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技術 無線端末装置、無線基地局装置、通信制御装置、管理装置、通信制御方法および通信制御プログラム

出願人 住友電気工業株式会社
発明者 山本剛史
出願日 2012年3月23日 (7年10ヶ月経過) 出願番号 2012-068396
公開日 2013年10月3日 (6年4ヶ月経過) 公開番号 2013-201586
状態 拒絶査定
技術分野 伝送一般の監視、試験 移動無線通信システム 電話機の機能
主要キーワード 測定開始要求 移動制御情報 管理基地局 高速移動状態 重み付け結果 再構成指示 接続確立状態 仮想セル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年10月3日)のものです。
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図面 (20)

課題

無線端末装置移動動作を適切に制御することにより、通信の安定化を図ることが可能な無線端末装置、無線基地局装置通信制御装置管理装置通信制御方法および通信制御プログラムを提供する。

解決手段

無線端末装置202は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置101と通信を行い、自己の無線端末装置202の移動動作の実行回数カウントするためのカウント部13と、上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置202の移動状態推定するための移動状態推定部12とを備える。そして、カウント部13は、無線基地局装置101から取得したカウント基準に従ってカウントする。

概要

背景

従来、移動通信システムでは、半径数百メートルから数十キロメートルのセルすなわち無線端末装置通信可能なエリアを形成する無線基地局装置(以下、マクロ基地局とも称する。)による通信サービスが提供されてきた。

近年、移動通信サービス加入者数の劇的な増加およびデータ通信による通信トラヒック量の増大から、より半径の小さいセルを形成することによって加入者および通信トラヒックを分散し、また、一定レベルの通信速度をユーザへ安定して提供することが望まれている。また、ビル超高層化に伴う不感対策のため、企業フロア内および一般家庭内への無線基地局装置の設置も望まれている。

これらの要望と併せて、無線基地局装置で使用される種々のデバイス処理能力飛躍的に向上したことによって無線基地局装置の小型化が進み、このような小型化された小型基地局が注目を集めている。

この小型基地局の一種としてフェムト基地局およびピコ基地局が開発されている。フェムト基地局が形成するフェムトセル(Femto Cell)の半径は10メートル前後と小さいため、フェムト基地局は、マクロ基地局が形成するマクロセル(Macro Cell)の圏外となりマクロ基地局の設置が困難な屋内および地下街等の場所で使用されることが考えられる。

また、フェムト基地局は特定のエリアに多数設置されることから、フェムト基地局を直接コアネットワークに接続することは難しい。このため、特定のエリアに設置された多数のフェムト基地局を一旦、HeNB−GW等のゲートウェイ装置に接続し、フェムト基地局とコアネットワークとをHeNB−GW経由で接続することが考えられる。

また、ピコ基地局は、マクロ基地局をベースに開発され、たとえば半径100メートルから200メートルのピコセル(Pico Cell)を形成する。

このようなフェムト基地局、ピコ基地局およびマクロ基地局が混在する通信システムであるヘテロジーニアネットワーク(Heterogeneous Network)では、たとえばマクロセル内に複数のフェムトセルまたはピコセルが形成される。このため、無線端末装置のハンドオーバ動作が起こりやすくなり、また、ハンドオーバ動作を行なう状況も複雑になることから、ハンドオーバ動作のタイミングが早すぎたり、あるいは遅すぎたりするなど、不適切なハンドオーバ動作が行なわれる場合がある(たとえば、3GPP(Third Generation Partnership Project) TR 36.902 V9.3.1 2011.3(非特許文献1)参照)。

概要

無線端末装置の移動動作を適切に制御することにより、通信の安定化をることが可能な無線端末装置、無線基地局装置、通信制御装置管理装置通信制御方法および通信制御プログラムを提供する。無線端末装置202は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置101と通信を行い、自己の無線端末装置202の移動動作の実行回数カウントするためのカウント部13と、上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置202の移動状態推定するための移動状態推定部12とを備える。そして、カウント部13は、無線基地局装置101から取得したカウント基準に従ってカウントする。

目的

近年、移動通信サービスの加入者数の劇的な増加およびデータ通信による通信トラヒック量の増大から、より半径の小さいセルを形成することによって加入者および通信トラヒックを分散し、また、一定レベルの通信速度をユーザへ安定して提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行回数カウントするためのカウント部と、前記カウント部によってカウントされた前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態推定するための移動状態推定部とを備え、前記カウント部は、前記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って前記カウントを行う、無線端末装置。

請求項2

前記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の前記移動動作を前記カウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて前記カウントを行う、請求項1に記載の無線端末装置。

請求項3

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行回数をカウントするためのカウント部と、前記カウント部によってカウントされた前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するための移動状態推定部とを備え、前記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の前記移動動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて前記カウントを行う、無線端末装置。

請求項4

前記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の前記移動動作が、前記カウント基準に従う所定条件を満たす場合には、前記所定条件を満たす前記移動動作を前記カウントの対象から除外する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項5

前記カウント部は、自己の無線端末装置のハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置から受信したハンドオーバコマンドに含まれるカウント基準を取得する、請求項1または請求項2に記載の無線端末装置。

請求項6

前記無線端末装置は、さらに、前記移動状態推定部によって推定された前記移動状態に基づいて、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行判断に関わる自己の無線端末装置の設定を行うための設定部を備える、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項7

前記無線端末装置は、さらに、前記移動状態推定部によって推定された前記移動状態を、前記無線基地局装置へ通知するための通知部を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項8

前記設定部は、前記移動状態に基づいて、自己の無線端末装置のハンドオーバ動作の実行判断に関わる自己の無線端末装置の動作に関する設定を行う、請求項6に記載の無線端末装置。

請求項9

前記カウント部は、前記無線基地局装置から取得した情報に基づいて、前記所定条件を満たすか否かを判断する、請求項4に記載の無線端末装置。

請求項10

前記無線端末装置は、さらに、移動動作における移動元または移動先の無線基地局装置から送信される無線信号送信電力に基づいて、前記移動動作における移動元または移動先の無線基地局装置の種別を判定するための基地局種別判定部を備え、前記カウント部は、前記基地局種別判定部の判定結果に基づいて、前記移動動作を前記カウントの対象とするか否かを判断する、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項11

前記カウント部は、自己の無線端末装置の無線基地局装置への移動動作が行われてから他の無線基地局装置への移動動作が行われるまでの滞在時間が所定のしきい値未満の場合に、前記移動動作を前記カウントの対象から除外する、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項12

前記カウント部は、自己の無線端末装置の他の無線基地局装置から小型基地局への移動動作が行われた場合に、前記移動動作を前記カウントの対象から除外する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項13

前記カウント部は、自己の無線端末装置の小型基地局から他の無線基地局装置への移動動作が行われた場合に、前記移動動作を前記カウントの対象から除外する、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項14

前記カウント部は、自己の無線端末装置のマクロ基地局から他の無線基地局装置への移動動作または他の無線基地局装置からマクロ基地局への移動動作が行われた場合に、前記移動動作を前記カウントの対象とする、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の無線端末装置。

請求項15

ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の前記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするためのカウント部と、前記カウント部によってカウントされた前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するための移動状態推定部と、前記移動状態推定部によって推定された前記移動状態に基づいて、TTT(Time to Trigger)の値を設定するための設定部と、前記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が前記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、前記測定結果を示すメジャメントレポート通信接続先の無線基地局装置へ送信するための受信電力報告部とを備え、前記カウント部は、前記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って前記カウントを行う、無線端末装置。

請求項16

ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の前記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするためのカウント部と、前記カウント部によってカウントされた前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するための移動状態推定部と、前記移動状態推定部によって推定された前記移動状態に基づいて、TTTの値を設定するための設定部と、前記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が前記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、前記測定結果を示すメジャメントレポートを通信接続先の無線基地局装置へ送信するための受信電力報告部とを備え、前記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の前記ハンドオーバ動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて前記カウントを行う、無線端末装置。

請求項17

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能であり、かつカウント基準に従って前記移動動作の実行回数をカウントする無線端末装置について、前記カウント基準を作成するためのカウント基準作成部と、前記カウント基準作成部によって作成された前記カウント基準を他の装置に通知するためのカウント基準通知部とを備える、通信制御装置

請求項18

前記カウント基準作成部は、各前記無線基地局装置を重み付けし、前記カウント基準通知部は、前記カウント基準作成部による重み付け結果を前記カウント基準として通知する、請求項17に記載の通信制御装置。

請求項19

前記カウント基準通知部は、前記カウント基準作成部による重み付け結果を前記各無線基地局装置に通知する、請求項18に記載の通信制御装置。

請求項20

請求項17に記載の通信制御装置を備える無線基地局装置。

請求項21

前記無線基地局装置を管理し、請求項17に記載の通信制御装置を備える管理装置

請求項22

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを含み、前記カウントするステップにおいては、前記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って前記カウントを行う、通信制御方法。

請求項23

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを含み、前記カウントするステップにおいては、実行された自己の無線端末装置の前記移動動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて前記カウントを行う、通信制御方法。

請求項24

ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の前記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップと、推定した前記移動状態に基づいて、TTTの値を設定するステップと、前記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が前記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、前記測定結果を示すメジャメントレポートを通信接続先の無線基地局装置へ送信するステップとを含み、前記カウントするステップにおいては、前記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って前記カウントを行う、通信制御方法。

請求項25

ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の前記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップと、推定した前記移動状態に基づいて、TTTの値を設定するステップと、前記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が前記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、前記測定結果を示すメジャメントレポートを通信接続先の無線基地局装置へ送信するステップとを含み、前記カウントするステップにおいては、実行された自己の無線端末装置の前記ハンドオーバ動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて前記カウントを行う、通信制御方法。

請求項26

通信制御装置における通信制御方法であって、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能であり、かつカウント基準に従って前記移動動作の実行回数をカウントする無線端末装置について、前記カウント基準を作成するステップと、作成した前記カウント基準を他の装置に通知するステップとを含む、通信制御方法。

請求項27

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを実行させるためのプログラムであり、前記カウントするステップにおいては、前記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って前記カウントを行う、通信制御プログラム。

請求項28

移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、自己の無線端末装置の前記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした前記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを実行させるためのプログラムであり、前記カウントするステップにおいては、実行された自己の無線端末装置の前記移動動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて前記カウントを行う、通信制御プログラム。

請求項29

通信制御装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能であり、かつカウント基準に従って前記移動動作の実行回数をカウントする無線端末装置について、前記カウント基準を作成するステップと、作成した前記カウント基準を他の装置に通知するステップとを実行させるための、通信制御プログラム。

技術分野

0001

本発明は、無線端末装置無線基地局装置通信制御装置管理装置通信制御方法および通信制御プログラムに関し、特に、無線端末装置が移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおける無線端末装置、無線基地局装置、通信制御装置、管理装置、通信制御方法および通信制御プログラムに関する。

背景技術

0002

従来、移動通信システムでは、半径数百メートルから数十キロメートルのセルすなわち無線端末装置が通信可能なエリアを形成する無線基地局装置(以下、マクロ基地局とも称する。)による通信サービスが提供されてきた。

0003

近年、移動通信サービス加入者数の劇的な増加およびデータ通信による通信トラヒック量の増大から、より半径の小さいセルを形成することによって加入者および通信トラヒックを分散し、また、一定レベルの通信速度をユーザへ安定して提供することが望まれている。また、ビル超高層化に伴う不感対策のため、企業フロア内および一般家庭内への無線基地局装置の設置も望まれている。

0004

これらの要望と併せて、無線基地局装置で使用される種々のデバイス処理能力飛躍的に向上したことによって無線基地局装置の小型化が進み、このような小型化された小型基地局が注目を集めている。

0005

この小型基地局の一種としてフェムト基地局およびピコ基地局が開発されている。フェムト基地局が形成するフェムトセル(Femto Cell)の半径は10メートル前後と小さいため、フェムト基地局は、マクロ基地局が形成するマクロセル(Macro Cell)の圏外となりマクロ基地局の設置が困難な屋内および地下街等の場所で使用されることが考えられる。

0006

また、フェムト基地局は特定のエリアに多数設置されることから、フェムト基地局を直接コアネットワークに接続することは難しい。このため、特定のエリアに設置された多数のフェムト基地局を一旦、HeNB−GW等のゲートウェイ装置に接続し、フェムト基地局とコアネットワークとをHeNB−GW経由で接続することが考えられる。

0007

また、ピコ基地局は、マクロ基地局をベースに開発され、たとえば半径100メートルから200メートルのピコセル(Pico Cell)を形成する。

0008

このようなフェムト基地局、ピコ基地局およびマクロ基地局が混在する通信システムであるヘテロジーニアネットワーク(Heterogeneous Network)では、たとえばマクロセル内に複数のフェムトセルまたはピコセルが形成される。このため、無線端末装置のハンドオーバ動作が起こりやすくなり、また、ハンドオーバ動作を行なう状況も複雑になることから、ハンドオーバ動作のタイミングが早すぎたり、あるいは遅すぎたりするなど、不適切なハンドオーバ動作が行なわれる場合がある(たとえば、3GPP(Third Generation Partnership Project) TR 36.902 V9.3.1 2011.3(非特許文献1)参照)。

先行技術

0009

3GPP TR 36.902 V9.3.1 2011.3

発明が解決しようとする課題

0010

非特許文献1に記載されるような不適切なハンドオーバ動作が行なわれると、通信システムにおいて、通信断および通信トラフィックの増大等、種々の問題が生じる。このような不適切なハンドオーバ動作を抑制し、良好な通信システムを構築する技術が望まれる。

0011

この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、無線端末装置の移動動作を適切に制御することにより、通信の安定化を図ることが可能な無線基地局装置、無線基地局装置、通信制御装置、管理装置、通信制御方法および通信制御プログラムを提供することである。

課題を解決するための手段

0012

(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線端末装置は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行回数カウントするためのカウント部と、上記カウント部によってカウントされた上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態推定するための移動状態推定部とを備え、上記カウント部は、上記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って上記カウントを行う。

0013

このような構成により、無線端末装置と比べて広範囲通信環境を把握する無線基地局装置から取得したカウント基準に従ってカウントを行うことができるので、無線端末装置は、自己の移動状態を適切に推定することができる。ここで、移動動作は、たとえばハンドオーバ動作またはセル再選択動作である。

0014

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0015

そして、無線端末装置は、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができる。これにより、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0016

(2)好ましくは、上記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の上記移動動作を上記カウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて上記カウントを行う。

0017

このような構成により、移動動作の種別に応じて重み付けした値を用いて、移動動作の実行回数を適切にカウントすることができる。

0018

(3)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線端末装置は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行回数をカウントするためのカウント部と、上記カウント部によってカウントされた上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するための移動状態推定部とを備え、上記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の上記移動動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて上記カウントを行う。

0019

このような構成により、移動動作の種別に応じて重み付けした値を用いてカウントすることができるので、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0020

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0021

そして、無線端末装置は、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができる。これにより、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0022

(4)好ましくは、上記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の上記移動動作が、上記カウント基準に従う所定条件を満たす場合には、上記所定条件を満たす上記移動動作を上記カウントの対象から除外する。

0023

このような構成により、カウント基準に従って上記カウントの対象として適切な移動動作を選択することができるので、移動動作の実行回数を適切にカウントすることができる。

0024

(5)好ましくは、上記カウント部は、自己の無線端末装置のハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置から受信したハンドオーバコマンドに含まれるカウント基準を取得する。

0025

このような構成により、移動動作の実行回数をカウントするために必要な情報を、無線端末装置の移動動作を管理する無線基地局装置から取得することができる。

0026

また、ハンドオーバ元の無線基地局装置においては、当該無線基地局装置が形成するセルに在圏する無線端末装置の台数が特に少ない場合、報知情報によりカウント基準を繰り返して送信するよりも、無線端末装置に対してカウント基準を効率よく通知することができる。

0027

(6)好ましくは、上記無線端末装置は、さらに、上記移動状態推定部によって推定された上記移動状態に基づいて、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行判断に関わる自己の無線端末装置の設定を行うための設定部を備える。

0028

このような構成により、自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミング等のパラメータの設定を適切に行うことができる。

0029

(7)好ましくは、上記無線端末装置は、さらに、上記移動状態推定部によって推定された上記移動状態を、上記無線基地局装置へ通知するための通知部を備える。

0030

このような構成により、当該無線基地局装置において、無線端末装置により通知された移動状態を用いることにより、適切なタイミングで当該無線端末装置の移動動作が行われるので、当該無線端末装置における不適切な移動動作の発生を抑制することができる。

0031

(8)より好ましくは、上記設定部は、上記移動状態に基づいて、自己の無線端末装置のハンドオーバ動作の実行判断に関わる自己の無線端末装置の動作に関する設定を行う。

0032

このような構成により、ハンドオーバ動作の実行判断に関わる動作を行うタイミング等を調整することができる。無線端末装置の移動状態に基づいて上記タイミングの調整を適切に行うことにより、ハンドオーバ動作のタイミングが適正化され、不適切なハンドオーバ動作の発生を抑制することができる。

0033

(9)より好ましくは、上記カウント部は、上記無線基地局装置から取得した情報に基づいて、上記所定条件を満たすか否かを判断する。

0034

このような構成により、たとえば無線基地局装置における無線信号送信電力設定変更により通信システムの構成が変更される場合においても、当該変更を無線端末装置において速やかに反映させることができるので、通信システムの変更に対する柔軟性を高めることができる。

0035

また、周辺の無線基地局装置の情報を予め取得することにより、移動動作の開始に先立って当該移動動作をカウントの対象とするか否かを判断することができる。これにより、無線端末装置は、当該移動動作を自己の移動状態の推定に速やかに反映させることができる。

0036

(10)好ましくは、上記無線端末装置は、さらに、移動動作における移動元または移動先の無線基地局装置から送信される無線信号の送信電力に基づいて、上記移動動作における移動元または移動先の無線基地局装置の種別を判定するための基地局種別判定部を備え、上記カウント部は、上記基地局種別判定部の判定結果に基づいて、上記移動動作を上記カウントの対象とするか否かを判断する。

0037

このような構成により、無線基地局装置が送信する無線信号の送信電力に基づいて、当該無線基地局装置の種別を適切に判別し、上記カウントの対象として適切な移動動作を選択することができる。

0038

(11)好ましくは、上記カウント部は、自己の無線端末装置の無線基地局装置への移動動作が行われてから他の無線基地局装置への移動動作が行われるまでの滞在時間が所定のしきい値未満の場合に、上記移動動作を上記カウントの対象から除外する。

0039

このように、移動動作の完了後に在圏するセルにおける滞在時間を選択基準にする構成により、上記カウントの対象として適切な移動動作を選択し、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0040

(12)好ましくは、上記カウント部は、自己の無線端末装置の他の無線基地局装置から小型基地局への移動動作が行われた場合に、上記移動動作を上記カウントの対象から除外する。

0041

このように、他の無線基地局装置から小型基地局への移動動作をカウントの対象から除外する構成により、上記カウントの対象として適切な移動動作を選択し、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0042

(13)好ましくは、上記カウント部は、自己の無線端末装置の小型基地局から他の無線基地局装置への移動動作が行われた場合に、上記移動動作を上記カウントの対象から除外する。

0043

このように、小型基地局から他の無線基地局装置への移動動作をカウントの対象から除外する構成により、上記カウントの対象として適切な移動動作を選択し、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0044

(14)好ましくは、上記カウント部は、自己の無線端末装置のマクロ基地局から他の無線基地局装置への移動動作または他の無線基地局装置からマクロ基地局への移動動作が行われた場合に、上記移動動作を上記カウントの対象とする。

0045

このように、サイズが大きいマクロセルを移動元または移動先とする移動動作をカウント対象とする構成により、上記カウントの対象として適切な移動動作を選択し、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0046

(15)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線端末装置は、ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の上記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするためのカウント部と、上記カウント部によってカウントされた上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するための移動状態推定部と、上記移動状態推定部によって推定された上記移動状態に基づいて、TTT(Time to Trigger)の値を設定するための設定部と、上記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が上記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、上記測定結果を示すメジャメントレポート通信接続先の無線基地局装置へ送信するための受信電力報告部とを備え、上記カウント部は、上記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って上記カウントを行う。

0047

このような構成により、無線端末装置と比べて広範囲の通信環境を把握する無線基地局装置から取得したカウント基準に従ってカウントを行うことができるので、無線端末装置は、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0048

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0049

そして、無線端末装置は、3GPPで規定された無線端末装置によるハンドオーバ動作のタイミング調整の機能を実現するために、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、TTTの調整を適切に行うことにより、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に調整することが可能となる。

0050

これにより、不適切なハンドオーバ動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0051

(16)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線端末装置は、ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置であって、自己の無線端末装置の上記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするためのカウント部と、上記カウント部によってカウントされた上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するための移動状態推定部と、上記移動状態推定部によって推定された上記移動状態に基づいて、TTTの値を設定するための設定部と、上記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が上記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、上記測定結果を示すメジャメントレポートを通信接続先の無線基地局装置へ送信するための受信電力報告部とを備え、上記カウント部は、実行された自己の無線端末装置の上記ハンドオーバ動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて上記カウントを行う。

0052

このような構成により、移動動作の種別に応じて重み付けした値を用いてカウントすることができるので、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0053

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0054

そして、無線端末装置は、3GPPで規定された無線端末装置によるハンドオーバ動作のタイミング調整の機能を実現するために、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、TTTの調整を適切に行うことにより、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に調整することが可能となる。

0055

これにより、不適切なハンドオーバ動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0056

(17)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御装置は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能であり、かつカウント基準に従って上記移動動作の実行回数をカウントする無線端末装置について、上記カウント基準を作成するためのカウント基準作成部と、上記カウント基準作成部によって作成された上記カウント基準を他の装置に通知するためのカウント基準通知部とを備える。

0057

このように、たとえば無線端末装置または無線基地局装置へ当該カウント基準を通知することにより、当該カウント基準に基づいて、通信システムにおける無線端末装置の移動状態を、無線端末装置において適切に推定することができる。

0058

これにより、無線端末装置は、自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができるので、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0059

また、たとえば、通信制御装置が、不適切な移動動作を含む複数の移動動作を管理する場合、不適切な移動動作の発生状況を考慮した上で、適切なカウント基準を作成することができる。

0060

(18)好ましくは、上記カウント基準作成部は、各上記無線基地局装置を重み付けし、上記カウント基準通知部は、上記カウント基準作成部による重み付け結果を上記カウント基準として通知する。

0061

このような構成により、無線基地局装置毎に、移動動作のカウント基準を細かく重み付けすることができるので、通信システムにおける無線端末装置の移動状態を、当該カウント基準に基づいて適切に推定することができる。

0062

(19)より好ましくは、上記カウント基準通知部は、上記カウント基準作成部による重み付け結果を上記各無線基地局装置に通知する。

0063

このような構成により、たとえば通信制御装置により管理される無線基地局装置が、自己により形成されるセル内に位置する他の無線基地局装置を管理する場合、通信制御装置は、当該他の無線基地局装置の設置数密度に応じた重み付け結果を、当該無線基地局装置および当該他の無線基地局装置へ送信することができる。

0064

これにより、当該無線基地局装置は、当該重み付け結果に基づいて、無線端末装置に対して移動状態を適切に推定させることができるので、広範なエリアにわたって無線端末装置の移動動作を最適化することができる。

0065

(20)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線基地局装置は、上記(17)の通信制御装置を備える。

0066

このような構成により、無線通信システムにおけるカウント基準の作成および当該カウント基準の通知を各無線基地局装置で行なうことができるため、当該カウント基準の作成処理および当該カウント基準の通知の処理負荷を分散させることができる。

0067

(21)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる管理装置は、上記無線基地局装置を管理し、上記(17)の通信制御装置を備える。

0068

このような構成により、無線通信システムにおけるカウント基準の作成および当該カウント基準の通知を管理装置において一括して行なうことができるため、当該カウント基準の作成処理および当該カウント基準の通知を、より効率的に行なうことができる。

0069

(22)また、この発明のある局面に係わる通信制御方法は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを含み、上記カウントするステップにおいては、上記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って上記カウントを行う。

0070

このような構成により、無線端末装置と比べて広範囲の通信環境を把握する無線基地局装置から取得したカウント基準に従ってカウントを行うことができるので、無線端末装置は、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0071

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0072

そして、無線端末装置は、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができる。これにより、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0073

(23)また、この発明のある局面に係わる通信制御方法は、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを含み、上記カウントするステップにおいては、実行された自己の無線端末装置の上記移動動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて上記カウントを行う。

0074

このような構成により、移動動作の種別に応じて重み付けした値を用いてカウントすることができるので、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0075

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0076

そして、無線端末装置は、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができる。これにより、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0077

(24)また、この発明の別の局面に係わる通信制御方法は、ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の上記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップと、推定した上記移動状態に基づいて、TTTの値を設定するステップと、上記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が上記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、上記測定結果を示すメジャメントレポートを通信接続先の無線基地局装置へ送信するステップとを含み、上記カウントするステップにおいては、上記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って上記カウントを行う。

0078

このような構成により、無線端末装置と比べて広範囲の通信環境を把握する無線基地局装置から取得したカウント基準に従ってカウントを行うことができるので、無線端末装置は、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0079

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0080

そして、無線端末装置は、3GPPで規定された無線端末装置によるハンドオーバ動作のタイミング調整の機能を実現するために、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、TTTの調整を適切に行うことにより、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に調整することが可能となる。

0081

これにより、不適切なハンドオーバ動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0082

(25)また、この発明の別の局面に係わる通信制御方法は、ハンドオーバ動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置における通信制御方法であって、自己の無線端末装置の上記ハンドオーバ動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップと、推定した上記移動状態に基づいて、TTTの値を設定するステップと、上記無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定結果が上記TTTで示される時間継続して所定条件を満たす場合に、上記測定結果を示すメジャメントレポートを通信接続先の無線基地局装置へ送信するステップとを含み、上記カウントするステップにおいては、実行された自己の無線端末装置の上記ハンドオーバ動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて上記カウントを行う。

0083

このような構成により、移動動作の種別に応じて重み付けした値を用いてカウントすることができるので、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0084

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0085

そして、無線端末装置は、3GPPで規定された無線端末装置によるハンドオーバ動作のタイミング調整の機能を実現するために、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、TTTの調整を適切に行うことにより、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に調整することが可能となる。

0086

これにより、不適切なハンドオーバ動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0087

(26)また、この発明の別の局面に係わる通信制御方法は、通信制御装置における通信制御方法であって、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能であり、かつカウント基準に従って上記移動動作の実行回数をカウントする無線端末装置について、上記カウント基準を作成するステップと、作成した上記カウント基準を他の装置に通知するステップとを含む。

0088

このように、たとえば無線端末装置または無線基地局装置へ当該カウント基準を通知することにより、当該カウント基準に基づいて、通信システムにおける無線端末装置の移動状態を、無線端末装置において適切に推定することができる。

0089

これにより、無線端末装置は、自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができるので、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0090

また、たとえば、通信制御装置が、不適切な移動動作を含む複数の移動動作を管理する場合、不適切な移動動作の発生状況を考慮した上で、適切なカウント基準を作成することができる。

0091

(27)また、この発明のある局面に係わる通信制御プログラムは、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを実行させるためのプログラムであり、上記カウントするステップにおいては、上記無線基地局装置から取得したカウント基準に従って上記カウントを行う。

0092

このような構成により、無線端末装置と比べて広範囲の通信環境を把握する無線基地局装置から取得したカウント基準に従ってカウントを行うことができるので、無線端末装置は、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0093

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0094

そして、無線端末装置は、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができる。これにより、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0095

(28)また、この発明のある局面に係わる通信制御プログラムは、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な無線端末装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、自己の無線端末装置の上記移動動作の実行回数をカウントするステップと、カウントした上記実行回数に基づいて、自己の無線端末装置の移動状態を推定するステップとを実行させるためのプログラムであり、上記カウントするステップにおいては、実行された自己の無線端末装置の上記移動動作を所定のカウント基準に従って重み付けし、重み付けした値を用いて上記カウントを行う。

0096

このような構成により、移動動作の種別に応じて重み付けした値を用いてカウントすることができるので、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0097

これにより、無線端末装置は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて移動する場合においても、自己の移動状態を適切に推定することができる。

0098

そして、無線端末装置は、適切に推定した自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができる。これにより、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0099

(29)また、この発明の別の局面に係わる通信制御プログラムは、通信制御装置において用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能であり、かつカウント基準に従って上記移動動作の実行回数をカウントする無線端末装置について、上記カウント基準を作成するステップと、作成した上記カウント基準を他の装置に通知するステップとを実行させるためのプログラムである。

0100

このように、たとえば無線端末装置または無線基地局装置へ当該カウント基準を通知することにより、当該カウント基準に基づいて、通信システムにおける無線端末装置の移動状態を、無線端末装置において適切に推定することができる。

0101

これにより、無線端末装置は、自己の移動状態に基づいて、たとえば移動動作のタイミングを適切に調整することができるので、不適切な移動動作の発生が抑制され、通信システムにおける通信の安定化を図ることができる。

0102

また、たとえば、通信制御装置が、不適切な移動動作を含む複数の移動動作を管理する場合、不適切な移動動作の発生状況を考慮した上で、適切なカウント基準を作成することができる。

発明の効果

0103

本発明によれば、無線端末装置の移動動作を適切に制御することにより、通信の安定化を図ることができる。

図面の簡単な説明

0104

本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて移動動作が行われる状況の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおけるセル再選択動作のシーケンスの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバ動作のシーケンスの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)が生じた状況の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)が生じた状況の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)が生じた状況の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)が生じた状況の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、無線端末装置の受信品質シミュレーション結果を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA1を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA2を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA3を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA4を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA5を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、ヒステリシスHSの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、TTTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、オフセットOSTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、各位置の無線信号の受信電力の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、ハンドオーバ動作のタイミングを制御するためのパラメータの他の例を説明するための図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、接続確立状態の無線端末装置が移動状態の検出処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、アイドル状態の無線端末装置が移動状態の検出処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、接続確立状態の無線端末装置がハンドオーバ動作のタイミング調整を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、アイドル状態の無線端末装置がセル再選択動作のタイミング調整を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、無線端末装置の移動経路に基づく移動動作の実行回数の比較を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線端末装置の構成を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線端末装置における制御部の構成を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線基地局装置の構成を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線基地局装置における制御部の構成を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、カウント方法リストの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、カウント方法リストの他の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、無線端末装置の移動経路の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、カウント方法リストの更新処理および無線端末装置へのカウント基準の通知処理のシーケンスの一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線基地局装置がカウント方法リストの更新処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線基地局装置がカウント方法リストの更新処理を行う際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線基地局装置が無線端末装置へカウント基準を通知する際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線基地局装置が無線端末装置へカウント基準を通知する際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線基地局装置が無線端末装置へカウント基準を通知する際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置がセル再選択動作の完了後に行う移動状態の更新動作の一例を示すシーケンス図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置がハンドオーバ動作の完了後に行う移動状態の更新動作の一例を示すシーケンス図である。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動状態の検出処理および当該移動状態に応じた設定処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動状態の検出処理および当該移動状態の無線基地局装置への通知処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が移動動作の実行回数をカウントする際の動作手順の他の例を定めたフローチャートである。

実施例

0105

以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0106

無線基地局装置は、自らの形成するセルおよび周辺セルについての情報、すなわち無線信号の周波数および周辺セルのID(identification)等を無線端末装置に通知する。無線端末装置は、無線基地局装置から通知された情報に基づいて、周辺セルの検出および測定を行なう。無線端末装置は、この測定結果に基づいて、周辺セルへの移動を開始する。ここで、無線端末装置の「移動」とは、ハンドオーバを意味することに加えて、セル再選択(Cell Reselection)を意味する。

0107

ハンドオーバとは、ある無線基地局装置との通信接続確立した状態(以下、接続確立状態と称する)にある無線端末装置の通信接続先が他の無線基地局装置へ切り替えられることを意味する。

0108

セル再選択とは、アイドル状態の無線端末装置が今後通信を開始する、すなわち通話またはデータ通信を開始する際にどのセルを介して通信を行なうかを選択することを意味すし、たとえば3GPP TS 36.304に記載の内容が当てはまる

0109

ハンドオーバ動作は、無線端末装置の通信接続先の無線基地局装置主導で行なわれる。一方、セル再選択は、無線端末装置主導で行なわれ、通常、無線基地局装置が無線端末装置に対して特に指示を与えることなく実行される。

0110

無線端末装置の「アイドル状態」とは、ある無線基地局装置を無線端末装置が通信相手として選択しており、かつ当該無線基地局装置と通信を行っていない状態である。また、「通信を行っていない状態」とは、当該無線基地局装置へ何らかの情報を送信する動作を行っていない状態である。

0111

たとえば、無線端末装置が無線基地局装置と通信しているときには、無線端末装置の移動先は無線基地局装置またはコアネットワークにおける上位装置が決定する。また、たとえば、無線端末装置が無線基地局装置と通信していないときには、無線端末装置の移動先は無線端末装置が決定する。

0112

また、無線端末装置がセルに在圏している、とは、無線端末装置が、当該セルを形成する無線基地局装置を通信先として選択し、かつ当該無線基地局装置と通信可能な状態または通信中である状態を意味する。

0113

具体的には、たとえば、無線端末装置が新たなセルすなわち無線基地局装置へ移動したことを当該無線基地局装置の上位装置が登録した状態を意味する。

0114

また、「在圏」は、無線端末装置の属するトラッキングエリア更新を上位装置が登録した状態を含むものとする。

0115

すなわち、無線端末装置は、新たなセルへ移動した場合、この移動によって自己の存在するトラッキングエリアすなわちページング処理対象エリアが変わった場合には、トラッキングエリア更新処理を実行する。

0116

フェムトセルおよびアクセスモードは、3GPPSPECTS22.220において以下のように説明されている。すなわち、フェムト基地局は、無線インタフェースを介して接続されている無線端末装置を、IPバックホール(backhaul)を用いて、移動通信事業者網に接続する顧客構内装置である。

0117

また、フェムトセルのアクセスモードにおいて、クローズドアクセスモードのフェムト基地局は、関連するCSG(Closed Subscriber Group)メンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドモードのフェムト基地局は、関連するCSGメンバーおよびCSGノンメンバーにサービスを提供する。また、オープンアクセスモードのフェムト基地局は、通常の基地局として動作する。

0118

本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいても、このような3GPPの定義を適用してもよい。

0119

また、上記定義と合わせて、あるいは別個に、以下のような定義を適用することも可能である。

0120

マクロ基地局およびピコ基地局は、事業者の管理下にあり、事業者と契約している無線基地局装置が通信可能な無線基地局装置である。また、マクロ基地局およびピコ基地局は、基本的に電源オフになることはないと考えられる。

0121

また、フェムト基地局は、主に個人または法人の建物内に設置され、ユーザの事情により移動するまたは電源がオフとなる可能性がある無線基地局装置である。

0122

また、フェムト基地局は、オープンハイブリッドクローズドのいずれかのアクセスモードで動作する。フェムト基地局は、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバー(端末)のみ接続可能となる。また、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドモードで動作する場合には、登録済みのメンバー、および未登録のメンバーすなわちノンメンバーの両方にサービスを提供する。また、オープンアクセスモードで動作する場合には、マクロ基地局およびピコ基地局と同じ動作をする。

0123

[構成および基本動作
図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。

0124

図1を参照して、無線通信システム401は、たとえば3GPPで規格化されたLTE(Long Term Evolution)に従う移動体通信システムであり、無線基地局装置101A,101B,101Cを備える。図1では、3つの無線基地局装置を代表的に示しているが、さらに多数の無線基地局装置が設けられてもよい。無線通信システム401は、さらに、コアネットワーク301に設けられたS−GW(Serving Gateway)161と、MME(Mobility Management Entity)162と、P−GW(Packet Data Network Gateway)163とを含む。

0125

無線端末装置202は、無線基地局装置101A、無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cと、S−GW161と、P−GW163とを介してIP網302におけるサーバ等と通信コネクションを確立し、たとえばIP(Internet Protocol)パケットを含む通信データを送受信する。

0126

より詳細には、無線基地局装置101A,101B,101Cは、無線信号を無線端末装置202と送受信することにより、無線端末装置202との通信を行なう。

0127

S−GW161は、無線基地局装置101A,101B,101CとIP網302との間に接続されている。S−GW161は、無線基地局装置101A,101B,101C経由で無線端末装置202から受信した通信データをP−GW163経由でIP網302へ送信するとともに、IP網302におけるサーバ等からP−GW163経由で受信した通信データを無線基地局装置101A,101B,101C経由で無線端末装置202へ送信する。

0128

MME162は、無線通信システム401における無線基地局装置101A,101B,101C、および無線端末装置202等を管理する。MME162は、無線基地局装置101A,101B,101Cとの間で制御メッセージを送受信する。

0129

無線基地局装置101A,101B,101Cは、S−GW161およびP−GW163を介してIP網302との間で通信データを送受信する。

0130

無線基地局装置101A,101B,101CおよびS−GW161は、論理的なインタフェースであるS1−Uインタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S1−Uインタフェース経由で種々の情報を互いにやりとりする。

0131

無線基地局装置101A,101B,101CおよびMME162は、点線で示すように、論理的なインタフェースであるS1−MMEインタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S1−MMEインタフェース経由で種々の情報を互いにやりとりする。

0132

MME162およびS−GW161は、論理的なインタフェースであるS11インタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S11インタフェース経由で種々の情報を互いにやりとりする。

0133

S−GW161およびP−GW163は、論理的なインタフェースであるS5インタフェースに従う通信データを互いに送受信することにより、S5インタフェース経由で種々の情報を互いにやりとりする。

0134

図2は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて移動動作が行なわれる状況の一例を示す図である。

0135

図2を参照して、無線基地局装置101A,101B,101Cは、たとえばフェムト基地局、ピコ基地局またはマクロ基地局である。

0136

無線基地局装置101Aは、セルCAを形成し、セルCA内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。無線基地局装置101Bは、セルCBを形成し、セルCB内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。無線基地局装置101Cは、セルCCを形成し、セルCC内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。

0137

ここで、無線端末装置202からコアネットワーク301への方向を上り方向と称し、コアネットワーク301から無線端末装置202への方向を下り方向と称する。

0138

[セル再選択動作の一例]
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける無線基地局装置および無線端末装置は、以下の各シーケンスの各ステップを含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。

0139

以下、無線端末装置202の移動元の無線基地局装置をサービング基地局とも称し、移動先の無線基地局装置をターゲット基地局とも称する。また、以下では、無線基地局装置101Aがサービング基地局であり、無線基地局装置101Bがターゲット基地局である場合について説明する。

0140

本発明の実施の形態に係る無線基地局装置では、セル再選択の実行判断に電力測定処理(Measurement)を利用する。この電力測定処理は、たとえば3GPPでは、レイヤスタックRRC(Radio Resource Control)に対応する。

0141

ここで、3GPP TS36.133 4.2.2.1章では、セル再選択のためのサービングセル測定周期について、以下のように記載されている。すなわち、無線端末装置202は、少なくともDRX(Discontinuous Reception)サイクルごとに、サービングセルのRSRP(Reference Signal Received Power)レベルを測定し、TS36.304で定義されるS値(Cell Selection Criterion S)とRSRPレベルとを比較する。

0142

無線端末装置202は、サービングセルの測定結果を、少なくとも2回の測定でフィルタリングする。このフィルタリングは、平均化であると考えられる。

0143

フィルタリング対象となる上記測定の組のうち、少なくとも2回の測定は、少なくともDRXサイクルの1/2の間隔を空けて実行しなければならない。これは、測定間隔をDRXサイクルの1/2以上にしなければならないことを意味する、と考えられる。

0144

ここで、3GPP TS36.133 4.2.2.1章の表4.2.2.1−1では、DRXサイクル長[秒]とDRXサイクル数Nservとの対応関係が示されている。具体的には、DRXサイクル長が0.32秒、0.64秒、1.28秒および2.56秒のとき、DRXサイクル数Nservがそれぞれ4,4,2,2である。

0145

無線端末装置202は、Nserv回の連続したDRXサイクルにおいて、サービングセルがS値を満たしていない場合には、自己の測定(Measurement)機能が何らかの規制により制限されていない限り、サービング基地局から指定されたすべての周辺セルの測定を開始する。すなわち、無線端末装置202は、一定期間経過すれば、S値が条件を満たしていなくても周辺セルの測定を開始する。

0146

このような3GPP TS36.133の記載から、サービングセルの測定周期として最短でも0.16秒(160ms)が必要となり、上記のようなS値の判定には少なくとも2回の測定が必要となる。このため、周辺セルの測定開始判断には、実質0.32秒(320ms)以上の間隔が必要になる。

0147

また、S値が条件を満たしていない状態で周辺セルの測定を開始する場合、周辺セルの測定開始判断には0.32秒×4回=1.28秒の間隔が必要になる。

0148

3GPP TS36.133 4.2.2.1章では、RSRPについてのみ記載されているが、RSRQ(Reference Signal Receive Quality)についてもRRCに従って測定されることから、RSRPと同様であると考えられる。

0149

図3は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおけるセル再選択動作のシーケンスの一例を示す図である。

0150

ここでは、図2に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aを通信相手として選択してから、セルCAおよびセルCBの重複領域へ移動した場合を想定する。

0151

再び図3を参照して、まず、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aを新たに通信相手として選択することを決定すると、無線基地局装置101Aから送信される報知情報を受信し(ステップS1)、受信した報知情報の内容を保存する(ステップS2)。この報知情報に、周辺セル情報、およびセル再選択を行なうための情報が含まれる。

0152

次に、無線端末装置202は、コアネットワーク301におけるMME162等に対して新たなセルCAへ移動したことを通知するため、端末登録処理であるアタッチ処理(Attach Procedure)を実行する(ステップS3)。

0153

次に、無線端末装置202は、サービング基地局である無線基地局装置101Aから送信される無線信号の受信電力の測定を開始する。すなわち、無線端末装置202は、サービングセルの受信電力の測定を行なう。たとえば、無線端末装置202は、当該無線信号に含まれるパイロット信号を用いて受信電力を測定する。この測定周期は、たとえば0.16秒である(ステップS4)。

0154

次に、無線端末装置202は、サービングセルの評価値であるS値を算出し、S値判定を行なう(ステップS5)。

0155

無線端末装置202は、サービングセルのS値が所定条件を満たす場合には(ステップS5でYES)、報知情報の示す周波数において、報知情報の示す周辺基地局から送信される無線信号の受信電力の測定を開始する。ここで、周辺基地局は、サービング基地局以外の他の無線基地局装置101を示す。すなわち、無線端末装置202は、サービングセルに加えて、周辺セルの受信電力の測定を行なう。たとえば、無線端末装置202は、当該無線信号に含まれるパイロット信号を用いて受信電力を測定する(ステップS6)。

0156

次に、無線端末装置202は、周辺セルの評価値であるS値を算出し、S値判定を行なう(ステップS7)。

0157

無線端末装置202は、周辺セルのS値が所定条件を満たす場合には(ステップS7でYES)、サービングセルおよび周辺セルの測定結果を用いて、サービングセルおよび周辺セルをたとえば受信電力品質の良い順に順位付けする(ステップS8)。

0158

次に、無線端末装置202は、順位付けの結果、最上位のセルがサービングセルでは無かった場合には(ステップS9でYES)、当該最上位セルへのセル再選択を行なう。すなわち、無線端末装置202は、最上位の周辺セルに対応する無線基地局装置、たとえば無線基地局装置101Bを新たに通信相手として選択することを決定する。そして、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bからの報知情報を受信し(ステップS10)、受信した報知情報の内容を保存する(ステップS11)。

0159

次に、無線端末装置202は、コアネットワーク301におけるMME162等に対して新たなセルCBへ移動したことを通知するため、端末登録処理であるアタッチ処理を実行する(ステップS12)。

0160

[ハンドオーバ動作の一例]
図4は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバ動作のシーケンスの一例を示す図である。

0161

ここでは、図2に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、セルCAおよびセルCBの重複領域へ移動した場合を想定する。

0162

以下、無線端末装置202と通信中の無線基地局装置またはハンドオーバ元の無線基地局装置をサービング基地局とも称し、ハンドオーバ先の無線基地局装置をターゲット基地局とも称する。また、以下では、無線基地局装置101Aがサービング基地局であり、無線基地局装置101Bがターゲット基地局である場合について説明する。

0163

再び図4を参照して、まず、無線基地局装置101Aは、自己と通信中の無線端末装置202の測定対象となる周波数と、当該周波数の無線信号を送信する他の無線基地局装置とを設定する(ステップS31)。

0164

次に、無線基地局装置101Aは、設定した他の無線基地局装置から送信される無線信号の受信レベルを無線端末装置202に測定させるための測定開始要求(Measurement Configuration)を無線端末装置202へ送信する。この測定開始要求には、周辺セル情報、すなわち測定対象となる無線基地局装置のセルIDが含まれる。また、この測定開始要求には、各無線基地局装置の送信周波数が含まれる(ステップS32)。

0165

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aから測定開始要求を受信して、電力測定処理(Measurement)を開始する、すなわち受信した測定開始要求の示す周波数において、測定開始要求の示す無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定する(ステップS33)。

0166

次に、無線端末装置202は、この受信電力の測定結果を示す測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Aへ送信する。たとえば、無線端末装置202は、受信電力の測定を定期的に行ない、無線基地局装置101Aとの通信状態が悪くなった場合、および無線基地局装置101A以外の他の無線基地局装置との通信状態が良くなった場合に、測定結果通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS34)。

0167

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、セルIDごとの測定結果を示す測定情報を取得し、図示しない記憶部に保存する(ステップS35)。

0168

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202がハンドオーバすべきか否かを判断し、ハンドオーバすべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS36)。

0169

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を上位装置へ送信する(ステップS37)。

0170

次に、上位装置は、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Bへ当該ハンドオーバ要求を送信する(ステップS38)。

0171

次に、無線基地局装置101Bは、上位装置からハンドオーバ要求を受信して、上位装置へ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答を送信する(ステップS39)。

0172

次に、上位装置は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Aへハンドオーバ指示を送信する(ステップS40)。

0173

次に、無線基地局装置101Aは、上位装置からハンドオーバ指示を受信して、無線端末装置202へRRC(Radio Resource Control)コネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS41)。

0174

次に、無線基地局装置101Aは、上位装置へ自己の通信状態等を示す状態通知を送信する(ステップS42)。

0175

次に、上位装置は、無線基地局装置101Aから状態通知を受信して、無線基地局装置101Bへ無線端末装置202との通信内容等を示す状態通知を送信する(ステップS43)。

0176

また、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS44)。

0177

次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、上位装置へハンドオーバ完了通知を送信する(ステップS45)。

0178

次に、上位装置は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS46)。

0179

次に、無線基地局装置101Aは、上位装置から端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放し、上位装置へ端末情報解放完了通知を送信する(ステップS47)。

0180

[不適切なハンドオーバ動作の例]
図5は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)が生じた状況の一例を示す図である。

0181

図6は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。

0182

”Too Late HO”は、たとえば以下のような場合をいう。すなわち、ハンドオーバが始まる前、あるいはハンドオーバ処理の最中に、ハンドオーバ元の無線基地局装置について無線リンク断(RLF:Radio Link Failure)が発生し、かつハンドオーバ元の無線基地局装置以外の無線基地局装置に対する無線端末装置202の接続再確立が生じた場合である。

0183

”Too Late HO”の検出方法は、たとえば以下のようになる。すなわち、無線端末装置202が無線基地局装置101AについてRLFを起こした後に無線基地局装置101Bに対して無線リンクを再確立した場合、無線基地局装置101Bが無線基地局装置101Aに対してRLF通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Aは”Too Late HO”を検出する。

0184

ここでは、図5に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である場合を想定する。

0185

図5および図6を参照して、まず、無線端末装置202は、各無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定した受信電力の測定結果を示す測定結果通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS51)。

0186

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきか否かを判断する。無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS52)。

0187

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を、基地局間インタフェースであるX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS53)。

0188

次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で送信する(ステップS54)。

0189

ここで、ネットワーク側のハンドオーバの準備中、すなわち無線基地局装置101Aおよび101Bが上記のようなハンドオーバのためのメッセージの送受信を行っている間に、無線端末装置202が、セルCAの圏外、かつセルCBの内に移動する(ステップS55)。

0190

この無線端末装置202の移動により、無線基地局装置101Aから送信されるハンドオーバを指示するためのRRCコネクション再構成指示(ステップS56)が無線端末装置202に届かなくなり、RLFが発生してしまう(ステップS57)。

0191

次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、無線信号の受信電力の測定等によって周辺の無線基地局装置の探索を行ない、探索した無線基地局装置101Bに再接続するために、RRCコネクション再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)を送信する(ステップS58)。

0192

次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再確立要求を受信して、RRCコネクション再確立応答を無線端末装置202へ送信する(ステップS59)。これにより、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立される。

0193

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再確立完了通知(RRC Connection Reestablishment Complete)を送信する(ステップS60)。

0194

このRRCコネクション再確立完了通知は、たとえば”rlf-InfoAvailable”というパラメータを含む。無線端末装置202は、このパラメータを設定してRRCコネクション再確立完了通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Bは、当該無線端末装置202についてRLFの発生があったことを認識する。無線基地局装置101Bは、RLFの詳細な情報を取得するため、端末情報要求(UE Information Request)を無線端末装置202へ送信する(ステップS61)。

0195

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bから端末情報要求を受信して、RLFレポートを含む端末情報応答(UE Information Response)を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS62)。RLFレポートは、RLFの発生した無線基地局装置のPCI(Physical Cell ID)、RRCコネクション再確立の発生した無線基地局装置のPCIおよびECGI(E-UTRAN Cell Global Identifier)ならびに自己の無線端末装置202のC−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)等を含む。ここでは、RLF発生のPCIは無線基地局装置101AのIDであり、RRCコネクション再確立発生のPCIおよびECGIは無線基地局装置101BのIDであり、C−RNTIは無線基地局装置101Aが付与したIDである。

0196

次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202から受信したRLFレポートのPCIを参照することにより、無線基地局装置101AにおいてRLFが発生したことを認識する。そして、無線基地局装置101Bは、”Too Late HO”であることを通知するために、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知(RLF INDICATION)をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS63)。

0197

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したRLF通知のPCI、ECGIおよびC−RNTIを参照することにより、セルCBへの”Too Late HO”が発生したことを認識する(ステップS64)。

0198

次に、無線基地局装置101Aは、セルCBへの”Too Late HO”の発生が抑制されるように、ハンドオーバ動作の最適化処理を実行する(ステップS65)。

0199

図7および図8は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)が生じた状況の一例を示す図である。

0200

図7および図8を参照して、無線基地局装置101Bの形成するセルCBは、無線基地局装置101Bの設置エリアを含むセルCB1と、セルCA内に形成された、無線基地局装置101Bの設置エリアを含まないセルCB2とで構成される。

0201

図9は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。

0202

”Too Early HO”は、たとえば以下のような場合をいう。すなわち、無線端末装置202がハンドオーバ先の無線基地局装置に対する接続を成功した後、RLFが短時間で発生し、かつ、ハンドオーバ元の無線基地局装置に対して、当該無線端末装置202の接続再確立が生じた場合である。

0203

”Too Early HO”の検出方法は、たとえば以下のようになる。すなわち、ハンドオーバ先の無線基地局装置101Bは、RLFレポートをハンドオーバ元の無線基地局装置101Aから受信した場合において、当該受信タイミングからさかのぼって所定時間内に、当該無線端末装置202の自己へのハンドオーバの完了による端末情報開放指示を無線基地局装置101Aへ送信していたときに、”Too Early HO”である旨を無線基地局装置101Aに通知する。

0204

ここで、無線基地局装置101Bは、上記所定時間を計測するために、タイマを用いる。これにより、無線基地局装置101Bは、RLFレポートを受信した場合において、自己の”Too Late HO”によってRLFが発生したのか、無線基地局装置101Aの”Too Early HO”によってRLFが発生したのかを判別することができる。

0205

ここでは、図7に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、セルCB2内へ移動した場合(ステップS70)を想定する。

0206

図7図9を参照して、まず、無線端末装置202は、無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定した受信電力の測定結果を示す測定結果通知を無線基地局装置101A(Source eNB, Serving eNB)へ送信する(ステップS71)。

0207

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきか否かを判断する。無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS72)。

0208

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を、基地局間インタフェースであるX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS73)。

0209

次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で送信する(ステップS74)。

0210

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS75)。

0211

次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、RRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS76)。

0212

次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS77)。

0213

また、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するために、タイマをスタートさせる(ステップS78)。

0214

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放する(ステップS79)。

0215

以上により、無線端末装置202の無線基地局装置101Aから無線端末装置202Bへのハンドオーバが完了する(ステップS80)。

0216

ここで、無線端末装置202が、測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Bへ送信する前に、セルCBの圏外かつセルCAの圏内に移動する(ステップS81)。

0217

そうすると、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bと通信できなくなることから、RLFが発生してしまう(ステップS83)。

0218

次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、無線信号の受信電力の測定等によって周辺の無線基地局装置の探索を行ない、探索した無線基地局装置101Aに再接続するために、RRCコネクション再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)を送信する(ステップS84)。

0219

次に、無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放済みであり、保持していないことから、当該無線端末装置202からのRRCコネクション再確立要求を受け入れることができず(ステップS85)、RRCコネクション再確立拒絶を当該無線端末装置202へ送信する(ステップS86)。

0220

次に、無線端末装置202は、RRCコネクション再確立拒絶を無線基地局装置101Aから受信すると、無線基地局装置101Aと通常の接続手順をスタートさせる(ステップS87)。

0221

すなわち、まず、無線端末装置202は、RRCコネクション要求(RRC Connection Request)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS88)。

0222

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション要求を受信して、RRCコネクション情報(RRC Connection Setup)を無線端末装置202へ送信する(ステップS89)。

0223

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101AからRRCコネクション情報を受信して、RRCコネクション完了通知(RRC Connection Setup Complete)を送信する(ステップS90)。

0224

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション完了通知を受信して、セキュリティ情報(Security Mode Command)を無線端末装置202へ送信する(ステップS91)。

0225

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aからセキュリティ情報を受信して、セキュリティ完了通知(Security Mode Complete)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS92)。

0226

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS93)。

0227

次に、無線端末装置202および無線基地局装置101A間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101AへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS94)。

0228

ここで、RRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知は、たとえば”rlf-InfoAvailable”というパラメータを含む。無線端末装置202は、このパラメータを設定してRRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202についてRLFの発生があったことを認識する。無線基地局装置101Aは、RLFの詳細な情報を取得するため、端末情報要求(UE Information Request)を無線端末装置202へ送信する(ステップS95)。

0229

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aから端末情報要求を受信して、RLFレポートを含む端末情報応答(UE Information Response)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS96)。RLFレポートは、RLFの発生した無線基地局装置のPCI、RRCコネクション再確立の発生した無線基地局装置のPCIおよびECGIならびに自己の無線端末装置202のC−RNTIを含む。ここでは、RLF発生のPCIは無線基地局装置101BのIDであり、RRCコネクション再確立発生のPCIおよびECGIは無線基地局装置101AのIDであり、C−RNTIは無線基地局装置101Bが付与したIDである。

0230

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信したRLFレポートのPCIを参照することにより、無線基地局装置101BにおいてRLFが発生しことを認識し、セルCAへの”Too Late HO”が発生したと判断する(ステップS97)。

0231

次に、無線基地局装置101Aは、”Too Late HO”であることを通知するために、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知(RLF INDICATION)をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS98)。

0232

次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからRLF通知を受信すると、スタートさせておいたタイマを確認し、タイマが動作している場合、すなわちタイマをスタートさせてから所定時間経過していない場合には、セルCAへの”Too Late HO”ではなく、セルCBへの”Too Early HO”であると判断する。なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからRLF通知を受信したときにタイマが動作していない場合、すなわちタイマをスタートさせてから上記所定時間経過している場合には、セルCAへの”Too Late HO”であると判断する。

0233

無線基地局装置101Bは、セルCBへの”Too Early HO”であると判断すると(ステップS99)、ハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS100)。このハンドオーバレポートは、たとえば”Handover Report Type”というパラメータを含む。無線基地局装置101Bは、このパラメータを所定値に設定することにより、”Too Early HO”を無線基地局装置101Aに通知する。

0234

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから当該ハンドオーバレポートを受信して、セルCBへの”Too Early HO”が発生したことを認識し(ステップS101)、”Too Early HO”の発生が抑制されるように、ハンドオーバ動作の最適化処理を実行する(ステップS102)。

0235

図10は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)が生じた状況の一例を示す図である。
図11は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。

0236

”HO to Wrong Cell”は、たとえば以下のような場合をいう。すなわち、無線端末装置202がハンドオーバ先の無線基地局装置との接続に成功した後、短時間でRLFが発生し、かつハンドオーバ元およびハンドオーバ先の無線基地局装置以外の無線基地局装置に対する、無線端末装置202の接続再確立が生じた場合である。

0237

”HO to Wrong Cell”の検出方法は、たとえば以下のようになる。すなわち、ハンドオーバ先の無線基地局装置101Bは、RLFレポートをハンドオーバ元の無線基地局装置101A以外の無線基地局装置101Cから受信した場合において、当該受信タイミングからさかのぼって所定時間内に、当該無線端末装置202の自己へのハンドオーバの完了による端末情報開放指示を無線基地局装置101Aへ送信していたときに、”HO to Wrong Cell”である旨を無線基地局装置101Aに通知する。

0238

ここで、無線基地局装置101Bは、上記所定時間を計測するために、タイマを用いる。これにより、無線基地局装置101Bは、RLFレポートを受信した場合において、自己の”Too Late HO”によってRLFが発生したのか、無線基地局装置101Aの”HO to Wrong Cell”によってRLFが発生したのかを判別することができる。

0239

ここでは、図10に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、仮想セルCBVおよびセルCAの重複領域へ移動した場合(ステップS110)を想定する。仮想セルCBVは、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバを促進するために、パラメータであるオフセットOSTに従ってセルCBから拡大された仮想的なセルである。この場合、オフセットOSTは、無線基地局装置101Aの保持するパラメータである。

0240

図10および図11を参照して、まず、無線端末装置202は、無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定した受信電力の測定結果を示す測定結果通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS111)。

0241

次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきか否かを判断する。無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS112)。

0242

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を、基地局間インタフェースであるX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS113)。

0243

次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で送信する(ステップS114)。

0244

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS115)。

0245

次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、RRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS116)。

0246

次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS117)。

0247

また、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するために、タイマをスタートさせる(ステップS118)。

0248

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放する(ステップS119)。

0249

以上により、無線端末装置202の無線基地局装置101Aから無線端末装置202Bへのハンドオーバが完了する(ステップS120)。

0250

ここで、無線端末装置202が、測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Bへ送信する前に、セルCBの圏外、かつ仮想セルCBVおよびセルCCの圏内に移動する(ステップS121)。

0251

そうすると、無線端末装置202は、無線基地局装置101C(Other eNB)から送信される無線信号の干渉が大きく、無線基地局装置101Bと通信できなくなることから、RLFが発生してしまう(ステップS123)。

0252

次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、無線信号の受信電力の測定等によって周辺の無線基地局装置の探索を行なう。この場合、無線基地局装置101Cからの無線信号の受信電力が最大となることから、無線端末装置202は、探索した無線基地局装置101Cに再接続するために、RRCコネクション再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS124)。

0253

次に、無線基地局装置101Cは、当該無線端末装置202に関する情報(UE Context)を保持していないことから、当該無線端末装置202からのRRCコネクション再確立要求を受け入れることができず(ステップS125)、RRCコネクション再確立拒絶を当該無線端末装置202へ送信する(ステップS126)。

0254

次に、無線端末装置202は、RRCコネクション再確立拒絶を無線基地局装置101Cから受信して、無線基地局装置101Cと通常の接続手順をスタートさせる(ステップS127)。

0255

すなわち、まず、無線端末装置202は、RRCコネクション要求(RRC Connection Request)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS128)。

0256

次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202からRRCコネクション要求を受信して、RRCコネクション情報(RRC Connection Setup)を無線端末装置202へ送信する(ステップS129)。

0257

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101CからRRCコネクション情報を受信して、RRCコネクション完了通知(RRC Connection Setup Complete)を送信する(ステップS130)。

0258

次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202からRRCコネクション完了通知を受信して、セキュリティ情報(Security Mode Command)を無線端末装置202へ送信する(ステップS131)。

0259

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Cからセキュリティ情報を受信して、セキュリティ完了通知(Security Mode Complete)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS132)。

0260

次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS133)。

0261

次に、無線端末装置202および無線基地局装置101C間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101CへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS134)。

0262

ここで、RRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知は、たとえば”rlf-InfoAvailable”というパラメータを含む。無線端末装置202は、このパラメータを設定してRRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Cは、当該無線端末装置202についてRLFの発生があったことを認識する。無線基地局装置101Cは、RLFの詳細な情報を取得するため、端末情報要求(UE Information Request)を無線端末装置202へ送信する(ステップS135)。

0263

次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Cから端末情報要求を受信して、RLFレポートを含む端末情報応答(UE Information Response)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS136)。RLFレポートは、RLFの発生した無線基地局装置のPCI、RRCコネクション再確立の発生した無線基地局装置のPCIおよびECGIならびに自己の無線端末装置202のC−RNTIを含む。ここでは、RLF発生のPCIは無線基地局装置101BのIDであり、RRCコネクション再確立発生のPCIおよびECGIは無線基地局装置101CのIDであり、C−RNTIは無線基地局装置101Bが付与したIDである。

0264

次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202から受信したRLFレポートのPCIを参照することにより、無線基地局装置101BにおいてRLFが発生しことを認識し、セルCCへの”Too Late HO”が発生したと判断する(ステップS137)。

0265

次に、無線基地局装置101Cは、”Too Late HO”であることを通知するために、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知(RLF INDICATION)をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS138)。

0266

次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101CからRLF通知を受信すると、スタートさせておいたタイマを確認し、タイマが動作している場合、すなわちタイマをスタートさせてから所定時間経過していない場合には、セルCCへの”Too Late HO”ではないと判断し、さらに、無線基地局装置101A以外の無線基地局装置101CからRLF通知を受信したことから、セルCBへの”Too Early HO”ではなく、セルCBへの”HO to Wrong Cell”であると判断する。なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101CからRLF通知を受信したときにタイマが動作していない場合、すなわちタイマをスタートさせてから上記所定時間経過している場合には、セルCCへの”Too Late HO”であると判断する。

0267

無線基地局装置101Bは、セルCBへの”HO to Wrong Cell”であると判断すると(ステップS139)、ハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS140)。このハンドオーバレポートは、たとえば”Handover Report Type”というパラメータを含む。無線基地局装置101Bは、このパラメータを所定値に設定することにより、”HO to Wrong Cell”を無線基地局装置101Aに通知する。

0268

次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから当該ハンドオーバレポートを受信して、セルCBへの”HO to Wrong Cell”が発生したことを認識し(ステップS141)、”HO to Wrong Cell”の発生が抑制されるように、ハンドオーバ動作の最適化処理を実行する(ステップS142)。

0269

以上のような”Too Late HO”、”Too Early HO”および”HO to Wrong Cell”の他に、不適切なハンドオーバ動作として”Ping Pong HO”がある。

0270

これは、ある無線端末装置について、2つの無線基地局装置が互いに他の無線基地局装置へのハンドオーバを判断する場合である。この”Ping Pong HO”が発生すると、無線端末装置および無線基地局装置間の接続が切断されることはないが、当該無線端末装置についてはハンドオーバ動作のための処理が繰り返され、通話およびデータ通信を行なうことができなくなり、また、上位ネットワーク側の負荷が増大してしまう。

0271

[ハンドオーバ動作の制御パラメータ
図12は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、無線端末装置の受信品質のシミュレーション結果を示す図である。

0272

図12は、無線端末装置202が、時速30kmでピコ基地局付近を通過し、マクロ基地局付近を通過するまでの100秒間における無線端末装置202のRSSI(Received Signal Strength Indication)を示している。

0273

図12において、グラフG1およびG3は、マクロ基地局から送信される無線信号のRSSIを示し、グラフG2およびG4は、ピコ基地局から送信される無線信号のRSSIを示している。また、グラフG1およびG2は、シャドウィング、すなわち無線端末装置202および他の物体間の相対的な位置変化に起因する、当該無線端末装置202における無線信号の受信電力の時間的な変化を考慮したシミュレーション結果であり、グラフG3およびG4は、シャドウィングを考慮しないシミュレーション結果である。

0274

図12を参照して、無線端末装置202のピコ基地局からマクロ基地局へのハンドオーバの理想位置は、グラフの交点付近すなわち移動時間が約17秒となる位置である。しかしながら、実際には、無線端末装置202の未来の通信環境を無線通信システムにおいて把握することは困難であるため、各種測定結果等に基づいてハンドオーバ動作のタイミングを調整することにより、ハンドオーバ動作の最適化を図ることが重要である。

0275

また、移動時間が15秒から20秒の期間では、各無線基地局装置からの無線信号の強弱入り組んでいるため、たとえば”Too Early HO”または”Ping Pong HO”が発生しやすくなる。また、移動時間が20秒となるタイミング付近では、ピコ基地局からの無線信号の受信電力が急に小さくなり、マクロ基地局からの無線信号の受信電力が急に大きくなり、SINR(Signal to Interference-plus-Noise Ratio)が急激に悪化するため、”Too Late HO”が発生しやすくなる。

0276

ここで、3GPPで規定されたハンドオーバの最適化を図るMRO(Mobility Robustness Optimization)の評価関数をY=MRO(X)とすると、Yは、たとえば”Too Late HO”の発生頻度、”Too Early HO”の発生頻度、”HO to Wrong Cell”の発生頻度、”Ping Pong HO”等の不必要なハンドオーバの発生頻度、またはRRCコネクション情報を送信した直後すなわち無線端末装置202が無線基地局装置に接続された直後のハンドオーバの発生頻度である。

0277

また、たとえば、Xは、電力測定処理(Measurement)用のパラメータであり、ヒステリシスHS:0dB〜+15dB、TTT(Time to Trigger):0ms〜5120ms、またはオフセットOST(Cell Individual Offset):−24dB〜+24dBである。あるいは、Xは、セル再選択処理用のパラメータである。

0278

たとえば、ヒステリシスHSおよびTTTは後述するイベントごとに設定可能であり、オフセットOSTはサービング基地局の形成するサービングセル、および周辺セルごとに設定可能であり、後述するギャップMGおよびフィルタリング係数αはサービングセルごとに設定可能である。

0279

ここでは、無線基地局装置は、無線端末装置202の上り送信負荷を軽減するために、測定結果通知(Measurement Report)を受信するとハンドオーバの判断を行なうものとする。すなわち、測定結果通知の送信タイミングとハンドオーバのタイミングとが対応するものとする。

0280

以下、測定結果通知を送信する各種イベントと電力測定処理のパラメータとの関係について説明する。

0281

図13は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA1を示す図である。図13において、横軸は時間であり、縦軸は無線端末装置202における無線信号の受信電力またはSINRであり、SVCはサービングセルの受信電力またはSINRすなわちサービング基地局が送信する無線信号の受信電力またはSINRである。

0282

図13を参照して、イベントA1では、閾値Thに対して正負の方向にヒステリシスHSが設定される。

0283

無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th+HS)よりも大きくなると、レポートオン状態遷移する(タイミングT1)。

0284

そして、無線端末装置202は、受信電力またはSINRが(Th−HS)よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT1からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT2)。

0285

次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT2からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT3)。

0286

次に、無線端末装置202は、タイミングT3からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT4)。

0287

ここで、無線端末装置202は、レポートオン状態およびレポートオフ状態間の遷移とは無関係に、たとえば周期的に電力測定処理を行なっており、直近の測定結果を測定結果通知として送信する。また、たとえば、無線端末装置202は、受信電力およびSINRの各々について独立にレポートオン状態およびレポートオフ状態間の遷移を行なう。すなわち、無線端末装置202は、受信電力およびSINRの一方について条件を満たせば、測定結果通知を送信する。

0288

図14は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA2を示す図である。図の見方図13と同様である。

0289

図14を参照して、イベントA2では、閾値Thに対して正負の方向にヒステリシスHSが設定される。

0290

無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th−HS)よりも小さくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT11)。

0291

そして、無線端末装置202は、受信電力またはSINRが(Th+HS)よりも小さい、という条件が満たされた状態でタイミングT11からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT12)。

0292

次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT12からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT13)。

0293

次に、無線端末装置202は、タイミングT13からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT14)。

0294

図15は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA3を示す図である。図15において、横軸は時間であり、縦軸は無線端末装置202における無線信号の受信電力またはSINRであり、SVCはサービングセルの受信電力またはSINRであり、NBCは周辺セルの受信電力またはSINRすなわち周辺基地局が送信する無線信号の受信電力またはSINRである。

0295

図15を参照して、イベントA3では、サービングセルの受信電力またはSINRに対してオフセットOST1が正方向に設定されており、さらに、正負の方向にヒステリシスHSが設定される。また、周辺セルの受信電力またはSINRに対してオフセットOST2が正方向に設定される。

0296

無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST2}が{(サービングセルの受信電力またはSINR)+OST1+HS}よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT21)。

0297

そして、無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST2}が{(サービングセルの受信電力またはSINR)+OST1−HS}よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT21からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT22)。

0298

次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT22からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT23)。

0299

次に、無線端末装置202は、タイミングT23からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT24)。

0300

図16は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA4を示す図である。図の見方は図15と同様である。

0301

図16を参照して、イベントA4では、周辺セルの受信電力またはSINRに対してオフセットOSTが正方向に設定されており、閾値Thに対して正負の方向にヒステリシスHSが設定される。

0302

無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th+HS)よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT31)。

0303

そして、無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th−HS)よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT31からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT32)。

0304

次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT32からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT33)。

0305

次に、無線端末装置202は、タイミングT33からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT34)。

0306

図17は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA5を示す図である。図の見方は図15と同様である。

0307

図17を参照して、イベントA5では、周辺セルの受信電力またはSINRに対してオフセットOSTが正方向に設定されており、閾値Th1に対して正負の方向にヒステリシスHS1が設定されており、閾値Th2に対して正負の方向にヒステリシスHS2が設定される。

0308

無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th1−HS1)よりも小さくなり、かつ{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th2+HS2)よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT41)。

0309

そして、無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th1+HS1)よりも小さく、かつ{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th2−HS2)よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT41からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT42)。

0310

次に、無線端末装置202は、タイミングT42からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT43)。

0311

以上のように、イベントA1〜A5で説明したパラメータ、すなわちヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOSTを調整すれば、無線端末装置202のハンドオーバ動作のタイミングを制御することが可能である。

0312

図18は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、ヒステリシスHSの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。図18は、イベントA3の場合を示す。

0313

図18を参照して、ヒステリシスHSをゼロに設定した場合には、タイミングT51においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT53において測定結果通知が送信され、タイミングT55においてレポートオフ状態へ遷移する。

0314

これに対して、ヒステリシスHSをゼロより大きく設定した場合には、タイミングT51より後のタイミングT52においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT53より後のタイミングT54において測定結果通知が送信され、タイミングT55より後のタイミングT56においてレポートオフ状態へ遷移する。

0315

すなわち、ヒステリシスHSを大きくすると、測定結果通知の送信タイミングすなわちハンドオーバ動作のタイミングを遅くすることができる。

0316

図19は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、TTTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。図19は、イベントA3の場合を示す。

0317

図19を参照して、TTTを小さく設定した場合には、タイミングT62において測定結果通知が送信される。

0318

これに対して、TTTを大きく設定した場合には、タイミングT61より後のタイミングT63において測定結果通知が送信される。

0319

すなわち、TTTを大きくすると、測定結果通知の送信タイミングすなわちハンドオーバ動作のタイミングを遅くすることができる。

0320

図20は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、オフセットOSTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。図20は、イベントA3の場合を示す。

0321

図20を参照して、オフセットOSTをゼロに設定した場合には、タイミングT71においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT73において測定結果通知が送信され、タイミングT76においてレポートオフ状態へ遷移する。

0322

これに対して、オフセットOSTをゼロより小さく設定した場合には、タイミングT71より後のタイミングT72においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT73より後のタイミングT74において測定結果通知が送信され、タイミングT76より前のタイミングT75においてレポートオフ状態へ遷移する。

0323

すなわち、オフセットOSTを小さくすると、測定結果通知の送信タイミングすなわちハンドオーバ動作のタイミングを遅くすることができる。

0324

以上のように、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくすることにより、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなる。すなわち、無線端末装置202がサービング基地局に接続される時間が長くなることから、”Too Early HO”、”HO to Wrong Cell”および”Ping Pong HO”の発生頻度が減り、”Too Late HO”の発生頻度が増えることになる。

0325

ここで、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOSTを調整する効果の違いについて考察する。

0326

いずれのパラメータを調整しても、ハンドオーバのタイミングを調整することができるが、これらの効果は、干渉を含む地形、および無線端末装置の移動速度等によって異なる。

0327

ヒステリシスHSおよびオフセットOSTを調整することは、セルを仮想的に大きくしたり小さくしたりして、ハンドオーバの行なわれる位置を調整することに相当する。たとえば、サービングセルのヒステリシスHSを大きくすることにより、無線信号の受信電力を大きく見せて、他セルへのハンドオーバが行なわれにくくする。また、周辺セルのオフセットOSTを負の値に設定することにより、周辺セルからの無線信号の受信電力を小さく見せて、他セルへのハンドオーバが行なわれにくくする。

0328

また、ヒステリシスHSおよびオフセットOSTは、無線端末装置の移動速度による影響を受けにくいパラメータである。

0329

図21は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおける、各位置の無線信号の受信電力の一例を示す図である。

0330

図21を参照して、受信電力が極大値となる位置P1,P3,P5では、ヒステリシスHSを調整することにより、ハンドオーバ動作のタイミングを調整することが好ましい。また、受信電力が極小値となる位置P2,P4,P6では、オフセットOSTを調整することにより、ハンドオーバ動作のタイミングを調整することが好ましい。

0331

一方、TTTは、ハンドオーバ動作のタイミングを時間領域で遅らせることが可能なパラメータである。TTTを調整する場合には、ハンドオーバ動作のタイミングが電波環境および地形に依存しない代わりに、ハンドオーバの行なわれる位置が無線端末装置202の移動速度によって大きく変わることになる。たとえば、TTTを大きく設定しすぎると、高速で移動する無線端末装置では、周囲の電波環境の変化が大きいため、ハンドオーバの失敗が生じやすくなる。

0332

図22は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、ハンドオーバ動作のタイミングを制御するためのパラメータの他の例を説明するための図である。

0333

図22を参照して、無線端末装置202は、たとえばギャップMGの時間間隔で、無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定する。

0334

ギャップMGを大きくする場合には、より過去の受信電力がハンドオーバの判断に用いられることになるため、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなる。一方、ギャップMGを小さくする場合には、より最近の受信電力がハンドオーバの判断に用いられることになるため、ハンドオーバ動作のタイミングが早くなる。

0335

ギャップMGを小さくすることにより、より最近の受信電力に基づいた適切なハンドオーバを行なうことが可能となる。一方、ギャップMGを大きくすることにより、無線端末装置202の処理負荷を低減することができる。

0336

また、無線端末装置202は、たとえば、時刻(t−1)において測定した受信電力M(t−1)、時刻(t−1)より後の時刻tにおいて測定した受信電力M(t)およびフィルタリング係数αから、以下の式で表される受信電力MR(t)を算出する。
MR(t)=α×M(t−1)+(1−α)×M(t)

0337

無線端末装置202は、受信電力MR(t)を示す測定結果通知を無線基地局装置へ送信する。

0338

フィルタリング係数αを大きくする場合には、より過去の受信電力が測定結果通知に反映されることになるため、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなる。一方、フィルタリング係数αを小さくする場合には、より最近の受信電力が測定結果通知に反映されることになるため、ハンドオーバ動作のタイミングが早くなる。

0339

ここで、無線基地局装置から無線端末装置202へ送信される測定開始要求(Measurement Configuration)およびRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)には、たとえば、周辺セルごとにオフセットOSTが設定され、イベントA1〜A5のうちの少なくとも1つが設定され、設定イベントに対応するヒステリシスHSおよびTTTが設定される。また、測定開始要求には、サービングセルごとにギャップMGおよびフィルタリング係数αが設定される。

0340

[接続確立状態における無線端末装置の移動状態の検出処理]
図23は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、接続確立状態の無線端末装置が移動状態の検出処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。

0341

無線端末装置202は、たとえば無線基地局装置101へのハンドオーバ動作を行った後、ハンドオーバ動作において無線基地局装置101から受信したRRCコネクション再構成指示に含まれる移動状態パラメータ(MobilityStateParameters)に基づいて、自己の移動状態の推定処理を行うことが可能である。

0342

そして、無線端末装置202は、自己の移動状態の推定処理の結果に基づいて、自己の移動状態を通常移動状態(Normal-mobility State)、高速移動状態(High-mobility State)または中速移動状態(Medium-mobility State)に設定する。

0343

図23を参照して、まず、無線端末装置202は、ハンドオーバ動作の実行回数をカウントする期間を計測するためにタイマを用いる。無線端末装置202は、タイマの計測時間を移動状態パラメータにおけるt-Evaluationに設定し、当該タイマを始動させる(ステップS202)。

0344

次に、無線端末装置202は、タイマを始動させてからタイマが満了するまでの間、ハンドオーバ動作の実行回数をカウントする(ステップS204)。

0345

次に、無線端末装置202は、カウントしたハンドオーバ動作の実行回数が移動状態パラメータに含まれるn-CellChangeHigh以上となる場合(ステップS206でYES)、自己の移動状態を高速移動状態に設定する(ステップS208)。

0346

一方、無線端末装置202は、カウントしたハンドオーバ動作の実行回数が上記n-CellChangeHigh未満であり(ステップS206でNO)、かつ移動状態パラメータに含まれるn-CellChangeMedium以上となる場合(ステップS210でYES)、自己の移動状態を中速移動状態に設定する(ステップS212)。

0347

一方、無線端末装置202は、カウントしたハンドオーバ動作の実行回数が上記n-CellChangeMedium未満となる場合(ステップS210でNO)、タイマが満了しているか否かを確認する(ステップS214)。

0348

無線端末装置202は、タイマが満了していない場合、すなわちタイマを始動させてからt-Evaluationに相当する時間が経過していない場合(ステップS214でNO)、引き続きハンドオーバ動作の実行回数をカウントする(ステップS204)。

0349

一方、無線端末装置202は、タイマが満了していた場合、すなわちタイマを始動させてからt-Evaluationに相当する時間が経過した場合(ステップS214でYES)、自己の移動状態を通常移動状態に設定する(ステップS216)。

0350

以上の動作により、無線端末装置202が、接続確立状態において、たとえばt-Evaluationにより示される所定時間内におけるハンドオーバ動作の実行回数に基づいて、自己の移動状態を推定する。

0351

[アイドル状態における無線端末装置の移動状態の検出処理]
図24は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、アイドル状態の無線端末装置が移動状態の検出処理を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。

0352

無線端末装置202は、たとえば無線基地局装置101から受信したRRCコネクション再構成指示に含まれる移動状態パラメータに基づいて、自己の移動状態の推定処理を行うことが可能である。

0353

そして、無線端末装置202は、自己の移動状態の推定処理の結果に基づいて、自己の移動状態を通常移動状態(Normal-mobility State)、高速移動状態(High-mobility State)または中速移動状態(Medium-mobility State)に設定する。

0354

図24を参照して、まず、無線端末装置202は、セル再選択動作の実行回数をカウントする期間を測定するためにタイマを用いる。無線端末装置202は、タイマの計測時間を移動状態パラメータにおけるt-Evaluationに設定し、当該タイマを始動させる(ステップS242)。

0355

次に、無線端末装置202は、タイマを始動させてからタイマが満了するまでの間、セル再選択動作の実行回数をカウントする(ステップS244)。

0356

次に、無線端末装置202は、カウントしたセル再選択動作の実行回数が移動状態パラメータに含まれるn-CellChangeHigh以上となる場合(ステップS246でYES)、自己の移動状態を高速移動状態に設定する(ステップS248)。

0357

一方、無線端末装置202は、カウントしたセル再選択動作の実行回数が上記n-CellChangeHigh未満であり(ステップS246でNO)、かつ移動状態パラメータに含まれるn-CellChangeMedium以上となる場合(ステップS250でYES)、自己の移動状態を中速移動状態に設定する(ステップS252)。

0358

一方、無線端末装置202は、カウントしたセル再選択動作の実行回数が上記n-CellChangeMedium未満となる場合(ステップS250でNO)、タイマが満了しているか否かを確認する(ステップS254)。

0359

無線端末装置202は、タイマが満了していない場合、すなわちタイマを始動させてからt-Evaluationに相当する時間が経過していない場合(ステップS254でNO)、引き続きセル再選択動作の実行回数をカウントする(ステップS244)。

0360

一方、無線端末装置202は、タイマが満了していた場合、すなわちタイマを始動させてからt-Evaluationに相当する時間が経過した場合(ステップS254でYES)、自己の移動状態を通常移動状態に設定する(ステップS256)。

0361

以上の動作により、無線端末装置202は、アイドル状態において、たとえばt-Evaluationにより示される所定時間内におけるセル再選択動作の実行回数に基づいて、自己の移動状態を推定する。

0362

[検出した移動状態に応じたハンドオーバ動作のタイミング調整]
図25は、本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、接続確立状態の無線端末装置がハンドオーバ動作のタイミング調整を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。

0363

無線端末装置202は、接続確立状態において、推定した自己の移動状態に基づいて、ハンドオーバ動作のタイミング調整を行うことが可能である。

0364

図25に示す動作は、たとえば無線基地局装置101によって無線端末装置202にイベントA3が設定された状態において、当該無線端末装置202がイベントA3におけるレポートオン状態へ遷移したときに起動される。

0365

図25を参照して、まず、無線端末装置202は、自己の移動状態が高速移動状態である場合(ステップS282でYES)、自己が保持するTTTにスケール因子であるsf-Highを乗ずる(ステップS284)。

0366

一方、無線端末装置202は、自己の移動状態が高速移動状態でなく(ステップS282でNO)、中速移動状態である場合(ステップS286でYES)、自己が保持するTTTにスケール因子であるsf-Mediumを乗ずる(ステップS288)。

0367

また、無線端末装置202は、自己の移動状態が中速移動状態でない場合(ステップS286でNO)、自己が保持するTTTに対して何もしない(ステップS290)。

0368

以上の動作により、無線端末装置202は、TTTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング調整を行う。

0369

無線端末装置202は、レポートオン状態へ遷移した後、たとえば無線基地局装置101Bから送信される無線信号の受信電力がサービング基地局である無線基地局装置101Aから送信される無線信号の受信電力より大きい状態がTTTに相当する時間継続すると、測定した受信電力を示す測定結果通知をサービング基地局へ送信する。

0370

また、無線端末装置202は、上記ステップS284において、自己が保持するTTTにスケール因子であるsf-Highを乗ずる。sf-Highは、たとえば0.25、0.50、0.75または1.00の値をとり、無線基地局装置101から予め通知されている。たとえば、0.25、0.50または0.75の値に設定されたsf-Highを乗じたTTTは、乗じる前のTTTより小さくなる。

0371

また、無線端末装置202は、上記ステップS288において、自己が保持するTTTにスケール因子であるsf-Mediumを乗ずる。sf-Mediumは、たとえば0.25、0.50、0.75または1.00の値をとり、無線基地局装置101から予め通知されている。たとえば、0.25、0.50または0.75の値に設定されたsf-Mediumを乗じたTTTは、乗じる前のTTTより小さくなる。

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