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技術 トリフルオロビニル誘導体の製造方法

出願人 国立大学法人大阪大学ダイキン工業株式会社
発明者 生越専介大橋理人永井隆文足達健二柴沼俊
出願日 2012年3月8日 (8年8ヶ月経過) 出願番号 2012-052283
公開日 2013年9月19日 (7年2ヶ月経過) 公開番号 2013-184938
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 光学電子部品 耐圧チューブ フロン化合物 導入圧力 容器容量 アリル化剤 スルホン酸基含有化合物 モノ置換体
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課題

本発明は、テトラフルオロエチレンから、簡便かつ効率的(高収率高選択性低コスト)に、トリフルオロビニル誘導体を製造できる製造方法を提供することを目的とする。

解決手段

トリフルオロビニル誘導体の製造方法であって、遷移金属触媒の不存在下で、テトラフルオロエチレンと有機金属化合物RMgX(2−1)、有機金属化合物R2Zn(2−2)、有機金属化合物RZnX(2−3)、及び前記有機金属化合物(2−1)とZnX2(2−4a)(各式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す;XはCl、Br又はIを表す。)とから反応系中で生成する有機金属化合物(2−4)からなる群より選択される1種の有機金属化合物とを遷移金属触媒の不存在下で反応させる工程を含むことを特徴とする製造方法。

概要

背景

トリフルオロビニル誘導体は、例えば、含フッ素高分子原料モノマーとして、また酵素阻害作用を活かした農薬として有用な化合物である。このうち、含フッ素高分子の応用分野としては、燃料電池用イオン交換膜自動車用又は航空機用などのシール材又は燃料ホース光ファイバーなどの光学電子部品塗料用又は防汚用途などのコーティング材などが挙げられる。しかし、これらの化合物を簡便かつ効率的に製造する方法は確立されていない。

例えば、非特許文献1では、トリフルオロ金属化合物パラジウム錯体の存在下でアリブロマイドと反応させて、トリフルオロビニル誘導体を合成する方法が開表されている。

一方、非特許文献2では、オレフィン化合物へのフロン化合物付加体からの脱離反応によって、トリフルオロビニル誘導体を合成する方法が開表されている。

しかし、非特許文献1に記載の方法では、熱的に不安定なトリフルオロ金属化合物の合成および取り扱いが困難であるという問題を有する。
また、非特許文献2に記載の方法では、脱離反応に伴って多くの廃棄物が発生すること、及びオレフィン形成の脱離方向に選択性が無いので形成できる化合物構造に制限が有るという問題を有する。
これらのことから、トリフルオロビニル誘導体を、簡便に、かつ高収率で製造できる方法が求められている。

概要

本発明は、テトラフルオロエチレンから、簡便かつ効率的(高収率、高選択性低コスト)に、トリフルオロビニル誘導体を製造できる製造方法を提供することを目的とする。トリフルオロビニル誘導体の製造方法であって、遷移金属触媒の不存在下で、テトラフルオロエチレンと有機金属化合物RMgX(2−1)、有機金属化合物R2Zn(2−2)、有機金属化合物RZnX(2−3)、及び前記有機金属化合物(2−1)とZnX2(2−4a)(各式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す;XはCl、Br又はIを表す。)とから反応系中で生成する有機金属化合物(2−4)からなる群より選択される1種の有機金属化合物とを遷移金属触媒の不存在下で反応させる工程を含むことを特徴とする製造方法。なし

目的

本発明は、トリフルオロビニル誘導体を、簡便に、かつ高収率で製造できる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

式(1):[式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。]で表されるトリフルオロビニル誘導体の製造方法であって、テトラフルオロエチレンと、式(2−1):RMgX(式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す;XはCl、Br又はIを表す。)で表される有機金属化合物(2−1)、式(2−2):R2Zn(式中、2個のRは、同じか又は異なって、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。)で表される有機金属化合物(2−2)、式(2−3):RZnX(式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。XはCl、Br又はIを表す。)で表される有機金属化合物(2−3)、及び前記有機金属化合物(2−1)と式(2−4a):ZnX2(式中、XはCl、Br又はIを表す。)で表されるハロゲン化亜鉛とから反応系中で生成する有機金属化合物(2−4)からなる群より選択される1種の化合物とを遷移金属触媒の不存在下で反応させる工程を含むことを特徴とする製造方法。

請求項2

Rは、置換されていてもよい1個のビニル基で置換されたメチル基である請求項1に記載の方法。

請求項3

Rは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい1個のビニル基で置換されたメチル基である請求項2に記載の方法。

請求項4

Rは、置換されていてもよい1個の芳香環基で置換されたメチル基である請求項1に記載の方法。

請求項5

Rは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい1個の芳香環基で置換されたメチル基である請求項4に記載の方法。

請求項6

前記工程は、溶媒中で実施される請求項1〜5のいずれかに記載の方法。

請求項7

前記工程は、フッ素親和性化合物の存在下で実施される請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。

請求項8

前記フッ素親和性化合物は、ハロゲン化リチウムハロゲン化マグネシウム、又はハロゲン化亜鉛である請求項7に記載の製造方法。

請求項9

前記フッ素親和性化合物は、ハロゲン化リチウムである請求項8に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、トリフルオロビニル誘導体の製造方法に関する。

背景技術

0002

トリフルオロビニル誘導体は、例えば、含フッ素高分子原料モノマーとして、また酵素阻害作用を活かした農薬として有用な化合物である。このうち、含フッ素高分子の応用分野としては、燃料電池用イオン交換膜自動車用又は航空機用などのシール材又は燃料ホース光ファイバーなどの光学電子部品塗料用又は防汚用途などのコーティング材などが挙げられる。しかし、これらの化合物を簡便かつ効率的に製造する方法は確立されていない。

0003

例えば、非特許文献1では、トリフルオロ金属化合物パラジウム錯体の存在下でアリブロマイドと反応させて、トリフルオロビニル誘導体を合成する方法が開表されている。

0004

一方、非特許文献2では、オレフィン化合物へのフロン化合物付加体からの脱離反応によって、トリフルオロビニル誘導体を合成する方法が開表されている。

0005

しかし、非特許文献1に記載の方法では、熱的に不安定なトリフルオロ金属化合物の合成および取り扱いが困難であるという問題を有する。
また、非特許文献2に記載の方法では、脱離反応に伴って多くの廃棄物が発生すること、及びオレフィン形成の脱離方向に選択性が無いので形成できる化合物構造に制限が有るという問題を有する。
これらのことから、トリフルオロビニル誘導体を、簡便に、かつ高収率で製造できる方法が求められている。

先行技術

0006

Akkermanら、Chemistry an Asian Journal、2008年、3巻、719頁
Tarrantら、Journal of American Chemical Society、1954年、76巻、5423頁

発明が解決しようとする課題

0007

前記の課題に鑑み、本発明は、トリフルオロビニル誘導体を、簡便に、かつ高収率で製造できる方法を提供することを目的する。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、式(1):

[式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。]
で表されるトリフルオロビニル誘導体が、
入手が容易で安価なテトラフルオロエチレンと、特定の有機金属化合物とを遷移金属触媒の不存在下で反応させることによって、合成できることを見出し、本発明を完成するにいたった。

0009

すなわち、本発明は、以下の置換されたフッ素オレフィンの製造方法に関する。

0010

項1.式(1):

[式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。]
で表されるトリフルオロビニル誘導体の製造方法であって、
テトラフルオロエチレンと、
式(2−1):RMgX(式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す;XはCl、Br又はIを表す。)
で表される有機金属化合物(2−1)、
式(2−2):R2Zn(式中、2個のRは、同じか又は異なって、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。)で表される有機金属化合物(2−2)、
式(2−3):RZnX(式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。XはCl、Br又はIを表す。)で表される有機金属化合物(2−3)、及び
前記有機金属化合物(2−1)と式(2−4a):ZnX2(式中、XはCl、Br又はIを表す。)で表されるハロゲン化亜鉛とから反応系中で生成する有機金属化合物(2−4)
からなる群より選択される1種の化合物とを遷移金属触媒の不存在下で反応させる工程を含むことを特徴とする製造方法。
項2.Rは、置換されていてもよい1個のビニル基で置換されたメチル基である項1に記載の方法。
項3.Rは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい1個のビニル基で置換されたメチル基である項2に記載の方法。
項4.Rは、置換されていてもよい1個の芳香環基で置換されたメチル基である項1に記載の方法。
項5.Rは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよい1個の芳香環基で置換されたメチル基である項4に記載の方法。
項6.前記工程は、溶媒中で実施される項1〜5のいずれかに記載の方法。
項7.前記工程は、フッ素親和性化合物の存在下で実施される項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
項8.前記フッ素親和性化合物は、ハロゲン化リチウムハロゲン化マグネシウム、又はハロゲン化亜鉛である項7に記載の製造方法。
項9.前記フッ素親和性化合物は、ハロゲン化リチウムである項8に記載の製造方法。

発明の効果

0011

本発明の製造方法によれば、テトラフルオロエチレンから、簡便かつ効率的(高収率、高選択性低コスト)に、トリフルオロビニル誘導体を製造できる。

0012

1.用語
明細書中、「アルキル基」としては、特に記載の無い限り、例えば、メチルエチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチルイソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチルネオペンチル、1−メチルペンチルn−ヘキシルイソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル等の低級(特にC1〜6)アルキル基が挙げられる。

0013

本明細書中、「アルケニル基」としては、特に記載の無い限り、例えば、ビニル、1−プロペニルイソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等の低級(特にC2〜6)アルケニル基が挙げられる。

0014

本明細書中、「アルキニル基」としては、特に記載の無い限り、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等の低級(特にC2〜6)アルキニル基が挙げられる。

0015

本明細書中、「芳香環基」としては、特に記載の無い限り、例えば、(1)フェニルナフチルアントラニルフェナントリル等の、単環式二環式又は三環式のアリール基、並びに(2)フリルチエニルピロリル、オキサゾリルイソオキサゾリルチアゾリルイソチアゾリルイミダゾリルピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリルピリジルピリダジニルピリミジニルピラジニルトリアジニル等のヘテロアリール基が挙げられる。
当該ヘテロアリール基は環構成原子である炭素を介して結合する。

0016

本明細書中、「アルコキシ基」としては、特に記載の無い限り、例えば、メトキシエトキシ、n−プロポキシイソプロポキシ、n−ブトキシ等の低級(特にC1〜6)アルコキシ基;

0017

2.トリフルオロビニル誘導体の製造方法
本発明の製造方法で得られるトリフルオロビニル誘導体は、式(1):

[式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。]
で表される。以下、当該トリフルオロビニル誘導体をトリフルオロビニル誘導体(1)と称する場合がある。

0018

トリフルオロビニル誘導体(1)中のRで示される部分は、後記で説明する有機金属化合物(2−1)、(2−2)、又は(2−3)中のRで示される部分に由来する。但し、Rがビニル基で置換されたメチル基である場合には、反応時の置換方向が2つ存在する(生成物に、α置換体とγ置換体が存在し得る)。このためにトリフルオロビニル誘導体(1)中のRで示される部分は、後記で説明する有機金属化合物(2−1)、(2−2)、又は(2−3)中のRで示される部分とは、異なり得る。

0019

Rで表される「置換されていてもよいビニル基」は、好ましくは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは、1個、又は2個)の置換基で置換されていてもよい1個のビニル基である。

0020

当該ビニル基の置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」のアルキル基上の置換基としては、例えば、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、及び芳香環基等が挙げられる。
アルキル基は、1個以上(例えば、1〜3個(特に1〜2個))の当該置換基で置換されていてもよい。

0021

当該ビニル基の置換基としての「置換されていてもよいアルケニル基」のアルケニル基上の置換基としては、例えば、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、及び芳香環基等が挙げられる。
アルケニル基は、1個以上(例えば、1〜3個(特に1〜2個))の当該置換基で置換されていてもよい。

0022

当該ビニル基の置換基としての「置換されていてもよいアルキニル基」のアルキニル基上の置換基としては、例えば、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、及び芳香環基等が挙げられる。
アルキニル基は、1個以上(例えば、1〜3個(特に1〜2個))の当該置換基で置換されていてもよい。

0023

当該ビニル基の置換基としての「置換されていてもよい芳香環基」の芳香環基上の置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、及び芳香環基等が挙げられる。
芳香環基は、1個以上(例えば、1〜4個(特に1〜2個))の当該置換基で置換されていてもよい。

0024

Rで表される「置換されていてもよい芳香環基」は、好ましくは、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは、1個、又は2個)の置換基で「置換されていてもよい芳香環基である。

0025

当該芳香環基の置換基としての「置換されていてもよいアルキル基」、「置換されていてもよいアルケニル基」、「置換されていてもよいアルキニル基」、「置換されていてもよいアルコキシ基」、及び「置換されていてもよい芳香環基」としては、前記ビニル基の置換基として例示したものと同じものが例示される。

0026

本発明の製造方法は、
トリフルオロビニル誘導体(1)の製造方法であって、
テトラフルオロエチレンと、
式(2−1):RMgXで表される有機金属化合物(2−1)、
式(2−2):R2Znで表される有機金属化合物(2−2)、
式(2−3):RZnXで表される有機金属化合物(2−3)、及び
前記有機金属化合物(2−1)と式(2−4a):ZnX2で表されるハロゲン化亜鉛(2−4a)とから反応系中で生成する有機金属化合物(2−4)
からなる群より選択される1種の化合物とを遷移金属触媒の不存在下で反応させる工程を含む。

0027

テトラフルオロエチレン
本発明で使用されるテトラフルオロエチレンは、公知の化合物であり、商業的に入手可能である。

0028

本発明の製造方法で用いられる有機金属化合物(2−1)、(2−2)、(2−3)、及び(2−4)は、それぞれ、テトラフルオロエチレンのフッ素原子と置き換わり得る有機基を有する化合物であり、求核試薬として働く。

0029

有機金属化合物(2−1)
本発明で使用される有機金属化合物(2−1)は、公知の化合物であり、公知の方法によって製造することができ、また商業的にも入手可能である。

0030

有機金属化合物(2−1)は、式(2−1):RMgX(式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。XはXはCl、Br又はIを表す。)で表される有機金属化合物である。

0031

有機金属化合物(2−2)
本発明で使用される有機金属化合物(2−2)は、公知の化合物であり、公知の方法によって製造することができ、また商業的にも入手可能である。

0032

有機金属化合物(2−2)は、式(2−2):R2Zn(式中、2個のRは、同じか又は異なって、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。)で表される有機金属化合物である。

0033

Rで表される「置換されていてもよいビニル基」、及び「置換されていてもよい芳香環基」としては、有機金属化合物(1)について例示したものと同じものが例示される。

0034

有機金属化合物(2−3)
本発明で使用される有機金属化合物(2−3)は、公知の化合物であり、公知の方法によって製造することができ、また商業的にも入手可能である。
有機金属化合物(2−3)は、式(2−3):RZnX(式中、Rは、置換されていてもよいビニル基、及び置換されていてもよい芳香環基からなる群より選択される1個以上の置換基で置換されたメチル基を表す。XはCl、Br又はIを表す。)で表される有機金属化合物である。

0035

Rで表される「置換されていてもよいビニル基」、及び「置換されていてもよい芳香環基」としては、それぞれ、有機金属化合物(1)について例示したものと同じものが例示される。

0036

有機金属化合物(2−4)
本発明で使用される有機金属化合物(2−4)は、前記有機金属化合物(2−1)と式(2−4a):ZnX2(式中、XはCl、Br又はIを表す。)で表されるハロゲン化亜鉛(以下、ハロゲン化亜鉛(2−4a)と称する場合がある。)と、から生成する化合物である。

0037

Rで表される「置換されていてもよいビニル基」、及び「置換されていてもよい芳香環基」としては、それぞれ、有機金属化合物(1)について例示したものと同じものが例示される。

0038

有機金属化合物(2−4)は、本発明の製造方法における反応系に有機金属化合物(2−1)とハロゲン化亜鉛(2−4a)とを投入することによって、当該反応系中で生成する。

0039

ハロゲン化亜鉛(2−4a)は、公知の化合物であり、公知の方法によって製造することができ、また商業的にも入手可能である。
有機金属化合物(2−1)の化合物の使用量は、ハロゲン化亜鉛(2−4a)1モルに対して、通常0.1〜2モル程度である。

0040

なお、これらの化合物は、反応系内において所望により用いられる溶媒と溶媒和物を形成していてもよい。

0041

テトラフルオロエチレンの使用量は、通常、有機金属化合物(2−1)、(2−1)、(2−2)、又は(2−4)の1モルに対して、0.1〜10モル程度、好ましくは0.2〜5モル程度を用いることができる。

0042

なお、前述の通り、Rがビニル基で置換されたメチル基である場合には、反応時の置換方向が2つ存在する(生成物に、α置換体とγ置換体が存在し得る)。このために、有機金属化合物(2−1)、(2−2)、又は(2−3)中のRで示される部分は、トリフルオロビニル誘導体(1)中のRで示される部分は異なり得る。

0043

本発明の反応工程は、遷移金属触媒の不存在下で実施される。
本明細書中、用語「遷移金属触媒」は、化学合成分野における通常の意味で理解されるべきである。
遷移金属触媒の不存在下とは、遷移金属触媒の量が、触媒として実質的に作用し得る量以下であることを意味する。

0044

本発明の製造方法では、好ましくは、前記反応工程は、フッ素親和性化合物の存在下で行われる。これにより、当該反応を促進すること、及び目的物生成の選択性を向上させることができる。

0045

フッ素親和性化合物としては、フッ素原子との親和性を有する金属(ハードな金属)と弱酸との塩(例、酢酸リチウム)、及びフッ素原子との親和性を有する金属(ハードな金属)とハロゲン原子とからなるルイス酸性を有する金属ハロゲン化物を挙げることができる。金属ハロゲン化物としては、例えば、ハロゲン化リチウム、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化亜鉛等が挙げられる。具体的には、塩化リチウム臭化リチウムヨウ化リチウム等のハロゲン化リチウム;臭化マグネシウムヨウ化マグネシウム等のハロゲン化マグネシウム;塩化亜鉛臭化亜鉛ヨウ化亜鉛等のハロゲン化亜鉛等が挙げられる。好ましくは、ヨウ化リチウム等のハロゲン化リチウムである。

0046

反応系にフッ素親和性化合物を投入する場合、その投入量は、通常、使用する有機金属化合物(2−1)、(2−2)、(2−3)、又は(2−4)の1モルに対して、通常0.5〜10モル程度、好ましくは1〜5モル程度とすることができる。

0047

反応温度は、特に制限されないが、通常、−100℃〜200℃、好ましくは0℃〜150℃、より好ましくは10〜100℃、更に好ましくは室温程度(20〜30℃程度)が挙げられる。

0048

また、反応時間も特に制限されないが、その下限としては、例えば、10分間が挙げられ、一方、その上限としては、例えば、72時間程度が挙げられる。

0049

前記反応工程をフッ素親和性化合物の存在下で行わせる場合は、反応時間を短縮することができ、その下限としては、例えば、5分間が挙げられ、一方、その上限としては、例えば、24時間程度が挙げられる。この場合の反応時間は、好ましくは10分間〜12時間より好ましくは30分間〜8時間の範囲内である。

0050

反応雰囲気は、特に限定されないが、通常、アルゴン窒素等を用いた不活性雰囲気下で行われる。また、反応圧力は、加圧でも、常圧でもよいし、減圧でもよい。通常、加圧下で行うことが好ましく、その場合の圧力は、0.1〜10MPa程度、好ましくは0.1〜1MPa程度である。

0051

本発明の反応工程は、好ましくは溶媒中で実施される。使用する溶媒としては、反応に悪影響を与えない溶媒であれば特に制限はなく、例えば、ベンゼントルエンキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒ヘキサンシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンジエチルエーテルグライムジグライム等のエーテル系溶媒等;アセトニトリルプロピオニトリルジメチルシアナミド、t−ブチルニトリル等のニトリル系溶媒を使用することができる。中でも、THF等のエーテル系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、t−ブチルニトリル等のニトリル系溶媒が好ましい。

0052

このようにして得られたトリフルオロビニル誘導体(1)は、所望により、必要に応じて、蒸留等の公知の精製法によって精製することができる。

0053

このようにして得られたトリフルオロビニル誘導体(1)は、例えば、含フッ素高分子用モノマー或いは農薬原料として有用である。このうち、含フッ素高分子の応用分野としては、燃料電池用イオン交換膜、自動車用又は航空機用などのシール材又は燃料ホース、光ファイバーなどの光学電子部品、塗料用又は防汚用途などのコーティング材などが挙げられる。

0054

また、実施例において化合物のスペクトルデータが記載されている化合物は新規物質である。これらの化合物のうちビニル基で置換された芳香環基を含有する化合物をモノマーとして用いて得られる含フッ素ポリマーにおいては、当該基は架橋基として機能して、例えば、当該含フッ素ポリマーと非フッ素ポリマーとの複合材料を形成した際の密着性の向上などに貢献する。また、さらには、このビニル基へは、亜硫酸塩の付加などによりスルホン酸基を導入することができる。ここで得られるスルホン酸基含有化合物イオン交換樹脂への応用が期待できる。一方で、芳香族基を含有する化合物は、これをモノマーとして使用して得られるポリマー光吸収発光電子移動などの機能を付加できる。これまでに、官能基を有する含フッ素オレフィンを高収率で得るための合成法が存在しなかったので、本発明は、前記の機能を有する含フッ素ポリマー製造に大きく貢献できる。

0055

以下に実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。

0056

実施例1
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、アリルマグネシウムクライド(0.2mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、室温で30分間撹拌した。これにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにテトラフルオロエチレン(TFE)(0.313mmol:上述の容器容量導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ペンタジエンが70%、4,5−ジフルオロ−1,4,7−オクタトリエンが9%の収率で得られたことを確認した。

0057

実施例2
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、アリルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.240mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、室温で30分間撹拌した。これにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で4時間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ペンタジエンが定量的に得られたことを確認した。

0058

実施例3
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、アリルマグネシウムクロライド(0.2mmol)、塩化亜鉛(13.6mg、0.100mmol)、およびヨウ化リチウム(32.1mg、0.240mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製し、室温で2日間撹拌した。これにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で4時間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ペンタジエンが定量的に得られたことを確認した。

0059

実施例4
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、アリルマグネシウムクロライド(0.2mmol)およびヨウ化リチウム(32.1mg、0.240mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。これにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ペンタジエンが96%、4,5−ジフルオロ−1,4,7−オクタトリエンが4%の収率で得られたことを確認した。

0060

実施例2〜4では、実施例1に対して、リチウム塩の添加、又は系内で調製した亜鉛試薬アリル化剤に用いることにより、収率の向上およびモノ置換体の選択性が向上した。

0061

実施例5
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、メタアリルマグネシウムクロライド(0.2mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−4−メチル−1,4−ペンタジエンが67%、4,5−ジフルオロ−2,7−ジメチル−1,4,7−オクタトリエンが16%の収率で得られたことを確認した。

0062

1,1,2−トリフルオロ−4−メチル−1,4−ペンタジエン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -174.4 (ddt, JFF= 32.8, 114.4 Hz, JFH = 23.4 Hz, 1F), -127.6 (dd, JFF = 87.7, 114.4 Hz, 1F), -109.2 (dd, JFF = 32.8, 87.7 Hz, 1F).

0063

4,5−ジフルオロ−2,7−ジメチル−1,4,7−オクタトリエン
trans : 19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -154.4 (m),
cis : 19F NMR (372 MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -138.4 (m)

0064

実施例6
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、メタアリルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.240mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−4−メチル−1,4−ペンタジエンが定量的に得られたことを確認した。
実施例6では、実施例5に対して、リチウム塩添加により、収率およびモノ置換体生成の選択性が向上した。

0065

実施例7
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、trans−2−ブテニルマグネシウムクロライド(0.2mmol)のTHF(0.4mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエンが53%、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ヘキサジエンが11%の収率で得られたことを確認した。

0066

1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -184.6 (ddd, JFF= 32.5, 113.4 Hz, JFH = 28.8 Hz, 1F), -127.2 (ddd, JFF = 89.9, 113.4 Hz, JFH = 2.2 Hz, 1F), -110.1 (dd, JFF = 32.5, 89.9 Hz, 1F).

0067

実施例8
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、trans−2−ブテニルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.240mmol)のTHF(0.2mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエンが83%、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ヘキサジエンが19%の収率で得られたことを確認した。

0068

実施例9
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、trans−2−ブテニルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(0.8mg、0.02mmol)のTHF(0.4mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエンが62%、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ヘキサジエンが14%の収率で得られたことを確認した。

0069

実施例10
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、trans−2−ブテニルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(50.9mg、1.20mmol)のTHF(0.4mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエンが80%、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ヘキサジエンが20%の収率で得られたことを確認した。

0070

実施例11
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、trans−2−ブテニルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および臭化リチウム(17.4mg、0.240mmol)のTHF(0.4mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエンが67%、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ヘキサジエンが14%の収率で得られたことを確認した。

0071

実施例12
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、trans−2−ブテニルマグネシウムクロライド(0.2mmol)およびヨウ化リチウム(133.8mg、1.00mmol)のTHF(0.4mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−メチル−1,4−ペンタジエンが70%、1,1,2−トリフルオロ−1,4−ヘキサジエンが13%の収率で得られたことを確認した。

0072

実施例8〜12では、実施例7に比較して、リチウム塩の添加により収率が向上した。

0073

実施例13
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、シンナミルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.24mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−5−フェニル−1,4−ペンタジエンが39%、1,1,2−トリフルオロ−3−フェニル−1,4−ペンタジエンが3%の収率で得られたことを確認した。

0074

1,1,2−トリフルオロ−3−フェニル−1,4−ペンタジエン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -180.5 (dd, JFF= 32.4, 114.1 Hz, JFH = 29.7 Hz, 1F), -125.8 (ddd, JFF = 86.0, 114.1 Hz, JFH = 3.5 Hz, 1F), -109.1 (dd, JFF = 32.4, 86.0 Hz, 1F).

0075

実施例14
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ベンジルマグネシウムクロライド(0.2mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−フェニル−1−プロペンが51%、2,3−ジフルオロ−1,4−ジフェニル−2−ブテンが3.5%の収率で得られたことを確認した。

0076

1,1,2−トリフルオロ−3−フェニル−1−プロペン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -174.7 (ddt, JFF= 32.0, 114.3 Hz, JFH = 23.5 Hz, 1F), -127.6 (dd, JFF = 87.5, 114.3 Hz, 1F), -109.4 (dd, JFF = 32.0, 87.5 Hz, 1F).

0077

2,3−ジフルオロ−1,4−ジフェニル−2−ブテン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -155.4 (m).

0078

実施例15
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、ベンジルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.24mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−フェニル−1−プロペンが定量的に得られたことを確認した。
実施例15では、実施例14に対して、リチウム塩添加の効果により、目的物の収率が向上すると共に、モノ置換体の選択性が向上することが確認できた。

0079

実施例16
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、4−ビニルベンジルマグネシウムクロライド(0.2mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−(4−ビニルフェニル)−1−プロペンが72%、2,3−ジフルオロ−1,4−ビス(4−ビニルフェニル)−2−ブテンが2%の収率で得られたことを確認した。

0080

1,1,2−トリフルオロ−3−(4−ビニルフェニル)−1−プロペン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -174.8 (ddt, JFF= 31.7, 114.4 Hz, JFH = 23.2 Hz, 1F), -127.6 (dd, JFF = 87.5, 114.4 Hz, 1F), -109.4 (dd, JFF = 31.7, 87.5 Hz, 1F).

0081

2,3−ジフルオロ−1,4−ビス(4−ビニルフェニル)−2−ブテン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -155.4 (m).

0082

実施例17
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、4−ビニルベンジルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.24mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−(4−ビニルフェニル)−1−プロペンが93%、2,3−ジフルオロ−1,4−ビス(4−ビニルフェニル)−2−ブテンが4%の収率で得られたことを確認した。
実施例17では、実施例16に対して、リチウム塩の添加により目的物の収率が向上することが確認できた。

0083

実施例18
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、1−ナフチルメチルマグネシウムクロライド(0.2mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−(1−ナフチル)−1−プロペンが32%、2,3−ジフルオロ−1,4−ビス(1−ナフチル)−2−ブテンが2%の収率で得られたことを確認した。

0084

1,1,2−トリフルオロ−3−(1−ナフチル)−1−プロペン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -173.4 (ddt, JFF= 32.1, 114.4 Hz, JFH = 22.0 Hz, 1F), -126.3 (ddt, JFF = 87.8, 114.4 Hz, JFH = 3.4 Hz, 1F), -109.2 (dd, JFF = 32.1, 87.8 Hz, 1F).

0085

2,3−ジフルオロ−1,4−ビス(1−ナフチル)−2−ブテン
19F NMR(372MHz, in THF/THF-d8, rt, δ/ppm): -153.0 (m).

実施例

0086

実施例19
グローブボックス中、不活性雰囲気下で、1−ナフチルメチルマグネシウムクロライド(0.2mmol)および塩化リチウム(10.2mg、0.24mmol)のTHF(0.5mL)−THF−d8(0.2mL)混合溶液を耐圧チューブ(容量2ml)中に調製した。ここにα,α,α−トリフルオロトルエン(12.3μL、0.1mmol:19F−NMR測定時の内部標準)を加え、さらにここにTFE(0.313mmol:上述の容器容量と導入圧力0.35MPaから算出した。)を加えた。この反応溶液を室温で30分間放置した。反応を19F−NMRで追跡し、内部標準より、1,1,2−トリフルオロ−3−(1−ナフチル)−1−プロペンが51%、2,3−ジフルオロ−1,4−ビス(1−ナフチル)−2−ブテンが4%の収率で得られたことを確認した。
実施例19では、実施例18に対して、リチウム塩の添加により目的物の収率が向上することが確認できた。

0087

本発明によれば、トリフルオロエチレン誘導体を簡便かつ効率的(高収率、高選択性、低コスト)に製造できる。

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