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図面 (8)

課題

複合的な加熱手段による加熱を可能とし、かつコンパクトな構造とすることのできる加熱装置を提供する。

解決手段

被加熱物載置領域28と対向して設けられる誘導加熱コイル16と、被加熱物載置領域28と誘導加熱コイル16との間に設けられたグラファイト18と、誘導加熱コイル16による磁束到達領域に配置され、被加熱物載置領域28に熱風噴出させる熱風生成手段20と、を備えたことを特徴とする。このような構成の加熱装置10において熱風生成手段20は、互いに間隙をあけて配置された複数のグラファイト板22により構成された送風路から成るようにすると良い。

概要

背景

被加熱物加熱方法としては、熱交換を利用した熱風加熱放射加熱の他、被加熱物を直接加熱する誘導加熱による方法が知られている。

熱風加熱を用いた加熱装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。特許文献1に開示されている熱風加熱装置は、円筒状の熱風室とその外周に配置された加熱室とを主体として構成されている。加熱室には、熱風室を中心として、被加熱物を載置する放射状に配置されている。そして、熱風室から加熱室への熱風の流入は、各棚に載置された被加熱物の上方まで延設されたダクトを介して成される。このような構成とすることで、各被加熱物に吹き付けられる熱風は、熱風室から直接被加熱物に当てられることとなる。このため、各被加熱物の温度の均等化を図ることができるとされている。

放射加熱を用いた加熱装置としては、例えば特許文献2に開示されているようなものが知られている。特許文献2に開示されている放射加熱装置は、燃焼室と、放射加熱箱とを主体として構成されており、燃焼室から生じた熱を放射加熱箱内壁面で吸収し、外壁面から放射することで、外壁面側に配置された被加熱物を均等加熱するということを目的とした装置である。特許文献2に開示されている放射加熱装置では、燃焼室に配置する熱源として、管状火炎バーナを配置する構成としている。これにより、放射加熱箱内に生ずる火炎が放射状に広がり、放射加熱箱の内壁加熱面への直接加熱領域を広げることができ、内壁面の過加熱を防ぎ、かつ広範囲での均等加熱を可能にすることができるとされている。

誘導加熱を用いた加熱装置としては、例えば特許文献3に開示されているようなものが知られている。特許文献に開示されている誘導加熱装置は、鍛造加工用ビレットを加熱するための装置であり、被加熱物であるビレットを移動させるためのレールと、レールを含むビレットを囲繞する誘導加熱コイルとを主体として構成されている。特許文献3に開示されている誘導加熱装置では、ビレットを移動させるレールに沿ってソレノイド状の誘導加熱コイルを複数配置している。そして、隣接する誘導加熱コイル同士で、コイルの巻き方向と電流の流れ方向を逆向きとすることを特徴としている。このような構成によれば、密着して連続的に送り出されるビレット間に生ずる軸電流の発生を抑制することができ、ビレット間の溶着を防止することができるとされている。

概要

複合的な加熱手段による加熱を可能とし、かつコンパクトな構造とすることのできる加熱装置を提供する。被加熱物載置領域28と対向して設けられる誘導加熱コイル16と、被加熱物載置領域28と誘導加熱コイル16との間に設けられたグラファイト18と、誘導加熱コイル16による磁束到達領域に配置され、被加熱物載置領域28に熱風を噴出させる熱風生成手段20と、を備えたことを特徴とする。このような構成の加熱装置10において熱風生成手段20は、互いに間隙をあけて配置された複数のグラファイト板22により構成された送風路から成るようにすると良い。

目的

特許文献2に開示されている放射加熱装置は、燃焼室と、放射加熱箱とを主体として構成されており、燃焼室から生じた熱を放射加熱箱内壁面で吸収し、外壁面から放射することで、外壁面側に配置された被加熱物を均等加熱するということを目的とした

効果

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請求項1

被加熱物載置領域と対向して設けられる誘導加熱コイルと、前記被加熱物載置領域と前記誘導加熱コイルとの間に設けられた被誘導加熱部材と、前記誘導加熱コイルによる磁束到達領域に配置され、前記被加熱物載置領域に熱風噴出させる熱風生成手段と、前記被誘導加熱部材の温度と、前記熱風生成手段により生成される熱風の温度を所望温度に一致させる制御手段と、を備えたことを特徴とする加熱装置

請求項2

前記熱風生成手段は、互いに間隙をあけて配置された複数の被誘導加熱板により構成された送風路から成ることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。

請求項3

前記被誘導加熱板には、長手方向におけるいずれか一方の端部近傍貫通孔が設けられ、隣接配置される被誘導加熱板は、前記貫通孔配置側端部が逆転するように配置することを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。

請求項4

前記被誘導加熱板間の隙間は、被誘導加熱リングを挟持することにより構成することを特徴とする請求項2または3に記載の加熱装置。

請求項5

前記誘導加熱コイルは、少なくとも前記被誘導加熱部材と、前記被誘導加熱板および前記被誘導加熱リングにより構成された熱風生成手段とを個別に加熱可能に分割されていることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。

請求項6

前記誘導加熱コイルは、内部に冷媒挿通可能な筒状体から構成したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の加熱装置。

技術分野

0001

本発明は、熱容量の異なる部位を有する被加熱物を急速に均等加熱する場合に好適な加熱装置に関する。

背景技術

0002

被加熱物の加熱方法としては、熱交換を利用した熱風加熱放射加熱の他、被加熱物を直接加熱する誘導加熱による方法が知られている。

0003

熱風加熱を用いた加熱装置としては、例えば特許文献1に開示されているようなものが知られている。特許文献1に開示されている熱風加熱装置は、円筒状の熱風室とその外周に配置された加熱室とを主体として構成されている。加熱室には、熱風室を中心として、被加熱物を載置する放射状に配置されている。そして、熱風室から加熱室への熱風の流入は、各棚に載置された被加熱物の上方まで延設されたダクトを介して成される。このような構成とすることで、各被加熱物に吹き付けられる熱風は、熱風室から直接被加熱物に当てられることとなる。このため、各被加熱物の温度の均等化を図ることができるとされている。

0004

放射加熱を用いた加熱装置としては、例えば特許文献2に開示されているようなものが知られている。特許文献2に開示されている放射加熱装置は、燃焼室と、放射加熱箱とを主体として構成されており、燃焼室から生じた熱を放射加熱箱内壁面で吸収し、外壁面から放射することで、外壁面側に配置された被加熱物を均等加熱するということを目的とした装置である。特許文献2に開示されている放射加熱装置では、燃焼室に配置する熱源として、管状火炎バーナを配置する構成としている。これにより、放射加熱箱内に生ずる火炎が放射状に広がり、放射加熱箱の内壁加熱面への直接加熱領域を広げることができ、内壁面の過加熱を防ぎ、かつ広範囲での均等加熱を可能にすることができるとされている。

0005

誘導加熱を用いた加熱装置としては、例えば特許文献3に開示されているようなものが知られている。特許文献に開示されている誘導加熱装置は、鍛造加工用ビレットを加熱するための装置であり、被加熱物であるビレットを移動させるためのレールと、レールを含むビレットを囲繞する誘導加熱コイルとを主体として構成されている。特許文献3に開示されている誘導加熱装置では、ビレットを移動させるレールに沿ってソレノイド状の誘導加熱コイルを複数配置している。そして、隣接する誘導加熱コイル同士で、コイルの巻き方向と電流の流れ方向を逆向きとすることを特徴としている。このような構成によれば、密着して連続的に送り出されるビレット間に生ずる軸電流の発生を抑制することができ、ビレット間の溶着を防止することができるとされている。

先行技術

0006

特開2011−7471号公報
特開2008−209112号公報
特開2008−66039号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記特許文献に開示されているような各加熱装置は、それぞれ個々の問題を解決することには有用であると考えられる。しかし、各加熱装置における加熱対象物(被加熱物)を参照すると明らかなように、各加熱方式にはそれぞれ得手不得手があり、かつ被加熱物は、いずれも単純形状であることが原則とされている。

0008

例えば熱風加熱や放射加熱は、加熱温度の均等化には有利であるが、熱容量の大きな被加熱物の加熱には適していない。一方、誘導加熱による直接加熱は、高温域への急速加熱や、比較的熱容量の大きい被加熱物の加熱には適しているが、放電の可能性が高くなる薄物積層加熱等には適していない。

0009

このような実状から、被加熱物を複合的な加熱手段で加熱することとすれば、各加熱手段の欠点を補うことが可能となるということが考えられる。しかし、複合加熱を行う加熱装置では、加熱源を複数持つことが前提となるため、装置の大型化や、製造コストの高騰といった問題が懸念される。

0010

そこで本発明では、複合加熱を可能とし、かつコンパクトな構造とすることのできる加熱装置を提供すること目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記目的を達成するための本発明に係る加熱装置は、被加熱物載置領域と対向して設けられる誘導加熱コイルと、前記被加熱物載置領域と前記誘導加熱コイルとの間に設けられた被誘導加熱部材と、前記誘導加熱コイルによる磁束到達領域に配置され、前記被加熱物載置領域に熱風を噴出させる熱風生成手段と、前記被誘導加熱部材の温度と、前記熱風生成手段により生成される熱風の温度を所望温度に一致させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。

0012

また、上記のような特徴を有する加熱装置において前記熱風生成手段は、互いに間隙をあけて配置された複数の被誘導加熱板により構成された送風路から成る構成とすることができる。
このような構成とすることにより、送風路に供給された気体を熱風に変換することができる。また、気体の昇温は、誘導加熱された被誘導加熱板との熱交換により成されるため、送風路に配置する被誘導加熱板の枚数によって、加熱温度の調整を行うことも可能となる。

0013

また、上記のような特徴を有する加熱装置において前記被誘導加熱板には、長手方向におけるいずれか一方の端部近傍貫通孔が設けられ、隣接配置される被誘導加熱板は、前記貫通孔配置側端部が逆転するように配置される構成とすると良い。
このような構成とすることにより、気体が通過する送風路は、篭折り状となる。このため、被誘導加熱板の枚数を少なくした場合であっても、送風路の全長を長くすることができる。よって、加熱装置の小型化に寄与することができる。

0014

また、上記のような特徴を有する加熱装置において前記被誘導加熱板間の隙間は、被誘導加熱リングを挟持することにより構成することが望ましい。
このような構成とすることにより、被誘導加熱板との間だけでなく、被誘導加熱リングと気体との間でも熱交換が成されることとなり、気体を所望温度まで昇温させるための送風路の短縮化を図ることができる。よって、加熱装置の小型化に寄与することができる。

0015

さらに、上記のような特徴を有する加熱装置において前記誘導加熱コイルは、少なくとも前記被誘導加熱部材と、前記被誘導加熱板および前記被誘導加熱リングにより構成された熱風生成手段とを個別に加熱可能に分割されているようにすると良い。
このような構成とすることによれば、放射加熱による加熱温度と、熱風加熱による熱風の温度を個別に制御することが可能となる。このため、被加熱物をより高精度に均等加熱することが可能となる。

発明の効果

0016

上記のような特徴を有する加熱装置によれば、放射加熱と熱風加熱による複合的な手段による被加熱物の加熱が可能となる。また、熱風加熱手段を誘導加熱コイルの磁束到達領域内に配置することから、コンパクトな構造とすることもできる。さらに、被加熱物を安定して、所望温度で加熱することが可能となる。

図面の簡単な説明

0017

実施形態に係る加熱装置の正面断面図2におけるB−B断面)を示す図である。
図1におけるA−A断面を示す図である。
グラファイト板の構成の一例を示す図である。
貫通孔の配置形態が異なるグラファイト板の構成を示す図である。
噴出口としての貫通孔を備えたグラファイト板の構成を示す図である。
誘導加熱コイルを複数分割し、個別に電力制御可能な形態とする場合の例を示す図である。
熱容量の小さな部位と熱容量の大きな部位を含む被加熱物を加熱する際の作用を説明するための図である。

実施例

0018

以下、本発明の加熱装置に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態に係る加熱装置10は図1図2に示すように、誘導加熱コイル16と、グラファイト18と、熱風生成手段20とを基本として構成される。なお、図1は、加熱装置における正面断面(図2におけるB−B断面)を示す図であり、図2は、図1におけるA−A断面を示す図である。

0019

本実施形態では、被加熱物載置領域28に載置される被加熱物50として、半導体ウェハを例に挙げて説明する。
誘導加熱コイル16は、被加熱物載置領域28と対向するように配置される。本実施形態では、被加熱物50を周囲全面から加熱するために、誘導加熱コイル16は、被加熱物50を囲繞するように配置した。誘導加熱コイル16の具体的な配置形態としては図2に示すように、巻回面長円形状としたソレノイド状としている。このような配置形態とすることで、偏平形状の被加熱物50である半導体ウェハの外周面と誘導加熱コイル16との距離を略等しくすることができる。なお、本実施形態に係る加熱装置10では、詳細を後述する熱風生成手段20についても誘導加熱する構成を採る。このため、誘導加熱コイル16は、加熱炉12の内部全域に亙って配置されている。

0020

ここで、誘導加熱コイル16には、図示しない電源が接続されており、誘導加熱コイル16に対する電力の供給を可能としている。電力の供給は、図示しない制御手段により成される。制御手段は、詳細を後述するグラファイト18や、熱風生成手段20を構成するグラファイト板22、グラファイトリング23、および熱風生成手段20により生成される熱風の温度を検出し、この温度が所望する温度に近づくように(所望する温度と一致するように)、供給電力多寡を定める。

0021

グラファイト18は、放射加熱用の被誘導加熱部材であり、被加熱物載置領域28と誘導加熱コイル16との間に配置される。グラファイト18も、上記誘導加熱コイル16と同様に、被加熱物載置領域28を囲繞するように配置されている。本実施形態では、主に被加熱物50を覆うように、断面形状を長円状とする筒状のグラファイト18を採用することとしている。なお、グラファイト18の各部位と上述した誘導加熱コイル16との距離は、いずれの箇所においても等しくなるようにすると良い。これにより、誘導加熱により加熱されるグラファイト18を均等加熱することが可能となるからである。

0022

熱風生成手段20は、筒状に形成されたグラファイト18の開口端部に、被加熱物載置領域28を挟み込むように配置される。これにより、グラファイト18、および熱風生成手段20により封止された被加熱物載置領域28に熱風を導入することが可能となる。

0023

本実施形態に係る熱風生成手段20は、外部から供給される気体を加熱する送風路を基本として構成される。なお、気体を供給する送風手段は、特に限定されるものでは無い。例えば、被加熱物50を半導体ウェハとした場合には、送風路へ供給する気体を反応ガスとすれば良く、被加熱物50を単純加熱物とする場合には、不活性ガスである窒素(N2)ガス等とすれば良い。そして、このような場合には、送風手段としては、反応ガスや窒素ガス充填したボンベとすれば良い。

0024

送風路は上述したように、気体加熱手段としての役割を担う。その構成は、複数のグラファイト板(被誘導加熱板)22を間隙をあけて積層配置するものとしている。本実施形態では、各グラファイト板22の間にグラファイトリング(被誘導加熱リング)23を配置することで、グラファイト板22間の間隙を構成している。このような構成とすることで、グラファイト板22のみでなく、グラファイトリング23によっても気体を加熱することができるからである。またこのような構成とすることにより、グラファイト板22の枚数によって、送風路の長さや熱風の加熱温度を調整することも可能となる。

0025

このような構成を基本とするため、熱風生成手段20は、誘導加熱コイル16による磁束到達領域内に配置される。こうすることで、グラファイト板22や、グラファイトリング23の誘導加熱が可能となり、輻射加熱源発熱と熱風加熱源の発熱の双方を、誘導加熱コイル16により生じさせることができる。これにより、熱風生成手段20を加熱炉12内に配置することが可能となり、加熱装置10の小型化を実現することができる。

0026

グラファイト板22は、図3図4に示すように、長手方向の一方の端部近傍の板面に、貫通孔24を形成している。送風路は、このような構成のグラファイト板22を積層配置する載に、隣接配置するグラファイト板22における貫通孔24の位置が重複しない、すなわち貫通孔24の位置が、図3に示す例と図4に示す例のように、図中左右逆転するようにして配置する。このような構成とすることで、グラファイト板22間の間隙と貫通孔24によって連通される送風路は、葛篭折り状の経路を成すこととなる。このような構成とすることによれば、グラファイト板22の枚数を少なくした場合であっても、送風路の長さを稼ぐことができる。よって、グラファイト板22の枚数を減らした場合であっても、気体を所望温度まで昇温させることが可能となる。このため、加熱装置10の小型化に寄与することができる。

0027

なお、送風路を構成するグラファイト板22のうち、被加熱物載置領域28に隣接するグラファイト板22には、図5に示すように、その軸線に沿って形成される複数の貫通孔26が設けられる。最も被加熱物載置領域28に近い位置に配置されるグラファイト板22に設けられる貫通孔26は、他のグラファイト板22に設けられる貫通孔24に比べて孔径を小さくし、その数が多くなるようにされている。被加熱物載置領域28に隣接するグラファイト板22に設けられた貫通孔26は、被加熱物載置領域28に対する熱風の噴出口としての役割を担う。このため、孔径を小さくすることで、噴出する流速を高めることができる。

0028

気体を加熱炉12内に導入する給気口32は、送風路を介して被加熱物載置領域28と反対側となる位置にそれぞれ設けられる。このような構成とすることで、給気口32から導入された気体は、送風路を通過して被加熱物載置領域28に到達することとなる。送風路内において気体は、誘導加熱によって加熱されたグラファイト板22やグラファイトリング23との間で熱交換を行うことで昇温する。このため、上述のように送風路を葛篭折り状として経路長を伸ばすことで、送風路を通過する気体を高温に変換することができる。

0029

また、実施形態に係る加熱装置10は、被加熱物載置領域28の中央、換言すると筒状に形成されたグラファイト18において、開口端部から等しい距離となる位置に、加熱炉12の外に開口部を持つ排気口34を備える構成としている。このような構成とすることにより、被加熱物載置領域28の端部側から導入された熱風が、被加熱物50を端部側から加熱し、中央部にて外部へ排出されることとなる。このため、排気口34をグラファイト18のいずれか一方の開口端部側に寄せて配置する場合に比べ、熱風の温度勾配を少なくすることができる。

0030

本実施形態に係る加熱装置10では、誘導加熱コイル16とグラファイト18、グラファイト板22、およびグラファイトリング23との間に生ずる空隙に、断熱材14を配置する構成としている。このような構成とすることで、誘導加熱されたグラファイト18、グラファイト板22、およびグラファイトリング23の輻射熱により誘導加熱コイル16が過加熱されてしまうことを防止することができると共に、加熱炉12内の保温効果を高めることができる。断熱材14としては、アルミナなどであれば良い。

0031

また、上記実施形態の加熱装置10では、誘導加熱コイル16を筒状体により構成すると良い。そして、誘導加熱コイル16を筒状体により構成した場合には、誘導加熱コイル16の内部に、冷却水冷却ガスなどの冷媒を供給する冷媒供給手段(不図示)を備えるようにすると良い。このような構成とすることで、筒状体内部に冷媒を挿通させることが可能となる。これにより、グラファイト18やグラファイト板22、およびグラファイトリング23からの熱伝達により、誘導加熱コイル16が過加熱されてしまうことを防ぐことができる。また、誘導加熱コイル16に対する電力の供給を停止した後に冷媒を挿通させることで、誘導加熱コイル16を吸熱材として作用させることが可能となる。これにより、グラファイト18等からの熱を吸収し、加熱炉12内部に対して降温作用をもたらすこととなる。

0032

また、上記実施形態では、誘導加熱コイル16は、一体物であるように記載している。しかしながら、本実施形態に採用する誘導加熱コイル16は図6に示すように、その巻回面に沿って複数に分割しても良い。そして、誘導加熱コイル16を複数に分割した場合には、各誘導加熱コイル16(16a〜16d)に対して個別に電力制御を行うことを可能とする電源部17(17a〜17d)を接続することが望ましい。このような構成とすることにより、例えば第1ゾーンとする誘導加熱コイル16aと第4ゾーンとする誘導加熱コイル16dとにより熱風生成手段20を個別に加熱し、第2ゾーンとする誘導加熱コイル16bと第3ゾーンとする誘導加熱コイル16cとによりグラファイト18を加熱することが可能となる。これにより、グラファイト18、グラファイト板22、およびグラファイトリング23を所望温度に調整することができ、被加熱物50の加熱状態を安定させることができる。

0033

また、本実施形態に係る加熱装置10では、被加熱物載置領域28に、載置台30を配置し、この載置台30の上に被加熱物50を載置することとしている。本実施形態では、被加熱物50を図中上面側と下面側の双方から加熱することとなる。このため、載置台30により被加熱物50の載置高さを調整することで、図中上側のグラファイト18から被加熱物50までの距離と、下側のグラファイト18と被加熱物50までの距離とを等しくすることができる。これにより、被加熱物50の上面側と下面側とにおいて生ずる温度差を抑制することができる。なお、載置台30の構成部材としては、透明石英などであれば良い。熱衝撃に強く、耐熱性熱透過性を備えているからである。

0034

次に、上記のような構成の加熱装置10による被加熱物50の加熱について説明する。
まず、被加熱物50を被加熱物載置領域28に設けられた載置台30に載置する。次に、誘導加熱コイル16に対する電力の供給を行い、被誘導加熱部材であるグラファイト18、グラファイト板22、およびグラファイトリング23を加熱する。

0035

グラファイト18、グラファイト板22、およびグラファイトリング23が加熱されると、被加熱物50は、熱風生成手段20からの熱風と、グラファイト28からの放射熱とによる複合加熱により、急速加熱されることとなる。

0036

被加熱物50が所望温度近くに昇温された後、グラファイト18、および熱風生成手段20を構成するグラファイト板22、ならびにグラファイトリング23を所望温度に一致するように制御する。これにより、熱風生成手段20により生成される熱風も所望温度となり、被加熱物50を確実に、所望温度で加熱することが可能となる。被加熱物50の周囲温度がすべて所望温度となることより、放熱による温度低下や、過昇温が生ずる虞もない。

0037

また、本実施形態に係る加熱装置10によれば、図7に示すような異形物体を被加熱物50とした場合であっても、均等加熱が可能となる。図7に示す被加熱物50は、物体中央に熱容量が小さい部位(準被加熱部54)を備え、物体端部に熱容量が大きい部位(主被加熱部52)を備えた物体である。通常、このような構成の被加熱物50を加熱した場合、熱容量の大きな部位が所望温度に達するまでに多くの時間が費やされたり、熱容量の小さな部位が過加熱状態に陥ったりという問題が生ずる。しかし、本実施形態に係る構成の加熱装置10によれば、被加熱物50における準被加熱部54は、主にグラファイト18を介した放射加熱により急速加熱される。これに対し、主被加熱部52は、主に、グラファイト18およびグラファイト板22からの放射熱と、送風路から噴出する熱風による複合的な加熱が成される。このため、熱容量の大きい主被加熱部52であっても、準被加熱部54と同様な急速加熱が可能となる。また、図6に示す例のように、誘導加熱コイル16を複数に分割し、各誘導加熱コイル16に投入する電力を個別に制御可能な構成とした場合には、グラファイト18の温度やグラファイト板22、グラファイトリング23、および送風路を通過する熱風の温度を個別に制御することが可能となる。よって、熱容量の大きな部位や小さな部位を複合的に備えた被加熱物50であっても、短時間かつ高精度に、均等加熱することができる。

0038

また、本実施形態に係る加熱装置10では、被加熱物50を誘導加熱により直接加熱する手段を採らない。このため、被加熱物50が導電性部材であったとしても、被加熱物50が直接加熱され、温度分布乱れるといった虞が少ない。さらに、被加熱物50が導電性部材であり、かる近接部(軟接触部)を備えているような場合であっても、渦電流に基づく放電が生ずる虞が無い。

0039

また、上記実施形態では、制御手段は、グラファイト18等の温度を検出することで、誘導加熱コイル16に対する投入電力を定めるようにしている旨記載した。しかしながら、制御手段による電力制御は、予め温度分布と投入電力(電流)との関係を示す制御マップを求めておき、この制御マップに基づいて行うようにしても良い。

0040

10………加熱装置、14………断熱材、16………誘導加熱コイル、18………グラファイト、20………熱風生成手段、22………グラファイト板、23………グラファイトリング、24………貫通孔、26………貫通孔、28………被加熱物載置領域、30………載置台、32………給気口、34………排気口、50………被加熱物。

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