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技術 セメントクリンカーのb値の制御方法及びセメントクリンカーの製造方法

出願人 宇部興産株式会社
発明者 三隅英俊丸屋英二高橋俊之
出願日 2012年3月13日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2012-055694
公開日 2013年9月26日 (7年3ヶ月経過) 公開番号 2013-189329
状態 特許登録済
技術分野 セメント、コンクリート、人造石、その養生
主要キーワード セパレータ回転数 ロータリーキルン中 原料粒度 原料調合 MgO量 プレヒーター 化学分析法 竪型ミル
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年9月26日)のものです。
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図面 (2)

課題

MgOやAl2O3を含む廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値の変動を抑制できるセメントクリンカーのb値の制御方法及びb値の変動を制御したセメントの製造方法を提供すること。

解決手段

セメントクリンカー原料粉末度を調整することによりb値を制御するセメントクリンカーのb値の制御方法である。また、前記セメントクリンカー原料の粉末度が、90μm残分で10〜50質量%である。また、前記セメントクリンカーのMgO含有量が0.2〜2.5質量%及びAl2O3含有量が3〜8質量%である。

概要

背景

セメント産業は、循環型社会への貢献が求められていることから、セメント製造における廃棄物・副産物の使用量を高めることが求められる。また、セメント製造に使用する廃棄物・副産物は、ますます多様化する傾向にある。廃棄物・副産物には、MgOやAl2O3のような成分が多く含まれているケースがあり、このような廃棄物・副産物の使用量の増加により、セメントクリンカー中に含まれるMgOやAl2O3の含有量も増加する。

一方、セメントクリンカー中のMgO含有量やAl2O3含有量の変動は、セメントクリンカーのb値に影響を及ぼすことが、報告されている(非特許文献1)。そこで、b値の変動を抑え、一定の色を示すセメントクリンカーを製造するには、原料中のMgO量やAl2O3量の変動を極力減らすことが必要であった。

概要

MgOやAl2O3を含む廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値の変動を抑制できるセメントクリンカーのb値の制御方法及びb値の変動を制御したセメントの製造方法を提供すること。セメントクリンカー原料粉末度を調整することによりb値を制御するセメントクリンカーのb値の制御方法である。また、前記セメントクリンカー原料の粉末度が、90μm残分で10〜50質量%である。また、前記セメントクリンカーのMgO含有量が0.2〜2.5質量%及びAl2O3含有量が3〜8質量%である。

目的

本発明は、MgOやAl2O3を含む廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値の変動を抑制できるセメントクリンカーのb値の制御方法及び、b値の変動を制御したセメントの製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

セメントクリンカー原料粉末度を調整することによりb値を制御することを特徴とするセメントクリンカーのb値の制御方法

請求項2

前記セメントクリンカー原料の粉末度が、90μm残分で10〜50質量%である請求項1のセメントクリンカーのb値の制御方法。

請求項3

前記セメントクリンカーのMgO含有量が0.2〜2.5質量%及びAl2O3含有量が3〜8質量%である請求項1または2記載のセメントクリンカーのb値の制御方法。

請求項4

下記式(1)に基づいて、前記セメントクリンカー原料の粉末度を調整する請求項1〜3のいずれか一項記載のセメントクリンカーのb値の制御方法。b=(A×ln(R))−B・・・式(1)〔式(1)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは3.0〜7.0、係数Bは2〜13である。〕

請求項5

前記セメントクリンカーの鉱物組成は、C3S含有量が50〜65質量%、C2S含有量が10〜30質量%、C3A含有量が5〜15質量%及びC4AF含有量が5〜15質量%である請求項1〜4のいずれか一項記載のセメントクリンカーのb値の制御方法。

請求項6

下記式(1)に基づいて、セメントクリンカー原料の粉末度を調整する工程と、調整した原料を用いてセメントクリンカーを焼成する工程とを含むことを特徴とするセメントクリンカーの製造方法。b=(A×ln(R))−B・・・式(1)〔式(1)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは3.0〜7.0、係数Bは2〜13である。〕

請求項7

前記セメントクリンカー原料の粉末度が、90μm残分で10〜50質量%であり、前記セメントクリンカーのMgO含有量が0.2〜2.5質量%及びAl2O3含有量が3〜8質量%である請求項6記載のセメントクリンカーの製造方法。

請求項8

前記セメントクリンカーの鉱物組成は、C3S含有量が50〜65質量%、C2S含有量が10〜30質量%、C3A含有量が5〜15質量%及びC4AF含有量が5〜15質量%である請求項6または7記載のセメントクリンカーの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、セメントクリンカー原料粒度を調整することによるセメントクリンカーのb値の制御方法及びセメントクリンカーの製造方法に関する。

背景技術

0002

セメント産業は、循環型社会への貢献が求められていることから、セメント製造における廃棄物・副産物の使用量を高めることが求められる。また、セメント製造に使用する廃棄物・副産物は、ますます多様化する傾向にある。廃棄物・副産物には、MgOやAl2O3のような成分が多く含まれているケースがあり、このような廃棄物・副産物の使用量の増加により、セメントクリンカー中に含まれるMgOやAl2O3の含有量も増加する。

0003

一方、セメントクリンカー中のMgO含有量やAl2O3含有量の変動は、セメントクリンカーのb値に影響を及ぼすことが、報告されている(非特許文献1)。そこで、b値の変動を抑え、一定の色を示すセメントクリンカーを製造するには、原料中のMgO量やAl2O3量の変動を極力減らすことが必要であった。

先行技術

0004

金井謙介,狩野和弘,高田恭子,第62回セメント技術大会講演要旨,pp.194-195(2008)

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記方法では、MgO含有量やAl2O3含有量の変動が激しい廃棄物や副産物を原料とするには限界があった。

0006

そこで、本発明は、MgOやAl2O3を含む廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値の変動を抑制できるセメントクリンカーのb値の制御方法及び、b値の変動を制御したセメントの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、上記課題に関し鋭意検討した結果、クリンカー原料粉末度を変えることによって、b値を制御することを見出し、本発明を完成させるに至った。

0008

すなわち、本発明は、セメントクリンカー原料の粉末度を調整することによりb値を制御するセメントクリンカーのb値の制御方法に関する。セメントクリンカー原料の粉末度を調整することにより、廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値を制御でき、一定の品質のセメントクリンカーを提供することが可能である。

0009

本発明の前記セメントクリンカー原料の粉末度が、90μm残分で10〜50質量%であることが好ましい。

0010

また、前記セメントクリンカーのMgO含有量が0.2〜2.5質量%及びAl2O3含有量が3〜8質量%であることが好ましい。

0011

また、下記式(1)に基づいて、前記セメントクリンカー原料の粉末度を調整することが好ましい。

0012

b=(A×ln(R))−B ・・・ 式(1)
〔式(1)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは3.0〜7.0、係数Bは2〜13である。〕

本発明はまた、下記式(1)に基づいて、セメントクリンカー原料の粉末度を調整する工程と、調整した原料を用いてセメントクリンカーを焼成する工程とを含むことを特徴とするセメントクリンカーの製造方法を提供する。

0013

b=(A×ln(R))−B ・・・ 式(1)
〔式(1)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは3.0〜7.0、係数Bは2〜13である。〕
この製造方法により、廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値を制御でき、一定の品質のセメントクリンカーを提供することが可能である。

発明の効果

0014

本発明によれば、廃棄物・副産物の使用量を増加しても、セメントクリンカーのb値が一定である品質の良いセメントクリンカーを提供することができる。

図面の簡単な説明

0015

原料粉末度とb値の関係を現した図である。

0016

以下、本発明の好適な実施形態を以下に説明する。

0017

本発明は、セメントクリンカー原料の粉末度を調整することによりb値を制御する。
本発明のセメントクリンカー原料としては、石灰石珪石石炭灰建設発生土、銅ガラミ、高炉ダスト下水汚泥脱鉄スラグ焼却灰高炉スラグ等があげられる。

0018

ここで示すセメントクリンカーのb値とは、ハンターLab表色系における値であり、黄色と青色の強さを表す指標である。数値が大きくなるほど黄色が強くなる。

0019

セメントクリンカー原料の粉末度は、原料粒子の大きさを意味し、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」で規定される90μm残分で表すことが可能である。

0020

90μm残分の量は10〜50質量%、好ましくは15〜45質量%、より好ましくは20〜40質量%、さらに好ましくは23〜35質量%である。

0021

本発明のセメントクリンカーのMgO含有量は0.2〜2.5質量%、好ましくは0.4〜2.0質量%、より好ましくは0.6〜1.5質量%、さらに好ましくは0.8〜1.2質量%である。また、Al2O3含有量は3〜8質量%、好ましくは3.5〜7.0質量%、より好ましくは4.0〜6.5質量%、さらに好ましくは4.5〜6.0質量%である。

0022

セメントクリンカーの鉱物組成は、C3S含有量が50〜65質量%、C2S含有量が10〜30質量%、C3A含有量が5〜15質量%及びC4AF含有量が5〜15質量%であることが好ましく、C3S含有量が52〜62質量%、C2S含有量が12〜28質量%、C3A含有量が7〜13質量%及びC4AF含有量が7〜13質量%であることがより好ましく、C3S含有量が53〜61質量%、C2S含有量が15〜25質量%、C3A含有量が8〜11質量%及びC4AF含有量が8〜12質量%であることがより好ましい。

0023

本発明のセメントクリンカーのb値を制御する方法としては下記式(1)に基づいて行なうことがより好ましい。

0024

b=(A×ln(R))−B ・・・ 式(1)
〔式(1)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは3.0〜7.0、より好ましくは4.0〜6.0、さらに好ましくは5.0〜5.5であり、係数Bは2〜13、より好ましくは5〜10、さらに好ましくは7〜8である。

0025

本発明のセメントクリンカーの製造方法としては、下記式(1)に基づいて、セメントクリンカー原料の粉末度を調整する工程と、調整した原料を用いてセメントクリンカーを焼成する工程とを含む。

0026

b=(A×ln(R))−B ・・・ 式(1)
〔式(1)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは3.0〜7.0、より好ましくは4.0〜6.0、さらに好ましくは5.0〜5.5であり、係数Bは2〜13、より好ましくは5〜10、さらに好ましくは7〜8である。

0027

以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。

0028

以下、実施例により本発明の内容を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。

0029

[1.クリンカーの原料及び原料調合]
本発明に係るクリンカーの原料は、石灰石、珪石、石炭灰、建設発生土、銅ガラミ、高炉ダスト、下水汚泥、脱鉄スラグおよび焼却灰を使用した。

0030

[2.セメントクリンカーの焼成およびその試験方法]
クリンカーは、調合原料竪型ミルにて所定粒度になるまで250〜350℃で乾燥粉砕した。このとき、ミルセパレータ回転数を変えることによって、粉末度の異なる3種類のクリンカー用の原料を調製した。調製した原料の粒度分布は、JIS R 5201:1997「セメントの物理試験方法」に従って90μm残分を測定した。各々の原料の90μm残分は、30質量%,25質量%および23質量%であった。その原料をサスペンションプレヒーター上部から送入し、プレヒーター中で予熱及び仮焼した後、ロータリーキルン中で約1450℃の高温で焼成し、その後、クーラーで冷却することによりクリンカーを得た。

0031

得られたクリンカーについては、化学組成、鉱物組成およびb値を評価した。クリンカーの化学組成を表1に示す。クリンカーの化学組成は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメント化学分析法」に準じて測定した。また、クリンカーの諸率および鉱物組成を表2に示す。それぞれの算出には、以下の式を用いた。b値については、測色色差計(日本電色工業社製,SE-2000型)により測定した。

0032

HM=CaO/(SiO2+Al2O3+Fe2O3)
SM=SiO2/(Al2O3+Fe2O3)
IM=Al2O3/Fe2O3
C3S=4.07×CaO−7.60×SiO2−6.72×Al2O3−1.43×Fe2O3
C2S=2.87×SiO2−0.75×C3S
C3A=2.65×Al2O3−1.69×Fe2O3
C4AF=3.04×Fe2O3

0033

0034

0035

表3に原料粉末度を変えて焼成したクリンカーのb値を示す。原料粉末度の90μm残分を下げるとb値は低下し、上げるとb値は増加する。このことから、b値を制御するには、クリンカーの原料粉末度を調製することが有効である。

0036

実施例

0037

クリンカーの90μm残分とb値の関係を下記式(2)の回帰式により求めた。また、両者の関係を図1に示す。
b=(A×ln(R))−B ・・・ 式(2)
〔式(2)中、bはクリンカーのb値、Rはセメントクリンカー原料の90μm残分量(質量%)であり、係数Aは5.19、係数Bは7.52である。〕
上記回帰式により得られたb値の計算値実測値との比較により、±0.3の誤差範囲内でb値を求められることがわかった。

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