図面 (/)

技術 微粉砕乾燥装置、微粉砕乾燥機、滅菌処理方法、微粉砕乾燥物、米粉の製造方法、乾燥オカラ微粉、減容化処理方法、及び、バイオマス燃料

出願人 ミクロパウテック株式会社
発明者 長谷川敬士
出願日 2012年2月27日 (8年11ヶ月経過) 出願番号 2012-040236
公開日 2013年9月5日 (7年5ヶ月経過) 公開番号 2013-174405
状態 特許登録済
技術分野 固体の乾燥 破砕・粉砕(2)
主要キーワード 円周内面 含水鉱物 ブレード間隔 円筒形空間 縦型ローラ 内壁面形状 アオダモ 空気摩擦
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2013年9月5日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

小型で構造が簡単であり、しかも熱による原料へのダメージを極力与えずに原料の微粉砕と乾燥を短時間で同時に処理する微粉砕乾燥装置を提供する。

解決手段

複数枚ブレード1で構成されるロータ2を収納した円筒状の粉砕室C1と、粉砕室C1と同芯で粉砕室C1よりも内径が小さい分級室C2を粉砕室C1の下流側に配置し、分級室C2の内部に、熱風と原料とを導入する導入ダクト3と、導入ダクト3の途中に連結される原料供給口4と、導入ダクト3の上流に熱風を発生させるヒータ5を配置接続し、分級室C2から円周方向に接して設けられた排出口6とを備える。投入された原料は、ロータ2の回転により発生する高速気流により、原料同士の衝突もしくは原料と粉砕室円周内面やブレード1との衝突により微粉体となって表面積が増大し、これにより粉砕室C1の内部で熱風により瞬間的に乾燥され、排出口6から熱風と共に送出される。

概要

背景

自然界の植物由来の成分は人の生体に極めて有用な成分を含むことから、近年の健康志向の高まりにより、それを積極的に機能性食材薬効成分原料として利用することが食品メーカー薬品メーカーを中心に進められている。しかしながら、植物由来の有効成分を利用するにあたり、それらの原料となる穀物野菜果物、お薬草木等の原料は一般的に多くの水分を含んでいるので、それらを機能性食材や薬効成分原料として利用するには一旦乾燥し、乾燥物をさらに微粉砕する必要がある。

植物を乾燥させるための乾燥機には、回分式乾燥機、通気バンド式乾燥機、台車トンネル型乾燥機、ロータリー乾燥機流動乾燥機等多くの種類の公知の乾燥機が利用できるが、これらの乾燥機は一般的に高温で長時間を要するため、熱履歴による原料成分の変質が起こりやすい。そのために、熱に弱い物質の乾燥には真空乾燥機凍結乾燥機等が用いられるが、これらの装置は高価で運転コストが高い。また、前述のいずれの乾燥機も微粉砕機能をもった乾燥機はなかった。

一方、微粉砕機については、高速回転ミルボールミルロッドミル媒体撹拌ミルジェットミルローラーミル等の公知の微粉砕機があるが、これらの微粉砕機の多くは内部発熱するために原料成分の変質が起こりやすく、かつ粉砕機摩耗による金属粉等の異物混入が避けられない。したがって、食品等の粉砕にはこれまで古典的な石臼が用いられてきたが、石臼式の微粉砕機は生産性が非常に悪い。

これらの微粉砕機の中で、縦型ローラーミル(非特許文献1)のみが底部より熱風を導入することにより同時乾燥が可能であるが、内部に回転ローラーを配置する構造上の問題により大型のものに限られるため、主には石炭鉱物の微粉砕機として実用化されている。この縦型ローラーミルは、大型機器であるため食品や薬品のような少量多品種生産には不適当であり、また、その構造上ローラーとテーブルの摩擦による金属粉等の異物混入不可避であるため、食品や薬品の微粉砕には、材質変更を伴う構造変更が必要であることやサニタリー構造をどのように実現するかという問題により実用化されていないのが現状である。
上記のように、穀物、茶、野菜、果物、薬草木等の乾燥と微粉砕を同時に達成する微粉砕機は存在せず、乾燥微粉末を得るためには乾燥し、乾燥物を微粉砕するという2工程を経て製造する必要があった。

微粉砕機の内部発熱による植物成分の熱履歴を避けるために、気流中で粒子衝突させる微粉砕機が提案されているが(特許文献1)、本装置では水分の多い植物のようなものは事前に乾燥が必要であるので、同時乾燥できる粉砕乾燥装置が提案された(特許文献2)。しかし、この装置では原料が粉砕室ロータの背面から導入されるために、原料供給口の大きさが制限され、大きな原料や粘着性の強い原料の投入についての技術的な課題があった。また、分級室側から粉砕室ロータ軸部へ導入される熱風と接触しないままに粉砕室内面に付着してしまい、連続運転ができないという問題点があった。

概要

小型で構造が簡単であり、しかも熱による原料へのダメージを極力与えずに原料の微粉砕と乾燥を短時間で同時に処理する微粉砕乾燥装置を提供する。複数枚ブレード1で構成されるロータ2を収納した円筒状の粉砕室C1と、粉砕室C1と同芯で粉砕室C1よりも内径が小さい分級室C2を粉砕室C1の下流側に配置し、分級室C2の内部に、熱風と原料とを導入する導入ダクト3と、導入ダクト3の途中に連結される原料供給口4と、導入ダクト3の上流に熱風を発生させるヒータ5を配置接続し、分級室C2から円周方向に接して設けられた排出口6とを備える。投入された原料は、ロータ2の回転により発生する高速気流により、原料同士の衝突もしくは原料と粉砕室円周内面やブレード1との衝突により微粉体となって表面積が増大し、これにより粉砕室C1の内部で熱風により瞬間的に乾燥され、排出口6から熱風と共に送出される。

目的

本発明の目的は、小型で構造が簡単であり、しかも熱による原料有効成分へのダメージを極力与えずに原料の微粉砕と乾燥を短時間で同時に行え、安定して運転できる微粉砕乾燥装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数枚ブレードで構成されるロータ収納した円筒形粉砕室と、粉砕室と同芯で粉砕室よりも内径が小さく設定された円筒状の分級室を粉砕室の下流側に配置し、分級室の内部に、ロータと同芯で配置された熱風原料とを導入する導入ダクトと、導入ダクトの途中に連結される原料供給口と、導入ダクトの上流に熱風を発生させるヒータを配置接続し、分級室から円周方向に接して設けられた排出口とを備え、前記ロータの回転により発生する高速気流により、原料同士の衝突もしくは原料と粉砕室円周内面との衝突もしくは原料とブレードとの衝突により微粉砕して表面積を増大させ、粉砕室内部の同一空間で微粉砕と乾燥とを同時にかつ瞬間的に処理することを特徴とする微粉砕乾燥装置

請求項2

前記ロータは、製品粒度乾燥度を調整するために複数枚のブレードの配置間隔を調整可能に構成することを特徴とする請求項1に記載の微粉砕乾燥装置。

請求項3

前記分級室は、少なくとも1つの内径が異なる分級空間部を有しており、下流側にいくほど内径が小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の微粉砕乾燥装置。

請求項4

前記分級室は、粉砕室に隣接して粉砕室から離れるに従い内径が徐々に小さくなるような円錐台状空間部を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の微粉砕乾燥装置。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載の微粉砕乾燥装置の下流側に、請求項1〜4のいずれか1項に記載の粉砕室、分級室、導入ダクトおよび排出口の特徴を備える装置を少なくとも一基配置し、上流側の微粉砕乾燥装置の排出口と下流側の微粉砕乾燥装置の導入ダクトを連結して一つの装置としたことを特徴とする微粉砕乾燥機

請求項6

穀物果物野菜薬草木およびそれらの加工品を、請求項1〜5のいずれか1項に記載の微粉砕乾燥装置にて排出口温度が70℃以上で処理することを特徴とする滅菌処理方法

請求項7

請求項6に記載の処理方法で得られた、水分が20%以下で平均粒子径が200μm以下の、穀物、茶、果物、野菜、薬草木およびそれらの加工品を滅菌処理した微粉砕乾燥物

請求項8

洗米等により含水した精米又は玄米を、請求項1〜5のいずれか1項に記載の微粉砕乾燥装置にて出口温度が100℃以下で微粉砕乾燥することを特長とする、損傷デンプン率が5%未満の米粉の製造方法。

請求項9

請求項6に記載の処理方法でオカラを微粉砕乾燥・滅菌処理して得た、水分が10%以下で平均粒度が50μm以下の乾燥オカラ微粉

請求項10

食品残渣物等または汚泥等の有機含水廃棄物を、請求項1〜5のいずれか1項に記載の微粉砕乾燥装置により微粉砕乾燥処理する減容化処理方法

請求項11

請求項10に記載の方法で得られたバイオマス燃料

技術分野

0001

本発明は、水分を多量に含む有機物無機物等の原料微粉砕と乾燥を同時に装置内で処理する微粉砕乾燥装置に関する。

背景技術

0002

自然界の植物由来の成分は人の生体に極めて有用な成分を含むことから、近年の健康志向の高まりにより、それを積極的に機能性食材薬効成分原料として利用することが食品メーカー薬品メーカーを中心に進められている。しかしながら、植物由来の有効成分を利用するにあたり、それらの原料となる穀物野菜果物、お薬草木等の原料は一般的に多くの水分を含んでいるので、それらを機能性食材や薬効成分原料として利用するには一旦乾燥し、乾燥物をさらに微粉砕する必要がある。

0003

植物を乾燥させるための乾燥機には、回分式乾燥機、通気バンド式乾燥機、台車トンネル型乾燥機、ロータリー乾燥機流動乾燥機等多くの種類の公知の乾燥機が利用できるが、これらの乾燥機は一般的に高温で長時間を要するため、熱履歴による原料成分の変質が起こりやすい。そのために、熱に弱い物質の乾燥には真空乾燥機凍結乾燥機等が用いられるが、これらの装置は高価で運転コストが高い。また、前述のいずれの乾燥機も微粉砕機能をもった乾燥機はなかった。

0004

一方、微粉砕機については、高速回転ミルボールミルロッドミル媒体撹拌ミルジェットミルローラーミル等の公知の微粉砕機があるが、これらの微粉砕機の多くは内部発熱するために原料成分の変質が起こりやすく、かつ粉砕機摩耗による金属粉等の異物混入が避けられない。したがって、食品等の粉砕にはこれまで古典的な石臼が用いられてきたが、石臼式の微粉砕機は生産性が非常に悪い。

0005

これらの微粉砕機の中で、縦型ローラーミル(非特許文献1)のみが底部より熱風を導入することにより同時乾燥が可能であるが、内部に回転ローラーを配置する構造上の問題により大型のものに限られるため、主には石炭鉱物の微粉砕機として実用化されている。この縦型ローラーミルは、大型機器であるため食品や薬品のような少量多品種生産には不適当であり、また、その構造上ローラーとテーブルの摩擦による金属粉等の異物混入不可避であるため、食品や薬品の微粉砕には、材質変更を伴う構造変更が必要であることやサニタリー構造をどのように実現するかという問題により実用化されていないのが現状である。
上記のように、穀物、茶、野菜、果物、薬草木等の乾燥と微粉砕を同時に達成する微粉砕機は存在せず、乾燥微粉末を得るためには乾燥し、乾燥物を微粉砕するという2工程を経て製造する必要があった。

0006

微粉砕機の内部発熱による植物成分の熱履歴を避けるために、気流中で粒子衝突させる微粉砕機が提案されているが(特許文献1)、本装置では水分の多い植物のようなものは事前に乾燥が必要であるので、同時乾燥できる粉砕乾燥装置が提案された(特許文献2)。しかし、この装置では原料が粉砕室ロータの背面から導入されるために、原料供給口の大きさが制限され、大きな原料や粘着性の強い原料の投入についての技術的な課題があった。また、分級室側から粉砕室ロータ軸部へ導入される熱風と接触しないままに粉砕室内面に付着してしまい、連続運転ができないという問題点があった。

先行技術

0007

国際公開第2008/093839号公報
特開2011−85340公報
粉体技術ポケットブック2008年5月20日発行P48〜49、林恒美著、工業調査会発行

発明が解決しようとする課題

0008

本発明の目的は、小型で構造が簡単であり、しかも熱による原料有効成分へのダメージを極力与えずに原料の微粉砕と乾燥を短時間で同時に行え、安定して運転できる微粉砕乾燥装置を提供することであり、それにより有用な植物の乾燥微粉末を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するため本発明に係る微粉砕乾燥装置は、複数枚ブレードで構成されるロータを収納した円筒形の粉砕室と、粉砕室と同芯で粉砕室よりも内径が小さく設定された円筒状の分級室を粉砕室の下流側に配置し、分級室の内部に、ロータと同芯で配置された熱風と原料とを導入する導入ダクトと、導入ダクトの途中に連結される原料供給口と、導入ダクトの上流に熱風を発生させるヒータを配置接続し、分級室から円周方向に接して設けられた排出口とを備え、前記ロータの回転により発生する高速気流により、原料同士の衝突もしくは原料と粉砕室円周内面との衝突もしくは原料とブレードとの衝突により微粉砕して表面積を増大させ、粉砕室内部の同一空間で微粉砕と乾燥とを同時にかつ瞬間的に処理することを特徴とする。

0010

かかる構成によりはじめて、微粉砕と乾燥が同時にかつ瞬間的なされることで原料有効成分へのダメージを抑えることができ、また微粉砕乾燥装置の安定運転が達成されるものであり、その作用と効果を説明する。粉砕室ロータと同芯で配置された導入口より熱風と同時に原料が微粉砕乾燥装置の後段に接続した回収装置より吸引されて粉砕室へ入る。この粉砕室は、複数のブレードで形成されるロータが配置されており、これを回転させることでブレードの円周面とブレードの半径方向に高速気流を発生させる。この気流により、原料同士もしくは原料と粉砕室内面もしくは原料とブレードとを衝突させることで粉砕する。原料が微粉砕されるとその表面積は二次関数的に増大するので、乾燥のための熱が原料粒子へ伝達され易くなって急速に乾燥する。乾燥すればさらに粉砕され易くなるので微粉砕と乾燥が同時に相乗的に進行する。粉砕室の下流側には分級室が設けられており、分級室の内径は粉砕室よりも小さく設定されている。この構造により、所定の粒度にまで小さくなっていない粉末は粉砕室と分級室の半径の差により粉砕室に留まるので、所定の粒度になるまで粉砕が行われる。この分級室には円周方向に接して排出口が設けられていて、所望の粒度にまで微粉砕された製品が取り出される。粉砕室内に配置される主な部品は、複数枚のブレードで構成されるロータのみであり、分級機能などについては分級室の形状などにより対応することができる。すなわち、粉砕室ロータのブレード形状やその配置および内壁面形状を工夫することで、所望の微粉砕を行うことができる。これらの構成により粒度が制御された乾燥微粒子が製造可能となる。

0011

本発明にあっては、製品の粒度と乾燥度を調整するために複数枚のブレードの配置間隔を調整可能に構成したロータであることが好ましい。ブレードの配置間隔を調整するために厚みの違うスペーサーを組込める構造にしておけば、そのスペーサーを変えるだけで粒度を調整することができ、粒度調整のための特別の改造も必要としない。よって、簡素な構成とすることができる。

0012

また、本発明は、分級室が少なくとも1つの内径が異なる分級空間部を有しており、下流側にいくほど内径が小さくなるように設定されている構造、もしくは粉砕室に隣接して粉砕室から離れるに従い内径が徐々に小さくなるような円錐台状空間部を備えた構造であることが好ましい。このように段階的に内径の異なる分級室を設けることで、所定の粒度にまで粉砕されていない製品が排出口から排出されること防止することができ、また粉砕された微粒子を排出口の方向スムーズに送り出しやすくなるので均一な粒度の製品を安定して得ることができる。

0013

高度に制御された製品、すなわち目標粒度が小さくかつ目標水分の小さな製品を得るために、微粉砕乾燥装置の下流側に、別の粉砕室、分級室、導入ダクトおよび排出口の特徴を備える装置を少なくとも一基配置し、上流側の微粉砕乾燥装置の排出口と下流側の微粉砕乾燥装置の導入ダクトを連結して一つの装置、すなわち多段式微粉砕乾燥装置とすれば、より高度な微粉砕乾燥の制御が可能である。水分の高いものを処理する場合には、このような多段式微粉砕乾燥装置であることが好ましい。

0014

本発明は、微粉砕乾燥装置にて穀物、茶、果物、野菜、薬草木等を、排出口温度が70℃以上で処理することを特徴とする滅菌処理方法を提供し、水分が20%以下で平均粒度が200μm以下の穀物、茶、果物、野菜、薬草木等の滅菌処理された微粉砕乾燥物を得ることができる。

0015

また、本発明は、水分が10%以下で平均粒度が50μm以下の乾燥オカラ微粉として、有用な機能性食品加工処理する手段を提供する。

0016

さらに、本発明は、食品残渣物等または汚泥等の有機含水廃棄物を微粉砕乾燥処理する減容化処理方法を提供し、廃棄物処理コストを低減するとともに、バイオマス燃料への新たな転換方法を提供する。

図面の簡単な説明

0017

微粉砕乾燥装置の内部構成と周辺装置を含むプロセスフロー図
第1実施形態に係る微粉砕乾燥装置の外観を示す斜視図
第2実施形態に係る微粉砕乾燥装置の外観を示す斜視図
ブレードの形状を示す平面図
粉砕実験の結果を示す図(ニンジン粒度分布
粉砕実験の結果を示す図(ブロッコリーの粒度分布)
粉砕実験の結果を示す図(茶の粒度分布)
粉砕実験の結果を示す図(リンゴの粒度分布)
粉砕実験の結果を示す図(米の粒度分布)
粉砕実験の結果を示す図(オカラの粒度分布)
微粉砕乾燥を実施した結果を示す図

0018

本発明に係る微粉砕乾燥装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、微粉砕装置の内部構成を示す断面と本装置の周辺設備を含むプロセスフロー図である。

0019

<第1実施形態の構成>
まず、第1実施形態に係る微粉砕乾燥装置Aの構成について説明する。微粉砕乾燥装置Aは、原料供給装置Fから定量的に原料が供給される原料供給口4と、原料供給口4から投入された原料を、ヒータ5で発生した熱風とともに粉砕室C1に導入するためにロータ2と同芯に配置された原料導入ダクト3と、微粉砕するとともに同時乾燥する粉砕室C1と、微粉砕乾燥された原料を分級する分級室C2と、分級室C2の下流側に設置する排出口6とを備えている。排出口6から排出された製品は、回収装置Rにより吸引されて捕集される。

0020

上記のヒータ5で発生する熱風は乾燥に要する熱量を供給するものであり、発生する熱風の温度および風量は原料の水分と乾燥後水分や原料成分の耐熱性により設定される。熱風温度を特に限定するものではないが、一般的な目的物を得る条件としては、原料導入ダクト3の温度が100〜300℃の範囲内であることが好ましい。100℃以下であれば必要な乾燥風量が過大となり熱効率が悪化して運転コストが高くなる。一方、300℃以上であれば原料成分が熱変質する可能性が高くなる。熱効率と品質バランスを考慮すれば、さらに好ましい原料導入ダクト3の温度は150〜200℃である。

0021

回収装置Rには排風機装備されるが、排風機の風量設定は粉砕室C1の気圧大気圧より高くならないよう調整する。粉砕室C1の気圧が大気圧より低いほうが微粉砕乾燥装置A内の気流の乱れが少なく効率的な運転ができる。

0022

回収装置Rの排風量は目的物の乾燥状態に影響を与える。ヒータ5からの入熱量が同じである場合、排風量が大きくなると装置内の湿度が下がるために乾燥が促進するが、大きくなり過ぎると装置内温度下がり過ぎて乾燥速度が低下する。したがって、原料の水分や処理物の水分および滅菌処理の必要性により適切な排風量を設定する。また、排風量により装置内滞留時間が決定されるが、適切な装置内滞留時間は0.1〜1秒であることが好ましい。

0023

ヒータ5の熱源の手段は限定されないが、一般的には電熱器式ヒータ又は都市ガスLPG灯油重油焚きの熱風発生機によって得ることができる。また、他の燃焼炉ボイラー等の廃熱を利用する形態であっても良い。

0024

本発明に係る微粉砕乾燥装置によれば、ロータ2の回転数、及び回転軸の軸方向に配列され複数のブレード1の枚数増減とブレード1の間隔を調整することにより粉体の粒度と乾燥物水分を調整できる。原料の特性と所望の製品物性に対して最適なブレード間隔ブレード回転数が存在する。その設定についてはある程度経験的に求められるが、一般的には粒度を細かくするにはブレード1の相対間隔を狭くかつ枚数を多く設定し、水分については排出口6の温度と風量を大きくすることにより到達水分が低くなる。複数のブレード1の間隔をスペーサで保つようにしておけば、このスペーサを厚みの異なるものに交換することで、複数のブレード1の間隔を増減し、又は個々のブレード1の配置を変更できる。図1に例示しているブレード1の構成は代表的なブレード構成の一例である。例示したブレード1構成は5枚構成であり、分級室側に3枚、モーター側に2枚の2群構成としている。

0025

図4は、ロータ2に装着するブレード1の形状の一例を示す平面図である。ブレード1は、中心部に回転軸と連結する孔部1aが形成されている。孔部1aには、固定用キー溝が2箇所形成される。また、ブレード1は、円板の周囲から幅細の刃部1bが放射状に8箇所突出している。これらの刃部1bは、円周方向に沿って等ピッチで配置されている。なお、刃部1bの枚数と形状などについては、乾燥粉砕する原料の種類と目的物の粒度および水分により適宜設定できるものである。

0026

ブレードの厚さについては特に限定するものではないが、2〜5mmの平板が好ましい。2mm未満ではブレード径が大きくなると剛性不足し、5mm以上では所要動力が大きくなり、また空気摩擦による発熱が大きくなる。

0027

複数枚のブレード1は、その刃部1bが同位相になるように構成してもよいし、位相をずらしながら結合してもよい。

0028

ロータ1と粉砕室C1の内壁面との隙間寸法は、あまり狭すぎると発熱の原因となり、原料の粘着性が大きい場合にトラブル発生の原因となることがある。逆にあまり広すぎると粉砕効率が低下するという問題があるので、目標とする粒度に応じた適切な寸法が設定される。好ましくは数mmから10mmである。

0029

この粉砕室C1の下流側に隣接して粉砕室C1より内径が小さい分級室C2が配置される。分級室C2はテーパ空間部と円筒形空間部より構成するほうが好ましい。この分級室C2の最も下流側に、その円周の接線方向に沿って排出口6が配置される。

0030

<第2実施形態の構成>
本発明の第2実施形態にかかる微粉砕乾燥装置Bの構成を図3に示す。微粉砕乾燥装置Bは、第1実施形態の機器構成の排出口6の下流側に、本発明を構成する粉砕室C1、分級室C2、導入ダクト3および排出口5の特徴を備える装置を少なくとも一基配置し、上流側の微粉砕乾燥装置の排出口と下流側の微粉砕乾燥装置の導入ダクトを連結して一つの装置とした微粉砕乾燥装置である。

0031

この装置構成では微粉砕乾燥が2段階で実施されるので、第1実施形態での微粉砕乾燥より高度な微粉砕乾燥が可能である。特に生野菜等、原料の水分が90%を超えるようなものや、目的粉砕粒度が小さいものについては、この形態での実施が好ましい。

0032

穀物、茶、果物、野菜、薬草木等およびそれらの加工品等を食品産業医薬産業で利用するためには、製品が滅菌された状態であることが好ましい。本発明の微粉砕乾燥装置では、排出口6の温度を70℃以上に設定することにより、これらの滅菌処理が可能である。排出口6の温度が70℃未満であれば滅菌処理が不十分となる可能性があり、また製品水分の増加に伴う保管期間の増殖の危険性が増す。滅菌処理を確かなものにすること、保管期間の保存性担保すること、さらには処理コスト案すれば、最適な排出口6の温度は80〜90℃である。排出口温度が80〜90℃より高くても滅菌効果は変わらない。

0033

食品や医薬品の原料を滅菌処理する方法には、蒸気滅菌処理オートクレーブ処理)、紫外線処理オゾン処理等があるが、これらの処理方法は、通常、乾燥工程や粉砕工程とは同時に実施することができないので、別の独立した処理として実施される。しかし、本発明によれば、微粉砕乾燥と同時に滅菌処理が実現するので、処理工程が大幅に簡素化される。

0034

本発明の穀物、茶、果物、野菜、薬草木の微粉砕乾燥物としては、トウモロコシ小麦大麦、米、ソバ等の穀物、緑茶紅茶白茶、青茶、黄茶、黒茶等のチャノキの葉やダイコン、ニンジン、ゴボウ等の根菜類ジャガイモサツマイモタマネギアスパラガスショウガ等の茎菜類ホウレンソウキャベツハクサイ、シュンギク、セリ等の葉菜類カボチャトマトナス等の果菜類ミョウガカリフラワー、ブロッコリー等の花菜類、リンゴ、サクランボウメスモモイチョウクリクルミミカンレモングレーフルーツカボススダチパイナップルブルーベリー等の果物類オオムギケールカンゾウヨモギアオダモケイヒナツメキンジソウ、トチュウクワダイオウマオウ、サンショウトウガラシ等の薬用草木類であるが、これに限定するものではない。

0035

上記の穀物、茶、果物、野菜、薬草木等の植物のうち、原料の糖分が高く乾燥した場合に糖類が固体とならず水飴状を呈する場合は、デンプンデキストリン白糖珪藻土タルク等の賦形剤を所定量添加することによって微粉砕乾燥装置内部への付着を防ぐことができる。賦形剤の添加率は、装置内への付着が起こらない最低の量で良く、通常は原料に対して0〜100重量%の範囲である。

0036

米粉パン用に損傷デンプン率の少ない米粉を製造する場合には、一般的に水浸漬して水分を高め、その後乾燥して、さらに粉砕する工程にて製造されているが、本発明によれば、含水した精米又は玄米を直接、微粉砕乾燥することによって、損傷デンプン率が5%未満の米粉が製造可能である。排出口6の温度が高くなると損傷デンプン率が高くなるので、排出口6の温度は100℃以下が好ましい。

0037

豆腐等の製造により発生するオカラは非常に栄養成分に富むので、その有効利用が研究されているものの、直ぐに腐敗しやすく、水分が70%前後あるため、未だにその利用が進んでいない。本発明の微粉砕乾燥装置にて処理すれば、発生したオカラを直ちに水分が10%以下で平均粒径が50μm以下の乾燥オカラ微粉が製造できる。本発明の乾燥オカラ微粉は、微粉砕乾燥装置内で滅菌処理され、かつ低水分であるため保存性がよく、粒度が細かいので、飲料、流動食材料、結合剤蛋白源等の様々な食料材として利用可能である。

0038

本発明に係る微粉砕乾燥装置は、以下詳細に説明するように、食品残渣物又は汚泥等の有機含水廃棄物等の減容化と燃料化処理にも応用することができる。これらは主には有機固形物と水分の混合廃棄物であり、現在はごく一部が家畜等の飼料に利用されているものの、大部分は脱水処理後焼却処理し、埋め立て処分が施されている。

0039

本発明による微粉砕乾燥装置は、前述の植物などの瞬間乾燥微粉砕を実現する機能を持つばかりでなく、同時滅菌処理も併せ持つ微粉砕乾燥機であり、さらには活性汚泥処理で発生する余剰汚泥の微粉砕乾燥を実現できる機能を持つ。活性汚泥には細菌、原生動物等の多様な生物が存在するが、これらは固い外皮で覆われているために、単なる脱水処理では生体内の水分が除去できない。通常の脱水処理では水分70%以下に減容化することは不可能とされている。しかし、本発明による微粉砕乾燥装置によれば、粉砕能力が非常に大きいため、多様な微生物の外皮や細胞膜破壊できるので、細胞内水分の除去が可能となり、微粉砕乾燥後の水分を容易に20%以下として減容化することができる。

0040

上記、食品残渣物又は汚泥の減容化処理物は、有機物を主成分とするものであり、バイオマス燃料として利用可能である。

0041

本発明に係るバイオマス燃料を製造するための熱源の構成としては、適宜のものを採用することができるが、再生可能エネルギーとしての利用価値の観点では、ボイラー、加熱炉等の排熱を利用することが好ましい。排熱であっても200℃以下の低温排熱が有効に利用可能である。

0042

実施例1〜5
図11に、本発明の第1実施形態または第2実施形態による微粉砕乾燥装置により、穀物、茶、果物、野菜、薬草、薬木の微粉砕乾燥を実施した結果を示す。投入した原料の形態については、なるべく破砕や粉砕を伴わない有姿の状態とし、原料供給口へ入らないものについてだけ荒切り切断したものとした。ロータ径550mmの微粉砕乾燥装置の回転数を3,600rpmとし、原料導入ダクト3の温度は原料水分の量に応じて150℃〜200℃として適宜調整し、排出口6の温度が70℃を下回らないように原料供給量を調整した結果、微粉砕乾燥品の水分が20%以下、平均粒子径が300μm以下の微粉砕乾燥物が得られた。また、実施例1、2、3について、食品細菌検査を実施したところ、微粉砕乾燥後の製品は、全てその一般生菌数が300未満であった。

0043

微粉砕乾燥物の粒度分布および平均粒子径の測定には、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(Laser Micron sizer LMS2000e)を用いて、粒度分布を測定し、メジアン径(D50)を平均粒子径とした。

0044

原料および製品の細菌検査は、食品衛生検査指針(微生物編)に準拠して、一般生菌数と大腸菌について検査した。

0045

実施例6
リンゴ等、糖分が多いものは、そのものを微粉砕乾燥装置で処理しようとしても、糖蜜の粘着性のために微粉砕乾燥物が装置内や排出口、回収装置内に付着してしまい乾燥物の回収が円滑にできない場合がある。このような場合、デンプン、デキストリン、白糖、珪藻土、タルク等の賦形剤を所定量添加することによって微粉砕乾燥装置内部への付着を防ぐことができる。実施例6では、リンゴに対して同重量のデンプンをあらかじめ混合し(賦形剤の添加率=100%)、実施例1〜5と同様に微粉砕乾燥装置に導入したところ、装置内の付着なく微粉砕乾燥物が得られた。

0046

実施例7
予め精米を水に浸漬し、適切なメッシュにて水切りしたものを原料とし、本発明の第1実施形態の微粉砕乾燥装置に導入した。この時の原料導入ダクト温度は100℃、排出口温度は50℃であり、微粉砕乾燥した米粉の物性は水分15.2%、平均粒子径76μmであり、デンプン損傷率は1.9%と極めて低い数値を示した。米粉のデンプン損傷率は、AACCメソッド76−31吸光光度法に準じて測定した。

0047

実施例8
豆腐工場で発生したオカラを、第1実施形態による微粉砕乾燥装置にて、原料導入ダクト温度180℃、排出口温度87℃、ロータ回転数4,000rpmにて、微粉砕乾燥処理を行った結果、製品水分6.5%、平均粒子径が26.7μmの乾燥オカラ微粉末が得られた。なお、食品細菌検査による原料オカラの一般生菌数は3.5×106であったのに対し、製品の一般生菌数は300未満であった。

0048

実施例9
実施例1〜5と同様の条件にて、食品工場で発生した雑多な食品残渣を微粉砕乾燥試験に供した結果、水分12.5%、平均粒径90μm、総発熱量17.5MJ/kgの微粉砕乾燥物が得られた。この時の減容化率は1/9であった。

実施例

0049

実施例10
水分が87%の下水汚泥を、実施例1〜5と同様の条件にて微粉砕乾燥した結果、水分が6.3%、平均粒子径78μm、総発熱量18.5MJ/kgの乾燥汚泥が得られた。この時の減容化率は1/9であった。

0050

本発明に係る微粉砕乾燥装置の用途は、食品、薬品に限定されるものではなく、水分を含むためにその利用が制限されてきたあらゆる用途に利用できる可能性がある。例えば含水したために利用できなくなった木材や、建築廃材の乾燥処理、含水鉱物の乾燥処理等に本装置を利用しても良い。

0051

A微粉砕乾燥装置(第1実施形態)
B 微粉砕乾燥装置(第2実施形態)
F原料供給装置
R回収装置
C1粉砕室
C1分級室
1ブレード
2ロータ
3導入ダクト
4原料供給口
5ヒータ
6 排出口

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ