切分けシール部材を有する。

発明の効果

0030

本発明によれば、比較的短時間で済ますことができる基板ホルダの第1段階漏れ検査で、明らかなオペレーションミスやメンテナンス不備などに起因するめっき液の漏れを早期かつ敏速に発見し、第1段階漏れ検査を合格した基板ホルダに対する第2段階漏れ検査を実施することで、基板ホルダのシール部材のシール性に関する重度の不具合を第2段階漏れ検査で確実かつ迅速に発見して、この漏れに対する適切な処理を行うことができる。これによって、漏れの原因を推測し、不具合内容を早期に発見してメンテナンスに要する時間を短縮できる。

図面の簡単な説明

0031

本発明の実施形態のめっき装置の全体配置図である。
図1に示す基板ホルダの概略を示す斜視図である。
図1に示す基板ホルダの平面図である。
図1に示す基板ホルダの右側面図である。
図4のA部拡大図である。
基板を保持した基板ホルダに対する第1段階漏れ検査及び第2段階漏れ検査を行う時の状態を模式的に示す図である。
基板を保持した基板ホルダに対する第3段階漏れ検査を行う時の状態を模式的に示す図である。
基板を保持した基板ホルダに対する第1段階漏れ検査及び第2段階漏れ検査の処理フローを示すフロー図である。
本発明の他の実施形態のめっき装置の要部を模式的に示す図である。

実施例

0032

以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるめっき装置の全体配置図を示す。図1に示すように、このめっき装置には、半導体ウエハ等の基板を収納したカセット10を搭載する2台のカセットテーブル12と、基板のオリフラノッチなどの位置を所定の方向に合わせるアライナ14と、めっき処理後の基板を高速回転させて乾燥させるスピンリンスドライヤ16が備えられている。更に、この近くには、基板ホルダ18を載置して基板の該基板ホルダ18との着脱を行う基板着脱部20が設けられ、これらのユニットの中央には、これらの間で基板を搬送する搬送用ロボットからなる基板搬送装置22が配置されている。

0033

そして、基板着脱部20側から順に、基板ホルダ18の保管及び一時仮置きを行うストッカ24、基板を純水に浸漬させるプリウェット槽26、基板の表面に形成したシード層等の表面の酸化膜エッチング除去するプリソーク槽28、プリソーク後の基板を洗浄する第1水洗槽30a、洗浄後の基板の水切りを行うブロー槽32、めっき後の基板を洗浄する第2水洗槽30b、及びめっき槽34が順に配置されている。このめっき槽34は、オーバーフロー槽36の内部に複数のめっきセル38を収納して構成され、各めっきセル38は、内部に1個の基板を収納して、銅めっき等のめっきを施すようになっている。

0034

更に、これらの各機器側方に位置して、これらの各機器の間で基板ホルダ18を基板とともに搬送する、例えばリニアモータ方式を採用した基板ホルダ搬送装置40が備えられている。この基板ホルダ搬送装置40は、基板着脱部20とストッカ24との間で基板を搬送する第1トランスポータ42と、ストッカ24、プリウェット槽26、プリソーク槽28、水洗槽30a,30b、ブロー槽32及びめっき槽34との間で基板を搬送する第2トランスポータ44を有している。第2トランスポータ44を備えることなく、第1トランスポータ42のみを備えるようにしてもよい。

0035

この基板ホルダ搬送装置40のオーバーフロー槽36を挟んだ反対側には、各めっきセル38の内部に位置してめっき液を攪拌する掻き混ぜ棒としてのパドル(図示せず)を駆動するパドル駆動装置46が配置されている。

0036

基板着脱部20は、レール50に沿って横方向にスライド自在な平板状の載置プレート52を備えており、この載置プレート52に2個の基板ホルダ18を水平状態並列に載置して、この一方の基板ホルダ18と基板搬送装置22との間で基板の受渡しを行った後、載置プレート52を横方向にスライドさせて、他方の基板ホルダ18と基板搬送装置22との間で基板の受渡しを行うようになっている。

0037

基板ホルダ18は、図2乃至図5に示すように、例えば塩化ビニル製で矩形平板状の第1保持部材(固定保持部材)54と、この第1保持部材54にヒンジ56を介して開閉自在に取付けた第2保持部材(可動保持部材)58とを有している。なお、この例では、第2保持部材58を、ヒンジ56を介して開閉自在に構成した例を示しているが、例えば第2保持部材58を第1保持部材54に対峙した位置に配置し、この第2保持部材58を第1保持部材54に向けて前進させて開閉するようにしてもよい。

0038

第2保持部材58は、基部60とリング状のシールホルダ62とを有し、例えば塩化ビニル製で、下記の押えリング64との滑りを良くしている。シールホルダ62の第1保持部材54と対向する面には、基板ホルダ18で基板Wを保持した時、基板Wの表面外周部に圧接してここをシールする基板側シール部材66が内方に突出して取付けられている。更に、シールホルダ62の第1保持部材54と対向する面には、基板側シール部材66の外方位置で第1保持部材54に圧接してここをシールするホルダ側シール部材68が取付けられている。

0039

図5に示すように、基板側シール部材66は、シールホルダ62と、該シールホルダ62にボルト等の締結具69aを介して取付けられる第1固定リング70aとの間に挟持されてシールホルダ62に取付けられ、ホルダ側シール部材68は、シールホルダ62と、該シールホルダ62にボルト等の締結具69bを介して取付けられる第2固定リング70bとの間に挟持されてシールホルダ62に取付けられている。

0040

第2保持部材58のシールホルダ62の外周部には、段部が設けられ、この段部に、押えリング64がスペーサ65を介して回転自在に装着されている。なお、押えリング64は、シールホルダ62の側面に外方に突出ように取付けられた押え板72(図3参照)により、脱出不能に装着されている。この押えリング64は、酸やアルカリに対して耐食性に優れ、十分な剛性を有する、例えばチタンから構成され、スペーサ65は、押えリング64がスムーズに回転できるように、摩擦係数の低い材料、例えばPTFEで構成されている。

0041

押えリング64の外側方に位置して、第1保持部材54には、内方に突出する突出部を有する逆L字状のクランパ74が円周方向に沿って等間隔で立設されている。一方、押えリング64の円周方向に沿ったクランパ74と対向する位置には、外方に突出する突起部64bが設けられている。そして、クランパ74の内方突出部の下面及び押えリング64の突起部64aの上面は、回転方向に沿って互いに逆方向に傾斜するテーパ面となっている。押えリング64の円周方向に沿った複数箇所(例えば3箇所)には、上方に突出するポッチ64aが設けられている。これにより、回転ピン(図示せず)を回転させてポッチ64aを横から押し回すことにより、押えリング64を回転させることができる。

0042

これにより、第2保持部材58を開いた状態で、第1保持部材54の中央部に基板Wを挿入し、ヒンジ56を介して第2保持部材58を閉じ、押えリング64を時計回りに回転させて、押えリング64の突起部64bをクランパ74の内方突出部の内部に滑り込ませることで、押えリング64とクランパ74にそれそれぞれ設けたテーパ面を介して、第1保持部材54と第2保持部材58とを互いに締付けロックし、押えリング64を反時計回りに回転させて押えリング64の突起部64bを逆L字状のクランパ74から外すことで、このロックを解くようになっている。そして、このようにして第2保持部材58をロックした時、基板側シール部材66の内周面側の下方突出部下端が基板ホルダ18で保持した基板Wの表面外周部に、ホルダ側シール部材68にあっては、その外周側の下方突出部下端が第1保持部材54の表面にそれぞれ圧接し、シール部材66,68を均一に押圧して、ここをシールする。

0043

このように、基板ホルダ18で基板Wを保持すると、図5に示すように、基板ホルダ18の内部に、内周側を基板シール部材66で、外周側をホルダ側シール部材68でそれぞれシールされたホルダ側内部空間R1が形成される。このホルダ側内部空間R1は、基板ホルダ18と基板Wとの間に形成される基板側内部空間R2に連通し、これによって、基板ホルダ18と基板との間に、互いに連通するホルダ側内部空間R1と基板側内部空間R2とからなる密閉された内部空間Rが形成される。

0044

第1保持部材54の中央部には、基板Wの大きさに合わせてリング状に突出し、表面が基板Wの外周部に当接して該基板Wを支持する支持面80となる突条部82が設けられており、この突条部82の円周方向に沿った所定位置に凹部84が設けられている。

0045

そして、図3に示すように、この各凹部84内に、ハンド90に設けた外部接点から延びる複数の配線にそれぞれ接続した複数(図示では12個)の導電体(電気接点)86が配置されて、第1保持部材54の支持面80上に基板Wを載置した際、この導電体86の端部が基板Wの側方で第1保持部材54の表面にばね性を有した状態で露出して、図5に示す電気接点88の下部に接触するようになっている。

0046

導電体86に電気的に接続される電気接点88は、ボルト等の締結具89を介して第2保持部材58のシールホルダ62に固着されている。この電気接点88は、板ばね形状に形成され、基板側シール部材66の外方に位置して、内方に板ばね状に突出する接点部を有しており、この接点部において、その弾性力によるばね性を有して容易に屈曲し、しかも第1保持部材54と第2保持部材58で基板Wを保持した時に、電気接点88の接点部が、第1保持部材54の支持面80上に支持された基板Wの外周面弾性的に接触するように構成されている。

0047

第2保持部材58の開閉は、図示しないシリンダと第2保持部材58の自重によって行われる。つまり、第1保持部材54には通孔54aが設けられ、基板着脱部20の上に基板ホルダ18を載置した時に該通孔54aに対向する位置にシリンダが設けられている。これにより、シリンダロッド伸展させ、通孔54aを通じて押圧棒で第2保持部材58のシールホルダ62を上方に押上げることで第2保持部材58を開き、シリンダロッドを収縮させることで、第2保持部材58をその自重で閉じるようになっている。

0048

基板ホルダ18の第1保持部材54の端部には、基板ホルダ18を搬送したり、吊下げ支持したりする際の支持部となる一対の略T字状のハンド90が連接されている。そして、ストッカ24内においては、この周壁上面にハンド90の突出端部を引っ掛けることで、これを垂直に吊下げ保持し、この吊下げ保持した基板ホルダ18のハンド90を基板ホルダ搬送装置40のトランスポータ42または44で把持して基板ホルダ18を搬送するようになっている。なお、プリウェット槽26、プリソーク槽28、水洗槽30a,30b、ブロー槽32及びめっき槽34内においても、基板ホルダ18は、ハンド90を介してそれらの周壁に吊下げ保持される。

0049

第1保持部材54の内部には、図6に模式的に示すように、基板ホルダ18で基板Wを保持した時に、基板ホルダ18と基板Wとの間に形成される基板側内部空間R2を通して、シール部材66,68でシール(密閉)されて基板ホルダ18と基板Wとの間に形成される内部空間Rに連通する内部通路100が形成されている。この内部通路100は、図2及び図3に示すように、ハンド90に設けた吸引ポート102に繋がっている。

0050

一方、基板着脱部20には、図6に模式的に示すように、シールリング104を備え、このシールリング104を介して、密閉された状態で、ハンド90の吸引ポート102に接続される吸引継手106が備えられている。この吸引継手106は、基板着脱部20の所定位置に配置した、エアシリンダ等のアクチュエータ108に連結板110を介して連結されている。これによって、基板Wを保持した基板ホルダ18に対する漏れ検査を行う時に、アクチュエータ108を駆動して吸引継手106をハンド90に設けた吸引ポート102に接続し、それ以外の時には、吸引継手106のハンド90に設けた吸引ポート102への吸引継手106の接続を解くようになっている。

0051

吸引継手106は、真空ポンプ等の真空源112から延びる吸引ライン114に接続され、この吸引ライン114には、該吸引ライン114内の圧力を測定する圧力センサ116と主開閉弁118が備えられている。

0052

更に、漏れが生じないことが保証されたマスター容器120が備えられ、このマスター容器120から延びる差圧検査ライン122は、主開閉弁118の上流側で吸引ライン114に合流している。そして、吸引ライン114及び差圧検査ライン122には、両者の合流点の上流側に位置して、開閉弁124a,124bがそれぞれ設置され、更に開閉弁124a,124bの上流側に、開閉弁124a,124bを閉じた時における内部空間R内の圧力とマスター容器120内の圧力の差圧を測定する差圧センサ126が備えられている。これによって、吸引ライン114を通して内部空間Rを真空引きして封止した時における該内部空間R内の圧力変化を検知する圧力変化検知部128が構成されている。

0053

このように、開閉弁124a,124bを閉じた時における内部空間R内の圧力とマスター容器120内の圧力の差圧を測定する差圧センサ126を使用して内部空間R内の圧力変化を検知することで、圧力センサを使用して内部空間内の圧力変化を直接測定する場合に比較して、内部空間内の微小な圧力変化をより正確に検出することができる。

0054

開閉弁124aの上流側で吸引ライン114と分岐し、該開閉弁124aと主開閉弁118との間で吸引ライン114と合流するバイパスライ130が備えられている。このバイパスライン130には、開閉弁132a,132bが設置され、この開閉弁132a,132bで挟まれた位置に、トレーサガスセンサ134を備えたテスタ本体136を有するトレーサガステスタ138が設置され、テスタ本体136には、開閉弁139を有する大気測定ホース140が接続されている。これによって、バイパスライン130に沿って流れる空気(ガス)中にトレーサガスが含まれているか否かがトレーサガステスタ138のトレーサガスセンサ134によって検出される。

0055

基板着脱部20には、図7に示すように、下方に開口した有底円筒状のシールケース142が上下動及び退避自在に配置され、シールケース142の下面側には、シールケース142の下降に伴って、図3に2点鎖線で示すシールライン144に沿って基板ホルダ18の第1保持部材54の表面に圧接して、ここをシール(密閉)するトレーサガスシール部材146と、第2保持部材58のシールホルダ62の表面に圧接して、ここをシール(密閉)する切分けシール部材148がそれぞれ取付けられている。

0056

これにより、退避位置にあったシールケース142を基板ホルダ18の直上方に移動させた後に下降させ、トレーサガスシール部材146を第1保持部材54の表面に、切分けシール部材148を第2保持部材58のシールホルダ62の表面にそれぞれ圧接させることで、基板ホルダ18とシールケース142との間に、第1保持部材54と第2保持部材58との間をシールするホルダ側シール部材68を内部に有するホルダ側密閉空間S1と、基板Wの外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材66を内部に有する基板側密閉空間S2の2つの密閉空間が形成される。

0057

そして、この例では、ホルダ側密閉空間S1と基板側密閉空間S2に個別にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部150a,150bがそれぞれ備えられている。すなわち、ホルダ側密閉空間S1にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部150aは、シールケース142に設けたホルダ側密閉空間S1に連通するガス供給ポート152aに取付けたガス継手154aとトレーサガスボンベ156aとを結ぶガス供給ライン158aを有し、このガス供給ライン158aには、ガスの流れ方向に沿って、圧力調整弁160aと開閉弁162aがそれぞれ設置されている。

0058

空気供給源164aから延び開閉弁168aを設置した空気供給ライン166aが開閉弁162aの下流側でガス供給ライン158aに接続されている。更に、シールケース142に設けたホルダ側密閉空間S1に連通するガス排気ポート170aには、開閉弁172aを設置したガス排気ライン174aが接続されている。

0059

これにより、ガス供給ライン158aの開閉弁162a及びガス排気ライン174aの開閉弁172aを共に開いて、ホルダ側密閉空間S1の内部にトレーサガスを供給し、ホルダ側密閉空間S1の内部に所定量のトレーサガスが供給たされた時点でガス供給ライン158aの開閉弁162a及びガス排気ライン174aの開閉弁172aを共に閉じることで、ホルダ側密閉空間S1の内部にトレーサガスを封入する。そして、空気供給ライン166aの開閉弁168a及びガス排気ライン174aの開閉弁172aを共に開くことで、ホルダ側密閉空間S1の内部に空気を導入し、ホルダ側密閉空間S1の内部のトレーサガスを排出する。

0060

なお、基板側密閉空間S2にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部150bは、ホルダ側密閉空間S1にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部150aとほぼ同様な構成を有しているので、相当する部材にローマ字aをローマ字bに代えた符号を付して、重複した説明を省略する。なお、ガス供給ポート152b及びガス排気ポート170bは、基板側密閉空間S2に連通している。

0061

この例では、トレーサガスとして、空気より軽く、空気中に5ppmしか存在しないので他のガスと区別しやすいヘリウムガスを使用し、トレーサガステスタ138として、G-FINEヘリウムリークテスタ((株)コス計器製)を使用している。これにより、この例によれば、0.0006mL/min〜1000mL/minのヘリウムガス(トレーサガス)のリークを検出し、0.1cc/minのヘリウムガスの漏れならば、11秒で検出することができる。

0062

トレーサガスとして、安全でクリーン非可燃性水素5%+窒素95%のガス(希釈水素:H2+N2)を使用しても良い。このガスは、ヘリウムガスより安価で、一般工業用ガスとして安定に供給され、拡散性に優れ、復帰が早いという特徴を有しており、バックグラウンド濃度は0.5ppmと低い。また、トレーサガスとして、空気より重い(1.784g/L、対空気比1.38倍)アルゴンガスを使用しても良い。アルゴンガスは、空気中に0.93vol%含まれている。

0063

上記のように構成しためっき装置による一連のめっき処理を説明する。先ず、カセットテーブル12に搭載したカセット10から、基板搬送装置22で基板を1枚取出し、アライナ14に載せてオリフラやノッチなどの位置を所定の方向に合わせる。このアライナ14で方向を合わせた基板を基板搬送装置22で基板着脱部20まで搬送する。

0064

基板着脱部20においては、ストッカ24内に収容されていた基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40の第1トランスポータ42で2基同時に把持して、基板着脱部20まで搬送する。そして、基板ホルダ18を水平な状態として下降させ、これによって、2基の基板ホルダ18を基板着脱部20の載置プレート52の上に同時に載置し、シリンダを作動させて基板ホルダ18の第2保持部材58を開いた状態にしておく。

0065

この状態で、中央側に位置する基板ホルダ18に基板搬送装置22で搬送した基板を挿入し、シリンダを逆作動させて第2保持部材58を閉じ、しかる後、基板着脱部20の上方にあるロック・アンロック機構で第2保持部材58をロックする。そして、一方の基板ホルダ18への基板の装着が完了した後、載置プレート52を横方向にスライドさせて、同様にして、他方の基板ホルダ18に基板を装着し、しかる後、載置プレート52を元の位置に戻す。

0066

これにより、基板Wは、そのめっき処理を行う面を基板ホルダ18の開口部から露出させた状態で、基板Wの外周部を基板側シール部材66で、第1保持部材54と第2保持部材58との間をホルダ側シール部材68で、めっき液が浸入しないようにそれぞれシール(密閉)され、シール部材66,68によってめっき液に触れない部分において複数の電気接点88と電気的に導通するように固定される。ここで、電気接点88からは基板ホルダ18のハンド90まで配線が繋がっており、ハンド90の部分に電源を接続することにより基板のシード層等に給電することができる。

0067

次に、基板Wを保持した基板ホルダ18の基板側シール部材66で基板Wの外周部が、第1保持部材54と第2保持部材58との間がホルダ側シール部材68で、それぞれめっき液が浸入しないようにそれぞれシール(密閉)されるか否かを判定するめっき処理前の第1段階漏れ検査を実施する。この第1段階漏れ検査の処理フローを図8上段(ステップ1〜4)に示す。つまり、図6に示すように、基板ホルダ18のハンド90の吸引ポート102に吸引継手106を接続し、吸引ライン114の主開閉弁118及び開閉弁124aのみを開いて、内部空間R(ホルダ側内部空間R1及び基板側内部空間R2)を真空吸引し(ステップ1)、一定時間(例えば2秒)経過したことを、例えばタイマー計測して(ステップ2)、一定時間経過後に内部空間R内が所定真空圧力に達するか否かを検査する(ステップ3)。この内部空間R内の圧力は圧力センサ116で測定される。

0068

そして、内部空間R内が所定期間内に所定真空圧力に達しない場合には、例えば基板ホルダ18に基板Wが保持されていない、基板ホルダ18にシール部材66,68が組付けられていない、もしくはシール部材66,68のシールホルダ62への組付けが不完全であるかシール部材66,68に重大な不都合が生じている等、明らかなオペレーションミスやメンテナンス不備などに異常に起因する漏れが生じる(第1段階漏れ検査不合格)と判定して、異常に対する処理を施す(ステップ4)。例えば、基板ホルダ18に基板Wが保持されてない場合には、めっき装置自体の不具合が考えられるので、めっき装置を停止し点検する。基板ホルダ18に基板Wが保持されている場合には、例えば基板ホルダ18を回収して点検する。

0069

このように、第1段階漏れ検査で、明らかなオペレーションミスやメンテナンス不備などに起因するめっき液の漏れの発生を早期かつ敏速に発見することで、下記の第2段階漏れ検査に対する負荷を軽減することができる。

0070

内部空間R内が所定期間内に所定真空圧力に達し、第1段階漏れ検査に合格した基板ホルダ18に対して、第2段階漏れ検査を実施する。この第2段階漏れ検査の処理フローを図8下段(ステップ5〜8)に示す。つまり、先ず、前述のように、基板ホルダ18ハンド90の吸引ポート102に吸引継手106を接続したまま、吸引ライン114の主開閉弁118及び開閉弁124a、並びに差圧検査ライン122の開閉弁124bのみを開き(ステップ5)、内部空間R及びマスター容器120を同時に真空吸引して、内部空間R及びマスター容器120が同じ圧力となるようにする。そして、吸引ライン114の主開閉弁118及び開閉弁124a、並びに差圧検査ライン122の開閉弁124bを閉じて一定時間(例えば5秒)放置し、この放置している時間を、例えばタイマーで計測して(ステップ6)、この放置している間に、内部空間R内の圧力とマスター容器120内の圧力との差圧が規定値以上に変化(つまり真空度が低下)するか否かを差圧センサ126で測定する、いわゆる真空放置法ビルドアップテスト)を実施する(ステップ7)。このように、真空放置法(ビルドアップテスト)を実施することにより、圧力センサを使用して内部空間内の圧力変化を直接測定する場合に比較して、内部空間内の微小な圧力変化をより正確に検出することができる。

0071

この例では、差圧センサ126を使用した差圧測定法を用いた圧力変化検知部128で内部空間R内の圧力変化を測定するようにしているが、このように圧力変化検知部を別途設けることなく、前述の圧力センサ116に圧力変化検知部としての役割を兼用させ、この圧力センサ116で内部空間R内の圧力変化を直接測定するようにしてもよい。

0072

内部空間Rの圧力とマスター容器120の圧力との差圧が規定値以上に変化した場合には、基板ホルダ18のシール部材66,68によるシールが不完全である(第2段階漏れ検査に不合格)と判定する。このシール部材66,68によるシールが不完全になる理由として以下が考えられる。

0073

(1)基板Wが基板ホルダ18の正しい位置に保持されなかった。
(2)基板Wの表面に形成されているレジスト(めっきすべきではない部分をマスキングする目的で基板表面に塗布される)の表面に凸凹があったり、シール部材の真下のレジストに欠けが生じていたり、レジストの外径寸法が小さかったり、レジストの外径と基板の外径が同芯でなかったりして、レジストが正常でなかった。
(3)シール部材66,68のシート面に傷があったり、シール部材66,68がめっき液の影響により弾性を失っていたりして、シール部材66,68が傷んでいた。
(4)一つ前に処理した基板のレジストが剥離して基板側シール部材66に付着した。

0074

そして、このように第2段階漏れ検査に不合格となった基板ホルダ18に対して、例えば以下のような処置を施す(ステップ8)。

0075

(1)基板ホルダ18から基板Wを一旦取出し、例えば基板Wを180°回転するなどして、基板Wの表面のレジストと基板側シール部材66とが当たる場所を変えて、基板Wを基板ホルダ18で再度保持する。
(2)基板ホルダ18から基板Wを取出し、次の基板と交換する。この場合、基板ホルダ18から取出した基板Wを回収し、主に基板Wのレジストの状態を点検する。
(3)基板ホルダ18を交換し回収して点検する。このようなケースを想定し、めっき装置内に予備の基板ホルダを収納して置くことが望ましく、運転中でも基板ホルダの出し入れができる構造を持つめっき装置を使用するようにしても良い。

0076

次に、第2段階漏れ検査に引き続き第3段階漏れ検査を実施する例を以下に説明する。
先ず、図7に示すように、退避位置にあったシールケース142を検査すべき基板Wを保持した基板ホルダ18の直上方に移動させて下降させ、シールケース142のトレーサガスシール部材146を基板ホルダ18の第1保持部材54のシールライン144に沿った位置に、切分けシール部材148を第2保持部材58のシールホルダ62の表面に軽く接する程度に押し付ける。これによって、基板ホルダ18とシールケース1472との間に、トレーサガスシール部材146及び切分けシール部材148でシール(密閉)されたホルダ側密閉空間S1と基板側密閉空間S2を形成する。

0077

なお、第3段階漏れ検査は、ロック・アンロック機構の真下で行うため、シールケース142は、検査時以外はロック・アンロック機構の真下から退避した位置に退避しており、検査時に基板ホルダ18とロック・アンロック機構の間の空間に挿入される。このシールケース142の移動は、図示しないシールケース移動機構により行われる。

0078

この状態で、先ずホルダ側密閉空間S1の第3段階漏れ検査を実施する。つまり、トレーサガス導入部150aのガス供給ライン158aの開閉弁162aとガス排気ライン1174aの開閉弁172aのみを開き、ヘリウムガス等のトレーサガスをホルダ側密閉空間S1の内部に供給する。そして、ホルダ側密閉空間S1内に所定量のトレーサガスが供給された時に、ガス供給ライン158aの開閉弁162aとガス排気ライン174aの開閉弁172aを共に閉じる。このようにして、ホルダ側密閉空間S1内にトレーサガスを封入した状態で、前述と同様に、基板ホルダ18ハンド90の吸引ポート102に吸引継手106を接続させ、バイパスライン130の開閉弁132a,132b及び吸引ライン114の主開閉弁118のみを開いて、内部空間R内を真空吸引し、この真空吸引した空気(ガス)をトレーサガステスタ138のテスタ本体136に集める。

0079

そして、テスタ本体136に集められた空気(ガス)にトレーサガス、この例ではヘリウムガスが含まれているか否かをトレーサガスセンサ134で測定する。ヘリウムガスは自然界に5ppmしか存在していないので、ヘリウムガスが含まれている空気(ガス)と自然界の空気との間にヘリウムガス濃度差が得られ、これによって、ヘリウムガスが含まれているか否かを測定することができる。そして、テスタ本体136に集められた空気(ガス)にトレーサガス(ヘリウムガス)が含まれている場合に、ホルダ側密閉空間S1内に位置する、基板ホルダ18の第2保持部材58に取付けられているホルダ側シール部材68のシール性が不完全で、ホルダ側シール部材68と第1保持部材54との間に漏れがある(第3段階漏れ検査不合格)と判断する。

0080

このように、トレーサガスの漏れを利用して、ホルダ側シール部材68と第1保持部材54との間に漏れが発生すると判断することで、ホルダ側シール部材68と第1保持部材54との間に極微量のめっき液の漏れが生じる場合であっても、これを事前に確実に検出することができる。このことは、下記の基板側シール部材66と基板Wの表面との間に極微量のめっき液の漏れが生じる場合であっても同様である。

0081

次に、前述のホルダ側密閉空間S1の場合とほぼ同様にして、基板側密閉空間S2の内部にトレーサガス(ヘリウムガス)を供給し封入した状態で、内部空間R内を真空吸引し、この真空吸引した空気(ガス)をトレーサガステスタ138のテスタ本体136に集め、このテスタ本体136に集められた空気(ガス)にトレーサガス(ヘリウムガス)が含まれているか否かをトレーサガスセンサ134で測定する。そして、テスタ本体136に集められた空気(ガス)にトレーサガス(ヘリウムガス)が含まれている場合に、基板側密閉空間S2内に位置する、基板ホルダ18の第2保持部材58に取付けられている基板側シール部材66のシール性が不完全で、基板側シール部材66と基板Wの表面との間に漏れがある(第3段階漏れ検査不合格)と判断する。

0082

そして、ホルダ側シール部材68と第1保持部材54との間に漏れがある、または基板側シール部材66と基板Wの表面との間に漏れがあると判断した場合に、前述の第2段階漏れ検査不合格の場合に準じた処置を施す。このように、ホルダ側密閉空間S1と基板側密閉空間S2の第3段階漏れ検査を個別に実施することで、漏れが基板側シール部材66で発生するか、またはホルダ側シール部材68で発生するかを特定して、漏れが発生する場所に適した処置を施すことができる。

0083

この例によれば、比較的短時間で済ますことができる第1段階漏れ検査を実施して、明らかなオペレーションミスやメンテナンス不備などに起因するめっき液の漏れを早期かつ敏速に発見することで、第2段階漏れ検査に対する負荷を軽減し、その後、第2段階漏れ検査を実施することによって、基板ホルダ18のシール部材66,68のシール性に関する重度の不具合を確実かつ迅速に発見して、この漏れに対する適切な処置を行うことができる。そして、第2段階漏れ検査を合格した基板ホルダ18に対して、必要に応じて、比較的長時間を要する第3段階漏れ検査を実施することで、シール部材66,68に超微細な漏れが生じる場合であっても、これを確実に検出することができる。

0084

この第3段階漏れ検査は、基板ホルダ18で基板Wを保持する毎に毎回行う必要はない。基板や基板ホルダ18のシール部材66,68の状態が劇的に変化することはまれだからである。また、第3段階漏れ検査は、一般的に長時間を要するので、第3段階漏れ検査を頻繁に行うと、スループットが低下する。このため、定期的に、あるいは運転開始前もしくは運転終了後に、生産に影響しないオフライン検査として、各基板ホルダの状態を確認する第3段階漏れ検査を単独で、つまり第1段階漏れ検査及び第2段階漏れ検査と切り離して実施してもよい。オフライン検査で漏れ検査(第3段階漏れ検査)を実施する場合、基板表面に形成されたレジストの影響を排除して基板ホルダの状態を正確に検査するために、ダミー基板(レジストを塗布していない基板)を用いて、つまりダミー基板を保持した各基板ホルダに対して、漏れ検査を実施することが好ましい。これによって、スループットを低下させることはない。なお、ダミー基板は、例えばカセットテーブル12にセットしたダミー基板を収容したカセット10や、装置内に備えたダミー基板を収容したダミー基板用カセットから基板ホルダ18に供給される。

0085

上記の例では、ホルダ側密閉空間S1と基板側密閉空間S2の双方の空間に対して第3段階漏れ試験を実施しているが、ホルダ側密閉空間S1と基板側密閉空間S2の一方の空間に対する第3段階漏れ試験を実施してもよい。例えばホルダ側密閉空間S1に対する第3段階漏れ試験を実施し、基板ホルダ18の第2保持部材58に取付けられているホルダ側シール部材68のシール性が不完全で、ホルダ側シール部材68と第1保持部材54との間に漏れがある(第3段階漏れ検査不合格)と判断した段階で、基板側密閉空間S2に対する第3段階漏れ試験を省略してもよい。

0086

めっき処理前の漏れ検査に合格した基板ホルダ18で保持された基板に対してめっき処理を実施する。めっき処理前の漏れ検査に不合格となった基板ホルダ18で保持された基板に対しては、基板ホルダ18を開いて、該基板ホルダ18で保持していた基板をカセットテーブル12のカセット10に戻す。そして、この基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40の第1トランスポータ42で把持し、ストッカ24に戻して、そのまま不使用とする。そして、例えば運転終了後等にストッカ24から基板ホルダ18を取出し、適切な処置を施す。

0087

これによって、基板Wの外周部が基板側シール部材66で、第1保持部材54と第2保持部材58との間がホルダ側シール部材68でそれぞれ適正にシールされるか否かを判定する、全ての基板ホルダ18に対するめっき処理前の漏れ検査を含む一連のめっき処理を系統的に連続して行うことができる。

0088

このめっき処理前の漏れ検査と同時または前後に、基板ホルダ18に備えられた基板と電気接点88との接触状態を確認するセンサで、この接触状態が不良であるか否かを判定し、接触状態が不良であると判定した基板ホルダに対して、めっき処理前の漏れ検査に不合格となった基板ホルダと同様な処置を行うようにしても良い。

0089

めっき処理前の漏れ検査に合格した基板ホルダ18で保持された基板に対するめっき処理について、以下説明する。

0090

めっき処理前の漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40の第1トランスポータ42で把持し、プリウェット槽26まで搬送して下降させ、これによって、基板を基板ホルダ18ごとプリウェット槽26内のプリウェット液に浸漬させる。なお、前述のように、めっき処理前の漏れ検査に不合格となって、使用が停止された基板ホルダ18は、ストッカ24に戻されたままで、プリウェット槽26に搬送されることはない。

0091

なお、めっき処理前の漏れ検査に合格した基板を保持した基板ホルダ18をストッカ24まで搬送して垂直な状態で吊下げ保持(仮置き)し、このストッカ24で仮置きされた基板ホルダ18をプリウェット槽26まで搬送するようにしてもよい。

0092

図示しないが、2基の基板ホルダ18を水平に載置する基板着脱部20の代わりに、第1トランスポータ42で搬送された2基の基板ホルダを鉛直に(あるいは鉛直からわずかに傾けた角度で)支持するフィキシングステーションを備え、基板ホルダを鉛直に保持したフィキシングステーションを90°回転させて基板ホルダを水平な状態となすようにしてもよい。

0093

また、この例では、1つのロック・アンロック機構を備えた例を示しているが、2つのロック・アンロック機構を備え、互いに隣接した位置に配置される2基の基板ホルダのロック・アンロック機構によりロック・アンロックを同時に行うようにしてもよい。

0094

次に、この基板を保持した基板ホルダ18を、前記と同様にして、プリソーク槽28に搬送し、プリソーク槽28で基板表面の酸化膜をエッチングし、清浄な金属面を露出させる。更に、この基板を保持した基板ホルダ18を、前記と同様にして、第1水洗槽30aに搬送し、この第1水洗槽30aに入れた純水で基板の表面を水洗する。

0095

水洗が終了した基板を保持した基板ホルダ18を、基板ホルダ搬送装置40の第2トランスポータ44で把持して、めっき液を満たしためっき槽34に搬送し、めっきセル38に吊り下げ保持する。基板ホルダ搬送装置40の第2トランスポータ44は、上記作業を順次繰り返し行って、基板を装着した基板ホルダ18を順次めっき槽34のめっきセル38に搬送して所定の位置に吊下げ保持する。

0096

基板ホルダ18を吊下げ保持した後、めっきセル38内のアノード(図示せず)と基板Wとの間にめっき電圧印加し、同時にパドル駆動装置46によりパドルを基板の表面と平行に往復移動させながら基板の表面にめっきを施す。この時、基板ホルダ18は、めっきセル38の上部でハンド90により吊り下げられて固定され、めっき電源から導電体86及び電気接点88を通して、シード層等に給電される。オーバーフロー槽36からめっきセル38へのめっき液の循環は、装置運転中は基本的に常に行われ、循環ライン中の図示しない恒温ユニットによりめっき液の温度が一定に保たれる。

0097

めっきが終了した後、めっき電源の印加及びパドル往復運動を停止し、めっき後の基板Wを装着した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40の第2トランスポータ44で把持し、前述と同様にして、第2水洗槽30bまで搬送し、この第2水洗槽30bに入れた純水で基板の表面を水洗する。

0098

次に、この洗浄後の基板Wを装着した基板ホルダ18を、前記と同様にして、ブロー槽32に搬送し、ここで、エアーもしくはN2ガスの吹き付けによって、基板ホルダ18及び基板ホルダ18で保持した基板Wの表面に付着した水滴を除去し乾燥させる。

0099

基板ホルダ搬送装置40の第2トランスポータ44は、上記作業を繰り返し、めっきが終了した基板を装着した基板ホルダ18をブロー槽32に受け渡してゆく。

0100

基板ホルダ搬送装置40の第1トランスポータ42は、めっき処理が終わってブロー槽32で乾燥された基板ホルダ18を把持し、基板着脱部20の載置プレート52の上に載置する。

0101

そして、中央側に位置する基板ホルダ18の第2保持部材58のロックを、ロック・アンロック機構を介して解き、シリンダを作動させて第2保持部材58を開く。この時、基板ホルダ18の第2保持部材58に電気接点88とは別のばね部材(図示せず)を設けて、基板Wが第2保持部材58にくっついたまま第2保持部材58が開くことを防止することが望ましい。その後、基板ホルダ18内のめっき処理後の基板Wを基板搬送装置22で取出してスピンリンスドライヤ16に運び、純水で洗浄した後、スピンリンスドライヤ16の高速回転によってスピンドライ(水切り)する。そして、スピンドライ後の基板を基板搬送装置22でカセット10に戻す。

0102

そして、一方の基板ホルダ18に装着した基板をカセット10に戻した後、或いはこれと並行して、載置プレート52を横方向にスライドさせて、同様にして、他方の基板ホルダ18に装着した基板をスピンリンスドライしてカセット10に戻す。

0103

基板を取出した基板ホルダ18には、基板搬送装置22により新たに処理を行う基板Wが搭載され、連続的な処理が行われる。新たに処理を行う基板Wがない場合は、基板を取出した基板ホルダ18を基板ホルダ搬送装置40の第1トランスポータ42で把持して、ストッカ24の所定の場所に戻す。

0104

そして、基板ホルダ18から全ての基板を取出し、スピンドライしてカセット10に戻して作業を完了する。このように、全ての基板をめっき処理してスピンリンスドライヤ16で洗浄、乾燥し、基板ホルダ18をストッカ24の所定の場所に戻して一連の作業が完了する。

0105

図9は、本発明の他の実施形態のめっき装置の要部を模式的に示す図である。この例の前述のめっき装置と異なる点は、以下の通りである。すなわち、仕分けシール部材148(図6参照)を有さないシールケース142を使用して、このシールケース142のトレーサガスシール部材146をシールライン144(図3参照)に沿って基板ホルダ18の第1保持部材54の表面に圧接した時に、シールケース142と基板ホルダ18との間に、第1保持部材54と第2保持部材58との間をシールするホルダ側シール部材68と、基板Wの外周部に圧接して該外周部をシールする基板側シール部材66とを内部に有する密閉空間Sを形成し、更にこの密閉空間Sにトレーサガスを導入する単一のトレーサガス導入部150を備えている点にある。

0106

この密閉空間Sにトレーサガスを導入する単一のトレーサガス導入部150は、前述のホルダ側密閉空間S1にトレーサガスを導入するトレーサガス導入部150aとほぼ同様な構成を有しているので、相当する部材にローマ字aを省略した符号を付して、重複した説明を省略する。なお、ガス供給ポート152及びガス排気ポート170は、密閉空間Sに連通している。

0107

この例によれば、以下のようにして、第3段階漏れ検査を実施する。すなわち、シールケース142のトレーサガスシール部材146を基板ホルダ18の第1保持部材54のシールライン144(図3参照)に沿った位置に軽く接する程度に押し付け、これによって、基板ホルダ18とシールケース1472との間に、トレーサガスシール部材146でシール(密閉)された密閉空間Sを形成する。そして、前述と同様に、密閉空間Sの内部にトレーサガス(ヘリウムガス)を供給し封入した状態で、内部空間R内を真空吸引し、この真空吸引した空気(ガス)をトレーサガステスタ138のテスタ本体136に集め、このテスタ本体136に集められた空気(ガス)にトレーサガス(ヘリウムガス)が含まれているか否かをトレーサガスセンサ134で測定する。

0108

そして、テスタ本体136に集められた空気(ガス)にトレーサガス(ヘリウムガス)が含まれている場合に、密閉空間S内に位置する、基板ホルダ18の第2保持部材58に取付けられている基板側シール部材66またはホルダ側シール部材68の少なくとも一方のシール性が不完全で、ホルダ側シール部材68と第1保持部材54との間、または基板側シール部材66と基板Wの表面との間の少なくとも一方に漏れがある(第3段階漏れ検査不合格)と判断する。

0109

この例にあっては、基板ホルダ18の第2保持部材58に取付けられている基板側シール部材66及びホルダ側シール部材68のどちらで漏れが発生するかを特定することはできないが、より短時間で基板ホルダ18の第3段階漏れ検査を終了させることができる。

0110

これまで本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことはいうまでもない。

0111

18基板ホルダ
24ストッカ
26プリウェット槽
28プリソーク槽
30a,30b水洗槽
32ブロー槽
34めっき槽
36オーバーフロー槽
54 第1保持部材(固定保持部材)
58 第2保持部材(可動保持部材)
62シールホルダ
64押えリング
66基板側シール部材
68ホルダ側シール部材
74クランパ
90ハンド
100内部通路
102吸引ポート
106吸引継手
112真空源
114吸引ライン
116圧力センサ
120マスター容器
126差圧センサ
128圧力変化検知部
130バイパスライン
134トレーサガスセンサ
136テスタ本体
138 トレーサガステスタ
142シールケース
144シールライン
146 トレーサガスシール部材
148 切分けシール部材
150,150a,150b トレーサガス導入部
154,154a,154bガス継手
156,156a,156b トレーサガスボンベ
158,158a,158bガス供給ライン
166,166a,166b空気供給ライン
170,170a,170bガス排気ポート
174,174a,174bガス排気ライン
R1 ホルダ側内部空間
R2 基板側内部空間
R 内部空間
S1 ホルダ側密閉空間
S2 基板側密閉空間
S 密閉空間

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