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技術 領域分類装置、そのプログラム、基板検査装置、および領域分類方法

出願人 株式会社SCREENホールディングス
発明者 八坂智齋藤純
出願日 2012年3月1日 (8年9ヶ月経過) 出願番号 2012-045239
公開日 2013年9月12日 (7年3ヶ月経過) 公開番号 2013-181807
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置 光学的手段による材料の調査の特殊な応用 プリント板の製造
主要キーワード 検出針 設計基準値 チェック点 検査データ生成 領域分類処理 ベリファイ装置 狭間隙 検査漏れ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年9月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

多層基板における回路パターン検査精度を改善する。

解決手段

領域分類装置は、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を抽出する領域抽出部と、着目領域の導電性の有無が設計通りである着目層の回路パターンと、接続孔との電気的な接続関係を表す第1ネットリストと、着目領域の導電性の有無が設計から外れた場合の着目層の回路パターンと、接続孔との電気的な接続関係を表す第2ネットリストとをそれぞれ生成するネットリスト生成部と、第1ネットリストと、第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には着目領域を検査における重要領域に分類し、該所定の差異がない場合には着目領域を重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類部とを備える。

概要

背景

一般に、プリント基板などの回路パターン検査においては、検査対象の回路パターンが撮影された画像と、良品が撮影された画像または設計データから生成され画像との比較により検査が行なわれる。回路パターンには、画像信号ラインクリアランスホール部などのように検査基準を厳しく設定する必要がある部分と、ベタ電源部分文字部分などのように厳しく検査しなくても良い部分が混在している。このため、回路パターンの全域に同一の検査基準が適用される場合において、検査基準が厳しい場合には虚報が多く発生し、検査基準が甘い場合には、欠陥の見逃しが多く発生してしまう。

このため、特許文献1、2の技術においては、回路パターンが実際に撮影された画像に基づいて基板における検査対象の領域を分類し、分類された領域に応じた検査基準や検査手法を適用することで検査の精度の向上を図っている。また、特許文献3の技術では、基板のCADデータに基づく設計画像拡張した画像と、該設計画像を収縮した画像とを用いて、基板の領域分類を行うことで、検査精度の向上を図っている。

概要

多層の基板における回路パターンの検査精度を改善する。領域分類装置は、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を抽出する領域抽出部と、着目領域の導電性の有無が設計通りである着目層の回路パターンと、接続孔との電気的な接続関係を表す第1ネットリストと、着目領域の導電性の有無が設計から外れた場合の着目層の回路パターンと、接続孔との電気的な接続関係を表す第2ネットリストとをそれぞれ生成するネットリスト生成部と、第1ネットリストと、第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には着目領域を検査における重要領域に分類し、該所定の差異がない場合には着目領域を重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類部とを備える。

目的

本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、多層の基板における回路パターンの検査精度を改善できる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を、当該基板に対応する設計画像において抽出する領域抽出部と、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔と前記着目層の回路パターンとの電気的な接続関係を表すデータとして、前記着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の第1ネットリストと、前記着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の第2ネットリストと、をそれぞれ生成するネットリスト生成部と、前記第1ネットリストと、前記第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には前記着目領域を検査における重要領域に分類し、前記所定の差異がない場合には前記着目領域を前記重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類部と、を備える領域分類装置

請求項2

請求項1に記載の領域分類装置であって、前記第1ネットリストおよび前記第2ネットリストは、前記着目層の回路パターンにおける前記接続孔に対応した部分を含む複数の検出点と、前記接続孔とのうち互いに電気的な接続性を有するものを同じグループとして分類したデータである領域分類装置。

請求項3

請求項1に記載の領域分類装置であって、前記第1ネットリストおよび前記第2ネットリストは、前記着目層の回路パターンにおける前記接続孔に対応した部分を含む複数の検出点と、前記接続孔に接続する他の層の回路パターンにおける前記接続孔に対応した部分とのうち互いに電気的な接続性を有するものを同じグループとして分類したデータである領域分類装置。

請求項4

請求項2または請求項3に記載の領域分類装置であって、前記所定の差異は、前記第1ネットリストと前記第2ネットリストとのそれぞれの前記グループ数の差異である領域分類装置。

請求項5

請求項1から請求項4の何れか1つの請求項に記載の領域分類装置であって、前記接続孔は、前記多層の基板が実際に積層された後に加工される予定の接続孔を含む領域分類装置。

請求項6

請求項2から請求項5の何れか1つの請求項に記載の領域分類装置であって、前記着目層が、開口部を有する絶縁層により被覆される外層である場合には、前記ネットリスト生成部は、着目層の回路パターンのうち前記絶縁層に被覆されない部分を、前記複数の検出点の一部として設定する領域分類装置。

請求項7

請求項1から請求項6の何れか1つの請求項に記載の領域分類装置であって、前記着目領域は、前記着目層の回路パターンのうち所定幅以下の細線部、または当該着目層の互いに隣り合う回路パターンの間の所定幅以下の間隙部である領域分類装置。

請求項8

請求項1から請求項7の何れか1つの請求項に記載の領域分類装置であって、前記重要領域と前記非重要領域とに基づいて、前記着目層を検査目的別の領域に分類する目的別分類部をさらに備える領域分類装置。

請求項9

請求項1から請求項8の何れか1つの請求項に記載の領域分類装置が分類した領域に基づいて前記着目層の基板の検査を行なう基板検査装置

請求項10

コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータが前記プログラムを読み取り、前記コンピュータのCPUがメモリを用いて前記プログラムを実行することにより、前記コンピュータを、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を、当該基板に対応する設計画像において抽出する領域抽出部と、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔と前記着目層の回路パターンとの電気的な接続関係を表すデータとして、前記着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の第1ネットリストと、前記着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の第2ネットリストと、をそれぞれ生成するネットリスト生成部と、前記第1ネットリストと、前記第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には前記着目領域を検査における重要領域に分類し、前記所定の差異がない場合には前記着目領域を前記重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類部と、を備えた領域分類装置として機能させるプログラム。

請求項11

回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を、当該基板に対応する設計画像において抽出する領域抽出ステップと、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔と前記着目層の回路パターンとの電気的な接続関係を表すデータとして、前記着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の第1ネットリストと、前記着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の第2ネットリストと、をそれぞれ生成するネットリスト生成ステップと、前記第1ネットリストと、前記第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には前記着目領域を検査における重要領域に分類し、前記所定の差異がない場合には前記着目領域を前記重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類ステップと、を備える領域分類方法。

技術分野

0001

本発明は、回路パターン検査用領域分類技術に関する。

背景技術

0002

一般に、プリント基板などの回路パターンの検査においては、検査対象の回路パターンが撮影された画像と、良品が撮影された画像または設計データから生成され画像との比較により検査が行なわれる。回路パターンには、画像信号ラインクリアランスホール部などのように検査基準を厳しく設定する必要がある部分と、ベタ電源部分文字部分などのように厳しく検査しなくても良い部分が混在している。このため、回路パターンの全域に同一の検査基準が適用される場合において、検査基準が厳しい場合には虚報が多く発生し、検査基準が甘い場合には、欠陥の見逃しが多く発生してしまう。

0003

このため、特許文献1、2の技術においては、回路パターンが実際に撮影された画像に基づいて基板における検査対象の領域を分類し、分類された領域に応じた検査基準や検査手法を適用することで検査の精度の向上を図っている。また、特許文献3の技術では、基板のCADデータに基づく設計画像拡張した画像と、該設計画像を収縮した画像とを用いて、基板の領域分類を行うことで、検査精度の向上を図っている。

先行技術

0004

特開2000−329532号公報
特開平11−23483号公報
特開2008−298436号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1〜3の技術によっても、なお、領域分類が適切に行われず、虚報や検査漏れが発生する問題がある。特に、検査対象の基板が、多層の基板のうち一の基板である場合には、虚報や検査漏れの発生が著しく増加するといった問題がある。

0006

本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、多層の基板における回路パターンの検査精度を改善できる技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記の課題を解決するため、第1の態様に係る領域分類装置は、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を、当該基板に対応する設計画像において抽出する領域抽出部と、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔と前記着目層の回路パターンとの電気的な接続関係を表すデータとして、前記着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の第1ネットリストと、前記着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の第2ネットリストとをそれぞれ生成するネットリスト生成部と、前記第1ネットリストと、前記第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には前記着目領域を検査における重要領域に分類し、前記所定の差異がない場合には前記着目領域を前記重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類部とを備える。

0008

第2の態様に係る領域分類装置は、第1の態様に係る領域分類装置であって、前記第1ネットリストおよび前記第2ネットリストは、前記着目層の回路パターンにおける前記接続孔に対応した部分を含む複数の検出点と、前記接続孔とのうち互いに電気的な接続性を有するものを同じグループとして分類したデータである。

0009

第3の態様に係る領域分類装置は、第1の態様に係る領域分類装置であって、前記第1ネットリストおよび前記第2ネットリストは、前記着目層の回路パターンにおける前記接続孔に対応した部分を含む複数の検出点と、前記接続孔に接続する他の層の回路パターンにおける前記接続孔に対応した部分とのうち互いに電気的な接続性を有するものを同じグループとして分類したデータである。

0010

第4の態様に係る領域分類装置は、第2または第3の態様に係る領域分類装置であって、前記所定の差異は、前記第1ネットリストと前記第2ネットリストとのそれぞれの前記グループ数の差異である。

0011

第5の態様に係る領域分類装置は、第1から第4の何れか1つの態様に係る領域分類装置であって、前記接続孔は、前記多層の基板が実際に積層された後に加工される予定の接続孔を含む。

0012

第6の態様に係る領域分類装置は、第2から第5の何れか1つの態様に係る領域分類装置であって、前記着目層が、開口部を有する絶縁層により被覆される外層である場合には、前記ネットリスト生成部は、着目層の回路パターンのうち前記絶縁層に被覆されない部分を、前記複数の検出点の一部として設定する。

0013

第7の態様に係る領域分類装置は、第1から第6の何れか1つの態様に係る領域分類装置であって、前記着目領域は、前記着目層の回路パターンのうち所定幅以下の細線部、または当該着目層の互いに隣り合う回路パターンの間の所定幅以下の間隙部である。

0014

第8の態様に係る領域分類装置は、第1から第7の何れか1つの態様に係る領域分類装置であって、前記重要領域と前記非重要領域とに基づいて、前記着目層を検査目的別の領域に分類する目的別分類部をさらに備える。

0015

第9の態様に係る基板検査装置は、第1から第8の何れか1つの態様に係る領域分類装置が分類した領域に基づいて前記着目層の基板の検査を行なう。

0016

第10の態様に係るプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータが前記プログラムを読み取り、前記コンピュータのCPUがメモリを用いて前記プログラムを実行することにより、前記コンピュータを、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を、当該基板に対応する設計画像において抽出する領域抽出部と、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔と前記着目層の回路パターンとの電気的な接続関係を表すデータとして、前記着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の第1ネットリストと、前記着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の第2ネットリストとをそれぞれ生成するネットリスト生成部と、前記第1ネットリストと、前記第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には前記着目領域を検査における重要領域に分類し、前記所定の差異がない場合には前記着目領域を前記重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類部とを備えた領域分類装置として機能させる。

0017

第11の態様に係る領域分類方法は、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板の設計データに基づいて、当該多層の基板のうち着目層の基板における着目領域を、当該基板に対応する設計画像において抽出する領域抽出ステップと、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔と前記着目層の回路パターンとの電気的な接続関係を表すデータとして、前記着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の第1ネットリストと、前記着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の第2ネットリストとをそれぞれ生成するネットリスト生成ステップと、前記第1ネットリストと、前記第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には前記着目領域を検査における重要領域に分類し、前記所定の差異がない場合には前記着目領域を前記重要領域よりも重要度が低い非重要領域に分類する領域分類ステップとを備える。

発明の効果

0018

第1から第11の何れの態様に係る発明によっても、着目層内の着目領域の導電性が設計から外れた場合に、その着目層での電気的接続状態に本質的な変化が生じるか否かを、接続孔を介した層間接続も考慮したネットリストの変化に基づいて判定することによって、その着目領域が、重要領域か非重要領域かに分類される。従って、多層基板の回路パターンの検査において重要な領域がより精度良く分類され得るので検査精度が向上され得る。また、領域の分類結果検査者個人的な技量により変動することもない。

図面の簡単な説明

0019

実施形態に係る基板検査装置および領域分類装置を備えた基板検査システムの構成の一例を示すブロック図である。
実施形態に係る基板検査装置で用いられるデータの一例を示すブロック図である。
マスタ画像の一例を示す図である。
図3のマスタ画像における検査対象領域の一例を示す図である。
実施形態に係る領域分類装置によって分類される領域の一例を表形式で示す図である。
多層の基板の階層構造の一例を示す図である。
図6の多層の基板における着目層の一例を示す図である。
図7の着目層に接続するドリル層の一例を示す図である。
図7のドリル層により図6の着目層と接続される他の層の一例を示す図である。
着目層に関するネットリストについて説明するための図である。
図7の着目層に関するネットリストを模式的に示す図である。
図7の着目層において抽出される細線部の着目領域の一例を説明するための図である。
図7の着目層の回路パターンから図12の1つの着目領域が削除された回路パターンを示す図である。
図7の着目層の回路パターンから図12の1つの着目領域が削除された回路パターンを示す図である。
図13の着目層に関するネットリストを模式的に示す図である。
図14の着目層に関するネットリストを模式的に示す図である。
図7の着目層において抽出される間隙部の着目領域の一例を説明するための図である。
図7の着目層の回路パターンにおいて図17の1つの着目領域が回路パターンに置換された回路パターンを示す図である。
図18の着目層に関するネットリストを模式的に示す表を示す図である。
図7の着目層において分類された領域の一例を示す図である。
外層に被覆されるソルダーレジスト層の扱いを説明するための図である。
実施形態に係る領域分類装置の動作の一例を示すフローチャートである。
実施形態に係る領域分類装置の動作の一例を示すフローチャートである。
実施形態に係る領域分類装置の動作の一例を示すフローチャートである。

実施例

0020

以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図面では同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。また、各図面は模式的に示されたものであり、例えば、各図面における表示物のサイズおよび位置関係等は必ずしも正確に図示されたものではない。

0021

<A.実施形態>
<A−1.基板検査システムの構成>
図1は、実施形態に係る基板検査装置700を備えることによって多層プリント基板の積層前の外観検査を行なう基板検査システム1000の構成の一例を示すブロック図である。基板検査装置700は、実施形態に係る領域分類装置300を備えている。また、図2は、実施形態に係る基板検査装置700で用いられるデータの一例を示すブロック図である。

0022

図1図2に示されるように、基板検査システム1000は、例えば、データサーバ500、CAM編集機600、基板検査装置700、およびベリファイ装置800を主に備えて構成される。データサーバ500には、検査対象の多層基板のCADデータ、CAMデータなどが記憶されている。CAM編集機600は、これらのCADデータ、CAMデータを編集して設計基準値43、基板画像44、およびネットリスト45などを生成する。生成されたデータは、CADデータ、CAMデータなどとともに設計データ41として基板検査装置700に供給される。

0023

設計基準値43は、例えば、100umの幅で設計されたパターンが何%まで細くなってもプリント基板の品質保証できるといった基準である。基板画像44は、CADデータなどから生成されるラスター画像などの基板の画像データである。ネットリスト45は、多層基板の全層に渡る電気的な接続関係を示すデータであり、例えば、設計時の導通の確認や設計時の検図電気チェッカーチェック点の設定などに使われる。また、後述する着目層に関するネットリストは、ネットリスト45のうち着目層に関連する一部のリストを抽出する手法によっても生成され得る。基板検査装置700は、設計データ41に基づいて回路基板(「プリント基板」)39(図1)の回路パターンの検査を行い、ベリファイ装置800は、該検査結果検証処理を行う。

0024

<A−2.基板検査装置の構成>
図1図2に示されるように、基板検査装置700は、例えば、領域分類装置300、記憶部32、検査データ生成部34、撮像部36、検査部38を主に備えて構成される。検査データ生成部34および検査部38は、不図示のCPUが所定のプログラムを実行することなどにより実現される。

0025

領域分類装置300は、設計データ41に基づいて検査目的別の領域情報56を生成する。検査目的別の領域情報56には、例えば、重要検査領域、非検査領域通常検査領域などの領域情報が設定される。重要検査領域は、基板検査装置700の能力に応じて設定される。例えば、基板検査装置700がドリル検査を行える場合には、ドリルの部分が重要検査領域として分類される。同様に、ビアとドリルの間の部分の検査が可能であれば、当該部分が抽出されて分類される。また、例えば、レーザービアの検査が実施可能であれば、レーザービアの部分が抽出されて分類される。

0026

記憶部32は、基板検査レシピ42、基板検査装置700の分解能46などを記憶している。検査データ生成部34は、レシピ42と設計データ41の設計基準値43等に基づいて検査パラメータ52を生成する。検査パラメータ52は、「許容誤差」に相当する。検査パラメータ52は、重要検査領域用検査条件、または通常検査領域用の検査条件など、領域分類装置300が分類する検査目的別の領域情報56に関する検査の種類に応じて設定される。例えば、設計基準値が100umの幅であれば、重要検査領域用の検査パラメータ52は、例えば、±30%の許容誤差などに設定される。また、検査データ生成部34は、基板画像44と分解能46とに基づいてマスタ画像54(図1図2)を生成する。

0027

図3は、マスタ画像54(図1図2)の一例を示す図である。マスタ画像54には、パターン領域92と位置出し用のアライメントマーク94などが含まれる。また、図4は、図3のマスタ画像54におけるパターン領域92の一例を示す図である。

0028

マスタ画像54は、プリント基板のマクロ的な設計画像である。プリント基板がマクロ的に観察される場合には、例えば、一辺600mmの四角形状の一枚物の樹脂の板の中に、例えば、携帯電話などの回路パターンが、離散的に複数配置されている。これらの回路パターン部分は、切り出されて、製品の回路基板として使われる。プリント基板のうち他の部分は、あまり重要ではない。従って、マスタ画像54のうち離散的に配置されているこれらの回路パターン部分にそれぞれ対応する領域が、画像処理やユーザによる手動設定などにより、パターン領域92(図3)としてそれぞれ指定される。

0029

パターン領域92には、細線状の回路パターン、グランド或はベタなどと称される回路パターン、またはエッチングなどにより基板上に形成された文字などの電気回路としては全く使われないパターンなどの領域がある。図4に示される例では、2つの円形パッドとパッド間の細線部により構成される回路パターンは、重要検査領域98に分類され、文字列「ABC」の文字領域は、非検査領域(「マスク領域」)96に分類される。文字列領域の他に、例えば、検査されると虚報となる可能性が高い領域なども非検査領域96に分類される。また、パターン領域92のうち非検査領域96および重要検査領域98以外の領域は、通常検査領域97に分類される。通常検査領域97では、重要検査領域98よりも欠陥検出感度が低く設定された検査が行われる。パターン領域92における各領域の分類は、既述したように、領域分類装置300により行われ、分類結果は、検査目的別の領域情報56として得られる。検査目的別の領域情報56は、検査データ生成部34から供給される検査パラメータ52およびマスタ画像54ととともにAOI検査データ58として検査部38に供給され、検査に用いられる。

0030

撮像部36は、回路基板39を撮影し、その撮影画像51を生成して検査部38に供給する。回路基板39は、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板のうち着目層の回路基板であり、多層の基板として積層される前に基板検査装置700により検査される。検査部38は、AOI検査データ58を用いて、撮影画像51を検査することにより回路基板39の回路パターンの検査を行い、検査結果は、ベリファイ装置800に供給される。

0031

なお、図1に示される例では、領域分類装置300が基板検査装置700に内蔵されているが、例えば、領域分類装置300が基板検査装置700の外部に設けられても良い。また、基板検査装置700は、プリント基板の検査装置としての用途以外に、例えば、積層型半導体の検査装置としても使用可能である。

0032

<A−3.領域分類装置の構成>
図1図2に示されるように、領域分類装置300は、CPU10、記憶部26、および操作部28を主に備えて構成されている。記憶部26は、ROMおよびRAMなどにより構成され、プログラムPG1が記憶されている。操作部28は、操作ボタンなどにより構成され、領域分類装置300の制御に関するユーザの各種操作を受け付ける。多層の基板のうち基板検査の対象となる着目層の設定は、所定の順序に従って順次に設定可能である他、操作部28を介したユーザの操作によっても設定可能である。受け付けられた各種の操作情報は、CPU10へと供給される。CPU10は、記憶部26をワークメモリとして使用しつつプログラムPG1を実行することにより、領域分類装置300全体を統括的に制御する。また、CPU10は、プログラムPG1を実行することにより領域抽出部12、ネットリスト生成部14、領域分類部16、および目的別分類部18の機能を実現し、検査目的別の領域情報56を生成する。

0033

図5は、実施形態に係る領域分類装置300によって分類される回路基板の領域の一例を示す表102を示す図である。表102の例では、回路基板の各部は、ドリル、パターン、スペースなどの基板構造属性に応じて領域A1〜L1の12種類の領域に分類されている。表102における「SR」は、ソルダーレジストを意味する。これらの領域への分類については、領域分類装置300の動作の説明欄において後述する。さらに、これらの各領域は、検査目的に応じた領域に分類される。表102の例では、検査目的別の領域は、重要検査領域、通常検査領域、および非検査領域の3種類の領域に分類されている。そして、分類されたこれらの検査目的別の各領域を規定する情報は、基板構造の属性に応じて分類された領域に対応づけられて検査目的別の領域情報56として基板検査装置700の検査部38に供給される。領域A1〜L1に対して、検査目的別の各領域のうちどの領域が割り当てられるかは、ユーザにより決定され、予め記憶部26に記憶されている。例えば、回路パターンに接続するドリルは、重要検査領域に設定される。

0034

図6は、多層の基板の階層構造の一例を示す図であり、多層の基板72が例示されている。多層の基板72は、層L0〜L4の5層の基板が積層されて構成される。層L0は、多層の基板72の外層であり、以下では、外層L0とも称される。外層L0は、ソルダーレジスト層(「絶縁層」)SR1により被覆される。ソルダーレジスト層SR1には開口部が設けられる。外層L0の回路パターンのうち該開口部に内包されることにより、ソルダーレジストに被覆されていない部分には、電子部品実装される。斜線が附された層L1は、多層の基板72における着目層であり、以下では、着目層L1とも称される。

0035

また、多層の基板72には、異なる層の回路パターン同士を電気的に接続するドリル孔(「接続孔」または単に「ドリル」、「ホール」などとも称される)の一例として、着目層L1の回路パターンと、層L2の回路パターンとを電気的に接続するドリル孔(「接続孔」)D1が示されている。ドリル孔は、ドリル加工などにより形成される孔の壁面に導電材料の層が形成される孔であり、プリント基板の表裏、あるいは多層の基板のうち互いに異なる層間での電気的な橋渡しをする孔、すなわち、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する孔である。ドリル孔は、基板における位置および孔の径と、接続対象の各層などによって規定される。また、ドリル孔の位置と径は、基板の回路パターンと同様に画像として表示できることから、ドリル孔は、「ドリル層(ドリルレイヤ)」とも称される。ドリル層は、1以上のドリル孔を1つの層として表示するものであり、例えば、図6に示されるドリル層D1は、後述する図8に示されるように、5つのドリル孔を1つの層として表示するものである。

0036

ドリル孔には、各種の種類があるが、多層の基板が実際に積層された後に加工される予定のドリル孔(「フューチャードリル」とも称される)もドリル孔の一種である。フューチャードリル以外のドリル孔は、回路基板39が検査される時点で、既に回路基板39に設けられているが、フューチャードリルは、多層の基板72が積層された後に形成される。このため、回路基板39が検査されるときにはフューチャードリルは、回路基板39に形成されていない。基板検査装置700は、回路基板39の検査時に、フューチャードリルも考慮した検査目的別の領域情報56を用いて検査を行うので、虚報の発生などをより低減することができる。

0037

領域抽出部12は、回路パターンがそれぞれ形成された複数の基板が積層される多層の基板のうち着目層の回路基板39における着目領域を抽出する。該抽出は、該多層の基板の設計データのうち回路基板39の設計データに基づいて行われ、着目領域は、回路基板39に対応する設計画像において抽出される。着目領域としては、例えば、着目層である回路基板39の回路パターンのうち所定幅以下の細線部が抽出される。また、回路基板39の互いに隣り合う回路パターンの間の所定幅以下の間隙部も着目領域として抽出される。また、領域抽出部12は、着目領域を抽出する過程で、設計データに基づいて、例えば、回路パターンと接続するドリル孔などの各種のドリル孔や、ドリル孔と接続されない回路パターンなどの抽出も行なう。

0038

ネットリスト生成部14は、領域抽出部12が抽出した着目領域の導電性の有無が設計通りである場合の回路基板39の回路パターンと、異なる層間の回路パターン同士を電気的に接続する接続孔との電気的な接続関係を表すネットリスト(「第1ネットリスト」)を多層の基板の設計データに基づいて作成する。また、ネットリスト生成部14は、着目領域の導電性の有無が設計から外れている場合の着目層の回路パターンと、接続孔との電気的な接続関係を表すネットリスト(「第2ネットリスト」)を該設計データに基づいて生成する。

0039

ネットリストは、回路パターンの各点と、各ドリルとのうち互いに同じ電位になるもの、すなわち互いに電気的な接続性を有するもののグループを、各電位に対してそれぞれ抽出してリスト化したものである。グループの抽出は、例えば、設計データにおけるパターン上の点とドリルとの座標や、パターンのラスター図などのパターンの配設状態を示す画像などに基づいて行なわれる。ネットリストの形式にも種々のものがある。例えば、後述する図10の例のように、グループ毎に連続したラインの画像として表示される形式や、図11の例のように、同電位となる各点をそれぞれ表現する符号が、同電位となる各グループ毎に記述される形式などがある。

0040

ネットリストは、パターン上の着目点に対して同じ電位となる点やドリルを示すリストであることから、導通検査において、一般的に、使用されている。ネットリストの作成には、公知の種々の手法が採用され得る。例えば、ドリル(ホール)の座標と、パターン上のそれぞれの点(「検出点」)の座標を照合して、ドリルと、パターン上の各点とのうち同じ座標を持っているものを、同じ電位を持つドリルとパターン上の各点として探索することなどによりネットリストが作られる。ドリルおよび該パターン上の各点は、ネットリストを記述する要素である。該パターン上の各点としては、回路パターンのうちドリル孔が接続される部分などが抽出されて採用される。

0041

領域分類部16は、ネットリスト生成部14により生成された2つのデータ、すなわち第1ネットリストと、第2ネットリストとの間に所定の差異がある場合には、領域抽出部12により抽出された着目領域を検査における重要領域に分類する。また、これらのネットリスト間に当該所定の差異がない場合には、着目領域を重要領域よりも検査における重要度が低い非重要領域に分類する。該所定の差異としては、例えば、第1ネットリストと第2ネットリストとのそれぞれのグループ数の差異などが採用される。

0042

目的別分類部18は、領域抽出部12による着目領域の抽出過程で、抽出された各種ドリルなどの領域と、領域分類部16により着目領域が分類された重要領域および非重要領域(例えば、図5の表102の領域A1〜L1など)を、検査目的別に各領域(例えば、表102の右欄に示される領域など)に分類する。すなわち、目的別分類部18は、重要領域と非重要領域とに基づいて、着目層の各領域を検査目的別に分類する。領域抽出部12、領域分類部16により抽出、分類された領域と、目的別分類部18により分類される検査目的別の領域との対応関係は、既述したようにユーザにより予め設定されて、記憶部26などに記憶されている。目的別分類部18は、該対応関係を参照することにより、検査目的別の領域分類を行なう。目的別分類部18は、例えば、領域抽出部12および領域分類部16により抽出または分類された領域をそれぞれ規定する領域情報に対して、目的別分類部18が分類した検査目的別の領域を示す符号などの情報を対応づけた検査目的別の領域情報56を生成し、検査部38(図1)に出力する。

0043

<A−4.領域分類装置の動作>
図22図24は、実施形態に係る領域分類装置300の動作の一例として、領域分類処理に関する動作フローS100を示すフローチャートである。以下に、図22図24のフローチャートを用いて、領域分類装置300の動作フローS100について説明する。該説明は、図6に示される多層の基板72の着目層L1および外層L0の基板に対して領域分類装置300による領域分類が行なわれる場合を例として行なわれ、後述する図7図21が適宜参照される。なお、領域分類装置300は、一層の基板に対して領域分類を行なうこともできる。

0044

図22に示されるように、領域分類装置300の領域抽出部12は、CAM編集機600から多層の基板の設計データ41(図1図2)を供給されると、例えば、操作部28(図1)を介した設定操作などに応じて、多層の基板における着目層を特定する(ステップS110)。多層の基板72(図6)においては、例えば、内層である層L1が着目層L1として特定される。また、領域抽出部12は、着目層に接続するドリル層(ドリル孔)を抽出し(ステップS120)、抽出したドリル層を、基板構造の属性に応じた複数のドリル領域に分類する(ステップS130)。具体的には、抽出されたドリル層は、表102(図5)に示される領域A1〜D1の4種類のドリル領域に分類される。なお、外層が着目層として選ばれる場合には、外層に接続するドリル層は、領域A1〜D1、K1、L1の6種類のドリル領域に分類される。

0045

図7は、図6の多層の基板72における着目層の一例として着目層L1を示す図である。図8は、図7の着目層L1に接続するドリル層の一例としてドリル層D1を示す図である。図9は、図7のドリル層D1により図6の着目層L1と接続される他の層の一例として層L2を示す図である。検出点L1_a〜L1_i(図7)は、着目層L1に形成された回路パターンにおける点(位置)を示している。添え字のa〜iは、着目層L1における各点の位置を表している。同様に、検出点D1_a〜D1_d(図8)は、ドリル層D1における各ドリルを表す点(位置)であり、添え字のa〜eは、基板における各点の位置を表している。同様に、検出点L2_a〜L2_e(図9)は、層L2に形成された回路パターンにおける点(位置)を表し、添え字のa〜eは、層L2における各点の位置を表している。着目層L1、ドリル層D1および層L2における各検出点のうち、同じ添え字で表されるものは、各層の基板において同一の座標を有する点である。従って、例えば、検出点L1_a、D1_a、L2_aは、着目層L1と層L2とが積層されたときに互いに電気的に接続される。また、検出点L1_aとL1_b(図7)のように同一の回路パターンに属する検出点も、互いに電気的に接続されている。

0046

また、図10は、着目層に関するネットリスト(「簡易ネットリスト」とも称される)について説明するための図である。簡易ネットリストは、検査する着目層と電気的に接続されるべき部位のみの接続関係を示したネットリストである。図10に示される多層の基板は、層L11〜L15の5層の基板が積層されて生成されている。層L11〜L15のそれぞれの層においては、円形のパッドを形成するパターンが細線のパターンにより電気的に接続されている。また、隣り合う2層の間は、該2層のそれぞれにおける少なくとも1つの回路パターン同士を電気的に接続する少なくとも1つのドリル孔により接続されている。ネットリストG1〜G4は、各層の円形のパッドのうち、細線パターンやドリル孔により接続されることにより互いに電気的な接続性を有するものがグループとしてライン形式で表示されたネットリストである。

0047

図10の例において、着目層L13に関連する簡易ネットリストは、ネットリストG2およびG3である。該簡易ネットリストは、例えば、全ての層L11〜L15のうち着目層L13と、ドリル孔を介して着目層L13に電気的に接続されている層L12およびL14とを抽出し、抽出された層間でのネットリストを生成することによって生成される。また、該簡易ネットリストは、多層の基板の全体のネットリストであるネットリストG1〜G4が生成された後に着目層L13に関連するネットリストG2およびG3のみを抽出することによっても生成される。

0048

図11は、図7の着目層L1に関するネットリスト(簡易ネットリスト)N1を模式的に示す図である。ネットリストN1は、2つのグループGA1とGB1とを有し、各グループは、要素欄に示された各検出点を要素として有している。各グループにおける検出点は、層L1、L2が積層されたときに互いに電気的に接続され、同電位となる検出点である。

0049

図22のステップS130の処理が完了すると、ネットリスト生成部14は、着目層に関する簡易ネットリストを生成する(ステップS140)。該簡易ネットリストは、後述するステップS170で抽出される細線部の着目領域が、設計通りに形成されることにより設計通りの導電性を有する場合の着目層L1に関するネットリストである。従って該ネットリストは、既述した第1ネットリストである。着目層が図7の着目層L1である場合には、上述したネットリストN1がネットリスト生成部14によって生成される。また、ステップS140において簡易ネットリストが生成される際に、領域抽出部12は、設計データに基づいて着目層のうちドリルに接続しないパターン(図5の表102における領域E1)を抽出する(ステップS150)。

0050

ステップS150(図22)の処理が完了すると、領域抽出部12は、着目層の回路パターンの画像を取得する(ステップS160)。領域抽出部12は、該画像に対して収縮処理を行い、収縮処理が施された画像に対して拡張処理を行なうことにより回路パターンの細線部を着目領域として抽出する(図23のステップS170)。これらの処理における収縮、拡張の幅は、着目領域として抽出したい細線部の幅に応じて設定される。例えば、80umの細線部を抽出する必要がある場合には、例えば、80um分の収縮処理が行なわれた後に、80um分の拡張処理が行なわれる。

0051

図12は、図7の着目層L1において抽出される細線部の着目領域の一例を説明するための図である。画像61は、ステップS160(図22)で取得された着目層L1の回路パターンの画像である。画像62は、画像61に対してステップS170(図23)の収縮処理と拡張処理とが施された結果の画像である。画像63は、画像61から画像62が除かれた差分の画像である。画像63においては、6個の着目領域Q1〜Q6が抽出されている。

0052

ステップS170(図23)の処理が完了すると、ネットリスト生成部14は、領域抽出部12が抽出した細線部の着目領域が除かれた着目層に関する簡易ネットリストを生成する(ステップS180)。該簡易ネットリストは、既述した第2ネットリストである。次に、ネットリスト生成部14は、ステップS170で抽出された全ての細線部に対応する簡易ネットリストがステップS180において作成されたか否かを判定する(ステップS190)。該判定の結果、全ての細線部についてステップS180の処理が完了していなければ、ネットリスト生成部14は、未処理の細線部に対してステップS180の処理を行なう。該判定の結果、全ての細線部についてステップS180の処理が完了していれば、領域分類部16は、第1ネットリストに対して第2ネットリストが変化した細線部の着目領域(図5の表102の領域F1)を抽出して重要領域として分類する。また、領域分類部16は、該変化がなかった細線部の着目領域(表102の領域G1)を抽出して非重要領域に分類する(ステップS200)。また、領域分類部16は、領域E1〜G1の何れにも属さない回路パターンの領域を、表102の領域H1に分類する。

0053

なお、ステップS200での処理においては、領域分類部16は、操作部28などを介して予めなされた設定などに応じて、領域F1に設定された着目領域を設計データに基づいてさらに細かく分類することができる。例えば、ダンベル形の着目領域Q1(図12)は、ダンベル形の形状全体、2つの円形のドリル領域(パッド)、または2つ円形のドリル領域の間の細線部分などにさらに分類され得る。例えば、ドリル検査が行なわれる場合は、円形のドリル領域が領域F1に分類され、信号ライン欠け突起精密検査が行なわれる場合には、円形のドリル領域の間の細線部分が領域F1に分類される。また、円形のパッドを含んだラインの精密検査が行なわれる場合には、ダンベル形の着目領域Q1全体が領域F1に分類される。

0054

図13は、図7の着目層L1の回路パターンからステップS200(図23)での処理によって図12の1つの着目領域Q1が削除された回路パターンを示す図である。該回路パターンは、製造不良などにより着目領域Q1が断線した場合に対応するものである。着目領域Q1が着目層L1から削除された場合には、着目層L1、ドリル層D1、および層L2における電気的な接続関係が変化する。従って、着目領域Q1は、検査において重要な領域である。

0055

図14は、同様に、図7の着目層L1の回路パターンから図12の1つの着目領域Q6が削除された回路パターンを示す図である。着目領域Q6が着目層L1から削除されたとしても、着目領域Q6に設定された検出点L1_hが無くなることを除いて、着目層L1、ドリル層D1、および層L2における電気的な接続関係は変化しない。従って、着目領域Q6は、検査において重要な領域ではない。

0056

図15は、ステップS180で作成された図13の着目層L1に関するネットリストN2を模式的に示す図である。図16は、同様に、図14の着目層L1に関するネットリストN3を模式的に示す図である。

0057

ネットリストN2は、3つのグループGA2、GB2、およびGC2を有し、各グループは、要素欄に示された各検出点のそれぞれを要素として有している。ネットリストN3は、2つのグループGA3、GB3を有し、各グループは、要素欄に示された各検出点のそれぞれを要素として有している。ネットリストN2およびN3の各グループにおける検出点は、層L1、L2が積層されたときに互いに電気的に接続され、同電位となる検出点である。

0058

図11図15、および図16に示されるように、第1ネットリストであるネットリストN1および第2ネットリストであるネットリストN3のグループ数は、ともに2個であるのに対して、第2ネットリストであるネットリストN2のグループ数は、3個である。このように、着目領域が、検査において重要なパターンの細線部である場合には、該着目領域が着目層から削除されると、簡易ネットリストのグループ数が増加する。従って、領域分類部16は、第1ネットリストと第2ネットリストとのそれぞれのグループ数の差異に基づいて、パターンの細線部の着目領域を検査における重要領域と、重要領域よりも重要度が低い非重要領域とに分類することができる。

0059

ステップS200(図23)の処理が完了すると、領域抽出部12は、着目層のパターンの画像と、着目層を貫通するが、着目層の回路パターンとは電気的に接続しないドリル孔の画像とを、ワークメモリなどにおいてマージする(ステップS210)。このようなドリル孔が存在しない場合には、着目層の回路パターンの画像のみが用いられる。

0060

領域抽出部12は、ステップS210の処理後の画像に対して拡張処理を行い、拡張処理が施された画像に対して収縮処理を行なうことにより回路パターンの間隙部(「狭間隙部」とも称される)を着目領域として抽出する(図24のステップS220)。これらの処理における拡張、収縮の幅は、着目領域として抽出したい間隙部の幅に応じて、ステップS170と同様に設定される。間隙部は、着目層の互いに隣り合う回路パターンの間の所定幅以下の部分である。

0061

図17は、図7の着目層L1において抽出される間隙部の着目領域の一例を説明するための図である。画像64は、ステップS210(図23)で取得された着目層L1の回路パターンの画像である。画像65は、画像64に対してステップS220(図24)の拡張処理が施された結果の画像である。画像66は、画像65に対してステップS220の収縮処理とが施された結果の画像である。画像67は、画像66から画像64が除かれた差分の画像である。画像67においては、4個の間隙部の着目領域R1〜R4が抽出されている。

0062

ステップS220(図24)の処理が完了すると、ネットリスト生成部14は、領域抽出部12が抽出した間隙部の着目領域を同サイズの回路パターンに置換し、置換後の着目層に関する簡易ネットリストを生成する(ステップS230)。該簡易ネットリストは、既述した第2ネットリストである。次に、ネットリスト生成部14は、ステップS220で抽出された全ての間隙部に対応する簡易ネットリストがステップS230において作成されたか否かを判定する(ステップS240)。該判定の結果、全ての間隙部についてステップS230の処理が完了していなければ、ネットリスト生成部14は、未処理の間隙部に対してステップS230の処理を行なう。該判定の結果、全ての間隙部についてステップS230の処理が完了していれば、領域分類部16は、第1ネットリストに対して第2ネットリストが変化した間隙部の着目領域(図5の表102の領域I1)を抽出して重要領域として分類する。また、領域分類部16は、該変化がなかった間隙部の着目領域(表102の領域J1)を抽出して非重要領域に分類する(ステップS250)。

0063

図18は、図7の着目層L1の回路パターンにおいてステップS250(図24)での処理によって図17の1つの間隙部である着目領域R1が同サイズの回路パターンに置換された回路パターンを示す図である。該回路パターンは、製造不良などにより着目領域R1が導電材料で埋められてしまった場合に対応するものである。着目領域R1が回路パターンに置換された場合には、着目層L1、ドリル層D1、および層L2における電気的な接続関係が変化する。従って、着目領域R1は、検査において重要な領域である。

0064

図19は、図18の着目層L1に関するステップS230で作成されたネットリストN4を模式的に示す図である。ネットリストN4には、1つのグループGA4のみがあり、該グループは、要素欄に示された各検出点のそれぞれを要素として有している。ネットリストN4のグループGA4における各検出点は、層L1、L2が積層されたときに互いに電気的に接続され、同電位となる検出点である。

0065

図11および図19に示されるように、第1ネットリストであるネットリストN1のグループ数は2個であるのに対して、第2ネットリストであるネットリストN4のグループ数は、1個である。このように、着目領域が、検査において重要なパターンの間隙部である場合には、該着目領域が導電性を有する回路パターンに置換されると、簡易ネットリストのグループ数が減少する。従って、領域分類部16は、第1ネットリストと第2ネットリストとのそれぞれのグループ数の差異に基づいて、パターンの間隙部の着目領域を、検査における重要領域と、重要領域よりも重要度が低い非重要領域とに分類することができる。

0066

なお、第1ネットリストおよび第2ネットリストとしては、着目層の回路パターンにおける接続孔に対応した部分を含む複数の検出点と、当該接続孔とのうち互いに電気的な接続性を有するものを同じグループとして分類したデータも採用され得る。また、着目層の回路パターンにおける接続孔に対応した部分を含む複数の検出点と、接続孔に接続する他の層の回路パターンにおける接続孔に対応した部分とのうち互いに電気的な接続性を有するものを同じグループとして分類したデータも第1ネットリストおよび第2ネットリストとして採用され得る。

0067

ステップS250の処理が完了すると、目的別分類部18は、表102(図5)に例示された各領域A1〜L1などの分類された各領域を、検査目的別の領域に分類する(ステップS260)。目的別分類部18は、該分類の結果に基づいて検査目的別の領域情報56を生成して検査部38に供給し、領域分類装置300は領域分類処理を終了する。

0068

図20は、上述した動作フローS100により図7の着目層L1において分類された領域の一例を示す図である。図20に示されるように、網点が附された領域は表102(図5)の領域A1に、また、斜線が附された領域は表102の領域I1に、それぞれ分類される。また、チェック模様が附された領域は、表102の領域H1に、塗りつぶされた間隙部の領域は、表102の領域I1にそれぞれ分類される。

0069

図21は、外層L0に被覆されるソルダーレジスト層SR1の扱いを説明するための図である。図21においては、多層の基板のうち内層の記載は省略されている。外層L0には、円形のパッド81および82が、細線部83によって接続された回路パターンが形成されている。また、ソルダーレジスト層SR1においては、レジストが存在しない開口部87および88が、レジスト領域86によって内包されている。外層L0にソルダーレジスト層SR1が被覆された場合には、パッド81、82は、開口部87、88に存在する。

0070

外層L0の検査時には、端部のパッド部に電子部品の足が実装される予定の回路パターンであったとしても、まだ、電子部品が外層L0の基板上に実装されていない一方、表面実装であれば、該パッド部にドリル孔のように孔なども空いていない。このため、ソルダーレジスト層SR1の情報が参照されない場合には、該パターンが検査において重要な箇所であるか否かが判別され得ない。

0071

このため、領域分類装置300においては、外層L0が着目層として設定される場合には、ステップS180(図23)およびステップS230(図23)における簡易ネットリストの生成の際に、ドリル孔の情報に加えて、ソルダーレジストの情報がさらに使用される。具体的には、ネットリスト生成部14は、図21バッド81および82を、着目層L1の検出点L1_a〜L1_i(図7)と同様にネットリストを記述する要素である検出点に設定し、簡易ネットリストを生成する。すなわち、ネットリスト生成部14は、着目層である外層L0の回路パターンのうちソルダーレジスト層SR1に被覆されない部分を、着目層に設定される複数の検出点の一部として設定し、簡易ネットリストを生成する。該検出点の設定は、例えば、回路パターンのうちソルダーレジスト層SR1に被覆されていない部分の位置と径とを、ドリル孔の位置と径と同様に取り扱うことによりなされる。

0072

領域分類装置300によれば、外層L0のどの部分にソルダーレジストが被覆され、どの部分が被覆されずにむき出しになっているかが判断される。そして、回路パターンのうち該被覆されていない部分は、電子部品が実装される部分やテスター検出針が載る部分などの電気的な意味を持つ部分であるので、ネットリストを記述する要素である検出点として取り扱われる。該検出点の設定により、電子部品が実装される予定のパターンの細線部が領域抽出部12によって着目領域に設定された場合には、ネットリスト生成部14が生成する第1ネットリストと第2ネットリストとに差異が生ずる。従って、領域分類部16は、該着目領域を検査における重要領域として分類することができる。

0073

以上のように構成された本実施形態に係る領域分類装置によれば、着目層内の着目領域の導電性が設計から外れた場合に、その着目層での電気的接続状態に本質的な変化が生じるか否かを、接続孔を介した層間接続も考慮したネットリストの変化に基づいて判定することによって、その着目領域が、重要領域か非重要領域かに分類される。従って、多層基板の回路パターンの検査において重要な領域がより精度良く分類され得るので検査精度が向上され得る。

0074

また、例えば、検査者が、ネットリストと回路パターンの設計データとを目視で照合して、重要領域を分類する場合には、多層に渡るネットリストであれば、分類の間違いも多発し、時間もかかる。また、不適切な分類によって虚報が発生した場合には、後工程において虚報に係る部分を欠陥から外す処理が必要となる。しかしながら、本実施形態に係る領域分類装置によれば、領域の分類結果が検査者の個人的な技量により変動することもなく、短時間で正確な領域分類が可能となるので、分類結果を用いた検査精度が向上され得る。また、後工程における虚報の訂正に係る処理が削減され得るので、基板検査装置700の利便性がより向上され得る。

0075

また、以上のように構成された本実施形態に係る領域分類装置によれば、多層の基板が実際に積層された後に加工される予定の接続孔(フューチャードリル)も、既存の接続孔と同様に取り扱われる。従って、基板の検査段階では、未だ孔が空いてないフューチャードリルが接続する回路パターンも、検査における重要領域として予め分類され得るので、基板の検査精度が向上され得る。

0076

また、以上のように構成された本実施形態に係る領域分類装置によれば、着目層が開口部を有する絶縁層により被覆される外層である場合には、着目層の回路パターンのうち当該絶縁層に被覆されない部分がネットリストを記述する複数の検出点の一部として設定される。従って、基板の検査段階では、未だ電子部品が実装されておらず、基板の積層後に該実装がなされる回路パターンも、検査における重要領域として予め分類され得るので、基板の検査精度が向上され得る。

0077

本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。従って、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。

0078

L0外層
L1着目層
D1ドリル層
300領域分類装置
700基板検査装置
1000 基板検査システム

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